7thKING WAR㉓〜Bust the Past(作者 五条新一郎
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#デビルキングワールド  #7thKING_WAR  #召喚魔王『パラダルク』 


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#召喚魔王『パラダルク』


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「六番目の猟兵何するものぞ。過去と未来を掌握した今、私は無敵だ」
 その広い部屋の中心に佇む男は静かに呟く。周囲に侍るは、いずれ劣らぬ美少女達。その全てが、蕩け切った瞳で男を見つめる。身も心も何もかも、彼に捧げ切ったかの如く。
「仮に訪れたとて、我が『享楽』の力を以てすれば、全ては私の欲しいままだ。彼奴等の武器も、力も、何もかも――そう、お前達のようにな」
 男は低く笑う。その背後、部屋の奥では、何人もの少女達が陶然と舞い踊っていた。
「待っていろ、碎輝。今こそ貴様を打ち倒し、この苦い敗北の傷を癒す時だ……!」



「……何なのでしょうね、あれは」
 予知を見たグリモア猟兵、プレゼナ・ハイデッカー(ロストエクシード・フェアリーテイル・f32851)は、色々な意味で困惑の表情をしていた。
「今の予知に見えたのは、ガチデビルが呼び寄せた三体の召喚魔王の一体。その名を『パラダルク』と言います」
 無数の女の子達に囲まれていたためにその姿が確認できなかった存在であったが、此度遂に予知が叶ったものである。
 彼が在るのは、デビルキングワールドの一角に停泊している『実験戦艦ガルベリオン』。かつて銀河帝国攻略戦の折にドクター・オロチが座乗していた艦の同型艦であるが、関連は不明。その内部にある大きなホールの中に、彼はいるという。
「此度皆さんに依頼するのは、勿論このパラダルクの撃破……と言いたい処なのですが」
 言葉を濁すプレゼナ。理由を問えば。
「このパラダルクは、極めて強大な存在なのです。あらゆる存在を己の支配下に収める能力と、『過去』と『未来』を操る力を持っています」
 彼の能力は、あらゆる事象を『ドラグナーガール』という美少女に変えてしまう能力。水光土火樹薬風毒氷闇の十属性に属すもの、更には猟兵の武器やユーベルコードさえも、たちどころにドラグナーガール化させ、自身の支配下に置いてしまえる。
 更に、彼の傍へ常に侍る『ディアブロホワイト』『アンヘルブラック』――かつての銀河帝国二大巨頭を思わせる名を持つドラグナーガールの力で、『過去』『未来』への干渉も可能だ。幸いなのは、双方を同時に操ることは不可能であるという点だが。
「この力を以て、皆さんよりも確実に先にユーベルコードを発動してきます。対策なくば確実に皆様を退け得る、強力なものです」
 適切に対策を行わねば、文字通り何もできぬままに倒されてしまうということだ。それが無くとも、その支配の力を潜り抜けて攻撃を仕掛けることは容易ではない。成程、極めて強大な存在と言えるだろう。
「ですが、どうやら彼は現在、何やら儀式を行っている最中のようです」
 如何なる儀式かは分からないが、彼はこの儀式の完遂をこそ現状の目的としているらしい。
「この儀式は、彼の居室奥にてドラグナーガール達が躍る舞によって進行されています。ですので、彼女達を全員倒してしまうことによって儀式を阻止することが可能です」
 儀式が中断されれば、パラダルクは敗北を悟り撤退する。それによっても、ガチデビルを守る結界の要を崩すことは可能だ。
「パラダルクは直接打倒しても、この場にて完全に滅ぼすことは難しい敵と見られます。とはいえ、彼へと直接攻撃を仕掛けることにも、全く意義が無いとは言えないでしょう」
 敵は時間をも支配する力を手に入れたことで、己は無敵と驕っている様子である。其処に痛い目を見せてやるというのも、また悪くはないかもしれない。

「因みに彼、どうも碎輝さんに恨みがあるようですね。昔負けたことがあるとか何とか」
 カクリヨファンタズムの龍神親分『碎輝』。彼とパラダルクとの間に如何なる因縁があるというのだろうか。ともあれ、それは此度の任務に於いて重要な点ではない。
「極めて困難な戦いとなるでしょうが、皆様のお力ならば、きっと打倒は叶うはず。どうか、宜しくお願い致します」
 そしてプレゼナはグリモアを展開。猟兵達を、


五条新一郎
 其は享楽齎すもの。
 五条です。

 7thKING WAR、召喚魔王第二戦。
 過去と未来と美少女を支配するかの魔王、強大極まりなきかの存在を、皆様のお力以て打倒してくださいませ。

●このシナリオについて
 このシナリオの難易度は「やや難」です。
 また、後述の通りユーベルコード対策が『必須』となっておりますのでご注意ください。

●目的
 召喚魔王『パラダルク』の撃破。
 または儀式の破壊。

●戦場
 デビルキングワールド、実験戦艦ガルベリオン。
 かつての銀河帝国攻略戦におけるドクター・オロチの乗艦の同型艦のようです。
 その内部の大ホールの中心にパラダルク(と沢山のドラグナーガール)がおり、奥に儀式の舞を舞うドラグナーガール達がいます。
 中は広く、天井は高いです。

●プレイングについて
 OP公開と同時にプレイングを受け付けます。
『敵の先制ユーベルコードに対処する』『踊るドラグナーガール達を攻撃する』ことでプレイングボーナスがつきます。
 尚、今回は『敵の先制ユーベルコードに対処する』プレイングが無い、または対処不十分であると見なされる場合、【判定は必ず苦戦(🔵🔴🔴)か失敗(🔴🔴🔴)になります】。
 対策をお忘れなきようお願い致します。

●リプレイについて
 随時執筆予定です。現時点では5/13(金)までの完結を目指す方向でおります。

 それでは、皆様の過去を乗り越えるプレイングお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『召喚魔王『パラダルク』アンヘルブラック』

POW ●パスト・ガールズ
レベルm半径内を【ドラグナーガールの大軍】で覆い、[ドラグナーガールの大軍]に触れた敵から【ユーベルコードの使い方の記憶】を吸収する。
SPD ●リピートコード
【戦場内のドラグナーガールのいずれか】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、戦場内のドラグナーガールのいずれかから何度でも発動できる。
WIZ ●パラダルク・パラダイム
【水光土火樹薬風毒氷闇の十属性】によって【ドラグナーガールの軍勢】を発生させ、自身からレベルm半径内の味方全員の負傷を回復し、再行動させる。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ヘスティア・イクテュス
『実験戦艦ガルベリオン』が何故ここにあるのか…そしてディアブロ、アンヘルの名
申し訳ないけどそれを黙って放置するわけにはいかないの!

ドラグナーガールでUCをコピーする…なら!
ティターニア、フルブースト!【空中戦・機動】
そう、UCを使わなければいいってね!

スモークミサイルを発射し『目潰し』をそしてパックプーカで自身を象ったダミーバルーン!【残像・フェイント】
これで攻撃の狙いを分散

ミスティルテインとマイクロミサイル、無線誘導端末兵器フェアリー用意!
対集団は…得意なのよね!『一斉発射』【範囲攻撃・弾幕】でドラグナーガールとパラダルクへ攻撃!

伊達に長く戦い続けてない、UCが無くっても猟兵は戦えるのよ!


 デビルキングワールドの一角に停泊する、かの世界には些か不似合いとも思える宇宙的意匠の艦船。其は実験戦艦ガルベリオン、異世界の魔王たるパラダルクの座乗せし艦。
 その中心に程近い、開けたホールの只中に、その存在の姿はあった。周囲に何十人もの竜の角持つ少女達『ドラグナーガール』を侍らせた、背に竜の翼を負う青年、召喚魔王『パラダルク』。
「……ここは行き止まりだ。そう言った筈だが」
 傍らの少女を抱き寄せ背中を撫で上げてやりながら、心底うんざりした様子のパラダルク。己の絶対優位を、信じて疑っておらぬ様子。
「――お取込み中の処、悪いけれど」
 対峙するはヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)。敵を前にして構えるどころか、少女達を侍らせ座したままという姿に眉を顰めつつも。その少女達、そして己の今在る場の風景に視線を巡らせ、決然と告げる。
「実験戦艦ガルベリオンが何故ここにあるのか。そして、ディアブロ、アンヘルの名。それを黙って放置するわけにはいかないの!」
 かつて銀河帝国攻略戦の折にドクター・オロチが座乗していたものと同型の艦。そしてディアブロにアンヘルといえば、かつての銀河帝国二大巨頭であり、其々に未来と過去を操ってみせた強大なオブリビオン。其と同じ艦に乗り、同じ名と能力を持つ存在を侍らせるかの存在、スペースシップワールドに生きる彼女としては到底捨て置ける存在ではないのだ。
「そんなことか。下らぬことで私の手を煩わせるな」
 なれど竜王は如何にも面倒臭そうに首を振るのみ。小蠅でも追い払うかのように手を振れば、周囲に控えていた少女達が、彼とヘスティアとの間へ立ち塞がる。
「それの相手はお前達に任せる。私に挑むという行為の意味、身を以て理解させるがいい」
 とだけ言って、パラダルクの視線は傍らに侍る褐色肌に黒いドレスの少女へ。最早ヘスティアの事は顧みる価値も無き有象無象と見なしたかの如く。
(随分と舐めてくれるわね……でも)
 パラダルクの態度に腹立たしさを覚えつつも、ヘスティアは改めて状況を確かめる。事実として、かの竜王は現状の猟兵では打倒し得ぬ程の存在であるという。加えて時間さえも支配下に置いたことで、己は無敵と信じて疑っていないのだろう。
 そして彼を囲む少女達。一人にユーベルコードを当てれば、即座に全員が同じユーベルコードを使いだすという厄介な性質。パラダルクのユーベルコードによるものだ。
(ユーベルコードを撃ち込んだが最後、数十倍になって帰って来る自分のユーベルコードで自滅させる、って処ね)
 ユーベルコードで攻撃する限り、己には絶対に勝てぬという自信。それ故のあの態度なのだろう。ヘスティアはそう理解する。
「――けれど。知っているかしら、パラダルク」
 ヘスティアが名を呼ぶのに、パラダルクは只一瞥を返すのみ。尤も、反応などは期待していない。己は、己の為すべきことを為すのみだ。ヘスティアの背に展開されたジェットパックが、X字のシルエットを形成する。
「ユーベルコードが無くたって、猟兵は戦えるんだってね!」
 叫ぶと同時、ジェットパックが噴炎と咆哮を上げ。妖精の翅めいた炎を棚引かせてヘスティアの身を空中へと飛翔せしめる。広いホールは天井も高く、高速機動にも不自由はしない。
 再びヘスティアから視線を外すパラダルク。入れ替わるように、彼を囲むドラグナーガール達が手を掲げ、一斉に魔力弾を掃射する。其はヘスティアの全身を貫き穿ち、以て彼女へ無様な敗北を突きつける――かの竜王は既に、その未来を頭の中で確定させたのだろう。
「何の!」
 だが現実は異なる。ヘスティアは空中を華麗に舞い踊り、襲い来る魔力弾を巧みに回避。数発は避けきれず身が削れるも、戦闘続行に支障は無し。
 更に投下されたミサイルが、夥しき量の白煙を噴出。パラダルクとドラグナーガール達の姿をその中へと覆い隠し、以て彼らの視界を制限する。周囲へ放出したダミーバルーンが、ホログラムを纏いヘスティアと寸分違わぬ姿を形作る。ヘスティア本人へ集中的に撃ち上げられていた魔力弾が、次第にバラけ始めてくる。
「対集団は……得意なのよね!」
 なれば反撃の時だ。ジェットパックに内蔵されたマイクロミサイルポッド、無線誘導式攻撃ドローンを展開、自らもビームライフルを構え、狙うは眼下の白煙。敵は殆ど動いておらず、且つ密集している。此方からならば存分に攻撃が可能だ。
 そして、展開せし火器が一斉に火を噴いた。乱れ撃たれるビームと小型ミサイルとが地上へ次々着弾、爆風に煽られたドラグナーガール達が無惨な姿で吹き飛び、その姿を塵と還してゆく。
「――そこね!」
 そして先程までパラダルクの在った位置へ、ビームライフルの銃口を向ける。先程までの彼の状況からして、恐らく一歩も動いてなどいないだろう。ならば。
 トリガーを引く。撃ち出された高密度のビームが、地上を目掛け一直線に伸び――その時である。
「――!?」
 煙の中へと突入しかけたビームが、急速にその形状を変化。細長い粒子束が太さを増すと共に分岐し、四肢と頭部とが形成され。髪が伸び、角が生え、白いドレスが形成され――数秒も経たずして、放ったビームは、ドラグナーガールへとその姿を変えたのである。
「理解したか、猟兵。お前達に、私を倒すことは不可能だと」
 煙が晴れ、露となったパラダルクがビームより生まれたドラグナーガールを抱き留めると共に。その眼が上空のヘスティアを見据える。己の手を僅かなりとも煩わせた苛立ちのような感情が、其処には垣間見えた。
「そのようね。尤も、私も今あなたを倒せるとは思っていないけど」
 なれどヘスティアは飽くまでも余裕の表情。訝しむように眉根を寄せるパラダルク。
「負け惜しみを。未だ力の差を理解できないのか」
「そっちこそ理解した方が良いんじゃないかしら? 今の状況を」
 ヘスティアの言に、何を馬鹿な、と煙の晴れたホールへ視線を巡らせたパラダルク、その表情が強張る。ホールの奥、儀式の場――
「――ド、ドラグナーガール達が!?」
 儀式を遂行するべく其処で踊っていたドラグナーガールの数が、明らかに減っている。まさか、これがこの猟兵の狙い……!?
「き、貴様……! よくもやってくれたな……!!」
 怒りの形相を露とし、パラダルクはヘスティアを睨む。斯くして、享楽の魔王と猟兵達との戦いが幕を開けたのである。
成功 🔵🔵🔴

桐嶋・水之江
潔いまでの好色家ね
まあ、英雄色を好むって言うし?
それはそうとして、私としてはこの戦艦が欲しいのよね
碎輝の居場所教えてあげるから譲ってくれない?
ダメ?あらそう残念

十属性を用いた人体錬成と回復?
なら錬成するタイミングに横槍を入れて不完全にしちゃいましょう
肉体を構築する上で最も重要なのは水…エグザストロッドで熱波を放出して水分を蒸発させるわ
錬成が失敗するか出来ても重要元素が欠乏した状態になるわよね
ただこれだけで完全阻止は無理筋よね
それでいいのよ

ドラグナーガールが動き出したら幸せ粉末君を散布
パラダルクのハーレムをNTRするわ
これで踊りどころじゃ済まないでしょう?
後はパラダルク本体にけしかけて集団暴行よ


 真白い肌と、褐色肌の美少女達。彼女達を周囲に侍らせた、豪奢な装いの男。あれが召喚魔王パラダルクか。
「潔いまでの好色家ね」
 感心半分呆れ半分。かの魔王の在り様を桐嶋・水之江(機巧の魔女・f15226)はそう評する。英雄色を好むとも言うのだし、力ある男ならば美少女を侍らせたくもなるということだろう。尤も、其が彼の力の一端であるとは水之江も理解しているが。
 それはそうとして。水之江はホールを歩み、かの魔王の前に立つ。
「お取込み中のところ失礼?」
「何だ、お前も猟兵か。全く、此方は忙しいというのに空気の読めぬことだ」
 そして早速声をかけた水之江に、パラダルクは険の立つ声音で応える。尤も、そのようなことを気に留める水之江ではない。
「あら、私はただ取引をしに来ただけなのに」
「ほう? 一応聞いてやろう、言ってみよ」
 などと用件を宣えば、パラダルクの方も興味を持ったか続きを促す。戦う以外の目的で訪れた猟兵、と見た為かもしれない。
「ええ、単刀直入に言うわ」
 促された水之江、その取引の仔細は何かと言えば――
「碎輝の居場所を教えてあげるから、この戦艦譲ってくれない?」
 まさかの碎輝を売る内容であった。猟兵の使命よりも何よりも己の欲求が最優先の彼女ゆえ致し方なし、とは言えようが。
「……………」
 さしものパラダルクも、あまりの取引内容に、暫し呆然としてしまった程である。が、気を取り直せば。
「……話にならんな。もとより、今執り行っている儀式さえ完遂できれば、奴の居場所は割り出せる。お前如きの力を借りるまでもない」
 当然と言うか何と言うか、拒絶の意を示す。其を受けた水之江はやや大袈裟気味に肩を竦めてみせ。
「あらそう、残念」
 断られる可能性は考えていたのか、あまり残念そうではなさげに応えてみせつつ、取り出すは機械杖。其を正面の竜王へと向ければ。
「それなら、力ずくで奪わせてもらいましょうか」
「……結局はそれか。無駄だ、お前は私に指一本触れることは叶わん」
 己の意志を告げると共に、機械杖が赤い波動を放ちだす。戦意を示す彼女の様子にうんざりした様子のパラダルク、正面の空間へとその手を翳せば。
 突如、パラダルク正面の空間に幾つもの光が集い、膨れ上がると共に形を変えて、やがて人の形を成し。光の消えた後に現れるは、白と黒、其々の色を纏う有角の少女達――
「……む?」
 だが、そこでパラダルクは訝しむ。思ったよりもドラグナーガールの数が少ない。己の周辺に存在する十属性を用いれば、もう少し数を作れた筈だが。
「ふぅん、水を無くしても生成自体は問題なくできるのね」
 機械杖を収めつつ己の行動の結果を分析する姿を以て、水之江はその為したる行いの意味を示す。機械杖で放った波動は即ち熱波。以て水分を蒸発させ、周辺から水の属性を喪失せしめたのである。
 十属性を混ぜ合わせ、以て肉体を錬成する。それがパラダルクの能力と予想した水之江だが、生み出されたドラグナーガールは数こそ減ったものの挙動自体は元からいたものと有為な差異が認められない。どうやら其々の属性単一のみでもドラグナーガールの創造は可能なようだ。
「でも、それでいいのよ」
 元より、これだけでパラダルクの能力を攻略できるとは水之江も思っていない。寧ろ、ドラグナーガールの存在は彼女にとっても必要な要素だ。
「ふん、何にしても無駄な足掻きだったな。――やれ」
 新たに生み出したものも含め、ドラグナーガール達を嗾けるパラダルク。命令に応え、少女達が一斉に水之江目掛けて殺到する。
「そう思うかしら? ま、見ていなさい」
 だが水之江は防御行動を取ることもなく余裕。負け惜しみを、と嘲るパラダルクの表情は、直後、驚愕の形へと変わる。
「――何!? お前達、何をしている!?」
 何故なら。水之江へ向けて嗾けたドラグナーガール達は、一人残らず跪き。これまでパラダルクへ向けていたのと全く同じ蕩けた視線を、水之江へ向けていたからである。
「貴方のハーレム、NTRせて貰ったわよ?」
 それは水之江がユーベルコードを以て散布したナノマシン。対象の脳へと入り込み、己への崇拝の感情を惹起せしめる精神汚染兵器。最早ドラグナーガールはパラダルクではなく、水之江の下僕と化していた。儀式の場で踊っていたドラグナーガールもまた然り。
「さ、皆。あの男は私の敵なの。やってしまいなさい」
「な、待て、き、貴様ら――!?」
 そして水之江の下した命令。元の主を攻撃せよとの命を、少女達は刹那の逡巡もなく承諾。パラダルクへと群がり、殴る蹴るの暴行を加えたのである。
成功 🔵🔵🔴

シズホ・トヒソズマ
ほう、碎輝に負けたと
なら対策できてるか試してあげましょうか

からくり人形は◆早業で◆操縦

UC発動
碎輝親分の力を使用
電流を放射開始し麻痺したドラグナーガールをバルで攻撃
これで麻痺させるスタン用技と思い込ませます

相手が大量に使ってきてもそれは全部弱い状態
転移前に対電流仕様にしたデザイアキメラの◆オーラ防御で防げます
成長する前にすかさずカウンターで電流を撃ったドラグナーガールをバルの◆スナイパー軌道変化弾でヘッドショット
または私自身がさっきから放射し続けて成長させた強力な電流を放ち弱い電流を弾いて焼き付くします

碎輝?
何の事ですか?
偶然ですよ

黄金竜に変身し飛翔
最大電流をパラダルクに背後の踊り子ごと放射


「猟兵共め、此処は行き止まりだと言っただろう。言葉を理解する知性も無いのかお前達は」
 対面したパラダルクの罵倒を受け流し、シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)が口を開く。
「あなたはかつて、碎輝に負けたと聞きますのでね」
 碎輝。その名を聞いたパラダルクの眉がぴくりと跳ねる。奴を知っているのか、と彼が問うより早く、シズホは既に動いていた。
「ちゃんと対策できているのか、試してあげましょう!」
 両手を大きく広げると共に、迸るは無数の紫電。周辺のドラグナーガール達を貫いた電撃は、彼女達にも大した傷は与えない。だが彼女達は全身をびくびくと痙攣させ、まともな身動きが取れない様子。今の電撃で感電し、肉体が麻痺したのだ。
 そんなドラグナーガール達を、シズホの傍らから飛び出した人形『バル』が二丁の拳銃より放つ弾丸で撃ち抜き倒してゆく。電流で敵を麻痺させるユーベルコードか。
「電撃を操るだけで碎輝を語るか。笑わせるな」
 鼻で笑うパラダルクの周囲、麻痺を逃れたドラグナーガール達がシズホ目掛けて電撃を撃ち放つ。それは彼女の放ったユーベルコードをコピーしたもの。ドラグナーガール達が一斉に放つことで、元に数倍する威力でもって彼女へと返ってくる――そんな恐るべき代物であるが。
「何の! デザイア!」
 それはシズホにとっても想定の内。呼ばわると同時、答えて飛び出した少女人形を基点に障壁が発生。シズホへ迫った電撃を弾き返した。
 そして電撃を放ったドラグナーガールには、バルが放った拳銃弾が撃ち込まれる。額を撃ち抜かれた少女達が、一人、また一人と倒れてゆく。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
 更に、シズホ自身は尚も電撃を放出し続ける。放たれる紫電は徐々にその出力を増し、感電したままのドラグナーガール達にも明確なダメージが刻まれだし。倒れて消失してゆく者も出始めている。
「何……? 電撃がだんだん強く……? まさか、貴様……!?」
 状況の変化に気付き、パラダルクの口から驚くような声が漏れる。成長してゆく電流、それはまさしく碎輝の力。何故、この猟兵が奴の力を持っている。
「貴様! この力を何処で手に入れた!!」
 新たなドラグナーガールを周囲の大気から生み出し、そこから電流を放ちつつ問い詰めるパラダルク。だが、生み出したドラグナーガール達もシズホの放つ電撃に焼かれ屠られるばかり。
「碎輝? 何の事ですか? 偶然ですよ」
 偶々同様の力を持つだけ、己と彼とは何の関係も無い。先程自分で名前を出しておいていけしゃあしゃあと言ってのけるシズホ、そんな彼女の姿が、徐々に変異を始める。肉体は膨れ上がり、背には竜の翼が生じ。肉体を黄金色の鱗に包んだ、その姿はまさしく――
「――碎輝そのものじゃないか!! その姿で無関係だと、ふざけるな!」
 あまりにも己の記憶にある碎輝そのものであったが故か、思わず激したようにパラダルクは叫ぶ。
『だから偶然ですって。――似たような力ではあるかもしれませんがね』
 シズホは尚も言ってのけながら、翼を一打ち、天井近くまで舞い上がる。眼下のパラダルク達を見下ろせば。
『だからこそ――これに耐えられないなら、どうせまた碎輝には負けるでしょうよ!』
 言い放つと共に、その身から最大出力に至った電流を放射。地上のパラダルクも、奥で踊っていたドラグナーガール達も、纏めて撃ち抜いていった。
成功 🔵🔵🔴

リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【POW】
※アドリブ等歓迎
※愛機搭乗

増長はお好きに
でも時間で戦う奴は他にも結構いたねえ♪
女の子の好みは参考にしたいかも?

◆先制
【ウィステリア】の異能侵蝕耐性を
【8】の『円環』概念で強化・延命して知識吸収を阻害
ビーム実弾複合機関砲で迫るD娘を退けつつ
【M・メモリ】の『ワープゲート発生源』で退避
※耐性限界寸前でウィステリアは直近のD娘諸共自爆

◆攻撃
オペ85番【LI・エクストリーム】を《瞬間思考力》で即時展開
「過去の侵蝕という概念」「自身の経験に対する時間操作」
「知識を吸収される因果」への多重強耐性と戦闘力を確保後
干渉妨害能力と【8】の『円環』概念を籠めた
【ユピテル】の気化弾頭でD娘軍を疑似無限焼却


 ガルベリオンのホール内に響く、重々しい歩行音。やがて姿を現したのは、闇蒼色の重装キャバリア『ナインス・ライン』。キャバリアがそのまま進入が可能な程に、ガルベリオンは巨大な艦であり、ホールもまた広大であるのだ。
「ほう、これはまた大仰なものを持ち出してきたものだ」
 現れた鋼鉄の巨兵を前としても、パラダルクは特に驚いた様子は見せず。何を持ち出そうが結果は同じ、と言わんばかりの様相。
『ま、増長は好きにすればいいさ』
 その方が足元を掬ってみせた時により愉快な顔が見れるから、とは口には出さず。リーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)はナインス・ラインのモニタ越しに戦場を見渡す。やはり目を惹くのは、そこかしこにいるドラグナーガール達。パラダルクの傍に侍るものの他にもホールのあちこちに姿が見える。そしてホール奥の祭壇めいた場所で踊るもの達も。
(なるほど、こういう子が好みなのかな)
 白の装いと黒の装い、二通りの姿に大別されるも一応の個体差はあるらしい。だが共通しているのは、いずれ劣らぬ美少女であるということ。こうした造形は、何かの参考にしたいかもしれない。
『こっちの仕事は、すぐ済むからさ』
 ともあれ、先ずは任務を果たすべきだろう。背部から四基のビットを射出、展開。ホール奥のドラグナーガール達へ狙いをつける。
「それも無駄だ」
 煩わしげにパラダルクが応えるのと同時に、彼の周囲のドラグナーガールが一気にその数を増やす。大気中の属性から生成したのだろうか、その数はホールを埋め尽くし入口付近のナインス・ラインに迫る程。
『おっと、先にこっちを処理するべきかな』
 しかしリーゼロッテはあくまで落ち着き払ってビットを操作。搭載された光学・実弾複合機関砲をドラグナーガール達目掛けて掃射。堪らず吹き飛んでゆくドラグナーガール達。
「足掻くな。どうせ結果は変わらんのだから」
 無駄な努力と嘲るようなパラダルクの声。其を証明するかのように、減った側から新たなドラグナーガールが補充され戦列に加わってゆく。
(最早奴はユーベルコードも使えぬ無力な輩。逆転の目は完全に潰した)
 そして増えたドラグナーガールはナインス・ラインを完全に包囲している。この方法で増やしたドラグナーガールが有する『ユーベルコードの使い方』の記憶を奪う能力も作用している筈だ。
『――と、そろそろかな』
 やがて、ビット群から漏れ出してくる魔力の漏出。なんらかの要因で壊れかけていると思しきそれを、其々にドラグナーガール群の中へと落とせば――直後に自爆。周辺のドラグナーガール達を道連れに消し飛んでいった。
「満足したか。ならば――」
 さっさと失せろ。そんなパラダルクの意志を示すかのように、ドラグナーガール達が翳した掌を一斉にナインス・ラインに向けた、その時。
『おっと、流れを換えるのはアタシ達さっ』
 明るい声でリーゼロッテが宣言したその直後。構えられた大型バズーカが、轟音と共にホール中央へ着弾。一帯を、猛烈な炎で染め上げる。
 その中に在ったドラグナーガール達も炎に包まれ瞬く間に燃え尽きていき、そして。
「ぐおおおぉぉぉぉぉ!? な、馬鹿な、何故、何故だ……!?」
 己もまた燃やされながら、それまでの余裕を完全に失って叫ぶパラダルク。それは、己が信じていた事項の多くが今、この瞬間に裏切られた為に他ならない。
 何故ドラグナーガールに触れられながらユーベルコードが使えたのか。あの鋼鉄鎧のみならいざ知らず、何故この場で燃える炎さえドラグナーガール化できないのか。
『悪いね、アンタに激烈に刺さるユーベルコードがあったものでさ』
 現在リーゼロッテが発動しているユーベルコードは、時間操作・因果改竄・概念侵蝕への強力な耐性を付与し、更にそれら干渉行動への妨害能力も強化するという代物。パラダルクが己を無敵と豪語する理由である『あらゆる事象のドラグナーガール化』『過去・未来の時間操作』を、奇しくも真向から対策していたが為だ。
『他にも時間で戦う敵が結構いたから作ったヤツなんだけど、まさかこんな処にここまで刺さる敵が居たなんてねえ』
 楽しげに笑うリーゼロッテ。物凄い形相で己を睨み上げるパラダルクを、さも楽しそうに見下ろしながら。
大成功 🔵🔵🔵

ガイ・レックウ
【SPD】で判定
『厄介だがやってみるしかなさそうだな…』

ユーベルコード【獄炎解放『爆心』】で能力を底上げしたあと【戦闘知識】でドラグナーガールとパラダルクの動きを観察し【フェイント】と【残像】を織り交ぜながら、【見切り】と【オーラ防御】で相手の攻撃に対処。
儀式のために踊るドラグナーガールを目指して突撃しながら【制圧射撃】をし、【鎧砕き】と【怪力】での【なぎ払い】や【鎧無視攻撃】で踊ってるドラグナーガールを攻撃するぜ!!


 目の前には無数の角持つ美少女達、そしてそれを統べる享楽の魔王。魔王は今でこそ煩わしげな視線を己へ向けているのみだが、既に何らかの手を打っているだろう事は理解できる。
 そして、破壊すべき儀式は更に先。ホールの最奥。つまり、目の前の魔王と少女達とを突破する必要がある。
「――厄介だが、やってみるしかなさそうだな……」
 短い思案の後、ガイ・レックウ(明日切り開く流浪人・f01997)は理解する。真向切り抜けるのみ、と。
「無駄と分かって尚試みるか。猟兵には往生際の悪い者しかおらんのか」
 呆れ返ったパラダルクの言には耳を貸さず、ガイは駆け出す。その速度はすぐに最高速へと至り、そして。
「――炎よ、我が身を包め!」
 叫ぶと共に、その手に構えし紅の妖刀より炎が溢れ、ガイの身に纏われる。其は呪詛を帯びる獄炎、ガイの命数を削る代わりに爆発的な加速を可能とする業。
 以てガイは更なる速度で疾走、儀式の場を目指す。そうはさせぬとドラグナーガールが立ち塞がるが。
「お前などに止められるか!」
 鋭く身を切り返し、捕まえんとするドラグナーガールの手を躱す。その先にいた次のドラグナーガールは右へ抜けると見せて左へすり抜けることで躱し、更にその次は残像すら残す動きで突破してみせた。
 自分からは攻撃せず、更に敵の攻撃をも確実に躱すガイ。今ドラグナーガールへ攻撃すれば、加速を実現するユーベルコードをコピーされる可能性がある。故に、体捌きやこれまでの戦闘経験から来る行動予測などで、着実にドラグナーガールの手を躱していたのだ。
 道を塞ぎにかかる敵の動きを見切り、時には炎をオーラとして纏って突っ込みこじ開けて。やがて魔王の前まで至る。
「――それで私を倒せるつもりか?」
 座したままのその男は、見下すようにガイを見上げる。仮にその状態でガイの攻撃を受けようと、無傷で凌げるという過剰な程の自身が滲む。
「試してみるか――と言いたいが、今はどうやらそんな場合ではないらしい」
 視線は油断なくパラダルクを見据えるが、意識は彼の更に先。ドラグナーガール達の踊る儀式の場。
「――今は、この場の勝ちを頂くとしよう!」
 跳躍、パラダルクの左側面を斜めに抜けて、其処に群れるドラグナーガールを飛び越えて。前方に見える儀式の場、ガイとの間に遮るものは無し。
「炎よ……」
 炎纏う紅の妖刀を構える。メガリスたる獄炎の刀は、封じられし炎をより一層熱く滾らせ、ガイの心身を苛む。なれどガイの心に乱れは無く。
「……! おのれ、狙いは其方か……!」
 そこでパラダルクがガイの狙いに気付く。彼の意志に応えたドラグナーガール達がガイの前に立ちはだからんとするが。
「……全てを、焼き尽くせ!!
 だがガイの動くが早かった。空中にて幾度も振るわれたる刀は幾つもの炎の剣閃を生み、其を衝撃波と成して、踊るドラグナーガール達を目掛けて撃ち放つ。無防備に踊り続けるばかりであった少女達は次々と斬られ、炎に包まれ倒れてゆく。
 直後、地上の少女達の動きが早まる。今の攻撃でガイのユーベルコードをコピーしたらしい。素早く儀式の場との間に立ちはだかり、進行を阻止する。
「邪魔をするなぁぁぁぁ!」
 そうとなれば最早遠慮は不要。翳した手から無数の獄炎を掃射、少女達を怯ませれば一気に肉薄。膂力を込めた大振りの横薙ぎで纏めて斬り倒す。
「ぐ……おのれ、調子に乗りおって……!」
 そうして儀式の場を荒らすガイの姿を前に、パラダルクは忌々しげに歯噛みするのであった。
成功 🔵🔵🔴

荒谷・つかさ
●POW対抗

これまた随分な能力だこと。
まあいいわ。どんな相手であろうと、私がやることは決まってるもの。

接触さえしてしまえば、ユーベルコードによる反撃を実質封印できる……確かに厄介な能力ね
ならばどうするか、答えは簡単よ
「ユーベルコードを使わずに戦えればいい」
要はユーベルコードに相当する、ユーベルコードでない戦闘手段を用意すること
私で言えば、持ち前の「怪力」(数値にして1404、完全特化)
これを活かした肉弾戦で以て展開されたドラグナーガールズを殴り倒し、奥の儀式も力ずくで滅茶苦茶にしてやるわ
ついでにすれ違いざまにパラダルクも一発殴ってやろうかしら

いいこと教えてあげるわ……「筋肉は裏切らない」のよ!


「性懲りもなくまだ来るか。猟兵には理でものを考えられぬ愚か者しかおらんようだな」
 呆れ返ったかのようなパラダルクの声。その姿は見えない。新たに生み出したドラグナーガール達によって、周りを余すことなく取り囲まれている為だ。
「これまた随分な能力だこと……」
 彼の言葉は気にも留めず、荒谷・つかさ(逸鬼闘閃・f02032)はホールの様子を眺めて肩を竦める。
 前方を埋め尽くすドラグナーガール達は、触れた者のユーベルコードの使い方の記憶を奪う力を宿すという。肉弾戦を旨とするつかさにとっては相当に相性の悪い相手。実質的に、ユーベルコード無しでの戦いを強いられるようなものだ。
 だが。
「まあ良いわ。どんな相手だろうと、私のやることは決まっているのだもの」
 拳を握る。力が篭る。一歩を強く踏み出せば、そのまま一気に走りだす。
 主の命令のままに襲い来るドラグナーガール達を前に、つかさは、拳を思い切り振りかぶり──

 ドラグナーガール群、その外縁部から、断続的に重い打撃音が響き始める。つかさが戦い始めたのだろう。
「ふん、単なる猪武者に我が僕の群れを崩せようものか」
 音のする方向へ一瞥すらくれることもなく、パラダルクは傍らのドラグナーガールの腰を抱き寄せる。既にあの猟兵はユーベルコードも使えぬ有象無象、暫くは暴れられようが、最終的にはドラグナーガール達が他勢を以て圧殺できよう。その結果を確信し、抱き寄せた褐色少女の首筋へ唇を寄せ──
「げはっ!?」
 突然の衝撃、思わず漏れる声。見れば、己の周りにいなかった筈のドラグナーガールの一人が何処からかぶつかってきていた。一体何処から。
 思わず視線を上向けたパラダルク、彼はそこに『理由』を見る。
「……なん……だと……?」
 それは、ある一点を起点としてドラグナーガール達が次々と宙を飛び頭上を流れゆく、冗談としか言えそうもない光景であった。

「せぇいっ! はぁっ! どぉりゃあぁぁぁっ!!」
 掛け声を一つ上げるたび、拳が、脚が振るわれ、其を受けたドラグナーガールがロケットじみた速度で吹き飛ばされる。真横であれば十数名のドラグナーガールを巻き込み倒れ、斜めであればそのままホールの宙を走る流れ星と化す。
 その主は言うまでも無く、つかさである。己の膂力を全開として、拳を、脚を振るう。彼女の攻撃は、ただそれだけである。それだけで、充分なのである。
 つかさの膂力は、鍛えに鍛え続けたその結果として、計り知れないレベルにまで到達している。猟兵の中にはユーベルコードで己の腕力を一時的に強化できる者もいるが、最上位クラスの猟兵がそれをやったとしても尚つかさの腕力には及ばない。
 即ち。彼女の膂力は最早、ユーベルコードに匹敵する領域にまで到達しているのだ。
 そしてそれこそが、今この状況に対する彼女の回答──
「ユーベルコードが使えないなら! ユーベルコード並の腕力で戦えば良い! それだけよッ!!」
 振り抜いた拳が、また一体のドラグナーガールを殴り抜き、砲弾じみて吹き飛ばす。
 吹き飛んだ先には儀式の場。腕力によって飛翔する質量弾と化したドラグナーガールは、儀式場にて踊っていた少女達を次々と巻き込み薙ぎ倒し、その場の設備にまで激突しこれを半壊せしめた。
「……馬鹿な。馬鹿な……! この私が、無敵の私が、こんな力馬鹿一辺倒の輩に……!?」
 頭上を流れるドラグナーガール流星群、地上の儀式を蹂躙せしめし筋肉マスドライバー。単純な腕力で己の力が攻略されゆく様を、パラダルクはただ呆然と眺めるしかできなかった。
 だが、それは同時に、ユーベルコード封じも、ドラグナーガール化も通用しない、パラダルクにとって極めて相性の悪い戦法でもあったのだ。
「──一つ、いいこと教えておいてあげるわ」
 そこに声。気付けば、つかさはドラグナーガールの群れを薙ぎ倒し、竜王の目の前にまで到達していた。
「な、貴様、まさか、やめ──」
「例え、ユーベルコードが裏切っても!」
 踏み込む。拳を振り上げる。享楽の王の鳩尾に、超越級の膂力がありったけ叩き込まれる。
「──『筋肉は裏切らない』のよ!!」

 その、圧倒的な筋肉理論により。
 パラダルクもまた、ガルベリオン大ホールの宙を駆ける一条の流星と化したのである。
大成功 🔵🔵🔵

雪・兼光
●SPD
御託は良い
てめぇの個人的復習に興味はねぇんだよ
退場してもらおうか

★先制対策
ユーベルコードを使用にない
受けとたユーベルコードを使うなら使わなければ良いんだよ

さぁ、お掃除開始だ
ドラグナーガール達の攻撃は、第六感と見切りを使って可能な限り避けまくる、ドラグナーガールを蹴り入れて体制を崩すでスキを作って縦にするのもわるくねぇな

攻撃は2回攻撃と範囲攻撃と乱れ打ち、を使用して攻撃する
近距離時は暗殺と零距離射撃と部位破壊で攻撃する

ブラスターが駄目になったらロングボウに持ち替える

ユーベルコードが使えないぶん火力は期待できねえが確実に一体ずつつぶす


「全く、性懲りもなく何度も何度も。私は忙しい、見て分からんか」
 苛立たしげな様子さえ見せながら、魔王パラダルクは傍らのドラグナーガールを抱き寄せる。
「そもそも、お前達に私を倒すのは不可能だと――」
「御託は良い」
 その上で何やら語りだしたパラダルクだが、対峙する猟兵――雪・兼光(ブラスターガンナー・f14765)の一言が其を断ち斬る。
「てめぇの個人的復讐に興味はねぇんだよ。退場してもらおうか」
「……思い上がりも甚だしい」
 更に言い放った兼光に対し、パラダルクの瞼がひくひくと震えたように見えた。兼光の発言のどれかが随分と腹に据えかねるものだったらしい。
「やれ。彼奴に身の程知らずの報いを与えよ」
 下された命令に応え、周囲へ侍っていたドラグナーガール達が兼光を目掛け駆け出す。対する兼光は冷静に其を見据え。
「さぁ、お掃除開始だ」
 愛用のブラスターを引き抜くと同時、真正面のドラグナーガールへ狙い定めてトリガーを引く。放たれる熱線が竜人少女を撃ち抜き、仕留めてみせる。
 熱線は立て続けに乱れ撃たれ、迫るドラグナーガール達を次々と撃ち抜いてゆく。熱線を掻い潜り兼光への肉薄を果たす者もいたが。
「邪魔なんだよ!」
 迫ると同時に前蹴りを叩き込み、よろけさせ足を止めさせる。後続のドラグナーガールも立ち止まった彼女に足を止めさせられた処に、放たれたブラスターが二人の致命部位を諸共に撃ち抜いた。
「ぬおっと!」
 二人を仕留めたことを確かめた直後、兼光は右前へと跳躍。一瞬前まで己が居た場所を、別方向のドラグナーガールが放った魔力弾が通過していった。
「貴様、ユーベルコードを使っていないな」
 其処にパラダルクの声。彼はドラグナーガール達に対し、誰か一人がユーベルコードを受けた場合に全員がそのユーベルコードを一時共有可能となる効果のユーベルコードを施している。戦闘が始まって暫く経つにも関わらず、ドラグナーガール達の攻撃に変化が無い、ということは。
「おうよ、受けたユーベルコードを使うってなら使わなければいいんだよ」
 更に二人のドラグナーガールの頭を撃ち抜きながら兼光は応える。それが彼の対パラダルクの策。己の愛用する得物と培った技能のみにてこの場を切り抜けることを彼は決意したのである。
「――舐められたものだ」
 再び怒気の滲む声。直後。
「――ぐっ!? ちぃ……っ!」
 不意に放たれたドラグナーガール達の魔力弾。咄嗟にブラスターを掲げ防ぎ止めるも、その一撃を受けてブラスターから火花が散り出す。これは一度修理せねば使えないか。
「思い上がるのはそこまでだ。貴様はこれで……」
 厄介なブラスターは封じた。ならば後取り囲み袋叩きにするだけ――そう確信しパラダルクは次の命令を下さんとするが。
「なら今度はこっちだ」
 対する兼光は平然と。否、多少の動揺はしているかもしれないが、それでも心は乱れない。構えるは長大なる弦に魔力の矢を番え弓引く姿。
 引き絞った弓矢が狙うは、パラダルクの更に向こう、舞い踊るドラグナーガール――
「ユーベルコードが無くったってな、この程度なんてこと無えんだよ」
 言い放つと共に放たれた矢が、踊る少女を撃ち抜いた。
大成功 🔵🔵🔵

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
あまりに凄まじい相手ですが、やってみましょう。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FIS』の瞬間移動を使い上方外壁ギリギリまで移動し、少女達の来る方向を制限しますぅ。
そして『FMS』のバリアと『FGS』の重力壁、『FAS』の障壁に『FXS』の結界を多重展開しますねぇ。
相手の強さを考えれば破られるでしょうが、性質の違う多重の守りを破るなら手数と時間は必要になりますので、【UC】発動まで稼げれば。
間に合わなければ『FIS』の転移を繰返し少女達の隙間を移動、更に時間を稼ぎますぅ。

そして【虚籃】を発動、戦場全体に『超振動による崩壊』を発生させ、儀式の場ごと少女達を纏めて叩きますねぇ。


「あまりに凄まじい相手ですねぇ……」
 対峙する魔王、傍らの少女を弄ぶに徹している状態でも感じる力の程に、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はその豊かな身を震わせる。多くの強大なオブリビオンと対峙してきたるこるだが、このレベルの敵はそう多くない。
「力の差を理解して尚、立ち向かおうというのか。理解し難いな」
 それでも逃げる素振りを見せないというなら、そういうことなのだろう。呆れたように呟くパラダルク。その周囲に、次々と新たなドラグナーガールが湧き出るように現れだす。
「それでも、私達はこの先に行かねばなりませんからぁ!」
 意志を言葉として発すると共に、四肢に嵌めた戦輪が回転、るこるの身を空中へ浮き上がらせる。ドラグナーガールとの接触を回避しつつ、ホール上方から攻撃を仕掛けようというのか。
「させるものか。やれ」
 その狙いを推測したパラダルクはドラグナーガール達に命令を下す。応えた少女達は魔力弾を一斉射、空中のるこるを撃ち抜かんとする。
「なんのぉ!」
 なれどるこるも守りの備えはしている。銀盤にて形作る光の障壁、オーラの翼が為すオーラの障壁、重力結界、状態治癒結界。己の有する祭器群を用いた多種多様の守りにて、浴びせられる魔力弾を打ち消し、或るいは弾き飛ばす。ドラグナーガールは数こそ多いが、個々の実力は極端に高くはない様子。
「ふん、この娘共の攻撃を凌ぐか。ならば」
 それに対しても、大したことなさげに呟くパラダルク。そしてその直後。
「……! きゃうぅぅっ!!」
 猛烈な衝撃に、るこるの身が撃ち上げられ。そのまま天井へと叩きつけられたのである。
「くぅ、流石に凄まじい力ですねぇ……!」
 己の状態を確かめつつ、戦慄げに呟くるこる。其を為したのは即ち、眼下のパラダルク。繰り出されたその攻撃は、るこるの身を守る多様な防御障壁、その全てを一撃のもとに吹き飛ばしてみせたのだ。るこる自身に対しては、その身を吹き飛ばす程度の威力しか残らなかったが。
「これが力の差というものだ。理解したならば疾く此処より去れ。去らぬならば――」
 当のパラダルクは、自ら示した己の力を以て、るこるを追い詰めたと判断したらしい。最後通牒のつもりかそう言い放ちつつ、その瞳になんらかの力を輝かせるが。
「その必要はありません。――間に合いましたのでぇ」
 るこるの回答に、思わず一瞬呆けたような反応を見せ――直後。
「――ぬおおおおおお!!?」
 パラダルクの口から、驚愕の叫びが発せられる。突如発生した猛烈な地震――否、空間の超振動のためだ。
 あまりにも凄まじいその振動は、内部の物質に対する崩壊現象をも誘発する。パラダルク自身は耐えられるものの、周りのドラグナーガール達は次々と肉体を崩壊させ、瞬く間にその数を減らしてゆく。儀式の場で舞い踊っていたドラグナーガール達も、また然り。
 るこるの防御行動は、全てこのユーベルコードを発動する時間を稼ぐ為のもの。パラダルクの強大なる力を前としても、このユーベルコードの発動まで持ち込めば目的は果たせる。そう考えたが故に。
「このまま、儀式自体叩かせて頂きますよぉ……!」
 るこるは尚もユーベルコードを緩めない。眼前の強大なる享楽の王、その目論見を叩き潰す為に。
成功 🔵🔵🔴

アレクサンドラ・ヒュンディン
碎輝さんにご執心なイケメン…
そういうの、嫌いじゃないです…

対処には、【肉体改造】して筋力を思い切り強化、武器を付けた腕の【怪力】を持って投げ飛ばし、自分の周りのスペースを確保していきます…
どんな属性からでも出てくるなら、純粋なパワーである『無属性』、あるいは体に満ちる『エネルギー属性』で対抗していきます…

【継戦能力】で戦い、再行動による攻勢が切れたら【狂解犬現】発動

一気に増したスピードでドラグナーガールとパラダルクを振り切り、踊っている方へ向かいます
時間いっぱいまで踊っているガールたちを倒し続け、敵の妨害も強化されたスピードで躱していきます

悪いけど、もう少し思いを募らせていてください…


「碎輝さんにご執心なイケメン……そういうの、嫌いじゃないです」
 これ程までの大掛かりな儀式を以て、碎輝の居場所を探し出そうとしているパラダルク。其処に何等かの大きな感情を見たか、アレクサンドラ・ヒュンディン(狗孤鈍狼・f25572)はそんな感想を漏らす。
「……何やら良からぬ勘違いをしているようだが。私が碎輝を探し出そうとしているのは、かつての雪辱を果たす為だ。それ以上でも以下でもない」
「屈辱から始まる関係性……それもまた、王道だと思います」
 その誤解は放置できないと見たようで、パラダルクは態々否定にかかる。だが彼は知らない。こういうものは兎に角、同性の存在へ何らかの感情を抱いた時点で成立してしまうものであることを。
「……ええい煩わしい。お前達、あの腐った女を駆除するがいい」
 早々に修正を諦めたパラダルクは、戦場に在る属性を変換しドラグナーガールを生成。元から在る者達と併せ、アレクサンドラへと嗾けてゆく。
「そうはいきません……」
 四方からアレクサンドラを押し包みにかかるドラグナーガール、だが彼女は左右の腕にそれぞれ竜少女の腕や脚を掴むと、そのままホール上空目掛けて投げ飛ばしてしまう。そして即座に次の少女達を掴めば、また同様に。
 文字通り迫る敵を千切っては投げ、千切っては投げと退けながら、アレクサンドラは己の在るスペースを確保してゆく。森羅万象をドラグナーガールと化さしめるというパラダルクとて、純粋なパワーや肉体に満ちるエネルギーにまでは手を出せまい、と信じて。そしてそれは、どうやら正しいようであった。
「力任せに退けるだけか。そんなもので私を倒せるつもりでいるのか」
 呆れたようなパラダルクの声。なれど、ドラグナーガールの生成と行動力増加を齎した彼のユーベルコードの効果は最早切れようとしている。そして。
「あなたではなく……あなたの願いを、退けます……」
 アレクサンドラがそう応えた直後。彼女の肉体がみしり、と音を立てて膨れ上がる。大気の振動が稲妻を走らせ、重々しき音を響かせる。彼女は今、己に宿る獣の血を全開にしようとしていた。
「ぐぅぅぅぅ……わおぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!」
 雄叫びを上げた、その直後。弾丸じみて走り出したアレクサンドラは、立ち塞がる何人ものドラグナーガールを蹴り倒し踏み躙り、更には跳躍することで飛び越える。目指す先は無論のこと、儀式の場だ。
「ちぃっ、貴様もか! お前達、奴を止めろ……!」
 意図に気付いたパラダルクはドラグナーガール達に阻止を命令するも、捕まえようとすれば即座に投げ飛ばされ、立ち塞がっても蹴り倒され、とその悉くは大した妨害を為すこと叶わず。
 1分もかかることなく儀式の場へと到達したアレクサンドラは、強化された狂暴性と身体能力のままに暴れ回り、何体ものドラグナーガールを薙ぎ倒し叩き潰し、儀式の進行に深刻なダメージを与えてゆく。
「悪いけど、もう少し思いを募らせていてください……」
「だからそういうものではないと言っている!!」
 発動から112秒後、アレクサンドラは意識を失う瞬間にそう言い残した。パラダルクの反論は意識が無いため届かなかった模様。
成功 🔵🔵🔴

カシム・ディーン
機神搭乗
女の子を発生させて侍らせるとかとんでもねー変態ドスケベドラゴンだなてめー
「本音は?」
面白すぎる能力だから寄越せコラ

後…お前帝竜だな?
帝竜眼がお前を見ているぞ?

【情報収集・視力・戦闘知識】
ガールの軍勢の陣形と立ち位置
踊ってるのとパラダルクの位置捕捉

対SPD
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠蔽
更にUC自体が対策
これは此奴にのみ効果を発揮するんでな?
UC発動
【空中戦・弾幕・念動力・スナイパー】
超高速で飛び回りながら念動光弾を乱射して踊ってるのを全力で迎撃
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
踊るガールを薙ぎ払いながらパラダルクに接近
鎌剣での連続斬撃から
眼球強奪!


 ホールに響き渡る重厚な歩行音。憂鬱げなパラダルクの視線は、ホールへと踏み入ってくる黒銀の機神の姿を認めていた。
『女の子を発生させて侍らせるとかとんでもねー変態ドスケベドラゴンだなてめー!!』
 遭遇一番、機神から放たれたのはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)のやたらめたらに力強い怒りの叫びであった。いや、そこに籠る感情は果たして怒りであっただろうか。
『本音は?』
 機神に宿る少女人格の声が問えば、その答えは。
『面白過ぎる能力だから寄越せコラ!』
 寧ろ羨望が強かったらしい。
「馬鹿も休み休み言うが良い。この力は私が長きに渡る探求の果てに編み出したるもの。お前如き愚物に易々渡せようものか」
 対するパラダルクの回答は当然と言うべきか拒否。尤も、カシムも本気ではなかったらしく。
『まあ良いや、それより――』
 あっさりと諦めるのに代わり、搭乗する機神がパラダルクを睥睨する。その視線が幾重にも重なっていることを、彼は直感した。
『――お前、帝竜だろ。帝竜眼がお前を見ているぞ?』
 それは彼がかつて帝竜ワームより奪取した眼球に、数多の帝竜達の眼の魔力を集積した竜神兵器。故にこそ、相応の力ある竜に反応するのであろうか。
「――であれば、何だ?」
 問いには肯定も否定もせず、更に問い返すパラダルク。既に周囲のドラグナーガール達が、彼に代わって戦うべく前に出ている。
『それは勿論――』
 カシムの応えると共に、鎌剣を構える機神。その姿が、ホールの風景に溶けて消えつつある。光学迷彩を付与したのだ。
『――お前の眼も、頂かせて貰う!』
 そして宣言と同時。鋼鉄の突風が戦場を駆ける。何人ものドラグナーガールが斬り裂かれ、血飛沫を遺して塵と化してゆく。
「増上慢極まりないな。だが――」
 なれどパラダルクは悠然と見えざる突撃を回避。空中へ向けて視線を流せば、ドラグナーガール達へ攻撃を命令せんと思念を巡らす。
「――何? このユーベルコード……まさか」
 だが、其処で気付く。今のカシムはユーベルコードを起動した状態、故にドラグナーガールの誰かが彼の攻撃を受ければ、即座に全員がそれを使用可能となる。その筈だったが。
『残念でしたー☆ ご主人サマはもう、メルシーしか眼中にないんだもんねー☆』
『違ぇよ』
 姿見えぬ機神から響く、場違いとすら言えそうな程に明るい少女の声。だがそれは戦術的な意味において事実。カシムが行使しているユーベルコードは自身ではなく、自身の相棒たる機神『メルクリウス』のみを強化するもの。そうでなくとも、大元のユーベルコードの時点で何等かの機体へ搭乗することが前提となっている代物だ。生身で戦うドラグナーガールに使いこなせるユーベルコードではない。
「ちっ、面倒極まりない……っ!」
 唸るパラダルクの視界を、無数の念動光弾が埋め尽くす。メルクリウスから放たれたそれらはホール全体へ絶え間なく降り注ぎ、ドラグナーガール達を次々と吹き飛ばしてゆく。無論、儀式の場で踊っているものも含めて。
『後は、お前の眼だけだ!』
 光弾の雨と共に、メルクリウスがパラダルク目掛けて突撃。光弾から生み出されたドラグナーガールを鎌剣で薙ぎ倒し、怒涛の連続斬撃にてパラダルクへ迫り行く。
「お、おのれ、調子に乗るな……がぁっ!?」
 体捌きを駆使して迫る刃を躱すパラダルク。実力は卓絶している筈だが、己の絶対性を奪われた動揺故にか防戦一方。そして上がる悲鳴、右目から噴き出す鮮血。
『お前の右目、確かに頂きましたよ』
 鎌剣の先端、見事なまでに原型を残した眼球と、其を奪われた竜王とへ交互に視線を向け。カシムは目的達成を宣言したのである。
大成功 🔵🔵🔵

御狐・稲見之守
ふむ、忙しいところ失礼仕った。
碎輝ならワシ知っているゾ。知ってる知ってる。
お前さんの知ってる姿とはちょい違うかもじゃが
別の世界で戦ったことあるし、今ここに呼べるナ。

[WIZ][化術][催眠術]で碎輝をそっくり再現し本物と思い込ませる。
――そら、ご指名じゃゾ。

『昨日より今日、今日より明日。俺はどこまでも強くなる……誰だお前?』
『あーちょっと待ってくれ、今お前のこと思い出せそうなんだ』
『パラダルク、パラダルク……あっ、今なんか思い出したかもしんない』

とまあ、先制UCでドラグナーガールの軍勢を呼ばれても
碎輝の偽物で時間稼ぎ兼囮にしておく。

さて、そのすきに儀式してるドラグナーガール達のトコに行って
[UC管狐召喚][式神使い][生命力吸収]――管狐を放ってその精気を喰らわせることとす。
ふふっ悪戯はほどほどにナ。


アリス・セカンドカラー
お任せプレ。

ヤッテルことがほぼ私で草、え、こいつ別の世界線の私とかじゃないわよね?
えー、過去と未来を掌握したってドヤ顔ってるところ悪いんだけど、それ、結界術で時間質量の境界を分ければ私にも可能なのよね。
リミッター解除、限界突破、オーバーロード。サイキックヴァンパイアとしての封印を解く。私の本分は寄生だ、ユーベルコードなどおまけにすぎぬ。使い方の記憶を吸収されようが、私が宿主にするか宿主にされるかなど些細な問題でしかない、一つになることに変わりはないのだ。
そもそも私の記憶、つまり精神そのものが一種のトラップ魔術(多重詠唱、罠使い)である。下手に吸収すれば頭セカンドカラーになることうけあいだ。
ま、多重詠唱結界術で位相ずらし、大軍に呑まれたタイミングで過去と未来の境界を分け時間停止(時間稼ぎ)。化術肉体改造でドラグナーガールに寄生(降霊)するわ。
そして、感染の呪詛で増える増える私は増える。寄生先を増やすはサイキックヴァンパイアの生存技法(サバイバル)よ。
えっちなのうみそおいしいです❤


「うぐ……何故だ。何故、無敵の筈の私が此処まで……」
 先の猟兵に抉られた右目を何とか修復したパラダルク、だがそれ以上に精神的なダメージの方が深刻な様子であった。元々有する享楽の力、そして過去と未来に干渉する力。これらを具えた己は無敵。その筈だったのにと。
 そんな彼の慰めとなろうとしてか、何人ものドラグナーガールが彼に寄り添う。褐色の、黒いドレスを纏ったドラグナーガール『アンヘルブラック』が、彼の頬へと口づける。
「ヤッテルことがほぼ私で草」
「お主も好き者じゃナ」
 と、其処に聞こえてきた会話。パラダルクが視線を向ければ、其処には洋と和其々の装いに身を包む二人の少女の姿。共に猟兵であろう。
「……何度も言わせるな、私は忙しい。ここは行き止まりだ、他を当たれ」
 対するパラダルクは、これまで何度も告げてきたその言葉で二人を追い返さんとする。告げる口調には何処か疲労が滲むが、その後に巻き起こる事象を鑑みれば、この時点ではまだ余裕のある状態であったと言えよう。何故なら。
『悪いけど、そういうわけにもいかないのよね』
「!?」
 返って来た言葉は、あろうことか彼の傍らのドラグナーガールの口から発されたのだから。それがこの下僕少女の言葉でないことは彼にとって明らかだ。
『過去と未来を掌握した、ってドヤ顔ってたみたいだけど。それ、猟兵の中にも出来るコ何人もいるのよね。勿論、私も』
 続けて発される言葉。パラダルクの視線の先の猟兵達のうち、薄笑みと共に彼を見返す洋装の少女――アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗のケイオト艶魔少女・f05202)がその主と悟る。
「少し時間に干渉が可能な程度で私を超えたつもりならば、認識が狭いと言わざるを得んな。それに、私の力は時間ばかりではない」
 呆れた様子のパラダルク。彼に従うドラグナーガール達の視線が、一斉にアリスへと向けられる。
「大方、お前が用いたは精神支配のユーベルコードだろう。ならば、お前もこの娘達と同じ――我が下僕としてくれよう」
 いずれかのドラグナーガールが受けたユーベルコードは、直ちに全てのドラグナーガールに共有される。その全てが、アリスに向けて繰り出されんとして――
「ああ、忙しい処に失礼仕った理由なんじゃがナ」
 と、その時。不意に今一人の少女が口を開く。和装の妖狐少女――但し生きたる年月は見目の印象より遥かに長い。御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)である。
「碎輝ならワシ知っているゾ。知ってる知ってる」
 稲見之守の口から出たその名に、パラダルクの眉がぴくり、と跳ね。既にアリスは仕済ませたと確信した故か、意識と共に視線を稲見之守へと向ける。
「お前さんの知ってる姿とはちょい違うかもじゃが、別の世界で戦ったことあるしナ」
「……それで何だ。場所を教えてやるからこの場を譲れ、と?」
 薄笑みと共に尚も語る稲見之守へ、訝しむように問うパラダルク。先に別の猟兵が同様の取引を試みてきたことを踏まえているようで、既に周囲には追加で生み出したドラグナーガール達が控えている。何を仕掛けてこようと即座に反撃できる、そんな構えであったが。
「いやいや、それには及ばぬよ。――今ここに呼べるでナ」
「!?」
 そこで返ってきた答えに、パラダルクは思わず驚愕を示す。奴をこの場に呼び寄せるなど、猟兵如きに可能なのかと。
「百聞は一見に如かず。真偽はお主の目で確かめるが良いゾ」
 パラダルクのそんな反応に、稲見之守は笑みを深めつつ両手を前へ。
「――そら、碎輝よ。ご指名じゃゾ」
 柏手が如く手を叩けば、直後に轟くはけたたましき雷鳴。そして天井から一直線に地面へと降り落ちる紫の落雷。その光が退いた後に現れた、その姿こそ――
「なん……だと……!? 貴様、貴様は……!?」
 更なる驚愕にパラダルクの眼が見開かれる。黄金の矛を携え、双角を具える金髪の少年。全身から紫電を滾らせるその姿、何よりも。
『昨日より今日、今日より明日! 俺は、どこまでも強くなる……!』
 虫唾の走る程に青臭いその信念を臆面もなく語る男。間違いない、そいつは――!
「……碎輝ィィィィィィ!!」
 端麗なる貌を憤怒と憎悪に染め。パラダルクは吼える。その男こそ、かつて己を敗北の屈辱に塗れさせた、あの――
『……誰だお前?』
「!?」
 が、直後に当の碎輝から返ってきた一言に、愕然と目を見開く。まさかこの男、己のことを忘れていると……?
「馬鹿な!? 私のことを忘れたなどと!? パラダルクだ! かつてお前と――」
『あー、ちょっと待ってくれ。なんか、なんか出てきそうだ』
 問い詰めにかかるパラダルクを制し、碎輝は蟀谷抑えて考え込む仕草を見せる。
『パラダルク、パラダルク……』
 考え込む碎輝。苛立たしげに見守るパラダルクであったが――ふと、そこで一つの考えが浮かぶ。先程、ドラグナーガール達がアリスからコピーした精神支配ユーベルコードだ。これを利用すれば、碎輝の記憶を蘇らせた上で屈服させることが可能なのでは、と。
 早速ドラグナーガールの一人に命じ、ユーベルコードを行使させる。だが次の瞬間、ドラグナーガールががくがくと身体を痙攣させた!?
「な、何だと!?」
 何が起きた、と困惑気味に驚くパラダルク。暫し全身を痙攣させた少女、その震えが止まった、その直後。
『理解してなかったのね、このユーベルコードの本質を』
 主を振り向いたドラグナーガールは語る。アリスの声で。パラダルクの表情により深い困惑と驚愕が刻まれる。馬鹿な。この娘は先程ドラグナーガール達に精神を破壊されたのでは――
 先程までアリスがいた場所を見て、愕然とする。其処に居たのは、先程までとは明らかに対象の異なる蕩けた瞳のドラグナーガール達、そしてその中心に在る――
「私は宿主へ経済的、社会的、精神的、肉体的に寄生するサイキックヴァンパイア。そう、あくまでも本分は寄生なのよ」
 アリスは語る。寄生という目的を達成する手段は数多あり、ユーベルコードもアプローチの一つでしかない。そしてその本質とは『一つになる』こと。一つに溶けあってしまえば寄生する側がどちらであろうと関係は無い。それが何を意味するかといえば。
『『『今や、私達全員がアリス・セカンドカラーということよ』』』
 アリスを囲むドラグナーガール達が一斉に口を開く。そう、先程一斉にアリス目掛けてコピーしたユーベルコードを行使した彼女達は、即ち全員が自らアリスと『一つになって』しまったのである。
「ば、馬鹿な……!? 私のドラグナーガール達が……!? だ、だが理屈が分かれば……」
 愕然としつつも、そういうユーベルコードであると理解できれば活用もできる。碎輝にドラグナーガールの精神を寄生させれば、己の思うがままに――
「……何?」
 効かない。精神が圧倒的に強固とかそういう問題ではない。そもそもこの碎輝には『精神が無い』――!
「おっと、気付かれてしもうたナ。じゃが、今の今まで騙されてくれたなら十全十全」
 掻き消える碎輝の姿。代わって響いた稲見之守の声は――儀式の祭壇から聞こえてきた。
「その碎輝は、ワシの化術で以て生み出した幻のようなモノ。念の為催眠も仕込んだとはいえ、面白い程にがっつり騙されてくれたナ」
 稲見之守の種明かしに、パラダルクは最早呆然とするしか無かった。こんな単純な謀りに引っかかってしまったのか、と。だが、それだけではない。
「おかげで此処で踊っておった娘子共は全滅。お主の企みとやらはご破算という訳じゃナ」
 肩の上でゲップをする管狐の喉元を指先で擽りながら愉快げに稲見之守が言った通り。儀式の場にて儀式の舞を踊っていたドラグナーガール達は、最早一人とて残っていない。即ち、儀式は失敗――彼の敗北である。
「き、貴様、貴様らァァァァァァ!!?」
 怒りか、嘆きか、屈辱か。様々な感情が綯い交ぜとなったかのような叫びを上げるパラダルク。せめて彼女達だけは倒さんとばかりドラグナーガール達を嗾けようとする――が。
『悪いわね、こっちももう私の寄生先よ』
「!!?」
 傍らのドラグナーガールからアリスの声。再度驚愕するパラダルク。先程までは無事だった筈のドラグナーガール達がいつの間に。
『言ったでしょ? 過去と未来に干渉するコトは、私にだってできるコトって』
 即ち、結界を以て過去と未来の境界を分けることで時間を停止、その間にドラグナーガール達の精神へ寄生したのである。後は感染の呪詛で増殖すれば、彼女達も最早立派なセカンドカラー……というわけだ。
「さてさて、後は悪戯小僧へのお仕置きじゃナ?」
『サイキックヴァンパイアの手練手管、あなたにも味わってもらいましょうか』
 迫るドラグナーガールズ(中身アリス)と管狐の群れ。パラダルクは完全に包囲され――
「待て、貴様ら、やめ、やめろ、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」
 飛び掛かった彼ら彼女らによって、それはもう大変なことになったらしいとか、そうでもないとか。

『『『うふふふ、えっちなのうみそおいしいです♪』』』



 その後、なんやかんやでパラダルクは包囲を脱出。グリモア猟兵の言葉通り殲滅は叶わなかったものの、敗走へ至らしめることには成功した。
 これ程の存在、果たして殲滅に至り得る日は来るのであろうか――そんな疑問は残るものの、一先ずこの場の勝利を得たことは事実。
 以て、ガチデビルを守る結界は失われようとして――7thKING WAR、次代のデビルキングを巡る戦いは、最終局面へと移行してゆくのであった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2022年05月15日
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