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|愛《それ》以外全て投げてまで進んだとして

#獣人戦線 #クロムキャバリア #ヨーロッパ戦線 #ゾルダートグラード

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 |戦争こそが世界で最も原始的な変化だ《A new world has began, that many animals live.》。

 悲劇のバランスを誰が取っている、答えは6つも勢揃いの強大な|超大国《ディストピア》。とりわけゾルダートグラードは機械趣向、ドイツ等ヨーロッパ方面に鋼鉄要塞なんぞ構えて不自然な|獣人《へいし》や無慈悲な|戦闘車輌《キャバリア》なんぞ量産し続けているから“グラード”なんですか。
 じゃあ当のドイツにフォーカスしてみよう――まさに市街地ですといいたげな光景を塗り潰す戦火、凶悪な緑の実験兵器の数々が地に聳え立ち、プロペラ搭載の鈍い鋼鉄ボディの|クソ野郎《キャバリア》共が両腕の先を開いてご挨拶、絵具でも溢したかのような銃弾の攻勢に動物たちの屍が既に築かれ続けるばかり。
「はあっ、はあっ――ああクソったれ!!」
 おや、|悪態《SOS》が聞こえるようだ。こんな地獄の真っ只中を、ほぼ人間に等しい身なりのウサギくんが銃を撃ちながら全力疾走。心の涙が溢れそうだ、胸に秘めたる微かな|生命の灯《おもいで》。
「俺はまだ死にたくないんだ、今まだ逃げてる家族がぁ、」
 このどうしようもないドイツの戦火から逃れる事の出来た妻。
 紡いだ未来へと続く3人の|子供《いのち》。
 それだけが男の心を壊さず繋ぎ止めていた。
「あっ――いっ……てぇ………!!」
 だがそれこそがまさに悲劇だった――転んだウサギの先に偶然在った“杖”。
 まるで騎士の如くそこに居る、空っぽの|黒と銀《くろとがね》。ボロボロな建物を背にしてぎりぎりウサギくん以外の誰にも知られない。
「……ぁ」
 どこか、誘われているようだった。救われているようだ。共に家族を救おうと言ってくれているかの如く。
「俺は、これが、あれば」
 息を呑んで、疲れと痛みで上手く動かない手足でもがいて、汚れた軍服のことなんぞもう頭の中から弾いちゃって。
「家族を、護れるんだ」
 |根拠の無い確信《A dead end stands there》――気づいた時にはウサギくん、その機体を動かす事が出来ていて。
「行くぞ、未来の為に」
 どくん、どくん。
 未来を護りたいが為にしてしまったレベルアップ。
 その機体の名を。

「570263号……とそのウサギは言っているそうだが」
 グリモアベースの片隅で。
 人形みたいな無慈悲の男が、また夢を視ている。
「単純に伝えよう――破壊しろ」
 性懲りも無く、悪を許さぬ怒りを剥き出しにして。
「このデカブツは載った者の精神を直接蝕む。家族を想う愛、それをピンポイントで利用される形になった結果ウサギは図らずしも敵軍の尖兵と化してしまったわけだ」
 許せぬのはその利用の瞬間を止められぬこと。そして、辿り着くまでの間に利用されるがままにしておくしかないこと。
「獣人戦線ではオブリビオンだけじゃなく、大規模な戦争そのものが常に敵になる――だからあのウサギは、善悪の区別を一時的に失わされ……」
 ――善の光に浸り続ける資格を永久に失う。
「お前たちに出来るのはあいつを殺さず、被害を最小限に留めること。そして俺に叶うのはお前たちをテレポートで運ぶこと」
 糸井・真海が言葉を語り終えた瞬間に、この場に猟兵が織り成す大渋滞の出来上がり――そんな景色になることが目に見えていて。
「そのガラクタの所在も、今回破壊するべき要塞『グラード』が何処にあるかも伝える必要は無い。だって今回は、救われるべき一人の男の情報のみが浮き彫りになり、要塞の場所に関する情報が夢から抜け落ちていたのだから」
 しれっと吐いて捨てる異常事態。今回は自分たちでそれら全て探り当てろと。
「片っ端からキャバリア共を壊していれば、その内分かるかもな?」
 銀のグリモアがぴかり――過去最高の密度で押し寄せていく|猟兵《おまえ》たち。
 善悪を区別し直す、破壊任務という名の救命戦争。


川内主将
 お世話になっております、川内主将です。
 勢いだけで獣人戦線を押し上げて行こう――ぴゃあもう我慢出来ねえ。
 全3章構成でして、本来鋼鉄要塞グラードに潜入すべきシナリオフレームではあります。但し今回申し訳ないことに過去最高レベルで予知が乱視を起こしており、少数精鋭で忍び込むべきところを第1章、第2章共に集団敵のキャバリアたちを破壊しながら進んでいかなくてはなりません。そして第3章のキャバリアですら敵指揮官は不在、不自然にも運悪くキャバリアを見つけ乗ってしまったウサギの獣人『アムレス』(獣人梯子5)が敵指揮官の代わりになってしまう形として戦線を無自覚に破壊しようとする事態が起こっています。
 要するにつまり、ドイツの街で潜入という名の大行進を繰り出して敵を壊し人命を救いついでに要塞を潰そうというお話です。
 今回第1章の断章執筆は無しですが、勿論巻き込まれの住民たちも全章通してキャバリアに狙われる存在でありますので、そちらも護りながら戦っていきましょう。
 但し、世界の性質そのものが戦争である故、全ての住民を守り通せるかどうかの保証が効きません。そこだけご了承くださいませ。
 過去最高にごちゃごちゃした始まりではありますが、皆様のプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『試作兵器実験用パンツァーキャバリア』

POW   :    試作型荷電粒子砲収束式
敵を狙う時間に比例して、攻撃力・命中率・必殺率が上昇する【荷電粒子】を武器に充填し続ける。攻擊すると解除。
SPD   :    試作型荷電粒子砲連射式
レベルm半径内の対象全員を、装備した【大口径荷電粒子砲】で自動的に攻撃し続ける。装備部位を他の目的に使うと解除。
WIZ   :    近接防御火器システム
【全身に装備されている対空機関砲】で射撃している間、射程範囲内の味方全員の行動成功率を若干増やし、敵全員の成功率を若干減らす。

イラスト:良之助

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シプラ・ムトナント
対キャバリア戦、要塞の捜索、人命救助。
厳しい戦場ですが……無理を通してこその猟兵、ですね。この任務、承りました。

まずは|衛生兵《メディック》の本分を果たします。
「怪我をした方は『メディック!』とお呼びください!衛生兵がすぐに駆けつけます!」
既に戦闘は始まっているでしょう、声を張り上げてユーベルコードのキーワードを伝えます。

これで『メディック・トリアージ』による瞬間移動と「救急カバン」内の医療器具・物資による、【医術】に基づく治療が可能になる……一人でも多くの命を救います。

敵キャバリアと遭遇した場合、「吸着手榴弾」を【投擲】して攻撃です。
内部が剥き出しの箇所に吸い付けて、効果的に破壊しましょう。



 吸えば吸う程に|重苦しい《いつもの》空気。
「対キャバリア戦、要塞の捜索、人命救助」
 市街地を見渡してみて。そこら中で獣人共が、梯子の数問わず銃やら剣やら手に必死の抵抗、でも無数の着弾音と破砕する地面の欠片が――動物な人々が次々倒れゆく光景が。
「厳しい戦場ですが……無理を通してこその猟兵、ですね」
 世界の欠片一つ一つが、求める助け。
「この任務、承りました」

|使命を果たせ《What do you wish?》。

 お前を狙うように大地をなぞる弾痕の嵐――けれど衛生兵の声は一際大きく。
「怪我をした方は『メディック!』とお呼びください! 衛生兵がすぐに駆けつけます!」
 青空を愛した羊――白い白い羊の声。既に身体がボロボロな誰もが振り向いて――あらいけない、緑の|試作兵器《よつあし》までもが次々顔を出して、その|システム《対空機関》の砲を向けて。
「「「メディーーーック!!」」」
 |鋼の衛生猟兵《シプラ・ムトナント》が聴いていた。無慈悲にも銃弾の嵐が埋め尽くすようにばら撒かれて――おや、そこに居ない――瞬間、内部から爆発し出して崩壊する|ガラクタ《キャバリア》さん。

「はい――一人でも多くの命を救います」

 |全てを救う意志《Jump to the m'aider》。物陰に隠れし瀕死のイヌさんの眼前にこんにちは、黒カバンより注射器やらバンテージやらその他医療用の様々な薬などから適切に迅速に選択して、出来ること全て施せば良し。猟兵だもの、時間などそれ程かかりはしない――一人を助ければ、暖かい声をかけて立ち上がらせ――応えゆく瞬間移動、その羊の有り様をナイチンゲールに準えることだって叶うのではと、8回ほど繰り返した先で試作兵器の真ん前に。足が傷ついて竦んで動けない|獣人階梯4《もふもふなネコさん》もご一緒か。
「この状況を絶対に切り抜けて、目の前の命を助けなくては」
 訓練の成果を応用してみよう、1本ならば跳ね返るが、2本抜けばぴたりと吸い付く機能性。勿論ダブルに抜いちゃって、ネコさんを庇いつつ投げていけ。どれだけの対空性能が突き刺さるだろう、シプラのお肌に一発掠っただけで済んだので救いがある。でかい緑色はと言えば――脚の付け根の隙間に呪いの糊が張り付いた御蔭で欠片も残さず爆散だ。
「大丈夫です、わたしがいますから」
 今度は傷口の消毒から始めまして――|新兵がお助けします《Good job, rookie》。

成功 🔵​🔵​🔴​

枯井戸・マックス
「片っ端から壊して救って走り回れってか。忙しないね」
だがその為にここに来た
俺の手の届く場所で誰1人死なせてたまるかよ

ゼノシリウスで街中を走り回り、キャバリアを発見し次第命中率重視のUCでモノアイを狙い撃つ
時間はかけたくないし、こちらを狙わせるつもりもない
もし敵に囲まれたり時間がかかってしまったら、最も荷電粒子がチャージされている奴から優先的に砲身に弾丸を撃ち込んで暴発させてやる
その間の運転はゼノシリウスの自立軌道に任せるぜ

「戦いも珈琲も一緒さ。じっくり待つのも大事だが、タイミングを逃したら台無しだ」
って俺もグズグスしてられない
俺に出来るのはとにかく速く疾く走り回って、悲劇を未然に防ぐ事だけだ



 常に悲鳴に満ちていた戦火が燃え出して居る。
 ここじゃ誰もが|命の危機《Party dancer》、荷電粒の着弾余波に吹き飛ばされてShall we dance?
「片っ端から壊して救って走り回れってか。忙しないね」
 その為ならば幾らでも|踊《はし》ってみせて喫茶のマスター、古びて|正気《Sanity》でも削りそうな仮面が似合えば枯井戸・マックス。
「俺の手の届く場所で誰1人死なせてたまるかよ」
 その為にここまで来た――丸のサングラスは壊すなよ、自我を抱きし狼のバイクがその|魂晶石《ガソリン》を唸らせればエンジン全開、獲物を見つけては縦横無尽、片手で取り回す|艶消しの黒《マンデリン》が織り成すは痛打必中の浪漫。
「こいつは小手先無しの経験の業ってやつだ」
 向けてみて――|破砕《one》。かの緑の試作兵器の奥底で嗤っているような紅い灯を吹き消せば瞬く間の爆風、傷だらけの誰も彼もが振り返ろうとしても影を捉えることすら至難の業。囲ませることすら許さねえ運転技術――|引き金《two》、|引いて《three》、ただ待つ それだけのお話。見てみろ、先ほどよりも負傷者が出るペースが明らかに遅いのだ。
「……ドリップの調子はちょっと悪いな」
 視界に一瞬でも入ったぞ、民間人が鴉雀兎、キャバリアたちに囲まれている様を見つけたならば|自動操縦の出番です《It depends on the auto mode》、|集団空間《エンゲージ》の隙間に上手いこと入りつつ判断だ、誰が最も多くの|粒子《つぶ》を集めている?
「だが、俺に言わせたら浪漫が重要だ。タイミングさえ合えば――!」
 Check this out. 向けた先の一機の黄色な砲を|優先《はじめ》として、全てに流れるように|致命傷《critical》、出来上がりましたならば|召し上がれ《It has done》。
「戦いも珈琲も一緒さ。じっくり待つのも大事だが、タイミングを逃したら台無しだ」
 助け出した人たちが|呑み込めねえ《Fascinated》。やるべきことを見極めて。
「って俺もグズグスしてられない――ここは危ないぜ、早く逃げな!」
 手を伸ばす為に計る|瞬間《timing》。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロウガ・イスルギ
動けねえヤツはコイツに乗せろ!動けるヤツは自力で逃げろ!
誘導はしてやらあ!

ゼロウォリアーでの応戦、陽動、囮に並行して|自動操縦《オートドライブモード》のムゲンストライカーを|この状況に相応しい形《輸送トラック》へ変形、避難民の【救助活動】及び誘導を行う

射線が避難民に向かないよう留意し【残像】【カウンター】【早業】にて
攻撃回避
クラウ・ソラスによる近接攻撃とグレイプニルXEEDのUC発動による
遠距離攻撃を織り交ぜ撃破を狙う
荷電粒子が充填された時こそ狙い目。溜め込みすぎると身体に悪いぜ!?

止めなきゃならねえヤツがいる!ソイツがこれ以上地獄を作り……
地獄へ堕ちる前に!
邪魔はさせねえぞ、屑鉄どもがッ!!



 それでも傷を負う獣人たちが耐えねえもんだ――弱肉強食の|階梯《はしご》がそろそろ壊れそうだぞ。
「動けねえヤツはコイツに乗せろ!動けるヤツは自力で逃げろ!」
 誘導はしてやらあ! と張り上げろ声を、そこにいるのは折れる事の無き我を持った白朧の虎。
「行くぜゼロウォリアー! まずは人命救助だ!」
 Unseenは今は重要じゃない、黒黄色白の開闢闘士がキャバリア共の数を少しでも減らす為参上仕る。|自動操縦《オートドライブモード》のイカしたUFOは既に輸送トラックに様変わり、ドアさえもが自動で開いて傷を負ったものたちを出来る限り拾い上げるその様、まさに|無限《ムゲン》の可能性を切り拓く雄姿であることだ。
 雄姿がもう一つ――逃げゆきながらその活躍を見る階梯0のオオカミが話していたことには。
「あれは……正しく天地を開闢せし傭兵だな……」
 ところでこの素晴らしき巨体が虚無を動力源としたのはオブリビオンマシンだからですか――民を一人たりとも穢すことの無い洗練されし回避機動。レールガンの粒子、ちりりと機体に掠るのみ、既に廃墟であった一つの建物が粉々に。かの雄姿の背より飛び出すが伝説を冠するRXの刃――|必勝不敗《クラウ・ソラス》。緑のボディを圧し裂いて。
「まだまだだ! 溜め込みすぎると身体に悪いぜ!?」
 巨体の|橙《ひとみ》を通して知覚している――何機も敵機がのろりとやってくる中、極悪の粒子を溜め込んだ奴にはフォースなるウィップを伸ばしてやれ。周りの雑魚共を薙ぎ払いながら、重傷者も軽傷者も護りながら、ぎゅるりと|標的《そいつ》を捕まえて。空にでも浮かばせて――|墜落《done》。
「よお、パズルは得意か? 貴様らがピースになる方の――」

 おや、何か遠くで聴こえますよ。
 ――邪魔をするなぁ、俺は家族をお前たちみたいなやつから――!

「…時間がねえ」
 燃えている。切り替えの早いはずの心が、奪われし|存在証明《レコード》共を差し置いて。
「止めなきゃならねえヤツがいる! ソイツがこれ以上地獄を作り……地獄へ堕ちる前に!」
 荒々しさを追加せよ――操られし|こころ《m'aider》の方向へ、誰も死なせずに。
「邪魔はさせねえぞ、屑鉄どもがッ!!」

成功 🔵​🔵​🔴​

イーブン・ノルスピッシュ
連携アドリブ歓迎
この街の住人も、あのウサギも、まだ救える可能性がある
その僅かな希望があれば十分だ

安全地帯へ続く地下トンネルを掘りながら敵機の傍まで接近する
住人の避難に役立てばいいが
敵機の足元周りは、かなり浅い位置にトンネルを通す
簡易的な罠だ
上を通れば落とし穴のように抜け落ちるだろう
UCで跳躍力を強化
建物の壁も使った三次元的機動で狙いを絞らせないように
隙を見て機体に取り付き、まずは目立つ砲塔から破壊させてもらう
直に押し当てたパイルバンカーを起動するぞ

体の奥底で炎が揺れるような滾りを感じる
|お前達《オブリビオン》を|地獄《骸の海》へ叩き返す
俺はきっと、その為に
死の淵から這い戻って来たのだろう……!



 地の鳴る音を聴いた者たちよ、下を見るな。振り返るな。
(この街の住人も、あのウサギも、まだ救える可能性がある)
 |本名《なまえ》を持たぬ|戦闘猟兵《Scorcher》よ、その|獣人階梯4《もふもふ》な体躯でひたすらにトンネルを掘れ。希望を失うな。止まるな。
 二つの|出来事《いし》が交差したならば、微かな揺れが轟音と成りて。緑のキャバリア共がいつの間にか3、4機、ぶち開いた穴の底。
「その僅かな希望があれば十分だ!!」
 ウサギの脚が跳躍の力を溢れ出させ軋み出して――反対にイーブン・ノルスピッシュが飛び出して。忍者ですか、鳥ですか? |否、兎が壁を蹴り飛ぶ図《No, he is a rabbit.》
「邪魔な奴らめ、お前達の相手は俺だ――」
 器用に緑一つに引っ付いて――持ち出したる対戦車ライフル、大口径+パイルバンカー=50-50の方程式が接着した黄色の砲塔に崩壊を告げる。さあ2機目、3機目まで一瞬にして爆発、
「っ!?」
 ところで狙いを定めようとした4機目の荷電粒子が連射されるようにお前に触れ続けるのはどんな悲劇だ。思い切り筋肉にひりついた熱、揺れる内の臓、地に堕ちたお前。そこに迷い込むように銃を撃ち続ける|ネズミさん《獣人階梯5》――

 まずい。

「危ないっ!!」

 庇おうとして――間に合わねえ。後から追いついた追加の2機の分まで――
 絶望が、ネズミさんを宙に舞わせるまで。

 ぱた、ごろごろ。

「おい、大丈夫か――」
 必死で助け起こして――瞬間、察してしまう。|温度《Life》。
「あいつらを……やっつけて。ぼくらの、代わりに」

 |かくん《Lost》。

「……クソが」
 ぐらり、ばぁん、ごうっと燃えるようだ――お前の奥底で滾る、超絶にして不滅の焔。

 エディプスの手招きが報せているのだ、このような激しい衝動が、後から囲むようにのそりとやってきた緑のキャバリアの数々を、跳んで叩き壊していくのだと知れ。
 6どころじゃない、倍を叩き壊した、否連鎖していく――衝動に決着などあり得ない。
「|お前達《オブリビオン》を|地獄《骸の海》へ叩き返す――」
 ドッグタグの数々をその右手に握りしめてまで拳を振るう|理由《reason》。
「俺はきっと、その為に」
 これは復讐だ、尽きることの無い心の痛みなのだ。
「死の淵から這い戻って来たのだろう……!」
 激昂の余りに|衝動《ふる》えて――|10分《Be even》。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ジャドス・ジャンジダ
(アドリブ、絡み歓迎)

さすがゾルダートの試作機だ、訳のわからん光線で全部を消し炭にしてきやがる。
混戦ってのもあるが、おかげでこっちも苦戦してるな。
おもしれぇ、お礼に綺麗な花火を見せてやる。
俺とお前らの命の輝きってやつをなぁ。

パンツァーキャバリアに乗ってUC発動。
辺り一面を更地にするのはまだ早い。
なら逃げる奴や他の連中の援護もかねて、広範囲の敵機だけを撃滅していく。
狙う時間なんてやらねぇ、相手が撃つ前にこっちが当てる、ばくち打ち(ギャンブル)だ!
自分の命をベットしてるんだ、黙って的になる気は無いぜ!
お前らも命がけで撃って来な!!!

楽しもうぜ試作機の玩具共!
すぐにスクラップになるんじゃねぇぞ!



 積み重なりし時間、希望に傾きだした|戦場《battlefield》。
 しかして未だ敵機の数が0にもなりやしねえ、死ねえとばかりに緑の|羅列《ぐんたい》がぬるっと現れ残しやがるんです荷電粒子。そろそろチャージ時間が長くなってきた為に着弾して抉れる瓦礫だの大地だのが――
「さすがゾルダートの試作機だ、訳のわからん光線で全部を消し炭にしてきやがる」
 まだまだ吹き飛ばされて居る生命共、お空におさらばしてくれるなよ。荒れに荒れたおかげで|戦いに生きるクマ《ジャドス・ジャンジダ》がお怒りだ、すぐさま大地に立つが野蛮のパンツァー。搭乗したならおもしれぇと噛み砕け、|夜空《こころ》に咲く綺麗な花火――見せてやる。
「俺とお前らの命の輝きってやつをなぁ」
 人型のそれを動かしてみて、そこに在るのみで傷だらけの獣たちが多いに動きやすくなるもんだ。埒外と成る前の|戦法《routine》、全ての武装が既に|解放《ほんき》を見せているのも仕様です。
 動けないか――|ちょうど近い距離に見える奴全てにぶっ放せ《No, it stands like the god of forest》。瞬く間に|爆音《ひめい》を上げる緑共、形を崩してスクラップ。自然と人々が|隙間《lucky》を求め逃れ行く、立ち上がれる獣たちが、よりキャバリアを壊しやすいように銃を|咆哮《うな》らせる――。
「狙う時間なんてやらねぇ、相手が撃つ前にこっちが当てる、|ばくち打ち《ギャンブル》だ!」
 撃ち漏らしなんぞあるわけが無いが、やけに遠くから狙ってきた一条の閃光、野蛮さ溢れし|機体《ボディ》に掠るが問題無し、粒子すら沁み込まずに誰も|死神《おまえ》を止められねえ。じゃあ代わりに豪雨でも降らせてやろうか――ワンボタンにてリーヴェニにポッドより幾つものミサイルが着弾です、本日の天気予報なんてスコールもいいところ。遠くの試作兵器までもが爆ぜて|破滅《fold》。
「自分の命をベットしてるんだ、黙って的になる気は無いぜ! お前らも命がけで撃って来な!!!」
 |粗暴《ゆうかん》な|優秀戦士《暴れん坊》がくれてやるぜ、休み無き破滅の世界。お次に3倍で唸るのはどいつだ、稲妻、大嵐か。
「楽しもうぜ試作機の玩具共! すぐにスクラップになるんじゃねぇぞ!」
 |熊が征く、極寒の地より輝きを目指し《Don't worry, it will be sunny someday.》。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クゥ・クラウ
アインベルに搭乗

『今回もなかなかに興味深いね』
AIのジョン・ドゥが言う。
『オブリビオンの見本市のような世界か』

観測機、ゲイザーを飛ばして、情報を収集。
……取り残された住民を確認。
『救助活動は後だ。僕らには他に適した役割があるハズだよ』

天翼を起動、光の粒子を振りまいて飛行する。
相手の攻撃を避難民がいない方向に誘導。敵の注意を上空に集めれば地上への被害も減ると思う。
回避行動しながら宙に残した光の粒子で目をくらまし、シールドを構築してダメージを軽減させる。
(残像3、ジャミング3、オーラ防御3)
UC【光霊子拡散誘導弾】。光の弾を敵に降らして目を潰す。
サブマシンガンと肩部のレーザーでとどめを刺していく



 灰は灰に、塵は塵になっていく世界。戦線の中で数々の試作兵器がぶっ壊れスクラップになりゆく様、獣の人々が猟兵の力を借り立ち上がり足掻く様。
『今回もなかなかに興味深いね』
 |誰でもない者の言葉を聴け《ジョン・ドゥが人間らしく喋って居る》。そこに既に在るのだ|古代の白城《アインベル》、エメラルドの光の線巡りしキャバリアのコクピットにて、端末が映し出したシルクハットマークがお前に語りかけてくるのだよ。
『オブリビオンの見本市のような世界か』
 其処彼処にわんさかだ、なら見つけるべきは救うべき者とクゥが考えた――星の如く流れ征く|観測機《ゲイザー》4機、彼らが直ぐにその座標を拾ってくれたぞ。切り替わる端末画面、傾く|近場《ここ》の情勢。
「……取り残された住民を確認」
『クゥ』
 何故窘めた――このまま拾い上げるか、否それでは緑のガラクタ共に塗り潰す隙間を与えてしまい希望が遠のいて。
『救助活動は後だ。僕らには他に適した役割があるハズだよ』
 しかして言葉はゆっくり咀嚼すれば善い、サイキックが音を立てて翼を拡げます。舞い散る天翼の光の粒共――|飛翔《fly》。
「おい、何だこの|粒子《あめ》は!?」
「見ろよ、キャバリアたちが上に狙いを定めてる!」
 今が逃げるチャンスかと思わせて、縦横無尽にあーちらこちら。キャバリア共の|大口径《プレゼント》が唸るだけ――灰色のキャンパスを荷電の粒子が穢して。クゥ・クラウの操縦技術を以てしても全くのノーヒットとはいかないけれど、その白い装甲の一部が少し黒に焼け付くのみ。何故ならばアインベルが飛ぶ空、振り撒いておいた光の粒共のおかげさま、盾を描ける程度にゃ眩しくて堪らねえので。天翼の|贈り物《ギフト》。
 おや、更に何か重なりましたよ――|魔力球《ピカリ》。
「星の欠片、雨となって降り注ぎ、その光で目を奪え」
 白髪のレプリカントが|詠唱《こえ》を零している――光霊子拡散誘導弾。上ばかり見上げている者に報いをば、満たした空から降ってくる|光弾《あめ》が彼らのモノアイによく響く、センサーも機体も潰れゆく、群れが一度機能を喪い立ち往生。
『よし、いい調子だ。至近の住民たちは逃れた、巻き込む心配は無い』
 その言葉に降らせましょう、アンタレスとお肩のBS-S、|銃弾《あめ》と|光線《あめ》の嵐が通る。試作兵器共に風穴を開けて――
 連鎖する|爆発《dawn》――大地のキャンパスも火と残骸で悉く塗り潰して。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『爆撃機型パンツァーキャバリア』

POW   :    オートガトリング
レベルm半径内の対象全員を、装備した【両腕部から飛び出すガトリング砲】で自動的に攻撃し続ける。装備部位を他の目的に使うと解除。
SPD   :    キャバリアダイブ
【プロペラ飛行】によりレベル×100km/hで飛翔し、【機体重量】×【速度】に比例した激突ダメージを与える。
WIZ   :    爆撃機編隊
レベル体の【量産型パンツァーキャバリア】を召喚する。[量産型パンツァーキャバリア]はレベル×5km/hで飛翔し【地上掃射ガトリング砲】で攻撃する。

イラスト:イプシロン

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 |人探しは順調ですか《How many enemies did you kill?》

 変わらず爆ぜる其処彼処、倒れたり駆けたり獣人たちが大忙し。折角の街並みさえ時を追うごとに酷い有り様、破壊が進むのは試作兵器に出会うことがなくなっても次の|作品《type》が控えているから。進んで進みます市街地、そこに建っていた建物はほぼほぼめちゃくちゃ、可能な限りの全てを護りつつ進み征く|猟兵《おまえ》。

 ところで一際大きな破砕音が聴こえましたが――5km圏内。見よ、遠くの景色の一番大きな、城のようなドームのような――火を上げて燃え始めたじゃないか。

 ――近づくんじゃない、俺の家族に手を出すな……。

 |取り憑かれたかのようだった《You can hear the painful scream.》。
 あの先に居る、火の手の下に生命が居る、彼の家族はその近くにはいないのに、既に死から一旦逃れているのに……。
 我を迷子にしてしまった者というのは,どうして|過去《まわり》が見えなくなってしまうのだろう。せめて聞いてみたいところだ、深い森の連中にでも――。
 |否しかし、爆撃機襲来す《Oh shit, not to you for now.》。
 今度はしっかり人型で、両腕のガトリング、何処ぞのプロペラをぶん回し。編隊組んでやってきたらそれこそ|変態《ひと》じゃないか。しかも倒れてる人が増えて居る、なんなら死人も数人こーろころ。全くこれ以上増やされたら堪ったもんじゃない。

 方角良し、|埒外《だんやく》良し――|征け《Go》。
シプラ・ムトナント
一際大きな火の手が上がったあの地点……あそこに、彼が居るのですね。

移動を開始しましょう、道中で見かけた怪我人には【医術】を活かした【救助活動】を。
医薬品はまだまだカバンに残っています、救える命を取りこぼしはしません。わたしは、|衛生兵《メディック》ですから。

敵の発見時は、こちらから仕掛けます。
遠距離射撃は|散弾銃《レミー》の領分ではありませんが、可能にするのが|猟兵の力《ユーベルコード》。
スラグ弾を装填し、『遠隔射撃』を使います。

遠距離から散弾銃を構えれば、あちらに発見されても「当たるはずがない」という油断につけ込めるはず。
10秒間狙いを定めて、装甲の薄いコクピットを狙い。引き金を、引く……!



 遠くで終焉が燃えて居る――閉じられた眼が|認識《み》ている。
「あそこに、彼が居るのですね」
 それだけで十分なのだよ――|ほら駆け出して《Let's count the sheep.》。
 ひつじが一匹、カバンより|医薬品《あまり》を片手に、絶対に命を零すなと|鋼《いし》に命じ。
 |階梯4《ひつじ》が二匹、傷ついた身体ながら感謝の意を精いっぱい浮かべて。治りゆく|肉体《もふもふ》、毛づくろいの時間までは取れぬのがきついところだけれど。
 |過去《ひつじ》が三匹、否血も涙も無い鋼鉄の機体を匹ではくくれまい、見上げりゃまずは至近距離。全治療工程を完了した瞬間にレミーの|銃口《おかお》がこんにちは、|片手で戦うのはお好きですか?《One of the enemies are taken down.》そのままtwo, threeと続けることが出来るんだから実に落ち着いた所作だ――
「さあ、別の方角へと逃げてください」
 立てるならばと|避難《escape》を促して。こうもなれば空には機体がうじゃうじゃり、|有効射程内《16641m圏内》にゃ名家の娘に気付かない爆撃機共が5機以上、数えるのも面倒になりそうな有り様だが。
 じゃあナイチンゲールの次はシモヘイヘなんて如何でしょう。
「遠距離射撃は散弾銃の領分ではありませんが」
 ソードオフならばがちゃりと中に折り曲げるのが|機構《システム》だ、シェルベルトから引っ張り出した|なめくじさん《Slug shot》、詰め込んであげて姿勢を整えて右手に渡る様すら流れるように。その先に一機、お前なんぞ余裕で殺せると言いたげな舐めプの|慢心《hovering》。
 ひつじの次は時でも数えるか――数機がプロペラをぐーるぐる、お前に突進してくるけれどなんとまあ掠るだけ、しゃっと頬に紅い線が誕生して、それでもフランス生まれの鋼の意志が不動を貫くのみで。
 はーち、きゅう――|じゅう《ズドン》。
 おくびに一発ヘッショです、装甲の構造なんぞ医者にはお見通し。重量性に押し潰されし哀れな機体、そのままプロペラで飛び回っていた連中までもを巻き込み|墜落《done》。全く理不尽な遠隔射撃だ、青空を穢す異常は治療される運命。
「可能にするのが|猟兵の力《ユーベルコード》」
 嗚呼、彼方の兎を癒せと急ぐばかり。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジャドス・ジャンジダ
(絡み、アドリブ歓迎)

やれやれ、試作機の次は爆撃機か。
そんでもって、今回のターゲットも向こうで盛り上がってきてると。
まずは飛んでる奴を撃ち落としてやらないと相手もできないぜ。

爆撃機はまだ見慣れた相手だが、さっきの撃ちすぎて弾薬の補給が追い付いて無い。
ゆっくり待ってる余裕も無し、なら今ある玩具で使えるのはコイツだな。

キャバリアに乗ってUC発動。
見た目は普通だが、ちょっとしたスペシャルなブツだぜ。
コイツを市街に撃ち込むのは気が引けるが、空ならまぁ問題なかろうて。
その代わり、敵に地獄を見せてやろう。

跡形もなく吹っ飛びな!
おっと、直撃してなくてもその先は通行止めだ。
諦めて地獄まで堕ちて逝きな!



 |上を見ろ、声を聴け《Listen to the signal, watch that scene.》。
「やれやれ、試作機の次は爆撃機か。そんでもって、今回のターゲットも向こうで盛り上がってきてると」
 そうなんですよ森の死神さん、だがご自慢のキャバリアのあらゆる武装は粗方撃ち尽くしたというので|店仕舞《reloading》、それならばと滑らかな判断でpick up the toy.
「まずは飛んでる奴を撃ち落としてやらないと相手もできないぜ」
 さあやってきましたディーコスチ、お手元のバズーカをご覧あれ――
「あ、あれは…バズーカだ…?」
「あれであの怖い機械を……壊してくれるのか?」
 倒れ伏して動けねえもふもふ獣人たちが見ていらした、数多の爆撃機がプロペラをぐるぐるしながら何かに気付いたかのように右往左往する有り様――余程素敵な|打上花火《special thing》なのだろうよ。
「見た目は普通だが、ちょっとしたスペシャルなブツだぜ」
 コイツを市街に撃ち込むのは気が引けるが――なんて零れて、やけに重い引き金を――サプライズの中身は何だろな?
「理性の安全装置(リミッター)が外れた時、その時こそ『バケモノ』の誕生だ!」
 光のようにも思えた火が上がって――まあ素敵、|其処《そら》で咲いたぞ倫理の花火!
「跡形もなく吹っ飛びな!」
 見よ、空に染み出した|放射能《レイディオ》が時報を報せているぞ、ぶち割るように広がる蒼い空、未来遮る雲をも抉って時空が悉くパッパラパー――
 |空を破壊した気分は如何ですか《What have you done, tell us why》!!
「「「!?!?!?」」」
 お口をあんぐりです傷だらけのもふもふ共――これだけの歪みで何故死なない、不可思議で効果的な|ご都合主義《effective mystery》、空に撃ったとはいえ地上に何の被害も齎さず。逆に降ってくるが哀れな|過去の骸《ゴミクズ》の破片の数々、比較的距離が離れていた機体ですら独りでに時空と放射能に圧し潰され酷い|異形《カタチ》なのに、着弾点付近の大勢は|存在《かけら》も残らず。
「おっと、直撃してなくてもその先は通行止めだ。諦めて地獄まで墜ちて逝き――」
 次々連鎖していく倫理の暴力、歪む時空の範囲に飛んで来ただけで独りでに墜ち逝く爆撃機さんたちが後を絶たぬというので。
「……なんて、もう墜ちてるか」
 |地獄の道を舗装した男《You did it too much, the god》――

 尚びっくりが止まなかった獣人さんたちは無事なんやかんやで助かりました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロウガ・イスルギ
|空《うえ》から来やがるか、|目線も射線も《マウントは》気に食わねえな!
避難誘導が済んだら戻りな、ムゲンストライカー!
ZIユナイトしたゼロウォリアー!モードウィンガーでお相手するぜ!


【空中戦】【空中機動】を軸に近接はクラウ・ソラス
中距離はグレイプニルXEEDにて攻撃、UC絶冥拘縄も発動
ガトリングは【残像】【カウンター】【早業】にて回避
残骸は無人の箇所へ落ちるように配慮

すっトロいぞ!そのプロペラが一回りする間に……
俺なら5回は攻撃できる、な

そうだ、ムゲンストライカー!もしも避難民の中にウサギの家族がいたなら
データを残しとけ!切り札になるか地雷になるかはわからねえが……
無事なことは伝えてやりてえ!



 一方その頃の白朧|牙《我》虎。
「|空《うえ》から来やがるか、|目線も射線も《マウントは》気に食わねえな!」
 下に見られるのが全く以て嫌なんです、ああ働き者のUFOが要る。避難誘導が済んだら戻りな、ムゲンストライカー!と声をかけてやればその通りに|やって来て《from the area 51》、そのままにナノマシンが蠢くようにしてやればいいのさ。
「ZIユナイトしたゼロウォリアー! モードウィンガーでお相手するぜ!」
 溶け込むようで、その実がっちりと密実に。空に宇宙に|適正《なじ》む素敵な|闘士《machine》、先ずは|無言の増援《キャバリア共》とやり合おうぜ。揃いも揃ってその巨体に傷をつけようとばら撒かれしガトリング弾、2機程そのまま突撃か、ゼロウォリアーったらクロスカウンターとばかりに|必勝不敗の伝説《クラウ・ソラス》を叩きつけ粉砕するじゃないか。トリコロールな機体に少し傷がついたようならばもっとレベルを上げよう、次に銃弾が飛んできた時にゃ|残像《ひかり》だけが映ってら。ぐるりグレイプニル、フォースが唸って鮮やかに中距離射程の3機を胴体ごと切断してみせた――XEED。繰り返す度に銃弾が迫ろうと、またぐいっと速度を早く寄せて最小限の被弾に留めるなどする傭兵の業――ああ、だが。遅い、遅すぎて。
「すっトロいぞ!そのプロペラが一回りする間に……」
 欠伸が出そうだ――なんて|冗談《joke》をさておいて――今度はワイヤーそのものまでまた唸っていらっしゃって。絶冥拘縄再び、プロペラ出力を上げつつ両手を構えし爆撃機共を瞬く間に5機程真っ二つ。5度、振るわれるフック付きワイヤーの音。
「俺なら5回は攻撃できる、な」
 これならば、もっと楽に息をさせることが出来そうだ――まだまだ銃を片手に逃げ続ける獣人たちが目に入って。
 ふと、思い至ったのだ。もしまだ、報せの届く所にいるのであれば。
「そうだ、ムゲンストライカー!」
 残せ、遺せ――正気を取り戻すきっかけとなる|記録《record》。
「データを残しとけ! 切り札になるか地雷になるかはわからねえが……無事なことは伝えてやりてえ!」
 ナノマシン解ける様な音がして、瞬く間に飛んで行くヒーローカー――本日は独立記念日です。

成功 🔵​🔵​🔴​


Data record result>>>

 見ている、視ている。
 データを残しに来たその|機体《かげ》を、どこか遠く、安全な場所で。ギリギリ探索圏内、だからこそ少しの粗さが画素に表れて。
『聞こえますか、アムレス』
 白髪のウサギの女獣人と、少年2人、少女1人。末っ子が女の子の方で。頬は痩せこけ、肌がまっさらに白いなどして――3人して栄養失調の傾向が目立つ有り様。
『私たちは、みんな無事よ』
 頷く|子供《いのち》たち。母の言葉だと知ることが出来るだろう、みんな似たような身なりで。
『どうか、どうか。届くかどうかは、分からないけれど。貴方が前を向けているかどうか、分からないけれど』
 穏やかであり、弱弱しくもあり――されど、力強き御言葉。
『私たちはみんな、貴方に、アムレスに逢いたい――』
 ――どうか、私たちを見つけて、私たちの下に、戻ってきて。
 その切実な願いのみを純粋に残して、家族が精いっぱい、笑って居る。

>>>Tips
データ取得者(f00846)に於いては、第3章のプレイングで以てこのデータの内容を他の猟兵に周知することが可能である。
イーブン・ノルスピッシュ
連携アドリブ歓迎
最短距離を突き抜けて行きたい衝動はやまやまだが、爆撃機を残す訳にも行かない
これ以上、|取《や》らせてなるものか
オブリビオン共にも、あの兎にも!

踏み締める足元から炎が噴き上がる
募る激情を叩き付けるように地面を蹴って高く跳ぼう
ジェットエンジンのアフターファイアーのように炎がたなびいて追従する
どんどん高度を上げよう
あのクソッタレの爆撃機共より、もっと高く!
ある程度まで来たら急降下だ
改造銃で徹甲弾を掃射しながら、炎の【オーラ防御】を纏って吶喊する
多少の被弾は気に留めない
重力加速度を乗せたパイルバンカーの【捨て身の一撃】【貫通攻撃】
纏う炎も一気に広げて周りの機体ごと【焼却】し尽くしてやる



 |怒る《Burn》、|怒る《fury》――走りてえと心が怒鳴って居る。
「最短距離を突き抜けて行きたい衝動はやまやまだが、爆撃機を残す訳にも行かない」
 その右脚で大地をなぞり、しかと着けてもみれば|加熱《高鳴》る温度、今お前の脚そのものがアツい。ほら怒りの焔が漏れ出して――わなわなと震える肩が本音を語る。
「これ以上、|取《や》らせてなるものか――オブリビオン共にも、あの兎にも!」
 2方向の怒りを纏め上げよう、大地を蹴り付けて爆ぜる兎、オレステスの業怒がイーブンを圧倒的に強くする。その時速実に11400km、クソッたれ共をぶち壊す為にsky high.
(どんどん高度を上げよう。あのクソッタレの爆撃機共より、もっと高く!)
 |不完全燃焼《アフターファイアー》ながらに|超飛翔《無問題》、他の猟兵が拓いてくれたばかりの|青空《キャンパス》に美しく紅蓮をぶちまけてやろうか。激情が胸の内に頭の中に圧して燃えて。
「さあ、急降下だっ!!」
 グラフのように結果を出せ。ノルスピッシュなる改造銃、リロードせしは徹甲弾。そのまま引火もせずに焔の嵐がイーブンを|包《くる》んで、落ちながらにぶっ放す――数がまだいるだけに、一発がぶち当たるだけで当該爆撃機のみならず周りの数機が巻き添えに|墜落《done》――ぶち当たった衝撃で爆ぜた破片が次々クリティカルヒットでも起こしたせいだ。その周りの連中が両手を向けてガトリング銃弾の嵐をけしかけてきても、自然と敵機共が並んだところにもう一発ぶっ放してやればそのままぐしゃりと貫通起こしてバイバイバイ。負けじと低空に下方に自然と集まり弾幕を強く張る有象無象。
 さあ、バカ熱い|隕石《ほし》になろう――とでも言ってやりたくなるような重力の誘い。誘われ導かれ突き出せよ、超速パイルバンカーの炸裂だ。いちにいさん、数々の機体をぶち抜けたり巻き込んだり。
「喰らいやがれぇっ!!」
 咆哮一つ、市街地の地面から大きく爆ぜて抉れて――爆風、凄まじく。熱が広がり切った後に手負いの階梯3のイヌさんたちが見てみれば、そこに転がるは人型だった爆撃機の燃え滓、そして毛皮の所々を紅でじんわり濡らした――|燃える男《burner》。
「これで|同点《イーブン》だ、クソッタレ」
 気付けば、一連の同点で爆撃機の数が著しく減っていて。

大成功 🔵​🔵​🔵​

枯井戸・マックス
「今度は空か。まとめて来てくれるなら手間が省けていいや」
手に金牛宮ウツシムラマサとティースプーンの束を召喚
「アーティファクトマスターたるマックスが汝の力を求めん! さあ、ぶっ放せ!」
放り投げたスプーンを刀に変化させ、空に向けて【一斉発射】
編隊には部隊をぶつけてやるぜ
うまく装甲に突き刺さったら【電撃の属性攻撃、マヒ攻撃】で内側から回路を焼き切る
弾かれたらプロペラめがけて【スナイパー】
バードならぬタウラスストライクだ

ガトリングでの反撃には追加で召喚したスプーンに防御陣形を張らせてガード
「召喚術と物量戦で俺に勝てると思うなよ?店にはスプーンの在庫はまだまだあるんだ……財布が痛えなちくしょう!」



 もう少し|使用武器《dress code》でも整えてみよう。
「今度は空か。まとめて来てくれるなら手間が省けていいや」
 数が減っているにも関わらず諦めの悪い爆撃機の数々を見て楽に笑うといい、一息なんぞつくまでもなく――赤い鞘に収まりし牡牛の日本刀が、銀のティースプーンの一束がいつの間にやらその手に。さて問おうかお前は|英雄《who》?
「アーティファクトマスターたるマックスが汝の力を求めん! さあ、ぶっ放せ!」
 That is right――自然とふよふよ寄って来た機体がその数をぞろっと補充しようと関係無え、放り投げたスプーン共、一つ一つの銀が水の如く形を変えて刀となる様を見よ。金牛宮ウツシムラマサを象って――編隊には部隊、魔道遺物が銀輪の舞台の上でフォークダンス。踊りが下手なパンツァー共、避け切れない刀が|超過駆動《かみなり》に打たれアジャパーだ。
「踊りは苦手か? まあまあ、珈琲でも飲んで落ち着けよ」
 それが出来るならな――とシロップでも添えてやりたくなるが、それは倒れ伏す人々の助けを以て為せ。助け起こして避難を促して、ああそれでも|ティースプーン《samurai sword》の攻勢を弾いた数機が地上掃射の制圧射撃、こりゃスプーンを足してやらなきゃ間に合わねえな――
「っ!」
「ああっ! 大丈夫ですか!?」
 階梯5の|民間人《鴉さん》、傷だらけで目を見開いたる理由はマックスがその肩に一発被弾して血を流したから。でも民たちに|追加負傷《ツケ》は無いので、早く逃がしてやらなきゃとロマン主義者が叫ぶのだ。
「俺様は大丈夫だぜ! 早く逃げな、嬢ちゃん!」
「っ、ご無事で!」
 そうして流れがこちらに来て――殆どのティースプーンがまた多くの機体を4、5と刺し貫いて廻る光景、ばちばちきらりスパークが|綺麗《good》。でも落ちたスプーンの数もそろそろ指で数えるんじゃ足らなくて――また弾かれるような音。
「召喚術と物量戦で俺に勝てると思うなよ? 店にはスプーンの在庫はまだまだあるんだ……」
 手繰ったスプーン一つ、今度はゆっくり刀の形を為して――こちらに向かってくる機体の|羽根《プロペラ》狙って――
 ずしゃあ、バードならぬタウラスストライク。たまらず地に一直線な敵さん――KABOOM!
「財布が痛えなちくしょう!」
 からん、からん。すっからかんにはご注意を。

成功 🔵​🔵​🔴​

クゥ・クラウ
アインベルに搭乗

天翼を起動し、高速で爆撃機キャバリアの編隊に突入する。
UC【オーバーブーストマキシマイザー】。
思考を加速させて敵の攻撃を躱し、光の粒子をまき散らして翻弄する。
(瞬間思考力5、見切り2、残像3、ジャミング3)
相手は速いけど、こちらもそれ以上に速く飛べる。

『爆撃機型とは、自分自身が弾頭になるということかな?』
AIのジョン・ドゥが言う。
「ジョン・ドゥ、それよりもサポートお願い」
弾丸のように飛び交う敵の合間を縫いながら、なるべく住人の被害が出ない場所まで誘導したい。
サブマシンガンとレーザーで一体ずつ墜としていく。



 気付けばすっかり疎らになったぞ爆撃機の軍勢。このままではと向こうも一集団に纏まることにしたようだが――
「そうしたのは向こうにとっては失敗だった」
 そもそも魔導型が黙っちゃいないんだ、|天の翼《BX-B》を|展開《ひろげ》まして光一条――高速ぶち抜けたマキシマムが集団を一気に散開させた。自ら突っ込んでいけるオーバーブースト・マキシマイザー、|光子《photon》までも散らして世界を視よ――全てが波の様に揺れる有り様、あらゆる物がゆっくり巡るような体感こそが瞬間思考。
「相手は速いけど、こちらもそれ以上に速く飛べる」
 あまりに確実でスムーズに、少しの操作のみでエメラルドラインが良く映える。量の増したプロペラの音すら気にならず、速度に任せ爆撃機共がお前を直接圧しに来るけれど、1nm単位でいなしてみせればあら不思議、体当たりを避けられた爆撃機同士でいつの間にか衝突していらして――|まあ哀れな残骸たち《You can bring bad news to them.》。
『爆撃機型とは、自分自身が弾頭になるということかな?』
 お口が上手いことだシルクハットさん、名無しのAIがお前の機嫌までも擽りに来て。
「ジョン・ドゥ、それよりもサポートお願い」
 空に飛ばぬ感情が僅かに重く、次の作業への集中に比重を置いて。12200km/hの速度の暴力は獣人たちへの勇気の報せ、ぐるぐると機動に軌道を調整してやればまるで手品、いつの間にか爆撃機共が人の少ない開けた場所に導かれ。算出は全てジョン・ドゥのお仕事。
 ちらちら、落ちる光の欠片があちこちに。
「爆撃機たちが、導かれていく……」
「綺麗。まるで雪みたい……」
 暖かな光の|手品《stream》の向こうにて、|アインベル《古代の嵐》が猛威を振るっている。
「こうすれば、確実に墜とせる」
 RS、BS-Sを差し向けて――電磁徹甲を振り撒けば|プロペラ付き《体当たり担当》が爆散して、肩の誘導レーザーを6本は報せれば|プロペラ付き《別の爆撃機》に吸い込まれて。
『まるで魔術師みたいだね』
「だから、今はサポートに集中して。もうすぐでこの集団も終わりだろうけど」
 本当にAIなのかと疑いたくなるような、そんな調子で――一つ一つ、演算が続く。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『『570263号』』

POW   :    RX キャバリアアックス
単純で重い【武器】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    BS-S マサカーレーザー
【搭乗者の家族以外を焼き殺すレーザー】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    絶対防衛戦線
【搭乗者の愛する家族や彼らのキャバリア】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[搭乗者の愛する家族や彼らのキャバリア]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。

イラスト:滄。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠銀山・昭平です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 戦火が広がりながらその勢いを弱めている――試作兵器集団も爆撃機集団も、猟兵たちの介入のおかげ様で市街地には何一つ飛びやしない。ただ全てを撃墜しながら、火の手の上がった方向を目指し進撃し続けてきた、それだけのお話で。前に前に、そうしてかの兎を救う為近づくことができたならば、やがて辿り着くことが出来るのだ……ひときわ大きな、城にもドームにも思えるもの。気づけばその建物の外壁は半分が焼け落ちて――ただの建物でくくれるようなカラーリングだっただろうか? 遠くで観れば影のようにも思えたそれが、ごく近くで見れば誰も寄せ付けぬはずの黒の要塞にも思えて。ああ、よく見てみれば嘗てバリケードだったものまで粉々に散らばって。
 まあ、なんて|素敵な《イカれた》グラードなんでしょ。ここを壊せというよりも、ここはもうすぐで壊れますよと言った方正しいじゃないか。
 この場所で何があっただろう、もっと解像度を広げなくては要領さえ掴めまい――。

「どうだ、見たか! 俺の家族を傷つけようとするからそうなるんだ!」
 居たよ、一目で不器用と分かる騎士様が。シンプルで機械的な斧を地面に突き立てて、その巨体を要塞の眼前に置いて居る――待て、その刃の部分に付着した紅は何だ? 随分と夥しい量の様。
「どうした、まだ立てるだろ、まだまだ居るんだろクソッたれ共――」
 ぐるぐるきょろきょろあちこちを、まるで真っ直ぐも向けやしない、愛に突き動かされるとはこういう事か――そもそも周りの獣人たち――大地を見て 否。
 |ダメだ、遅すぎる《You can see many dead bodies》――|要塞正面《カンバス》にぶちまけられし紅い|絵具《blood》、目を閉じて眠っていたり、開いたままぴくりともしなかったり、果ては塵すら残していなかったり。
 どう見積もっても30人は下らない――
「やめろ、やめろ! 死にたくないっ!!」
「お願いだから目を覚まして! 正気じゃないよ!?」
「だめ…あの人、止まってくれない…!」
 まだ息を繋いでいらっしゃる色とりどりの|階梯《はしご》の皆様が呼びかけてみるが梨の礫、やはり猟兵が全ての鍵。
「俺はなあ、一緒に暮らしてた家族が居たんだ、あいつらの為に死ぬわけにゃいかないんだ、」
 誰が動かしているかなんてもう明白で、悲惨で哀れな兎くんの声。名をアムレス。
「まだどいつも10歳超えてないんだ、俺が生きなきゃあいつらは、嗚呼!」
 あの生命を想った悲痛な悲鳴。だがもう一つ忘れちゃいないか。
「俺は止まるわけには行かないんだよぉ!!」
 彼はもう既に止まれはしない――このような悲劇は全て、アムレス自身の手で起きたもの。
 不器用な彼の代わりに周りを見てみろ、敵と思しきオブリビオンはあの巨体で全部だ。どこをどう見渡そうが、この要塞を司るはずの指揮官とやらは一向に見つからないのだ。つまりこれは誰かの心を利用し陥れる策士の罠、ただ兎くんが嵌ってしまったに過ぎない。
「……ぁ、なんだ、お前たちも邪魔するのか、え?」
 |猟兵《おまえ》たちを認めし兎くん、その巨体をやっとこさこちらに向けてきて。
「家族を殺すなら、容赦はしな、っうぇ、他の邪魔なもん全部、ははっ」
 家族への愛が目立ちすぎて、少し涙すら出てきたようなアムレスの有り様なんぞ。巨体の雄姿に閉じ込められてしまって。
 こちらの姿を認めた要救助者30名、やがて揃って無意識に呟いて――|たすけて《M'aider.》。

 手を血に染めた者は無垢には戻れぬが――救われることは出来る。
イーブン・ノルスピッシュ
連携アドリブ歓迎
(長く息をつく)
(昂ぶった感情を抑えようとする)
つまりは、何だ
元より同士討ちさせるよう仕組まれた罠だった、と?
……俺の衝動をぶつけるべき相手は此処に居ない
いずれ必ず、然るべき相手に報いを与えてやる
だから今は……堪えてくれ

機体に向けて発砲
俺に注意を向けてもらうぞ
こちらへ武装を向けたら炎の【オーラ防御】を纏って【ダッシュ】だ
とかく要塞から距離をとる
あらかた避難の済んだ区域まで退がれれば良いが
隙を見て地中に潜り、機体の足元まで【トンネル堀り】
即席の落とし穴の【罠】だ
機動を削いだら機体に取りつき【零距離射撃】【捨て身の一撃】でハッチの破壊を試みる
【怪力】で操縦席から引き摺り出してやる


シプラ・ムトナント
その通りです。貴方は、ご家族の為に生きなければならない。
けれど、貴方のすぐ側にもいるのです。家族の為に、生きていたいと願う|獣人《ひと》達が。
そんな人々を殺めるなんて、貴方の本意ではないでしょう?

……ですから。わたしが貴方を治します、必ず。

|散弾銃《レミー》にスラグ弾を装填し、挑発がてらに撃ち込みながらこの場を離れます。
敵を引き付け、要救助者への攻撃を防ぎましょう。

その後は敵の攻撃を待ち、カウンターを仕掛けます。
重い斧の一撃は読みやすい……構えに合わせて吸着手榴弾を足へ【投擲】し、体勢を崩します。

そして、『止めの一射』を。
潰すのはコクピットではなく、その動力……貴方を死なせて、なるものですか。


ロウガ・イスルギ
アドリブ・連携歓迎
アムレスの家族データは他メンバーに周知

さすがは俺の|相棒《ムゲンストライカー》!
データを他の連中の機体や端末にも送信するぜ

ハロー|猟兵諸君《エブリワン》!こちらはロウガってモンだ!
四の五の言わずにコイツを受け取れ!|分らず屋《アムレス》の
家族のデータだ!上手く使えよ!さて|情報料《おかえし》だが……
野郎どもは後で酒でも奢れよ!嬢ちゃん方はハグでもたのまあ!
俺が生きてりゃな!

データを見せるためにちょいと大人しくなってもらおう
モードウィンガー改めゼロウィンガー!空中加速から体当たりして
要救助者30名からは距離を取れ!

攻撃を【残像】【カウンター】で躱しつつアックスの刃部分に
グレイプニルXEEDを巻き付け威力を殺し柄をクラウ・ソラスで
【切断】【部位破壊】
コクピットも剥き出しにしたら空中投影で家族のデータを見せる
止まったならばこっちもハッチを開けて対峙しUC使用

お前さんの家族は無事だ!諦めるんじゃねえ!
|炎神来りて業成せ《オン・アギャナエイ・ソワカ》!

要救助者全31名!保護する!


クゥ・クラウ
アインベルに搭乗

……オブリビオンマシン
クロムキャバリアでの戦乱の元凶。ワタシの敵。世界が違ってもそれは変わらない。これ以上、犠牲は出さない。

天翼を起動して敵と要救助者との間に割り込むようにして飛び込む。
『相手の動きは単調だ。避けるのは難しくないだろう』
AIのジョン・ドゥは言うけど、地形の破壊で要塞が崩落すれば要救助者も巻き込まれる。
「回避しない。耐えて。……――ッ」
シールド形成して少しでも衝撃を軽減、片腕を犠牲にして致命傷は避ける。
UC【光成武装】。攻撃力重視。無事な方の腕を突き出すと同時に光の粒子を束ねて長大な槍を形成して突き出す。コックピットは外す
(オーラ防御3、カウンター3、貫通攻撃3)


ジャドス・ジャンジダ
(絡み、アドリブ歓迎)

引き続きキャバリアに乗ったまま向かう。

しかし止まらない、ねぇ。
嫌いじゃないぜそういうの。
けれど獣人(ひと)はだれしもいつかは止まるもんさ。
止まらないのは下半身だけにしときな。

さてと、とりあえずアムレスの位置を確認。
そしてこっちは武器の弾無しに燃料僅か。
残ってるのは最後の切り札である『コイツ』一発だけと。
ならいつも通り命掛け(ギャンブル)だな!

敵が斧を振り下ろしたタイミングで飛び込む。
避けられれば良し。
被弾しても頭部の主砲が無事なら問題ない。
コッピット以外の動力炉めがけてUCを接射するぜ。
一発で仕留められれば誘爆もせず、アムレスと救助者も無事な確率が高いだろう。



 嗚呼、塗り替えてしまえば善いのだと知れ。
「さすがは俺の|相棒《ムゲンストライカー》!」
 ここら一帯|戦場《カンバス》、どうせなら|猟兵《おまえ》たちという色で塗り替えてしまうのが|定石《theory》。アムレスの|救難信号《よびごえ》を聞き集った機体たちや兵士たちに挨拶の一つでも。
「ハロー|猟兵諸君《エブリワン》!こちらはロウガってモンだ! 四の五の言わずにコイツを受け取れ!」
 帰還した某UFOが情報を送信だ――例えばシルクハットを映していた画面の中に、死神を冠したキャバリアの操縦席の端末内に、或いは衛生兵、復讐の男の下に降り積もった星のような光、|映像《データ》さえもが鍵となる今日。
「…これは? ジョン・ドゥ、再生を」
『ああ。これは、今回の救助対象:アムレスの家族が生きている証拠。無事を知らせる映像を仲間が入手していたんだね』
 再生、再生。
「…生きている命が、家族が喪われずに在る、ということなのですね」
 名家のひつじさんの目にも入れば、浮かべる表情は僅かなる安堵――気を付けて、まだ終わっちゃいない。
「おうよ、|分らず屋《アムレス》の家族のデータだ! 上手く使えよ!」
 ――私たちは、みんな無事よ――私たちはみんな、貴方に、アムレスに逢いたい――断片を聞き届ける男たちがいた。
「……、はぁぁ……っ」
 静寂を長めに――悪いが復讐は|引き分け《next time》だ。研ぎ澄まされし現在への|希望《集中》。
「つまりは、何だ――元より同士討ちさせるよう仕組まれた罠だった、と?」
 であれば……俺の衝動をぶつけるべき相手は此処に居ない――意志は今や救命にシフトして居る。
「そんなことになっていたなんてな、これはますます向こうに落ち着いてもらわないとな」
 森の奥の死神ジャドスが操縦席にて馬鹿野郎を捕捉などしている内に。
「なぁ、さっきから何を話してるんだ――俺を倒してから家族を、」
「その家族の話だよ、こんの分らず屋!」
「ああ!?」
 もう一度今度ははっきり気付かせてやれ。
「さて|情報料《おかえし》だが……野郎どもは後で酒でも奢れよ! 嬢ちゃん方はハグでもたのまあ! 俺が生きてりゃな!」
 今は伝えるべきことを――ただ記憶欠けるままに彷徨うよりも、傭兵が戦場で負けぬことを謳えば良し。
「は、ハグですか…」
「酒煙草ギャンブルは好きだ。これが終わったら幾らでもってな」
「俺はいい。今はあの目を、ただ覚まさせるぞ」
「ワタシも遠慮しておくけれど……情報収集をしてくれてたのは助かったかな」
 苦笑いをはじめ、葉の脈の様に多様である回答よ――まずは見てもらおうかと瞬間的に開闢闘士が無限なそれとのナノマシン融合を見せてくれたぜ、ZIユナイトの為せる業、サイキックな翼を展開してやれば即座にアムレスが|間違え《斧を当て》に行く図。
「俺の家族がどうしたってん、」
「モードウィンガー改めゼロウィンガー! 空中加速から体当たりして要救助者30名からは距離を取れ!」
 その言葉通りに飛行機動、サーカスでもしましょうか? NO、食い止めに行くのさ衝撃で。騎士様ったら頑丈で、とてもじゃないが止まってくれそうにないけれど。
「……オブリビオンマシン」
 改めてその非常性を認識してみてミセス・クゥ、白にエメラルドを載せたような美しいアインベルが要救助者への不幸な事故を許さねえ。
『相手の動きは単調だ。避けるのは難しくないだろう』
「ただ要塞を破壊する――それが前提になる以上要救助者を崩落に巻き込むわけにはいかない」
 回避しない。耐えて。それだけ言えば更に眼前で折り重なる層、天使核さまさまで動いて居る盾――衝撃用意、がしゃぁぁん、がつんッ。左腕がめきめきと音を立てて斧に圧されてお釈迦様、なんて馬鹿力なんだと。
「……――ッ、シールド損壊。左腕も多分犠牲に」
 機体の隅々にまで響いた傷――穢れを識る|宝石《キャバリア》よ。全機体が切り結びに行って打開となるまでにはまだもう少しかかりそうなんだ。束の間に休息も取れない|激動《hurry up》。
「なあ分かるか!! 俺は止まらないんだ、止まれないんだよ家族の為にも! まだ美味い飯を食わせ足りなくて――!」
「それで家族を思いやって護り抜きたい、と。しかし止まらない、ねぇ」
 勇猛果敢であるからこそ理解できていたんだ、斧を振り翳して乱暴にも足掻き続ける|生存者《dreamer》、時たま周りが見えなさ過ぎて傷の深い|宝石《アインベル》を砕かんと地面を殴りつける様ががむしゃら過ぎて映るのだ、なんと眩しいったらありゃしなくて――嫌いじゃないぜそういうの。
「けれど|獣人《ひと》はだれしもいつかは止まるもんさ。止まらないのは下半身だけにしときな」
 大家族になるっていうんですか――また少し気が抜けそうな|猟兵《おまえ》たち、それでもまだ血を流しもがく|獣人《にんげん》たちに少しばかり余裕の色が表れたのであれば今一度切り拓いていこうかの苦しみを、
(そしてこっちは武器の弾無しに燃料僅か)
 無理をし過ぎたか、やはり空に歪みをぶちまけた|特別《special》が尾を引いたか。思ったより動いちゃくれない、もしやもっとデカい一発があるだけじゃないか――あらいけない、今度はこっちに飛び|斧《ひ》してきそうで。
「じゃあ尚更今お前らを、そして俺が生きなきゃいけないんだろ!!」
 伴う言葉に整合性は最早梨の礫。振り下ろされる0.9秒前――2方向より、着弾。キャバリアという規模に比べ微かで、それでいて確実性の高いお誘いです。彼の耳には届かなかったのだな、お供の|散弾銃《レミー》にまた|なめくじさん《slug shot》が雨宿りしに行った音が、そして対戦車想定の大口径の銃弾が更なる同点を呼び寄せようとしている音が。鈍く傾げられし騎士の|視界《くび》。
「では、より人々を巻き込まない位置にまで」
「ああ。今ので俺たちに注意は向いた」
「逃がしてたまるかよぉ!!」
 悲鳴にも似た怒声の鬼さんこちら、抑えられし激情の炎燃ゆる方へ。いずれ崩すでかい要塞には近づかず、それが一番。狙いが重なりしひつじさんと戦闘猟兵、|揃って激走《shall we run》?
(あらかた避難の済んだ区域まで退がれれば良いが)
「まずはお前から!!」
「っと、ここか」
 要救助者の誰もが言葉を継げまい、だって達成されしタスク一つ――距離の問題。くるりとシプラが振り向いて相対です、イーブンはアムレスの狙いから逃れ地面をほりほり潜航です。
そこに当然の如く降りて来る|鉄槌《おの》、それを待っていたと空いた手にスティッキーなグレネード。やはり2本ピンを抜きぽーいとね、不器用なそいつの左脚にでもぴったんこさせてBANGすれば上出来よ。少し堪えたか、敵がぐらついて崩れたなその体勢――当のひつじさん、未だにその眼を閉じたままで。
「これなら、止まってくれそうですね」
「そこだな! 行くぜグレイプニルXEED、クラウ・ソラス!」
 微かに差した光とはこのことを言うのだよ、言葉にならぬ叫び声を響かせながら斧をぶんと振り回す軌道上、残像ばかりが残る機動の都合上――ロウガの出す出力に追いつけるもので無し。ただ報せがあるとすればフック付きワイヤーの頑張り、斧を終ぞ捉えてさらに制限してさしあげろ、そろそろ|礼儀《おもい》が必要だ、必勝不敗の剣にてよーく狙って、ごしゃっとslashにて圧し通る。ああコックピットはむき出しにするだけでいいんです――だってハッチさえ見えたら例の兎くんにもよく見えるだろうから。
「よお、見えるか! こいつがお前の家族の今の姿だ!」
「だから家族に手を    ぇ」
 空中投影してやれば尚更だ――誰も彼もがかの暴走兎に見せている、家族からのメッセージ。
 ――どうか、私たちを見つけて、
「おれ、おれは」
 救わなきゃ、ならないんです。
「その通りです。貴方は、ご家族の為に生きなければならない」
 ――私たちの下に、戻ってきて。そうともこれは全ての情報を飲み込ませる為の。
「けれど、貴方のすぐ側にもいるのです。家族の為に、生きていたいと願う|獣人《ひと》達が」
「…ひと、が、いる、のか。そこに」
 気付きを与えてやれと、絶対に取り戻すからと。鋼の意志。
「そんな人々を殺めるなんて、貴方の本意ではないでしょう?」
 時が止まって居る、そんな気すらしてくる。アムレス、震えてるじゃないか。むき出し操縦席の|惨状《bruce》。
「……俺は、なあ、俺――俺を、救ってくれる、ってのかよ」
 はい、とお応えしてみせて。次なる偉人はどちら様?
「……ですから。わたしが貴方を治します、必ず」
 否、お前こそが|偉人《でんせつ》となれば善し。今度は例えるべからず、|ただただ証明《make your legend》。
「俺が間違った原因は、誰が治してくれるんだ――?」
「俺だ」
 死を逃れし男の声――振動、少しばかりの沈下。いつの間にアムレスの載せられた機体、|トンネル《trap》に嵌められていたもんです。|ひょっこり《He is back.》。
「いずれ必ず、然るべき相手に報いを与えてやる。だから今は……堪えてくれ」
 それだけが、してやれることなのだと――それだけでもいいと、カインの羨望が奥深くまで這っている。アムレスの心の奥底、ああ楽になってしまってもいいのやら、けれどきっと――ぐらぐらり。
「……俺は、本当に、」
 |俺の護るべきものが無事だったのか《What have I done, i'm very sorry guys》。
「そうだぜアムレス! 俺を見ろ、この光を見ながら!」
 がちゃ――仕上げといこうか皆々様、音頭を取りしはwhite tiger. ハッチを開けちゃえって|礼儀《will》が騒いでんだ。
「お前さんの家族は無事だ! だから! 諦めるんじゃねえ!!」
 それでも福音在りてまた一難、最後の一操りがどうしても邪魔だ。罪悪感に塗りつぶされし悲劇の|男《heroine》、手を無理やり愛に狂わされ。集束しゆくレーザー、そんな|悪あがき《massacre》じみた残光が――
「ぅああああああああああああああああああ!!!!」
 叫び声が断絶せしは。
「俺たちを見ろ」
 目視せしめた|50-50《イーブン》の所業。最後に思いっきり全てを賭けられるのであればそれもまた運命、誰も彼もが終止符を打ちたがる。
「何度でも言う。これ以上、犠牲は出さない」
 クロムキャバリアでの戦乱の元凶が目の前なのだと認識せよ――ワタシの敵。世界が違ってもそれは変わらない。ただアムレスは、敵であってはならない。
 なれば、光をこちらも集めてしまえばいい。集積に集積を重ねてその結果が槍、無事な方の腕が見事に攻撃力重視の|行動《code》を読込成功、光成武装という一つの希望がまた産まれし時……収束、形成。
「ならいつも通り|命掛け《ギャンブル》だな!」
 また上がる斧が見えたとて我慢はもう飽きた――飛び込んで不発に終わらせてみせろ、そしたらば|御頭《おおんあたま》がまだぶっ放し足りねえと不平不満を漏らすだろうから――まさかまさかの核弾頭、READY TO FIRE? いいや他の猟兵とのコンビネーションシナジーにも誘爆阻止を手伝ってもらえばいいのだ、|なんて冗談じゃない賭け《I think you can't wait for the Giga attack》!
「貴方を死なせて、なるものですか」
 では|歩く思いやり《legendary doctor》さえもが参ります、もう一度レミーを中に折って今度は2倍の|頑張り屋《対物散弾》を動員だ。がちゃりと直して用意も良し、心にいつも|医療用具《へいおん》を、されど雄姿には鋼をば。とびっきりの、素敵で素敵な最終砲火。
「その涙を、嘆きを、痛みを焼き尽くす!」
 仕舞いには拳銃までもが唸る今日、超科学と超神秘に盛大な|一念《heart》でも込めてやれ。唯一神機なるこの一発に、全てを祈って過去にさよならでもすればいいんだろう、|ええい今日は無礼講《do your job to save them all》。
 全員が全員、静かに盛大に構えてやがって――GO.

「|炎神来りて業成せ《オン・アギャナエイ・ソワカ!》」
「墜ちてこい」
「今ここで、あなたを討つ」
「突き出せ」
「さぁ、派手にぶちかますぜ!」
 その日、人々の言うことには、その場一帯を埋め尽くさんばかりの|未来《flash》を見たらしいのだよ。
 例えば動力に一斉に殺到した二連の散弾が、世にも眩し過ぎて堪らない光の槍が、誰も巻き込まず誘爆することのない核砲弾主砲が――一斉に騎士の形のみを跡形も無く滅ぼしさらして。
 そして空に浮いたハッチが消える前に、火天破邪を冠する業火が、復讐をも連鎖させかねない服従の意志が、ぶち抜けて彼の愛を修正して是を現実とせしめて。
 嗚呼、消えるか、消えないか、否大丈夫とばかりに、同点の男が哀れなウサギくんを引っ張りあげて――|さよなら操縦席《Kick his ass.》。

 光が駆け抜け切ったら駆け抜け切ったで景色がまあ忙しいもので。先の光の余波でいよいよあちこち壊れかけ、後にはキャバリアが3機(1機オーバーヒートを起こしていらっしゃいます)と、ただアムレスを抱え地に立つ猟兵、そしてその身に疲労を背負いしメディック。
 幾ら汚れてもいいんです|パレット《埒外》は。誰しもが懸けた命。
「……俺は、これから、どうなるんだ?」
「そうだな…助けられなかったやつも居た。だがまずは、お前自身が、そしてなおなんとか生きている奴らの為にも、そしてこれからも生きていけることにも、祝杯を挙げようぜ」
「お前はもう、愛に縛られなくて良い」
「きっと貴方の家族は、帰りをいつでも待ってくれている。わたしはそう思います」
「好きにして理不尽に死ぬ――だが、こうなるのも悪くはねえと思うぜ」
 ――ああ、そうか。なんて、それだけがアムレスの、一息。やっと俺は、償える――その言葉と共に、意識を手放して。けれど大丈夫、アムレスがあまりに縛られ過ぎた反動で寝ちゃってるだけなので。
 今生きてこれている誰もを置いて行かずに。
「要救助者全31名! 保護する!」

 |大変よくできました《Mission accomplished.》。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年04月13日


挿絵イラスト