しかし、スーパーいまだけダブルおうち帰れないドラゴンさんはだまってうなだれ『Song for the Close of School』をゲヒャーゲヒャーとかなでると、やがてもりの中へ去ってしまいました。
鬼哭するおふねにのりこむyeahhhh! GAAAAAA!!! さんのもとに、スーパーExodusドラゴンさんから一羽のちゅんちゅんちゃん(将来的に絶滅があやぶまれている)とお手紙が届きました。ちゅんちゅーん!
そのお手紙は、骸の海、そして始原の宇宙開闢の座標から発生したこれまでの出来事やカオス魔法の化身として生まれたスーパーチー付与みたいな笑い方するドラゴンさんに秘められた使命、あと最近笑い方が「ゲヒャーヒャッヒャ」から「ギャハハ」になった原因にまつわる秘話などがたぶん克明に記されていました。
みなさんが、ウホウホいっています。サーベルタイガー……すみろどんとかいます。おおかみさんも、今よりデッカイです。スーパーマンモスドラゴンさんの群れが、パオーンっていってかっぽ闊歩しています。
です! だせー石器とか使って、がんばってください。ドラゴニアンのひとはドラゴリランになってウホウホいったりしてください。それからみんなでウンババ、ンバンバいったりして、みんなげんきよくいきのびてください。
常闇ノ海月
あえて第三極、『ガハハ派』になってみようかと検討中の常闇ノ海月です。
あらがうギャハハ派は、全部カオスにしてやりますよ!
●シナリオの目的
スーパーカオスドラゴンが『悪魔契約書』を作るためのお手伝い。彼が『極大のカオスを引き起こす』ことで入手可能な『悪魔インク』を手に入れるべく、スーパーカオスドラゴンとカオスなバトル(?)に臨んでいただきます。
……というのが表向きで、本音はウホッ! ウホウホホー!! な話が書きたいだけなので、できれば可能な限りウホウホしたりウンババンバンバと踊り狂ったりしてください。
カオスな環境、√
原始時代に適応するのデス。
●第一章ですること
キャラクターは何故か装備を失い、毛皮! こし蓑! だせー石器! な状況からスタートします。
マンモスステップを闊歩するスーパーマンモスドラゴンを、どうにかこうにかして倒したり倒さなかったりしてください。まじめにやらなくても何となく話は進みます。
●一章ゲスト生物「すみろどん」
でっかい🐯さん。クカカッと笑います。マンモスを食べたりもするようです。
●一章ゲスト生物「おおかみ」
でっかい🐺さん。食べ物を分けてあげたりして仲良くなると狩りを手伝ってくれることもあります。
●一章のプレイングボーナス
うほ! うほっうほっ!! ウキャーキャキャキャ!!!! キェーッ!!! ワンワン! がおー!! ……来いよ猟兵! ユーベルコードなんて投げ捨てて、かかってこい! そんな感じです。
●二章以降
一章終了後の断章をご覧ください。普通の一般的なバトル展開には多分ならない。
また、第三章の日常🏠『触れてみよう、その島の特産品』ではお声がけがあれば担当グリモア猟兵のリア・アストロロジーを呼び出すこともできます。
●プレイング受付
一章の断章をお待ちください。
サポプレでサクサク進める可能性もありますが、サポプレではウホウホさせられなさそうなので……皆さんのウホウホだけが頼りかもです。
ではでは、我ながらおすすめしがたい頭の悪くなりそうなシナリオですが、だがそれがいい! と思った奇特な方は参加をご検討ください。
第1章 ボス戦
『東のラスボス『スーパーカオスドラゴン』禍』
|
POW : ハイパーカオスチャージ
【カオスで予測不能な軌道を描く】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他のスーパーカオスドラゴン】の協力があれば威力が倍増する。
SPD : アンリミテッドカオスファング
【三つの頭の牙による連続噛みつき】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : マッドカオスフレイム
自身が【混沌魔法「カオスヘッダー」を発動して】いる間、レベルm半径内の対象全てに【属性を変え続ける混沌の炎】によるダメージか【肉体を癒やす混沌物質】による治癒を与え続ける。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
●強制負けイベント(操作不能)
「ゲヒャ~ヒャッヒャ!! 久しぶりの娑婆の空気だゼぇ~~!!!」
それは詐欺罪や器物損壊罪、裏バイトなどでいろいろとやらかした結果ぶち込まれてしまったAbashiri Prisonでの349京2413兆4400億年のおつとめをようやく終えて、今回の
世界線が始まって138億年くらい、地球と呼ばれる星が生まれて46億年ほど、破りそこなって辿った途中の現在地からはだいたい一万年と二千年前くらいのことです。
スーパーカオスドラゴンさんはマンモス・ステップを闊歩する百億頭のマンモス🐘でした。ぱおーん。
「パオオオオオオン!!! だゼぇー
!!!!」
「ああああッっ。草がッ、うますぎるんだゼぇえええ!?」
「ギャビィ゙ー!!! ムシャムシャぁああアアア
!!!!」
マンモス・ステップには、おいしい草がたくさん生えていました。草不可避。まさに大草原でした。
晩氷期とも呼ばれる氷河期の終わり頃、気温は年間を通して今より寒冷ではありましたけれど、空気は現代よりもずっと乾燥していて日照も良く、イネ科やキク科などの草本類、低木などがよく成長する条件が整っていたのです。
「ウマ、ウマ」
「ウメェェェェ……」
ケサイ🦏、バイソン🐮、オオツノジカ🦌さんにウマ🐎さんなどの群れもあっちこっちで定額生えホーダイの草を喰んでいます。どれだけ食べても定額なので、たくさん食べたほうがお得なのです。
ソレはザックリいうと、とっても寒いサバンナみたいな環境、多種多様でユニークな生態系でした。
「ゲッヒャ〜! キンッキンに冷えてやがるゼぇ~!?」
「カァ〜ッ、ワルすぎる……悪魔的なんだゼぇ
……!!」
そんなゆかいな仲間たちがたくさんいる楽園で、いつかエンケロニエルさんが用意してくれたサラダと比べても甲乙つけがたい、ヒエヒエの植物グルメに舌鼓を打つスーパーカオスドラゴンさんでした。が……。
アフリカのサバンナが必ずしも草食動物たちにとって平和な楽園とは限らないように。マンモス・ステップの大型草食獣たちにも、そのお肉や毛皮などを狙う天敵――凶悪なハンターたちがいたのでした。
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
毛皮を縫い合わせただけの粗野な衣装。
打製石器――原始的な石斧や石槍。
蛮族スタイルの襲撃者たちは一様にガニ股でまろびでると、ガオーってするくま🐻クマーさんみたいなポーズで獲物をとり囲み、その勇猛さを誇示するように叫びました。
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
「パオオオオオオン!? ……ダマレ!!(ドン!)」
マンモスさんがひとこえ吠えて威嚇すると、さしもの勇敢なイェーガーさんたちもひるみました。
おこったマンモスさんに踏まれたり体当たりされたり牙で突かれたり黙れどんされたら、大けがをしてしまうかもしれないからです。大けがをすると、きっとぜったいに痛くて泣いてしまいます。
「Σ うほ、うほ……」
「ア゛ア゛ーン!? テメェ、それマンモス・ステップでも同じこといえんのカァ~!?💢💢💢」
ちょっとしたケガでも命取り。それがサバンナの常識でした。
そして、危険があぶないのはマンモスさんだけではありません。√
原始時代……つまりこの時、この場所では、人類は捕食者であると同時に被食者でもありました。
現代でも元気に大暴れ中のくま🐻クマーさんだけではなく、でっかいおおかみ🐺ワンさんに噛み噛みされたり、でっかいネコ🐯ニャンさんに咥えられてお持ち帰りされたりも、よくあることでした。ウホホォォ……(悲)。
「げっひゃー! はい論破!!」
「ガハハ勝ったな! だゼぇ!」
「オレサマ、ちょっとおフロに入ってくるんだゼぇぇえええ〜!?」
「ウホー、ウホー」
「ふっ。だれにもオレサマは止めらレねェからよ……これからは大マンモス時代のはじまりだゼぇッ!?」
「……ウ、ウホッ」
勝ち誇るスーパーマンモスドラゴンさん。くやしみと寒さとお腹ペコリンさでふるえるおろかで貧弱な人類さんを置き去りにし、その巨体で巨大で強大な群れがノッシノッシと去っていきます。
けれど、こうした大型草食獣を追って遊動生活を営む人類さんも、このままスーパーマンモスドラゴンさんが覇権をとるのをただ指をくわえて見ているわけにはいきません。
なぜなら、このままではきっと遠からずお腹が空いて悲しくなってうほぉ……って泣いて死んでしまうし、なにより、マンモスさんのお肉🍖が食べたかったのです。最近は、なんかそういう気分でした。
「――クカカッ! それと、お前たちがスーパーマンモスドラゴンに負けてスーパーマンモスドラゴンが覇権をとってしまうと、人類史がマンモス史に書き換えられて未来の人類は歴史ごと消滅する
!!!!」
「「「ΩΩΩ<!? う、うほっほー
!?」」」
すると、とおりすがりの親切なすみろどん🐯さんがいかにも動機づけになりそうな、驚愕の不確定情報(ソース不明)を教えてくれました。
どうやら、そんな彼も目的は一緒でスーパーマンモスドラゴンさんをつけ狙っているようですが……。
「カカッ! だが、俺の『マスター』は既に、『今回のオチ』の目星をつけている。マスターはマンモス肉🍖をご所望なのだ。悪いが土壇場では裏切らせてもらうぞ、イェーガー!!!」
「うほ……うらぎらないで(素)」
……なんということでしょう。スーパーマンモスドラゴンさんだけでも頭を抱えるような脅威、手に余る難関だというのに、更に乗り越えていかねばならない新たなライバルが出現してしまったようです。
「……だから、まった方がいいって、いった……」
「……でも、あなたも肯定するって、いった……」
一方で、なにやら失敗してしまった責任のなすりつけ合いをしながら、トボトボと尻尾を垂らして歩くフタゴオオカミ🐺さんとかもいました。その姿は敵に回せばそんなに大した事なさそうなふいんきですが、ひとたび味方につけるとおそろしいことになりそうな素質を感じます。それは、たぶんマテとかできそうにないし、一生懸命だけどつい先走って状況を悪化させたりしてくれそうな、
残念な予感です。
「「……くぅ~ん……」」
さて、こんな状況です。
でもこれじゃ何もわからないうほ……なんていうひとは、大ウソつきですうほ。なぜなら、何もわからないということが、わかっているじゃないですか!(ヤケクソポジティブシンキング)
さぁ、それでは何とかして生きのびて、マンモスさんを倒して、そしてこの
IF√を完結させるのです。
……さもなければ、人類はマンモスさんに念入りに踏み踏みされて、おいしいうどんとワインになってしまうのですから(ほのぼの童話的要素)。
嶺・シイナ
コロス!
僕をこんな
任務に目隠しで放り込んだヤツを、コロしてやるぅー!!
とはいえ、このダセェ石器は嫌いじゃないうほ。物で殴るのは好きうほ。
すみろどんのスタンス嫌いじゃないうほ。好きにするといいうほ。僕は子分の竜胆🐍と気ままにダセェ石器を振り回す。
うほほほほほほほぉーーーーーぅ!!
早く人間に戻りたいうほ。
僕は四十八時間一文字も書かずに過ごすと人権失って最悪死ぬうほ。
死ぬくらいなら、マンモス・ステップに合わせてうほうほ踊り狂ってやるうほーーーーー!!
竜胆には触るなよ?毒蛇だからな?触るなよ?触ったら噛まれるからな?ぜーったいに触るなよ???
※キャラ崩壊○。彼女はとてもヤケクソです。
●あなたがいつまでも幸せならばよかったのに
「コロス! 僕をこんな
任務に目隠しで放り込んだヤツを、コロしてやるぅー!!」
一見すると物静かな文学少女といった風貌。しかし、彼女――嶺・シイナ(怪奇人間の文豪・f44464)さんはいま、明確な殺意をいだくほどに怒り狂っていました。怒りだ! もう怒りしかないうほ!!
「とはいえ、このダセェ石器は嫌いじゃないうほ。物で殴るのは好きうほ」
ハァハァと荒い息をつきながら、しかし怒りをコントロールすべく握りしめた石斧に意識を移します。
鈍器による撲殺はミステリーを始めとする文学作品でも比較的よく用いられる殺害手段でした。ついカッとなって撲殺したり、証拠隠滅を図るにも、店舗等での購入の必要がなく足がつきにくく入手も破棄も容易な石器はお誂え向きといえました。
……そう、殺れるのです。これでも十分、
生物は殺せる。
「カカッ! ここまではマスターの思惑通り……相争うがいい、イェーガー! 俺はその
炎の破滅の炎で焼いたおいしいマンモス肉を、俺の『マスター』に捧げてくれよう!」
「開幕から裏切るって宣言してるやつにはやいのやいのいわれたくないうほ。とはいえ、すみろどんのスタンス嫌いじゃないうほ。好きにするといいうほ」
「クカカッ! 開幕からSATSUGAI宣言……」
シイナさんはすみろどんの挑発的な言葉に目を瞑ります。そもそも文学少女や、それが進化した文豪なんて生き物は、だいたいちょっとへんじ……変わり者ばかりなのです。それに、今はそんなことよりもシイナさんを駆り立てる衝動がありました。安穏と生きることに慣れた人類が薄れさせてしまった、より原始的な、純粋で根源的な衝動。
「うほほほほほほほぉーーーーーぅ!!」
その衝動に突き動かされるまま、子分のヘビ――竜胆🐍さんと一緒に、気ままにダセェ石器を振り回します。
気が狂ったのではありません。むしろその逆。彼女は「早く人間に戻りたいうほ」とさえ思っているのです。
「……縄文人は、人間じゃなかった?……」
「……ヘ……ヘイト……スピーチ
!?……」
とはいえ、奇行でした。
その繊細かつ情熱的なマンモス・ステップを見てフタゴオオカミさんは慄然としています。マンモス・ステップってどんなステップなのって、疑問に思っています。それは😺さんのやんのかステップと、どうちがうの……?
「説明しよう! 僕は四十八時間一文字も書かずに過ごすと人権失って最悪死ぬうほ。死ぬくらいなら、マンモス・ステップに合わせてうほうほ踊り狂ってやるうほーーーーー!!」
シイナさんは叫び、ウホッウホッと踊ります。
そう、生命を――生存を突如として脅かされたシイナさんは「イ゛ギダイ゛ッ
!!!!(滂沱)」と心から思い、その衝動をウホウホとマンモスステップに昇華させて、その全身で表現していたのです。
「……でも、それって何か事態の解決に寄与するの?……」
「……ワカラナイ……人間さんのことが、ワカラナイ……」
くぅ~ん、とどこか悲しそうな顔でシイナさんを見つめてくるフタゴオオカミ。
どうやら人間さんに興味津々らしい彼女たちに、シイナさんは両手を上にあげてタカタカタカっとステップを踏みウンババウンババ踊り狂いながら、叫びます。
「説明しよう! 何か、ダンサー・イン・ザ・ダーク(ミュージック作品)のセルマさんみたいなパッションでしあわせそうに踊ってるイメージを共有してもらえたら「あ、シイナさんの今後はハッピーエンドなんだ」ってただちに諒解してみんなハッピーになるそうだよ! ウホホホーッ!!」
「……そう、ひつようなのは、👁だったのね……」
「……でも、それってたしか……、くぅ~ん……」
するとおかしなことにますますかなしそうなふいんきを放つフタゴオオカミさん。
しょんぼりとうなだれ伏せをする彼女たちのことがちょっと心配になって、シイナさんは親切な気持ちからバッドエンドを避けるうほうほうほをアドバイスしてあげました。
「竜胆には触るなよ? 毒蛇だからな? 触るなよ? 触ったら噛まれるからな? ぜーったいに触るなよ??? そういう前フリじゃないからな…………アーッ!!!」
フタゴオオカミさんはきっとおなかがへっているから、かなしくなっているのでしょう。でも、だからと危険な生きものに手を出したら、とても危険なのです。だからこそ、こうして忠告してあげるシイナさんでした、が……。
「……くぅ~ん……」
「……きゅ~んきゅ~ん……ぴすぴす……」
――ときすでに、おすし。
「なんてことを……竜胆……、」
何ということでしょう、そこには、マンモス・ステップに横たわり👅をだらんと垂らしてぴくぴく痙攣するフタゴオオカミさんの姿がありました。うっかりと竜胆さんに触って、噛まれて、毒にやられてしまったのです。具体的には「……そう、ひつようなのは、――くぅ~ん……」のあたりで、お二人ともすでにアウト😇だったのでした。
§
「こ、ころすつもりはなかったんだ……!」
「……だが、たしかに『コロス』と聞いた者が居る。『コロしてやる』、と。貴方はたしかにそう言っていましたね? そして、貴方は鈍器を振り回して威嚇していた……注意を惹き、子分のヘビから意識をそらすために……」
「ち、ちがうっ! 僕はただ――」
その後の取り調べはとても厳しいものでした。
それでも、もしシイナさんがもう少し冷静であったなら、殺意を否認し潔白を証明できる違う結果があったかもしれません。でもこの時、彼女はいろいろな事がありすぎてとてもヤケクソになっていたのです。そういうときも、人間さんの人生にはあるのですうほ……。
「フゥー……どうやら、長くなりそうだな?」
罪を認めず、反省の色が見えないシイナさんに刑事さんが長い長い溜息を吐いて。
有罪判決を喰らったシイナさんは、Abashiri Prisonにぶち込まれてしまいました。
「 う ほ 」
――こうしてシイナさんは、考えることをやめたのでした。
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉
(転移したら、何故か小犬化していた図)
きゃん!
(わー、すーぱーかおすどらごんさんだーぶれーくだ!)
……くぅん?
くふふーん?
(すーぱーまんもすうれぴーどらごんさんだ?)
……くぅん?
きゅふん。
(おかしい……おいらの知ってるドラゴンさんは、もっと……もっと!)
きゃいぃぃーん!(悲痛)
きゅふん。
(わかった。)
きゃいん!
(踊ればいいんだね!)
きゃいんきゃいん!
(フタゴオオカミさん、双子なの?)
きゃっふきゃっふ♪
(おいらもだよー♪)
バフバフ!
(じゃあ一緒に突撃しよー!)
(なんだか とっても 愉快な絵面になる)
きゃいん!
(知ってる。マンモスでもトモダチにはなれる!)
きゃん!
(信じる心で!)
……くぅ~ん……
●ずいぶん慣れたものです。殺さない殺犬にも
木元・祭莉(ちょっと影のあるかっこよい感じ・f16554)――かわゆいまつりんは、このカオスな世界に転移してから、気づいた時にはもうかわゆい小犬🐕でした。ので、ここからのまつりんは犬語でお送りします。
「きゃん!」(わー、すーぱーかおすどらごんさんだーぶれーくだ!)
「ゲッヒャー!? 何だこのプレイングはぁ……(驚愕)。たかがまつりんのくせにアジな真似を……💢💢💢」
すると、大草原をのっしのっし闊歩していたスーパーカオスドラゴンサンダーブレークさんがかわゆいまつりんに気付き、かわゆいまつりんの分際でアジな真似をしてくれたかわゆいまつりんに、怒りのこもった目を向けました。
「……くぅん?」
かわゆいまつりんは、かわゆく首をかしげます。
「くふふーん?」(すーぱーまんもすうれぴーどらごんさんだ?)
ですが、かわゆいまつりんはスーパーマンモスウレピードラゴンさんの心とかがあんまりわからないタイプのまつりんでした。実はスーパーマンモスウレピードラゴンさんはこのときスーパーマンモスウレピードラゴンではなく、スーパーマンモスオッチョロピードラゴンさんだったのです。
「……くぅん?」
「毛皮らしいニンゲン共め……オレサマの味しみと肉しみを知るがいい……だゼぇぇぇええええ
!!!!」
ズドドドド、と地響きを立てて突撃してくるスーパーマンモスドラゴンさんの群れ。
スーパーマンモスドラゴンさんはやり場のない怒りを吐き出すかのように、叫びます。
「まつりんのうしろのひと! ちょっと影のあるかっこよい感じは、自主申告しても無駄なんだぜぇぇえええ!!! そんなの、ギャグにしかならないってこと、分かるるルルんだょヨォォォォ!!!」
そんな訳の分からないことを叫んではズドドドドと突撃してくるスーパーナゴの噛みドラゴンさん。
かわゆいまつりんは、かわゆく首をかしげ訝しみました。
「きゅふん」(おかしい……おいらの知ってるドラゴンさんは、もっと……もっと!)
「オレサマがちょっと影のあるカッコイイお手本ってヤツを、見せてやるんだぜぇええええええ
!!??」
🐶!? 🐘🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉=З
🐶💥🐘🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉🐉=З
「きゃいぃぃーん!(悲痛)」
巨大な質量の波に飲み込まれるまつりん。
マンモス成分すくなくない? と訝しむまつりんの、悲痛な悲鳴がマンモス・ステップに響いたのでした。
§
もうもうとした土煙のなか、首をくわえられ子ねこのようにぶらぶらと揺られて運ばれて。
「……あぶない、とこだった……」
「……轢かれる、あぶないよ……」
間一髪、かわゆいまつりんはフタゴオオカミさんによって助けられていました。
フタゴオオカミさんは、一時は毒で死んだと思ったけれど、実は死んでいなかったのです。特に理由はありません。でも、よかった。毒で死んだおおかみさんはどこにもいなかったのです……。
これにて、大団円! だれも不幸になってない、一件落着な仕儀ですね。
「 」
……Abashiriの冬はさむいそうですが。
いまは、そんなことは重要ではなくて、
「「……毛皮……してない
?……」」
あたたかくて柔らかい感触が、汚れていたかわゆいまつりんの顔を甲斐甲斐しくペロペロと撫でて。
……こっちのがあぶな~いかも? と思いながら、ちょっぴり土器をムネムネしながら、
「きゃいんきゃいん!」(フタゴオオカミさん、双子なの?)
まつりんは子犬のように尻尾をフリフリ、かわゆくたずねます。
すると、彼女たちは絶妙にハモりながら答えました。
「「……わたしたちは……い……色違いの双子……」」
「きゃっふきゃっふ♪」(おいらもだよー♪)
こんなところで双子仲間を見つけて、マンモスうれぴーそうにかわゆく尻尾を振るまつりん。仲良しな双子の妹さんのことを思うと、寒いマンモス・ステップでも、まつりんの胸もぽかぽかしてきます。
「バフバフ!」(じゃあ一緒に突撃しよー!)
元気よくスーパーマンモスドラゴンさんの群れに突撃しようとする無謀なまつりん。
そんなかわゆいまつりんに、フタゴオオカミさんはやさしく言い聞かせます。
「……聞きなさい、まつりん……」
「……まつりんゎかわゅいを……15個ぁつめた……でも……かっこよい感じは……まじムリ……」
影のある漢字なんて、影も形もありませんでした。
まつりんは、このまま1ミリもかっこよい感じにならなければ、詐欺罪で訴えられてAbashiri Prisonにぶちこまれてしまうでしょう。そのことを、フタゴオオカミさんは心配してくれていたのです。
「きゅふん」(わかった)
「「……わかって、くれた
……?……」」
「きゃいん!」(踊ればいいんだね!)
まつりんは、何も分かっていませんでした。
そこで、かわゆくダンスするかわゆいまつりんのために、フタゴオオカミさんはちょっと影のあるかっこよい感じの台本を用意してあげました。
「きゃんきゃんっ! くぅ~ん?」
(ええと……みんな! 見て! これがミノうちに救う肉しみ……と、旨みのすが……ただ?)
「……そうそう……」
そうして、特訓する三人。
「きゃわわん、きゃわわん」
(これ以上、かわゆさに、身をゆだねるなぁ~んッ!!)
「……で、できてるできてる、いいちょうし……」
それはなんだかとっても愉快な絵面でしたが、フタゴオオカミさんはがんばってかわゆいまつりんをほめました。ほめて伸ばそうとしました。そんなフタゴオオカミさんたちのやさしさに触れて、
「きゃいん!」
(知ってる。マンモスでもトモダチにはなれる!)
まつりんは、いま、ようやく悟りました。
マンモスと人間が争わずにすむ道はないのか? ほんとにもうとめられないのか?
答えは出ずとも、そう問いかけ続ける姿勢こそが、例えるならばもののけの姫と人間の世界との狭間とで葛藤する、祟りがみに呪われていたりしてちょっと影のある主人公っぽくてかっこよいのだと。
「きゃん!」(信じる心で!)
こうして、ちょっとだけかっこよくなったまつりんは、スーパーマンモスドラゴンさんの群れと人間の争いを止めるために、かっこよく歩き出そうとしました。しました……が、文字数の都合でその辺はカットされました。ので、まつりんは詐欺罪で告発され容赦なくAbashiri Prisonにぶちこまれたのでした。
「……くぅ~ん……」
かわいそうな、まつりん……。
大成功
🔵🔵🔵
エドゥアルト・ルーデル
ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!
普段なら拙者のあふれる知性でしばき倒す所でござる…ここは作法に倣ってウホウホせざるを得ないでござるウホウホ
ならばそのようにやるのみよ!走って叫んでついでにかったい棒でぶん殴って敵のドタマをカチ割ろうぞ!知らない人もそう言うとります!誰この人?
🐺🐯ヒューマンと集団戦に強い奴らばかり…友情パワーで集団の狩りでござる!
🐯は集団戦してたかな…してたかも…気にすんな原始のパッションを信じるんでござる!従わない時はなかよし棒で殴って解決だ!
そんな感じで友情を育んだらマンモスを囲んで叩いてもちもちにしろ!スーパーマンモスドラゴン氏に原始的道徳を叩きつけるんだッ!
●怪異の脳漿をぶち撒け晒すだけのお仕事です
「ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!」
エドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)さんが、吠えました。それは絶滅のふちに追い詰められた人類のあげる、慟哭まじりの咆哮でした。かいき人間、人おおかみ――マンモスの前になすすべなく刑務所送りにされていった、人類のおともだちたち。人類側はもうマンモスに2連敗してしまったのです。
「拙者がやる……やるべきだった
……!!」
全身ムキムキになりながら、戦意をたぎらせる江戸時代さん。しかし、いくらイキったところで所詮は一匹の、毛のないモンキーに過ぎません(ヘイトスピーチ)。いまさら、エドゥアルトさんが1勝したところで、1-2で負けは負け。つまり、おろかな人類は滅亡するのですうほ!
「……黙れ!(ドン!)」
エドゥアルトさんは、普段ならばそのあふれる知性であれやこれやしてスーパーマンモスドラゴンさんをしばき倒していた所でござるでしょう。ですが、いまは、ここは作法に倣ってウホウホせざるを得ないでござるウホウホ、とおもっていました。信じて送り出し、けれど次々に帰らぬ人となった仲間たちのことを想い、エドゥアルトさんはいま冷静さをかこうとしていたのです。
「せっしゃ、マンモスにく、くう! まんもす、つよさ、てにいれる!!」
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
いきのこった人類の仲間たちも、そうだそうだと言っていました。
ならばそのようにやるのみよ! 走って叫んでついでにかったい棒でぶん殴って敵のドタマをカチ割ろうぞ! エドゥアルトさんはジャンヌダルクっぽい感じで、生きのこった人類を率いてスーパーマンモスドラゴンさんの群れに最後の突撃を観光しようとしていたのです。
「うほ。うほほほ……」(マテ、オチツケ……)
「!? お、お主は……ッ!!」
すると、その肩におおきなゴリラ🦍さんのおおきな手が置かれました。
「!! ……族長!!」
族長さんです。「誰?ねぇ…!誰なの?」つまりはエドゥアルトさんのお父さんでした。「知らない人だよ!怖いよぉっ!」生え抜きの人間であるエドゥアルトさんのお父さんは、じつは🦍だった……らいいなと思いませんか。
そんな理想的なパパである族長さんは、数で劣るにもかかわらず無謀な決戦を挑もうとしていたムスコ――エドゥアルトさんをたしなめて言いました。
「ごりら いっしょなら つよい」
「!! そうか……たしかに!!」
スーパーマンモスドラゴンさんはただでさえ3つも頭があって、それが更に100億頭いるのです。つまり300億マンモスパワー。これを凌駕するには、ごりら族も力を合わせなければ勝てないでしょう。
「だが、生き残ったゴリラはもはや拙者ひとり……」
「うほっ」
「あ………っ! そうか! 🐺🐯ヒューマンと集団戦に強い奴らばかり……友情パワーで集団の狩りでござる!」
「うほ、うほほ……」(そこに気付くとは……さすがは、わが息子ゴリアルトだ……)
そう! 集団せんを得意とするヒューマンが力を合わせれば、1+1=2ではないのです。実際、エドゥアルトさんと族長さんがタッグを組めば二人で200億マンモスパワーに相当するほどの強さでした。
ただ、それでも300億にはまだ足りません。そこで、
「🐯は集団戦してたかな……してたかも……気にすんな原始のパッションを信じるんでござる!」
エドゥアルトさんが目を付けたのは野生のすみろどん🐯でした。でも……、マスターのためにマンモス🍖を求めるすみろどんが、そうかんたんに従うでしょうか?
「ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!」
「……カカッ!」
エドゥアルトさんのおどしも、通用しません!
そのままにらみ合う、ふたり。
「………」
なかよし棒を握りしめながら、従わない時はこのなかよし棒で殴って解決だ! とか思いながら、エドゥアルトさんがすみろどんに従うか否かをたずねます。
「……問おう、拙者はそなたのマスターか」
「!? クカカッ!!! そうだニャン😺」
そう……すみろどんも忘れかけていたけれど、ネコアルトさんは、すみろどん🐈のマスターでした。
これで、さんにんが力を合わせれば300億ゴリラパワーです。ようやく、五分と五分にもちこめました。あとは、フタゴオオカミさんの協力さえあればマンモスさんにも勝てる……かもしれません?
「さぁ、言うことを聞かなければ、このなかよし棒で叩いてもっちもちにするでござるよ!!」
「……なかよし棒って、なに?……」
「……えっちなのは、いけない……」
検索してみても、森のおともだちに聞いても、なかよし棒がなんなのかわかりませんでした。なので、フタゴオオカミさんはついついえっちな想像をしてしまったことで、エドゥアルトさんを警戒していました。
「ヒャッハー! 口ではそう言っても、身体は正直でござる
……!!」
「!? キャウンッ! キャンキャンッ!」
「……キュン、キュウン……クゥ~ン……」
ところが、エドゥアルトさんがなかよし棒を使うと、フタゴオオカミさんはすぐに正直になって、仲良くなってしまいました。……やりました。これで、みんななかよし。せかいへいわです!
「さぁ、そんな感じで友情を育んだらマンモスを囲んで叩いてもちもちにしろ! スーパーマンモスドラゴン氏に原始的道徳を叩きつけるんだッ!」
そうして、フタゴオオカミさんにまたがったエロアルトさんは、ナポレオンみたいなポーズで指し示します。
――人類勝利への道、
約束された栄光の道を。
§
「ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!」
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
「カカッ!」
「!? げ、げひゃぁぁ~~~ッ???」
スーパーマンモスドラゴンさんを取り囲み、はぐくんだ友情ぱわーでもちもちにしていくエドアルトさんとゆかいな仲間たち。それは、マンモスが人類をうどんとワインにするというなら、人類はマンモスをおもちにしてしまえばいいといわんばかりの、高度な連係プレーでした。
しかし、その時、エドアルトさんは気づいてしまいました。集団に囲まれ徹底的にもっちもちにされていくスーパーマンモスドラゴンさんは、うずくまりながら妙におなかを庇っているということに。
「ま、まさか、お主
……!?」
「げ、げひゃ……ちっ、気づかれたかヨ……」
そう、じつはスーパーマンモスドラゴンさんのおなかには、もうすぐ生まれそうな赤ちゃんがいたのです! マンモスは2年近く、22か月ほど妊娠期間があるのですが、今はちょうど28か月くらいでした。
予想外の真実に動揺するエドゥアルトさん。
「だ、誰の子でござる?」
「…………」
「ま、まさか……ッ!?」
そのまさか、でした。
かつて二人がこの世界でお相撲をしたときに、できた子ども……つまり、その子はエドアルトさんとスーパーマンモスドラゴンさんの子ども――お二人の愛の結晶だったのですッ!!!
「「「ΩΩΩ<!? う、うほっほー
!?」」」
ハゲしく動揺するえろあるとさん。
すると、その肩におおきなゴリラ🦍さんのおおきな手が置かれました。
「うほ。(……走って叫んでついでにかったい棒でぶん殴って敵のドタマをカチ割ろうぞ!)」
「それもそうでござるな!!知らない人もそう言うとります!誰この人?」
わかりません。もうなにもわかりません。
わからないまま、がんばってパッションで原始的道徳をアレするえどあるとさんでしたが、
「……おまわりさん……」
「……このひとです……」
フタゴオオカミさんが連れてきた警官隊に取り押さえられ、暴行罪の現行犯としてタイホされてしまいました。
「ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!」
こうして、人類最後の希望――エドゥアルトさんはもう40歳のおじさまなのにパーカーを着ていた罪(冤罪)でAbashiri Prisonにぶちこまれてしまいました。
もちろんエドゥアルトさんは無罪を主張したけれど、お顔が悪そうだったことが心証不利に働いたのです。
――かくして、マンモスとの戦争に負けた人類は滅亡したのでした。ウホホォォ……(悲)。
大成功
🔵🔵🔵
ベルト・ラムバルド(サポート)
ハイカラさんのクロムキャバリア ×今は 宇宙騎士!
普段の口調は私、君、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?
騎士道精神を胸にキャバリア《パロメデス》に乗って戦うぞ
弱きを助け強きを挫く誇り高き光明の暗黒騎士だ!
でも実はお調子者でおっちょこちょいな奴だ!いわゆる残念なイケメンだ!
生身でも戦えるけどあんまし強くないかも…?でもタフな奴!
基本はキャバリアの乗って戦うぞ!
キャバリアに乗れない時は…なんとか生身で頑張って戦うぞ!
時々コミュ力で知り合った異世界の人やモノ?を召喚したりするんだ!
仲の良い想い人がいるけどぞんざいな扱い方をされてるけどめげないぞ!頑張れ!
●俺の力で誰かの笑顔を守ることができるなら
ベルト・ラムバルド(自称、光明の暗黒騎士・f36452)さんはAbashiri Prisonにぶち込まれました。
「この、汚らしい犯罪者めがぁ!!」
「!? ……なぜだぁぁあああ!?」
主に手が滑ったというか、まちがえてボタンをおしちゃったからです。
それと、三連敗でマンモスに敗北した人類にはもはや人権などないのでした……ウホォォォ(悲)。
「マンモス? 意味が分からないし理不尽すぎるぞ……いや、だが待てよ……うん……?」
「そうだ。心に手を当てて、よく考えるのだ……そして数えてみろ、貴様の罪をナァ!!」
「……っ! う、ぐっ……」
看守さんにそういわれてしまえば、ベルト・ラムバルドさんにだって負い目の一つや二つはありました。
「馬鹿な……私が犯罪者だと? そうだったのか!? いや、そういえばそんな気がしてきた……!」
一度だって罪を犯したことのない人間なんて、たぶんあんまりいないのです。ベルトラムバルドさんは、これまで盗撮や火事場泥棒をしていました。気になるあの人を隠し撮りしてしまう卑劣さと純情さをあわせもった逸材、それがベルトラムバルドさんなのです。……でも、盗撮はまだしも故郷でキャバリアをパクったりしたのは、お国に帰って捕まったらふつうに銃殺されてしまいそうな気がします。
「……わ、わたしはこれからどうなるんだ!? 処刑されるというなら、頼む! せめてあの子に!」
心当たりがあったことで急にこれからが心配になったベルトラムバルドさんは、見かけによらない小物っぽいムーブで取り乱したり、倒錯的な願望を口にしました。ベルトさんはいわゆる残念なイケメンだったのです。処刑人のあの子も、こんな言動にはすごく嫌そうな顔をする気がします。
「くっくっく……それは、貴様のこれからの態度次第だな。模範囚なら、一億年と二千年で出られる」
「ほんとうかっ! やった~! うれピ~!
………………気持ち悪ッ!」
「……な、なんだこいつ?」
こんな調子で、愉快なべると・らむばるどさんは厳しい看守さん達ともすぐに打ち解けたのでした。
それから毎日のように駆り出されたストレイト・マンモスロードの敷設のための強制労働はつらくきびしいものでしたが、あの子を盗撮した罪がたったの一億と二千年で許されるなら、安いものです。一億二千年後の再会を心待ちにしながらまじめに働くべると・らむばるどさん。
そんな彼の姿にすっかり感心した看守さんは、ある日、べると・らむばるどさんを呼び出すと、彼が『人類が滅びの淵に瀕した』この√世界に呼ばれた『本当の理由』を真剣な表情で話しはじめました。
「実はな……まちがえてボタンをおしちゃっただけみたいだ、すまん」
「!? そ、そうだったのか
……!!」
たまによくある、冤罪事件でした。テヘペロ。
でも、それだけだと何かこう座りが悪いので……実は、このままでは滅びそうな人類を救うために“大いなる意志”的な何かに召喚され使命を与えられたとか、そんな理由を後付けしたいなと思いました。
「……ふむ。ということは、私の役目は……そうか! 思い出したぞ! そうだったのか
……!!!」
ので、自らの使命を思い出したベルトラムバルドさんはキャバリア『パロメデス』を召喚します。
ここは一万年と二千年前の原始時代のはずだけど、当然キャバリアもありました。テレパシーも瞬間移動だって、全部できました。何故なら、ベルトラムバルドさんは、実は高次元存在――レムリア人だったのです!!
「「「ΩΩΩ<!? う、うほっほー
!?」」」
「知らない前世の記憶、だと? そうだったのか!? いや、そういえばそんな気がしてきた……!」
そんなわけで颯爽とキャバリアに乗り込んで宇宙へと旅立つ、適応力◎なベルトラムバルドさん。
EPギガスラスター『アンゲロス』――重力下は勿論、宇宙空間での長距離移動も可能なキャバリア用大型推進飛行装置から放出されるエネルギーが機体を上昇・次第に加速させていきます。
「クカカッ! がんばれニャン~😺」
「オレサマたちの地球を、任せたゼぇ!」
「「……きゃ~っベルト・ラムバルド△……」」
人類だけではなく知らないどうぶつたちも、この星を守るために旅立つベルトラムバルドさんをナロー主人公をちやほやする時のモブさんたちのような適当さで応援してくれています!
更に、
「!? これは……なんだ!? トライアスリートの……女の子達が空を駆け抜けている!? ……彼女達が空を走っているんだ! 我々も負けずに踏ん張らんとなぁッ!」
恐るべき“敵”に最後の戦いを挑むべく、重力を振り切って宇宙へと駆け上がる『パロメデス』。
その援護のために、アスリートアースの女の子たちが駆けつけてくれたのです。さわやかな汗をちらして空を駆けるそのまぶしい姿に勇気づけられ、ベルトラムバルドさんの闘志も燃え上がります。
そして、星の運命を背負って挑む彼を助けに駆け付けたのは、彼女たちだけではありませんでした。
「まさか……あの時の東方妖怪の皆さん!? 助けに来てくれたのか!!」
思い人に告白し玉砕した時、彼を励まし慰めてくれた東方妖怪達が。
また更に、
「わたしたちのことも、忘れないでよね!」
「!! 君たちは……帝都桜學府のユーベルコヲド使い達か!? 助かった! 桜學府の名に恥じぬように思う存分に力を発揮してくれたまえ!」
「モッピモキュキュピモキュキュキュピ!!」
「あの時保護した野良モーラット達じゃないか! 助けに来てくれたのか! ……あ、膝の上には乗らないでくれよ…?!」
「俺たちもいるぜー!」
「あれは……ブルーアルカディアで共に戦った勇士達じゃないか!? 勇士諸君! 君達の勇気に感謝する! 行くぞー!!!」
「ふれ~! ふれ~! ラムバルド~!!」
「あー!? キマイラの皆さんが応援してくれてるー!? 彼等の前で恥をさらしてなるものかー!!!」
「今こそ、あの時の借りを返そう」
「!! なんと、獣人戦線のパンツァーキャバリアか! よし! この騎士たるベルト・ラムバルドに続け……おい! 勝手に突撃するな~! あ~も~!」
「冤罪でぶち込まれたんだってな? お前らしい」
「これは武装警官の皆さん! ご苦労様です! よーし正義は我等にあり! 実行犯はすぐそこだ! 突撃~!!!」
「なんだか楽しそうじゃあないか。あたいたちも混ぜておくれよ、べるとらむばるどさま!」
「うわー!? お祭り好きのサムライエンパイアっ子達が勝手に来た!? こうなりゃ自棄よ! 踊る阿呆に騒ぐ阿呆! どーせ遣るなら派手に行こう!」
大量の仲間たちが次々と駆け付けては、ベルトラムバルドさんを進ませるために敵の露払い役を引き受けていました。その正体は、実は一万と二千年後の未来でも再会したことのあるレムリアの仲間たちでした。魂の絆で結ばれた、スピリチュアルな……なんかソウルメイト的な皆さんだったのです(あやふや)。
「頼れる仲間達が来てくれたぞ~……! このまま突き進めーッ!」
でも、倒した敵のことより助け合い共に戦った味方のことをたくさん覚えてるって、なんか素敵ですよね。
そうして、多くの頼もしい仲間に助けられ、地球の重力を振り切ることに成功した『パロメデス』は、宇宙空間からやってくる凶悪な“敵”を相手に遂に最後の戦いに挑むのでした。
『
超変身! キャバリアお嬢様ですわ!』
「うわー! 勝手に変身するなー!!」
『おーほっほ! ご機嫌よう~! ワタクシ、キャバリアお嬢様ことパロミ・デス代でしてよー!』
「だから勝手にしゃべるんじゃないよー!」
決戦に備え、勝手に変身してベルトラムバルドさんを怖がらせる『パロメデス』改めパロミ・デス代さん。
パロメデスさんは、パラダルクやスーパーカオスドラゴンさんの影響でたまに女体化・巨大化するのです。
「わはは~! も~何とでもなれ~!!!」
そして、特に考えずにここまで来たのですが、実は敵の正体は南極条約を破って地球にありったけの核ミサイルを撃ち込んだり、あとスペースコロニーと小惑星を落とそうとたくらむ悪い方の人類でした。悪い人類は、このまま自分たちが滅びるくらいなら地球ごと道連れにしよう! と、ついついおもってしまったのです。
その全力でのなりふり構わぬ総攻撃は、外宇宙探索の時代まで達した人類の文明技術の集大成であり、物量・火力・範囲の全てで、とても彼一人の手に負える規模のモノではありませんでしたが……。
『チッ……流石に、この数は……不味いですわね……』
「……できらぁ!」
できました。
「!? ど……どうだ! 私は騎士で天才でイケメンで高身長でキャバリアも操縦できてぇ……とにかくすッごいんだよッ!!!! うわはははは~! 思い知ったか~!!!」
――こうして、決して表の歴史には記されることのない、誰も知らない影の英雄――ベルト・ラムバルドさんの尊い犠牲と活躍によって、生命の未来は守られたのでした。ウホッ! ウホ……ウホーホー!!(ハイテンション)
成功
🔵🔵🔴
千代川・七尾
常闇ノ海月マスターにおまかせします。かっこいいウホウホな千代川・七尾をお願いします!
七尾は明るく元気!そしてお調子者なのです!ウホウホ! よく「ななお◯号(乗り物)」に乗ってお出掛けしています! 寝るのと食べるのも大好きです!!
だせー石器も大好き!!
戦闘はその場にあわせてなんでもあり。中~遠距離から攻撃するほうが得意です!!
子狐ちゃんたちと協力してあれこれやったり!
コミカルなノリは大大大歓迎!
●此処が楽園なんだ、だからお前は、もう何処にも逃げられない
(突然の爆発)
「……げっ、げっひゃぁ~~~
!!!??」
そして世界は核のひにつつまれました。
海は枯れ、地は裂け、全ての人類が死滅した――……かのように見えました。
――でも、実は人類は死滅していなかったのです!
「ウッホー!!」
「ウホホー!!」
それは乗り物……ななお
2号(自転車)に乗ってマンモスステップをうほうほジャンプしながら登場したりする、とても明るく元気のよい人類の生キノコりたちでした。
「ウッホ~~~!!!! そう、七尾は明るく元気! そしてお調子者なのです! ウホウホ! 常闇ノ海月マスターにおまかせします。かっこいいウホウホな千代川・七尾をお願いします!」
その正体は信心深きおまかせの民、千代川・七尾(好奇心旺盛な狐・f18443)さんです。
でも、一万年と二千年前の√
原始時代はきびしい世界でした。
自転車なんて、ないんです。
いま、七尾さんが自転車だと思い込んでるそれも、実は自転車っぽいだけのUMAでした。
「Σ え? んん!!?? あなたたちはUMAなのです!!?」
「……そうだったかな……」
「……そうだったかも……」
「!? キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!」
仕方がないので、七尾さんはなぞのUMAを本来は存在しない筈の「ななお
2号」と名付けてそのまま乗り物にしました。これには生キノコった人類も🦊チャンと🐺チャンたちの一挙両取りがねらえて、にっこり🤭。そう、七尾さんは公式設定では人類のお世話が好きとされる妖狐🦊さんでもあったのです。
そんな七尾さんたちは、ふた号さんともすぐに仲良しになりました。子狐ちゃんたちがかわいかったからです。
「アレは……みんな、お水なのです!! ウッホー! ウホホー!! 新鮮な水だーうほっほー!!」
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
それから、みんなで気の向くままにお出かけして、水場を見つければ大喜びしたり。
先の大戦(?)で族長や若長までを失いながらかろうじて生キノコった人類たちも、そんな七尾さんについていきながら案外元気よくうほうほしているようでした。
「ウッホー! 汚物は消毒なのです!!」
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
衛生環境にも気を配って、汚物を消毒したりします。おかげでときどき、乾燥したマンモスステップに延焼したりして
エラいことになったりもしましたが、ちょっとくらいの失敗ではへこたれません。
失敗してつかれた時や眠たい時にはゴロゴロ寝て――そして、おなかが減ったら狩りをしました。
「子狐ちゃん、いくのです! はいやー!」
「うほっ! うほっ!」
「うほっ! うほっ!」
「うほっ! うほっ!」
「うほっ! うほっ!」
「うほっ! うほっ!」
「うほっ! うほほーっ!」
お気に入りのだせー石器を振り回しては楽しそうにうほうほする七尾さんと子狐ちゃんたち。
「カカッ! やつらはああやって間合いをつめ獲物を切り刻むのだ……!」
中国や拳法にもくわしいすみろどんが、七尾さんたちのそのうほうほむほうほっぷりに唸ります。
ジャグリングのようにだせ―石器を投げ合う六匹の子狐ちゃんと七尾さんの連係攻撃に、ケサイ🦏、バイソン🐮、オオツノジカ🦌さんにウマ🐎さんなどがなすすべなくお肉🍖にされていきました。
「うほっほー! おにくー! なのです!」
「……おいしいお肉をもらったとき、わたしたちは最つよ(ぱくぱく)……」
「……つまり、これでようやくりょうへいさんも腹八分👁(もぐもぐ)……」
フタゴオオカミさんたちも上手に焼けたお肉🍖を分けてもらい、イキりながら尻尾をフリフリ食べています。
しょせんこの世は焼肉定食……強ければイキり、弱ければお肉。
どうぶつ界とは、かくも厳しい世界なのでした。
「クカカッ……俺たちは、ここまでしてイキる事に価値はあるのでしょうか……(人道的😿)」
しかし、草食動物(?)さんたちもただ黙って食べられていたわけではありません。マンモスステップに火を放ったり、仲間を焼肉定食する人類に対し、いかりだ! もういかりしかない! とおもいました。
……にんげんを、やっつけよう。
にんげんをころしてしまえ――。
そしてそのいかりは、透明な空気みたいになっていたスーパーマンモスドラゴンさんたちにも伝わり、やがて津波のようにすべてを呑み込むカオスの暴走――大海しょうをひきおこしてしまったのです。
「ギャハハー!! しつこいくたばり損ないめ……。いいだろう。テメェらも今度はAbashiriおくりにしてやるゼぇ! あのかわゆいモフモフのようにナァ!!!」
「……!! まつりんのことか……」
「……まつりんのことかー
!!……」
スーパーマンモスドラゴンさんの挑発にみすみす乗ってしまったフタゴオオカミさんが、怒って叫びます。が、300億マンモスパワーのスーパーマンモスドラゴンさんには勝てるわけありませんでした。
フタゴオオカミさんはほんとうは最よわなので、ふたりがかりでもここらでおあそびはいいかげんにしろってとこをみせてやりたいひとと同じくらいのパワーしかなかったのです。
「「……バイバイ、みんな……」」
「ふ、ふたごうー!!」
フタゴオオカミさんはAbashiri Prisonに再収監されました。彼女たちは、実はフライング脱獄していたのです。
「ああ、もう駄目なのです。おしまいなのです……」
七尾さんよりももっとウホウホしていたゴリラたちでも勝てなかったスーパーマンモスドラゴンさんに、七尾さんが勝てるとは思えませんでした。なので、人類はとうとうこんどこそ絶滅しました。
どのみち、どうせみんないつかはしぬのです。さだめなら、したがうしかないのですウホ……。
(…………たい……)
――じんるいがついに絶ウホしたその時でした。はるか未来からの、どこかのだれかの呼び声が、マンモスステップの曇った空に小さく響いたのは。どこかなつかしい、声――いえ、むしろ思念や想念といったモノでしょうか。
(……会いたいヨ……)
「!? まさか……!」
それは一万年と二千年の時――はるかなる時空の壁をも超えて響いた、再会を望む声でした。その声を聴くと、恋愛話とか好きな七尾さんの心臓はトゥンクトゥンク……いやむしろソレを通り越して動悸がドキドキしてきました。
(………何の意味も……ないんだ……)
ひどく悲しげな声でした。
どれだけモフモフが繫栄しても。かわゆい生物がよりどりみどりでも。
その未来には、彼の心が本当に求めていたモノはなかったのでしょう……。
(……だからいま、この力で、誰かの笑顔を守ることができるなら……送信ッ!📱)
「ゲッヒャー……。そうか、最後にはテメェがオレサマの前に立ち塞がるかヨ……」
そして、稲妻がスパーキン! して。
人類史最後にして最強の守護者が、とうとうこの世界に顕現したのでした。
『ななおちゃん、オハヨー😘😆😃♥ 😃✋』
それは、穏やかな心をもちながら、種の絶滅の危機に強い怒りと悲しみを抱いて覚醒した究極の超戦士――スーパーSNS大好きおじさん(最初から
全裸)だったのです!!!!
「「「ΩΩΩ<!? う、うほっほー
!?」」」
「あ、あああ……」
『小生はななおちゃんの味方だかラネ😃✋(^_^)🎵小生はななおちゃん一筋だヨ😎』
七尾さんは、恐怖と絶望のあまりへたり込むと、腰が抜けて立ち上がれなくなりました。下手すればちょっともらしたかもしれません。スーパーSNS大好きおじさんはああ言っているけれど、七尾さんだけではなく🐺チャンたちとの両取りを狙っていることも明らかなのです。
でも、まだ希望はありました。
スーパーマンモスドラゴンさんなら……それでもスーパーマンモスドラゴンさんなら、何とかしてくれる
……!!!
「……ちっ、オレサマは自らの理論を訂正しなければならないゼぇ。出会いとSNSを求めるおじさんの意志は、カオスをも破壊する「
究極の力」足り得ると――……ゲッヒャァァー
……!?」
「ス、スーパーマンモスドラゴンさんー
……!!」
ダメでした。
スーパーマンモスドラゴンさんはこの時代には長い毛で覆われており、まだ全裸耐性が無かったのです。
こうして、スーパーSNS大好きおじさん(最初から
全裸)の活躍によって楽園の夢は終わり。
人類史は、未来は再び人類の手にゆだねられたのでした。
――うほぉぉぉ……(こんなとき、どういうオチをつければいいかわからない時のうほぉ)。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『カオスより来る敵』
|
POW : 気合とパワーで正面からぶっ飛ばす。
SPD : 過去より成長した自分の技を振るい、強敵に打ち勝つ。
WIZ : 強敵の憑装を何らかの手段で弱め、その隙を突く。
|
●Abashiri Prison・Break
「異常なぁぁぁあああーーーし!!!」
ここはAbashiri Prison。
けわしいお顔、ぎょろぎょろした目つきの看守さんがでっかい声で叫びます。看守さんは、囚人さんたちを少ない人数で管理しなければいけないので、でっかい声やお仕置き棒などを持っていつもウロウロしていたり、囚人さんを見張ったりしていました。
「起床! 起床! 起床ーーー!!!」
そんな看守さんたちの大声で早朝から叩き起こされた囚人さんたちは、今日も穴を掘ったり石を運んだりさせられるのです。人類のため、約束された
ストレイト・ロードを敷設するために。
そう。ここがほんとうの、人類の楽園なのです。
だからあなたは、もうどこにも逃げられません。
そして300億のマンモス🍖は人類の栄光を支えるエネルギーとなりました。スーパーマンモスドラゴンさんはスーパーなので一頭で10t(10,000kg)位だったとして、とれるお肉は約6,000kgでしょうか。一つ100g位のお肉を使う🍔に換算すると、🍔6万個分です。それが×300億なので、🍔1800兆個分でした。これは一万年と二千年間、毎日一人10個ずつ食べても、4千万人くらいが食べられる数なのです。
でも……もし計算を間違っていたら、ごめんなさい。ふつうに良くあるのです。テヘペロ。
「うほー! うほー!!」
そんなわけで、Abashiri Prisonでは当然のように🍔を食べさせてもらえるかというと、そんなことはありませんでした。鉄格子を掴んでうほうほ抗議する🦍たちに、看守さんたちは見せつけるように🍔を食べながら笑います。
「ハハッ、見ろ! ひとが
🦍のようだ!! ハッハッハッハッハッハッ!!」
「チーズ🍔うめぇwww」
そして、看守さんたちが好きなだけ🍔を食べ🍟をつまみ、コーラまで飲んでいる一方で。
「うほ……うほぉぉ……(涙)」
囚人さんたちに与えられるのは焼き魚定食とかでした。脂ののったサンマとかホッケとか、道産のおいしい海の幸でした。お正月には、鯛とか出てきたり、蟹🦀や海老🦐が並ぶこともありました。そこへ炊き立てのご飯、しっかりと出汁をとって作られたお味噌汁にお野菜ゴロゴロの煮物、酢の物やおひたし、季節のお新香などが添えられているだけだったのです!
「……されど、わたしたちにはもっとおやつや栄養がひつようでは?……」
「……肯定する。たくさんはたらいたあと、わたしたちは、はらぺこ……」
祠を壊したりして脱走していた「いろちがいの双子」さんがそういって抗議しますが、
「いろちがいの双子よ忘れましたか? デートして🍔を食べるだけで満足するおじさんなどいない」
「あなたはおじさんにきにいられた。けっしの……かくごで……うぅっ、か……かわいそうに……」
「「……くぅ~ん……」」
となりの牢にいたキメラっぽいおんなのひとがそんな意味不明なことを言ってあおったりこわがらせたりしてくるので、いろちがいの双子さんは「やだなぁこわいなぁ~くぅ~ん……」と思ってしょんぼりしてしまいました。
牢屋にはいろんな人たちがぶち込まれています。
でも、中におじさんはあんまりいませんでした。
それはじつは、人類の栄光の歴史はおじさんたちが支配していたからです。インターネットにもそう書いてありました。なので、たしかな情報でした。
でも、牢屋に囚われたひとたちにもまだワンチャンありました。🐶チャンだっていました。なぜなら🍔ばっかり食べているおじさんたちは、だんだんとスーパーサイズ・みーなことになってきてたのです。
「みんな、ポリ〇レ棒は持ったな!?」
ある日、心あるおじさんが、とうとう反乱を起こします。
ついにおじさん達との戦いがはじまりました。みなさんたのしいですか。おじさんが、おじさんをころしているのです。わたしたちじゃない。これからは、あくまがほほ笑む時代なのです!!(錯乱)
「ここまでは、全て計画通り……」
ようじょを誘拐しようとしたかしこいおじさんとかも、混乱の中でスキをうかがっています。
そのようすは、まさにしかのこのこのここしたんたんでした……シカ🦌のおじさまだけに。
今年もあなたの、そしてわたしのおじさんが(犯罪に)走ります。
あなたのおじさんは、誰ですか?(有馬記念)
これ以上こんな訳の分からない世界に居られるか! と思ったら、出走して脱走です。
新年エクソダス、しましょう!
たちはだかる敵は、おじさんでもおじさんでなくてもいい。
こわいと思っていても実は思ってなくても、かまいません。
こうげきはぜんぶよければぜんぶあたりません。あてれば、よけられません。
たおせば、たおせます!
ほめころしても、はめころしても、このよをほろぼすあいでめばえたおもいをおわらせても、けっかはおなじです。
何がもんだいですか?
それでは、がんばったりがんばらなかったりしましょう。
――このだっそうが終わったら、ラーメン奢ってくださいね!

嶺・シイナ
看守のおじさん怖いよぉ……
「いつまで寝言を言っているの、シイナ。あなたは強い子よ」
あ、あなたは恩人のおねいさん!!
——って、そんなわけないだろ、あの人は死んだんだ。
「正気に戻ったようね。ではこのまじかるぷりてぃきゅあるるコンパクトで魔法少女に変身」
しないよ。僕には
鮫剣があれば充分。
🍔が食べたいなら、魔法少女になりたいなら、🦍のままでいたいなら、そういう√に導かれるよう、星にでも祈ればいいだろ。
何かを破壊したシイナ「すっきりした」
……え!?この戦乱を終わらせるためには除夜の鐘の代わりに〆られたおじさんのビール腹を百八人分百八回叩かなきゃない!?んな無茶な
アドリブ・連携◯
●君たちはどうイキるか
その日、シイナさんは思い出しました。
おじさんに支配されていた恐怖を……実験施設の中に囚われていた屈辱を……。
「うぅ……看守のおじさんこわいよぉ……」
そこは隔離された独居房でした。一体何をやらかしたのか、嶺・シイナ(怪奇人間の文豪・f44464)さんはAbashiri Prisonの中でも特に問題児が入れられる場所にぶち込まれていたのです。此処にきて何日目なのかも、もう分かりません。壁一面にはびっしりと文字……ヒエログリフっぽい壁画が描かれていました。ちょっとしたホラーです。
「ああ……あ、あああああッ!!! おじさんが……! ゆるして……おねいさんゆるしてーッ!(発狂)」
ここに居ない幻覚のおじさんにまで怯え、今も心の支えであるおねいさんへ助けを求めるシイナさん。彼女はどうやら一時的に幼児退行化してしまっているようでした。ストレスが飽和するとだいたいこんな感じになる……こともあるのです。お薬や暗示で頭の中を弄られたりした強化人間さんとかも、だいたいそうなっています。
「はっ! そういえば……ぼくに実験してた人たちも、おじさんか、おじさん予備軍だった気が……?」
もしくは、家族におじさんかおじさん予備軍が居た……!?
ゾワワ、と悪寒が走ります。
孤独、そして冷たい牢の中、シイナさんのおじさんへの恐怖は際限なく膨れ上がってイキます。
おじさんくろくま説が、いよいよ現実味を帯びてきました。
いえ、ちゃちな陰謀論なんかとは一線を画す、ゆるぎない「事実」の数々が、これが現実だとおしえています。
シイナさんは、ついに、気づいてしまったのです。
そう、人類は……シイナさんはずっと……ずっと昔から――おじさんの手で、支配されていたのです!!!
「!! ひ。あ、あ、あ、あ。まどに! まどに!」
――もうやめて! シイナのSAN値はとっくにゼロよ!
や め ま せ ん !
……そう。シイナさんは、すでにSAN値がなくなっていました。
回復するかどうかは、この後がアニメ版か劇場版か、それとも小説版かPBW版かの√分岐次第です。
では、何が起こったのか、見ていきましょう。
もう二度と、シイナさんのようなかなしい犠牲の犠牲をくりかえさないために……。
§
『……いつまで寝言を言っているの、シイナ。あなたは強い子よ』
「あ、あなたは恩人のおねいさん!!」
Abashiri Prisonに収監されていたシイナさん。四十八時間どころかずいぶん長い間一文字も書けずに人権を失い、発狂しそうになっていた彼女の前に現れたのは、恩人のおねいさんでした。
もうすぐ居なくなるって分かってた癖に。残された時間、大切な時間を割いて。最後まで僕なんかのことを気にかけてくれていたひと。やさしくて、大好きだったおねいさん。
「——って、そんなわけないだろ、あの人は死んだんだ」
『正気に戻ったようね』
思いやりにあふれた目、笑う顔までそっくりな幻。
逆にシイナさんは辛そうな顔で、目を逸らします。
これが自らの心の弱さが見せる幻なのか。それとも本当に……心配させてしまったから、こうして迷い出てしまっているのか。いずれにしてもシイナさんは強い姿を見せなければならないと思いました。
『ではこのまじかるぷりてぃきゅあるるコンパクトで魔法少女に変身――』
「しないよ。僕には
鮫剣があれば充分」
……ほら、やっぱり
幻覚だ。
おねいさんはこんなトンチキなことは絶対に言い出さない……言い出さないよね? だよね? おねいさん……?
『うふ。うふふのふ……♪』
ちょっと不安になってきたシイナさんへ、おねいさん(?)はイタズラっぽく楽しそうに笑うばかり。
……あっ、そうだ(唐突)
セルマさんとか言ってたら本当にセルマさんにご縁があったみたいですね。おめでとうございます!
ゴーストトーク、しましょう!(提案) 星詠みさんも、そうだそうだといっています!
『そう。この子達も言っているわ。あなたは優しい人だと……』
圧 倒 的 多数決感、です!
だから、シイナさんはまじかるぷりてぃきゅあるるコンパクトで魔法少女に変身する必要が……
「――🍔が食べたいなら、魔法少女になりたいなら、🦍のままでいたいなら、」
『あっ……』
「そういう√に導かれるよう、星にでも祈ればいいだろ」
………。
……。
…
「ふう。すっきりした」
そして、何かを破壊してしまったシイナさんが、すっきりした顔ですっきりして言いました。
シイナさんは、おねいさんの助言を聞き入れず「壊す√」を選択してしまいました……。
シイナさんのせいです……あ~あ。(BAD_END)
「……あっ。ほこら、こわしちゃったんだ……」
「……かわいそう。もう、たすからないね……」
色違いの双子さんが悲しそうな顔をして怖いことをいってきますが、シイナさんは清々しい気持ちでした。
謎の因習なんて知ったこっちゃないのです。
「この……不心得ものがあ!」
すると、イキり急いだシイナさんの前に、天使の……たぶん天使? っぽい翼を持つ、ゴーレムみたいな、ベルセ○クとかに登場してそうな羽根付きのおじさんが現れ、きびしい試練を与えてきました。
「……え!? この戦乱を終わらせるためには除夜の鐘の代わりに〆られたおじさんのビール腹を百八人分百八回叩かなきゃない!? んな無茶な」
「ぜひとも! のりこえていただきたあい!!!」
――ガイィィィン!!!
言われるままに叩いてみると、すごいいい音がします
おじさんの心の壁が、絶対恐怖領域を展開しているのです。
「🐷デュフ……それとですな、除夜の鐘って、叩くじゃなくてつくものですぞ……ブヒヒィィwww」
「!? くっ……」
さらに、思いもよらぬ反撃――おじさんの知識マウントが、シイナさんを苦しめさいなみます。
ことここに至って、シイナさんは気づきました。おじさんの戦力を、過小評価していたかもしれない……。
「!? え。だって、それは、よければ当たらないし……たおせば、たおせるって書いて……」
「🐷おじさんを、
無礼るんだよ!(ハァハァ)」
何回ぶっても何回ぶっても、おじさんが倒せません。
それもそのはず。ただでさえ、おじさんは単機で300億マンモスパワー超えの怪物たちでした。
それが……108人! なのです!!
屈強なおじさんからみれば精々一日に一マンモスパワー程の出力しか出せないよわよわ❤ざこざーこ❤なシイナさんでは、突破するのに300億×108で3兆2千4百億日――最低でも大体90億年くらいかかることが、予想されました。
「うそでしょ(真顔)」
「天罰覿面!!」
シイナさんの敗因は――一人目だったことです。
まだ、戦乱が終わっては困るんです。
光の羽根付きおじさんもそう言っています。(言ってない)
だから、シイナさんをイジめる必要があったんですね!!
「……あはっ」
§
それから、シイナさんは来る日も来る日もおじさんを突き続けました。
狂気にすら近い感情に身をゆだねて。それのみに没頭しました。
そして、己のイキり方に限界を感じ悩みに悩みぬいた結果、彼女が辿り着いた先は……感謝でした。
自分自身を育ててくれたおねいさんやイジメてくるおじさんへの限りなく大きなおん。
少しでも返そうと思ったのが、一日11664回――感謝の鮫剣突き!!
正気を整え、拝み、祈り――構えて、突く。
そうしてなんやかんやあってシイナさんの突きがとうとう音を置き去りにするころ、岩のように引き締まったビール腹(?)を持ち上げ、彼女を見守っていた光の〇ネツ〇おじさんたちが言いました。
「🐷いままで散々叩いてくれたお返しに、今度はおじさんがついてあげよう……ですぞ❤」
「!?」
……いまこそ、いいましょう!
おじさんたちに、悪気はないんです!!!
そして、シイナさんには人権がありませんでした。
ちなみに人権って概念、小説が一般大衆に流行ってから広まったって説もあるそうですね。様々な他人の人生を追体験するという行為が、他者を思いやるのに必要な想像力や共感という土壌を育んだのではと言われています。
「!?!?!? だから……なに!?」
混乱から立ち直れぬまま、光の〇ネツ〇おじさんに勝負を挑まれ、あえなく敗北する未熟なシイナさん。
そして……シイナさんは光の〇ネツ〇おじさんからひどいはずかしめを受けました。
挙句の果てにはその穢れなき白いお肌におじさんから落書きまでされるシイナさん。
……ここで、ついついえっちなことをかんがえたひとは、アウトです!!
シイナさんも、えっちなことをそうぞうしてしまった、おしおきです!!
色〇いの双子さんも、そうだそうだといっています!
「「……言ってない……」」
「!? え、冤罪だーっ!」
いいわけは、聞きません。
かくして、おじさんとシイナさんはお正月っぽく羽根つき勝負をしたりして、いい汗をかいたのでした。
そう……答えは圧倒的正義のおじさん。異形にもやさしい光の羽根つきおじさんでした。悔い改めよ!!
「ふぇぇ……おじさんはもうこりごりだよぉ……」
そんな感じで、最後は涙目でアイリスアウトしていくシイナさんなのでした。
――ハッピーニューイヤー、シイナさん!! ハッピーニューイヤー
……!!!
大成功
🔵🔵🔵
エドゥアルト・ルーデル
猟兵として鳴らした拙者達はなんやかんやでAbashiri Prisonにぶち込まれた
しかし刑務所で燻ぶってるような拙者達じゃあない!筋が通らなくとも気分次第でなんでもやってのける命知らず
不可能を可能にし巨大な悪を粉砕する特攻野郎Jチーム!
入れ墨入れた金塊狙うおじさん達と国家転覆を狙うおじさん達と野生のおじさん達引き連れレッツ脱獄!
馬鹿野郎Abashiriからじゃあない!この社会と言う檻からだ!ようじょとなかよししたら通報されるクソッタレの
世界からだッ!
目に付いたおじさん蹴散らしいざ進まんエルドラドへ!拙者もようじょと冒険したいでござるウホーッ!!
とりあえず味噌ラーメン食いに行こうぜ!
●おじさんが関わるとろくなことにならないんだよナぁ……
厳冬、雪深きAbashiri Prison。
その地下うん百メートルの深さまで掘られた、秘密の安全格納庫の中。
「ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!」
実は装甲ではなくその強大すぎるパワーを抑える為に装着されていた全身の拘束具を引き千切り、一体のおじさんがウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!! っと咆哮します。
封印されし
おじさんは、ついに、“その時”が来たことを感知したのです。
――
猟兵として鳴らした拙者達はなんやかんやでAbashiri Prisonにぶち込まれた!
しかし刑務所で燻ぶってるような拙者達じゃあない!
そう。エドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)さんには、分かっていました。
スーパーマンモスドラゴンさんが死の間際にエドゥアルトさんに伝えようとしていたメッセージ。
Abashiri Prisonにかくされた、ひみつ!
広大な空間に適応するためにあらゆる潜在能力を開花させ、他者と誤解なく分かり合えるようになっていたエドゥアルトさんはティリリリン! とそれを察知したがため、あえて大人しく官憲につかまることでまんまとAbashiri Prisonへの潜入を果たしていたのです!
「!? 拙者は……そうだったのか!」
そうなんです。
そして、そんな彼の下に志を同じくする同志が集うのは、自然の成り行きでした。
それは、筋が通らなくとも気分次第でなんでもやってのける命知らず。
不可能を可能にし巨大な悪を粉砕する特攻野郎Jチーム! です!
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!」
まずは、入れ墨入れた金塊狙うおじさん達がぬっと現れウホウホと叫びます。
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!」
そして、国家転覆を狙うおじさん達がぬるりと現れウホウホと叫びます。
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!」
最後に、野生のおじさん達がぬん! と現れてウホウホと叫びました。
「行こう。俺達は、ただ進むだけだよな。エドン」
「うむ。兄者……レッツ脱獄でござる!」
そして、その中にはお髭と眼鏡がチャーミングなイェーガー(兄)おじさんも居ました。「!? ……だれ? だれなの!?」一時は気の迷いでお父さんかと思っていた🦍は、実はエドン・イェーガーさんを父親の洗脳から救おうとする、お兄さんが変身した姿だったのです。「また知らない設定が生えてきたよ! こわいよぉ!!」
これではやくもイェーガー兄弟が揃ったので、エドンさんたちはさいつよ……実質無敵でした。
あとは、このおじさん達を引き連れ進撃するだけです! 地ならしの、はじまりはじまりです!
「ウホッ?」
「馬鹿野郎Abashiriからじゃあない!(ドン!)」
「うほぉぉ……(怯)」
進撃先をまちがえちゃった無垢なおじさんに、エドゥアルトさんが机をバシバシ叩いておこりました。
それは動画を切り抜いてネットに晒されてしまいそうな、パワハラって吊るされてしまいそうな机バンバンぶりでした。そこで、パワハラに怯えるおじさんに、エドゥアルトさんはやさしく説明してあげました。
「エクソダスするのはこの社会と言う檻からだ!(バン!) ようじょとなかよししたら通報されるクソッタレの
世界からだッ!(バンバン!!) この支配からの卒業! すんだよ!(バンバンババンバンババーン
!!!)」
「う、うほぉぉ……(落涙)」
この冷たい冬のAbashiri Prison。
エドゥアルトさんの敏感なようじょセンサーは、すでにずいぶん前からビンビンに反応していたのです。
ので、エドゥアルトさんはさっそく向かいます。
Abashiri Prisonの壁の外側ではなく、むしろその内側――地下のなんかひみつの実験施設的な場所へと。
「目に付いたおじさん蹴散らしいざ進まんエルドラドへ! 拙者もようじょと冒険したいでござるウホーッ!!」
エドゥアルトさんは、おじさんを駆逐して、ようじょさんと外の世界で冒険がしたかったのです。
なぜ? と問われたならば、
「なんでかわかんねぇけど、ヤりたかったんでござる……どうしても」
と答えるしかなかったでしょう。
もしくは、
「それは! 拙者が! この世に生まれたからだ!!」
とか、答えたかもしれません。
エドゥアルトさんは、生まれたときからずっと特別で自由なのです。
だって……みてくださいよ。
「デュフフフ! ドゥフフフ! ゲヒヒヒヒ!」
こんなにかわいい……。
そんな黒ひげ海賊エドゥアルトさんはようじょさんとなかよしになって、大海原を大冒険する未来を想像し、紳士的に微笑みました。
「……わたしたちのときと、めのかがやきがちがう……」
「……エドゥアルトさんは、きっとガチ(紳士的な意味で)……」
かつてなかよし棒でなかよしにされたことがある非ロリの双子さんも、そのように言っています!
そうです!!
いまや、エドゥアルトさんは紳士……英国紳士にも匹敵しうる、
紳士オブ紳士なのです!!!
「総員、出撃……!」
かくして、善の紳士と悪の紳士による、ようじょを巡る
最終戦争が幕を開けたのでした。
§
「ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!!」
「ブルァァァァァアアアアアア!!!」
ウ˝オ˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ッッッ!! っと、一気呵成にセントラルドグマまで攻め込んだエドンゲリオンさん。
しか🦌し、しかのこのここしたんたんとようじょさんの身柄を狙っていたおじさんも、一歩も引きません。
地下の広大な空間。そこにはせんとくんみたいなツノを持った金ぴかの触手おじさんがいました。そして、磔にされて眠るようじょさんもいました。そこではげしくたたかいあい、からみあうおじさんと触手おじさん。
「その子をときはなて! その子はよぅじょだぞ!」
「……だまれ、おじさん……」
「……おまえにきのこのこのこげんきのこがすくえるか! せっかくオープニングを書いたけど、時期的にまにあわなかった……。ぜんぶこの触手のおじさんのせいだよ……」
のこのことついてきていた好奇心旺盛な非ロリの双子さんが、ついついイキりがちなイェーガーをいましめるダンスを踊りながら、エドゥアルトさんにたずねました。それもこれも、ぜんぶ触手おじさんのせいでした。
「分からぬ……。だが、共にイキることはできる(どん!)」
「おのれ……完全体に、完全体にさえなればぁ……」
触手のおじさんが、悔しそうに言いました。このときエドゥアルトさんの紳士力は、相手の変態性を上回ることで3倍になっていたのです。3倍といえば……情けないヤツおじさんも3倍で、紳士でしたね(完全に余談)。
そんなわけで、一時はこのまま触手おじさんを圧倒するかと思われたエドゥアルトさんでしたが。
「……なんちゃってぇ……♪」
「なッ!? ぐ、ア……アッー!!!」
おじさんとおじさんのガチムチレスリング。触手おじさんが突如として一転攻勢を開始しました!
実は触手おじさんは、ようじょさんを味見したりすることで、その力をパクって未来を知っていたのです……。
「どうした? 笑えよイェーガー」
「せ、せっしゃの渾身の力を込めたなかよし棒を……」
「セントラルドグマの崩壊だ……人類は滅亡する!!」
「「「ΩΩΩ<!? う、うほっほー
!?」」」
何が何でも人類を滅亡させたいキバヤシおじさんも、また人類は滅亡する!(X回目)と言っておののいていました。
ちなみに、セントラルドグマとはDNAとかRNAからタンパク質に至るまでの情報の流れのことで、タンパク質からDNAやRNAに逆流することは無いとされています。マンモスを食べても、マンモスの強さは手に入らないのです。
それなのに、触手のおじさんはようじょさんを味見したりようじょさんの力とGATTAIしたりして、最強のぉ……完全体にぃ……なっちゃってたぁ……のです。……そう、スーパーカオスドラゴンさんは、実はこのことをエドゥアルトさんに伝えようとしていたのです!(伏線回収)
「……と、言うことだ。準備の差が明暗を分けたなァ、イェーガー! 今回こそは私の勝r」
「
紳士とは心の所作……なかよし棒がなくてもできる!」
「グワァァァーッ!」
でも、結局はなんやかんやで最後にはエドゥアルトさんが勝ちました。
それが、筋が通らなくとも気分次第でなんでもやってのける命知らず。
不可能を可能にし巨大な悪を粉砕する特攻野郎Jチーム! なのです!
§
「おいおい、泣くなよ……BB……淑女だろ……」
「……でも、エドゥアルトさん……」
「……
髭が
……!!」
非ロリの双子さんが、泣いています。
英国紳士である触手おじさんとの激戦は、エドゥアルトさんの身体にも深い傷跡を残していました。
「安いもんだ。髭の一本くらい……」
エドゥアルトさんの本体である黒いおひげが、少なくとも一本以上、抜けてしまったのです。
それはつまり、もはやこの世界でのエドゥアルトさんの命も残りわずか、ということでした。
そして7体の巨人に守られて眠っていたようじょさんは、おじさまとおうじさまは一字ちがいなのでおじさまのキスで目覚めることにしようかと思いましたが、やっぱりやめたので普通に起きてきていました。
「ババ様……おじさん死んじゃうのか……?」
「……だれが最もふるきババさまやねん……」
「……チクチク言葉をいってはいけない……」
満足そうな顔で「無事でよかった」と言い残し。
真っ白に燃え尽きちまったエドゥアルトおじさんを見て、心配そうに尋ねるようじょさんへ。
「……おじさんは死なないよ……」
「……いのちそのものだから……」
非ロリの双子さんがそう言って、いい感じに締めに入りました。
「とりあえず味噌ラーメン食いに行こうぜ!」
そして、おじさんとおじさん以外はハイホーハイホーと歌いながら、愛すべき楽園へと帰っていくのでした。
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉
(引き続き 文字数無駄に消費する 網走わんこ)
はぐはぐはぐ(和食イイ♪)
きゅふ?(おじさん? おじさんって不幸な人のことだよね?)
うー(……じゃあしかたない。おせちを分けてあげても)
……きゃん!(いややっぱ嫌かも! このままお正月が終わっちゃうなんて!)
(葛藤の末、脱獄を試みる子犬一匹)
わきゃん!(おねえさんたちも一緒に脱獄しよう♪)
ばばばばば(穴を掘る)
きゃふん♪(ほねっこを埋め)(海老や蟹やあれこれの殻も埋める)
ふぅ(やれやれ)
きゃふ?(はっ これは)
ぎゃん!?(スパカオどらさんの遺骨!)
くふー(おいら、なんて ことを)
ふ。(反省終わり)
きゃーう♪(さあ栄光へのエクソーメンだー!)(ウマ
●網走わんこ・脱獄へん
「判決を言い渡す!」
その日、憤怒をもって人間をながめている法律によって犯罪者に落とされ、厳酷に天をながめている文明によって呪われたるそのまつりん(銃弾を次から次へと叩き落とすなにかの達人・f16554)は、性懲りもなくちょっと影のあるかっこよい詐欺をしていま……せんでした。
そして、そんな……この世の悪を煮詰めたような悪のまつりんには、いよいよ天の裁きが下ろうとしていました。
「――主文、被告人まつりんを懲役……どうしよっか?」
裁判的なアレをアレしていたおじさんたちが、困ったように顔を見合わせます。
実は、詐欺罪でまつりんを訴えたまでは良いけれど、よく考えたら詐欺罪って立証がとてもむずかしい犯罪でした。
なぜなら、ほんとうにだますつもりはなかったんだけど、ついついまちがえちゃいましたぁ。テヘペロ☆ ……ってしてみたら、そのときには「そっかぁ……悪気はなかったんだね~」って、ゆるしてほしいからです(願望)。
「それならやっぱり無罪にしておく? 俺は別にどっちでもいいけど……」
「くぅ~ん……」
なので、裁判所的なところでは、大人のひとたちはまつりんをもてあまして、こまっていたのです。
悪いまつりんです。
「いやぁ、だってこれぶっちゃけ冤z」
わるい、まつりんです!
まつりんは犯罪者です!
おとなのひとをこまらせては、いけません!!
「くぅ~ん……」
仕方がないので、あくまでちょっと影のあるかっこよい感じを主張せず銃弾を次々と叩き落とすなどしてしんしな反省が見えなかったこと、それから引き続き文字数を無駄に消費した罪で、まつりんはとりあえず
極刑になりました。
「……とりあえず
……?……」
「……量刑がバグってる……」
これで、あのときのフタゴオオカミさんとも同じになれましたね。まつりんもきっとうれしいはずです。
「きゃいん!(何も考えていないきゃいん)」
そんなまつりんですが、Abashiri Prisonでの暮らしは意外と快適でした。
まつりんはかわゆいわんこだったので、看守さんからも囚人さんたちからも可愛がられていましたし、働かなくても毎日毎食あったかいごはんが出てきました。おいしい玉子焼きだってありました。
――はぐはぐはぐ(和食イイ♪)
更生プログラムの一環で、わんこやにゃんこを囚人さんたちにお世話させるという試みは実際にもあるのですが、あえて言えば囚人さんたちの荒んだたましいを癒やすそれが、まつりんのお仕事でした。
ので、皆からお世話され可愛がられて、悠々自適に遊んで暮らすまつりんでしたが……。
ある日、自分の寝床に戻ってみると、いつのまにかそこには誰かが入り込んでやすんでいるようでした。まつりんが入口で様子を見ていると、めちゃくちゃこわい顔をした、大きくていかついおじさんが飛び出てきて叫びました。
「おれは……犬にも及ばないのか!」
「きゅふ?(おじさん? おじさんって不幸な人のことだよね?)」
そうです。
その証拠に、かの
悲惨な人々だってそんなおじさんが主人公の物語でした。
「私はファヴロールの枝切り人です」と、自分が何者なのかを、涙に喉を詰まらせながらかろうじて示そうとしていた時の彼の心の中は。すすり泣きしながら、右手をあげて、それを七度にしだいにまた下げた時に何を思っていたか。
それは、どこまでいっても言葉で表す事なんてできず、彼自身にしかわからない体験なのだとしても。
こうして犯罪者であるまつりんごときよりも惨めな自分を顧みてむせび泣く彼が、幸いと云うものに縁遠く、それからも不当としか思えないほどに奪われ続けた人生であったことは、確かなのでしょう。
「くぅ~ん……(かわいそう……)」
そう、二四六〇一号さん。
パンを盗んだだけで(実は窓も割ったし脱走もしまくった)ひどい目にあったかわいそうなおじさんです。
生粋の悪の心を持って生まれたわるい犯罪者であるまつりんと違い、そんな軽犯罪で人生の大半を徒刑場で過ごすことになってしまったおじさんを、良心の欠片もないまつりんも流石に可哀想に思いました。
「うー(……じゃあしかたない。おせちを分けてあげても)」
ので、お正月くらいは楽しい気分で過ごせるようにと、悪どいまつりんはおせちを分けてあげようとしました。
「腹が……へった……」
すると、そこへおなかをすかせたおじさんも現れました。
孤独な感じの、いたいけな瞳をしたおじさんです。煮込み雑炊を食べそこなった後、煮込み雑煮も食べそこなっていそうなそのおじさんにも一緒に、悪の権化であるまつりんはおせちを分けてあげました。
「………」
おじさんたちが、無言でおせちをつつきます。
華のない地味な絵面……でも、こうしてくたびれた感じのおじさんが黙々とごはんを食べるだけのドラマや映画にだって、需要はあるんです。
うめ、うめ、とおせちを味わう彼らの苦み走ったお顔を飽きずに眺めながら、まつりんは今まで出会ったおじさんたちのことを思い出していました。
貧しい人たちのために、安価でおいしい食材を普及させるべく頑張っていたおじさんも、いましたね……。
一方のお気楽まつりんは、そういう世界とか社会のどっかで起きてる問題のこととかをちゃんと考えたフリをしないから、いつまでたってもちょっと影のあるカッコイイ感じに
「ウウウゥゥ……(おいらだってかんがえたことくらい……ある
……!)」
……なれなかったのは、もう、過去のことなのかもしれません。男子、三日会わざれば刮目して見よという言葉もあります。ところが、まつりんはそんな三日をもう何度も繰り返していたのですから。ほんとうに、ごめんなさい。
「……そう……まつりんはいまでもかわいい系……」
「……だけどいつか……気づくでしょう……その背中には……」
はるか未来目指す為のバサバサさんよりもバサバサした羽根があっても、かわゆいということを……!
そんな風に可愛くてしかも可能性の獣であるまつりんを、フタゴオオカミさんはおとなの諸事情によりチヤホヤしたり応援したりして、全力でSETTAIしはじめたのでした。ほんとうに、ごめんなさい。
§
「……まつりん、お雑煮できたよ……」
「……後でぜんざいも食べようね……」
エンドレスなお正月でフタゴオオカミさんにかいがいしくOMOTENASHIされる日々。それは快適で居心地良くて、世界ってぇ……ちょれ~! って思える日々でした。
「……きゃん!(いややっぱ嫌かも! このままお正月が終わっちゃうなんて!)」
でも、まつりんはだんだんとお家に帰りたい気持ちが強くなってきました。網走の雪景色にもそろそろ飽きてきちゃったのです。
すると、フタゴオオカミさんは顔を見合わせ、それから耳をぺたんと伏せ尻尾を垂らして、気の毒そうにまつりんに答えました。
「……まつりん……ごめんね……」
「……じつは、もう……二月……」
……………………いえ! たしかに、お正月は終わっていましたが……、リプレイ内ではまだ一月と言い張れば……何が問題ですか? 政治とか社会とかお金の問題はキレイごとだけではふんがー! ふんがー!! ふんぐるい むぐるうなふ! なのです。えらい猫たちだって、いつもそんな感じで適切に誤魔化しています!
「くぅ~ん……」
それでも、まつりんはもう誤魔化されてくれませんでした。葛藤の末、やっぱり脱獄することにしました。
それでたとええらい猫たちに目をつけられることになっても、もう構いませんでした。
「わきゃん!(おねえさんたちも一緒に脱獄しよう♪)」
「……うん、わかった……」
「……おくってく、ね……」
そんなまつりんにフタゴオオカミさんは一瞬ちょっと影のあるさびしそうな感じの表情で答えましたが、まつりんはまつりんなので気づきません。まつりんだし。
ただただ、一生懸命にばばばばばと地面を前足で掻いて勢いよく穴を掘り始めました。
「……わたしは、ババさまではない……」
「きゃふん♪(おねえさん、だよね!)」
見た目はモフモフですが、おねショタ的概念のお姉さんたちに見守られ、奮起するまつりん。
まつりんはまず穴を掘り、ちょうどいい深さになったら、ぴゅーと走ってまつりん小屋から大事なモノを運びます。それから、穴の中に運んできたほねっこを埋めました。ついでにおせち料理の海老🦐や蟹🦀やあれこれの殻も埋め、最後に元通り土を被せて隠しました。
「ふぅ(やれやれ)」
「……おつかれさま……」
「……がんばったね……」
こうして、平穏な日々はまだまだエンドレスにつづく……かと思われた、ある日。
「きゃふ?(はっ これは)」
「「……あっ……」」
「ぎゃん!?(スパカオどらさんの遺骨!)」
「「………」」
まつりんは埋めたり掘ったりを繰り返しているときに、スーパーカオスドラゴンさんの遺骨を見つけてしまいます。
「くふー(おいら、なんて ことを)」
『……ア……ま……ツ……りン……?』
変わり果ててしまったその姿に、涙するまつりん。
なんでスパカオどらさんが食べられているのか?
すると、骨だけになったスーパー食べカスドラゴンさんが、言いました。
『アー……オレサマェ……🍔にナっチゃッたゼぇ……』
「ふ。(反省終わり)」
でも、まつりんは切り替えがめっちゃ早いまつりんでした。もう過ぎたこと。反省も終わりです。
すると、ナチュラルボーン・オヤツになったスーパーマンモスドラゴンさんをガジガジかじりながら、フタゴオオカミさんたちはちょっと切なそうに言いました。
「……まつりんって、ちょっとそういうところがあるまつりんだよね……(ガジガジ)」
「……わたしたちのことは、少なくとも3日くらいはかなしんでてほしい……(ハグハグ)」
そうは言っても、スーパーカオスドラゴンさんもまつりんも界隈では割としょっちゅう展開上の都合で殺されたりとりあえず一旦死んだりしてるので、死亡展開にも慣れてしまっていたのです。なので、今更スーパーマンモスドラゴンさんが死んだくらいでは盛り上がりもありがたみもありませんでした。
「きゃーう♪(さあ栄光へのエクソーメンだー!)」
ので、まつりんは徒歩で無事に脱獄しました。
なんか『カオスより来る敵』が一体も出てこなくてこれでいいのかなぁって気もしましたが、その辺のバトル展開はまつりんが餌付けしたおじさんたちが行間で勝手にやってくれていたのです。
その後、まつりんはおじさんたちが調理したイカソーメンとか、タコの入ったおでんとかをお返しでごちそうになったりして、舌鼓を打ったのでした。
(……ルヨ……コこニ……イるヨ……)
「はぐはぐ(ウマー)」
――こうして、正義の心を持つまつりんの活躍によって、悪は滅びたのでした! せいぎはかつ!
大成功
🔵🔵🔵
千代川・七尾
七尾は!なんか!取り残されてしまいました!!!
(´・ω・`)しょんぼり
みんなで楽しくウホウホ暮らしていたら(後半の記憶は抹消)、いつの間にかここに1人!
他の猟兵さんたちもどこかへ行ってしまいました…
えーと、えーと
ふたごう🐺を追いかけてAbashiri prisonに乗り込むのです!!!
みなさん!どうも、こんにちは!!
きつねの猟兵さん登場なのです!
ふたごう🐺を返してください!!!
子狐ちゃんたちが悲しんでます!
なんかよくわかんないけど敵を倒すのです?
それじゃ、ななおふたごう🐺とお気に入りのだせー石器を装備して、七尾いきまーす!!!
てやー!
アドリブ、連携、おじさん🤭✌🍔🦍おまかせします。できたら敵は美青年がいいな❤
●END of THE WORLD
今宵は百万年に一度のドラゲナイ日。
満天の星空の下では明るい炎が渦巻き、黒煙を吐き散らしながら天高くまで燃え上がっていました。
「ウッホー!(とってもあったかーい)」
「ウホホーッ!(めっちゃきれーい!)」
そこでは、ケサイ🦏、バイソン🐮、オオツノジカ🦌さんにウマ🐎さんなどが、楽しそうに踊っていました。草木の焼け焦げた匂いや、なんだか食欲を刺激するおいしそうな匂いも、していました。
……でも、そんなドラゲナイ楽園は突如として終わりを迎えてしまいます。
「ウホーホー!! ホーッ! ホーッ!(あったかーい……っていうか、あっつぅうううい!)」
「ホーッ! ウホーホー!! ホーッ!(あつっ! あっつぅ……やばいやばいやばい!!)」
「ホーッ! ウホッ! ウホーホー!!(にげてっ! みんなにげてにげてーっ
!!!)」
そんな感じで、千代川・七尾(好奇心旺盛な狐・f18443)さんはみんなで楽しくウホウホ暮らしていたのですが……気づいたら、いつの間にか焼け野原にいました。
そこにはもう、ケサイ🦏さんはいません。バイソン🐮さんも、オオツノジカ🦌さんにウマ🐎さんもいません。あるじへの忠誠心が高くて善の心を持っていたあのすみろどん🐯も、とっくの昔にどっかに往ってしまっていました。
焼け跡と灰の中に探せば見つかる
💀マークが、この場所の危険性をさりげなくアピールしています。
「!? いったい、だれがこんなひどいことを
……!!」
いろいろあって見渡す限りの焼け野原と化してしまったマンモスステップ。
白い灰と黒い炭に覆われた荒涼とした荒れ野に、乾燥した冷たい風が吹き抜けていきます。燃えていた時はウホウホ楽しかったものですが、こうなってしまうとウホホォ寂しいモノでした。
そんな荒野に佇み、一ぴきのきつね🦊さんが悲しげに鳴いています。
「……七尾は! なんか! 取り残されてしまいました!!!」
無慈悲な放置プレイをくらって(´・ω・`)しょんぼりする、七尾さんです。
七尾さんはいつの間にかここに1人! 他の猟兵さんたちもどこかへ行ってしまいました……って感じで、みんなに置いていかれてしまっていたのです。
まだ幼い七ひきの子狐ちゃんたちといっしょに、歴史に取り残されてしまった狐がぜんぶで八ぴき。だれも居なくなった荒涼としたマンモスステップで、さびしそうにしていました。
でも……なぜ取り残されてしまったのか、ほんとうにわかりませんか?
「!! ……もしかして」
ななおさんはハッとしました。
そうです。それは、少し考えればわかることでした。
分かるはずだ……みんなには分かるはずだ!
七尾さんと同じ青い髪をした、女みたいな名前のひともそう言っていました。
「七尾は……七尾が……、わるいこと何もしていないから……?」
――そう。Abashiri Prisonは悪事をはたらいた囚人さんたちのために作られた居場所。無罪の人にまで言いがかりをつけてしょっぴいたり、冤罪でぶちこんだりするような場所ではないのです。
なので、決して、忘れていたわけではありません。
……まぁ、七尾さんは動物たちをヒャッハーして焼肉定食したり、マンモスステップをヒャッハーしてどおぶつは消毒だー! したりしてましたが。なんなら一番カルマを背負ってた気もしましたが……、
「記憶にないのです! 証言は事実と異なる可能性があるのです! それと七尾はただおまかせしただけなのです! そしたらマスターがやれっていったのです! ななおは悪くない! ななおは悪くない!」
……し、証拠も全部燃えてしまったし、ソレは一旦置いておきましょう。
でも、たとえば稼ぎ頭の七尾さんが牢屋にぶち込まれた場合、七ひきの子狐ちゃんたちはどうなるでしょう?
ええ……そうですね。おなかがへってしまって、かなしくなってくぅ~んと鳴いて、かなしい結果になってしまうことうけあいです。まるでファヴロールの枝切り人さんのおうちの二の舞いです。
だから、七尾さんはまだお巡りさんにつかまるわけにはいかなかったんですね。
「えーと、えーと。じゃあふたごう🐺を追いかけてAbashiri Prisonに乗り込むのです!!!」
なので、七尾さんは今度は自分からAbashiri Prisonに乗り込みました。
ヤられる前にヤってしまえば、ヤられることはないのです?(疑問形)
「みなさん! どうも、こんにちは!! きつねの猟兵さん登場なのです!」
「こ、こんにちは……?」
「どうしたんだい? 迷子かな?」
礼儀正しくごあいさつしながら登場する七尾さん。
すると、Abashiriの看守さんたちがポカンとした顔で、乗り込んできたきつねさんを見ました。ここは泣く子も黙るきょうふのAbashiri Prison。七尾さんのような女子どもの来る場所では、ないのです。
でも、七尾さんにはどうしても彼らに言わなければいけないことがありました。
「ふたごう🐺を返してください!!! 子狐ちゃんたちが悲しんでます!」
『こゃ〜ん……』
実際、子狐ちゃんたちはかなしくなってこゃ〜んと鳴いてしまっていました。
でも、おじさんも気の毒そうに首を振ります。
「それは……できない」
「なぜなのです!?」
「なぜかってそれh」
「このわからずや! ならば実力行使なのです! なんかよくわかんないけど敵を倒すのです! アドリブ、連携、おじさん🤭✌🍔🦍おまかせします!!」
どんなに言葉を尽くしても一歩も引かないおじさんたちを相手に、七尾さんはとうとう最後の手段に出ました。
どんなにがんばっても戦争を止められないなら、おまかせしたりガンダムするしかないじゃない。古来からの言い伝えでもそういわれています。そして人類は、自らの行為に恐怖するのです。
「七尾いきまーす!!! てやー!」
「……わたしたちのために……」
「……あらそわないでー……」
こうして、Abashiri Prisonと七尾さんファミリーの互いの存亡をかけた全面戦争は勃発したのでした。
§
――苦苦苦 今年は巳🐍年 戌年ではない 猫はそもそも十二支ではない
禍禍禍 禍禍禍 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍!
そうです、今年はヘビ年。
蛇年なので、せっかくだからちょっとエッチな姿の蛇さんに来ていただきました。おっぱいが大きいです!
実際、一度はふたごうを倒したことでふたごうよりも確実に強いであろう蛇🐍さんを敵キャラとして選ぼうかなと思うのは、自然の流れといえたでしょう。おっぱいも大きいし。
でも、そういえばこの🐍さんのシナリオフレームって消化できてたのかどうか……どうでしたか?(小声)
――禍禍禍 雄雄雄 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍雄雄雄!
「カカ……カカオ……? いえ、さてはカオスって言いたのですね! おっぱいも大きい……でも……!」
生命を生み、知恵の実を与えたとされる存在。
次元を割いて現れる、原罪を背負った強大な敵。
その、実は長いこと放置されちゃってる気がする脅威と大きなおっぱいを前に、七尾さんは臆さずに言いました。
「できたら敵は美青年がいいな❤」
――!? 禍禍禍 雄雄雄…… 禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍雄雄雄漁漁漁狐狐狐!
そうです、今の七尾さんは男を漁る女狐の気分。
なので、蛇のお姉さんはチェンジされてしまったことで、すごすごと呪咒哭哭哭大内裏に還っていきました。
「……ななお、わたしたちが紹介できるのは……」
「……鳥頭のバカとか、あとなにかが腐った王さまだけだけど……どっちがいいかな……」
「う~ん……」
代わりにフタゴオオカミさんが七尾さんの肩を揉んだりしながら、次の候補たちを紹介してきます。
写真をみると、片方はイケメンといえばイケメンでしたが、クワガタとかカブトムシとか好きそうな見るからにガキっぽい感じのお兄さん。もう一方はそもそもなんと形容していいかよくわかんないおじさんでした。体が半分くらい燃えているし、特にこれといってイケメンでもありません。
「……二人ともだめなら……あとは、もうトト〇っぽいのくらいしか……」
「……ごめんね……」
「ふたごうは気にしないでいいのです。七尾と同じで、きっと今まで出会いに恵まれなかったのです!」
ト〇ロっぽいのは、何かいろいろと大きすぎて七尾さんが壊されちゃいそうな気がしますね。
なので、仕方がないのでAbashiri Prisonは次なる刺客を次々と送りこみはじめました。
おじさんたちをプロデュース。のはじまりです!
「……おじさん三銃士をつれてきたよ……」
「おじさん!? 三銃士なのです!?」
「……一人目は、ジャンさん……」
「うっす、よろしく。マドレーヌです」
現れたのはどこに出しても恥ずかしくない紳士・マドレーヌ(モントルイユ=シュル=メール市長)さんです。
やさしいし、お金もたくさん持っています。
好きになりましたか?
「うぅん……アベセの友の方ならワンちゃんあったのですが……ごめんなさいなのです!」
年上すぎたのかもしれません。ジャンさんは惜しくもイケメン判定から外れてしまったようでした。
「……二人目は、ゴローちゃん……」
「がんばります、よろしく。腹が……減った……」
ちょっと意気地なさそうで、守るものが出来ると人生が重くなるとか思ってそうですが……どうでしょうか。アジア人だし、渋みと苦みがありそうで、おいしいものとかもたくさん知ってそうですね。
好きになりましたか? なりましたね?
「興行収入10億円突破おめでとうなのです!」
「ありがとう。ほっとしました」
「でも、ごめんなさいね。七尾的にはちょっと……くたびれたおじさん趣味はまだ早すぎるのです」
あらら。どうやらゴローちゃんもお子さまの七尾さんにはまだ早すぎたようですね。
ですが、ゴローちゃんはおじさん三銃士の中でも最弱……次は、そうはいきませんよ!
「……さいごは、ジョンだよ……」
「よっす、どうも。(禁止用語)」
「!? だれなのです!?」
満を持して現れたのは、犬じゃ無い方のジョン。ハゲてるんじゃなくてスキンヘッドのジョンです。
ちょっと口は悪いけれど、いつも最悪な時に、最悪な場所にいる、最悪のついてない男さんでした。
好きになりましたか? なりましたね?
そうですか。好きに、なっちゃいましたか……。
でも、七尾さんがついつい好きになってしまうのも、無理はありませんね……。
「あ! え!? で、でも……ななおは、やっぱりイケメンじゃないと……」
……(禁止用語)!
どうですか。いろいろなバリエーションのおじさんが、よりどりみどり!
なかでも、おじさん三銃士の破壊力は相当なモノでしたね。
特にさいごのジョンなんかは、網走の地下のオジシカ(イケオジ)よりも強力なおじさんなのです。宇宙から降ってくる小惑星から地球を守ったりもしてくれます。好きにならないハズが――、
「!? そうか……さては地下に!!」
テュルリリリン!! とそこで何かに気づいてしまった七尾さん。
彼女が自分の直感を信じ咄嗟の判断で『超ななお』を使い、ふたごうの背に乗って地下に行ってみたところ、
「!? し、しんでりゅ……」
網走の地下のオジシカは、もうとっくにしんじゃっていました。
おじさんとおじさん同士の濃厚な超対決によって、SATSUGAIされていました。
あとには、何か生々しい触手の残骸とかが残されていたり、香ばしいタコヤキの匂いとかがしています。
「……ななお、実はね。今までだまってたけど……」
「……このシナリオ、もうクリア済みなんだよ……」
「!? え、ええーっ?😨」
……そうです。
シナリオは、じつはもうノルマを達成済みでした。
七尾さんには、倒すべき敵はもういませんでした。
代わりに茶番をする美青年のストックを漁ってみましたが、ちょっとおもしれーやつしかいませんでした。
「止むおえまい。ここは、私が……ハッ!」
登場しようと思っただけでほうちょう🔪に刺されて出撃する前に💀になってしまったお兄さんや、
「ちっ。ファーストKING、ガチデビル……出る!! 七尾……お前(の身体)が……欲しいっ!!」
「ぴゃぁっ!!⸝⸝⸝」
バーニアをふかして登場するガチデビルさんくらいしか、あとはもうストックが残ってないのです。
あっ、そうです!(唐突)
冒頭の記憶喪失はななおさんが実は死に戻り系のヒロインという伏線で、気が付いたらしんでいるななおさんを助ける為に、運命を変えようとして何度も時間遡行を繰り返してる、という設定はどうでしょうか……?(思い付き)
「ふっ。言っただろう。全国へ連れていくと……」
「!? う、うほぉ……🦍⸝⸝⸝❤」
好きになりましたか? なりましたね?
ハートがトゥンクトゥンクする七尾さん。
好きに、なっちゃいましたね……。
「うーん……イケメン不足。マスターは七尾の気持ち、全然わかってないのです! もういいのです!」
すると、ななおさんはとうとう面倒くさい彼女みたいなことを言いだしてしまいます。
こんなにもななおさんとマスター間とで意識の差があるとは思いませんでしたね……。
「まぁ、七尾に恋はまだ早かったのかもしれません。でも今はふたごうがいればそれでいいのです!」
「……ななお、わたしたち……」
「……ズッ友だょ
……!!……」
「グァァァーッ!!」
ななおふたごう🐺とお気に入りのだせー石器を装備して、宇宙を駆ける七尾さん。
ガチデビルさん(暫定ラスボス)はふたごうに撥ねられ雑に処理され、お☆さまになりました。
そして、茶番も終わったのでとうとう約束された楽園……Abashiri Prisonの崩壊が始まったのでした。
●楽園の
終焉に
「!? ふたごう、どうしたのです……早くこっちに来るのです!」
膨張しながら真っ赤にファイヤー! するAbashiri Prisonから脱出をはかる七尾さんと子狐ちゃんたち。
ですが、フタゴオオカミさんたちは彼岸此岸を隔てる境界線の向こう側でぴたり立ち止まってしまいます。
「……ふたごうは行けない……」
「……でも、たのしかった……」
七尾さんは必死で手を伸ばそうとします。
ですが、彼女たちの姿はまるで星のように遠く遠く、遠すぎて。
夢のように曖昧で、不確かで。
たしかにそこにあるのに、触れることはもうできませんでした。
「ふたごう……」
『こゃ〜ん……』
「……わたしたちの……かわりに……この壺をもっていって……」
「……これは、いいものだよ……」
それから、離れていくふたごうはみんなが忘れかけていた、大切なことを思い出させてくれました。
このシナリオは、そういえばスーパーカオスドラゴンさんをデビルキングワールドに帰してあげるために、『極大のカオスを引き起こす』ことで入手可能な『悪魔インク』をGETしに来たのでしたね。
「つまり、これが……カオスインク! なのです!?」
「……そうかな? そうかも(あやふや)……」
「……ありがとう。おっかさんによろしく……」
「ふ、ふたごうー!!」
そうして、手の届かない場所でガラガラと崩れて去っていく幻の宇宙から、欠片ひとつを託されて。
「……ふたごう」
『こゃ〜ん……』
冬頃に突撃したはずなのに、もうすっかり春めいた風を感じて、目を覚ましたブルーアルカディアの大地。
どこまでも広く澄み渡るような蒼空を、今だけは手の甲で遮って。
大草原で一緒に大冒険を繰り広げたお友だち。
よく考えると一番マトモなイケメンだった気がするふたごうとお別れした一ぴきのきつねさんは、子狐ちゃんにほっぺをペロペロ舐められながら、悲しげな声で鳴いたのでした。
「おっかさんて……だれなのですー!?」
大成功
🔵🔵🔵