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絶対至高のエンプレス

#スペースシップワールド #ブルーアルカディア #戦後 #プリンセス・エメラルド #やや難 #宿敵撃破

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●グリモアベース
「オーガフォーミュラの『プリンセス・エメラルド』が動き出したって話は、みんな聞いてるわね?」
 田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)はクイと伊達メガネを持ち上げて、集まった猟兵たちを見渡した。
「プリンセスは膨大な兵数の『|帝国継承軍《サクセション・フォース》』を編成し、スペースオペラワールド侵略に乗り出そうとしているわ。大量の|漿船《クリスタルシップ》を揃え、クエーサービーストの群れまで手懐けて、その戦力はすでに前の銀河帝国を越えている。まともにぶつかっても勝機はない、と言わざるを得ないわね」
 ゆえに、正面対決は避けて奇襲速攻を目指す。
 ユウナはそう宣言して、映写機を操作して資料画像を投影した。
「みんなには帝国継承軍を支えている三本の柱を狙い撃ちでへし折ってもらいたいの。まずは惑星級重力子砲『深淵から覗くもの』、旧帝国軍の下で建造されていた決戦兵器よ」
 深淵から覗くものは、惑星そのものの地殻内部を重力子加速装置に置き換えた超巨大砲台だ。
 その周囲には大量の|漿船《クリスタルシップ》とクエーサービーストの群れが護衛として展開されており、戦闘が始まれば彼らも攻撃を仕掛けてくる。さらに連携の効果によって、発動するユーベルコードは絶対的な先制攻撃になることがわかっていた。
「二つ目の柱はプリンセス・エメラルドのペットにされた『双児宮魔竜ヴォルスカスドン』。こいつは特殊なギミックこそないものの、クエーサービーストを餌として小惑星サイズにまで巨大化した超・超巨大モンスターでね。攻撃力も防御力も段違いで、本気で対抗しなければ圧倒的体格差の前に圧し潰されてしまうことになるわ」
 二体とも、かなりの強敵だ。
 普通ならば、それぞれ単体を相手にするために個別の依頼が出されるところ。それが二連戦というだけでも大変なのに、最後にもう一戦。本命との戦いが残っているというのだから嫌になる。
「最後は言うまでもないわね。帝国継承軍の総司令官、プリンセス・エメラルド本人よ。使用ユーベルコードは『迷宮災厄戦』の時と同じだけど、それに加えて『帝国継承軍を自らの元にテレポートさせる』という能力を獲得してるの。これにより、戦闘中は常に大量の軍勢に囲まれて全方位からの攻撃を受け続けることになるわ」
 配下と連携してくるという点は『深淵から覗くもの』と同じだが、こちらはプリンセス・エメラルドが直々に指揮を取るぶん統率レベルが格段に上がっている。その包囲陣を突破するのは不可能と考えておくべきだ。
「予知でわかっている情報はこれだけよ。それぞれの敵に対してどのように挑むのかはみんなに一任するわ。……ああ、ただし。今回は奇襲作戦だから『惑星ロボ』みたいに大規模な支援は用意できないの。酷なことを言ってるのは承知だけど、自分の力だけで挑んでもらうことになるわ」
 最後にそう付け加えて、説明を終えたユウナは猟兵たちを現地へテレポートさせるためグリモアを展開させるのだった。

●スペースシップワールド・某宙域
 ――ギョロリ
 漆黒の宇宙に浮かぶ惑星級重力子砲『深淵から覗くもの』が、まるで本物の眼球のように回転した。
 周回軌道上に配置されていたクリスタルシップが兵装を展開。されには小惑星級の無眼巨獣『クエーサービースト』が何体も群れを成して集まってくる。
 さあ! スペースシップ&オペラワールド世界の行く末を決める大戦の始まりだ。
 すでに臨戦態勢に入った帝国継承軍による総攻撃と、その向こうから絶対的イニシアチブをもって放たれるユーベルコード攻撃を潜り抜け、継承軍の決戦兵器『深淵から覗くもの』を破壊せよ!


黒姫小旅
 どうも、黒姫小旅でございます。
 此度は難易度やや難ですので、それ相応に困難な戦いが予想されます。特に三章はスペースシップ&オペラワールド最強のオブリビオンたるオウガフォーミュラが相手となるため、プレイング内容と成功度の結果によってはヒドイ目に遭う可能性が多分にございますのでご注意ください。
 また、当シナリオは各章においてプレイングボーナスの獲得条件が設定されております。それぞれの条件を満たしたと判断した場合に限り、成功度判定を複数回おこなって最良の結果を採用します。

●一章
プレイングボーナス……「先制ユーベルコード」と「大量の護衛による攻撃」の両方に対処する。

●二章
プレイングボーナス……小惑星サイズに巨大化した「超・超巨大モンスター」に対抗する。

●三章
プレイングボーナス……「大量の軍勢による全方位からの攻撃」と「先制ユーベルコード」の両方に対処する。

●備考
・過去のシナリオで、猟兵達は『極薄かつ透明で、防具の上から着用できる高性能宇宙服』を獲得しているため、宇宙空間でも問題なく普段通りに活動できます。
・先制攻撃への対策としてユーベルコードを使うのは可としますが、有効となるかはプレイング次第です。
・当シナリオでは猟兵自身の装備、および装備相当の持ち込みアイテム以外の支援を受けることができません。
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第1章 ボス戦 『惑星級重力子砲『深淵から覗くもの』』

POW   :    慈愛のまなざし
【邪眼を思わせる超巨大重力子砲】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    深淵からのウインク
【時空間を揺るがす次元震動】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    眼神の首飾り
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【自律式誘導兵器】で包囲攻撃する。

イラスト:猫背

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はマヤ・ウェストウッドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

テラ・ウィンディア
機神搭乗
…懐かしいなあの戦争は…

銀河帝国軍を超える相手であれば…おれは挑むとしようか!

【戦闘知識】
帝国継承軍と深淵から覗くものの陣形と攻撃の射線を把握

対先制
【見切り・第六感・残像・空中機動・武器受け・オーラ防御】
オーラ展開
周囲からの攻撃の察知に利用し
更に直感も駆使して飛び回りながら残像を残して幻惑しながら回避!
そして次元振動に対しては周囲の継承軍を盾に被害を抑える!

【二回攻撃・切断・早業・串刺し】
周囲の護衛を切り刻みながらも

【重量攻撃・弾幕・貫通攻撃・属性攻撃】
重力属性をプルートーの炎に付与
UC発動
重力を扱う相手なら…おれ達も負けない!
ヘカテ…その力を見せてくれ!
戦略級超重力波砲…発射!




「懐かしいな、あの戦争は」
 と目を細める間もなく、猟兵の接近を感知した|帝国継承軍《サクセション・フォース》が一斉に攻撃を仕掛けてきた。
「来たか……オーラ展開!」
 テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は即応。三界神機『ヘカテイア』の周囲にオーラ障壁を構築した。
 防御力度外視の広域障壁は、紙ほどの強度しかないものの、破壊された瞬間に敵砲の入射角と速度を計測し、得られたデータを元にして限りなく正確な攻撃軌道予測を可能とする。
 ――方位角修正、13.8°……5.6°……-8.4°
 ――仰角修正、-14.3°……2.1°…… 22.9°
 コンマ以下秒の間隔で更新され続ける予測から、テラは論理計算をすっとばした直感で回避ルートを弾き出し、残像を生む幻惑飛翔で砲撃を掻い潜っていく。ついでに手近なクリスタルシップを切り刻んでやると、暗黒の宇宙空間にいくつもの花火が咲いた。
『危険。危険』『総員、一時退避セヨ』
 継承軍が攻めを中断して逃げ出した。
 こちらの戦いぶりに恐れをなした、というわけでは勿論ない。その証拠にヘカテイアのコックピット内にアラートが鳴り響き、『深淵から覗くもの』がユーベルコード【深淵からのウインク】を解き放った。

 震!!

 時空を揺るがす次元震動が、敵味方を問わず範囲内の存在すべてを分子レベルで崩壊させる。破壊は一瞬にして過ぎ去り、深淵から覗くものはまぶたを開いて結果を確かめるように周囲を見渡した。
『――確認。敵性個体ノ破壊…………失敗』
 直後、残っていたクエーサービーストの死骸が破裂し、内側からスーパーロボットが飛び出した。
 巨獣の肉を盾とすることで破壊を免れたヘカテイアはBSブラックホールキャノン『プルートーの炎』を構え、深淵から覗くものを照準する。
「重力の扱いなら……おれ達も負けない! ヘカテ……その力を見せてくれ! 【|戦略殲滅機構『重力の神』《テラ・グラビティブラスト》】……発射!」
 放たれた戦略級超重力波は、無差別攻撃のために護衛を遠ざけて無防備となった惑星級兵器の地殻を穿ち、地中深くにまでダメージを与えたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マヤ・ウェストウッド
「怪物と戦う者は、自らも怪物にならぬよう心せよ」

・自身の義眼に仕込んだ重力兵器が敵にも用いられていることに複雑な感情を抱く

・眼神の首飾りの軌道を[情報収集]して[瞬間思考力]で模様の規則性を導出し安全地帯を割り出す

・援護射撃ついては[野生の勘]と宇宙バイクの[運転]技術で回避機動をとり、敵護衛が自らを[かばう]ように[陽動]して弾幕をやりすごす

・その一方で、義眼を[リミッター解除]して出力を上げ、飛び交う誘導兵器と護衛ごと局所重力で凝縮。装備品の重力茶【特選】で自身を[ドーピング]させたのち、[怪力]を以て圧し固めた塊を敵に投げつける

「――深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているのだから」




 目玉を模した重力兵器と視線が交わった気がして、マヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)は、無意識に右目を隠す眼帯を撫でた。
「……怪物と戦う者は、自らも怪物にならぬよう心せよ」
 複雑な感情を胸に抱いて『航宙重型二輪エマニュエル・レジーナ』のアクセルをふかすが、初動は敵の方が早い。
『――ユーベルコード発動。自律式誘導兵器ヲ展開』
 首飾りのように深淵から覗くものの衛星軌道上に漂っていたユニットが起動し、それぞれ独立した意志を持って動き出した。
 先を制したその飛翔は、高速にして複雑怪奇。たちどころに取り囲まれてしまったマヤは、しかし焦ることなく冷静に誘導兵器を観察していた。
(……一見するとテンデバラバラに飛び回ってるだけっぽいけど……うん、幾何学的な法則性がある)
 看破してしまえば、後は簡単だ。
 誘導兵器が描く軌跡からアルゴリズムを解析し、包囲が緩む位置とタイミングを見出すと一直線に突っ込む。計算され尽くした全速突撃に躊躇はない。殺意を宿して飛び回る誘導兵器が、まるで進路を譲るように衝突する寸前で方向転換して、マヤは無人の野を往くがごとく包囲網から脱出した。
 だが、そこで待っていたのは安息の地ではなかった。
 先回りしていた|帝国継承軍《サクセション・フォース》の護衛部隊を見て、マヤは舌打ちして宇宙バイクのハンドルを切る。今から計算している余裕はなく、だから野生の勘任せだ。右へ左へ上に下、加速減速を使い分けて砲火の雨から逃げ回るが、ついにクエーサービーストの一体が伸ばした触手に捕えられて――…………パァン!
 マヤを掴んだ触手が、ビーム砲を受けて破裂した。撃ったのは誰であろう、継承軍のクリスタルシップだ。
 同士討ち? まさか誘導されたのか?
 思わぬ事態に継承軍の間に動揺が広がって、その隙を見逃すマヤではない。

 ――リミッター解除、【|魔矢眼《マヤ・ガン》・|重圧《サプレッサー》モード】発動!!

 眼帯に隠された義眼から『深淵から覗くもの』が操るのと同質の重力エネルギーが放出され、周囲の誘導兵器や護衛部隊を絡めとると局所重力でもって圧縮。即席で作り上げた塊をむんずと掴むと、ドーピングで強化した怪力を振り絞って投げつける。
 投擲された隕石はオブリビオン兵器に直撃、その破壊力たるや核兵器をも軽々と凌駕して、地殻の表層数億トンもの質量を一瞬にして蒸発させた。
 ――怪物と戦う者は、自らも怪物にならぬよう心せよ。
「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているのだから」
 赤熱する巨大クレーターを眺めながら、マヤは誰に向けるともなく呟いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

神崎・伽耶(サポート)
『やってみなきゃわかんないしねぇ!』(明るくニヤリ)

アドリブ連携OK。
普段の口調は「庶民的(あたし、キミ、だ、だね、だろう、だよねぇ?)」です。

後先考えず、反射的に行動しますが、他の猟兵に迷惑をかける行為はあまりしません。
姉御肌で、一般人には優しく、時に厳しく接します。

行動原理は好奇心、攻撃よりは防御が得意で、遊撃的なポジションを好みます。
機動力、観察力を生かし、バフやデバフを多用し、トリッキーな攻めを得意とします。

思い付きで動く、常識のある奇人変人ムーヴで描いていただけると大変喜びます。
いっそNPCだと思っていただいてもヨシ!

よろしくお願いします。




 戦況は猟兵側が優勢であったが、相手は|帝国継承軍《サクセション・フォース》の誇る惑星サイズの決戦兵器『深淵から覗くもの』。まだまだ油断はできない。
「これはちょっと、本気ださなきゃだね」
 神崎・伽耶(トラブルシーカー・ギリギリス・f12535)はキャップの上にあげていたゴーグルを下ろすと、レンズの奥で瞳を光らせた。
 好奇心旺盛なネコのように広く深い観察眼で見通し、駆け抜けろ。カウント開始。3、2、1――『エブリロードバイク』!!
 継承軍の砲撃が飛び交う戦場に、伽耶は身一つで飛び込んだ。
 異次元亜空間が両脚を包んで強引に道を作り出し、集中砲火の真っ只中にあっても毛先すら焦がすことなく突き進むことを可能とする。
「良し! 行ける、行ける――――っうおら!?」
 もう少しで敵艦に手が届くかに見えた矢先の轟音。深淵から覗くものが放ったユーベルコード【慈愛のまなざし】が襲いかかった。
 邪眼を思わせる超巨大重力子砲は、護衛の継承軍を避けて猟兵だけを狙撃する。異次元をまとっていても時空をねじ曲げる超重力を完全に防ぐことはできず、伽耶は紙人形のように軽々と吹っ飛ばされた。
「ぐぇ……なんて攻撃力…………」
 とっさにオーラ防御を展開した上で、被ダメージの半分を『身代わり伽耶ちゃん人形』に押し付けたことで辛うじて事なきを得たが、次は耐えられないだろう。
 継承軍は今にも追撃を放とうとしており、深淵から覗くものも二発目の重力子砲を準備している。
 絶体絶命、と言っても過言でない状況であった。
「……ま、ここまで近づければ十分だけどね」
 ペロと舌を出して、伽耶はここまで伏せておいた切り札を発動する。
「勝った! と思ったならお生憎。――【Trick Star】!!」
 ユーベルコードによる不意打ちの体当たりが、眼前にいた敵艦に炸裂した。
 その威力によって、巨大なクリスタルシップはぐらりと傾げながら後退する。協力を得られなかった突進では、ほんの数メートル退かせるのが精一杯だったか、それで十分だった。
 クリスタルシップが姿勢を崩したため、発射するところだったビーム砲は明後日の方向へと飛んでいき、よりにもよって使役下のクエーサービーストに命中。同士討ちをくらった宇宙巨獣は痛みと驚きで暴れ狂い、それで弾き飛ばせれた味方の艦が更に別の味方に衝突して、とさながらビリヤードのごとく被害が拡大していく。
「ギリギリだったけど、大成功だね!」
 連鎖事故によって混乱する継承軍を見て、伽耶は会心の笑みを浮かべた。

成功 🔵​🔵​🔴​

勝守・利司郎(サポート)
神将の四天王×花蝶神術拳伝承者、勝守・利司郎だ。
花蝶神術が何かって?オレが言い張ってるだけだが、練った気を花や蝶のごとく扱うやつ。
しっかし、『トーシロー』が達人っていう設定なぁ。あ、オレ、神隠し先で神将になる前はバーチャルキャラクターな。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動する。そうだな、主に拳に練った気を集めてグローブ代わりにして、殴ることが多いか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしない。オレの美学(味方ならば邪魔をしない)に反するからな。作戦なら別だが。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないからな。
あとはおまかせ。好きによろしく!


シン・クレスケンス(サポート)
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける

◆スタンス
エージェントとして、猟兵として、人々の平穏を護る為戦うのが使命
悪しき相手→容赦無し
善良だが、戦いが避けられない相手→心を痛めるが、非情に徹する

◆戦闘
詠唱銃での銃撃(【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾)や魔術による攻撃を得意としている

◆UDC『ツキ』
シンに取り憑いているUDC。闇色の狼の姿をしている
追跡が得意(魂や魔力を嗅ぎ分けている)で、戦闘は鋭い牙や爪を用いて行う

◆口調
・シン→使役の名は呼び捨て。丁寧で穏やかな話し方
・ツキ
俺/お前、呼び捨て。
だぜ、だろ、じゃないか?等男性的な話し方




 ギョロロロロロッッ!!
 惑星級決戦兵器『深淵から覗くもの』は、苦しげに眼球のような体を悶えさせると、ユーベルコード【眼神の首飾り】を起動した。残された自律式誘導兵器のすべてが飛び立ち、複雑な幾何学模様を描いて敵対するものを包囲殲滅せんと迫る。
 何千にも及ぶ誘導兵器の大群を身一つで迎え撃つシン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は、恐れることなく高らかに宣言する。
「この宙域をキャンプ地とする!」
 青年を中心とした半径134mにユーベルコードが広がって、誘導兵器は域内に入った途端たちどころに飛翔の精細さを欠いた。味方同士で激突しては墜落し、生き延びた機体もフラフラで、結果として一体としてシンを傷つけることもできずに通り過ぎていく。
 【どこでもキャンプ】の効果範囲内ではダメージを与えるためのすべての行動が弱体化される。いかに格上による先制攻撃とは言え、シンが定めたキャンプ地の中ではろくに力を振るうことが出来ないのだ。
 ならば、と深淵から覗くものを護衛する|帝国継承軍《サクセション・フォース》の部隊はユーベルコードの範囲外から狙撃しようとするが、想定可能な攻撃が十分に距離の離れたところから飛んできたとして、対処は容易である。
「ビームシールド、起動!」
 シンの革手袋に仕込まれた機構が唸りを上げて、光り輝く防御障壁が彼を包み込んだ。
 物理的な強度を有する光の盾によって構成された球体は、さながら護りのミラーボールで、シンを狙ったレーザービームを反射・拡散させて無力化する。
 これが【どこでもキャンプ】のもう一つの効果だった。ダメージを伴わないあらゆる行動が強化されるため、専守防衛に徹している限りにおいてシンは実力を遥かに越えたパフォーマンスを発揮できるのである。
「……ただし、『キャンプ地』を形成している間は攻めに転じることができません。だから、ここから先はお任せします」
 そう背後に話しかけると、力強い返事が返ってきた。
「おう! 準備は万端だ。こんだけお膳立てしてもらって決められなかったら、漢が廃るってもんだぜ!」
 シンに防御を委ね、ひたすら力を溜めることに専念していた勝守・利司郎(元側近NPC・f36279)は、ニッと歯を見せて笑うと前に進み出た。
 継承軍の砲撃が途切れた隙を突いてビームシールドの外へと出ると、おもむろに握った拳を深淵から覗くものへと向ける。
 フッ
 と、利司郎の輪郭がブレたかと思うと、その姿が忽然と消え失せた。
 縮地、と呼ばれる特殊な歩法である。|埒外の力《ユーベルコード》にまで昇華された絶招は重力のない宇宙空間でも遜色なく、むしろ【どこでもキャンプ】の恩恵により常軌を逸したスピードで瞬発すると、何者に知覚されることもなく一瞬で継承軍の布陣をすり抜けて、深淵から覗くものの表層へと着地した。
「コォォォ」
 呼吸に合わせて、練りに練り上げた『気』を活性化。丹田でマグマのごとく滾っていた熱が、経絡を伝って振り上げた右拳に流れ込んでいく。
「花蝶神術……」
 溢れた気がチラチラと瞬きながら零れていく。
 それはまるで千万の桜吹雪、あるいは胡蝶の群れのような、美しくも儚い幻影を纏い、利司郎は全霊を込めて自らの立つ大地、惑星型オブリビオンの本体を殴り付けた。
「破砕拳!!」
 ユーベルコード【花蝶神術:破砕拳】は、防御を無視して深淵から覗くものの内部へと浸透し……――――ダアアアアアンン!!?
 突如、大地震が利司郎を襲った。
 新手の攻撃かと身構えるが、次々に地割れが生じるのを見て違うと気付く。今の一撃が致命傷となって、深淵から覗くものが崩壊を始めたのだ。
『警告。警告。冷却機関損壊。動力炉、臨界点突破』
「オイオイオイ、なんかヤバいんじゃねぇか!?」
 アラートを耳にして利司郎が色を失った、その時である。

 ――――ッ!!

 不思議なエネルギー体『グリモア』が傍らに出現した。危険を察知したグリモア猟兵が、強制帰還を発動したのだ。
 界渡りの感覚に包まれながら、利司郎が遥か頭上に目をやると、シンや他の猟兵たちも同様にグリモアベースへ引き戻されていくのが見えた。
 そして、猟兵たちが姿をくらました直後、深淵から覗くものの全体に広がった地割れの底から白光が吹き上がり、周りの継承軍を巻き込んだ極大爆発が起こった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『双児宮魔竜ヴォルスカスドン』

POW   :    暴竜激闘
単純で重い【暴力】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    星痕覚醒
全身を【星座の魔法力】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
WIZ   :    溶岩熱線
【体内のマグマぶくろ】から、戦場全体に「敵味方を識別する【溶岩熱線】」を放ち、ダメージと【火だるま】の状態異常を与える。

イラスト:カス

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠砲撃怪獣・ガンドドンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 第一の障害を排した猟兵たち奇襲部隊は、グリモアのテレポートを経由して即座に次の戦場へと飛んだ。
 そこにいたのは、小惑星サイズの巨体を誇る無眼の異形『クエーサービースト』…………をグチ、ボリ、と貪り喰らう双頭の恐竜だった。
 知っている者がいても構わない。竜の名は『双児宮魔竜ヴォルスカスドン』、|ブルーアルカディア《・・・・・・・・・》のモンスターである。
 なぜ異世界のオブリビオンがこんなところに! という事はもちろんだが、それ以上に驚くべきは魔竜の大きさだった。
 エサになっているクエーサービーストと同じくらいに成長した巨体は、ただデカイというだけで凄まじい攻撃力を放つことだろう。
 一枚一枚がちょっとした島くらいもある竜鱗は、異次元の防御力を持っているに違いない。
 先制攻撃を行わず、配下も連れていないとはいえ、さっきの相手よりも楽な戦いになるとは到底思えなかった。

『GYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』

 猟兵が近付いてきたのを察した魔竜が咆哮を上げると、空気もないはずの宇宙空間が激しく鳴り震えた。
テラ・ウィンディア
機神搭乗
…とてつもないな…とてつもなく巨大な竜だ

それでも…倒せない、訳じゃないぞ

ヘカテもいるしな!
【戦闘知識】
龍の動きと攻撃方法を把握

大きさに差があるという事はおれ達を認識するのも難しい筈だ
それなら…!

UC準備開始

【属性攻撃】
闇を纏って見えにくくするぞ
…カシム程じゃないが宇宙ならこういう迷彩も出来る!

【弾幕・貫通攻撃・重量攻撃】
ガンドライド
ドリルビット展開
重力弾とドリル攻撃で蹂躙
【二回攻撃・切断・早業・串刺し】
剣での連続斬撃から槍で串刺しに

UC準備完了
星に匹敵する巨大なる龍よ
それならば…太陽の終焉を以てお前を粉砕してやる!

真・滅界虚空全終焉発動!
ブラックホールの重力と超新星爆発で蹂躙だ!!




「……とてつもないな」
 天文学的な巨体を持つ魔竜を前にして、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は呻き声をもらした。
 本当にとてつもない、としか形容のしようがない大きさであるが……それでも、倒せない訳ではない。
「いくぞ、ヘカテ!」
『――カウントダウン開始。ユーベルコード発動まで、132秒』
 表示されたタイマーを視界の端に、テラは三界神機『ヘカテイア』を駆った。
 攻撃ユニットを展開。自律浮游する三連砲が重力弾を撃ちまくり、傷付いた竜鱗をドリルビットと剣槍でもって蹂躙する。
 だが、
「……クソッ。岩山に斬りつけてる気分だぞ」
 いくら攻撃を重ねても、鱗を削るばかりで肉にまで刃が届かない。ヴォルスカスドンは蚊にでも刺されたみたいに身震いすると、それだけで地震のような衝撃が生まれてヘカテイアを吹っ飛ばした。
 きりきり舞いする機神を叩き潰さんと、魔竜の前足が振り上げられて……戸惑うように動きが止まる。
 ヘカテイアの姿が消えていた。
 四つの眼を巡らせて四方を探すが、どこにも見当たらない。
(……やっぱり、これだけ大きさに差があると、簡単に見逃してしまうよな)
 当惑する魔竜を見上げて、テラはほくそ笑んだ。
 闇の魔力で覆うことで、ヘカテイアの機体は上手い具合に暗黒の宇宙空間に溶け込んでいた。知己である魔術盗賊には敵わないが、テラだって環境と噛み合いさえすれば十分有効な迷彩を行うことができる。
(そして……時間切れだ!)

『……3、2、1。準備完了。発動、【|真・滅界虚空全終焉《スーパーノヴァ・エンディング》】』

 カウントが0になるのと同時、双頭竜をの右隣にブラックホールが出現し、超次元障壁が周りを取り囲んだ。
 ヴォルスカスドンの右頭が傾ぎ、僅かに遅れて左頭も超重力にからめとられる。
『GYAAA!?』
 悲鳴が上がった。
 巨体であるがゆえに右半身と左半身とで受ける重力に差が生じる。その歪みによって竜鱗が軋み、肉が裂け、骨が砕けていく。怪力を振り絞って逃げようとしても、ブラックホールに捕らわれながら132枚にものぼる障壁を破るのは容易いことではない。
 そして、むなしくもがいている間に、最後の一押しだ。
「星に匹敵する巨大なる龍よ……太陽の終焉を以てお前を粉砕してやる!」
 瞬間、魔竜を封じた障壁内が、白の一色に塗り潰された。
 超新星爆発である。
 太陽を遥かに越える大恒星の命を犠牲にしなければ生まれないような超大エネルギーの発露は、次元を超えて隔離された空間を蹂躙。ヴォルスカスドンは驚異的なタフネスで耐え抜いたものの、踏まれた小トカゲのように血まみれになって身を震わせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか

太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ

正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像やフェイントで目眩まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな

それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ




「水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)、助太刀に参った……のはいいんだがなァ」
 サポートに駆けつけた真峰は、惑星サイズの巨大魔竜ヴォルスカスドンを見上げて小さく嘆息した。
 正面きっての勝負を好むところであるが、これだけ体格差があると正面も何もあったところでない。
「まあ、試合ではないんだ。文句は言っていられんな」
 肩を竦めて腰に佩いた太刀、ヤドリガミたる己の本体に手を掛けた。柄頭を軽く撫でてから、ユーベルコードを発動させる。
「――【錬成カミヤドリ】!」
 たちどころに、134本の太刀が出現した。
 本体の太刀を模した刃群は、真峰の周囲を緩やかに巡っていたが、術者の念力を受けるや一斉に飛び立っていく。
 死角になるだろう脚や尻尾、背中や頭上に回り込んで斬りつけるが、硬く分厚い竜鱗を貫くには威力が足りない。ならばと複数本を束ねて高速回転、力ずくで穿とうとするも、まったく効果がない。
 恐るべきは、超・超巨大モンスターの防御力。
 無敵と言っても過言ではない頑強さに、さすがの真峰も挫けそうになりながら、目眩ましの太刀を放つ。
『GYAAA!?』
 突然、ヴォルスカスドンが苦しげな声を上げた。これまでは何の反応も見せなかったのに、今回だけは明らかなダメージがあった。
「……なるほど、眼なら効くわけか」
 そうと分かれば、やりようはある。
 真峰は残りの複製太刀を殺到させると、自らも宙を蹴って飛び出した。
 手近な複製を掴み取って押っ取り刀に、何十もの刃で眼を突っつかれて重度の花粉症患者のように悶え苦しむヴォルスカスドンを目指して真っ直ぐに翔ける。
「エ――リャアァァ!!」
 裂帛一閃。
 突進の勢いも乗せた渾身の刺突は、赤く充血した竜眼に深々と突き刺さり――ピシィ! とレンズにヒビが走った。
 ヴォルスカスドンは絶叫して暴れ狂うが、目潰しによって視野が狭まったことにより、すばやく飛び退いた真峰をあっけなく見逃してしまった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリー・マイヤー(サポート)
お疲れ様ですグリモア猟兵さん。
戦力が必要と聞いて手伝いに来ましたエリーです。
【念動力】で戦いをサポートいたしますね。

敵の攻撃を妨害したりとか、武器を折ったり目潰ししたりとか、
そういうセコイ工作は任せてください。
敵を締め付けて動きを封じたりしてもいいかもしれませんね。
なんなら念動力で鎧とか壁とか作って、
敵の攻撃を逸らしたり弾いたりして味方を守ることもできますよ。
防ぎきれないやばめの攻撃は、念動力で移動させて緊急回避ですかね。
一応、念動力で遠隔攻撃もできます。
斬ったり突いたり殴ったり締めたり爆破したり、
敵の物性に合わせてそれっぽく。

まぁ、そんな感じで適当にこき使ってやってください。




「当たったら痛いですよ。――ユーベルコード【|念動《サイ》ジャベリン】!」
 エリー・マイヤー(被造物・f29376)の念動力が槍へと形を変えて、ヴォルスカスドンに向けて射出された。
 貫通属性を付与された680本もの念槍は流星雨のごとく尾を曳いて超・超巨大魔竜に着弾。赤き竜鱗を貫いて無数の穴を空け……ただけで、何の手応えもない。
「まさか、効いてない?」
『GYAOOOOH!!』
 魔竜の双頭が同時に口を開いたかと思うと、漆黒の宇宙空間が赤熱地獄に作り変えられた。
 体内のマグマ袋でドロドロに煮えたぎった【溶岩熱線】は戦場全体に広がり、|帝国継承軍《サクセション・フォース》に仇なす者を火達磨にしてくれようと襲いかかってくる。
「これは……逸らしたり弾いたりするようなレベルではありませんね」
 惑星サイズの巨体から放たれる超大規模攻撃を前にしたエリーは、防御は不可能と割りきって緊急回避を選択した。
 念動力で我が身を操り高速移動。押し寄せるマグマの大津波に追いたてられながら、必死になってユーベルコードの射程外へと逃走する。
 逃げる背中にどんどん溶岩流が近付いて来て、文字通り尻に火が付くかという、その時であった。
『GYAAAAAA!?』
 竜の咆哮が悲鳴に変わった。
 何事か。肩越しに振り返って目を凝らすと、ヴォルスカスドンの体中に空いた穴から鮮血が噴水のように吹き上がっていた。最初に、エリーのユーベルコードで創造した槍で貫いた痕である。命中した時点ではダメージがなかったように見えたが、今になって出血と痛みに苛まれているのは、どうしたわけか。
「……ジャベリンが肉に到達するまでこんなに時間がかかるなんて、どれだけ分厚い鱗なんですか」
 驚き呆れたように呟いて、エリーは敵の攻め手が止まった隙を突き、そのまま戦場外へと離脱したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

タカシ・セイヒ(サポート)
元アルダワの生徒異端児セイヒです
感心は魔術探求にありますが猟兵としての仕事を疎かには致しません
場を乱さず他の猟兵の皆さまと協力して事件の解決に従事して参ります
魔術師なのであまり前に出ての近接戦は得意ではありませんが魔術の撃ち合いや後方支援や援護等で皆さまのお役に立ちたいと思います
珍しい魔術や遺跡等には好奇心が先走りたまに暴走することもありますが出来るだけ自制して参ります
腕が四本も有りますので素早い作業等もお役に立てると思います
本業は魔術研究者なのでその知識をいかして対魔術や対魔獣でもお役に立つと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。


岡崎・真幸(サポート)
『次行くかね』
普段の口調は「キッツイ(俺、お前、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)」

・性格
キッツイ物言い、上から目線、偏屈
共感力は高い方だが自覚はなく同情はあまりしない
男女関係なく、触れることに抵抗がある。フレンドからのコミュニケーションとしてなら受ける

・戦闘
目立つ事を避けサポート行動を重要視
必要ならボスでも殴りに行く
喉と手は商売道具の為使う事を避けているつもりだが割と近接攻撃もする

・苦手
露出度高い服、エロ、虫、粘液体、触手等のうねうねしたもの(蛇除く)
子供は世界財産だと考えている為、敵が子供の姿をしていると戸惑う傾向
しかし仕事なら耐える

公序良俗に反しない範囲で好きに動かしてくれ


氷咲・雪菜(サポート)
 人間のサイキッカー×文豪、16歳の女です。
 普段の口調は「何となく丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 独り言は「何となく元気ない(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

氷や雪が好きな女の子で、好きな季節は冬。
性格は明るく、フレンドリーで良く人に話しかける。
困っている人は放ってはおけない。
戦闘は主にブリザード・キャノンを使って戦う。
 あとはお任せ。宜しくお願いします!




 ヴォルスカスドンは激怒していた。
 小惑星サイズにまで成長した巨体をもってして、ケタが20も30も違うような小さき者どもを相手に歯が立たないとはどういうことか!
『GYAAAAAAA!!』
 憤怒の咆哮を上げる魔竜に立ち向かう猟兵は三人。先陣を切るのは氷咲・雪菜(晴天の吹雪・f23461)だ。
「雪よ、降りなさい……そして全てを凍てつかせ、世界を白く染めなさい。【|氷点下の世界《アイス・ゾーン》】」
 世界改変のユーベルコードが戦場に満ち渡り、虚無の宇宙空間を『積雪地帯』へと書き換えていく。
 突如として氷雪の山に囲まれたヴォルスカスドンは、煩わしげに唸ると二つの口から【溶岩熱線】を放射した。
 決して融けることのない雪を、紅蓮のマグマが上書きする。極寒と灼熱がぶつかり合い、凄まじい温度差によって周りの景色が飴細工のようにグニャリと歪んだ。
「……さすが超・超巨大モンスター。正面きっての力比べは分が悪いですね」
 雪菜の頬を、冷たい汗が伝う。
 聞きしに勝る攻撃力だ。……だが、それでいい。敵はあまりに強大で、ゆえに厳しい環境に置かれても、自分が適応するのではなく地形破壊によって環境の方を変えようとしてしまう。
 ユーベルコード【氷点下の世界】。積雪地帯という環境に適応した者だけに加護を与えるルール下において、これほど優位を取りやすい相手はいなかった。
「舞台は整えました! 後はお願いします!」
「そんじゃ、次は俺だな」
 と、首を鳴らすのは岡崎・真幸(花想鳥・f01486)。
 色違いの六翼を持つオラトリオは対処を引き継いで、しかし何もせずに立っているだけだった。技能を使うでもなく、武器を構えるでもなく、両手をポケットに入れたまま、押し寄せてくるマグマ流を漫然と見上げている。
 何故なら、すでに仕込みは終わっているのだ。
「――【リザレクト・オブリビオン】」
 自身の戦闘行動を禁ずる代わりに召喚した二体の死霊が、猟兵たちを庇護するように立ちふさがった。
 死霊蛇竜が鱗に覆われた長躯を巡らせて召喚主とその仲間を囲い込み、大盾を構えた死霊騎士がそびえ立つ。さらに外縁には氷雪と冷え固まった溶岩石、オーラ防御を重ねた多層障壁まで展開して、【溶岩熱線】を受け止めた。
 幾重にも重ねた万全の防御は超高温のマグマに襲われようとびくともせず、内側で守られた猟兵たちはほんのり温かな熱を覚えただけで、少しのダメージもなく双頭魔竜の猛攻をやり過ごすことができた。
『GYAOOOOOH!!』
 ヴォルスカスドンは苛立ったように再度吼え猛り、むちゃくちゃに尻尾を振り回した。
 ろくに狙いもつけず怪力に任せた【暴竜激闘】は、触れる物すべてを跡形もなく破壊する。積もった雪の山も、煮えたぎったマグマの海も、竜尾の一振で消し飛ばされて、【溶岩熱線】を耐えぬいた死霊の防護もこれには敵わず、粉々になって吹き飛ばされてしまった。
「チッ。ありったけを守りに費やしても、これが限界か」
 真幸は余波に飲まれてきりきり舞いながら舌打ちする。
「……だが、まあいいさ。俺の仕事は果たした。最後はきっちり決めてくれよ」
 そう呟く視線の先では、ここまで静かに機を待っていた三人目の猟兵、タカシ・セイヒ(探究者の成れの果て・f37132)がついにベールを脱いだところだった。
「任されました。――防御は無意味、全ての綻びは歪み断裂する。【|綻びは空を裂く《クリティカルゾーン》】!」

 空間が、歪曲する。

 冷気と熱気がぶつかって陽炎が生じるのよりも、一段上の次元。縦×横×高さという三次元の構成要素が局地的にバランスを崩し、巻き込まれた物質は分子間結合を綻ばせて、まるで鋭利な刃物で触れられたかのように切断されることになるのだ。
 そして、この『切断』は空間そのものへの干渉であるために、対象がどれだけ頑丈であろうとも三次元世界の物理学的強度である限りは意味をなさない。
「さあ、魔竜の鱗は空間の歪みにすらも耐えるのかどうか、見物ですね」
 微笑みを浮かべるセイヒが得た答え。それは…………縦一文字に両断されたヴォルスカスドンの断末魔であった。
 右半身と左半身とで泣き別れになった双頭の竜は、体内から溢れるマグマと暴走する星座魔力に飲み込まれていく。
「これで依頼の第二段階は完了ですね。……それにしても、星の魔法を操るドラゴンとは興味深いですね。異常なまでの巨大化は、クエーサービーストを補食したためでしょうか。もう少し余裕があれば色々と調べて見たかったのに。残念です」
 元アルダワの生徒異端児は少しだけ未練を覗かせつつ、雪菜や真幸ら他の猟兵たちと勝利を讃え合うのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『猟書家『プリンセス・エメラルド』』

POW   :    プリンセス・エメラルド号
自身の【サイキックエナジー】を代償に、【宇宙戦艦プリンセス・エメラルド号】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【エメラルド色の破壊光線を放つ多数の砲】で戦う。
SPD   :    侵略蔵書「帝国継承規約」
自身の身長の2倍の【皇帝乗騎(インペリアル・ヴィークル)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    クリスタライズ・オリジナル
自身と自身の装備、【敵に被害を与えうる、半径100m以内の】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。

イラスト:鶸

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 立て続けに|帝国継承軍《サクセション・フォース》の支柱を撃破した猟兵たちは、ついに本丸、旗艦「ソング・オブ・オーンブル」の襲撃を敢行した。
『よく参りましたね、無作法なる侵入者たちよ』
 突入した猟兵たちを、厳かな声が出迎える。
 声の主は、身長2mにも満たない女性であった。これまで惑星サイズの大敵を思えば小さすぎる相手であるが、実際に相対してみれば、今まで戦ってきた何者よりも巨大に感じられることだろう。
 オウガフォーミュラ、クリスタリアン長老にして銀河皇帝の後継者。その名は、猟書家『プリンセス・エメラルド』。
『我が帝国継承軍を壊滅に追い込むとは、褒めてつかわしましょう。ですが、それだけのことで増長しないことです』
 世を絶するほどに美しいエメラルドの肉体を持つプリンセスは、猟兵たちを冷たく見下して言った。
『ユーベルコード、技能、アイテム。それらを幾ら持ち寄ろうとも、貴方がたごときでは私の足元にも及びません。戦闘におけるイニシアチブは、常に私が握るものと思いなさい』
 驕りではなく、単純な事実としてプリンセスは語る。
 疑う余地はない。実際、彼女から立ち上るサイキックエナジーは世界最強と呼ぶに相応しい迫力があった。
『さらに、私には地の利と数の利もある』
 そう言ってプリンセスがくいと指を曲げた瞬間、大量のクリスタルシップ艦隊とクエーサービーストの群れが出現した。
 いかなる能力か。何の前触れもなくテレポートしてきた継承軍は、総司令官たるプリンセスの指揮を受けて敵対者を取り囲む。迅速かつ洗練された包囲陣はいっそ芸術的と言えるほどで、歴戦の猟兵をもってしても脱出するのは至難であった。
『選択肢を差し上げましょう。無謀に抗って殺されるか、頭を垂れて楽に死ぬか。……さあ、選びなさい』
 最後の決戦が、幕を開ける。
 完璧に統率された大軍勢による全方位からの攻撃に対処しつつ、プリンセス自身の先制ユーベルコードにも応じなければならない。
 グリモアの予知を参考に準備してきた策が、果たして通じるのか。今こそ、それを試す時だ。
徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写戴けると嬉しいです。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的に「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。
よく使う武器は「大天狗正宗・千子村正権現・鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせです!


島津・有紗(サポート)
絡み・アドリブ歓迎
「じゃあ、始めましょうか」
戦闘前にイグニッションカードから装備を展開して装着します。
味方と連携しつつ【地形の利用】をしながら【索敵】して行動します。
戦闘になったら強弓を使い、遠距離から【スナイパー】【範囲攻撃】【貫通攻撃】で攻撃します。
中距離以下の距離ではなぎなた、ガンナイフを使い分け【切り込み】【薙ぎ払い】【零距離射撃】で攻撃します。
味方と連係する場合は、【援護射撃】【威嚇射撃】で味方を援護します。
敵の攻撃は【戦闘知識】【瞬間思考力】で判断し【見切り】で回避するか【武器受け】【オーラ防御】で防御します。
UCは状況に合わせた物を選択して使用します。


マヤ・ウェストウッド
「困ったねえ。どのみちアタシはここで『死ぬ』のかい」

・差迫る状況下、不敵にも紅茶入りスキットルをグイッと呷る。茶葉の[ドーピング]成分が[瞬間思考力]を惹起させ、敵の動線について能く[情報収集]せしめるのだ

・さらに真の姿を解放:全身の筋肉を隆起させ、乱喰い歯を覗かせる。その形相、けだし地獄の走狗。宇宙バイクも[リミッター解除]させ、乗り手共々[限界突破]。[運転]技術で敵の飽和攻撃を駆け抜ける

・反撃の際は皇女の乗り物へ真正面から肉薄。不遜にも馬上での一騎打ちを仕向ける。が、ぶつかる直前にバイクから飛び降り、皇女めがけてヒップアタックを敢行。UCにより速度が5倍増して運動エネルギーは通常の25倍。皇族が『尻に敷かれる』ともなれば[精神攻撃]としても威力は十分だろうか。怒りを煽って後続する味方への突破口を切り開かんとする

「ごめんあそばせ、皇女『臀下』……」




「困ったねえ。どのみちアタシらはここで『死ぬ』のかい」
『慈悲深いでしょう、私は。死に様を決めさせてあげるのだから』
 皮肉っぽく口の端を歪めるマヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)に、プリンセス・エメラルドは悠然と微笑み返した。
『それでは、返事を聞きましょうか』
「アタシの答えはこうだよ!」
 傲岸不遜に言い放つと、マヤはスキットルの蓋を飛ばしてグイッと呷った。中身の特選紅茶が喉を滑り降りて、胃の腑に染み渡り、吸収されたアレゲな成分が血流に乗って全身を巡る。
 ユーベルコード【|女王の茶室《エレガント・ロイヤル・ティータイム》】。ドーピング成分たっぷりの紅茶を摂取したマヤは、自身のあらゆる行動を五倍に加速させるのだ。
 異常活性した脳神経をフル回転させ、マヤは一瞬にして敵軍の動線を把握する。上下左右前後に斜め、全方位から向けられた艦砲は、直接こちらを狙うもの、回避を予測した偏差射撃、目眩ましの罠とそれぞれが意味を持っており、緻密な戦略眼によって統率されているのがよく理解できた。
「なるほど。こいつは、滅多なことじゃ切り抜けられそうにないねぇ」
「……だけど、一か八かの勝負はじゃありません!」
 図らずも、マヤの台詞を引き継ぐように羅刹の若者が進み出た。
「サムライエンパイアは第3代、徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)。まかり通る!」
 高らかに名乗りを上げた家光は、帯刀が一振『千子村正権現』を抜き放つと、左手をその刀身に這わせる。
 ――――――――ィン!!
 鉄籠手で固めた指に撫でられた刃金は、秋虫のごとく鳴響した。
「刃の囀り月をも酔わす――【|胡蝶酔月《バタフライエフェクト》】」
 指定した対象のみに眠りをもたらす刃鳴りは、有効半径131mと宇宙規模の戦場においては心許ないが、九死の中から一の生を掴み取るには十分だった。
 ユーベルコードの範囲に入った|帝国継承軍《サクセション・フォース》の前衛陣が寝落ちして、完璧だった連携が乱れる。隙がないはずの全方位攻撃に綻びが生じて、現れた余地に飛び込んでいくのは島津・有紗(人間の戦巫女・f04210)だ。
「じゃあ、始めましょうか。……|起動《イグニッション》!」
 有紗はイグニッションカードから武装を解き放つと同時にユーベルコード【巫覡載霊の舞】を発動。押し取ったなぎなたをバトンのように回して、継承軍の一斉射撃を受け止める。
 高速回転するなぎなたは円盾のごとく敵の砲撃を防ぎ、さらには反りのある刀身から放たれる傾斜付きの衝撃波がドーム状に広がって、全方位の攻撃から仲間を守護してのけた。
「いい調子です! このままなら十分に……」
 凌ぎきれる、そう思った時だった。
「痛っ!?」
 こめかみに衝撃が走り、肌に血が浮いた。見れば、何かの金属片が当たったようだ。
 防ぎきれなかった破片か、防御の内側に元からあった瓦礫の類か……どちらにしても何かがおかしい。顔に向かって飛んでくる破片を見逃した? 否、違う。透明になっていたせいで、気づくことができなかったのだ。
「【クリスタライズ・オリジナル】! 一つしか選べない透明化の対象に、こんな小さな欠片を!?」
 地味な策だが、それゆえに虚を突かれた。
 集中力が途切れたところへ、新たに透明化されたクエーサービーストが触手を叩きつけて、防御姿勢が致命的に崩れる。
 立て直さなければ。しかし、見えない巨獣を相手にどうする? 少しでいい、考えをまとめる時間を…………――
「ここで動かねば徳川将軍家の名折れ!」
 横合いから、赤髪の羅刹が割り込んだ。
 庇いに入った家光だが、見えざる触手に対して適切な防御を取るのは難しく、全身を激しく打ちのめされてしまう。
 激痛。肉が、骨が、臓腑が悲鳴を上げる。意識が飛びそうになるのを強靭な精神力で繋ぎ止め、耐えに耐えて耐え抜いて。
「…………っ!  見切った!!」
 くわと開眼してカウンターの一太刀を放つと、手に重い感触が伝わると同時に、虚空から溶け出るように切断された触手が現れた。
 成果は上々。
 会心の笑みを浮かべる家光の、ふらつく体を有紗は後ろから抱き留める。
「上様、ありがとうございます」
 対象の攻撃を軽減する神霊体に変じた我が身とオーラ防御で家光を包みながら、有紗は片手一本でなぎなたを構えた。
 触手を斬られて絶叫する透明クエーサービーストに切先を向けたまま、長柄を振りかぶる。まるで強弓を引くように、腕から肩、胸背の筋肉が張り詰めていく。
「疾ィ!!」
 渾身の刺突から、針のように細く鋭い衝撃波が放たれた。
 衝撃波は何もないように見える宇宙空間を一閃。すると先と同じように、今度は触手の元の方であるクエーサービーストが、核を貫かれた死骸として姿を現した。
 小惑星ほどもある巨体は天然の障害物と化して継承軍の連携を邪魔してくれる。ここまでの積み重ねでようやく、猟兵たちを閉じ込めていた陣形に穴が開いた。
「今です!」
「行ってください!」
 有紗と家光は、精根の限りを振り絞って仲間の背中を押す。その想いを受け取って、突き進むのがマヤ・ウェストウッドだ。
 宇宙バイク「航宙重型二輪エマニュエル・レジーナ」に跨って疾走するマヤの体躯がメキメキと隆起し始め、めくれた唇の下から乱杭歯が覗く。地獄の走狗とでもよぶべき真の姿を現したマヤは、限界を|超越《オーバーロード》して超加速。バイクもろともオーバーヒート寸前の火球となって砲火の嵐をぶっちぎり、包囲網を突破した。
『まあ、なんと醜い姿』
 透明化ユーベルコードを脱ぎ捨てたプリンセス・エメラルドは嫌悪を浮かべ、魔法のランプが表紙に描かれた【侵略蔵書「帝国継承規約」】を開くと|皇帝乗騎《インペリアル・ヴィークル》を召喚。即座に騎乗して、自身の生命エネルギーを接続する。
『永遠の眠りに落ちなさい!』
「なに言ってるのさ、|覚醒《めざめ》の時間はこれからだよ!」
 マヤは鮫のように笑って、不遜にも真正面から馬上での一騎打ちを仕掛けた。
 双方フルスロットル、ともに回避も減速も行わない。退くならお前が先だと言わんばかりに、彼我の距離はみるみる縮まっていき、あわや激突という寸前で、
「喰らいなァ!」
 バイクを蹴って跳躍したマヤは、プリンセス目掛けてヒップアタックを敢行した。
 運動エネルギーは速度の2乗に比例する。【女王の茶室】の効能により速度5倍に上昇した今であれば威力は25倍だ。さしものオウガフォーミュラでも無事では済まず、皇帝乗騎から吹っ飛ばされてしまう。
 乗り手を失ったマシンがクラッシュするのを背景に、マヤは肉付きの良い尻でプリンスの顔面を敷いたまま床に押し付けて、ガリガリガリガリッッ!! と、ソリ遊びでもするように滑降した。
「おっと、ごめんあそばせ。皇女『臀下』」
『こ、この私の尊顔を、よくも……。万死に値しますよ、猟兵!』
「どうしたってアタシらのことは殺すんだろ? だったら、一でも万でも関係ないね」
 屈辱に震えるプリンセスを、マヤは中指立ててせせら笑った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

九頭龍・達也
「うーん、どっちも嫌なんで、第三の選択肢ってことでいいかな?
 宇宙征服を企む悪いプリンセスは勇者に討伐されて宇宙の塵になりましたとさ。こんな感じでどうかな?」

『竜神の再来』を発動。
敵の先制。大軍勢による全方位からの攻撃は全周囲に闘気弾を放つことにより相殺。(エネルギー弾×範囲攻撃)
プリンセスの破壊光線は見切って光速機動で回避しましょう。

初動を凌いだら『勇者の剣』をその手に現出。
光速でプリンセスとの間合いを詰めて、ありったけの力で斬り裂きましょう。

「この宇宙には知り合いも多いんでね。悪いけど倒させて貰うよ」


ウィルヘルム・スマラクトヴァルト
「そのどちらもお断りですね。私は、貴女に勝って世界を護るのですから」

●先制UCと全方位攻撃の対策
・【第六感】と【見切り】による回避
・『緑の大盾』による【盾受け】
・『緑の斧槍』による【武器受け】
・『エメラルド・オーラ・バリア』による【オーラ防御】
・他、【激痛耐性】、【継戦能力】
以上、持てる防御能力を全力で駆使し、耐え抜きます。
回避は特に、エメラルド号の砲撃や致命的な一撃に対して優先して行い、被ダメージを可能な限り最小限に抑えます。
「どうやら、私の命までは届かなかったようですね」

●反撃
UC発動。世界の護り手たる意志を以て自己強化し、『緑の斧槍』による白兵戦でプリンセス・エメラルドを討ちます。




「『戦って死ぬか、無抵抗で殺されるか』、ですか。……どちらもお断りですね。私は、貴女に勝って世界を護るのですから」
「ここは第三の選択肢ってことでいいかな? 『宇宙征服を企む悪いプリンセスは勇者に討伐されて宇宙の塵になりましたとさ』、なんていうのはどう?」
 ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)が気高く言い返せば、九頭龍・達也(|大宇宙《SOW》帰りの勇者・f39481)も茶化すように笑ってみせる。
 圧倒的な戦力差を前にしても決して屈さぬ猟兵たちの姿は、ダメージを負ったプリンセス・エメラルドの神経をひどく逆撫でした。
『……いいでしょう。抵抗は無駄だと教えて差し上げます』
 その台詞と同時に伝令が駆け巡り、砲撃命令を受けた|帝国継承軍《サクセション・フォース》はたった二人の猟兵に向けて全火器を解放する。
 隙のない完璧な陣形から放たれる包囲攻撃を前にして、達也が呼気とともに呟いた。
「――『倒すよ』」
 ユーベルコード【|竜神の再来《クズリュウ》】。練り上げられた闘気が可視化されるまでに活性化し、凝縮されて、弾丸となって乱射された。
 全方位に向けて放った闘気弾は継承軍の砲弾やレーザーを迎撃し、達也たちを囲むように次々と花火が咲く。それでも落とし切れなかった敵砲が雨あられとせまってくるのに対して、大盾と斧槍を構えたウィルヘルムが立ちはだかった。
「展開、『エメラルド・オーラ・バリア』!」
 輝く闘気のバリアが、クエーサービーストの攻撃を受けてビリビリと震えた。
 達也が50%近くを処理してもなお、戦場まるごと焦土にして余りある火力を、ウィルヘルムは身一つで受け止める。
 最初の20%を凌いだ段階で、オーラ防御が限界を迎えた。
 次の10%を防いだところで、左手が感覚を失って大盾を取り落とす。
 さらに10%、右手の斧槍を取り回して頑張るも、ついに弾き飛ばされてしまう。
 残りの10%は、もう気合いだ。急所への被弾だけは避けながら、痛みへの耐性や継戦能力を振り絞ってひたすら耐える。
 かくしてついに100%全ての砲火を受けきった後、スタボロになりながらもウィルヘルムは確りと立っていた。
『あれを耐え抜くとは、見事です』
 肩で息をする緑の騎士に、プリンセスは感心したように拍手する。拍手を送って、そして言った。

『耐えた褒美を与えましょう。【プリンセス・エメラルド号】!』

 二人の前に、麗しくも凶悪な宇宙戦艦が召喚された。
 戦艦プリンセス・エメラルド号は猟兵たちに主砲を照準。竜の顎かと見紛うほど巨大な砲口の奥では、充填されたサイキックエナジーが放たれる時を待ちわびるように発光している。
「これは……防御できる気がしませんね」
「相殺も無理そうだね。あれだけ大きいと、見切るの自体は簡単そうだけど」
 予測される威力の高さに失笑すら零しながら、ウィルヘルムと達也は顔を見合わせた。
「躱せそう?」
「勘任せでよければ」
「うん、俺も似たような感じ」
『――主砲発射!』
 視界が一色、鮮やかな緑に染め上げた。
 超極太の破壊光線は射線上のクリスタルシップやクエーサービースト、ソング・オブ・オーンブルの一部船体まで巻き添えに蒸発させて万物を貫通。後には直線上の空白地帯が残るばかりで、塵の一つも残されてはいなかった。
 猟兵はどうした? 死んだのか? 彼らの回避は間に合ったのか……――――
「どうやら、私達の命までは……」「届かなかったようだね!」
 果たして、そこには無事に生き延びた二人の姿があった。
「この世界も……そこに住まう人々も……私が護るんだ! 【ハイパー・ガーディアン・モード】!!」
 満を持して、ウィルヘルムはユーベルコードを発動する。
 時速にして12,400kmという高速で飛翔して、先ほど弾き飛ばされた『緑の斧槍』を中空でキャッチすると、そのまま斧刃をオウガフォーミュラの肩口へと叩き込む。達也も【竜神の再来】による光速機動で間合いを詰め、虚空より現出させた『勇者の剣』で力いっぱい斬りつけた。
 玉を砕くような澄んだ音が響く。
 永遠不滅と謳われたエメラルドの肉体に、二筋の大きな亀裂が入った瞬間であった。
『ッ……!? ……お、のれ。有象無象の屑石どもが!』
「この宇宙には知り合いも多いんでね。悪いけど倒させて貰うよ」
「世界や他人を護ろうとする意志を、思い知りなさい!」
 自慢の美貌を崩されて怒りをあらわにするプリンセスに、猟兵たちは言い放った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

テラ・ウィンディア
【戦闘知識】
…物量と先制両方か…恐ろしいな
だけど…!

敵の陣形と動き
そして立ち位置から一斉攻撃からの間隙を捕捉
特に攻撃の癖は把握
対wiz
【属性攻撃・見切り・第六感・残像・空中機動・オーラ防御】
炎属性のオーラ防御を広範囲に展開
消えた敵の熱源捕捉
後は己の直感!
飛び回り残像を残して猛攻を回避
同じような事をしょっちゅうやってるやつを知ってるんでな…!

【弾幕・重量攻撃・貫通攻撃】
ガンドライドとドリルビット展開
更にUC発動
三呪剣による斬撃弾幕と重力弾を乱射して敵と共にエメラルドを狙って動きを止めるぞ
【二回攻撃・切断・早業・串刺し】
後は一気に距離を詰めて槍での刺突から二刀の斬撃へと繋げての猛攻を仕掛ける!




「……物量と先制両方か……恐ろしいな。……だけど!」
 不利な状況を楽しむように、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は口角を上げた。
「同じような事をしょっちゅうやってるやつを知ってるんでな……!」
 火炎のオーラを迸らせながら、テラは|帝国継承軍《サクセション・フォース》の大軍に立ち向かった。
 驟雨のごとき艦砲が熱波をぶち抜いて降り注ぐ中を、残像を生む高速飛翔で逃げ回る。さしずめそれは、雨粒を避けて走るようなものだ。万に一つの間違いでもあれば、たちまち圧殺されてしまうであろう緊張感に神経をすり減らしながら、テラは全方位の敵の配置と攻撃軌道を分析し、トップスピードでの飛翔を保ち続ける。
 そうして逃げながら、完璧に統率された陣形を切り崩すべくユーベルコードを発動した。
「【宝貝『|時空魔刃・三呪剣《ジクウマジンサンジュケン》』】……全てを切り裂く刃となりて我が前に立ちふさがる全ての障壁を切り裂け!!」
 所有者の命を受けて、白・黒・灰の三対の剣型宝貝が周りに展開。無数に複製増殖を繰り返しながら広がっていく。
 半径にして132m、斬撃の嵐をまとったテラは敵陣に突貫し、あらゆる防護を無に帰す刃群でもって時空もろとも継承軍をズタズタに喰い破った。
「突破したぞ! これで後は…………っ!?」
 あとは大将首を取りにいくだけ、と意気込んだその時、テラのうなじを焦がす感覚があった。

 ――熱反応あり。

 反射で身をひるがえすと、目に見えない質量体が通り過ぎていく気配がした。
 おそらくは敵のユーベルコード【クリスタライズ・オリジナル】。透明化させたのはサイズ感からして、破壊したクリスタルシップの部品だろうか。
 ……危うくノーガードで食らってしまうところだった。と胸を撫で下ろす。
 辛うじて躱せたのは、オーラ防御の応用で熱源が近づくのを感知することができたためだ。そしてこれは、そっくりそのまま反撃の成否にも直結する。
「展開! RS-F『ガンドライド』、F-RXドリルビット『エンプーサ&モルモー』!」
 自律ユニットを一斉に起動し、体温を目印にして隠密状態のプリンセスを狙い撃つ。三呪剣による斬撃弾幕で追い込み、ドリル攻撃や重力弾の乱射で逃げ場を潰して、さあ足が止まったぞ。
「これで終わりだ……貫け、『廣利王』!!」
 紅龍槍を構えたテラは、一本の火矢と化した。
 全速力を乗せて穂先を突き出せば、硬質な手応えが生まれて、少し遅れて正中を貫かれたプリンセス・エメラルドの姿が露になる。
『そん……ぁ…………。私、は……不滅たる、銀河皇帝の……』
「言ったはずだ、終わりだと」
 信じられないような顔のプリンセスに、テラは二刀を閃かせて首と腰を斬断。その生命に終止符を打った。


 かくして猟書家『プリンセス・エメラルド』との決戦は終わった。
 洗脳されていたクエーサービーストが支配から脱して暴れだし、生き残った|帝国継承軍《サクセション・フォース》は散り散りになって敗走していく。
 完全勝利を果たした猟兵たちは、旗艦「ソング・オブ・オーンブル」が轟沈する様子を背景にグリモアベースへと凱旋するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年03月20日
宿敵 『惑星級重力子砲『深淵から覗くもの』』 を撃破!


挿絵イラスト