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闇の救済者戦争⑬〜月光に咲く青き薔薇姫

#ダークセイヴァー #闇の救済者戦争 #月光城

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 月光城砦の、それは一つ。
 ダークセイヴァー第五層に存在する月光城は、おそらくは外敵と目される異端の神々に対抗するために築かれたとされている。
 吸血鬼や闇の種族と呼ばれる人類にとっての多数の敵の他にも、この世界には脅威が眠っている。
 あらゆる攻撃に対して無敵の禁獣『ケルベロス・フェノメノン』もその一種であり、その欠落を破壊しなければ彼の者の不死性を突破できないという。
 そして、現在の月光城砦の中央には、彼の者の欠落を隠してあるということが明らかになった。
 この秘密が猟兵たちに露見するのも時間の問題であろう。
 城塞の一つを守る者、『ブルーローズ・エリクシア』は、決闘姫の名を頂く吸血鬼の一人であった。
 支配者でありながら、その在り様はストイックであり、支配される者を蔑み、果敢に挑んでくる者をこそ好ましく思うという。
 ただし、彼女がその酷薄な笑みを浮かべるのは、挑む者を屈服させ無念のまま死に絶える瞬間を見る時だけだ。
 誰が呼んだか『勇者殺しの吸血姫』。
「ここに猟兵どもが立ち入るも時間の問題……。躾のなっていない飼い犬どもめ。どのように噛みついてくれるものか……うっ」
 ぎしぎしと鎖の引き絞られるような軋む音の鳴り響く、それは決闘場と化した謁見の間の中で、エリクシアは一人膝をつく。
 苦しげに呻く彼女の姿から四方に伸びる影が色濃くなる。
 薄闇に包まれる筈の謁見の間の中に、なおさら色濃く伸びる影から、無数の手が這い出して来る。
 月光の如く煌々と光を湛える異形の腕の数々が、まるで虫のようにわらわらと蠢き、獲物を求めて床を掻く。
 それらは本来、彼女に備わっていた能力ではなく、何者かの手によって彼女の影に多数植え付けられたものであった。
「ふふ……早く来い。さもなくば、私が楽しむ前に、溢れ出てしまいそうになる」
 気を静めることで影の中へと戻っていく腕たちを見送りつつ、エリクシアは静かに笑う。
 抗う者たちの苦痛に歪む顔を思い描きながら。

「月光城を知っているか? 今の戦争の舞台よりも随分下……第五層に構える砦群のようだな」
 グリモアベースはその一角、青灰色の板金コートにファーハットがトレードマークのリリィ・リリウムが、今回の予知について説明している所であった。
 第五層の外側よりやってくる異端の神々に対抗して建造されたそれらだが、今は大きな秘密を隠すために利用されているようだ。
「第三層の何処かにいるという、無敵の怪物ケルベロス・フェノメノン。そいつの弱点を露呈する秘密が眠っているって話さ。戦争ととなると、何かと無敵を持った奴がよく出てくるな。厄介な話さ。グラビティがどうとか言っていたが、星一つでも背負っているかのような言い草だったな。まあそれはいい」
 話が横道にそれようとしたところを修正し、今回の舞台についての説明に移る。
「城の秘密を明らかにするためには、その地域を制圧するしかない。今回は砦の一つを治めている『決闘姫ブルーローズ・エリクシア』という吸血鬼が相手だ」
 今のところ、砦の中に他の敵はおらず、彼女一人で待ち受けているという話だが、戦いの舞台になる謁見の間は、ただ客人を迎えるための広い闘技場ではない。
「そいつはゲームが大好きなサディストさ。部屋そのものが深い堀になっていて、底は知れず、鎖で吊った床が常に不安定に揺れているような場所さ」
 不安定な足場に加え、壁には複数のトラップが仕掛けてあり、無数にある壁穴やスリットからは、毒矢やバズソー、|巨大な振り子《ペンデュラム》などが飛び出すという。
「その発動は自由自在。本人に対して自爆を誘うというのは不可能ではないが、難しいかもしれないな。
 また、奴自身も、普通の人型に見えるが、何者かの手によって手を加えられている。その影に無数の輝く腕を植え付けられていて影から飛び出してはこちらを襲ってくる。おおよそ普通の人型とは思わない方がいいだろう」
 ただでさえ強敵であるが、この上に輝く月光の腕やトラップにも対処しなくてはならない。
 苦戦は免れまい。
「しかしながら、ここを越えない事には、ケルベロス・フェノメノン攻略は遠くなるだろう。苦しい戦いになるかもしれないが、まあ、キミ達なら乗り越えられると思う。
 月並みだがな」
 どこか皮肉めいた笑みを浮かべつつ、十分な用意を促したのち、リリィは猟兵たちを送り出す準備を始めるのだった。


みろりじ
 どうもこんばんは、流浪の文章書き、みろりじと申します。
 戦争シナリオ、のんびりとやらせていただいておりますが、今回が二本目となっております。
 さてさて、3層攻略してる筈だったのに、舞台は5層です。
 砦に一人おはすは、探検と長剣を携えた顔色の悪い美人のお姫様一人です。なーんだ一人か。楽勝ですねー。
 今回はプレイングボーナスが多めですよ、奥さん。まあ、その分だけやる事をいっぱい詰め込まなきゃいけないようですが、まあ何とかなる筈です。
 こういう時にこそ、複数人で分担したりするのも手ではあります。オーバーロード? そんなのもありましたね。
 オススメはしませんが、止めはすまい!
 難易度にやや難しい表記があるので、今回の敵はちょっとばかし厄介だぜ。
 というわけで、いつも通り、断章投稿はせず、プレイング受付期間も設けませんので、お好きなタイミングでプレイングをお送りくださいませ。
 それでは、皆さんと一緒に楽しいリプレイを作ってまいりましょう。
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第1章 ボス戦 『決闘姫ブルーローズ・エリクシア』

POW   :    凄牙惨爪斬&シェイドストリーム
【長剣と短剣による連続攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【暗黒魔法】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ミッドナイトブルーローズ
自身の装備武器を無数の【青い薔薇】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    魔女殺しの銀焔
自身の身体部位ひとつを【魔術や呪いを無効化する銀色の炎】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。

イラスト:黒姫霧生

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠神楽火・銀月です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「ギミック一杯の戦場だけれど、付き合う必要はないわよねえ」
そもそも私は射手だし。

ということで部屋の入り口の外から射撃戦を挑む。
他の猟兵たちとの戦いで気を惹かれている時が一番かしら。
[迷彩]付きで[目立たない]ように隠れつつ10秒集中。
ユーベルコード【千里眼撃ち】で狙い撃つ。
[スナイパー]+[誘導弾]+[貫通攻撃]で部屋のギミックの防御をかいくぐり、あるいは貫通してターゲットを逃がさない。

「悪いけど、私たちには付き合っている暇がないから、さっさと終わってもらうわね?」

後は繰り返し、ね。


夜刀神・鏡介
どうにも悍ましい姿になっているが……あまり性格や性質が変わっているようには見えないな
いや、別にだからどうしたって訳ではないんだけどな

神刀の封印を解除して、参の秘剣【紫電閃】を発動
紫紺の神気によって行動・思考の速度を強化して敵と相対

今は敵の攻撃や様々な罠、対処すべき事が多い
だが、この状態なら状況に応じた対処法を瞬間的に思考し、行動する事が可能だ

斬撃波で武器が変化した青い花びらを弾き飛ばしながら一気に接近
敵だって自分の罠に巻き込まれたくはないだろうから、至近距離でやり合うなら罠の危険も幾らか減る筈
影から出てくる腕は切り落としてもまだ動くだろうか。無力化する手段があるかどうか、幾つか試してみよう



 月光城の数ある砦の一つ。
 そこにひと気はほぼ無く、ただ一人の気配のみがそこを支配していた。
 尖塔の如くそそり立つがゆえに、ただの一部屋が、恐らくは縦に長い事を彷彿とさせる。
 これより先に足を踏み入れれば、そこは無数の罠が待ち受けるキルゾーン。
 されど踏み入らねば、猟兵の刃は城主に届くまい。
「──と、普通は思う訳だ」
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は、その鋼鉄の門扉の前からでも感じ取れる強敵の存在感にピリピリと鼻先をむず痒くしながら、周囲をちらと見る。
 既に先客がいるようだ。
 しかし、迷いなく謁見の間に入ろうとする鏡介と違い、その気配は誰かが先に入室するのを待っているかのように息を潜めていた。
 そこで、ふと鏡介は考える。
 部屋の中が罠で満載なら、部屋の外から攻撃するのはどうなのかと。
 なるほど、面白いかもしれない。が、それは刀の間合いで戦う彼のポリシーからやや外れてしまう。
 ここまでの砦の構造は、まるでこの場所に追い立てるかのように素直であった。
 今更敵方が伏兵を、こんなわかりやすく配置するとも考えにくかった。
「誰かは知らないが、間違えて俺を撃たないでくれよな」
 そんなことは欠片も思っていないような爽やかな笑みを湛えつつ、鉄扉を押しのけて謁見の間に侵入する鏡介。
 その後ろ姿を物陰から見送っていたのは、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)。
 ヤドリガミである彼女は、それこそ置物のように気配を殺して目立たないよう心掛けていたのだが、歴戦の剣士の鋭敏さは流石と言えようか。
 しかしながら、彼ほどの使い手であろうとも、近くを通りがかってようやくその気配を探れたとあれば、ここの城主、エリクシアの不意も十分に突けるかもしれない。
 だが、完璧ではない。
 謁見の間に仕掛けられた罠の数はとてつもない。数える事すら億劫になる程だ。
 そして、最大級に警戒して待ち受ける彼女に対して部屋の外から狙撃するのは、難題だ。
 通常、認識の外から狙撃されて反応できる生物は皆無である。
 しかし相手は吸血鬼。オブリビオン。その城主である。命を狙われる事など数限りなかったろう。
 常に自分が狙われていると警戒している時に攻撃すれば、それは予想の範疇から出ない攻撃だ。
 つい、と物陰から滑るように移動し、開きっぱなしの鉄扉に身体を這わせるようにして中の様子を伺う。
「ギミック一杯の戦場だけれど、付き合う必要はないわよねえ」
 罠だらけの、鎖で吊られた舞台の上で踊りながら戦うなんていうのは、ヴィオレッタの戦うスタンスとはやや外れる。
「頼むわよ、剣豪さん」
 愛用の弓を控え、矢を手に取る。
 複数の木材を用いた複合弓。複合素材で組まれた弓の事をコンポジットボウとも言うが、滑車を用いた特殊な形状の弓のことをコンパウンドボウと呼ぶ。ややこしいが、そういう弓である。
 引き絞った際の保持性に加え、緩やかな初速と最速の終端速度を生む構造は矢に伝わるエネルギーのロスが少ないが、今はまだ矢をつがえない。
 矢じりを向けたら、その瞬間に捕捉される。動物的な勘が、ヴィオレッタを踏み止まらせていた。
 それほどの恐ろしい気配が、ようやく舞台に上がった鏡介と対面する。
『来たか、猟兵……楽しい斬り合いを演じてやりたいが、少しばかり事情が変わった』
「のようだな。どうにも悍ましい姿になっているが……あまり性格や性質が変わっているようには見えないな。
 いや、別にだからどうしたって訳ではないんだけどな」
 ゆらりと立つエリクシアに、人らしい気配はなく、ただ人に似た姿の怪物がこの空間に漂う空気すらも支配しているような圧倒的な何かを感じるだけだ。
 よもや人のまま、この相手と切り結ぶなど不可能だろう。
 鏡介の中に乾いた音が鳴るのがわかった。
 半ば無意識のうち、腰に差した刀の鯉口を切っていた。
 夜刀神鏡介は、選ばれた男である。幸か不幸か、神の器とも謂れのある刀に。
 猟兵に目覚めた彼には、相手に不足する事は稀であった。
 故にこそ、必然が向こうからやってくる。刀を抜き、神の気に触れる理由が、望まずともやってくるのである。
 それは歓喜であろうか。呪わしいほどまでに、力を得る喜び、それを振るう悦びが、背筋をくすぐる様に駆け抜けるのだ。
 間違いなく、その刀を鞘から解き放つたびに、鏡介は人でないものに近づいていくというのに、その戸惑いも、畏れも、最初ほどはなくなっていくのだった。
「神刀解放。我が刃は刹那にて瞬く――参の秘剣【紫電閃】」
 いつか燃え果てる薪のように、鏡介はその身に紫電の如き神気を纏う。
 思考も肉体も、その神気に中てられ雷速へと至る。
『なんと、冒涜的な輝きだろう……だが、それは妾にもあるぞ』
 波が立つように、部屋のあちこちに広がる影から、月光の如き腕が伸びる。
 ただの腕。いや、そう考えるのは間違いの始まりだろう。
 しなだれかかるような腕の群れを切り払い、時には飛び退いて、鏡介は雷の如き踏み込みでエリクシアの懐に潜り込む。
 退くと見せかけた突撃。それを圧倒的なスピードでこなす動きは、不意を突いたもの。
『うっ!?』
 咄嗟に長剣を前に出したのを跳ね上げ、そのまま斬り伏せようとして、ちらりと感じた手元の違和感に、爆発的加速状態の思考が警鐘を鳴らす。
 転がり込むようにし横に逸れると、跳ね上げたはずの長剣が蒼薔薇の花弁と変じて空間を切り裂いて飛び交うのが視界に入った。
 退くか? 否、ここで退かせるのが仮に狙いだとしたら、この背後は既に無数の罠が迫っていると見るべきだ。
 エリクシアは自分の罠にかかるような真似はしない。ならば、罠を避けるなら、敵中に飛び込み続けねばなるまい。
「おおっ!!」
 猛然と花弁に切り込む神刀の連撃が、剣気を飛ばす。
 この間、わずか十秒の攻防であった。
 十秒。それは、門扉の前で、ヴィオレッタが一瞬の射撃の隙を見出すのに最低限必要な集中の時間であった。
「10秒きっかり──、流石ね」
 青い花弁に覆われたエリクシアの姿は見えなくなっていたが、その残影は瞼の裏に焼き付いていた。
 狙いは既についている。左右で色の違うその目は、既に千里先まで射止めるだけの集中を終えていた。
「悪いけど、私たちには付き合っている暇がないから、さっさと終わってもらうわね?」
 【千里眼射ち】。矢をつがえて放つまでは、ほんの一瞬。鳥が羽をたたむ様なごく自然な動作であった。
 狙いは既についている。鏡介を追い詰めるために発動した罠も、彼によって切り拓かれる花弁の壁も。
 月光の腕も。
(当たった)
 当たるのではない。既に当たった。
『グゥッ!? 伏兵──』
「俺も、楽しい斬り合いをしに来たわけじゃない」
 紫電一閃。
 蒼薔薇の花弁を、焼き焦がすかのような神気の雷が貫いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メフィス・フェイスレス
アドリブOK

ヒトの枠に当てはめない方が良いねぇ
そんなの相手に限った話じゃないんだけどね
それに、律儀にゲームに付き合う道理もないわ

にしても奇遇な事もあるもんなのね
影を操ってどうこうっていうの、私も得意なの

罠と敵が襲い来る間際、その躰が「微塵」に砕けポップコーンの如く罠と闘技場全体に飛び散っていく
UCを発動し、自身の躰が付着した罠、影の腕、闘技場、果てに城自体を「飢渇」に【蕩】けさせて浸食していく
浸食された罠が敵に牙を剝き、こちらの影に侵された影の腕が他の腕に襲いかかり、黒い海と化した地形そのものが津波のようにうねって、敵を呑み込まんとする

もしかしたら根源は同じなのかしら……別にどうでもいいか


ロラン・ヒュッテンブレナー
・アドリブ絡み歓迎

勇者殺し…
お城の罠も自在に作動させれるんだね
それも、深い堀まである…
できることは全部やらないと、だめそうだね

狼の身体能力は嗅覚聴覚、筋力まで全部使うの
ダッシュで距離を取りながら結界を張って警戒
罠は作動音や魔力の流れを読んで察知と回避、出所を覚えるの
吹き荒れる薔薇も結界で耐えてチャンスを待つの

あ、しまっ…!
追いつめられるようにして堀に落下
結界を張りなおして足場に、そしてUC発動
堀の中を音狼と反対方向に走って、匂いで位置を特定
そのまま音狼は月光城の月の魔力を吸収して強化しながら爪牙と雄叫びの音撃
その間に罠をハッキング
音狼に意識が集中したら操作権を奪った罠で攻撃するの



 月に伸びる枝葉の如く、その砦は縦に長い。
 その謁見の間の、ただ一つの大部屋の底の深さを伺えるが、それ以上にその鉄扉の向こうから漂う気配の異様さ。その強大さが、肌身に感じる。
 恐るべき相手。しかしながら、ここを突破せねばかの禁獣の欠損を見出す事はできまい。
 獣の本能が危険を察知しているのか、ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)の全身が毛羽立つような感覚が、入室を拒否しようとしている。
 この部屋の中はまずい。無数の罠の存在が肌に突き刺さるように危険を知らせる。
 しかし、その懐に飛び込まねば、彼の者の首は取れまい。
 かすかに震える手で、鋼鉄の門扉に手を置くロラン。
 一方で、もう片側の扉に同じように手を当てるメフィス・フェイスレス(継ぎ合わされた者達・f27547)は、それほど動揺を見せてはいなかった。
 体中がツギハギだらけ、デッドマンのメフィスは、既にどこが生きているのかすらわかっちゃいない。
 恐怖を感じる器官すらも、ちゃんと機能しているのやら。
 だが、彼女を構成する全細胞が、扉の向こうに待ち受ける存在の危険度を、個としてとらえていることは分かった。
 それこそが、恐らくは恐怖というものなのだろう。
「この先に居るのが、勇者殺し……」
「ヒトの枠に当てはめない方がいいねえ。そんなの、相手に限った話じゃないんだけどね」
 ごくり、と生唾を飲み込んで緊張した面持ちのロランに対し、メフィスはぐっと親指を立てて自身を指差す。
 恐ろしげな面持ちながら意外とひょうきんな態度をとるのは、彼の緊張をほぐすためか。
 意を決して門扉を開けると、ぎぎぎ、と鎖の軋む嫌な音が聞こえてくる。
 一目に、思わず平衡感覚を失いそうになったのは、門扉からすぐに足場が無くなり、底も見えないほどの吹き抜けになっているからだった。
 虚空を吹き抜ける風は異様に饐えた臭いが混じり、四方から伸びた鎖が、謁見の間の床板を繋ぎ止め、吊り下げていた。
 ゆらゆらと地面が揺れるたびにその平衡感覚を狂わすのは、床そのものが安定しないためか、それとも……その中央に立つ人影が、尋常ならざる気配を持っていたためか。
『はよう、はようこい。この月光城とて、いつまでも月夜ばかりではない』
 加虐的で酷薄。冷たく重い気配が、二人の猟兵を見つめて離さない。
 ブルーローズ・エリクシアのその人影が、人の姿をしながらおおよそ人らしからぬ圧力を放つのに、二人は気圧されるものを感じながらも不安定な床に足をつけていく。
 この上ではもはや、逃げられはすまい。
 だが直後に、ロランはうっすらと後悔する。
 この部屋はまるで、針の筵だ。
 謁見の間の壁面、目に見えぬ天井の、ありとあらゆる場所から目に見えぬ針で突き刺されるかのような感覚をビリビリと感じる。
「隙間もないくらい、罠があるの。それに、堀も深い」
「……」
 注意深く慎重にそれら罠を数えようとして、それが無駄に思えるくらいに数限りない事に思い至る。
 隣のメフィスは何も語らず、目の前の敵から目を逸らさずにいる。
 その堂々たる態度に、ロランも意を決する。
「できる事は全部やらないと、ダメそうだね」
「うん、まぁ、律儀にゲームに付き合う事も無いわ──」
「えっ」
 不意に、床に広がるエリクシアの影から、無数の月光の光を湛える腕が無数に伸び、波の如く湧き上がったかと思えば、それらが次々とメフィスの身体を貫いていた。
 あっという間の出来事。不用意に前に出たと思った瞬間の出来事だった。
 土気色のメフィスの腹部から背に至るまで綺麗に貫き、鷲掴みにした首が瞬く間に千切れ、零れ落ちたメフィスの頭部とロランの目が合った。
 その口元が、密かに何かを口走っていた。
 と思ったその瞬間、メフィスの肉体が千々とはじけ飛んだ。黒ずんだ血液や細胞をまき散らし、ポップコーンのようにはじけ飛ぶメフィスの身体が勢いよく、それこそ戦場全体へ及ぶかのように。
『む、手応えが無い……風船か何かか? そちらが本体だったかな?』
「メフィスさん……」
 愕然と膝を折るロラン……かと思いきや、脱力したかのように崩れ落ちる仕草から、即座にその足は勢いよく身体をすっ飛ばすように駆けていた。
 絶望したような表情を垣間見せていた割に、その駆け足に迷いはなく、冷静に自身の回りに結界を展開しつつ距離を取る。
『追いかけっこか? いいぞ。逃げるがいい。肉人形が渇いてしまう前にな!』
 冷たく笑い、今度はロランに狙いをつけ、白い月光の手が無数に伸びてくる。
 その影の及ぶ範囲をよく観察しながら、距離を取る事で回避しつつ、ロランは罠の配置を見る。
 離れれば今度は壁の至る場所からボウガンの矢や、高速回転するバズソーの刃が飛び出してくる。
「ううっ!」
 エリクシアの意のままに動くという罠の数々だが、一度発動してしまえばその軌道は素直なもの。
 そしてそれらは、決してエリクシア自身に当たるようには発動しない。
 いきなりメフィスがやられてしまったにしては、かなり冷静に、ロランは罠と月光の腕の動きを捌いていく。
 全身の筋肉と神経、それらの感覚を研ぎ澄ませている限り、距離を取っている限りは、それらが彼を捉えることはないだろう。
 その間にも、飛び散ったメフィスのどす黒い体の破片は、ジュクジュクと至る所に浸透していく。
 そう、とっくに死んでいるデッドマンの細胞。メフィスの存在は、まだ敗北したわけではなかった。
 彼女のユーベルコード【蕩】によって、周囲の何もかもに付着し、蕩けて溶かして一緒になる事で、そられは呪詛となり、彼女と同じ渇きを得るのだった。
 メフィスと同種の飢渇を得たものたちは、どうなるだろうか。
『よく躱す……ならば、これでどうか!』
 エリクシアの手にした武器が蒼薔薇の花弁へと変じ、嵐となってロランに襲い掛かる。
 罠と腕たちに追われ、更に薔薇の追撃を受けたロランは、流石に躱しきれず展開した結界でそれを受けるしかない。
 駆け足で以て避けていたところに、足を止めてしまっては思うつぼ。
 元より体重の軽いロランの身体は、結界ごと追い落とされてしまった。
「あ、しまっ」
 足場に浮遊感を感じたときには、もう床の淵から足を踏み外していた。
 無防備に落下する姿を見せると、もう攻撃はやってこない。
 床下まで身を落とし、あとは底の見えぬ堀を落ちていくだけ。
「うう……音狼、契約の元にロランが召集する」
 びょお、と風が耳をつんざく中で、結界を解除、再び展開するのは足元。
 自身に追随する結界とは違い、今度は空間に固定する結界を作り上げ、それを足場とすることで、ロランはこの部屋の中でほぼ唯一と言っていい死角に足場を作り上げたのだった。
 そして同時にユーベルコード【響魔の音狼】召喚により、自分とそっくりの内なる人狼を転写する。
 それは自分自身のエコーと言ってもいい。月の魔力を帯び、凶暴性だけをそのまま抽出したような自分の分身は、床下に広げた結界を全力で駆ける。
「そろそろ、メフィスさんの仕掛けた罠が牙を剥くの。ぼくたちも仕掛けよう」
 異変は、ロランが堀へ落ちたすぐ後に起きた。
 ロランを追い立てるために発動したはずの空飛ぶ回転ノコギリ。バズソーが、エリクシアの意に反して、影から伸びる月光の如き腕を次々と刈り取っていったのだ。
『なに、なにをしているかッ!?』
 意にそぐわぬは、それだけではなかった。
 吊り下げた床が撓み始める。
 壁に無数にあるトラップの為のスリットがパクパクと蠢き始める。
「にしても奇遇な事もあるもんなのね。
 影を操ってどうこうっていうの、私も得意なの」
 うねる床が黒く染まり、泥の様に粘りを見せる影の中から人影が浮き出る。
 その姿は、先ほど千々と散った筈のメフィスだった。
『貴様……妾の城で狼藉を図るか!』
 長剣を手に、そのそっ首を絡んとするが、
「オオオッ!!」
 狼の遠吠えにも似たロランによく似た音狼の音撃が、彼女の体表を穿ち、びりびりと痺れさせる。
 剣を振りかぶる姿勢のまま動きを封じられたエリクシアの前に、メフィスが拳を振りかぶる。
 それに合わせ、波のように床がうねる。
 頼りの月光の腕は、影に呑まれた腕に抑えられ、罠の主導権もまたメフィスの一部になっている。
「もしかしたら根源は同じなのかしら……別にどうでもいいか」
 突き出す拳が号令であったかのように、波打つ影がエリクシアを飲み込んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユリウス・リウィウス
『勇者殺しの吸血姫』か。楽に勝たせてはくれそうにないな。
今回は二刀流は諦めよう。代わりに、左手に大きなタワーシールドを構えて、左側からの攻撃は全て「盾受け」して弾く。
これで警戒すべきは右方向からの仕掛けだけになる。それだけでも吸血姫との戦いが楽になるってもんだ。
振るう剣は「生命力吸収」の力を持つ『生命喰らい』一振りのみ。

ヴァンパイア相手にこの力を使うのは初めてだったかな。血統覚醒で皮翼を持ったヴァンパイアにこの身を変えよう。空中にいれば月光の腕も届くまい。
右の壁を警戒しつつ戦闘に臨もう。
さあ、始めようか、吸血姫!
吸血姫の膂力で敵と剣を幾合も打ち合わせ、押し切ってやろう。
さあ、戦場の露と消えよ!


朱鷺透・小枝子
壊して押し通る!

人工魔眼が齎す超感覚【第六感・動体視力】で罠と剣を見切り、
メガスラスター、プラズマシューズで【推力移動】
不安定な足場や罠を【空中機動】で躱し、
【早業】フォースサーベル:双剣形態で連続攻撃を【武器受け】

闇を壊せ!破壊を、叫び上げろ!!

『雷霆架台』全身に線状の模様を纏い、
その蒼から【|闘争心《破壊衝動》】を込めた【弾幕】光線を、
【呪詛】の熱光電撃を放ち、エクリシアと襲い来る罠を破壊、
影と異形の腕を【焼却】なぎ払い、移動阻止

断ち壊せ!!|雷霆架台!!!《ライカ・ブラスター》

【追撃】フォースサーベル変形無敵斬艦刀形態!
蒼き熱光を注ぎ、エクレシアを、熱光でこの暗黒を切り裂く【切断】攻撃!



 この世界は、薄闇と血反吐で出来ている。
 そう思わせるかのように、月光城の一角は、蒼薔薇姫の砦。その処刑場ともなっている謁見の間には饐えた臭いが充満していた。
 ここは終わりの場所なのだ。
 多くの猛者たちが、この地を踏み、そして帰る事はできなかった。
 鎖で吊っただけの軋む床が赤黒い染みを残し、堀の底はそれよりも濃い闇が覆っている。
 撓み突っ張り、安定しない足場に立つのは、二人の猟兵。
 暗く静寂と死を思わせる薄闇の場所に、溶け込む様な黒髪が揃っているが、その在り様は様々だった。
「勇者殺しの吸血姫、か。楽に勝たせてはくれそうにないな」
「……」
 甲冑姿にどこか疲れた様な影を落とす顔を乗せた黒騎士、ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)は、対峙する存在をおおよそ人とは思っていない。
 長身の美しい女性の姿をしているが、ブルーローズ・エリクシアのその美貌を台無しにする血の気の引いた冷たい鼻梁は、ダンピールであるユリウスにとって忌まわしい存在に他ならない。
 その隣に佇むキャバリア乗りのアンサーヒューマン、朱鷺透・小枝子(|亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924)は言葉を発さない。
 戦うために調整されたデザインチルドレンは、普段は温和で礼儀正しい兵士そのものだが、こと戦闘に差し掛かれば無駄口の一つも漏れない。
 敬意も、慈悲も無い。ただ、戦う術を行使する事にすべてのリソースを支払ったかのように、徹底的に無駄を削ぎ落した戦闘機械となり果てる。
 ただただ剣呑な視線を向ける実直さが、ユリウスにとっては都合がよかった。
 ただの暴力なら、ただの人斬り包丁ならば、お互いに気を使う事も無い。
「上品なことは言えんな。スタイルの拘らず……斃す」
「斃す。壊して、押し通る!」
 二人の目が、怪しく輝く。
 ダンピールのユリウスは、目の前の吸血姫に対抗すべく、【血統覚醒】によって、忌まわしい吸血鬼の冷たく沸騰するような力を呼び起こす。
 碧い瞳が血の色に染まり、血の沸き立つような衝動とは裏腹に体温は徐々に奪われていくかのように冷えていく感覚があり、それと共に猛烈な渇きに襲われる。
 小枝子も片目の代わりに埋めた人工魔眼が熱を帯び、ぎらりと燃えるように輝くと、戦闘用にデザインされた肉体の潜在的な能力を押し上げていく。
 華奢な少女のシルエットを構成する筋繊維が硬質を帯び骨格は肉食獣のように前傾へと転じていく。
 人でなしを相手に、自らも人でなくなっていく者たちの姿を前にして、生粋のサディストは薄く嗤う。
『おお、なんと醜い。猟兵とは、こうまでなるものか。か弱い人のままで居られたなら、楽に死ねたろうに……』
 それが詐術の一手であろうことは予想がついていた。
 が、煽り立てる様な酷薄の笑みと共に紡がれる言葉に、思わず眉が跳ねるユリウスの気が揺れたのを、青薔薇は目ざとく付け込み、不意にその足元から泡立つかのように月光の輝きを持つ腕が生えてくる。
「うおっ!」
 咄嗟に背負っていた大盾、タワーシールドを打ち付けるようにして構えることでその襲来を阻むが、視界が塞がるほんの一瞬のうちにエリクシアはその盾の真ん前まで肉薄し、その淵に短剣を掛ける。
 引き剥がすような動きと共に、もう片手の長剣を繰り出す動きは、実に堂に入った剣術のメソッドだが、それならばユリウスにも覚えがある。
「嘗めるなよ!」
 抜き放つ二刀一対の魔剣、その片割れの『生命喰らい』がエリクシアの剣に張り付くかのようにかち合った。
 細身の女性のシルエットながら、その膂力は高い。
『どうした、半端者め。このまま圧し潰してやろうか』
「おおっ!!」
 力を吸われるような不安定な床の上で、徐々に押し切られようというところで、その真上から小枝子が、二振りのフォースサーベルを振り下ろす。
 蒼い軌跡を残す光の刃の不意打ちに、たまらずユリウスから離れると、
『羽虫め、近寄るでないわ』
 部屋中の壁穴という壁穴から機構が動く音がしたかと思えば、次々とそれらが小枝子とユリウスを襲う。
 毒矢、飛来する回転ノコギリ、酸性の粘液など、そのバリエーションは様々だが、
「この足場はいかんな! っと」
 大盾を構えつつ、その背に蝙蝠の様な皮膜をもつヴァンパイアの翼で空中に逃げるユリウス。
 そして、小枝子もまたプラズマを発するブーツやスラスターから推力を得て空中に逃げる。
 無数の罠も、月光の腕も厄介だが、最も油断を誘うのは、立ち技を十全に振るえないつられた床の不安定さが大きいようだ。
 とはいえ、自在に駆け回れないというのも別の問題が生じる。
 空を飛ぶには、この部屋は狭すぎる。かといって、単調な飛び方では、無数の罠の餌食になりかねない。
 巧みに罠を潜り抜けて、エリクシアに辿り着くのは至難の業だが、そんなことをとやかく考えるほどの余裕と、そしてクレバーな脳味噌は、ユリウスならともかく小枝子には持ち合わせているものではなかった。
「うう、邪魔だ……! 闇を壊せ! 破壊を、叫び上げろ!!」
 絶え間なく襲い掛かるトラップの数々をフォースサーベルで打ち払い続けるにも限度がある。
 受け続けるのはじり貧と、脳ではなく脊髄で理解した小枝子が、事態の打破をすべくユーベルコードを発動する。
 赤熱する人工魔眼とは別に、露出する全身の肌に呪詛の如き線状の文様が浮かぶと、それらが蒼い光子を帯びる。
「断ち壊せ!! 【|雷霆架台!!!《ライカ・ブラスター》】」
 文様から迸るように放射される、眩い雷にも似た熱光線は、どこかレトロな趣のある破壊光線であった。
 それが、まるで砦の壁面をなぞっていくかのように照射されて次々とトラップを壁ごと破壊していく。
「これで、罠は使えまい! さあ、遣り合おうか、吸血姫!」
『小癪な、その要らぬ拘りこそ、騎士の愚よ!』
 迸る破壊光線が周囲を破壊する最中、大盾を前面に突撃を仕掛けるユリウスと、エリクシアとがぶつかり合う。
 防御を固めつつ剣を振るうユリウスの剣は、片側を盾で遮られるために振るえる軌跡には制限があるものの、守りを重視した立ち回りからほぼ見えない突きを繰り出す攻撃は、騎士らしいシンプルながら堅実で強力なものである。
 盾で主に使うのは面ではなく、特に格闘する場合はその淵を利用する。
 とりわけ大盾の淵は、相手の剣を受けると共に必要以上に腕を伸ばし体勢を崩すのに向いていた。
「露と消えろ、ヴァンパイア……!」
 生命喰らいの渾身の突きが、エリクシアの胸を貫いた。確かな感触を覚える。
 捉えた。と思った脳裏に、ふと相手を人と思うな。という警鐘が鳴る。
 これで浅いのか。
 ぎぎぎ、と影から伸びる月光のような腕がエリクシアの伸びきった両腕を無理矢理に稼働させんと振りかぶる。
 その背後に、雷の残滓を引いた人影があった。
 破壊光線の余韻を引く小枝子の手には、一本に合体変形した大ぶりな無敵斬艦刀形態へとなったフォースサーベルが握られていた。
「闇よ晴れろっ!!」
 薄闇の中に月光が際立って見えるように、輝きを放つフォースの光刃に照らされ、エリクシアは不覚にも注意を逸らしてそちらを見てしまった。
 蒼く燃えるフォースの熱光の束が、彼女の最後に見る光景であった。
 焼け付くままに両断されたその人の様な形状の何かが、瞬く間に灰と散って行く様を見送り、ようやくその死を実感する。
 が、暢気にそれを見ている状況では、どうやらない。
「……すこし、派手にやり過ぎたな。ここはどうやら、城主ほど頑丈にはできてないらしいぜ」
 あちこち破壊してしまった壁や吊り下げた床を支える鎖が、綻びを帯びてミシミシと嫌な音を立てるのを受けて、猟兵たちは急いでその場から去るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年05月18日


挿絵イラスト