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帝都櫻大戰⑩〜hero of fire

作者：黒代朝希

「皆様、これが第二戦線最後の依頼となるでしょう。もう少しで封神武侠界を信仰している『幻朧帝イティハーサ』の支配下に置かれたエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』を封神武侠界から退去させられそうなのです」
　アヤカシエンパイアの皇族であるグリモア猟兵、桐藤・紫詠（黄泉詩の皇族・f42817）は第三戦線への準備も並行している六番目の猟兵達に第二戦線最後の依頼の一つを紹介していく。
「今回の『護国鉄神零號』の襲来を前に、晋の皇帝である『司馬炎』陛下は自らも多くの武侠英傑を率いて出陣しました。司馬炎陛下は自身の所持する屠龍刀から放つユーベルコード『シバの炎』によって『広範囲を焼却し、敵に「消えざるシバの炎」を付与する』という異能を修得している為、既に戦場一帯は太陽の如き業火に包まれています」
　そしてエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』は機械系のオブリビオン……つまり『排熱』が必要との事。
　故に炎熱系ユーベルコードである『シバの炎』を所持する『司馬炎』は、かの鉄神を相手取るにあたって相性が良い。
「勿論、有効打を与えるのは余達『六番目の猟兵』です。しかし今回の戦場となる封神武侠界は人界と仙界から選りすぐられた英傑が存在しています」
　それでも『六番目の猟兵』がいなければ押し負けられるが、彼らと協力して戦えばより有効な戦略や戦術でエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』を退去させられるだろう。
「これは封神武侠界の命運を決める戦いです。どうか参戦の程をよろしくお願いいたします」
　そう言って紫詠は頭を下げるのであった。

第1章 ボス戦 『護国鉄神零號』

POW   :    零式噴進飛翔拳 かつて喰らった「【鋼鉄共栄圏の人々】」の魂を纏い、2倍ダメージ・2回攻撃・自動反撃を有した【ロケットパンチ】を装備する。 SPD   :    八岐大蛇機関砲 【自在に射角調整が可能な蛇型四連機関砲】を最大レベル秒間連射し続け、攻撃範囲にダメージと制圧効果（脱出・侵入を困難にする）を与える。 WIZ   :    護国熱血破壊砲 装備武器から【護国英霊波導砲】を発射する。自身の【放熱装置】削減量に応じ、威力・速度・発射数が増加する。 イラスト：柿坂八鹿 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「この世界が推しな私、参上！！――さて……この世界のためにも、零號さんのためにも。行きますか！」
　荒珠・檬果（アーケードに突っ伏す鳥・f02802）は赤兎馬に乗り、透き通った赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の七つ一組七色竜珠を全て合成していく。
　具現化するのは憑依させる将によって形を変える白い武器『白日珠』の戟形態――
「これで零號さんを押し返しますね！　その押し返した先には……「シバの炎」がありますし」
　轟轟と燃え上がる『シバの炎』を『白日珠』の戟形態に付与し、エンシェント・レヰスに檬果は攻撃を仕掛けていく。
「それにですねぇ、この突撃に英傑武侠の皆さんの協力も欲しいところです」
　ユーベルコード『｜合肥戦神、来々《ナクコモダマル》』を発動。
　己に止啼将『張遼』を憑依させる事で突進――更に同時召喚した歩兵800と副賢将『李典』の協力を得て、エンシェント・レヰス『護国鉄神零號』に攻撃を仕掛けていく檬果。
　エンシェント・レヰスはユーベルコード『零式噴進飛翔拳』で反撃――拳が飛翔する事は無かったが、それでも振り抜いた拳で一瞬で歩兵800を蹴散らすも、その隙に檬果は英傑達を率いて攻撃を叩き込む！
「ロケットパンチとかは……この炎です。排熱もままならないなら、発動すら難しいでしょう」
　だからこそ、焔を纏わせた戟を振るってエンシェント・レヰスの相対者は熱を叩き込んでいく。
「ですが、念には念を入れて……結界術で全体的にガードしておきますね！」
　その言葉通り、腕の払いをシャーマンズゴーストは結界術で何とか防いでいくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「夜剣大蛇よ！　『護国鉄神零號』を、あのモノを壊し！――幻朧帝も壊す！！」
　裂帛の叫びと同時、朱鷺透・小枝子（｜亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924）は『夜剣大蛇』を操縦しメガスラスターの推力移動でエンシェント・レヰスのユーベルコード『零式噴進飛翔拳』を回避。
　そのまま『尾剣・夜天叢雲剣』より『災害霊威』を送り込み……『消えざるシバの炎』の温度と熱量を更に増大させていく。
「故に、吹き飛ばせ、燃やし尽くせ！！　荒れろ！！――『｜劫火の旋風《フラム・トーネード》』！！！」
　790回……それがユーベルコードで劫火の竜巻を放てる制限回数。
　全てを焼き壊す劫火の炎は、消えざるシバの炎と混ぜる事で呪詛と念動力を混ぜ込んでいき……それら全てを『護国鉄神零號』へ集結させていく！
「その世界を焼き滅ぼし、溶かし、八億の魂を、昇華させる！！！――壊れて、しまえぇえええええ！！！！」
　戦場一帯の焦熱を集中させ、全てを焼き壊す劫火の炎の中に｜鉄神《エンシェント・レヰス》を閉じ込め、上昇する高熱で破壊していく小枝子。
　叫ぶ怨念と共に熱を上昇させ、閉じ込め密閉され熱が密集する力場を前に、エンシェント・レヰス『護国鉄神零號』は絶叫していく――
「オオオオオオオッ！？」
「ラァァアアアアアアッッ！！！」
　絶叫は、やがて二つのユーベルコードのぶつけ合いに発展。
　鉄神は『｜世界そのもの《ロケットパンチ》』を、悪霊は劫火の竜巻をぶつけてお互いの命脈を燃やし尽くすべく燃やして砕いていくのであった――

大成功 🔵​🔵​🔵​

「いくぞ『司馬炎』、みんな！――｜起動《イグニッション》！」
「わ、本当に熱い戦場！？　でも『護国鉄神零號』が炎に弱いなら、このまま皇帝さんの『シバの炎』の力を借りちゃおう！」
　最後に銭亀・夏輝（尾張熱田の螺巌竜・f37040）と天玲寺・夢彩（春の大嵐少女・f22531）が推参。
　司馬炎の『シバの炎』の力を借り受けて二人は連携しながらエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』と戦っていく。
「キミも邪悪に穢された魂も、綺麗さっぱり浄化して解放してあげる」
「さぁ、行くぜ行くぜ！」
　夏輝は天候操作で気温を一気に上昇させて炎の勢いを上げていき、夢彩は『司馬炎』や英傑軍団と協力してまず手を狙って隙を作っていく。
「ロケットパンチを撃たれると厄介だからね！」
「龍神様、力をお貸しください……『龍陣忍法「熱田龍神流水撃」』！」
　夏輝はユーベルコードによって熱田の龍脈から1〜12体の龍神様を召喚し、水流で戦わせる体制を確立。
　そこから英傑軍団には12体の龍神様に乗ってもらい、恵みの水で英気を養わせながら援護して貰う様に指示を出していく。
「水流は12分の1になるから、『シバの炎』の勢いを弱めたり零號を冷ますことはないだろうな」
　敢えて威力を下げる事で、高熱によるイニシアチブを失う事の無い様に戦術を練り上げていく夏輝。
　玄武拳士としてドリルガントレットを装着し、リミッター解除で攻撃力・集中力・移動速度を上昇……ユーベルコードの『八岐大蛇機関砲』を搔い潜ってドリルガントレットによる一撃を叩き込んでいく！
「龍神様――この護国の志を持つ兵達に安らぎを与えてください」
「良いね！　それじゃあ夢彩も――バーッンとぶつけちゃうよー！」
　ユーベルコード『桜嵐』……『破魔属性の巨大な桜吹雪を纏った桜霊刀』を振るい、そこから『シバの炎』を乗せてエンシェント・レヰス『護国鉄神零號』に破魔の炎を宿す巨大な桜吹雪がその身を浄化する――
「夢彩は一人で戦ってる訳じゃない……だから、大丈夫！」
「ああ……『司馬炎』や、皆がいるからな……」
「――見事なり。そして……感謝する」
　その言葉を夢彩と夏輝に送り、エンシェント・レヰス『護国鉄神零號』は封神武侠界から退去していく。

　これにより、殆どの世界から『幻櫻帝イティハーサ』の支配下に置かれたエンシェント・レヰス三体は退去させられた。
　そして、2024年9月20日――いよいよ、六番目の猟兵と『幻櫻帝イティハーサ』との最終決戦である『帝都櫻大戰』の第二戦線は終了し……最終局面の第三戦線へと移っていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2024年09月20日