7thKING WAR㉕〜Way of Destroy(作者 五条新一郎
3


#デビルキングワールド  #7thKING_WAR  #召喚魔王『デストロイキングボス』 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#デビルキングワールド
🔒
#7thKING_WAR
🔒
#召喚魔王『デストロイキングボス』


0



「……デェェェェェストロォォォォォォイ!!」
 雄々しく叫ぶは巨躯の男。青銅色の肉体は鋼鉄が如き筋肉に鎧われ、その内に漲る圧倒的な力の程を伺わせる。
「ええい、足りぬ、足りぬぞ! デストロイがまるで足りぬ!」
 そして彼は今、苛立っていた。己の存在意義とも言えるその行いを、十全に為すこと叶わぬ現在の状況に。
「猟兵! 魔王ゼルデギロスをデストロイせし者達! 彼奴らこそ、今この世界において我がデストロイに最も相応しき者達!」
 そしてその矛先を向けるは、この場に迫る強き者達。彼らこそ、己の望みを叶える者達。彼は確信する。
「疾く来たれ、猟兵達よ! そして勝負だ! 我とお前達の……デェェェェストロォォォォォォイッ!!」
 そして咆哮する。望み叶える者達を呼ぶかの如き雄叫びを。



「というわけで、三体の召喚魔王最後の一体の正体が判明しました。その名を『デストロイキングボス』といいます」
 グリモア猟兵、ソニア・シルヴァーヌ(玻璃の白百合ラスボス仕立て・f31357)は、予知に見えたその魔王の名を猟兵達に告げる。
「彼の特徴は、何といってもその圧倒的なパワーです。それを用いて、ありとあらゆるものを破壊することを何よりも好み、それ以上に己の存在意義としているようです」
 まさに破壊という概念が形になったかのような存在、と言えるだろう。
「また、『ビューティスパイダー』という人面蜘蛛を配下に持ち、彼らのいる場所へテレポートする、という能力も持ちます。この能力は、世界の枠を超えて尚作用するようですね」
 即ち、ガチデビルの持つ『悪魔契約書』でビューティスパイダーを異世界へ送ることにより、デストロイキングボスはありとあらゆる世界へ破壊に赴くことが可能ということだ。
「ガチデビルが7thKINGになれば、悪魔契約書によるビューティスパイダーの異世界輸出も叶います。その為に、彼はガチデビルの護衛役を引き受けたのです……が」
 が?
 疑問符を浮かべる猟兵達に、ソニアは続ける。
「彼は、その役目を放棄しました。理由は『デストロイが足りない』だそうです」
 なんだそれは。破壊を存在意義としている故に、守る役目は性に合わないということか。
「現在彼は、猟兵の皆さんが自分へ挑みに来ることを待っているようです。皆さんが魔王ゼルデギロスを倒したことを知っているようですね」
 それ程の強者を打倒することでこそ、デストロイ欲を充足できる、と考えているのだろう、とソニアは推測する。
「護衛の役目を放棄したとはいえ、彼の存在がガチデビルを守る結界の要の一つであることは変わりません。それに、彼は目につく形あるもの全てを破壊せねば気が済まない性分でもありますので」
 放置すれば、どれ程の破壊と殺戮を撒き散らすか分からない、充分に危険な存在だ。猟兵が打倒する理由は確実に存在するのだ。

「デストロイキングボスの主戦法は、その圧倒的なパワーによる肉弾戦です。それに加え、配下たるビューティスパイダーを介したテレポートによる奇襲も行えるようです」
 真正面からの殴りあいだけでなく搦め手も備えるということか。警戒を見せる猟兵達に、しかしソニアは続ける。
「……が、皆さんがあちらに到着した直後、デストロイキングボスはそのパワーで戦場の地面を思いっきり爆砕します。ビューティスパイダーはそれに巻き込まれて全滅するので、戦闘中彼はテレポートを行えません」
 ……なんて?
 自ら手札を潰すというその行いに困惑する猟兵達だが。
「ですが、爆砕された大地は無数の岩盤となって空中高く舞い上がり、更に溶岩も噴出するという完全に崩壊した状態となります。デストロイキングボスは、そんな中で皆さんに戦いを挑んできます」
 つまり、まともな足場の無い状態での戦いを強いて来るということだ。それはそれで厄介な戦いとなるだろう。
「彼はパワーも勿論ですが、テレポート抜きでもスピードはかなりのものです。それらを活かし、ユーベルコードでの先制攻撃を仕掛けてくることでしょう」
 それは猟兵のユーベルコードよりも確実に先だ。対策は必要となるだろう。
「また、先に申し上げた通り、戦場にはまともな足場が無い状態です。無数の岩盤が滞空する中でどう戦うか、も考慮なされるべきかと」
 飛び交う岩盤や噴き出す溶岩を躱して空を飛ぶ、或いは岩盤を飛び渡って戦う。この異様な環境に適応してこそ、かの破壊魔王との戦いは成立し得よう。

「敵の力量も環境も、極めて厄介な状況ですが。皆さんならば、必ずや勝機を見出せる筈。どうか、よろしくお願いしますね」
 そう願うソニアの展開せしグリモアの光が、猟兵達を導き。そして――。



「デェェェェェェストロォォォォォォイ!!!」

 転移完了直後、降り落ちた大音声とそれに続く猛烈な破壊の一撃が、戦場の大地を爆砕したのである。


五条新一郎
 それこそがデストロイ。
 五条です。

 召喚魔王第三戦は、全てをデストロイする破壊魔王。
 圧倒的破壊力を乗り越えて、かの魔王をデストロイ致しましょう。

●このシナリオについて
 このシナリオの難易度は「やや難」です。

●目的
 召喚魔王『デストロイキングボス』の撃破。

●戦場
 デビルキングワールド、急造デストロイキングダム。デストロイキングボスが全部デストロイしたため何も無い荒野です。
 猟兵の到着直後、デストロイキングボスが戦場の地面を破壊。空中に無数の岩盤が舞い地面には溶岩が溢れ時折空高く噴出する状態になります。

●プレイングについて
 OP公開と同時にプレイング受付を開始します。
「敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する」「崩壊した大地の上で空中戦を展開する」ことでプレイングボーナスがつきます。

●リプレイについて
 現在執筆中の「7thKING WAR㉓〜Bust the Past」完結後より執筆開始、5/15(日)いっぱいでの完結を予定しております。

 それでは、皆様の不壊なるプレイングお待ちしております。
153




第1章 ボス戦 『デストロイキングボス・大地殲滅』

POW ●デストロイブラスター
自身の【敵の至近距離に移動して】から極大威力の【デストロイエネルギー】を放つ。使用後は【エネルギーチャージ】状態となり、一定時間行動できない。
SPD ●デストロイサンダー
【デストロイしたい!という気持ち】のチャージ時間に応じ、無限に攻撃対象数が増加する【デストロイサンダー】を放つ。
WIZ ●アルティメットデストロイ
自身の【肉体が究極デストロイモード】になり、【自分の受ける攻撃全てをデストロイする】事で回避率が10倍になり、レベル×5km/hの飛翔能力を得る。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


アルテミシア・アガメムノン
デストロイキングボスさん、滅茶苦茶ですわね!
ですが、分かりやすくもあります。

先制対策
敵WIZUCに対して岩盤が舞う戦場の地形を瞬時に把握。(瞬間思考力)
デストロイの攻撃行動を見切って、地形を利用しつつ縦横無尽に空を飛び、時に『クロノスの大鎌』で防ぎながら初撃を凌ぎましょう。
(地形の利用×見切り×空中戦)

しかる後に『氷獄の魔帝』を発動。
真の姿に変身。変身後の強さは無限の魔力に比例した無限パワーです!
回避率が幾ら高くても関係のない広範囲超高温灼熱攻撃でデストロイさんを焼き尽くしてあげましょう!
(全力魔法×範囲攻撃)


ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎
わわっやばいやばい
自慢の視力で攻撃を捉えつつ敵の動きを盗み先読み、その辺のもので咄嗟に錬成した避雷針特性つきの武器改造品を生成。避雷針ダガーをどんどん錬成して蹴ったり投げてデストロイサンダーの回避を試みるよ。
空中戦には、宙に錬成したダガーや空飛ぶ金貨達を足場に蹴って移動。でも先ずは逃げるのがメイン!チャンスを待つね。
隙を見て【ラス・オブ・バンディット】。あらゆるものを恋心まで盗むのが魔界盗賊なら!デストロイしたい!気持ちだって盗って盗れないことはないよね!
関節の骨等を盗る弱体化に、気持ちを盗って雷の無限弾幕の弱体化を狙ってダガーや空飛ぶ金貨達を蹴って宙を走り、透過の穿掌で盗っちゃえ


結城・有栖
自前のパワーだけで大地を崩壊させるなんて…とんでもないですね。

「脳筋が極まるとこうなるのカナ?
…まともに受けたらヤバそうダヨ。」

そうですね…では、全力で見切りましょう。
行きますよ、オオカミさん。

トラウムに搭乗し、シュトゥルムシステムを使って飛翔して出撃です。

宙に舞ってる大地は【野生の勘】で【見切り】、【軽業と空中機動】を使って上手く【操縦】して回避です。
敵の先制攻撃に対しては上記の行動に加え、風の【オーラ防御】も使って避けます。

そして、攻撃を回避しつつUCを発動してシュトゥルムの烈風の刃を使った音速の斬撃波を放って攻撃です。
斬撃の軌跡に残った竜巻を使って【追撃】し、切り刻んであげましょう。


佐伯・晶
強力な脳筋ってたちが悪いよね
恨みはないけどこの先に用があるから
皆と協力して打倒を目指すよ

ワイヤーガンを使って岩盤の間を行き来したり
空中浮遊で停止したりしながら戦うよ

デストロイしたい!という気持ち
って何だとツッコミたい気持ちを抑えて
岩盤の陰に隠れて対処しよう
岩盤が破壊されるなら神気で二重に防御
これは僕なりのオーラ防御だよ

攻撃を凌いだらUCを使用
固定した岩盤の上に乗り
ガトリングガンで攻撃するよ
他に共闘する人がいるなら
援護射撃でサポートしようか

固定して頑丈になっている岩盤を攻撃させて
運動エネルギーを蓄積させていくよ

敵が岩盤の下側にいくか
ワイヤーガンや味方の攻撃で下側に誘導したら
固定を解除しぶつけよう


 轟音、爆砕。大地は一瞬にして無数の岩盤の破片となって、破壊力の上昇気流に乗って上空高く舞い上がる。その最大高度、100mは下らないだろうか。
「わわっ、やばいやばい!」
「全く、強力な脳筋ってタチが悪いよね……!」
 何とか乗り移った大きな岩盤の一つの上で、身体の安定を確保したユニ・バンディッド(贋作の悪魔・f31473)と佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)。地面を爆砕するあまりの業に驚きながらも、周囲へと視線を巡らせては浮かぶ無数の岩盤と、それらが形作る地形とを把握してゆく。
「デストロイキングボスさん、滅茶苦茶ですわね!」
『自前のパワーで大地を崩壊させるなんて……とんでもないですね』
 黄金の光翼で飛び交う岩盤の合間を飛翔しながら、アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は驚嘆と呆れの入り混じった声を上げ、結城・有栖(狼の旅人・f34711)も魔女を模した意匠のキャバリア『トラウム』のコクピットから同意を示す。いきなり地面を破壊するという行為も、そしてそれを可能とする圧倒的なパワーとサイズも、どちらもあまりに常識外れと言う他に無い。
 視界の先、無数の岩盤が舞う中でも明確に姿捉えられるは身の丈50mを超える青銅色の巨躯。魔王ゼルデギロスよりは小さいが、彼方があまりにも規格外なだけで此方も充分過ぎる巨体である。
(『脳筋が極まるとこうなるのカナ? ……まともに受けたらヤバそうダヨ』)
 有栖の頭の中で声。オウガブラッドたる有栖の中で共生するオウガ『おおかみさん』のものだ。
「そうですね……全力で見切りましょう」
 頷き応える有栖。これ程の破壊力、生半な防御手段など容易くぶち抜き致命傷を齎すことだろう。覚悟を決める。
『よくぞ来た! 猟兵達よ!!』
 と、其処に轟く大音声。主は言うまでもない、岩盤舞い飛ぶ戦場の中心部。凄絶なる破壊の爆心地に立つ青銅色の巨人である。
『我こそは魔王デストロイキングボス! 魔王ガチデビルとの契約を以てこの世界へ顕現せし、森羅万象遍く全てをデストロイする者、デストロイの王のボスである!』
 堂々なる名乗りを上げる『デストロイキングボス』。ガチデビルによって招かれし三体の召喚魔王、その最後の一体。
『猟兵! 魔王ゼルデギロスをデストロイせし強き者達! お前達こそ、今この世界において我がデストロイに最も相応しき者達!』
 吼えると共にデストロイキングボスは身構える。その身に滾る力、あらゆる全てを破壊せんとする力の膨れ上がるのが、猟兵達にも感じられようか。即ち今この瞬間、彼の言うデストロイの標的とは、猟兵達をおいて他に無し。
「成程、大変に分かり易いですわね!」
 圧倒的な破壊力を振るう、破壊を望む者。この上なくシンプルな敵だ。頷き、アルテミシアは得物たる大鎌を構える。
「でも、ボクらだって黙ってデストロイなんてされないんだから!」
 岩盤上ではユニが腰を落とし構える。いつでもこの場から全力で駆け出せる構えだ。
「恨みは無いけど、やられる訳にはいかないし、この先に用があるのだし」
 晶はガトリングガンを展開、邪神の力を以てパーツの追加されゆく其の銃口を破壊魔王へと向ける。
『この場で、倒させてもらいます……行きますよ!』
 有栖が告げると共に、トラウムの全身を烈風が如きオーラが包む。
『良かろう! ならば勝負だ! 我とお前達、どちらがどちらをデストロイするか!』
 その意気や良し、とばかりに快の声もて応えるデストロイキングボス。そしてその直後。
『いざ尋常に……デェェェェェェストロォォォォォォイ!!!』
 破壊魔王の咆哮を以て、決戦の幕は上がったのである。

 デストロイキングボスの背に生える角、その先端にて弾ける電荷。瞬く間に膨れ上がれば其は眩く輝く太い稲妻と化し、猟兵達を目掛けて撃ち放たれる。その勢いたるや、スペースシップワールドの戦艦主砲をも想起させ得る強烈なものだ。
「わきゃーっ!?」
 ユニが咄嗟に跳躍したコンマ1秒後、彼女の立っていた岩盤に稲妻が直撃。これを粉々に粉砕する。
 宙に投げ出される形になったユニだが、そのまま落下はしない。腰から飛び出した何枚ものD貨幣を模した金貨がユニの前へと足場を作り、その上へと着地する。
「やっばい破壊力……! ってかどんだけ飛んでくるのこれー!」
 だが別の角が間髪入れずに稲妻を放つ。その間にもまた別の角が、と、複数の角が立て続けに稲妻を放つことで、絶え間なき稲妻の弾幕がデストロイキングボスの周囲へ展開されていた。
 ユニが手を掲げれば、その手に何本ものダガーが形成される。贋作の悪魔たるユニの能力、物質の硬化・練成能力の賜物。其を周囲へ投げ放てば、稲妻は其方へと流れ飛んでいきユニを逸れてゆく。
『デストロイサンダーの源は飽くなきデストロイへの意志! 我の『デストロイしたい!』という気持ちなり!』
 デストロイキングボスの答えると共に、再びユニ目掛け飛来する稲妻。金貨群と共に跳躍して躱し、更に上へ。
(いやデストロイしたい! という気持ちって何だよ……)
 その答えを岩盤の影に隠れながら聞いていた晶は、内心のツッコミたい衝動を抑えていた。だが突っ込んだら恐らく負けだ。
「でも、それだとどれだけでも撃てそうな気がするな……っと!」
 視界の端で煌めいた雷光に気付き、手近な岩盤へとワイヤーガンを放ち離脱。直後、晶が身を隠していた岩盤が、稲妻に貫かれて爆散する。
『私もそう思います。守っていては最終的に此方がデストロイされるだけです』
 移動先の岩盤の横から上昇してきたトラウム、その機内から有栖の声。周囲で渦巻く風のオーラが、迫る稲妻を逸らし受け流す。サイキックキャバリアのカメラアイが、稲妻撒き散らす破壊魔王を捉える。
「その通りですわね。 故に!」
 そのトラウムを追い越すように駆け抜ける金色の光。アルテミシアである。黄金の鎌を脇に構えつつ飛翔、自ら放つ稲妻に輝く青銅色の巨悪魔へと突っ込んでゆく。
「此方からも仕掛けて参りますわよ!」
 デストロイキングボスの首筋に巨鎌の刃を撃ち込まんと、距離を詰めてゆくアルテミシア――だが。
『デェェェェェェストロォォォォォォイ!!』
「っ!?」
 徐にデストロイキングボスが叫んだかと思えば、アルテミシアの眼前には巨岩が如き拳! 咄嗟に上昇して躱すものの、切り返し反撃を試みようとすれば其処に再びの拳。
「成程、迎撃の備えは万全ということですか……!」
『でしたら、これはどうですか!』
 光翼を広げ一旦距離を取るアルテミシアと入れ替わりに、有栖操るトラウムが前へ出る。纏う烈風のオーラが激しさを増し、そして放たれるは何発もの空を斬り裂く斬撃波。音の速さで飛翔する空の刃が、デストロイキングボスを目掛けて次々と撃ち放たれ――
『デデデデデデストロォォォォォォイ!!』
 隆々たる剛腕が立て続けに振るわれ、斬撃波を殴り飛ばし掻き消してゆく。刃は拳に傷をつけるも、その程度は掠り傷と言って良いかすら怪しい。
『拳で壊せる限り何でも壊してしまう、というわけですね……!』
 まさか実体の無い風ですらデストロイしてしまうとは。攻撃一辺倒と思わせてこの敵、守りも万全か。
『左様! 我がパワーにデストロイできぬものは無し! さあ猟兵達よ、次は何を以て我に挑む!』
 己の業を誇るように拳を握るデストロイキングボス。その間にも背の角からは立て続けに破壊の稲妻が荒れ狂い、岩盤を砕き猟兵達を襲う。果たして如何なる手段で以て反撃に転ずるか。
「何、まだ打ち得る手はありましてよ!」
 そこでアルテミシアが声を上げる。徐に手を広げ、そして声を張る。
「わたくしの全霊の魔術、デストロイできるものならしてみるがよろしいでしょう! はあぁぁぁ……!」
 気合を入れると共に魔力が溢れ、黄金の光がアルテミシアを包む。その内にて彼女の身に変化。赤の軍装風の装いは純白のドレスに、黄金の光翼は実体持つ漆黒の翼となり、同じ翼が次々と形作られてゆく。その数、六対十二枚。
 それこそはユーベルコードを以て顕現した彼女の真の姿。無限の魔力を以て支えられし、アルテミシアの決戦形態。
「これぞわたくしの全力の魔術! 暁の炎の中に燃え尽きなさいませ!」
 両手を差し出せば、其処から溢れ出すは灼熱の嵐。地面で滾るマグマをも圧倒的に上回る超高熱が、デストロイキングボスの巨体をも押し包まんばかりに浴びせられる!
『良かろう……! ならば! デェェェェェェストロォォォォォォイ!!』
 なれどデストロイキングボスも黙って受けはせぬ。両の拳を激しく振るい、迫る嵐を押し返さんばかりに猛然と繰り出し続ける。
 然しさしもの彼とて、全身を包むような激しい灼熱の嵐を完全に押し留めることは叶わず。纏う衣が燃え、青銅の肉体の至る所から炎が噴き出し始める。
『オオオ……オオオオ……!!』
 尚も拳を振るう破壊魔王、なれどその勢いは徐々に衰える。この青銅巨人の身にも、無視できぬダメージが刻まれつつあるのだ。
「なれば……これでっ!」
 アルテミシアは差し出した両手をぐっと握り込む。その動きを合図に、彼女の手から浴びせられていた灼熱が急速に集束を開始。その集束点は――デストロイキングボスの目前!
『ヌ――』
 反応する間もあればこそ。一瞬の後、集束した熱は、一気に膨張、拡散、即ち爆発! 破壊魔王の上体を、その只中に飲み込んだ!
『ヌグオォォォォ!!』
 さしもの破壊魔王も怯み、一歩退く。そして、其処が猟兵達の反撃の機となった。
「よーっし、ここが反撃のチャンスっ!」
「ああ、仕掛けていこうか!」
 好機を逃さず、ユニが宙の金貨群を蹴って駆け出す。彼女の援護をせんとばかり、背後の岩盤上には晶が立ち、構えたるガトリングガンを斉射。デストロイキングボスの身を穿ち傷をつけてゆく。
『グヌッ、次はお前達か! 良かろう、デストロォォォォォォイ!!』
 踏み止まったデストロイキングボスは吼える。と同時に放たれた何本もの稲妻が、――ユニへは一切向かうことなく、その全ては晶の立つ岩盤へ。
 岩盤には幾つものダガーが刺さり、針鼠の如き有様を晒す。全てがユニによって作られた避雷針特性のダガーだ。稲妻はそのダガーを目掛けて岩盤へと迫り――そして命中、爆散してゆく。
「よし、耐えられているね。このままいくとしようか」
 それだけの稲妻を受けて尚、岩盤は砕けることなく健在。それは晶のユーベルコードによる恩恵。対象の物体にかかる一切の運動エネルギーを蓄積する効果の副産物として、岩盤はその耐久力を大幅に高められていた。故に雷を受けて尚砕けることもなく、その膨大なエネルギーを蓄積されてゆくのみ。
『ぬうう、我が雷にてデストロイできぬとは! その力、益々デストロイしたくなるではないか!』
 そんな晶のユーベルコードにて強化された岩盤を前にデストロイ欲をより高められたか、背中の角の帯びたる電荷がより一層激しさを増す。だが。
「悪いけど、そのデストロイ欲、盗らせてもらうよっ!」
 それを赦さぬ者が、かの者の懐まで来たる。ユニである。脚力を全開とし、一気に加速した身を跳躍せしめ。デストロイキングボスの巌そのものと見える巨体へと取り付かんとする。
「――熾烈に盗め、瞬蹄の盗賊。無数の蹄音。透過の穿掌――!」
 詠唱と共に構えるは掌打。疾風の如く飛翔する身が、青銅の巌へと迫り――衝突寸前に、一気に突き出す!
『オ、オ、オオオオ……!?』
 破壊魔王の口から漏れるは、困惑にも似た叫び。己の身に、有り得ない変化が起きている……!?
「――魔界盗賊に盗めないモノなんて無い。恋心だって、関節の筋肉だって、デストロイしたい気持ちだってね!」
 それこそが盗賊たるユニの盗みの業の究極。形無きものや概念ですら盗み得る、驚異の盗み。即ち、彼の滾るデストロイ欲を、掌打の一撃で以て見事に盗みだしてみせたのだ。
 其を証立てるかのように、デストロイキングボスの背より荒れ狂っていた稲妻が、急速に勢いを衰えさせる。放たれる稲妻もまた減って。
『稲妻が止んだ……! 一気にいきましょう、オオカミさん!』
『あいよー! 音速の斬撃、耐えてミナッ!』
 其処へ有栖がトラウムを駆り接近する。纏う烈風のオーラから無数の斬撃波が放たれ、今度は撃ち落とされることなく全てがデストロイキングボスの身へと着弾。その身を斬り裂き、そして。
『グオオオオオオオオオ!!』
 着弾点を中心に、幾つもの烈風の竜巻が発生。傷口へと直接生み出されたそれは、そこを抉り穿つかのように荒れ狂い、多大なるダメージをかの破壊魔王へと齎す。
「僕もそろそろ仕上げといこうか」
 唸りよろめくデストロイキングボスを前に、晶も己の仕込んだ仕掛けの使い時と判ずる。即ち、足元でエネルギーを蓄積し続けてきた岩盤である。
「距離、角度、良し……加速開始点、問題なし」
 デストロイキングボスと岩盤との位置関係を把握、何処へ力を込めれば敵の方向へ飛ばせるか。計算し、適切な位置へと足をかける。そして。
「散々撃ち込んだ雷のエネルギー――全部纏めて、喰らうがいいよっ!」
 蹴り出すと共にユーベルコードを解除。ずっとその場に固定されていたことで蓄積され続けていた重力加速エネルギーに加え、浴びせられた雷の運動エネルギーを蓄積された岩盤は、凄まじい勢いで以て加速。超巨大な質量弾として、デストロイキングボスの身へと力強く叩き込まれたのである。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

メサイア・エルネイジェ
力こそパワー!素晴らしい言葉ですわ!
この世を取り巻く殆どの悩みは力で解決するのですわ
デストロイキングとやら!
わたくしメサイアがお相手致しますわ!

大地を割られても心配ご無用ですわ
アンビシオンがありますので飛べますわ
デストロイキングも超高速で飛んで来ますのでまずは逃げの一手ですわ
壊しても壊されるなですわ
舞い上がった岩盤の影に隠れてやり過ごすのですわ
エネルギー切れで動けなくなったらその隙に体勢を整えるのですわ

またしても飛んできたらそのタイミングが反撃の好機でしてよ
あちらから至近距離まで近付いてくれるのであれば好都合!
ディバインハンマーで打ち返すのですわ!
一撃必殺デストロイですわ!
光におなりなさーい!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、如何にもデストロイですねぇ。

[空中戦]は得手ですので。
『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアと『FGS』の重力結界を展開、岩盤や熔岩を逸らして防ぎますねぇ。

『ブラスター』の範囲は不明、『FIS』により相手の後方の出来る限り遠位置に転移しますぅ。
『射出』『近接』等ならこれで躱せますし、バリアと結界に『FXS』の治癒を併せれば範囲が『周囲』でも戦闘継続可能な程度まで凌げるでしょう。

そして【処檻】発動、ボスを『超重力空間』に捕えますねぇ。
巨体と強さ、立場故の『会話数』を考えれば、相当な効果が見込めますぅ。
後は『F●S』各種を展開、[砲撃]と[爆撃]による[追撃]を。


朱鷺透・小枝子
デストロイキングボス、その破壊は看過できない!此処で壊す!

ディスポーザブル01【操縦】
メガスラスターで【空中浮遊】姿勢制御から、パルスアトラクター分離!奴目掛けて【投擲マヒ攻撃】!弾けろ!!

一瞬があれば良い!【瞬間思考力】で『吶喊弾雨』発動。メガスラスター【推力移動】最高速で飛翔し【闘争心】加速、デストロイブラスターを回避する!

今が好機だ!今やらずしてなんとするか!!
人工魔眼の【念動力】で強引に【早業】方向転換、デストロイキングボスの胸に吶喊!

吶喊せよ!!!ディスポーザブル!!!!

奴の筋肉に負けない耐久性【継戦能力】に
01の重装甲と超加速を乗せて【重量攻撃】!!

壊れろぉおおおお!!!!!


オリヴィア・ローゼンタール
役目の放棄……ガチデビルは召喚魔王を完全には掌握できていないようですね

大地殲滅の瞬間に白き翼の姿に変身
飛翔することで足場のない【空中戦】に対処(地形耐性)
聖槍に炎の魔力(属性攻撃)を集中し始める

瞬間移動してからの攻撃、つまり重なった状態で出現することはない
刹那と言えど、出現から攻撃までにタイムラグが生じる筈
崩壊する周囲に惑わされず(環境耐性・落ち着き)、極限の【集中力】と【第六感】、そして【幸運】の導きにより出現位置を見極める(見切り)
聖槍に纏った炎の魔力を圧縮する(全力魔法)

身長50mから放たれる巨大なデストロイエネルギー
【限界突破】した飛翔速度を以って緊急回避
一撃さえ避けてしまえば――そこには致命的な隙がある!

変身してからずっと聖槍に集中・圧縮していた炎の魔力で【極煌灼滅剣】を形成
全霊の力を以って【なぎ払い】、召喚魔王の大地殲滅にも匹敵する極大威力超広範囲の【焼却】【斬撃波】を放つ
際限なき破壊魔よ! 今こそは貴様が破壊される時だ!


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【POW】
※アドリブ他歓迎
※愛機搭乗

無茶苦茶…でも所詮は脳筋王
《終極の銀河にて、真の破滅を識れ》
アンタの存在、この世界からデストロイしてやるよ

◆空戦
愛機の推力に【アーク・P】高速推進併用
岩盤や溶岩は《瞬間思考力》で解析回避
小型飛来物は【マギ・B】障壁で凌ぐ

◆先制
敵ユベコに転移等の特性がない事を察知
【セレス】跳躍機能を【8】の『円環』で加速
背後等へ十分な距離を転移して砲撃を回避

◆反撃
オペ97番【フォビドゥン・アビス】開始
背の【ヘキサ・S】6挺と両腕の【ユーディット】展開
硬直中の所を狙い連結重力砲と電脳魔法陣で砲撃
DKBを銀河風仮想空間へ隔離後に疑似超新星爆発
【8】の『終極』を重ねて空間毎完全破壊


『グオオ……オオ、オオオ……!!』
 猟兵達の攻撃を受け、よろめき呻くデストロイキングボス。その身に受けたる傷は決して軽いものではないが、口から漏れる呻きには何処か喜色が滲む。
『猟兵、なんたる強敵か……! これ程までにデストロイが困難な敵など、かつて我の在りし地獄にも早々居らなんだわ!』
 即ち、それ故にこそデストロイせんとする欲求が滾る、ということらしい。その在り方はまさにデストロイの王のボス、デストロイの道に生きるモノ。
『さあ、我は未だ此処に在り! 即ち我は、デェェェェェェストロォォォォォォイ!!!』
 衰えることなき闘志とデストロイへの意志のままに、破壊の魔王は吼える。彼を打倒するべく集結した猟兵達を、歓待するかのように。

 そして、そんな彼へと向かってゆく五人の猟兵達。飛び交う無数の岩盤を、各々の飛行手段で以て躱しながら。
「成程、如何にもデストロイですねぇ」
 デストロイキングボスの様相を、祭器より生ずるオーラの翼で飛翔しながら夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はそう評する。まさにデストロイという概念が形となった存在。
「力こそパワー! 素晴らしい言葉ですわ!」
 一方、機械鎧のスラスターにて岩盤の合間を翔けるメサイア・エルネイジェ(放浪皇女・f34656)は彼の語るその信念――力こそパワー、パワーがあればデストロイできる――がいたく気に入った様子。
「然し契約を破棄してまでとは。ガチデビルは召喚魔王を完全には掌握できていないということでしょうか」
 グリモア猟兵が語っていた彼の言動を思い返し、白き翼生やせし真の姿となったオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)は思案する。思えばゼルデギロスもパラダルクも、各々の思惑を以て行動していたような気がする。
『全く無茶苦茶な奴だね……でも、所詮は脳筋王』
 愛機たる魔改造済量産キャバリア『ナインス・ライン』を二連可変防盾の推進機関で飛行させるリーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)の評は辛辣。コクピットモニタに映るかの破壊魔王の姿を厳しく見据える。
『デストロイキングボス! その破壊は看過できない!』
 大型スラスターを以て空を突撃する重装量産型キャバリア『ディスポーザブル01』から、朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)が力強く吼える。アイカメラの向く先に、青銅色の巨躯を従えし破壊の魔王の姿を捉え。
『お前は!! ここで壊す!!』
 スラスターの爆音に負けぬ程に轟く小枝子の叫びと共に、ディスポーザブル01が吶喊する。其に続く四人の猟兵。
『アンタの存在、この世界からデストロイしてやるよ』
 不敵に言い放つリーゼロッテの声に応え、ナインス・ラインが搭載武装を展開する。
「破壊魔王よ! この世界で、これ以上の破壊は認めん!」
 オリヴィアが吼えると共に、構えたる聖槍が炎の魔力を纏い輝き始める。
「デストロイキングボスとやら! わたくしメサイアがお相手致しますわ!」
 メサイアは名乗りを上げながら、兵器として魔改造を施された王笏を掲げる。
「それでは、お相手願いますぅ」
 緩い響きながらも声音には力を込めて。るこるの言葉と共に、主武装たる浮遊兵器群が展開される。
『良かろう! いざ勝負といこうぞ、デストロォォォォォォイ!!』
 猟兵達の姿を認めたデストロイキングボスは歓喜するかの如く吼え、そして――一気に走り出す!
「速いですわッ!?」
 メサイアが驚愕の声を上げる。デストロイキングボスのテレポート能力を実現するビューティスパイダーは全滅している故に彼はテレポートを行えないが、50mという巨体に高い敏捷性が備われば、テレポート抜きでもそれに迫る速度を発揮することが可能なのだ。
 瞬く間に猟兵達の眼前まで迫る青銅巨人。その肉体から、夥しい破壊のエネルギーが立ち昇ってきていることを、全員が察知する……!
『止めさせてもらうッ! 弾けろ!!』
 なれど小枝子は怯まず叫ぶ。同時、ディスポーザブル01の胸部から透けた蒼いキューブ状物質が分離、デストロイキングボス目掛けて射出される。其がかの魔王の肉体へと衝突するその寸前、空気を揺さぶる程の音波と電磁波が彼目掛け射出されたのを、リーゼロッテのナインス・ラインに搭載されたセンサーが感知した。
『デェェェェェェェェェ……』
 一瞬、デストロイキングボスの動きが止まると共に、生ずるエネルギーもまた僅かに減衰する。だが、直後にそれまで以上の勢いで以て膨れ上がってくる……!
『今だよ! 皆、全力で回避ッ!!』
 だが小枝子の行動で、エネルギー臨界への到達は数秒遅れた。そう判じたリーゼロッテは仲間達に回避行動を呼びかける。同時、ナインス・ラインが短距離転移を開始。
『おおおおおおおおおお!!』
 小枝子の咆哮に合わせるかの如く、ディスポーザブル01のスラスターが渾身の勢いで炎を噴く。以て重量級のキャバリアは一気に加速、破壊魔王の至近より離脱せんとする。
「まずは逃げの一手ですわね!」
 メサイアも機械鎧のスラスターを吹かしてその場から離れ、可能な限りの遠くを目指す。
「……来ます……!!」
 限界を超えて飛翔速度を高め緊急回避行動に入っていたオリヴィアは見る。臨界へ至った破壊エネルギーの、爆発せんとする様を。
『……ェェェェェェェェェストロォォォォォォォォォォォイッッ!!!!!』
 戦場に暴風を齎さんばかりのデストロイキングボスの雄叫びが轟いた、その瞬間。

 50mの巨体、その全身から、周囲へと。夥しい破壊のエネルギーの奔流が、溢れ出した。
「背後にまでエネルギーが来るんですかぁ!?」
『この距離でもまだ近いってのか……! ええい、飛ばすよ!』
 デストロイキングボスの背後へ転移したるこるとリーゼロッテだが、破壊の奔流は其方にも容赦なく襲い掛かる。其々にオーラの翼と推力機関を全開として距離を取り――
「逃げ切れるか微妙ですわね……ええいままよ、ですわ!」
 怒涛のエネルギーから逃げきれぬと見たメサイアは、咄嗟に付近の岩盤へと身を隠し――
「この一撃さえ、避けてしまえば……!!」
『逃れろおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』
 迷わず距離を取り続け奔流から逃れきらんとするオリヴィアと小枝子、各々の推進機関を尚も加速して――

 その全てが、白き奔流に飲み込まれていった。

 周囲に漂っていた岩盤の殆どが砕け散り、溶岩溢れる地上にデストロイキングボスが独り立つ。彼に挑んだ五人の猟兵は、その最大奥義で以てデストロイされ――
「まだだ!!」
 凛と響く力強き声。上空より降りて来るオリヴィアの姿。四肢に纏う装甲は殆ど砕け、全身が裂けて血を流すが、その闘志に些かの衰えも無し。
「我等は此処に生きている――破壊の魔王よ! 次は我々の番だ!」
 穂先に炎纏う聖槍を突きつけ、宣言すると共に――距離を取っていた猟兵達が、再度集結してくる!
「死ぬかと思いましたわ……! ですがこの通り、わたくし生きていましてよ!」
 メサイアもまた、機械鎧が半ば砕けてしまっているが、スラスターや他の必要機能は生きている。
「凄まじい攻撃でしたが、何とか凌ぎきれましたねぇ」
 浮遊兵器群が形成した防御機構で身を守ったるこるだが、それも全て砕けてしまった。なれど己は未だ生きている、ならば戦える。
『無事とはいかなかったけど…乗り切った以上、アタシ達の勝ちさ』
 ナインス・ラインもまた装甲の多くが砕け、一部は内部機構が露出する有様だが、戦闘に要する機能は生きている。リーゼロッテは不敵に言ってのけ。
『今が好機だ! 今やらずしてなんとするかッ!!』
 上空からはディスポーザブル01と共に小枝子の咆哮が届く。異常なまでの堅牢さを誇るディスポーザブル01でさえ一部装甲が砕ける程の破壊の嵐であったが、その挙動に障りは無い。
 以て、猟兵達は反撃を開始する。破壊エネルギー放出の反動で動けぬデストロイキングボスに対し、一気に決着をつけんとするべく。

『さぁて、本物の攻撃ってヤツを教えてあげようじゃないか』
 ナインス・ラインが展開するのは二丁の大型重力砲。砲身を連結することで、その出力は二倍どころか二乗にまで至る。
「わたくしもやってやりますわよ! ディバインハンマー、発動……承認!」
 メサイアはスラスターを吹かし接近。その手に構えた王笏が唸りを上げる。
『吶喊せよ!! ディスポーザブル!!』
 小枝子の叫ぶと共にユーベルコードが発動。燃え上がる小枝子の闘争心のままに加速し続けるディスポーザブル01は、デストロイキングボスを目指し一直線に突き進んでゆく。
「際限なき破壊魔王よ! 今こそは、貴様が破壊される時だ!!」
 オリヴィアが聖槍を掲げると共に、その穂先に集中圧縮されていた炎の魔力が解放され、大きく高く噴き上がる。放出された魔力は、やがて長大なる炎の剣を形作る。
「大いなる豊饒の女神の名に於いて、仇なす者達に厳格なる裁きを――」
 そしてるこるが己の奉ずる女神に祈りを捧げれば、その直後。
『――グガアアア!! ガ、これ、は……!!』
 デストロイキングボスの口から漏れる苦悶の声。それは、対象の実力に比例したダメージを齎す棘。デストロイキングボス程の強大なる存在に対し、その効果は極めて覿面であった。
「このまま、倒させて頂きますぅ!」
 呻くデストロイキングボスへ、るこるは浮遊兵器群を展開。放たれた砲撃と爆撃が、青銅巨人の肉体全体で爆発し、ダメージを蓄積せしめてゆく。
「神世を焼き尽くせし炎の剣よ! 遍く邪悪を灼滅せよ!!」
 其処へオリヴィアが形成せし炎の大剣を振り抜く。50mの巨体に対しても見劣りせぬ程の長さと熱量を帯びた剣は、その刀身の全てを炎の斬撃と変えて広範囲へと振り抜かれ、爆炎の竜巻じみた極大衝撃波がデストロイキングボスをも飲み込んでゆく。その有様、デストロイキングボスが最初に行った大地破壊にすら匹敵する大規模破壊である。
『デストロイキングボス! 壊れろぉぉおおおおおおお!!!』
 炎に包まれ燃え上がるデストロイキングボス、その胸へとディスポーザブル01が真正面から突撃をかける。闘争心の限りに加速した機体は、その装甲と質量とを破壊力に変えて彼の身へと余すことなく叩き込む。
『ぐぉ……おぉぉ……っ!』
 強烈無比なる突進を受け。よろめくデストロイキングボス。其処へ狙い撃たれるは、リーゼロッテが構えた重力砲。そしてそれは、重力弾頭を撃ち込んで終わりなどと生易しいものではなく。
『さあ、コイツで決着といこうか』
「トドメの一撃、いきますわよ!」
 重力砲が放たれると同時、メサイアがかの破壊魔王を目掛けて飛翔する。振り上げるは王笏、その頂きのユニットが黄金の光を放つ。
 そして着弾せるは、相転移縮退弾という剣呑極まりなき代物。爆縮を開始した縮退弾頭が、超小型の超新星爆発というべき大爆発を齎し、その中をメサイアは飛翔し、ついに肉薄を果たす。振り上げたる王笏が、超重力波展開機構を展開する。
「ディバインヘル、ディバインヘヴン……! 光に……おなりなさぁぁぁぁぁぁい!!!」
 そして振り下ろされたる王笏が、超重力波を叩きつけ浴びせ。破壊魔王の巨体をも丸ごと光に還しかねぬ一撃が、彼へのトドメの一撃となった。

『ガ……ハッ。見事な……デストロイだ、猟兵達よ……』
 致命のダメージを受け、よろめきながらもデストロイキングボスは猟兵達の力を賛ずる。デストロイに生きた己をもデストロイしてのけた、猟兵達の力を。
『ならば……我は最期に、最大のデストロイを見せねばあるまい……』
 それは彼の生き様を示すもの。只々全てをデストロイせんと生きてきた彼の結末は、其をおいて他にはあるまい。即ち。
『我が生……それは……』
 呟きだすと同時、デストロイキングボスの肉体が赤熱しながら輝きだす。溢れる破壊のエネルギーが、ひとつに集束し、そして次の瞬間。
『――デェェェェェェェェェストロォォォォォォォォォォイッッ!!!』
 力の全てを振り絞った絶叫と同時、デストロイキングボスの肉体は閃光と爆風をも伴う大爆発を起こし。迸る閃光、荒れ狂う風を乗り切った猟兵達が見たものは。
 彼が遺した最大の爪痕、破壊され尽くしマグマに満ち満ちた広大なる大地のみ。其を為し遂げた巨大なる破壊の魔王の姿は、影も形も消え失せていたのである。



 以て、猟兵達は召喚魔王『デストロイキングボス』を打倒。
 残すは、魔王ガチデビル只一体を残すのみとなったのである。
 来る最後の戦いの、その時を。猟兵達は、待ち構える。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2022年05月16日
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵