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次回「キング・ブレイン堕つ」バトルスタンバイ!

#キマイラフューチャー #戦後 #キング・ブレイン #オーバーロードは期間前投函OK #低速運行です。ご容赦ください。 #トンチキシナリオ

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#低速運行です。ご容赦ください。
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●タイトルがどっかのネタバレ次回予告パロディなのは狙ってやってるんですかね
「ブ―――――――レブレブレブレブレ!頭を垂れよ下郎共!!
 秘密結社ブレインの大首領、キング・ブレイン見参であるぞ!みなさまご機嫌いかがですか?

 ……うーん、もうちょっと悪辣さを全面に出した方が良い?うーん、何度も練習してきたがいまいち納得のいく悪の挨拶にならないんだよなあブゥ――――――レブっゲッホゴッホちょっまっ噎せゲーッホゲッホゴボゴボ」

 スーパー怪人が慌てて背中をぽんぽんし、水を持ってきてくれたのでそれを飲み干すキング・ブレイン。

「……それはさておき、ブレインバイシクル1号(の残骸)とのシステム統合が終わりましたな!
 これでキマイラフューチャー以外のあらゆる世界にもこの施設のPOWERを送り込むことができるようになったぞ!やった――――!!」
『「ばんざ―――――い!ばんざ――――――い!!!」』

 組織全員で大万歳。こんな和やかな悪の組織があっただろうか。

「これも全て何故かお譲りくださったドン・フリーダムのCGさんのおかげ……今度菓子折り合わせを持ってお礼に伺わねば……いやいやそれどころじゃなかった。
 ではさっそく全ての世界にコンコンコンを送り、全ての飢えと貧困を消し去って――」

 しまいたかった。
 しまいたかったんだけどそれは悪の首領ではなく正義の味方のやることであるので悪の大首領に相応しくないにも程があるワケで、キング・ブレインは涙を呑んでこの案を没にした。

「無論、そんな事はしないッ!!!!!」

 ヤケに強調するキング・ブレインの目からは血涙が流れていた。そんだけやりたかったのか。

「吾輩の作り上げたスーパー怪人軍団の諸君!君たちを他の世界に送り込む!
 僭越ながら、諸君は既に|吾輩のふるさと《デビルキングワールド》の住民の皆さんよりずっと強くなった……即ち、どの世界でも遜色のない幼稚園バスを100個誘拐したりご近所さんをマンションの最上階に至るまでピンポンダッシュエスケープ等のスーパー悪い作戦を完遂できるハズである!!
 さあ、猟兵に見つかる前に旅立つのだ!!!」

 そうしてスーパー怪人を送り込み始めた時に、ふとキング・ブレインは気づいたのである。

「……おや?なんだかキマイラフューチャーがふたつに割れてませんか?」

●というワケで最終決戦ですって
「濃いわッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)はその予兆のあまりにもの濃さにグリモア入りグリモワールを地面に叩きつけた。
 まあ、キマイラフューチャーだし、キング・ブレインはデビキン出身らしいし、色々と何か……濃いよね!わかるよ!
 と思った猟兵もいたかもしれないし、いなかったかもしれない。

「すまん、ツッコまずにいられなかった……えーと、とりあえずまあそんな感じの予兆を見た通りでだな。
 キマイラフューチャーのメンテナンスルートからキング・ブレインとこにカチコミかけてぶっ飛ばしてきてくれってだけの至極単純な依頼だぜ」

 完全に説明する気力が削がれている顔をしている。というかもう大体キング・ブレインが予兆で説明してくれてるもんね。
 なんというかその辺り丁寧だよね。

「まあ、個人的には憎めねえ奴だなとは思うんだけど猟書家でオウガ・フォーミュラなのには変わりねえし、オブリビオンとして蘇っているのも事実だしな。
 一応俺たちデビキンの7thKINGって立ち位置なワケだし、後輩として先達に引導渡しに行くとでも思っていいんじゃね?」

 いつも以上にゆる―――――――い説明であるが、そんな感じで説明してしまってもだいたいわかってしまうのがキング・ブレインということか。
 ともあれ、ブラキエルとの決戦から始まったオウガ・フォーミュラとの決戦も、着実に終わりを迎えつつある。
 相手がいくら憎めない奴だからって油断せず挑むのだ、猟兵たちよ!


御巫咲絢
 ブ――――――レブレブレブレ!!
 このシナリオはトンチキシナリオですが難易度は「やや難」ですぞ!
 というわけでどうもMSの|御巫咲絢《みかなぎさーや》です。
 シナリオ閲覧ありがとうございます!御巫のシナリオが初めての方はお手数ですがMSページもお目通し頂けますと幸いです。

 ついにきてしまったかキング・ブレイン最終決戦……!!俺、君のこと大好きだったよ……(※気が早い)!
 本業が最近忙しいので、かなりゆったりペースで進行予定ですがお付き合い頂けますと幸いです。

●シナリオについて
 当シナリオは3章構成の猟書家との決戦シナリオとなります。
 決戦シナリオを合計20回成功することでキング・ブレインを完全に撃破することができます。
 以下章解説。

 第一章:『野菜乙女ヴァルきゅうりア』との戦闘です。
 ちょっとおませでちょっと青臭い野菜乙女、キング・ブレインの自慢のスーパー怪人の一人になります。
 ぐらびてぃ・ちぇいんを探してるらしいんですけどとりあえずよくわかんないのでやっつけてしまいましょう。

 第二章:キング・ブレインとの最終決戦です。
 正義の味方と悪の大首領らしく派手にぶつかったらきっと映えるので動画撮影も検討してる皆さんはご検討ください(?)。
 仮にもデビキンの元4thKINGですので、油断してはいけません。難易度は「やや難」ですからね。

 第三章:律儀に自分が倒れたら作動する自爆装置を起動して城ごと骸の海に帰って行こうとするキング・ブレインとわずかな間ですが会話ができます。
 ただし、猟兵たちが知る以上の情報は知りません(もしくは話さない)。
 故郷のデビキンの話をしてあげるときっと喜びます。

 あと難易度はやや難ですがトンチキシナリオなので、深く考えずにその場のノリでプレイング投げちゃってください。こちらで調理します。

●プレイング受付について
 断章を6/7(水)に投下しますので、その『翌日』6/8(木)8:31より受付開始と致します。
 期間前投函は「オーバーロードのみ可」とし、通常のプレイングは一度失効を以てお返し致します。
 お気持ち変わらなければ再度ご投函お願い致します。
 また、オーバーロードのプレイングはその特性上執筆は後半に周りますのでご了承の上ご投函ください。

 それでは長くなりましたが、皆様のプレイングお待ち致しております!
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第1章 集団戦 『野菜乙女ヴァルきゅうりア』

POW   :    胡槍グングンノビール
【胡瓜の葉と蔦が絡まりついてる聖なる槍】が命中した対象を切断する。
SPD   :    精霊馬オボンスギル
自身の身長の2倍の【棒のような8本の足が生えた胡瓜の精霊馬】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    光翼ヴァルきゅうりアブラスト
【翠色に輝く光を身に纏いながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他の野菜乙女ヴァルきゅうりア達】の協力があれば威力が倍増する。

イラスト:猫家式ぱな子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●そろそろ夏が近いからきゅうりがおいしくなりますね
 斯くして猟兵たちは転移陣からメンテナンスルートを通り、ブレインキャッスルの門前まで迫った。

「そこまでよ!!」

 しかし、猟兵の道を遮るかのように無数の天使……天、使……??
 何かきゅうりの顔してるけど羽根生えてる感じの無数の乙女たちが猟兵たちを征かせてなるものかと立ちはだかる。

「ここから先はわたしたち『野菜乙女ヴァルきゅうリア』を倒さない限り先には行けないわよ!!」
「あっでもぐらびてぃ・ちぇいんくれるならいいよ!」
「キング・ブレイン様も「敵に取引を持ちかけられて裏切るなど素晴らしい悪だ!!」と咽び泣いて喜ぶに違いないわ!!」

 堂々と裏切りも辞さない宣言もしてしまう『野菜乙女ヴァルきゅうリア』たち。この圧倒的キマフュ+デビキン味よ。
 というかぐらびてぃ・ちぇいんって何だろうね。猟兵たちも知りたいんだよね。
 ケルベロスが言ってる奴と同じだとは思うんだけどアレって何なんだろうね?

 ところできゅうりとは結構好き嫌いが分かれる野菜であることはご存知だろうか。
 因みにMSは生涯相容れぬ天敵と断言する程度にはダメです。
 それぐらいダメな人は「きゅうりに匂いとかせえへんやろwwww」と言われる程度に薄いきゅうりのほんのり青臭い香りが漂ってくるだけでダメージを受けてしまうのだ。
 ……そんな香りがどこからって?
 当然、ヴァルきゅうリアたちからだ。だってどう見てもきゅうりだし何なら武器にもきゅうりの蔦が絡んでるし。
 しかし嫌いなものの匂いだけで気分が悪くなる人も多々存在する。それだけで大きく猟兵たちの士気に影響を及ぼせるであろう人数がここに揃っているのである。
 これは一筋縄では行かないと思った方が良さそうだ……!
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
ようやくぶん殴りに行けそうだなブレブレ野郎!
色々言いたい事はあるけど、本人に会ってからぶち撒けねぇとな!
だからさっさと退きやがれ雑魚怪人ども!

……って怪人ってか怪キュウリ?
乗ってるのってアレ、お盆の精霊馬だよな?
オイぃ片割れはどうしたよ!ほら茄子の牛!
そんなんじゃヴァルハラへ還れねぇんじゃねぇのか!
もういい、アタシが造っちゃる!【弱点特攻作成】で!
初動は鈍いかもだけど、一度スピードが付いたら止まらないだろうさ!
アタシはその横を宇宙カブに乗って一緒に『騎乗突撃』だ!
『衝撃波』の上乗せも忘れねぇよ、って……宇宙カブが宇宙蕪の格好になってる!?
おま、そこで張り合うなよ!?



●早くもツッコミ不在の未来は回避された――
 数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)はぱん、と拳を手のひらに叩きつけ、意気揚々と戦場へ臨む。

「ようやくぶん殴りに行けそうだな、ブレブレ野郎……!」

 ――ブレっくし!!
 刹那、何か変なくしゃみが聞こえた気がしたが多喜はそっと聞かなかったことにした。

「色々と言いたいことはあるけど本人に会ってからブチ撒けねえとな……!だからアンタたちの相手をしてる暇はねえんだ、さっさと退きやがれ雑魚怪人共!」

 と、戦闘の構えを取って啖呵を切った多喜であったが。

「まあ!」
「わたしたちを雑魚呼ばわりして歯牙にもかけないなんて!」
「キング・ブレイン様が一目置くワルなだけあるわね!」
「でも簡単にやられるつもりはないのだわ!」

 ここに至るまでどんな怪人が待ち受けているかと思ったら、どう見ても何か……きゅうりだった。

「……って、怪人……?????いや、てか怪きゅうり……??」
「どっちでもいいわよ!」
「どっちでもいいんかい!いや確かにそろそろきゅうりの季節だけどよ……」
「まあわたしたちを食べるつもり!?野蛮な人!でもいいよ、マヨでももろみみそでも好きなのかけてね///」
「喰わねえよ!!てか食っていいのかよ!?!?」
「きゅうりはおいしく食べられるのが仕事だし」
「途端にマジレスされても困るんだけど!!!!!?」

 もう既に早くもツッコミで多喜の喉が酷使されている。流石キマフュ産のきゅうりと言ったところか。

「とにかくここから先は通さないんだから!さあみんな、いくわよ!」

 ひひーん、と嘶く精霊馬――きゅうりに割り箸を突き刺したお盆で有名な見た目の奴が鳴く。いや口どこだよ。
 とにかく、それに乗ってヴァルきゅうりアたちは多喜を迎え撃つつもりだ。

「……あれそれ、お盆の精霊馬だよな?」
「そうよ?」
「いい子なのよ~」

 ヴァルきゅうりアが頭を撫でるとひひーんとまた嘶く精霊馬。

「意外と人懐こさそうな雰囲気dいや待てやオイィ!!片割れはどうしたよ!」
「片割れ?」
「何それ?」
「何それじゃねえよ!!ほら茄子の牛だよ茄子の牛!!そんなんじゃヴァルハラへ還れねえんじゃねえのか!」
「ああ、ヴィー茄子は担当神話が違うから……」
「担当神話って何だよ!!!?」
「だってわたしたち北欧だけどあっちはローマ神話だもん」
「いやそうだけどそうじゃなくて!!!!!!!!てかきゅうりでお盆な要素が入ってる時点でもう神話区分がどうこうじゃねえよ!!!!!!」

 現時点北欧神話とローマ神話と仏教要素が入り混じり何が何やらである。
 一応まだ戦闘は始まってもいないのに既にツッコミで体力が削れてきた。
 ――ああそうだキマイラフューチャーこんなノリの場所だったなあ!!ツッコミが追いつかねえよこんちくしょう!
 多喜は久々に思い知らされた気分になっていた。
 
「もういいアタシが造っちゃる!!」

 しかし一度言い始めたからにはこのテンションをキープしないと何かもうやってられない気がする――!
 多喜は吹っ切れてユーベルコード|【弱点特攻作成】《カニングクラフト》を発動した。
 このユーベルコードは合計140㎥までの実物を模した偽物を作ることが可能なユーベルコード。
 この場合は140㎥分に収まり切る程度の数茄子の牛を作ることができるということ。
 つまりどういうことかというと、数えきれないぐらいの茄子牛が召喚されるのだ!!
 
「うわっ凄い数!」
「でもわたしたちは負けるワケにはいかないのだわ!」
「ぐらびてぃ・ちぇいんを手に入れるその時まで!」
「総員、突撃――――!!!」

 ひひーん、ひひーん。
 きゅうり精霊馬が嘶き、ヴァルきゅうりアたちが一斉に吶喊!
 それに対しもー、んもーときちんとどこにあるかわからん口から鳴き声を上げて茄子牛たちがゆるりゆるりと立ち向かう。
 最初こそのろのろと歩く茄子牛たちだが、段々スピードが上がるにつれ興奮し、とてつもない速度でドドドドドと進撃し始めていく!
 そして多喜もそのタイミングを逃さず、今ではすっかり愛機の宇宙カブに乗って同じように突撃を仕掛けようとアクセルを踏み込――もうとした時にふと気づいた。

「……あれ?何だこの外観……」

 何と、多喜の宇宙カブが宇宙蕪の姿になっているではないか!
 普段はちゃんとした宇宙バイクのハズなのに、今回は宇宙サイズの蕪に割り箸を刺したような姿になっているのだ!!カブ(蕪)なだけに!!

「おまっ……そこで張り合うなよ!?!?てか張り合う意味ねえだろ!?!?!」

 宇宙カブは多機能であり、外観も自由に変えることが可能なとても高性能なバイクである。
 ――いやだからといってここで本当に蕪になる奴がいるか!
 まあ今更それを言ったところでどうしようもないので多喜はアクセルを思い切り踏み込んだ。

「さあ茄子牛たち!あいつらをヴァルハラに還してやんな!!」

 多喜が扇動し、茄子牛たちがそれに続く。
 当然牛の方が馬より重量は重いし、きゅうりより蕪の方が大きいし重い。
 つまり単純な力で言うなら明らかにこちらが有利!
 吶喊してくるヴァルきゅうりアの群れは逆に返り討ちに合うかの如くふっ飛ばされ、きらり輝く星になったのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

御形・菘
はっはっは、妾は説得とかせずに倒して配下にするタイプ!
とゆーかそうする気もないしな、問答無用でボコるぞ
それと妾は野菜はそこまで得意ではないし…最初はこっそり鼻栓してくか…

右手を上げ、指を鳴らし、さあ緑よ、存分に生い茂るがよい!
はーっはっはっは! なるほど数が多いのも、触れたらアウトの槍も実に厄介!
だがそれも、妾を発見できたなら、だがな!
あと新緑の香りで青臭いのを和らげたいし

樹上に上ったり地に伏せたりしつつ隠密行動、気づいていない者を順番に狩っていこう
急襲で、なんか柔らかそうなデカい頭を静かに全力でブッ飛ばす!
仕留めそこなっても、継戦はせずにすぐ退いて別の標的を狙おう
見つからんことが大切だからな



●妾がキマフュできゅうり怪人たちにサイン会、かーらーのボコってみた
「はっ!この気配は!」
「邪悪な気配を感じるのだわ!」

 早くも出鼻をくじかれたヴァルきゅうりアたちだが、仮にも戦乙女(?)だからか邪神的な気配には敏感なのかすぐに体勢を立て直す。

「はーっはっはっは!良い勘をしているな怪人共!妾、推★参!!」

 そしてその期待に答えるかのようにばばーん、と姿を現したのはキマフュ屈指の人気配信者にみんなだいすきぼくらの邪神様、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。
 ちゅどーん、と爆発エフェクトを背景に派手な登場をキメるその姿に今日もキマフュの動画配信内では待ってましたのコメントが流れに流れる。

「本当に邪神だわ!!!凄い!!リアル初めて見た!!」
「あれっ待ってこの人確か人気動画の人よね見たことあるんだけど」
「えっホント!?じゃあわたしたち今動画に出てるの!?きゃー!!」
「あっあっじゃあもし勝ったらサインもらっていいですか!?」
 
 動画出演にテンション爆上がりのヴァルきゅうりア。
 ある意味で既にキング・ブレインを裏切ってはいないだろうか。

「はっはっは!その意気やよし!妾は説得とかせずに倒して配下にするタイプ!とゆーかサインは別に勝ち負け関係なく書いてやろう!」
「わ――――!!邪神様太っ腹――――!!!」

 邪神様たるものファンサービスも欠かさない。
 骸の海に還る前に思い出ができるのはオブリビオンであろうときっと悪いことではないハズである。
 達筆なサインを描かれたノートを見てヴァルきゅうりアたちはさらにハイテンション。

「よし、サインをしていない奴はもうおらんな?」
 \は――――い!/

 気づけば菘はその場にいるヴァルきゅうりア全員にサインを書いて渡していた。
 あれいつの間にバトルからサイン会になったんです?そう思った視聴者の皆さんご安心を。
 これからきっちりバトルします。

「よし、ではそろそろ本題に戻るとしよう!仮にも妾は真の蛇神にして邪神、今このキマフュを陥れようとしている諸悪の権化を叩きのめさねばならんのでな!」
「わたしたちだってキング・ブレイン様自慢のスーパー怪人!簡単に負けるつもりはないのだわ!」
「喰らなさい集団戦特有人海戦術!!」

 堂々とメタい要素を叫んで一斉にきゅうりの葉と蔦が絡んだ槍を振りかぶるヴァルきゅうりアたち。
 菘がひょいっとバックステップ一歩で華麗に回避すると、メンテナンスルートの地面がすぱーん、と切れてキマフュの底の底の――というかどう考えても星突き抜けたとしか思えない宇宙空間がちらりと姿を見せる。
 なる程あの槍、中々どうして切れ味が抜群なようだ。

「はーっはっはっは!なる程これは実に厄介!流石の妾も複数人でこんな触れたらアウトなものを叩きつけられたら無事では済まんだろうな。――だが」

 菘が右手を翳し、ぱちんと指を鳴らす。
 刹那、地響きと共に姿を現したのは――それはそれはとてつもなく巨大な植物の群れ!!
 ユーベルコード|【千紫万紅・全盛繁茂】《グリーンワールド》により、菘はメンテナンスルートをアマゾンもびっくりしてひっくり返る樹海に仕立てたのである。

「きゃー!?なにこれー!?」
「でか!!何かこの茎でかくない!?」
「というかあまりにもでかすぎて周りが見えづらいのだわー!!」

 しかもこの巨大植物群、繁殖能力が半端ない為どこから養分を吸っているんだとばかりに成長し続ける為、
 相手の視界を遮るどころか索敵や移動もままならなくするのである。
 余計にヴァルきゅうりアたちはどうしてくれようと手をこまねく。
 視界が奪われ、思考も狭まっている時こそ菘にとってはチャンスである。
 そう、彼女らは気づいていない。
 あんまりにも植物がでかすぎるあまり、菘が背後に迫っているのが見えていないのだ――!!

「ほいっと」
「わざっぷ!?!?」

 そっと忍び寄った菘の静かなれども全力のフルスイングがヴァルきゅうりアの頭にCRITICAL HIT!!
 謎の悲鳴を上げて真っ直ぐ倒れる。

「ぎゃー!?」
「ちょっと何が起きぐぇ―――?!」

 さらに巨大植物群によって足の行き場がないのが災いしてか、ヴァルきゅうりアが殴られて昏倒すると前にいたヴァルきゅうりアがすっ転んだ。
 二人目がすっ転んだらその先にいる3人目が巻き込まれ、さらにその前の4人目が……と、次々巻き込まれてドミノ倒しのように死屍累々が大量発生。
 もう既に勝敗は決したと言っても過言ではないだろう。
 コメント欄では「邪神様今日も余裕の勝利でしたな!」「まあ前哨戦だとこうなるよなあ、ボス戦期待」「すげえきゅうりが植物の色に同化して顔が見えないからスカートだけドミノ倒ししてるように錯覚しちゃって草なんだけど」等様々な好評価コメントが飛び交っている。

「わーお。ドミノ倒しで倒れるとは奴らも中々動画映えを意識しているようだ。敵ながら感心感心」

 そんな中、菘は一人木の上からヴァルきゅうりアたちの命をかけた映えポーズ――結果的にそうなってるだけとは言ってはいけない――に満足げ。
 そして同時に、動画に映っていない今がチャンスだとこっそり鼻からなにかを取り外す。
 ――鼻栓だ。
 そう、邪神様はあまり野菜が得意ではないので野菜特有の青臭さは流石にキツかったのだ!
 このユーベルコードを使用したのも全て青臭さを軽減する為だったのである。
 圧倒的な繁殖力を持つ植物の前に、きゅうりの青臭さは例え人数がいても勝てはしなかったということだろう……
 こうして青臭さがフィールドから軽減された為、この後に続く猟兵たちの理になることは間違いない。
 流石邪神様、仲間のサポートも加味しての名采配である。

成功 🔵​🔵​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
不思議な状況ですが、やってみますぅ。

『FAS』を使用し飛行、『FLS』で|『祭器』各種《未装備含む》を召喚、空間歪曲障壁を展開しまして。
【籠域】を発動、『祭礼の女神紋』により『祭器』其々を含む全身を『乳白色の波動』で覆いますねぇ。
『匂い』の原因は『分子』ですから、これにより『分解』してしまえば防げますし、『槍』も空間歪曲で接触を避けつつ『波動』の範囲により『崩壊』させれば対処可能、『FPS』の探査で相手の動きを探り『波動』自体を斬りに来たら『FIS』の転移で躱せば良いですぅ。
後は『祭器』各種による遠距離攻撃と、『波動』で直接『崩壊』を狙う近接戦を組合わせて叩きますねぇ。



●私自身が祭器となることですぅ
「……なんとも、不思議な状況ですねぇ……」

 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の眼の前には巨大植物群とそれに絡まれるヴァルきゅうりアたちという前回から引き続きの展開が広がっている。
 きゅうりの顔をした怪人が巨大植物に絡まれてはぶった斬って逃げたり、また絡まって転んではドミノ倒れになったり。
 ……何か既に攻撃しなくてもダメージが行っている気がするのは決して気の所為ではない。
 が、だからといって手を緩めたらキマフュでデビキン味の溢れるスーパー怪人はきっとすぐにリスポーンするに違いない。
 ともあれ、普通に地面を踏みしめて歩けばきっと植物に絡まれて大変なことになるだろうと考えたるこるは豊穣の使徒の祭器が一つ『|フローティング《F》|エアロフォイル《A》|システム《S》』を起動。
 背から包み込むように現れた三対のオーラの翼をふわりと広げ、上空へ。
 上空から見るとヴァルきゅうりアたちは段々と対応に慣れてきたのか手際よく植物を対処し、その槍でずばんずばんと切断して回っているのが見える。
 そしてきゅうりの蔦が絡んだ槍が振るわれる度にこちらまで漂うきゅうり特有の青臭さにるこるは少しだけ繭を顰めた。

「きゅうりは嫌いではないですが……こんなに匂いの強い野菜だったでしょうか……?」

 きゅうり食べれる人はみんなそう言うんですよ。でもするんですよ意外と!
 恐らくヴァルきゅうりアたちが植物をずばんずばんと斬っていったおかげで漂っているのかもしれない。
 とにかく、るこるでさえもちょっとキツいなと感じる程度にはきゅうりの青臭さが充満し始めている。
 これは何かしら対策を取らなければまずそうだと判断したるこるは祭器『|フローティング《F》|リンケージ《L》|システム《S》』を起動。
 自身の持ち得る祭器全てを呼び寄せると同時に空間歪曲障壁を展開。それによって青臭さから自身を空間的に遮断。

「"大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて祈りを捧げましょう"――」

 そしてさらに念には念をと言わんばかりにユーベルコードを発動。
【|豊饒女神《チチガミサマ》の加護・|籠域《トジラレシセイイキ》】――自身の魅力を著しく強化し、放たれる乳白色の波動は触れれば物質そのものをも滅する。
 さらにるこるの骨身に刻まれた『祭礼の女神紋』がるこる自身を祭器と化すことで、呼び寄せた祭器と完全なる一体化を果たしそれらをより自分の手足のように操るのだ。
 これらによってるこるときゅうり特有の青臭さは完全に分断されることとなる。
 匂いの原因は須く『分子』起因であり、それらを直接『分解』してしまえば、それに苛まれることはない。
 コップに注いだ水が時間が立てば蒸発するのと同じように。

「はっ!何か甘い香りがしてきたと思ったら!」
「何かミルクっぽい球体がある!」
「何か牛乳飲みたくなってきた!」
「いちごにコンデンスミルクかけて食べたくなってきた!」

 ヴァルきゅうりアたちはここでようやっとるこるの存在に気づいた。反応が遅い。いや気づかれないように上に逃れたから当然か。
 というかいちご食べるし牛乳飲むのか……

「(きゅうりが乳成分を接種しても大丈夫なんでしょうかぁ……??)」

 怪人相手に何を今更、とも思いつつもどうしてもるこるは首を傾げずにはいられなかった。
 
「ここで出会ったが百年目!というか初対面な気がするけどとにかく覚悟ー!!」

 早速その青臭さの原因である槍を構えて複数で取り囲むヴァルきゅうりアたち。
 だがしかし次の瞬間、るこるの姿がふっ、と消えた。
 祭器の一つ『|フローティング《F》|インタディクト《I》|システム《S》』による瞬間移動能力である。
 今や祭器と一体化したるこるはあらゆる空間を捻じ曲げ、時空間の干渉すら断つ。
 青臭さを遮断すると共に敵をも空間から弾き飛ばさん勢いであらゆる祭器による遠距離攻撃と、自らを包む乳白色の波動による分子崩壊で次々とヴァルきゅうりアたちをコンデンスミルク漬けにできるのだ!

「あ゛!!わたしの槍が何か音もなく崩れた!!?」

 乳白色の波動を斬ろうとしたヴァルきゅうりアの槍が乳白色の波動に触れた途端音もなく崩れ去る。
 『|フローティング《F》|プロープ《P》|システム《S》』の探知能力によりるこるはヴァルきゅうりアたちの動向を完全に把握しており、
 その時の攻め方に合わせて完璧な護りを構築している。
 それでも負けじと突撃するヴァルきゅうりアたちだが、最早奴らに何も成す術はなく、次々槍を分解されたりすぱんと斬られたり、ミルク漬けになって崩れ落ちる選択肢しか与えられることはなかったのだ――!

「(ううん……やっぱりミルクに漬けても食べられそうにないですぅ)」

 一方るこるは祭器を操る度に自らが接種したカロリーを消費する為、段々とご飯を食べる方向に考えが傾いていっていた――。
 うん、これ終わったら美味しいものいっぱい食べてください。きゅうりの浅漬とかぬか漬けとかね。

成功 🔵​🔵​🔴​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

…猟書家め…キング…えぇと…キングブレ…キンブグレイン?…まぁいいや……猟書家め!
さぁ行くぞ…私は…処刑人だッ!

仮面を被り環境耐性の加護を得て匂いに対処しよう
【シュバルツァ・リッター】で亡霊馬を召喚し騎乗
戦場をダッシュで駆け抜け敵群を相手しよう

鉄塊剣を抜き振るい槍での攻撃を武器受けで防御して範囲攻撃となぎ払いで敵の駆る馬…馬?
…の足をなぎ払い吹き飛ばし、敵を落馬させてやろう
そしてすれ違いざまにバットを振るい怪力と鎧砕きによる暴力で敵の頭部に叩きつけて頭部を粉砕
連中に恐怖を与えて蹂躙してやろう…!

…一人も逃がすまいぞ…野菜乙女!
私は…処刑人だッ…オラ!●ね!●ね!!●ねぇええッ!!!



●キマフュで相手がきゅうりだからセーフな光景
「猟書家め……キング…………えぇと……」

 おおっと、仇死原・アンナ(地獄の炎の花嫁御 或いは 処刑人の娘・f09978)が言葉に詰まった!
 
「キング……キングブレ……キンブグレイン?」

 惜しい!真ん中が一部逆になっている!
 キング・ブレインがこれを聞いていたら「吾輩の名前そんな覚えにくいかなあ!?」と言うだろう。

「……まあいいや……猟書家め!」
「まあこの人敵の名前を思い出すのを諦めたのだわ!」
「なんてワルなのかしら!キング・ブレイン様もびっくり仰天間違いなしだわ!」
「見た目からも連想しやすい名前なのにってひっくり返るに違いないわ!」

 ヴァルきゅうりアたちがざわざわしながら精霊馬に乗り迎撃体制を取る。
 何故なら眼の前のアンナは既に臨戦態勢であり、ユーベルコードで呼び出した亡霊馬に乗って今にもこちらに吶喊せん勢いだからである。

「さあ行くぞ……私は……処刑人だッ!!」
「ならわたしたちは野菜乙女なのだわ!!総員突撃―――――ッ!!」

 ひひーん、と精霊馬たちが一斉に嘶き、ヴァルきゅうりアの群れがアンナに向かって吶喊する。
 アンナも愛剣たる鉄塊剣【錆色の乙女』を握り、亡霊馬の手綱を巧みに操り駆ける。
 斯くして戦闘開始である。今度こそ先手を取ってやらんと言わんばかりにヴァルきゅうりアたちは縦横無尽に駆け回り、あらゆる角度からそのきゅうりの蔦が絡まった槍をアンナに向けて突き出した。
 アンナは亡霊馬に乗ったまま鉄塊剣をバトンを回すが如く振り回し、あらゆる角度から飛ぶ万物を切断するきゅうりの蔦槍を弾き返す。
 鉄塊剣はその名の通り鉄の塊が如き剣であり、その大きな剣が思い切りぶん回し槍を弾こうものなら当然勢いで相手は怯む。
 そしてそこを逃さず、精霊馬――いや馬?――の割り箸のような足を薙ぎ払えば、当然体勢を崩したヴァルきゅうりアたちはまんまと馬から滑り落ちてすってんころりん。

「いったー!やったわnブゲラァ―――――――ッ!?」

 すぐさま立ち上がろうとするヴァルきゅうりアだが反応速度が遅かった。
 かきーん、と気持ちいい音を立てて顔面にゴールデン・バットが炸裂!そのまま宇宙の果てまで飛んで行ききらーん、と輝くお星様に。

「ヒッ」

 ヴァルきゅうりアたちから息を呑むような引きつった声が上がる。
 それもそうだろう、顔面にバットが炸裂したその瞬間、正しくそのきゅうりな頭は粉々になっていたのだから――!!
 キマイラフューチャーだから軽いノリで流しているがこれが他の世界だったら下手したらRでGな指定が入ってもおかしくないレベルのえぐい一撃が見舞われたのである!
 野菜乙女たちに恐怖を与えるには充分すぎるその光景が――

「アバッ」
「ゴボ」
「ブベラッシ」

 瞬く間に次々と繰り広げられていけば当然、敵側の士気など下がるワケで。
 一応きゅうりをたたいて砕いて浅漬にするなんてのはよくあることだが、それはそれでこれはこれ。
 人間で言えば首を刎ねるのと同義な光景が広がっているのだから、当然ヴァルきゅうりアたちはがたがたぶるぶる震え上がるワケで。

「ひ、ひぃー!!せめて食べるなら叩くのじゃなくてちゃんと包丁で切って欲しいわー!!」
「知ったことか……一人も逃すまいぞ……野菜乙女!私は……処刑人だッ……!!」

 じりじり躙り寄るアンナにヴァルきゅうりアたちは最早命乞いどころか美味しく食べて欲しいと懇願し始めた。いやそれでいいのかスーパー怪人。

「オラ!●ね!」
「ピジ」
「●ね!!」
「ホゲ」
「●ね!!●ね!!!!●ねぇええええええええッッ!!!!」

 繰り広げられる阿鼻叫喚。
 全てが終わった後、そのゴールデン・バットはきゅうりにふんだんに含まれた水分が滴り落ちていた――。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルテミシア・アガメムノン
野菜乙女ヴァルきゅうリア……?
きゅうりの即売会のマスコットみたいな方達ですわねえ。
えっ、ぐらびてぃ・ちぇいんを上げたら寝返る?
良いでしょう。それが何かは知りませんが――はい、それを頭の中に思い浮かべて下さい。
(魔女の『欲望具現術』で彼女達の思い浮かべたそれを創造)
はい、どうぞ。寝返って下さいな。――なんか違う?

いけませんわねえ。契約不履行はおしおきです!
『黄金の暴嵐』を発動。
神雷と滅風で精霊馬ごとヴァルきゅうりアさん達を吹き飛ばしてしまいましょう!



●ぐらびてぃ・ちぇいんとは
「野菜乙女ヴァルきゅうりア……?」

 アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は首を傾げた。

「きゅうりの即売会のマスコットみたいな方たちですわねえ」
「もちろん!きゅうりをおいしく食べてもらう為の布教も怠らないのがわたしたち野菜乙女だもの!」
「本当にマスコットでしたか」

 販促も欠かさない野菜乙女たち。
 なる程、かつてのデビルキングワールドの4thKINGであるキング・ブレインが作り上げたスーパー怪人なだけはあると思わされる。

「わたしたち野菜乙女ヴァルきゅうりア、きゅうりをおいしく食べてくれる人にはきっちり味方するわ!」
「でもぐらびてぃ・ちぇいんくれるなら寝返るかも!」
「えっ、あげたら寝返る?」
「うん」

 迷わず首を縦に振る野菜乙女たち。その顔に迷いのまの字すら感じられない。
 ヴァルきゅうりアたちの目がキラキラと期待に輝いている。
 もしかしてこの人本当にぐらびてぃ・ちぇいんくれる!?という露骨な期待の眼差しをアルテミシアに向けている。屈託のない顔で。
 期待の眼差しを向けられるのは嫌いではないし、ここで寝返るのであれば猟兵側の利になることは間違いない。
 ふむ、と数秒考えて、アルテミシアは結論を出した。

「良いでしょう。それが何かは知りませんが」
「ホント!?ホントにくれるの!?」
「わ―――――い!!」
「はい、ではそれを頭の中に思い浮かべてください」

 わくわく、そわそわとしながら野菜乙女たちが各々祈りを捧げるかのようなポーズを取る。
 アルテミシアが|欲望具現術《ウィッチクラフト》を発動すると、対象の欲望を文字通り具現する術式がぐらびてぃ・ちぇいんを構築していく――
 そうしてできたのは「ぐらびてぃ・ちぇいん」という文字が手に持てる形になった奴だった。

「はい、どうぞ。寝返ってくださいな」
「あ、えっと……」
「うーん……」
「確かにぐらびてぃ・ちぇいんなんだけど……うーん?」
「――え、何か違う?」
『うん』

 しかして彼女らの思い浮かべるものを具現したに過ぎない為、それをアルテミシアに違うと言われてもお門違いなワケで。
 というかもしかしたらこの野菜乙女たちがわかってないだろこれ????とツッコミが入ってもおかしくない。
 というか、グリモア猟兵がこの報告書を書く時にすでにツッコミを入れまくっていること間違いなしである。
 
「まあ、それはそれは……」
「というワケでごめんけど……」
「いけませんわねえ」
『えっ』

 にこりとアルテミシアは笑い、野菜乙女の背筋を悪寒が走る。

「――契約不履行は、おしおきです!」
 
 次の瞬間、彼女の手から放たれる|【黄金の暴風】《ルドラ》。
 万物を断罪し滅ぼす黄金の神雷と滅びの暴風が混ざり合って巨大な竜巻と化し、ヴァルきゅうりアたちを飲み込み暴れ狂う!!
 しびびびと痺れながら竜巻の中でこれでもかとかき混ぜられ、精霊馬共々ヴァルきゅうりアたちに浅漬けぴったりの一口サイズにさせられんが勢いのダメージ。
 最終的には竜巻からすっぽーん!と飛び出して再びきらりとお星様へ。
 やな感じー!!とか何かどっかで聞いたような声を上げながら、野菜乙女たちは宇宙の彼方へと消え去って行った。

「――しかし、ぐらびてぃ・ちぇいんとは何なのでしょう?」

 開いた道を進みながら、アルテミシアは再び首を傾げる。
 その疑問に答えられる者は、少なくとも今ここにはいなかった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルマ・アルカレイト
チーム錬金術士

視力…常に発動し敵の動きを把握する

属性攻撃…刹那の無限回転弾発動

錬金術…凍結攻撃とマヒ攻撃の弾丸を錬成する

クイックドロウ…弾丸を素早く放つ

私、野菜大好きよ!
敵を見て私は野菜を好きな事を伝えた
慶喜に突っ込まれた

でも倒すわ!
私は敵がUCを発動した瞬間にクイックドロウの要領でガンナイフから錬成弾を放った

覚悟しなさい!サラダにしてやるわ!
敵の動きを止まって攻撃範囲から逃れた後にUC錬金術士奥義・無限の錬成世界を発動

ガトリングガンを錬成してマヒ攻撃と凍結攻撃の錬成弾を込めて敵に放つ

フレッシュパンチ!フレッシュチョップ!
動きを止めた敵を指定UCを発動して殴り飛ばしたりチョップする

野菜、最高!


東・慶喜
チーム錬金術士

視力…敵の動きを見る(最悪失敗してもアルマがフォローしてくれるらしい)

推力移動…素早く移動する為に常に発動する

なあアルマ、野菜好きとかは今そんな事言うとる場合やないやろ…
アルマの発言に呆れながらもキャバリアに搭乗する


…なあ、これ誰も突っ込まんの?
敵はUCを発動してきて精霊馬に騎乗してきたが胡瓜だったので突っ込みたいがアルマはガンナイフから錬成弾を放っていたのでこっちもキャバリアの銃から凍結攻撃と電撃のエネルギー弾を放ち凍らせ痺れさせる

よし、今回はサポートに徹するか
アルマが錬成世界を展開したので俺は指定UCライトニング・ブリザード・フォーミュラを発動して敵に攻撃

頭おかしいな…今回は



●ツッコミ担当は過労と胃痛の宿命、されどボケ側は知る由もなく
 さて、先程からさんざんフルボッコにされてきているヴァルきゅうりアたちだが、一向に諦める気配は見せない。

「ぐぬぬ、まだまだ人数はいるもん!わたしたちは簡単には負けないんだから!」

 既にもう何敗してますっけ?と聞くのは野暮である。

「……何や?こいつら」

 東・慶喜(無能の錬金術士の相棒・f40772)は敵の外見に思わず宇宙猫顔になった。
 猟兵に覚醒したばかりとのことであるからきっとキマイラフューチャーは初めてなのだろう、これがキマフュの洗礼である。
 ツッコミ属性を持っている人はもれなくツッコミ過労の運命が待っているのだーー!

「あら。私、野菜大好きよ!」

 一方、アルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)は目をキラキラと輝かせて言った。
 
「アルマ……野菜好きとかは今そんなこと言うとる場合やないやろ……」
「野菜好きなんていい子なのだわ!おいしいきゅうりの浅漬けプレゼントしてあげる!」
「え、うーん……まあ何か罠って感じしないし受け取っておくわね」
「ええ――――……」

 何か流れで敵から渡されたものを素直に受け取ることに。
 そんな空気になってしまうぐらいに気が抜けるのもまたキマフュクオリティといったところか。
 呆れながらもとりあえずそろそろ戦闘に入る気がするので慶喜は『ハヌマーン』をキャバリアに変えて搭乗、アルマはガンナイフを構える。
 
「そしてそれはそれとして!キング・ブレイン様謹製スーパー怪人としてせめて一勝は飾るのだわ!覚悟ー!!」

 そしてこの切り替えの速さよ。大きくバックステップを取ったかと思いきやひひーん、と嘶く精霊馬が駆けつけ、その背に華麗に着地するヴァルきゅうりア!
 しかも二匹の背を足の踏み場として何故か仁王立ちをキメて一気にこちらへと向かってくる!

「」

 当然、慶喜は再び宇宙猫顔した。
 まあ馬を二匹使って背を踏み場にするのは百歩譲って置いておくとして、馬がどう見てもきゅうりに割り箸刺しただけのお盆のアレにしか見えない。

「…………なあ、これ誰もツッコまんの?」
「浅漬けはありがたく頂くとして、野菜は大好きだけど倒すわ!!」
「ツッコまんの…………??????????」

 一応念のために言うと慶喜以外にもツッコミ担当は何人かいるので心細く思うことはない(?)。
 とりあえずツッコミたくてツッコミたくてツッコミたくて仕方ないような光景なのだが、アルマはすぐに真面目に戦う構えに入っているのでそれに合わせるのが最優先だろう。
 ツッコミたいけど。めちゃくちゃツッコミたいけど!!!

「覚悟しなさい!サラダにしてやるわ!!」

 極限まで培ったクイックドロー技術により、アルマは錬金術で高速錬成した錬成弾を文字通りマシンガンの如く放っていく。
 その速度はガンマンが分身して一気に連打したところで追いつかない程の弾幕と化し、ヴァルきゅうりアたちに雨の如く降り注ぐ!

「ちょっ、まっ、回避むずっ、あっ」
「そらそないな乗り方しとったら回避も難しいやろなあ!?」

 何故その騎乗法を取ったのか、それを使いこなせるのはどっかの武将ぐらいでは――
 結局ツッコみながら慶喜はキャバリアに備えられた銃からエネルギー弾を発砲してアルマを援護。
 アルマの錬金術の極意の一つ【錬金術士奥義・|刹那の無限回転弾《モーメントアンリミテッド》】と慶喜のキャバリアから放たれるエネルギー弾。
 それぞれ別角度から放たれるそれらを受けたヴァルきゅうりアたちは成すすべもなく倒れていくが、倒れればまた後続が突撃しキリがない状態であり、着実に距離を詰められる。
 ならばとアルマは【刹那の無限回転弾】を自らに撃ち込み、空間に潜り込んで攻撃範囲から逃れ、慶喜はブースターの出力を全開。
 推力を使って攻撃範囲から押し出ることで回避した。

「ぐぬぬー、回避がうまいのだわ!」
「負けるかー!」
「いいえ、あなたたちの負けよ!刹那の無限回転の力をとくとご覧なさい!!」

 空間からアルマが飛び出すと同時に展開される固有結界。
 メンテナンスモードの宇宙空間が一瞬にして澄んだ青空の広がる地へ変わり、あらゆる剣、銃、斧、刀、盾が地に刺さる。
 これぞアルマの錬金術の極意の最奥、その一つたる|【錬金術士奥義・無限の錬成世界】《オーバー・アンリミテッド・アルケミック・ワールド》――!

「慶喜!いくわよ!」
「了解!俺の電撃と凍結の力――」
「そして私の錬金術の最奥――」

「とくと味わえや!!」
「とくと味わいなさい!!」

 錬成されたマシンガンから放たれる凍結と麻痺の錬成弾、そして密かにチャージを完了していた【ライトニング・ブリザード・フォーミュラ】による氷と雷の2属性のホーミングレーザーがヴァルきゅうりアたちに降り注ぐ――!!
 当然ながら後続がどんどん続いていたとて皆が皆馬二匹――いやこいつら匹って数えるべきなんだろうか?――を使って仁王立ちしてたら回避なんて録にできるモノではなく。
 モロに受けて悉くが冷やしきゅうりビリビリ痺れを添えてな瀕死状態。
 だがソレで止まりはしない。
 アルマは言ったのだ、サラダにしてやると――!!

「フレッシュパンチ!」
「アブ」
「フレッシュチョップ!」
「ペッロ」
「フレッシュ|【正体不明殺し】《アンノウンブレイカー》――!!!」

 とどめにヴァルきゅうりアたちをあらゆる神秘と科学とユーベルコードをぶち殺すユーベルコードにて片っ端から肉体言語をキメてやる。
 それらがぶち殺されるのは敵だけという実に便利なユーベルコードの為、錬金術パワーがここで謎の作用を起こしてヴァルきゅうりアたちは何ともおいしそうなきゅうりサラダへと変貌する!

「いや何でや!!!!!!!」

 慶喜、ここでついに耐えきれず叫んだ――!
 ツッコんでる暇ないしツッコんでもツッコんでもキリなさそうだからとここまで我慢していたが流石に耐えきれなかったのだろう。
 これがツッコミ担当の性というものであろうか。

「さあ?でも宣言通りサラダにしてやったわ」
「せやけどせやないねん!!!!!!!!何でさっきから誰もツッコまへんねんや!!!!!!」
「って言われても……」
「何なんやここは!頭おかしいんちゃうかここの連中!!!」
「キマイラフューチャーってそういうとこだし」
「感覚麻痺ちゃうんかそれェ!!!!」

 この世界のノリには慣れたくないと強く思った慶喜であったが、果たして本当に慣れずにいられるのか――それはまた別のお話。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

フカヒレ・フォルネウス
WIZ アドリブ連携歓迎

ふっ。4thKINGであるキング・ブレインと見えることができるとは光栄ですね。
魔王国の四天王、鮫の悪魔フカヒレ! 挑ませていただきますよ!

……このスーパー怪人、魔界にいても違和感なさそうですね?
絵面というか芸風というか、雰囲気が一般悪魔と遜色ないと言いますか……。
まあ、うん、はい。
ぐらびてぃ・ちぇいんなるものは存じませんが、悪魔らしく振舞って魅せましょう!

ささ、ヴァルきゅうりアの皆さん! どうです、職務中に一献!
仕事中に飲酒するというワル、これにはキング・ブレイン様も驚きむせび泣くに違いありませんよ!
遠慮なさらず、どうぞどうぞ……とゴマをすり、《酒煙鮫》の原液を注ぎます。
煙を吸うだけで酩酊するほどのアルコールなので、飲めばどうなるか。死ぬんじゃないですかね?
まあ、死ななくとも酔っ払ってまともに動けなくなるでしょう。その間に横を通り過ぎて奥に進むという魂胆です。

強敵だからと言って、無理に倒す必要は無し。無力化してしまえば十分なのですよ。これぞクレバーというものです!



●酒は飲んでもなんとやら
「――ふっ」
 
 フカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)の口から思わず笑みが溢れる。
 デビルキングワールドに住まう悪魔の一人として、そして現在の7thKINGの元締たる魔王の下に集いし四天王として、この決戦は紛れもなく誉れと言えよう。

「4thKINGであるキング・ブレインと見えることができるとは、光栄ですね。魔王国の四天王、鮫の悪魔フカヒレ!挑ませて頂きますよ!」

 さあ、四天王として、彼が制定したデビルキング法の下悪を培ったデビルキングワールドの民として、この誉れ高き戦いにいざ征かん!

「ぐぬぬぬぬ、またしても負けたのだわ―――!!」
「スーパー怪人として何もできてないのだわ――――!!」
「キング・ブレイン様のために一矢報いるまで止まるワケにはいかないのだわ!ここを突破して早くピンポンダッシュを……!」

 ――そんなフカヒレを出迎えたのは何かそんなこと言いながら全員で円陣組んで作戦会議のようなものをしているヴァルきゅうりアたちであった。
 何故だろう、間違いなく初対面だがどうも故郷の空気を思い出さずにはいられない。
 これもキング・ブレインが育て上げたスーパー怪人だからであろうか。

「……魔界にいても違和感なさそうですね?絵面というか、芸風というか……」

 とにかく、フカヒレのよく知るデビルキングワールドの一般悪魔感溢れるオーラがひしひしと伝わってくる模様。
 何かこんな感じで円陣組んで作戦会議とかよくやってる悪魔たちいたなあ……とかそんなことも思い出し。

「はっ!そんなこと言ってたらまたきたわよ!」
「今度こそ勝つんだから!!」
「でもぐらびてぃ・ちぇいんくれるなら通してもいいよ!でも文字だけはダメだからね!!」
「あっはい。そのようなものは存じませんが……いざ、悪魔らしく振る舞って魅せましょう!」

 そう宣言したフカヒレがさっと取り出したのは――グラスだ。
 そしてもうひとつ取り出したのは液体の入ったボトル。
 とくとくとくと注がれるそれから漂う香りは正しく果実酒のそれである。
 そう――フカヒレは酒を丁寧に今目の前にいるヴァルきゅうりア全員分に注いだのだ!

「ささ、どうです職務中に一献!」
「えっ戦うんじゃないの!?」
「仕事中に飲酒するというワル、これにはキング・ブレイン様も驚き喜び咽び泣くに違いありませんよ!ささ、遠慮なさらずどうぞどうぞ……
 何ならきゅうりともろみもつまみにご用意しますよ。共食いするというのも実にワルの極み――そうは思いませんか?」
「た、確かに……!!」

 段々ほだされていくヴァルきゅうりア。
 当然ながら口からでまかせだが、嘘もなんとやらであるのだがデビルキング法的には間違いなく称賛に値する提案を行っているので決して間違いではない。
 何よりそのデビルキング法を制定したのがキング・ブレインだしそれに因んだ戦いや振る舞いを行えば、4thKINGとして喜ぶだろうのもきっと間違いではない。
 何でこんなに良い人が猟書家にならざるを得なかったんでしょうねってレベルだと言っても過言ではないし、デビキン民なだけあって……
 オブリビオンとして蘇り、猟書家になりさえしなければきっと良い関係を築けたであろう――それだけは少し残念だという思いを心の片隅に少しだけ置きながら、
 悪魔としてデビルキング法に基づいた振る舞いで立ち向かう。

「じゃ、じゃあせっかくだから頂こうかな……!」
「このお酒すごく良い香りだし……」
「このきゅうりバーも見た感じとれたて新鮮なみずみずしさが凄い!すごくおいしそう~!」

 \いただきまーす!!/

 ついに完全に乗せられたヴァルきゅうりアたちは皆グラスを手に酒を勢いよく煽る。
 上司に押し付けられた酒を一気にラッパ飲みしてみせるのもデビルキング法的には称賛される行動だ。
 このヴァルきゅうりアたちはそれを理解した上でやっている辺り、流石はキング・ブレインが一から育て上げたスーパー怪人といったところ。

「――まあそれ煙を吸うだけで酩酊する程のアルコールなんですけどね」

 ぼそ、とフカヒレが呟いた時には当然時すでに遅し。
 ばたん、ばたん、ばたんばたんばたんと酒をあおったヴァルきゅうりアたちは昏倒!
 フカヒレが注いでやった酒は彼が使役する鮫の一匹【酒煙鮫】が体内でじっくり時間をかけて発酵させた果実酒。
 本来なら酒煙草のように酒を蒸発させて発生させた煙を吸うのが正しい用法であり、吸うだけでAIですら酩酊させる程の非常に高いアルコール度数を誇っている。
 それを普通に液体にして飲んだらどうなるか?
 普通は死ぬ。間違いなく。
 フカヒレたちデビルキングワールドの住人は基本的に非常に頑丈な肉体であるが、そのフカヒレ基準で死ぬと判断している。
 それは即ち、デビルキングワールドの一般悪魔も死ぬレベルと同義に他ならない。
 普通の人間なんかが飲んだら間違いなく即死待ったなしの超濃厚果実酒をヴァルきゅうりアたちはあろうことに思い切り煽ってしまったのだ――!

「……まあ、流石キング・ブレイン様謹製スーパー怪人といったところですかね?」

 まあ、実際にフカヒレが様子を確認するとヴァルきゅうりアたちは全員が全員いびきを立ててぐうぐう眠っているだけであったのだが。
 悪魔ですら死ぬ可能性のある酒を飲んで眠るだけで済んでいる辺り、強力であることは間違いないようだ。
 ただ、そんなこのスーパー怪人たちが悲鳴を上げるレベルでやってきた猟兵たちがフカヒレを始めとしてとんでもないスペックであったというワケで。

「この様子なら当分目は覚めないでしょう。キマイラフューチャーのメンテナンスモードが終わるまでに起きているかは知りませんが」

 きゅうりだからめちゃくちゃ水分吸いそうだし、本当にずっと眠りっぱなしかもしれない。
 まあ、これで完全な無力化には成功したので道を阻むものが一切いなくなったのは事実。
 あとはキング・ブレインの膝下に辿り着くのみ。

「――強敵だからと言って、無理に倒す必要はなし。無力化してしまえば十分……これぞ、クレバーというものです!」

 ふっと微笑んで。
 乙女らしからぬいびきを時折立てながら眠るヴァルきゅうりアたちの横を通り、フカヒレはブレインキャッスルの門に手をかけた――。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『猟書家『キング・ブレイン』』

POW   :    侵略蔵書「スーパー怪人大全集(全687巻)」
【スーパー怪人大全集の好きな巻】を使用する事で、【そこに載ってる怪人誰かの特徴ひとつ】を生やした、自身の身長の3倍の【スーパーキング・ブレイン】に変身する。
SPD   :    本棚をバーン!
【突然、背中のでかい本棚を投げつけること】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【リアクションをよく見て身体特徴】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    脳ビーム
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【脳(かしこさを暴走させる)】属性の【ビーム】を、レベル×5mの直線上に放つ。

イラスト:屮方

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【業務連絡】
第一章ご参加ありがとうございました!大変お待たせ致しました!!
第二章の受付は『7/6(木)8:31~』より開始とさせて頂きます。
それまでに断章を投下予定ですが断章はズレる可能性もあるので、
あってもなくても受付期間に入ったらご投函頂いて問題ありません。
オーバーロードは期間前受付可能ですが、通常のプレイングは例に漏れず期間前投下は失効にて一度お返し致します。
お気持ち変わらなければ再度ご投函くださいますようお願い致します。
●相変わらずのキンブレさん
「ブゥ―――――――レブレブレブレブレ!どうもこんにちは猟兵の諸君!」

 ブレインキャッスルにカチコミ、もとい乗り込んだ猟兵たちを待ち受けていたのはキング・ブレイン。
 首領専用であろう玉座――には座らず、わざわざ立って客人がお越しになるまで待っていた。
 いや上座と下座で言うなら猟兵たちの方が下座だが????逆では???

「我が最強のスーパー怪人を退けるとは流石猟兵!我らが書架の王を倒したその実力はやはりただものではないということか!
 因みにぐらびてぃ・ちぇいんが何なのかは当然吾輩も知らないのである!何か見つけたら教えて!!」

 開き直ってブレブレブレと笑うキング・ブレイン。
 恐らくデビキン法的には「問われておきながら開き直る上に対価を媚びへつらうという最高のワルムーブ」と表すべきか。

「まさかこの世界にメンテナンスモードなるものがあるとは思わなかったが、それ如きで慌てる吾輩ではないぞ!
 さあ、アリスラビリンスで戦ったあの時の雪辱も晴らさせておらおう!
 そして全ての世界から貧困と――げふんげふん、全ての世界を我がスーパー怪人たちで埋め尽くすのである!
 ブ――――――――レブレブレブレブレブレ!ブゥ――――――ブレブレブレブレブェアゴッ」

 さらには笑いすぎで顎が外れる始末である。こいつ本当変わんねえな!!!と思った猟兵もいたかもしれないしいなかったかもしれない。
 とりあえず、相変わらず気が抜けるが仮にも迷宮災厄戦でアリスラビリンスに攻め込んだ猟書家の一人にしてオウガ・フォーミュラが一柱。
 舐めてかかるとやられるのは当然こちらである。
 さあ猟兵たちよ、情けはかけず容赦なくキング・ブレインを打倒しリスポーンの海へ突き落とすのだ!
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
やっと会えたなブレブレ野郎!
前々からテメェにゃ直接言ってやりたい事があったんだ!
耳の穴かっぽじってよーく聞きやがれ!
初っ端は『コミュ力』頼りのマシンガントークで訴えかける!

お前の手下の、さらに手下のせいでなぁ!?
アタシはキマフューの皆さんにボンデージ姿をさらすことになったんだよ!!
このとんでもねー恥辱と精神的苦痛をどうする!?
テメェはその上司?のドーラ・ワルダーのボスなんだろ!?
管理監督責任ってやつがあるんじゃねーのか!?
しゃざいとそんがいばいしょうをようきゅうする!
開き直って変身しても追及の手は緩めねーぞ、ってブーメランパンツ姿に!?
全力で『電撃』をぶっ放す!!!



●確かに訴える先はどこになるかと言われるとそこ
「やっと会えたなブレブレ野郎!!
  この日をどんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっだけ待ちわびたことか!!!!!」

 今にも殴りかからんばかりの勢いで開幕から大声を上げる数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)。
 溜めに溜めたその言葉からはよーく聞かずとも怒りが露わになっているのがよくわかる。
 キング・ブレインは慌てて顎を戻して――痛くないの?って言われたらまあ顔が割と骸骨だから大丈夫なんじゃないかな――悪の大首領らしく振る舞って見せる。

「ブ――――レブレブレブレ!そういう君は数宮・多喜さんだったかな!よく部下の報告からも名前を聞く猟兵の一人、吾輩もしっかり名前を覚えたぞ!
 そんな君が吾輩に何の用事かね!」
「だぁっくそやっぱそのデビキン民特有の礼儀正しさ調子が狂う!!!!デビキンって言葉が全部片付けちまうけど!!!」

 デビルキングワールドの存在が出る前は余計に調子が狂う気持ちだったのでそれを思うとマシなのかもしれない、とは内心思わなくもないが。

「まあいい!前々からテメェにゃ直接言ってやりたい事があったんだ!耳の穴かっぽじってよ――――――――く聞きやがれ!!」
「ほう!宣戦布告か何かかね!受けて立とう!」
「お前の手下のさらに手下のせいでなァ……

 アタシはキマフューの皆さんにボンデージ姿を晒すことになったんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「…………        はい?????」

 キング・ブレイン、ぽかん口。何か先程と同じように顎が外れそうなぐらい口を開けている。

「このとんでもね―――――――恥辱と精神的苦痛!!!どうしてくれやがるんだ!?あ゛あ―――――!?!?」
「いやいや待て待て待ちたまえ!!吾輩も悪の大首領とはいえそのような破廉恥なセクハラ行為は頭を抱えざるを得ないがそんなことをした怪人がいたのかね!?」
「そうだよ!!!!!!老若男女問わずブーメランパンツとボンデージを強いるド畜生怪人のせいでなァ!!!!!!!!」
「えっそんな奴怪人にいたっけ!?吾輩流石にセクシャル的な倫理方面はお子様でも大丈夫なラインを目指していたのだが!!」
「テメェはその上司?のドーラ・ワルダーのボスなんだろうがァ!!!!」
「あっドーラちゃんとこ……アレかぁ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!」

 そういや2年ぐらい前に部下が向かわせた下僕怪人とかいうのがそんな感じの実にアレでギリギリなラインな怪人を従えていたのを思い出すキング・ブレイン。
 よく覚えていたなというか、そんな親しげに呼んでたのかというか色々とこの時点でツッコミどころが多く多喜の中のツッコミ衝動が膨れ上がるがそれよりも要求せねばならんものを要求せねばと捲し立てていく!

「あいつのボスなら管理監督責任ってやつがあるんじゃねーのか!?しゃざいとそんがいばいしょうをようきゅうする!!!!」
「う゛――――――んアレはドーラちゃん本人も手を焼いてたからなあ……吾輩から奴らに損害賠償として慰謝料を支払うよう手続きしておこう……」
「お、おう!?」

 まさか要求呑まれるとか思わなくて逆に多喜は拍子抜けしてぽかんと口を開ける。そういうとこやぞデビキン民。

「とそれはそれでさておき戦いにおいて全く手を緩めるつもりはない吾輩である!!思う存分トラウマを語ってくれたのでそこを突くという最高にワルワルな戦法にて君を迎え撃ってくれよう!!」
「こんんんんんのダブスタクソ首領がァ――――――――――――ッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 それはそれ、これはこれで割り切ったキング・ブレインがスーパー怪人大全集(全687巻)のうちの81巻を開きブーメランパンツ姿になったので多喜は迷わずそのブーメランパンツに覆われた部分めがけて電撃を放った。
 その速度はマッハ10と言っても差し支えない。電撃というものは非常に発生も早ければ奔るのも早い。
 そして当然ながらデビキン民でオブリビオンとはいえキング・ブレインも男である。
 パンツに包まれたデリケート部分は当然ながら防御をいくら固めても弱いところ。
 とんでもねえ電圧がとんでもねえ速度でそのデリケート部分をダイレクトに叩いてきたので泡を噴きながら顔を地面にのめり込ませ、尻を突き上げて昏倒。
 何かピチューンという音がしたような気がしたが、多喜は聞かなかったことにして損害賠償額を書いたメモをその尻に叩きつけておいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御形・菘
はっはっは、どうもこんにちは! わざわざ丁寧に出迎えてくれてありがとう!
そして、こうして顔を合わせたならば…理解るであろう? お主と妾は不倶戴天だと!
あ、ドローンカメラの配置は教えておこう、アピりたい時にどうぞ!

右手で、眼前の空間をコンコンコンっと
はーっはっはっは! ようこそ妾の統べる世界へ!
この場所でこそ、花々は最もエモく美しく咲き誇る!
さあキマフュの真の支配者を決めようではないか!

と言いながらも、強敵ゆえ力押しの雑な格闘はせんよ
防御重視で致命傷を食らわんようガードを固めつつ、相手の攻撃パターンを分析
魅せる仕込みを完了させたら、フィニッシュブローの花型、左のクロスカウンターをキメてくれよう!



●邪神様VS悪の大首領~リベンジにきたので再度ボコってみた~
「はっはっは、どうもこんにちは!わざわざ丁寧に出迎えてくれてありがとう!」
「ブレブレブレ、どうもこんにちは!わざわざ礼を言ってくれるとは礼節のある猟兵だ!」
「はっはっはっはっは!」
「ブレブレブレブレブレ!」
「は―――――――――っはっはっはっはっは!!」
「ブ―――――――――レブレブレブレブレ!!」

 御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)とキング・ブレインの笑い声がキャッスル中に木霊する。
 邪神様も悪の大首領も高笑いあってこそだとかどうとか何だかかんだか。

「はっはっは、ナイスハモリである!だが、こうして顔を合わせたならば……理解るであろう?お主と妾は不倶戴天だと!」
「ブレブレブレ、もちろんだとも邪神様!あの時のアリスラビリンスでの戦いでは遅れを取ったが、あの時の吾輩と思ったら大間違いであるぞ!
 吾輩もあれから研究に研究を重ね、邪神に立ち向かうにふさわしい怪人モードを手に入れたのだッ!!」

 キング・ブレインの手にしたスーパー怪人大全集の一冊がまばゆく輝いたかと思いきや、下半身がどこぞの旧支配者の顔を思わせるような割とグロテスクめの邪神スタイルに!

「はっはっは!邪神大戦をキメ込むスタイルか!良い!実に良いぞ!どこぞの旧支配者に対して冒涜的なのはデビキン法的な意味合いとするなら完璧であろうな!」
「ブレブレブレ!このスタイルの意味をご理解頂けるとは流石邪神様である!敵味方隔てなく評価するその懐の深さに敬意を評していざ殴り合いといこうではないか!」
「あ、ドローンカメラの配置は教えておこう。アピりたい時にどうぞ!」
「あ、これはどうもご丁寧に」

 不倶戴天と言っておきながらとても円滑なコミュニケーションが行われている。ホントは仲良しだろお前らってツッコミを入れたくなるぐらいに円滑。

「では早速コンコンコンっと」

 コンコンコン。コンコンコン――空間をコンコンコンする音が反響する。
 刹那、悪の首領らしく整っていたブレインキャッスルは瞬く間にあらゆる花の咲き誇るエモエモしい空間へと早変わり!
 これこそ菘の渾身のユーベルコード、演出のエモさに全てを賭けた固有結界|【落花狼藉・散華世界】《いきなりクライマックスバトル》である!!

「ブレッ!?こ、これはシステム・フラワーズと同等の!?」
「同等どころかモノホンのシステム・フラワーズの力を拝借した妾の渾身のエモエモバトル空間よ!この場所でこそ花々は最もエモく、そして美しく咲き誇る!!」
「くっ、映えと視聴率と高評価、戦闘全てを総なめしようというのか……流石貪欲な邪神といったところであろうか!
 あっ吾輩たんぽぽ好きだからたんぽぽ生えてると嬉しいです!」
「案ずるなここにはあらゆる花が咲いておるのでたんぽぽもちゃんと咲いていればたんぽぽの綿毛もあるぞ!」
「流石邪神様抜かり無いご用意!!」

 さっきからキング・ブレインの反応がただのゲストとして呼ばれてはしゃぐ一ファンでしかない。
 最初に会った時も内心めちゃくちゃはしゃいでたもんね。わかるよ。
 これで終わりじゃなかったらきっとゲストとして定期的に呼ばれた未来もあっただろうか。

「さあ、キマフュの真の支配やを決めようではないか!」
「いざ、尋常に勝負――!!」

 下半身が旧支配者っぽくなったキング・ブレインが早速菘に肉薄!
 その拳を叩きつけんとし、ガードされる。

「はっはっは!キング・ブレインが肉体言語でくるか!実に良いぞ!」
「相手の得意とするステージに乗り勝利することも立派な悪の道!得意戦法で返り討ちにすることはデビキン法として公的に評価されているのでな!!何せ作ったの吾輩だし!!」

 そう――キング・ブレインはデビルキングワールドの4thKINGにしてデビルキング法の制定者たる存在。
 どういう戦い方、動き方が法的に称賛されるかなどお見通しなのである!
 ここで拳と拳で語り合った上でリベンジを果たせば悪の大首領としての格も上がるというもの。
 ユーベルコードにより邪神怪人化し、能力を著しく強化したキング・ブレインの拳は、骸骨顔のひょろっとした外見とは裏腹の重さと質量で菘に襲い来る。
 菘はそれを堅実にガードし、威力を受け流しつつ敵の動きを観察して反撃の機会を伺う。

「(なる程どうして中々良い拳よ……だが、"重すぎる"上に"振りかぶりすぎ"ておるな?)」

 恐らく本人が元々インドア派、ではなく後衛指揮官寄りであるからか。
 堅実に、確実に、致命傷を避けつつガードを固めながらもまだ余裕ある顔を見せて手の内をあまり見せぬ菘に対し、キング・ブレインは段々動きが鈍くなっていく。

「ぜえ、はあ、ぜえ、はあ……流石邪神、吾輩のこの渾身の拳を受けても軽い顔を……だがこの吾輩渾身のストレートは何としてでも受けてもらうぞ――!!!」

 キング・ブレインが息を呑みながらも力を振り絞り、これでもかと右ストレートを繰り出した――その瞬間!

「バゴォ」

 ――キング・ブレインの顔に綿毛になったたんぽぽを握った菘の渾身の左ストレートが炸裂。
 その勢いは風圧を産み、花びらが一気に吹雪く如く吹っ飛び、中にはたんぽぽの綿毛も多く混ざっている。
 菘の手に握られ、キング・ブレインに見舞われた拳のたんぽぽもまたその綿毛を旅立たせていく。

「く、クロス、カウンター……っっ」
「これぞフィニッシュブローの花型よ。さあ、数多の怪人共をボコってきた妾の拳をニ回も受けるという貴重な経験をしかと噛み締めながら――ぶっ飛ぶが良い!!!!」
「グァッチャオシヤガゥィヤ―――――――――イ!!!!」

 菘のその言葉と同時に、キング・ブレインが風圧と共に空を舞う。
 花吹雪に包まれ、たんぽぽの綿毛に囲われながら吹っ飛んだ後、数十メートル以上先に勢いよく叩きつけられごろんごろんごろんと転がった後ギャグシーンの悪役よろしく再び尻を突き上げ、口から魂を吐いたのであった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルマ・アルカレイト
チーム錬金術士

さあ、追い詰めたわ!覚悟しなさい!
敵を前にして大見得を切る私


属性攻撃…骸海龍の無限回転発動

錬金術…凍結攻撃とマヒ攻撃の錬成弾丸を錬成

視力…敵の動きを見て回避する

情報収集…敵のUCを見て解析する

クイックドロウ…素早く弾丸を放つ

罠使い…ワイヤートラップを使用

くたばりなさい!
私は錬成弾を敵に放つが敵に回避されてしまい、敵がUCを放つ

危ないわね!
本棚を投げつけてきたがフックショットを障害物に付けて障害物の方へ自身を引き付けて回避

反撃よ…!グォォォォォ!
私は自身に骸海龍の回転をかけてUC原子回忌帰・骸海龍アテルマディナを発動した

グォォォォォ!
龍に変身した私は指定UCを発動して敵を撃ち抜いた


東・慶喜
チーム錬金術士

何や?この意味不明なノリは!
アルマと敵の意味不明なノリに困惑している俺

属性攻撃…刹那の無限回転発動

クイックドロウ…凍結攻撃のエネルギー弾を素早く放つ

結界術…慶喜の防御技能

視力…敵の動きを見てUCを回避する

頼むで!陽翔!
俺はキャバリアに乗り込み戦闘開始
敵はUCを発動してきたターゲットはアルマ

やらせへんで!
アルマはフックショットで回避するが二発目を放とうとしてきたので敵の動きを見て凍結エネルギー弾を放つ

行くで…ドライライオット!
俺は指定UCを発動ガンナイフに刹那の無限回転をかけて弾丸を放つ

ドライライオットが現れてアルマがUCで敵を吹き飛ばしたと同時に敵に対して連撃をかけて殴り飛ばした



●腰はやってしまわないように皆さんは十分ご注意ください。
「さあ追い詰めたわ!覚悟しなさい!アンタの野望もここまでよ!」
「ブ――――レブレブレブレ!ここまでくるとは流石猟兵!吾輩が宿敵と定めただけのことはある!」


 ボス戦開始前のシリアスシーンよろしく武器を構えるアルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)と、
 ラスボスよろしく余裕げのありそうな高笑いで出迎えるキング・ブレイン。

「……何やこの意味不明なノリは!!!」

 そしてそれに全くついていけない東・慶喜(無能の錬金術士の相棒・f40772)。
 何でそんなわざわざシリアスっぽいムードを醸し出しているのか。既にツッコミどころが多いのにさらにツッコミどころを増やすのか――!
 少なくとも慶喜視点ではそういう印象であった。キャバリアのメインカメラから見てるだけだというのに虚無顔不可避である。

「くたばりなさい!」
「あっちょっ待ちぃやアルマ!相手の動きも見んと――」
「おおっと」

 とか考えている間にアルマが早速錬成弾を発砲。
 慶喜の静止は当然間に合わず、撃たれた球はひょいっとマ●リックスのノリで体を反らしついでにブリッジからのバク転を決めたキング・ブレインには当たらず終わる。

「いや今のブリッジからのバク転いったか!?いったか!?!?」
「何を言う、演出は多少仰々しいぐらいが悪の大首領らしいではないか!」
「バク転に悪の大首領らしさも何かもあるかァ!!!!!!!」
「はい本棚ド―――――ン!!!」
「ちょっ!?」

 思わずツッコミを入れる慶喜の虚を突いて盛大に投げられる本棚――スーパー怪人大全集(全687巻)入り――!!
 アルマは驚きながらも即座にフックショットを撃ち、壁に引っ掛けて自らを引き寄せさせることで回避し事なきを得た。

「危ないわねもう!!」
「本棚投げる奴がおるかい!!!つーか大事な|本《モン》入れとる奴をそない雑に扱うんかい!!」
「ギクゥーッ!!た、確かにその通りなんだけど687巻分の重さが入った本棚は投擲に最適なのだ!!猟書家でありながら本を粗雑に扱うのはデビキン法的には奨励対象だからいいのだ!!!」
「その割には今ギクッつったやないかい!!」
「あーあー聞こえない聞こえなーいー!!!」
「まあ開き直ったわ。流石悪の大首領ね!」

 キング・ブレイン、かなり痛いところを突かれたからか耳を塞いであーあーわーわー。……いや耳どこですか???
 アルマもアルマで褒めているのかけなしているのかわからない感想を述べた。

「いいからとにかく吾輩のこの本棚ドーンを喰らって盛大なリアクションを見せるがいいわ―――ッ!!!」
「やらせへんで!!本は大事に扱いや!!」

 慶喜は即座に自身のキャバリア『陽翔』から凍結エネルギー弾を放ち、キング・ブレインの足元と手元を凍らせる!
 虚を突かないやり方はあまりにもわかりやすく、そして結構重たいので持ち上げるのにふらっふらとしていたキング・ブレインはついにはその本棚の重さに耐えきれず再びブリッジ体勢になってしまった。
 しかも凍らされている為手放せもせず、ぷるぷると震えて今にも腰がぼきっと逝きそうな体勢を余儀なくされている!
 自分の介入によりこうなったとはいえ、流石にその光景には慶喜も「うわ腰ヤバそ……」と思わず声を上げた程だ。

「けれど今が絶好の機会!反撃するわよ!」
「おう、タイミング合わせは任しとき!」
「任せたわよ。さあ、私の力を見せてやるわ……!覚悟しなさい!!」

 そう言ってアルマは錬成弾を今度は自らのこめかみに向けて撃つ。
 その錬成弾に込められるは、大魔王の次元と魂の力を秘めた骸海龍の回転パワーが込められている。
 これを自らの体内に取り込むことで召喚触媒とし、自称"猟兵"の骸海龍・アテルマディナをその身に降臨させるのだ。
 
「グオォオオオオ――――……!!!」

 アデルの少女の姿が段々と龍へ変化を遂げ、禍々しくも美しい龍が今この場に翼を広げる。
 そしてその口に集うは大魔王の力と魂の力を宿した無限の刹那回転を伴う弾丸。
【骸海龍奥義・|越大魔王無限災厄の超越回転喰弾《カタストロフィ・ヘルバレット》】――!

「ブレッ!?こ、これはまずい、でもこれ下手に動こうとしたら吾輩の腰がっ」
「グオォォオオオオオ――――!!」

 咆哮と共に無惨に貫かれるキング・ブレイン。しかもピンポイントに腰を狙っての一撃だ。
 こんなに明らかに腰に負担がかかっている状態で腰を狙って当てる。
 一見したら外道に見えるが敵の機能不全を狙うのは当然だしそのために腰を破壊するのは理に適っているし、何よりデビキン法的には全国称賛待ったなしの行為である為、
 キング・ブレインはどの道避けられなかったのだ――。

「 」

 当然腰をやった痛みに声なき悲鳴が上がるが、情け容赦をかけるつもりはない。
 アルマの攻撃の直後、すぐに慶喜が飛び出し無限の刹那回転を発動する――!!

「いくで……ドライライオット!!」

 ガンナイフから放たれた刹那の無限回転弾はエネルギーを纏い、【凍結魔神・ドライライオット】として顕現。
 慶喜の無限の刹那回転弾が生み出した魔神が一気にキング・ブレインに肉薄し、これでもかとオラオラオラオラ言わんばかりのラッシュを叩き込むッ!!

「ブッ!ちょ、待って吾輩今腰やっtアブゥゥ!!待って、もう吾輩のライフはゼロyバ――――――――――ッ!!!!」

 最後に渾身のアッパーブローを喰らい、キング・ブレインの体が壁に突っ込まれ穴を開ける。

「……絶対に何かギャグなやられポーズすんなこいつ。何なんやマジで」
「さあ?でも倒したってことにしていいんじゃない?」
「まあ……それもせやな。また蘇ったらこの後の人たちに任せよか。俺はよ帰りたいねん……」

 そう言った慶喜の声にはかなり切実さがにじみ出ていたのだが、それにアルマが気づいたか気づいてないか、はたまた気づいていないフリをしているかは……わからない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

重機関銃を乱射しながら不意打ちで参上

処刑の時間だオラッ!
猟書家め!…キング…えーとキングブレ……キングブレイド!
貴様を生かしてなるものか!さぁ行くぞ…私は…処刑人だオラッ!
再び重機関銃を乱射し威嚇したら重機関銃を捨てて普通に戦おう

敵がスーパー化したら攻撃を心眼と視力で見切りつ鉄塊剣を盾代わりにして攻撃を防ごう

スーパーになったか…ならばこちらは……以前カクリヨのてれびで見かけたひーろーが如く…変身だッ!

【巨女化身】でウルトラ化、地獄の炎纏いし巨人になろう
パンチによる怪力で殴ったりキックの重量攻撃で蹴とばしてやろう
力溜めて腕を構えて地獄の炎を発射し鎧無視攻撃で焼却、爆破してやろう…!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
相変わらず、楽しい方ですねぇ。
とは言え、お相手致しますぅ。

『FAS』を使用し飛行、『FLS』の空間歪曲障壁を展開しまして。
『FMS』のバリアで戦場を覆い横槍の発生を防ぎ、【鴻鉀】を発動し『祭礼の女神紋』により『祭器』共々巨大化、『天鎧』を纏いますねぇ。
『侵略蔵書』は『此方に相性の良い能力』を付与出来るのが厄介ですが、『FPS』によるスキャンで『付与した能力』を調べ、『FRS』の[砲撃]や『FGS』の『重力波』、『FES』の『魔力矢』等、『相手の付与した能力に相性の良い攻撃』を主体として組み立てれば良いでしょう。
再使用による『能力変化』の可能性も警戒、着実に叩きますねぇ。



●スーパー巨人大戦。
 「んん゛~~~~~~~~~~~~~~~っこいせッッ」

 キング・ブレインはやっとの思いで壁から抜け出した。
 しかしその刹那、腰から駆け巡るとてつもない激痛にぐおお、と蹲り悶える。

「さ、流石にいい歳して本棚ドーンは体に悪い……あだだだ……こういう時はだな……えーっと何巻だったっけな」

 スーパー怪人大全集をぱらぱらとめくりこれだというものを見つけたら早速ユーベルコードを発動。
 なんと、キング・ブレインの衣装がコルセットガッチガチのゴスロリ衣装に早変わり!

「ブ―――レブレブレブレ!このゴスロリ怪人のコルセットが実に腰に良いのである!いやホント助かる……昔もぎっくり腰をやった時は助かったものだ……」
「相変わらず楽しい方ですねぇ。ゴスロリを着るのは完全に想定外ですが」
「ブレブレブレ、吾輩の悪の大首領としてのカリスマ故――ハッ!!??!?!?猟兵!?!?!?」

 キング・ブレインは驚きに思わず高速ムーンウォークで後ろに下がる。いやコルセットつけたからってそんな動きしていいんですか???
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)その様子に思わず苦笑い。

「それは腰をさらに痛めてしまうと思いますが……」
「ブレブレブレ、この程度で腰を痛めてひっくり返る吾輩ではない!ご心配どうもありがとう!!」
「あ、いえ、お気になさらず……?」

 心配しているかと言われるとそんなことはなく、単純にツッコミを入れたという意味合いの方が強かったのだが。
 とはいえ、真面目に謝辞を述べる辺り、やはり根のいい人っぷりが強調されているなあと感じさせられる。
 だからと言っても敵であることに変わりはない。
 『祭器』を構え、るこるが早速戦闘に入らんとしたその時――

「処刑の時間だオラァッ!!!!!」

 物騒なセリフと共にズダダダダダと別方向からキング・ブレインめがけて機関銃が乱射されていくッ!!

「ブレェ――――ッ!?何々どこからきたのこれちょっまって吾輩腰やってるからマトリックスはむぅ―――――りぃ―――――――!!!!」
「猟書家め!!貴様を生かしてなるものか!」
 
 キング・ブレインは縮こまりごろごろと地面を転がり逃げるように回避。
 そしてこの重機関銃をぶっ放した張本人、仇死原・アンナ(処刑人、地獄の炎の花嫁、焔の騎士・f09978)は乱射の手を緩めることなく転がり逃げる先へととにかく乱射。
 ブレェ!!とキング・ブレインからまた悲鳴が上がる。
 一方アンナは弾が切れたその機関銃を派手に床に叩き捨てると鉄塊剣を構え、悲鳴には見向きもしなかった。

「貴様を生かしてなるものか!キング……えーと?キングブレ……キングブレイ――キングブレイド!!」
「キング・ブレインである!!!!!ツッコミたいところは山程あるがまず吾輩の名前はそんなに覚えにくいか?!?!」
「さぁ行くぞ……私は……処刑人だオラッ!!」
「ねえ!!!吾輩の名前はそんな覚えにくいんですか!?!??ねえ!!!!スルーしないで!!!!!!!!!!!!!!」
「うーん、確かに「ブレ」という二文字が入る単語は多いですから、混ざってしまうのはないとは言えませんよねぇ」

 ブレイド、ブレイブ、ブレーカー、ブレイク、ブレイン、ブレス、ブレイズと軽く5つ以上は挙げられる程度にはあるので仕方ない。ホンマか?
 
「もう!!!そんなこと言うなら吾輩だって怒っちゃうんだからねっ!!!このスーパー怪人大全集(全687巻)の力!!とくと見せてやろう!!!!」

 スーパー怪人大全集(全687巻)がまばゆく輝き、その光がキング・ブレインめがけて照射され――なんとみるみる大きく!
 ゴスロリコルセットのキング・ブレインが気づけばすっかり40メートル超の大きさにまで至り、天井を突き破らん勢いを見せるが天井がご都合よくめちゃくちゃ高いので頭をぶつけることなく立っていた。

「スーゥパ―――――ァ、キ――――――ング、ブレ――――――――ェェイン!!!
  この姿になった吾輩はおおよそ40メートルで両腕からも脳ビームを出せるようになるのだ!!名付けて脳ビーム光線がな!!!」
「(……それは悪の大首領というより、正義の味方が使うものに感じるのは気の所為でしょうか……?)」

 と、るこるは思ったが口に出すのはやめておいた。

「そしてこうなった吾輩のパゥワーは当然ながら40倍にも跳ね上がっている!!喰らえスーパーキングブレインパンチ!!!」

 シンプルに巨大になったその拳を振り下ろすキング・ブレイン。
 しかし即座にるこるが祭器『|フローティング《F》|グラビトン《G》|システム《S》』を用いて斥力結界を発生させ、押し返すことで威力を削ぐ。
 とはいえ即席、その斥力結界は半ば強引に破られる。
 しかし威力が削がれたことによりアンナが鉄塊剣で押し留めて弾き返し、この一撃により二人に傷がつくことはなかった。

「スーパーになったか……」
「ええ、ちょっと大きすぎて相手するのには困りますねぇ」
「ならばこちらは……以前カクリヨのてれびで見かけたひーろーが如く……変身だッ!」
「私も同じ土俵に立たせてもらいますねぇ。"大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『天鎧の加護』をお与えくださいませ"――」

 二人もまたそのサイズのキング・ブレインに対抗すべくユーベルコードを発動!
 変身中の邪魔はるこるの祭器『|フローティング《F》|ミラーコート《M》|システム《S》』が囲うことで形成したバリアフィールドに弾かれる。

「ぐぬぬ、変身中のご法度行為というワル行為は封じられたか……!!」

 ご法度すぎてデビキン法でも賛否両論なことを考えていたキング・ブレイン。流石にご都合主義をブレイクしてはいけないと変身が終わるまで待つ構えを取る。
 バリアフィールドが解かれるとそこに姿を現したのは全長34メートルの地獄炎の巨人と化したアンナ、そして従来の身長の3倍は軽くあるであろう強固な天鎧に身を包んだるこる。

「さぁ行くぞ……猟書家め!!私は……処刑人ッ、だッ!!!」
「あっっっっっっっっぶな!!!何という高温と威力!吾輩でなくてはやられているね!!だが吾輩も負けてはいられないのだよ!」
「知ったことか猟書家め!どんな理由があれど貴様を生かしてなるものか!!」

 アンナが先んじて吶喊し、キング・ブレインと巨体による肉体言語を繰り広げるその一方。
 るこるは冷静に距離を取り、銃撃で定期的に援護しながら祭器『|フローティング《F》|プロープ《P》|システム《S》」を用いてキング・ブレインがスーパー化して得た能力をスキャンする。

「……純粋な身体能力の強化というワケではなさそうなのです、が――」

 データを採取したFPSから得られた情報には何と、"3分経ったら時間切れ"という言葉だけしか入っていなかった。
 るこるは一瞬「ん?」と首を傾げ、もう一度データを見直す。
 しかし残念ながら現実なのか変わらなかった。

「(……先程変身してから何分程経ってましたっけ……)アンナさん、3分間戦えば大丈夫そうです。自然に私たちの理に繋がります」
「3分?それまでに殺したら良いのだな。任せろ」
「なっ!吾輩のこの3分限定モードを見切るだと……!!」

 もしかしなくてもキング・ブレインも中々に某特撮シリーズが強いようだ。
 しかし3分間で倒せるのはどこぞの光の国からやってきた戦士ぐらいで基本戦闘は30分も場合によっては足りない場合もある。
 つまり、自ら堂々と弱点を作って付与したも同然なのである。そういうとこやぞお前。
 
「援護しますねぇ」

 るこるのユーベルコードによって巨大化した『|フローティング《F》|レイ《R》|システム《S》』から弾幕のようにキング・ブレインに降り注ぐ。

「くっ、やはり歴戦の猟兵、やりおる………あっ待ってそのレーザーの雨はまって何かちょっと重力波もきてないkブゥ――――――」

 キング・ブレインは既にるこるにされるがままである。
 他に怪人パワーを借りようとしたらアンナが真正面から飛び込み、仮にワンチャン成功させたとしてもるこるが常時敵を解析している為『付与された能力』に対するメタを張られて有利になることはない。
 そして『FGS』によって生み出された重力波がキング・ブレインの頭上から襲いくる――それが何を意味するかというと。

「マ゜ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ」

 ぼきん、ぼきん、ぼきん……と、骨の折れる音。
 コルセットで騙し騙しで動いていたとはいえ、いやだからこそキング・ブレインの腰は等に限界を迎えていたのである。
 そしてそこを今が好機とばかりにアンナが再び踏み込み、現在の姿の自分の全体重をかけたグーパンをキング・ブレインの頭にブチ込む――!!

「 」

 キング・ブレインの口から魂が飛び出した。
 もうこれだけですぐに骸の海に帰りそうなぐらいのダメージをキング・ブレインは負ってしまったのである。
 しかしオウガ・フォーミュラでありデビルキングワールド出身の悪魔ということは常人より身体面は頑丈、放っておけば何度でも立ち上がる可能性も非常に高い。
 アンナもるこるも決して攻撃の手を緩めるつもりはなく、確実にもうこれ以上は動けないなと判断するまでとにかく叩き続けたのである――。
 キング・ブレインの力は大きく削がれ最後までアンナに名前を覚えてもらえなかった悔しさ、そしてまた猟兵に負けた悔しさ、腰をやってしまった痛みに三度顔に突っ伏したのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミシア・アガメムノン
【魔王国】
あら、フカヒレさん。貴方もいらしていたのですね。
折角ですし一緒にキング・ブレインさんを倒すと致しましょうか。

ごきげんよう、キング・ブレインさん。
貴方に終わりを届けに参りましたわよ!
ところでぐらびてぃ・ちぇいんですが……えっ、貴方も知らないのですか。
実はグラビティ・チェインというものが発見されまして……
まあ、この続きは戦いの後で!
『三界の覇者』を発動。
敵の攻撃全てを真っ向から受け止めてマルっと自分の戦闘力に!
無限に威力が上昇する脳ビームなんか受けると戦闘力無限ですわね!
まあ、いつまでも上げてても意味がないのでキリの良いところで攻めます。

お受けなさい! と派手な魔力爆発を。(全力魔法)


フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】WIZ
アドリブ連携歓迎。

ええ、実は入り込んでいたのですよ。頭脳プレーというものです。
かしこまりました。協力して、魔王国の威をキング・ブレインさんに披露するといたしましょう!

さて、アルテミシア様が正面から堂々と相対してくださっている隙に、僕は背後に回り込んで敵の背を狙うとしましょう。
玉座の陰に忍び寄って、と。準備完了です。

脳ビームの威力は確かに恐るべきものです。しかし、その仕様上直線にしか放てないのが弱点です。
挟み撃ちの形になれば、対処できないという訳ですよ!
出でよ炎の鮫嵐!
130体の焔白鮫が合体した破壊力を、かつてのデビルキングに振るってみせるのです!
これが今を生きる悪魔の力です!



●7th KING(代表) VS 4th KING
「あら、フカヒレさん」

 決戦の間――既に何かもう色々愉快な悲鳴が聞こえる――の前。
 アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は従者であるフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)と偶然の邂逅を果たしていた。

「貴方もいらしていたのですね」
「ええ、実は入り込んでいたのですよ。頭脳プレーというものです」
「それはそれは……せっかくですし、一緒にキング・ブレインさんを倒すと致しましょうか」
「かしこまりました。我らの連携にて魔王国の威をキング・ブレインさんに披露すると致しましょう!」

 こうして現キング(の代表)とかつてのキングが一同に会し、壮絶なる戦いの幕が開く――!

「ごきげんよう、キング・ブレインさん!貴方に終わりを届けに――」

 ――と思いきや、既に何か土下座のようなそれとも違うような体勢で伸びているキング・ブレインの姿がそこにあった。

「……何をしていらっしゃるのかしら?」
「恐らくですが、アレはヨガで言うチャイルドポーズというやつではないでしょうか。腰痛に効果があるとされています。
 つまりはここにくるまでにキング・ブレインさんは腰を集中狙いされたのでしょうね」
「なる程。戦術的にも理に適っているでしょうね、流石は7th KINGである猟兵の皆様です」
「ブレッ!?その気配は……|吾輩のふるさと《デビルキングワールド》の住民!!」

 キング・ブレイン、ここでやっとアルテミシアとフカヒレに気づく。

「改めましてごきげんよう、キング・ブレインさん。貴方に終わりを届けに参りましたわよ!」
「こうして相見えることができて光栄です。デビルキング法が制定された後の我ら現代悪魔の力にてお相手致しましょう!」
「ぶ、ブレ……ッ!!何という圧倒的悪のオーラ……あの法を制定してから皆さん日々邁進してきたのが痛い程に伝わる……っく……!!」

 キング・ブレイン、思わず目頭を抑えて顔を上げる。
 猟書家となってからというもの、当然ながらこうして故郷出身の者と見えることはそうなかった分余計に涙腺が弱くなって仕方ない。
 よければどうぞ、とフカヒレがハンカチを渡せば受け取って目を拭う。ティッシュもくれたので鼻もかんだ。
 
「ずびっ……大変お見苦しいところを失礼しました」
「いえいえ」
「しかして今の故郷を生きる民に会えるというのはこうも感慨深くなるものであるな……ここにきたということは吾輩のスーパー怪人たちを乗り越えたということ!
 故郷の皆さんもそれほどに強くなっているのは猟書家以前に4th KINGとして大変喜ばしく思い、誇りに思うのである!」
「ふふふ……そう仰って頂けたのなら、わたくしたちも日々研鑽を積み重ねたかいがあるというものですわ。ところで」
「何かね?」
「ぐらびてぃ・ちぇいんですが……」
「あ、それ?吾輩も実は全く知らないんですよ」
「えっ、貴方も知らないのですか。実はグラビティ・チェインというものが発見されまして……」
「ブレッ!?マジであったのそれ!?」
「ええ……まあ、この続きは戦いの後で!」
「ええ~~~!?気になる~~~~!!!」
「流石アルテミシア様、期待させておいてお預けとはデビルキング法の基礎をしっかりと抑えておられる」

 一大決戦の前だというにも関わらず和やかな雰囲気である。これぞデビルキングワールドクオリティなのかもしれない。
 
「ブレブレブレ……故郷の住民と会うとわかってはいたがついつい話が捗ってしまうな、いかんいかん。
 吾輩は今は猟書家で悪の大首領!諸君の敵として真っ向から受け止めて見せよう!我が偉大なる脳髄の力を今!」
「ええ、わたくしも現7th KING(代表)として、貴方という偉大な壁を乗り越えると致しましょう……!これは全てに打ち勝つ力です!」

 キング・ブレインの脳髄から発射される脳ビームを、アルテミシアが即座に|【三界の覇者】《トライローキャ・ヴィジャヤ》による魔力膜で受け止める!
 力と力の拮抗。
 脳ビームは無限に威力が上昇するキング・ブレインの有するユーベルコードの中でも間違いなく最強の威力を誇る技だが、アルテミシアの【三界の覇者】による魔力膜はそれをものともせず受け止め続け、それらを吸収していく。

「ブレッ!吾輩最強のユーベルコードをいとも容易く受け止めるだけでなく吸収するとは、これが今のキングの実力であるか……!」
「ええ、そしてこの脳ビームのエネルギーはありがたく、マルっとわたくし自身の戦闘力に変換させて頂きますわ!」
「な、何ィーッ!!?」

 アルテミシアのユーベルコードの真骨頂は受け止めることではなく、その吸収・変換能力にある。
 自身が受けた攻撃の威力、そしてこのユーベルコードを発動している時間に比例して自らの戦闘力を著しく増強するのだ。
 さらにそれらによる反動すらも起き得ることはなく、事実上ノーリスクハイリターンの攻防一体型のユーベルコードと言っても過言ではない。
 キング・ブレインはそれにいち早く気づいたが、脳ビームを止めることはなかった――いや、できずにいった。
 ただでさえ自らの力を吸収して戦闘力が爆発的に飛躍するのであれば、止めた瞬間こそ敗北の瞬間に他ならない。
 ならばできることは何か。
 延々とビーム放出し、受け止めさせることで動きを止める、それだけである。
 だが、キング・ブレインはこの時一つ完全に失念していたことがあったことを、アルテミシアの不敵な笑みで悟るのだ。

「段々威力が上がり続けようと、ビームを放つことで事態を膠着状況にするおつもりなのですね。ですが――」
「――それは同時に貴方の背後ががら空き、ということになるのですよ!」

 キング・ブレインの背後にある玉座の影からフカヒレが飛び出した!
 無限に威力を上げ続ける脳ビームを真正面から受け止め、拮抗状態を作ることでフカヒレに対する注意を完全に逸らし挟み撃ちにする――それが今回の二人の作戦だ。
 脳ビームは確かに恐るべき威力を誇っているが、同時に直線にしか放てないという大きな弱点が存在する。
 つまり、この状態で挟み撃ちを仕掛けられようものなら――対処は不可能なのだ!

「"出でよ炎の鮫嵐"!」

 フカヒレのユーベルコードが発動され、炎で構築された肉体を持つ|【焔白鮫】《ブレイズシャーク》……数にして130匹が主たる彼の元に集う。
 一匹一匹がフカヒレの前に連なり、できあがったのはとてつもなく高温を放つ炎の鮫波。

「お受け頂きましょう!これが今を生きる悪魔の力です!!」
「ぐ、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」
 
 プロミネンスが如く燃え盛るその焔を、無防備なキング・ブレインの背後へと放つ!
 肉が焼けるどころではなく溶けるような音と共に響く悲鳴。
 大ダメージを受けたことによりキング・ブレインはユーベルコードの維持ができず、脳ビームの輝きが徐々に弱まり消えていく。

「アルテミシア様!」
「ええ。これで終わらせましょう――お受けなさい!」

 脳ビームが消え失せた直後にアルテミシアは防御状態を解除し、先程吸収したビームを全て魔力に変換。
 敢えて術式を介さず、魔力のみで構築された純粋な巨大破壊エネルギー弾。
 それをキング・ブレインにぶつけ――爆発させる!

「こ、これが現代悪魔の、力……おおおおおおおおおお!!!!!」

 背後から炎の鮫嵐を、正面から純粋な魔力爆発を受けたキング・ブレインは断末魔の如き叫びと共に派手に爆散したのだった――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。

スカートの中にパラサイトテンタクルを入れての|自家発電(意味深)《エネルギー充填》という頭セカンドカラーな行為でヒュプノスセカンドカラーを発動。頭セカンドカラーに堕とし自他の境界を曖昧にして詠唱を|妨害《禁呪封印術》するわ。

あら、やらないの?飢えと貧困をなくすの。悪の首領の割にずいぶんと日和るのねぇ。飢えと貧困がなくなれば人々は真面目に働かず怠惰となり、緩やかに滅びに向かう。そんな連中を支配して搾取するのなんて簡単なのに……やらないのね?
え、ブレブレさんの悪はそういうのではない?あら、そうなのねぇ。でも、怠惰に滅びゆく連中を眺めながら時に弄んだり玩具にして遊ぶようなワルムーブをデビキン法的に無視しちゃってもいいの?

と悪のカリスマムーブで|いつの間にか《暗殺》ブレブレさんに寄りかかって耳元で|囁いて《ブレス攻撃》いるわ。傍からみればまるで首領が侍らす悪の女幹部のように見えるでしょう。
頭セカンドカラーに堕ちきった者の末路は皆アリスになるわよ❤



●多分この悪の大首領はその手のに耐性がない気がしたなどと
「ぐ、ぐぐ……わ、吾輩もここまでか……」

 ここまでの猛攻を受け続けたキング・ブレインは、当然ながら最早虫の息である。
 しかしデビルキングワールドの悪魔の皆さんは結構しぶとさに定評のある方々ばかりなのは猟兵諸君もご存知の通りであり、当然ながらキング・ブレインも瀕死ながらもまだ四つん這いになることはできていた。
 本当にしぶとい。

「し、しかし……せめて吾輩が骸の海に帰る前に、このコンコンコンを使って飢えと貧こ――いやいやいやいや、スーパー怪人たちを送りこまねば……っっ」

 這いずるようにコンコンコンを起動しようとするキング・ブレイン。
 うっかり口に出そうとした辺り血涙を流す程に断念した気持ちは諦めきれないようだが、それでも仕事を優先しようとする辺りもデビルキングワールド民特有の真面目さである。

「あら、やらないの?飢えを貧困を無くすの」
「ブレッ!?」

 後ろから突然少女の声がしたことに驚き思わず立ち上がろうとして腰がグキッ、と嫌な音を立てキング・ブレインはその場に蹲る。
 そら勢いよく立ち上がったらそうなる。
 あらあらと笑いながらキング・ブレインに近づくのはアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)。
 そのスカートの下からはうねうねと触手が時々顔を覗かせている。

「ちょ、ちょっとお嬢さん!!!なんか見えてはいけないところが入っていてはいけないところから出てきませんでしたか!?」
「あらやだえっち❤」
「いやいやいやいやいやいやいやそうではなくて子供には健全な範囲の方が良いのではないかという話で吾輩そんなつもりではブレェーッ!??!」

 またオーバーなリアクションで自分から腰を痛めつけていく。くすくすとアリスはまた笑う。
 手を下さなくてもこのまま本当に自滅してしまいかねんオーバーリアクションであるが、それはそれとして。

「で、やらないの?飢えと貧困を無くすの。悪の首領の割に随分と日和るのねぇ」
「や、やりませんとも!吾輩は悪の大首領、飢えと貧困を無くすのはそれこそ正義の味方になってしまう!それではよくないのである!」
「あら、別に正義の味方だけの専売特許じゃなくないかしら?
 飢えと貧困がなくなれば、人々は真面目に働かず怠惰となり、緩やかに滅びに向かう……そんな連中を心配して搾取するのなんてとっても簡単なのに。……らないのね?」
「お、お嬢さん吾輩よりえげつないこと考えておられませんかッ!?吾輩の悪というのはこう、何というかそう、こう、こうですな……!」
「あら、そうなのねぇ」

 へえ、と意外そうに首を傾げるアリス。しかしすぐにまた小悪魔のような笑みに変え、さっとキング・ブレインの背後に回り込んで耳元で。、

「でも……怠惰に滅びゆく連中を眺めながら時に弄んだり、玩具にして遊ぶようなワルムーブ……無視しちゃっていいの?」

 デビキン法的に――
 ふぅ、とついでに耳に息をふきかけてやる。
 ぐぐ、とキング・ブレインは唸る。悩む。
 確かにデビルキング法を考えるのならそれぐらいあくどいことはやってのけても良い、それはそう。きっと悪魔たちから崇拝されるレベルでワルなムーブなのだ。
 さらにアリスはぐっと身をキング・ブレインにより掛かるように体勢を変える。
 さながらそれは悪の首領が侍らす悪の女幹部のよう。

「ううん、確かにアリ……アリかもしれ……ん……??」

 段々とキング・ブレインの思考がアリス色に染まっていく。
 そう、優しく囁きながら密かにかけられていたアリスのユーベルコード【ヒュプノシスセカンドカラー】によって。
 キング・ブレインのパープルを全てピンク色に染め上げんばかりの頭セカンドカラー思考が駆け巡るのだ――!

「ね?やりましょ?」
「う、うむ……アリかも……でもその前に吾輩……そろそろ体力的に限界……ガクッ」

 唐突にキング・ブレインはうなだれるように倒れ込んだ。鼻血を出して。

「あら、頭セカンドカラーは刺激が強すぎたかしら?ブレブレさんって意外と初なのねえ」

 くすくすと笑いながら、アリスはとりあえずガクったキング・ブレインを玉座に座らせてあげる。
 まあ多分ちょっと刺激を与えたらまた起きそうな気がするのでとりあえずこのまま置いておくことにした。
 多分悪の首領的に様式美として玉座にもたれかかりながら自爆する最後みたいなのを演出してやってもいいんじゃないかなとか、そんなことを思って。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 日常 『キングブレインキャッスルの最期』

POW   :    相手の強さを讃えて行く

SPD   :    少しでも長く話せるよう工夫する

WIZ   :    デビルキングワールドの話を土産に聞かせる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●悪の首領の最期と言えば
「ぶ、ブーレブレブレ……流石である、猟兵諸君……」

 息も絶え絶えになりながらも、決して高笑いを忘れようとしないキング・ブレイン。
 悪の首領としての美学にはかなりこだわりがあるのか、余裕のある表情を浮かべているが表情以外がどう見ても瀕死である。

「だが吾輩を倒したからと言って終わるワケではないのである……そう、吾輩には爆弾が仕掛けられている……!」

 猟兵たちはそれを聞いて即座に身構える――が、どうやら時限式のようだ。
 キング・ブレインがすぐに爆発する気配はない。
 ……が、地面が激しく揺れる。正確に言うなればブレイン・キャッスルそのものが激しく振動しているのだとキング・ブレインは言う。

「吾輩が終わる時、このブレインキャッスルもまた終わるのである……あらゆる世界中にこの施設のPOWERを送り込めるものを、そのまま残しておくワケがなかろう……!?」

 ようは悪用を防ぐ為に自分が死ぬ時にこの城もまた崩壊するように仕組んでいたということだ。
 確かにこのようなものを悪用されたら猟兵たちとてたまったものではなく、そういう思考になることは理解できた。
 しかし同時になおさら思うのである。割と悪の首領的な路線からは離れてんな――と。

「ふっ……本来ならこの施設のPOWERを使っていろんなことをしたかったが仕方あるまい。敗者は黙って去り行くのみ……あっでも何か首領を倒した褒美的なのあった方がワルっぽいか。
 じゃあタイムアップまでの間吾輩で答えられることなら答えてあげよう、何かあるかね?」

 しかし根はやっぱり良い人、もとい良い悪魔である。
 思うところがある猟兵は話をしても良いし、しなくても良い。
 オブリビオンで猟書家でさえなければ仲良くできただろうと考えるのなら、最期に少しだけ会話をするのもまた一興ではないだろうか。

※MSコメにも記載しておりますが猟兵たちが知る以上の情報は知りません(もしくは話さない)。
 故郷のデビキンの話をしてあげるときっと喜びます。※
※追記:なるべく失効しないように努めますが、もし失効までリプレイが返ってこなければお気持ち変わらなければご再送頂けますと助かります。
お手数をおかけ致しまして申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。※
アルテミシア・アガメムノン
ほほほ、勝負ありですわね。フカヒレさん、ブレインさん、お疲れ様でした。
さて、少し時間があるようですから『グラビティ・チェイン』のことをお教えしておきましょう。約束ですからね。
(とケルディバのことを伝えましょう。フカヒレさんが実演したり)
さて、グラビティ・チェインに関してはもういいでしょう。
あまりわたくし達に関係ない話が最期の話というのもアレですし……
やはり、ブレインさんの故郷の話をしておきましょう。
(と現状のデビキンがまあ平和である事を伝えます)
こんな感じかしらね。まあ、魔界の事は心配無用です。
冥土の土産にはなったかしらね?
それではブレインさん、ごきげんよう。フカヒレさん帰りましょうか。


フカヒレ・フォルネウス
アドリブ連携歓迎

フッ。見事な連携攻撃でしたね、お疲れ様ですアルテミシア様。
そしてキング・ブレインさん。
(……他の方との戦いの様子を反芻して)本当に、お疲れ様でした……!

ふむ。
ヴァルきゅうりアの皆さんが求めていたものとはちょっと違うかもしれませんが……これがグラビティ・チェインです。
威力をノーダメージに手加減して、貴方に体験させてあげますよ。
僕たち魔界の住民の、そして猟兵たちの意志をね。

そろそろ離脱する頃合いですか。
最後は自爆するという立派なワル、この目に焼き付けさせていただきましょう。
お勤めご苦労様です、偉大なる魔王キング・ブレインさん。
再生怪人のように復活した際にはまたよろしくお願いします!



●ENDING1 デビキン法の下で育った悪魔より
「ほほほ、勝負ありですわね」
「フッ、見事な連携攻撃でしたね。お疲れ様ですアルテミシア様」
「ええ、フカヒレさんもお疲れ様でしたわ」

 互いの健闘を称えてからアルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)とフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)はキング・ブレインに向き直る。

「そしてキング・ブレインさんも。お疲れ様ですわ」
「……本当に、お疲れ様でした……!!」

 フカヒレのその言葉には他の猟兵たちによるキング・ブレインへの猛攻っぷりを反芻した結果の諸々の感情が目一杯に詰め込まれていた。
 様々な方法でフルボッコされていた様は、デビルキングワールド特有の謎補正を受けているキング・ブレインでなければ恐らく原型を保てなかったであろう……正直フカヒレは少し目頭が熱くなる思いであった。

「ブレブレブレ……オブリビオンとして蘇ってからもデビキンの皆さんは親しげに声をかけてくれますな。正直に言って嬉しいです」
「ほほほ……当然ですわ。確かにオブリビオンとして、猟書家として再び蘇ったとはいえ仮にもデビルキング法を制定した4thKINGですもの」
「再び蘇った1stKING・ガチデビルに打ち勝つことができたのはキング・ブレインさんの法制定により、我ら悪魔の闘争心を培う礎を築いたからこそですので」
「そうかそうか……風の噂で蘇ったとは聞いたけど、そうかあ……ガチデビルにも勝てるぐらい|吾輩のふるさと《デビルキングワールド》の皆さんも強くなっていたんだなあ……」

 またもや感動で涙腺が緩むキング・ブレイン。フカヒレがふたたびハンカチとティッシュを差し出すと目を拭い鼻をかむ。

「――さて。少し時間があるようですから『グラビティ・チェイン』のことをお教えしておきましょう。約束ですからね」
「ブレ!そうそう、結局アレって何なんですかね?」
「最近ケルベロスディバイドという世界が確認されまして……」
「ブレッ!?なる程生存エネルギー……??ふむ……?」
「ふむ。説明だけだと確かに伝わりにくいかもしれませんね。フカヒレさん」
「はっ」

 アルテミシアが合図をすると、フカヒレがユーベルコードを発動する。
【グラビティ・フェノメノン】――まさにその話題のグラビティ・チェインを使用するユーベルコードだ。これを用いることで言葉に寄らぬ意思疎通を試みることもできる。
 それをダメージを与えないように最大限に手加減して、フカヒレがキング・ブレインにぶつける。

「ヴァルきゅうりアの皆さんが求めていたものとはちょっと違うかもしれませんが……これがグラビティ・チェインです。
 体験させてあげますよ、僕たち魔界の住民の……そして、猟兵たちの意志を」
「ぶ、ブレ……!!これは、住民の皆さんと猟兵たちの……!」

 鮮明に伝わってくるのは7thKING WARで悪魔たちが、猟兵たちが抱いた想い、そしてそれに付随する経験の数々。
 キング・ブレインは驚きに目を見開く。これが現代を生きる悪魔たちが経験してきたことなのかと。
 そしていかに皆がデビルキング法を護ろうと忠実にしていたかも、痛い程に伝わってくる。

「住民の皆さん……そんなに吾輩のデビルキング法を……ウッ」
「あ、どうぞハンカチとティッシュです」
「またすみませんなあ……ずび――――――――――」

 これで感涙するのは何回目だろうか、キング・ブレイン。
 色々(戦闘で)揉みくちゃにされた結果涙腺が非常に弱くなったということでもあるのではないかと推測してしまいそうになる程にはさっきから感動にむせび泣いている。

「さて、これでグラビティ・チェインに関してはもう良いでしょう。とはいえ、あまりわたくしたちに関係ない話が最期の話というのもアレですし……」

 と、アルテミシアが語り始めたのは現在のデビルキングワールドの現状。
 ガチデビルを打倒するという壮絶な戦いや、西と東のラスボスを制してから後の悪魔たちの様子、東のラスボスことスーパーカオスドラゴンが何でかブルーアルカディアに飛ばされてしまったことetc。
 全部を挙げればキリがないので記述としてはここまでに留めておくが、デビルキングワールドの住民たちは今日も平和に楽しく暮らしているということがよくわかる話を簡潔にながらアルテミシアはキング・ブレインに語ってみせる。

「……と、こんな感じかしらね。まあ、魔界のことは心配無用です。わたくしたち7thKING代表もいるワケですしね。冥土の土産にはなったかしらね?」
「うむ、ありがとう新たなKINGよ……おかげで吾輩は安心して骸の海に再び帰ることができますぞ……」
「それなら何よりですわ。それではブレインさん、ごきげんよう。フカヒレさん帰りましょうか」
「了解しました。もうそろそろ離脱しなければならない頃合いですね。他の方も会話をしたいでしょうし退散しましょうか、でも最期は自爆するという立派なワルを焼き付けてからで。
 アルテミシア様は先にお帰り頂いても大丈夫ですが……」
「なる程、でしたらわたくしも同行しましょうか。7thKING(代表)としてはそのような貴重なシーンは見ておかなければなりませんし」
「承知致しました。ではそのように……」
 
 アルテミシアが踵を返し、フカヒレもそれに続――こうとして、一度振り向き。

「お勤めご苦労さまでした、偉大なる魔王キング・ブレインさん。……もし再生怪人のように復活した際はまたよろしくお願いします!」
「ブレブレブレ、その日がきたらね!こちらこそよろしくお願いします!」

 互いに深々と――キング・ブレインは腰をやってるので頭を下げるだけ程度だが――礼。
 もしまた復活したその時は、果たしてどうなるやら……それは当然誰もまだ知らない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

…最後に言い残すことはそれだけか?

そう言い放ち私は妖刀を振るい奴の…

え?判断が早い?薄情だって?まぁ処刑人だし…
情緒がない?心外だな…じゃあ話すか……我が名はアンナ!処刑人が娘也!

話……|悪魔の世界《デビルキングワールド》の話…?
えぇと……色んな悪魔達がいて楽しかったし…私も色々たくさん悪いことやって…
えぇと……|本気魔王《ガチデビル》も出てきたけど…ぶっ|抹殺《つぶした》し‥…

それから…えぇと…………………
………………………………………
………………………………………
………………………………………
……お腹すいた…じゃあ帰るか…

お別れだ……えーと……|キンキトレイン《近畿特急列車》…



●ENDING2 一度も名前をまともに呼ばないスタンスを貫き通すという強い意志
「……最期に言い残すことはそれだけか?」

 皆が会話の手番を丁寧に待っていた中、仇死原・アンナ(処刑人、地獄の炎の花嫁、焔の騎士・f09978)は一人妖刀を抜く。

「待ちたまえお嬢さん!!!!吾輩の最期の話ぐらい聞いてくれませんか判断が早すぎです!!!!どっかの誰かさんもびっくりですぞ!?!」
「え、薄情だって?まあ処刑人だし……」
「薄情とは吾輩一言も言ってないから!!!!お願い話を聞いてというか話をさせて!!!!!」

 待ったなしでとどめを刺す気満々のアンナに対し、キング・ブレインは本当に満身創痍かお前???という程のオーバーなリアクションで抗議。
 命乞いに見えるのは気の所為でないように見えて気の所為です。
 
「せっかくの情緒ある展開が台無しになってしまいますぞ!!」
「情緒がないだと?心外だな……じゃあ話すか……我が名はアンナ!処刑人が娘也!」
「アンナさんと仰るのですな、ほうほう……吾輩は何度も言っていますがキング・ブレイン、キング・ブレインですぞ……覚えておいて欲しいですぞ……」
「そうか。キング……キングブ……キングブレックファスト?」
「朝ごはんにしないで?!!?!?!?!?まあ吾輩朝はちゃんと焼き魚と味噌汁とご飯と食べておりますけども!!!」

 ここまでくると流石に意図的かと邪推せざるを得ないキング・ブレインであるが、多分言動的にアンナは一切の悪気がない。
 そんなキング・ブレインの視線はさておき、アンナは話を待たずに即首ちょんぱしてやるつもりであったので話題に悩む。

「話……話?」
「そう!お話!最期ぐらいお話いしない!?」
「話……|悪魔の世界《デビルキングワールド》の話……?
「そうそうそうそう!そういうのでいいんだよそういうので!!どうでしたか吾輩のふるさとは」
「ええと……色んな悪魔たちがいて楽しかったし……私も色々たくさん悪いことをやって……」
「他には!?」
「ええと……|本気魔王《ガチデビル》も出てきたけど、ぶっ|抹殺《つぶした》し……」
「ガチデビルが蘇ったのは風の噂で聞いておりましたな。仮にも吾輩はこのデビルキング法を世界の規定と定めた以上、定期的にデビキンの様子は見る必要があるので……
 まあ吾輩がいなくても全然勝てそうでしたけどね。他には?」
「それから……ええと……」
「ええと?」
「……………………………………」 

 思い当たる節を探してみるアンナであるが、全く思いつかない。
 もしくは、言葉にして説明できるようにしたいが相応しい用語を引き出せていないかだろうか。
 ともかく急に沈黙になったらキング・ブレインさんも何をしたら良いのかわからんワケであり、何か言おうとあれこれ考えるが……

「……お腹すいた……」
「はい?」
「帰るか……」

 と、アンナが自らの腹の音が耳に入ったのか途端に踵を返して歩き始めたのでそれどころではなくなった。
 お腹が減るとどうしても音はなりますからね。聞こえないようにしてても聞こえたらお腹が減ってくるものです。
 
「えっちょ、吾輩の話はいいの!?」
「お別れだ……えーと……|キンキトレイン《近畿特急列車》……」
「だから吾輩はキング・ブレイン!キング・ブレインですぞなもしィ!!!待って!!行かないで!!!スルーしないでェ―――――――ッ!!!」

 そして終ぞ、キング・ブレインが彼女から正しく名前を呼ばれることは、なかったのである。

「ショックだった出来事を簡潔にクリームファンデの軽さのノリで語らないで欲しいのですぞ!!!!!」

 その例え方は誰もわからんやろ……

成功 🔵​🔵​🔴​

御形・菘
ならば妾は勝者の権利を行使しておくとしよう
ほら、負けた方が一つなんでも言うことを聞く、的な!
もちろん受けてくれるよな?

はっはっは、もちろん無茶振りなんどせんよ
とゆーことで、ほれ玉座にカッコ良く座ってくれ
妾は後ろに回り込んで肩を組んで…そらドローンに向けて、キマフュ悪の二大巨頭によるにこやかツーショットだ! 今回の動画のサムネになる!

キマフュを乱した罪は重いが、妾個人としてはお主をそう憎んではおらん、…むしろ数多くの偉大な所業を尊敬しておるよ
だからボコるだけの悪とだけにはせず、最後は、本気でバトったらもう二人は親友ってことで、な?
そういうエモい感じでシメようではないか!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
そうですねぇ。
それでは、少しお話を。

一先ず得られる範囲の情報の確保と、『爆弾のタイムリミット』を計測する為、【骰佱】で強化した『FPS』で周囲の情報を探査しておきますねぇ。
後は「腰が痛くて会話できない」等にならない様、『FTS』から湿布を取出して差し上げますぅ。

DKW自体の事はお話される方が居るでしょうから、私からは「スーパーカオスドラゴンさん」や「エンケロニエルさん」等、「他の世界で遭遇した悪魔の方々」のお話を。
その上で、他のKINGの方々も、オブリビオンとして蘇る可能性は有りますので、その際に伝言が有りましたら、お伺いしますぅ。

それでは。
偉大なる王よ、いと安らかに。


数宮・多喜
【アドリブ改変・絡み大歓迎】

よーし勝ったっ!第何部だこれ?まあいいや、完!
とでも言うと思ったかい!
さっきのやり取りでやる事が増えたんでね、キッチリ相手してもらうよ!
何をってアタシが受けた精神的苦痛の慰謝料、その上乗せ交渉だよ!
よりによってまた変なのを見せつけやがってからに……
おおっとデビキンの法で逃げようとするなよ?
ここはキマフューなんだからな!
きっちりこの金額分のあれやこれや、耳を揃えて支払いやがれ!
骸骨頭だから耳がありませーんって逃げ口上もダメだかんな!

……ま、これでアンタの伝説も少しは残るだろうさ。
面白おかしい悪者の逸話の一つとして、な。
だから払うもん払ったら、安心して骸の海へ還りなよ!



●ENDING2 昨日の敵は今日の何とか

「"大いなる豊饒の女神、その『祭器』の表裏たる異種の姿を此処に"――」

 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はユーベルコードを用い、自らの装備である『祭器』|フローティング《F》|プロープ《P》|システム《S》を強化させる。
 話をするにもタイムリミットまでにきちんと脱出できなければ運命を共にしてしまうハメになるのは回避せねばならない。
 故にそれを計測する為のユーベルコードを用いておくことで、安全に会話しつつ脱出も抜かりなく、というワケである。
 というのも。

「よーし勝ったっ!えーと第何部だこれ?まあいいや、完ッ!――とでも言うと思ったかい!
 さっきのダブスタのせいでやること増えたんでね、キッチリ相手してもらうよ!」
「ブレッ!?何をですか!?」
「何をってアタシが受けた精神的苦痛の慰謝料、その上乗せ交渉に決まってんだろ!!!!!よりによってまた変なのを見せつけやがってからに!!!」
「ブレッ!?え、えーとですなその慰謝料の支払い側については」
「とうぜんあんたから追加分取るに決まってんだろ!!!!!!デビキン法で逃げようとするなよここはキマフュなんだからな!!
 きっちり金額分のあれやこれや耳を揃えて支払いやがれ!!」
「そ、そんなぁ~~~~ご無体な~~」
「無体でも何でもないッ!!!骸骨頭だから耳がありませーんって逃げ口上もダメだかんな!!」

 数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)がキング・ブレインに対して引続き慰謝料を請求していたのである。
 彼女の持てる法律学を駆使した理論と根拠に基づいた金額上乗せ量は妥当な量であり、何より一応キング・ブレインが支払うのは上乗せ分のみで残りは手下の手下に全部支払わせるのだから別にそこまで財布に困ることはないだろう。
 だって猟書家だし仮にも元4thKINGだし、デビルキングワールドの民がそんな無駄遣いするだろうかという気持ちもあり恐らく懐は一般社会人よりは潤っているに違いないのだ。

「うう……では吾輩が爆発して消える前に上乗せ分だけ先に振り込んでおきます……」
「よろしい」
「あ、湿布貼っておきますねぇ」
「ブレ……ご丁寧にすみません……」

 決着はあっさりついたしあっさり支払いも行われた。
 多喜は満足げに頷き、その後介入タイミングを伺っていたるこるがそっと『|フローティング《F》|トランスポート《T》|システム《S》から湿布を取り出してキング・ブレインの腰に貼る。
 腰が痛くて会話できないってことになったら悲しいからね。

「では、そうですねぇ……デビルキングワールド自体のことはご出身の方々がお話されてましたから、私からは他の世界で見かけた悪魔の方々のお話を」
「ブレ?吾輩以外にもデビルキングワールドの外へ行った悪魔がいるのですかな」
「そうなんですぅ。スーパーカオスドラゴンさんというKING候補の方がブルーアルカディアに飛ばされてしまいまして……」
「あっ、スーパーカオスドラゴンくんね?さっきも聞いたけど……あの子吾輩が現役KINGだった時まだちっちゃかったからなあ。それがKING候補かあ、いやホント成長したなあ……」
「それから3rdKINGであるエンケロニエルさんもお見かけしましたねぇ」
「ブレッ!?エンケロニエル様ですと!?そうですか、あの方もオブリビオンとして蘇っておられましたか……吾輩が幼い頃はついお姿を見るだけでドキドキしたものです」

 確かにあの姿は男の子はドギマギしてしまう程度に刺激があるのは事実だよね。
 というか随分フランクかつ身近にいたかのような感想が出る辺り、やはり元4thKINGなのだと改めて実感させられもする。

「他のKINGの方々もオブリビオンとして蘇る可能性は有りますので、その際に言伝がありましたらお伺いしますぅ」
「あ、本当?どうしようかな、ちょっと待ってくださいね?」

 キング・ブレインは即座にどこからか紙と封筒を取り出し神速とも違わぬスピードでメッセージを書き上げ、きっちり今のところ蘇ってはいないだろう歴代KINGの人数分用意してるこるに手渡した。

「もしお会いしたらこれをお渡し頂けると助かります」
「(……お話したいことがいっぱいあるんですねぇ……?)はい、その時がきたら確かにお渡ししますねぇ」
「ありがとうございます。よろしくお願いしますぞ」

 流石にこんな猛スピードで全員分手紙、しかも1人2枚単位で書かれると流石のるこるもちょっと引きそうにならざるを得なかったが、努めてそれを顔に出さず受け取った。

「よし、必要な話は終わったようであるな!なら最後に妾がお主に勝者の権利を行使しておくとしよう!」

 そしてさらに二人の会話が終わるまで待機していた御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)がばばーん、と前へ出た。
 邪神様たるもの、必要な話が終わるまで水は差さぬよう努めるもの。動画配信者としてのマナーとしても当然であろうか。
 
「勝者の権利ですと?」
「ほら、負けた方が一つ何でも言うことを聞く、的な!もちろん受けてくれるよな?」
「ぶ、ブレ……内容次第ではありますが弱者はそれを受け入れるが道理、謹んでお受けしましょうぞ……!」
「はっはっは、もちろん無茶振りなどせんよ。とゆーことでほれ」

 受ける気概を見せるべく玉座から立ち上がったキング・ブレインを、菘は腰に影響がないよう優しくもう一度座らせてやる。

「腰大丈夫な範囲でカッコ良く座ってくれ。足組めるか?」
「ほ、ほう?湿布も頂いたしコルセットもあるのでそれぐらいなら」
「できれば頬杖もセットで」
「こ、こうですかな?」
「OK!」

 こうして玉座にボスらしく鎮座したキング・ブレインの後ろに回り込み、菘はその肩を組んで空いている手でピースの構えを取る。

「そら、キマフュ悪の二大巨頭によるにこやかツーショットだ!今回の動画のサムネになるぞ!」
「ブレッ!?サムネ!?わー本当ですか嬉しいな。あっせっかくだから吾輩も肩組んでも?」
「どうぞどうぞ」

 キング・ブレインが頬杖をついていない方の手を菘の肩に回し、同じくピース。
 丁度良い絵面になったタイミングで菘の撮影ドローンがパシャリと音を立て、すぐにタブレットに画像として保存される。
 動画配信者として選びぬいた圧倒的高解像度で映し出された写真に映る二人はそれはもう良い笑顔を浮かべており、加工せずともサムネとしての掴みは抜群であろうか。

「はっはっは、良いのが撮れたぞ!協力感謝するぞ!」
「いえいえ、邪神様の動画に貢献できるなら何よりですぞ」
「キマフュを乱した罪は重いが、妾個人としてはそう憎んではおらん……むしろ数多くの偉大な所業を尊敬しておるよ。
 だからボコるだけの悪!とだけにはせず最後は本気でバトったらもう二人は親友!ってことで、な?」
「し、親友……邪神様にそう言って頂けるとはキング・ブレイン、感激極まり思わず涙せずにはいられませんぞ……!」
「はっはっは、まあそういうエモい感じでシメようではないか!ほれティッシュ。次はそこの二人も混ぜて写真撮るからな、鼻水垂らしてたら締まらんぞ~?」
「アタシらもかい!?」
「もちろん!これは妾が個人的に撮りたいだけ!ほらこっちこっち」
「あ、はい。では失礼しますねぇ」
 
 多喜とるこるも加えて再度撮影ドローンをパシャリ。
 一部ぎこちないながらも皆笑みを浮かべた写真がまた一枚タブレットに保存される。

「うむ、良い感じになったな!二人に転送しておこう」
「ありがとうございますぅ。こういうのも良いですねぇ」
「はは、みんないい顔してるね。昨日の敵は何とやら、ってか。まあ確かに、こんな終わりもたまにゃいいかもな?
 キング・ブレインさんよ。これでアンタの伝説も少しは残るだろうさ。面白おかしい悪者の逸話の一つとして――な」

 邪神と本気でバトり、猟兵と仲良く写真を撮ったオブリビオンは今後早々現れないだろう。
 そういう意味でもキング・ブレインはキマフュにおいて歴史を残す悪役となったに違いない。

「だから払うもん払ったら、安心して骸の海へ還りなよ!」

 背中を腰に刺激が出ない程度にぽんぽんと叩き、にかっと笑って多喜はその場を後にする。

「それでは。偉大なる王よ、いと安らかに。写真、大事にしますねぇ」
「はっはっは、動画の視聴率はきちんと報告するからな!墓前に視聴者からのコメント一覧も備えておくから楽しみに待っとるが良いぞ!」

 続いてるこるが一礼を、菘がひらひらと手を振って立ち去っていく。
 キング・ブレインの手元には菘の撮影ドローンから印刷された写真だけが残された。
 猟兵たちと仲良くピースを取り、自身も満面の笑顔を浮かべた唯一にして無二の一枚。

「……ブレブレブレ。悪の大首領が正義の味方と仲良く写真ですか。たまにはこういうのも良いかもしれませんなあ」

 徐々に崩れるブレインキャッスルの中、その一枚を眺めてキング・ブレインは穏やかに微笑んでいた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。

とりま、|多重詠唱拠点構築禁呪封印術結界術《タイムフォールダウン》でブレインキャッスルの時間を止めて、と。
お話かぁ、そうね、ぶれぶれさんはもしも生まれ変わったら何をしたい?
もしもよ、もしもの話。猟書家でもなく悪魔でもなかったらやりたかったことでもいいわよ。どうせ最期なんだし本当にやりたかったことをぶっちゃけちゃいましょ?
ふんふん、それがやりたかったことなのね。あ、ブレブレさんコレ(結界術で形成した契約書)にサインもらえる?
はい、契約完了ー❤生命再演(召喚術+人工生命の創造)でブレブレさんを生まれ変わらせるわよ♪死から再生ね。
空間ジャンプで脱出するわ



●ENDING4 あっさりとやってのけているけどそれは全て|混沌魔術師《ケイオト》クオリティ。
「そうね……ブレブレさんはもしも生まれ変わったら何をしたい?」

 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)はキング・ブレインに問うた。
 |禁呪・封印術・結界術を多重詠唱で構築し空間の時を止める領域を作り上げ《とりまと言って片手間にやるぐらいの軽いノリでタイムフォールダウンし》ながら。
 本来はそんな簡単にできてしまうものではないがこれも熟達した|混沌魔術師《ケイオト》故できることである。

「生まれ変わったら、ですか?」
「もしもよ、もしもの話。猟書家でもなく悪魔でもなかったらやりたかったことでもいいわよ。何かあるでしょ。
 それこそ血涙流してまで我慢した飢えと貧困を無くすのだってやりたかったことでしょう?」
「ふーむ。猟書家ではなければ、とは考えたものの悪魔として生まれてこなかった吾輩の姿は想像がつきませんが……」
「どうせ最期なんだし。本当にやりたかったことをぶっちゃけちゃいましょ?」
「そうですなあ……

 と顎をさすりながらキング・ブレインは語る。

「キング・ブレインなだけあって吾輩勉学とかそういう方面には結構強い方でしてな」
「まあその名前で脳筋なワケはないわよねえ」
「運動面は他の悪魔たちよりからきしではありましたが、勉強では他の誰にも負けない自負がありました。それぐらい努力もしてきましたからな。
 とはいえ、あの時の自分はデビルキングワールドの外から出るなどという発想がなかった……
 ですので、勉強したくでもできない子供たちが星の数程いるということを知らなかったのです」

 闘争心を培う為にデビルキング法を制定し、4thKINGとして民の成長を見守ってきたキング・ブレイン。
 死した後オブリビオンとして、|書架の王《ブックドミネーター》に猟書家として選ばれて初めて、外の世界はもっと過酷な場所があることを知ったという。
 自分の住む世界の外に出るという発想がなかったからとは言え、それを知った時は自らも井の中の蛙が一匹にしか過ぎなかったのか、そう衝撃を受けたのだと。
 
「故に吾輩は、最も身近な問題であろう飢えと貧困をなくせれば学ぶことより仕事を選ばねばならない子供たちの数は飛躍的に増えるだろうと思ったのですな。対症療法に過ぎんかもしれませんが……」
「ふんふん。ブレブレさん子供好き?」
「ブレブレブレ、悪の首領たるもの、憧れる子供たちに対して手本とならねばなりませんからな!」

 それは悪の首領というより正義の味方だ。
 しかし、こういうところがどうしようもなくデビルキングワールド民であり、キング・ブレインという猟書家が敵ながら憎めず愛嬌を感じさせる所以であろう。
 そしてそういった者は得てしてカリスマ力も持ち合わせているものだ。
 彼が4thKINGとしてジャッジメント白羽の矢を受け、当時のKING WARを勝ち抜いて王になったのもなるべくしてなったのだろうと頷けるな、と感じる。

「ともあれ、それがやりたかったことなのね。なる程なる程」
「回答として十分かは些かわかりませんが、吾輩の考えとしてはこんなところですな」
「聞かせてくれてありがと❤あ、ブレブレさんこれにサインもらえる?」

 タイミングが終わったところですっ、とアリスは結界術から構築した色紙を差し出した。
 当然ながらサインペンもきっちり完備である。何か万年筆っぽくも見えるやったら豪華なサインペンだが。
 
「サインですか?吾輩のでよろしければいくらでも。では失礼して……」

 シャシャッとキング・ブレインはその色紙にサインしアリスに手渡す。
 サインとしての体裁は保ちつつ、とても丁寧かつ読みやすい意匠で書かれている辺り大分考え込まれている。中々クオリティが高い。
 だが肝心なのはそこではなく|本人直筆のサインがされたということ《・・・・・・・・・・・・・・・・・》だ。

「はい、契約完了ー❤」
「ブレ!?契約!?――ハッ!!」

 キング・ブレインが手渡した色紙の上部にびやー、と現れる文字。
 そう、色紙に見せかけた契約書だったのだ!騙すような真似をせずとも書いてくれそうではあるがそこはアリスの悪戯心というやつである。多分。

「え、契約って何の」
「というワケでキャッスル爆発後|【生命再演】《リンカーネイション》でブレブレさんを生まれ変わらせるわね♪死から再生ってことで」
「え、ちょっ」
「ではまた後で。サラダバー♪」

 とうっ、とアリスはさらっとタイムフォールダウンに数分程のタイマーをセットしてから空間転移術式を展開、ブレインキャッスルから脱出したのであった。
 
「わ、吾輩……異世界転生しちゃうの……!?」

 まあ、確かに昨今流行りのソレのようなものではあるよね。
 それぐらいここで退場するのが惜しまれたということで、その人気は誇るべきだと思うのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルマ・アルカレイト
チーム錬金術士

まあ…仲間を売る訳ないわよね
(……じゃあそのヴィルキスって奴は仲間であるオブリビオン同士でも姿を滅多に見せないのね、顔が広いこいつが知らないのだからそれだけ知れただけでも収穫ね)
これは知らないと分かっていた上で聞く

慶喜がヒサ(緋智)を攫った奴の写真を見せるが分からない事は承知だったがやっぱり駄目だった


慶喜、私、デビルキングワールド行った事無いけど慶喜知ってる?

ちなみに慶喜は全く知らないらしくキング・ブレインに行ったらいい観光スポットとか名物料理を聞くことにした(流石にこれは教えてくれる筈)

…取りあえず、後でヴィルキスって奴を探しながらアンタが教えてくれたオススメの場所に行ってみるわ、ありがとうね!

とキング・ブレインの元を去った後

ヴィルキスって野郎が慎重な奴って事が分かった以外収穫無しか…
と小さく呟いた


東・慶喜
チーム錬金術士

俺は知らないのは承知の上で仲間である緋智を攫ったヴィルキス・エーデル(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=48485の押絵の男)の写真を見せた

当然だが知らないの一言だった。噂にもなっていないと言われた

うん…知ってた、手がかりはこいつがデビルキングワールド出身って事ぐらいやったからワンチャンあるかと思ってな…すまんな
とキング・ブレインに頭を下げた


アルマが少し考えこんでいる間に秘密結社を創設した時の事を聞いて見る事にした(デビルキングワールドは行った事がない為)

無理ならお互いの戦いの感想を言い合ってみる

ほんまに残念やな…いい人なのにオブリビオンやから仕方ないとはいえ、割り切れへんなぁ…
アルマと一緒に去っていった



●ENDING5 悪魔もオブリビオンも十人十色
「知らんとは思うんやけど……こいつの顔に見覚えあらへんか?」

 東・慶喜(無能の錬金術士の相棒・f40772)は懐から一枚の写真を取り出した。
 そこには一人の男が映っている。
 自分たちの仲間である少女・緋智を攫った憎き悪魔――ヴィルキス・エーデル。
 慶喜、そしてその相棒であるアルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)はずっと奴を探し続けているのだ。
 しかし手に入る情報は何一つとなく、唯一知り得たのは『デビルキングワールド出身』ということだけ。
 故にデビルキングワールドの住人であり4thKINGでもあったキング・ブレインなら何か知ってはいないかと、一縷の望みを賭けてみようと尋ねることにしたワケなのだが……

「ううむ……見たところデビルキングワールドの悪魔であることは間違いないとは思いますが、吾輩が現役であった頃も見かけたことのない姿ですな。
 猟書家になってからも会った記憶にありませんねえ」
「うん……知ってた。手がかりがそこの出身ってことぐらいやったから、ワンチャンないかと思ってな……すまんな」
「いえいえ、吾輩もお役に立てず申し訳ない……」
「まあ、口ぶりからして知人ではないみたいだけど……仲間を売るワケないわよね」
「いやどうでしょうね、デビルキング法を奨励していた身としては……いやでも吾輩の罪悪感が勝つからやらないかも」
「ようそれで悪の大首領やってけたな????」
「いやあ、元々は闘争心を鍛える為の法なので……」
「ようわからんな……どうやって秘密結社作ったん?」
「それはですな、アレはかれこれ――」

 と、慶喜がキング・ブレインから秘密結社結成秘話を聞き始めた一方、アルマは一人思考する。

「(……じゃあ、そのヴィルキスって奴は仲間であるオブリビオン同士でも滅多に姿を見せないのね。顔が広いこいつが知らないのだから、それを知れただけでも収穫ね)」

 そして何より、オブリビオンも千差万別である。明らかな害意を持って世界を過去で侵食する者もいれば、このキング・ブレインのようなお人好しも存在する。
 決して一枚岩ではない、故にこそ捜索は至難を極めることだろう……できれば追加で収穫を得られると良いのだが、と考える。

「ところで慶喜、私デビルキングワールド行ったこと無いけど慶喜知ってる?」
「いや知らへんて猟兵になったばっかやのに……このキマイラフューチャーかて今回で初めて来てんねんで」
「それもそうか……ねえキング・ブレイン、いい観光スポットとか名物料理とかあったら教えて欲しいんだけど」
「ブレブレブレ、それであれば部下に調査させて作った現代に合わせたガイドブックがありますのでこちらをどうぞ」

 いつの間にそんなことをしていたんだキング・ブレイン。
 
「尚吾輩個人的にですが、スイーツ系はデビキン伝統の洋菓子「あくまかろん」と夏の名物「八寒地獄かき氷」を是非ともオススメしたいところです。吾輩のイチオシとしてレポートも寄稿しておりますのでご参考までに」
「あら、美味しそうじゃない!」
「いやあくまかろんはともかく八寒地獄かき氷て何やねん、明らかに氷点下どころちゃうやんネーミング!ホンマに食えるんか????」
「デビルキングワールドは溶岩地域が多いので逆に丁度良く感じられると思いますぞ」
「いやそれマイナスとマイナスぶつけたら結果的にプラスになったっちゅー奴やん」
「慶喜ちょっとうるさい!今良さげなの見かけたのにどのページかわかんなくなったじゃない!」
「ええ……」

 今の振りはだいぶ理不尽だと慶喜は思ったが、口にはしないでおいた。
 同時にボロボロと辺りの壁が崩れ始め、どこかしこで爆音が聞こえてくる……
 先程ちゃっかり仕掛けられたタイムフォールダウン状態が終に時間切れとなったようだ。
 どうやらここで話を終えざるをえないということか。

「……ま、とりあえず後でヴィルキスって奴を探しながらアンタがくれたこのガイドブックオススメの場所に行ってみるわ、ありがとうね!」
「ブレブレブレ、デビルキングワールドは良いところですので、堪能して行ってもらえるなら思い残すことはありませんぞ!」
「ないんかい。……まあ、無茶振りしてすまんかった。ほな」

 アルマと慶喜は踵を返す。
 あえて二人とも振り向かず、そのまま足早に去っていく。
 早く脱出しなければ巻き込まれるということもそうなのだが……何より、オブリビオンにするにはあまりにも惜しい程に、良い人、否、悪魔であったが故に。
 未練を覚えてしまわぬように。

「……ほんまに残念や。オブリビオンやからしゃーない言うても、やっぱ割り切れへんなあ……」

 ぽつりと慶喜が独りごちる。
 恐らくこれが猟兵というものが過酷なものである所以の一つなのだろう。
 キング・ブレインのような人格者――と言うには少々どころではなく愉快すぎるが――であっても、オブリビオンであるならば皆等しく骸の海に返さねばならない。
 それが仮に、身内であったとしてもだ。
 ……きっと今後もこんなことはたくさんあるのだろうが、今思ったこの想いを捨て去ってしまわないようにしたいと、漠然と思った。

「……結局ヴィルキスって野郎が慎重な奴ってことがわかった以外収穫なしか……」

 アルマもまたぽつりと呟いた。
 奴の行方が知れないことには、緋智の安否もわからないままだ。
 あの時ボロボロにされた慶喜の姿を思い返す限り、仮に人質の用途として連れ去ったとしても無事で済ませない可能性は非常に高いだろう。
 一刻も早く奴を見つけ出し、大事な仲間を救わねばならない。しかして手がかりは依然として掴めぬまま……
 自覚はないままに、焦燥感がアルマの心を段々と片隅から侵食していく――。

●キング・ブレイン堕つ
 猟兵たちが全員脱出したその直後、ブレインキャッスルはさらに派手な爆音を上げ、キング・ブレインと共に爆風に呑まれていく。
 もくもくもくと浮かび上がる大きな大きなドクロ雲。どっかで見たことあるって?気の所為だよきっと、HAHAHA。

 ……ともあれ。
 アリスラビリンスにおける迷宮災厄戦から姿を現し、幾度となく猟兵たちの前に現れては立ちはだかった猟書家にしてオウガ・フォーミュラが一柱は、ついに猟兵たちの手によって討たれたのである。
 そしてクルセイダー、レディ・オーシャンと残った猟書家たちも程なくして撃破の報が入り、現時点確認されたオウガ・フォーミュラのほとんどを討ち果たしたことになる。
 だが、オウガ・フォーミュラを撃破したからとすぐに脅威が消え去るワケではない。
 全ての世界を過去からの侵食から防ぎきらない限り、安寧が訪れることはないだろう。
 猟兵たちの戦いは、まだまだ続くのである――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年08月14日


挿絵イラスト