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災い、再び海より来たる

#シルバーレイン #決戦 #大いなる災い #グリモアエフェクト

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●猟兵、東へ
 猟兵達が銀誓館学園の教室に入ると、教壇で待っていたアヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)の横に一人の妖狐らしき少女の姿があった。
 ……それから一通り教室内に猟兵が集まったのを確認すると、少女が口を開く。
「はい、初めましての方は初めまして。そしてお久しぶりな方はお久しぶりです。妖狐の洪・文曲ですよー。決して怪しくないですよー?」
 耳をぴこぴこ動かし自己紹介をする文曲。
 この世界で能力者として戦っていた猟兵なら彼女の事を覚えている者もいるだろう。
 文曲はかつて銀誓館学園の敵として立ちはだかった大陸妖狐の一員だったが、紆余曲折を経て銀誓館の仲間となった。
 見た目や雰囲気が当時のままと変わっていないのは『運命の糸症候群』のせいだろうが、それはともかく。
「さてさて、今日は皆さんに大事なお話があって来ました。それは……」
「単刀直入に言うけれど、『大いなる災い』が再び現れる予知を見たわ」
 ――大いなる災い。
 アヤカが口にした言葉に一部の猟兵……主に元能力者が息を呑む。
 まさか、あの強敵が再び現れるとでも言うのか?

「まず知らない人に説明すると大いなる災いは世界結界の成立以前、源平合戦において平家が放った巨大な妖獣兵器で、体長は実に50mと途轍もない強敵だったわ」
「あの頃は私も敵として戦いまして……まあ、結局負けて捕縛されたんですけどー」
 そんな事もありましたねーと文曲が笑うも、アヤカに睨まれ咳払いする。
 当時は敵同士だった事もあり、その頃の因縁は忘れていないのだろう。
「……おほん。大いなる災いはとんでもない強敵ですが、幸い人里から離れた場所で討ち取れる可能性が出てきました」
「わたしが見た予知では、大いなる災いは千葉県の九十九里浜に現れるわ」
 奴はそこから上陸し、千葉県を横断しつつ銀誓館学園のある鎌倉へ進むらしい。
 もしも横断を許してしまえば、計り知れないレベルの被害が出る事だろう。
 それだけは絶対に阻止せねばならない。
「現地に飛んだ後、みんなには直ちに攻撃を仕掛けてもらいたいんだけど……その前に邪魔者を排除する必要があるわ」
「はい、大いなる災いが生み出した妖獣……今だと妖獣化オブリビオンと言うんでしたっけ? まずはそれらを倒す必要がありますね」
 最初に大いなる災いの周囲を固めている、妖獣化オブリビオン『ガンジャ』を蹴散らしてもらいたいとの事だ。
 奴らは数が多く、妖獣化した事でより凶暴になったため仮に市街地へ出てしまえば周囲に甚大な被害を及ぼしてしまうだろう。

「ガンジャを排除出来れば大いなる災いへ接近出来るけど、そうはさせじと強力な護衛が立ち塞がるわ。詳しくは分からないけど、鬼のような姿と力を持った感じの……」
「それはもしかして、|我鳴鬼《がなりおに》の事では? 広範囲の敵をマヒさせる叫びを使う厄介な相手ですね。……ええ、昔使っていた事があるので知っていますとも」
 アヤカの説明に文曲が補足する。
 敵であった頃に行使していた戦力だったためか、彼女はよく知っているようだ。
 どのような敵かまでは観測出来なかったようだが、それだけ危険な敵ならば捨て置く訳にもいくまい。
「そいつも倒す事が出来れば、ようやく大いなる災いと戦えるわ。本来なら正攻法で倒すのは難しい相手だけど……復活直後もあってか、その力は減退しているはずよ」
 元々は大人数でなければ太刀打ち出来ないレベルの強敵だが、復活直後で弱体化しているためか少人数でもギリギリ撃破する事が出来るはずだとアヤカは言う。
 これも文曲のもたらしてくれた過去の戦いの記録のおかげか。
「説明は以上よ。おそらく大いなる災いはもうすぐ現れるはず……すぐに現地に向かって、迎撃をお願いね!」
「皆さん、私達の分までよろしくお願いしますね」
 どうやら時間的な猶予はあまりないと見て良さそうだ。
 アヤカと文曲の言葉を受け、猟兵達は展開されたゲートへ急ぎ飛び込んでいった。


NS
 はいどうも、|NS《えぬえす》でございます。
 今月は急遽予定を変更し、シルバーレインで行きたいと思います。
 何気に初の決戦シナリオ、今回もどうぞよろしくお願いします。

●目的
 大いなる災いを再び討ち滅ぼす。

 本シナリオは三章構成、純戦内容です。
 第一章は集団戦。九十九里浜の浜辺に展開したガンジャを倒す。
 第二章はボス戦。現時点で敵の詳細は不明です。導入部をお待ち下さい。
 第三章もボス戦。大いなる災いとの決戦。こちらも詳細は導入部をお待ち下さい。
 ……以上の構成となっております。

●ご注意
 プレイングの受付は章の導入部分を書いてからになります。
 リプレイはいつも通り、ある程度集まってから少しずつ消化。
 調子が良く、早めに執筆出来そうな場合は早めにお返ししたいと思います。
 最低でも失効までには必ずリプレイを仕上げる方針でやっていきます。

 もしプレイングの数がキャパを超えそうな場合、早めに受付を締め切ります。
 その場合はタグに『プレイング受付〆切』と入れるので、ご確認下さい。
 また締め切り後にプレイングが来た場合、申し訳ありませんが不採用とさせていただきます事を予めご了承下さい。

 それでは、再び現れた大いなる災いを討ち滅ぼしましょう。
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第1章 集団戦 『ガンジャ』

POW   :    復讐の炎弾
【復讐の弾丸】が命中した対象を燃やす。放たれた【復讐心の具現化した】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    復讐の嵐
【拳銃】から、戦場全体に「敵味方を識別する【無数の「復讐の弾丸」】」を放ち、ダメージと【狂乱】の状態異常を与える。
WIZ   :    ガンジャバレット
【銃口】を向けた対象に、【四丁の拳銃からの弾丸】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:青柳アキラ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●激突、九十九里浜
 猟兵達はゲートを抜け、千葉県は九十九里浜へとやってきた。
 一行が現地に辿り着くと、海辺には復活して間もないであろう大いなる災いの姿が鎮座しており、その足元には妖獣化オブリビオン『ガンジャ』の姿が大勢確認出来た。
 まずは奴らを何とかしない限り、大いなる災いへ近付く事すら出来ないのだ。

「生キテイル奴ラハ、ドコダ……!」
「殺ス、殺ス、殺ス……!」
「進メ、探セ、殺セ……!」
 海辺から浜辺に向け、憤怒の炎を燃やしつつ前進するガンジャ達。
 ガンジャとは自我が破壊される程の怒りと、復讐心から憤死した人間が稀に変貌するとされるゴーストで、その憎悪の対象は全ての生者へと向けられると言う。
 奴らが市街地に向かう前に、今ここで残らず駆逐しなければ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、大変な状況の様ですぅ。
何とかしてみましょうかぁ。

『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアと『FGS』の『重力結界』を重ねて展開しますねぇ。
『炎弾』はそれ自体を躱せば炎上は避けられますので、射撃戦に優位な『上』を取り『重力』で狙いを阻害、尚当たりかけた攻撃は『FIS』の転移で回避すれば問題有りません。

そして【乳霹宙】を発動、広域へ『乳白色の雷』を放射し[範囲攻撃]を行いましょう。
『弾丸』ごと対象とし『雷球』で拘束すれば、相手の攻撃に加え『無視して街を狙う可能性』も防げますぅ。
後は『FPS』で敵の位置を探査、多い場所から順に『F●S』各種の[追撃]で仕留めますねぇ。



●九十九里浜防衛線
「成程、大変な状況の様ですぅ」
 浜辺に展開しつつあるガンジャの群れに、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は真剣な表情で相手を見やる。
 殺意剥き出しの血走った目で獲物を探すその様は妖獣化の影響なのだろう。
「この後ろにある物を考えると、益々ここから一歩も出す訳にはいきませんねぇ」
 ちょうど自分達がやってきたゲートの後ろには住宅街が多くある。
 もしも奴らを一匹でも浜辺から出してしまえば、待っているのは大惨事だ。
 それを考えると、まさにここが最終防衛ラインと言っても過言ではあるまい。
「今は向こうの目をこちらに引き付ける事が大事なはず。でしたら……」
 言うが早いか、るこるは『祭器』FASで飛翔し浜辺に向かう。
 相手の様子から察するに、生者を見つけ次第すぐにでも攻撃を仕掛けてくるはず。
 ならば奴らの進軍を少しでも足止め出来るよう、こちらの存在をアピールするのが先決ではないかと考えたようだ。

「……アレヲ見ロ、獲物ダ!」
「撃テ、撃テ、撃テ!」
「我ラノ恨ミヲ思イ知レ!」
 るこるが浜辺に入ったと同時に、ガンジャ達が一斉に彼女の姿を確認すると、四つの手に握られた拳銃を次々と発砲する。
 ガンジャは四本の腕があり、ただでさえ手数が多くなっていると言うのにその数はとても多く、空中へ向け弾幕が張られていく。
 嵐のように鳴り響く発砲音と共に無数の燃え盛る弾丸がるこるを襲うも、その殆どは『祭器』FMSのバリアで防がれ、なおかつ同じ祭器であるFGSの重力結界により弾道が逸らされていった。
「向こうは全力で殺しに来てますねぇ……」
 バリアで防がれたとは言え、復讐の炎弾が今も尚こちらを狙い続けている様子にるこるは改めてガンジャ達の殺意を実感する。
 こちらが空中にいる以上アドバンテージはあるが、それを物ともしない弾幕の嵐は実際驚異的だ。
 もし奴らを市街地に出してしまえば、誰一人とて生き残れはしまい。

「さて、それではこちらも反撃と行きますよぉ」
 るこるはちょうど死角から飛んできた炎弾をFISの転移で避けると同時にベストポジションへ移動する。
 ちょうど敵の頭上、かつ多く巻き込む事の出来る位置を取った事を瞬時に確認した瞬間、彼女の反撃が始まった。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その裁きの御印をここに」
 詠唱と共に『|豊乳女神の加護・乳霹宙《チチガミサマノカゴ・シロキイカヅチノソラ》』が発動すると、るこるの全身から乳白色の雷が放射され、眼下のガンシャ達へ一斉に浴びせられる。
「グ、オォォォォォ……ッ!」
 そのまま浴びせられた雷に拘束され、ガンシャ達が激しくもがく。
 銃で撃とうにも体が動かせないと言う状態はどれだけ屈辱的であろうか。
「敵さんの多く固まっている場所は……そこですぅ!」
「ガァァァァ……ッ!?」
 彼女の周囲を浮遊する涙滴型の水晶・FPSがレーダーのように敵を探査し、多く集まっている場所へ向けて浮遊武装を……一斉射!
 憤怒の叫びにも似た断末魔を上げ、ガンシャ達が吹き飛ばされていく。
「さて次は……うえぇ、沢山いますねぇ……これは骨が折れそうですぅ」
 敵の多さに閉口しつつも、るこるは攻撃を続ける。
 ――戦いは始まったばかりだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳥羽・白夜
おいおい、源平合戦はとっくの昔に終わってんだろ…てか大いなる災いって俺が高校生だった頃に戦ったやつじゃん。懲りねーな…

あれが妖獣…?俺には地縛霊にしか見えねーけど…ってそれどころじゃねぇな!
とにかく数多すぎるしここはとっておきのアレだ。
指定UC発動。全部の弾丸を避けきるのはさすがに無理か、けど突っ立って蜂の巣になる道理もねえな。
お気に入りのトマトジュースで【落ち着き】、【狂気耐性】で狂乱に耐えつつ【ダッシュ】で戦場を駆け、時には敵の陰に隠れ【敵を盾にする】。そうして立ち回りながら大鎌の【斬撃波】で敵の腕を【部位破壊】、【武器落とし】を狙う。
ダメージはトマトジュースの雨が癒やしてくれると信じて。



●降り注ぐ|真紅の雨《トマトジュース》
「おいおい、源平合戦はとっくの昔に終わってんだろ……てか大いなる災いって俺が高校生だった頃に戦ったやつじゃん。懲りねーな……」
 ……あの日から実に13年ぶりだ。
 大いなる災いを目にした鳥羽・白夜(夜に生きる紅い三日月・f37728)は、あまり思い出したくないであろう戦いの記憶が蘇り、若干ウンザリした様子で呟く。
 彼も当時、あの怪物と戦った元能力者の一人である。
 以前に復活した揺籠の君と戦った時から、この手の強敵とはいずれまた相まみえる事になるだろうと覚悟していた白夜だったが、その時は案外早く訪れたようだ。
「ま、放置するには危険すぎる存在な訳だしな……やるしかねーか」
 白夜はポケットからイグニッションカードを取り出す。
 戦いに復帰した際に作り直した物だ。
「……|起動《イグニッション》!」
 叫びと共にカードから三日月型の刃を持つ大鎌・ブラッディサイズが飛び出てくると、白夜はそれを手にする。
 平穏を打ち破る者を倒すために、彼の戦いは再び始まるのであった。

「イタゾ、生キテイル奴ダ!」
 浜辺に飛び出してきた白夜の姿を見つけるや、ガンジャ達が一斉に銃口を向ける。
「あれが妖獣……? 俺には地縛霊にしか見えねーけど……ってそれどころじゃねぇな!」
 出撃前に妖獣化したと聞いてはいるが、当時戦っていた記憶が確かならばガンジャは元々地縛霊……その姿は記憶にある当時のままだ。
 白夜が戦いから離れている間、もしかしたらゴーストはオブリビオンとなって色々と進化したのやもしれないが、今はそんな事を考えている場合ではない。
 奴らはすぐにでも発砲してくる事だろう。
「とにかく数多すぎるしここはとっておきのアレだ」
 白夜が右手を空に掲げた直後、空からは真紅の雨が突然降り注ぎ始めたではないか。
 それは血の雨ではなく『|ブラッディ…じゃなくてトマトストーム《トマトジュースレイン》』で降らせた『トマトジュースの雨』であった。
「ナ、ナンダコレハ!? ……エエイ、コザカシイ!」
 予想外の攻撃に困惑しつつも、ガンジャ達は復讐の嵐で四方八方に銃弾を放った。
 一見すれば敵味方関係のない乱射にも見えるが、無数の復讐の弾丸は味方に当たる事なく、白夜にのみ放たれていく。

「っ、やべえ弾幕だな……けど、立ち止まっちゃいられねーぜ!」
 飛び交う弾幕の中、自らを落ち着かせるために持ち込んだ紙パック入りのトマトジュースを素早く口にしつつ、白夜が浜辺を駆け抜ける。
 この激しい弾幕に多少なりとも弾丸を喰らう事となったが、そのダメージはトマトジュースの雨が癒してくれるため、被弾は覚悟の上だ。
「その弾は仲間に当たらないみたいだが……これならどうだ?」
「……ナ!? グアァァッ!?」
 白夜が飛び込むと同時にガンジャの至近距離に入り込むと、素早い動きで盾にすると言う荒業を見せる。
 これにはさすがに避けようがなく、盾にされたガンジャが蜂の巣になった。
「……そぉら、よっ!」
 そこから盾にしたガンジャを前に蹴飛ばし、相手に一瞬の隙を作ると白夜はブラッディサイズの斬撃破を放ち、ガンジャ達の腕をまとめて斬り飛ばした。
 腕がなければ、最早奴らなどただの木偶の棒だ。
「さあて、次はどいつ……って、いくらなんでも数多すぎだろ!」
 斬り捨てた群れはほんの一部で、ガンジャの集団はまだまだ健在な事にゲンナリしつつも、真紅の雨が降る中で白夜は愛用の大鎌を手に砂浜を駆け抜けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

穂村・耶子
文曲さんは、いつまで経っても変わらないなぁ
……って、感心してる場合じゃないよね
大陸妖狐の人達とは色々あったけど、僕だって九尾様が日本に来た時にSPしたこともあるんだ
ここで恥ずかしい戦いは見せられないね

敵は数が多い
一気に纏めて斬り捨てたいけど、銃弾が邪魔だね
それなら、敵の銃弾が少しでも霞めた瞬間、UCで『狂乱』の状態異常効果を反射しよう
「銃は刀より強いと思った? でも、そこまで乱れて狂ったら、もう誰が敵で誰が味方かも分からないでしょ?

敵が狂乱状態になれば、敵味方の認識も狂って弾の識別効果もなくなるから、同士討ちも狙えるはず
敵が混乱している間に、ドサクサに紛れて弱ったやつから斬り捨てて行くよ



●その刃に写る物
「文曲さんは、いつまで経っても変わらないなぁ」
 戦いの前、穂村・耶子(甘党残念剣士・f35497)がぽつりと呟く。
 懐かしい同胞――かつては敵同士であったとは言え、またこうして会えた事に耶子は少しだけ嬉しくもあった。
 ただ、そのきっかけが今回の大いなる災いの復活と言う辺りが少し複雑ではあるが。
「……って、感心してる場合じゃないよね」
 今は目の前の事態を片付けるのが先決だとばかりに、耶子が気を引き締める。
 シルバーレインの世界の命運を分ける最終決戦の直前、大陸妖狐を統べていた金毛九尾が日本にやって来た際、SPとして活動した事をふと思い出す。
 ……あれから10年が経過したが、他の大陸妖狐達は元気でやっているだろうか?
「ここで恥ずかしい戦いは見せられないね」
 卒業から10年、自分もそれなりに強くなったはずだ。
 ならば復活した大いなる災いを討ち果たし、その朗報を胸を張って文曲に届けたい。
 それこそが耶子の今の使命なのだから。
「……いざ!」
 そしてサムライブレイドを抜き、耶子は浜辺に向けて駆け出した。

「生キテイル奴ダ! 殺セ!」
 獲物を見つけたガンジャ達はこちらに向けてやってくる耶子へ四本の腕を向け、一斉に引き金を引くと発砲音が洪水のごとく浜辺に鳴り響き、無数の復讐の弾丸が牙を剥く。
 狙いなど付けない、己の怒りのままに放っただけの銃撃ではあるが……何分ガンジャ達の数は多く、その攻撃はまさに激しい弾幕と言う他ない。
(敵は数が多い。一気に纏めて斬り捨てたいけど、銃弾が邪魔だね)
 大きく砂浜を回るような動きで弾丸の嵐を避けつつ、どう打って出るかを考える。
 いかんせん飛び道具相手では、こちらの近接武器は圧倒的不利だ。
 だからと言って近寄るとなると、いくらかの被弾は覚悟せねばなるまい。
 まだこの後にも強敵が控えているとなると、ダメージは極力抑えたいところだ。
「この状況……昔の僕だったら、多分どうにもならなかったと思うけれど」
 覚悟を決めると避けから一転、耶子は弾幕の嵐にあえて身を晒し、銃弾が掠める寸前で刃をガンジャに向ける。
 鏡のように磨き抜かれた刀身が大勢の敵を映し出すと……

「グッ!? ……ア、ウアァァァ……ッ!?」
 突然ガンジャ達の目の色が変わると、いきなり同士討ちを始めたではないか。
 一体何が起きたと言うのか?
「銃は刀より強いと思った? でも、そこまで乱れて狂ったら、もう誰が敵で誰が味方かも分からないでしょ?」
 相手からの攻撃の手が大きく緩んだのを見て、耶子が冷静に言い放つ。
 先に行った刀身にガンジャ達を映し出した行為……それこそが『|秘剣・呪影逆写し《ヒケン・ジュエイサカウツシ》』で復讐の嵐に乗せられた『狂乱』の効果をそっくりそのまま相手へと返したのだ。
「……ウオォォォッ! 殺ス、殺スゥッ!」
 敵味方の区別すら出来なくなり、仲間を撃ちまくるガンジャ達。
 まさか自分達が狂乱状態に陥るなど予測出来なかっただろう。
「手負いを後ろからバッサリって言うのは少し気が進まないけど」
 そしていい感じに弱ったガンジャを目ざとく見つけるや、耶子が刃を一閃。
 ガンジャの胴体が両断され、消滅していく。
「……相手が相手だからね、情けも容赦もなしだよ」
 世の平穏を乱す者が相手ならば遠慮はいらない。
 耶子の刃が煌めくと、ガンジャが一匹、また一匹と斬り捨てられていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴乃宮・影華
文曲さんの怪しくないネタに懐かしさを覚えますが
それはそれとしてその変わらぬ見た目と順調に老ける我が身を比べると、ちょっと思う所ありますね……
まぁ切り替えて行きましょう、ちょうど相手は諸々ぶつけ甲斐のあるデカブツですし

まずは妖獣(昔は地縛霊に分類されてたのになぁ)の掃討ですね
四丁拳銃に対抗するべく『クッルスイーレ』に搭乗
搭載火器の『ラドン』『ウルカヌスⅡ』『R.I.P』を乱射します
これで火力は足りると思いますが……多勢に無勢ですしねぇ、ノーガードの撃ち合いは危険でしょう
なので
ガンジャを敵、
自身と他の猟兵を味方に設定し指定UC起動
「『いざ鎌倉』なんてさせませんよ――かつても、そして今も」



●異世界からの力と黒き蟲の力
(文曲さんの怪しくないネタに懐かしさを覚えますが、それはそれとしてその変わらぬ見た目と順調に老ける我が身を比べると、ちょっと思う所ありますね……)
 シルバーレイン出身の元能力者、鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)はどこか複雑な表情で一人思う。
 彼女の姿があの当時のままなのは運命の糸症候群のせいだが、影華自身は発症する事のないまま歳を重ねていったようだ。
 ……ああ、出来る事ならば青春時代真っ盛りだったあの若き日に戻りたい。
 そんな事を少しだけ、考えてしまう。
「まぁ切り替えて行きましょう、ちょうど相手は諸々ぶつけ甲斐のあるデカブツですし」
 影華の視線の先には全長50メートルを誇る大いなる災いの姿があった。
 その大きさは遠くからでもよく分かる。
「……それに、あの頃と違ってこちらには強力な武器もありますからね」
 そう口にする影華の傍らには、この世界には存在しない|戦闘用二足歩行型戦車《マシンウォーカー》があった。
 あの大物と戦う際の心強い武器となってくれるに違いあるまい。
 影華はマシンウォーカー……黒燐大具足『クッルスイーレ』のエンジンに火を入れると、颯爽と搭乗し、勇ましく前進していった。

「敵ダ、構エ……ナ、ナンダアレハ!?」
 ガンジャ達が影華の姿を確認するも、驚愕の声を上げる。
 何せ見た事もないような機械の何かに乗り込み、鋼の足音を鳴らしながらこちらに向かってくるのだ。
 これには奴らも困惑せざるを得ない事だろう。
「……イヤ、怯ムナ! 撃テ、撃チマクレ!」
 それでもあれは殺すべき生者だと認識し、無数の弾丸を放つガンジャ達。
 例え相手が何であれ、動いているのならば忌むべき生者なのだろう。
「さすがに向こうも面食らっているみたいですね。では、クッルスイーレの火力の方も存分に見せてあげましょう」
 影華は飛び交う弾丸の嵐を巧みな操作で器用に避けつつ、クッルスイーレの兵装をオンラインに切り替える。
 まず強化詠唱機関砲『ウルカヌスⅡ』が唸りを上げ、大口径の弾丸をバラ撒くとガンジャ達が粉々に砕け散る。
 続いて超大型光線砲『R.I.P』が極太の光を放ち、別のガンジャ達を一気に蒸発させ、更に多弾頭誘導弾発射装置『ラドン』が無数の誘導弾で一網打尽にした。
 あまりにも圧倒的すぎる異世界からもたらされた火力だ。

「火力に不足はありませんが、まだまだ向こうの戦力が尽きる様子はなさそうですね。このままノーガードの撃ち合いは危険でしょう」
 この戦いはまだ続きそうだと確信した影華は保険として|黒燐奏甲・因果応報《イマジンドレス・カルマ》を放つ。
 再び目覚めた黒き蟲が戦場を奔り、ガンジャに纏わり付くと……
「ナ、コレハ……オレノ腕ガ……!?」
 ガンジャが目を見開き、驚愕の悲鳴を上げる。
 接触箇所から全身へと広がる腐食の呪いを受けて四本の腕が腐り落ちると、それに連鎖して体も腐食し崩れ落ちていった。
 一体何が起きたのかも分からないまま、骸の海へと還っていくガンジャ。
 このままでは同じ戦場で戦う猟兵にも危害を及ぼすのではないかと思われるやもしれないが、逆に彼らには銃弾で受けた傷があっと言う間に癒えていく。
 ガンジャの復讐の嵐が敵味方を区別する弾丸ならば、影華の黒燐奏甲・因果応報は敵味方を区別する黒燐蟲とでも言うべきか。
 何にせよ、心強い味方である事は確かだろう。
「『いざ鎌倉』なんてさせませんよ――かつても、そして今も」
 その言葉と共に影華はクッルスイーレを駆り、ガンジャの群れを倒していく。
 ……生まれ育ったこの世界を、再び守るために。

大成功 🔵​🔵​🔵​

死超越者・デッドエンドデッド
NSマスターにおまかせします。かっこいい死超越者・デッドエンドデッドをお願いします!

『ここが並行世界のシルバーレインだってのか……猟兵とかユーベルコードとかってのも正直未だに信じらんねぇけどよ。どの道、ゴーストをぶっ殺すっつーのは変わんねぇよなぁッ!!』

【装備】
右手
日本刀

左手
詠唱ライフル

両腕
サイコキャノン

両足
エアシューズ

背中(に背負う)
パイルバンカー

エアシューズで距離を調整しつつ、詠唱ライフルとサイコキャノンで牽制して隙を見て高速走行で急接近!
すれ違い様にUCの盗み攻撃と日本刀で攻撃するぜ!敵が防御を固めた時やチャンスの時には、必殺のパイルバンカーをお見舞いしてやるよ!



●ゴースト狩り、再び
「ここが並行世界のシルバーレインだってのか……猟兵とかユーベルコードとかってのも正直未だに信じらんねぇけどよ」
 まだどこか驚きを隠せないと言った様子の死超越者・デッドエンドデッド(小学生デッドエンドデッド・f37831)、彼女は平行世界のシルバーレインからやってきたとされる来訪者・デッドエンドデッド……らしい。
 どうやら何らかの因果で本来の歴史を辿ったこのシルバーレインの世界と繋がり、猟兵となった事で運命の糸症候群を発症、この姿になったようである。
 一応、種族としては召喚獣に分類されるようだが……それはそれとして。
「ここじゃトビアスの奴が石にされ、砕かれて封印されたせいで仲間が全滅したって話を聞いた時は耳を疑ったが……それがこっちの辿った歴史って訳か」
 似て非なる同じ世界に僅かな違和感を感じるデッドエンドデッドではあったが、今この世界で起きている危機を耳にしては黙っていられるはずもない。
 色々と気になる事はあれど、今やるべきは……
「……どの道、ゴーストをぶっ殺すっつーのは変わんねぇよなぁッ!!」
 勇ましく猛ると同時にガンジャの群れへ向けて突撃していくデッドエンドデッド。
 ゴーストを撃ち滅ぼす事こそが自身に課せられた宿命なのだ。

「オラオラオラァッ、行くぜーッ!」
 オレを見ろとばかりに叫び、その存在をアピールするデッドエンドデッド。
 エアシューズで足場の悪い砂地を軽々と駆け抜けていく。
「……獲物ダ、殺セ!」
 当然、ガンジャ達も迎え撃つ体勢は万全らしく無数の復讐の弾丸を放ち応戦。
 雨のような弾丸が浜辺へと降り注ぐ。
「おっと、派手な歓迎痛み入るってな!」
 激しい弾幕に晒されつつも距離を調整し、デッドエンドデッドは詠唱ライフルとサイコキャノンを撃ちまくる。
 当然この攻撃は単なる牽制……本命は右手に握られた日本刀、そして背中に背負ったパイルバンカーだ。
 因みにこれら全ては装備品の異形兵器『イグノートゥスウェポン』による物である。
(……よし、向こうの弾幕に切れ目が出来た、仕掛けるならここしかねぇ!)
 一瞬の隙を見逃さず、デッドエンドデッドが急接近を試みる。
 全身武器庫めいた状態でも機動力は落ちる事を知らず、武器の重さをまるで感じさせない軽快な動きは元いた世界で磨かれた戦闘経験の賜物か。

「クソ、コイツ……早イゾ!?」
「ゴーストは大人しくぶっ殺されてろって……なッ!」
 僅かでも相手を侮ったガンジャは隙を突かれ、すれ違い様にデッドエンドデッドの『スキルマスター「スティール」』で盗み攻撃……この場合は『敵の命を盗む』、鋭い斬撃を放つ。
 そのまま胴体を両断されガンジャの一匹が消滅すると、すぐさま次の獲物に向けて駆け出し、更に一閃。
 自身の脅威を確実にガンジャ達に刻み込んでいく。
「ボ、防御陣形ダ! 守リヲ固メロ!」
 ここは周囲さえ固めれば何とかなると思ったのだろう。
 慌ててガンジャ達が陣形を変え、守りに入ろうとする。
 だが、それもデッドエンドデッドの狙いの範疇であった。
「……そう来るのを待ってたぜ!」
 ニヤリと笑い、日本刀を一旦収めると背負ったパイルバンカーを素早く装着し、飛び込むと同時に鋼の杭をズドン、と撃ち出す。
 固まって陣形を組んだ事が仇となり、ガンジャの身が数体まとめて杭に貫かれた。
 一撃必殺である。
「こっちでもゴースト共の好きにはさせねぇぜッ!」
 吠えるデッドエンドデッド。
 この場の敵を全て撃ち滅ぼすまで、彼女は止まらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マロン・ビネガー
◎アドリブ等歓迎

原動力が行く宛のない復讐心か
本当は別の形で発散させられたら良いんだけど
地縛霊御用達の海岸とか洒落にならないからね……

◆行動

弾丸と炎は「火炎耐性」と「結界術」+「オーラ防御」の併用で軽減or凌いで
ここは敵数の多さを逆利用
何発かは甘んじて受けて、傷は負うけれど
そこからUC【魔竜の業火】を発動するよ
延焼しそうな炎も、彼らが抱く怒りの炎も、その身ごと
纏めて竜の炎で包んで焼き尽くしてしまおう
生者の使う炎には未来がある事を
過去の亡者に負けない覚悟を示して見せる
燃え残りのガンジャはクロスシザーズでその復讐心ごと「浄化」+「切断」を図るよ
もし来世の巡りがあったら、今度こそ生きて幸せになろうね



●そして復讐心は砂浜に消える
「あれが大いなる災い……なんだか見覚えがあるようなないような」
 元能力者であるマロン・ビネガー(夢幻の恋人・f37213)は討伐目標を見るや、記憶の奥底に引っかかる何かを感じていた。
 銀誓館時代の記憶が殆ど失われているとは言え、あれだけの強大な敵と戦っていた事は深層心理に刻み込まれているのやもしれない。
 ……どちらかと言えば、あまり思い出したくない方の記憶に分類される事だろうが。
「あんな大きいのが千葉県を横断するとか、まるで怪獣映画みたいだね」
 これがフィクションであれば手の込んだジョークだと笑い飛ばせるが、目の前の光景は残念ながら現実である。
 ここで奴らを止めねば未曽有の大惨事が起きてしまうのだ。
「……もしかしたら僕もあれと戦った事があって、その事を覚えていれば少しは戦いが楽になっていたのかもしれないけれど」
 マロンはクロスシザースを手に呟く。
「仮に覚えていてもいなくても、これ以上は進ませないよ」
 確固たる決意を胸にマロンは浜辺へと向かう。
 全ては蘇った、大いなる災いを再び撃ち滅ぼすために……

(原動力が行く宛のない復讐心か。本当は別の形で発散させられたら良いんだけど)
 接敵する直前、マロンは出撃前に聞いたガンジャの事を思い出していた。
 自我が破壊される程の怒りと復讐心から憤死した人間が変貌するゴーストとの事だが、奴らは大いなる災いより生み出され、消える事のない憤怒を燃やしつつ前進している。
 その憤怒の炎は生きている者全てに向けられ、その全てをことごとく殺し尽くすまで……否、殺し尽くした後でも消える事はないだろう。
(地縛霊御用達の海岸とか洒落にならないからね……残らず浄化しないと)
 そう考えた直後、ガンジャ達がマロンに気付き復讐の炎弾を次々と放つ。
 まともに喰らってしまえば消し炭になるのは避けられない、危険な攻撃だ。
「来た……!」
 炎の弾幕がこちらを蜂の巣にする寸前、マロンは結界術とオーラ防御を併用した防御壁を貼る事で攻撃と炎の燃焼を防ぐ。
 だが敵の数は多く、この防御壁もそう長くは持たないだろうが……それも彼女の狙いの内である事に向こうは気付かない。
 やがて防御壁の一部が破られマロンが被弾し、血を流したまさにその時であった。

「この時を待っていたよ……これで、絶望を……焼き尽くす!」
 流した血を代償に、マロンは『|魔竜の業火《ブラッディ・フレイム》』で紅蓮の魔竜を召喚、ガンジャ達に仕向ける。
「ナ、コイツ……ドコカラ来タ!? グワアァァァァァ……!」
 突然の事に面食らうガンジャ達に向け、魔竜が激しい炎を噴く。
 過去の亡者に負けない覚悟を示すために呼び出した魔竜の炎は、復讐の炎をも易々と飲み込み、ガンジャ達の身をまとめて容赦なく焼き尽くした。
 そして魔竜が飛翔し炎を噴く度、復讐心を燃やす妖獣化地縛霊は塵と消えていく。
「オ、オノレ……我ラノ復讐ガ……!」
 辛うじて、或いは運良く……否、運悪く魔竜の炎から生き延び、立ち上がるガンジャ。
 せめて自分一人でもと前に進もうとしたが……
「そうはさせないよ」
 そこへ受けた傷はそのままのマロンが立ちはだかり、クロスシザースでジャキンとガンジャの胴体を挟み込み、その復讐心ごと浄化するように胴体を切断した。
「……もし来世の巡りがあったら、今度こそ生きて幸せになろうね」
 そのまま両断されて塵と消えゆくガンジャに向け、マロンはそう呼びかける。
 ――彼女の言葉が最後に届いたのかどうかは誰にも分からない事であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『通り魔の怨霊』

POW   :    滅茶苦茶にしたかった
【引火したガソリン】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    死なせてやろうと思った
【凶器に用いた呪詛を纏う包丁】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
WIZ   :    巻き添えにしたかった
【犯行時に用いた暴走自動車】を操縦中、自身と[犯行時に用いた暴走自動車]は地形からの激突ダメージを受けず、攻撃時に敵のあらゆる防護を無視する。

イラスト:はるまき

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●地獄から蘇りし、鬼
 猟兵達の奮戦により、大いなる災いより生み出されたガンジャの群れは一掃された。
 ひとまずは奴らが罪なき生者を襲う心配はなくなったと見ていいだろう。
 これで大いなる災いへ接近する事が出来るようになった。
 一行はすぐさま砂浜を進むが、ここで出撃前に聞いた事を思い出す。
 鬼のような姿と力を持った強力な護衛が立ち塞がる、と。
 ならば、そいつはもうすぐここに現れるはずだ。
 ……そして!

「獲物、獲物、獲物ダァァァーッ!」
 ザバァッと海中から何かが飛び出してきた!
 身長はおよそ2mくらい、全身がタールのような何かで構成され、所々から激しい炎が燃え上がっている鬼めいた姿の何か。
 ……奴の名は『通り魔の怨霊』。
 その名の通り地縛霊に分類されるタイプの敵であり、かつて連続通り魔殺傷事件を起こした男の怨霊である。
 奴は捕まり、法に裁かれ死刑となったが、世間への消えぬ怨みと被害者の苦しむ姿を見る喜びを忘れる事が出来ず、怨霊としてこの世に現れたとのだと言う。
 ここまで聞けば先に戦ったガンジャと似たような敵だが、その凶悪さは奴ら以上……何より、我鳴鬼の力を得たともなれば危険度は極めて高いのは言うまでもあるまい。
「……嬉シイゼェ、マタ殺シガ出来ルダナンテヨォ! キェェェェアァァーッ!」
 凶器に満ちた笑みと共に、超音波のような耳をつんざく叫びを放つオブリビオン。
 あんな物をまともに耳にしては体がマヒしてしまうのも必至だ。
 そうなればこちらが動けない内に、奴は残虐な攻撃で殺しに来るに違いない。
 何らかの対策をせねば、危うい事になりかねないのは確かだ。

 いずれにせよ、こいつを野放しにしておく訳にはいかないし、大いなる災いと戦うためには倒す以外に道はない。
 ……ならば奴にかける情けは無用、再び地獄へ送り返すのだ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
この方々も、放置は出来ませんねぇ。

『FAS』により飛行、『FMS』のバリアに重ね『FES』で真空の結界を展開、『声』の到達を遮断しますぅ。
更に『FXS』の結界を重ね精神干渉を遮断すれば、『声』の影響は防げるでしょう。

そして【錺剿】を発動し戦場全体に『領域』を展開、『波動』で満たしますねぇ。
『ガソリン』は『超重力』の影響を受ける上、『拘束』による妨害と『炎』自体を対象に含められる『存在吸収』で霊体ごと狙える以上、防ぐのは容易ですぅ。
『自壊誘発』の効果も含め、多数存在する誰かに、僅かでもダメージが入れば再攻撃可能ですので、『F●S』各種も加え[追撃]、確実に殲滅しましょう。



●悪しき怨霊を討て
「この方々も、放置は出来ませんねぇ」
 現れた通り魔の怨霊を前に、るこるが気を引き締める。
 こちらに向けられる明確な殺意、それに『また殺しが出来る』と言う言葉。
 こいつがどれだけ危険な存在かは言わずもがなだ。
「ゲヒャヒャ! 女ガイルジャネェカ! 徹底的ニイタブッテ殺シテヤルゼェ!!」
「……なるほど、これなら遠慮は一切必要ありませんねぇ」
 対する通り魔の怨霊は生前と変わらず……否、オブリビオンとして蘇り、なおかつ我鳴鬼の力を得た事でその凶悪さは倍以上となっていた。
 これほどまでに吐き気を催す邪悪な敵は早々いまい。
 少しだけ安心したような表情でるこるが呟くと、FASで飛翔。
 更にFMSでバリアを重ねてこちらへの攻撃を遮断しようと言う構えを見せる。
「アァ? 空ヲ飛ビヤガッタダァ? ……生意気ナンダヨ、女ァ!」
 口をガバッと開き、通り魔の怨霊が本気の叫びの体勢に入る。
 この叫びを耳にした者はもれなくその場で動けなくなり、それこそ飛ぶ鳥すらも落ちるほどの強烈な物だ。
「キエェェェェェアァァァァァーッ!!」
 大地をも震わせる凄まじい叫びが、通り魔の怨霊から全方位に向けて放たれる。
(俺ノ叫ビヲ聞イテ、無事デ済ム奴ァイネェ! コノママタップリ可愛ガッテ……)
 どう殺してやろうか、そう考えたのやもしれない。
 だが……

「……ア? ドウ言ウ事ダ? ナンデ落チテコネエ……?」
 通り魔の怨霊は怪訝な顔で空を見上げたまま、ぽつりと口にする。
 全力の叫びは確かに放った、だが空にいる獲物は落ちてこない。
 何故だ?
(確かに厄介な叫びですが、聞こえなければどうと言う事はありませんねぇ)
 そのロジックは極めて単純な物だった。
 空中でバリアを重ねた上で、FESによる真空の結界を展開した事で『根本的に叫びが届かないようにした』のだ。
 更に万一の保険としてFXSの結界を重ね精神干渉を遮断すると言う徹底した防御も相まって、通り魔の怨霊の叫びを完全に無効化させる事に成功したのである。
 ……もっとも知性の低い通り魔の怨霊には何が起きているのかすら、まるで理解出来ていないようだが。
「クソッ、ドウナッテヤガル!? ダガ、俺ノ殺シハ誰ニモ止メラレネェゼ!」
 訳も分からず喚く通り魔の怨霊だが、すぐに気持ちを切り替えて攻撃に移ると、空へ向けて何か液体のような物を手から噴射しようとするが、何故かそれは上に向かって飛ぶ事すらなく、そのまま地へと落ちていく。
「……バカナ、コイツハ!? グ、シカモ体ガ重イ……ナンナンダコレハッ!?」
「はぁ、先の先すら読めない相手で助かりましたねぇ」
 やれやれと言った様子でるこるが空中で笑う。
 叫びに対する徹底した防御の後、彼女は『|豊乳女神の加護・錺剿《チチガミサマノカゴ・マクナシノソウメツ》』で戦場全体に『領域』を展開、超重力の影響を受けて飛び道具が意味をなさなくなった上、通り魔の怨霊にも超重力による拘束を受け、まともに動けずにいた。
「さて、それでは……蘇ってきた事をたっぷり後悔させてあげましょうかぁ」
 そのまま空中で浮遊武装各種を構えると、一斉射を放った。
 それも一発、二発だけでは留まらず、激しい追撃が容赦なく叩き込まれていく。
「グッ、ク……クソガァァァーッ!」
 サンドバッグにされ攻撃をひたすら叩き込まれる通り魔の怨霊は、恨みの込められた叫びを上げる事しか出来なかった。
 だが、奴の地獄はまだ始まったばかりなのだ……

大成功 🔵​🔵​🔵​

火土金水・明
「何が殺しができる事が嬉しいですか。そんな存在を許す訳にはいきません。」「超音波に対しては稲妻の音で対抗することにしましょうか。」「私は攻撃をしつつ、他の猟兵の方の回復も受け持ちましょう。」
【SPD】で攻撃です。
攻撃は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【破魔】を付け【フェイント】を絡めた【巷に金色の雨の降るごとく】で、『通り魔の怨霊』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【呪詛耐性】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「私の役目は少しでもダメージを与えて次の猟兵の方に繋げる事です。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。



●邪悪なる者に裁きを
「何が殺しができる事が嬉しいですか。そんな存在を許す訳にはいきません」
 大いなる災いとの戦いに援軍として駆け付けた火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は直ちに戦闘体勢に入る。
 こいつは生前に何人の命を奪ったのかは分からないが、その口ぶりから察するに2ケタは軽く超えていると見ていいだろう。
「ゲェヘヘ、殺シハ楽シイゼェ? 絶望ノ内ニ死ンデイク様ヲ見ルノハ最高ニ……」
「……反吐が出ますね」
 あまりにも悪趣味すぎる相手の語りに明が思わず顔をしかめる。
 こいつは間違いなく、生かしておいてはいけない奴だ。
「喜ベ、テメェモソノ一人ニシテヤルッテンダヨッ!」
 狂喜の笑みを浮かべつつ、タール状の体から浮かび上がってきた呪詛を纏う包丁を手にすると、通り魔の怨霊が体の形状を変化させつつ明の元へ高速で飛び掛かる。
 オブリビオンとして蘇った事で、その身体能力は大幅に増加しているようだ。
「来た……!」
 相手の速さに多少驚きつつも、明は残像とオーラ防御を駆使しつつ避けに専念する。
 一瞬でも気を抜いてしまえばあの包丁に刺されるか、或いは斬られるかのどちらかは避けられないだろう。
 奴はそうする事で少しずつ獲物をいたぶりつつ、最終的に苦しませながら殺すのが何よりも大好きなのだ。
「残念、それは残像です」
 余裕を演出しつつも避け続ける明。
 だが逃げ続けては勝つ事も出来ないし、そろそろ奴もあの手を使ってくるに違いない。
 ……そう、あの厄介な叫びを。

「チョコマカト逃ゲヤガッテ! ナラ、動ケナクシテヤルゼェ!」
 攻撃を避けられ続けて苛立つ通り魔の怨霊が叫びの体勢に入ろうとする。
 ……そこへ突然、金色の雨が降り始めた。
「ン、ナンダァ? 雨カ? 雨ニシチャア変ナ色ダガ……マアイイ!」
 構わず通り魔の怨霊は凄まじい叫びを放つ。
 周囲の空気が震えて音が広がっていった直後、轟音と共に虹色の稲妻が落ちた。
 落ちた場所は戦場となっている砂浜に近い場所だが、その落雷の音が通り魔の怨霊の叫びを相殺する。
 明の放った『|巷に金色の雨の降るごとく《ゴールドレイン》』だ。
「ウオッ!? 落雷ダト!? オ、驚カセヤガッテ……邪魔ガ入ッタガ今度コソ」
「……稲妻よ!」
 敵よりも早く明が命じると、虹色の稲妻が再び落ちた。
 ――それも今度は、通り魔の怨霊に向けてだ。
「グ、グワアァァァッ!?」
 虹色の稲妻に打たれ、通り魔の怨霊が悶絶する。
 叫びを相殺した落雷はフェイントで、どうやらこちらが本命だったようだ。
 もちろん明はただの落雷だけでは済まさず、相手に破魔の継続ダメージを与え続ける事で悪しき怨霊の身を焼き、苦しませていく。
「どうやら苦しませながら相手を殺すのが趣味なようですが……逆に自分がそうされる気分はどうですか?」
「フ、フザケヤガッテ……俺ニ、ソンナ事ヲ……ガアァァァァッ!!」
 生前に受けた屈辱を思い出しつつ破魔の稲妻に打たれて苦しむ通り魔の怨霊。
 因果応報の時は再び巡ってきたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

禍神塚・鏡吾
アドリブ連携歓迎

技能
ハッキング、情報収集、召喚術、武器改造、ジャミング、援護射撃、大声、目潰し

「お任せを。あれが『音』の作用ならば、対処する方法はあります」
声には声、我鳴鬼の叫びを叫びによって相殺してみせましょう

まず松山鏡で怨霊の鏡像を具現化
そして、電脳魔術のハッキングを応用して鏡像の叫び声を改造します
叫び声を作り替え、本物の逆位相となる音を発するようにするのです
音とは波。逆の振動を重ねてやれば打ち消すことができます

敵が包丁で攻撃してきたら、装備品の鏡達から集めた光で目潰し、体勢を崩した所に鏡像の包丁で攻撃させます

多くは望みません
味方が攻撃する隙を作れれば良いのです
「さあ、今がチャンスです!」


穂村・耶子
通り魔の怨霊か
人を斬りたいってことは、自分が斬られる覚悟もできてるんだよね?

刀を抜いて、敢えて互いの刃が届かない間合いで構える
そのまま相手が突っ込んで来たところでUC発動!
空間跳躍で一気に懐まで入り込んで連続攻撃!

その包丁で、僕の刀を破壊する?
たぶん、無理だと思うよ
僕の攻撃は過程を飛ばして結果だけを与えるからね
受け太刀も鍔迫り合いも意味がないし発生もしない
僕が刀を振り下ろした瞬間、君は斬られるんだ
これを防ぐには、僕に刀を振り下ろさせなければいいんだけど……初見でそこまで見切れる人はいないよね?

トドメを刺せなかったら、モラストラップを投げて速攻で離脱
相手が静電気で怯んでいる内に、再び距離を取るよ



●光と共に悪を斬れ
「通り魔の怨霊か。人を斬りたいってことは、自分が斬られる覚悟もできてるんだよね?」
 サムライブレイドに手をかけた状態で耶子が問う。
 既に臨戦態勢だ。
「俺ガ斬ラレル? 笑ワセンジャネェ! 俺ハ斬ル、テメェラは斬ラレルダケダァ!」
 猟兵から激しい攻撃を二度受けたにも関わらず、奴は未だ戦う気力を失っていない。
 我鳴鬼の力を得た影響もあってなのか、耐久力も高まっているようだ。
(……と言ってみたのはいいけれど、あの叫びだけはどうしても厄介だね)
 近接戦闘ならば少なくともそう簡単に負ける事はないだろうが、やはり一番の問題はあの叫び。
 あれをまともに喰らってしまえば、たちまちその場で動けなくなってしまうのは確実……そのまま向こうからいいようにされるのがオチだろう。
 だがこれだと言う決定打になる物が思い付かず、耶子はどうしたものかと考える。
 何か回避する事の出来る手があれば……
「どうやら間に合ったようですね。……なるほど、あれが話に聞いた我鳴鬼の力を持ったオブリビオンですか」
 そこへ駆け付けてくる一人の猟兵の姿。
 援軍としてやってきた禍神塚・鏡吾(魔法の鏡・f04789)である。
「……あなたは?」
「禍神塚・鏡吾です。私の事は頼りになる援軍とでも思っていただければ」
 横目で尋ねる耶子に鏡吾は笑みを浮かべながら答える。
 ここで仲間が増えた事は正直助かったと思いつつ、耶子は相手に隙を見せない構えのままで現状を簡単に話す。
「なら話は聞いていると思うけど、あの怨霊の叫びにどう対処した物かなってね」
「お任せを。あれが『音』の作用ならば、対処する方法はあります」
 どうやら鏡吾はあの叫びへの対策があるようだ。
 このタイミングで彼が援軍として駆け付けてきてくれたのは、まさに天の助けと言っても過言ではあるまい。
「あれを何とか出来るんだね? じゃあ、対処をお願いしてもいいかな?」
「ええ、任されました。少しの間、時間を稼いでいただければ十分ですので」
「うん、分かった。……やろう!」
 二人が改めて構えると、通り魔の怨霊に向き直った。

「無駄話ハ済ンダカ? マトメテブッ殺シテヤルゼェェェ!」
 ご丁寧に二人の話が終わるのを待ってくれていた通り魔の怨霊が包丁を手にすると、こちらに向けて襲い掛かってきた。
 まずそれに反応したのは鏡吾であった。
「鏡を覗く貴方の瞳は、貴方が見たい貴方を見る。しかし貴方が目を逸らす貴方も、鏡は映しているのです」
 その言葉と共に『|松山鏡《テイル・オブ・ミラー・イン・トレジャーボックス》』で相手の鏡像を具現化させる。
「……ナ、アレハ俺カ!? テメェラガ何ヲ企ンデイルカハ知ラネェガ……!」
 自身とそっくりな物が現れた事に警戒し、通り魔の怨霊は狙いを鏡吾に向ける。
 実際のところ、その狙いは正しかった。
 召喚した物は術者が戦闘不能になれば消滅するのが道理。
 だが、今戦っているのは彼一人だけではなかった。
「やらせない!」
 横から割り込むように耶子が飛び掛かり、攻撃の邪魔をする。
 叫びへの対策を完成させるまで、少しでも時間を稼いでくれと言う彼の頼みだ。
「……ッ、テメェ、邪魔スルナ!」
 妨害された事に怒りを覚えた通り魔の怨霊は、手にした包丁で耶子を追い払うように振り回す。
 耶子がサムライブレイドで向こうの攻撃を上手く捌いている間にも、鏡吾は相手の叫びへの対策の仕込みを進めていた。
「体を麻痺させるほどの強烈な叫びとなれば、本物の逆位相となる音は……」
 電脳魔術のハッキングを応用し、鏡像の叫び声を改造に余念がない鏡吾。
 音とは波であり、逆の振動を重ねて打ち消してしまおうと言うのが彼の狙いだ。
「周波数調整完了……よし、出来ました」
 急ぎで鏡像の叫び声の改造を済ませた鏡吾が耶子に合図を送る。
 それを横目で確認すると彼女は一度後退した後でこう言い、相手を煽った。
「僕を斬るつもりようだけど刃は一度も届かないね? その自慢の叫びで動けなくさせない限り、出来ないんじゃないの?」
「言ッタナ、テメェッ! ナラオ望ミ通リ、聞カセテヤルゼ!!」
 挑発に乗せられ、通り魔の怨霊が叫びを上げる。
 ……と同時に、鏡吾の作り出した鏡像もカウンターで叫びを放つ!
 直後、見えない音と音が衝突、耳をつんざくような音は何一つ届かなかった。
「ド、ドウナッテヤガル!? 俺ハ確カニ叫ンダゾ!?」
 叫びが不発に終わり、信じられない表情の通り魔の怨霊。
 何故効果がないのかも理解出来ていないようだ。

「どうしたの? 叫びで僕達を動けなくさせるんじゃなかったの?」
 刀を抜いたまま、耶子が迎え撃つ体勢で挑発する。
 これには通り魔の怨霊も怒りが爆発したようだ。
「野郎ッ、ブッ殺ス……テメェノ武器ヲブッ壊シテカラブッ殺シテヤルゥッ!」
 怒りのまま、通り魔の怨霊が飛び掛かるも……
「おっと、私の事も忘れてもらっては困りますね」
「グアッ!? 目、目ガ……グゥッ!!」
 鏡吾の装備品である鑑から光を集めて目潰しを行った直後、鏡像が逆に飛び掛かって包丁で鋭い一刺しを入れた。
 これにより相手に大きな隙を作った事で、彼は叫ぶ。
「さあ、今がチャンスです!」
「任せて! ……その包丁で、僕の刀を破壊する? たぶん、無理だと思うよ」
 耶子が頷き『|秘剣・時空超越斬《ヒケン・ジクウチョウエツザン》』で空間跳躍で一気に懐まで入り込み、連続攻撃を叩き込む。
 と、言っても彼女は単に刃を一度振り下ろしただけに過ぎなかったが。
「僕が刀を振り下ろした瞬間、君は斬られるんだ。これを防ぐには、僕に刀を振り下ろさせなければいいんだけど……初見でそこまで見切れる人はいないよね?」
「ナ、ニ? ……ア、アバババババーッ!?」
 通り魔の怨霊が悲鳴を上げると同時に、その体に三つの大きな切傷が付いた。
 四つ目が入った時点で奴は消滅するはずだったが、それが入らなかったのを見るに奴の悪運がギリギリで勝ったのだろう。
「……浅かった? さすがに向こうも運だけはあるみたいだね」
「ですが確実に苦しんでいるようです。もう一押しでしょう」
 まだ倒せなかったとは言え、更なるダメージを与えたのは間違いない。
 耶子は静電気を放つモラストラップを投げ、相手が静電気で怯んでいる隙に鏡吾と共にその場から一旦離脱するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴乃宮・影華
また随分とブッ飛ばし甲斐のある敵が来ましたね
これなら地面のシミに変えてやっても良心が痛まず済みます

向こうが自動車を持ち込んでるので
私も対抗して引き続き『クッルスイーレ』に搭乗
今回は搭載した『ラドン』に加え
異空間で待機中のサイキックキャバリアから『蓑蟲』『ケルベロスⅣ』を転送してもらい使用し射撃
向こうの攻撃が防護を無視するというなら
指定UC起動
「……にゃーっはっは~!光華お姉ちゃん颯爽降臨だにゃ~♪」
これで損傷したりマヒしたりしても癒しの風で回復、並行して風で切り刻んでやるんだにゃー!



●砂上のライディングバトル
「また随分とブッ飛ばし甲斐のある敵が来ましたね。これなら地面のシミに変えてやっても良心が痛まず済みます」
 相手がこれほどまでに分かりやすい外道である事に影華は感謝した。
 同情の余地があるタイプの敵だとやりづらいが、奴のような悪意の塊であれば慈悲も情けも必要ないからだ。
「グッ、クソ共ガ……大人シク俺ニ殺サレヤガレ! 悲鳴ヲ上ゲテ命乞イヲシロ!」
 その見た目からは分かりにくいが、着実にダメージを受け消耗しているであろう通り魔の怨霊が憤怒する。
「お断りします、他を当たって下さい……まあ、行かせませんけども」
「イイヤ、行カセテモラウゼ。コイツデナァ!」
 邪悪な笑みと共に通り魔の怨霊の体から、生前犯行時に用いたと思しき少し年代の古い暴走自動車が現れると、するりと車に搭乗する。
 どうやら向こうはあの車でこちらを撥ね飛ばすか、轢き殺すかするつもりだろう。
「ちょっ、なんですかそれ!? どこにそんな物を……まあ今更ですね」
 思わず物言いを付けたくなる影華であったが、相手はそもそもオブリビオン……これくらいの非常識な攻撃手段などよくある事だと認識し、言葉を止めた。
 それに向こうが車を使うならば、こちらには先の戦いでも活躍した二足歩行戦車のクッルスイーレで対抗するまでの話だ。
「では、ライディングバトルと行きましょうか」
 双方が搭乗した状態で対峙すると、誰が合図を出す訳でもなく同時に動き出した。

「オラオラァ、ミンチニナリナァッ!」
 砂の上を物ともしない踏破性で暴走自動車が砂煙を上げて疾走する。
 もし警察が目にしたら、秒で検挙されるレベルのデンジャラスドライブだ。
「さて、まずは様子見と行きましょうか」
 対する影華は、クッルスイーレに搭載されたラドンから誘導弾を放つ。
 複雑な軌道を描き、無数のミサイルが暴走自動車を襲うも……
「俺ヲ捕マエラレルモンナラ、ヤッテミヤガレェ!」
 笑い声を上げつつ、巧みなドライビングテクニックで誘導弾を躱していく。
 敵ながら大したテクニックだ。
「どうやら少しは出来るようですね、ではこれならどうです?」
 だが想定済みだとばかりに今度は異空間で待機中のサイキックキャバリア『レガリア・ベルクス』から『蓑蟲』と『ケルベロスⅣ』を転送してもらい、援護射撃を行う。
「ウッ、グオッ!? テメェ、ヤッテクレルゼ……ダガ!」
 飛び交う弾幕の嵐を前にいくつか被弾するも、暴走自動車が猛然と突進。
 俺にはまだ切り札があるとばかりに窓を全開にし、叫びの体勢に入る。
 このまま影華を動けなくした上で、クッルスイーレ諸共吹き飛ばすつもりだ。
「向こうは叫びを放つつもりですね。ならばこちらも奥の手です」
 と、影華が取った手段、それは……!
「……にゃーっはっは~! 光華お姉ちゃん颯爽降臨だにゃ~♪」
 突然意味不明な事を口にする影華。
 別に彼女がおかしくなった訳ではなく『|黒燐幻想劇弾・記憶再現『光華』《イマジンファース・ディアシスター》』で口調も変え、自身の姉を演じると言う奇行(?)に走ったのだ。
 ……その途端、周囲には破壊力に満ちた荒れ狂う暴風が吹き荒れる!
 一体どう言う事だと思われるが、実際にそう言う効果なのだから仕方ない。
「ナッ、ナンダ!? 急ニ風ガ……ウ、ウオォォォォーッ!?」
 いきなり目の前に発生した竜巻に巻き上げられて暴走自動車が吹き飛ばされ、砂浜へ突き刺さり爆発した。
 叫びは暴風にかき消された事で意味を為さなくなったのだ。
「どうだ~、光華お姉ちゃんの力を見たか~♪」
 クッルスイーレの上でノリノリな様子の影華。
 ある意味、今の彼女は無敵……なのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳥羽・白夜
なんか見るからにヤバそうな奴出てきた!
我鳴鬼の力も使ってくるんだったか…こりゃ対策ちゃんとしねえとマズイな。

てなわけで、こんなときのために作った新しいUCの登場。リコピンパワーで行動不能系BSの耐性を付け、叫びのマヒに備える。効果あるかは分からないけど一応耳栓もしとくか…

砂浜を爆走する自動車…怖っ!けど車ってことは…これならどうだ?
突っ込んでくる車のタイヤを狙って大鎌の【斬撃波】を放ち、【部位破壊】でタイヤをパンクさせる。
うまいこと立ち往生させられたなら【なぎ払い】で車ごと【切断】。

こういう輩には容赦はいらねーな。地獄に送り返してやるよ。
大鎌で【傷口をえぐる】ように攻撃し【恐怖を与える】。



●叫びに打ち勝つ|万能の策《生搾りトマトジュース》
(なんか見るからにヤバそうな奴出てきた! 我鳴鬼の力も使ってくるんだったか……こりゃ対策ちゃんとしねえとマズイな)
 過去の記憶を掘り起こしつつ、白夜は相手に対する最大限の警戒を怠らない。
 今回現れた数は一匹だけとは言え、危険な相手なのは確かだ。
「しかも手からはガソリンを放射し、凶器には包丁、挙句の果てには車を出して乗り回すとか冗談キツいぜ……」
 下手したらあの頃より厄介な相手なのではないかと思うと、頭が痛くなりそうだ。
 それでも、これまでの戦いで猟兵達は向こうの攻撃を上手くやり過ごした上で、手痛い一撃を与え続けているのもまた、事実である。
「まあ、他のみんながやれて俺が出来ないって訳じゃねーしな。……やってみるさ」
 暫く戦いから離れていたとは言え、元能力者である白夜は覚悟を決めて何かを取り出す。
 彼が取り出した物、それは……トマトであった。
「パック入りもいいけど、やっぱ直で絞った奴は格別だな……っと」
 そしてそれを片手でグシャッと潰し、口に直で入れる白夜……『|トマトジュース万能説《フレッシュトマトジュース》』である。
 一見すれば戦い前の腹ごしらえにも思える事だろうが、これもまたれっきとしたユーベルコード……リコピンパワーが全身を包んだ事で、麻痺にも負けない力を得たのだ。
「さあて、いっちょやるか! あ、一応耳栓もしとくか……効果あるか分からんけど」
 更に白夜は万一の備えとして耳栓を保険としてやっておいた。
 これで準備は万全だ。

「……サッキカラ訳ノ分カラン事ヲシヤガッテ、クタバリヤガレッ!」
 その様子の一部始終を目にしていた通り魔の怨霊は怪訝な表情のまま、再び体から暴走自動車をその場に召喚すると、素早く乗り込み爆走する。
「来たか。いや、自動車がなんで砂地なのにそんな早く走れるんだよ!?」
 白夜は猛然と突っ込んでくる暴走自動車に恐怖しつつも闘牛士のようにひらりと躱す。
 だが躱された直後、すぐさま砂地で180度ターンをすると再度……突進!
「次ハ逃ガサネェゼ! キェェェェェアァァァーーーッ!」
 今度は例の叫びを上げつつ、暴走自動車が迫る。
 超音波のような衝撃波が白夜を襲うも……
(ちょいとビリビリ来るが、これならやれる!)
 頭に響く叫びが耳栓をも貫通するが、先の生搾りトマトジュースが麻痺をシャットアウトした事で体は問題なく動く事を確認する。
 リコピンパワーも侮れないものだ。
「車が相手って事は……これならどうだ?」
 向かってくる暴走自動車へ向けて、白夜が車体下部……タイヤのある辺りをブラッディサイズから斬撃破を放ち、四つまとめて引き裂いた。
「何ダトッ!? ウ、動ケネェ!? ……クソ、クソ、動ケ、動キヤガレ!」
 直後、タイヤがバーストを起こし、ホイールだけとなって砂地に足を取られてその場で立ち往生し、慌て出す通り魔の怨霊。
 こうなってしまえば凶器もただの鉄屑だ。
「そぉら、よっと!」
「オワァッ!? マ、マズイ……爆発シチマウ!」
 そこから飛び上がり、縦に薙ぎ払うと真っ二つに切断。
 爆発に巻き込まれてはたまらないとばかりに、急いで車から這い出る通り魔の怨霊。
 この無防備同然の状態を白夜は見逃さない。
「こういう輩には容赦はいらねーな。地獄に送り返してやるよ」
「ウ、ウアアァァァーーーッ!? ヤメロ、ヤメロォォォッ!!」
 そして、今までに受けた傷の部分を抉るように追撃を入れていくと、久しく忘れていた恐怖をも刻み込まれ、通り魔の怨霊がおぞましい悲鳴を上げるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マロン・ビネガー
◎アドリブ・絡み等歓迎

快楽殺人犯な感じの怨霊だね
役職や時代が違えば英雄候補だったかも知れないけど
あ、通り魔だから無理か

◆行動
「呪詛耐性」と「狂気耐性」「結界術」で防御用の対策を行い
「天候操作」で天気を大雨or雷雨に変更
その上でUC【ライトニングスピリット】を使用、稲妻の鳥形態に姿を変える
雷鳴に「音響弾」も乗せて怨霊の声を遮りつつ物理な攻撃を躱す
呪詛を纏っていても包丁の刃自体は金属で物体だから
通電性も有りそうだよね
包丁を通り抜けるタイミングで腕伝いに、怨霊本体に攻撃をかけるよ
「貫通攻撃」と「電撃」に「マヒ攻撃」付きで懲らしめてしまおう
自分の得物にやられる気分はどうかな?少し新鮮で……痺れるかな?



●怨霊が地獄へ帰る時
「快楽殺人犯な感じの怨霊だね。役職や時代が違えば英雄候補だったかも知れないけど……あ、通り魔だから無理か」
「グ、グググ……殺ス、殺ス、殺ス……!」
 早々に辛辣な一言を口にするマロン。
 逆に一方的にやられ続けて満身創痍となった事で、憤怒と殺意と悔しさが入り混じった状態の通り魔の怨霊が目から炎を噴き出しつつ怒り狂う。
 奴の頭の中では邪魔者を叫びで動けなくした後、徹底的に殺し尽くして自らの殺人欲を満たすつもりだったのだろうが、その企みはことごとく打ち砕かれる事となった。
「どっちにしても、そろそろ地獄へお帰り願うよ」
 構えたまま、マロンが素早く複数の結界を展開する事で防御用の対策を行うと、左手を空へと掲げると、晴天だった浜辺は二度目の荒天状態へと戻り、雷雨が降り注ぐ戦場に切り替わった。
「マタコノ天候カ! ……クソガ、ドイツモコイツモ俺ノ邪魔ヲシヤガッテ!!」
 さすがに二度目と言う事もあってか、自慢の叫びが落雷にかき消されてしまう事を学んだらしく通り魔の怨霊が怒りの声を上げると、呪詛の込められた包丁を再度手にする。
「……俺ニハコイツガアレバ十分ダ! コイツデテメェヲブッ殺シテヤル!」
「それで僕をやるつもり? ……いいよ、やってごらん?」
 それだけ言うと、マロンは『ライトニングスピリット』で自らの肉体を稲妻のスピリットバードに変化させる。
 この荒れ狂う雷雨の中で活動するのには相性のいいユーベルコードだ。

「……ウオォォォォッ! 死ネ、死ネ、死ネェェェッ!!」
 叫びを上げ、通り魔の怨霊がタール状の肉体の足をバネにして高く飛ぶと、スピリットバードとなったマロンを殺そうと包丁を振り上げる。
 仮に命中すれば、例え変化した肉体をも破壊する事の出来るであろう一撃であるが……
「当たりはしないよ」
 雷鳴に音響弾を乗せ、怨霊の叫びを遮りつつ攻撃を易々と躱していく。
 仮にこれが飛び道具ならばもう少し違う結果となっていた事だろうが、頭に血が上った状態の今となっては、冷静に戦う事など最早出来るはずもない。
「テメェ、逃ゲルナァ! 黙ッテ俺ニ殺サレロォ!!」
 通り魔の怨霊は幾度となく攻撃を仕掛けるも、その全てが空を切る事で怒りに更なる火が付き、次第に攻撃が雑になっていく。
(なんて言うか……無様だね。もう自分が見えなくなっているって言うのかな)
 どこか呆れたような様子でマロンが相手を空中から見やると、そろそろ終わらせようと思い、行動に移る。
 相手の獲物は包丁……いくら呪詛を纏っていても、その刃は金属だ。
 ハッキリ言ってしまうと、稲妻のスピリットバードとなったマロン相手には相性が極めて悪いと言わざるを得なかった。
 ……更に言ってしまえば、この時点で奴の負けは既に決まったような物だ。
「オォォ、オオォォォォ……!」
 そんな事も知らぬまま、狂った叫びを上げて包丁を振りかざす通り魔の怨霊。
 そして包丁が通り抜けるタイミングで、マロンは相手の腕伝いに強烈な雷撃をダイレクトに叩き込んだ。
「ア、アギャギャギャギャギャァァァッ!?」
「自分の得物にやられる気分はどうかな? 少し新鮮で……痺れるかな?」
 通り魔の怨霊はタール状のボディに激しい雷撃が流れ、苦悶の叫びを上げる。
 元が液状の肉体なだけあって、電気はよく通るようだ。
「フザケ、ルナ……コンナ腐ッタ、世ノ中……俺ガ、全部ブッ殺……ガァッ!」
 恨み節を吐きつつも、この雷撃がトドメとなった事で通り魔の怨霊はついに力尽きたか、肉体が蒸発し……やがて、完全に消滅する。
 かくして、悪しき怨霊は地獄へと送り返されたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『大いなる災い』

POW   :    雷鳴の刻印
攻撃が命中した対象に【癒えない稲妻型の傷跡】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【呪いを帯びた雷撃】による追加攻撃を与え続ける。
SPD   :    群れなす災い
自身の【身体を覆う金色の装甲】を代償に、1〜12体の【金色に輝く麒麟型オブリビオン】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
WIZ   :    破壊の電流
自身が装備する【角】から【放電】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【感電と機械使用不能】の状態異常を与える。

イラスト:高芭タカヨシ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●災いに、立ち向かえ
 この世界で大いなる災いと呼ばれる巨大妖獣との決戦が行われたのは2009年の事。
 奴が上陸した伊豆半島を舞台にした戦いは熾烈を極め、メガリスである鉄鎖ドローミを用い、代償をも厭わない捨て身の足止めを決行したゴーストチェイサー達の多大な犠牲を払い、実に数千人の能力者が総力を結集した結果……どうにか討ち果たす事が出来た。
 ――そして、当時の能力者を苦しめた大いなる災いが今、ここにいるのだ。

 しかし復活直後と言う事もあってか、今の力は当時の半分以下にまで激減している。
 それを証拠に、無数の妖獣を生み出す力も打ち止めとなったらしく、追加の妖獣化オブリビオンがその身から湧き出てくるような様子は見られない。
 つまり仕掛けるなら今しかなく、奴が本格的に動き出す前にここで仕留めなければならないと言う訳である。
 それでも相手は全長50mクラスの巨大妖獣と非常にタフな敵であり、向こうもこちらが攻撃を仕掛けてくる事を察して、すぐにでも全身から凄まじい雷撃を放ってこちらを迎え撃ってくる事だろう。
 ……だが、それでも戦って倒さなければならないのは言うまでもない。
 奴を野放しにしては、未曽有の大惨事は避けられないのだ。

 ここまで立ちはだかった敵は全て倒し、後はいよいよ本命を残すのみ。
 あの強敵を討ち滅ぼす事が出来るのは最早猟兵だけしかいないのだ。
 ――さあ、勇気と覚悟を胸に大いなる災いへ挑もう!
七星・彩華(サポート)
 呪詛すらも従える羅刹の妖剣士。
『呪詛で溢れた戦場は私の舞台さ!』
 口調は我が道を行く姐さん、仲間にはフレンドリー。

支配する呪詛も武器として扱う戦闘狂だが、かなりの頭脳派。
武器は魔剣・妖刀とは似ても似つかぬ呪詛刀
戦闘狂だが考えた戦術や戦闘の流れが上手くハマる方が感情が溢れ出る。
闘う事を至高と考える一方で守る者や仲間との共闘も戦闘の重要な要因と考えている。
行動は天上天下唯我独尊を貫く。
猟兵の夫と二人の娘がいる家族4人共が猟兵。


 ユーベルコードは指定した物を怪我は厭わず行動します。
迷惑をかける行為はしません。
依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。
 あとはお任せ。よろしくお願いします!


生塚・円(サポート)
口調は(私、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )で語尾を伸ばしたり!を多用します

元気なアホの子です。
やたらとハイテンション!で豪快で大雑把です。
複雑な事を考えるのが苦手。だけど頑張ります。
食べる事が大好きで特に甘い物好き。映えなものには興味津々。
14歳から家の敷地を出たことがなかったので世間知らず。ネットは出来たので一般常識はあるつもりの子です。
戦う事が好きなので敵を攻撃するだけの依頼では生き生きしてます。指示には素直に従います。皆のサポート作業もやるよ!
家訓に「女子はセクシーであれ」というのがあり、お色気出そうと頑張ってます。出来てるかは別!

公序良俗に反しない範囲でお任せします!



●決戦開始
「早速駆け付けてみれば……こいつぁ相当な大きさじゃあないか」
「すっごいねー! でっかいねー!」
 この戦場に援軍として駆け付けた七星・彩華(狂い咲く紅の華・f32940)と生塚・円(マイペース・f38724)の二人は、大いなる災いの大きさを見てどこか楽しそうな様子だ。
 彼女達は戦う事が好きと言う共通点を持っている事から、これほどの強敵と戦える事にワクワクしているのかもしれない。
「聞いた限りじゃ、あいつは全身から激しい雷撃を放つそうだが……どうするよ?」
「んー、とりあえず斬ろう! それが一番いいかもー!」
 深い事を考えるのが苦手な円は彩華の問いに迷う事なく返した。
 どちらにしても、攻撃を与えない限り倒す事は不可能……ならばやる事は一つだ。
「ま、それもそうか……んじゃ、やるかい!」
「おっけー、やっちゃおー!」
 彩華は呪詛刀・常闇と魂喰の二刀流、円は妖刀を抜くと大いなる災いを見上げる。
 改めて見ると、あれだけの大きさの敵のどこを斬ればいいものかと思ったが……考えるよりも行動あるのみだ。
 何せ奴を倒さなければ、多くの犠牲が生まれる事は避けられないのだから。
「……さあて、お手並み拝見と行こうじゃないか!」
「行っくよー! 突撃ーっ!!」
 そして大いなる災いのいる方へと走り出していった。
 いよいよ決戦の始まりである。

「――」
 眼下にこちらへ向けて攻撃を仕掛けようとしている存在を確認するや、大いなる災いは全身から雷撃を放出。
 そのままいくつもの雷が降り注ぎ、敵対者を焼き尽くそうとする。
「おぉっと!? 派手な歓迎をしてくれるねぇ!」
「まるで嵐みたいだねー! 今、雨降ってないけど!」
 砂浜にいくつも落ちる雷を全力疾走で避けつつ、前進を続ける二人。
 そのまま大いなる災いの前足の足元に近付くと、飛び掛かってそれぞれが一閃。
 だがガキンと言う金属を跳ね返す音が攻撃を弾き、手応えは感じられない。
「ッ、硬い!? こいつぁ足元狙いは厳しいか!」
「んー、こうなったら違う場所を……あっ、角がなんか光ってるよー!」
 攻撃が効かずに一旦飛び退いた二人であったが、真っ先に円が何かに気付いてか大いなる災いを見上げて指差す。
 その視線の先には、角が青白い発光をしている様子があった。
「……マズい! 一度退くよ!」
 直感的に危険な攻撃が来る事を察知した彩華が、円を引っ張るような形で後退。
 その直後、大いなる災いから放たれた破壊の電流が砂浜を焼き尽くすようにいくつも走り、先程まで二人のいた場所をも容赦なく焼いていく。
 あと少しでも遅れていれば、あの電流の餌食になっていた事だろう。

「うわー、危なかったねー!」
「こいつぁ予想以上に厄介だ……装甲が無い場所を狙おうにも、近付けないとはね」
 近付こうとすると先の電流が邪魔をする。
 あれをどうにか一時的に止められる手立てはない物か、と彩華は考える。
「少しでもあいつの足止めが出来ればいいが……どうしたもんかねぇ」
「ん、足止めすればいいのー?」
 キョトンとした様子で円が尋ねる。
 その口ぶりから、何か手立てがあると見ていいようだが……?
「え……出来るのかい?」
「んー、やってみるー!」
 言うが早いか、円は芭蕉扇で地面を扇ぎ、発生した風圧で高く飛び上がる。
 だが、このままでは大いなる災いの破壊の電流が再び放たれてしまうのは明白だ。
 既に角がスパークしているのがその証拠である。
「ちょっとそこで大人しくしてー!」
 しかしそれよりも早く、円が『寵姫の瞳』で魅惑の視線を向けた。
 ちょうど視線が合うと同時に、大いなる災いの動きが……止まった!
 効果は短時間しかないだろうが、足止めとしては十分だ。
「……ホントに足止め出来たってのか!? なら今がチャンスだ!」
 円の作ってくれた機会を無駄にしないとばかりに、彩華が『|固有結界・亡者達の呪詛《オワリノナゲキ》』を発動、呪詛の塊で出来た迷路を作り出すと、高い呪詛の塊の壁を結界術の応用で足場を作って上り、迷路の壁の縁を駆け抜け、そこから大いなる災いに向けて……飛んだ!
「呪詛の刃、遠慮せず受け取りな!」
 二振りの刃が大いなる災いの金色装甲のない腹部を……大きく傷付ける!
「私もいるよー! どっせーい!!」
 更に彩華の攻撃の便乗する形で、円も再度高く飛び上がり……腹部に追撃!
「――!」
 そして大いなる災いが我に返った時には、体を蝕む呪詛と傷が付けられていた事に気付き、唸り声のような物を上げるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

穂村・耶子
これが大いなる災いか
資料で見たことあるだけなんだけど、実物は凄い大きさだね

モラストラップを外して、敵に向かって投げることでUC発動
「よし、今回はキミに決めた! モラ之助、ジャイアント・マックス!

モラストラップを100mまで巨大化させて、逆に体格差で敵を圧倒
自我を持った巨大モーラットの使うUCは、サンダーバードの使うライトニングスピリットと同じ
電撃も物理攻撃も全く効かないよ

後は、巨大モーラットを盾に敵の電撃攻撃を凌ぎつつ、死角から回り込んで攻撃
巨大モーラットの体当たりに合わせて腹下から刀を突き立てる!
距離が離れているなら、相手の目を狙って薙刀を投擲だ!
「もふもふは災いに勝る……これは真理なんだよ



●激突! モーラット・ジャイアントvs大いなる災い!!
「これが大いなる災いか……資料で見たことあるだけなんだけど、実物は凄い大きさだね」
 学園に残されていた当時の資料や記録のみでしか見た事のなかった大いなる災いが、今まさに目の前にいる。
 あの50m級の妖獣と戦い、果たして倒す事が出来るのだろうか?
「真っ向からやるのはちょっと厳しいかもしれないし、どう戦おうかな。うーん……」
 少し考えた末、耶子は何かを取り出す。
 それは先の怨霊との戦いで一時後退するのにも使ったモラストラップであった。
 一体これで何をしようと言うのだろうか?
「よし、今回はキミに決めた! モラ之助、ジャイアント・マックス! 大きい物には大きい物で対抗だ!」
 と、モラストラップを前へ放り投げる。
 その直後、耶子の『モーラット・ジャイアント』で物体だったモラストラップがもふもふのモーラットに変化すると、ずもももも……と大きくなっていくではないか。
 気付けばその大きさは50m級の大いなる災いをも上回り……倍の100mに!
「もきゅー」
「――!?」
 そして、いつもの可愛い鳴き声を放つ巨大モーラット。
 これにはさすがの大いなる災いも一体何事かと驚くしかない。
「さあ僕の相棒、あいつをやっつけて!」
「もきゅっ!」
 耶子の命令を受け、巨大モーラットが戦闘体勢に入る。
 巨大妖獣同士のバトルが今、始まろうとしていた。

「――!」
 ……いくら自分の倍の大きさであろうとも、あのような毛玉が強いはずはない。
 所詮は見掛け倒しだと思ったか、大いなる災いが角をスパークさせて破壊の電流の体勢に入る。
「相棒、来るよ! 警戒して!」
「もきゅー!」
 それに気付いた耶子の警告を受けて巨大モーラットが応える。
 次の瞬間、大いなる災いの角から破壊の電流が放出!
 だが、それに反応するかのように巨大モーラットの体が稲妻のスピリットバード……名前と見た目的に言うならモーラット・ライトニングに変身すると、破壊の電流を何事も無く受け止めた。
 ……スピリットバードの発動中は雷鳴電撃・物理攻撃無効。
 つまり大いなる災いからの攻撃は効かないも同然であった。
「――!?」
 一方で破壊の電流がまるで通じていない事に、大いなる災いは再び驚く他なかった。
 一体こいつはなんなんだ、と。
「さあ、反撃だよ!」
「もきゅーっ!」
 その隙は見逃さないとばかりに耶子が巨大モーラットをけしかけると、大きさを生かした体当たりを仕掛ける。
 もふもふとパチパチした何かが合わさったタックルの威力はなかなかの物だ。
「――!!」
 巨大モーラットのパワーに思わずたじろぐ大いなる災いは全身から雷撃を放ち、効かないと分かっていても必死の抵抗を見せる。
「もきゅー!」
 それがどうしたと更に体当たりを仕掛ける巨大モーラットを盾にしつつ、大いなる災いの死角から回り込んでいた耶子がサムライブレイドを抜いて、一気に飛んだ。
 狙いは金色装甲のない腹下……比較的防御力の低い部分だ。
「たぁぁぁぁーーーっ……!」
 そして、巨大モーラットに気を取られている隙を突かれ、飛び込んできた耶子の刃が深々と大いなる災いの腹部に突き刺さった!
「――……!!」
 大いなる災いは死角からの一撃を受け、叫びめいた唸り声を上げる。
 その様子からして手応えはあったようだ。
「もふもふは災いに勝る……これは真理なんだよ」
「もきゅ!」
 締めとして、もふもふの強さを説く耶子と得意気な表情の巨大モーラット。
 その言葉の意味を奴は身を以て知る事となっただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
さて、大詰めですねぇ。
始めましょう。

『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアと『FES』の『耐雷結界』を展開し【彁閠】を発動しますねぇ。
武装ではない通常攻撃は兎も角、『傷痕付与』は『対象を取るUC』である以上、『摂理』で対象に取れなくなれば防げますぅ。
更に『衛星祭器』の半数を『バリア展開』に使用、高威力攻撃は『FIS』の転移で回避しましょう。
後は『FPS』で敵情報を調査し弱点看破、残る『衛星祭器』を攻撃用に使用、『FRS』『FSS』の[砲撃]と、対巨大兵器を想定した『FDS』の[爆撃]、巨体に有効な『FGS』の重力弾による[重量攻撃]も重ねて集中砲火を仕掛けますねぇ。



●狙え|ジャイアントキリング《大物喰い》
「さて、いよいよ本命ですねぇ。改めて見るとやっぱり大きいですぅ」
 見上げなければその全貌を把握する事の出来ないサイズの大いなる災いを改めて目にしたるこるは、油断ならない表情で呟く。
 これまでに戦ってきた強敵には小惑星の大きさにも相当する巨大宇宙生物・クエーサービーストや、存在そのものが巨大な浮遊大陸であった大戦艦ジェイダイト、浮遊大陸をも丸呑みにしてしまうほどの途轍もない大きさの大空を覆うものなどがいたが、奴らと比べればこの大いなる災いは比較的小さい方だ。
 もっともシルバーレインは宇宙や空の世界とは違って大気や地上のある世界……そこで50m級の大きさの妖獣が暴れ回るとなれば、どれだけの被害が出るかは語るまでもない。
「昔現れた時よりも今は弱体化しているとは聞きましたが、危険な存在なのは確かですぅ。……気を引き締めませんと」
 戦う覚悟を決め、るこるがFASで飛翔すると大いなる災いの巨大な眼と合う。
 向こうが何を考えているのかは分からないが、これまで受けた傷などからこちらを厄介な敵だと認識したに違いない。
 ……それはつまり、本気で殺しにかかって来ると言う事だ。

「復活したてで本来の力は半分以下と聞いていますが念には念を、ですぅ」
 まずるこるは真っ先に防御の手立てとして、FMSのバリアとFESの耐雷結界を展開。
 向こうの力は未知数と言う事で、防御を固めるつもりのようだ。
 そこから更に『|豊乳女神の加護・彁閠《チチガミサマノカゴ・アリエザルモノノミョウゴ》』を使い、汎用型衛星祭器を従えた幽巫モードに変身する。
 あれだけの大物を相手にするのには、これを使うしかないと言う事なのだろう。
「――!!」
 るこるが幽巫モードに変身した直後、大いなる災いが吠えると全身から激しい雷撃を放ち、彼女を焼き尽くさんとする。
 空中に無数の雷が走る様は、まるでその空間だけが雷雲の中にいるような感覚だ。
「どうにか防げているようですが、あまり長くは持たなさそうですねぇ」
 こちらに飛んでくる雷が光の障壁に阻まれ、消滅する。
 衛星祭器の半数近くをバリア展開に使用している事で、雷撃は今のところガード出来ているが……本来の力は出ていないとは言え、その威力は決して侮れない。
 全盛期はこの雷撃で数多の能力者達を次々と戦闘不能に追い込んだのにも頷ける。
「……ならばやられる前にやれ、ですぅ」
 周囲を浮遊する涙滴型の水晶・『祭器』FPSが大いなる災いの分析を行い、素早く情報を導き出す。
 それによれば、身体を覆う金色装甲は非常に堅固で攻撃を通さないが、逆に覆われていない部分は幾分か効果があると言う事のようだ。
「なるほど、やはりそうなりますか。なら、やる事は一つですねぇ」
 フリーの状態であった衛星祭器を攻撃に使用し、浮遊武装には対巨大兵器用の弾頭を装填、そのまま金色装甲の無い部分に向けて集中砲火を叩き込む!
「――!?」
 金色装甲のない左後足の部分に砲撃が集中する事で、大いなる災いの巨体がグラリと揺らいだ。
 更に胴体の側面、頭部などにも攻撃を回し、効果的な打撃を確実に与えていく。
「――!!」
 やがて左後足がるこるの激しい砲撃を立て続けに受けた事で、バランスを保てなくなって崩れ落ちるとズゥンと両膝部分を海中に突いた。
 苦しそうな鳴き声を上げる大いなる災いの様子を見るに、奴の生命力は着実に削れているのは間違いあるまい。
 戦況は猟兵に傾きつつあるのは明らかであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

禍神塚・鏡吾
アドリブ連携歓迎

技能:闇に紛れる、迷彩、残像、集団戦術、陽動、レーザー射撃、スナイパー

「時間はかけられない……ここは、大砲を撃ち込む必要がありますね」
敢えて敵がユーべルコードを使うのを待って行動します
麒麟型オブリビオンの群れが迫ってきたら、電脳魔術によって自分や味方の姿の立体映像を多数作り出し、敵をかく乱します
本物はと言えば、装備のミラーシェイダーを使った光学迷彩で物陰に身を隠しています
身を隠すことで有利になる人が他にいれば、一緒に隠します

そうして注意を逸らしている間に、アルキメデスの鏡で大いなる災いを攻撃しましょう
狙いは、ユーべルコードの代償で生じた装甲の隙間です


マロン・ビネガー
◎アドリブ等各種歓迎

大いなる災い、ある意味では嵐の王(悪堕ち)
雷が落ちた大地は豊かになるとも言うけど
転じて福には……無理かな

◆行動
まず「結界術」に「オーラ防御」+「電撃耐性」で対策を
後は念の為に「天候操作」で天気を快晴に変更

UCは【銀の流星群】を使用
まずは召喚された麒麟の方から対処
最寄りの麒麟を「マヒ攻撃」と「身体部位封じ」で動きを鈍くして捕縛
その麒麟を盾に、他の個体は「範囲攻撃」+「生命力吸収」で牽制
手持ちの詠唱銀が尽きない内に本体を狙いに行こう

災い本体の、装甲が剥がれて脆そうな部分を狙って
弩に魔法を纏わせた上で「急所突き」+「貫通攻撃」
魔法の属性は「風」で、災厄を吹き飛ばす決意で攻撃するよ



●迫りくる麒麟を迎え撃て
「あの敵は出発前に話を聞いた程度ですが、実物はとんでもないですね……」
 大いなる災いがいかに危険な存在であるかを間近で目にした鏡吾は、さすがに笑っていられないと感じたか、仮面を付けて表情を隠す。
 笑いたくない状況に陥った時、彼がいつも行う行動だ。
「大いなる災い、ある意味では嵐の王。雷が落ちた大地は豊かになるとも言うけど、転じて福には……無理かな」
 一方のマロンは淡々とした表情で構える。
 あれだけの大物を前に、大して動揺していないのはさすがに元能力者と言うべきか。
「――……!!」
 一方で激しい攻撃を受け続け、ダメージの蓄積していた大いなる災いがゆっくりと立ち上がると、前足を大きく動かして移動を始めようとする様子が見えた。
 その足取りは遅いが、少しでもこの世界に爪痕を残そうと言う悪あがきか?
「あっ、大いなる災いが……とうとう痺れを切らしたのかな?」
「時間はかけられない……ここは、大砲を撃ち込む必要がありますね」
 ゆっくりとした動きで、大いなる災いの右前足がズゥンと砂浜を揺らす。
 奴がこの浜辺から先に進んだ時点で、周囲にある民家は確実に全壊し住民は抵抗する間もなくすり潰されてしまう事だろう。
 そう言った意味では、ここがまさに最終防衛ラインと言っても過言ではあるまい。
「それで、どうするの? まだ仕掛けないの?」
「相手はまだ何か攻撃の手を隠し持っていると見ています。なので今は……」
「見に回るって訳だね。うん、それがいいかも」
 ここは様子見が得策だと判断したか、二人が構えたまま相手の出方を伺う。
 対する大いなる災いは二人が仕掛けてこない事を悟ると、鏡吾の言った通り新たな攻撃を放ってきた。
 自身の身体を覆う堅固な金色装甲が眩く輝くと、金色に輝く麒麟型オブリビオンに変化し、こちらへと向かってきたではないか。
 しかもその数は十二体と、数の力で押し切ろうと言うつもりのようだ。
 そのサイズこそ大いなる災いと比べれば、かなり縮んでいるが元が元なだけに戦闘力は紛れもなく高いだろう。
「やはり様子見で正解でしたね。少しだけ対策を考える時間が出来ましたよ」
「向こうはそう来たかぁ。小さい大いなる災いって、なんだか矛盾してるね」
「ええ、小さな災いとも言えなさそうですしね。さて、準備はいいですか?」
 鏡吾の問いにマロンが頷く。
 彼女の方も、どう立ち向かうか考えたようだ。
 次第にこちらへと向かってくる十二体の麒麟を前に、二人はどう戦うのか?

「数には数で対抗させてもらうとしましょう」
 鏡吾は電脳魔術の応用で自身とマロンの立体映像を多数作り出し、相手の目を攪乱。
 砂浜に突然現れた同じ姿の立体映像の群れを前に、麒麟の足が思わず止まる。
 一体どれが本物なのか、見分けが付かないようだ。
「ついでにこれをこうして、えいっと」
 そこへ更にマロンが天候操作で快晴にし、立体映像に結界術を交えたオーラ防御で相手の放つ電撃への耐性を付ける事で囮の延命を図る。
 麒麟はその身から雷撃を放ち、囮を手当たり次第に攻撃するが結界術による防御で効果は薄く、効果的な攻撃には至らないようだ。
「どこ見てるの、僕はここだよ?」
 囮に気を取られている隙に、マロンは近くの麒麟をロックオンすると手持ちのゲイルタクトで風を操り、その一匹を素早く捕縛する。
 それに気付いた仲間の麒麟が慌てて攻撃しようとするが、捕縛された麒麟が盾にされている事からうまく攻撃が出来ずにいた。
「どうやら同士討ち出来ない頭はあるみたいだね。なら遠慮なく」
 このチャンスは逃がさないとばかりにマロンは風を操り、睨み合い状態の麒麟数体に向けて鎌鼬のような突風で範囲攻撃を行い牽制、そこへ生命力吸収も付与する事で地味に耐久力を削っていく。
 本来ならこれだけの強敵を相手に、無茶な行動が成功する事は早々ないと思われる事だろうが戦闘開始と同時に彼女は『|銀の流星群《シルバニア・メテオシャワー》』で手持ちの詠唱銀を消費する事で、あらゆる行動に成功していたのだ。

「なるほど、理解しました。金色の装甲を引き換えにあの麒麟を生み出していた訳ですね。そして、その間は装甲を失い無防備になる……」
 その一方で立体映像で敵を攪乱した鏡吾は、すぐさま装備品のミラーシェイダーでその身を隠し、大いなる災いの状況を観察していた。
 様々な攻撃を易々と弾くであろう金色装甲を攻撃の手段とする事は、即ち防御能力を犠牲にすると言う事でもあった。
「幸い、向こうの目は私に向いていない。つまりは攻め時と言う事でもある訳です」
 錬成カミヤドリで自身の本体である鏡を複製し、攻撃の準備を始める鏡吾。
 攻撃に至るまでの時間は立体映像とマロンが稼いでくれている。
 こちらの攻撃に合わせ、彼女もおそらく仕掛けてくれるはずだ。
「鏡は光を集め、光は熱を呼び、熱は刃となる……」
 詠唱と共に鏡吾は複製した鏡に光を集める。
 事前にマロンが天候操作で快晴にしてくれた事もあって、光には困らない状況だ。
「光よ、悪しき存在を焼き尽くせ!」
 十二分に光を集め、『|アルキメデスの鏡《リトル・カイザー・レイ》』が大いなる災いの装甲の隙間、主に喉元へ向けて放たれた。
 太い光の刃が大いなる災いに鋭く突き刺さると、苦しげな様子で唸り声が上がる。
 効果は十分だ。
「今のは鏡吾さん? 僕も詠唱銀がそろそろ尽きそうだし、今の内に仕掛けよう」
 今し方も本体が大きなダメージを受けた事で十二体の麒麟の動きが鈍った隙をマロンは見逃さない。
 ゲイルタクトからクロスボウ・環天頂アークに持ち替えると、風の魔力を込める。
「風よ、災厄を吹き飛ばせ」
 そして決意と共に鋭い風の矢を解き放つと、それは衝撃波のような速度で大いなる災いの体を貫通、その直後にドス黒い血のような物が体から噴き出した。
 これにはさすがの大いなる災いも痛みに耐え切れず、大きく後ずさりするしかない。
 戦いの決着はもうすぐそこまで来ていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴乃宮・影華
大いなる災いとの戦いは、私の銀誓館入学より少し前の事です
フェンリルといいコレといい……先輩方は生身であんな巨体に挑んで、しかも勝ったと考えると凄くないですか?
ますます尊敬しちゃいますよホント

その点私は戦車持ち込んだのだし、先輩方よりは楽に……機械が軒並み逝った!?
身体への電撃は『ペルフェクティオ』をキメて上げた諸々の耐性で我慢するとして、
私一人で行使できる火力で倒しきれるか……?

「――そうだ、一人じゃないんでした」

他の猟兵の方々もいる、それに私にも援軍のアテがあるんでした
指定UC起動
「失われた過去の化身が再び来るのなら、過ぎ去った思い出に今一度出撃してもらいましょう」
呼び出した先輩後輩の皆には思い思いに突撃してもらいます
私も『ソリウム・ベルクス』(※空飛ぶ馬車なので多分動きます)に乗り込み突撃しつつ『閃閃狂鋏』を飛ばして支援攻撃
生命讃歌の加護は無いので私のダメージが許容量超えると全員消えてしまうのでしょうが
突撃の〆に『黒の葬華』で一撃入れるまではなんとか保つでしょう


鳥羽・白夜
いよいよボスのお出ましか!あの頃は能力者数千人がかりでやっと倒したんだよなぁ…
…あー、思い出した…俺あの決戦の日早々に重傷負って離脱して、大いなる災いとは直接戦ってないんだった…
けどまあ、さっきトマトジュースも飲んだしあの時みたいに戦線離脱したりはしねーよ。

ここは昔から使い慣れてる技の出番だな。
技が放たれるタイミングを【見切り】、極力攻撃を避けて黒影剣発動。
仮に避けきれなかったとしても先ほどのUC(トマトジュース万能説)による24時間自動回復もあるから追加攻撃も耐えられるはず。
姿を隠した上で黒影剣による生命力吸収と【斬撃波】による【切断】で攻撃。
今もう令和だっての、亡霊はとっとと海に還れよな。



●災い、再び砕け散る
「いよいよボスのお出ましか! あの頃は能力者数千人がかりでやっと倒したんだよなぁ……」
「大いなる災いとの戦いは、私の銀誓館入学より少し前の事ですが、フェンリルといいコレといい……先輩方は生身であんな巨体に挑んで、しかも勝ったと考えると凄くないですか?」
「まああの頃はみんな必死だったからな……今思えばよく勝ち続けてきたよな、俺達」
 元能力者である白夜と影華は銀誓館時代の事を懐かしむように口を開く。
 どれも厳しく苦しい戦いだったのは言うまでもない事だ。
「あー、思い出した……俺あの決戦の日早々に重傷負って離脱して、大いなる災いとは直接戦ってないんだった……」
 それに伴い、白夜はあまり思い出したくないであろう記憶も掘り起こしてしまう。
 本人的には不名誉な記憶だろうが、自分の命を優先するのは何よりも大事だ。
 何せ重傷で後方に下がる事は、当時の戦争ではよくあった事なのだから。
「そうだったんですか? ……いえ、ですが無理をしないのは大切な事です。それを経て今がある訳ですし、命あってのなんとやらですよ」
「んー、そう……そうだな。けどまあ、さっきトマトジュースも飲んだしあの時みたいに戦線離脱したりはしねーよ」
 影華の言葉に頷く白夜。
 彼はあの時の失態を繰り返さないぞと言う強い意思で、大いなる災いを見据える。
 直接的な交戦はこれが初めてだが、どのような攻撃をしているかは記録などである程度把握しているつもりだ。
「ええ、あの頃とは違いますし、何より私にはこれがありますからね」
 一方で影華は先の戦いで活躍したクッルスイーレに搭乗したまま、愛機を指差す。
 確かにこれがあれば、あれだけの大物と戦うのに戦力的な不足もあるまい。
「向こうも多分あと少しで倒せるはずだ、気合入れてこーぜ」
「最後まで油断せずにですね。それでは行きましょう!」
 ここまでの戦闘で大いなる災いはかなり弱ってきているはずだ。
 おそらく、あと一押しあれば奴を討ち滅ぼす事が出来るに違いない。
 二人は覚悟を胸に、討つべき敵へ向けて前進していった。

「出来る限りの火力を叩き込めば、いくら大いなる災いと言えど……」
 影華がクッルスイーレに搭乗した状態で全武装を大いなる災いへと向ける。
 だがこれまでに倒された手下の戦いを見ていたのか、彼女が攻撃を仕掛けるよりも早く角から破壊の電流を放射。
 反応する間もなく、まともに喰らってしまう。
「あばばばば!? ……こ、こんな事もあろうかとペルフェクティオを飲んでおいて正解でした……って、機械が軒並み逝った!?」
 破壊の電流を喰らってしまったとは言え、影華は秘薬『ペルフェクティオ』を戦いの前に服用していた事から、幸いにも戦闘不能に追い込まれる事はなかった。
 だが運悪くクッルスィーレが機能を停止してしまったらしく、ここに来て主戦力の一つを失うアクシデントに見舞われてしまう。
「復活したてで弱体化しているとは言え、やはりとんでもない敵ですね。しかもこんな事になってしまって、私一人で行使できる火力で倒しきれるか……?」
 動かなくなったクッルスィーレから急いで降りて、影華が物陰に一旦隠れつつ次の手を急遽考える。
 出撃前のブリーフィングでは少人数でもギリギリ倒す事が出来るとは聞いたが、やはりそう上手くは行かない物だ。
 思えば能力者時代、あれだけの強敵には常に大人数で戦っていた訳だが……
「――そうだ、一人じゃないんでした」
 影華が猟兵となった今、ユーベルコードと言う新たな力がある。
 例え強力な武装が使えずとも、この力があれば大いなる災いに勝つ事は不可能ではないはずだ。
「彼の力を以て世界より喚ぶ――我が呼び声に応え、いざ来たれ生命使い!」
 物陰から出ると同時に、影華が叫ぶ。
 直後、何もない空間から様々な詠唱兵器で武装した、2012年までに戦いの中で散っていった能力者達の幽霊が骸骨馬6頭立ての馬車『ソリウム・ベルクス』に乗って現れたではないか。
「失われた過去の化身が再び来るのなら、過ぎ去った思い出に今一度出撃してもらいましょう」
 過去の化身には過去の化身をぶつける、『|蟲喰孔・友情出演『銀誓館学園』《ワームホール・スペシャルサンクス》』。
 これが影華の最大の武器であるようだ。
「先輩後輩の皆さん、あの怪物を倒すために力を貸してください!」
 そう言い彼女もソリウム・ベルクスへ乗り込むと、颯爽と空を駆けて大いなる災いへ向けて突撃していった。
 まさに時間を超えた共闘である。

「……おっと危ねぇ! 気を抜いたらあっと言う間に黒焦げだな、こりゃ!」
 ここで時は少し戻る。
 影華と同じく、大いなる災いへ前進を始めた白夜は全身から放たれる雷撃を紙一重で躱しつつ、敵への肉薄を試みていた。
 あの時は重傷などの不幸が重なって戦う機会のなかった大いなる災いと、このような形で戦うとは思わなかったが、復活直後でも厄介な強敵である事は嫌でも分かる。
「次が来るタイミングは……ここだ!」
 雷撃が放たれるタイミングを上手く見切りつつ、サイドステップで避けていく。
 仮に一瞬でも判断をミスってしまえば、容赦ない雷撃に身を貫かれる事だろう。
 だが、もし喰らってしまったとしても先の戦いで使用した|トマトジュース万能説《フレッシュトマトジュース》で自動回復能力を得ている事から、そう簡単に倒れるような事はあるまい。
「あの時お前相手に暴れられなかった分、ここでやらせてもらうぜ!」
 雷撃をひたすら避けつつ前進を続けてきた白夜がある程度、大いなる災いへ接近をした辺りで『黒影剣』を発動。
 自身と武器を闇のオーラで覆い、その姿を忽然と消し去った。
 もし奴が全盛期の頃であれば彼の隠密状態を見破る可能性も十分あったやもしれないが、今は復活直後が災いしてか、その姿を見失った事で雷撃が止まる。
「これだけデカけりゃ、ブッタ斬り甲斐もあるってモンだぜ!」
 白夜が姿を隠した状態で前進を続け、攻撃射程範囲内に入ったと同時にブラッディサイズから斬撃波を放つと、大いなる災いの身を傷付けていく。
 しかし相手の大きさ故、そう簡単に倒れないのは分かっている。
 ならばやる事は一つしかあるまい。
「一発で倒れなきゃ十発、十発で倒れなきゃ百発、百発でもダメなら千発ってな!」
「――!!」
 姿が見えない状態から動き回り、連続して斬撃波を放って攻撃を続ける白夜。
 どこから攻撃されているかも分からず、ただ唸り声を上げる大いなる災い。
 こうなればどちらが先に根負けするかと言う話である。

「くぅっ、さすがに強敵なだけはありますね! ですが!」
 同じ頃、影華は召喚した能力者の幽霊達の攻撃を双妖剣『閃閃狂鋏』による援護を行いながら、突撃からのヒットアンドアウェイを繰り返し着実なダメージを与えていた。
 しかし大いなる災いも、そう簡単にはやられないとばかりに破壊の電流で猛反撃を行い、徹底抗戦の構えを見せる。
 彼女がここまで受けたダメージは決して少なくなく、それにより能力者の幽霊達も次第にその数を減らしつつあった。
 あの頃のように生命讃歌の加護はなく、幽霊達が消えてしまえば戦力が減ってしまうのは避けられない事から、やはり厳しい戦いだ。
「上が騒がしいと思ったら、向こうも頑張ってるみたいだな」
 戦闘中にふと上を見上げた白夜は、空中戦を繰り広げている影華の姿を確認する。
 彼女も苦戦しているようだが、大いなる災いも苦しそうな様子だ。
「よし、なら俺もそろそろデカい一発を叩き込むとするか」
 白夜はここで賭けに出た。
 自分の最大限の一撃で相手が大きな隙を見せてくれれば、影華もそれに乗ってくれるやもしれない。
 満身創痍の大いなる災いにトドメを刺すならこのチャンスしかないだろう。
「上手い事決めてくれよ……さ、行くぜ!」
 姿を消した状態で、白夜が駆け出すと同時に飛んだ。
 ここまで彼が叩き込んだ斬撃破の嵐で大いなる災いの体には無数の傷が付いている。
 いざと言う時のため、重点的に狙った部分……左前足には特に大きな傷が刻み込まれていた。
「今もう令和だっての、亡霊はとっとと海に還れよな……そぉら、よッ!!」
 そこを狙い、白夜が渾身の力を込めた斬撃破を放った。
 万物をも切り裂くであろう巨大な鎌鼬めいた疾風が走り抜け、大いなる災いの左前足を……切断する!
「――!?」
 それによりバランスを崩し、大いなる災いが一気によろめき、多大な隙が生まれる。
 まさに好機だ。
「今のはもしかして白夜さん!? ……だったら!」
 姿こそ見えないが、今の攻撃は彼が決めた物だと確信する影華は最大のチャンスを作ってくれた事に感謝しつつも、魔剣『黒の葬華』を抜いた。
 空中を駆けるソリウム・ベルクスが180度ターンすると、大いなる災いに向けて全速力で突撃していく。
「大いなる災い、討つべし! ……せいやぁぁぁーーーっ!!」
 そして寸前でソリウム・ベルクスから影華が飛び降り、大いなる災いの急所であろう頭部目掛け、黒の葬華を深々と突き立てた!
「グオォォォォォン……ッ!!」
 それが致命傷となったか、大いなる災いは大地を響かせるほどの断末魔の鳴き声を上げ、頭部から胴体全体に一気に亀裂が走ると粉々に砕け散る。
 かくして、鎌倉を目指そうとした平家の巨大妖獣兵器は再び、討たれたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年12月06日


挿絵イラスト