7
銀河帝国攻略戦㉗~銀河の黄昏

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #オブリビオン・フォーミュラ #銀河皇帝

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦
🔒
#オブリビオン・フォーミュラ
🔒
#銀河皇帝


0




「陛下! 既に我が方の防衛ラインは崩壊しております! 直ちに旗艦の防衛準備を!」
 玉座の前に駆けつける帝国兵。その慌てた姿を目にしても銀河皇帝は一切動じずに配下を見下ろす。
「不要」
 一言。そう銀河皇帝が告げると配下達の身体がエネルギーとなってその身に吸い込まれる。
「銀河帝国は元より我一人。我が帝国であり、帝国とは我の事なのだ」
 広大な帝国旗艦『インペリウム』の玉座に、傲岸不遜に嘯く銀河皇帝が鎮座する。
「オブリビオン・フォーミュラである我が健在なれば銀河帝国は絶えぬ」
 吸い上げたエネルギーを我が物とし、銀河皇帝の力が増した。その圧倒的な存在感はまさに銀河を支配する王者の威風。
「来るがよい、銀河を統べる王を弑逆せんとする賊どもよ。此処は我が居城、全てはこの手の内にある」
 その手を伸ばし握り潰すように虚空を掴んだ。

「銀河帝国との戦いもいよいよ大詰め、銀河皇帝との決戦にまで漕ぎ着けた」
 グリモアベースに集まる猟兵にバルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が決戦の時を告げる。
「インペリウム内への解放軍艦艇のワープは行えない。その為、外部からインペリウムへの直接攻撃を行っている。だが堅牢なインペリウムがカタストロフまでに破壊できるかは不明だ。よって銀河皇帝を討つには諸君の力が必要となる」
 グリモア猟兵の転移ならばインペリウム内部へと直接飛ぶ事が出来る。
「銀河皇帝はインペリウム内を完全掌握しており、転移した猟兵に対して、銀河皇帝も転移による奇襲を行ってくる。この対策を練っておかなければ一撃で倒されてしまうだろう」
 格上の相手からの奇襲。まともに喰らえばあっという間に戦闘不能に陥ってしまう。反撃する為に凌ぐ方法を考えなくてはならない。
「ここまで来た諸君に今さら細かな指示をする必要はないだろう。己が持つ技量を尽くし、銀河皇帝を討て」
 猟兵達は力強く頷き、帝国の支配を終わらせるべくゲートに足を踏み入れた。


天木一
 銀河帝国最終決戦。こんにちは天木一です。

 とうとう銀河皇帝との直接対決がやってまいりました!
 戦争に勝利する為にもこの戦いに勝たねばなりません。厳しい戦いになりますが、銀河最強の敵に挑みましょう!

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●特殊ルール
 銀河皇帝は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
191




第1章 ボス戦 『『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー』

POW   :    マインド・クリエイション
【銀河皇帝を不老としている生命維持機能】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【白騎士と同性能の人型兵器『マインド』】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    フォース・インベイジョン
【銀河最強のサイキックエナジー】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【意志とユーベルコードを奪う洗脳念波】で攻撃する。
WIZ   :    ワープドライブ・ペネトレーション
【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑14
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

チトセ・シロガネ
【WIZ】
皇帝と船の五感が共有されているなら痛覚だって共有されてるハズヨ
だから船ごとスラッシュするネ
ボクだって「スターライト」を名乗る身、負けるわけにはいかないヨ

まずは心を研ぎ澄ませて船が現れる方向を探るネ
【地形の利用】で宇宙に浮かぶ星々の感覚と【手をつなぐ】
そして【第六感】【見切り】で空間のゆらぎやボクに向けられた敵意を探るヨ
見つけたら【残像】で回避ネ! どれが本物か、ユーにわかるカナ?

回避が成功したら
ボクは1回限りの反撃チャンスに【覚悟】を決めるヨ
【念動力】でフォトンの出力を高め
【早業】で「ザンテツ」の光刃を抜き
【衝撃波・鎧無視攻撃】で鋭さが増したボクの全力全開の【破邪光芒】を放つネ!


エル・クーゴー
●WIZ
敵先制に対し、ステルスモード・ON(迷彩&目立たない)
当機の視認性の減衰を図ります

そして友軍を展開します
コール、ウイングキャット『マネギ』

マネギ達には【武器改造】によりある改修を加えています
即ち、感圧で容易に撃発する閃光弾の内蔵
周囲にフワフワと配置するマックス110体を、黒槍船の出現・襲来に見舞われ次第起爆しその位置を焙り出す、つまり「閃光弾機雷」として運用します

また、視覚を刺すこの閃光は黒槍船に浴びせることで皇帝本体へ目くらましを及ぼす効果を同時に見込みます

皇帝に怯みを見て取れたなら、残存マネギを差し向け攻勢を
当機も【ファイアワークス・ドライブ(命中重視)】にて援護射撃を敢行します


神元・眞白
【WIZ】
先に攻撃されるって分かってるなら大違い。対策もできるし。
正攻法は通じそうにないし、からめ手を多めに。でも刺す所はしっかりと。
倒せれば本当に終わり?裏で何か動いてなければいいんだけど。

符雨にはちょっと悪いけど、変装して最初から符雨と役割を入れ替わり。
符雨が倒れても気にせず動く様にカモフラージュ。
木を隠すなら森の中。人形を隠すなら人形の中。群で当たって目立たない様。

相手も群で攻めてくるかも、だから数には数を。手数には手数。
攻撃を受けても前へ前へ。少しぐらい痛いのは我慢。
私は未熟、だから1人じゃ戦わない。私は皆を纏めてるけどフェイク。
飛威が率いるはずだから、1人より2人。2人よりもたくさん



●侵入
 城内のように広々とし美しい装飾の施された豪華絢爛な旗艦インペリアルに足を踏み込む。その瞬間プレッシャーを感じた。それは銀河皇帝の放つ力の片鱗。まさに銀河を支配する王の存在感だった。この城のように広大な艦内は全て王の支配下にある。その事を肌身に感じ猟兵達は油断なく戦いに身を投じる。

「先に攻撃されるって分かってるなら大違い。対策もできるし」
 神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)は先制攻撃に対する対策をあれこれと考える。
「正攻法は通じそうにないし、からめ手を多めに。でも刺す所はしっかりと」
 いかに相手の裏を突くかを考え、作戦を練り上げた。
「倒せれば本当に終わり? 裏で何か動いてなければいいんだけど」
 まだ何かがあるかもしれないが、今は目の前の戦いに集中しなくてはと雑念を払う。
「符雨にはちょっと悪いけど、変装して最初から符雨と役割を入れ替わり」
 人形の符雨と服装を交換して入れ替わり、敵を騙すようにカモフラージュを行う。
「木を隠すなら森の中。人形を隠すなら人形の中」
 目立たぬように操る人形に化け、準備を終えた眞白は戦場に向かう。
「人形遊びか……くだらん」
 皇帝が見下したように目を向けると。突然黒い槍の如き細長い2m程の船が背後に現れ、眞白の恰好をした人形の符雨を貫いた。胴を真っ二つにされ符雨が転がる。
「手数で攻める。前へ前へ」
 逆に符雨の格好をした眞白がカラクリ人形の軍勢を呼び出し、それを人形の飛威が率いて一斉に襲い掛かる。その群れの中に黒い船が突進し、人形達を薙ぎ払う。そこに混じる眞白の腕も人形の破片で傷ついた。
「我慢。このまま真っ直ぐいく」
 人形軍勢は皇帝に達し、その手にした武器で切り裂き貫こうとする。
「薙ぎ払え」
 そこへ横から突っ込んだ黒い船が武器を折り人形達を纏めて撥ね飛ばす。それに巻き込まれた眞白も地面を転がった。薄れる意識の中、その視線は皇帝へと向けられたまま外れない。
「……まだ、飛威がいれば届く」
 残った軍勢を盾に飛威が飛び込み、皇帝の胸に横一閃の傷を刻んだ。そしてもう一度攻撃を仕掛けようとする。だがそこで反転した黒い船に薙ぎ払われ人形は全滅した。

「ステルスモード、スタート」
 エル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)のボディが迷彩となって艦内と同化したように目立たなくなる。そうして次の戦闘準備をしようとしたところだった。右腕に衝撃が走り肘から千切れそうな程の損傷を受ける。ぬうっと音も無く魚影が過ぎるように、近くの空間が歪んでいるように感じた。
「鼠が一匹入り込んだようだな。我が城が汚される前に早々に狩り出さなくてはな」
 近くに銀河皇帝が姿を現した。迷彩を行っていなければ今の一撃は胴を貫いていただろう。そして一撃を外した船は次は修正してくるはずだと警戒度を上げる。
「エマージェンシー。右腕部に損傷。敵性ステルス体による攻撃を確認。戦闘モードに移行」
 すぐさまエルは反撃に移る事を決定し行動を開始する。
「コール、ウイングキャット『マネギ』」
 110体の羽を生やしたデブ猫型の小型機械兵器を呼び出す。それが周囲にふわふわと浮かび、起爆して木っ端みじんに爆発する。その際に発する閃光が当たりを照らし、黒い槍の船の姿を浮かび上がらせる。
「ステルス体発見」
 その位置を確認しながら皇帝の反応を確認する。一見すると何事も無いように立っている。だがその目が若干細められたのを視認した。
「効果を確認。閃光弾機雷による連続照射を実行」
 エルは皇帝の視界を塞ごうと、空飛ぶデブ猫達を爆散させていく。
「鬱陶しい鼠だ。誰の許しを得て火遊びをしている」
 皇帝は黒い船を操り、エルを狙って艦内を走らせる。エルはそれを避けながらチャンスを窺う。すると船が目標を見失ったように一瞬見当違いの方向へ船首を向けた。
「ターゲットロックオン。――ファイア」
 立ち止まったエルは残った全てのマネギを差し向け、目も開けていられないような眩い光を生み出し、固定砲台の砲門を向けて砲撃を行う。だが発射する直前に、いつの間にか現れた新たな黒い船が背中からぶつかりエルの身体を吹き飛ばした。
「空中制御開始。火器自動制動。ファイア」
 宙を飛ばされながらもエルは砲門をもう一度皇帝に向けて発射する。放たれた砲弾が真っ直ぐに飛んで、皇帝の胸元で爆発しよろけさせた。
「我を後退させただと? 鼠風情が!」
 皇帝の怒りと共に放たれる黒い船にエル撥ね飛ばされて機能を停止する。

「皇帝と船の五感が共有されているなら痛覚だって共有されてるハズヨ」
 そう考えたチトセ・シロガネ(チトセ・ザ・スターライト・f01698)は作戦を思いつく。
「だから船ごとスラッシュするネ。ボクだって『スターライト』を名乗る身、負けるわけにはいかないヨ」
 星の輝きは銀河皇帝にも負けはしないと、見えぬ黒い槍の船を探す為、チトセは心を研ぎ澄まし周囲を探る。宇宙と一体になったように全身の力を緩め、ただ己に向けられる強い敵意を感じ取る。その瞬間、咄嗟に飛び退くと、左脚が抉られ何かが通り過ぎた。一瞬視界に映った何かを探し、さらに気配を探る。
「見つけたヨ」
 それは頭上に位置していた。2mほどの細長い物体。一度判ればそこに存在していると感じる事が出来る。ゆるりと黒い槍の船は頭上を旋回するように飛んでいた。
「見つけてしまえばこっちのものネ! どれが本物か、ユーにわかるカナ?」
 残像を生み出しながらチトセは動き回る。それを追うように黒い槍の船が急降下を始め、残像を貫きチトセを追って来る。やがて迫る船が逃げるチトセの背中を貫いた。だがそれは映像のように消え去る。仕留めたと思ったのはチトセが最後に残した残像だった。
「残念だったネ。次はボクの番だヨ。全力全開の破邪光芒を躱せるカナ?」
 これが最初で最後の好機と、光の刃を持つサムライブレイドを抜いたチトセは、光刃の出力をあげて突きを放ち光が船を貫いた。そのダメージが皇帝に伝わり、腹から血が滲む。
「この身は銀河である。銀河に刃を向けたその愚挙を許してはおかぬ」
 穴の空いた船が沈む前にチトセに特攻を仕掛けて来る。
「ならその銀河にスターライトが立ち向かうヨ」
 脚にダメージを負ったチトセは避けられぬと立ち向かい光刃を振り抜く。一閃する刃は船を両断した。だが勢いを消さぬ船もまたチトセの右脇腹を削り吹き飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ビードット・ワイワイ
アドリブ共闘歓迎
突入する前に【世界知識】【戦闘知識】にて戦史を参照。
突入と同時にUCを使いて過去の戦史にありし解放軍突入大隊を放出。
こやつらは記録されし過去の部隊。汝の洗脳、これにて防ごう。視認せし者過去の者。
全方位に配置しこれにて我の姿を【目立たない】よう覆い隠そう。
我らが皇帝を視認したなら部隊に攻撃させよう。

進撃せよ、進撃せよ、進撃せよ。汝らの怨敵、首魁はそこにあり。
汝ら永遠に救われぬ者。されどここに再来せり。
破滅したなら破滅を齎せ。皇帝滅ぼし恨みを減らせ。
したらば少しは報われよう。汝らの行い無駄にはあらず。
IFの記録を新たに紡げ。
真の破滅はそこにあり。


ビスマス・テルマール
●POW:UC対策

開幕、先制攻撃で空中戦で
上空から砲撃に誘導弾・属性攻撃(重力)・衝撃波・範囲攻撃を込め早業・範囲攻撃・一斉発射で皇帝とマインドに重力を込めた弾幕ばら蒔き

弾幕を盾に早業を併用し
蒼鉛皇の要塞を発動

マインドの存在自体が接近攻撃仕掛けようが遠隔操作してる以上

物理的な遠距離UCの産物

なら反射は出来ます

わたしのUCが間に合わない場合はオーラ防御・盾受け・第六感・見切りで受け流し最悪防ぎつつ早業でUC発動を

マインドが遠距離仕掛けたら
カウンター・誘導弾・範囲攻撃を込め反射し皇帝ごと巻き込む

接近し仕掛けて来たら
カウンターでマインドに反射
可能なら皇帝に反射する


マインド破壊後早業で解除と一斉発射を


空見・彼方
銀河皇帝だってさぁ…スケールでかすぎんよ畜生め…やるぞ、空白。

人形の空白のオーラ防御で周辺にオーラを張り巡らせ、
オーラから発生させた衝撃波で黒き槍の船の位置を割り出し、
大六感も使って攻撃のタイミングを見切る!

【空廻】発動!覚悟を決めて空白をかばい俺自身が槍を受け止め、
空白の怪力から発生させた衝撃波を俺を通して槍に当て、
更に武器改造で破壊力を増した手榴弾の封印を解き
自爆する事で黒き槍を相殺

俺は死に【死人塚】発動
新しい自分が召喚されず
上記の死因で俺は死んだまま
その死因、槍を受け止めてからの経緯を銀河皇帝に再現し攻撃!
その後復活する

文字通り捨て身の一撃って奴?ちっぽけな人間にしちゃ上出来だろ?


ホーラ・アイアンアーム
【POW使用】【アドリブ、絡み歓迎】

たった一人の帝国なんて、何の意味も無いのだ。

■先制対策
【防具改造】で【空中戦】モードに変形して【ジャンプ】と【ダッシュ】で空中を飛び回って翻弄しつつ
【戦闘知識】と【見切り】を活かして攻撃を回避するのだ。

■UC対決
【選択UC】のグレネードランチャーで【範囲攻撃】で視界を奪って近づいて
【グラップル】でパイルバンカーを打ち込んであげるのだ。
【選択UC】は、攻撃回数重視で使うのだ。

ホーラ達が、終わらせてあげるのだ。



●銀河の覇者
「準備は整った。出る」
 スペースシップの戦史をインストールしたビードット・ワイワイ(根源的破滅招来者・f02622)がゲートを潜る。そしてすぐさま過去の戦史にありし解放軍突入大隊を放出しようとする。だが力が解放される直前に、サイキックエナジーがビードットの脳に届く。
 ――我が領土を有象無象で汚す事を許さぬ。
 皇帝が宙から現れ、その身から放つ強大なサイキックエナジーは艦内を隈なく覆い、ビードットに洗脳を仕掛けた。
「防衛を……記憶が……掻き回され………」
 ビードットの頭から煙が上がり、負荷から逃れる為にシャットダウンして機械の身体が力を失ったようにガクッと膝を突き前に倒れる。
「骨董品風情が我が前に立てると思ったか」
 宙に浮く皇帝が旧式の機械と見て取ったビードットを見下ろす。

「弾幕を張ります」
 広い艦内の上空に飛び上がった全身鎧装を装着したビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は、銀河皇帝に向かって砲撃を開始し、同時に誘導弾と重力による圧力、そして衝撃波も加え広範囲に一斉発射する。
「無駄なことを。塵芥など我には届かぬ」
 皇帝の背にある光背のような機械が分離し、生命維持機能を停止して白騎士と同系統の人型兵器『マインド』を呼び出した。マインドが皇帝との間に立って盾となって攻撃を受け止める。そして平然と雨のように降り注ぐ攻撃を受けながらレーザーキャノンの銃口を向けた。放たれる光線がビスマスを襲う。
「間に合いませんか」
 弾幕により鎧装を変化させる時間を稼ぐつもりだったが、マインドの反応はその一歩上を行っていた。ならばとオーラで身を守りながらなめろうのエネルギーを盾に変化させて攻撃を受け流す。光線はその守りを削りやがてビスマスの腕にひびが入る。だがそこでユーベルコードが発動しマゼンタ色の鎧装が蒼鉛の鎧装へと変化し、光線の直撃を受ける。
「反射してそのままお返しします」
 鎧装が輝くと光線が反射され、マインドの肩を貫き左腕が吹き飛んだ。
「何をしておる。羽虫など斬り捨てよ」
 皇帝の命によってマインドがブースターを吹かして飛び上がり、右手でフォースセイバーを振り下ろした。
「マインドの存在自体が接近攻撃仕掛けようが遠隔操作してる以上、物理的な遠距離UCの産物。なら反射は出来ます」
 身動きせぬままビスマスは袈裟斬りに振り下ろされる光剣を受け止める。すると光が反射しマインドの腕から爆発が起きる。
「このままマインドを撃破します」
 光はどんどんマインドを破壊していく。だが光剣はずっと押し当てられ、やがて鎧装の許容量を超えてビスマスの肩が爆発する。
「このままでは押し切られて……」
 ビスマスは咄嗟に鎧装をマゼンタ色に変え、致命傷となる前に落下するように凶刃を回避する。光剣を振り抜くと、限界の来たマインドの右腕も吹き飛んだ。
「マインドだけでも倒さなくては」
 倒れた状況からビスマスが砲撃を行う。だがマインドもまた接近しその体を蹴り上げ、ビスマスを壁に叩きつけた。

「銀河皇帝だってさぁ……スケールでかすぎんよ畜生め……やるぞ、空白」
 見ただけで震えがくるような敵を前に、ぐっと拳を握って勇気を振り絞った空見・彼方(デッドエンドリバイバル・f13603)が姿を見せる。そして隣に佇む等身大の女性人形の空白から周辺にオーラを張り巡らせた。
「これであぶり出してやる」
 オーラから周囲に衝撃波が放たれ、空間が歪む場所を見つける。そこに2m程度の黒き槍の船らしき存在を確認した。
「見つけた」
 また空気に溶け込むように姿を消した黒き槍の船が真っ直ぐに突っ込んで来る。
「……今だ!」
 覚悟を決めた彼方は死んでも新しい自分が召喚されるユーベルコードを発動して空白を庇い、己が肉体を盾にして槍を受け止めた。胸の中央を槍が突き破る。血が逆流し口から吐き出される。だが彼方は筋肉を引き締めてそれ以上の貫通を防ぎ、衝撃波を自分の身体を通して槍を押し込める。
「これでも食らいやがれ!」
 そして手榴弾を爆発させて自爆し黒き槍の船を叩き折った。
 彼方は新たなユーベルコードによって、胸に穴を開け四肢が千切れた死体のまま動き出し、己が死んだ経緯を再現して銀河皇帝を攻撃しようとする。だがその背後に現れた新たな黒き槍の船が頭を貫き、彼方の死体を串刺しにした。ビクンッと死体が震え、崩れ落ちていく。その僅かな間に最初の胸を貫かれた黒き槍の一撃だけが皇帝に伝わり、胸に僅かな傷をつけ血を流させる。
「文字通り捨て身の一撃って奴? ちっぽけな人間にしちゃ上出来だろ?」
 復活した彼方が強がって笑ってみせる。
「矮小な虫けらが、我が血一滴はそなたらの命より重いと知れ」
 放たれる黒き槍によって彼方は腹に穴を開け、防ごうとした空白も弾き飛ばされた。

「――再起動。データ修復。戦闘継続可能」
 倒れていたビードットが起動し、意識を回復し手を突いて顔を上げると皇帝を視認した。
「ユーベルコード発動。進撃せよ、進撃せよ、進撃せよ。汝らの怨敵、首魁はそこにあり」
 過去のデータから構築した解放軍突入大隊が現れ、真っ直ぐ視線の向かう先、銀河皇帝に向かって捨て身の進撃を開始する。
「汝ら永遠に救われぬ者。されどここに再来せり。破滅したなら破滅を齎せ。皇帝滅ぼし恨みを減らせ」
 ビードットの言葉を受け大隊は皇帝に刃を突き立てんと殺到する。それに対して皇帝は一歩も動かずただサイキックエナジーを放った。それによって近づいた大隊の兵が粉々に吹き飛ばされる。だが地獄の死者の如く大隊が死兵となって皇帝に襲い掛かる。
「したらば少しは報われよう。汝らの行い無駄にはあらず。IFの記録を新たに紡げ。真の破滅はそこにあり」
 銃を撃ち、光剣を振るい、大隊は皇帝を覆うサイキックエナジーを削っていく。
「くだらぬ。敗北者が何度挑もうと敗北の未来しかありえぬ」
 皇帝がサイキックエナジーで大隊を覆い尽くし、存在そのものを否定するように消し去った。だが背後から襲い掛かっていた一体が皇帝の左脚に刃を突き立てる事に成功する。
「消えよ亡霊。この輝ける地に穢れが入る事を許さぬ」
 覇気が放たれサイキックエナジーが最後の亡霊も消し去った。ビードットもそこで力尽きる。

「この銀河にただ一人。我さえ存在すればよいのだ。消えよ有象無象!」
 銀河皇帝から強いプレッシャーが放たれ、その殺意に押し潰されそうになる。
「たった一人の帝国なんて、何の意味も無いのだ」
 それに立ち向かうようにホーラ・アイアンアーム(赤い彗星・f13693)が空中戦モードに変形して飛び立つ。
「小五月蠅い。羽虫を撃ち落とせ」
 マインドが光線を放ち、撃ち落とそうとしてくる。
「そんなものでホーラが落とせるものか」
 次々飛んでくる光線を、ホーラは急加速や跳ねるようなアクロバティックな空中機動で躱していく。翻弄するような動きに苛立ったのか、マインドも飛び上がりフォトンセイバーを構えて接近戦を仕掛けてくる。
「痺れを切らすのを待っていたのだ」
 そこへホーラが内蔵しているグレネードランチャーを展開して発射し、広範囲に爆発を起こして敵の視界を奪う。
「ホーラ達が、終わらせてあげるのだ」
 一気に加速して接近したホーラは変形を解き、腕でマインドを殴りつける。それと同時に炸裂音が腕に響き、装着していたパイルバンカーの杭が撃ち出された。マインドの胸に穴が空き内部で爆発が起きる。ホーラがもう一度変形して離れようとした、その時、マインドの腕がポーラの脚を掴む。そして引き寄せると光剣をホーラの腹に突き立てた。
「まだ動けたのか……なら粉々に破壊してやるのだ」
 ホーラは大きな鉈の様な形をした機械剣を頭に叩き込み、機械の尻尾の先端で腕を貫く。それでもがっちりと脚を掴んだ手は離れない。そして光剣が次はホーラの胸に向けられる。
「どっちの耐久力が上か、勝負なのだ」
 至近距離からホーラはグレネードランチャーを発射する。爆発に両者が巻き込まれ、マインドの腕が吹き飛び身体が四散する。ホーラも変形して防御力を高めるが、爆風に煽られ地面に衝突した。

「マインドを倒したか褒めてやろう。だが無駄だ。我が力がある限り、何度であろうと生み出してみせよう」
 皇帝は冷たく恐ろしい事実を告げると、その背後に新たなマインドが生み出された。

苦戦 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

高柳・零
POW
自分の狙いは皇帝の生命維持装置の破壊です。
攻撃は強力になる分、自分の命を本当に削ってもらいましょう。

皇帝の初撃は強力でしょうが、全身全霊で受け止めます。
見切りで攻撃を読んで、オーラ防御、武器受け、盾受けで極力勢いを削ぎつつ、最後は「無敵城塞」で止めます。痛みは激痛耐性で耐えてみせます。味方が居る時はかばうも使います。
受け切る事が出来たら、無敵城塞を解いて鎧砕き+2回攻撃で反撃します。

「一人で一軍、強いんでしょうね。ですが、一人には限界があるんです」
「受け切りましたよ。あなたは自分一人すら倒せない」
「自分の攻撃は弱いですが、後の攻撃に繋がれば問題ありません」

アドリブ、絡み歓迎です。


山梨・玄信
皇帝で美形…リア充確定じゃな。爆破してくれるわ!
零殿、その作戦乗らせてもらうぞい。

【POWを使用】
強力な武器を作るという事なら…壊すまでじゃ。
見切り、第六感で武器の軌道を読んで、カウンターで灰燼拳を当てて弾き返す…出来れば折るのじゃ。その時の衝撃や破片から体を守る為にオーラ防御も張るぞい。

UCを受けたら顔に衝撃波を放って目くらましをして、そのまま懐に飛び込み鎧無視攻撃付きで灰燼拳を打ち込むのじゃ。

「攻撃用UCが防御に使えないと思うでないぞ!」
「零殿からの繋ぎを活かすのじゃ」

アドリブ、絡み歓迎じゃ。



●騎士の戦い
「皇帝の初撃は強力でしょうが、来ると分かっていれば対処の仕様はあります」
 旗艦の中に転移した高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)が、堂々と姿を見せる。
「我が領土を穢す者よ、死ぬがよい」
 即座に背後に銀河皇帝がマインドを伴って現れ、その手にしたレーザー砲を撃ち出させた。
「全身全霊で止めてみせます!」
 背後から来る確率が高いと読んでいた零は、円形の盾と分厚い魔道書を構えオーラで覆って防御を固める。光線がぶつかり本が燃え始め盾が削れてくる。
「これだけで防げないのは予想通りです」
 だが僅かな間だが敵の攻撃を防ぐ事が出来た。その稼いだ時間で零は己が身体を無敵の城塞の如く強化していた。代償として効果を発揮している間は身動き一つできなくなる。だが盾を貫いた敵の攻撃はその腕の肉を抉るだけで止まった。
「受け切りましたよ。あなたは自分一人すら倒せない」
 耐えきった零は、腕の痛みを我慢し平然とした顔で挑発してやる。
「虫けらが図に乗るな!」
 銀河皇帝はもう一度マインドからレーザーを放たせようとする。

「皇帝で美形……リア充確定じゃな。爆破してくれるわ!」
 そこへ山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)が嫉妬混じりの気合を入れて姿を見せる。
「零殿、その作戦乗らせてもらうぞい」
 零と共闘しようと玄信は横から突っ込みマインドに肉薄する。
「また現れたか。我が領土を土足で踏み荒らす賊め」
 対してマインドは直ぐに反応しフォトンセイバーで上から斬りつけた。
「強力な武器を作るという事なら……壊すまでじゃ」
 刃の軌道を見切り、合わせるように右の拳を打ち込む。振り下ろされる光剣が拳に食い込み右拳が砕ける。だが気にせずに玄信は下駄で地面を蹴って血の滴る拳を突き上げ、光剣を弾き上げた。
「攻撃用ユーベルコードが防御に使えないと思うでないぞ!」
 そして玄信は衝撃波をマインドの顔に向かって放ち目晦ましに使うと、懐に飛び込み左の拳を腹に叩き込んだ。装甲を砕き拳が食い込むと火花が散る。マインドは距離を離す為に玄信を掴むと投げ飛ばし、着地地点に光線を放った。

「一人で一軍、強いんでしょうね。ですが、一人には限界があるんです」
 仲間を庇うように割って入った零は、己が身体を無敵の盾として攻撃を受け止めた。無敵といっても絶対ではない。攻撃は胴を抉る。だがそれでも歯を食いしばり耐えてみせる。そして防御を解いてロングソードで斬りつけた。
「痴れ者が、その程度で我が肉体に傷はつけられぬ」
 銀河皇帝はその刃を腕で受け止める。
「自分の攻撃は弱いですが、後の攻撃に繋がれば問題ありません」
 零の作り出した隙を突き、玄信が攻撃を仕掛ける。

「零殿からの繋ぎを活かすのじゃ!」
 接近した玄信は左の拳を放ち、皇帝の覆う黄金のオーラを貫き脇腹に叩き込む。分厚い鎧の上から骨を折るような感触が手に伝わる。
「我が領土を土足で踏み荒らす賊は全て薙ぎ払ってくれる」
 マインドが光線を撃ち出し、玄信の左腕を撃ち抜く。
「リア充に喧嘩で負けるわけにはいかんのじゃ!」
 力の入らぬ左腕をだらんと垂らしながら玄信は怒鳴り、砕けた右の拳を無理矢理握って皇帝の腹をぶん殴る。もう一度と拳を戻したとこで背後からマインドに背中を切り伏せられた。
「賊如きが王に触れるとは、万死に値する」
 マインドが止めを刺そうと光剣を振り上げる。
「何度でも受け切りましょう。その度に自分の命を本当に削ってもらいますよ」
「小賢しい虫けらめ」
 零の狙いは銀河皇帝に攻撃させて生命維持機能に負荷を掛け破壊する事だった。怒りと共に白騎士が動き、フォトンセイバーが振り下ろされ、守りを固める零を斬り裂き肩から腰へと刃を走らせた。深手を負い、防御が解け零は膝をついた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

神酒坂・恭二郎
【黒白】にて
覚悟を示す皇帝に言葉は無用。
渾身の一撃こそが礼儀作法だ。

絶対の先制で迫るマインドに対し。
両掌の間で超高密度に青のフォースの力を溜める。
見据えるは正面で、味方のUCによって圧縮された赤のフォース。
マインドの先制に合せ、覚悟を決めて限界までおびき寄せ、カウンターでUCを目前の赤光に叩き込みたい。後は、味方が合せ技に仕上げてくれる。
味方よりマシだが無傷ではすまないだろう。

爆砕される地形の中、しのび足で皇帝を狙う。スペース手拭いを伸ばし、ロープワークに衝撃波で束縛狙い。
間髪入れず、二回攻撃のクイックドロウで抜き打ち、最後のフォースの封印を解いて捨て身の一撃を叩き込みたい。

【アドリブ歓迎】


アシェラ・ヘリオース
【黒白】にて。
かっての主に対して言葉は非礼。
覚悟の一撃こそが礼儀作法だ。

絶対の先制を持って襲い来るマインドに対し。
両掌の間に、赤のフォースを超高密度に練り上げる。
臨界を越えて高めた念動力を構え、マインドの先制を限界まで引き付けると。
背後からこちらの赤のフォースめがけ、味方のUCの青のフォースが叩き込まれる。
闇と光の反発をオーラ防御で押え込み、前へと打ち出す破壊力として零距離射撃。
UC合技の破壊力で先制を迎撃し、更にマインド、そして皇帝を狙う。

無茶な合技にフォースは尽き果て、反動の衝撃で満身創痍だろう。
だが、きっと皇帝は倒れない。
最後の力で、祈りを持って儀礼銃の引き金を引こう。

【アドリブ歓迎】



●闇と光の力
 ――かっての主に対して言葉は非礼。覚悟の一撃こそが礼儀作法。
 そう覚悟を決めたアシェラ・ヘリオース(ダークフォースナイト・f13819)は、ただ真っ直ぐに殺意を向けて突っ込む。
「ほう、我が帝国の裏切り者か。ならばその命は我が糧となるべきではないか」
 皇帝の前を塞ぐようにマインドが立ち塞がり、光剣で一刀両断にしようと剛剣が振り下ろされる。
 それに対してアシェラは両掌の間に、赤のフォースを超高密度に練り上げる。臨界を越え暴走しそうになるのを念動力で抑え込み、腕を上げて光剣にぶつけ受け止める。互いの力がぶつかり激しい光が散る。押しているのはマインドの光剣だった。アシェラは片膝をつきながらも耐える。
 そこへ背後で青のフォースを練っていた神酒坂・恭二郎(スペース剣豪・f09970)が、超高密度にまで高めたフォースを放つ。アシェラの掲げる赤のフォースに青のフォースがぶつかり、闇と光のフォースが混じって純粋な破壊のエネルギーへと昇華する。その力はマインドの光剣を掻き消し、その胸にぶつけると大爆発を起こして上半身が消し飛んだ。反動でアシェラの両腕が焼けただれ血が流れ落ちる。
 その激しい爆風に紛れ、恭二郎は忍び足で皇帝の背後に回る。そして取り出したスペース手拭いを伸ばし皇帝に巻きつけ拘束したところに、すぐさま抜き手も見せぬ居合で刀を抜き打つ。だがその刃は皇帝に届く前に止められた。そこには光背から新たなマインドが現れていた。
「こう何度も我が力を削られるとはな。だが銀河に轟く我が力はまだ尽きぬ!」
 マインドが剣を振るい恭二郎の肩を深く斬りつけると、恭二郎は刀でマインドの胸を薙ぐ。恭二郎は一歩も引かぬ気迫を漲らせマインドを押す。だがマインドは剣を受けると同時に光線を放ち、恭二郎の腹を撃ち抜いた。恭二郎は倒れながも後は任せたと青のフォースをアシェラに飛ばす。
 マインドが恭二郎に止めを刺す前に、アシェラは皇帝に残った力を全て叩き込もうと正面から接近する。突き出される闇と光のフォース。だがそれはマインドの光剣によって阻まれた。それを押し切りアシェラはマインドの光剣ごと片腕を吹き飛ばし、皇帝に手を伸ばす。だがその手は僅かに届かない。マインドの光線が放たれアシェラを撃ち抜いていた。だがアシェラはフォースを最後に暴走させて爆発を起こし、皇帝の顔の左半分を焼いた。
「おのれっ我が顔を傷つけるとは! 許しがたい罪だ!」
 片手で皮膚が焼けた顔を押さえた皇帝が忌々しいと視線を倒れた2人に向ける。そこへ止めを刺さんとマインドが銃口を向けた。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

出水宮・カガリ
【ヤド箱】懐中時計の(霧亥)と、ステラと

さて、戦争も大詰めか
カガリはどこに在っても変わらん

転移後すぐにオーラ防御と【鉄門扉の盾】での盾受け体勢
初撃を凌いだ後はステラと共に攻勢へ
ユーベルコードは使わず、皇帝の近くで戦うように位置取る
怪力と念動力も使って強引に吹き飛ばし、体勢を崩させたところを更に押し通す
回避されて脇や背後に回られた場合は念動力で盾を移動させ防ぐ
仲間が危機の場合は、マインドより仲間を庇う方を優先

カガリがユーベルコードを使うのは終盤
懐中時計のが皇帝の生命維持装置を破壊した直後、【駕砲城壁】で反撃する
たかが小さなものの叛逆と侮った、お前の慢心だ
所詮、独りの中に、全ての命など囲えない


ステラ・アルゲン
【ヤド箱】で参戦
いよいよ戦も大詰め……あとは貴様を倒すだけだ!

転移後すぐに高速詠唱、全力魔法による氷の属性攻撃にて作り出し、オーラ防御の強化を施した氷の盾鏡を仲間を守るように全方位に展開
これでどの方向からレーザー攻撃がこようと跳ね返し受け流せるはずだ

初撃を防いだ後カガリ殿と共に前へ
マインドを相手取りながらも、皇帝の装備を狙い攻撃し新たなマインドを作らせない
防御の一切はカガリ殿に任せ攻撃のみに集中
派手に動き霧亥殿を皇帝の目から逸らす

急停止急加速などダッシュを用いたフェイントを繰り出し動きを読まれないようにし鎧砕き、衝撃波の勢いにて素早く2回攻撃
時期を見て【流星一閃】にて斬る!


亞東・霧亥
【ヤド箱】で参戦。

終始『目立たない』使用

・装置へ接近
インペリアル転送前からカガリの後ろに身を潜め、敵の認識を欺く。

ステラとカガリが初撃を防ぎ、マインドとの交戦を契機に行動を開始。
敵の目を欺く外套を着用、気配を殺し、呼吸を殺し、二人の激闘も盾にして【生命維持装置】に近付く。

・装置の破壊
『グラップル』『ダッシュ』『忍び足』
緩急自在の動きで、焦らず確実に、死角から死角へ歩を進め、【生命維持装置】へ肉薄。

『暗殺』『鎧無視攻撃』
貫手で機器の隙間を徹し、コアを貫く致命の一撃を入れる。

・追撃
『早業』『残像』『殺気』
殺気を宿す分身で【皇帝包囲網】を敷き、仲間を援護。

「貴様は路傍の石に躓いた。」
最期を見届ける。



●王に届く刃
「さて、戦争も大詰めか。カガリはどこに在っても変わらん」
 転移してすぐに出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)は城門の鉄門扉を加工した重く巨大な盾を構える。その姿はどのような攻撃も防いでしまうような重厚なものだった。
「さあ来い。どんな一撃も防いでみせよう」
「そのような古臭い盾で我が一撃を防ぐと? 侮られたものだ」
 皇帝の前に立つマインドの銃口が光、放たれる光線が盾をぶち抜かんと照射される。
「城門は人々を守る象徴。カガリの背後に守るべき人が居る限り、どのような攻撃であろうと退ける」
 盾が光線によって削られようともカガリは守り続け、照射が終わり光が収まるとカガリの盾を持つ右腕が余波で焼けていた。
「防いでみせたぞ」
 それでもカガリは盾を構えたまま立ち塞がる。
「虫けらの分際で調子に乗るな」
 皇帝の苛立ちに反応するように、マインドが盾を削り切ろうともう一度光線を放つ。

「いよいよ戦も大詰め……あとは貴様を倒すだけだ!」
 ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)が流星の如き美しき刀身の魔剣を皇帝に向ける。そこから放たれる冷気が周囲に凍らせ、氷の鏡のような盾を作り出す。それは全方向から仲間達を守るように展開された。そこへ光線が当たり、角度を変えて逸れて飛んで行く。だがその衝撃に氷の盾もまた砕けた。
「ここが好機だ!」
 ステラは駆け出して間合いを詰める。そして魔剣でマインドに斬りつける。だがそれをマインドは光剣で受け止めた。剣士ならば剣を合わせれば相手が解る。ステラはマインドが近接戦でも高い能力を持っていると判断し、油断なく剣戟を交わす。
「流石白騎士と同型機なだけあります。ですがここで切り伏せてみせます!」
 力強く踏み込んだステラが剣を薙ぎ払い胴を斬り抜く。だが致命傷には至らず、大振りの隙をついてマインドが光剣を頭に振り下ろしてくる。
「そうはさせん」
 それを割り込んだカガリが盾で受け止めた。
「カガリ殿、防御はお任せします!」
 カガリを信じ防御を一切捨ててステラは攻撃に専念する。捨て身の如き苛烈な剣閃はマインドの装甲に深い傷を刻んでいく。だがマインドの反撃もカガリの身体を大きく消耗させていった。
 そうして派手に剣を交わしている間に、一緒に現れながらも存在感を消し去った3人目の猟兵が動き出す。

 ――予定通り。
 目を眩ます外套を纏って完全に気配を絶ち、察知されることなく亞東・霧亥(慟哭の黒鬼・f05789)は皇帝の背後に回る。皇帝は戦いに集中していて気付く様子もない。
(「あれか」)
 慎重に霧亥は皇帝の背負う光背の如き武装に目を向けてコアと思しきものを見つける。決断すれば行動は迅速に。するりと音も無く間合いを詰めるとそこに向かって貫手を放つ。それはマインドを生み出す生命維持装置を確実に破壊するはずだった。だが狙いが僅かに逸れ、コアの横を抉り引き千切っていた。一撃を放った瞬間、皇帝が顔を振り向けていたのだ。
「気配を絶つ能力は見事なものだ。だが我が領土に足を踏み入れた以上、鼠が一匹増えた事など百も承知よ」
 皇帝から強力な念波が放たれ、霧亥の精神を蝕む。それを回避しようと残像を残して視界から逃れるように回り込む。殺気を宿す分身が皇帝を包囲し、その目を欺かせる。
「鼠も窮すれば猫を噛むものだ」
 声を前から発した霧亥は背後からもう一度仕掛ける。
「我は銀河を縄張りとする獅々だ。鼠が足掻いたところで無駄な事」
 そこへ振り向く皇帝の視線が向けられる。それに対して錐を投げつけた。サイキックエナジーを纏う腕で皇帝はそれを弾く。
「猫も獅子も、鼠からすれば違いはない」
 その隙に霧亥は貫手を放ち、今度こそと光背の装置を貫いた。その手はコアを傷つけマインドを生み出す力を減退させた。
「それで勝ったつもりか? 少しすれば自動修復される。無駄な足掻きだ」
 念波が霧亥の心を乱暴に掻き回し、四肢の接続が切れたように力が入らず膝をつく。

「盾は守るだけではない」
 間合を詰めたカガリはマインドの光剣を盾で防ぎ、相手を押して体勢を崩させる。
「邪魔だ!」
 そこへステラが剣を振り下ろし、マインドを両断した。
「これでマインドは居なくなった。覚悟しろ!」
 踏み込むステラの突き出す剣が皇帝の胸を狙う。
「まだ残っていたか。もうよい、滅びよ」
 皇帝が裁決を下すように冷たい声を発すると、真っ二つになっていたマインドが倒れたまま最大級の光線を撃ち出した。
「たかが小さなものの叛逆と侮った、お前の慢心だ。所詮、独りの中に、全ての命など囲えない」
 その前に身を挺したカガリはその身を盾にして受け止める。ユーベルコードを発動し全身に反射する性質を持たせ、光線を反射した。真っ直ぐに帰った光はマインドの身体を木っ端みじんに爆発させた。
 そしてステラの刃が皇帝の防ごうとした腕を貫き腹部まで達した。
「我はただ君臨するのみ。矮小な存在の生き死になぞ気に掛ける必要があるか?」
 至近距離から放たれる念波にステラとカガリは昏倒した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

シュトフテア・ラルカ
【魔王軍四天王】で参加
ついに親玉の登場ですか。
これで最後と行きたいところですが…。そう簡単には行きそうにないですね。

生成攻撃の洗脳念波にはまずあらかじめクシナ(f00920)さんのUCにより召喚された罠で対応するです。
罠は手首にブレスレットとして付けて置くです。
自分の意識外で発動する気付けをくらえば、飛んだ意識も戻せると信じるのです。

一度意識を呼び覚ましたら召喚したガジェットを皆に【早業】【スナイパー】で即座に装着させ、
洗脳念波を妨害、戦闘に移るです。
【武器落とし】の要領で敵の腕などを狙い攻撃を妨害、【目潰し】も兼ねて狙い撃ち、皆が戦いやすいよう邪魔するです。
さあ、正念場なのですよ。


ウーゴ・ソルデビラ
【魔王軍四天王】
女一人殺すのに、こんなバカ騒ぎを起こしやがってイカレ野郎がッ!
好き放題やったツケを払って貰うぜ、クソ皇帝!!
◎対先制攻撃/洗脳念波
クシナの罠は特攻服の裏に仕込んで置く。
皇帝らしいハデな奴が目に入ったら罠を信じてすかさず突っ込むぜ。
2撃目以降は技能を使って避ける【技能:野生の勘+逃げ足+早業+見切り】
◎反撃
先制攻撃を凌いだらっつーか、喰らってる間も止まらねえ【覚悟】で自分の射程まで【ダッシュ】するぜ。
そのまま間髪入れず【露悪々汚武紅腐棲/捨て身の一撃+早業+2回攻撃+なぎ払い】で攻撃すんぞ。
誤射しそうなら【死琉罵悪腐威朱/野生の勘+クイックドロウ+早業+2回攻撃】をぶっ放す。


クシナ・イリオム
アドリブ歓迎

【魔王軍四天王】と出撃するよ。
魔王本人は非戦闘要員だから欠席だね。
…戦いが嫌いなあの娘のためにも無事に帰らないと。

事前に魔法罠即席設計で罠を味方の装備に仕込むよ。
私の仕込み場所は竜の鱗(篭手)かな。
罠の発動は相手のUC発動から5秒後。
洗脳後に微弱なダメージを与えて洗脳を解くように仕向ける。
それとは別に洗脳念波の初撃は仲間を盾にして回避。
小柄な体躯を生かして敵から視認できなくすれば洗脳念波は届かないから、
自分だけでも回避して味方を起こしにかかれるよう準備しておく。

復帰後はシュトのガジェットで敵の第二波を防いでる間に暗殺を仕掛けるよ。
装備・竜の髭を極細にして皇帝に対する切断攻撃を狙う。


カタリアンナ・バソリー
【魔王軍四天王】
私の世界にオブリビオンは不要、皇帝も他の吸血鬼も同じことですわ。

SPDで判定を。

洗脳対策に、クシナ様が用意してくれた罠を身に着けます。
私はネックレス状にして首にかけます。
洗脳念波の後に起動して、目を覚まさせてくれるはずですわ。

目を覚ましたら、UC千刃の奔流を使用して攻撃します。
手持ちの杭や楔といった装備の他に、周囲にある使えそうなものは全て皇帝にたたきつけますわ。

技能の鎧砕きで守りを削ぎ、
串刺しで床に縫い留めるて動きを封じる。
最初に攻撃を当てれば、
後に続く皆様が攻撃を通しやすくできそうですわね。


魔王様配下の四天王に敗れる程度の皇帝なら、
銀河帝国の全容もたかが知れていますわね。



●魔王軍四天王の矜持
「魔王本人は非戦闘要員だから欠席だね。……戦いが嫌いなあの娘のためにも無事に帰らないと」
 自分達が傷つけば悲しんでしまう娘の事を思い、クシナ・イリオム(元・イリオム教団9班第4暗殺妖精・f00920)は気を引き締めた。

「ついに親玉の登場ですか。これで最後と行きたいところですが……。そう簡単には行きそうにないですね」
 一度倒しただけでは蘇ってしまうという出鱈目な敵の能力に、シュトフテア・ラルカ(伽藍洞の機械人形・f02512)は一筋縄ではいかぬ敵だと認識する。
「それに精神攻撃とは厄介なものです。こうして準備をしておかなければ一瞬で全滅もありえるのです」
 シュトフテアは罠を仕掛けたブレスレットに触れる。
「自分の意識外で発動する気付けをくらえば、飛んだ意識も戻せるはずなのです」
 それに来ると分かっていれば多少は耐えられるはずだと、気をしっかり持って心の準備をしておく。

「きっと大丈夫ですわ。クシナ様が用意してくれたものですもの」
 そう言ってカタリアンナ・バソリー(1/2の純なる血統・f12516)も同じようなデザインのネックレスに触れる。
「魔王様に土産話を持ち返るためにも、負ける訳には参りませんわ」
 自分達の帰りを待っている魔王を笑顔にするため、勝利を捧げなくてはとカタリアンナは意気込み戦いに臨む。

「チッ、イカレ野郎に相応しい派手な場所だぜ」
 豪邸のように飾られた艦内を見て、ウーゴ・ソルデビラ(吸血鬼マイラ・f09730)は舌打ちして苛立つ。
「さっさとぶっ殺してやろうぜ!」
 今にも飛び出さんとするウーゴが、仲間達を見て急かした。

「用意はいいね? それじゃあ始めよう」
 クシナは皆が魔法罠を装備に仕込んだのを確認し魔王軍四天王は揃って戦闘音のする方向へ向かう。するとその姿が通路の先に見えた。先に戦っている猟兵へ止めを刺そうとしているところだった。
「女一人殺すのに、こんなバカ騒ぎを起こしやがってイカレ野郎がッ! 好き放題やったツケを払って貰うぜ、クソ皇帝!!」
 派手な皇帝を見つけたウーゴは全力で駆け出す。何の躊躇もない特攻だった。
「次から次へと、叩いても叩いても湧いてくる。まるで虫よな」
 瞬時に皇帝が姿を見せ、サイキックエナジーが一瞬にして通路を覆い尽くす。
「初撃が来るよ」
 クシナはフェアリーの小柄な体躯を活かし、仲間の身体を盾にして皇帝の視線を逃れて精神攻撃の影響を低下させる。
「銀河皇帝がどれほどのものか、試して差し上げますわ」
 気丈にカタリアンナは洗脳念波を受け、僅かな間意識を保つがその圧倒的圧力に意識が追い出され、崩れ落ちて気を失う
 それは他の魔王軍四天王の面々の心を支配し、操り人形と化そうとする。
「っざけんあ!」
 耐えようと叫びながらウーゴは白目を剥いて、何メートルか進むが、やがて脚をもつれさせ前に突っ込んで倒れた。
 心が真っ暗になり完全に塗り替えれそうにった時、仕込んでおいた罠が予定通りに発動し、身体に電気を流し痛みを走らせる。その刺激によって洗脳から目覚める呼び水とする。
「これでも完全には遮断できないみたいだね。でもまだ動けるよ」
 すこし頭をふらつかせながらも、いち早く正気に戻ったクシナは仲間を叩いて起こしに掛かる。
「起きて、次の攻撃が来る前に体勢を整えないと」
 ガクガクと揺さ振っていくと漸く仲間達も正気に戻り始める。

「はっ!? 惚けている暇はありません。すぐに戦闘に移るのです」
 意識を戻したシュトフテアは、多少ふらつく頭のまますぐに変な形のガジェットを召喚し、自分と仲間達に装着させ、皇帝の洗脳念波を妨害する電波機能を稼働させる。周囲に強烈な電磁波が起こり、皇帝のサイキックエナジーに影響を与える。
「そのような玩具で我が力を防ぐつもりか?」
 試してみるかと、皇帝がサイキックエナジーを放つ。それをガジェットが防ぐが、高負荷によって熱を持ち始める。
「このままでは壊れてしまうのです。それまでに攻撃するのです!」
 長くは持たないとガジェットの状態を悟ったシュトフテアが仲間に呼びかける。
「了解、それまでに暗殺を仕掛けるよ」
 クシナは仲間達が戦っている間に敵の視界から逃れるように飛ぶ。

「うぅ……」
 ウーゴの特攻服の裏に仕込んだ罠が発動し電気ショックで薄っすらと目蓋が開く。だが一番近くで精神攻撃を受けた頭はまだぼんやりとしていた。
「せぇ!」
 喝を入れようと自らの顔を殴りウーゴは無理矢理目を覚ます。
「ふざけたマネしやがって、絶対ぶっ殺す!」
 意識が回復するとウーゴは即座に走り出し、咄嗟に横に飛び退く。そこへ皇帝からの洗脳念波が放たれていた。
「お返しだ! 遠慮せず受け取りやがれ!」
 すぐにウーゴは反撃に移り、刻印に融合したUDC達の発声器官から轟音を放ち、皇帝を後ろへよろけさせた。
「我を後ろに下がらせただと? 我を誰だと思っている。銀河の王であるぞ!」
 退くことなど許されぬと、皇帝は轟音に対してサイキックエナジーを放ち、対抗して押し戻す。
「ああ? 女のケツを集団で追い回す腐れ皇帝だろうが!」
 ウーゴもさらに轟音を強め、空間が捻じれるようにして爆発が起きる。その衝撃でウーゴの身体が壁まで吹き飛ぶ。だが皇帝の身体も傷つき後ろに下がっていた。
「へっざまぁ!!」
「許さぬぞ虫けらが!」
 倒れながらも笑うウーゴに、怒りと共に皇帝の力が増し強烈な洗脳念波を発し、ガジェットを破壊して気絶させた。

「直撃を受ければ耐えられないようですわね。ならばもう受けなければいいだけのこと」
 目覚めたカタリアンナは起き上がりながら、鈍い銀色に輝く杭と楔、それに周辺の瓦礫から尖ったものをテレキネシスで引き千切り、矢のようにして周囲に浮かべる。
「デブリを浮かべてどうするつもりだ?」
「こうするのですわ」
 一斉に浮かぶ武器が撃ち出され、次々と皇帝に襲い掛かる。瓦礫が弾かれ杭と楔も逸らされた。
「それだけか」
「いいえ、ここから攻め続けますわよ」
 弾かれた瓦礫がまた皇帝に襲い掛かる。それを手に纏うサイキックエナジーで払ったところに、背後に回り込ませた杭と楔を突っ込ませ背中に突き刺した。
「遊んでやっていれば調子に乗りおって」
 皇帝が放つ強烈なサイキックエナジーがカタリアンナのテレキネシスに干渉し、浮かんでいた武器が床に落下する。
「私の世界にオブリビオンは不要、皇帝も他の吸血鬼も同じことですわ」
 皇帝であろうが吸血鬼であろうが、オブリビオンは等しく倒すとカタリアンナは落ちていた仲間の武器を飛ばし、皇帝を脚を貫いた。
「ここは我が世界。我が銀河。どうするのも思うがままだ」
 皇帝の強大な思念が届き、カタリアンナの意識を黒く塗り潰した。

「後は貴様だけだな」
 皇帝の眼がシュトフテアへと向けられる。
「さあ、正念場なのですよ」
 シュトフテアは熱戦銃ガジェットを構え、ビームを放って目を狙う。当たる直前に防がれるが一瞬目を眩ます事に成功する。
「直接当てられなくても、皆が戦いやすいよう邪魔するです」
 続けてビームを放ち、とにかく敵の妨害をしようと撃ち続ける。
「行くよ」
 僅かなチャンスを逃さず、死角から接近したクシナが腕輪に魔力を通し極細のワイヤーに変化させ、皇帝を切断しようと飛行して背後を通り過ぎながらワイヤーを首に巻き付けた。そして速度を上げて首を切断しようとする。ワイヤーが首に食い込み血が流れる。だが骨に達したところでワイヤーが千切れた。
「羽虫め、小さければ我が視線から逃れられると思ったか」
「あと少しだったんだけど……」
 ワイヤーを掴み振り向いた皇帝の眼がクシナを捉え、クシナの羽が止まりガクッと落下して地面を転がった。
「これはピンチなのです……!」
 他の3人が倒れ、残ったシュトフテアが諦めずに熱戦銃を構える。だがその手からポロリと銃が落ち、意識を失った。だが首から血を流す皇帝もその力に陰りが見える。度重なる連戦に顔には出さずとも既に余裕は無くなっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

五曜・うらら
【廃墟】

銀河皇帝、話には聞いていましたが流石の威圧感ですねっ!
これは相手にとって不足無し!
私たちの連携で見事討ち果たしてみせましょうっ!

小柄で可愛いと評判の私ですが
これだけの数の式神ならば、皆さんの姿を隠す事も出来ますっ!
少しでも多く銀河皇帝の死角を作り攻撃のチャンスを作り出しましょう!
ですから数字は1のままです!
これなら仮に奪われてもあしらえますからねっ!

しかし私も式神に隠れているだけではありませんっ!
陰から殺気を放つことで銀河皇帝の視線を誘導し
残像を残す速さで移動することで皆さんの攻撃のチャンスを作り出します!

そして時が来たらば私もこの手と、宙に舞う刀で
一撃いれてみせましょうともっ!


イサナ・ノーマンズランド
あいことば【廃墟】で参加するよ。
気づいたら6人のおおじょたい……!
数のぼーりょくはつよいんだ。

【SPD】判定
【目立たない】ように【迷彩】で視認されないように風景に溶け込み、味方のユーベルコードで出現するデコイの影に隠れて先制攻撃の余波を頑丈な棺桶による【盾受け】でやり過ごす。
有効射程内にまで侵入後は、UCで皇帝のUCを封印。その可否を問わず懐に飛び込み、拷問具での【2回攻撃】で【傷口をえぐる】接近戦を仕掛ける。

「みかん箱……」
『こんなときまでシリアスをぶち壊すのやめろ……!』
「近づいたら……」
『分かってる、オレがユーベルコードをブチ込んでやるよ』
『……だからみかん箱はやめろってば……!!』


ラウンツ・ハーリッシュ
【廃墟】で参戦
【情報収集】によると視認した相手を洗脳するらしいな…まるでメデューサか―尤も、あっちは石にするだけだが。ふむ、ここは神話にあやかるとしよう。まあ鏡の盾などないから剣で代用だがな。
【創具展開】で21本の剣を展開。洗脳対象者に飛ばし盾とすることで洗脳を防ぐ。この辺は【戦闘知識】と【第六感】頼りだが…あくまで保険だ。五曜がなんとかするだろう。
戦闘は機動戦を重視し【残像】を残し敵を撹乱する。飛翔させている剣は常に相手の視界を塞ぐように飛びつつも死角から攻撃させる。
今回は囮がメイン。やれるならやるが倒すのは後衛の仕事…絶対に後ろには行かせはしない。この生命に代えてもな。


シーラ・フリュー
【廃墟】で参加です。

何と言いますか…ラスボスの風格、というやつでしょうか。
ですが此方も1人ではないので、怖気づいたりはしませんよ…!やるからには全力でやりたいですね…!

【SPD】判定
まずは【目立たない】ように気を付けて…五曜さんに出して頂いた物の影に隠れ、視認されないように気を付けます。
後は【スナイパー】を使用して、【早業】を駆使して【鷹の目】で【援護射撃】が私の仕事ですね…。
視認されていないタイミングを見計らって、撃てる時に撃っていきます…。

ううん…それにしてもあの背中の物、撃ったら良い音しそうですよね…。音を出して皇帝の気を反らしたりできないでしょうか…?
少し、狙ってみましょうか…!


マルコ・トリガー
【廃墟】で行動
銀河皇帝相手にどこまでやれるかわかんないけど、やれるだけやってみようか
皇帝の奇襲に対しては仲間に任せて、ボクは反撃に集中しよう

転移前に仲間とは作戦と配置を確認しておこう
転移後はすぐに打ち合わせどおりに行動
【目立たない】ように仲間の作り出した物陰に隠れて【第六感】も頼りに皇帝の視界に入らないようにしたい
仲間と敵の様子を伺いながら反撃のタイミングを探るよ
銃のヤドリガミにできることは狙い撃つことだけさ
同じく反撃に集中する仲間とは【フェイント】でタイミングをずらして皇帝に【クイックドロウ】で【2回攻撃】を撃ち込もう
【2回攻撃】のうち1つは【誘導弾】で皇帝の予想外の場所に撃ち込めたらいいね


リーオ・ヘクスマキナ
参加グループ【廃墟】

うわ、後ろのアレ、何。綺麗。すっごい綺麗。
出来れば欠片でも良いから貰えないかなぁ。
……よし、アレを貰うためにも負けないぞー! おー!!

【SPD】
五曜さんの出した物の影を遮蔽に、皇帝に視認されないよう立ち回るよ。
更に、【迷彩】代わりに「オルタナティブ・ダブル」で俺のそっくりさんを出して、そっちが本物かのように振る舞ってもらう。遮蔽物代わりにも出来そうかなぁ。

……何分、【目立たない】ように動くのは得意でね。
相手が相手だし、慎重が過ぎるくらいに【忍び足】や【第六感】も駆使して、【スナイパー】で【援護射撃】を仕掛けるよ。

負ければ、この世界のキレイなモノが失われる。それはダメだ…!!



●皇帝の輝き
「銀河皇帝、話には聞いていましたが流石の威圧感ですねっ!」
 近づくだけで威圧感を肌で感じ、五曜・うらら(さいきっく五刀流・f00650)は心で負けぬように戦意を奮い立たせる。
「これは相手にとって不足無し! 私たちの連携で見事討ち果たしてみせましょうっ!
 うららは気の合う仲間達を見渡し、共に皇帝に挑まんと気勢を上げた。

「うわ、後ろのアレ、何。綺麗。すっごい綺麗。出来れば欠片でも良いから貰えないかなぁ」
 リーオ・ヘクスマキナ(魅入られた約束履行者・f04190)は皇帝の背にある光背のようなものに興味津々な視線を向ける。
「……よし、アレを貰うためにも負けないぞー! おー!!」
 強敵前の恐怖心など消し飛ばしたように、リーオも元気に物欲塗れな掛け声を上げた。

「何と言いますか……ラスボスの風格、というやつでしょうか」
 まだ距離はあるはずなのに、敵の姿が大きく見えるとシーラ・フリュー(天然ポーカーフェイス・f00863)はその存在感に圧倒される。
「ですが此方も1人ではないので、怖気づいたりはしませんよ……! やるからには全力でやりたいですね……!」
 共に戦う仲間達がいれば最強の敵が相手であろうと立ち向かえると、シーラは怖気づく弱きを追い払う。

「銀河皇帝相手にどこまでやれるかわかんないけど、やれるだけやってみようか」
 通じるかどうかは分からないが全力を尽くそうと、マルコ・トリガー(古い短銃のヤドリガミ・f04649)は頼れる仲間達の後に続く。
「皇帝の奇襲に対してはみんなに任せたよ、ボクは反撃に集中するね」
 事前の打ち合わせ通りに守りは任せてマルコは古い短銃を構えて反撃の準備を整える。

「数のぼーりょくはつよいんだよ……」
 イサナ・ノーマンズランド(海亡き世界の小さな鯨・f01589)は、仲間と揃って6人集えば心強いと胸を張って自信を窺わせる。そして段ボールのみかん箱を被って違和感なく艦内の風景に溶け込んだ。

「他の戦いから集めた情報によると視認した相手を洗脳するらしいな……まるでメデューサか―尤も、あっちは石にするだけだが」
 道化の仮面を外したラウンツ・ハーリッシュ(黄昏の獣試作02式【TYPE-D/Fenrir】・f10078)は、真剣な顔で神話をヒントに攻略する方法が無いか考える。
「ふむ、ここは神話にあやかるとしよう。まあ鏡の盾などないから剣で代用だがな」
 ラウンツは鏡による視線の反射を思いつき、21本の剣を展開して念力で周囲に浮かばせる。
「確実性はないが……保険にはなる。後は五曜に任せる」
 攻撃の対処をうららに任せ、ラウンツは囮役に回る事を考える。

「小柄で可愛いと評判の私ですが、これだけの数の式神ならば、皆さんの姿を隠す事も出来ますっ!」
 うららは18体の首筋に1と刻印された自身とよく似た式神を召喚する。
「少しでも多く銀河皇帝の死角を作り攻撃のチャンスを作り出しましょう! ですから数字は1のままです! これなら仮に奪われてもあしらえますからねっ!」
 そう自信を持って出向こうとした時だった。通路の先に突如虚空から現れた皇帝の見下ろすような視線がうららを貫き、サイキックエナジーが心を侵食する。
「次々と湧き出る蛆虫どもめ、一匹残らず消してくれる」
 うららの意識が黒く塗り潰されるように保てなくなる。

「準備をする時間も与えてくれないか」
 ラウンツは浮かばせた剣を間に入れ、皇帝の視界を塞ぎうららへの精神攻撃を途切れさせる。
「こっちだ」
 仲間と離れラウンツは皇帝の脇を駆け抜ける。それを追って皇帝が顔を向ける。その背後から剣を動かし背中を狙うが、分厚く纏ったサイキックエナジーに防がれた。
「まずは貴様が消えるか、道化」
 動き回るラウンツを捉えんと向けられる皇帝の視線が、周辺の剣から主導権を奪った。
「これが洗脳の力か。だが付け焼刃の操作で俺を捉えられるかな」
 ラウンツはまだ残った剣をぶつけ、空中で剣と剣が激しく剣戟を交わす。その間もラウンツは動き続けて視界に収まらぬように残像を駆使して攪乱させる。
「いつまで逃れられるかな。足を止めた瞬間がその命尽きる時だ」
 皇帝が詰将棋のように奪い取った剣でラウンツの足を狙って追い込んでいく。
「……絶対に後ろには行かせはしない。この生命に代えてもな」
 この絶望的な殺意を仲間に向けさせてはならないと、守勢でありながらもラウンツは二丁一対の大型自動拳銃を抜いて光弾が剣を弾き、皇帝に向けて牽制するように発砲する。
「無駄な足掻きだ」
 光弾は腕に纏ったサイキックエナジーに阻まれ空中で静止し、弾けるように消え去った。

 サイキックエナジーの余波を頑丈な棺桶を盾にして凌いだイサナは、屈んでみかん箱に入ったまま移動を開始する。
「みかん箱……」
『こんなときまでシリアスをぶち壊すのやめろ……!』
 自分の中では完璧なイサナの隠密行動に、内なるもう一人の人格レイゲンが文句をつける。
「近づいたら……」
『分かってる、オレがユーベルコードをブチ込んでやるよ』
 そんなレイゲンの言う事を聞き流して、イサナはこそこそとヤドカリの如くみかん箱を被ったまま移動を始める。
『……だからみかん箱はやめろってば……!!』
 だがイサナはマイペースに隠密を続け、少しずつ皇帝に近づいていく。

「とにかく迎撃しましょう!」
 シーラは式神の後ろに隠れながら大型リボルバーを抜いて、敵に主導権を奪われた剣を撃ち落としていく。
「何とかこちらにペースに持っていきたいところですが……」
 一度式神の裏に完全に身を隠し、スナイパーライフルに持ち替え直接皇帝を狙う。放たれた弾丸は皇帝の頭を狙うが、身体を覆うサイキックエナジーに阻まれ逸れてしまった。だが防御に力が集まった瞬間攻撃の力も減っている事に気付く。
「流石に防御と攻撃の両方を全力で行える訳ではないようですね……なら!」
 少しでも攻撃の手を緩めさせようと、シーラは視線の逸れているタイミングを見計らい、次々と弾丸を撃ち込み、弾かれていく。
「ううん……それにしてもあの背中の物、撃ったら良い音しそうですよね……。音を出して皇帝の気を反らしたりできないでしょうか……? 少し、狙ってみましょうか……!」
 シーラは狙いを定め、皇帝の背後にある光背を狙う。放たれる弾丸が命中し、甲高い金属音を艦内に響かせた。
「こそこそと……まずはそこの虫から潰すとしよう」
 皇帝は狙いを変え、シーラに向けてサイキックエナジーを広げる。その力に飲み込まれ式神が消え、シーラの心が黒いペンキをぶちまけるように乱暴に塗り潰されていく。
「うぅ……これが、洗脳攻撃ですか……気分が悪いです……」
 シーラが膝をつき手からスナイパーライフルが滑り落ちる。

「見られただけで届く攻撃なんてズルイなぁ」
 慌ててリーオも式神の背後に隠れ、皇帝の視線から逃れる。
「そっくりさんに身代わりになってもらおう」
 リーオはもう一人の自分を生み出し、本物のように振る舞わせて敵の注意を引き付ける。その分身目掛けて皇帝のサイキックエナジーが放たれ、分身は危険を察知してこそこそと逃げ出す。それを追跡するようにサイキックエナジーが飛び交い周辺を破壊する。
「今のうちに遮蔽物のある場所へ……何分、目立たないように動くのは得意でね」
 その間にと気配を殺し忍び足でそっと移動を開始する。
「ここなら良さそうかな。それじゃあ援護射撃を仕掛けるよ」
 リーオは戦いで破壊した通路の瓦礫に身を隠し、中口径のセミオート式ライフルを構えると皇帝を狙撃する。弾が皇帝の足に当たるところで弾かれた。
「まあ簡単には通らないのは分かってたけど、少しでも相手の意識を散らさないとね」
 敵の隙を生み出す為に、嫌がらせのように弾丸を叩き込み、反撃が来る前に離れて場所を変えていく。

「危なかったです……私も式神で皆さんをフォローします!」
 仲間が皇帝の相手をしている間に意識を取り戻したうららは、式神を積極的に仲間の中に入り乱れさせ、敵の狙いを散らし視線を塞ぐように展開した。
「まだまだこれで終わりではないです!」
 うららはさらに式神に身を隠しながら殺気を放ち、敵の視線を誘導しようと試みる。
「有象無象よ。支配してやろう。銀河を頂く我に従え」
 強烈なサイキックエナジーが式神達のコントロールを奪い、同士討ちが始まる。

「もうすこし……」
 じりじりっと焦る心を抑えてイサナはみかん箱を進める。
『おい、そろそろヤベーぞ。』
 周囲を窺うレイゲンが仲間の苦境を報せる。
「だいじょうぶ……」
 仲間を信じてイサナは慎重に距離を詰め、確実に当てられる間合いまで飛び出したい気持ちを我慢する。

「予定通りにはいかないものだね。だけどまだ負けた訳じゃないよ」
 仲間を守ろうとマルコは皇帝に銃口を向けてビームを放つ。皇帝がサイキックエナジーでそれを弾き、マルコへと視線を向ける。
「視界に入ったらダメってのはやりにくいね」
 式神の陰にマルコは姿を隠し、反撃のタイミングを探る。
「でも、銃のヤドリガミにできることは狙い撃つことだけさ」
 出来る事をただ愚直に続けようと、マルコは勘便りにビームを撃ち込む。
「煩わしい虫けらどもめ。我が視界より消えよ」
 サイキックエナジーにより式神が消されていく。
「まずいね。何とか打開しないと……」
 隠れる場所が無くなる前にマルコは反撃にビームを2連射で放つ。1発目は真っ直ぐ胸に、2発めは目標を外れて飛ぶ。1発目は皇帝のサイキックエナジーにより防がれる。だが外れた2発目が空中で弧を描き、後方から皇帝に襲い掛かり背中を穿った。
「小細工を……っ」
 不意を突かれた皇帝の声に怒りが混ざり、マルコに向けてサイキックエナジーが広がる。途中の邪魔な式神を消滅させ逃れようとしたマルコの精神へと入り込む。
「心を粉々にしてやろう。ただの物に戻るがよい」
「嫌だ……独りに戻るのは……」
 記憶が塗り潰されていくのを感じ、マルコは仲間の事を思い浮かべ心を侵食する力に耐える。苦しみながらも顔を上げるマルコの視界に、皇帝に向かう仲間の姿が映った。

「いくよ……」
『やっと出番か! 任せとけ! この距離なら確実にブチ込んでやるからよ!』
 イサナは身体の主導権をレイゲンに渡す。するとみかん箱を放り投げて皇帝に一足で飛び込む。
「まだ虫けらが隠れていたか」
『かくれんぼはお仕舞いだ。こっからは派手にいくぜ!』
 皇帝の視線がイサナに向けられサイキックエナジーが集まる。だがそれよりも速く棺桶に仕込んだ重機関銃が火を噴き、サイキックエナジーを乱して胴を穿つ。続けて四方から鋼鉄の鎖が皇帝の四肢を絡め取った。
『貰った!!』
 そこへ目の前にまで接近したレイゲンが棺桶を突きつけ、内部の炸裂音と共に杭を撃ち出す。放たれた杭は皇帝の胸中央を貫いた。だが皇帝の姿が消え、杭は虚空を穿っていた。
『あぁ?』
 突然姿を消した皇帝にレイゲンが訝しみ声を上げる。
「発狂するまで精神を切り刻んでやろう」
『やべぇ!』
 鎖が巻き付いた皇帝が隣に立っていた。そこで自分が錯覚していたのだと気付く。先ほど目が合った瞬間に精神への攻撃が始まっていたのだ。サイキックエナジーがさらに心の中を侵食してくる。
『これは、任せろ……だから、一発、ぶちかましてやれ!』
 力が抜けたように体が崩れ落ち、苦し気なレイゲンの声が消えイサナの意識が戻る。
「いっぱつ……ぶちかます……!」
 イサナは倒れたままロケットランチャーを構え、至近距離からぶっ放す。爆発が起き、巻き込まれたイサナの身体も後方へと吹き飛んだ。
「……まだ意識があったか……虫けらが、我にこれほどの傷をつけるとは……」
 皇帝の脇腹が丸く抉れ、大量の血が流れ出していた。それを強引にサイキックエナジーの力で押さえ込み、修復しようとする。だがその力は弱められ、血を止める程度の効果しか発揮しない。

「チャンスです! この機に私も一撃いれてみせましょうともっ!」
 仲間に続いて飛び出したうららは刀を抜き放ち、同時に念動力で短刀を浮かべて斬り掛かる。振り下ろす刀が肩を裂き、短刀が背中に突き刺さる。
「反撃といこう」
 ラウンツは取り出した零式収束砲に二丁拳銃を合体させた狙撃銃を構える。放たれる大出力ビームが、皇帝の薄まったサイキックエナジーを貫き右胸を貫通した。さらに残った浮かぶ数本の剣を上から雨のように降らせて肩を貫く

「銀河最強と名乗るだけあってその力は絶大だね。だけどたった一人じゃあボクらには勝てないよ」
 銃を構えたマルコはビームを放ち、身を守ろうとする皇帝のサイキックエナジーに穴を開ける。
「負ければ、この世界のキレイなモノが失われる。それはダメだ……!!」
 ここで負ける訳にはいかないと、飛び出したリーオは近距離からその穴に短機関銃を撃ち込む。ありったけの弾を叩き込み、皇帝の身体を傷だらけにした。
「これが私達の全力です!」
 シーラは落としたスナイパーライフルに飛びつき、片膝をついた状態から狙撃する。放たれる弾丸は狙い通りに皇帝の眉間に飛び、当たる直前サイキックエナジーの影響で僅かに軌道が逸れてこめかみを抉った。顔を血で染めながら皇帝がふらつき膝をつく。

「我を本気にさせるとは、虫けらには過ぎた力だが見せてやろう」
 巻き付いていた鎖が逆再生するように解け、皇帝の元にサイキックエナジーが集まる。それは星が命尽きる前に輝くように、強烈な黄金の光となって周囲に放たれる。
「刮目せよ。これこそ銀河の輝きである」
 放たれた力が猟兵達の精神に直撃し、近くに居るものほど衝撃を受けて意識が遠のいた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

春日・釉乃
【芋煮艇】で出撃
亞衿(f00351)に秘策があるみたいだから、あたしも協力するね
まずは亞衿の行動を見守り、機械鎧の『鶴姫』の[オーラ防御]で守りを固めて時が来るのを待つ

そして、亞衿の作戦が成功したら180秒だけ付き合ってあげるんだからっ

限られた時間の中で最大の火力を出すには…【獨孤究剣】を攻撃回数で発動!
[ダッシュ][空中戦]にて機械鎧のプラズマジェットで銀河皇帝に吶喊!
そして愛刀の『白雲去来』による[カウンター]攻撃!
[早業][鎧無視攻撃]で滅多斬りにするよ!

亞衿が敵のユーベルコードを止めてくれたんだから、あたしが二人分の攻撃しないとね
この世界の明日の為に…銀河皇帝、あなたを討つ!


才堂・紅葉
【芋煮艇】一郷さん(f00351)の策に乗ります。
一介の女子高生が銀河皇帝のUC封じに挑む。ロックじゃないですか。
弱点の立証の為、マインドは私が砕きます。

「ここが一番マシ。でも安全とは思わないで」
【蒸気王】のコア部分に一郷さんを搭乗させ、トレースで操縦。
絶対の先制攻撃は分厚い装甲を活かし、野生の勘と見切りで凌ぐ。銀河最強の攻撃が相手では蒸気王も私もボロボロですが、意地でも一郷さんを庇います。

先制を凌げば、地形を活かした忍び足で生身でマインドにカウンターで組み付き。格闘と怪力、メカニックとマヒ攻撃の対機人用間接技に特製スタンガンで束縛。二回攻撃で、大破した蒸気王で最後の出力による鉄拳を叩き込む。


数宮・多喜
【アドリブ改変歓迎】
【POW】
【芋煮艇】の皆と共に出撃するよ。

さあ、正念場だね!
アタシは一人じゃそこまで気の利いた小細工はできないから、
まずは回避に専念しながら機動力を活かして皆のサポートさ。
【騎乗】【操縦】【ダッシュ】で戦場を駆け回り、撹乱を狙う。
明後日の方向に走ったように見せかけて、
跳ね回る明石さんの足場になってやろうじゃないかい。
ブロック崩し、目標はマインドと皇帝ってね!
そうしている間に一郷さんがマインドを打ち止めにしてくれたなら好機!
春日さんを乗せながら、【サイキック・ブレイカー】を皇帝にぶち込んでやる!
二人乗りでいつもより大質量なんだ、
土手っ腹に穴を開けるくらいの意気で行くよ!


一郷・亞衿
【芋煮艇】で出撃。

敵は『生命維持機能を代償に』封印を解く。
流石に一度しか使えないとまでは行かないだろうけど、代償が必要な以上使用回数に限りはあるはず。
マインドは強いし、無限に近い回数使えるかも知れないし、他の技もある──でも、例え1無量大数回使えようが有限は有限。“そのユーベルコード”に限って言えば“弱点”に違いはないよね?

折を見て『使用回数に上限がある事』がそのUCの唯一の弱点だと指摘。
出現済のマインドも封じられれば良し、そうで無くとも他の人に対して先手を打てなくはなるはず。
庇って貰うにせよ、自身も攻撃を受けるのは<覚悟>の上!半殺しにされても発動するまでは持ち堪えてやる!後は任せたよ、皆!


明石・真多子
【芋煮艇】
大将首を狙えるなんて軟体魔忍冥利に尽きるね。この依頼、絶対にやりとげるよ!
まずは護衛のマインドが相手だね![暗殺]とは不意を打つこと、搦め手は任せて!
『タコの保護色能力』で透明になるのは少し時間が掛かるけど、真っ黒[迷彩]なら一瞬だよ。そしたら『タコスミデコイ』を撒いた墨分身で攻撃を[おびき寄せ]だ!

初撃を凌いだら『バネ触手』を使った全力[ジャンプ]の【アサルタコ】で不意打ちの強襲!
防がれたとしても、それを足場にさらに跳んで本丸の皇帝を狙うよ。

深海に耐えられるG耐性と骨の無い衝撃吸収軟体ボディで、ピンボールのように跳ねて皇帝とマインドを交互に狙って連携させないように立ち回ろう!



●落日
「倒しても倒しても湧いてくる。力を回復する時間が必要だ」
 血を流しながらも立ち上がった皇帝は、光背に残った力を籠めて新たなマインドを生み出す。
「我を守れ、敵を近づかせるな」
 戦闘が長引き、皇帝は満身創痍となっている。そこへ芋煮艇に所属する猟兵達が共に戦場に降り立った。

「大将首を狙えるなんて軟体魔忍冥利に尽きるね。この依頼、絶対にやりとげるよ!」
 芋煮艇のみんなと一緒ならどんな敵とも戦えると、明石・真多子(軟体魔忍マダコ・f00079)は気合十分で決戦に挑む。
「まずは護衛のマインドが相手だね! 暗殺とは不意を打つこと、搦め手は任せて!」
 タコの保護色能力で肌の色を変えて迷彩を纏おうとしていると、それを発見したマインドが銃口を向けてくる。
「迷彩は時間がちょっぴり掛かるけど、真っ黒にするのなら一瞬だよ!」
 タコスミを噴き出して敵の視界を覆い、自分の姿を隠してしまう。光線は狙いを外して壁を撃ち抜いた。
「お次はタコスミデコイで攪乱作戦だ!」
 真多子はタコスミの霧で人影を作り、マインドはそれを撃ち抜いて破壊していく。

「さあ、正念場だね!」
 気合を入れて行くよと数宮・多喜(疾走サイキックライダー・f03004)はバイクに騎乗して駆け出し、持ち前の機動力を活かして回避に専念する。
「アタシは一人じゃそこまで気の利いた小細工はできないからね。まずはサポートに徹するさ」
 全く違う方向へ駆け出したかと思うと、急に方向転換したり、緩急をつけたり、壁を走り抜けたりとバイクを多彩に操り、的を絞らせずに攪乱させる。放たれる光線が身体を掠めるが、掠り傷程度で支障なく走り続ける。
「どうしたのさ。銀河最強の攻撃はこんなもんなのかい?」
 軽口を叩きながらも、油断せずに攻撃を避けながら駆け抜ける。
「痴れ者が。跳び回るしか能のない兎と云えども獅子を怒らせればどうなるか、その身で味わうがよい」
 皇帝の姿が消えた。そう思った瞬間、頭で考えるよりも先に体が動き、多喜はバイクを倒しスライドさせた。すると光剣が横に薙がれ、脇腹を浅く裂いた。目の前には皇帝とマインドが現れていた。
「転移能力ってやつだね」
 すぐさま追撃の刃が振るわれ、多喜はバイクを傾けたまま走らせ距離を取る。
「今のを躱したか。兎にしてはよくやる」
 皇帝が見下すように多喜に視線を向ける。どれだけ素早く動いても一瞬で間合いを詰められるのでは逃げるのは容易ではない。多喜の背中に冷や汗が流れる。
「何回だって避けてやるさ」
 相手が強敵であるのは最初から分かっている。挑戦的な笑みを浮かべ、多喜はまたバイクで疾走する。その背に向けてマインドが銃口を向けた。

「敵は『生命維持機能を代償に』封印を解く。流石に一度しか使えないとまでは行かないだろうけど、代償が必要な以上使用回数に限りはあるはず……」
 少し離れた場所で、白いマスクで口元を隠した一郷・亞衿(奇譚綴り・f00351)は、得た皇帝の能力の情報を精査し攻略方を考える。
「マインドは強いし、無限に近い回数使えるかも知れないし、他の技もある──でも、例え1無量大数回使えようが有限は有限。“そのユーベルコード”に限って言えば“弱点”に違いはないよね?」
 他の猟兵達の戦いからマインドは一度に一体しか出ていない事を調べ、何かしら制約があるか負担があるに違いないと推測する。
「上手くいけば180秒間マインドを封じられるはず。そうで無くとも他の人に対して先手は打てなくなるはず」
 そう考えた亞衿はいつ使うかのタイミングを考える。効果があったとしても何度も効く可能性は低いだろう。相手は圧倒的な格上。一度使った搦め手は対応されてしまうはずだ。無闇に使えば大した効果を得られない。それに何よりまずこちらがユーベルコードを発動する前に皇帝の先制攻撃を逃れなくてはならない。

「一介の女子高生が銀河皇帝のUC封じに挑む。ロックじゃないですか」
 作戦を聞いた才堂・紅葉(お嬢・f08859)は楽しそうに蒸気ゴーレムを呼び出した。
「確実に皇帝を倒す為に、マインドは私が砕きます」
 任せてくださいと胸を叩いた紅葉は、少しでも頭脳役の亞衿の安全を確保する為に蒸気ゴーレムのコア部分に搭乗させ、トレースで操縦して起動する。
「ここが一番マシ。でも安全とは思わないで」
「大丈夫。自分で避けるより絶対安全そうだよ」
 絶対の保証はないと呼び掛けると、亞衿は信頼していると笑みを返す。それに応えようと紅葉はゴーレムを歩ませ、敵を視界に収め動きを見極めるように目を凝らす。するとマインドが無造作に光線を放つ。それに反応して紅葉は横にステップするが、大きなゴーレムの身体では避け切れず脇腹と左腕が肘から持っていかれた。さらに追撃の一撃が撃ち出され、ゴーレムの右腕を盾にしてガードする。だが、右腕が砕け肩まで吹き飛び、仰向けに倒れる。
「もうボロボロですが、初撃は何とか躱せました。ここからは生身で行くしかありませんね」
 一瞬にしてゴーレムは両腕を破壊されて戦力としてはほぼ使い物にならなくなったが、先制攻撃を逃れるという目的は達した。
 紅葉と亞衿がゴーレムから飛び出す。だがそこをマインドに狙われていた。ブースターで加速し接近したマインドが光剣を振り下ろす。そこに横から人影が飛び込んだ。

「亞衿に秘策があるみたいだから、あたしも協力するね」
 武者甲冑の形をした機械鎧『鶴姫』を纏った春日・釉乃(”CHIPIE”・f00006)は、オーラで守りを固めて2人の前に割り込み、太刀を横にして敵の重い一撃を受け止めた。
「でもそう長くは持たないよ!」
 じりじりと上から押し付けられるのを、釉乃はぐっと腰を落として耐える。腕力も体重も負けている。このままでは押し切られるのが目に見えていた。時間を稼いでいる間に紅葉は気配を消すように動き出し、亞衿は下がって慎重に勝負を決めるべき一瞬を見計らう。
「重いのよ!」
 2人の気配が離れたのを感じ取り、釉乃はすっと力を抜いて敵の刃を滑らせ、地面に振り下ろさせた。そして胴を薙いで敵の背後に回り、背中を斬りつけようと太刀を上げる。するとマインドが肩の関節などないように腕を回し背後へと銃口を向けていた。
「っこれだからロボットは!」
 悪態を吐きながら釉乃は至近距離で放たれる光線を太刀で受け流し、横へ回り込みながら太刀を振るい、腰に斬りつける。だが同時に敵の光剣も横に振り抜かれ、釉乃は最小限のダメージで済むように鎧の左肩で受ける。鎧が裂け中から血が流れる。それでも止まる事無く刃を走らせ、釉乃は切り結び続ける。

「ここからが軟体魔忍の本領発揮だよ!」
 迷彩を纏った真多子は、バネのように触手を使って飛び上がり、壁、天井と吸盤を張りつけて皇帝の頭上を取る。そして天井をバネ触手で蹴って砲弾のように急降下強襲を行う。
「お命頂戴!」
 そして皇帝の頭に触手を叩きつける。だがそれはマインドの腕によって防がれた。
「隙ありね」
 皇帝を守る為に隙を見せたマインドの背中を釉乃が深く斬りつける。
「まだまだ! 軟体忍法、人間砲弾の術!」
 真多子はマインドの腕を蹴って皇帝にもう一度突撃すると、皇帝は纏うサイキックエナジーで真多子を逸らす。だが真多子はそこでまたピンボールのように飛び跳ね、マインドにぶつかって次は皇帝と、攻撃を仕掛け続け、敵戦力の分断を計る。するとマインドが壁や床を撃ち壊し、跳ね返る足場を潰しに掛かった。
「来な! 足場になってやろうじゃないかい!」
 着地点にバイクを走らせた多喜が足場になり、真多子が敵に向かって飛び出す。
「ブロック崩し、目標はマインドと皇帝ってね!」
 何度も弾き跳ぶ真多子の壁となるべく、多喜はバイクをターンさせて動き回り、敵とバイクとの間を往復させる。
「珍種の宇宙生物か? 下等生物だろうと銀河の王たる我の上を遮る事は許されん」
「宇宙生物じゃなくて、世界を守る軟体魔忍だよ!」
 飛び回る真多子の軌道を読んだマインドが光剣をフルスイングし、打ち返すように多喜にぶつけて纏めて吹き飛ばした。

「ゴーレムが無いからといって、侮ってもらっては困ります」
 そこへ忍び足で近づいた紅葉は、そのマインドの伸びきった腕を取り関節を折るように怪力で捻じりながら、特製スタンガンを押し付けて感電させ拘束する。だがマインドも力任せにそれを引き剥がそうと腕に力を込める。
「流石に力勝負は無理がありますか」
 ならばと、紅葉は蹴りで足を刈ってバランスを崩し、マインドを押し倒した。
「止めよ」
 そこへ釉乃が達を振り下ろし、マインドの上半身を真っ二つに斬り裂いた。マインドが機能を停止して動かなくなる。
「無駄な事を。幾たび倒したところで、新たに生み出すだけのこと」
 皇帝は新たなマインドを生み出さんと、封印を解く力を集める。

「今!」
 マインドが新しく生み出されようとしているこの時こそ待ち望んだ好機と、亞衿がマスクの下で口を開きユーベルコードを発動しようとする。するとギロリと皇帝の殺意が向けられた。息が止まるようなプレッシャー。それは個人が放ったとは思えぬ、銀河に届くような錯覚を覚えるほど強大なものだった。その威圧から護るように釉乃と紅葉が前に立つ。そんな仲間達の背に守られ、亞衿は覚悟を持って言葉を口にする。
「マインド・クリエイションは『使用回数に上限がある』」
 亞衿がそう皇帝のユーベルコードの弱点を指摘する。帝国に虐げられ殺されてきた亡霊の群れが皇帝を覆い尽くし、その力を封じ込める。するとマインドを生み出そうとしていたエネルギーが散って消え去った。
「莫迦な――我が力が封じられただと?」 
 戦いの中、初めて皇帝が僅かに慌てた様子を見せる。
「180秒の間マインドは生み出せないよ。後は任せたよ、皆!」
 手応えがあったと確信した亞衿の言葉に一斉に芋煮艇の仲間達が動き出した。

「180秒ね。亞衿が敵のユーベルコードを止めてくれたんだから、あたしが二人分の攻撃しないとね」
 釉乃は限られた時間の中で最大の火力を出す方法を導き出すと、駆け出し機械鎧のプラズマジェットで加速して吶喊する。
「この世界の明日の為に……銀河皇帝、あなたを討つ!」
「力を一つ封じた程度で勝ったつもりか」
 皇帝は黒い船を呼び出そうとするが、それよりも一手早く釉乃はすれ違いながら太刀を横に薙いで胴を斬り、着地して振り向くと刀を返し背中を逆袈裟に斬りつける。振り向いた皇帝が腕でガードするが、その上から連続で滅多切りにして両腕を赤く染め上げる。最後に大上段に上げた太刀を振り下ろし。右腕を斬り飛ばして頭から真っ直ぐ刃を走らせた。
「銀河の王たる我が頭から血を流すだと? ありえぬ。愚者の刃が王を討つなどありえぬ!」
 皇帝はサイキックエナジーを昂らせ釉乃を弾き飛ばす。
「チャンスだよ、サイキック・ブレイカーを皇帝にぶち込んでやる!」
 起き上がってバイクを立て直した多喜はアクセル全開でサイキックエナジーを放って皇帝への道を作る。
「二人乗りでいつもより大質量なんだ、土手っ腹に穴を開けるくらいの意気で行くよ!」
「ゴーゴーだよ!」
 バイクの後ろに真多子を乗せて道を走り出し、限界まで上げた速度で突撃する。バイクが衝突しサイキックエナジーを突っ切って皇帝の身体が撥ね飛ばされ宙に舞う。
「いっくよー!!」
 そこへ後ろに乗っていた真多子がバイクを蹴って砲弾のように突進し、追撃で皇帝の背中にぶつかり壁に叩きつけた。真多子はその反動で反対側に飛んで行く。
「我は銀河を統べる覇者! その我がこのようなところで躓くはずがない!」
 よろりと皇帝は起き上がり、サイキックエナジーを集め始める。
「さあ、最後の締めといきましょう。女子高生の力を見せてあげます」
 紅葉は大破したゴーレムに乗り込み、残りのエネルギー全てを推進力に変えて突撃する。両腕を失ったゴーレムは頭から突っ込み、皇帝を押し潰すように壁に挟み込んで衝突した。衝撃で壁に穴が空き皇帝の身体が床を転がる。そこへずっとピンボール状態で速度を上げていた真多子が、多喜のバイクで角度調整して皇帝に突撃した。ぐちゃりと皇帝の身体が潰れその身体が薄っすらと消え始めた。

「我は銀河皇帝……倒れようとも幾度も蘇る。最後に勝利を掴むのはこの手だ……。覚えておくがよい。この場の勝利など仮初のものだという事を」
 倒れたまま皇帝は残った片腕を銀河に伸ばし、『骸の海』へと消え去った。
「一度倒せたのなら何度だって倒せるよ。蘇ってもまた倒したらいいよね!」
 そう言って亞衿が仲間達を見渡すと、それに応え仲間達が頷いた。
「大将首討ち取ったよ!」
 真多子の大きな声に、この戦場に集まっていた猟兵達の歓声が重なった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月24日


挿絵イラスト