ゆらゆら、ゆるりら、ご機嫌に揺れる尻尾。
ごろにゃんと無邪気に遊んでいたり、屋敷のいたる所にはもふもふのもふだまりが。
それに今宵は、織姫と彦星が年に一度再会できるという七夕の日。
アヤカシエンパイアの、或る山奥に佇むのは。
どうしてこのような場所にと、不思議に思うほど豪華な寝殿造のお屋敷。
そして、そんな貴族の邸宅の敷地内で気侭に過ごしているのは、猫たちであった。
深い山奥に建つお屋敷や見事な庭園などの敷地内には、沢山の猫がいて。
猫だけではなく、犬や鳥たち等の姿もある。
性格の違いは勿論あれど、屋敷内にいる動物達はよく世話がなされているようで。
どの子も人には慣れている様子だ。
そしてそんな邸宅では、貴族達の手によって準備が進められていた。
まずは、猟兵達をもてなすための、七夕の宴の準備。
どうやら今宵の天気は、雲一つない晴れのようであるから。
山奥から見える満天の星々の煌めきの中、雄大な天の川も綺麗に見えることだろう。
七夕伝説の織姫と彦星も出逢えているに違いない、見事な星空が楽しめそうだ。
そして宮中行事として七夕行事が行われている平安の世であるが、それに倣って。
サトイモの葉の夜露を「天の川のしずく」として、墨を溶かし願いごとを認めたり。
桃や梨、なすやうり、大豆、干し鯛、アワビなどを供えて星を眺めながら。
香を焚き、楽を奏でて、詩歌を楽しんだりする平安流の過ごし方であったりとか。
また、今回は、異世界の七夕文化に興味を持った貴族達の試みで。
猟兵達にとっては定番である、七夕の過ごし方もできるという。
例えば、五色の短冊や七夕飾りを吊るした笹飾りを作ったりだとか。
涼やかで美味しい、流しそうめんを楽しんだりだとか。
星にちなんだ、万華鏡作りなどもできるのだという。
勿論、平安の世ならではなものを堪能できる宴も開かれるので、歓待を受けつつ。
平安の七夕を体験したり、逆に現代の七夕のことを貴族達に教えてあげたりなど。
猟兵の皆に、ゆるりと星の美しい七夕の夜を過ごして欲しいと。
邸宅の貴族達も張り切っているようだ。
それから――もうひとつ。
七夕の宴の前にやるべきことの準備も進められていた。
それが今回、猟兵宛に邸宅の貴族が文を送ってきた理由でもあった。
この山奥の邸宅はそう、「対妖要塞」。
特に強力な妖の出現を監視し、即座に対応する為の要衝であるというが。
今回、妖どもとの大きな戦がこの地で起きるであろうことが予測されたとのこと。
故に、そのような戦いに備えつつも、貴族はこう猟兵へと伝えてきたのだ。
一騎当千のつわもの揃いである猟兵の手を借りたい――と。
●ねこねこ屋敷と七夕祭り
「此度はお集まりいただき、感謝いたします」
表情こそ薄く一見取っ付き辛く見えるが、丁寧に頭を下げて。
冷泉・辰乃丞(青の鎮魂歌・f42891)は集まってくれた猟兵の皆へと礼を告げた後、今回の案件について語り始める。
「私達の在る世界、アヤカシエンパイアには、一見貴族暮らしに適しそうもない場所に寝殿造の邸宅が存在していることがありますが。これは、強力な陰陽師達によって制御された「対妖要塞」。こうした邸宅は往々にして「特に強力な妖の出現を監視し、即座に対応する為の要衝」となっております」
そして今回、そうした「危険な山中の邸宅」に住まう有力な貴族の一人から、同じ平安貴族でありグリモア猟兵でもある辰之丞の元に、一通の文が届いたのだという。
「妖と戦う猟兵の皆様の活躍を知った「対妖要塞」の主人から此度、「近々妖どもとの大きな戦がこの地で起きるであろうという予測」があったため「一騎当千のつわもの揃いである猟兵の手を借りたい」という旨の文がありました。故に、皆様のお力を貸していただければと」
つまり今回の案件は、近辺で「妖の裂け目」が発生し、強力な妖の率いる大軍勢が邸宅に攻め寄せてくるというので。貴族達と協力し、妖の侵攻を陰陽術の要塞たるこの邸宅でそれを食い止めて欲しい、というわけである。
けれど、向かってすぐに事が起こるわけではないという。
屋敷へと赴けば、邸宅の主や貴族達は猟兵達を丁重に迎え入れてくれて。
「妖の裂け目」が発生するまでの時間、猟兵の皆をもてなしてくれるという。
それ自体が「平安結界」の維持にも繋がっており、何より貴族達から「現地の妖の情報」が彼らに知り得た限り詳細に語られるだろうから。
まずは、平安貴族達のもてなしを受けつつ、邸宅でのひと時を自由に過ごして欲しい。
そして、今回赴く山奥の邸宅であるが。
「この屋敷には主人の趣向により、沢山の猫がいるとのことです。猫だけでなく、犬や鳥などもおり、邸宅の貴族達の世話が行き届いているため、個の性格はあるものの、動物達は基本人懐っこいようです。そのような猫などを眺め癒されたり、そっと抱いてもふもふな感触を楽しんだり、屋敷の各所に形成されているねこだまりに埋もれてお昼寝されるのもまたよろしいかと。動物達は事が起こる前に貴族達が安全な場所へと移動させるとのことですが、その手伝いをされても喜ばれるかと思います」
本格的な宴は夜にとのことであるが、日中も勿論、平安の世ならではな甘味や飲み物などを提供してくれるようなので、歓待を受けつつのんびりと猫屋敷で過ごして欲しい。
「そして「妖の裂け目」が発生し、妖を退けていただきましたら、夜には七夕の宴が開かれるとのこと。その宴にて、この地に伝わる七夕行事だけでなく、異世界の七夕も体験したいという主人の意向でしたので、そのようなものもいくつか手配しておりますが。それに関しましては、私よりも詳しい皆様のご教授も、よろしければいただきたく思います」
そこまで説明した後、辰之丞は改めて深々と再び頭を下げつつも。
「妖退治も皆様のお力添えがあれば、難しいことではないと思いますし。どうぞ猫屋敷や七夕の宴も、楽しんでいただければと」
そう告げながら青龍のグリモアを掌に宿し、猟兵の皆を導く。
天の川が煌めく、猫いっぱいのアヤカシエンパイアの「対妖要塞」へと。
志稲愛海
志稲愛海です、よろしくお願い致します!
七夕と猫いっぱいの平安の地へとご案内いたします!
※ご連絡※ 受付開始日等はシナリオタグやMSページで連絡します。
各章詳細を記載した断章を受付開始前に各々掲載予定です。
今回の内容は以下です。
第1章:時の間の休息(日常)
第2章:天狗(ボス戦)
第3章:季節の祭り(日常)
日常章はPOW/SPD/WIZは気にせずOKです。
どの章からでも、気になった章のみでも歓迎です。
ありそうなもの、できそうな事は大抵OKです、お好きな様に!
サーヴァントやペット等とも全章一緒にどうぞ!
第1章は、猫が沢山のねこ屋敷でのひとときを楽しめます。
詳細は断章に記載いたしますが、ゆるりもふもふ、お好きに過ごしてください!
本格的な宴は夜ですが、お菓子なども用意されています。
第2章は、貴族達と協力して妖を退治してください。
集団敵は貴族が対応してくれますので、皆様は大将を討ってください!
第3章は、七夕の宴です。
詳細は章受付前の断章にて記載いたしますが。
宮廷行事の様な平安の世ならではな七夕や宴を過ごしてみたりもできますし。
また、短冊に願い事を書いたり笹に飾りを吊るしたりとか。
流しそうめんを楽しんだり、万華鏡作りなどもできます。
そのような現代風な七夕の過ごし方を貴族達に教えてあげたりするのも良いかと。
公序良俗に反する事、他人への迷惑行為、未成年の飲酒喫煙は厳禁です。
締切等はMS個別ページやTwitterでお知らせします。
●お願い等
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称推奨)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお忘れなくお願いします。
グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
ですが、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。
第3章のみ、当方のグリモア猟兵も皆おります。
お声掛けていただいた場合のみ、喜んでご一緒させていただきます。
これまで面識なくても全く構いません。
辰之丞に現代の七夕のこと等教えていただいたり、お話いただければ喜びますし。
他のグリモア猟兵でも勿論、お相手をお探しの際などお気軽にと!
ご参加お待ちしております!
第1章 日常
『時の間の休息』
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POW : 英気を養う
SPD : 周囲を散策してみる
WIZ : 書物を開いてみる
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「猟兵の皆様、よくぞお越しくださいました」
そう出迎えてくれたのは、文を寄越した|虎正《とらまさ》と名乗った貴族であった。
そして邸宅の貴族達の歓迎を受けながらも、屋敷の中を進めば。
――にゃーん。うにゃーん。
そう愛らしい仕草や鳴き声で迎えてくれるのは、沢山の猫たち。
人にはよく慣れているようで、とことこちょこちょことついてくる子も少なくない。
「本格的な宴は夜からとなりますが、菓子や飲み物など用意しておりますゆえ。事が起こるまではまだ時間もございます、それまではごゆるりとお過ごしいただければと」
妖の裂け目が発生するのは、虎正によれば、夕刻頃なのだという。
まだ今は明るい時間、少しゆっくりしたり、屋敷を見て回る時間は十分にありそうだ。
それに、何よりも。
「にゃーん」
「にゃあ」
遊んで、といわんばかりに甘えてくる子。
物陰からそうっと覗いているようなシャイな子。
てしてしと食べ物を強請る食いしん坊な子。
うにゃうにゃっと動き回っている元気の良い子。
すやぁっとのびのびお昼寝している子。
ぽかぽか日の当たるひなたのあちこちには、猫たちが集まったねこだまりも。
屋敷の中には、本当に沢山の猫の姿がある。
「ふふ、愛らしいでしょう? 全ての猫や動物達に愛情を注いでおります」
虎正は聞いていた通り、無類の猫や動物好きのようで。
貴族達の世話が行き届いているためか、基本的に動物たちは人懐っこい。
けれど個性は様々、探せば相性の良い性格の子がいそうだ。
UDCアースのような現代世界の歴史においても、平安時代は猫はこよなく愛されていたペットであったと伝えられているが、アヤカシエンパイアでもそれは同じのようであるし。
平安時代は、キジトラ・キジトラ白・黒・黒×白の4種類の猫がいたというし、実際に屋敷にもこれらの毛並みの猫も多そうだが。此処はアヤカシエンパイア、他の毛並みの猫の姿も見られる。
猫の他にも、犬や鳥たちものびのびと自由に過ごしている様子が見てわかる。
「屋敷の猫たちは基本的によく人に慣れておりますし、抱いたり撫でてあげると喜びますし。一緒に昼寝などされても、もふもふで心地良いですよ」
寝殿造の屋敷の中や広い庭園、どこでも自由に見て回っていいとのことなので。
屋敷でゆっくりしながら猫と戯れるのも良いし、庭園を散策しつつ猫と触れ合ってもいいし、すやぁと一緒に昼寝して英気を養ってもいいだろう。
持参した猫じゃらしやボールなどの遊び道具で動物達と遊んであげるのも良いし。
猫や動物のいる長閑な風景を眺めながらのんびりするのもまたいいのではないか。
「あ、動物達への餌は別に用意しておりますので。皆様はあちらにご用意しております菓子や飲み物を、動物達に菓子や食べ物をあげたい際は屋敷のものにお申し付け頂ければ、動物用のものもご用意いたします」
そして猟兵達にと用意された菓子は、多種多彩。
ガチョウやカモの卵に野菜などを煮たものをクレープのような生地の餅で包んで食べやすい大きさに切った「|餅餤《へいだん》」。米のでん粉を使った団子「ふずく」は、小豆のすり汁と一緒に食べれば白玉入りのお汁粉に。米粉や小麦粉を水でこねたものを油で揚げた「唐菓子」は平安風クッキーのようで、愉快な形のものも沢山。山芋を甘味料で煮込んだ「芋粥」や餅の粉を甘葛でこねてツバキの葉で包んだ「椿餅」など、平安の世ならではなものは勿論のこと。
柑橘や梨や栗などのいわゆる果物である「木菓子」や今でいうドライフルーツ「干菓子」。ところてんやかりんとう、あられやおかきやおこし、ちまきやぜんざい、おはぎやもなか等の聞き慣れたものも、平安の世からあるという。
猫や犬や鳥用の菓子や餌も貴族に言えば用意してくれ、猫にはヨーグルトのような「乳粥」も作ってくれるようだ。
飲み物も、平安ならではな淹れ方をした茶や麦茶、戦闘に支障ない程度に気を付けては欲しいが20歳以上であれば酒もいただける。
そんな、用意されている平安スイーツを存分に楽しむのも良いだろう。
他にも、平安貴族達も猟兵達に話しかけて貰えば嬉しいだろうし、今後の情報も教えてくれるだろうので会話をしてみたりだとか、猫や動物たちを抱っこして安全な場所へつれていく手伝いをしてもきっと喜ばれる。
とにかく、猟兵の皆に暫し屋敷で自由に快適に過ごして欲しいと、虎正をはじめとした貴族達は張り切っているので。
お言葉に甘えて、猫や動物達のいる邸宅で、存分にもてなしを受けよう。
葦原・夢路
貴族の中にも猫がお好きな方は沢山いらっしゃるとは思いますが…流石にここまで数の猫がいる屋敷ははじめてです。
どちらを向いても愛らしい猫の姿が…せっかくですから一緒に遊んでいただきましょう。
(そう言って近くの三毛猫を招くと猫じゃらしでじゃらして)
ふふ、可愛らしい。
うちでも猫を飼ってみようかしら…でもわたくしにはすでに十二の花々がおりますしこれ以上は…化神を飼い猫と一緒にするな?
私にとっては似た様なものですわ。
平安の世に在る人々は、季節の花を愛でては和歌を詠み、咲き誇るその美しさに心癒されている。
現に、険しい山奥にあるとは思えぬほどの豪華な寝殿造の邸宅にも、よく整えられている花咲く庭園が。
けれど、人が心癒されるのは、花だけではなくて。
出迎えてくれた邸宅の貴族に案内されつつ、庭園に咲いた花たちを愛でながら歩んでいた葦原・夢路(ゆめじにて・f42894)は気が付く。
ふと足元に感じる、ふわふわな感触を。
そして視線を落とせば、にゃあ、と。
てこてこ自分の後をついてくる猫たちの姿が。
「貴族の中にも猫がお好きな方は沢山いらっしゃるとは思いますが……流石にここまで数の猫がいる屋敷ははじめてです」
「京の都でも猫は愛されていると聞いておりますが。主の猫好きが高じて、山奥の邸宅ですがこのような猫屋敷に」
そう屋敷内へと案内してくれた貴族は言った後、どうぞごゆるりとお過ごしください、と。丁寧に頭を垂れ、去れば。
「にゃー」
「うにゃーん」
「どちらを向いても愛らしい猫の姿が……せっかくですから一緒に遊んでいただきましょう」
猫たちは見慣れぬ客人である自分にも臆することなく、愛嬌を振りまいてくるから。
「にゃあーん」
招いてみるのは、近くにいた三毛猫。
すっと手にした猫じゃらしを、ぴこぴこと揺らしてみれば。
うにゃうにゃっと飛びついては、てしてし夢中になってじゃれる無邪気な姿。
「ふふ、可愛らしい」
うちでも猫を飼ってみようかしら……なんて。
猫をじゃらしながらも口にする夢路であったが。
引き続き、猫じゃらしを巧みにぴこぴこさせながらも。
「でもわたくしにはすでに十二の花々がおりますしこれ以上は……」
再びふと視線を向けるのは、見事な景観が広がる屋敷の庭園。
そんな庭園にある池を彩るのは、僅かな日数の、しかも短い時間にしか咲かない蓮の花。
水面の上で揺れる葉間から花茎を高く伸ばし開いた花は、極楽浄土の風景かの如き美しさを咲き誇らせていて。終わりかけの季節ではあるが、まだ十分綺麗に咲いている、香り高い芍薬の嫋やかな姿も。きっとさらに夏が近づけば、百日紅も咲くことだろう。
そう……愛らしい猫を飼ってみたくはあるものの、もう見目麗しい十二の花神がいるから――。
「……化神を飼い猫と一緒にするな?」
夢路はそう紡ぎつつ、漆黒の瞳にも蓮花や芍薬を咲かせ、ごろんと甘えてきた猫を撫でてあげながらも。
花笑み、こう紡ぎ咲かせる――化神も猫も、私にとっては似た様なものですわ、って。
大成功
🔵🔵🔵
武富・昇永
はてさて困ってしまったな…
立身出世のためにお屋敷の主人や住民と交流を深めて人脈を作らねばならんというのに
(胡坐をかいた膝の上に寝ころんだ猫を撫でながら)
俺の知る限り猫というのはたいていは気まぐれなものなのだが
ここまで人懐っこい猫は珍しい
愛嬌があるのに人懐っこいなど鬼に金棒ではないか
しかし俺は青天井の昇り鯉
誘惑に負けて流されては極位極官など夢のまた夢だ
ここは心を鬼にして、あともう一撫でしてからあいさつ回りに…
(さらに猫がやってきて膝にすり寄ってくる)
あぁ…しょうがない、今日は妖討伐だけで手柄を稼ぐとしようか
これまた、邸宅の貴族と交友をはかり、名を売る機会だと。
意気揚々と山奥の寝殿造の屋敷へと赴いた、武富・昇永(昇鯉・f42970)であったのだけれど。
「はてさて困ってしまったな……」
今、ぐるりと囲まれてしまっているのは、貴族達ではなくて。
「ふにゃーん」
「にゃあ~」
たくさんの、もふもふな猫たちであった。
そして、立身出世のためにお屋敷の主人や住民と交流を深めて人脈を作らねばならんというのに……と。
そう呟きを落としながらも、ごろんと。胡坐をかいた膝の上に寝ころんできた猫を、撫で撫で。
うにゃ~んと気持ち良さそうに鳴く姿を見れば、思わず瞳を細めてしまって。
「俺の知る限り猫というのはたいていは気まぐれなものなのだが。ここまで人懐っこい猫は珍しい」
そして昇永は、その愛らしさに思う。
――愛嬌があるのに人懐っこいなど鬼に金棒ではないか、なんて。
けれど……もっと強く、偉く、優雅に、と。
そんな座右の銘をいつだって胸に抱く自分はしかし、青天井の昇り鯉なのだから。
(「ここは心を鬼にして、あともう一撫でしてからあいさつ回りに……」)
そう決意を固めた……はずで、あったのだけれど。
「にゃーお」
「みゃー」
てしてし、すりすり――膝にすり寄ってくるのは、さらにやって来た猫たち。
そんな愛らしいこのもふもふな子達を振り払って、邸宅の者達に挨拶回りができようか、いやできるわけない。
だから昇永は、今回ばかりは観念して。
(「あぁ……しょうがない、今日は妖討伐だけで手柄を稼ぐとしようか」)
甘えてくる猫たちを順に、もふもふなでなでしてあげる。
挨拶回りはできずとも、猫に懐かれているこの姿を貴族達が見れば、微笑ましく好ましく思われるかもしれないし。
それに何より――人懐っこい猫たちはやはり、愛らしいから。
大成功
🔵🔵🔵
紅筆・古金
※アドリブ歓迎
猫、か……ならカグツチ(猫又)と一緒にお邪魔させてもらうか。
猫たちの中にカグツチも仲間に入れてもらおう、大人しく賢い猫だから喧嘩もしねぇだろ。
なるほど、菓子も色々あるんだな……なら、椿餅を貰うかな。
カグツチ、お前さんもなにか貰うかい?
貴族の人達にお願いして、カグツチにも少し用意してもらうか……ついでに、一緒に菓子を食いながら貴族たちとも話をしてゆっくり過ごすかね
どうしてこんなところに、と本来ならば首を傾げるほどの山奥に佇むのは、豪華な寝殿造の屋敷。
そして、その屋敷の立派さも勿論なのだけれど。
紅筆・古金(巫女の血を継ぐ人・f43521)がつい目を向けるのは。
「ふにゃ~ん」
「猫、か……ならカグツチと一緒にお邪魔させてもらうか」
案内された屋敷内で気侭に過ごしている、沢山のもふもふ猫たち。
猫と言えば、傍に連れ添っているカグツチも、小さい頃に拾った猫であるし。
猫と思えぬ年齢まで生きているが、まぁそれはそれ、大した問題ではないし。
「大人しく賢い猫だから喧嘩もしねぇだろ」
……猫たちの中にカグツチも仲間に入れてもらおう、と。
足を向けてみるのは、ぽかぽかひなたにできている、もふもふ猫だまり。
ゆらりらと猫又の二本の尻尾を揺らしているカグツチも、そんな沢山の猫たちの様子に満更でもなさそうで。
ててっと早速歩み寄れば、猫だまりの仲間入り。
恐らく圧倒的最年長であるからか、にゃーと近づいてくる猫たちにも尻尾をゆうらり、余裕な様子。
そんな思った通り、穏やかに過ごしている姿を見た後。
視線を移せば、古金はちょっぴり何気にそわり。
「なるほど、菓子も色々あるんだな……なら、椿餅を貰うかな」
多少無愛想だが、実は甘いもの好きの健啖家であるから。
それに猟兵としての仕事ではあるが、様々な世界に行けることを少し楽しんでいる風でもあるし。
「にゃーん」
「うにゃあ~」
古金が根は穏やかであることを感じているのか、周囲に沢山の子が集まってきて。
そんな猫たちはやはり、とてももふもふ可愛い。
無愛想に見えるが、そう心の中ではほっこりしながらも、はむりと椿餅をいただいて。
「カグツチ、お前さんもなにか貰うかい?」
ふとそう訊ねた後、ゆらゆらと揺れた二尾を見れば。
カグツチにも少し何か用意して欲しいと、邸宅の貴族に声を掛けて。
「猫には、乳粥を用意いたしました」
「乳粥っていうから、ミルク粥かと思ったが……ヨーグルトみたいなものなんだな」
「よーぐると、というものは存じませんが、猫たちは大層乳粥が好物ですので」
「本当だ、猫が寄ってきたな。まぁ沢山作ってもらったし、喧嘩とかはしねぇだろ」
そう他の猫たちと一緒に、穏やかに乳粥をぺろりと口にするカグツチを見つつも。
ぱくりと、甘い椿餅を再び口へと運びながら。
「ん、甘くて美味いな」
「甘味はお好きですか? ならば、芋粥などもいかがでしょう」
「芋粥? 甘いのかい?」
「ええ、芋粥は、山芋を甘味料で煮込んだものでございます」
「甘い芋粥……どんな味か、ちょっと想像できねぇな」
猫が沢山いる風景を愛でながら暫しの間、ゆるりと。
(「ついでに、一緒に菓子を食いながら貴族たちとも話をしてゆっくり過ごすかね」)
沢山の猫や甘味と共に、貴族達との会話も楽しむことにする、古金であった。
大成功
🔵🔵🔵
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
なんでしょう、この素敵空間。
ゆっくりと猫さんのご飯を預かってからもふもふなでなでさせてもらうわよ。
と言ってもいきなり動くと猫さんがびっくりしちゃうわ。
屋敷の縁台あたりで座って、猫さんがこちらに来るのを待ちましょう。
そっとなでなで、ご飯あげつつもふもふ。
もしかしてここが桃源郷なのかしら?
で、ここに敵が攻めてくるのね?
あやかしだかかかしだか知らないけど、猫さんたちの安寧を邪魔するものは敵よ。
皆始末してあげる…けど、その前にええ、もふもふもふ…。
貴族達に案内された、豪華な屋敷内をくるりと見回して。
「なんでしょう、この素敵空間」
思わずそう感嘆の声を漏らすのは、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)。
いや、確かに、このような山奥にあるのが不思議なくらい、訪れた寝殿造の邸宅は立派なのだけれど。
でもヴィオレッタが、色の異なる藍と紫の瞳を煌めかせ見つめるのは、そんな屋敷の豪勢さとはまた別の――。
「うにゃあ~」
「にゃあにゃあ」
そう、屋敷で気侭に過ごしている沢山の猫さんです、ええ!
うとうとしている子、やんちゃに駆けている子、じゃれ合っている子達等々。
まさに眼前の光景は、癒しのもふもふにゃんにゃん空間。
だから、ぐっと気合いも十分、邸宅の貴族に猫たちのご飯をお願いして。
(「ゆっくりと猫さんのご飯を預かってからもふもふなでなでさせてもらうわよ」)
預かればいざ――ゆっくりと猫さんのご飯を預かってからもふもふなでなでさせてもらうわよ、って。
もふもふ猫さんたちへと突撃……したいところだけれど。
(「と言ってもいきなり動くと猫さんがびっくりしちゃうわ」)
ぴやっと驚いた猫さんに逃げられてしまうわけには決していかないから。
ぽかぽか心地良い屋敷の縁台あたりで座って、ことりと猫用に作って貰った乳粥の器を置いて。
猫さんが来るのを待っていれば……にゃーん、ふにゃあ、と。
乳粥と気持ち良い陽気に誘われるように、とことこと、思った以上に沢山の猫たちがやって来て。
そっと順になでなで、ご飯あげつつもふもふ。
そして再び、はぁっと息を吐くヴィオレッタ。
「もしかしてここが桃源郷なのかしら?」
もふもふにゃんにゃんパラダイスな、このにゃんこ桃源郷に。
それから、もふもふなでなでするその手は休めないままに。
(「で、ここに敵が攻めてくるのね?」)
そう、やるべきことも忘れていません!
「あやかしだかかかしだか知らないけど、猫さんたちの安寧を邪魔するものは敵よ」
猟兵として……いや、猫好きとして、断じて妖の侵攻を許すわけにはいかないから。
皆始末してあげる……と、改めて紡ぐヴィオレッタだけれど。
「……けど、その前にええ、もふもふもふ……」
事が起こるまでの今の時間は勿論、全力でふるもっふして、猫さんを堪能しまくるつもりです。
大成功
🔵🔵🔵
真宮・律
【星の絆】家族で参加
まあ、俺たちにとって大変な状況だが、ゆっくり英気を蓄えるのも大事だ。
あ、奏が星羅と朔兎引っ張って猫たちの所に突撃していった。まあ、とうぜん当然だろうな。俺も純粋に猫をいますぐ抱き上げたい。
まずは親として猫たちのおやつやえさをもらっておかないとな。
悪いな、瞬。子供3人の世話を頼む。一番騒いでるのが成人してるんだが。
さて、おもちゃとおやつをもってきたぞ。おっと。猫がむらがってきたぞ。流石に自覚してるが、異様に動物にすかれるんだよな。まあ、瞬も朔兎もそうなんだが。似てくるもんだな。血縁ないんだが。
なので腰をすえて猫の相手をする。悪い、寝ていいか。普通に気持ちいいもので。
真宮・響
【星の絆】と参加
まあ、家族でこういう日常でいっぱい元気をたくわえとかないな。星羅と朔兎のような子達にとっては。普通にこの子たちには今の状況はしんどい。しっかりささえるの家族の役目だ。
ああ、奏と星羅と朔兎が猫たちに突撃していった。まあ、当然だろう。それに星羅と朔兎の猫好きともふもふ愛の奏がくわわれば。
さて、手間のかかる娘達の世話を任せて、と。律とおもちゃとおやつをもらいにいくか。
まあ、律と瞬と朔兎の動物なつかれ具合とアタシと奏と星羅の目キラキラと突っ走りも共通と。
血縁ないのにね。これが家族なんだね。ま、とことん猫と遊ぶか。律はそうそうに寝てるしね。ゆっくり過ごそう。
真宮・奏
【星の絆】で参加
そうですね、今の星羅と朔兎には試練の時です。こういう時にこそしっかりささえませんとね。
???(猫の群れをみたとたん大人の理性がなくなる}いくよ、星羅、朔兎、いざ、もふもふの楽園へ!!二人とも猫好きでしょ!!
まあ、姉としての本文は忘れてないので、星羅と朔兎に猫との遊び方をおしえる。主賓は二人だしね。まあ、ふつうにもふもふしますが。
おお、二人とも楽しそうだね、お姉ちゃん嬉しいな〜。一番騒いでるの私?まあ多めにみて。
あ、パワー切れ?二人とも寝ていいよ〜。まあ、二人の邪魔はしないけど、しっかり見ていてあげるからね。猫をもふもふしながらゆっくり。
神城・瞬
【星の絆】で参加
今の僕にとって、星羅と朔兎が確かな未来を掴めるために頑張る時期です。可愛い子供達同然ですからね。さあ、ゆっくり過ごしましょうか。
ああ、もふもふ愛の奏が無類の猫好きの星羅と朔兎をひっぱって猫の群れに突撃していきました。まあ、当然ですね。
暴走しないように見守っておきませんと。普通に猫むらがってきましね。あ、肩に早くも猫が登ってきました。
成人しているはずなのに一番楽しんでる感じをみせながら、前にですぎないところが流石奏というか。可愛すぎる妹ですしね。朔兎は僕の相棒ですし。
まあ、普通にお父さんが寝てたりしますが、大変ですしね。猫を膝にのせながらすごします。
神城・星羅
【星の絆】と参加
ええ、全てを背負う必要はありませんしね。家族の皆が支えてくれますし、ゆっくり過ごす為に。ああ、鳥と動物がのびのびと過ごしてます。
ここは・・猫の楽園ですか?姉様?{強引に引っ張っていかれる}あ、姉様もふもふ愛でした。観念します。むしろ嬉しいです!!
ああ、当たり前かのように猫が一杯!!遊んでいいですか?むしろ姉様が最高に嬉しいとおもいますけど!!優先的に猫を譲ってくれます・・・ああ、ありがとうございます。
朔兎さま!!もうとことん遊びましょう!!もう朔兎様と兄様に猫が群がりはじめてますし。
ああ、楽しかったです。疲れました。寝ていいですか。おやすみなさい(陥落)
源・朔兎
【星の絆】
まあ試練の時なんだが、これを乗り越えてこそ、星羅と俺の未来があるんだ。その為には楽しんでゆっくり力を蓄えておかないとな。師匠達がいるしな。
おお!!こ、これは・・・普通に猫がいるぞ!!しかも種類一杯!!あ、なんか奏さんの目の輝きが。(強引に連行)うん、わかった。大歓迎!!ものすごいもふもふ愛はしってるしな。
おお!!猫がひざにのってるぞ。頭にも。瞬さんにもすでに猫がのぼってる。そこまで似てるとむしろ運命感じるのだけど。
奏さんが一番たのしんでるのに猫ゆずってくれるし。よし、星羅、とことん猫と遊ぶぞ!!
あ、遊びすぎた。寝るか。あ、瞬さんと奏さんもいいらしいし、休むか、星羅(沈没)
今回やって来たのは、平安の世――アヤカシエンパイアの世界。
けれど赴いたのは、賑やかな京の都ではなくて。
このような山の奥地に普通ならば存在しないはずの、豪華な寝殿造の邸宅。
案内された屋敷内や庭園は非常に華美であるが、だが、周囲の景色は静かで長閑な山奥のもので。
猟兵の仕事を請け負ったということは勿論であるけれど、このたび、皆で此処へとやって来たのは。
「まあ、俺たちにとって大変な状況だが、ゆっくり英気を蓄えるのも大事だ」
「まあ、家族でこういう日常でいっぱい元気をたくわえとかないな」
真宮・律(黄昏の雷鳴・f38364)と真宮・響(赫灼の炎・f00434)がそう交わすように、喧騒から少し離れて英気を養って、元気になればいいと思ったから。
それから響が目を向けるのは、年齢よりは確りしているように見えるけれど、でもやはりまだ幼い少年少女の姿。
「星羅と朔兎のような子達にとっては。普通にこの子たちには今の状況はしんどい」
……しっかりささえるの家族の役目だ、と。
これまで子どもを育ててきた響にとって、自分達が支えてやらないといけないと思うような現状。
そしてそれは、そんな母に沢山支えられて育ってきた真宮・響(赫灼の炎・f00434)にとっても、感じることであるし。
「そうですね、今の星羅と朔兎には試練の時です。こういう時にこそしっかりささえませんとね」
「今の僕にとって、星羅と朔兎が確かな未来を掴めるために頑張る時期です。可愛い子供達同然ですからね」
神城・瞬(清光の月・f06558)にとってもそれは同じだから……さあ、ゆっくり過ごしましょうか、と。
確り勿論支えながらも、あまり気を使っているということを意識させることもないよう、そう言葉を紡いで。
「まあ試練の時なんだが、これを乗り越えてこそ、星羅と俺の未来があるんだ。その為には楽しんでゆっくり力を蓄えておかないとな」
……師匠達がいるしな、って。
そんな家族のあたたかい気持ちは、源・朔兎(既望の彩光・f43270)もわかっているし。
「ええ、全てを背負う必要はありませんしね。家族の皆が支えてくれますし、ゆっくり過ごす為に」
神城・星羅(黎明の希望・f42858)も、将来を誓いあった仲の彼や家族の皆が一緒ならば、試練だって乗り越えられるって思えるから。
「ああ、鳥と動物がのびのびと過ごしてます」
事が起こるまでは、皆と一緒に、のんびりゆるりと過ごすつもり。
そして今回訪れた、山奥の屋敷といえば。星羅が言うように、沢山の鳥や動物たちが気侭に過ごしていて。
その中でも、特に数が多いのは。
「にゃあ~」
「ふにゃーん」
そう、猫である!
その数は数え切れぬほどで、くるりと見回しただけでも、彼方此方にできている猫だまり。
ということで――そんな猫の群れをみた途端、やはり。
「???」
ふたりのお姉さんとして確り支えようと、きりりしていた奏の理性が一気になくなりました。
でもこのもふもふにゃんにゃんな光景にテンションが上がるのは、何も奏だけではなく。
「おお!! こ、これは……普通に猫がいるぞ!! しかも種類一杯!!」
「ここは……猫の楽園ですか?」
朔兎も星羅も、きょろきょろと周囲を見回しながら、わくわく心が躍って。
それから視線を巡らせれば、ふと気が付く。
「姉様?」
「あ、なんか奏さんの目の輝きが」
そして瞬間、すごい勢いでぐいぐいっと。
「いくよ、星羅、朔兎、いざ、もふもふの楽園へ!!」
……二人とも猫好きでしょ!! と。
キラキラした瞳でふたりを引っ張り、強引に連行する奏。
でもそんな様子に、星羅も朔兎も、抗うことなど勿論全くなく。
「あ、姉様もふもふ愛でした。観念します。むしろ嬉しいです!!」
「ん、わかった。大歓迎!! ものすごいもふもふ愛はしってるしな」
むしろ3人でわくわくうきうき、もふもふねこねこの楽園へ飛び込みます!!
そして、その姿を見守りながらも。
「ああ、もふもふ愛の奏が無類の猫好きの星羅と朔兎をひっぱって猫の群れに突撃していきました」
「あ、奏が星羅と朔兎引っ張って猫たちの所に突撃していった」
「ああ、奏と星羅と朔兎が猫たちに突撃していった」
自然と声を合わせ、あっという間に遠くなっていくその背を見送る瞬と律と響であったが。
やはり3人揃って、こう続けるのだった。
「まあ、当然ですね」
「まあ、当然だろう。それに星羅と朔兎の猫好きともふもふ愛の奏がくわわれば」
「まあ、当然だろうな」
それから、瞬と響に頷きながらも、律も改めて屋敷内を見回せば。
こうそわりと、呟きを落とすのだった。
……俺も純粋に猫をいますぐ抱き上げたい、と。
けれど、まずは親として、と。
「猫たちのおやつやえさをもらっておかないとな」
そう言いながらも、勢いよく駆けて行った子たちがちょっぴり心配でもあったものの。
「暴走しないように見守っておきませんと」
「悪いな、瞬。子供3人の世話を頼む。一番騒いでるのが成人してるんだが」
瞬が、うきうきな少年少女と何気に一番はしゃいでいる成人を、暴走しないよう見ていてくれるというから。
「さて、手間のかかる娘達の世話を任せて、と。律とおもちゃとおやつをもらいにいくか」
猫用のおもちゃやおやつを貰いに向かう、律と響。
そして……そんなふたりを見送っていれば。
――てしてしっ、にゃーん、うみゃあ。
「普通に猫むらがってきましね。あ、肩に早くも猫が登ってきました」
いつの間にか猫に懐かれ囲まれて、周囲がもふもふねこねこ状態になる瞬。
それから、一番はしゃいではいるのだけれど。
「まあ、姉としての本文は忘れてないので」
そう奏は、星羅と朔兎に猫との遊び方をおしえるべく目を向けて。
「ああ、当たり前かのように猫が一杯!! 遊んでいいですか? むしろ姉様が最高に嬉しいとおもいますけど!!」
「主賓は二人だしね」
ひょいっともふもふな猫を抱えては、星羅と朔兎へとぽふんと手渡して。
(「優先的に猫を譲ってくれます……」)
(「奏さんが一番たのしんでるのに猫ゆずってくれるし」)
ふたりは奏の心遣いが有難く、渡された猫をもふもふ抱っこしながらも。
「ああ、ありがとうございます」
「よし、星羅、とことん猫と遊ぶぞ!!」
「朔兎さま!!もうとことん遊びましょう!!」
目一杯、もふもふな猫とのひとときを楽しみます!
そんなキャッキャともふもふ遊ぶふたりを、うんうんと満足そうに眺めながらも。
「おお、二人とも楽しそうだね、お姉ちゃん嬉しいな〜」
「成人しているはずなのに一番楽しんでる感じをみせながら、前にですぎないところが流石奏というか」
「一番騒いでるの私? まあ多めにみて」
聞こえた瞬の言葉にそう返す奏。いえ、確りと誰よりも、実際もふもふしていますけれど!
でも瞬にとっては、そんな奏だからこそ。
(「可愛すぎる妹ですしね。朔兎は僕の相棒ですし」)
特別に大切な人である奏は勿論のこと、朔兎と星羅もとても大切な存在だから。
そして暴走することもほどほどしかなく、穏やかなひとときを楽しんでいれば。
「さて、おもちゃとおやつをもってきたぞ。おっと。猫がむらがってきたぞ」
戻ってきた律は早速、猫たちに一斉に囲まれて。
あっという間にもふもふまみれになりつつも、小さく首を傾ける。
「流石に自覚してるが、異様に動物にすかれるんだよな」
でも、自分の周囲も猫だらけだけれど。
「まあ、瞬も朔兎もそうなんだが」
律の視線の先には、全く同じように。
「おお!! 猫がひざにのってるぞ。頭にも」
「もう朔兎様と兄様に猫が群がりはじめてますし」
「瞬さんにもすでに猫がのぼってる……わ、顔にまで!」
もふんっと乗られたり飛びかかられているのは、瞬と朔兎。
それから朔兎はぼふっと飛びかかってきた子を改めて顔から離して抱っこしてあげながらも。
律と瞬の様子を見て、こう口にする……そこまで似てるとむしろ運命感じるのだけど、なんて。
でも、子ども達を見つめながら、響と律も同じ気持ちに。
「まあ、律と瞬と朔兎の動物なつかれ具合とアタシと奏と星羅の目キラキラと突っ走りも共通と」
「似てくるもんだな。血縁ないんだが」
「血縁ないのにね」
――これが家族なんだね、と。
それから、子ども達もとても楽しそうだから。
「ま、とことん猫と遊ぶか」
響の言葉に頷きつつも、腰をすえて猫の相手をする律であったが。
何せ、動物に好かれる性質なものだから、うにゃーんふにゃあっと、いっぱいの猫にじゃれられて。
もふっと猫に埋まれば、ふわふわほわり。
「悪い、寝ていいか。普通に気持ちいいもので」
極上のもふもふの心地良さに抗えず……すやぁ。
「律はそうそうに寝てるしね」
「まあ、普通にお父さんが寝てたりしますが、大変ですしね」
……ゆっくり過ごそう、と続けた響を耳に、ぽふんと瞬も猫を膝にのせながら暫しのんびり。
そして、目一杯もふもふと全力で楽しんでいた星羅と朔兎も。
「ああ、楽しかったです。疲れました。寝ていいですか」
「あ、遊びすぎた。寝るか」
同時にふわっと、感じた眠気にあくびをして。
「あ、パワー切れ? 二人とも寝ていいよ〜」
そう言ってくれた奏とそれに頷く瞬を見れば、朔兎も安心して。
「あ、瞬さんと奏さんもいいらしいし、休むか、星羅」
もう早速とろんと微睡み陥落気味な星羅と一緒に沈没――おやすみなさい!
そんな仲良く寄り添って猫だまりに埋もれ、眠ったふたりを微笑ましく見つめて。
「まあ、二人の邪魔はしないけど、しっかり見ていてあげるからね」
大人のお姉さんらしく、ゆっくりと見守っておく。
勿論、可愛らしい猫たちを、心行くまでもふもふしながら。
大成功
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ココ・ロロ
ねこさん、ねこさん
ココと遊びましょー!
ねこさんは何したいですか?
おいかけっこでしょうか
なでなででしょうか
それとも、にゃーにゃーお話しますか?
擦り寄る子を撫でて
気ままなねこさんのしたいように遊びましょう
遊んだらお腹空いちゃいましたね
ねこさんのと、へいだんというのをもらって
みんなでおやつにしましょうか
わわ…ふふ
食べてねむくなっちゃいましたか?
膝でまあるくなった背をそっと撫でて
…ココのおうちに来ますか?
なんて、キミのすきはこの場所ですね
…いつかココのおうちにも
ねこさん…来てくれるでしょうか
ですが、
えへへ…今日はみんなが友達、ですね
次はなにして遊びましょう?
ココにねこさんのこと、もっと教えてくださいな
案内された山奥の屋敷の中を、わくわくそわそわ歩いていれば。
にゃあっと、とことこ寄ってきた猫さんに気付いて。
「ねこさん、ねこさん。ココと遊びましょー!」
ココ・ロロ(ひだまり・f40324)がそうしゃがんで声を掛ければ、嬉しそうにお耳をぴこぴこ。
そんなもふもふの猫さんのお返事に、ココも一緒にお耳をぴこりとさせながら。
「ねこさんは何したいですか? おいかけっこでしょうか、なでなででしょうか。それとも、にゃーにゃーお話しますか?」
すっかり懐いたように擦り寄る子を撫でて聞いてみれば、にゃー、と。
まずは、なでなでして、ところんとアピール。
ココはそんな甘えん坊さんを、優しくそっとさらに撫でであげて。
もふもふふわふわを存分に堪能すれば次は、ふにゃっ! と。
「あ、しっぽで遊びますか?」
自分のふわふわな尻尾が気になるみたいだから、ふりふりとしてあげれば。
てしてしっとじゃれ合ったり、飛びついてきたりする猫さんと遊びつつ、おいかけっこしたりした後。
「? どうしたんんですか、ねこさん」
みゃあと鳴いて、こっちこっち、と何だか言っているようだから。
豪華な屋敷の中、猫さんの後についていけば。
そこはぽかぽか日当たりの良い、絶好のおひるねスポット。
その縁側にちょこりと座れば、ぴょんっと膝の上に乗ってきて。
気ままな猫さんのしたいように楽しく遊んでいたけれど。
「遊んだらお腹空いちゃいましたね」
ひと休みしていれば、ちょっぴりお腹も空いてきたから。
ココは通りかかった邸宅の貴族に、猫のものとへいだんという平安ならではな食べ物をお願いして。
にゃあにゃあ集まってきた猫たちを順に撫でてながら。
「みんなでおやつにしましょうか」
貴族に作って貰った、猫さんたちが大好物という乳粥をあげて。
はむりと、おかずクレープみたいな生地に具がまかれたへいだんを食べていれば。
「わわ……ふふ、食べてねむくなっちゃいましたか?」
くるりと膝の上でまあるくなった猫さんのその背をそっと撫でて。
そしてココはふと、こう口にする。
「……ココのおうちに来ますか?」
でも、いつの間にかすやぁと寝ちゃっているようだから。
「なんて、キミのすきはこの場所ですね」
……いつかココのおうちにも、ねこさん……来てくれるでしょうか、なんて呟きを落とせば。
「もしもよろしければ、お好きな猫を引き取っていただいても構いませんよ」
麦茶を持ってきてくれた貴族が、そう言ってくれて。
「えっ、いいんでしょうか?」
「元は、迷い込んできた子だったり、拾って保護した子ばかりですので。貴方様がもしよろしければ……とてもよく懐いているようですし」
とはいえ返事はすぐでなくとも、お帰りの際にでも、もしも連れ帰る際は仰っていただければ、とのこと。
一緒にいたいと思ってくれる人の元が、この子たちの幸せな居場所だと思いますので――と。
そんな言葉に、ココは膝の上で寝ている猫さんをじいと見つめながらも。
てしてしとじゃれてきたり、ごろにゃんと甘えてきたりする周囲の猫さんにも目を向けて。
「えへへ……今日はみんなが友達、ですね。次はなにして遊びましょう?」
やはり此処はぽかぽか心地良い、絶好のおひるね場所ということもあってか。
次々と集まって来ては、うにゃーんと。
周囲でまったりころころしたり、自分の尻尾にぽふりと埋もれたりする猫さんたち。
そしてココもそんな猫さんたちへと、こんなおねだりを。
猫だまりのぬくもりにほわほわ幸せを感じながら……ココにねこさんのこと、もっと教えてくださいな、って。
大成功
🔵🔵🔵
白矢羽・尭暁
れーくんの頼みごとだからね、僕が解決してあげなければ!
あまり動き回らないようにって釘さされたけど
僕が何かやらかすと思ったのかなぁ、そんなんことないのに
庭園を見つつゆっくりしようと腰をおろせば猫たちが自然と寄ってきてくれた
皆、毛並が良い。大事にされているのがよくわかる
うん?撫でていいのかい?
ふふ、では撫でさせてもらおう。ふわふわのふかふかだね
おひさまを浴びてほこほこしている
……八咫?
あっ、猫達を追い払っては、威嚇しては……あっ!
こ、これはもしや、嫉妬……!
浮気してないよ、僕のところにおいで
君の好きな木の実を食べるかい?それとも毛づくろいがいい?
さっきまで猫がいた膝は嫌?じゃあ肩に
散歩にいこう
妖退治の夜狩りならば、一緒に数えきれないくらいこれまでも行っているし。
時には、その目を盗んでこっそり、気侭に出かけたりもしていたけれど。
「れーくんの頼みごとだからね、僕が解決してあげなければ!」
彼の主として、白矢羽・尭暁(金烏・f42890)はそう楽し気に、従者の青龍に導かれてこの山奥までやって来たわけであるが。
……尭暁様も赴かれるのですか? なんて。
ちょっぴり何だか気が進まないように、でも仕方なく、あれやこれやと言っていた従者の言葉を尭暁は思い返す。
「あまり動き回らないようにって釘さされたけど。僕が何かやらかすと思ったのかなぁ」
……そんなんことないのに、なんて。
首を傾げてみせながらも早速、興味の向くままに、八咫を連れて屋敷内を散策してみてから。
よく手入れがされている風情溢れる景観の庭園を見つつ、ゆっくりしようと。
ふと腰をおろせば――にゃ~ん、と。
沢山の猫たちがいつのまにか自然と寄ってきて、あっという間に猫だらけに。
そんな子たちを見つめる金の瞳を、尭暁はふと細めて。
「皆、毛並が良い。大事にされているのがよくわかる」
この平安の世では、貴族や皇族の間で猫を飼うことが流行っていることも知っているけれど。
この邸宅にいる子たちは皆、毛艶も良く、自由気ままに穏やかに過ごしている様子で。
どの子も人懐っこく、にゃあ、と甘えたようにすりすりしてくるから。
「うん? 撫でていいのかい? ふふ、では撫でさせてもらおう」
そうっと優しく撫でてあげれば、思わずふわりと零れる笑み。
「ふわふわのふかふかだね。おひさまを浴びてほこほこしている」
美しくももふもふな猫たちのからだは、太陽のぬくもりと香りでとってもほかほか、しあわせな心地。
そう、猫たちに囲まれ、順になでなでしてあげて戯れて。
さらにやって来た猫たちで、すっかり尭暁の周囲は、もふもふな猫だまりに……なっていたのだけれど。
ばさばさっと、何だか主張するように羽音が不意に聴こえたかと思えば。
「……八咫?」
ふと向けた瞳を、尭暁はぱちりと瞳を瞬かせる。
「あっ、猫達を追い払っては、威嚇しては……あっ!」
危害を加えぬ程度に、でも確実に猫たちを追い立てる八咫の姿に。
そしてそんな思わぬ行動に、ちょっぴり驚いた尭暁だけれど……すぐに、ハッとする。
――こ、これはもしや、嫉妬……! と。
それから、自分にくっついていた猫たちをひと通り追いやった八咫を叱ることはせず、優しく声を掛ける。
「浮気してないよ、僕のところにおいで。君の好きな木の実を食べるかい? それとも毛づくろいがいい?」
でも……ぽん、と叩いた膝の上にくることはなく、ツンとしているその様子を見て。
「さっきまで猫がいた膝は嫌? じゃあ肩に」
立ち上がりそう告げれば、ようやくちょこんと肩に止まったから。
そんな八咫と、そして一度は追い払われてもまた後ろをにゃーにゃーついてくる、人懐っこい猫たちの行列も連れて。
従者にはあまり動き回らないようにとは言われたけれど、彼は今いないし。
沢山の動物に、やはりいつの間にか囲まれながら……散歩にいこう、と。
八咫のご機嫌を取りつつも、楽し気に歩き出す尭暁であった。
大成功
🔵🔵🔵
八秦・頼典
【つなぎ】の3人で
日々の政務で忙殺され続けていれば癒やしを求める…
ボクに至っては女性との触れ合いがそれなのだが、たまには可愛らしい動物を愛でるのもの悪くはない
ただひとりだけだと心寂しくもあるので、親交を深めているミルナ様にボクの世界に興味を持たれた親友のジゼル様をお誘いして楽しもうか
はは、ジゼル様の喜びっぷりに誘った甲斐があったよ
ミルナ様もさぞかし楽しんで…そうか、人魚であったんだよね…
ボクとしたことが政務の疲れで配慮に欠けていたが、無理に引き離そうとすれば猫達は離さまいと必死になる
そこで…ミルナ様の世界で買い求めた「にゃおにゃ~る」なる猫用おやつを与えよう
お詫びに願いを何でも聞くから…さ?
ジゼル・サンドル
【つなぎ】の3人で
ミルナミルナ、頼典先輩も!
すごいな、猫いっぱいいるぞ!
わたしとミルナがお世話になっている元能力者の家でもキジトラ猫は飼っているが…こんなにいっぱい猫いるのは初めて見たな。
アヤカシエンパイアには猫又もいるのだよな、この中にもいるんだろうか?
ふとミルナの声に振り返れば猫に襲われてるー!?
こらこらミルナの尾びれは食べ物じゃないぞ!頼典先輩、すまないが引き離すのを手伝ってくれ!
おお、それは猫まっしぐらのおやつで有名な…!
よく知ってたな頼典先輩!
わたしもおやつあげてみよう、アヤカシエンパイアだと…乳粥というのか?
こっちにもおやつあるぞ、おいでー。
(…あ、これ邪魔しちゃいけないやつだな)
ミルナ・シャイン
【つなぎ】の3人で。
まあジゼルったらはしゃいでしまって…
でも少し緊張が解れたかしら、お邪魔虫にならないかと気にしてたようですし。
頼典様にとっても癒しの一時になれば。
お家で飼ってるのは一匹だけですものね、その子もまあ悪戯っ子でよくわたくしの尾びれにじゃれついて…痛っ!?
見れば数匹の猫が尾びれにじゃれついていて。中には魚だと思ったのかかぶりついている子も…
たしかに下半身魚ですけれど!食べ物じゃありませんわー!助けて頼典様!
さすがは頼典様、できる男…!
いえ、鱗は丈夫ですから怪我は平気ですし猫さんは好きですのよ?かぶりつかないなら尾びれで遊んでも…
え、何でも願いを…?(本当に何でも良いのかしら…?)
階位が高くなるほど、責務が伴う務めが多くもなるし、東奔西走休む時間自体もなかなか取れぬというもの。
そんな八秦・頼典(平安探偵陰陽師ライデン・f42896)にとって、多忙の隙間にどう上手く息抜きするかも、重要になってくるし。
今日も今日とて、この山奥の邸宅に赴いたのは、請け負った任務のためではあるのだけれど。
(「日々の政務で忙殺され続けていれば癒やしを求める……ボクに至っては女性との触れ合いがそれなのだが」)
……たまには可愛らしい動物を愛でるのもの悪くはない、と。
邸宅の貴族に屋敷内へと案内されればば――にゃーん、とそこかしこから聞こえる鳴き声。
そんな、沢山の猫をはじめ、鳥や犬などの沢山の動物達が気侭に過ごす姿を見れば、ほっこりと癒されるし。
ただひとりだけだと心寂しくもあるので、今日は、親交を深めていたりこの世界に興味を持ってくれたという彼女達も誘ってやって来たわけだが。
「ミルナミルナ、頼典先輩も! すごいな、猫いっぱいいるぞ!」
「はは、ジゼル様の喜びっぷりに誘った甲斐があったよ」
ジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)の弾む声やキラキラ輝く瞳を見れば、笑みも浮かぶというもの。
「まあジゼルったらはしゃいでしまって……」
ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)もはしゃぐジゼルを見つめ、そう紡ぎながらも。
(「でも少し緊張が解れたかしら、お邪魔虫にならないかと気にしてたようですし」)
楽しそうないつもの彼女の様子に瞳を細めてから。
そうっとちらり、視線をいつも忙しそうな彼へと向けつつ思う。
(「頼典様にとっても癒しの一時になれば」)
それから、とことこ集まってくる人懐っこい猫たちをしゃがんで迎えながらも、ジゼルはきょろり。
「わたしとミルナがお世話になっている元能力者の家でもキジトラ猫は飼っているが……こんなにいっぱい猫いるのは初めて見たな。アヤカシエンパイアには猫又もいるのだよな、この中にもいるんだろうか?」
ふりふりゆらりとゴキゲンに揺れるふわふわの尻尾たちを見てみるけれど、今集まっている子たちの中にはいないみたい?
そんな猫たちを招いて撫でてあげているジゼルは、やはりうきうきしているのが目に見えてわかるから。
頼典は微笑ましく思いながらも、ふと視線を移すけれど。
「ミルナ様もさぞかし楽しんで……」
「お家で飼ってるのは一匹だけですものね、その子もまあ悪戯っ子でよくわたくしの尾びれにじゃれついて……痛っ!?」
「! ミルナが猫に襲われてるー!?」
見れば数匹の猫がミルナの尾びれに、うにゃにゃっとじゃれついていて。
「こらこらミルナの尾びれは食べ物じゃないぞ!」
「たしかに下半身魚ですけれど! 食べ物じゃありませんわー!」
中には、魚だと思ったのか、かぶりついている子も!?
だが尾びれを不用意に動かせば猫たちを振り落としてしまうかもしれないと思えば、ミルナも下手に動けないし。
ジゼルも慌ててかぶりついている猫を抱っこしようとするも、ひとりではなかなか骨が折れそうだから。
「助けて頼典様!」
「頼典先輩、すまないが引き離すのを手伝ってくれ!」
頼典へと、ふたりして助けの声を!
そんな、ミルナにちょっかいをかけている猫たちの様子を見れば、改めて頼典は思う。
「……そうか、人魚であったんだよね……」
そして女性が困っているとなれば、すぐに手を貸さんとするのだけれど。
(「無理に引き離そうとすれば猫達は離さまいと必死になる」)
そう状況を判断すれば、すかさず取り出すのは。
「そこで……ミルナ様の世界で買い求めた「にゃおにゃ~る」なる猫用おやつを与えよう」
効果抜群な、秘密兵器の登場です!
どれくらい効果的なのかといえば。
「おお、それは猫まっしぐらのおやつで有名な……! よく知ってたな頼典先輩!」
感心して言ったジゼルの言葉通り、猫まっしぐらな、猫たちを夢中にさせる代物で。
おやつを見た猫たちがぴょこりとミルナの尾びれから飛びのいたかと思えば、頼典が差し出す「にゃおにゃ~る」にまっしぐら!
「さすがは頼典様、できる男……!」
そんな準備万端で機転もきいている彼へと、猫たちから解放されたミルナはキラキラした視線を向けて。
「わたしもおやつあげてみよう、アヤカシエンパイアだと……乳粥というのか?」
猫用に邸宅の貴族達が用意してくれた、見た目ヨーグルトのような乳粥を差し出してみれば。
「こっちにもおやつあるぞ、おいでー」
猫の好物であるようで、あっという間に、てててっと駆け寄ってくる沢山の猫たち。
そして、あげた「にゃおにゃ~る」や乳粥をご機嫌に食べている猫たちの様子を確認した後。
「ミルナ様、大丈夫だったかい? 怪我などあれば大変だ。ボクとしたことが政務の疲れで配慮に欠けていた」
そうミルナを気遣い、謝罪を向ける頼典。
そんな彼の優しさに、ミルナもすぐに声を返すが。
「いえ、鱗は丈夫ですから怪我は平気ですし猫さんは好きですのよ?かぶりつかないなら尾びれで遊んでも……」
「お詫びに願いを何でも聞くから……さ?」
「え、何でも願いを……?」
続いた頼典の言葉に、思わず瞳を見開いてぱちり。
それから、どきどきと彼を見つめたまま、こう思うのだった。
(「本当に何でも良いのかしら……?」)
そしてそんなやり取りを見守っていたジゼルは、邸宅の貴族が用意してくれた毬をころころと転がしつつ。
……あ、これ邪魔しちゃいけないやつだな。
そっとそう空気を読みながらも、おやつを食べ終わった猫たちと遊んであげるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ティタ・ノシュタリア
【💫💫】
ふふっ、ほんとですっ!
猫さんでいっぱいの、ねこねこなお屋敷…!癒やされますっ…!
あっ、そのお菓子おいしそうっ…!
じゃあじゃあ、私はこっちのお汁粉にっ!
ふずくっていうんですね?
マシュマローネっ、シェアしませんかっ?
ふたりで甘味を楽しんで
おいしいですかー?
乳粥をあげながら猫さんたちと遊んでると
じっと物陰から見つめてる子を見つけて
おいでおいでー?みんなとおやつ食べませんかー?
そっと近づいてきて、差し出した手にタッチしてくれて
ぱあっと笑顔に
マシュマローネっ、えへへっ。来てくれましたよっ!
あっ、避難ですか?私もお手伝いしますっ!
さっきの子を抱っこして、もふもふを楽しみながら
あなたの後に続いて
マシュマローネ・アラモード
【💫💫】
モワ!ティタ!猫さんがいっぱい!
ふふふ、お菓子も餅餤?モワ、似たようなお菓子はお見かけしますが、どんなお味でしょう?
(不思議と懐かしいような味に、色んな事を思い出しながら、違う星のようでワクワクもひとしお)
ティタのはふずく?モワ、そちらも初めてですわ!ぜひぜひご一緒に!
ねこさんとは一緒に遊んだり、乳粥をあげて、ほんわか、仲良くなって。
モワ!(ティタの呼びかけに、ほっこりと微笑ましく見つめて)
猫さん、来てくださりましたわね、ティタ。ふふふ、仲良くなれましたわね?
安全な場所に避難、という名目で抱っこして……!
猫さん方、安全な場所へ!
ご安心くださいね、私たちもお力になりますので!
山奥に佇む寝殿造の邸宅に招かれ、礼節はきっちりと弁えながらも。
案内されるまま屋敷の中へと足を踏み入れれば、長いお耳が思わずぴこりっ。
「モワ! ティタ! 猫さんがいっぱい!」
マシュマローネ・アラモード(第一皇女『兎の皇女』・f38748)の瞳映るのは、たくさんの猫さんたち。
そして勿論、共に赴いた、ティタ・ノシュタリア(夢を見る宇宙そら・f38779)だって。
「ふふっ、ほんとですっ! 猫さんでいっぱいの、ねこねこなお屋敷……! 癒やされますっ……!」
もふもふねこねこな光景に、瞳をキラキラ、わくわくそわり。
そんな猫たちと遊べることも、とても嬉しくて楽しみだし。
……よければお召し上がりくださいと、邸宅の貴族が用意してくれたのは、この世界ならではの菓子たち。
グルメなマシュマローネは興味津々、早速ひとつ、手を伸ばしてみて。
「ふふふ、お菓子も餅餤? モワ、似たようなお菓子はお見かけしますが、どんなお味でしょう?」
クレープのように生地に具が包まれた餅餤を、はむり。
もぐもぐと味わえば、はじめてのものではあるけれど、もちもち生地と具の味わいは不思議と懐かしいような気がして。
色んな事を思い出しながら、違う星のようで……ワクワクもひとしお。
そんな、確りと味わいながら美味しそうにいただいているマシュマローネを見て。
「あっ、そのお菓子おいしそうっ……!」
ティタも、くるりと並べられた平安のおやつを見回してみれば。
「じゃあじゃあ、私はこっちのお汁粉にっ!」
選んだのは、甘くてほっこりしそうな、お汁粉……?
いや、お汁粉にとてもよく似ているのだけれど。
「それは、米粉で作りました、ふずくでございます。小豆をひいた汁でいただくて美味しゅうございますよ」
「ふずくっていうんですね?」
「ティタのはふずく?」
平安風お汁粉の、ふずく入り小豆汁に、マシュマローネも興味を示して。
そんな真剣に研究するように、異世界の食べ物を見つめる彼女を見つめながら、ティタはこんな提案を。
「マシュマローネっ、シェアしませんかっ?」
ふたりで一緒に甘味を楽しめれば、もっと美味しくて楽しいに違いないから。
「モワ、そちらも初めてですわ! ぜひぜひご一緒に!」
ふたりで、餅餤もふずくも、どっちも一緒に味わえば。
美味しくて嬉しくて、顔を見合わせて、ほわほわ微笑み合う。
けれど勿論、おやつタイムなのは自分達だけではなくて。
「おいしいですかー?」
猫たちの好物だという乳粥をあげつつも。
毬をころころ転がしたり、ねこじゃらしをぴこぴこしたり、一緒に遊んであげれば。
元から人懐っこい子たちが多いこともあってすぐに猫たちと、ほんわか、仲良しに。
そして乳粥をあげながら猫さんたちと遊んでいれば、ティタはふと見つけて声を掛けてみる。
「おいでおいでー? みんなとおやつ食べませんかー?」
その声を聞けば、そうっと物陰から出てきて。
少しだけ遠慮気味にとことこと近づいてくる、ちょっぴりシャイな猫さんであるが。
手を差し出してみれば――ぺち、と柔らかな肉球の感触が。
そして、そろりと猫さんが手にタッチしてくれたことに、ティタはぱあっと笑顔を咲かせて。
ティタの呼びかけを聞きながら、ほっこりと微笑ましく見つめていたマシュマローネも瞳を細めて。
「モワ! 猫さん、来てくださりましたわね、ティタ」
「マシュマローネっ、えへへっ。来てくれましたよっ!」
「ふふふ、仲良くなれましたわね?」
嬉しそうに笑むティタと猫さんに、マシュマローネもほわほわ。
それから、てしてしっとされる感触に視線を向ければ、にゃーと鳴く猫さんが。
そんな寄ってきた子をそっと優しく抱っこするマシュマローネ。
「猫さん方、安全な場所へ!」
安全な場所に避難、という名目で……!
いや、おやつを食べてうとうとしている猫たちを運ぶことも、これから起こることを思えば、とても重要なことだから。
「ご安心くださいね、私たちもお力になりますので!」
「あっ、避難ですか? 私もお手伝いしますっ!」
「これは有難い、ご助力に感謝です」
ティタもさっきの子を抱っこして、礼を告げる貴族たちと一緒に、マシュマローネに続いてお手伝いを。
にゃーんと甘えるようにすり寄る可愛い子のもふもふを、確りと楽しみながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
朱赫七・カムイ
⛩神櫻
見事な猫屋敷だ
皆、毛艶も良い…可愛がられているのだね
安心しきった姿からも心底ひとを信頼していることが伝わってくる
それにしても……サヨが猫ばかりを愛でている…
確かに愛らしいが!だが
…私もなかなかに愛らしいのでは
な、何を考えているのだ
猫に嫉妬など
咳払いひとつで誤魔化し傍らに寄ってきた猫を撫でる
折角だ貴族に作って貰った乳粥をあげよう
食べてくれるかな?
……ホムラ、其れは猫用だ
猫と戯れるサヨ…実に愛らしい…
こうして見ると、きみは猫のようだね
猫を撫でるふりをし巫女を撫で
……え?
私は大型犬のよう?
そうだろうか?
首を傾げつつ猫や犬を安全な場所へ連れていこう
こんなにも良き場所なのだ
…妖に壊させなどしないさ
誘名・櫻宵
🌸神櫻
みてみて、カムイー!
かぁいらしい猫ちゃんがいっぱい
にゃあにゃあかぁいいわねぇ!
ご機嫌に桜咲かせて、猫を抱っこ!なでなで!
小動物好きなのよね!ふわふにゃよ
…カムイ?
カムイも猫ちゃん抱っこしてみて
かぁいいわよ!
手つきがぎこちない気がするけど、それはそれ
乳粥!いいわね、猫ちゃん達とも仲良くなれちゃうかも!食べてる姿にも癒されるわ!
ふふ、ホムラには木菓子をあげるわ
ころころと猫と戯れる癒しタイムよ
え?
私が猫みたい?
…そういうカムイは、大きなわんちゃんみたい
撫でられた仕返しに撫で返し
此処に現れる妖はどんな奴なのかしら
猫達を避難させつつ聞いてみましょう
勿論よ!
癒しを貰ったのだもの
ちゃんと守らないとね
長閑な山奥の寝殿造の屋敷内を、ゆうらりゆるり。
ご機嫌に尻尾を揺らしながら気侭にのんびりと過ごしているのは。
「みてみて、カムイー! かぁいらしい猫ちゃんがいっぱい」
誘名・櫻宵(咲樂咲麗・f02768)がそう嬉々と口にするほど、たくさんの猫ちゃんたち。
そんなウキウキした様子でちょんと巫女に袖引かれれば、朱赫七・カムイ(禍福ノ禍津・f30062)も微笑んで。
「見事な猫屋敷だ。皆、毛艶も良い……可愛がられているのだね」
安心しきった姿からも心底ひとを信頼していることが伝わってくる、とほっこり。
事が起こる前の今はまだ、邸宅に広がっているのは、もふもふ癒しの光景。
そして猫も、とても愛らしいと勿論思うのだけど。
(「それにしても……」)
カムイがちらりと見つめるのは。
「にゃあにゃあかぁいいわねぇ!」
ご機嫌にほわっと桜を咲かせて、猫を優しくぎゅうと抱っこ! そして、なでなで!
そんな櫻宵に猫もすっかり甘えて、ごろごろすりすり。
「小動物好きなのよね! ふわふにゃよ」
「サヨが猫ばかりを愛でている……」
いや、猫はふわふにゃで可愛いのだけれど。
でもちょっぴりだけ、むむと思ってしまうカムイ。
(「確かに愛らしいが!」)
だが……私もなかなかに愛らしいのでは、と。
そう思うも、ハッと我に返って。
「な、何を考えているのだ」
「……カムイ?」
きょとりと見つめる櫻宵から一瞬だけ目を逸らせば、こほんと。
……猫に嫉妬など、なんて。
そんな内緒な気持ちを、咳払いひとつで誤魔化して。
「カムイも猫ちゃん抱っこしてみて、かぁいいわよ!」
傍らに寄ってきた猫をそうっと撫でた後、そろりと抱っこしてみる。
そして、そんなカムイを見つめながら、櫻宵が思うのだった。
(「手つきがぎこちない気がするけど」)
……それはそれ、なんて。
それからカムイはふと、思い立って。
「折角だ貴族に作って貰った乳粥をあげよう」
「乳粥! いいわね、猫ちゃん達とも仲良くなれちゃうかも! 食べてる姿にも癒されるわ!」
そう頷く櫻宵に、微笑んで返しながらも……食べてくれるかな? と、ちょっとドキドキ。
だがその時――ちゅん! ぴぃ! と張り切って鳴く声が聞こえて。
「……ホムラ、其れは猫用だ」
自分も! と言わんばかりに翼をぱたぱたさせるホムラを見て、そう口にするカムイ。
でも櫻宵はそんなホムラのためにもと、確りと。
「ふふ、ホムラには木菓子をあげるわ」
おやつの果物をばっちり貰っていたから。
そして猫ちゃんやホムラのおやつタイムが終われば次は、ころころと猫と戯れる癒しタイム。
降らせる桜花弁に元気な子がうにゃっと飛びつく中、ころんと甘えるように寝転んだ子のおなかをなでなで。
毬をころりころり転がしてあげれば、あっちにこっちにと、とててっ。
そんな猫は無邪気で、確かに可愛らしいのだけれど。
「猫と戯れるサヨ……実に愛らしい……」
目も心も一等奪われるのは、やはり己の巫女。
それから櫻宵と猫とを交互に見て、カムイはこう紡ぎながらも。
「こうして見ると、きみは猫のようだね」
猫を撫でるふりをして、猫のように愛らしい巫女を撫で撫で。
「え? 私が猫みたい?」
ふいに感じるその手の感触に瞳細めながらも、櫻宵は微かこてりと首を傾けるも。
「……そういうカムイは、大きなわんちゃんみたい」
そう言って撫で撫でして返すのは、撫でられた仕返し。
そして今度は、カムイの方が。
「……え? 私は大型犬のよう?」
……そうだろうか? なんて、首を傾ける番だけど。
わふっとやって来たちょっぴり大き目な犬をもふっと抱っこすれば。
邸宅の貴族たちと共に、安全な場所へ連れていくお手伝いを。
櫻宵も、すっかり懐いた猫ちゃんを両手でぎゅうと抱っこしてあげながらも、続いて。
「此処に現れる妖はどんな奴なのかしら」
「大量の雑兵と、天狗――アマツキツネという狐の妖でございます。猟兵の皆様には、天狗を祓っていただきたいと」
「狐の妖か。もふもふなのだろうか」
カムイはもっふりわんこを抱っこして運びつつ、何気にそう口にながらも。
くるりと穏やかな空気が流れる屋敷の風景を見回して、続ける。
「こんなにも良き場所なのだ……妖に壊させなどしないさ」
櫻宵もそんな言葉に、大きくこくりと頷いてみせる。
「勿論よ! 癒しを貰ったのだもの」
抱っこしている子たちを見つめ、心地良いぬくもりに瞳細めて……ちゃんと守らないとね、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふわぁ、猫さんがいっぱいです。
かわいいですね。
……そういえば、アヒルさん大丈夫ですか?
猫さんがこんなにたくさんいて。
ふえ?それは他の鳥さんが堂々としてないから猫さんに襲われるのですか?
アヒルさんのように気丈に振る舞っていれば大丈夫なのですか?
たしかに、ここには猫さんの他にも動物さんや鳥さんがいるから猫さんも慣れてますよね。
さあ、先に行くぞってアヒルさん、別に私の帽子から降りて先に行ってても大丈夫ですよ。
ここは安全ですからね。
……アヒルさん、もしかして猫さんが怖いんじゃないんですか?
さっきから、帽子から降りようともしないですし。
案内された、山奥に佇む寝殿造の邸宅の中へと歩みを進めれば。
大きな帽子のつばをそっと上げて、フリル・インレアン(大きな|帽子の物語《 👒 🦆 》はまだ終わらない・f19557)は、眼前の光景を見つめる。
「ふわぁ、猫さんがいっぱいです」
それから、かわいいですね、って。
一緒にやって来たアヒルさんへと目を向けるけれど。
ふと、こう気が付いて訊いてみる。
「……そういえば、アヒルさん大丈夫ですか? 猫さんがこんなにたくさんいて」
だって、アヒルさんは鳥。
猫さんに、てしてしうにゃうにゃっとされてしまうのでは、なんて思ったのだけれど。
アヒルさんは何故か、余裕しゃくしゃくな様子……?
そして、その主張に耳を傾ければ。
「ふえ? それは他の鳥さんが堂々としてないから猫さんに襲われるのですか?」
……アヒルさんのように気丈に振る舞っていれば大丈夫なのですか? なんて。
ドヤ顔をしているアヒルさんの堂々たる姿に言ったフリルだけれど。
くるりと猫さんをはじめ、邸宅内で気侭に過ごす動物たちを見れば、こくりと頷いて。
「たしかに、ここには猫さんの他にも動物さんや鳥さんがいるから猫さんも慣れてますよね」
張り切って翼でびしっと指し示すアヒルさんに告げる。
「さあ、先に行くぞってアヒルさん、別に私の帽子から降りて先に行ってても大丈夫ですよ。ここは安全ですからね」
でも、威勢がいい割には、アヒルさんの様子が……?
そんな違和感を何だか覚えて、もう一度小さく首を傾けてみれば。
フリルはこう、気付いてしまうのだった。
「……アヒルさん、もしかして猫さんが怖いんじゃないんですか?」
……さっきから、帽子から降りようともしないですし、と。
何のこと? みたいに澄ましているけれど……何気に意地でも帽子から降りようとしない意志を感じるアヒルさんに。
大成功
🔵🔵🔵
朧・ユェー
【月光】
猫カフェ行ってみたい!
というちびっ子の要求に
あ?何でわざわざあんなもじゃもじゃな奴らの所に行かないといけないんだ?
もふもふ?癒し?どっちでもいいだろ
いつもは嫌だと言えば諦めるが今回は違うらしい
仕事の中でそれっぽいのがあったので選んでみたが
思った以上に多いなもじゃもじゃ
ちびっ子いのは嬉しそうに遊んでいる
ソファに座ってだらりにしていると
俺も遊べと言う
面倒だ、一人で遊べ
ぷんすか怒るちびっ子
あーはいはい、頬杖をついて猫じゃらしを動かす
何が面白いんだ
ん?ニヤリと面白い事を思いつく
安全地帯と俺の頭の上に乗っている黒い物体をむんずと鷲掴みすると
ボールだ遊んでこーい!
猫の群れの中に黒い物体を放り込む
ぴぃぃぃぃと鳴き叫ぶ声が
案の定ボールの様に遊ばれる黒雛
慌てて救出するちびっ子いの
あーははっと笑ってる俺に
あ?何嬉しそうにしてるんだ
何度か繰り返ししていると
お、重い…
猫達は遊んでくれたと勘違いしたのか俺の頭や腰に何匹も乗っかってきやがった
猫好きには羨ましい天国
彼にとっては天罰降った
おい、見てないで助けろ
ルーシー・ブルーベル
【月光】
わあ、わああ…!
すごい!もふもふな猫さんがいっぱいだわ!
ゆぇパパと猫カフェ行ってみたかったの!
んふふー、夢が叶ってうれしい
モジャモジャじゃないわ!もふもふです!
見てみて、可愛くて癒されるでしょう?
もふもふ!だってば!
お屋敷の中で遊びましょう
鈴の入った毬を転がしたり、猫じゃらしを揺らしてみたり
皆、かわいい…
なのに黒パパったら、だらーっとしてる
パパも一緒に遊びましょう?
もう!折角ステキな場所に来てるのに
可愛いでしょう?遊ぶの大好きみたい
…?黒ヒナさんを掴んでどうしたの……あー!
ま、まって猫さん達!
そのコはボールじゃないの
確かにふわふわで追いかけたくなる気持ちも分かるけど!
慌てて猫さん達から黒ヒナさんを救出
頬を膨らませて振り返ると、声をあげて笑うパパ
…そ、んな
大声上げて笑うパパ初めて見た
すごく嬉しいけれど!黒ヒナさんはボールにしちゃダメ!
あら、あらあら
黒パパさんの身体の上に猫さんが乗ってる
ふふー、すっかり大人気ね?
どうしようかしら?なんて、ニヨりとしてから
パパの頭の上の猫さんを抱っこ
ゆるりら、ゆらりと尻尾を揺らして。
気侭にとてとて、案内された広い屋敷で過ごしているのは。
「わあ、わああ……! すごい! もふもふな猫さんがいっぱいだわ!」
そう声を上げるルーシー・ブルーベル(ミオソティス・f11656)の言うように、たくさんの猫たち。
そんな、もふもふねこねこな光景をわくわく見回しながら。
「ゆぇパパと猫カフェ行ってみたかったの!」
……んふふー、夢が叶ってうれしい、と。
笑み咲かせるルーシーとは逆に、朧・ユェー(零月ノ鬼・f06712)は溜息をついてみせて。
「あ? 何でわざわざあんなもじゃもじゃな奴らの所に行かないといけないんだ?」
「モジャモジャじゃないわ! もふもふです! 見てみて、可愛くて癒されるでしょう?」
「もふもふ? 癒し? どっちでもいいだろ」
やたら沢山いる目の前のもじゃもじゃ……いえ、もふもふに、まるで興味がない様子。
猫カフェ行ってみたい! というルーシーの要求を、嫌だとばさりと却下した黒ユェーであるが。
(「いつもは嫌だと言えば諦めるが今回は違うらしい」)
だから、仕事の中でそれっぽいのがあったので選んでみたわけなのだが。
「思った以上に多いなもじゃもじゃ」
「もふもふ! だってば!」
もじゃもじゃじゃなくて、もふもふなのです!
ということで、見事な庭園にまで沢山の猫だまりが作られているけれど、屋敷内で遊ぶことにして。
ルーシーが、鈴の入った毬をころころっと転がしてみれば――うにゃうにゃっ!
あっという間にしゅたたっと数匹の猫が、我先にと毬を追いかけて。
てしてし、ぺしぺし、リンリンと鈴を鳴らす。
それからぴこぴこと猫じゃらしを揺らしてみれば――にゃにゃっ!
ぴょんぴょこ順に跳ねながら、夢中で猫ぱんち。
「皆、かわいい……」
そんな無邪気な猫たちの姿に見入りつつ、さらに猫じゃらしをぴょこぴょこ。
けれど嬉しそうに遊んでいるルーシーを後目に、用意された置き畳の上に座って。
(「なのに黒パパったら、だらーっとしてる」)
だらりとしていたユェーであったが。
「パパも一緒に遊びましょう?」
そう声を掛けられても、相変わらず動く気配なく返す。
「面倒だ、一人で遊べ」
「もう! 折角ステキな場所に来てるのに」
だが、そうぷんすか怒る姿を見れば、見るからに仕方なさそうに。
あーはいはい、と頬杖をついて猫じゃらしをぴこぴこ動かしてみれば。
やる気はないのだけれど何気に巧みなその動きに、ふにゃっ、うにゃんっと。
ユェーの揺らす猫じゃらしに飛びついてくる猫たち。
そんな黒パパと猫さんの戯れをにこにこ見つめるルーシー。
「可愛いでしょう? 遊ぶの大好きみたい」
「何が面白いんだ」
もじゃもじゃが夢中になっているこれの可愛さや面白さが、やはりちっとも分からないユェーだけれど。
ふと――ん? ニヤリと。
つい先程までとは明らかに違う表情を宿す。
だって、面白い事を思いついたから。
ユェーは自分の頭の上に腕を伸ばし、むんずと鷲掴みする。
安全地帯と頭に乗っている、ピィと鳴く黒い物体を。
そして。
「……? 黒ヒナさんを掴んでどうしたの……あー!」
「ボールだ遊んでこーい!」
ひょいっとユェーが黒雛を放り込んだのは、そう……猫の群れの中!?
そんな突如目の前をころがる黒くてまんまるなもふもふは、猫たちから見れば、どこからどう見てもボールで。
――ぴぃぃぃぃ!
「ま、まって猫さん達! そのコはボールじゃないの」
……確かにふわふわで追いかけたくなる気持ちも分かるけど! と。
うにゃうにゃてしてし、黒雛にじゃれつく猫たちの元へわたわた駆け寄るルーシー。
そして慌てて猫さん達から黒ヒナさんを救出すれば、ぷくっと。
頬を膨らませて振り返って、黒パパを見れば。
「……そ、んな」
思わず驚いたようにぽつりと声を零して、瞳をぱちくりとさせてしまう。
……だって。
(「大声上げて笑うパパ初めて見た」)
あーははっと楽しそうに声を出して笑っているその姿に。
そして、案の定ボールの様に遊ばれる黒雛と慌てて救出するちびっ子いのの姿を見て、満足そうに笑っていたユェーは、何だかほわほわ自分をじいと見つめている視線に気付いて。
「あ? 何嬉しそうにしてるんだ」
頭の上に戻ってきた黒い物体をもう一度、ぽいっ。
「ぴぃぃっ!?」
「あっ! もうっ、また!」
また猫の中へと放り込まれた黒ヒナさんをすかさず救いだし、ぎゅうと抱きしめながらも、ルーシーはぷんぷん。
声を出して笑うほど黒パパが楽しそうなことは、すごく嬉しいけれど!
「黒ヒナさんはボールにしちゃダメ!」
そして、そう怒る彼女をまた軽くあしらおうと……した、ユェーなのだけれど。
刹那――ぴょこんっ、ずしり、と。
「お、重い……」
もふっとした感触やぬくもりと同時に頭や腰に感じるのは、何かが乗ってきた重み。
「あら、あらあら。黒パパさんの身体の上に猫さんが乗ってる」
遊んでくれる人! と認識した猫たちが、ユェーの上に何匹も乗っかってきたのだった。
そして遊んでくれたと思っている猫たちに乗られ、甘えられてはじゃれられている姿を見れば、思わず微笑まし気に笑っちゃうルーシー。
「ふふー、すっかり大人気ね?」
いや……猫好きには羨ましい、もふもふねこねこ天国なのだろうけれど。
「おい、見てないで助けろ」
彼にとってはそう、降ってきた天罰である。
そうちょっぴり困惑気味な様子に……どうしようかしら? なんて、ニヨりとしてから。
黒ヒナさんを自分の頭にちょこりと乗せてから、もふもふ。
その頭の上でニャーと鳴く人懐っこい猫さんをそっと抱っこして、パパを助けてあげるルーシーであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『天狗』
|
POW : 箒星
【流星の如く輝く霊力】によりレベル×100km/hで飛翔し、【スピード】×【加速時間】に比例した激突ダメージを与える。
SPD : 輝く星焔
高速で旋回する【星の如く輝く狐火】を召喚する。極めて強大な焼却攻撃だが、常に【天狗(アマツキツネ)が鳴き声】を捧げていないと制御不能に陥る。
WIZ : 天狗流星
レベル秒間、毎秒1回づつ、着弾地点から半径1m以内の全てを消滅させる【狐尾型の星光】を放つ。発動後は中止不能。
イラスト:須田デジタル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
屋敷内の猫や動物達と存分に戯れて、甘い菓子も御馳走になって。
そして……動物達の避難も完了すれば、あとは待つのみ。
妖の裂け目が発生するという、来たるその時を。
それから、夜の闇が覆い始めた空にきらりと光るのは、星。
いや、それは星ではなく。
「! 妖の裂け目でございます」
星の如く輝く狐火。
その耀う流星の如き光が目指して落ちてくるのは勿論、猟兵達が今在るこの邸宅。
そして――来ます、と。
邸宅の主である虎正は告げるも、だがその声に焦りはない。
何せ、邸宅……いや、「対妖要塞」の戦闘準備は万端。
邸宅の貴族達は、今度は陰陽師としての任を果たすべく、確りと配置についているし。
何より、歴戦のつわものだという猟兵達が共に戦ってくれるのだから。
「私達が周囲の雑兵の妖獣どもは駆逐いたしますので。皆様は、群れを率いている天狗を祓ってくださいませ」
貴族達から、祓う妖のことは聞いている。
アマツキツネ。そう呼ばれし天狗という存在は「流星の化身」であり「凶兆を告げるもの」であり。
そして、「空飛ぶ狐の妖」であるという。
流星の力を使い災厄を振り撒いてくる妖を、当然見過ごすわけにはいかない。
「天狗は邸宅の北東の方角から襲いくると予知されておりますゆえ、此方から向かっていただければ近道でございます」
幸い、動物達を避難させている場所も離れているし。
有象無象の雑兵の妖獣達は邸宅の貴族達が食い止めるというから。
手際良く導いてくれる虎正の案内の声に沿い、猟兵たちは駆け出す。
平安結界を破り、姿を現した流星の如き妖を――群れの親玉であるという天狗をいざ、祓うために。
武富・昇永
随分と派手な出で立ちの妖ではないか!
狩れば手柄に箔がつきそうだ!
猫たちと戯れて稼げなかった分も補填させてもらうぞ!
とはいえこいつは大捕物だな
一瞬でも気を抜くとやられかねん
まずは遠くから弓で射かけて…!?
({早馬・餓狼黒鹿毛}に素早く騎乗し狐火を回避する)
間一髪だった!
しかし反撃しようにも炎が邪魔だ!
そういえば奴はずっと鳴いているな
止めれば活路が開くやもしれん!
({転身式神・多忙冠者}に出世欲を注ぎ強化した『存在感』で敵の気を惹き付けさせ隙を狙って{思業式神・出世魚ハマチ}を喉に突撃させる)
声が途切れたら【出世道・昇鯉遡上の心】で攻撃力を倍化し{伏竹弓・勲功必中撃抜弓}で奴の目を撃ち抜くぞ!
闇が支配する夜に、燦然と煌めく星。
いや、それは平安結界の裂け目から現れたアマキツネ――天狗であった。
天狗の出現を皮切りに、妖獣の群れが山奥の邸宅目掛けて押し寄せる。
けれど、この寝殿造の邸宅は「対妖要塞」、しかも迎撃する準備は整っている。
有象無象は邸宅の貴族達が祓ってくれるというし。
それにやはり、何よりも。
「随分と派手な出で立ちの妖ではないか!」
――狩れば手柄に箔がつきそうだ! と。
もっと強く、偉く、優雅に……高みを目指し野心溢れる志を抱く武富・昇永(昇鯉・f42970)にとっては、またとない相手。
災厄を振りまく流星の力を使う強力な妖を討ったとなれば、高く評価されるに違いないし。
「猫たちと戯れて稼げなかった分も補填させてもらうぞ!」
先程までの待ち時間には、長の虎正をはじめとした邸宅の貴族に挨拶周りが余りできなかったため、此処で己のことを印象付けたいところだと、気合も充分。
いや、実際には、猫に囲まれていたその姿は、猫好きな貴族達にとってはほんわか好印象であったのだけれど。
流星の如き耀う妖へと、いざ相対する昇永。
だが、祓えば箔が付きそうな分、やはり。
「とはいえこいつは大捕物だな。一瞬でも気を抜くとやられかねん」
簡単には狩れぬ相手……そう確りと天狗の姿を見遣った、その時。
「まずは遠くから弓で射かけて……!?」
――コォン、コォォォン。
天より高らかに響くのは、鳴き声。
同時に、肌に感じるのは、高速で旋回する星の如く輝く狐火の激しい熱。
それは全てを焼き尽くさんとする極めて強大な焼却攻撃であるが。
瞬時に喚んだ餓狼黒鹿毛に咄嗟に跨れば、大きく地を蹴った早馬が星焔をすかさず迫る炎を躱して。
「間一髪だった!」
次は此方の番、といきたいところだけれど。
しかし回避したとはいえ、燃え盛る星の如き炎が反撃しようにも邪魔で。
コォォン、とひたすら鳴いては、炎を繰り出してくる天狗。
だが、その声を聞きながらも昇永は思う。
(「そういえば奴はずっと鳴いているな」)
そう、強大な攻撃だが、鳴き声を捧げていないと制御不能に陥ると聞いた話を思い返して。
刹那戦場に解き放つは、出世欲を注ぎ存在感をより強化した、己にそっくりな姿をした転身式神・多忙冠者。
そして、式神へと敵の気が向いた瞬間。
『コォォン、ッ!』
天狗へと突撃するのは、思業式神・出世魚ハマチ――その狙いは、敵の喉。
その思惑通り鳴き声が止めば、訪れる絶好の機会。
勿論、それを逃す昇永ではない。
――今こそ功名を立てる好機! この一時に全てを懸ける!
功名心により発動した出世道・昇鯉遡上の心により倍化させた力をもって、ぐっと番えるは伏竹弓・勲功必中撃抜弓。
そして駆ける早馬の上から狙い澄ました一矢が放たれれば。
『――ギャンッ!』
そう、昇永は青天井の昇り鯉――さらなる高みへと昇るべく見事に天狗の目を射貫く。
大成功
🔵🔵🔵
葦原・夢路
WIZ
天狗…アマツキツネとはやっかいですね…
ですが「対妖要塞」の準備は万端でございます。
さらに【霊的防御】で【結界術】を張り少しでも攻撃を防ぎましょう。
UC【赤白花嵐】で敵には攻撃を味方には回復を。
わたくし自身は【幻影使い】と【絆攻撃】を用いて守ります。わたくしは非力ですがわたくしの花達は優秀なのですよ。
まるでその妖が纏う輝きは、燃え盛る星のようであるが。
ギラギラ眩い妖気は、良き夢を見ることを妨げるような凶兆の星焔でしかない。
そして、妖の裂け目から現れた妖を見遣って。
「天狗……アマツキツネとはやっかいですね……」
葦原・夢路(ゆめじにて・f42894)はそうは言の葉を紡ぐものの。
……ですが「対妖要塞」の準備は万端でございます、と。
その声に焦りなどが微塵も彩られていないのはそう、事前にわかっていたから。
この空飛ぶ狐の妖・天狗や雑兵の妖獣たちが襲い来ることは。
それにこの豪華な山奥の邸宅は、ただの華やかで豪勢な寝殿造の屋敷ではない。
強力な妖に対抗するための要塞であり、迎撃への備えも充分。
それに何より、強者の猟兵と共に迎え撃てるとなれば、貴族達の士気も高い。
そんな邸宅の貴族達が、雑兵の相手をしてくれるというから。
強固な邸宅の守りに加え、さらに夢路が施すのは、霊的防御を強める結界術。
そして、少しでも降り注ぐ狐尾型の星光を防ぐべく結界を張れば。
夢路は咲かせ、巻き起こす。
――赤い花と白い花、どちらも綺麗……。
流麗に詠んだ歌により紡ぎ成された、赤と白の花嵐を。
その赤き花嵐は天狗に衝撃を、白き花嵐は味方へと癒しを咲き綻ばせて。
堪らず、ギャンッと聞こえるは妖の鳴き声。
けれどそれでも尚、再び狐尾型の星光を放ってくる天狗であるが。
幻影を使い、花神たちと結ばれし絆による攻撃を駆使して。
夢路は己の身にも、確りと守りを。
……わたくしは非力ですがわたくしの花達は優秀なのですよ、と。
全てを燃やし尽くさんとする無粋な狐を祓うべく、逆巻く花嵐を満開にひらりと織り成しながら。
大成功
🔵🔵🔵
紅筆・古金
※アドリブ、絡み歓迎
さて、来なすったか……動物たちは避難したし、念の為護衛代わりにカグツチもつけた。向こうは平気だろう。
こっちはこっちで、宴の恩義は返さないとな。
UCを発動、これで向こうの攻撃を凌ぐことが出来る。とはいえ、こっちもやられるわけにも行かねぇからダメージを減らすためにオーラ防御力、結界術でなるべく後のダメージを減らしつつ、刀の梅月で2回攻撃。
仲間が危ないならあえて囮になるように動く。
静かに広がる闇を切り裂き燃やすように、空に突如煌めくのは星の如き耀き。
そして現れし強力な妖・天狗に続いて、豪華な寝殿造の邸宅へと押し寄せるは雑兵の妖獣ども。
その光景は、まさに凶兆を告げる災厄の到来を思わせるが。
けれども、この場に在って狼狽え惑う者はひとりもいない。
妖どもの襲撃があることは疾うにわかっていたし。
何せ此処は「対妖要塞」、迎撃準備も既に万全である。
「さて、来なすったか……」
そう燃ゆる星の如き空飛ぶ狐の妖の姿を、紅筆・古金(巫女の血を継ぐ人・f43521)は確認しつつも。
やはり憂いなどなく、天狗の討伐を果たすべく邸宅内を駆ける。
有象無象の妖獣の雑兵は、邸宅の貴族達が対応してくれているから。
要請があった通り、猟兵達が祓うのは、妖を率いる親玉である天狗。
やはり平安結界を守ってきた貴族達は手慣れたもので、屋敷にいた動物達は全て安全な場所へと避難も完了しているし。
(「念の為護衛代わりにカグツチもつけた。向こうは平気だろう」)
確りと動物達にも心を向け、カグツチに任せているから、問題はないだろうから。
……こっちはこっちで、宴の恩義は返さないとな、と。
古金は仲間と共に、眼前の天狗狩りに集中する。
だがそんな天狗は強力な妖、流星の如く輝く霊力を帯び、猛スピードで飛翔したかと思えば。
速度と加速を乗せ、激突してこんと迫るけれど。
その手の内は、既に予知で把握済であるから。
――手助けを頼みます。
そう紡げば刹那、刺青に封じた先祖の巫女と古金が合体を果たせば。
(「これで向こうの攻撃を凌ぐことが出来る」)
いくら空翔ける狐の妖の激突が強力であろうとも、あらゆる攻撃をほぼ受け付けない身に。
だが、後で反動を受けることも確りと考慮して。
天狗の激突による衝撃を防ぎつつも……こっちもやられるわけにも行かねぇから、と。
ダメージを減らすためにオーラによる防御力を高め、結界術でなるべく後のダメージを減らしつつ。
仲間に危機があるようならばあえて囮になれるようにと立ち回りながらも。
『……ギャァッ!』
古金が天狗へと繰り出すは、連なるような閃き。
漆黒に梅咲かせる梅月の刃が、まるで星を叩き斬るかの如く、妖を容赦なく切断する。
大成功
🔵🔵🔵
白矢羽・尭暁
きらきら輝いている…八咫、あれは好きかい?
ふむ、なるほど。あれは八咫の好みではないのだね
自分より小さいきらきらが好き?
確かにあれは君をぱくりと食べてしまいそうな大きさだ
あ、痛。食べられるなんて気に入らなかったのだね、ごめんよ
だからつつかないでおくれ、痛い痛い(楽しい
八咫がご機嫌斜めなのでね、この後ご機嫌取りしなければならないから
だから、早々にご退場願おう
輝く狐火にはあたらぬように
此処に送る時の僕の従者の表情を思い出せば
――うん、衣に焦げひとつさえつかぬよう気をつけよう
彼の表情を歪ませたくないからね、傷一つ負うことなく終わらせたなら今日はお小言無しに違いない
我血に与えるのも今日は一度きりでいこう
夜の闇を切り裂くように、眩き星焔が天に燃ゆる。
その様を、流星の化身とは、よく言ったもので。
刹那夜空生じた裂け目から現れたのは、凶兆を告げる空飛ぶ狐の妖。
それは災厄の如く、山奥の邸宅を燃やし尽くさんと、夥しき数の雑兵を率いて迫るけれど。
特に焦る様子などやはり微塵もなく、いつも通りにゆるりと。
「きらきら輝いている……八咫、あれは好きかい?」
白矢羽・尭暁(金烏・f42890)は、定位置である己の肩上にいる子へとそう訊ねてみるも。
スンとしている姿をみれば、すぐに察する。
「ふむ、なるほど。あれは八咫の好みではないのだね。自分より小さいきらきらが好き?」
そして改めて、眼前の星の如き妖を見遣り、頷くものの。
「確かにあれは君をぱくりと食べてしまいそうな大きさだ」
思ったままに言の葉にすれば……刹那、煌めく金の髪をツンツンッ。
嘴で突かれ、そういえばと尭暁は思い返す。
「あ、痛。食べられるなんて気に入らなかったのだね、ごめんよ」
次々と猫にすり寄られては甘えられていた自分の様子に、嫉妬していた八咫のことを。
でも、ツンツンされるのは確かに痛いのだけれど。
「だからつつかないでおくれ、痛い痛い」
そう紡ぐ尭暁の様子は楽し気。
だって、皇族である自分にこんなことを遠慮なくしてくるのは、この烏の子くらいだから。
とはいえ、これも楽しい戯れだと笑う自分とは違って。
「八咫がご機嫌斜めなのでね、この後ご機嫌取りしなければならないから」
……だから、早々にご退場願おう、と。
尭暁がすらりと抜き放ち手にするは――ただ一人、尊き血を好んで喰らう、神が打った刀。
そして、コォォォン、コォンと狐の鳴き声が轟けば、旋回する星の如く輝く狐火が迫るも。
此処に己を送る時の従者の表情を思い出せば。
「――うん、衣に焦げひとつさえつかぬよう気をつけよう」
輝く狐火にはあたらぬようにと心がけ、立ち回ることにする。
(「傷一つ負うことなく終わらせたなら今日はお小言無しに違いない」)
きっと、あの星焔で衣を焦がせばお小言だろうし。
この身に少しでも傷が付けば、過保護な従者のことだ、恐らくお小言では済まないだろう。
それに何より、尭暁は思うから――彼の表情を歪ませたくないからね、と。
だから、我血に与えるのも今日は一度きり。
「その身は斬らぬよ、汚れたくないからね」
己の血を飲ませた刃で尭暁が斬るは、星の如き耀う狐の身体ではなく。
『……ッ、ギャッ!』
空飛ぶ狐の妖の、臓腑や妖気。
そして、閃いた清冽たる一撃に堪らず上がった鳴き声を聞きながら。
尭暁は悪しき星を早々に落とすべく、星焔に焦がされぬよう立ち回る。
自分を待っているスンとしている子たちの御機嫌を損ねぬように、と……やはり楽しそうに、笑って。
大成功
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神城・瞬
【双月の絆】で参加
さて、彼の災いはこの世界全体に及んでいるので、他の家族には他の方へ行ってもらいましたので、僕と朔兎のみがこの大いなる災いに対処します。
朔兎、いけますか?何気に君と二人で戦闘は初めてですね。さあ、月の絆をこのアマキツネに示しましょう。
月光の領域!!矢はまず外れるでしょうが、有利な領域は作成できますね。【残像】【第六感】で反撃に備えつつ、【回復力】【結界術】!!僕と朔兎が立ち続けられるよう維持しつつ、朔兎、負担かけてすみません。必殺の一撃は共に!!
【限界突破】【高速詠唱】【全力魔法】!!朔兎と共に思いをこめて【誘導弾】を!!妖よ、これが絆の力だ!!滅多なことでは砕けない!!
源・朔兎
【双月の絆】で参加
まあ、一人の術師のせいで俺と星羅の生誕の土地全てを災いに堕とすような規模だしな。他の家族には他の方に対処に回って貰った。
なんか瞬さんとの縁の深さを考えると、二人きりで共闘ってはじめてだよな?ああ、俺と瞬さんの絆、見せてやろう!!
ごめん、戦線維持を丸投げして。その分危険な攻撃は俺がなんとかするな。
【残像】【心眼】【幻影使い】【回復力】【根性】で焼却攻撃に耐えつつ、アマツキツネの鳴き声をとめる!!とべれば自力で【空中浮遊】【空中機動】で動けるしな。意地でも喰らいつく。いざといえば飛べる式神の力を借りる。
ああ、流月の舞発動!!【限界突破】!!瞬さんと一緒に必殺の一撃を!!
夜の空が裂け、眩い星が刹那煌めいた。
その光は決して美しいと感じるようなものではなく、ギラギラと牙を剥くような熾烈な耀き。
それを見れば、神城・瞬(清光の月・f06558)は自分達の選択は正しかったと改めて思う。
(「さて、彼の災いはこの世界全体に及んでいるので、他の家族には他の方へ行ってもらいました」)
だから、裂け目から出現したこの大いなる災い――天狗への対処は、自分達だけで成すと。
そう妖を見遣りながらも、源・朔兎(既望の彩光・f43270)とふたり並び立つ瞬。
(「まあ、一人の術師のせいで俺と星羅の生誕の土地全てを災いに堕とすような規模だしな。他の家族には他の方に対処に回って貰った」)
それは、朔兎にとっても同じ考えであり。
「朔兎、いけますか?」
そう耳に届いた声に、視線と共にこう言の葉を返せば。
「なんか瞬さんとの縁の深さを考えると、二人きりで共闘ってはじめてだよな?」
「何気に君と二人で戦闘は初めてですね」
ふたり視線を合わせた後、改めて討つべき災いを見据えて共に駆ける。
――さあ、月の絆をこのアマキツネに示しましょう。
――ああ、俺と瞬さんの絆、見せてやろう!!
妖どもが邸宅を襲撃することは事前にわかっており、迎撃準備も万全。
天狗の周囲に湧く雑兵どもは邸宅の貴族達が祓ってくれるというから。
心置きなく、流星の化身と呼ばれる空飛ぶ狐の妖と相対する。
そして凶兆を告げる災厄へと瞬が射放つは、光の矢。
けれど星が流れるように天翔ける妖はひらりとそれを躱して。
狐尾型の星光で反撃に転じようと迫るけれど。
矢が外れることは、瞬にとっては想定内。
いや、むしろこれは、想定通り。
――ここは僕の領域です!!
『……!?』
次の瞬間、船上の地形を満たすのは、月光の輝き。
月光の領域を作成できれば、残像や第六感を駆使して星光の反撃に備えつつ、回復力と結界術も発動させて。
自身と朔兎が立ち続けられるよう維持し、戦闘力を高め漲らせる。
そして瞬の領域が展開されれば、朔兎も瞬時に大きく地を蹴って。
「ごめん、戦線維持を丸投げして。その分危険な攻撃は俺がなんとかするな」
コォォォン、コォンッと鳴き声を響かせ、高速で旋回する星の如く輝く狐火が燃え盛る中。
残像や幻影を使い、心眼と根性をもって、回復力も用いて対処し、強力な焼却攻撃に耐えつつも。
とべれば自力で、空中浮遊や空中機動で動けるし、いざとなれば飛べる式神の力を借りることだって出来るから。
(「意地でも喰らいつく」)
……アマツキツネの鳴き声をとめる!!
『コォォン、コォ……、ッ!?』
天狗の狐火の威力は極めて強大ではある。
だが、鳴き続けなければ制御不能だという弱点を、確りと予知で聞いて把握しているから。
そこをすかさず突くべく、攻勢へと転じて鳴き声を封じにかかれば。
「朔兎、負担かけてすみません。必殺の一撃は共に!!」
機を逃さずそう声を上げた瞬とタイミングを合わせ、同時にぶちかます。
「ああ、流月の舞発動!! 止まることの無い連撃を食らえ!!」
……瞬さんと一緒に必殺の一撃を!! と。
高速詠唱の全力魔法をもって、瞬の誘導弾が戦場に撃ち出されると同時に。
朔兎の双月の剣舞と疾風の蹴撃、さらに短剣の刺突を組み合わせた連撃が唸りをあげて。
ふたりが成した月の輝きが星を捉え、共に限界突破させた攻撃が妖へと繰り出される。
そして、ギャアッと堪らず鳴く災厄の声を聞きながらも、瞬は天狗へと言い放つ。
「妖よ、これが絆の力だ!! 滅多なことでは砕けない!!」
全力をもって、そして何より、共に思いを込めた――そんな必殺の一撃を叩き込みながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふえ、狐さんの妖です。
アヒルさん、大丈夫ですか?
ふえ?大丈夫に決まっているって、本当ですか?
って、アヒルさんの勇姿を見せてやるって勝手に飛び出さないでください。
……それに勝手にピンチにならないでくださいよ。
刺さって抜けないって、どうしたらいいんですか?
ふえ?このまま攻撃し続けるから、私は気合いで避けろって、どうしてこうなるんですか!!
深い山奥をも覆いつくしていた闇が刹那裂け、天に耀くは眩いほどの星。
いや、それは星などではなく、流星の化身とも呼ばれているという災厄。
「ふえ、狐さんの妖です」
そう――フリル・インレアン(大きな|帽子の物語《 👒 🦆 》はまだ終わらない・f19557)の言うように、雑兵どもを率いて邸宅へと迫るのは、空飛ぶ狐の妖・アマキツネこと天狗である。
天狗と共に裂け目から現れた妖獣たちは、邸宅の貴族が対処してくれるというから。
猟兵達は親玉である天狗を討つべく、要請されたのだけれど。
「アヒルさん、大丈夫ですか?」
そうちらりと見遣るフリルに、当然といったように返してくるアヒルさん。
「ふえ? 大丈夫に決まっているって、本当ですか?」
その自信とやる気に満ち溢れた様子に、フリルは改めて訊いたものの。
果敢に天狗を討つべく、すかさずぴょこんっと。
「って、アヒルさんの勇姿を見せてやるって勝手に飛び出さないでください」
その勇姿をみせるため、勢いよく敵の前へとアヒルさんが躍り出れば。
繰り出すのはそう! アヒル真拳『アヒル取りがアヒルになる』!!
アヒルさんの形が歪んだ嘴が、天狗へとぷすりっと見事に突き刺さって。
「ふええ!? 抜けなくなっちゃった、どうしようって、私がどうしましょうです!」
……それに勝手にピンチにならないでくださいよ、と思わずツッコまずにはいられないフリル。
まさに神風特攻隊!? 抜けなくなっちゃいました……!!
そして刺さったままのアヒルさんに、フリルは訊ねてみる。
「刺さって抜けないって、どうしたらいいんですか?」
いや、嘴は刺さったままだけれど、アヒルさんが言わんとすることをフリルは察したのだ。
「ふえ? このまま攻撃し続けるから、私は気合いで避けろって、どうしてこうなるんですか!!」
ということで――大きな帽子をぎゅっと押さえつつ、わたわたと。
アヒルさんが刺さったまま流星の如く輝く霊力で飛翔し、激突してこんとする天狗を、必死に避けるべく頑張るフリルであった。
大成功
🔵🔵🔵
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
他の猟兵たちと協力して参加するわね。
相手は空から流星を打ってくるわけね。
そうするとこちらの居場所を知られないようにして攻撃するのが良さそう。
ということで私は目立たないように木の陰に隠れて気づかれないようにしつつ、相手を指さし確認。
「天よりの裁きよ来たれ」
ユーベルコード【ジャッジメント・クルセイド】
天から落ちる攻撃なら、こちらの位置はわからないでしょう?
気づかれないうちにできるだけ攻撃を打ち込みましょうか。
手あたり次第に攻撃を始めたりするなら、うまくタイミングを計って場所移動。
猫さんを狙う敵相手に正々堂々なんて求めないでね?
色の異なる宝珠の瞳を向けた夜空には、天の裂け目と眩く輝く星。
だがそれは静かに瞬く星ではなく、凶兆を告げる災厄。
妖の裂け目から現れた、空飛ぶ狐の妖・天狗は、雑兵とともに邸宅を襲撃せんと迫ってくる。
けれどそんな眼前の状況にも、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は勿論、微塵も慌てることなどない。
予知で聞いていてわかっていたことであるし、この寝殿造の屋敷は「対妖要塞」、妖の迎撃準備も整っているし。
何より、此処へとやって来た目的は猫さん……いえ、妖退治の要請があったからである。
ということで、有象無象の雑兵どもは貴族に任せて。
親玉である天狗を討つべく、ヴィオレッタは共に戦場に在る仲間達と強力し合うべく意識しながらも。
「相手は空から流星を打ってくるわけね」
狐尾型の星光を降り注がせるのだという敵を見遣ってから。
(「そうするとこちらの居場所を知られないようにして攻撃するのが良さそう」)
その攻撃は当たれば脅威であるが、着弾地点から狭い範囲にしか有効ではないと聞いているので。
狙い打たれぬようにと、すかさず目立たないようにヴィオレッタは木の陰に隠れて。
身を潜め、気づかれないようにしつつも――天翔ける相手と向けるのは、伸ばした指先。
そしてびしっと、相手を指さし確認した、瞬間。
「天よりの裁きよ来たれ」
『!? ギャンッ!』
悪しき凶星を落とすかのように妖へと下されるのは、天からの裁きの光。
周囲の仲間達に気を取られていた天狗へと、ヴィオレッタはお見舞いしてやる。
「天から落ちる攻撃なら、こちらの位置はわからないでしょう?」
完全に不意打ちのジャッジメント・クルセイドを。
そして気づかれないうちにさらに、できるだけ天からの光を打ち込んでから。
手あたり次第に降ってくる狐尾型の星光に当たらぬよう、うまくタイミングを計って場所移動しつつも。
『ギャッ!』
再び天狗へと裁きの光を向けるヴィオレッタ。
だって、眼前の妖は裁きを受けて当然。
「猫さんを狙う敵相手に正々堂々なんて求めないでね?」
猫さんたちの平和を乱すような輩の存在を許すわけは、当然の如くありませんから!
大成功
🔵🔵🔵
マシュマローネ・アラモード
【💫💫】
(ティタのお気持ちに添いましょう。流星は願いの星、それを穢す化身は、正しき綺羅星が討滅しましょう)
参りましょう、ティタ!
UCは|不可侵戦域《アンタッチャブル・スウィング》
ティタの星のドレス、エクレールの星の光、私も届かせましょう!
グレイス・フルムーン、周囲を旋回!モワ、後方を警戒なさって!
天狗のこちらを狙う道を塞ぎつつ、狙いを私へ向くように防衛網に穴を作り、動きを牽制、そして直線上にきた際に勢いを削ぐ、もう一つの仕上げ、集中した斥力(吹き飛ばし)と、うさぎ時計、完全に動きを捉えた瞬間にUCの全力を押し込み、破砕しますわ。
幸せの星を信じる、ただ一人の為に賭ける一打ですわ。
ティタ・ノシュタリア
【💫💫】
眼の前の妖を見つめて、ぎゅっと杖を握る
たしかに流星みたい。でも、でも
私にとっての流星は、願いを乗せるもの
災いを振りまくものなんかじゃないのです
…マシュマローネっ。私、しっかり援護しますのでっ!
UCで纏うのは星のドレス
無数の星を召喚して。流れ星と、その尾で拘束を狙って
向かってくる大きな流星と、それを止めようとするいくつものちいさな流星
すこしでも足止めできれば、きっとっていう信頼
天狗に相対するあなたを見て、心のなかで思う
私は知っているのです。ひとを幸せにできる、そんなお星さまのことを
私の願いに彩をくれたひと。私の願いに応えてくれた流星
いっとう煌めく、ひとつぼし
静かに星が瞬いていた宙が突如裂け、眩い光を放ちながら流れ落ちてくる星。
そんな眼の前でギラギラと耀く光――空飛ぶ狐の妖・天狗を見つめて。
「たしかに流星みたい。でも、でも」
流星の化身だとも呼ばれている、戦場を翔けるその姿にそう紡ぐけれど。
ノシュタリア王家に伝わる宝杖をぎゅっと握って、ティタ・ノシュタリア(夢を見る|宇宙《 そら 》・f38779)は続ける。
「私にとっての流星は、願いを乗せるもの。災いを振りまくものなんかじゃないのです」
眼前の星は願いを叶えるどころか、凶兆を告げるもので。雑兵を率いて押し寄せる様はまさに災厄。
そして自分達は、邸宅の貴族達の要請で此処に来たのだから。
「……マシュマローネっ。私、しっかり援護しますのでっ!」
その手にはちいさな宇宙象る宝杖、胸には一握りの勇気を携えて。
ティタは迫る妖から目を逸らさずに、共にあるマシュマローネ・アラモード(第一皇女『兎の皇女』・f38748)と立ち向かう。
そしてそんなティタの声に、マシュマローネは向ける青のいろを細めて。
(「ティタのお気持ちに添いましょう」)
堕とすべき狐の凶星へと視線を移しつつも返す。
「参りましょう、ティタ!」
ティタの言う通り、流星は願いの星。
(「それを穢す化身は、正しき綺羅星が討滅しましょう」)
天の川煌めく宙に、そんな綺羅星はいらないから。
――モワ! 触れるなら、少々気安くてよ!
無遠慮に迫りくる悪しき流星へと、超加速した得物を振えば。
『……!』
王族の生き様を体現するような、ラモード王家の血族に伝わる神と王の闘気をもって。
展開した|不可侵戦域《 アンタッチャブル・スウィング 》で敵を豪快に吹き飛ばす。
そして妖の動きが一瞬止まれば、刹那ティタが纏うは、美しき星明かりのドレス。
煌めく無数の星たちを従えるように纏えば――行って、と。
流れ星の如き光球をさしむけて。流れるその尾で、暴れ回らんと光放つ凶星を捕まえんとする。
向かってくる大きな流星と、その災厄を止めようとするいくつものちいさな流星たち。
ティタがそんな流星群に乗せるのは願いであり、そして何よりも。
(「すこしでも足止めできれば、きっと」)
揺るぎなくその胸に煌めき抱く、信頼。
そして星の降る夜に、狂暴な箒星が荒れ狂わんと動きをみせれば。
「ティタの星のドレス、エクレールの星の光、私も届かせましょう!」
――グレイス・フルムーン、周囲を旋回!
ちいさな流星たちに寄り添うように輝くは、機構の銀月。
戦場に浮かぶ月の大剣を衛星の如く周回させて。
「モワ、後方を警戒なさって!」
マシュマローネは天狗の狙う道を塞ぎ、狙いを自分へ向くように防衛網に穴を作っては動きを牽制しつつも。
直線上に凶星が煌めいた瞬間が――大きく踏み出す機。
マシュマローネが刹那繰り出すは、勢いを削ぐ、もう一つの仕上げ。
集中した斥力によって敵を吹き飛ばし、かちり、かちりと正しく時を刻む大切なうさぎ時計を手にして。
完全に動きを捉えれば、再び勢いをつけた衝撃を全力を押し込んで叩き込む。
ちいさな流星たちを煌かせるティタと共に、災厄の流星を破砕するために――幸せの星を信じる、ただ一人の為に賭ける一打を。
そしてティタは、強力な妖と相対するその姿を見て、心のなかで思う。
だって、よく知っているから。
(「ひとを幸せにできる、そんなお星さまのことを」)
眼前に在るのは、自分の願いに彩をくれたひと。私の願いに応えてくれた流星。
そう――いっとう煌めく、ひとつぼし。
でも、ただ願いを馳せるだけではない。
頼もしい綺羅星に合わせ、ちいさな流星たちをティタも宙へと解き放つ。
一緒に、胸に抱く想いを叶えるべく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
朱赫七・カムイ
⛩神櫻
よし、避難が間に合ってよかった
あの子らの日常を守るためにも降り注ぐ厄を祓わねば
そうだね、サヨ
私達を信じ頼りにしてくれているのだ
遅れを取るわけにはいかないよ
天狗狩りと洒落こもうか!
きみの隣、刀を構える
共に戦えることは何時だって嬉しく心強い
そうだ。厄を祓い従えるのが禍津神たる私の役のひとつ
目にものをみせねばな……!
逃がしはしない!
不運を齎す神罰を巡らせて、捕縛を試みる
少しでも動きが鈍ればよい
その隙に斬る!
そうはさせない!再約ノ縁結
焼却の厄も星光も──齎される厄災を否定して打ち消していく
愛しき巫女は傷つけさせない
七夕は皆、心穏やかに祈り願える日としたい
斯様な流れ星は求められていないのだ!
退け!
誘名・櫻宵
🌸神櫻
さてと、かぁいい子達も無事に避難させたことだし……思いっきり戦えるわね!
貴族たちの支援もありがたいわ
カムイ、恩に報いましょう
此度の戦は天狗狩り、派手に華麗に咲かせましょう!
凶兆を告げる妖であるならば──禍津神であるあなたも、放ってはおけないでしょ?
星に願いを掲げる七夕の日を、祝いと共に迎えられるように
流星の悪厄を斬るわよ!
流星、と冠するだけあって素早いわね…
道塞ぐように斬撃をなぎ払い、生命喰らう神罰を重ねて鈍らせる
疾く、駆けて放つは朱華
衝撃波に桜花のオーラ重ねて身を守り
カムイの太刀筋に斬撃を重ねてお見舞するわ!
やっぱり流れ星は、見つけて嬉しいものがいい
厄災の流れ星はお呼びではないのよ!
夜を迎えた邸宅が静かなのは、屋敷にあれほどいた猫や動物達の姿が、今は一切ないこともきっと一因。
けれどそれは、万全に準備が整っているという証拠でもある。
朱赫七・カムイ(禍福ノ禍津・f30062)は周囲をくるりと朱砂の彩を巡らせてから、ひとつ頷いて。
「よし、避難が間に合ってよかった」
「さてと、かぁいい子達も無事に避難させたことだし……思いっきり戦えるわね!」
「あの子らの日常を守るためにも降り注ぐ厄を祓わねば」
誘名・櫻宵(咲樂咲麗・f02768)と共に刹那見上げるのは、天に突如煌めいた耀き。
静寂と夜空が破られ、寝殿造の屋敷へと降り注がんとする流星はそう、災厄を齎す凶星。
妖の裂け目から姿を現したのは、アマツキツネ――流星の化身とも言われている、空飛ぶ狐の妖・天狗であった。
そして天狗が率いるのは、有象無象の妖の雑兵。
だが、そんな妖の群れの襲撃も、事前にわかっていたこと。
しかも此処はただの豪華な屋敷ではなく「対妖要塞」、迎撃準備は万全で。
それに何より、貴族達の士気が高いのは、つわものである猟兵達が一緒に戦ってくれるから。
そんな貴族達が、周囲の雑兵の相手はしてくれるということだから。
「貴族たちの支援もありがたいわ。カムイ、恩に報いましょう」
「そうだね、サヨ。私達を信じ頼りにしてくれているのだ、遅れを取るわけにはいかないよ」
――此度の戦は天狗狩り、派手に華麗に咲かせましょう!
――天狗狩りと洒落こもうか!
ふたりが向かうのは、一等ギラギラと煌めく悪しき流星の元。
裂け目から現れた凶星を堕とすべく、空翔ける狐を狩るべく並び立って。
カムイが構えるは桜龍の牙、朱砂の神刀。
(「きみの隣、共に戦えることは何時だって嬉しく心強い」)
そう朱の視線向ければ、桜霞む春麗のいろと重なって。
「凶兆を告げる妖であるならば──禍津神であるあなたも、放ってはおけないでしょ?」
「そうだ。厄を祓い従えるのが禍津神たる私の役のひとつ」
目にものをみせねばな……! と。
ぐっと気合を入れるその姿を見れば、櫻宵も柔く瞳細め笑って。
改めて妖し星を見上げ、抜き放った刃を向ける。
「流星の悪厄を斬るわよ!」
星に願いを掲げる七夕の日を、祝いと共に迎えられるように、と。
そして刹那、戦場に響き始めるのは、アマツキツネの鳴き声。
同時に、星の如く輝く狐火が灯って。
「流星、と冠するだけあって素早いわね……」
流星の如く輝く霊力を迸らせ、我が物顔で空を飛翔する狐の速きその動きはまさに流星の化身。
だが、自由に天を翔けることをみすみす許したままにしておくわけはない。
「逃がしはしない!」
カムイが巡らせるは、不運を齎す神罰。
さらに道塞ぐように斬撃をなぎ払った櫻宵が、生命喰らう神罰を重ねれば。
『コォォン……、ッ!?』
災厄を振り撒かんとする流星をつかまえ、その動きを鈍らせる。
相手は強力な妖ゆえに、完全には封じられないが……でも、それでいいのだ。
(「少しでも動きが鈍ればよい」)
……その隙に斬る! と。
カムイは眼前の凶星を叩き斬るべく、櫻宵と共に距離を詰めて。
焼却の厄や狐尾型の星光が繰り出されれば……そうはさせない! と紡ぎ結ぶ。
―― 人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身は
「愛しき巫女は傷つけさせない」
放つ再約の神罰をもって、天狗が約した星の行方を断ち書換え相殺するべく、齎される厄災を否定して打ち消していく。
そして、朱桜纏う喰桜の閃きに重ねて。
――咲かせて、散らせて、奪って、喰らって
「あなたは美味かしら」
衝撃波に桜花の守りを纏わせ――疾く、駆けて。
『……ギャァッ!』
神鳴らす鈴の音と、咲いては零れる朱桜の揺らめきに合わせて、櫻宵が放つは、空間ごと存在を断ち斬る刀が閃き咲かせる朱華の斬撃。
だって、思うから……やっぱり流れ星は、見つけて嬉しいものがいい、と。
だから、堪らず声を上げる狐へと櫻宵は言い放つ。
「厄災の流れ星はお呼びではないのよ!」
「斯様な流れ星は求められていないのだ!」
そしてカムイも――退け! と。
己の巫女と共に眼前の災厄を祓うべく、星を堕とす桜を重ね咲かせる。
……七夕は皆、心穏やかに祈り願える日としたい、と。
煌めく天の川を流れるのは、願い叶える綺羅星であって欲しいから。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
八秦・頼典
ミルナ様(f34969)と
おや、いつの間に
…何か用事があるとなれば仕方ないね
(これは気を使わせてしまったかな…後で蘇を贈ってフォローしておかないと
ええ、あれこそが凶つ星の使者…|天狗《アマツキツネ》
わざわざ護りが堅い鬼門を目指してやって来るとは随分舐められたものだけど、それだけの自信があるとなれば倒し甲斐あるものさ
このまま箒星の如く飛翔し続け、輝く星焔を屋敷外にも振りまかれたら厄介だし…オン!
『雷電の大鷲』となり、ミルナ様と共に空を翔けよう
迸る雷撃で感電させ鳴き声を封じる
これで動きと突撃の勢いを阻害できれば、ミルナ様が振るう武器にボクの身を宿らせよう
刃から血肉へと通電し、内からビリビリさせるよ
ミルナ・シャイン
頼典様(f42896)と
あの子ったらこんな時に急用を思い出したって帰ってしまって…(注:空気を読んだらしい)
でも不在の親友の分まで頑張らなくてはね!
あれが妖…アマツキツネですの?あんな綺麗な妖もいますのね…
頼典様、鷲にも変身できますのね…!格好いい!
そういえば彦星アルタイルはわし座の星だとか、やっぱり頼典様はわたくしの彦星様ですわ!
わたくしも!と『ライトニングキャバリア』で飛翔、スピードでは敵いませんが…突撃してくるなら【武器巨大化】で巨大化した盾で防御、こちらも飛翔突撃し【シールドバッシュ】【体勢を崩し】雷を宿した細身剣で【追撃】を。
参りましょう、頼典様!
(まさに共同作業…!ドキドキしちゃう
夜が訪れた屋敷内には、沢山いた猫や動物達の姿もないけれど。
「あの子ったらこんな時に急用を思い出したって帰ってしまって……」
急にそう帰ってしまった親友の姿も、此処にはなくて。
ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)はそう首を傾けつつも、でも気合を入れる。
……でも不在の親友の分まで頑張らなくてはね! と。
この静かな山奥の邸宅を襲撃するべく、妖の群れが現れることが予知されているから。
そんな、既に此処にはない彼女の姿に……おや、いつの間に、なんて。
「……何か用事があるとなれば仕方ないね」
八秦・頼典(平安探偵陰陽師ライデン・f42896)はそう口にしながらも。
でも勿論、彼にはわかっている。
(「これは気を使わせてしまったかな……」)
その行動が、空気を読んでのことだということを。
そして……後で蘇を贈ってフォローしておかないと、と。
女性への気配りはやはり決して怠りはしない頼典である。
それから不意に、闇に覆われていたはずの空が眩き光に耀けば――天が裂けて。
そこから現れたのは、星の如き、凶兆を告げるもの。
ミルナは燦然と耀くその姿を見上げ、聞いていた話を思い返しながら紡ぐ。
「あれが妖……アマツキツネですの?あんな綺麗な妖もいますのね……」
「ええ、あれこそが凶つ星の使者……|天狗《 アマツキツネ 》」
頼典はそれから、雑兵率い迫る災厄を見遣り続ける。
「わざわざ護りが堅い鬼門を目指してやって来るとは随分舐められたものだけど」
……それだけの自信があるとなれば倒し甲斐あるものさ、と。
妖どもが攻め込んでくるという北東はそう、万事に忌むべき不吉な方角とされている鬼門。
普段から妖の襲撃に備えている貴族達でも手に負えぬと、猟兵へと要請するほどの敵ではあるのだけれど。
頼典も正一位という階位にまでのぼりつめた陰陽師、動じることなどなく、空飛ぶ狐の妖を見遣って。
(「このまま箒星の如く飛翔し続け、輝く星焔を屋敷外にも振りまかれたら厄介だし……」)
刹那……オン! と。
その姿を『雷電の大鷲』へと変じさせて。
ばさりと翼広げる姿を見れば、ミルナは海色の瞳を煌かせて。
「頼典様、鷲にも変身できますのね……! 格好いい!」
そして大きくこくりと頷き、煌めく天の川の下で思う。
(「そういえば彦星アルタイルはわし座の星だとか」)
……やっぱり頼典様はわたくしの彦星様ですわ! って。
けれどミルナは、橋が架かるまで待っていることなんてできないから――わたくしも! と。
天の川を泳ぐように、頼典と共に空を翔ける。
「おいでなさい、星霊グランスティード『パライバ』!」
青緑の瞳とたてがみを持つ、青き鎧を纏った美しい白馬に乗って。
ピンクへと色が移ろう南国の海色の髪や尾鰭を、煌めく星間に揺蕩わせながら。
『――コォォォン、コォォーン!』
そして鳴き声を響かせ、高速で旋回する星の如く輝く狐火を召喚する天狗にも怯むことなく。
星空透ける水の透明感と光を放つシールドを巨大化させ、スピードを駆使して突撃してくる攻撃を防がんと立ち回れば。
『コォォン、……ッ!』
すかさず頼典が迸らせた雷撃が凶星を感電させ、狐火成すその鳴き声を封じる。
そして飛翔突撃しミルナが見舞ったシールドバッシュが見舞われれば、相手の動きと突撃の勢いを阻害して。
ぐらりと体勢を崩した妖の隙を見逃さずに、頼典は彼女が振るう得物にその身を宿らせる。
刹那、透明で鋭いダイヤモンドの刃を持つ美しい細身剣が、雷のいろを帯びて。
「参りましょう、頼典様!」
ミルナが刃の追撃を妖へと見舞えば、その血肉へと通電し内から痺れさせて。
(「まさに共同作業……!」)
堪らず悲鳴の如き狐の鳴き声が轟く中……ドキドキしちゃう、なんて。
ミルナは彼と共に天の川流れる空を駆けながら、ぐっと改めて握り締める。
彼の君の雷の色と、そして頬とお揃いの薄紅に仄かに染まって輝く、煌めく細身剣を。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ルーシー・ブルーベル
【月光】
星みたいなキレイな狐さん
でも災いを齎そうというのなら放ってはおけないわね、パパ
もふもふ猫さん達も傷ついてしまうし
関係なくない!
もの凄いスピードで空を飛ぶ狐さん
近づくのは危険ね…と、思うのだけど
いつも無茶無謀な黒パパが
そんな事を言って聞いて下さるとは思えないし
そう言うと思ってました!
ならルーシーが出来る事はただひとつ
狐さんから黒パパをお守りすること!
という事でララ!協力してね
『変身するお友だち』
パパ、乗って!
ララを蔦竜へと変化させ、こちらも空へと発ちましょう
狐さんの衝突を避け続けて接近するわ
花の芳香で少しでも動きを鈍らせることが出来れば
さあ、いってらっしゃい
狐さんはまだ此方を見ている
それはそれでパパが近づき易くなっていいわね
…と思ったら、あーー!!また黒ヒナさんをボールにして!
此方に投げられた時は慌ててキャッチ
よしよし、大丈夫?黒ヒナさん
黒ヒナさんの嘴の端に付いた血を拭って
狐さんがパパを狙いだした
…もう、戻ってきたらお説教よ
戻ってこないと承知しないんだから!
さ、お迎えにいきましょう
朧・ユェー
【月光】
あぁ?綺麗か?アレ
まぁ、キラキラはしてるけどなぁ
狐は狐だろ?
他の奴らがどうなろうと俺には関係無いが…
ちびっこいの言葉に溜息をついて
はいはい、わかったよ
おぉ、よく飛ぶな
近づかないとヤレないだろ?
やっぱりと言う顔でこちらを見上げるちびっこいの
ララ?あぁ、うさぎのぬいぐるみか
へぇ、デカくなるんだな
乗る?はいはい、ちびっこのをひょいと抱いてぽいっとララの背乗せ自分も乗る
花の香?なるほどこれで鈍らせるわけか
じゃあな
背から飛び降り
近づけたが敵は錯乱してるようで
ルーシーの方へと襲おうとしている
チッと舌打ち
頭の上の黒い物体を鷲掴みした後
狐の方へと投げる
ぴぃぃぃぃぃ!!?
黒い物体が狐の顔にぶつかり、バウンドして戻ってくる
パクリと喰われてたな
ぷるぷるしてる黒い物体をポイっとちびっこい方へ
俺をターゲットとして変更したな
俺たちをパクリ出来なくて残念だったなぁ
お前が喰われな
屍鬼
黒雛の嘴で傷つけた血で大鬼を呼び寄せ喰らう
妖は狐より鬼の方が最凶ってな
さてと、ちびっこいの説教を聴くか
面倒くさそうに見上げて笑う
ただでさえ、深い山奥の邸宅から見上げる空にはたくさんの星が瞬いていたのだけれど。
その静かな瞬きが満ちる空を裂くかのように現れた、燦然と耀く眩い星。
いや、だがそれは、願いを馳せるような綺羅星では決してなくて。
ルーシー・ブルーベル(ミオソティス・f11656)は、その輝きを確りと瞳で追いながら紡ぐ。
「星みたいなキレイな狐さん」
「あぁ? 綺麗か? アレ。まぁ、キラキラはしてるけどなぁ。狐は狐だろ?」
眼前を翔けるのは、流星の化身とも呼ばれている空飛ぶ狐の妖・天狗。
同じく天を仰ぎながらも、そう首を傾ける朧・ユェー(零月ノ鬼・f06712)へと視線を移して。
「でも災いを齎そうというのなら放ってはおけないわね、パパ」
……もふもふ猫さん達も傷ついてしまうし、と。
今は安全な場所に避難しているとはいえ、猫や動物達のことを思えば、此処で妖を食い止めないと、危険にさらしてしまうかもしれない。
そう思えば、ぐっとさらに、ルーシーの気合いも入るというもの――。
「他の奴らがどうなろうと俺には関係無いが……」
「関係なくない!」
聞こえた黒パパの言葉にルーシーは即、そう声を上げて。
ユェーは溜息をつきつつも返す……はいはい、わかったよ、って。
それから改めて、流星の如く空を翔ける光を見遣れば。
「おぉ、よく飛ぶな」
(「もの凄いスピードで空を飛ぶ狐さん。近づくのは危険ね……」)
ルーシーはそう思うのだけれど、ふとちらり、ユェーへと視線を向ける。
だって、きっと。
(「……いつも無茶無謀な黒パパが、そんな事を言って聞いて下さるとは思えないし」)
なんて思った矢先。
「近づかないとヤレないだろ?」
「そう言うと思ってました!」
やっぱりと言う顔で言えば、こくりとひとつ頷いて。
黒パパがそう言うのならば、止めても聞かないことはわかっているから。
ならルーシーが出来る事はただひとつ――狐さんから黒パパをお守りすること! って。
「という事でララ! 協力してね」
――おねがい、飛び立って。
ララを青花咲く蔦竜へと変化させれば。
「ララ? あぁ、うさぎのぬいぐるみか。へぇ、デカくなるんだな」
「パパ、乗って!」
「乗る? はいはい」
ユェーはそう返しながらも、ルーシーをひょいと抱いて、ぽいっとララの背に。
その後、自分もララに乗れば――いざ、星が煌めく夜空へ!
そして見遣る天狗は、他の仲間の攻撃でかなりダメージは受けているとはいえ、やはり猛スピードで天を翔けている。
でも蔦竜が纏う香が、花弁と共にふわり、戦場に満ちれば。
「花の香? なるほどこれで鈍らせるわけか」
麻痺性の芳香が空飛ぶ妖の動きを抑制して。
流星の如く輝く霊力で飛翔し激突してこんとする箒星を躱せば、くるりと今度は接近して。
――さあ、いってらっしゃい。
ルーシーの瞳に見送られながら、じゃあな、とひらり。
ユェーは背から飛び降り、天狗を見遣れば、チッとひとつ舌打ちする。
天を翔ける流星の化身が攻撃対象に定めているのが、いまだ蔦竜とルーシーであるようだから。
だが勿論、怯むことも恐れることもなく、むしろ。
(「それはそれでパパが近づき易くなっていいわね」)
ルーシーはそう思っていたのだけれど。
瞬間――ぴぃぃぃぃぃ!!? と。
聞こえるのは、黒雛の絶叫!?
「あーー!! また黒ヒナさんをボールにして!」
そう……ユェーが頭の上の黒い物体こと黒雛を鷲掴みした後、天狗の方へとぶん投げたのだ。
そして、ぼふんっと狐の顔にぶつかり、ぽんっとバウンドして戻ってきた黒雛を再び手にして。
「パクリと喰われてたな」
ユェーはぷるぷるしている黒い物体を、今度はルーシーの方へとポイッ。
そんな黒ヒナさんを、ルーシーは慌ててキャッチ!
「よしよし、大丈夫? 黒ヒナさん」
そしてそう撫でながらも拭ってあげるのは、黒ヒナさんの嘴の端に付いた血。
それは、自らを傷つけたユェーのもの。
(「俺をターゲットとして変更したな」)
まんまと自分へと標的を変えた、凶兆を齎す星を堕とすために。
「……もう、戻ってきたらお説教よ」
――戻ってこないと承知しないんだから!
そう耳に届く声を背にしながらも。
「俺たちをパクリ出来なくて残念だったなぁ」
己の紅血の雫を滴らせ与え、ユェーは呼び寄せる。
屍鬼――容赦なく牙を剥く、狂気暴食の巨大な黒キ鬼を。
そして……お前が喰われな、と。
『! ……ギャァッ!!』
「妖は狐より鬼の方が最凶ってな」
暴れ回っていた悪しき流星の狐を、腹ペコの黒鬼が遠慮なく喰らえば。
天に轟くほどの鳴き声を上げて、ついに地へと堕ちる天狗。
そしてそんな、鬼に喰われ祓われた狐の姿を見届けてから。
「さ、お迎えにいきましょう」
ルーシーはララと共に、ユェーの元へ。
ユェーも、妖艶な月の如き金の瞳をふっと細めて。
「さてと、ちびっこいの説教を聴くか」
面倒くさそうに見上げて笑う――天の川を泳ぐように星空を翔け、自分を迎えにくる、娘達の姿に。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『季節の祭り』
|
POW : 祭りの会場を歩き回り、巡り尽くす
SPD : 祭りで催される遊戯に挑戦する
WIZ : 祭りの風景を眺め、歌を詠む
イラスト:del
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
凶兆を齎す狐の妖は猟兵の手で討たれ、雑兵どもも邸宅の貴族が全て祓い殲滅した。
夜空を裂くように発生した妖の裂け目も無事に塞がれ、静かな夜が山奥に戻ってくる。
そして平穏が戻ってきた広い屋敷には再び、ゆるりと気侭に過ごしている沢山の猫たちや動物たちの姿が。
これで妖による憂いは断たれた。
だが念の為、もう少しだけ様子見としてこの場に留まる者が居た方が良さそうだ。
それに、戦勝と感謝の宴をこれから、邸宅の貴族達は開いてくれるのだという。
「今宵の天気は、雲一つない晴れのようでございますので。七夕の宴を開くにはまたとない絶好の夜、七夕伝説の織姫と彦星も出逢えているに違いありませんね」
……このような七夕の宴が開けるのも猟兵の皆様のおかげです、と。
邸宅の主・虎正は抱いた猫を撫でつつ微笑み、改めて礼を告げてから。
まずは、平安風の七夕の過ごし方を案内する。
「七夕は、宮中行事として行事が行われておりますが。サトイモの葉の夜露を「天の川のしずく」として、墨を溶かし願いごとや和歌を認めたり。桃や梨、なすやうり、大豆、干し鯛、アワビなどを供えて星を眺めながら、香を焚き、楽を奏でて、詩歌を楽しんだりいたします」
この平安風な行事は、庭の一角で行なうという。
虎正の言うように、サトイモの葉の夜露を墨を溶かし「天の川のしずく」として、願いごとや和歌を認めたり。
香が焚かれ、楽が奏でられる中、美しく整えられた見事な庭で、天の川や星をゆったりと眺めるのも風流であるし。
聴くだけでなく、楽を奏でたり、詩歌を楽しんだりするのもまたいいだろう。
日中の宴で用意されていた各種平安菓子も引き続き楽しめるし、猫や動物達の菓子や餌も同じように貴族に言えば用意してくれる。
それから虎正は、こうも続ける。
「そのようなこの地に伝わる七夕行事も存分に楽しんでいただきたく思いますが。皆様の世界においての七夕の過ごし方も、是非体験してみたく。辰乃丞殿にお訊きしながら用意してみましたが、よりお詳しい皆様にご教授いただきつつ、楽しんでいただければ幸いです」
今回は平安風ではなく、猟兵達にとっては定番の七夕の過ごし方もできるという。
見れば、風にさらさらと揺れる、五色の短冊や七夕飾りを吊るされた大きな笹が。
この笹に、願いをしたためた五色の短冊や、千羽鶴や輪つなぎや吹き流し、星飾りや巾着やくずかごや網飾り、扇つづりにすいかに貝つなぎや三角つなぎや紙衣――それらを作って吊るして、飾りつけるのも、より七夕の夜が華やかになりそうだ。折り紙などの必要な材料や道具は勿論、折り方の本なども抜かりなく用意されているとのことで。自分達でマイペースに楽しむのも良いし、貴族達と作り方を模索しつつ作ってみるのも良いかもしれない。
そして七夕といえば、涼やかで美味しい、流しそうめん。
竹を割って作られた流し台は長く立派で、流す水は清らかなる山の美味しい水。白は勿論、たまにピンクや緑の色付きのものも流れてくるし。生野菜や湯で野菜、果物、うずらの卵など、つかまえることに夢中になってしまいそうな具材も。他にも、流したら水が汚れやすいものや食べられないものなどでなければ、おすすめの具材を持ち込むのも喜ばれるだろう。麺つゆやごまだれや薬味などは一通り用意してあるという。美味しく自由にそれぞれ楽しんで貰えれば、貴族達も喜ぶだろうし。やり方などは貴族達も慣れていないだろうので、教えてあげるのも良いだろう。
そして、星にちなんだ、万華鏡作りができる制作キットも用意されているという。
キラキラと輝く模様が変わるその美しさと不思議さが、平安貴族の興味を大きく惹いたようで、是非作ってみたいと、材料が揃っていて作り方の解説もついている制作キットをグリモア猟兵が入手したのだという。作り方は、紙筒に模様紙を貼り、反射板を作って三角にし、それを筒に入れ、飾りのパーツを入れて上下をとめれば完成――というもので。材料や道具は揃っているので、15分ほどで簡単にできるようだ。紙筒に貼る模様紙は勿論、好みや自分ならではなアイディアで折り紙やマスキングテープなどを貼ってみたり、絵を描いてみたり、デコデコにしてみるのも良いし。中に入れる飾りのパーツも、星や花やハートなどのスパンコールや透明なビーズやボタン、モールやセロファンなど、様々な色や形をしたものがあるので。好みの色どりや形のものを入れてみるのも良いだろう。
他にも、池に浮かべた舟の上からや、釣殿、邸宅内でごろり寝転がりながらだったり、猫や動物と戯れながらなどでも。
好きな場所から天の川や星空や庭園を眺めつつ、七夕の夜をのんびる過ごすのもまた良いだろうし。
自由に楽しく過ごせば、虎正をはじめとした貴族達も喜ぶだろう。
「私達もとても楽しみです。七夕の夜を、どうぞゆるりと自由にお過ごしくださいませ」
そう告げる虎正の声に合わせて、にゃーと鳴く猫もまた、皆と遊びたそうだし。
お言葉に存分に甘えて改めて歓待を受けつつ、平穏の戻ってきた七夕の夜を、目一杯楽しもう。
武富・昇永
そうか七夕か
天の川のしずくで溶かした墨で願い事を書いたり和歌を詠むとはなんと風流なことか
このような優雅さを思いつけるようになりたいものよ
さて、虎正さまや他の貴族の皆さまもその催しに参加されるはず
出世のためにも俺も参加しなくては!
むっ前方より猫来る…
しかし昼間のようにはいかん!
({座敷式神・出世魚モジャコ}に『欲望解放』して溢れた出世欲を注いで鱗を輝かせる)
ほれほれキラキラ輝いて気になるであろう?
さぁてモジャコに気を取られている間に…
なっ猫が四方から!
しまった!逆に呼び水になってしまったか!
ぬぅぅ!青天井の昇り鯉ならばこの難局も乗り越えて見せねば!
よし!こうなれば猫たちを背負うて参加するまでよ!
静けさを取り戻した夜空にはもう、修復された平安結界の効果もあり、妖の裂け目はほぼ見えなくなっていて。
天を仰げば見えるのは、キラキラと煌めく無数の星や流れるように美しい天の川。
武富・昇永(昇鯉・f42970)は念の為、もう少し滞在しておくことにした邸宅の様子を眺めて。
「そうか七夕か。天の川のしずくで溶かした墨で願い事を書いたり和歌を詠むとはなんと風流なことか」
天の川のしずく――サトイモの葉の夜露を溶かした墨で、さらりと願い事や和歌をしたためる貴族達の雅な姿に続ける。
……このような優雅さを思いつけるようになりたいものよ、と。
いや勿論、塞がれたばかりの妖の裂け目に異常がないか、暫く様子を見ておくためでもあるのだけれど。
昇永は今度こそ気合いを入れ、ひとつ大きく頷く。
「さて、虎正さまや他の貴族の皆さまもその催しに参加されるはず」
――出世のためにも俺も参加しなくては! と。
自分の名や功績を売り込んで、より出世街道の昇り鯉となるために。
ということで早速、邸宅の主である虎正を見つけて。
いざ、七夕の宴に参加……しようと、したのだけれど。
ふいにぴたりと、その足を止める昇永。
そんな彼が見つめる先には――。
「むっ前方より猫来る……」
にゃあ、と平和を取り戻した邸宅で気侭に過ごす猫たち。
そんな猫たちにじゃれつかれ、日中は殆ど貴族達に挨拶ができなかったけれど。
「しかし昼間のようにはいかん!」
刹那、欲望解放をして溢れた出世欲を注いだ、その鱗を昇永はぴかぴかと艶やかに輝かせる。
まさに猫対策にはうってつけな、魚の姿をした座敷式神・出世魚モジャコを。
「ほれほれキラキラ輝いて気になるであろう?」
そしてその思惑通り、うにゃ、うにゃんっと式神に夢中になる猫たち。
というわけで、今度こそ!
「さぁてモジャコに気を取られている間に……なっ猫が四方から!」
猫をひきつけているうちに貴族達に挨拶、とはいかないどころか。
気が付けば、猫に囲まれています……!?
いや、あまりにも猫にとって、モジャコは魅力的過ぎたから。
「しまった! 逆に呼び水になってしまったか!」
にゃにゃーと、あっという間に沢山集まってきちゃいました……!
だが、これで出世への機会を逃すわけにはいかないから。
「ぬぅぅ! 青天井の昇り鯉ならばこの難局も乗り越えて見せねば!」
昇永は決断するのだった。
ぴょこんとじゃれて飛びかかってきたり、足元ですりすり甘えている猫たちを、抱っこしたりおんぶしたりしながらも。
「よし! こうなれば猫たちを背負うて参加するまでよ!」
虎正や貴族達と、そして猫たちと一緒に――是が非でも、宴に参加します!
大成功
🔵🔵🔵
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
悪(猫の敵)は滅びたわ。
ということで猫さん(この世の天国)のところへ戻るわよ。
七夕も万華鏡つくりもとっても楽しそうなのだけれど、
「残念だけど猫さんと遊ぶ方がいいのよね・・・」
過剰にならない程度にご飯をあげたりなでなでしたり、もふもふしたり。
楽しみながら、ふと思うことが。
猫さんは七夕を理解しているのかしら?
目線を低くして、猫さんと合わせて。
「ねえ、七夕ってわかるかにゃ?」
首をかしげてくれたりするかもしれないわね?
それもまたかわいいけど。
先程までは、妖の群れがわんさか押し寄せていた邸宅であるけれど。
静けさと平穏を取り戻した屋敷には再び、にゃあっと。
避難していた猫さんたちもみんな戻って来ているから。
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)の足は逸るように、そして迷いなく向かう。
「|悪《 猫の敵 》は滅びたわ。ということで|猫さんのところ《 この世の天国 》へ戻るわよ」
猫さんたちの日常を脅かすような悪は確りと討ったから。
また存分にもふもふすりすり、ふるもっふ……いえ、妖の裂け目が塞がれたばかりであるため、一応様子見も兼ねて邸宅に暫しとどまっておくことに。
そして、もふもふ猫さん天国状態の邸宅内を歩んでいれば。
色の違う宝珠の瞳がふと映すのは、七夕の祭りを楽しんでいる人達の姿が。
定番の過ごし方や、物作りしていたり、星を眺めたり……猫と同様、人々も思い思いゆったりとすごしていて。
(「七夕も万華鏡つくりもとっても楽しそうなのだけれど」)
キラキラくるりと、星のように煌めいては模様や彩りを変える万華鏡作りにも少しだけ心惹かれたりはするものの。
でもやはり、ヴィオレッタの心は揺るがない。
「残念だけど猫さんと遊ぶ方がいいのよね……」
眼前の猫さん天国を差し置いて別のことができるか、いいえできません!
というわけで、早速。
過剰にならない程度にご飯をあげたりなでなでしたり、もふもふしたり、もふもふしたりと――ねこねこタイム!
そんな至福すぎる時間を存分に楽しみながらも、ふとヴィオレッタには思うことが。
(「猫さんは七夕を理解しているのかしら?」)
そうじいと見つめてみるけれど、見ているだけではわからないから。
目線を低くして、猫さんと合わせて――訊いてみることに。
「ねえ、七夕ってわかるかにゃ?」
そして、そんな自分の問いかけに、にゃ? と。
こてんと首を傾げる猫さん。どうやらわかってなさそうではあるものの。
でも、ヴィオレッタにとっては大満足であった。
首をふにゃん? と傾けるそんな猫さんの姿にきゅんとしながら――それもまたかわいいけど、なんて。
大成功
🔵🔵🔵
紅筆・古金
無事に終えたな、と息をつきながら、こちらも役目は終えたとばかりに方に乗ってきたカグツチを撫でる。
さて、せっかくだ、平安の七夕というのを楽しんでみよう。
とはいえ、和歌なんぞ出来るような雅者ではないので、天の川のしずくとして願い事をしたためるか。
【どうか家族皆、幸いでありますように】
ありふれた、けれども大切な願いをしたためてから、その裏に小さく
【いつか出会えますように】
と添えておく。
「さてカグツチ、またちぃとなにか食べさせてもらうかい?」
願いをしたためてからそうカグツチに笑いかけて、また貴族たちの世話になりつつ、穏やかに話でもしよう。
先程まで、妖の群れが押し寄せていたなんて嘘のように。
星の瞬く音さえ聞こえそうな、静かな山の夜が戻ってくる。
けれど今宵見上げる空は、ただの星空ではなくて。
雲一つない晴れた空に天の川が美しくも悠然と流れ、織姫星や彦星が煌めいている。
そんな、年に一度の七夕を無事に迎えられた邸宅で……無事に終えたな、と。
紅筆・古金(巫女の血を継ぐ人・f43521)は息をつきながら、撫でてあげる。
こちらも役目は終えたとばかりに、ぴょこんと肩に乗ってきたカグツチを。
猟兵達は要請通りに妖の大将を討ちとり、カグツチも確りと邸宅の猫や動物達を守ったから。
もう妖の裂け目は閉じられ、平安結界の効力で見えなくなっているものの。
念の為、もう少しだけ様子を見ながらも、猫たちが再び気侭に闊歩する平和な屋敷内を歩んで。
貴族達が準備したという宴へと、カグツチと共に足を運んでみる古金。
そんな今宵開かれるのは勿論、七夕の宴。
一言に七夕の夜を過ごすと言っても、様々な趣向を貴族達は用意してくれているようだけれど。
「さて、せっかくだ、平安の七夕というのを楽しんでみよう」
古金が今回楽しんでみるのは、このアヤカシエンパイアならではな七夕の過ごし方。
貴族達は墨を磨り、思い思いに和歌を詠んだり、筆を走らせたり、見ているだけでも風流な雰囲気を感じるが。
(「とはいえ、和歌なんぞ出来るような雅者ではないので、天の川のしずくとして願い事をしたためるか」)
古金も、まるで空をから落ちてきたような天の川のしずく――サトイモの葉の夜露を墨に溶かして。
こう、したためてみる。
――どうか家族皆、幸いでありますように。
ありふれた、けれども大切な願いを。
それからふと裏返してから、小さくこうも添えておく。
――いつか出会えますように。
見上げる空に煌めく、今宵の織女星と牽牛星のように。
そして願いをしたため終えれば、動いた分、空腹を感じて。
きっとそれは、肩に乗っている相棒だって同じだろうから。
「さてカグツチ、またちぃとなにか食べさせてもらうかい?」
そうカグツチに笑いかけて、古金は嬉し気に自分達をもてなしてくれる貴族達の世話にまたなりつつも。
「猫殿には乳粥を、猟兵殿には何を用意いたしましょう? 酒につまみに、甘味もございますが」
「そうだな、先程も椿餅を用意してもらったが……甘い菓子を貰うかな」
古金は何気に甘いもの好きで健啖家だから、この世界の菓子もしっかりと堪能しつつ。
七夕の夜空の下でゆるりと、穏やかに会話や甘味を楽しむことにする。
大成功
🔵🔵🔵
ココ・ロロ
ねこさん?
ふふ、ついてきたのですね
ココは万華鏡というのが気になるのですが…
お手伝い、してくれますか?
かわいいお返事が聞ければ
一緒に万華鏡作りです!
筒紙は黄色と白
飾りはどれに…これがいいですか?
ふふー、ねこさんのおかげで良いものが出来ましたね(詳細お任せ
思ったより簡単でしたから、もうひとつ
同じ色の筒紙にお星様のシールを貼って
飾りは白と黄色のビーズとお星様をたくさん
食べ物のも入れた方が…なんて
…えへへ、気に入ってもらえるでしょうか
それから
…ねこさん、あのね
…ココのおうちに、来ませんか?
にゃあと良いお返事がもらえたらなら
貴族さんに知らせに行かないとですね
ココはこの子とずっといっしょにいたいです、って
妖の裂け目が無事に塞がれれば、キラキラ綺麗なお星さま輝く夜空が戻って来て。
屋敷の中にも再び、気侭に過ごしている猫や動物たちの姿が。
そんな平和を取り戻した七夕の夜を迎えた邸宅を、わくわくきょろりと眺めていたココ・ロロ(ひだまり・f40324)であったが。
にゃーと鳴く声と同時に、ゆらり揺らしていた尻尾をてしてしっとされて。
「ねこさん? ふふ、ついてきたのですね」
振り返ってみれば、とことことついてくるのは、さっき一番仲良くなったねこさん。
だからまた一緒に、ねこさんと屋敷内を歩いて回ってみれば。
色々な七夕の行事や遊びがいっぱいあるみたいだけれど……その中でも特に、お耳や尻尾がそわりと反応したのは。
「ココは万華鏡というのが気になるのですが……」
くるりと覗けば、お星さまのような煌めきが七変化。そんな不思議な、万華鏡というもの。
そしてひょこりと屈んで、ねこさんにも訊いてみれば。
「お手伝い、してくれますか?」
にゃーんと、かわいいお返事が聞けたから――いざ、万華鏡作りに挑戦!
筒紙は、黄色と白のものを選んでみて。
「飾りはどれに……これがいいですか?」
ねこさんが肉球でてしっとしたのは、おさかなに折られた折り紙。
そんなおさかなさんたちを、キラキラの天の川に泳がせてみて。
浮かべた折り紙のお舟の上に、ねこさんや森の動物さんたちのシルエットをきゅきゅっと頑張って描いてみた後。
「ふふー、ねこさんのおかげで良いものが出来ましたね」
ねこさんと一緒に選んだ、気になったキラキラのビーズやぼたんを中に入れれば……完成!
覗いてくるくるしてみれば、ココとねこさんが作った、お星さまみたいな模様がぴかぴか。
それから――思ったより簡単でしたから、もうひとつ、と。
ココは先程と同じ色の筒紙に、お星様のシールをぺたぺたと貼って。
白と黄色のビーズとお星様をたくさん飾りつつ。
食べ物のも入れた方が……なんて思いながらも、作業を進めていけば。
「……えへへ、気に入ってもらえるでしょうか」
お揃いの筒紙の万華鏡がもうひとつ、完成。
そんな上手にできた万華鏡作りに、ゆらゆらとちょっぴり誇らしげに尻尾を揺らしながらも。
「……ねこさん、あのね」
にゃーんとご機嫌に鳴いたねこさんへと、こうココは訊いてみる。
――……ココのおうちに、来ませんか? って。
貴族さんから、仲良くなった子がいれば、引き取っても大丈夫だと言われたし。
何より、一緒にこうやって過ごしてみて……やっぱり、ここでバイバイするのは寂しいって、そう思ったから。
ちょっぴりドキドキ、ねこさんのお返事を待てば。
すぐに、にゃあ、と鳴き声が聞こえた後、ぴょこんとココの膝の上に飛び乗ってくるねこさん。
そんな良いお返事をくれた子をぎゅっと抱っこして、一緒に尻尾をゆらりら。
ココはねこさんを連れて、星空の下を歩き出す。
「貴族さんに知らせに行かないとですね」
改めてあの貴族さんに、今の気持ちを伝えるために。
……ココはこの子とずっといっしょにいたいです、って。
大成功
🔵🔵🔵
白矢羽・尭暁
れーくん、案内お疲れ様
でもこの後は、僕のお世話をしてもらうよ!
そうめん流しがしてみたい
このような食べ方、したことがない。外の世界には面白いものもあるものだね
うん、では……やってくれ、れーくん!(お箸構えて)
わ、わ、とれた!見てたかい、れーくん、僕の見事な箸さばきを!
えっ、もう次? あっ、や、野菜……! く、逃した!
もう一回、さっきの!
え、動体視力が鍛えられ? う、うーん…そう、かな?
なんでも鍛錬にしちゃうよね、れーくんは
美味しいの食べたら、交代だよれーくん!
僕も流してみたい、だから食べるのは君だよ
これもお世話のうちだよ
ほらほら、鍛練にもなるんでしょ
大丈夫、任せて
じゃあいくよ、それっ、あッ(多い
無事に妖を討伐し、天を裂いていた目も塞ぐことができたから。
やはりスンとはしているが、すぐさま駆け付けた従者の姿を見れば。
「れーくん、案内お疲れ様。でもこの後は、僕のお世話をしてもらうよ!」
白矢羽・尭暁(金烏・f42890)は労いの言葉と共に、彼に次の任を与える。
当の従者は言われなくとも、きっと甲斐甲斐しく自分の世話をするだろうけれど。
それに彼は、主の変化にはよく気が付くから。
「……尭暁様、髪に何やら光るものが」
失礼しますと伸ばされた辰乃丞の手には、八咫が隠していたキラキラが。
先程までちょっぴり不機嫌だった八咫もお気に入りのキラキラを見つけ、今は上機嫌に宝探しに勤しんでいるようだ。
そんな八咫の機嫌が直ったことに少しホッとしつつも。
尭暁が金の瞳を向けるのは、何やらわくわくするような見慣れぬ青竹の流し台。
「そうめん流しがしてみたい」
そう、それは――他の世界では七夕の定番であるという、そうめん流し!
「このような食べ方、したことがない。外の世界には面白いものもあるものだね」
「私も初めてですが、やり方は確と把握しましたのでお任せください」
辰乃丞はそうやる気満々、素麺や野菜などの具が入った器を手にして。
「うん、では……やってくれ、れーくん!」
尭暁も、お箸をしゃきんと構えて準備万端!
いざ参ります、とそっと辰乃丞が素麺を流せば、すいっとすかさず掬ってみせて。
「わ、わ、とれた! 見てたかい、れーくん、僕の見事な箸さばきを!」
「見事なお手並みです、尭暁様。では次はこちらを」
「えっ、もう次? あっ、や、野菜……! く、逃した!」
次に流されたプチトマトは箸の間をすり抜けて、ころころと転がっていってしまう。
それもまた楽しくはあるのだけれど……でも、やはり。
「もう一回、さっきの!」
次こそはと気合いが入る尭暁。
そして、何だかふと真剣に思考する従者の様子に気付き、首を傾げれば。
「これは動体視力が鍛えられそうです。良い鍛錬になるかと」
「え、動体視力が鍛えられ? う、うーん……そう、かな?」
楽しくて美味しい、とはちょっと違う従者の思考に一瞬瞳をぱちりと瞬かせるも。
「なんでも鍛錬にしちゃうよね、れーくんは」
それがまた彼らしくもあると頷いていれば……参ります、と。
再びミニトマトが、ころりと流れてきたから。
「今度はよく狙って……わ、れーくん! とれた!」
「はい。お見事です、さすがは尭暁様」
そう自分のことのように何だか誇らしげな従者へと、掴んだトマトをにこにこ見せる尭暁であった。
そして美味しく楽しく、つるつると素麺や野菜を味わえば。
「交代だよれーくん! 僕も流してみたい、だから食べるのは君だよ」
「次は私、ですか?」
「これもお世話のうちだよ。ほらほら、鍛練にもなるんでしょ」
……大丈夫、任せて、と。
素麺や具の入った器を受け取って。
相変わらず主の自分にしか分からない機微だけれど、何気にふんふんと気合が入っている従者の姿に笑みながら。
彼にも、楽しく美味しく食べて貰おうと、いざ――。
「じゃあいくよ、それっ、あッ」
「……!?」
どばっと、大量に流しちゃいました……!?
そしてそれを必死な箸遣いで、なるべく逃さず掴まんと奮闘する従者だけれど。
きっと彼にとって、良い鍛錬になった……はず?
大成功
🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふわぁ、アヒルさんお疲れ様です。
大活躍でしたね。
そんなアヒルさんをお友達の方々が称えてますよ。
ほらアヒルさん、声援には応えてあげなくちゃね。
ふええ、アヒルさん怒らないでくださいよ。
アヒルさんをからかっては……少しはしてますけど、アヒルさんが猫さんと仲良くなってほしいだけなんです。
夜空を流れる天の川を裂くように発生していた妖の裂け目。
だが猟兵達と貴族達の手によって妖を殲滅し、裂け目も無事に塞がれて。
すでに何事もなかったかのように、平安結界が七夕の夜空を無数の星で埋め尽くしている。
もう妖の脅威は去り、平穏が戻ってきた……と言ってもいい現状だろうが。
念の為もう少しだけ様子を見ておこうと、貴族の邸宅へと戻ったフリル・インレアン(大きな|帽子の物語《 👒 🦆 》はまだ終わらない・f19557)とアヒルさん。「ふわぁ、アヒルさんお疲れ様です。大活躍でしたね」
フリルは改めて、ピンチをチャンスにしつつも勇敢に敵に刺さっていたアヒルさんを労い、その大活躍ぶりを口にして。
当然と言ったようにどや顔しているアヒルさんに、こう続ける。
「そんなアヒルさんをお友達の方々が称えてますよ」
平穏を取り戻したのと同時に、避難場所から再び屋敷へと戻ってきた猫や動物たちを見回しながら。
そして相変わらずどやっているのに、やっぱり自分の帽子から何気に降りようとしないアヒルさんを促す。
「ほらアヒルさん、声援には応えてあげなくちゃね」
アヒルさんの大活躍ぶりを称え迎えるかのように、にゃーにゃーと鳴きながらも。
フリルの足元をてしてし、懐っこくすりすりと甘えてきては、構って欲しそうな猫たちを見回して。
それからそんな猫たちを避けるかのように、やはり一向に帽子から降りないアヒルさんへと、そう軽い感じで口にしたフリルであったが。
「ふええ、アヒルさん怒らないでくださいよ」
帽子の上から、ぷんすかつんつんされれば、慌ててアヒルさんを宥める。
いえ、アヒルさんをからかっては……少しはしてますけれども。
でも、フリルは集まってくる人懐っこい無邪気な猫たちを改めて見遣りながらも、こう思うから。
……アヒルさんが猫さんと仲良くなってほしいだけなんです、って。
大成功
🔵🔵🔵
真宮・律
【調和の絆】で参加
別の場所の案件もどうにかなったな。
瞬、朔兎、お疲れ。さすが双月のバディだ。傭兵の俺でも全く心配していなかった。
ふむ、七夕の祭りに奏楽の機会が与えられるとは。俺たちは音楽一家でもある。これ(銀のトランペット)は少々うるさいかと思うが、瞬のフルートと皆の楽が合わされば。
俺と瞬の楽器、奏と星羅の歌、奏と朔兎の舞がくわわれば最高の楽を提供できる。戦場で鍛えた音楽が、こんな時に役に立つものだな。
今日は星に願いをこめる夜。どうかこの世界に平和が訪れるように。残照のサンクトゥスを奏でる。
真宮・響
【調和の絆】で参加
やれやれ、あっちも凄く手強かった。瞬、朔兎、どうやら切り抜けたようだね。さすが双月の対。歳は大分離れてるんだが、やっぱり似てるねえ。
ふむ、サムライエンパイアにも縁が深いので七夕はよくしってるよ。七夕に奏楽の機会が得られるとは。ああ、音楽一家の本領発揮だ。
まあ、トランペットもフルートも家族で音をあわせれば調和するんじゃないか?星羅、音律併せるよ。歌い手だからね。赫灼のアパッショナート発動。星羅の歌に合わせ、歌う。
律と瞬の楽器、アタシと星羅の歌、奏と朔兎の舞もくわわれば。切なる思いを願う七夕の夜に。願いを叶える為に思いを込めて歌うよ。
神城・瞬
【調和の絆】と参加
朔兎も大した怪我がなくてよかった。やっぱり君と一緒だと負ける気がします。ああ、家族の皆も来てくれました。なんとかなったようです。本当、この災い、早くなんとかせねば。
ふむ、七夕の夜に奏楽を添えると。音楽一家としての顔も魅せられそうです。ええ、僕のフルートもお父さんのトランペットに合わせられますよ。
かえってこの平安の世には変わった音は映えるのではないでしょうか?清光のベネディトゥクス発動。ちょうど楽器、歌唱、舞バランスよく二人そろってますね。
僕と奏も、父さんと母さんも。そして星羅も朔兎も。奇跡のような巡り合いでした。この楽の音が、願いを叶える響になりますように。
神城・星羅
【調和の絆】で参加
兄様と朔兎様がご無事でよかったです。うん、やはり似ていますね。纏う雰囲気や漂う気品が。性格が違うんですが、魂が対なのは確かですね。
七夕は陰陽師にとって重要な行事です。ええ、難しい事はなしに、今は家族の皆様と奏楽を。なにしろ音楽も職業としていますしね。
プロの歌い手である母様と歌える時がくるとは。母様の歌に合わせることも可能ですが、お言葉に甘えて、神籟の祝詞を。
ああ、お父様とお兄様の楽器の音もいい。故郷の音とは違いますが、音律の陰陽師としていろいろな音を聞くのも経験です。もう姉様と朔兎様の舞も違和感ないのは流石。
願いの星の夜に願いの奏楽を。きっと、平穏が訪れますとも。
真宮・奏
【調和の絆】と参加
兄さん、朔兎、お互い無事なようだね。うん、全く心配してなかったよ。だって、まとうオーラとか素の性格似てるし。結局、大切なものの為には全力でしょ?二人とも。
え?七夕の夜に奏楽。最高。更にお父さんと兄さんの演奏とお母さんと星羅の歌と。なら必要なのは舞だ!!朔兎、一緒に行こう。楽器も歌も得意なの知ってるけど、一緒に舞練習してたよね?
うん、雅な舞もできるよ。そこは朔兎の得意なのに合わせる。キャリアは私の方が上だし。さあ、踊ろう!!音楽一家が披露する最高の盛り上げを!!
私達家族の出会いと馴れ初めは星の導きのようだった。祈るよ、この世界に笑顔が戻りますように。
源・朔兎
【調和の絆】で参加
うん、俺はぜんぜん元気だぞ!!瞬さんもまだ余裕のようだな。正直、いままでの戦で一番最高だった!!これからもよろしく頼むぞ!!
あ、愛しの姫が来た!!師匠達も件を終えたようだ。奏楽か?戦いの他に
民に貢献できるとは嬉しい!!それも音楽に縁深いからな。俺たち。
うん、師匠と瞬さんの楽器も雅な音しか聞いたことない俺には新鮮だ!!しかも二人とも上手いし。星羅も音律の陰陽師だし、響も優れた歌い手だ。
わかってる!!足りないのは舞手だ!!プロの舞手である奏さんと練習した。まあ、まだ地元の舞しか披露できないが、いつかは。
ああ、星の巡りで俺たちが集まったように。この世界にも安らぎを。強く願う。
先程まで敵の大群が押し寄せていたのがまるで夢か幻かのように、穏やかで静かな夜。
空を見上げれば、何事もなかったかのように、発生していた裂け目もきっちりと塞がれているけれど。
だが平穏な夜を迎えられたのは、悪しき流星の化身率いる妖の群れを討ち倒したからに違いなくて。
「朔兎も大した怪我がなくてよかった」
「うん、俺はぜんぜん元気だぞ!! 瞬さんもまだ余裕のようだな」
妖の首領との戦いに共に臨んだ神城・瞬(清光の月・f06558)と源・朔兎(既望の彩光・f43270)は、互いの無事を確認しつつも。
「やっぱり君と一緒だと負ける気がしません」
「正直、いままでの戦で一番最高だった!! これからもよろしく頼むぞ!!」
先程の絶妙に息が合った戦いぶりを思い返しながら、頷き合っていれば。
ふと向けた視線の先、同時に口にする。
「ああ、家族の皆も来てくれました。なんとかなったようです」
「あ、愛しの姫が来た!! 師匠達も件を終えたようだ」
他の場所の対処にあたっていた家族達の姿を見つけて。
「別の場所の案件もどうにかなったな」
「やれやれ、あっちも凄く手強かった」
真宮・律(黄昏の雷鳴・f38364)と真宮・響(赫灼の炎・f00434)も、無事に成すべきことを終えた後。
天狗の相手を担ったふたりと合流すれば、労いの言葉を。
「瞬、朔兎、お疲れ。さすが双月のバディだ。傭兵の俺でも全く心配していなかった」
「瞬、朔兎、どうやら切り抜けたようだね。さすが双月の対」
そして、神城・星羅(黎明の希望・f42858)と真宮・奏(絢爛の星・f03210)も合流すれば、瞬と朔兎へと視線を向けて。
「兄様と朔兎様がご無事でよかったです」
「兄さん、朔兎、お互い無事なようだね」
「歳は大分離れてるんだが、やっぱり似てるねえ」
そんな響の言葉に同意するように、すぐに大きく頷けば。
「うん、やはり似ていますね。纏う雰囲気や漂う気品が」
「うん、全く心配してなかったよ。だって、まとうオーラとか素の性格似てるし」
「性格が違うんですが、魂が対なのは確かですね」
それから、ふっと瞳を細めて続ける奏。
「結局、大切なものの為には全力でしょ? 二人とも」
「本当、この災い、早くなんとかせねば」
瞬はそんな奏の隣に並んで、彼女の言葉にそう返すのだった。
とはいえ、今回の案件は無事に成し遂げ、脅威も去ったことであるし。
念の為もう少しだけ様子見を兼ねて、邸宅で開かれる宴に参加することに。
そんな、これから催される行事と言えば勿論。
「七夕は陰陽師にとって重要な行事です」
星羅が言うように、今宵はちょうど七夕である。
平安の世で七夕は宮中行事としても執り行われていて。
「ふむ、サムライエンパイアにも縁が深いので七夕はよくしってるよ」
この世界だけではなく、響の言うように、サムライエンパイアをはじめとした他の世界でも、七夕の夜は特別である。
そして、そんな七夕の夜、美しい庭園に用意された舞台は。
「ふむ、七夕の祭りに奏楽の機会が与えられるとは」
「え? 七夕の夜に奏楽。最高」
「ええ、難しい事はなしに、今は家族の皆様と奏楽を」
律の言葉を聞いて、瞳を一瞬ぱちりと瞬かせた後。
ぱっと笑み宿す奏に、頷いて返す星羅。
そんな彼女に、朔兎も心躍らせて。
「奏楽か? 戦いの他に民に貢献できるとは嬉しい!! それも音楽に縁深いからな。俺たち」
「なにしろ音楽も職業としていますしね」
今宵の宴でどうぞご披露くださればと、そう家族での奏楽の機会を貰ったから。
「七夕に奏楽の機会が得られるとは」
「ふむ、七夕の夜に奏楽を添えると。音楽一家としての顔も魅せられそうです」
改めて紡いだ響は、瞬の声に瞳を細める――ああ、音楽一家の本領発揮だ、って。
そして律も、俺たちは音楽一家でもある、と。
取り出し手にしたのは、愛用の銀のトランペット。
「これは少々うるさいかと思うが、瞬のフルートと皆の楽が合わされば」
「まあ、トランペットもフルートも家族で音をあわせれば調和するんじゃないか?」
「ええ、僕のフルートもお父さんのトランペットに合わせられますよ」
平安の世では、トランペットの音は聞き慣れぬ音色かもしれないけれど。
「かえってこの平安の世には変わった音は映えるのではないでしょうか?」
瞬のフルートと合わされば、きっと気に入って貰えるような、思わず耳を傾けたくなる旋律になるだろうから。
――貴方の歩む道のりは祝福されていますよ。
清光のベネディトゥクスを発動し、優しく鼓舞するような瞬の音色が合わせてくれる中。
――ああ、進む道は間違っちゃいない。聖なるかな、ってな。
律も、情熱的に鼓舞するような、残照のサンクトゥスを奏でる。
(「今日は星に願いをこめる夜」)
……どうかこの世界に平和が訪れるように、と。
そう、煌めく星に願いを込めながら。
そんなふたりの演奏に耳を傾けて。
「うん、師匠と瞬さんの楽器も雅な音しか聞いたことない俺には新鮮だ!! しかも二人とも上手いし」
朔兎がそうふたりの旋律に感心したように聴き入っていれば。
「星羅、音律併せるよ。歌い手だからね」
「プロの歌い手である母様と歌える時がくるとは」
さらに演奏に重なるのは、響と星羅の歌声。
(「母様の歌に合わせることも可能ですが、お言葉に甘えて」)
――妙なる響、再起の力を。
香り高き風に乗せた神籟の祝詞を星羅がうたえば。
――我が胸に滾る熱情をここに!!
星羅の歌に合わせた、響の赫灼のアパッショナートの情熱を込めた歌声が、聞く人の感情をさらに大きく揺さぶって。
「星羅も音律の陰陽師だし、響も優れた歌い手だ」
響くふたりの歌に思わず聞き惚れる朔兎であるけれど。
びしっと奏が紡ぐ言葉に、こくりと大きく頷いて返す。
「お父さんと兄さんの演奏とお母さんと星羅の歌と。なら必要なのは舞だ!!」
「わかってる!!足りないのは舞手だ!!」
演奏と歌とくればそう、あとは舞があれば完璧!
そして、舞と言えば。
「朔兎、一緒に行こう。楽器も歌も得意なの知ってるけど、一緒に舞練習してたよね?」
「プロの舞手である奏さんと練習した。まあ、まだ地元の舞しか披露できないが、いつかは」
「うん、雅な舞もできるよ。そこは朔兎の得意なのに合わせる。キャリアは私の方が上だし。さあ、踊ろう!!」
奏と朔兎、ふたりで練習したから。
朔兎の舞に奏が合わせる形で、舞台へとひらり躍り出て。
演奏に歌に、そして舞に、と。
――音楽一家が披露する最高の盛り上げを!!
天の川が流れる星空の下、家族全員で奏楽を……調和の絆を披露する。
(「ちょうど楽器、歌唱、舞バランスよく二人そろってますね」)
(「俺と瞬の楽器、響と星羅の歌、奏と朔兎の舞がくわわれば最高の楽を提供できる」
瞬が吹くフルートに合わせ、トランペットを響かせながら、律は瞳を細める。
……戦場で鍛えた音楽が、こんな時に役に立つものだな、と。
そしてそれは、響だって同じ思い。
(「律と瞬の楽器、アタシと星羅の歌、奏と朔兎の舞もくわわれば」)
切なる思いを願う七夕の夜に……願いを叶える為に思いを込めて歌うよ、って。
そんな家族で奏で合う音を星羅は噛みしめながらも。
(「ああ、お父様とお兄様の楽器の音もいい。故郷の音とは違いますが、音律の陰陽師としていろいろな音を聞くのも経験です」)
見つめるは、雅に舞う奏と朔兎の姿。
(「もう姉様と朔兎様の舞も違和感ないのは流石」)
そして、願いの星の夜に願いの奏楽を……きっと、平穏が訪れますとも、と。
そう想いを込めて、響と共に歌う星羅。
瞬と奏も、煌めく織姫と彦星が出逢える奇跡の夜に、改めて思い返しながらも、想いを馳せる。
(「僕と奏も、父さんと母さんも。そして星羅も朔兎も。奇跡のような巡り合いでした」)
(「私達家族の出会いと馴れ初めは星の導きのようだった」)
……この楽の音が、願いを叶える響になりますように。
……祈るよ、この世界に笑顔が戻りますように。
家族がこうやって集い、皆でひとつの音を奏でる、それは奇跡のような運命で。
朔兎は、この平安の世の七夕の夜に、強く願う。
(「ああ、星の巡りで俺たちが集まったように」)
律と瞬の演奏や響と星羅の歌声に合わせ、奏と舞いながら……この世界にも安らぎを、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
神野・志乃
【天文部】
平安時代の七夕についてなんて、授業で聞いた記憶も無いから全てが新鮮
里芋の葉の夜露で墨を磨るのを“やってみたかった”って…それって平安あるあるなの…?
八坂先生の知識には舌を巻くわ
折り紙といえば、折り紙で七夕飾りを作るのもよくやったわねぇ
網飾りや提灯飾り…今でも作り方は手が覚えているかも
平安の人にしてみれば、七夕が時を経て子供のお祭りになるとは露も思わないでしょうけれど
でも、そうした変遷があればこそ時を超えてこの風習が残ったのでしょうね
現代と変わらぬ夜の星を、童のように覗き込む貴族の皆さん
変わるものもあれば、変わらないものもある
そうした佳きものがいつまでも変わりませんように、と
星に願いを
山崎・圭一
【天文部】
七夕かあ…
今となっちゃ縁も薄くなっちまったが
ガキの頃はよく折り紙細く切って
願い事書いて笹に吊るしたっけ
そうそう、金の折り紙とか人気だったのよ
そういや意外と七夕ってよく知らねーな
願い事書いて笹に吊るすだけだと思ってたが
葉っぱ使って結構粋な事もするのねー
さて、季節もの行事と聞いて
カメラを手にやって来た俺は一応本業は写真家
七夕を写真に収めて回るとするか
カラフルな短冊に猫、流しそうめんと星空
猫はそうねぇ…白燐蟲で誘ってみて撮影
俺猫を撮る時はいつもこうやってんの
にしても年に一度、織姫と彦星は逢えるなんて
俺にゃ羨ましい限りよ
10年以上待ち続ける俺はどうしたらいいんだろうね
いや、やっぱなんでもない
八坂・詩織
【天文部】の3人で
七夕は元々旧暦の7月に行われていた行事ですから、本来は秋の行事なんですが…新暦でやるんですね。
まあ、ここは私の知ってる平安時代ではないですしね。
一度サトイモの葉の夜露で墨をするのやってみたかったんです!
短冊ではなく梶の葉に書くんですよね。
裁縫や詩歌の上達を願ったそうなので『歌が詠めるようになりますように』
たしかに金色の折り紙子供は好きですよね。
五色の短冊の色ではないんですが…
飾り作ったりも懐かしいです。
あとは天文部らしく天体観察を。
持参した望遠鏡をベガに合わせ、双眼鏡は天の川に向けて。
貴族の皆様もよろしければ。織姫星の輝きと、星の集団たる天の川の姿をご覧になってみてください。
妖の目は塞がれ、平和が訪れた山奥の邸宅で。
今宵開かれるのは、七夕の宴だというのだけれど。
八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)はふと首を傾ける。
「七夕は元々旧暦の7月に行われていた行事ですから、本来は秋の行事なんですが……新暦でやるんですね」
日本に伝わって以来、7月7日が七夕とされてきたが、平安時代の暦は旧暦。新暦では8月にあたるのだが。
そもそも、アヤカシエンパイアが旧暦なのか新暦なのかも定かではないし。
教科書に載っているような平安時代とはまた違った世界であるから。
……まあ、ここは私の知ってる平安時代ではないですしね、と。
そう細かいことは気にせずに、詩織は今回の七夕の宴を楽しむことにして。
七夕かあ……と紡ぎながらも、折り紙や短冊が吊るされた笹飾りを見れば。
「今となっちゃ縁も薄くなっちまったが。ガキの頃はよく折り紙細く切って、願い事書いて笹に吊るしたっけ」
山崎・圭一(学ランおじさん・f35364)が思い返すのは、幼かった頃のこと。
青、赤、黄、白、黒――元々は、この五色が短冊には使われていたのだというけれど。
それぞれ、好きな他の色のものも飾っていたし。
それに、記憶の中で圧倒的一番人気だった色は。
「そうそう、金の折り紙とか人気だったのよ」
「たしかに金色の折り紙子供は好きですよね。五色の短冊の色ではないんですが……」
折り紙の束の中でも、その煌めく派手さと枚数が少ないレアさが子供心を擽る金色。同様に銀色も人気で。
「折り紙といえば、折り紙で七夕飾りを作るのもよくやったわねぇ」
志乃も笹飾りを見つめつつ、ふと思い出してみれば。
「網飾りや提灯飾り……今でも作り方は手が覚えているかも」
「飾り作ったりも懐かしいです」
折り紙を渡されればきっと、考えずとも折れそうな気がする。
そんな志乃や詩織、圭一の七夕の記憶は、子ども時代のもの。
そして平安の七夕は宮中行事であったと聞けば、志乃は思うのだった。
「平安の人にしてみれば、七夕が時を経て子供のお祭りになるとは露も思わないでしょうけれど」
……でも、そうした変遷があればこそ時を超えてこの風習が残ったのでしょうね、と。
いや、子どもの頃に七夕を楽しんだ記憶はあるものの。
「そういや意外と七夕ってよく知らねーな」
圭一は、実際に七夕と言われて、何をする行事なのか……短冊に願い事を書いて笹に吊るす、くらいしか知らないことに気付いて。
貴族や他の猟兵達の様子へと改めて目を移せば。
同じく笹の下で勤しんでいる貴族達を見た詩織は、ぱっと期待に胸高鳴る表情を宿して。
「一度サトイモの葉の夜露で墨をするのやってみたかったんです! 短冊ではなく梶の葉に書くんですよね」
「里芋の葉の夜露で墨を磨るのを“やってみたかった”って……それって平安あるあるなの……?」
平安時代の七夕についてなんて、授業で聞いた記憶も無いからと。
全てが新鮮だと思っていた志乃は一見大きい変化こそないけれど……八坂先生の知識には舌を巻くわ、と。
担当教科とは違うけれど、歴史の知識も豊富な詩織の言葉に、思わず瞳を瞬いて。
「裁縫や詩歌の上達を願ったそうなので」
早速、天の川のしずくを溶かした墨で、詩織がさらりと書いた願い事は――『歌が詠めるようになりますように』。
「願い事書いて笹に吊るすだけだと思ってたが、葉っぱ使って結構粋な事もするのねー」
圭一はそんな風流な、平安ならではな七夕の作法を見遣った後……さて、季節もの行事と聞いて、と。
その手に携えるのは、カメラ。
写真を撮るといってもスマートフォンとかではないのは、圭一の職業が「放浪写真家」であるから。
いや、放浪写真家になる前も撮り鉄白燐蟲使いであり、本気めなカメラではあったけれど。
「七夕を写真に収めて回るとするか」
生業とする仕事道具を連れて、七夕らしい景色を撮るべく、屋敷内をふらりと歩いてみることにして。
カラフルな短冊に猫、流しそうめんと星空――ぱしゃぱしゃっと、気になった七夕ならではな被写体を見つければ、写真におさめていきつつも。
「猫はそうねぇ……」
じっとしていない無邪気な猫たちを見れば刹那、ふわりと解き放つのは仄か光る白燐蟲。
そして猫たちが白燐蟲に、うにゃうにゃっと気を取られて誘われている間に――ぱしゃり。
「俺猫を撮る時はいつもこうやってんの」
これもプロの写真家、そして白燐蟲使いの成せる技です!
そんな七夕の景色と猫も、ぱしゃりと写真におさめれば。
詩織がはじめるのは、天文部らしく天体観察を。
持参した望遠鏡を青白く輝くベガ・織女星に合わせ、双眼鏡は天の川に向けて。
「貴族の皆様もよろしければ。織姫星の輝きと、星の集団たる天の川の姿をご覧になってみてください」
そう促し、言われるまま覗き込んだ貴族が、おおっと驚く声を上げるのを微笑ましく見つめる詩織。
そして圭一も、天の川に輝く織姫星と彦星を見遣りながらも、ぽつりと呟きを堕とす。
「にしても年に一度、織姫と彦星は逢えるなんて。俺にゃ羨ましい限りよ」
……10年以上待ち続ける俺はどうしたらいいんだろうね、なんて。
今見上げているふたつの星のように、果たしていつかそんな日が――そう一瞬思ってしまうも。
……いや、やっぱなんでもない、と、ぱしゃり。
二つの星を、一緒のフレームに収めながらシャッターを切る。
そして志乃は、現代と変わらぬ夜の星を、童のように覗き込む貴族達の姿を眺めながらも。
――変わるものもあれば、変わらないものもある。
(「そうした佳きものがいつまでも変わりませんように」)
詩織や圭一、それに貴族達と一緒に、穏やかな七夕の夜を楽しみつつ――静かに煌めく星に、願いを。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ティタ・ノシュタリア
【💫💫】
七夕ですねっ!お星さまを見る日ですよぅ!
えへへ、ほんとですっ!
行きましょうっ!猫さんたちもいっしょにっ!
釣殿へ行くと身を乗り出すように空を見上げて
わあっ…!すごい星空っ…!
きらめく天の川ににこにこ
お願い事、ですか?
そうですね…叶ってほしいなぁって思うこと、ふたつあるんですけど…
ひとつは今年もマシュマローネといっしょに、とっても素敵な夏を過ごせますように!…って!
もうひとつは…
静かにお星さまに手を伸ばして
…ふふっ、今はまだないしょですっ
ゆっくりと、その手を下ろす
マシュマローネは?なにかありますか?
…なるほどっ。ふふふ、それは叶うと思いますっ
同意するように鳴いた、猫さんにくすっと笑って
マシュマローネ・アラモード
【💫💫】
モワ、星見の日……。
本当に、良かったですわ、こんなに優しい憂いない宙をご一緒に観られるのですから。
えぇ、ティタも猫さんたちも参りましょう?
モワ?あそこ、ちょうどお庭のお池を臨むようになってる、そこに行きませんか?(釣殿をさして)
空を観れば満天の星、澄んだこの世界の空気が、より鮮明に映すのかもしれません。
モワ、ティタ、星に願いを託すなら、どんな事をお願いしますか?
……モワ、そうですわね、今年も楽しい夏にいたしましょう!
(お揃いの水着が出来上がるのを心待ちにして)
モワ、もう一つは内緒ですか?
ふふふ、私は願いというよりも誓い、ですわね。
このVoyageの成功、それが心からのお願いですわ!
空を見上げれば、キラキラと流れる天の川。
そしてその両岸に輝くのは織姫星のベガと彦星のアルタイル、橋渡しのカササギであるというデネブも煌めいている。
そう、だって今宵は。
「七夕ですねっ! お星さまを見る日ですよぅ!」
ティタ・ノシュタリア(夢を見る宇宙そら・f38779)の言うように、年に一度の七夕なのだから。
そんなティタと一緒に、天を仰ぎながら。
モワ、星見の日……と紡いだ後、マシュマローネ・アラモード(第一皇女『兎の皇女』・f38748)は改めて思う。
「本当に、良かったですわ、こんなに優しい憂いない宙をご一緒に観られるのですから」
先程までは天が裂け、流星の化身率いる妖の群れが押し寄せんとしていたなんて、今は信じられないほど静かな空。
けれど今は裂け目も塞がれ、平穏な星空が戻ってきているけれど。
それを猟兵の皆や貴族達と、そしてふたりで力を合わせて、妖を祓えたからこその穏やかな夜。
ティタはそんな自分達の手で守り切った星空を改めて見上げれば。
「えへへ、ほんとですっ!」
笑みと共に、そう頷いて返してから。
「行きましょうっ! 猫さんたちもいっしょにっ!」
「えぇ、ティタも猫さんたちも参りましょう?」
屋敷に戻って来て、早速てしてしと足元で甘えている猫さんも連れて。
向かうのは、星見に最適のとっておきの場所。
くるりと周囲を見回してみたマシュマローネが見つけて指さすのは。
「モワ? あそこ、ちょうどお庭のお池を臨むようになってる、そこに行きませんか?」
寝殿造の美しい庭園の池に浮かぶかのように建てられている釣殿。
そして早速、釣殿へと辿り着けば、ティタは身を乗り出すように空を見上げて。
「わあっ……! すごい星空っ……!」
きらめく天の川を見つめる瞳にも輝かせながら、にこにこ。
マシュマローネも空を観れば、満天の星たちを見つめつつも紡ぎ落してから。
「澄んだこの世界の空気が、より鮮明に映すのかもしれません」
今度はティタへと視線を移して、ふとこう訊ねてみる。
「モワ、ティタ、星に願いを託すなら、どんな事をお願いしますか?」
「お願い事、ですか? そうですね……叶ってほしいなぁって思うこと、ふたつあるんですけど……」
ティタの願い事は、ちょっぴり欲張りさんにふたつ……なのだと言うけれど。
「ひとつは今年もマシュマローネといっしょに、とっても素敵な夏を過ごせますように! ……って!」
「……モワ、そうですわね、今年も楽しい夏にいたしましょう!」
ひとつ目は、マシュマローネも同じく思うことで、きっと叶うこと。
何せ、お揃いの水着が出来上がるのを心待ちにしているのだから。
それから、ティタが口にするのは。
「もうひとつは……」
静かにお星さまに手を伸ばして、そして。
「……ふふっ、今はまだないしょですっ」
「モワ、もう一つは内緒ですか?」
ゆっくりと、その手を下ろすティタであった。
だって、ふたつ目のお願い事は今はまだ、お星さまとだけの内緒話だから。
そして逆に今度は、ティタが訊いてみる。
「マシュマローネは? なにかありますか?」
「ふふふ、私は願いというよりも誓い、ですわね」
そう笑むマシュマローネが星に馳せる誓いは、そう。
「このVoyageの成功、それが心からのお願いですわ!」
そんな、願いではなく誓いであるという、マシュマローネらしい言葉にティタも笑み返して。
「……なるほどっ。ふふふ、それは叶うと思いますっ」
そう力強くティタが告げれば――にゃあっ。
同意するように鳴いた猫さんの鳴き声が届けば、顔を見合わせてから。
思わずくすっと、天の川や星が煌めく七夕の空の下、ふたり笑い合うのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
朱赫七・カムイ
⛩神櫻
無事に平穏を取り戻せたね
噫!七夕を楽しもう
愛逢月、七の日か
誘七にも朱赫七にも同じく七が付く故、私も特別感を感じていた
…というのはロマンチックでは無かっただろうか?
年に一度だけ、しかも雨が降れば延期になる
私も耐えられないな
自ら橋をかけて宿命を超え愛しい者へ逢いにいってしまう
年に一度しかサヨに逢えぬと想像するだけで苦しくなる
サヨの願いは…
笹葉に紛れるように目に入った巫女の願い
…それは星ではなく私が叶えたい
勿論だ約束しよう
隣に短冊を飾る
私の願いはいとしい者達が幸いであること
素麺!いいね
サヨの分は私が捕らえてみせる
満天の星のように数多の笑顔が瞬き咲く
そんな幸せや心を織るかのような七夕は心地いいな
誘名・櫻宵
🌸神櫻
一件落着ね!
さて、七夕を楽しむわよー!!
私、七夕って大好きなの
「天の川のしずく」で墨をといて、さらさらと願いを記して─満天の夜空を見上げる
愛逢月、七の日…分かたれていたふたりが運命のような無数の星の川を超えて、年に一度だけ逢うことを赦される日……ってロマンチックよね
でも年に一度って私なら、耐えられないかも!
好きな人とはずっと一緒にいたいじゃない?
なんて、笑いながらそっと笹に短冊を飾るわ
記した願いは、あなただけがしっている
見た?私の神様
私の『お星様』になって…叶えてね?
……ふふ!
せっかくだわ、流しそうめん食べに行きましょう!
お腹すいちゃったのよね
星合の空の下、まだまだ七夕は終わらないわ!
煌めく天の川流れる星空を無粋にも裂いていた妖裂け目も、今は跡形なく塞がっていて。
穏やかな静けさと人々の楽しそうな声が聞こえる邸宅内を見回した後、朱赫七・カムイ(禍福ノ禍津・f30062)はすぐ隣に在る己の巫女へと笑み咲かせる。
「無事に平穏を取り戻せたね」
「一件落着ね!」
誘名・櫻宵(咲樂咲麗・f02768)もそう、こくりと頷いて返してから。
「さて、七夕を楽しむわよー!!」
……私、七夕って大好きなの、と。
まるで見上げる星空から落ちて来たような「天の川のしずく」で墨をといて、さらさらと。
願いを記してから想い馳せるように、満天の夜空を見上げる。
そんな櫻宵に、今度はカムイが頷く番。
「噫! 七夕を楽しもう」
そしてそんな張り切るような姿に、桜霞む春麗の瞳を柔く細めてから。
愛逢月、七の日……と櫻宵が紡ぐのは、仰ぐ天の上で今宵再開する星たちの物語。
「分かたれていたふたりが運命のような無数の星の川を超えて、年に一度だけ逢うことを赦される日……ってロマンチックよね」
「愛逢月、七の日か。誘七にも朱赫七にも同じく七が付く故、私も特別感を感じていた」
カムイはそう口にしつつも、隣の巫女を見つめてそっと続ける。
……というのはロマンチックでは無かっただろうか? なんて。
いや、確かに今宵1年に一度逢えるという恋人達の話はロマンチックかもしれないけれど。
自分達と重ねれば、櫻宵はふるりと首を振って。
「でも年に一度って私なら、耐えられないかも! 好きな人とはずっと一緒にいたいじゃない?」
「年に一度だけ、しかも雨が降れば延期になる。私も耐えられないな」
今夜は幸い、雲一つない晴れた夜空だから、きっと恋人星達も逢えているだろうが。
もしも雨が降ってしまったら、また1年待たねばならないなんて思えば、尚更堪えられないし。
それに、待つくらいならば。
「自ら橋をかけて宿命を超え愛しい者へ逢いにいってしまう」
だって、想像するだけで苦しくなるから――年に一度しか櫻宵に逢えぬだなんてことが。
そうそっと胸に手を添えながらも、カムイは湛える朱砂の彩を向ける。
(「サヨの願いは……」)
そして向けた桜の龍瞳で捉えたのは、さらりと揺れる笹葉に紛れるように、笑いながらそっと飾られた巫女の願い。
そう、そんな櫻宵の記した願いを知っているのは。
「見た? 私の神様」
天の川のしずくでしたためた願いを見つめる、愛しい神だけ。
そして、それを叶えるのは勿論。
「……それは星ではなく私が叶えたい」
星ではなく、自分だけだと。
自分が叶えたいと告げるカムイに、櫻宵は咲って。
「私の『お星様』になって……叶えてね?」
「勿論だ約束しよう」
そう頷いて紡ぎ、そして隣に飾る。
いとしい者達が幸いであるように――そうカムイも、己の願いを記した短冊を。
それから仲良く揺れる短冊を見つめ、瞳を再びふわりと細めてから。
「……ふふ! せっかくだわ、流しそうめん食べに行きましょう! お腹すいちゃったのよね」
「素麺! いいね」
そんな櫻宵の誘いに、カムイも同意すれば。
……サヨの分は私が捕らえてみせる。
そうきりりと、気合も充分。
いざ、流しそうめんに挑戦!
涼やかに流れてくるそうめんや野菜に、わーきゃーとはしゃいで美味しく楽しみながらも。
満天の星のように瞬き咲く数多の笑顔を見つめ、カムイは朱砂のいろをふっと細める。
(「そんな幸せや心を織るかのような七夕は心地いいな」)
「あっ、カムイ! そうめんが流れて来たわよ!」
「! 何っ、あっ……」
そして慌てて掬わんとしたものの、箸の間を華麗にすり抜けていったそうめん。
そんなそうめんをちょっぴりしょんぼり見送るも、だがすぐに、次こそと気合を入れる姿に咲って。
櫻宵も流れるそうめんを一緒に並んで待ちながら、勿論目一杯楽しむつもり。
……星合の空の下、まだまだ七夕は終わらないわ! って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ミルナ・シャイン
頼典様(f42896)と
先ほどの戦い、痺れるほど格好良かったですわ、わたくしの彦星様…あ、あれがわし座のアルタイルこと彦星ですわね。両隣に小さな星が並んでいるのが目印なんですって、先生に教わりましたの。
…そういえば妖が来る前、『何でも願いを聞く』って言ってくださいましたわよね?
…その、よろしければ、お姫さま抱っこなど…
誰よりも近い目線で、一緒に星を眺めたいのですわ。
抱き上げられてドキドキ、思った以上に顔近い!
え、誰よりも一番近くで…?きゃっ!
思わずしがみついて。
鷲の次はカササギさんですの?
でもわたくし橋がかかるまで待ってられないから、天の川泳いででも会いにいきますわ。わたくしの彦星様に。
八秦・頼典
ミルナ様(f34969)と
へぇ、ボクが鷲座の牽牛か
うん、確かに言われてみれば鳥の形をしてるね
これが星座か…ミルナ様の星に対する知識には感服するばかりだ
「天の川のしずく」で願いや和歌を綴るのは後の楽しみとして、ミルナ様と共に星を眺めよう
お願い…?
うん、良いよ
何でも言ってよ…お姫様抱っこ?
…ああ、横抱きか
お安い御用さ
ミルナ様を抱き上げたら、顔を寄せ合って星をまた眺めよう
ふぅん…誰よりも誰よりも近い目線でね
だったら、誰よりも一番近くで見ないかい?
どうするって…こうするのさ
オン・飛燕脚
ミルナ様を抱えながら一段、また一段と星空を目指し駆け上がろう
ボクはカササギ
人魚のミルナ様を天の川へとお連れする鳥ってね
平穏が戻り、静かに星が瞬く夜空。
そんな天を仰げば、ミルナ・シャイン(トロピカルラグーン・f34969)はうっとりと思い出す。
悠然と翼を羽ばたかせ、星空を翔けるその勇姿を。
「先ほどの戦い、痺れるほど格好良かったですわ、わたくしの彦星様」
まさに鷹へと変じた八秦・頼典(平安探偵陰陽師ライデン・f42896)は、煌めくどの星よりも眩しくて。
そしてやはりミルナが見上げるのは、七夕の空で一等輝く綺羅星。
「……あ、あれがわし座のアルタイルこと彦星ですわね」
「へぇ、ボクが鷲座の牽牛か」
頼典も、ミルナが指し示す先の牽牛星を見上げて。
「両隣に小さな星が並んでいるのが目印なんですって、先生に教わりましたの」
ミルナがなぞる指先を視線で追えば、こくりと頷く。
「うん、確かに言われてみれば鳥の形をしてるね」
そして、平安の世には存在しない、星たちを結んで描き出す様々な形を見つめながらも思う。
(「これが星座か……」)
……ミルナ様の星に対する知識には感服するばかりだ、と。
だから今は、「天の川のしずく」で願いや和歌を綴るのは後の楽しみとして。
ミルナと共に星を眺めよう、と天を仰ぐ頼典。
そんな隣で星を眺めている彼へと、ちらりと視線を向けてから。
「……そういえば妖が来る前、『何でも願いを聞く』って言ってくださいましたわよね?」
ミルナがそう告げれば、頼典の瞳が再びミルナを映して。
「お願い……? うん、良いよ」
快い返事を貰えば、ドキドキしながらも、星にではなく彼へとこう願いを告げるミルナ。
「……その、よろしければ、お姫さま抱っこなど……」
「何でも言ってよ……お姫様抱っこ?」
「誰よりも近い目線で、一緒に星を眺めたいのですわ」
「……ああ、横抱きか。お安い御用さ」
最初は初めて聞くお姫様抱っこという言葉にきょとりとした頼典であったが、すぐに理解して。
お望み通り――ひょいっと。
(「思った以上に顔近い!」)
抱き上げられてさらにドキドキ、頬も火照ってしまうけれど。
そんな彼女と顔を寄せ合って星をまた眺めていた頼典は、先程のミルナの言葉を思い出す。
「ふぅん……誰よりも近い目線でね」
お姫様だっこだけでは、それは叶ったとは少し言い難いから。
頼典は、こんな提案を。
「だったら、誰よりも一番近くで見ないかい?」
「え、誰よりも一番近くで……? きゃっ!」
刹那、ミルナは思わずぎゅっと彼にしがみついてしまう。
どうするって……こうするのさ、って。
――燕の如く、優雅に美しく舞い上がろう。
オン、と唱えて展開する術はそう、飛燕脚。
ミルナを抱えながら一段、また一段と、空中を蹴って。
駆け上がり目指すのは、誰よりも一番近くで星を見ることができる、高い高い星空。
そして腕の中にいる彼女のお望み通りにと、こう笑んで告げれば。
「ボクはカササギ。人魚のミルナ様を天の川へとお連れする鳥ってね」
「鷲の次はカササギさんですの?」
彼の言葉に笑んで返すけれど。
何せミルナは、南国の海色を讃える、美しく揺らめく尾鰭を持つ人魚なのだから。
「でもわたくし橋がかかるまで待ってられないから、天の川泳いででも会いにいきますわ」
煌めく星の川だって、きっと泳いで渡っちゃう。
星間をすいっと、愛しい君に会いに……わたくしの彦星様に、って。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
虎織・氷雅
七夕伝説か…1年に1度会えるだけでも上等だな…
と短冊と星を眺めながら感傷に
いや、せっかくの宴だ…こういう風に浸ってるのも悪いか
と気分を切り替えて楽しませてもらうとしよう
流し素麺か普通のは食べたことがあるが流れるというのは俺自身も体験したこと無いな…
流し台と水の流れを観察しその流れ見切った!と『早業』にて…
折角頂くのだ必要であれば『凍結攻撃』で氷を作り必要な者に配るとしよう…
この辺りにも猫や動物がいるのであれば幾らか食べても問題ない食材を分け与えつつ素麺を啜り、星空を楽しむとしよう…
死んだ者が星になるというのであれば、お前もそこにいるのだろう…
世界は違えどどうか見守っていてくれ
見上げる天に煌めくのは、流れる星の川に隔てられた恋人星たち。
けれどそんな織女星と牽牛星は年に一度、七夕の今宵に限り、再会できるのだという。
そして天の川や夏の大三角輝く雲一つない星空と短冊を眺めながら。
(「七夕伝説か……1年に1度会えるだけでも上等だな……」)
そう感傷に浸ってしまうのは、虎織・氷雅(氷牙の白虎・f42949)。
だがすぐに、気持ちを切り替えて。
(「いや、せっかくの宴だ……こういう風に浸ってるのも悪いか」)
もう暫く邸宅に滞在する自分達猟兵をもてなそうと、貴族達が七夕の宴を開いてくれているのだから。
歓待を素直に受けて、楽しませてもらうとしよう、と。
氷雅が足を向けたのは、一等賑やかで楽しそうな声がする方へ。
世界によっては、これが七夕の定番であるらしいのだけれど。
「流し素麺か、普通のは食べたことがあるが流れるというのは俺自身も体験したこと無いな……」
涼やかに竹を流れていくのは、そうめんや野菜などの具材。
それを必死に掴む他の猟兵や貴族達は、悪戦苦闘しながらも楽しそうで。
氷雅はまずは、流し台と水の流れをじいと観察してから。
すちゃりと箸を構えれば――その流れ見切った! と。
早業を駆使して、見事にそうめんをしゅっと上手に掬いました!
そんな見事な氷雅の箸捌きに、周囲の貴族もおおっと声をあげて。
……折角頂くのだ、とふわふわの虎の尾をゆらり揺らしつつ、氷雅は周囲の皆にもお裾分けする。
さらに美味しくそうめんや具材を味わえるようにと、作った冷たい氷を。
そしてつるりと掬った麺や具材を味わっていれば、ふいに足元をてしてしされて。
視線向ければ、にゃーんとおねだりするかのように鳴く猫の姿が。
そして猫が食べても大丈夫なプチトマトをあげれば、美味しそうに食べるから。
氷雅も一緒にそうめんを啜りつつ、星空を楽しむことにする。
それから、ふいに――ふわりと。
夜風に揺れる縞模様の虎斑マフラーにそっと手を添えながらも。
(「死んだ者が星になるというのであれば、お前もそこにいるのだろう……」)
氷雅は煌めく星を見上げ、想いを馳せるのだった。
……世界は違えどどうか見守っていてくれ、と。
大成功
🔵🔵🔵
朧・ユェー
【月光】
七夕の祭り?そういえばそんなのがあったな
行きたいならお前の黒いので楽しめとその場で寝そべろうとすると
ぐぃぐいと引っ張るちっこいの
はいはい、ここで見てやるから好きにしな
仕方なく身体を起こすと
大きい葉を持ってきて、キラキラした墨?らしきものを筆につけて
何やら書いている
あー、そういえば七夕に短冊書いて願い事をするってヤツか
そんなモン書いて何が楽しいだが、どうせ願い事など叶うモノでは無いと頬杖をつきつつ考えていたら
ちびっこいのの願い事が見えた
あ?めんどくせぇ願い事だな
頭の上にいる黒いのがうんうんと頷く
あ?唐揚げにするぞ?
ぴぃぃ!!?
確かに興味は無い
黒いのは呼ばれてパタパタと飛んでいき
葉っぱを咥えると上へと
どうやら結べ無いらしい
立ち上がり、奪うと上へと結ぶ
『世界征服』と書いたモノ共に
終わったら帰るぞ
仕方ないなと傍に座って
天の川ね、まぁ悪くは無いか
何処かから買ってきた料理を置いて
後日、白い俺が余計な事を言う
『世界征服』すればルーシーちゃんの危険も無く願い事も叶うからだと
ルーシー・ブルーベル
【月光】
無事に災いも退けて、いよいよ七夕のお祭りね!パパ!
もー!
ごろんってしようとしないで、ほら、七夕のお祭りしましょう!
まずは願い事ね
サトイモの葉の夜露で墨をつくる……わ、サトイモの葉って大きい!
このツユに映る星々を溶かした墨ね!
とってもステキ
ほら、パパもこの墨を使って短冊に願い事を書きましょう?
ルーシーはね、ちゃんと決めてきたの
「ずっとゆぇパパと一緒にいられますように」
…あと
「黒パパが黒ヒナさんに優しくなりますように」!
ふふ、黒ヒナさんもそう思うよね?
唐揚げ禁止!
黒パパは願い事なんて興味ないとか意味ないって言いそうね
ほら、やっぱり
分かっていたけど少ししょんもり
でもルーシーにとっては真剣なの
だから、織姫さんと彦星さんから良く見えるよう笹の高い所につけたいな
黒ヒナさん、協力してくれる?
そう、その辺りに…あら、パパ
ありがとう
パパのは願いは世界征服?
それこそ興味ないって言いそうなのに珍しい
あ、うん
終わったなら天の川を眺めてのんびりしましょうか
甘くないゴハンもあるそうよ?パパ
黒ヒナさんは果物ね
眩すぎる凶星も、邸宅に押し寄せんとしていた雑兵も、全て祓うことができて。
天を引き裂くように生じていた裂け目も塞がれれば、一件落着。
けれど念の為、もう少し様子を見つつ、屋敷に滞在することにして。
お星さまとお揃いの金の髪を流星のようにふわり、わくわく躍らせながらも。
「無事に災いも退けて、いよいよ七夕のお祭りね!パパ!」
そんなルーシー・ブルーベル(ミオソティス・f11656)の声に、やはりお揃いの金の瞳を向ける朧・ユェー(零月ノ鬼・f06712)だが。
「七夕の祭り? そういえばそんなのがあったな」
……行きたいならお前と黒いので楽しめ、と。
その場で寝そべろうとしたのだけれど。
「もー! ごろんってしようとしないで、ほら、七夕のお祭りしましょう!」
「はいはい、ここで見てやるから好きにしな」
ぐぃぐいと小さなおててで引っ張られれば、仕方なく身体を起こして。
早速、何かをしようとしているルーシーの様子を見遣れば。
「まずは願い事ね。サトイモの葉の夜露で墨をつくる……わ、サトイモの葉って大きい!」
大きい葉っぱをそうっと慎重に受け取ってから。
「このツユに映る星々を溶かした墨ね!」
……とってもステキ、と。
大きなサトイモの葉からキラリと滴らせるのは、天の川のしずく。
それを墨に溶かせば、張り切って筆を握りつつも。
「ほら、パパもこの墨を使って短冊に願い事を書きましょう?」
自分の様子を見ているユェーへとそう声を掛けるのだけれど。
「あー、そういえば七夕に短冊書いて願い事をするってヤツか」
なにやらキラキラした墨で何かを書き書きしはじめたルーシーの姿に、頬杖をつきつつも思うユェー。
(「そんなモン書いて何が楽しいだが」)
……どうせ願い事など叶うモノでは無い、と。
とはいえ、見てやるとは言ったから、改めて彼女へと目を向ければ。
妖艶な金の瞳にふと映ったのは。
(「ルーシーはね、ちゃんと決めてきたの」)
――『ずっとゆぇパパと一緒にいられますように』
小さいその手で想いを込めてしたためられた願い事。
(「……あと」)
それから、もうひとつ。
――『黒パパが黒ヒナさんに優しくなりますように』!
「あ? めんどくせぇ願い事だな」
頬杖ついたまま、書かれた願いを見てそう紡ぐユェーであったが。
その頭の上で、うんうんと頷く黒雛。
「ふふ、黒ヒナさんもそう思うよね?」
ということで、黒パパが黒ヒナさんに優しく――。
「あ? 唐揚げにするぞ?」
「ぴぃぃ!!?」
「唐揚げ禁止!」
優しくなるよう願いながらも、とりあえず唐揚げはしちゃダメ!
そして黒雛の唐揚げは回避できたようだけれど。
ルーシーは黒パパへとちらり、視線を向けて。
「黒パパは願い事なんて興味ないとか意味ないって言いそうね」
「確かに興味は無い」
……ほら、やっぱり、と。
分かっていたのだけれど、ちょっぴりしょんもりしてしまう。
けれど折角、キラキラの星を溶かした墨で願い事を書いたのだから、気を取り直して。
「でもルーシーにとっては真剣なの。だから、織姫さんと彦星さんから良く見えるよう笹の高い所につけたいな」
天に伸びる笹飾りを見上げてから。
「黒ヒナさん、協力してくれる?」
そうお願いすれば、ピィ、とお返事しつつ、パタパタ飛んでくる黒雛。
そして願いを馳せた葉っぱを咥えれば、張り切って笹の上の方へと辿り着いたものの。
ユェーは何だか右往左往している黒いのを見つつ気付く。
どうやら結べ無いらしいということに。
だから、ふいに立ち上がった後、黒雛から葉っぱを奪って。
「そう、その辺りに……あら、パパ、ありがとう」
笹の上の方へときゅっと結んで、ユェーは飾る。
笹がある場所に来る前にさらっと書いた、自分の葉っぱ――『世界征服』と書いたモノと一緒に。
そんな隣同士でさらさら揺れる葉っぱを見上げつつ、意外そうにぱちりと瞬くルーシー。
「パパのは願いは世界征服?」
……それこそ興味ないって言いそうなのに珍しい、なんて。
でも、お隣同士の高い場所で仲良く並んで願い事が飾られているのは嬉しいし。
後日、黒パパは余計な事を、と思いそうだけれど……白いパパからこう聞けば、また嬉しくなったから。
……『世界征服』すればルーシーちゃんの危険も無く願い事も叶うからだと。
けれど勿論、そんなことはまだ露知らずに。
「終わったら帰るぞ」
そう嬉し気に笹飾りを見つめるルーシーに声を向けるユェーだけれど。
「あ、うん。終わったなら天の川を眺めてのんびりしましょうか」
タタッと駆け寄ってきて言った彼女の言葉に、仕方ないなと傍に座って。
「甘くないゴハンもあるそうよ? パパ。黒ヒナさんは果物ね」
何処かから既に貰ってきた料理を置いて、楽しそうな様子のルーシーと黒雛を見遣った後。
もうすっかり裂け目の跡さえ見えなくなっている空を、改めてユェーは見上げて。
満天の星の下、はむりと美味な料理を口にしつつも、もう少しだけ此処に居ることにする。
(「天の川ね」)
星がキラキラ、笹の葉さらさら――そんな、今宵だけの特別な七夕の風景に。
煌めき重なる金のいろを柔く細めて……まぁ悪くは無いか、なんて。
大成功
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