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星鐵戰騎スターナイト〜綺羅星の如く! 走り屋マクベス〜

#クロムキャバリア #アカホシ皇国

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#クロムキャバリア
#アカホシ皇国


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 ――クロムキャバリア、アカホシ皇国。
 近未来、かつ荒廃した日本を思わせるこの国では、打ち捨てられた高架橋が各地に幾つも存在していた。
 今まさに『走り屋マクベス』がバイクを駆るのもそのひとつ。
 他に通る|車《・》はない。自動車も、二輪車も、貨物車も。そんなものはこの国ではとうの昔にその役割を放棄してしまった。この国においてマクベスだけが異質なのだ。
 だが、高架橋を駆るのはマクベスだけではなかった。
 車ではない。|車では《・・・》、|ない《・・》。
 ――機動力に優れた四足型のキャバリアが、マクベスの運ぶ物資を狙い殺到しているのだ!
 じわじわと縮まる距離。雨霰と降り注ぐ炎に舌打ち一つして、マクベスはアクセルを踏んだ。
「――こんなところで止まってたまるかよ。待ってるんだ、アイツらが、この物資を!」
 エンジンが咆哮を上げる。
 炎の海をバイクは泳ぐ――!


「ワォ! こう言うの、|デア・デビル《命知らず》って言うんだろ。よくやるねえ! 嫌いじゃないけどさ!」
 はしゃいでいるのか皮肉なのか、ユリエル・ミズハシ(ジキルの棘とハイドの誘惑・f36864)……ユリエル? いや雰囲気が以前と違うような? ともあれ彼は愉しげに声を上げて、予知の内容を反芻しているようだった。
 取り敢えず見えたことを話せと催促すると、ユリエル? は両手をぱっと上げて、すらすらと語り始めた。
「クロムキャバリアに、アカホシ皇国っていう小国家があるらしいんだけどさ? 今、其処に輸送用に改造したバイクに乗った少年が向かってんの。皇国内のプラントから、首都に物資を運ぶつもりみたいだね」
 彼は『走り屋マクベス』を名乗り、改造バイクを駆り、皇国内で輸送系の仕事を請け負っているようだ。緑髪に黒基調のライダーファッションという出で立ちは、何処となく不良少年の気配を感じさせる。
 因みに年の頃は16歳らしい。限りなく黒に近いグレー。
「まーそんなマクベス少年がね? どっかの国のオブリビオンマシンに狙われてるみたいだから、助けてあげてって話でさ」
 どっかの国って何処だ。
 そんな猟兵たちの視線に気づいたユリエル? は自分の知るところではないといった風に頭の後ろで手を組みながら。
「そこんところはユリエルが調べといてくれるでしょ」
 投げた。と言うかやはりお前ユリエルではないな?
 ともあれ、今は目の前の男が何者なのか、追及することは重要ではない。それよりもそのマクベスとやらと、オブリビオンマシンの話だ。
「敵は短期運用型のキャバリア・バスターレオの軍勢と、それを率いる指揮官だね。指揮官は姿が見えなかった。予知に引っかからなかったワケじゃなくて、ステルス機能があるらしい。というところから察するに正体はコイツだろうね」
 ユリエル(仮称)は猟兵たちに『紅朧』と書かれた資料を手渡す。忍者型のオブリビオンマシンのようだ。
 因みにこのオブリビオンマシンのパイロット、どうやら何者かの手により洗脳され、その手先として戦っているようだ。殺さずオブリビオンマシンから降ろすことができれば洗脳は解けるようなので、可能であれば救出したいところだ。
 機動力に優れ火器による焼却で物資を狙うバスターレオと、隠密に長け変幻自在の戦いで行く手を阻むシャドウブレイダー『紅朧』。
 その一軍を打ち破り、物資とバイク、そしてマクベスを守り抜くのだ。
「じゃ、ヨロシクね! 手に汗握る戦い、期待してるよ♡」
 一見邪気のなさそうに、しかし愉しげに笑った男の手の中で、|手帳の頁《グリモア》がぱらぱらと、捲れてゆく――。


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 ロボットアニメの知識が乏しい上、偏りが激しい系のMSですが、ご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。

 流れと詳細は以下の通りになります。

 第1章:集団戦『バスターレオ』
 第2章:ボス戦『シャドウブレイダー『紅朧』』
 第3章:日常『???』

 第1章では、物資とそれを積んだ輸送用バイクを狙う『バスターレオ』の軍勢と戦っていただきます。
 猟兵の皆様への攻撃とは別に、バイクを焼夷弾か火炎放射の遠距離攻撃で狙ってきます。
 こちらもキャバリアで迎え撃ちましょう。キャバリアを所持していない方は、アカホシ皇国の政府軍からある程度お好みの性能のものを借りられるようです。

 第2章では、バスターレオを統率していた指揮官の搭乗する『シャドウブレイダー『紅朧』』との決戦を行います!
 なお、このオブリビオンマシンのパイロットはどうやら何処かの国によって洗脳されているようです。
 コクピットを破壊せず倒すことができれば、救出可能です。救出できれば深く感謝の意を示してくれることでしょう。

 第3章では危険はないようですが、具体的に何が起きるかは不明です。
 予知によると皇国の首都で何かが起こりそうとのことでしたので、マクベスか皇国か――彼らから何かしらのお礼があるのではないでしょうか!
 (なお、ユリエル? もこの現場にはいるようです。お声がけがあれば顔を出します)

 第1章開始前に、断章を執筆予定です。
 戦闘パートの地形などの追加情報も、断章での描写という形で公開させていただきます。
 断章公開後、プレイング受付開始日をタグにて告知させていただきますので、ご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『バスターレオ』

POW   :    ストレートタックル
【ブースターによる直線的突進攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    インセンディアリー
レベル×1個の【焼夷弾】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    ブーステッドブレイズ
自身に【インゴットを燃焼させて生み出した炎】をまとい、高速移動と【高熱の炎】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。

イラスト:イツクシ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ある者は、自慢の愛機を駆って。
 ある者は、皇国の予備機に乗り込んで。
 皇国から目的のポイントへ向かえば――其処に炎に追われる男が、いた。
 千歳緑の髪は精悍な顔のよく見えるセンターパートウルフ。黒のレザージャケットにレザージーンズと、如何にもバイク乗りという出で立ち。そして、ハンドルを握り締め改造バイクで炎を突き抜ける姿――間違いない、彼こそが『走り屋マクベス』だ。
 彼は皇国側から自分の方へ向かってくるキャバリアの気配に気づき、はたと顔を上げる。
「新手……いや、皇国からの援軍か!? ……いや、見覚えのない機体も……あーもーつべこべ言ってる暇はねえ!!」
 マクベスは意を決したように、猟兵たちの側へとバイクで焼夷弾を避けながら突っ込む。
 すれ違いざま、声を張り上げた。

「――後で借りは返す!」

 任せた、と。
 視線を受けて、猟兵たちは鋼鉄の獅子と対峙する――!
鳴上・冬季
「所詮キャバリアは5m級。掴んで手足を毟りとるなら、掌が10mあれば足ります。つまり全長100mあればよいということです」

「5m級なら、獣型だろうがコクピットは胴部にしか設置できません。手足を毟って無力化するのは、人型とかわりません」
嗤う

「敵を無力化しろ、真・黄巾力士」
高架橋脇で黄巾力士を100m級まで巨大化
必要なら飛来椅でホバリングさせ高さ確保
高架橋上のバスターレオを黄巾力士に掴ませ手足を引き抜いて高架橋脇にポイ捨てを繰り返させる
自分は風火輪で上空から戦場鳥瞰
竜脈使い黄巾力士強化
敵の攻撃は仙術+功夫で縮地し回避
合間に雷公鞭振り回し雷撃も

「充分操縦者にも配慮しましたよ」
嗤う




 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は悠々と、物資に群がろうとする鋼鉄の獅子の群れを見下ろしていた。
「所詮キャバリアは5m級。掴んで手足を毟りとるなら、掌が10mあれば足ります。つまり――」
 そう、冬季は。
 余りにも巨大な、黄巾力士に騎乗していたのだ!
「全長100mあればよいということです」
 高架橋脇での巨大化でも、戦場全体を余裕で把握できるほどの巨躯。
「5m級なら、獣型だろうがコクピットは胴部にしか設置できません。手足を毟って無力化するのは、人型とかわりません」
 己の優位を確信し、妖仙はにやと嗤った。
 そしてその手を振り上げて――それが、合図だった。

「敵を無力化しろ、真・黄巾力士」

 敵群一個体の倍近く大きな黄巾力士の掌が、高架橋上に蔓延る皇国の敵へと迫る。
 四足で地を這うそれらをがしと鷲掴むと、バキバキと音を立て四肢が捥ぎ取られてゆく。
 まるで淡々とベルトコンベアでの流れ作業でもこなすかのように、バスターレオは四肢と胴体を分かたれ、ぽいと高架下へ打ち捨てられてゆく。
 そして、冬季本人もそれを黙って見ているわけではなかった。
 彼自身、風火輪で更なる高みより戦場を俯瞰し、敵の流れを観察して。
「荒廃した土地にも龍脈は存在するのですよ」
 それを探り当て、黄巾力士の強化に充てる。
 味方を救出せんと焼夷弾を黄巾力士へ射出している個体もいたが、それらも護りの力を増幅させることでほぼ無効化に成功した。
 そんな冬季の姿に気づいた個体は、同じく焼夷弾での焼却を試みるも。
 功夫の身のこなしと、仙術による人智を超越した力で、何と空中での縮地を可能とした。この場合、縮空と言った方が正確なのか。
 ともあれ敵の猛攻もどこ吹く風と言った具合で難なく躱すと、黄巾力士の掌握から逃れたり、無理矢理マクベスを追おうとする敵へと雷公鞭による霆を落とす。
 そうして動きの鈍った個体は、即座に黄巾力士の掌の中へ。
 高架下に、捥がれた鋼鉄の獣の四肢と、切り離された胴の中で目を回すパイロットたちが量産されていった。
「充分操縦者にも配慮しましたよ」
 やがて機甲の山に降り立った妖仙はそう言い放つと、また嗤った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

臥待・夏報
佐藤くん(f12005)と同行するよ!
借りたキャバリアに二人乗りしよう
佐藤くんが持ってる斧とそっくりの装備だ……かっこいいなあ……

あんまり見惚れてもいられない
操縦については佐藤くんを信じて任せて
夏報さんは後方の観察と支援に徹するよ
UC【瞼の裏で君とふたり】
(時間稼ぎ+情報収集)
カーチェイスの間に敵の動きの傾向を読み取り
「次の行動」としてストレートタックルを回避するための合図を出す
向こうは攻撃を中止できずに大きな隙が生まれるはず
――佐藤くん、今だよ!

物流が死ねばインフラが死ぬ
衣食住が崩壊すれば想像以上の人間が死ぬ
少年の肩には重すぎる荷物なんじゃないかと思うけど……
今は目の前の戦いに集中しないとね


佐藤・和鏡子
臥待・夏報さん(f15753)と行動します。
クロムキャバリアに来るのは初めてですが、夏報さんが一緒なら安心ですね。
私たちはマイキャバリアがないため、大型の斧を装備した格闘型レンタキャバリアを貸してもらいます。
車と同じ(ハンドルやシフトレバー)操作系の機体があって良かったです。
(キャバリアの操縦は運転でカバーします)
ミレナリオ・リフレクション(キャバリアの火炎放射器全開)で火炎放射を相殺して防ぎ、こちらも向こうの高速移動に合わせてキャバリアを急加速させて斧で斬り込みます。
夏報さんの力(瞼の裏で君とふたり)を信じてフルパワーの斧を敵めがけて叩き込みます。
(運転+怪力+重量攻撃+捨て身の一撃)




「行こう、佐藤くん!」
「はい! クロムキャバリアに来るのは初めてでしたが、夏報さんが一緒なら安心ですね」
 臥待・夏報(終われない夏休み・f15753)と佐藤・和鏡子(リトルナース・f12005)は皇国に予備機として格納されていた複座式のキャバリアを借り受け、共に出撃していた。
 前席で和鏡子が操縦を担い、後席で夏報が観察と支援を行う格闘型レンタキャバリアだ。小回りが効くよう複座式の中では小型の部類だが、斧に振り回されないだけの重量は確保されている。
 何より目を引くのはそのRX――紅蓮の大斧だ。奇しくもその形状、色合い共に、和鏡子本人の装備する消防斧と酷似している。
(「佐藤くんが持ってる斧とそっくりの装備だ……かっこいいなあ……」)
 そのフォルムに、思わず夏報も見惚れるものの。
(「……と、あんまり見惚れてもいられないな」)
 すぐに切り替え。敵群の観察に集中する。
 其処に、灼熱を纏った鋼鉄の獅子――バスターレオがブースターにより増幅された推力で、超高速の突進攻撃を仕掛けてくる。
 和鏡子は咄嗟に機体のハンドルを切り、回避。標的を進行方向上から失った赤熱する獅子は、高架橋壁に激突。煙を上げてその機能を停止したが、壁にもまた今にも崩れそうなほど、大きな罅割れが走った。
 直撃すればキャバリアに重大な損傷を引き起こしかねなかった。凄まじい威力である。
(「車と同じ操作系の機体があって良かったです」)
 この機体はハンドルやシフトレバーの操作で操縦を行うタイプだ。自動車の運転技能に覚えがある和鏡子にとって、これはまさにうってつけの機体でもあったのだ。
「佐藤くん、2時の方向から火炎放射!」
「了解です!」
 夏報の合図に和鏡子は即座に反応し、キャバリアの火炎放射器を全開に。同威力同火力の炎をぶつけて相殺した。ユーベルコード『ミレナリオ・リフレクション』は対象のユーベルコードと全く同じものを再現、ぶつけることにより、その効果を相殺できるのだ。
 そのまま、アクセルを踏んでキャバリアは急加速。鮮血の色を宿した軌跡は三日月を描いて、敵陣を切り崩してゆく。
 夏報はその間にも、戦況を注視し分析する。ただ肉眼で観察するのみではない。ユーベルコード『|瞼の裏で君とふたり《ラスト・ダンス》』の恩恵で、敵対する対象と共に過ごした時間が――つまり、戦闘時間が長引けば長引くほど、その行動予測の精度が上昇。それにより指示を含めた自身の手番の成功率を上げることができるのだ。
(「好機はストレートタックルを回避した直後か。向こうは攻撃を中止できずに大きな隙が生まれるはず、其処で一網打尽にできれば」)
 多数が直線的な突進を仕掛けてくる瞬間。それが不発に終わった時、敵群は致命的な隙を見せる筈だ。
 和鏡子が応戦する間、信じて、時を待つ。その瞬間が訪れるのを。
 そして、三日月が獅子の首ひとつ落とした時だった。
 獅子たちが一度大きく飛び退き、隊列を整えるように横並びになる。姿勢を低くするその姿は、獲物に飛びかかる獣そのものだ!
「――佐藤くん、今だよ!」
「はいっ!」
 マクベスが巻き込まれない位置へとキャバリアを移動させ、敢えて攻撃を誘う。直後、夏報の見立て通り突進してきた獅子の群れ――その前に、斧を振り下ろし、反動で高く高く飛び越える!
 ひらり、宙を舞う二人のキャバリアの背後で、最前列のバスターレオたちは高架橋壁に激突。後続も連鎖的に玉突き事故を起こし、身動きが取れなくなる。
「――行きます!」
 其処に、和鏡子による大斧での全身全霊、高架橋を震撼させるほどの渾身の一撃が、敵群の背へと叩き込まれる――!
 ドゴォォォォォォン!! と、轟音を上げてバスターレオの群れが豪快吹き飛んだ。ある者はフレームを派手に吹き飛ばし、またある者はそのまま高架下へと落下した。
「やりました!」
「うん、けれど気をつけて。第二波が来る」
 喜ぶ和鏡子だが、夏報の言葉で高架橋の彼方を見れば、既に増援が駆けて来ている。それに向き直り、斧を構え直した。
 自動車をバックさせる要領で、マクベスと共に後退する。後方確認を行う夏報がふと、マクベスの旋毛の辺りに視線を落とした。
(「物流が死ねばインフラが死ぬ、衣食住が崩壊すれば想像以上の人間が死ぬ」)
 荒廃しているとは言え、転移先であった皇国の文明水準は比較的高いように見受けられた。そしてその分、人も多く。主たる働き手である大人の男手も、不足しているとは思えなかった。
(「少年の肩には重すぎる荷物なんじゃないかと思うけど……」)
 何故、彼はこのような任を請け負っているのか。
 彼の意思は其処にあるのか。あるとすれば、その胸中は果たして――。
 其処まで考えて、夏報は緩く頭を振った。
(「今は目の前の戦いに集中しないとね」)
 マクベスを見送り、キャバリアは踏み留まる。
 この防衛ラインは、夏報と和鏡子、二人が守り抜いてみせる。決意に応えて、キャバリアが咆えるように、エンジンを唸らせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

サエ・キルフィバオム(サポート)
アドリブ歓迎

基本的には情報収集が得意かな
相手が何かの組織だったら、その組織の一員になり切って潜入して、内側から根こそぎ情報を頂いちゃうよ
そうじゃなければ、無害で魅力的な少女を演じて、上手く油断させて情報を引き出したいね
効きそうな相手なら煽てて誘惑するのも手段かな♪

戦いになったら、直接力比べの類は苦手だから、口先で丸め込んだりして相手を妨害したり、糸を利用した罠を張ったり、誘惑してだまし討ちしちゃうかな
上手く相手の技を逆に利用して、手痛いしっぺ返しが出来ると最高♪
敢えて相手の術中に陥ったふりをして、大逆転とかも良く狙うよ




「正面切って戦うのって得意じゃないんだけど……ま、やれるだけやってみますか♪」
 何せ護衛成功の暁には、皇国から謝礼が出るらしいと言うし。
 サエ・キルフィバオム(突撃!社会の裏事情特派員・f01091)は愛機メルク・フィクターへと乗り込み戦場へと駆けつけた。
 とは言え、苦手なことを無理矢理押し通そうとするのもスマートではない。故に、相手を自分のフィールドへと乗せる方法を考える。
 結果、他の猟兵達がキャバリアを駆り戦うその間、メルク・フィクターは自慢の液体金属装甲で、バスターレオの一機へと擬態した。その上で、最初からその一群に所属していたかのように、敵陣へと紛れ込む。
 そしてマクベスへと向けて放たれた焼夷弾のひとつを、敢えてこっそりその手――もとい、前足で受け止めた。
「つまみ取った……♪ さて、後は待てば甘露の何とやら、ってね……♪」
 味方の奮戦で混戦になるのを待つ。敵軍の隊列が乱れてきたところで、サエはバスターレオに擬態したメルク・フィクターに焼夷弾を発射させた。先程受けた焼夷弾、それを丸々コピーして。
 焼夷弾は、敵陣へと突き刺さり、燃え広がった。混乱の声が聞こえる。流れ弾か、マクベスが撹乱のために敢えて敵陣へ潜り込んだか、そんな憶測が飛び交っているようだ。
 それを見届けて、サエは擬態を解除しつつマクベスの元へと戻った。最早此処は安全地帯だった。
 振り返れば、疑心暗鬼に陥った敵軍は同士討ちを始めていた。焼夷弾が敵陣のそこかしこで爆炎を上げ、際限なく燃え広がり続け、一機、また一機と動きを止めてゆく。
「上手くハマったね♪ 最っ高……!」
 目論見通りに敵陣に手痛い爪痕を残したサエの表情には、恍惚の色すら浮かんでいたと言う。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『シャドウブレイダー『紅朧』』

POW   :    電磁抜刀・金剛崩し
自身の【装備する「RX-電磁斬艦刀」✕2の刀身】が輝く間、【「RX-電磁斬艦刀」✕2】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD   :    スーパーステルスシステム
【あらゆるレーダー探知を無効化する特殊装甲】【無音高速移動を可能とするEP遮音ユニット】【機体を低視認化させる光学迷彩システム】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    キャバリア変化・霞鳥
自身の【キャバリアを変形させ鳥獣型マシンの姿 】になり、【空中戦を得意とする戦闘形態へ移行する】事で回避率が10倍になり、レベル×5km/hの飛翔能力を得る。

イラスト:右ねじ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は七那原・エクルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 バスターレオの大群は、粗方片付けた。
 数の多さ故に多少残ってはいるものの消耗が激しく、最早満足にマクベスを狙うことも儘ならないだろう。
 ――その時、前線で戦っていた猟兵の操縦するキャバリアの頭上から、不可視の刃が迫る!
 姿見えずとも殺気を覚え、咄嗟にキャバリアを下がらせる。鈍い轟音と共にアスファルトが罅割れる。
 其処に在ったのは、刃先に鮮血の色を宿した斬艦刀。
 粉塵の中から現れたのは、漆黒と紅蓮の装甲を纏った忍の如きオブリビオンマシン――!
「拙者の一撃を回避するとは。なかなかできる」
 間違いない、シャドウブレイダー『紅朧』だ!
 どうやら乗り手は他国に洗脳されこの機体に搭乗すると同時に、その精神も紅朧のものと同化してしまっているようだ。忍者らしい口調はその影響だろう。
 だが、グリモア猟兵は確かに無傷で本体と切り離せれば、洗脳は解けると言ったのだ。ならば精神の同化もまた、救出することで解除できるだろう。
 いずれにせよ、猟兵たちのすべきことは何ら変わらない。
 今再び姿を消し、虎視眈々と突破を狙う紅朧の目論見を挫き――物資とマクベスを、守り抜くのだ!
鳴上・冬季
「一機しかいないのに、手足を抜くのは無粋ですね」
嗤う

黄巾力士をキャバリアサイズにして融けるように合一
空中戦+空中機動でアクロバティック飛行し戦闘
殲禍炎剣対策で一定以上のスピードは出さず緩急つけた飛行で相手を翻弄しながら砲頭や金磚から射撃
特に金磚は敵を自動追尾する火行の実体弾(徹甲炸裂焼夷弾)連射
「業火耐性のあるキャバリアはほぼないですから。中身を蒸し焼きにして自分から脱出していただくには丁度いいでしょう?」
嗤う

途中からは仙術+功夫の縮地(短距離転移)も併用
敵の至近距離に入り込み零距離射撃しながら回し蹴りしたり銃身をクルっと回して銃把で殴ったりする
敵の攻撃は鎬地を叩いて剣筋逸らしたり縮地で回避




 すい、と再び姿を消した紅朧を見遣り、けれども鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)の嗤いは絶えない。
「一機しかいないのに、手足を抜くのは無粋ですね」
 手っ取り早いのはそれなのだ。
 ただ、敵は速さと隠密に長ける相手、かつ洗脳されているとは言え兵を指揮する程度には強敵だ。先程のバスターレオのように、容易くそれをさせて貰える相手ではないことくらい、理解している。
 尤も、それでも斯様にやってやれないことはないと嗤うのがこの冬季という男であるし、それだけの実力があるのもまた確かなのだが。
 閑話休題。で、あればどう動くか。
 一瞬だけ思考し、一度は巨大化させた黄巾力士をキャバリアサイズへと変じ。
 冬季自身が融けるように、合一の存在となる。
(「殲禍炎剣は邪魔ですが、やりようは幾らでもあります」)
 黄巾力士による空中戦は最早慣れたもの。
 敵の殺気を読み、アクロバティックな動きで翻弄するも、一定以上の速度を超えないように保ちながら、砲頭による射撃を試みる。
 虚空の彼方へ飛ぶ砲は、どうやら回避されたらしいと知らせてくる。だが、これで終わりと思われたのなら随分と見縊られたものだ。
 淡々と次ぐのは金磚による連射。これもまた躱される――が、見切ったつもりでいるのであれば片腹痛い。
 何せ、これは敵を自動追尾する火行の実体弾なのだから!
「ぐっ」
 爆音と呻き声。
 衝撃に動きを止めたなら、姿見えずとももう逃しはしない!
「業火耐性のあるキャバリアはほぼないですから。中身を蒸し焼きにして自分から脱出していただくには丁度いいでしょう?」
「おのれ……!」
 今は誰にも見られぬ貌で、嗤う。
 さて、追加の金磚を浴びせる間にも。
 爆炎を頼りに縮地が如く距離を刹那の内に詰め、零距離からの炎の雨をくれてやる。
「まだまだ」
 嗤いを深めた。
 首らしき箇所に狙いを定めて回し蹴りを放つと、流れるように銃身をくるり回転させて。
 銃把で胸部を殴りつつ、炎に巻かれた鎬地を見切り叩き落とした。そのまま、再び放たれた砲頭からの一発の、その反動で距離を取る。
 姿見えずとも、赤々と燃える人型に。
 果たして何処まで耐えられるかと、嗤った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サエ・キルフィバオム(サポート)
アドリブ歓迎

基本的には情報収集が得意かな
相手が何かの組織だったら、その組織の一員になり切って潜入して、内側から根こそぎ情報を頂いちゃうよ
そうじゃなければ、無害で魅力的な少女を演じて、上手く油断させて情報を引き出したいね
効きそうな相手なら煽てて誘惑するのも手段かな♪

戦いになったら、直接力比べの類は苦手だから、口先で丸め込んだりして相手を妨害したり、糸を利用した罠を張ったり、誘惑してだまし討ちしちゃうかな
上手く相手の技を逆に利用して、手痛いしっぺ返しが出来ると最高♪
敢えて相手の術中に陥ったふりをして、大逆転とかも良く狙うよ




「何!? 何が起きてるの!?」
 サエ・キルフィバオム(突撃!社会の裏事情特派員・f01091)は思わず悲痛な叫び声を上げた。
 敵の姿も攻撃も、全く見えない。一度は辛うじて殺気を頼りにその愛機メルク・フィクターの左腕で受け止めることに成功したものの、それは刹那の幸運が引き起こした奇跡だったのか。後は追い詰められるばかりだ。
 回避を試みるが、殆ど勘に頼り切った動きでは全てを躱し切れない。それに敵は強化によって攻撃力を高めているようで、一撃一撃がとてつもなく重い。
 数撃喰らって、遂にメルク・フィクターはがくりと膝を着いてしまった。
「……もう、駄目……!」
「その首、貰い受ける」
 諦めたように頭部を伏せたメルク・フィクターの頭部接続部分を、紅朧は無慈悲にもその電磁斬艦刀の刃で狙う――!

「――なぁんて、ね♪」

 刃が首を刎ねる――かと思われた、その瞬間。
「むぅ!?」
 メルク・フィクターが霞のように掻き消えた!
「圧倒的優位に立てて、気持ちよかった?」
 と、同時に紅朧は背後から衝撃を感じて膝を折る。
 まさに逆転。サエのユーベルコード――コード・スカルプチュアにより紅朧のスーパーステルスシステムをコピーしたメルク・フィクターが、姿を消したまま背後に回り込み、仕掛けたのだ。
「何の、これしき……うっ!?」
 すぐに立ち上がり、反撃を試みる紅朧。
 だが、動かない。動けない。
 状態異常を掛けることに能力を特化させたメルク・フィクターの、呪詛を込めた体勢崩しの一撃が、紅朧の損傷部分に重しを括るが如く呪縛しているのだ。
「さぁてと。今度は私が気持ちよくなる番だね……♪」
「こ、この……!」
 ニィと笑った顔は、紅朧のパイロットには視認出来なかっただろうが。
 流れるように全ての関節部分を呪詛によって縛り上げたサエの表情は、宣言通り活き活きとしていた――。

成功 🔵​🔵​🔴​

臥待・夏報
引き続き佐藤くん(f12005)と同行するよ!

出た、アメコミみたいな忍者キャラ
忍者が空を飛ぶのはインチキでしょ……ま、キャバリアだから仕方ないのか

パイロットはできるだけ殺さず確保,だったよね
コックピットは外しつつ、機体の弱点に攻撃を当てる必要があるってことかな
佐藤くん、策はある?

……了解!
赤外線モニタを見て情報収集の補助をしながら
ファンネル的なものを操作して援護射撃も担当するよ

(佐藤くんの攻撃と同時にUC発動)
(「致命的な箇所」に攻撃を受けた「機体」は、「パイロットが死なないようコックピットをパージする」などのこちらに有利な挙動を起こす)
よし!
さすがは佐藤くんだなっ(UCの発動には無自覚)


佐藤・和鏡子
引き続き、臥待・夏報さん(f15753)と行動します。
飛行型の敵のため、UCで飛行して対抗します。
操られているだけの操縦者は狙わずにエンジンやメインコンピューターなどの急所を狙って機能停止させます。
敵は全て一人(機)、こちらは夏報さん(索敵等支援)と私(操縦)の二人ならできるはずですから。
私も機械の身体だから分かるのですが、そういった箇所は高温を発しているのでキャバリアの赤外線センサーで探します。
(戦闘知識・学習力・暗視)
いくら回避率10倍でも攻撃する時は近づくはずですから、被弾覚悟でギリギリまで引き付けて、その瞬間を狙って斧で必殺の一撃を入れます。
(運転・捨て身の一撃・重量攻撃・カウンター)




「出た、アメコミみたいな忍者キャラ」
 忍者が空を飛ぶのはインチキでしょ……と独り言つのは臥待・夏報(終われない夏休み・f15753)だ。
 しかしこれまで幾度も、幾つもの『あり得ない』を経験してきた彼女達である。
「ま、キャバリアだから仕方ないのか」
「とは言え、空中戦主体で来られると厄介ですね。こちらも|斬刑《エクスキューション》の飛翔能力で対抗します」
 操縦担当の佐藤・和鏡子(リトルナース・f12005)がユーベルコードを発動すると、まずは彼女自身が|白衣の天使《ナース》へと瞬く間に変じる。そして、彼女達の乗るキャバリアの周囲に鮮やかな赤が舞う。
 彼岸花に包まれた機体は軽やかに空へと翔け上がり、携える深紅の刃もまた呼応してきらり煌めいた。
「パイロットはできるだけ殺さず確保、だったよね。コックピットは外しつつ、機体の弱点に攻撃を当てる必要があるってことかな」
 鳥獣型マシンの姿に変じ、翻弄するように姿を消したり現したりしながら時折振り下ろされる斬艦刀。
 それを和鏡子のハンドル捌きにより受け流す消防斧型RXの軌道をモニタ越しに視線で追いながら、夏報は問いかけた。
「佐藤くん、策はある?」
「操られているだけの操縦者は狙わずに……でしたら、エンジンやメインコンピューターなどの急所を狙って機能停止させます」
 敵は全て一人にして一機。
 対して、こちらは夏報と和鏡子の二人がいる。自分の操縦に、夏報の索敵を始めとした支援が加われば、恐れるものなど何もない!
「二人なら、できるはずですから」
「……了解!」
 ならば、その信頼に応えねば。
 確りと頷く夏報がまるで見えているかのように、和鏡子がモニタの挙動を切り替えた。
「私も機械の身体だから分かるのですが、そういった箇所は高温を発しているのでキャバリアの赤外線センサーで探しますね」
 赤外線を検知し、可視化するものへと。
 これも和鏡子の戦闘に関する知識や経験則に基づいた、信頼出来る選択だ。
 それを受けて夏報はその赤外線モニタを注視。情報収集の補助をしながら、ファンネル型の兵器を戦場へと導入し援護射撃を開始。決して防戦一報にさせはしない。
(「いくら回避率10倍でも攻撃する時は近づくはずですから、被弾覚悟でギリギリまで引き付けて――」)
 機を窺う。最適の一瞬を逃さない。
 丸みを帯びた愛らしい和鏡子の瞳が、今はきりりと鋭く前を見据えて。
「――貰った」
 火の鳥が如く、敵は赤を棚引かせながら斬艦刀を交差させ、和鏡子達の頭上へと突っ込もうとした――その一瞬。
「佐藤くん、今だ!」
「はい!」
 護りは全て捨て。
 渾身の、必殺の紅蓮の一撃を。
 その瞳で、見つけた一点を、その斧で、叩き斬る!
「――何ッ!?」
 重厚な刃が、紅朧の機体へとめり込む。
 紅朧を紅朧足らしめる、その最重要たる一点が、軋むような音を立てて破壊されてゆく。
 そして機体は両断される――その瞬間!
「くっ……これは! うおおおおおお!!」
「えっ」
 紅朧のパイロットが咆哮する。
 その時、夏報にも和鏡子にも、予期せぬ事態が発生した。
 何と、切断と同時にコックピットがパージされ、本体から射出。
「うおっ!?」
 勢いよく飛んだそれは、まさに走行するマクベスの後方――マクベスやそのバイク、物資に被害が出ない程度の位置に――突き刺さったのである。
 思わずバイクを停めて内部を確認したマクベスによると、パイロットは目を回していたが、命に別状はなさそうであるとのこと。
「よし! さすがは佐藤くんだなっ」
「えぇと……?」
 パイロットを失い、爆発する紅朧。
 作戦の成功が確定し、和鏡子を称える夏報。一方で、和鏡子自身はきょとんと首を傾げていた。
 確かにこれは喜ばしい戦果だ。だが――切断箇所とコックピットは少し離れていた筈だ。ああも見事にパージされるものだろうか?
 考えたが、パイロットは生存していた。結果オーライだ。和鏡子は余り深く考えないことにした。そういう仕組みだったのかも知れないし。

 ――実はこの時、夏報自身も預かり知らぬ内にユーベルコードが発動。
 |たとえばで始まる夜《カジュアル・ロマンス》は紅朧にとっての致命傷を検知し、夏報達の目的である『パイロットの救出』の為、紅朧の『機体』から『パイロットが死なないようコックピットをパージする』現象を引き起こしたのだが。
 少なくとも皇国に辿り着くまでの間――或いはそれよりもずっと長く――夏報と和鏡子がその事実に気がつくことは、なかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『キャバリアジンギスカンパーティー』

POW   :    食う! とにかく肉を食う!

SPD   :    よーし焼き加減の管理は任せろ!

WIZ   :    ちょっとは野菜も食べなよ……。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 無事、皇国へと辿り着いた猟兵達とマクベス。
 皇国領内へ入ると、マクベスは手押しでバイクを押し始めた。物資がある分、手押しは苦労しそうだが、マクベスは難なく進めているように見える。慣れだろうか。
「サンキュ。謝礼は皇国から出るだろうけど、俺からも改めて礼を言わせて貰うぜ」
「拙者も……あ、いえ。私のこともお救いいただき、感謝の念に堪えません。この御恩はいずれ必ず……」
 何やら忍口調に引っ張られつつ、マクベスの後ろをついて歩くのは、元紅朧のパイロットだ。この後は皇国の然るべき機関にて取り調べに応じると言う。
 そんな話をマクベスや元パイロットから聞いていると、道行く人々が次々振り返り、建物からも続々と人々が顔を出した。
「……おい、あれ。殿下じゃないか?」
「本当だ! 殿下が無事に戻ったぞ!」
 殿下だ、殿下だと口々に人々は声を上げ、辺りはまるで凱旋パレードでも見物するかのような人だかりが出来てしまった。
 そして、その内の一人がおーい、とマクベスに呼び掛けた。
「スイセイ殿下! まーた自分で物資取りに行ったのかい、相変わらず命知らずだねぇ」
「性分なんだからしょうがねえだろ? つーか、殿下って呼ぶのやめろって。俺はまだ認めたわけじゃ――げ」
 中年の男性に話しかけられ、気さくに話していたマクベス――ではなく、スイセイと呼ばれていたが――だったが、ふと進行方向から駆けてきた人物を認めてぎょっとした顔になる。
 其処に居たのは、軍服の階級章のような金の紐が肩などに編み込まれた黒のパンツスーツを纏った、中性的な女性であった。肩で息をしているものの、理知的な眼差しとスマートに眼鏡を直す仕草は、まだ若いながらも仕事の出来る女性という印象を与える。
 猟兵達も、彼女には見覚えがあった。皇国に辿り着いた時、キャバリアを持たない猟兵に対して予備機の格納庫へと案内してくれた女性だ。
「ご無事でしたか……殿下」
「わざわざ様子見に来たのかよ……」
「当然です。殿下の御身に万一のことがあればと、臣下一同、寿命の縮まる思いでございました。今後このような危険な真似は控えていただきたく……」
「あ、あの……」
 マクベスと女性のやり取りに、横槍を入れたのは元パイロットだった。状況が全く飲み込めない。
 猟兵達からも程度の差はあれ似たような雰囲気を感じ取ったのか、女性はひとつ咳払いをしてから猟兵達へと向き直った。
「失礼。急を要する案件でしたので、先程は説明を省かせていただきましたが。私、皇国で復興大臣を務めさせていただいております、|番能《ばんのう》・クォーツと申します」
 そして、と女性――クォーツは、マクベスへと視線を移し。

「この御方こそ、我が皇国の第二皇子――|幕部《まくべ》・スイセイ殿下であらせられます」

 マクベスが――第二皇子!
 だが、当のマクベス自身が、不承と言わんばかりの表情を隠しもせずに、クォーツを睨めつけた。
「……気に入らねえんだよ」
「はい?」
「今の今まで放っておいて、死んだかどうかも気にしねえで、国が傾きかけたら殿下殿下って持ち上げようとすんのが気に入らねえっつってんだよ!!」
「殿下、」
「じゃあな、俺は『走り屋』だ。今までも、これからも。皇子なんてモンになる気はねえからな」
 そのまま、マクベスはバイクから物資を詰めた荷台を切り離し、半ば押しつけるようにクォーツに渡すと。
 バイクで何処かへと走り去ってしまった。


 皇国首都、郊外地区。
 半世紀前の大戦で甚大な被害を受けたらしいその地区は、復興を急いではいるが未だに荒廃し、殆どスラム街のような有様だ。
 猟兵達がわざわざ足を運んだのは、クォーツに依頼されたからだ。
 恐らく、マクベスは此処に居るからと。無理に連れ戻さなくてもいい、けれど様子を見てきて欲しいと。
 その分、色を付ける程度ではあるが、報酬をクォーツの私財から上乗せするからと。因みに元の報酬は、この皇国でキャバリアが一機買える程度の額である。
 報酬増額の為か、はたまた別の理由か、マクベスを探して奥へ奥へと進んでいった猟兵達は――驚くべきものを目にした。
 其処に居たのは、マクベスと彼より幾分か幼く見える少年少女達。彼らが、故障しているらしい一機のキャバリアを囲んでいるのだ。
 ――何故か、皿と箸を持って。
 よく見れば日光に曝されたキャバリアの表面で、肉や野菜を焼いているらしい。少々癖のある匂いは恐らく羊。つまりこれは、ジンギスカン。
「お、アンタ達も来たのか。今、いい肉が入ったってんで皆で焼いて食ってんだ。アンタ達もどうだ?」
 ちゃんとキャバリアは念入りに洗って、衛生面はちゃんとしてるしさ、と。
 先程の剣幕が嘘のように、気さくに誘ってくるマクベス。
「国に借りは作りたくないしな。俺からの礼が言葉だけってのもどうかと思ってたんだ」
 と、マクベスは言っているが――さて、どうしようか。
蒼月・暦(サポート)
 デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。

 普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


徳川・家光(サポート)
 基本的に、必要性が無い限りあまり目立たないようにしています。でも頼られると嫌と言えず、人前に出ることにめちゃくちゃなれているので、必要になればそこそこの「コミュ力」技能でそつなく対応します。
 土木系の力仕事は「羅刹大伽藍」、スピード勝負なら騎乗技能+名馬「火産霊丸」を召喚し、活用します。

 異世界の文化が好きで、自分なりに色々調べており詳しいのですが、ときどき基本的な知識が抜けていたりします。

 嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!




「えへへ、いただきまーす」
「御相伴に預かります」
 蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)と徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)が揃って手を合わせる。
 何かと面倒見のいいマクベスが、菜箸でひょいひょいと肉やら野菜やらを皿へと乗せてくれた。ただ、おかわりはそれぞれペースもあるだろうし自分でやってくれと言う。
 ありがとうございます、と礼もそこそこに肉を口に運ぶ家光。タレは濃厚で甘酸っぱいが、香味野菜などが混じっているらしいお陰でしつこくない、羊特有の香りも比較的鮮度が高いのかくどくなく、絶妙な味わいだ。
 暦も美味しそうに、笑顔で肉を頬張っている。南瓜などもタレにさっとくぐらせて食べる無邪気な姿に家光も穏やかに微笑む。
 一方で彼は、皇子と呼ばれたマクベスの様子をふと見遣る。
 家光もまた、人の上に立つ立場である人間だ。故に、そういった立場の人間を見る目はある。
(「悪ぶってはいるけれど、責任感がないわけではなさそうなのですよね。『第二』皇子であることも関係しているんでしょうか。それに」)
 ――今の今まで放っておいて、死んだかどうかも気にしねえで、国が傾きかけたら殿下殿下って持ち上げようとすんのが気に入らねえっつってんだよ――。
 耳に残る、マクベスのその言葉。
 何か、根深い問題がある気がする。
 とは言え、楽しい食事の席でその話題を持ち出すのも野暮と言うものだ。家光はそう判断し、純粋にこのクロムキャバリア式(?)ジンギスカンを楽しむこととする。
 一方で、暦は自分より一、二歳年下らしい少女に声をかけられていた。
「お姉ちゃん、お洋服とってもかわいい……!」
「ありがとー。アナタのリボンも可愛いよ!」
 褒められた少女がぱぁと表情を輝かせる。どうやら彼女なりの精一杯のお洒落だったらしい。
「俺も昔はそうだったんだが……こいつら、施設暮らしでさ。あんまり自由に自分のもの買ったり出来ねえんだ」
 マクベスがそう言う。
 成程、此処にいる子供達全員、親を亡くしたか親元を離れざるを得ない状況があり、施設で暮らしている子供達らしい。そして、マクベスも元は。
(「あれ、でも皇子様って……まあいっか」)
 暦は引っ掛かりを覚えたものの、恐らくマクベスはその話をしたがらないだろうと幼いながらに察し、懐いてきた少女と談笑しながら食事に戻る。
 その光景を、マクベスは微笑ましげに眺めていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!




(「本当にこのような文化が存在しているのですね……!」)
 鋼鉄の騎士が人々を乗せ、戦う世界。
 スピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)にとってそれはとても新鮮で、驚きに満ちた光景だった。
 と、言うのも平和を脅かすオブリビオンを退治しながら世界を旅するように巡っているスピレイルだが、実はこのクロムキャバリアに来るのは初めてなのだ。
 尤も、キャバリアを個人所有していないこともあり、今まで行く機会がなかっただけで、世界の存在自体は知っていたのだが。
 そして食材を焼くにもキャバリアが人々を助ける――成程、キャバリアは人々の生活の支えにもなっているのだと、スピレイルは納得した。……いや、誰も突っ込まないので訂正されないが、こんな用途は最初にキャバリアを発明した人物も想定していなかっただろうけれど。
 ともあれ、羊肉は口に運べば思ったよりも強烈な臭みはなく、醤油ベースで濃厚な味わいの甘酸っぱいタレとマッチして、とても美味だ。味わいながら食べていると、数名の少女達が興味津々といった様子で寄ってくる。
 その理由はすぐに解った。ゆらり、スピレイルの猫耳と尻尾が揺れる度に、少女達の視線も追いかけて揺れるのだ。
「触ってみますか?」
「いいの……!?」
「尻尾の方ならいいですよ。その代わり、優しくお願いしますね?」
「うん、ぜったい優しくする!」
 尻尾の先を撫でさせてあげると、ほわぁ……! と表情を輝かせる少女達。
「すっかり懐かれたな、アンタ」
 そう告げるマクベスも何処か、楽しげに笑っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴上・冬季
「…ふむ。車のボンネットで卵焼きを作る話も聞きますし、似たようなものでしょうか」
一瞥して嗤う

「ええ、お気持ちだけいただきましょう。私達仙は、物を食べる必要がありません。食はあくまで趣味の範疇。肉はそれを必要とする方々で食せばよろしい。滅多にないご馳走なのでしょう?」
嗤う

「とはいえ宴に招かれ何もせぬのも無粋の極み。ここはお返しをひとつ」
壺中天の時のない部屋から保管していた甘味を出す
紙皿にショートケーキ、シフォンケーキ、マカロン、チョコレート、マシュマロを盛ったものを人数分出して配布
自分もつまむ

「残念ながら、大量にある飲み物は甘い酒ばかりなので。ここでふるまうには不向きですから」
甘味をつまみ嗤う




 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)はキャバリアの上でじゅうと音を立てる肉を前に、とある話を思い出した。
「……ふむ。車のボンネットで卵焼きを作る話も聞きますし、似たようなものでしょうか」
 言われてみれば今日は季節の割に日差しが強く、晩秋だと言うのにやや暑いくらいだ。風がないことも、ボンネットならぬキャバリアが温まるのに一役買っているのかも知れない。
「エンジンの上でウインナーも焼いてるぜ」
 どうだ、と勧めてくるマクベス。それは、あれか。車で言うダッシュボード的な奴か。
 ともあれ、冬季はその申し出を丁重に辞した。
「ええ、お気持ちだけいただきましょう。私達仙は、物を食べる必要がありません。食はあくまで趣味の範疇」
 食べられないわけではない。が、食べずともよいのだ。
「肉はそれを必要とする方々で食せばよろしい。滅多にないご馳走なのでしょう?」
 顔つきのせいか雰囲気のせいか、何かと冷笑しているように見られがちな冬季だが、此処がどういう場所で、此処にいる人間がどういう立場なのか、考慮した上での言葉であるということは、マクベスにも伝わったようだ。
「そうか? 却って気遣わせちまったな」
「とはいえ宴に招かれ何もせぬのも無粋の極み。ここはお返しをひとつ」
 折角の申し出なのだ。
 食は辞したが、場を温めよう。今日の気温には少し負けるかも知れないけれど。けれどきっと、それくらいが丁度いい。
「導け、壺中天」
 冬季の合図で、式神達が時のない部屋から取り出したのはショートケーキ、シフォンケーキ、マカロン、チョコレート、マシュマロ、等々。
 子供達も喜びそうなお菓子を紙皿へと盛りつけて、皆に配れば。
「わぁー!」
「お兄ちゃんありがとう!」
 勿論、子供達は大喜び。
「何から何まで世話になっちまったな」
 マクベスにそう言われて、冬季はひとつ頭を振る。
「何から何まで、というわけには参りません。飲み物の用意は出来ませんので」
「それは構わねえけど、どういうことだ?」
 問われれば、マカロンをひとつ摘みつつ、冬季はあの少々皮肉げな笑みを浮かべながらも。
「残念ながら、大量にある飲み物は甘い酒ばかりなので。ここでふるまうには不向きですから」
 そう、答えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月02日


挿絵イラスト