メリーツリー・モーラット
銀の雨降る世界で――。
時の頃は師走。
なんとなく気忙しい空気の中、街はもうクリスマスシーズンの飾り付けでいっぱいだ。
繁華街に並ぶ木々もオーナメントやリボン、イルミネーションで彩られて道行く人の目を引いている。
しかし、そこに。
「もきゅ……」
「もきゅきゅ、ぴぃ~……」
なんとあちこちの木に、モーラットまで飾り付けられていた。
モーラットたちは控えめに助けを求める声を上げているけれど、一般人はそんなことなど気付かずに「あのぬいぐるみ可愛いね」と通り過ぎていくだけ。
その木々のひとつには、古ぼけた風合いながらキラキラと小さな星を散らすベルが飾られていた。
●『ティンクル・ベル』と括られたモーラット
「まさかクリスマスの時期にこんなことが起こるなんて……」
その光景を猟兵たちに説明した癒月・マヒロ(うっかりくノ一・f42146)は、予知した時のことを思い出したように目を丸くしていた。
「どうやら商店街の方が、たまたま掘り出し物か何かで手に入れたメガリス『ティンクル・ベル』を丁度いいからと木に飾り付けたのが始まりのようで」
この『ティンクル・ベル』、キラキラとした小さな星を小範囲に振り撒いて繁栄や人望を招くものなのだげれど、一般人がそれに触れると時々認識が曖昧になってしまう効果があるらしい。
「それでつい、お星様に惹かれてやって来た野良モーラットたちを間違えて飾り付けちゃったみたいなんですよ」
傍迷惑ならぬ、モーラット迷惑なメガリスだ。
マヒロは『ティンクル・ベル』とすり替えるために調達してきたベルを差し出しながら、こう続けた。
「モーラットを助けた後は、折角ですからクリスマスの街並みを楽しみながらお散歩でもしませんか? 皆さんが助けてくださったモーラットたちは、私が回収して責任を持って学園のプールに連れて行きますから、ご安心ください」
そんな訳で、猟兵たちはモーラットを助けにクリスマスの街へと繰り出すのだった。
雪月花
雪月花です。
もっきゅもきゅのもきゅ。
どうぞよろしくお願いします。
●第一章
ツリーに飾られているモーラットたちを助けてあげてください。
●第二章
クリスマスシーズンの繁華街をぶらりと歩いてみましょう!
飾り付けを見ながら歩くだけでも楽しいし、何処かのお店に入ってみるのもいいですね。
クリスマス準備のお買い物なども楽しそうです。
●どなたかと一緒に行動するよ、という方は
プレイングの冒頭に【IDとお名前】か【グループ名】をご明記下さい。
また、お相手をどう呼ぶかなども書いて頂けると嬉しいです。
※この章に限り、マヒロを誘うことも可能です。
それでは、クリスマスシーズンの街を楽しめますように。
第1章 冒険
『クリスマス・モーラット』
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POW : ツリーの枝を折って助ける
SPD : リボンを切って助ける
WIZ : リボンを解いて助ける
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
木常野・都月
何でこんなことに。
普通の人達は、気付かないんだな。
不思議だ。
確かにツリーとモーラットは可愛いと思うけど、流石に可哀想だ。
とりあえず、モーラットを助けて、代わりにこのベルをつければいいのか?
俺は野生の狐だったし、狐は木登りが得意な動物だ。
[野生の勘]で木を登ってモーラットを助けよう。
モーラット、大丈夫か。
もう自由だ。野生動物も、モーラットも、自由が1番いいよな。
木から降りられるなら、気をつけて降りるんだ。
降りるのが怖いなら、俺のフードに入るか、俺の尻尾に掴まっているんだ。
ベルは適当に結んでおこう。
ツリーの木の精霊様、この身代わりのベルを頼む。
人の皆がツリーをオシャレを楽しんでいると思うから。
「なんでこんなことに」
木常野・都月(|妖狐《ヒト見習い》の精霊術士・f21384)はオーナメントと一緒に木に括りつけられたモーラットを、黒い瞳でぽかんと見上げた。
銀の雨降るこの世界では、人々は不思議なことをすぐに忘れ去ってしまうから仕方ないのかも知れないが……。
(「確かにツリーとモーラットは可愛いと思うけど、流石に可哀想だ」)
都月は早速モーラットたちを助けることにした。
するすると木に登り、もふもふの身体を縛っているリボンを切って解放する。
「モーラット、大丈夫か」
「も、もきゅぅ~!」
今にも泣き出しそうな声を上げて、モーラットは青年にしがみ付いた。
「もう自由だ。野生動物も、モーラットも、自由が一番いいよな」
そうして木に括りつけられたモーラットを解放していく。
モーラットたちは自力で木から降りられるようだけれど、何体かは都月にしがみ付いたまま離れない。
「怖いのか? よしよし」
「もきゅ、もきゅっ」
彼は自分にくっ付いたままのモーラットの一体をフードに入れ、もう一体を自らの狐の尻尾に掴まらせて素早く木から降りた。
メガリス『ティンクル・ベル』の代わりに用意されたベルを結び付けて。
(「ツリーの木の精霊様、この身代わりのベルを頼む」)
ツリーのお洒落を楽しむ人々に、この輝きが届くように。
成功
🔵🔵🔴
真宮・奏
兄の瞬(f06558)と参加
呼び方は「瞬兄さん」
最近のクリスマスツリーの飾りはバリエーション豊かですが、流石にモーラットさんを飾るのは無しですよ!?たとえ外見がぬいぐるみでも。
ああ、クリスマスの飾りに星は必須ですね・・・モーラットを間違って飾りつけちゃう程認識狂わせるなんで危険すぎますね。まずモーラットさんを下ろしてあげないと。
なので、もふもふなお友達に力を借ります!
!もふもふさん達、お友達を助けるのに力貸してください!!
もふもふさん達の力でモーラットさん達を下ろして、代わりの飾りを飾ります。もふもふさん達にモーラットさんのケアをお願いします。
モーラットさんもクリスマスを楽しんで欲しいですね。
神城・瞬
妹の奏(f03210)と参加
呼び方は「奏」
メガリスって色んな世界で聞きますけど、認識を狂わすとは極めて危険ですね・・・ツリーの星の形して間違ってモーラットさん達をツリーに飾らせるとか。
確かに外見はぬいぐるみですが・・・一般の人は本当にぬいぐるみにしか見えてないようです。ああ、モーラットさん達が助けを求めてます。即急に助けなければ。
月読の戦士に手伝って貰って、リボンを切ってモーラットさんを助けます。代わりにベルやぬいぐるみを吊るしますね。
怖がっているモーラットさん達を抱っこして宥めます。災難でしたね。もう大丈夫です。
誰も楽しくクリスマスを楽しむ権利があります。ええ、奏の言うとおりですね。
街の光を受けてキラキラと輝くオーナメントに、もふもふのぬいぐるみ……ではなくて。
「最近のクリスマスツリーの飾りはバリエーション豊かですが、流石にモーラットさんを飾るのは無しですよ!?」
例え見た目がぬいぐるみでも、と真宮・奏(絢爛の星・f03210)は紫の瞳を瞬かせる。
「メガリスって色んな世界で聞きますけど、認識を狂わすとは極めて危険ですね……」
星を撒き散らして人々がモーラットを木に飾り付けてしまった事態に、神城・瞬(清光の月・f06558)も表情を曇らせる。
「ああ、クリスマスの飾りに星は必須ですね……モーラットさんを間違って飾りつけちゃう程認識狂わせるなんで危険すぎますね」
今回はかわいそかわいいことになる程度で済んだけれど、確かに二人の言う通りだ。
「力を借ります!! ……手間をかけますね。モーラットたちを解放する手助けをしてください」
早速、瞬は月読の紋を付けた術士を呼び出し、彼に手伝って貰いながらモーラットを助けに掛かる。モーラットたちを括りつけているリボンを切って、次々と自由の身にしていった。
「もふもふさん達、お友達を助けるのに力貸してください!!」
奏がユーベルコードを発動すると、もふもふな動物たちが召喚された。動物たちは木を伝ってモーラットたちのところへ登り、リボンを齧って解放していく。
「もっきゅもきゅ~」
「もきゅきゅ~」
代わりに持ってきた星の飾りを飾り付けている間、もふもふな動物たちとモーラットたちが身を擦り合わせ、もふもふし合っている様子に目を遣る。とても癒される光景だ。
「もきゅきゅ、ぴー!」
「災難でしたね。もう大丈夫です」
「あ、瞬兄さん」
瞬もまたモーラットを抱っこして慰めているところだった。兄に懸命にしがみ付いてすりすりしているモーラット、その様子が奏の目を和ませる。
「モーラットさんも、クリスマスを楽しんで欲しいですね」
「ええ、奏の言うとおりですね。誰も楽しくクリスマスを楽しむ権利があります」
すっかり元気になって、動物たちともふもふ合戦に勤しんでいるモーラットたちを眺めながら、瞬と奏は微笑み合うのだった。
成功
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八坂・詩織
白夜さん(f37728)と
ただぬいぐるみが飾られてるだけなら可愛らしいツリーなんですけどね…
リボンを解いて助けてあげますね、白夜さんは高いところお願いします。
念のために指定UCのクッションを敷いておきますね。うっかり木から落ちる子がいてもこれなら大丈夫。白夜さんも足場に使ってください。
代わりに飾るオーナメントもいくつか持ってきました。
オーナメントってちゃんと意味があるんですよ。ベルはキリストの誕生を告げた喜びの鐘、とか。
イルミネーションも木々の間に煌めく星を再現するため火をつけたろうそくを飾ったのが始まりだそうで…
まあ…メガリスでなければクリスマス飾りにはふさわしいベルだったんですけどね。
鳥羽・白夜
学生時代から付き合いのある後輩の八坂(f37720)と。
一般人が気づけねぇのは仕方ねーとはいえ俺らから見ると悪趣味なツリーになってんな、あれ…
へいへい、了解。
八坂のUCのクッションも足場に使いつつ、モーラットの毛を切らないように気をつけながらハサミでリボンを切って救出。
怪我ねぇか?下にクッション敷いてくれてあるから飛び降りても大丈夫だぞ。
モーラットを助けて空いたスペースに八坂の持ってきたオーナメントを適当に飾り付け。
お前ほんとそういう雑学よく知ってんな…さすが現役教師、と感心するやら呆れるやら。
今回のはモーラットにとっちゃ喜びの鐘どころか傍迷惑な鐘だけどな。
…銀誓館で飾られたりしないよな?
ふわふわもふもふのモーラットが鈴なりの木の前で。
「ただぬいぐるみが飾られてるだけなら、可愛らしいツリーなんですけどね……」
八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)の呟きに、鳥羽・白夜(夜に生きる紅い三日月・f37728)は自らの赤い髪に手を当てた。
「俺らから見ると、悪趣味なツリーになってんな、あれ……」
一般人が気付かないのは仕方ないとして、と言う白夜の言う通り、しょげたモーラットたちが飾られているのは憐れを誘う。
すぐに助けてやりたいところだ。
「白夜さんは高いところお願いします」
「へいへい、了解」
ぞんざいな返事を詩織に返しつつ、白夜はハサミを取り出し手分けしてモーラットを解放する所存だ。
「スターパーティーの開幕です!」
詩織は無数の惑星や月や星を模したクッションを呼び出し、モーラットが落ちても大丈夫なように準備して、モーラットを括っているリボンを解きに掛かった。
ハサミでリボンを切られ、或いは解かれて自由になっていくモーラット。
木から降りる際、ころりと転がったモーラットがクッションに受け止められてぽよんと跳ねる。
「もきゅっ」
「もっきゅ!」
その様子が気に入ったのか、ぽよぽよとクッションで遊び始めた彼らを笑顔で見ながら、詩織は持ってきた代わりのオーナメントを広げる。
これを飾れば、モーラットがいなくなった木ももう寂しくはない。
「オーナメントってちゃんと意味があるんですよ。ベルはキリストの誕生を告げた喜びの鐘、とか。イルミネーションも、木々の間に煌めく星を再現するため火をつけたろうそくを飾ったのが始まりだそうで……」
楽しそうに手を動かしながら話す詩織に、モーラットのいなくなった辺りの枝に適当に彼女が持ってきたオーナメントを括りながら白夜は耳を傾ける。
「お前ほんとそういう雑学よく知ってんな……さすが現役教師」
知識の豊富さには感心するやら呆れるやら。
「今回のはモーラットにとっちゃ、喜びの鐘どころか傍迷惑な鐘だけどな」
「まあ……メガリスでなければ、クリスマス飾りにはふさわしいベルだったんですけどね」
肩を竦める白夜と詩織だった。
白夜はふと、クッションで遊んでいるモーラットに目を遣る。
「……銀誓館で飾られたりしないよな?」
「だ、大丈夫ですよ。きっと」
大成功
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第2章 日常
『たまにはぶらりと』
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POW : 考えるより歩く
SPD : 人より前を進む
WIZ : ふいに足を止め、景色を眺めてみる
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🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●クリスマスの街に繰り出そう
赤や緑、金銀の飾り付けやイルミネーションで彩られた繁華街は、なんだか特別な雰囲気。
クリスマスの日はまだ先だけれど、道行く人々の足取りも軽いように感じる。
何気ない散歩でも、ちょっと特別な気分にさせてくれそうだ。
さぁ、賑やかな街へと繰り出そう。
八坂・詩織
白夜さん(f37728)と。
あ、ホットワインの試飲やってますよ!ノンアルコールもあるみたいです。白夜さんも飲みませんか?ワインも赤いじゃないですか。
ひとまずはノンアルコールのものを。うん、美味しいですね。スパイスの効いたジンジャーブレッドマンクッキーとも合いそう…
ノンアルではないワインも一本買っていこうかな。
飲みますよ?もうすぐ30歳になりますし奮発しようかと。どれにしようかな…
店員さんにおすすめを聞いたり、店内のクリスマス雑貨を眺めたりしていたら思いの外時間がかかってしまい。
すみません、遅くなりました…
え?私に…?ありがとうございます。
知らない間に買っててくれたんだ、と思わず笑みが零れる。
鳥羽・白夜
八坂(f37720)と。
ふーん、ワインねぇ…俺はトマトジュースのがいいけど。
いやたしかにワインも赤いけど…
言いつつ試飲に付き合ってノンアルのワインを一口。まあ美味い…んだろう、ワインなんて普段飲まないから正直味についてはさっぱり。
お前ワインとか飲むんだな…
そういやお前もうじき誕生日だったっけ。
(この前俺の誕生日祝ってもらったし…何かあげた方がいいよな)
ワインはさっぱりだし本人が買う気らしいので他に何か…と店内を見回し見つけたのはホリデーシーズンらしい雪景色と星空が描かれたマグカップとチョコレートのセット。
一足先に会計を済ませ、買い物を終えた後輩にほい、これ。ちょっと早いけど誕プレってことで。
クリスマス一色の街では、あちこちから鈴やベルの音が使われた曲が流れている。
そんな一角に、お酒や雑貨を扱ったお洒落なお店があった。明るく開放された雰囲気の入り口からは、店頭に出されたテーブルや店員の姿が見えた。
「あ、ホットワインの試飲やってますよ!」
寒い時期ならではのコーナーに、詩織が声を上げる。どうやらノンアルコールも扱っているようだ。
「白夜さんも飲みませんか?」
「ふーん、ワインねぇ……俺はトマトジュースのがいいけど」
「ワインも赤いじゃないですか」
白夜の言い草にクスリと笑いながら、詩織はひとまずノンアルコールの方の試飲用カップを店員から受け取った。
「いや、たしかにワインも赤いけど……」
それに倣うように、白夜も同じ方のカップを手にする。
ノンアルコールのホットワインは、甘さの少ないジューシーなブドウジュースのようだった。飲むとぽかぽかと身体が温かくなってくる。
「まあ美味い……んだろう」
飲み慣れないものだから、ワインについてはさっぱりな白夜。
「うん、美味しいですね。スパイスの効いたジンジャーブレッドマンクッキーとも合いそう……」
「八坂は流石だな」
自分はよくわからん、という顔をしている間に、詩織はアルコール入りの方のワインを物色していた。
「お前、ワインとか飲むんだな……」
「飲みますよ? もうすぐ30歳になりますし奮発しようかと。どれにしようかな……」
店員におすすめを聞いてみると、飲み易いワインから最近入った毎年人気のもの、更に産地やら少々年代物のものやら色々と詩織の好みや希望に合わせて相談に乗ってくれるので、夢中になってしまった。
その上店内の特設コーナーに煌びやかに並ぶクリスマス雑貨が目を引いて、買い物はちょっと長くなりそうだ。
詩織の目が色々なものに移っていくのを眺めながら、百夜はふと彼女の誕生日が近いことを思い出す。
(「この前俺の誕生日祝ってもらったし……何かあげた方がいいよな」)
とはいえワインは全然分からないし彼女が買うなら被ってしまうだろう。他に何かいいものは、と店内を見ていると、特設コーナー以外にもシーズンにぴったりなアイテムを置いてあるところを見付けた。
「すみません、遅くなりました……」
「いや、そんなに待ってねぇよ」
思いの外過ぎてしまった時間に慌て気味の詩織に、たいして気にした様子もなく白夜は一足先に買っていた袋を渡す。
簡易だけれどプレゼント用にラッピングされたその中身は、ホリデーシーズンらしい雪景色と星空が描かれたマグカップとチョコレートのセットだ。
「え? 私に……? ありがとうございます」
思わず詩織の顔に笑みが零れた。
成功
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真宮・奏
兄の瞬(f06558)と参加
瞬兄さん、イルミネーション綺麗ですよ!!ツリーもキラキラ輝いています!!行きましょう!!(兄さんの手をぐいぐい)。
そういえば、兄さんの誕生日も近いですね。そういえば折角私もお酒飲めるようになりましたので、冬の夜に家族で飲むワイン買いに行きましょう!!
ええ、弱い訳ではないですし、それなりに飲めますよ。フルーツワインに赤ワイン、これがいいですかね。折角だからグラスも4人分。ええ、私のグラスなかったし。
ワインに合うチーズやピーナッツも買います。うん、これで冬の宵のお楽しみはバッチリですね!!ああ、綺麗な風景だなあ。今度は家族4人で見に行きたいですね。
神城・瞬
妹の奏(f03210)と参加
ツリーも元通りになりました。安心して夜を楽しめますね。ええ、イルミネーションも華やかで眩い。人々も楽しそうです。(奏に引っ張られて)ええ、行きましょう。
そういえば僕の誕生日ももうすぐですね。家族で夜にゆっくりワインを飲みたいですか?そうですね、奏もお酒を飲めるようになりましたし。赤ワインとフルーツワインがいいですか。
奏も酒は弱い訳じゃないですし。4人でゆっくりワインを楽しむのは問題ないでしょう。ああ、奏の分のグラスも買いませんとね。
チーズとピーナッツ、イチジクと塩サブレ。これで家族でワインを楽しむ準備はできました。そうですね。今度は家族4人で見に行きたいです。
「これで安心して夜を楽しめますね」
モーラットたちのいなくなったツリーを眺めてほっと息をつく瞬。
その手を奏がぎゅっと握る。
「瞬兄さん、イルミネーション綺麗ですよ!! ツリーもキラキラ輝いています!!」
彼女は子供のようにはしゃいでいた。
これも煌めくイルミネーションや飾り付けられた街がそうさせているのかも知れない。
「ええ、イルミネーションも華やかで眩い。人々も楽しそうです」
「行きましょう!!」
ぐいぐいと手を引っ張る奏に、瞬は微笑ましげに目を細めて「ええ、行きましょう」と頷く。
街明かりと飾り付けを楽しみながら歩いていると、お酒や雑貨を扱うお洒落なお店に差し掛かった。
「そういえば、兄さんの誕生日も近いですね」
「そういえばそうでしたね」
「折角私もお酒飲めるようになりましたので、冬の夜に家族で飲むワイン買いに行きましょう!!」
奏の考えを聞いて、それはいい考えだと瞬も思った。
二人は早速、お店に入っていく。
「奏も酒は弱い訳じゃないですし。4人でゆっくりワインを楽しむのは問題ないでしょう」
「ええ、弱い訳ではないですし、それなりに飲めますよ」
以前お酒を楽しんだ時の様子を語らいながら、ワインのコーナーへ向かった。様々なワインがずらりと並ぶワイン棚から、オーソドックスなワインに、果物の果汁が入ったフルーツワインを選んでいく。
奏は折角だからと新しいグラスも4人分見繕った。
「あ、奏の分のグラスも買いませんとね」
思い出したように瞬は呟いた。最近成人したばかりだから、彼女の分のグラスはまだなかったのだ。
お揃いのグラスでワインを飲む光景を思い浮かべて、奏は頬を緩める。
ワインを飲むならお供も必要、とチーズやピーナッツなどのおつまみも見て回る。乾燥させたイチジクに、塩サブレも欠かせない。
「これで家族でワインを楽しむ準備はできました」
「うん、これで冬の宵のお楽しみはバッチリですね!!」
色々と買い込んでお店から出ると、またあの煌びやかな光景が二人を迎えてくれた。
「ああ、綺麗な風景だなあ」
今度は家族4人でこんな風景を見に行きたい。しみじみと呟く奏に同意して、瞬も彼女と一緒に飾り付けられた街を見渡す。
もうすぐクリスマス、誰も彼もが心躍る様子を楽しむように、二人は街並みを歩き出した。
成功
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