#UDCアース
タグの編集
現在は作者のみ編集可能です。
🔒公式タグは編集できません。
|
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●
「集合お疲れ様。今回はシンプルな依頼の案内になるよ」
レン・デイドリーム(白昼夢の影法師・f13030)は笑顔を浮かべつつ、猟兵達を出迎える。彼の手元にある資料には、UDC組織の名が記されていた。
「お願いしたいのは邪神事件の調査だね。オブリビオンに魅入られた狂信者が生贄を集め、邪神復活儀式を行おうとしているんだ。皆には儀式の場所を突き止めて、儀式を不完全な状態で終わらせて欲しい」
狂気に陥った人々が事件を起こすというのは、UDCアースでしばしば発生する事態だ。今回の事件もそのような事態から生じたもので、解決方法もシンプルなものになるだろう。
「儀式場の具体的な場所は分からなかったけど、兆候のある街は把握されてるよ。まずは皆にも街に乗り込んで、情報を集めて欲しいんだ。なんでも狂信者達は季節外れの花を配って、そこに宿した魔力で人々を惑わし攫っているみたいだね」
花を渡された人は一種の催眠状態になり、狂信者の言われるままに行動してしまう。
幸い彼らは人々を生贄にするつもりで、儀式が起きるまではただ監禁しているようだ。事件を解決すれば、人々も助けられるだろう。
「花の魔力は猟兵なら抗える程度だよ。直接花を受け取って相手の言うことを聞くフリをしてもいいし、花を渡された人々の後をつけてもいい。どんな手段でも儀式場まで辿り着けられればOKだよ」
レンは資料を捲りつつ、小さく頷く。手段は猟兵達に任せるつもりのようだ。
「儀式場まで辿り着けば、魔力を嗅ぎつけた怪物が集まってくるだろうね。あまり強くないけど数は多いタイプだ、思い切り蹴散らして欲しい」
怪物達も儀式のことを把握しているため、生贄に手は出さない。戦闘に集中すればいいだろう。
「怪物を倒しきれば、残った魔力を使って邪神が不完全な形で蘇る。これを討伐するまでが依頼の内容だね」
復活した邪神は不完全であるため、猟兵達が力を合わせれば打ち倒すことができるだろう。
狂信者や捕まっていた人々の後処理はUDC組織が行う。猟兵達はとにかくオブリビオンを倒すことに専念すれば。事件も解決できるという訳だ。
「説明はこれくらいだね。それじゃあ転移の準備をするよ」
レンはグリモアを起動して、猟兵達をしっかり見据える。皆なら大丈夫だと、そう信じて。
「気をつけて。良い知らせを待っているよ」
ささかまかまだ
こんにちは、ささかまかまだです。
サポート優先シナリオとなります。
通常プレイングを頂いた際は、通常通りに執筆させていただく予定です。
●シナリオ概要
邪神復活儀式を阻止しましょう。
まずは街で狂信者達や生贄候補を見つけ、儀式場を特定します。
その後は儀式場に向かい、集まってきた怪物と不完全な形で蘇った邪神を討伐しましょう。
●
どの章からでも参加していただいて大丈夫ですし、特定の章だけ参加していただくのも歓迎です。
進められる時に進めていく感じになるかと思われます。
それでは今回もよろしくお願いします。
第1章 冒険
『呪われた花束』
|
POW : 気合で催眠効果に耐える。
SPD : 速さで催眠効果に耐える。
WIZ : 知力で催眠効果に耐える。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アトシュ・スカーレット(サポート)
性格
悪ガキから少し成長したが、やっぱり戦うのは好き
大人に見られるように見た目的にも精神的にも背伸びしている
目の前で助けられる人がいるなら積極的に救おうとする
口調は「〜だな。」など男性的
戦闘
【呪詛(腐敗)】と「棘」を組み合わせ、万物を強引に腐敗させる方法をついに編み出した
前衛も後衛もやれる万能型だが、前衛の方が好き
複数の武器を同時に操ることも可能
高速戦闘も力任せの戦闘も状況に応じて使い分ける
(装備していれば)キャバリアにも対応可
光や聖属性は使えません
非戦闘
聞き耳などを駆使した情報収集を中心とする
化術で動物に化けて偵察することも
●
目的地である街はそれなりに栄えているようで、大通りまで出れば人の行き交う様子が見える。
そんな人々の合間に紛れつつ、アトシュ・スカーレット(神擬の人擬・f00811)は周囲の様子を窺っていた。
(邪神復活儀式の阻止、だよな。まずは狂信者達を探さないといけないか……)
狂信者達は生贄の候補を探し、街に出向いているらしい。彼らは不思議な道具を使い、人々を操ろうとしているのだとか。
アトシュは怪しい人物を探しつつ、街の中をひたすら歩く。
人の行き交う大通りなら生贄候補も探しやすいだろう。一方、裏通りでこっそり行動している可能性も見落とせない。
さてさてどうしたものかと考えていると、ふいにアトシュの鼻を、微かな香りがくすぐる。
それはアトシュにとっても好ましい香り――花の香りだった。
香りを辿って進んでいくと、辿り着いたのは裏路地だ。
こっそり覗き込んでみれば、スーツを着た人物が通りがかりの学生に花を渡している様子が見て取れた。
渡されているのは向日葵の花。夏はもう過ぎ去ろうとしている、季節外れだ。
それに学生の方はどこかぼんやりしているようで、スーツの人物の言葉にただただ頷いている。
暫くここで待っていて。スーツの人物はそう学生に命じると、大通りへ向かって歩いていく。
一人残された学生は、ぼんやり空を見上げていた。今なら話しかけても問題ないだろう。
「なあ、お前。大丈夫か?」
アトシュが学生に声をかけるも、相手の反応は乏しい。おそらく催眠状態になっているのだろう。
このまま放っておく訳にもいかない。そう判断したアトシュは、学生の手を取り意識を集中させる。
「痛みよ、穢れよ。其の悲しき姿、全て、総て受け入れ、流し、永し、露と消ゆ」
静かな詠唱と共にアトシュの手から溢れるのは、色とりどりの薔薇の花弁だ。
そこから生命力を注がれた学生はハッと目を覚まし、きょとんとした表情を浮かべた。
「徹夜でもしてたのか? ぼーっとしてたぜ、早く帰りな」
アトシュが笑顔を浮かべて声をかければ、学生は感謝を告げて帰っていく。彼に関しては心配いらないだろう。
学生の背を見送りつつ、アトシュは再び身を潜める。後で必ずスーツの狂信者は帰ってくるはずだ、彼の後をつければ儀式場にも辿り着けるだろう。
(妙な儀式、必ず止めないとな)
これからの戦いに備え、アトシュは静かに呼吸を整えるのだった。
成功
🔵🔵🔴
シェーラ・ミレディ(サポート)
※OK:シリアス、戦闘のみ
※NG:エロ、ネタ、コメディ、心情系
※傭兵的なスポット参戦
称号通り、僕の身体を維持するための金儲けと、弱者をいたぶる醜い行いが許せぬ義侠心が行動指針だ。
複数の精霊銃をジャグリングのように駆使する、彩色銃技という技を使って、敵をしとめていこうか。
美しいものは愛でるべきだが、恋愛には結びつかないなぁ。
性格ブスは醜い。見るに堪えん。
●
今回の依頼はUDC組織からも来たものだ。つまり報酬は確実に支払われる。
報酬が貰えることは助かるし、発端となった事件も見逃せない。出向くにはちょうどいい依頼だ。
しっかり務めを果たすべく、シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)は街を行く。
それなりに人々が行き交う中、探すのは狂信者の姿だ。
(誰かが巻き込まれるようなことにはしたくないな。僕が直接接触してしまえばいいか)
狂信者の目的は罪なき人を拐かし、儀式の生贄にしてしまうこと。
それを防ぎつつ儀式場を突き止めるなら、自分が拐かされる役を担えばいい。それがシェーラの判断だった。
街に人影は多いけれど、怪しい者を探すのならばそう難しくない。
相手はきっと、道行く人々の姿を観察しているはずだ。自分に注がれる視線に意識を向けつつ、シェーラは堂々と歩き続ける。
その中でふと感じたのは――少しじっとりとした、厭な視線だ。
シェーラは迷わずそちらの方を向き、小さく微笑む。紫の瞳が捉えたのは、季節外れの向日葵の花を抱いた男だ。
男は目を見開き、シェーラの瞳を見つめ返す。男の瞳には、様々な困惑を滲ませたような色が見て取れた。
「どうした? そんなにじっと見つめて」
シェーラは微笑みを湛えたまま、男の方へ歩み寄る。男はただ呆然とシェーラの姿を見つめるしか出来なかったようだ。
そうこうしている内に、二人の距離は十分に縮まって。シェーラはちらりと向日葵の花を見て、小さく息を吐く。
「秋に咲く向日葵なんて珍しいな。誰かへの贈り物?」
「こ、これは……」
「良ければこの花、僕にくれないか?」
シェーラが静かに手を伸ばせば、男はおずおずと花を差し出す。
受け取った花からは確かに呪詛のようなものが感じられた。けれど猟兵にとっては、大して危険なものでもない。
シェーラが花を眺めていれば、男はようやく言葉を紡ぎ始めた。
「あ、あの。この花を使ったイベントをやっていて。良ければ参加してもらえれば、と……」
「ふむ。ちょうど退屈してたんだ。案内願おうか」
「あ、ありがとうございます!」
男の顔にようやく安堵の色が滲む。それは与えられた使命を果たせたからだろうし、目の前の青年が自分の誘いに乗ってくれたからだろう。
しかし男は気付いていない。シェーラに見つめられてから、ずっと彼の意のままに動いているということを。
男はそのことに気づかないまま、シェーラを儀式場まで連れて行くだろう。
そして目的地についた瞬間――青年はきっと夢のように消え去ってしまうだろう。
生贄のふりをしたシェーラは、変わらず憂いげな笑みのまま男の後ろをついていく。
得られた情報を、しっかり仲間に伝えながら。
成功
🔵🔵🔴
日留部・由穏(サポート)
由穏と申します。
これでも太陽神の生まれです。
いかなる世界であれ、オブリビオンの影に未来を曇らされる人々がいるのならば、私が手を出さない道理はありませんね。
太陽は、照らすべき者のために存在するのですから。
好き:芸術全般、各世界の学習、人々の観察
使命:人々の明るい未来を守る
【発言】ご隠居太陽神、敬語、優しい、いつも穏やかな笑み、怒りや恨みや後悔の感情が乏しく時に人を理解しきれないこともある、自らの負傷を気にしない
【戦闘パターン】視力+暗視+マヒ攻撃+光線銃で銃撃戦、アート+式神使い+アイテム折り紙で撹乱、催眠術も併用し折り紙式神を猟兵やターゲットに思わせ誘導などなど
その他何でもさせてどうぞ
●
異世界の神でありながら、人々を守るべくヒトとしてUDC組織に属する日留部・由穏(暁天緋転・f16866)。
彼にとって民間人を巻き込むUDC案件は決して見過ごせるものではない。
(人々を攫い生贄に、ですか……。既に目をつけられた方を追いかけることも出来ますが、万が一があってはいけませんね)
柔和な笑みを湛えつつ、由穏は件の街を行く。
探すは花を配る狂信者達。彼らが民間人に目をつけるより早く接触するのが目的だ。
自分が生贄候補のふりをすれば、巻き込まれる民間人が一人減る。それに現場にも向かえるのだから、一石二鳥という訳だ。
暫く街をぶらぶらと歩き、由穏は怪しい兆候を探し続ける。
その最中、目に留まるのは行き交う人々。それぞれの生活を営む彼らの姿は、由穏にとって慈しむべきものだ。
彼らが危険なことに巻き込まれないよう、早く狂信者に接触しなくては。
由穏は薄暗い路地裏へと向かい、周囲をきょろきょろと見回す。
その時ふと鼻を擽ったのは、どこか甘い香り。場違いなその香りの正体を探し、更に視線を巡らせて――目に留まったのは、鮮やかな向日葵だ。
「綺麗な花ですね」
由穏は笑顔を崩さず向日葵の方へと進む。そこに立っていたのは、花を抱える一人の女性だった。
女性は由穏の表情を窺うように、じっと視線を向けている。彼女を警戒させないよう気を付けつつ、由穏は更に距離を縮めた。
「っと、急に話しかけてごめんなさい。この時期に向日葵だなんて珍しいですから。造花……でもないようですし」
「ええ、本物の向日葵です。珍しく咲いたものですから、どなたかに差し上げようかと思って」
女性の言っていることは少々不自然だ。それでも納得しそうになるのは、花に宿った魔力のせいだろうか。
それに飲み込まれないよう気を付けつつ、由穏は変わらず笑みを浮かべる。
「それなら私が貰ってもいいですか? 向日葵の花は好きですから」
「ええ、喜んで」
由穏が向日葵を受け取ったことを確認すると、女性は流れるような仕草で歩を進める。向かう先は路地の更に奥だ。
「……さあ、ついてきて」
女性は由穏が催眠状態に陥ったのだと思い込み、儀式場へと連れて行くつもりのようだ。
ここはそれっぽい表情でも浮かべておくべきだろうか。由穏は少しだけ表情を固くして、女性の後ろを歩く。
その足取りは確かなものだ。由穏は決して催眠などにかかっていない――彼の心にあるのは、人々を助けたいという意志だ。
けれど今だけはそれを隠して。二つの足音と共に、向日葵の花は揺れていた。
成功
🔵🔵🔴
樂文・スイ(サポート)
一人称:俺
二人称:君、お前
女性、子供にはくん、ちゃん付け、男性には呼び捨て
口調は~だね、~だよ系で飄々としている
人助けは完全にヒトへの好意から。
ヒトの死を見るのも好きだが、あくまで自分の手で殺してこそと思っているので敵の殺戮を許すようなことはない。立場上殺人衝動は敵を倒すことで紛らわせている(我慢してる)
表向きは人好きのする明るいお兄さんで楽しいこと大好き!なノリ。
残酷な面は敵対した相手にしか見せないようにしている
幸運や鍵開け、誘惑など使用できそうなら使う
物騒なキャラだがシナリオ内で一般人や仲間に危害を加えるなど迷惑行為はしない。
UCは活性化されたものどれでも使用可
御梅乃・藍斗(サポート)
一人称:僕
二人称:君、あなた
他人にはさん付け
基本的に敬語(ですます調)、動揺した時など男子っぽい口調になるのも可
まじめで負けず嫌い
積極的に他人と親しくする方ではないが任務に必要であれば協力は惜しまない
必要時サバイバルや捕縛技能を活用
名家の出であり、力あるものはそうでないものを守る義務があると考えている
サキュバスですが種族ゆえに性的な要素を警戒あるいは期待されることを厭っており、色恋には及び腰であったり、下世話な話題には嫌悪感を示す潔癖な性格
UCは活性化した物をどれでも使用
迷惑行為や公序良俗に反する行動はしません
●
目的の街はなんの変哲もない場所だった。
それなりに栄えていて、大通りなら人も行き交っていて、一見何事もなく日常が流れていて。
そんな場所だからこそ、密やかに動く狂信者には都合がいいのだろう。樂文・スイ(欺瞞と忘却・f39286)は行き交う人々に視線を向けつつ、隣に立つ青年へと声をかける。
「まずは儀式場の特定だっけか。で、どうしよう藍斗くん」
「どうしよう、ですか」
声をかけられた御梅乃・藍斗(虚ノ扉・f39274)も周囲の様子を眺めつつ、スイのほうへと意識を向ける。
最終的なゴールは分かっていても、その道筋は幾つかに別れている。どの道を行くかは相談して決めるべきだろう。
「作戦を大まかに分けるなら『狂信者と接触する』か『すでに洗脳された人を追いかける』か、ですよね。だったら僕は狂信者に接触したいです」
「一応理由も聞いていいかな?」
スイならば藍斗が狂信者との接触を選んだ理由は分かっているだろう。それでも確認するのは、きちんと相談したいからか、それ以外か。
いまいち考えが読み切れないスイの笑顔を横目に見つつ、藍斗は静かに、けれどはっきり理由を告げる。
「……その方が巻き込まれる民間人を減らせますから」
藍斗の言葉にスイはこくりと頷いて、一歩前へと歩み出る。ゆらりと揺れる狐耳はどこか楽しそうだ。
「うん。俺も同感。だったら早く狂信者を見つけないとね。適当にブラブラ歩いてたら見つかるかな?」
「怪しいのは路地裏などでしょうか。目印は季節外れの花、ですよね……」
藍斗もスイに続いて歩き出し、周囲の方へ意識を向ける。
不思議な縁で繋がる二人。今日の同行も『偶然ばったり会ったから』の産物。
けれど目指す道は同じ。感情は違えど、ヒトを守りたいというのは同じ。
だからスイと藍斗は、共に狂信者を探すのだ。
二人は人通りの少ない場所を中心に調査を進めることにした。
怪しいのはやはり路地裏などの薄暗い場所。この手の場所ならこっそり人を連れ去るのにも向いているだろう。
「さて、季節外れの花はーっと」
「……スイさん、あれって」
「ん?」
ふいに藍斗に呼び止められ、スイは路地の奥を見る。そこにあったのは、薄暗い路地に不釣り合いな鮮やかな黄色だった。
同時に感じる甘い香り、微量な魔力、確かな悪意。間違いない、あの地点に狂信者が立っている。
「狂信者はオブリビオンじゃなくて人間なんだっけ。どうする? 俺が声かける?」
「いえ、一緒に行きましょう。不自然な行動を取って怪しまれたくないですし」
露骨に調査している雰囲気を示せば、相手も警戒するだろう。
『たまたま友人同士で歩いていて通りかかった』――そんな雰囲気が出せれば一番良いんだが。
「こう、ついでに旅行者とでも思ってもらえればいいよね。それなら行方不明者にもしやすいだろうし」
「……それはどうなんですが。とにかく行きましょうか」
「はいはい。それじゃあ自然に、っと」
からから笑うスイの後ろで、藍斗は淡々と歩を進める。
向日葵に近付けば近付くほど、甘い香りは強くなっていった。
「やあ、そこのお嬢さん」
スイはいつもと変わらない明るい笑顔と共に、向日葵を抱く狂信者へ声をかける。
今回の狂信者は女性だった。彼女は覇気のない瞳でスイを見上げている。
「向日葵なんて抱えてどうしたのかな? 待ち合わせ?」
「いえ、特にそういう訳では。ただ綺麗に花が咲いたものですから、誰かに渡したくて」
「いいなぁ、ロマンチックだね」
適当に女性に話を合わせるスイの後ろで、藍斗は女性の様子を窺う。
女性の方も藍斗に気付いたようで、視線を向けてきたようだ。
「そちらの方は?」
「ああ、僕は彼の友人です。一緒に散策していたのですが、道に迷い込んでしまって。でも綺麗な花が見れて嬉しいです」
藍斗の言葉は少々硬い。けれど花が綺麗だと思うのは本心だ。その花が悪事に巻き込まれている、というのはいただけないけども。
「道に迷っていらっしゃるのですか?」
「うん。慣れない場所だと、地図見てもどうにもね」
「良ければ駅までの道を教えてくれませんか?」
猟兵達の言葉に、女性はしばし黙り込む。
それからふいに向日葵の花を二人に手渡し、にっこりと微笑んで。
「でしたら、付いてきて下さい」
そのまま女性が歩き出したのは、駅とはまったく違う方向だ。
どうやら向日葵を渡したことで、洗脳が完了したと思っているのだろう。女性はこのまま二人を儀式場につれていくつもりらしい。
しかし猟兵であるスイと藍斗にとって、微量な魔力による洗脳などは問題ない。二人は正気のまま、女性の後ろをついていく。
「ありがとう。綺麗な花も貰えたし嬉しいね」
変わらない調子のまま笑うスイの隣で、藍斗は女性の顔をじっと見つめる。
覇気のない瞳から、女性の正気が削れているのは分かる。彼女が一般人を傷つける存在なのも分かる。けれど彼女は、間違いなく人間だった。
(彼女のような存在は、どうすべきか……)
その答えを出すためにも、最優先は儀式を止めることだろう。
悩みながらも出来ること、優先すべきことをやっていくしかない。藍斗は静かに決心し、確かな歩を進める。
そんな彼の様子に気付いてか気付かずか、スイも悠々と歩き続けて。
彼らの道筋を見守るように、向日葵の花はゆらゆらと揺れていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
印旛院・ラビニア(サポート)
ゲームプレイヤーの白兵剣戟士×冒険商人です。
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです
・基本的にはヘタレで気弱、慎重な面がありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキり散らかして墓穴を掘ることもあります
・あと、なんだかんだで人がいいので困っている人につい手を差し伸べたりしちゃいます
・幅広くゲームをやっていたので、その知識や体験を流用するかもです
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。えっちな展開はコメディ目であれば許容。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
「わ、見たことないフィールド……じゃなくて、異世界かな?」
ウサギの耳を揺らしつつ、印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)は目的の街へと足を踏み入れる。
辿り着いたのは統制機構に比べて旧時代的な場所。けれど道行く人々は楽しそうで、故郷と全く異なる景色には驚くばかり。
ラビニアの目的はGGOの最終クエストを乗り越えるため、様々な世界で力をつけることだ。
今日の依頼もその一環。なんでもヤバい人達が民間人を洗脳し、生贄にしようとしているらしい。
「そういうホラー系のゲームもあるけど、リアルにやっちゃう人もいるんだねぇ。ま、僕が来たからにはもう大丈夫なんだけど!」
初めての世界、ヤバそうな人たち、怖そうなものはいっぱいあるけど、今のラビニアは比較的調子が良かった。
それはきっと初めての景色に気分が高揚しているからだろう。それに最初に接触する人は、オブリビオンなるエネミーではないようだし。
「ヒト相手の交渉もGGOでは大事だしね。頑張ろう!」
ぐっと気合を入れて、まず一歩。ウサギの耳を揺らしつつ、ラビニアのミッションが始まった。
ラビニアが探したのは、花を配る狂信者だった。
既に花を受け取った人を尾行することも考えたが、万が一彼ないし彼女が儀式場に入れば危険だろう。
それなら怖くても危険な役割を担える、狂信者との接触のほうがいい――根っこが善良なラビニアらしい選択だった。
だからといって覚悟がしきれていた訳ではない。頑張って薄暗い路地に突入した際に、不釣り合いな向日葵を抱えた人に遭遇した時は流石にビビった。
「ひっ!?」
「だ、大丈夫ですか……?」
向日葵を抱えた男性は、悲鳴をあげたラビニアを心配そうに見つめている。まさか狂信者に心配されるとは。
「ぼ、僕は大丈夫。立派なお花だったから感動しただけ……だよ!」
「それならいいんですが。もしかしてこの向日葵、気に入りました?」
男性の様子は嬉しそうだ。それは花を褒められたからか、獲物に目星をつけられたからか。
どちらにせよ話の流れは好都合のようだ。ならこのまま乗ってしまおう。
「う、うん! 気に入った!」
「でしたら、どうぞ」
ぶんぶん頷くラビニアに、男性は向日葵を握らせる。伝わる魔力にクラリときたが、ラビニアはぐっと堪えて正気を保った。
そのまま男性は路地の奥を目指し、ゆっくりと歩き出す。
「……ついてきて」
どうやら向こうはラビニアを操れたと思っているようで、そのまま儀式場に向かうつもりらしい。
まだ覚悟はしきれていないが、やっぱり流れに乗るべきだ。ラビニアは心の中で気合を入れつつ、男性の後ろを進む。
(や、ヤバい場所に行くみたいだけど……僕にかかればお茶の子さいさいだよ!)
虎穴に入らずんば虎子を得ず。内心冷や汗ダラダラでも、それは隠して。
向日葵を抱えたまま、ラビニアはしっかりと――けれどゆっくり進んでいくのだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『嘲笑う翼怪』
|
POW : 組みつく怪腕
【羽毛に覆われた手足】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 邪神の加護
【邪神の呪い】【喰らった子供の怨念】【夜の闇】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ : 断末魔模倣
【不気味に笑う口】から【最後に喰らった子供の悲鳴】を放ち、【恐怖と狂気】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:yuga
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
儀式場は廃ビルの上層階にあった。
そこでは向日葵を抱えた生贄達が佇み、その周囲を狂信者達が囲んでいる。
「さあ、儀式を始めよう」
司祭らしい男性が厳かに始まりを告げれば、広がるのは呪文の詠唱。
声えが響けば響くほど、周囲の魔力は高まり――。
直後、凄まじい音が儀式を遮る。
その正体は窓ガラスをぶち破りつつ、儀式場に突入した怪物達の鳴き声だ。
その怪物、嘲笑う翼怪達は耳障りな鳴き声をあげながら、呪文に似た音色を作り上げていく。
「おお、神の使いだ……! さあ、もっと儀式を進めよう!」
調子を取り戻した司祭が再び声を上げれば、儀式は更に続いていく。
この儀式を止めるためいは、怪物達を倒すのが最優先だ。
彼らを殲滅すれば、儀式を不完全な形で終えることが出来る。
怪物も信者も生贄を傷つけはしないので、こちらの対処は行わなくても構わない。
とにかく――怪物を滅ぼすのだ。
鈴乃宮・影華(サポート)
「どうも、銀誓館の方から助っ人に来ました」
銀誓館学園所属の能力者……もとい、猟兵の鈴乃宮です
かつての様にイグニッションカードを掲げ
「――|起動《イグニッション》!」で各種装備を展開
友人から教わった剣術や
体内に棲む黒燐蟲を使役するユーベルコードを主に使用
TPO次第では
キャバリアの制御AIである『E.N.M.A』が主体となるユーベルコードを使用したり
『轟蘭華』や乗り物に搭載した重火器をブッ放したり
「|神機召喚《アクセス》――|起動《イグニッション》!」からのキャバリア召喚で暴れます
例え依頼の成功の為でも、他の猟兵に迷惑をかけるような行為はしません
不明な点はお任せします
●
薄暗い屋内に、混乱する人々、それと怪物。
いくつもの戦いを乗り越えてきた鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)にとって、目の前の状況は見知ったシチュエーションだ。
「銀誓館から離れてもやることは変わりませんね。敵の排除と民間人の救出、両方とも行います」
懐から愛用のイグニッションカードを掲げ、呼吸を整える。
怪物達が興味深そうにこちらを見つめても、やるべきことは変わらない。
「――|起動《イグニッション》!」
起動したカードからマフラーを取り出しさっと巻いて、手には魔剣をしっかり握りしめる。
武装を終えた影華は、迷うことなく敵陣へと突っ込んだ。
最初は興味深そうに影華を観察していた怪物達だが、彼女が戦意ありと判断するや否や不気味な声をあげだした。
羽毛に覆われた手足に呪詛を纏わせ、嘲るような鳴き声を上げる怪物達。この世界の怪物や正気を削る者が多いようで、確かに見ていて気分が悪い。
(けれど、私との相性は悪くなさそうです)
まっすぐに敵の元を目指しつつ、影華は冷静に状況を見極める。
身体に宿した黒燐蟲達も呪詛の気配を感じ取り、飛び出すタイミングを窺っているようだ。
いよいよ接敵の瞬間、先に動いたのは怪物達だった。
彼らは一際不快な声をあげつつ、鋭い爪を影華へ振るう。
纏った呪詛により攻撃力の上昇した一撃は、まともに喰らえば痛手は必須。けれど――。
「この身に集いし皆に願う――新たな仲間に、出会いと別れの挨拶を」
怪物達の爪から溢れたのは、呪詛ではなく黒燐蟲だ。
影華に宿る黒燐蟲達は素早く呪詛を喰い尽くし、それを仲間を増やす糧にしていた。
新たに生まれた黒燐蟲は怪物へと喰らいつき、その動きを止める。
そこにすかさず影華は飛び込み、不気味な怪物をまっすぐに見据えた。
「これ以上儀式は行わせませんし、誰も犠牲にしません――それでは」
別れの挨拶代わりに放つのは、魔剣による鋭い斬撃。
呪詛の守りを失った怪物はあっさりと切り払われ、霧のように消えていった。
これで目の前の敵は倒せたが、怪物の数はまだまだ多い。
「……残りも手早く片付けませんとね」
影華は再び黒燐蟲と呼吸を合わせ、敵陣へ飛び込んでいくのだった。
成功
🔵🔵🔴
筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?
●
戦場の広さはそれほどでもなく、猟兵と怪物だけでなく狂信者や民間人も入り混じっている。
そんな混沌とした状況を確認し、筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)は物陰に身を潜めていた。
(今のところ怪物は民間人に危害を加えていない。戦闘は始まっていて、騒然としているね)
早く怪物を片付ければ、その分民間人が助かる可能性は上がるだろう。
戦況も目まぐるしく動いているため、隠密行動を取ることは難しくない。
ここは出来るだけ手早く敵の排除に向かおう。そう決心したトオルは、懐から1枚の妖怪メダルを取り出した。
(ぬらりひょん、のらりくらりと惑わせよ)
メダルを身体に貼り付ければ、トオルの存在は敵に察知されにくくなる。
あとはこっそりと行動し、手早く敵を片付けるだけ。ルーンソードを握りしめ、トオルは戦場へと躍り出る。
怪物達は奇妙な鳴き声をあげつつ、邪神の加護を身に纏う。
猟兵との戦いに備えた行動なのだろう。確かにそれは怪物をパワーアップさせるが、相応のリスクも伴う。
邪神の加護を宿した怪物達は、身体の所々から出血しているようだ。血の匂いは嫌なものだが、相手の位置は察知しやすくなる。
(けど油断大敵だね。少しでも早く行動しないと……)
妖怪メダルの力があっても、思い切り接近すれば相手もこちらに気付くはず。だから、やるなら奇襲でだ。
トオルは物陰を利用しつつ、手近な怪物へ少しずつ近付く。
相手が気付くギリギリまで接近して――その後は迷わずに。
(――今だね)
一気に相手へ接近し、ルーンソードを振るう。トオルの放った斬撃は一発で怪物を切り裂き、声もあげさせないまま戦いを終わらせる。
一体倒せばすぐに距離を取り、身を隠す。他の仲間や狂信者がこちらに気付く可能性もある、リスクは極力避けなければ。
しっかり呼吸を整えてから、トオルは再び戦場を進む。
金切り声、血の匂い、邪悪な気配。相手の位置を掴む情報はたくさん転がっている。
それをしっかりと感じ取り、最速かつ確実に刃を振るって。
トオルは誰にも察知されることなく、どんどん怪物の数を減らしていく。
戦いの最中に見えたのは、怯える民間人達。彼らを救うためにも、足は止められない。
(あと少し……頑張ろう)
そう決心するトオルの表情は、とても真剣なものだった。
成功
🔵🔵🔴
アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。
●
アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は戦場に突入するや否や、冷静に状況を見極める。
討伐対象である怪物達はアスに気付いているようで、悍ましい声をあげながらこちらを見ている。
邪教徒達は手出しするつもりはないようだ。彼らはただひたすらに呪文を唱え、儀式を進めている。
気がかりなのは捕らえられた民間人だが、彼らは戦闘に巻き込まれないよう部屋の隅に固まっているようだ。怪物達も彼らを襲うつもりはなさそうだった。
(民間人を早く救出したいところだが、そうすれば怪物は妨害してくるだろう。ならば討伐が先か)
アスは静かにフォースセイバーを構え、敵を睨む。
敵達もアスが戦う姿勢を取ったためか、邪神の加護を纏いつつ攻撃の構えを取ってきていた。
邪神の加護は怪物達も苛み、彼らの身体からドクドクと血を流す。そうしてまで襲いかかろうとしてくるのだから恐ろしい話だ。
「……邪悪な存在め。お前達の好きにはさせない」
悍ましい相手を前に、アスの闘志はむしろ燃え上がっている。
悪を倒し、人々を守る。それが自分の使命なのだから。
怪物達は加護を纏わせた四肢を乱暴に振るい、アスを打ち据えようとしているようだ。
そのスピードは凄まじいが、流している血のおかげで気配は読み取りやすい。
物音や匂い、それから気配――怪物達の本能的な動きは、それらを微塵も隠さない。
「その程度の攻撃は食らうものか」
アスは機敏に戦場を駆け回り、怪物達の攻撃を回避していく。
けれど避ける方角は気を付けていた。民間人を巻き込むような万が一があってはいけない、出来る限り彼らから離れて戦わなくては。
そう意識しつつもしっかり回避が続けられるのは、アスが歴戦の戦士だからだろうか。
そうして敵の様子を見ていれば、反撃のチャンスも生まれる。
「――はぁッ!」
タイミングを見極め、放つはフォースセイバーによる斬撃。
その一撃は見事に怪物を叩き割り、消滅させていく。
「月影の前で罪を己の罪を嘆くがいい……と、もう遅いか」
切り払った相手のことは振り返らない。一体倒せばまた一体、出来る限り多くの敵を素早く倒さなければ。
アスは三日月のような軌跡を次々と生み出して、その度に怪物を切り払う。
悍ましい声は、次第に弱まっていった。
成功
🔵🔵🔴
印旛院・ラビニア(サポート)
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです(恥ずかしい境遇なので自分からは喋らない)
・基本的にはヘタレで気弱、慎重な面がありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキり散らかして墓穴を掘ることもあります
・なんだかんだで人がいいので困っている人につい手を差し伸べたりしちゃいます
・やり込みゲーマーで現状を学ぶ【学習力】と自分のプレイに【チューニング】できる応用力が武器
UCは指定した物をどれでも使用し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。えっちな展開はコメディ目であれば許容
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
「う、うわぁ。これ完全にホラーゲームだよ……」
悍ましい怪物を前にして、印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)は思わず身をぶるりと震わせる。
覚悟はしていた。けれど予想以上だ。ギチギチと嫌な音を立てつつ、嘲笑うように佇む怪物。それを生で見る迫力というのは凄まじい。
でも、もしかすると。今後GGOでもこんなホラー怪物と戦う時が来るかもしれない。
絶界詩篇領域には何があるのか分からないのだ。とにかく今は経験を積んで、どんなクエストにでも立ち向かえるようにならなくては。
「でも怖いものは怖いけどー! こ、こうなったら……!」
相手が闇属性っぽいならこっちは光属性で。ラビニアは竜騎兵サーベルを掲げ、意を決する。
「行くよ、聖戦剣戟陣!」
ユーベルコードを発動した瞬間、ラビニアの身体は眩い光に包まれる。
その光は聖戦士の鎧に変わり、勇ましい戦士としての力を与えてくれる。
強い防具を纏えば調子も出てくるというものだ。ラビニアはサーベルを構え、敵を睨む。
「こうなったらサクっとクリアしちゃうよ!」
彼女の叫びに応えるように、怪物は不気味な声を上げる。それはやっぱり怖いけど――今更逃げられない!
「うりゃーッ!」
ラビニアは勢いのまま敵陣へと突っ込んで、思い切りサーベルを振るう。
切った感触は鳥モンスターに近い。これはそんなに怖くなくて助かった。
けれど至近距離で見る怪物はやっぱり怖い。それ以上に怖いのは――。
「わっ、危ない!」
咄嗟にしゃがみこんだラビニアの頭上を、羽毛に覆われた腕が通り過ぎる。この怪物達、パワータイプのようだ。
聖戦士の鎧は頼もしいが、近接ダメージの軽減率はそこまで大きくない。なるべく殴られないよう気を付けなければ。
「こういう時は、囲まれないよう、迅速に……!」
ゲームにおける集団戦のコツを思い出しつつ、ラビニアは機敏に立ち回る。
なるべく相手の側面や背後を取って、着実にダメージを与えて。一番怖いのは囲まれての袋叩きだ、敵の位置は常に把握しておかねば。
怖がりつつも的確に立ち回るラビニアは、どんどん敵の数を減らしていく。
ホラーゲームな世界だろうと、殴れる相手なら問題ない。倒せるし、勝てるのだから。
「ま、まだまだ!」
おっかなびっくり、けれど着実に。ラビニアの戦いは、良い方向に進んでいくのだった。
成功
🔵🔵🔴
ティエン・ファン(サポート)
シルバーレイン出身の除霊建築士です。
明るく善良な性格で、できることがあるならば、できる限りを全うしようとします。
除霊建築士というジョブに拘りがあるため、その知識や技術が活かせそうな場面では、積極的にそれらを使って問題解決に取り組みます。
戦闘時は主武器のT定規と副武器の浄銭貫を用いて、近距離戦も遠距離戦も行います。
キャバリアが有効な場面では、『蚩尤』を使用します。
『蚩尤』は普段イグニッションカードに収納しています。
ユーベルコードは『蚩尤』搭乗時は”蚩尤”とついたものを、そうでないときはその他のものを状況に応じて使用します。
以上を基本として、シナリオに合わせて思うままに動かして頂ければと思います。
●
「わ、この建物……邪気で溢れちゃってる……!」
戦場の様子を一瞥し、ティエン・ファン(除霊建築学フィールドワーカー・f36098)は目を丸くする。
邪神降臨の儀式が始まったのはつい先程。けれど計画自体は前から進んでいたのだろう、建物自体が邪気を帯びてしまっている。
こんなところに民間人が囚われていては危険だ。一刻も早く彼らを救うべく、ティエンはイグニッションカードを構える。
「こういう時はまず原因の排除からだね。行くよ!」
狙いを定めるのは不気味な怪物。悍ましい鳴き声を放つ彼らを前にしても、ティエンは決して怯えない。
「――|起動《イグニッション》!」
何度も口にした詠唱を、変わらぬ調子で唱えて。次の瞬間、ティエンの手には愛用のT定規が握られていた。
それを構えて、目指すは怪物の元。まずは邪気の原因である彼らを退治しなければ。
怪物達は接近するティエンへ向け、羽毛に覆われた四肢を突き出す。
強烈な呪詛を帯びたその四肢は、高い攻撃力を誇っているだろう。打撃としても邪気としても、喰らえば危険だ。
「っと、危ない!」
迫る攻撃はT定規で受け流す。頼もしい相棒は昔と変わらず頑丈だ。
うまく攻撃を受け流せたら、今度はこちらの番だ。
「私の武器はこれだけじゃないよ!」
ティエンはカードからもう一つ武器を取り、こっそり袖に仕込んでいた。
きらりと光り輝いて、袖の中から飛び出したのは――浄銭貫だ。
飛び出した浄銭貫は怪物の胴を突き、バランスを大きく崩させる。
すかさずティエンはT定規を構え、狙いを定めた。
「この一撃は烈火の如く!」
そのまま一閃。T定規は強かに怪物を打ち据えて、その身を叩き切る!
清められた浄銭貫の突きとT定規による重い攻撃。それらをまともに喰らった怪物は、地に倒れるより早く霧のように消えていった。
これでまずは一体。良い調子だ。
次の敵を探す最中、ティエンの目に留まったのは怯える民間人。今のところ彼らに危険はないようだが、それでも怖いものは怖いだろう。
だから彼らを励ますように、ティエンはにっこり笑って頷く。その様子に民間人も少し落ち着いたようだ。
「大丈夫、すぐに助けるからね!」
その言葉を現実にすべく、ティエンはまだまだ戦うのだ。
成功
🔵🔵🔴
札神・遊狐(サポート)
妖狐のカードデュエリスト×パーラーメイド、23歳の女じゃ。
普段の口調は「老齢の妖狐っぽい口調(わらわ、お前さん、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)」、
演技時は「カワイコぶる(わたしぃ、~様、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」じゃ。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用する。
多少の怪我は厭わず積極的に行動するぞ。
他の猟兵に迷惑をかける行為はせんな。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はせん。
後はMS様におまかせするわ。
よろしくおねがいするのう!
●
儀式場へやってきた怪物の数は着実に減ってきている。
ならば残りを一気に片付けてしまおうと、札神・遊狐(妖狐のカードデュエリスト・f41463)は作戦を練っていた。
(民間人を巻き込む心配はなさそうじゃし、広さもこれくらいなら十分か。少々派手に行っても大丈夫かのぅ?)
遊狐はデュエルガントレットを掲げ、この場に相応しいカードを選択する。
なるべく多くの敵を片付ける手段――こちらも数の力に訴えるのだ。
「三匹どころか、もっと大勢呼び出してやるかのう。召喚、『|鎌鼬《カマイタチ》』!」
口上と共に呼び出すのはたくさんの鎌鼬。彼らは縦横無尽に飛び回り、怪物達へ狙いを定める。
「さあ、一気に切り裂くのじゃ」
主人の命令を受け、鎌鼬はギラリと鎌を構えて。
そんな彼らへ向け、怪物は悍ましい鳴き声をあげた。
怪物達は鎌鼬に対抗すべく、邪神の加護を纏い出したようだ。
それは彼らに力を与えるが、代償も与える。見れば加護を受けた怪物達は、身体の所々から流血しているようだ。
「ほう、これは丁度いい。鎌鼬、奴等の傷口を狙うんじゃぞ」
遊狐の指示に従うよう、鎌鼬は連携しつつ敵を追い詰める。
ある鎌鼬が邪神の足元を切り裂きバランスを崩させれば、すかさず別の鎌鼬が刃を振るう。
傷口をえぐるような斬撃を喰らった怪物は、あっさりと倒れ消え去った。
怪物達の方は連携などを意識しておらず、無我夢中で鎌鼬へと攻撃を仕掛けているようだ。
しかし鎌鼬は力を合わせ、時に仲間を守りつつ立ち向かう。
冷静に立ち向かえているのは、後方の遊狐はしっかり戦況を把握しているからだ。
「そっちに敵が固まっておるから気をつけるのじゃ。孤立した個体から倒すのじゃぞ!」
遊狐の指示と鎌鼬の連携。それらが合わされば、戦況はあっという間に遊狐側へと傾いていく。
一体、二体と怪物は退治され――最後に残るのは鎌鼬軍団と、彼らを労う遊狐の姿。
「お前さんら、よくやった。流石はわらわのカード達よ」
欲望のままに暴れる怪物達と、しっかり考え共に手を取る遊狐達。どちらが勝つかは一目瞭然であった。
けれど戦いはまだ終わらない。戦場の中央、より強力な気配のほうに遊狐は向き直る。
「怪物は倒せたが、邪神は呼び出されるか。最後まで阻止していかんとな」
まだ続く戦いに、遊狐は真剣な表情を浮かべるのだった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『向日葵』』
|
POW : あの日、あの時、あの場所で
小さな【相手の戦闘力を無効化する向日葵畑】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【郷愁漂う優しく平和な真夏の異界】で、いつでも外に出られる。
SPD : あたしといっしょに遊ぼ?
【幻影としての向日葵】の霊を召喚する。これは【嗅いだ者を幼少期の姿にする夏の香り】や【触れた物を無垢な童心に還す夏の風】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : 夏はいつまでも
戦闘力のない【太陽】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【日が暮れ、暮れる毎に相手の敵愾心を削る事】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:+風
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠詩蒲・リクロウ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
怪物は倒されたが、儀式はまだ続いていた。
けれど生贄として使えるのは、せいぜい怪物の流した血くらいだろう。
不完全な状態で儀式は終わり、戦場に不気味な輝きが灯る。
そこから漂うのは――場違いなほど穏やかな花の香りだ。
「……ここは?」
儀式場から現れたのは、顔の部分に向日葵を咲かせた子供だった。
けれどその気配は強烈で、明らかに危険なもの。彼女は世界を滅亡に近づかせる邪神そのものだ。
不完全な状態とはいえ、現世へ降り立った邪神。彼女の興味は猟兵へと注がれている。
「あなた達、素敵。一緒に遊ぼう?」
無邪気な言葉を紡ぐ邪神。彼女を倒さなければ、捕らえられた民間人だけでなく、世界すべてが危険に陥る。
事件を終わらせるべく、最後の戦いに勝利しなければ。
ユーリカ・スペクター(サポート)
バグプロトコルの調査を行う巡回AI、ユーリカ・スペクターと申します
バグプロトコルは他世界においてはオブリビオンと呼ばれる、倒すべき存在の一種と伺っております
ゆえにGGOのゲーム内外問わず、討伐にお力添え致します
この経験が、今後のクエスト運営に役立つかもしれませんし
武装はステシから確認できる物(公開設定)ならどれでも使用可能です
UCも同様ですが
迷った際は【管理者権限】の使用をお勧めします
戦況やシチュエーションに応じて選択してください
なお、以下の行為は絶対にしません
・他の猟兵に迷惑がかかる
・全年齢対象に引っ掛かる
・その他公序良俗に反する
不明点や詳細はお任せします
アドリブ、共闘もご自由にどうぞ
●
戦場に漂う邪悪な気配と、相反するような花の香り。
異なった情報に同時に触れて、ユーリカ・スペクター(ドラゴンパトロール・f41790)はふらりとした感覚に襲われた。
けれどすぐに頭を振って、気を取り直して。そんな彼女の様子を、向日葵の邪神はぼんやりと観察していた。
(悪意の類は感じませんが、存在そのものが危険なようですね。まるでバグプロトコルと同じように)
敵が積極的に襲いかかってこないのは助かるが、かといって放置出来る状況でもない。
ユーリカはしっかりと邪神の姿を見据え、呼吸を整える。
「あなたの討伐が今回の目標ですね。早急に対処させていただきます」
「お姉さん、遊んでくれるんだ! だったら……まずはこれ!」
戦意を示すユーリカを前にして、邪神は大きく両手を広げる。
次の瞬間、彼女の背後からは眩しい太陽が現れ――ゆっくりと沈み始めた。
「炎属性の攻撃、ではないようですね。一体何が?」
太陽を前に防御の姿勢を取っていたユーリカだが、熱や炎が襲いかかってくることはない。
邪神は太陽の動きに合わせて項垂れているようで、やはり危険はないようだ。
相手は何を仕掛けてきたのだろう。周囲の様子を観察しつつ、ユーリカが感じ取ったのは己の変化だ。
(なんだかあのエネミーが危険な存在とは思えなく……いえ、そんなはずはありません)
日暮れに合わせ、心が静かに凪いでいく。
あの子が悪い子じゃないなら、見過ごすのもいいんじゃないか。そんな気持ちすら芽生えてくる。
けれど――きっとそれは間違っていることだ。
「……あなたに敵意がなくとも、バグプロトコル――オブリビオンである限りは討伐しなくてはなりません」
胸に灯る使命感は、偽りの日暮れに飲み込まれたりしない。
ユーリカは意を決するかのように、トリリオンの金貨を構える。
「リュコス!」
金貨を消費し呼び出すのは、頼もしい狼の群れの主。
リュコスは勢いよく床を蹴飛ばし、邪神の身体に食らいつく。
鋭い牙が邪神に食い込む度に、頭部の向日葵からはハラハラと花弁が舞った。
散らばる花弁の合間から覗くのは、ドロップしたトリリオン金貨。
それは間違いなく、ユーリカが己の使命を果たした証。異世界であろうと世界を正しく守ろうとする、彼女の意志の結果だった。
成功
🔵🔵🔴
向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
得意なのは近接戦闘とか、【情報収集】も兼ねた見回りとかお話を伺うのも好きですよぉ~。
非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
大丈夫ですよぉ~。手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんよぉ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談するのも良いですねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
堅実にきちんと片づけたら、皆で美味しいものでも食べて帰りましょう~。
※アドリブ・連携歓迎
●
「あらぁ、なんだか危険な気配ですねぇ~」
おっとりとした口調で呟きを零しつつ、向・存(葭萌の幽鬼・f34837)は戦場の様子を確認する。
倒すべきは向日葵の邪神のみ。民間人と狂信者は離れた位置におり、彼らを守る必要はない。
やるべきことはシンプルだ。存は刻銘剣を構え、床を蹴る。
「皆さんを助けるために、さくっと行かせてもらいますねぇ~。全力で参らせていただきますよぉ~」
ゆるりとした口調とは裏腹に、存の動きは鋭い。最短距離で邪神との距離を縮めていく。
そんな彼女を前にして、邪神の方はくすくすと笑っているようだった。
「おいかけっこかな? だったら……捕まえてみて!」
邪神が大きく手を広げた瞬間、存は本能的に後ろへと飛び退く。
次の瞬間、彼女が立っていた場所には――見事な向日葵畑が形成された。
危険な戦場に漂う、向日葵の香り。一見長閑な景色だが、存は決して油断しなかった。
(あの向日葵からは不思議な力を感じますぅ~。触れたくないですねぇ~)
向日葵畑を突っ切るのが敵との最短距離だとしても、それは危険だろう。
あれに触れた瞬間、何が起きるか分からない。邪神のほうは向日葵に囲まれて楽しそうだが、それはそれ。
(安全に距離を詰めて、その上保険もかけるのが一番でしょうかぁ~)
存は簡易盾を構えつつ、自身の封魂符に触れる。
戦場は屋内で、窓なども存在していない。太陽光に触れる心配はない。
民間人達との距離も十分だろう。彼らを巻き込むような万が一はない。
「……参りますねぇ~」
存は封魂符を引き剥がし、屍身を超越する。
そのまま盾を構えて強引に前進し、身体に触れそうな向日葵は剣で叩き切る。
オブリビオンに近しい身体なら、多少は向日葵に触れても問題なかった。強力になった身の守りが呪詛を跳ね除けたのだろう。
あとはただ突き進んで、敵へと狙いを定めるのみ。
「みんなで無事に帰りたいですからねぇ~。それではぁ~」
「わ、見つかっちゃった!」
向日葵の合間からしっかりと邪神を見つけ、一瞬で距離を詰めて。
存は的確な軌跡で剣を振るい、邪神の胴を叩き切る。
同時に周囲の向日葵が舞い散り、不思議と美しい光景を作り上げていく。
けれど所詮、これも偽物だ。
「残念ながら、向日葵の季節は終わってますからねぇ~」
偽物の光景を終わらせるべく、存が振るったその刃。それは確かに悪しきものを切り裂いたのだ。
成功
🔵🔵🔴
響納・リズ(サポート)
「ごきげんよう、皆様。どうぞ、よろしくお願いいたしますわ」
おしとやかな雰囲気で、敵であろうとも相手を想い、寄り添うような考えを持っています(ただし、相手が極悪人であれば、問答無用で倒します)。
基本、判定や戦いにおいてはWIZを使用し、その時の状況によって、スキルを使用します。
戦いでは、主に白薔薇の嵐を使い、救援がメインの時は回復系のUCを使用します。
自分よりも年下の子や可愛らしい動物には、保護したい意欲が高く、綺麗なモノやぬいぐるみを見ると、ついつい、そっちに向かってしまうことも。
どちらかというと、そっと陰で皆さんを支える立場を取ろうとします。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです
アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。
●
「あれが呼び出された邪神か……」
ゆらゆら揺れる向日葵の邪神を観察しつつ、アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は静かに息を吐く。
先程までの分かりやすい怪物とは違う、けれど間違いなく邪悪な気配。あれを倒さなければ、この世界に危機が訪れる。
どう戦うべきか。少々考え込むアスの耳に、軽やかな足音が届いた。
「応援に来ました。邪神の討伐、でよろしいですね」
足音の正体は響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)だ。リズはアスの側に駆け寄り、共に敵の姿を見据える。
「ああ、あの敵を倒せば儀式は失敗に終わるようだ。最優先は討伐だな」
「民間人の方は……離れたところに固まっているんですのね。彼らも早く助けたいですが……」
「そのためにも、早く敵を倒そう」
二人が心配している通り、戦場には囚われた民間人もいる。けれど彼らを助けるためにも、邪神の討伐が最優先だ。
どう動くか考え込む二人を前に、向日葵の邪神は楽しそうにステップを踏む。
「お兄さんとお姉さんも遊んでくれる? だったらかくれんぼしよう!」
邪神が大きく手を掲げれば、展開されるのは向日葵畑。美しくも危険な気配を前に、猟兵達はしっかりと身構えていた。
「この向日葵は……?」
アスはフォースセイバーを構えるが、あまり腕に力が入らない。
どういうことかと懸念していれば、同じく困惑するリズの姿が目に留まった。
「呪詛のようなものでしょうか……この向日葵は戦う力を奪うようですわ……」
この手の魔法や呪詛にはリズの方が詳しいだろう。アスは彼女の言葉に頷き、再び考え込む。
「呪詛が蔓延っているなら、放置しておくのも危険だな。だが、これでは……」
「ええ、私達では戦えません……」
焦っているうちに、身体からどんどん力が抜けていく。
向日葵の奥からは邪神のはしゃぐ声が聞こえていた。相手は特に何かを仕掛けるつもりはないようだ。
けれどこのままでは、再び儀式が始まるかもしれない。高まった呪詛の気配を嗅ぎつけ、再び化け物が襲ってくるかもしれない。
一刻も早く状況を改善しなければ――そこで立ち上がったのはリズだ。
「私がどうにか道を切り開きます。アス様、どうかその道を行って下さいませんか?」
「ああ、分かった。俺に出来る全力で動こう」
アスがどうにか身体に力を込め、剣を握り締める。
その様子を確認し、リズは小さく微笑んだ。彼と同じように、自分も頑張らなくては。
「私が戦えないのなら……ワルキューレ、後を託します……!」
リズが祈りを捧げれば、呼応するように現れるのは白き翼を持った戦乙女だ。
彼女は向日葵に触れないように高く飛び、ルナティック・クリスタを構える。
杖から溢れる聖なる光は向日葵畑を燃やしていき、アスが進むべき道を作り上げた。
「アス様、今のうちに……!」
「ああ、あとは任せてくれ」
アスはリズの言葉に頷き、力強く床を蹴る。
向日葵に触れないように全力で走り、探すのは邪神の姿。
相手は無邪気に笑っているし、強烈な気配も漂わせている。発見するのは難しくないはずだ。
(リズと戦乙女が道を作ってくれているうちに……!)
聖なる輝きが自分を照らしてくれているうちに。アスは全力で戦場を駆け、邪神の元をひたすらに目指した。
「~♪」
邪神は鼻歌を歌いつつ、ぶらぶらと向日葵畑を進んでいた。
その姿を目にした瞬間、アスは更に身体に力を入れる。
チャンスはきっと一瞬だ。それを逃さないよう、ただまっすぐに。
「これ以上誰かを巻き込んだり、消耗はさせない……!」
守るべきものを守るべく、アスは一気に床を蹴り――邪神の元へと飛び込む。
同時にフォースセイバーから光の刃を生み出し、そのまま振り下ろして。
的確に放たれた一撃は邪神を切り裂き、同時に偽りの向日葵畑ははらりと消え去る。
「わ、見つかっちゃった……」
「子供の遊びだと思っているのはお前だけだ。終わらせてもらうぞ」
ぱらりと倒れる邪神を一瞥しつつ、アスが向き直るのはリズのほう。
彼女も消耗しているが無事のようだ。笑顔を浮かべるリズの姿に、アスはほっと息を吐く。
民間人はもちろん、仲間も傷つけさせない。そう思って全力で進んだ二人は、確かな結果を残していった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写戴けると嬉しいです。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的に「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。
よく使う武器は「大天狗正宗・千子村正権現・鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせです!
藤堂・こずゑ(サポート)
あまり見た目妖狐っぽくないけど、妖狐なの
右目を何とか見せない、見ない様に生きてるわ
妖狐な部分は出したくないから…
依頼に拘りは無いわ
誰とでも連携し、どんなのでも遂行してみせるわよ
日常パートはアンニュイな感じでクールに過ごすわ
一応喜怒哀楽はあるつもり
戦闘パートは古流剣術で挑むけど…
流派は忘れちゃった
マイナーだから廃れちゃったみたい
振るう刀は宵桜(ヨイザクラ)ね
可愛いでしょ
大気の流れを読んで攻撃したり避けたり、後の先を得意とするわ
UCはどれでも使用し、攻撃するUCばかりだけど…
他の猟兵との連携などで避けて敵を引き付ける必要がある時は『流水の動き』を使ってね
後はマスター様にお任せするわ
宜しくね
●
「なんで、遊んでくれてるんじゃないのかな……?」
邪神に咲く向日葵は散っていき、次第に邪悪な気配も弱まりつつある。
しかし彼女も最後まで諦めるつもりはないらしい。背後に大きな太陽を呼び寄せて、日暮れの輝きで戦場を包み込んで。
「それならせめて、一緒にいよう。ずっと夏を繰り返そう」
邪神の言っていることは誰にも通じていない。せいぜい狂信者達が有り難く崇める程度だ。
けれど邪悪な夕日は――猟兵達の心を蝕んでいく。
「これ、どういうこと……?」
不気味な夕日に照らされつつ、藤堂・こずゑ(一閃・f23510)は眉尻を下げる。
手にはいつも通り宵桜を握りしめるが、うまく力が入らない。
心もなんだか凪いでいるようで、ざわめいているようで。このまま戦ってもいいのかと、疑問が浮かんでくる。
「私は邪神と戦いに来てるはずなのに、変な気持ち……」
こずゑの心からは敵愾心が削られていた。
邪神は無邪気な子供のようで、捕らえた民間人にも危害を加えるつもりはない。
彼女はただ誰かと遊びたいだけの子供なのだ。だったら少しくらい、遊んであげてもいいのでは。
そんな気持ちは、同じく戦場に立つ徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)の心にも芽生えていた。
「間違いなく邪神の策略だと分かるのに……なぜ……!」
大天狗正宗を握ってみても、それを振る気力が起きない。これを投げ捨て、目の前の邪神と一緒に遊びたい。そんな気持ちが強まっていく。
猟兵達の様子を見て、邪神はくすくすと笑っているようだ。
「ほら、日が暮れちゃうよ。ずっとずっと夏なんだから、遊ぼうよ」
彼女の言うように、ずっと夏休みのように、子供の時のように。遊ぼうよ、帰ろうよ。
投げかけられた誘惑に、猟兵達も武器を手放そうとするが――。
「……いえ! 僕らは邪神を討伐しにきたんです!」
「私の刀は護る為にあるの。絶対に宵桜は手放さない……!」
猟兵達の心の奥底、曲げられない思いが武器を握る手に力を籠める。
再び戦意を取り戻しつつある猟兵を前に、邪神は残念そうに頭を垂れていた。
「戦う気力が足りないのなら、力を貸してもらうまで……老中、許可を!」
家光は勢いよく手を掲げ、自分達の後方に嫁鏡を浮遊させる。
そこに浮かび上がるのは、大奥に控える家光の妻達の姿だ。
『上様、しっかり! 負けないで!』
「勿論です! 愛する者の声が、我が力となる!」
愛する者達の応援は、家光の心に強い闘志を滾らせていく。
そんな光景を前にして、一緒に声を上げたのは囚われた民間人だ。
『お願い、頑張って……!』
「ええ、任せて。必ず助けるわ」
こずゑも守るべき人々の声を受け止め、宵桜をぎゅっと握りしめる。
大丈夫、今なら――戦える!
先に切り込んだのは家光だ。持ち主の覚悟に合わせ煌めく刃を構え、まずは邪神の元へ。
相手に接近すると同時に、浴びせるのは鋭い斬撃。まともに攻撃を喰らった邪神は、大きく悲鳴を上げた。
「こずゑさん、後は任せました!」
「ありがとう、家光さん!」
こずゑも合わせて踏み込み、邪神へと狙いを定めて。
しかしいよいよ命の終わりを覚悟した邪神は、初めて抵抗の姿勢を見せた。
「来ないで!」
「ッ!」
少女の姿からは想像もつかない力で、邪神はこずゑの刃を弾き飛ばす。
しかし――これこそが最大のチャンス!
「これは……どう!?」
こずゑは咄嗟に刀を持ち替えて、突きの姿勢を取る。
相手が更に暴れようとするならば、家光が庇うように立ち塞がって。
「させません!」
「助かったわ、あとは任せて!」
守りはもう考慮しなくていい。こずゑは全力で突進し、宵桜で邪神の胴を貫く。
その一突きを合図に邪神の花はハラハラと舞い散って――素顔がさらけ出される前に、彼女の姿ごと消え去った。
邪神は無事に倒され、邪悪な気配は消え去った。
儀式は――終わったのだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴