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ケルベロス・ウォー①〜古代と機構を紡ぐ者達

作者：黒代朝希

「さて、皆様……『｜全世界決戦体制《ケルベロス・ウォー》』の時間ですわ」
　優雅に一礼し、アンジェリカ・ディマンシュ（ケルベロスブレイド命名者・f40793）は特務機関DIVIDE本部『東京タワー』にて集まったケルベロスと六番目の猟兵に今回の戦争の説明を行っていく。
「デウスエクスの統括者『十二剣神』のうち六柱が、総力戦を仕掛けてきましたわ。その目的は、特務機関DIVIDE本部『東京タワー』の地下に渦巻く『地球の精髄』――これを奪われた場合、地球は遠からず崩壊を迎えることでしょう」
　しかし、然しだ――十二剣神は無敵の『｜永遠回廊《グラビティ・ゲート》』で防護し、如何なるユーベルコードでも破れない防御の陣形を敷いている。
　本来なら、この時点で敗北している。
　だが、まだ地球生命は負けていない――そう、『｜決戦配備《ポジション》』の力だ。
「ケルベロスディバイドの人類は、永遠回廊を破るための特別な『｜決戦配備《ポジション》』を、急ピッチで建造してくれていますわ」
　当然、最前線で建造している以上は如何に六番目の猟兵とケルベロスがいようとも、生命の安全は保障されない。
　莫大な資材と戦費の投入により、経済も大きく停滞する事になるだろう――だが、その対価として。
「わたくし達は『世界を救う事』を約束しなければなりません」
　そう言って、アンジェリカは戦場を提示する――それは『六つのポジションに応じた戦場』である。
　クラッシャー、ディフェンダー、ジャマー、キャスター、スナイパー、メディック……その｜決戦配備《ポジション》に応じてデウスエクスと戦うのだ。
「更に、失伝種族・失伝ジョブ――未だケルベロスに覚醒していない種族や、古代の秘伝を受け継ぐジョブの人々が戦場ごとに支援に来てくれていますわ」
　世界の全てが、ケルベロスと六番目の猟兵を支援するために戦っているのだ。
　ならば『生命体の埒外』を有する者達よ……『世界を救う』のだ。

「今回クラッシャーの戦場で共闘するのは、失われた古代兵器「ガジェット」の使い手「ガジェッティア」達ですわ」
　彼らは永遠回廊を打ち破る手段を求めて「特務機関DIVIDEが保有する近代兵器」の改造を急ピッチで進めている。
　しかし、謎の魔導機械技術によって改修された兵器は極めて強力だが……量産はまず不可能。
　その上ケルベロスや猟兵以外にはそもそも扱うことすらできない代物である以上は、試作機から改良品蹴ればならない。
「その為、わたくし達による試作型兵器の実戦投入とフィードバックが不可欠なのです。これらのデータが十二剣神を討つ礎となる事でしょう」
　純粋に、魔導機械と融合した近代兵器を振るってみたい……という動機で参加してみても良いだろう。
　実戦投入とそのフィードバックを、デウスエクスの撃退も兼ねて行えれば至上なのだ。
「さぁ、皆様……魔導機械を選んでくださいな」
　アンジェリカはブリーフィングを締めくくった後、ケルベロスと六番目の猟兵達を魔導機械が保管されている区画へと案内するのであった。

第1章 ボス戦 『強襲竜アサルドラン』

POW   :    アタック・アサルトウィング 【自身の高速飛行能力】によりレベル×100km/hで飛翔し、【体重】×【スピード】に比例した激突ダメージを与える。 SPD   :    ファイア・アサルトバレット レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【口】から【火炎弾】を放つ。 WIZ   :    サモン・アサルトアーミー レベル体の【飛行型竜牙兵】を召喚する。［飛行型竜牙兵］はレベル×5km/hで飛翔し【突撃や骨バルカン、骨爆弾】で攻撃する。 イラスト：8mix 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「決戦配備、どんなものが出来上がるんでしょうか？」
　歴戦の六番目の猟兵の一人、フィーナ・シェフィールド（天上の演奏家・f22932）は試作型兵器のテストを兼ねた闘いに参加。
　戦闘用ドローンの試作型を手にし、『強襲竜アサルドラン』との戦いに赴く。
「まだ開発途中のようですが、色々使って問題点を見つけていきましょう！」
　戦闘用ドローンを展開し、自身の高速飛行能力を用いた『強襲竜アサルドラン』の体重とスピードに比例した突撃ユーベルコード『アタック・アサルトウィング』を検知したフィーナは対策を整えていく。
「敵は強襲竜。激突ダメージは油断できませんね――ドローン・セット、レッツ、ダンシング！」
　ユーベルコード『Walkure Attack!』を発動し、ドローンを強化――飛行速度、反応速度、装甲、出力のスペックを上昇させ、竜の速度に対応できる速度と装甲を持たせて迎撃していく。
「今のままでは、相殺がやっとですか……？」
　今回用いる魔導機械はあくまで試作機、本番用に比べたら出力は……しかし。
「ですが、それで十分です！」
　スカートを翻し、左足を上げて――そのまま『強襲竜アサルドラン』の頭部にオーラを纏った踵落としを叩き込むフィーナ。
　彼女は国民的スタアのパーフェクト☆アイドルであるが、それ以上に――格闘戦の達人。
　異能の域に達したグラップルは、それだけで攻撃用ユーベルコード並みの威力を踵落としに付随させる――
「改善点は分かりました。決戦までに改良してもらいましょ♪」
　ダウンさせたドラゴンを見据え、上機嫌に踵落としのポーズを解除したフィーナはスカートを整えていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「試作型兵器の実戦投入とフィードバックですね！――レプリカントの血が騒ぎます、必ずやり遂げますとも！」
　レラ・フロート（守護者見習い・f40937）は魔導機械と融合したレーザーブレード……魔導砲同化型のレーザーブレードを手にして『強襲竜アサルドラン』へと砲撃を放つ。
　エネルギー充填してパワーを高め、放った砲撃は『アタック・アサルトウィング』の突撃軌道を変えざるを得なかった。
「そして斬るっ！……これは、切りこみの補助となるエンジン等あればよりいいかな」
　そうして軌道を変えた所にレラは切り込んでいき、レーザーブレードによる斬撃を放つ。
　更には戦場のガジェッティアとも積極的に協力。
　ガジェッティアが後方から砲撃を仕掛けていき、レラがレーザーブレードで切り結ぶ。
「共に地球を守り抜くため、尽力しましょうっ……しかし、より多くのデータを集めるならやっぱり単発より連撃かな――」
　次にレラはユーベルコード『フロート・コンビネーション』を発動――『輝きを帯び強固となった自慢の剣』をもう片方の手で握り締め、装甲破壊攻撃を叩き込んだ直後に見た目より怪力なレラの格闘攻撃でドラゴンをダウンさせる。
　そのまま『気合のポーズで体全体から放たれるビーム』でトドメを刺すかの如く『強襲竜アサルドラン』の全身を焼き焦がしていく。
「私自身の動きに、近代兵器の力を載せ叩き込むよっ」
　身を捩じらせ、レラの攻撃を逸らそうとした所に後方からのガジェッティアの砲撃が直撃するドラゴン。
　既にケルベロスと地球生命の連携によって、完璧なる陣形が敷かれているのだ。
「地球にはまだまだこんな心強い仲間がいる……絶対負けられないよねっ！」
　溌溂とした表情で、レラは笑みを零すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「試作兵器か……試してみるとするか」
『俺に使えるのはあるかな？』
「大型兵器があるだろう。それを利用するぞ」
　魔導機械を幾つか確認し、大型で高火力な物を選別しながらアレフ・フール（愚者・f40806）は火力を求めて魔導機械を見繕っていく。
「『｜機神重撃拳《アレウスアーツ》』――アレウスよ……お前の力を見せて見よ！」
　高速で飛び回りながら竜と激突し、アレフの｜機神《キャバリア》であるアレウスはケルベロスディバイドの空を舞う。
　彼の速度は正に神速……そこに重力を纏った魔剣と拳による連続斬撃や打撃を加える事で、ドラゴンを追い詰めていく。
「ガジェッティア達よ……存分に兵器を叩き込むが良い」
　元デウスエクスとして、アレフは重力球を展開して竜に叩き込んだ後、そのまま大地に叩き落としにかかる――アレウスが所持する魔導機械を用いながら。
「来るであろう激しい反動は重力フィールドで軽減して抑え込む！」
『行くぜ！』
　アレフとアレウスは息を合わせ、魔導機械による砲撃を『強襲竜アサルドラン』にぶちかます。
　ガジェッティア達の砲撃と合わせ、爆音の重奏が奏でられた後……息も絶え絶えにドラゴンは立ち上がろうとする。
「しかし、許さぬよ」
　追撃の火炎弾を叩き込みながら、アレフは試作機の使用データフィードバックと改良案をDIVIDE本部に送信するのであった――

大成功 🔵​🔵​🔵​

「03のミサイルコンテナの代わりに魔導機械兵器のミサイルポッドと思わしきものを積み込み、戦場へ乗り込みます！」
　朱鷺透・小枝子（｜亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924）はそう言って｜ディスポーザブル03《無限軌道スーパーロボット》に乗り込み、魔導機械兵器のミサイルポッドを展開。
　念動力でサーベルユニット4基を振るい、牽制しつつミサイルを発射していく。
「ぶっつけだろうと為せ！　撃て！！　ディスポーザブル！！！」
　ユーベルコード『劫火殲滅舞踏』により自身の搭乗しているキャバリアの弾数を無限にし、弾速・発射速度とエネルギー充填速度を増強。
　そのまま｜魔導機械兵器《ミサイルポッド》の弾数を無尽蔵に増やし、一斉発射範囲攻撃を敢行。
　間断なく、隙間なく、延々と魔導機械兵器ミサイルポッドからミサイルをを発射し続け……敵であるデウスエクスの『強襲竜アサルドラン』を撃墜する！
「吹き飛ばせぇえええ！！！」
　トドメに『ハイペリオンツインランチャー』……機体両腕に、腕として装着する超巨大荷電粒子ビーム砲を展開。
　闘争心によってエネルギーを充填し、最後の足掻きとしてミサイル弾幕を強引でも抜けてきた『強襲竜アサルドラン』へとカウンター砲撃を行う小枝子。
　其れによって『強襲竜アサルドラン』は大量の吐血を履いて地面に伏せ、消失していく。
「オブリビオンとは違い、敵の本拠地で復活するのであろうが……」
　それでも勝ちは勝ち――小枝子はそう認識し、魔導機械を抱えてDIVIDE本部へと撤退していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2025年05月03日