●鋼鉄要塞グラード
「新しい世界は、数多の獣人が今もなお悲惨な戦争を繰り広げる世界……辛く、苦しい世界ね」
グリモアベースに集った猟兵を見渡して、万象・穹(境界の白鴉・f23857)は予知した内容を語っていく。
「この世界には、6つの超大国があるわ。その中の一つ、ゾルダートグラードは戦線各地に『鋼鉄要塞グラード』を設置し、拠点としているの。難攻不落の超巨大要塞よ」
個々の拠点は堅牢かつ絶対の要塞。一般の獣人では、この要塞を突破することは不可能に近いだろう。
「そこで、私たちに任務が渡されたわ。鋼鉄要塞グラードの制圧、オブリビオンの戦線を支える鋼鉄要塞の一つを私たちの力で無力化するの」
そうして白い鴉羽が舞い踊る。魔術的に展開された光の線は、猟兵たちの戦略図として眼前に広がった。
「私たちグリモア猟兵の転移は、要塞外部に配置されるオブリビオンの軍勢さえも容易く潜り抜けるわ。要塞内部に転移した瞬間から戦闘は始まる。まず最初に、内部のゾルダートグラード兵である『ガスマスク兵』を撃破して。彼らは毒の使い手よ、十分注意して戦ってね」
そうして光の線が動き、グラードの最奥部へと迫っていく。
「ガスマスク兵たちでは手に負えないと分かったゾルダートグラード兵は、『オブリビオン戦車隊』を組んで私たちを殺そうと迫ってくる。頑強な装甲戦車よ、大火力のユーベルコードで立ち向かうのが有効的かもしれないわ」
光の線はそして、グラード中枢部に達した。
「最終的に鋼鉄要塞を指揮する、強力なオブリビオンとの決戦になるけど……あの予知で見た影は確か……クロムキャバリアの……」
そうして、いいえ、と穹は頭を振った。
「この世界はあらゆる他世界の干渉を受けているわ。かつて相対した別世界のオブリビオンが立ちはだかることだって不思議ではない……みんな、気をつけていってきてね」
転移先は鋼鉄要塞グラード内部。数多のゾルダートグラードを蹴散らし、獣人たちの戦線に光をもたらすために。
夕陽
たまには、初心者向けの純戦闘シナリオも。
OPをご覧頂きましてありがとうございます。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
獣人戦線、ゾルダートグラードが擁する『鋼鉄要塞グラード』内部に転移し大暴れ。どれほど要塞前にオブリビオンがいたとしても、グリモア猟兵の予知の前では要塞そのものの機能は無力、というものですね。
各戦闘情報はOPの内容をご確認下さい。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております!
第1章 集団戦
『ガスマスク兵』
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POW : アシッドシャワー
【背中のタンクに接続されたノズル】から【強酸性液体】を放ち、レベルm半径内の敵全員を攻撃する。発動前の【薬品チャージ】時間に応じて威力アップ。
SPD : ポリューションバレット
自身の【ライフル弾】を【重汚染薬】化して攻撃し、ダメージと【肉体変異】の状態異常を与える。
WIZ : オブリビオンガス
【骸の海ガス】を噴出し、吸引した全員を【オブリビオン化】化し、レベル秒間操る。使用者が製作した【ガスマスク】を装備した者は無効。
イラスト:らぬき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●堅牢の要塞
「おう、お疲れ。今日はどうだ一杯」
「いいねぇ、要塞内で待機するのも暇してたんだ」
要塞内を巡回するオブリビオン『ガスマスク兵』たちがどっ、と笑い出す。
鋼鉄要塞グラードは、並の獣人では突破不可能な絶対的な城塞に等しい。待機を命じられているオブリビオンたちは、そんな状況を怠惰に過ごしているようだ。
「早く異動になって獣人たちを殺してやりたいもんだぜ」
違いねぇ、下卑た笑い声を上げる。オブリビオンの軍勢によって、獣人たちは幾度となく死屍累々の戦を繰り広げてきている。対して、要塞という絶対の守りに庇護されているオブリビオンは、こうして獣人たちの反抗に臆するまでもなく、悠々自適に暮らしているようだ。
「腕を切り落として、命乞いをする獣人に心臓へ一発銃弾を放ってな。ああ、もしくは毒ガスの実験のために生きたまま拉致ってのも良さそうだ!」
――オブリビオンの安穏たる要塞は、この時を以て終わりを告げるだろう。
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
射撃戦なら望むところよ。
いきなり要塞の中に入るみたいだから、接近遭遇戦ね。
右手に拳銃【平和を作るモノ】、左手に短剣【揺らぎ逸らす刃】をもって戦闘開始。
拳銃でクイックドロウの抜き打ち+ゼロ距離射撃で撃ち抜くわ。
敵の攻撃は短剣で可能な限り受けて見切るけど、万一命中してもユーベルコード【リターリエイト・カース】。
「あいにく、私はヘイトを稼ぎすぎていてね、追加の毒とかはお呼びじゃないのよ?」
那須野・藻姫
――この、贅肉まみれの下衆どもが
とても許せないが、私はまだ猟兵としては新参
私情は置いて確実に|殺《と》りにいく
各個撃破で他の先輩猟兵のサポートだ
この様子なら連中はだらけきっているはずだ
物陰に隠れてインソムニア・スナイプを試みる
しっかり狙い、狙い、狙い――呪詛が高まったところで貫いてみせる
射撃したら敵が動転しているうちに隠れる場所を変える
可能な限りインソムニア・スナイプで|駆《・》|除《・》してくれよう
高まった毒の呪詛の味はどうだ?
因果応報
これは貴様らがやろうとしていたことの意趣返しだ
……私たちの世界は、私たちが守ってみせる……!
「んじゃ、早速酒の用意でもするか!」
笑い合うガスマスク兵は、気付きもしない。
すでに、猟兵たちはこの要塞内に転移しているというのに。
「――あら、もう宴会?」
ガスマスク兵たちはそれに気付くのが遅れた。
後ろから突きつけられた拳銃【平和を作るモノ】の撃鉄の音が弾ける。その早撃ちは、ガスマスク兵の一人の脳天を貫く流星と化した。
「残念ね、あの世で永遠の休暇を得ることになるなんて」
皮肉交じりに、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は倒れて動かなくなったガスマスク兵を見下ろした。
「し、侵入者だと……! 一体どこから!?」
「バカ野郎、構えろ!」
ガスマスク兵たちが揃ってライフル銃を構える。ポリューションバレットは重汚染薬と化した弾丸を放つユーベルコードだ。
飛来する弾丸はしかし、ヴィオレッタの構えていた短刀【揺らぎ逸らす刃】によって逸らされる。
肉体に命中はせずとも――その変異は発生する。発生する、が。
「お、ごっ……! な、なん……!」
銃弾を放ったガスマスク兵を包み込んだのは、禍々しい亡者の呪詛。肉体を侵食する呪詛と共に、肉体変異の状態異常がガスマスク兵を侵食する。
「あいにく、私はヘイトを稼ぎすぎていてね、追加の毒とかはお呼びじゃないのよ?」
「お、俺の銃弾の毒が、跳ね返され、て……!」
【リターリエイト・カース】。その身に受けた状態異常を、亡者の呪詛と共に跳ね返すユーベルコードだ。
狼狽えた他のガスマスク兵は、再びライフル弾を構えてその汚染銃弾を放とうとしたが、それも叶わなかった。
――真横から飛来した魔弾が、ガスマスク兵の肩を貫く。
「ぐ、があああああッ!! そ、狙撃だとッ……!?」
「――この、贅肉まみれの下衆どもが」
【インソムニア・スナイプ】により放たれた一閃の軌跡の先、那須野・藻姫(スナイパー・タマモ・f39938)がデアボリカライフルを携えて姿を現す。その心の内に、憤怒を抱えて。
「高まった毒の呪詛の味はどうだ?」
「ご、おお……お……っ……!」
「因果応報、これは貴様らがやろうとしていたことの意趣返しだ」
藻姫のライフルの銃口が突きつけられる。碧眼に宿る怒りと覚悟が、きらり、と瞬いた。
「……私たちの世界は、私たちが守ってみせる……!」
「ちぃっ……! 一度撤退だ! 体勢を立て直すぞ!」
猟兵たちの奇襲によって、要塞内のガスマスク兵たちが集まってくる。
喧騒が満ちていく要塞の中、ヴィオレッタと藻姫は銃を構え直したのだった。
「貴殿のおかげで助かった。猟兵としては未だ新参ではあるが、どうかよろしく頼む」
「ええ、もちろん。良い狙撃だったわ。私も負けていられないわね」
大成功
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ディルティーノ・ラヴィヴィス
ふぅん、ヒトがいない以外は他の世界と似てるって、そういう世界もあるんだね
ここのオブリビオンは随分野蛮そうだなぁ
気を付けるんだよロザリア、キミはレディなんだからね
おハロー、なんだか楽しそうじゃん?
僕も混ぜてよ。グリフォンのロザリアも遊びたいってさ!
どんな攻撃が来ようが僕は武人なんでね
【天地無双剣改-絶-】の構えで正面から迎え撃つよ
近付いた敵には野太刀で武器を振り払ってから棘を撃ち出して、
相手の武器攻撃や強酸性液体は右腕で全部受け止めようか
棘に覆われた呪いの右腕だからね、そう簡単には効かないよ
ロザリアは空中からの奇襲を頼むよ
背中のタンクを壊せば、攻撃手段は減るはずだからね
いい子だ、行っておいで!
「警戒レベルを引き上げろ! 侵入者だ!」
騒ぎ出すガスマスク兵たちが、報告のために要塞中枢へ駆け出す中、一人の猟兵がそれに立ちはだかる。
「ふぅん、ヒトがいない以外は他の世界と似てるって、そういう世界もあるんだね。ここのオブリビオンは随分野蛮そうだなぁ」
ディルティーノ・ラヴィヴィス(黄昏の獅子・f38911)が、ガスマスク兵を興味深そうに見つめていた。
傍らにいるロザリアと呼ばれるグリフォンを撫でながら。
「気を付けるんだよロザリア、キミはレディなんだからね」
きゅる、と小さく鳴いたグリフォンは、どうやらディルティーノ――ディルの言葉を理解したようだ。
「おハロー、なんだか楽しそうじゃん? 僕も混ぜてよ。グリフォンのロザリアも遊びたいってさ!」
「くっ……! 表にいる奴らは何をしてやがる!」
ガスマスク兵がタンクに接続されたノズルをディルに突きつける。放たれるのは強酸性液体。アシッドシャワーが全てを溶かす――!
降り注ぐ強酸が、ディルの右腕に纏わり付いた。
にやり、とマスクの下で邪悪に笑ったガスマスク兵だが……。
「溶ける、とでも思ったかい?」
なに、と呟こうとしたガスマスク兵が、次の瞬間野太刀の一撃によって斬り裂かれた。
刹那の内に肉薄したディルが、にこり、と優しく微笑む。
「棘に覆われた呪いの右腕だからね、そう簡単には効かないよ」
【天地無双剣改-絶-】による反撃。ディルの右腕は、|茨の棘《ソーン》に覆われている。それは強酸にすら耐えうる強力な力だ。
「ロザリア、行っておいで!」
天空から鳴き声が聞こえた。
頭上を見上げたガスマスク兵たちは、上空から急降下するグリフォンの一撃によってタンク全てを破壊される形となった。
「それじゃあ――戦いといこうか。正々堂々とね」
野太刀が翻り、棘が撃ち出される。何も成す術がなくなったガスマスク兵が、その重撃によって斬り裂かれたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
イクシア・レイブラント
要塞内部への転移を確認。鎧装騎兵イクシア、交戦を開始する。
敵を見つけ次第、鎧装の各部を光らせ[存在感、陽動、おびき寄せ]、低出力でスラスターを点火して[推力移動]、接近したらフォースブレイドで[鎧防御無視、斬り込み]。単独行動時は要塞内部を移動しながら派手に戦うことで混乱を煽り、連携時は味方を護るように前衛および壁役を担当する。
ポリューションバレットは不撓不屈の翼で反射して、敵の状態異常が悪化する前に接近して切り捨てる。
…痛みや苦しみを理解できるのに、何故あなたたちは残酷になれるの?
転移の輝きが収束し、そこに現れるのはイクシア・レイブラント(翡翠色の機械天使・f37891)だ。
閉じていた目を開き、喧騒が満ちていく要塞内を見渡す。
「要塞内部への転移を確認。鎧装騎兵イクシア、交戦を開始する」
瞬間、スラスターを点火し駆ける。わずかに浮遊し、オブリビオンの気配を追い――
「り、猟兵……!?」
「敵影を確認」
フォースブレイドが空間に閃く。
ガスマスク兵を一刀の下に撃破、次いで群れている兵士たちへと凄まじい機動力で肉薄する。
「ポリューションバレットを撃て!」
連続で響いた銃撃音は、イクシアを狙う重汚染の魔弾の音だ。
迫る銃弾が装甲に弾き返され――しかしその銃弾に秘められた肉体変異の毒はイクシアに届くはずだった。
――イクシアの背に現れる、翡翠色に光り輝くサイキックエナジーの翼。
ガスマスク兵たちが、そのマスクの奥で目を見開く。
【|不撓不屈の翼《インビシブル・ウィング》】。数多の障害を跳ね返す、超常の翼だ。
「あ、が……! 俺たちの……ど、毒が跳ね返え……!」
「…痛みや苦しみを理解できるのに、何故あなたたちは残酷になれるの?」
返事など意味はない。なぜなら、イクシアの目的は、敵の殲滅だからだ。
翻るフォースブレイドが、ガスマスク兵のマスクごとその存在を断ち切る。
骸の海へと消えていくオブリビオンたちを見ながら、イクシアはサイキックエナジーの翼を広げて飛翔した。
オブリビオンたちはとうとう其れを知る。猟兵という脅威がこの要塞内に現れたのだと。
大成功
🔵🔵🔵
一童・優吏
……なるほどね。鉄壁の守りがあっても油断していると痛い目にあう、か。守りを主にやる身として、彼らの姿勢は学べるところがありそうだ。
いちもっくん「優吏ー? 冷静に話してるつもりだろうけど落ち着けー?」
……うん、ごめんねいちもっくん。平気で人を傷つける話をしてるのにちょっとムカッとしちゃって。(傍らの人形型人造生物に宥められながら)
さて、城塞に入ったらまずは狙われないように【一目の隠れ風】で隠れて……彼らにつむじ風をお見舞いしてあげようか。攻撃のためってのはもちろんだけど、つむじ風が吹いていればライフルの弾もズレて当てにくいんじゃないかなと思ってね。相手の攻撃の妨害としても使うよ。
侵入者を知らせる警報が響く。
慌ただしく陣形を組み始めるガスマスク兵たちの様子に、イノセントの一童・優吏(布越し傷フェチ野郎・f39717)は顎に手を当てて考え込んでいる。
「……なるほどね。鉄壁の守りがあっても油断していると痛い目にあう、か。守りを主にやる身として、彼らの姿勢は学べるところがありそうだ」
結界構築や呪詛を操る身として、こういう光景はまさに反面教師、といえよう。
しかし、そこから滲み出る気配に気付いたのか、傍らに立っていた眼帯装着人形型人造生物『いちもっくん』が優吏の袖をくい、と引く。
「優吏ー? 冷静に話してるつもりだろうけど落ち着けー?」
「……うん、ごめんねいちもっくん。平気で人を傷つける話をしてるのにちょっとムカッとしちゃって」
「猟兵だ! 猟兵が現れた! 迎え撃て!」
ガスマスク兵たちがライフルの銃口を優吏に突きつける。だが、優吏は気にした様子もなく微かににこり、と薄く笑った。
「いちもっくん、ちょっと隠してね」
「了解ー」
いちもっくんの目に埋め込まれていた風の魔石が瞬いた。瞬間、ごう、と周囲に風が吹き荒れる。刹那の内に眼前から姿を消した猟兵に、ガスマスク兵が狼狽えた。
「そのライフルで私を傷つけられるかい?」
空から響く声。
【一目の隠れ風】によるつむじ風によって、ガスマスク兵がその強風によって薙ぎ払われ、ライフルの銃弾が恐ろしい軌道を描いて敵陣を跳弾していく――!
「優吏ー? これでいいー?」
「うん、ありがとういちもっくん。狙撃が下手なオブリビオンで助かったよ」
激しい風が吹き荒れる中、ライフルの銃撃音と阿鼻叫喚の喧騒が要塞内に響き渡っていた。
大成功
🔵🔵🔵
鳴上・冬季
「一尾の野狐狩りですか。思うところがないわけではありませんが、敵であれば仕方ないことでしょう」
嗤う
「それでは鏖殺の時間です。…合一・黄巾力士」
通路移動に問題ない2m強程度の大きさの黄巾力士に融けるように融合
呼吸不要・毒無効の鋼の身体を得る
飛来椅使用し地上5cm程度を滑るように飛行しながら砲頭から徹甲炸裂焼夷弾、金磚からは敵を自動追尾する火行の実体弾を連続射撃
敵を背中のタンクごと撃ち抜いていく
敵の攻撃はオーラ防御で防いだり仙術+功夫の縮地(短距離転移)で回避したりする
「タンクに引火して火災が起きても消火剤投入で空気がなくなっても私は困りませんから。派手な方が他の方の目眩ましになるでしょう」
嗤う
要塞内で立て続けに戦闘が起こっている。
警報によって異変を察知したオブリビオンたちが混乱に満ちた要塞内を巡回し始めた、が。
「一尾の野狐狩りですか。思うところがないわけではありませんが、敵であれば仕方ないことでしょう」
転生を繰り返した大妖怪『迅雷公』を自称する鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は、その碧眼を薄く細めて嗤った。
冬季にとって|戯れ《鏖殺》となるか、それとも指先一本を動かすほどのつまらない児戯となるか。
「見つけたぞ、侵入者だ!」
「それでは鏖殺の時間です。…合一・黄巾力士」
【合一・黄巾力士】は、宝具・黄巾力士を冬季の望む大きさに自在に変質させる。今ではかの東京に存在する巨大建造物が最大の大きさとなるが、今回は通路の幅に合わせてある程度調節したようだ。
互いに融合し、目の前のオブリビオンへと突撃。ガスマスク兵によって撒き散らされた骸の海ガスはしかし、強化された身体によってその全てが無効化された。
「この狭い通路で一列に並ぶとは殊勝なことですね」
瞬間、黄巾力士と一体化した冬季が飛んだ。
宝具・飛来椅による飛行。それだけで、周辺にソニックウェーブが発生する。
続けて砲頭から炸裂する鉄鋼炸焼夷弾がガスマスク兵を炎の怒涛で飲み込み、宝具・金磚から迸った火行を宿す実体弾が通路を火の海に沈める――!
炎の災禍に呑まれたガスマスク兵が、自らが放ったガスに引火し、次の瞬間壮絶な大爆発を巻き起こす。
その頭上を飛翔しながら、冬季が黄巾力士の中で再び嗤った。
「タンクに引火して火災が起きても消火剤投入で空気がなくなっても私は困りませんから」
要塞内部が、ゆっくりと炎上していく。
大成功
🔵🔵🔵
楪・環
要塞、それも戦場の最前線。
こんな大きな現場に|派遣《デリバリー》されるのは初めてだから、流石に緊張するな……。
私は猟兵としては新人だ。普段通り堅実にいこう。
転移したら、手近な一人をグラップルで拘束し、銃撃に対する盾としつつ一気に接近するよ。
間合いを詰めたら、急所狙いの打撃で無力化を試みる。
一人ずつ素早く、的確に。
肉盾は、投擲して他の敵にぶつけてしまおうか。
同時に、離れた相手に黒燐蟲を放ち、背中のタンクを攻撃させよう。
パイプを傷つければ、破裂して薬液による自爆を狙えるかもしれない。
悪いけど、手段は選んでいられない。
来週はみんなを遠足に連れて行くんだから。大怪我はしたくないんだ。
要塞内に響く怒号を聞きながら、吼々羽式十王拳伝承者たる楪・環(『楪の杜』臨時採用職員・f39946)はゆっくりと要塞内を歩いていた。
「要塞、それも戦場の最前線。こんな大きな現場に|派遣《デリバリー》されるのは初めてだから、流石に緊張するな……」
環自身、猟兵としてはまだ経験の浅い身だ。だが、だからといって力がない訳ではない。
普段通り堅実にいこう、と拳を軽く握って――先に視えた影に全速力で駆け出す。
「!? 侵入者だ、構え――」
「させないね」
恐ろしい速さで接近し、ガスマスク兵を抑え込む。
突きつけられたライフル銃の壁代わりとして取り押さえたガスマスク兵を使用しながら、その神速の動きを以てもう一人に接近、その胴体に拳の一撃を叩き込む。
「狼狽えるな! ユーベルコードを使わないならこちらが優勢だ!」
「悪いけど、手段は選んでいられないんだ」
拘束していたガスマスク兵を突き飛ばすと、その片腕から黒鱗蟲を放つ。
他者を蝕む呪詛の奔流、ガスマスク兵の背中に取り付けられたタンクが断ち切られた。
「お、俺のタンクが……ッ!」
「遅い」
薬液が出なくなった隙に乗じて、環は残ったガスマスク兵の胴体に拳を叩き込む――!
倒れ伏したオブリビオンたちが霞となって骸の海へ還っていくのを確認し、環は身に宿る闘気を沈静化させた。
「来週はみんなを遠足に連れて行くんだから。大怪我はしたくないんだ」
そこで、環が気付く。遠くから、巨大な機械音が近づいてくる。どうやら猟兵たちの侵入に気付いたオブリビオンたちが兵器を持ち出してきたようだ。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『オブリビオン戦車隊』
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POW : タンクキャノン
【戦車砲】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 超大国の改造成果
自身の【車体】を【長距離砲撃形態】に変形する。変形中は攻撃力・射程が3倍、移動力は0になる。
WIZ : タンクデサント
X体の【随伴歩兵】を召喚する。召喚された個体の能力値・戦闘力・技能は自身のX分の1。
イラスト:aQご飯
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●戦車隊強襲
「この要塞内部に侵入した猟兵共を制圧する!」
一斉に出現したオブリビオンは戦車隊を組んで要塞内を巡回し始める。
猟兵たちがガスマスク兵を倒したことで、要塞の更に奥へと行動が可能になった。が、深部は狭い通路が連なっており、戦車隊の行動を補助するように細く分かれている。通路巡回と共に通路の先に猟兵を発見すれば、長距離戦車砲を狂うことなく砲撃してくることだろう。
だが、この構造は猟兵たちに有利に働くかもしれない。
通路先から聞こえるキャラピラーの音を警戒しながら、猟兵たちは行動を開始した。
ヴォルフガング・ケーニヒバウム
アドリブ&連携歓迎
「……狭い通路が連なる、か」
UCを使用し、所持技能をLv1000として使用
まず偵察で敵の位置を把握先に発見することに努め、狭さを活用(地形の利用)して戦車を他の通路に移動することでやり過ごすか回り込み、後方から奇襲する。
「狭いというなら砲塔を後背に向けるだとかUターンだとかはしづらいだろうからね」
スナイパーとして随伴歩兵を仕留めてから野生の勘を頼りに攻撃を受け流しつつ肉薄、Lv1000相当の切断を信じて戦車の車体を斬りつける。
「凄いな、猟兵の力って言うのは……」
味方と連携する場合はこれらを陽動として行い、味方が責める隙を作り、以後はライフルの援護射撃で味方を支援する形をとる。
那須野・藻姫
アドリブ、絡みOK
なんて――単純
狭いところで戦車なんて大きな的を振り回すなんて、狙ってくださいと言っているようなものね
デアボリカライフルを構え、物陰に潜む
【装填・殺生石】を起動
ライフルの性能を3倍に高める
「魔力溜め」をしながら待ち構え、3倍にしたライフルの射程に入ったところでファイア
「呪殺弾」を装填して│銃/呪《じゅ》殺してくれよう
威力と呪いも3倍だ
変形する隙など与えてやるものか
悶え苦しむがいい
戦車を破壊できれば、出てきた乗組員をそのままデアボリカライフルで狙撃
逃げられると思うなよ
骸の海に帰るがいい……!
「狭い通路が連なる、か」
幾多にも枝分かれする通路を進みながら、オオカミの戦闘猟兵であるヴォルフガング・ケーニヒバウム(オオカミの戦闘猟兵・f39969)はその先へと目を凝らす。
ユーベルコード【変異階梯の妙】によって、野生の勘や情報収集能力、すでに持ち得る技量全てが極限にまで高められている。
通路先に感じる気配は、まさにオブリビオンと硝煙の匂い。獣人の嗅覚はそれを的確に感じ取るだろう。
「なんて――単純。狭いところで戦車なんて大きな的を振り回すなんて、狙ってくださいと言っているようなものね」
ライフルと呪術を操る獣人、那須野・藻姫(スナイパー・タマモ・f39938)が、手に持ったデアボリカライフルを構える。
「格好の的ではあるけど、狙撃の瞬間が敵と重なりそうだ。先に偵察に行ってくるよ」
「了解した。では、私は貴殿の奇襲に乗じよう」
二人の獣人が戦闘準備に入る。
圧倒的な脚力で通路をゆくヴォルフガングは、先に聞こえたキャラピラーの音にすぐに別の通路へ方向転換した。すぐに曲がると、元いた場所から鉄の塊の鈍い音が聞こえてくる。
すぐに回り込み、その後ろを取る――。
「狭いというなら砲塔を後背に向けるだとかUターンだとかはしづらいだろうからね」
「!? 後方、敵影!」
ヴォルフガングのライフル弾が随伴歩兵の脳天を貫く。
霞となって消えていくオブリビオンの歩兵たちの後、駆け上がるようにして戦車の頭上を取ると。
コンバットナイフによる、圧倒的な切断。
ユーベルコードの力も相まって、戦車の砲身がまるで紙を切り落とすように真っ二つになる。
その切断は装甲にまで達し、戦車そのものが骸の海へと炎と共に還っていった。
「凄いな、猟兵の力って言うのは……」
独りごち、身軽に退避したヴォルフガングの先、爆炎を掻い潜るように他の戦車が轢き潰そうと迫ってくる――!
「いざや呪え、我が弾丸――!」
ヴォルフガングとは反対側の通路から、黒く明滅する一筋のライフル弾が戦車の装甲を貫き爆ぜる。
【装填・殺生石】による、デアボリカライフルの強化。
呪いを凝縮した呪詛魔弾が、戦車の装甲を侵食し、融かしていく。
「威力と呪いも3倍だ。変形する隙など与えてやるものか。悶え苦しむがいい」
「戦車から退避、奴らを血祭りに――」
「……あげられると本気で思っているのかい?」
ヴォルフガングのコンバットナイフと藻姫の狙撃によって、戦車から出てきたオブリビオンたちを制圧する。
「骸の海に帰るがいい……!」
断末魔の声と共に、通路を行き来する二台の戦車が無力化されたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
他の猟兵たちと協力して戦うわね。
「なるほど、遠距離射撃戦ね。付き合ってあげるわ」
ということで弓矢を構えて敵の射程内に入る前にユーベルコード【千里眼撃ち】で狙い撃つ。
「射程が3倍・・・らしいけど、私は18キロ以上届くのよ?」
集中したら射撃。
[スナイパー]+[誘導弾]+[貫通攻撃]で…そうね、敵の大砲の砲口に矢を放り込んであげましょうか。
「そこは装甲はないでしょう?」
そして狙撃場所を移動して次の一撃を放つ。
射程内に近づかれるまでに可能な限りの敵を削るわね。
一童・優吏
あんなに大きなものを動かしてるのに、その上で狭い通路を利用できてるなんてすごいね……これが異世界の技術というものなのかな
いちもっくん「敵に感心してる場合じゃねえとおもうけど???」
ごめんごめん、ものづくりをする身としてはついね。それじゃ、さっそく最近作った新技のお披露目と行こうかな?
【落ち着いて】耳をすませて、敵の位置を確認しようか。
それで敵が壁の向こうを巡回していそうなら、【物質変換→嵐】を使用して、壁を暴風雨に変えて不意打ちで戦車にぶつけてみようかな。正面からこられたなら戦車そのものを変換しちゃおう。これで砲撃とか傍にいた歩兵とかを【吹き飛ばし】してしまおうね。
キャタピラー音は連続して、通路の先から響き渡っている。
駆動する機械音を聞きながら、一童・優吏(布越し傷フェチ野郎・f39717)は小声で感心していた。
「あんなに大きなものを動かしてるのに、その上で狭い通路を利用できてるなんてすごいね……これが異世界の技術というものなのかな」
「敵に感心してる場合じゃねえとおもうけど???」
傍らに立ついちもっくんがむぅっとした顔で優吏を諭す。
「ごめんごめん、ものづくりをする身としてはついね」
「こっちの技術も負けてはいないわよ。遠距離射撃戦、付き合ってあげましょ」
そうして、アーチャーたるヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)もまた合成弓を構える。
「うん、それじゃ、さっそく最近作った新技のお披露目と行こうかな?」
前の通路から大きなキャタピラー音が近づいてくる。
今が、好機だろう。
優吏が壁に手を置いて、その力を解放する。
瞳が金色に光り輝き、ユーベルコードの超常は戦場を駆ける――!
「さあ、嵐の到来だ」
自身からレベルm半径内の無機物を変質させる力、それは凄まじい暴風雨となって角から現れた戦車隊を薙ぎ払う。
【物質変換→嵐】による、凄まじい強風と豪雨が敵陣に吹き荒れる。
「な、なんだこれは……!」
「引け! 体勢を立て直せ!」
引き起こされた超常の中、ヴィオレッタはその嵐と風を読み切る。
合成弓【射貫き打ち抜く鋒矢】を引き絞り、その呪と共に解き放つ。
「射程が3倍…らしいけど、私は18キロ以上届くのよ?」
大気を裂く音と共に放たれた弓矢は、暴風雨の中を飛び、そこに至る。
「そこは装甲はないでしょう?」
【千里眼射ち】。一射必中の弓矢は、戦車の砲口に吸い込まれるように直撃。
そうして、戦車は爆発、炎上した。
吹き飛んだ邪悪の気配は、骸の海へと還っていく。
通路に蔓延るオブリビオンは、この非常事態に気付き混乱に陥っていくことだろう。
大成功
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鳴上・冬季
「黄巾力士火行軍を呼ぼうかと思いましたが、そのまま進む方が早そうです」
嗤う
「では、死と絶望を振り撒いて行くことにしましょうか。…七尾転仙」
自らの人化の術を解き七尾の雷狐になって雷鳴電撃を発しながら通路疾駆
物理攻撃無効で通電物質内移動可であるため、敵の攻撃も戦車も摺り抜けて走る
なお戦車内を通過する際、乗員が感電死するほどの電撃を発しているため、たまに戦車を誘爆させるがそれでも自分は特にダメージを受けない
「例え元が野狐でも、仙骨を育て昇仙すれば、この程度は造作もないことです。貴方達も転生して、次は仙を目指すと良いでしょう。鏖殺こそ仙の本質、次の仙界大戦では善き友になるかもしれません」
嗤う
奥へ続く通路を歩いていくと、先から聞こえるキャタピラー音が大きくなってくる。
「黄巾力士火行軍を呼ぼうかと思いましたが、そのまま進む方が早そうです」
この狭い通路では、より相応しい|ユーベルコード《術》がある。
鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)の人化の術が霧散、それに伴い、その輪郭がぼやけて再びそこに実像を結ぶ。
「では、死と絶望を振り撒いて行くことにしましょうか。…七尾転仙」
空間に炸裂する稲妻が、七尾の姿となってそこに現れる。
雷電の鳴き声が、狭い通路に反響し空間を裂いた。
「前方から敵影――な、なんだあれは!?」
故に、オブリビオン戦車隊はその存在を理解できないだろう。
【七尾転仙】。人化の術を解き、冬季が成った者は、実態なき雷の妖だった。
「理解できませんか? 例え元が野狐でも、仙骨を育て昇仙すれば、この程度は造作もないことです」
戦車そのものは通電物質だ。そして、いくら戦車砲の威力が強力でも、実体なき神秘に立ち向かう術はない。
「貴方達も転生して、次は仙を目指すと良いでしょう」
戦車内に閃く雷撃が、数多のオブリビオンを焼き尽くした。
燻っていた戦車の一つが爆発炎上し、しかし猟兵の攻撃はそれだけに終わらない。
閃光は一瞬。それだけで、戦車隊の燃料が火を噴き、爆発する――!
「鏖殺こそ仙の本質、次の仙界大戦では善き友になるかもしれません」
そうして妖しく嗤う冬季の言葉が、オブリビオンたちに聞こえていたかは定かではない。
大成功
🔵🔵🔵
ディルティーノ・ラヴィヴィス
狭い通路での戦いかぁ
飛ぶのはいいけど、狭いんだから気を付けてね、ロザリア
相手の様子と距離を確認してから【槍地獄改-怨-】を発動
槍で砲台を貫いたり戦車そのものを足場を崩してやるのさ
ついでに通路上に無数の槍の障害物を作ってやったんだ、これで戦車は動きにくくなるはずだね
敵の動きを封じた隙に、ロザリアは空中から襲い掛かっちゃえ!
僕は槍地獄の中を駆け抜けて接近するよ
僕も槍地獄の中じゃ動きにくいかって?
だって僕の出した槍達だもの。つまりここ全部僕の武器ってこと!
手元にある槍をへし折って遠投することだってできるんだ
ロザリアが危ない時は僕が槍遠投でサポートするからね
敵に近付けたらもう一回ユベコで串刺しさ!
「狭い通路での戦いかぁ」
他の猟兵たちが戦っているのだろう。爆裂する戦車の音や雷の音が響く通路を歩き、ディルティーノ・ラヴィヴィス(黄昏の獅子・f38911)は傍らにいる相棒のロザリアの首を撫でる。
「飛ぶのはいいけど、狭いんだから気を付けてね、ロザリア」
小さく鳴いたグリフォンに微笑み。ディルは狭い通路の先に見える戦車の影を確認する。
「それじゃあ、早速いこうか」
ディルの双眸が輝く。ユーベルコードの超常が、戦場に顕れた。
それは槍。通路上全てを埋め尽くす程の、十字架のごとき槍の道だ。
【槍地獄改-怨】は、地面から突き出した無数の槍を生み出すユーベルコード。それは、戦車隊にとって致命的なユーベルコードなりえる。
「な、なんだ……!? 突然地面から槍が……!」
「キャタピラーに槍の一部が挟まり動けんッ!」
いかなる悪路も突き進む戦車ではあるが、地面を埋め尽くす槍がそれを不可能にしていた。
「ロザリア、頼んだよ!」
グリフォンが舞う。狭い通路といえど、洞穴のような歪な広さではない。ならば、グリフォンはなんの抵抗もなく低い空を往くだろう。
戦車の頭上から、ロザリアの爪が襲いかかった。硬い装甲なれど、グリフォンの爪は竜の鱗にも有効な鋭利な刃だ。
「くっ! 空を飛ぶあの生き物を落とせ!」
戦車砲がロザリアへと突きつけられる、が。
「おっと、僕が生み出した槍地獄なんだ、僕が使えないはずないじゃないか!」
地面から生えた十字架の槍を抜き、戦車砲へと投げつける。
装甲を無視する一撃が、戦車砲を穿ち爆裂――!
ロザリアが爆風の風を利用してディルの下へと帰ってくる。
「ありがとう、ロザリア。キミは最高の相棒だよ」
きゅる、と嬉しそうに鳴いたグリフォンの首をもう一度撫でて、ディルはその先の通路へと歩みを進めたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ミヤビクロン・シフウミヤ
【流れ星】
※アドリブ歓迎
現在ミヤビクロンは別人格と融合してミオとして存在しています。戦闘狂ではあり口数少なく淡々としており冷酷です。
・以下ミオのプレイング
私に物理攻撃?いくら改造しようがそんなの無意味だと教えてやる。
ユーベルコードの黒雷狼を発動(秘密設定もご参照願います)。
我が身は時を喰らい吸収して超加速する漆黒の雷狼となる。いくら威力があり手数が多かろうと所詮は物理攻撃にすぎない。こちらは黒雷狼の能力を駆使して戦車を通過し內部の敵も殺す。
慈悲?容赦?何だそれは?そんなのは私にはないものだ。私を敵に回したことを悔やみ死に絶えろ。目の前の敵は殲滅するだけだ。
さてと、後のことはイクシアに任せるか。
イクシア・レイブラント
【流れ星】 ※アドリブok。
敵は天井が低い通路で死角をカバーしている。私が機動力を生かして動くには狭い場所ね。
そうね。ここはミアを呼んで手を借りる。
エクスターミネーター、並びにデコイドローン展開。強行索敵、実行。
私の映像を被せたドローンに浮遊砲台を追従させて先行させる。[索敵、レーザー射撃、威嚇射撃]で敵を刺激し[存在感、陽動、おびき寄せ]で敵視をデコイに向ける。
隙は作った、出番よミオ。
ミオの黒雷狼の攻撃で混乱したところで敵に向かって突撃。【決戦武装、解放】で大型フォースブレイドを巨大化させて[なぎ払い、鎧防御無視]。
戦いが終わったらミアを軽くハグして労う。
ありがとう、いってくるね。
「……あれがオブリビオンの戦車隊」
眼前から来る戦車の行進を無表情に見つめて、ミヤビクロン・シフウミヤ(|闇に堕ちた空を疾走る冥狼《ハウリングケルベロス》・f04458)は静かに語りかける。
「ええ。敵は天井が低い通路で死角をカバーしている。私が機動力を生かして動くには狭い場所ね」
「呼ばれたのも道理、か」
イクシア・レイブラント(翡翠色の機械天使・f37891)の機動力は、この状況下では上手く働かない。ならば、先行してくれる者が必要だ。
「エクスターミネイター、並びにデコイドローン展開。強行索敵、実行」
アームドフォート『エクスターミネイター』は主砲を分離することで思念操作ビットのように扱えるアームドフォートだ。
それが、デコイドローンと共に眼前に陣取る戦車の合間を潜り抜けて撹乱する。
「なんだ……? 機械の鳥……?」
「くそっ……! 邪魔だ!」
飛来するドローンとエクスターミネイターから放たれる射撃の雨。戦車隊への被害は軽微であるが、それを無視することはできないだろう。
「隙は作った、出番よミオ」
小さく頷き、そうして紡ぐ。
「天墜せよ、我らは漆黒の流れ星。我は漆黒の雷狼なり。時を喰らい敵対する全てのものをこの漆黒の雷で灼き尽くし殲滅する」
事象を喰らう超常、雷の狼。
「――黒雷狼」
ばぢり、と凄まじい雷が周囲に拡散する。
ミヤビクロン――いや、内に存在する別人格と融合して生まれたミオ、その体が雷撃に包まれ、そうして雷の狼として形を成す。
【黒雷狼】への変身だ。瞬間、周囲の時間が停滞する。時を喰らい吸収して超加速する漆黒の雷狼、周囲から喰らった時が、狼の動きと共に変容する――!
「落雷……? 前方に敵影! 構えろ!」
「私に物理攻撃? いくら改造しようがそんなの無意味だと教えてやる」
地を蹴った雷狼の移動は、文字通り電光石火だった。
床を雷で灼きながら、戦車隊が黒雷によって一瞬で灼き貫かれる。
「あ、ががああああああああ!! な、なぜ……ッ! 戦車の装甲が!」
「慈悲も容赦もない。私を敵に回したことを悔やみ死に絶えろ」
ちらり、と後方を見やり、イクシアへ目配せをした。
「……リミッター解除。決戦武装、【ファイナル・モード】」
ユーベルコードの超常により、イクシアの大型フォースブレイドからエネルギーの波濤が迸る。サイキックエナジーの巨大な光の剣が、目の前の戦車を真一文字にその装甲を両断した――!
刹那の内に爆発、炎上した戦車隊の向こうから、ミオが雷の狼の姿を消し去ってイクシアに歩み寄る。
「こちらのやるべきことはやった。後は任せた」
「ありがとう、いってくるね」
無表情なミオを軽くハグして。
イクシアは、要塞の中枢部へと歩みを進めたのだった。
大成功
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第3章 ボス戦
『モノアイ・ゴースト』
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POW : バリアチャージ
【バリアを纏った】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【支援機】の協力があれば威力が倍増する。
SPD : パルス・オーバーブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【オブリビオンマシン】から【光学兵器による一斉攻撃】を放つ。
WIZ : ゴーストスコードロン
自身が【敵意】を感じると、レベル×1体の【支援キャバリア】が召喚される。支援キャバリアは敵意を与えた対象を追跡し、攻撃する。
イラスト:タタラ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●他世界の残滓
鋼鉄要塞中枢に辿り着いた猟兵たちは、見覚えのある機影を確認するだろう。
「どいつもこいつも役立たずか。もう少し骨のあるやつをオブリビオンにするべきだったな」
邪悪のサイキックエナジーを纏う人型のロボット兵器『キャバリア』は、本来はクロムキャバリアで使用される兵器であるが、ゾルダートグラードではそういった兵器も使用しているらしい。
濃紺のエナジーが迸れば、周囲に支援キャバリアを呼び寄せる超常が発現した。
大広間内、ドーム状となった巨大な空間内にて、『モノアイゴースト』という名のオブリビオンマシンに搭乗する指揮官を討つ戦いが始まる。
「生きて返さん。貴様らも我らゾルダートグラードのオブリビオンとなるが良い!」
ヴォルフガング・ケーニヒバウム
アドリブ&連携歓迎
「敵方の戦力を指揮官がきっちり把握していればこうはならなかったと思うけどね」
UCを使用し、所持技能をLv9800として使用
「鬼ごっこをするような年齢じゃもうないんだが」
支援キャバリアを含む敵の攻撃はLv9800相当の野生の勘で察し、同Lvの受け流しと盾受けで凌ぎ
「制圧後にこちらで使うならあまり壊さない方がいいのだろうね」
としつつも地形を利用、跳弾による貫通攻撃で敵群を縫うようにしてモノアイ・ゴーストに向け継続してダメージを与える呪殺弾を撃ちます
味方と連携する場合は、時折援護射撃で支援、味方の攻撃する隙を作り
支援キャバリアが厄介な様なら乱れ撃ちと制圧射撃という面の攻撃で対処する
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
他の猟兵たちを支援しながら戦うわ。
なるべく遮蔽を取って弓を構える。
すぐにユーベルコード【ヤヌスの矢】を、天井に当たらない程度の角度で放つわ。
「降り注げ、友に癒しを、敵には滅びを」
高速で動くみたいだけれど、こちらは戦場全体に矢の雨を降らす。
味方で傷ついた者は癒しを、敵には魔力の矢をプレゼントするわよ。
「生きて返さん?それはこっちのセリフよ」
「生きて返さん? それはこっちのセリフよ」
「敵方の戦力を指揮官がきっちり把握していればこうはならなかったと思うけどね」
敵からの殺気。
立ち向かう猟兵たちは二人。
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は、モノアイ・ゴーストに搭乗した指揮官へと弓を向ける。
次いで、ヴォルフガング・ケーニヒバウム(オオカミの戦闘猟兵・f39969)もまた、ライフルとコンバットナイフを構えた。
「この結果は間違いなく、君のせいだよ」
「減らず口を!」
周囲に溢れ出る支援キャバリアたちが、猟兵たちを薙ぎ払おうと行動を開始する。
しかし猟兵たちも負けてはいない。
「鬼ごっこをするような年齢じゃもうないんだが」
【変異階梯の妙】により、ヴォルフガングが持ちうる技量全てが活性化する。
それはまるで、獲物を前にしたオオカミのように。
支援キャバリアの砲撃が、銃撃が、剣撃が、ヴォルフガングを蹂躙しようと襲い来る。
ぎらり、とヴォルフガングの瞳孔が窄まり――。
災禍たる戦場の全てを避ける、オオカミの野生の勘が冴え渡った。
数多の攻撃を避け、弾き、無力化する。
たった一人の猟兵に、支援キャバリアが押されている。
「クソがッ! ならば私が出るまでだッ!」
「あら、標的になってくれるの?」
ヴィオレッタは既に、その弓を構えていた。
引き絞り、頭上へと顔を向ける。
「降り注げ、友に癒しを、敵には滅びを」
弓と矢、双方に宿る超常は、戦場内にみちる矢の驟雨となって敵軍を覆い尽くす。
【|ヤヌスの矢《アロー・オブ・デュアルフェイス》】は、敵軍に魔力の矢の飽和攻撃を、味方に癒やしの魔力が宿る矢を放つ。
飛翔し、光学兵器を放とうとしたモノアイ・ゴーストがその中空で静止した。
ドームの空から落ちる無数の魔力の矢が、その機体に恐るべき破壊を伴って降り注いだからだ。
「き、貴様ら……ッ!」
「制圧後にこちらで使うなら、この要塞はあまり壊さない方がいいのだろうね……だが、確かに良い的だ」
「それもあのオブリビオンマシン次第よ。私たちの攻撃を受けてくれるのなら有り難いわね」
ヴィオレッタのくす、と不敵な笑みと重なるように、ヴォルフガングのライフルが放たれた。
支援キャバリアの鋼の機体を使用した、跳弾攻撃。
精密に、そして野生の勘によって成された超テクニック。モノアイ・ゴーストの関節部分に突き刺さった銃弾によって、オブリビオンマシンが爆煙を巻き上げた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ライル・ナハール
俺のパンツァーとは似ても似つかぬ外見、よくわからない装備、そして何よりあの邪悪な気配……こいつもキャバリアなのか。
タテガミがザワつくけれど、そんなことを気にしている場合じゃあない。
ビビるな、ライル。猟兵だろ?
●作戦
自機がダメージを受けて装甲がボロボロになってきたところで、ユーベルコード「オーバーフレーム換装」を使用して、装甲を半分にするのと引き換えに移動力を5倍にします。
使い物にならなくなった装甲を切り離して身軽になるイメージです。
その後は敵に急接近(ダッシュ)して組み付き(グラップリング)、至近距離からの砲撃を加えます。
要塞中枢にて、猟兵の攻撃によって煙を上げるモノアイ・ゴーストはしかし、その悪意を消し去ることはない。
「俺のパンツァーとは似ても似つかぬ外見、よくわからない装備、そして何よりあの邪悪な気配……こいつもキャバリアなのか」
邪悪なオーラを纏うオブリビオンマシンを見て、ライオンの獣人であるライル・ナハール(臆病なライオン・f40082)が独りごちる。
ごくり、と小さく唾を飲み。だが視線を逸らすことはしない。
――ビビるな、ライル。猟兵だろ?
タテガミに感じる野生の勘が危険だと告げている。心に強くその意気を宿し、操縦桿を握りしめた。
「くそっ! 私のモノアイ・ゴーストをよくも……許さんッ!」
モノアイ・ゴーストがバリアを纏い、ライルが搭乗するパンツァーキャバリアへと迫り来る。
立ち向かうライルだが、オブリビオンの気配を纏うオブリビオンマシンは強大だ。
支援機がパンツァーキャバリアを蹂躙すべく行動を開始、立て続けに白熱するビーム攻撃と砲撃が、ライルの機体の装甲を破壊していった。
「ハハハハハ! モノアイ・ゴーストの力を見ろ!」
「――確かにお前のキャバリアは強い。……だが!」
崩壊、破壊された装甲を脱ぎ去るように、ライルはその超常を発現させた。
「【オーバーフレーム換装】!」
「!? なんだと!?」
支援機がそうはさせまいと再び近寄ってくるが、換装されたフレームによってパンツァーキャバリアの機動力は5倍となっている。
支援機の合間を縫うようにモノアイ・ゴーストへと神速の動きで接近し組み付き、キャノンフレームの砲塔を突きつけた。
「肉を切らせて骨を断つ、だ。――発射!!」
閃光と共に、モノアイ・ゴーストの単眼に激烈な一撃が加わったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
イクシア・レイブラント
※アドリブ、連携歓迎。
状況把握。ここなら機動力を十分に生かせそうね。対キャバリア戦には慣れている、問題ない。
各部の輝きを高めて、スラスター全開。
指揮官機モノアイ・ゴーストのバリアチャージには、サイキックエナジーをのせたシールドビットとエクスターミネーターによる[盾受け、レーザー射撃、弾幕]でバリアの相殺を試みつつ、衝突しそうなら[空中機動]で回避。支援機が残っているなら[推力移動]で接近して優先的に攻撃して破壊する。
バリアが弱まったところで【最大稼働】。超音速で突撃して大型フォースブレイドで[空中戦、鎧防御無視、なぎ払い]。
あなたたちには悪いけれど。この要塞はここで落とす。
戦闘を開始した猟兵とモノアイ・ゴースト。双方のデータを取りながら、イクシア・レイブラント(翡翠色の機械天使・f37891)は瞳に走るデータを保存する。
「状況把握。ここなら機動力を十分に生かせそうね。対キャバリア戦には慣れている、問題ない」
「貴様……ッ!」
モノアイ・ゴーストのバリアが再度展開し、周囲に支援機が集う。レーザー兵器や巨大な剣が、イクシアに向けられた。
そうして加速する無数の機体が、イクシアは轢き殺そうと迫り来る。
それに立ち向かうように、イクシアは双眸に走るデータを加速させた。
「…機体各部、安全装置解除。フォースリアクター、イグニション」
イクシアの全身を覆った翡翠の如く輝く超常が、サイキックエナジーの翼として顕現する。
【最大稼働】により、イクシアの力は更に肥大化する――!
モノアイ・ゴーストのバリアと、イクシアのシールドビットが激突した。
両者拮抗――いや、イクシアのエクスターミネーターによるレーザー射撃によって、モノアイ・ゴーストのバリアが削られていく。
バリアの出力が極端に低下したのだろう、モノアイ・ゴーストのバリア機構がショートし、力なく明滅し始めた。
「わ、私のバリアが破られるだと!?」
「あなたたちには悪いけれど。ここの要塞はここで落とす」
相手の突撃をいなすように弾き、周囲に集った支援機の合間をイクシアは潜り抜けた。
刹那の内に閃いたフォースブレイドによって、支援機が火を噴いて爆散する。
イクシアの攻撃を防ごうと振り返ったモノアイ・ゴーストに刻まれた剣閃が、その邪悪の力を大きく減衰させたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ディルティーノ・ラヴィヴィス
部下に文句言う奴ってのは大抵性格の悪い奴だ
そんな奴の下に就くのはお断りだね!
ここって獣人しかいない世界だよね
さっき思い付いたんだけど、試してみようかな?
(【アルティメットビースト改-狂-】発動。狼に似た姿に変化)
わーすごいねユーベルコードって!これで僕も獣人になれたかな?
速さと力が強化されたこの姿なら縦横無尽に動けるはずだ
突進を避けて、死角から関節部分を狙って野太刀で攻撃
上手くいったらそのまま蹴り上げて膝、腰、腕の関節と攻撃を続けていくよ
致命的ダメージにならなくてもいいんだ。目標は頭上だからね
辿り着いたら思い切り頭から叩き斬ってやるんだ!
支援機の相手はロザリアに任せるよ。気を付けてね!
「チッ……! 元はと言えばあいつらが押し留めてくれればこんなことには……!
「部下に文句言う奴ってのは大抵性格の悪い奴だ。そんな奴の下に就くのはお断りだね!」
相棒のグリフォンであるロザリアと戦場に躍り出るように、ディルティーノ・ラヴィヴィス(黄昏の獅子・f38911)がモノアイ・ゴーストへと立ち向かう。
次々と現れる猟兵たちに、オブリビオンマシンに乗る指揮官の顔は憎悪に歪んでいるだろう。
ふふ、とディルは優しく笑う。
「それにしても、ここって獣人しかいない世界だよね。さっき思い付いたんだけど、試してみようかな?」
「……なんだと?」
ディルの身体が変質していく。獣の体毛に覆われ、狼に似た獣人の姿へと変わったのだ。
「わーすごいねユーベルコードって! これで僕も獣人になれたかな?」
「き、貴様、変異階梯か……ッ!?」
「それじゃあいこうか。ロザリア、気をつけてね!」
モノアイ・ゴーストたちの支援機が行動を開始――しようとすれば、ロザリアが舞い上がり、その頭上から支援機の行動を阻害するように強襲する。
ロザリアに一瞬目を奪われたモノアイ・ゴーストの指揮官は、刹那の内に眼前から掻き消えたディルの姿を追おうと視線を動かす。
――床を蹴る、強靭な四肢の音だ。
真後ろへとオブリビオンマシンのセンサーを働かせるが、すでにディルの野太刀がその装甲を切り裂いている。
圧倒的な、獣の暴力。
モノアイ・ゴーストの四肢を縫うように、獣人たるディルの連撃が、音速のごとき疾さで繰り出されている。
「あんたの感覚では追えても、機体が言うことを聞かないんじゃないかな?」
機体の腕を振り払っても、すでにそこにディルはいない。
機体が大きく揺れた。獣人の筋肉が、オブリビオンマシンを中空へと打ち上げたのだ。
ディルが頭上へと高く舞い上がり――。
頭上からの落下攻撃。オブリビオンマシンに奔った亀裂は、モノアイ・ゴーストの出力を大幅に低下させたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
那須野・藻姫
アドリブ、絡み歓迎
生きて返さん、か
それはこちらの台詞だ
早々に骸の海へと還ってもらおう
「迷彩」を起動
丁度いい物陰や、他の猟兵の攻撃に紛れる
デアボリカライフルで狙いを付け、【インソムニア・スナイプ】を「呪殺弾」と共に起動する
ずうっと狙い続け、威力と呪いを高めていく
威力が十分に高まるか、居所がバレるタイミングで発射する
――|私《タマモ》が欲する
――|タマモ《私》が命ずる
――|銃/呪《じゅ》殺開始、ターゲット、|岩怨《ロックオン》!
いざや呪え、我が弾丸!
仕留められればそれでよし、駄目なら拳銃に持ち替えて牽制、及び後続に繋ぐぞ!
私たちの世界をこれ以上荒らさせはしない!
「猟兵共がッ!! 私の、私のオブリビオンマシンをこうも……!!」
――生きて返さん、か?
はっ、とモノアイ・ゴーストに搭乗する指揮官は、大広間に響き渡る声に警戒して周囲を見渡す。が、その声の主を見つけることが出来ない。
――それはこちらの台詞だ早々に骸の海へと還ってもらおう。
「周囲の環境に隠密しているか……! 関係ない、これで終わりだ!」
モノアイ・ゴーストが飛翔する。
数多の猟兵から受けた傷によって機体がスパークするが、気に留める様子もなく、全身から光学兵器の砲塔を戦場に向けた。
「ハハハハハハ! 消え失せろッ!」
空から振る光。破滅の極光。
真下へと放たれた光学兵器のレーザーが、要塞の床を焼き切っていく。
そして、モノアイ・ゴーストの指揮官は視るだろう。
レーザーに紛れた白い光の中、暗黒めいて輝く、その|光《銃口》を。
――|私《タマモ》が欲する
――|タマモ《私》が命ずる
――|銃/呪《じゅ》殺開始、ターゲット、|岩怨《ロックオン》!
いざや呪え、我が弾丸!
そうして凝縮された呪詛は、対象を蝕む弾丸として放たれた。
「私たちの世界をこれ以上荒らさせはしない!」
那須野・藻姫(スナイパー・タマモ・f39938)の呪毒弾丸は、満ちる白光を断ち切るかのように直線の軌道を伴って空間を裂き、掻き消える。
モノアイ・ゴーストの搭乗部を極大の呪詛と威力によって貫きながら。
「こ、の……猟兵……が……」
機関部を撃ち抜かれたオブリビオンマシンは、とうとう凄まじい閃光を伴って中空で爆裂する。
爆発の余波を受けながら、藻姫は爆風でなびく長髪を押さえると踵を返してグリモアベースへと帰還した。
かくして、鋼鉄要塞グラードの一つが陥落した。
未だ超大国の邪悪な影は消えない。が、この一歩は、確実にこの世界に変化をもたらすことだろう。
大成功
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