バトル・オブ・オリンピア⑰〜勝率0%の戦い
●余力すら残させずに
「次なる決戦の相手は、トライアスロン・フォーミュラ『時宮・朱鷺子』だ」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、次なる新生フィールド・オブ・ナインとの決戦に猟兵達を案内する。
「朱鷺子は最強のダークリーガーの名に違わぬ恐るべき能力を持っている。それは、『時間遡行特訓能力』だ」
それはアンヘルブラック粒子の展開により、時間を遡り過去の自分を特訓するという能力だ。つまり彼女は、初見の攻撃でさえ『遥か大昔からこの時の為に特訓してきたかのように』対抗してくるとのことだ。
「必ず攻撃を命中させ、同時に猟兵のあらゆるユーベルコードへの対策法を編み出す彼女を相手にしては、敗北は必至だ」
時間遡行への対抗策をもし持っていれば、小数点以下で勝率は残るかもしれないが、基本的には勝率は0%である。
「そう。故にこの戦いの目標は、朱鷺子に勝利することではない。彼女に『全力を出させること』だ」
全力を出させるというのは、つまりは時間遡行特訓能力を使わせることと考えてよい。相手が素の能力だけで戦える程度ではダメで、専用の対策を特訓して編み出させるくらいのことをすればOKとのことだ。
「その理由としては、どうも勇者リリリリ……ガチデビルの能力に影響するらしい」
詳細は不明だが、ガチデビルは朱鷺子の能力を吸収して強くなることができるようだ。しかし、全身全霊で戦った結果、彼女が時間遡行能力を失なえば、それを防ぐことができるとのことである。
「カタストロフを目論むガチデビルは絶対に倒す必要がある。それを為すために、朱鷺子に全力を出させるのだ!」
猟兵達を鼓舞した百々は、彼らを決戦の地へと転移させていくのであった。
夢幻
●マスターの夢幻です。
●戦争シナリオのため、1章で完結となります。
●このシナリオのプレイングボーナスは、『敵の「時間遡行特訓能力」に対処する/敵に全力を出させる。』です。
●通常の戦闘です。
●基本的に勝利はできませんが、敵に全力を出し尽くさせればシナリオクリアです。
第1章 ボス戦
『時宮・朱鷺子』
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POW : デッドヒート・マラソン
【果てしない特訓の成果】を纏いレベル×100km/hで疾走する。【自身の前方直線上】に誰かを乗せると轢殺ダメージ2倍。
SPD : ディープ・スイミング
【「爆走!オリンピアロード」の水中ステージ】を降らせる事で、戦場全体が【海中】と同じ環境に変化する。[海中]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ : ブレイン・バイシクル
自身が操縦する【時宮・朱鷺子専用ロードバイク】の【何物をも破壊する硬度】と【骸の海すら飛び越える速度】を増強する。
イラスト:みそじ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
|幼年期の夢に見た魅惑尽きせぬ領域の神性《Yog-Sothoth》に覚醒する。私は|あらゆる時代、あらゆる場所に偏在する《時空間を超越する窮極的かつ永遠の”アリス”》。故に|何度倒されても泡の如く湧き出してくる《継戦能力、回復力》。
時間遡行をしてもそこにも|泡沫《私》はいるだろう。|一緒に訓練してお互いに手の内を知り尽くして対処法を確立してる状態を作り出すわ《精神汚染、エピソード記憶、情報伝達、情報収集》。
最善手を打ち続けることでできる千日手、最終的に押し切られるにしても全力戦闘の長期化は相応の消耗を強いれると思うわ。
「さあ、勝負の刻は来た! この時宮・朱鷺子は、猟兵達との全身全霊の戦いを望む!」
戦場に君臨するは、トライアスロン・フォーミュラ『時宮・朱鷺子』。この名実ともに最強のダークリーガーに最初に挑むのは、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の混沌魔術師艶魔少女・f05202)であった。
「……始まりも終わりもなく、かつてあり、いまあり、将来あると人間が考えるものはすべて、同時に存在するのよ」
朱鷺子の『時間遡行特訓能力』に対抗するため、アリスは恐るべきユーベルコードを発動する。『混沌の触媒』にてYog-Sothothとなりし彼女は、時空間を超越して、あらゆる時代、あらゆる場所に偏在するのだ!
「時間遡行をした先にも私はいる。どんな特訓をしても手の内を暴いて千日手よ……あら?」
しかし、そのユーべルコードを使用した瞬間、アリスを甚大なダメージが襲った。
「ああ、それは恐ろしく強力なユーベルコードであった。しかし、数多の過去で君を打ち倒す中で、その攻略法を私は見つけた。それは、全ての過去の君とのダメージを共有化させるという手段だ!」
過去に戻った朱鷺子は、各々の時代でアリスを打ち倒した。その際に付与されたダメージ共有化の力によって、今のアリスに過去のアリス達の負ったダメージが反映されたという訳だ。
「うーん、残念……でも、消耗はさせられたみたいね」
「……そうだな。過去の戦いの中では苦戦させられたものもある。まさか私があのような辱めを……」
戦闘が始まった瞬間に決着はついていたが、それは朱鷺子が全力で時間遡行特訓能力を駆使したからである。しかも過去の戦いの中では、一時的にアリスが優勢になったものすらあったようだ。アリスは十分に目的を果たしたのである。
大成功
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仇死原・アンナ
アドリブ歓迎
この世界を救う為に…アスリート魂燃やす為に…
さぁ行くぞ…私は処刑人だッ!
鉄塊剣を抜き振るい敵と戦おう
鉄塊剣による怪力と重量攻撃で敵を攻撃
【慈悲深き乙女の一撃】を放ちながら攻撃を続けよう
攻撃を回避され敵の攻撃を浴び吹き飛ばされても肉体に地獄の炎を纏いて
回復力で傷を修復しながら立ち上がろう
剣では駄目か…ならば…こちらの拳で相手する!
鉄塊剣を捨て、己の拳と脚に地獄の炎纏わせて
功夫めいた拳撃と蹴りを放ち敵と戦い不眠不休の力で継戦能力を発揮して
戦い続けて全力を出させよう…!
我が地獄の炎が消えぬ限り、何度も戦い続けてやろうぞ…!
私は…処刑人だッ!!!
「この世界を救う為に……アスリート魂燃やす為に……
さぁ行くぞ……私は処刑人だッ!」
続いて仇死原・アンナ(処刑人、地獄の炎の花嫁、焔の騎士・f09978が、抜き放った『錆色の乙女』を振りかぶり、トライアスロン・フォーミュラ『時宮・朱鷺子』へと斬りかかっていく。
「重くいい一撃だ! しかし、ただ振り回すだけでは私には当たらないぞ!」
強力な『慈悲深き乙女の一撃』も、凄まじいスピードで疾走する朱鷺子を捉えられなければ意味がない。逆に攻撃を放った隙を狙われ、アンナは『デッドヒート・マラソン』の体当たりで吹き飛ばされる。
「これが果てしない特訓の成果だ!」
「まだ倒れるわけには……」
朱鷺子の持つ時間遡行特訓能力は反則級だが、それを除いたとしても鍛錬を積み重ねた彼女の実力は確かである。単純なユーベルコードのぶつけ合いでは分が悪い。しかしアンナは劣勢になりつつも、肉体に地獄の炎を纏い傷を修復しながら立ち上がる。
「剣では駄目か……ならば……こちらの拳で相手する!」
「次は接近戦か。いいだろう、受けて立とう!」
鉄塊剣を捨て、己が拳と脚に地獄の炎纏わせて襲い来るアンナを、朱鷺子は正面から迎え撃つ。
「このために、火耐性を身に着け、格闘技の鍛錬を積んだのだ!」
時間遡行特訓能力にて対策を積んだ朱鷺子を相手に、アンナの攻撃はその悉くが空を切る。対して朱鷺子の攻撃はと言えば、フェイントをかけての本命の打撃が面白いようにアンナに命中していく。瞬く間にアンナにダメージが蓄積していくが、アンナは倒れることなく戦い続ける。
「我が地獄の炎が消えぬ限り、いくらでも戦い続けてやろうぞ……! 私は……処刑人だッ!!!」
「何という執念……! それでこそだ!」
そうして激闘の末にアンナは敗れたものの、朱鷺子に全力を出させるという目的はきっちりと達成したのであった。
大成功
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主・役
専門用語でそれを|大縄跳び《ロープワーク》という。ゲームで特定のボスは常に最善手を打たねばならず、ほんの些細なミスで敗北につながる様がまるで強制的に大縄跳びをさせられてるようだという形容だね。
必中されるならそれを前提にした戦術をとればいい。このアバターマスター『AliceS Baite』はそんな大縄跳びを強制させるエンドコンテンツボスアバターさ。全力を出させるという意味ではうってつけだと思うんだ。
続いてトライアスロン・フォーミュラ『時宮・朱鷺子』と対峙するのは、主・役(エクストリームアーティスト・f05138)だ。
「専門用語でそれを大縄跳びというんだけど、知ってるかな?」
「この場で知った! ゲームの強力なボスは常に最善手を打たねばならず、ほんの些細なミスで敗北に繋がる。その様がまるで強制的に大縄跳びをさせられてるようだという形容だな!」
今知った単語も、朱鷺子は淀みなく回答する。それは、彼女が時間遡行特訓能力にて役への対策を特訓して編み出してきたことに他ならない。
「うん。じゃあそれを見せてあげるね♪ このアバターマスター『AliceS Baite』は、そんな大縄跳びを強制させるエンドコンテンツボスアバターさ」
自身に宿したアバターによって、役はその凶悪なボスそのものとなった。ここに細い勝利の糸を辿るボス戦が始まったのだ。
「先ずは小手調べだよ!」
「適切な属性でそれぞれ防御をしなければ、即死だな?」
いきなりの対処手段を限定する即死攻撃にも、朱鷺子は平然と対処する。よほどこのボスを研究し、訓練を積んできたのだろう。
「想定通りの攻略も悪くはないが……ここはリアルタイムアタックといこうか!
その衝撃波は、1フレームだけ攻撃判定の隙間がある!」
「えいっ! ……ええっ!?」
少しでもタイミングをミスれば終わりのグリッチを、朱鷺子は完璧に遂行する。
「そして、ここでダメージを与えれば、この後の無敵化と大魔法はキャンセルだ!」
「痛っ!」
定められた攻略法をなぞること、それ自体もかなり困難なことである。しかし、全力を出すならば想定を超えてこそだと、朱鷺子は持てる技術を駆使してAliceS Biteを最速で攻略する。
「eスポーツというのも、なかなか面白いものだな!」
「むぎゅー……」
そして通常の攻略の半分ほどの時間で、役は倒されてしまった。もっとも、このために過去に戻った朱鷺子の鍛錬量は、通常の攻略の数倍になる。役の提供したエンドコンテンツは朱鷺子の戦意を燃やし、真に全力を尽くさせたのである。
大成功
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朱鷺透・小枝子
壊せ、壊せ!!壊せぇえええええ!!!
人工魔眼の超動体【視力】と【第六感】でロードバイクを視認し、
敵の機動に合わせ、騎兵刀で【武器受け】更に後方へメガスラスターで【推力移動】身を捩じりダメージを多少なりとも【受け流し】
【継戦能力激痛耐性】ダメージ無視してUC『辿ったのは破壊の工程』を発動。例え同じ時、同じ瞬間にUCを使おうと発現するUCはランダム。
時宮朱鷺子はこの瞬間からいくつもの起こりえるUCへの対抗策を事前に編み出さねばならない!
戦い、壊せぇえええええ!!!
そして自分は何が出ようと己が第六感と【闘争心】そして【瞬間思考力】がはじき出す最適な攻撃方法に従って!発現したUCを攻撃に転用する!!
「壊せ、壊せ!! 壊せぇえええええ!!!」
朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)は、トライアスロン・フォーミュラ『時宮・朱鷺子』を敵と見据えて襲い掛かる。
「おっと! 凄まじい闘争心だな!」
小枝子はそれを躱すと、『ブレイン・バイシクル』へと乗り込んだ。それは何物をも破壊する硬度と骸の海すら飛び越える速度を持つ規格外のロードバイクだ。
「壊せ! 『解体思器』!」
「何の! 次はこちらの番だ!」
『辿ったのは破壊の工程』を発動する小枝子は、破砕超念動力を騎兵刀に乗せてぶちかます。しかし、朱鷺子はロードバイクの超硬度でそれを突破し、小枝子を轢殺する。
「この命が壊れても……壊して、壊して、壊して、その先を!」
小枝子は『ディスポーザブル』で蘇り、『禍戦・壊帰萌』で怨念を増幅して自身を強化すると、再び朱鷺子へと向かっていく。その時々に応じて、ランダムに発現するユーべルコードにて、彼女は朱鷺子にその対処を強要する。
「アドリブでの対処は困難、ならば、全ての対策を鍛錬しておけばいい!」
ならば当然、朱鷺子は時間遡行特訓能力でもって、小枝子の持つあらゆる攻撃手段への対処法を鍛錬の末に編み出していた。
「戦い、壊せぇえええええ!!!」
尽きぬ闘争心で、不滅の悪霊は戦い続ける。だがしかし、最強のダークリーガーはその全てに対応して見せる。人工魔眼より放たれる特殊効果を無効化し、展開された鋼の鱗を魔術で剥がし、朱鷺子は小枝子を追い詰めていく。
「さあ! これで……決着だ!」
「壊せ! こわ……せ……」
そして最後に、朱鷺子の掌底が小枝子に撃ち込まれた。そこから浸透した力は、悪霊の蘇りを阻止することでこの戦いに終止符を打つのであった。
「ああ! いい戦いだった! もはや一片の余力も無い! 私は全身全霊で戦い、その力を出し尽くした!」
戦いの勝敗は朱鷺子の勝利だ。しかし彼女が全力を出し尽くした以上、ガチデビルはこの最強のダークリーガーの力を満足に使うことはできない。猟兵達の世界を護るための目的は、達せられたのである。
大成功
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