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廃課金用ガチャ

作者：唐傘

●あり得た未来
「くっ、どうしてだ……体が、動かない……。」
「あなたが私の『バグ』を引き当てたのね……。では遠慮なく、｜遺伝子番号《ジーンアカウント》を消去……いえ、配下になってもらうわね？」
　一見普通の――いや実際に普通の、腹パンの一撃だが。そのプレイヤーはありえないダメージ量を受け、そのまま消滅する――。

●
「手の空いてる人……ちょっと｜ＧＯＯ《じーおーおー》でガチャ回してくれないかな？」
　略称であるGGOを間違えるポンコツヤドリガミ。閑話休題。
「知っての通り、GOOにはガチャがあって……そこに『強力だけどバグが仕込まれたアイテム』が排出されるガチャが紛れ込んだんだよね。」
　とはいえ、問題のガチャの周囲には、他のガチャがないので。バグプロトコルが仕込まれたガチャ以外を引く可能性は無いだろう。
「で、対処だけど……壊せないし動かせないしで、バグを仕込んだ犯人を倒すしか、現実的じゃないんだよね……。」
　破壊耐性と移動不可属性で隠すことも壊すこともできず、見張りなどで誰も引けないようにしたところで、黒幕は別の場所に同じガチャを設置するだけだろう。
「まぁ、黒幕さえ倒せば――バグが消えれば、ただの高性能武器になるから、黒幕のダンジョンで無双できると思うんだ。」
　当該の黒幕が待ち構えるダンジョン限定だが、かなりの強力武器――黒幕の用意した配下でなければ、一振りどころかひと撫でで消滅させられるほどだろう。……逆に、ガチャ武器でなければ太刀打ちできないような、強力な配下をスタンバイさせているとも言えるが。
「ちょっと対応が難しいかも知れないけど、｜遺伝子番号《こじんばんごう》を消される犠牲者が出る前に、黒幕を倒して欲しいんだ。」
　拝むように片手を出しつつ、もう片方の手で転送ゲートを開く――。

第1章 日常 『アイテムガチャ』

POW   :    目当てのアイテムが出るまでガチャを回す SPD   :    ガチャのおまけスタンプの景品をもらう WIZ   :    他のプレイヤーとガチャ産アイテムを交換する イラスト：yakiNAShU 👑5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

　転送ゲートを通り抜けた先。普通のガチャにしか見えないが――これが問題の、バグトリガーの仕込まれたガチャらしい。
　そして、ガチャを1度回して、アクセサリーが出たらしいプレイヤー。2度目のガチャを回すため、金策する旨を言い残してどこかに行くが――2度目のガチャを行うため、戻ってくるだろう。
　それまでに、バグ武器でなるべく、自身を強化する必要がある。


「なるほど、これがバグトリガーの仕込まれたガチャ、ですか。」
　興味深そうにガチャを観察するシン・クレスケンス（f09866）――とはいえ、GGOでは一般的なガチャ装置にしか見えない。
「……異常が見受けられませんが、とりあえずガチャを回すしか無いようですね。」
　ひとまず10連ガチャを選択し――割安に思えるトリオンを消費し、ガチャアイテムを10個獲得する。
「……手慣れた武器、見慣れない武器、色々出ますね。」
　あるいは、ゲームでしか実現できないような武器も含めて出現しているが――アイテムを持つことで説明は見れ、また装備解除できないような呪いの装備も見受けられない。
「……惜しむらくは、これを持ち帰ったところで普通の武器でしか無い事でしょうか。」
　アイテム説明に明記された、戦闘エリア――恐らく黒幕の潜む場所でのみ特殊効果を発揮する旨が説明に載っているが。逆を言えば、それ以外の場所ではただの武器でしかない……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「なるほど、ガチャの回数をこなせばいいんだね。任せて。」
　魔力を込めて、自身を強化する筒石・トオル（f04677）――｜行動《攻撃》回数への影響はないが、防御力を高めるのは気休めでも無いよりマシだろうか。
　そして、手持ちのトリオンで10連ガチャを行い――重複したアイテムは、一部が自動的に合成で強化され。
「それで、これが最終結果……ってわけだね。」
　複数の武器、あるいは防具。使い慣れたものに似たものもあれば、普段は使わない種類――あるいは、ゲームならではのものもあり。とはいえ、ゲーム外に持ち出してもただの武具と変わりがない――あるいは能力補正が無効化されるために余計な荷物になりかねないため、持ち帰っても意味は薄いだろう。
「それより、気になるのは……これ、だよね。」
　アイテム説明としては、特に効果のないアクセサリーとのことだが。そのモフモフ具合に惹かれた筒石は。他のモフモフに期待を込めて、もう何回か、10連ガチャを回す……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「探索する必要がない、というのは有り難いが……ガチャを回し尽くすまでは何も起こらない、という事なのか？」
　より正しくは、バグアイテムの回収がメインなのだが――ともあれ、探索は考えるより行動派らしいエルンスト・ノルテ（f42026）にとって、「ガチャを回すだけ」という目的はシンプルでわかりやすいだろう。
　しかし、具体的に何回回すという指標はなく――選択肢として、10連ガチャと単発ガチャが存在はするが、どちらを選べば良いのかは判断が付かない。
「……とりあえず、両方試すか。」
　単発を何回か、および10連ガチャを1回試してみる――しかし、出てくるアイテム自体は特に差が見受けられない。
「……この武器が使えるのか、若干疑問は残るが――しかし、ゲーム世界ならアリなのだろうな。」
　見慣れない武器だが、効果は――実戦で試すしか無いのだろう。残りは刀剣として見慣れているため、特殊効果やエフェクトを除いては普通の武器と同一だろう。
「これが最後……っと、残り物に福があると言うから君に譲ろう。」
　バグアイテム――指針を持ったプレイヤーに、最後のガチャを譲るエルンスト。彼の使い慣れた武器が出たので、素直に祝福する。

成功 🔵​🔵​🔴​

第2章 ボス戦 『ゾンビクイーン』

POW   :    ゾンビーム 【ゾンビ化光線】を放って遠距離の対象を攻撃し、同時に「自分の意志」を伝える。［ゾンビ化光線］の威力は任意に手加減できる。 SPD   :    ゾンビルド 対象に【種族：ゾンビとしてのキャラ設定と能力】を生やし、自身とのテレパシー会話を可能にする。対象に【ゾンビ化】の状態異常を与える事も可能。 WIZ   :    ゾンビールス 自身が装備する【緑色に光るランプ】から【接触した者をゾンビ化する緑色に光る粒子】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【ゾンビ化】の状態異常を与える。 イラスト：もりさわともひろ 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　指針を持ったプレイヤーの先導で、イベントレイド場所に向かう一行――しかし、到着と同時に｜案内人《バグトリガーの所有者》が行動不能に陥る。
「あら、たくさんの獲物が来てくれたようね。いいわ、纏めて相手してあげる！」
　戦闘態勢になるエリアボス――あるいは黒幕の、ゾンビクイーン。しかし、彼女の誤算は――全員がバグ武器を、あるいはバグ防具を装備している事だろう……。


「久々、大剣振るのも楽しそうだ。」
　頼んだよ、と言いたげに柄を握り込むエルンスト。
「とはいえ、バグとは何か今一分からないが……身動きを封じるようだな。」
　身動きが取れない｜犠牲者《GGOプレイヤー》を守るように陣取り――いや、実際に防御結界で守護し。
「あら、なら貴方が代わりにゾンビ化していただけるかしら？」
　ゾンビ化光線をエルンストに放つゾンビクイーン――しかし、ビームが命中するかとは別問題で。
「命中精度が高いという事は、狙いさえわかれば防ぎようもあろう。」
　本来はビームを防げないはずだが――それでも大剣でビームを防げたのは、バグの影響もあるのだろう。
「それに、守りを固めるといって斬らぬといってないからな！」
　ゾンビームを防いだ大剣の向きを変え、そのままゾンビクイーンに斬りつける！
　そしてゾンビクイーンは蹌踉めくように後退するが……エルンストは｜犠牲者《GGOプレイヤー》の守りに重きを置いているため。攻め手として、援護射撃は望めないだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

「よく分かんないけど、人質を取るのは卑怯なのにゃ！」
　バグプロトコルの犠牲者――あるいは犠牲者予定と呼ぶべきか。ともあれ、身動きを封じられた存在を見て、憤慨するミーヤ・ロロルド（f13185）。
「あら、人質なんて人聞きの悪い。ただ仲間になってもらおうとしているだけよ？」
「でも動きを封じるのは良くないにゃ！」
「なら、あなたも一緒に仲間になりましょう！」
　ゾンビールスを発動し――自身が装備する緑色に光るランプから、接触した者をゾンビ化する緑色に光る粒子を放つゾンビクイーン。
「そんな悪いコトするなら、こっちはこのお菓子で守っちゃうのにゃ！！」
　ゾンビ化の雰囲気を感じたのか、自身のガジェットから大量の美味しいお菓子を放出するミーヤ。その効力は、ミーヤを守るに留まらずゾンビクイーンの攻撃自体を無力化するに至り。
「どうして仲間入りを否定するの！」
　激昂するゾンビクイーンに対して。
「それは……なんか、悪い事だからにゃ！」
　――ミーヤの説明が、ゾンビクイーンに通じているかは怪しい……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「アタシの力が入用みたいだね？」
　バグトリガーにより身動きの封じられたプレイヤーと、その現況たるゾンビクイーンを見比べる数宮・多喜（f03004）。
「ところで、なんで身動きを封じているんだい？」
「あら、簡単な話よ。私の仲間になってもらおうとすると、どういうわけかみんな逃げるのよ。なら、身動きを封じるしか無いでしょう？」
「納得がいかないけど……阻止したほうが良さそうだねぇ。」
　臨戦態勢を取る二人。先手を取ったゾンビクイーンはゾンビールスを発動し、緑色に光るランプから接触した者をゾンビ化する緑色に光る粒子を放つ――が。
「アタシの願い、皆の願い……ここに集え、そして未来への希望を見せやがれ！」
　数宮の｜希望顕現《ウィッシュクラフト》で作られたアイテムは、｜鏡の盾《ミラーシールド》とでも言うべきか。バグにより、攻撃はできないが相手の攻撃を全反射する装備を複製し――ゾンビクイーンに全てのダメージを跳ね返す！
　とはいえ、ゾンビ化の状態異常については、元々がゾンビのゾンビクイーンには適用されないようだ……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「今日は変わったところに着いたみたい？」
　子どものような無邪気さで周囲を見回すアウル・トールフォレスト（f16860）。
「気に入ってもらえたようなら嬉しいわ、貴女も仲間になりましょう？」
　言うが早いか、ゾンビームを放つゾンビクイーン――ゾンビ化光線を放って遠距離の対象を攻撃し、同時に自分の意志を伝える。
「……なるほど、でもそれは、わたしに関係ないことだね？」
　ゾンビ化が進行しないうちに――あるいはバグ防具でゾンビ化が防がれている可能性もあるが、ともあれ血液を代償に｜刻印左腕《ドライバーレフト》を殺戮捕食態にするアウル。
「それに。過去が、死が、今ある生命を侵すことは、間違っていると思うから。」
　巨大な体躯も武器にするかのように、ゾンビクイーンを叩き潰そうとするアウル。ゾンビクイーンへの直撃は避けられ仕留めることはできなかったが。衝撃波だけでも――あるいは、彼女が纏う魔力の乱流も含めて、ゾンビクイーンへのダメージはそれなりに入ったようだ……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「ふーん、黒幕のお出ましか……。」
　黒幕――あるいはフィールドボスとなっている、ゾンビクイーンに思うところがある様子の政木・朱鞠（f00521）。
「もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。」
「悦に入るためではないわ、必要故の処置よ！」
　ゾンビルドを発動し――政木に「種族：ゾンビ」の設定を生やし、テレパシーによる意思疎通とゾンビ化の状態異常を与えるゾンビクイーン。
「悦よりひどいじゃない……。抑えし我が狐龍の力……制御拘束術第壱式にて……強制解放！」
　ゾンビ化を、真の姿で上書きする政木――代償として石化のリスクもあるようだが、そのリスクは問題ではないだろう。
　ゾンビクイーンの僅かな隙を穿つように、荊野鎖を――拷問具でゾンビクイーンの傷を狙い。傷をえぐるようにする事で、さらなるダメージを与える政木。
　仕留めるには至らなかったが、ほぼ仕留めたも同然のダメージ量だろう……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「どうも、銀誓館の方から助っ人に来ました。……とはいえ、ここでは出自は意味を持たないようですが。」
　イグニッションカードで、装備は展開済みの鈴乃宮・影華（f35699）――とはいえ、一部はバグ装備に置き換えており。
「えぇそうよ、出自が何であれ貴女も配下になってもらうだけよ！」
　自身が装備する緑色に光るランプから接触した者をゾンビ化する緑色に光る粒子を放つゾンビクイーン。
「祇園精舎の鐘の声――」
　しかし、ゾンビ化を気にしないかのように、エアギターならぬエア琵琶を弾く鈴乃宮。
「――諸行無常の響きあり。」
　琵琶をかき鳴らす様な仕草から呪詛を放ち、毎秒1630年相当の老朽化をゾンビクイーンに付与する鈴乃宮。そしてゾンビクイーンは、急な劣化に耐えきれず――あるいは、溜まっていたダメージもあるかも知れないが、その体を崩壊させていく……。
「できれば、キャバリアで暴れたかったですが……狭いのは仕方ないですね。」
　TPOをわきまえた結果、欲望を抑えたらしい鈴乃宮。あるいは、別のUCでもトドメを刺せた可能性はあるが――その結果は、誰にもわからない……。

成功 🔵​🔵​🔴​

第3章 集団戦 『カキンゴオリ』

POW   :    グラトニートリリオン 【舌】が命中した敵の【トリリオン】を叩き割る。高所から攻撃する程命中率上昇。 SPD   :    トリリオン・コントロール 【黄金の嵐】を放ち、戦場内の【課金アイテム】が動力の物品全てを精密に操作する。武器の命中・威力はレベル％上昇する。 WIZ   :    強制課金バグプロトコル 【偽トリリオン】を視界内の対象1体に飲み込ませる。吐き出されるまで、対象の身体と思考をある程度操作できる。 イラスト：カラス 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　ゾンビクイーンを倒したことで、制御を外れた元配下――多数のカキンゴオリ。
　通常の武器ではフィールド補正でダメージが通らないだろうが、ゾンビクイーンの用意したバグ武器なら無双も可能だろう。


「GGO出身としては他人事じゃないんだよねぇ……。」
　一度｜遺伝子番号《ジーンアカウント》が消去されたらしい印旛院・ラビニア（f42058）。
　ともあれ、カキンゴオリはオブリビオンとしては一般的な――バグプロトコルにより生まれる存在として猟兵が対処するうちでは、一般的な存在で。
「バグで強化されてるとはいえ、トリリオン回収効率は良いんだよねー。ゲットさせてもらうよ～。」
　黄金の嵐を放つカキンゴオリに対して、電脳魔術で作り上げたカーソルを放ち。その構成要素を――トリリオンを吸い込み、自身の装備するストレージポーチ内の電脳空間の中に転移させる。
「いやー、バグプロトコルとはいえトリリオン補充には便利な存在だよね～。」
　存在意義が薄まったカキンゴオリに対して、自前のサーベルで攻撃してみるがダメージはあまり与えられず、思い出してバグ装備で攻撃をして仕留める。
「ストレージ内は電脳空間だからね。ほぼいくらでも入るんだよね～。」
　カキンゴオリのトリリオンを片っ端から吸い上げ、仕留めて。印旛院の懐は、だいぶ温まったようだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

「毒を盛って毒で制す、なんてね。」
　バグ装備を構えるバジル・サラザール（f01544）。
　とはいえ、カキンゴオリは情け容赦なく襲って来――黄金の嵐を放つ。そしてその効果で、戦場内の課金アイテムが動力の物品全てを精密に操作するが。
「蛇が出るのは藪だけじゃなし、下手につつくと噛みつくわよ。」
　海洋生物のウミヘビの毒を、武器に纏わせ――噛みつくと言うより突き刺すが正しい気もするが、ともあれカキンゴオリの操る物品を尽く破壊し、術者たるカキンゴオリに毒を注入する。
「神経阻害、筋肉の組織破壊、あるいはUDC由来で毒素と言うより呪詛――あぁ、この世界限定の毒もあったわね。」
　あるいは、GGO由来のウミヘビを模倣したのか。自前で用意した毒素以外にも、ステータス異常の付与のみの、ゲーム固有の毒もカキンゴオリに注ぎ、どれが有効か試すその姿は――薬剤師と言うより、新しい毒を実験する科学者、あるいはマッドサイエンティストと呼ぶべきかも知れない……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「僕も力になれるのかな……。」
　不安を口に出すも、怯えた様子は見せていないマロン・ビネガー（f37213）。
　とはいえ、カキンゴオリはマロンを待つこともなく、舌を伸ばして――マロンの保有するトリリオンを奪おうとするが。
「うん、この程度ならどうにかなるね。」
　蓬莱の玉枝、ではなく似た外見のバグ武器だが。舌をあしらい、カウンターと言いたげに雷撃を打ち込む。
「少し、痺れるよ……って、もう遅いかな。」
　舌を経由して、カキンゴオリの本体に内部破壊のダメージを与えるマロン。
「ついでに、外からも痺れてもらおうかな。」
　雷雲をどこからか呼び、内部破壊のダメージを付与したカキンゴオリに落雷を起こし、トドメとしていく。
「……そういえば、なんでゾンビじゃなくてカキンゴオリなんだろ。」
　黒幕はゾンビクイーンと――ゾンビを操る存在だとは聞いていたが、襲ってくる存在がゾンビでないことをふと疑問に思うが。
　あるいは、ゾンビは黒幕のコレクションで、予期しない来訪者はカキンゴオリに追い払わせていたのかも知れない……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「うぅむ、多勢に無勢というやつか。」
　抜き身で構える大豪傑・麗刃（f01156）――いや、ある程度の流派で地位を築いたものからすれば、「お前みたいな構えがあってたまるか」とツッコミが来そうなポーズだが。
　いや、仮にポーズがマトモであれ。彼の選んだバグ装備が――見た目と性能の一致していないバグを優先して選んだがため、剣豪と程遠い状態なのだが。傘でスイングする以上の違和感を放つ大豪傑だが、選んだ装備の性能は折り紙付きで。
「まぁ、正面から突っ込んで斬ればいいのだ！」
　UC「剣刃一閃」で、近付くそばからカキンゴオリを斬り伏せる――剣の腕前も装備の性能も一流なのだが、一見何も考えていない、あるいは実際に無策に突撃する大豪傑と、その選んだ武器の外見が。戦場を、戦場らしからぬ雰囲気にしている……。
「麗ちゃん奥義！」
　袈裟斬り、逆袈裟、あるいはすくい上げるような斬撃でカキンゴオリを斬り伏せるが……どうにも武器の違和感が、戦場ではなくコントと錯覚させに来る……。

成功 🔵​🔵​🔴​

「請われれば頑張るのにゃ！」
　ダメージを攻撃力に転化する装備に身を固めたミルディア・ディスティン（f04581）――彼女の選択が、偶然か意図的かは不明だが。
　｜影の追跡者《シャドウチェイサー》を召喚し、カキンゴオリの配置を的確に把握し――致命傷を避けつつも、ダメージを意図的に受け、反撃でカキンゴオリを撃破していく。
「あぁ、いい！　いいにゃぁ！」
　ダメージに快楽を覚えている様子のミルディア。――ダメージを受けるほどに攻撃力が増す装備に身を包んでいるのは、彼女の趣味嗜好によるものなのか、あるいは選んだ装備が偶然彼女の趣味嗜好に一致したのかは不明だが。
　ダメージを受けるごとに嬉しそうにし、またダメージに比例して攻撃力を増した一撃を振るい。何発か必要としていたカキンゴオリへの攻撃も、徐々に一撃で仕留めるようになり。
　｜影の追跡者《シャドウチェイサー》は次々と、追跡するカキンゴオリを切り替えつつ、その位置を――致命傷を回避するためと、仕留めるために把握する。

成功 🔵​🔵​🔴​

「困っている人……居るみたいだし、力になれるなら……助けたい、かな。」
　バグ装備に身を固めるロビン・バイゼ（f35123）――外見バグのせいで絵描きに見えるが、装備分類としては魔法職になるため、魔力を練り上げて攻撃を放つ。
「……こうすれば、絵を描けないかな。」
　筆を振るい、絵を描くロビン――実際は杖を振るい、魔力弾や火炎弾、風刃と多様な攻撃を無差別に放ち、カキンゴオリを屠っているのだが。彼の眼中には、虚空のキャンバスしか見えていないらしく。
　幸い、フレンドファイアはしていないが――あるいは、ロビンの魔法攻撃が届く範囲に味方が居ないと言うべきかも知れないが。ともあれ、筆をふるった先に描かれるとすれば、それは抽象画のような見る人により解釈の異なる絵画となるだろう。

「……そういえば。いつの間にか……オブリビオン、居ない？」
　絵画に熱中しているあまり、彼の眼中に戦場はなかったようだが。いつの間にか、カキンゴオリは一掃されていたらしい……。

成功 🔵​🔵​🔴​

最終結果：成功 完成日:2025年06月03日