殲神封神大戦⑩~破滅の侵攻と希望の狼煙
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「まさか本当にクロムキャバリア出身だったとは……」
さすが(?)のステラ・タタリクス(紫苑・f33899)もびっくりである。
そんなわけでグリモアベースでステラが集まってくれた猟兵たちに告げるのは、殲神封神大戦の新たな局面。
「オブリビオンマシン『哪吒』が行動を開始しました。同時に封神武侠界がカタストロフ一歩手前です」
どういうことなの。とツッコミたかった諸氏もいるかもしれない。しかし、事態は限りなく深刻だったし、ステラの顔も真面目だった。
「正確には哪吒がカタストロフを振り撒こうとしているのです」
ただし、本来のカタストロフとは少し違う『炎の破滅』ではあるのだが……だからといって何の安心もない。
「クロムキャバリアの世界をよくご存じの方にはこう言った方が通りがいいでしょうか? 『殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)』です」
もちろん殲禍炎剣そのものではない。だが、哪吒の持つ兵器・攻撃衛星『九竜神火罩(きゅうりゅうしんかとう)』は。
「打ち上げられた後、衛星軌道上から無限にレーザーを放ってきます。一度攻撃を開始したが最後、封神武侠界にこれを防ぐ手立てはありません」
ゆえにこの殲禍炎剣にも似た大量殺戮兵器の打ち上げは絶対に阻止しなければならない。
「そのために。皆様には建業の都を破壊しようとしている陸戦量産型『哪吒』らを倒していただきたいのです!」
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ステラが言うには、哪吒は建業の都を九竜神火罩の打ち上げ地としたらしい。
「その前段階として、まず建業の都を破壊しようとしています」
ただし、今現在、哪吒は九竜神火罩の運搬及びエネルギーチャージで手が離せる状況ではない。
「そのため、自身の代わりに陸戦量産型『哪吒』を投入して占領。これより都を破壊する模様です」
そして全ての準備が整った後、万全の態勢で九竜神火罩を打ち上げる、というわけだ。
「この『万全』を崩します。つまり、一角を担う陸戦量産型『哪吒』を殲滅するのです」
もちろん哪吒本体と九竜神火罩という問題は残るが、打ち上げできなければ当面の危機は回避できる。その間に哪吒本体を倒せばいい。
一刻も早く、陸戦量産型『哪吒』を殲滅して建業の都を解放することが今回の任務だ。
「とはいえ、体高5mの哪吒を模した陸戦量産型『哪吒』の大軍勢と戦うには、いかに皆様と言えど生身では苦戦するはず」
それは単純に体格と物量の差でもあるし、市街戦という環境もある。時間の限りが無ければ。対キャバリア戦とて猟兵には特に問題の無い話ではあるが、今は速さが重要だ。
もちろん高威力広範囲大量破壊兵器を使えば一瞬かもしれない。しかし、その場合、建業の都も巻き込まれるだろう。結果的に敵に利する行為となりかねない。
これに対する策はひとつ。
「皆様のキャバリアを持ち込んでください」
その上で市街戦を挑む。戦闘の余波で多少、街中が壊れるくらいは致し方ない。陸戦量産型『哪吒』の機体特性を見抜いた上で戦いに持ち込めば、市街戦でも有利に運べる可能性が高い。
後は、多数のオブリビオンマシン相手にどう戦うか、だけ。
「その点は心配しておりません。皆様の得意分野だと思いますので」
にこっと笑いながらステラが告げる。そして少しだけ真面目な顔をして。
「封神武侠界の人からすれば突如鉄の巨人の大軍団が攻めてきた、と思っているでしょう」
それは見た目からして大いなる脅威である。何せ、封神武侠界……特に人界には無いモノが攻めてきているのだから。
「ですから皆様のキャバリアがその姿を披露することには大切な要素が宿ります」
すなわち、建業の都を攻めてきた鉄巨人から都を守るモノ。反抗の意志の具現。
「それは封神武侠界、建業の都の人たちにとって大きな希望となり得ます」
なので、出来る限りキャバリアを持ち込んで戦うことを推奨する。
「それでは皆様。準備はよろしいでしょうか?」
そういってステラがグリモアを取り出す。
「封神武侠界の未来をよろしくお願いします」
ステラの掌の上に浮くグリモアが光を放ち。
猟兵とキャバリアたちは封神武侠界へ転送されるのであった。
るちる
まいどです。いつもありがとうございます、るちるです。
手持ちのシナリオが終わってないのですが、少し待ちが発生したので、『殲神封神大戦』戦争シナリオみっつめいきますね。
●全体
1章構成の戦闘シナリオです。
純戦になります。建業の都に攻め入っている陸戦量産型『哪吒』の大群の相手をお願いします。
戦闘場所も建業の都の街中となります。戦闘の支障となるものはないです。道も広くて十分戦えます。一般人は既に避難済。
戦闘の余波や地形の利用で街が壊れる分には問題ありませんが、都を巻き込んで破壊するような広範囲高威力のユーベルコード・兵器は使用禁止です。簡単に言うと後で復興できるレベルに収めてくださいな。
当シナリオには以下のプレイングボーナスがあります。活用してください。
(=============================)
プレイングボーナス……キャバリアに乗り込むなど、陸戦量産型『哪吒』と戦う方法を考え、実行する。
(=============================)
基本的に対キャバリア戦闘とお考え下さい。
また、皆さんのキャバリアは遠くに避難した建業の都の住民たちに対する反抗の旗印ともなります。ぜひキャバリアで戦う姿をご披露ください。
なお、キャバリアの貸し出しはありません。自前のキャバリアでお願いします。ここで言う自前とは『自身がアイテムとして装備、あるいは所有(公開されていること)』または『同行者がアイテムとして装備、あるいは所有(公開されていること)』という定義とします。
同行者はお名前の指定か、タグで括っておいてください。
●1章
集団戦『陸戦量産型『哪吒』』
1体1体が『哪吒』本体を模したオブリビオンマシンです。搭乗者はおらず、飛翔能力も持ちませんが、一糸乱れぬ連携で搭載武装を操り、建業を破壊しようとしています。
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戦闘描写として、キャバリアの機体破損を描く……かも。余力の問題なのでもしかしたら無いかもですが、絶対機体破損はしてほしくないという人は、プレ最後に『★』を入れておいてください。
●
オープニング承認後、プレ受付開始。冒頭説明とか断章とかはありません。採用人数は最低限+0~2名。プラスアルファは気分で変わります。執筆速度は出ません、たぶん。ある程度はタグでご案内します。
それでは皆さんの参加をお待ちしていまーす!
第1章 集団戦
『陸戦量産型『哪吒』』
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POW : EP金磚(きんせん)
自身の【増加装甲】から、戦場の仲間が受けた【ダメージ】に比例した威力と攻撃範囲の【装甲炸裂弾】を放つ。
SPD : RXS火尖鎗(かせんそう)
【槍から「破滅の炎」】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : BS-B混天綾(こんてんりょう)
自身の【胸部】から【高出力のエネルギー波動】を放出し、戦場内全ての【液体(生物の血流を含む)】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
イラスト:雲間陽子
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
朱鷺透・小枝子
どこもかしこもオブリビオンマシン!
此処はクロムキャバリアか!?
亡国の主を【操縦】
スラスターで飛翔【推力移動】『戦塵突撃』を発動。
そんな訳がないだろう!飛べている、この空をあの世界のようになど、させてはならない!させるな!!進め!主よ!!!
上空から急降下着地!【オーラ防御】多少の攻撃は攻性防壁で無視!
着地と同時に【早業】でハルバードを振るい、【なぎ払い切断】の強襲!
からの、【ジャンプ】即座に上空へと跳び上がり、攻撃を回避。
うらぁああアアアア!!!
【残像】再度、上空からの高速急降下強襲で【重量攻撃】敵機を竜骨爪で掴み地に叩き伏せ【怪力】で握り潰す!
まだだ、進め、突き進め主よ!全て壊すまで!
戦闘続行
久遠寺・遥翔
量産型って言ってもかなり強力な相手だ
気を引き締めていかないとな
連携アドリブ歓迎
俺の愛機イグニシオンに[騎乗]して戦う
これまで蓄えた[戦闘知識]と研ぎ澄まされた[視力]からなる観察
さらに[第六感]をも加えた心眼で相手の攻撃タイミングを[見切り]
[オーラ防御]と[結界術]による多重防御、自身の[火炎耐性]も込みで耐える
こちらはUCで領域を展開
いわゆる識別MAPWってやつだ
敵だけを攻撃し続ける黒い焔と、仲間を癒し続ける白い焔でこの戦場を支配する
出力の問題で決め手にはならないだろうが皆かなり戦いやすくなるはずだぜ
俺自身が動けなくなるわけじゃないので展開中も機神太刀で量産機を迎撃するぜ
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オブリビオンマシン『哪吒』の指示のもと、建業の都を占領する陸戦量産型『哪吒』の大群。それらは無造作にRXS火尖鎗を振るって建物を破壊し、刃から破滅の炎を放って、街を瓦礫と変えていく。
それは悪によるものではなく、ただただ単純にオブリビオンの本能によるものだ。
不意に。空が歪む。
弾き出されるようにして出現したのは白いキャバリア――【ジャイアントキャバリア】『亡国の主』。朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)のキャバリア。
「どこもかしこもオブリビオンマシン! 此処はクロムキャバリアか!?」
その声は絶叫とも激昂とも聞こえる、魂の叫び。眼下にいる哪吒たちが敵ならば、破壊する。ただただ単純で、そして暴力的な力の顕現。
「そんな訳がないだろう!」
自身の言葉を否定する小枝子。そう、ここはクロムキャバリアではない。何故かと言えば簡単だ。『殲禍炎剣』が無く、空を飛べるからだ。ならばこそ、九竜神火罩は看過できない。
「この空をあの世界のようになど、させてはならない! させるな!! 進め! 主よ!!!」
叫びながら。スラスターで加速して【戦塵突撃】発動。全身を攻性障壁で包み込み、戦闘力を強化する! そのまま小枝子と亡国の主は敵陣のど真ん中に着地するのであった。
「量産型って言ってもかなり強力な相手だ。気を引き締めていかないとな」
決して小枝子を囮にしたわけではないのだが。
転送直後から派手に動いた分だけ、哪吒たちの注目が向こうに行ってしまった。その間に、久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)は愛機『イグニシオン』に乗った状態で建業の都へと降り立つ。
とはいえ、スルーされているわけではない。単により向こうが目立っているだけだ。
「さて、と。いくか、イグニシオン!」
そう言って遥翔は愛機の操縦桿を操る。遥翔の意志を具現化するかのように、イグニシオンが地を駆けるのであった。
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『……!!』
突如、空から隕石のごとく落下してきた小枝子&亡国の主に、周辺の哪吒たちが一気に反応する。だが哪吒たちが攻撃に移るよりも早く、亡国の主が『RXSハルバード』を横薙ぎに振り抜けば先端にある両刃の斧が哪吒数体を叩き折る。
が、全ての哪吒がその一撃で殲滅できたわけではない。となれば、亡国の主とその行動に対して、敵とみなした哪吒たちが反撃態勢だ。
増加装甲から装甲炸裂弾を無造作に、しかし逃げ場がないほどに周辺にばらまく。えげつない攻撃に、小夜子は生身の体にオーラを纏う要領で、イグニシオンの機体にも攻性障壁を展開する小枝子&亡国の主。
「くっ……!」
障壁が炸裂する衝撃や爆風を遮っているが、途切れることのない爆発を受け続ければ、さすがの攻性障壁も綻びが出てくる。そこへ叩き込まれる炸裂弾。
「ちぃっ!!」
直撃。1発2発なら気にする程ではないが、しかし確実にダメージが溜まっていく。
このままでは物量に負ける……! そう考えた時。
「原初起動(イグニッション)。最先より在りし焔よ、醒めよ」
その詠唱は炎と風とともに戦場を駆け抜ける。遥翔が戦場全体に展開した【真焔なる世界】。原初の真焔結界は、敵に対して終焉の黒焔による攻撃を、味方には再誕の白焔による回復を与える。
――この戦場を支配する!
時間限定はあるものの、敵味方を識別するこの領域は戦況を一気に猟兵側へと傾けることが出来る!
(出力の問題で決め手にはならないだろうが)
それでも、仲間がかなり戦いやすくなるはずだ。ついでに言えば、遥翔&イグニシオンが動けなくなるようなデメリットは無い。
「つまり、反撃も可能ってことだ!」
イグニシオンに迫ってきた哪吒の火尖鎗から放たれた炎を、『機神太刀"迦具土"』による一閃で叩き切る遥翔。
そのまま敵機を叩き斬るための斬撃波を放とうとするが。
「……っ?!」
四方から飛んできた火尖鎗そのもの。咄嗟にその場を飛び退いて、火尖鎗を回避する。
「まぁ、そんな簡単にはいかないか」
黒い焔に焼かれながらイグニシオンを仕留める一撃を放ってくる哪吒に、遥翔は改めてイグニシオンで突撃である。
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いかに哪吒が強大で、数が多いとはいえ……経験に勝る強さはない。
すなわち、遥翔がこれまで蓄えた戦闘知識、研ぎ澄まされた視力。敵機を観察する遥翔は第六感の助けも借りながら敵機の攻撃の兆候をつかみ、それを見切って回避。放たれる炎の渦は結界にオーラを纏わせる多重防御で受け止める。
だが多重結界も完ぺきではない。零れ出た炎がイグニシオンの機体に降り注ぐ。
(ここは……)
大げさなことはしない。純粋に火炎への耐性で耐えるハルト&イグニシオン。耐えながら流れるように反撃。遥翔&イグニシオンの剣が哪吒を一刀両断していく。
「うらぁああアアアア!!!」
小枝子が叫びながら哪吒の群れに突撃する。亡国の主がRXSハルバードでなぎ払えば、至近距離にいた哪吒たちが胴から真っ二つにされていく。哪吒が崩れ落ちたことで出来た陣地の隙。そこを足場に亡国の主が再び空へ跳躍する。
空の高い地点で亡国の主はハルバードではなく、『RX-A竜骨爪』を構える。
「高速急降下だ!!」
叫ぶと同時に亡国の主の機体が落下。そのまま真下の敵機にむけてその重量で直接圧し潰す。そこで留まることなく、爪を突き出す小枝子&亡国の主。側にいた敵機の顔を掴み、地面に引きずり倒す亡国の主。叩きつけると同時に怪力によって握り潰す頭部を握り潰す。
「まだだ、進め、突き進め主よ! 全て壊すまで!」
周辺の哪吒たちを喰らい尽くす勢いで。小枝子&亡国の主が戦場を駆ける。
「ぼちぼち領域が閉じる。気を付けるんだぞー!」
敵機を喰らい尽くさん勢いで駆け出す小夜子の背を見送って。遥翔もまたイグニシオンで周辺の無人キャバリアを破壊していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
桐嶋・水之江
エレノアで行くわ
混天綾ね
これって機械にも影響が出ない?
潤滑油や冷却液がダメになるのは致命的だわ
発動中は哪吒も動きが制限されるんじゃないかしら
私は自分に機巧感染を使ってウィルスプログラムを生成するわ
何でも私好みの機械に変えちゃう上にユーベルコードを勝手に使わせ続ける超強力な感染力を持ったウィルスをね
つまりメカ乃江さん化して即死を免れるのよ
でもまあ向こうは自滅する前にUCを解除するでしょうね
私が動き出すのはそこからよ
哪吒に干渉波を浴びせて私が抱えているウィルスをプレゼント
大軍なんだからデータリンク位結んでるわよね?
それを触媒にウィルスを伝染させるわ
これで混天綾を過剰使用させて自滅してもらいましょう
●猫は液体である?
大軍であるがゆえに。いかに1騎の猟兵が強力であったとしてもそれら――『陸戦量産型『哪吒』を駆逐するには時間が多少必要だ。そのために、建業の都の各所に散らばるようにして猟兵は封神武侠界に降り立つ。
桐嶋・水之江(機巧の魔女・f15226)こと桐嶋博士もその一人。自身の工房が造り出した『【アークレイズ級キャバリア】アークレイズ・エレノア』に乗り込み、哪吒たち敵陣の真っただ中に降り立つ。
「混天綾ね」
エレノアのコンソールに指を滑らせながら、桐嶋博士が呟く。その間にも哪吒たちはエレノアに接近、火尖鎗を振るって攻撃を仕掛けてくる。それを杖型近接兵装『RXグラン・エグザストロッド』で受け止めて……いや、一糸乱れぬ連携攻撃が続き、グラン・エグザストロッドで受け切れない火尖鎗がエレノアの装甲を幾度となく削っていく。
「……っ」
若干、そして一瞬。水之江が忌々しい顔をして、エレノアがスラスターを噴かせ、哪吒の包囲網が完成する前にその隙をついて空へと飛び上がる。
推進移動を繰り返しながら哪吒の捕捉をかわし、エレノアのディスプレイに映るデータを素早く確認する桐嶋博士が呟く。
「これって機械にも影響が出ない? 潤滑油や冷却液がダメになるのは致命的だわ」
言われてみれば。封神武侠界の人にとっては哪吒は不思議機械だろうけども、クロムキャバリアを知る者は哪吒たちが『そういう機械』であることを十分に知っている。つまり。
(発動中は哪吒も動きが制限されるんじゃないかしら)
相手が動けないから支障が出ないだけで。本当は自身にも影響が出ているはずなのだ。
「なら、こうね」
桐嶋博士が素早く次の手を打つ。
その手とは『自分自身に【蝕む機巧感染】を使う』ということ。
【蝕む機巧感染】は内部浸透するナノマシンによって、感染相手に干渉するユーベルコードだ。今回はそれを自分に使って『自分に干渉する』。もちろん効果は良くなる方向に、ウィルスプログラムを生成する。
(何でも私好みの機械に変えちゃう上に、ユーベルコードを勝手に使わせ続ける超強力な感染力を持ったウィルスをね)
ナノマシンのプログラムを書き換えて……直後、エレノアの動きが一瞬鈍る。哪吒たちが混天綾を使用したことによる液体無効化。その影響は桐嶋博士のエレノアであっても『回避できない』。それでも影響を逃れる術はある。
「つまりメカ乃江さん化して即死を免れるのよ」
あの、ネーミング……イエ、ナンデモナイデス。
哪吒たちからすれば、エレノアが完全に沈黙したように見えたであろう。それはすなわちエレノアが混天綾の影響下にあるということであり、中の『ヒト』も同様。生きている以上血液が止まれば、いずれは死に至る。1機の効果時間では無理でも、複数機で繋いで長時間血液を止めれば、その未来を防ぐ手立てなどない……本来なら。
哪吒たちが混天綾の発動を停止する。いかにオブリビオンマシンとてユーベルコードの効果・反動からは逃れられない。自滅する前に解除するのは当然の動きで。
次の瞬間、エレノアのカメラアイに光が灯る!
『……!!』
哪吒たちが身構える……とほぼ同時にエレノアがグラン・エグザストロッドを真横に振るう。空を薙ぐその一閃が放つのは電子干渉波。哪吒たちもただ突っ立っているわけではない。回避行動に移っているが、それでも干渉波の方が速い。
「大軍なんだからデータリンク位結んでるわよね?」
その声は桐嶋博士のもの。自身を機械化することで血液を潤滑油に変換。生命の停止を単なる機能停止に持ち込んだからには、機能が復活すれば水之江の命も復活する。時間をショートジャンプしたようなものだ。
だから次の行動に移るのもごく自然に、流れるように。
干渉波を浴びせた哪吒にウィルスを感染させる……桐嶋博士自身が抱えているさっきのウィルスプログラムだ。それを一糸乱れぬ連携を行うためのデータリンクを通じて、全軍に感染させる桐嶋博士。
「あとは……自滅してもらいましょう」
水之江の気分のままに。【蝕む機巧感染】は作用する。『ユーベルコードを勝手に使わせ続ける』効果がここにきて哪吒たちへの致命打となる。つまり、混天綾の反動、過剰使用による自滅だ。
「随分と欠陥のあるユーベルコードなのね」
再びメカ乃江さん化して混天綾の影響を回避しつつ。
桐嶋博士は興味を失ったような嘆息とともに呟くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
卜一・アンリ
UC【頼れる相棒】こと牡丹で【怪力】【重量攻撃】を活かした格闘戦。
私は都の建物の屋根を伝ってそれに追従。(【ダッシュ】【ジャンプ】【悪路走破】)
敵UCには私が退魔刀を抜き打ち(【クイックドロウ】【カウンター】)、霊力を乗せた【斬撃波】【乱れ撃ち】で【部位破壊】【武器落とし】。
炎を放つ為の槍が少しでも破損すれば威力の減衰が見込める筈。
私に飛んでくる分は霊力【オーラ防御】しつつ屋内に飛び込んでやり過ごすわ。(【逃げ足】【地形の利用】)
後は正面突破、片っ端から叩き潰すのみ。
ごめんなさい、無茶をさせるわ。
貴方の力を信じさせて、牡丹!
『ヴォ!』
●
建業の都の各所で繰り広げられる猟兵vs『陸戦量産型『哪吒』』の戦い。占領され、蹂躙されるだけの建業の都が猟兵たちの猛攻で徐々に解放されていく。
その戦いのひとつは卜一・アンリ(今も帰らぬ大正桜のアリス・f23623)とその愛機、霊力機関搭載古代キャバリア『牡丹』による戦いであった。
哪吒の大軍の直上。空を転送先としたアンリと牡丹は重力のままに地面へと落下する。
「行くわよ、牡丹!」
『ヴォ!!』
【頼れる相棒】と牡丹を送り出したアンリは普段の定位置からは離れて、近くの建物の屋根の上へ。牡丹はそのまま地面へ、正確には頭上に向けてRXS火尖鎗を投げつけようとしている哪吒の上に着地。落下の勢いと自身の機体の重さをかけ合わせた重量攻撃で哪吒を踏みつぶす! そのまま流れるように拳を握った牡丹が間近くにいた哪吒を怪力のままぶっ飛ばす!
牡丹はアンリの声と霊力に応え、己の意思と知能で動く古代のキャバリア。元々、自律行動能力は備えているものの、アンリが乗ってこそ本領を発揮する。だがこうやって『離れて戦う』ことを前提にユーベルコードで態勢を整えれば。
「牡丹、止まらないで!」
『ヴォ!』
アンリの声に応えて牡丹がその場を飛び退く。哪吒たちもまた自律行動をするオブリビオンマシン。そして群体のような存在でもある。1機2機がやられたところで攻撃が止まりはしない。牡丹目掛けて投擲された火尖鎗。飛び退いた牡丹がそれらを纏めて回避するが、哪吒たちが追尾する。時間差をつけて連携による投擲が空中にある牡丹を狙い澄ます!
「私のこと、忘れてないかしら?」
声とともに届く斬撃波。無造作に、しかし牡丹には当たらないように。乱れ撃ちと放たれたソレはアンリの攻撃にして牡丹への支援だ。幻朧桜の力が宿る退魔刀を抜き打つと同時に霊力を乗せた斬撃波は火尖鎗を地面に叩き落としていく。
アンリの行動に哪吒たちの火尖鎗の穂先が彼女に向く。放たれるは破滅の炎。
「想定内よ」
素早く迫る破滅の炎を霊力の壁でいなしつつ、退魔刀からの斬撃波で屋根を突き破って屋内に退避。そのまま建物を盾にしつつ、1階の窓から外に飛び出して破滅の炎をやり過ごすアンリ。
「――」
近くの建物を外から駆け上がりながら、アンリは思索する。どうやら先の斬撃波によって火尖鎗がわずかながら破損しているらしい。炎の流れが乱れ、威力が減衰していた。
それだけでも牡丹の支援となるだろう。ならばアンリがやることは先と同じく、距離を取って哪吒たちに攻撃を仕掛けること。
再び屋根の上に陣取ってアンリが戦場を見渡せば、そこには哪吒たちを相手に、炎の中で。装甲を削り取られながらも大立ち回りをしている心強い、頼りになる相棒。
(ごめんなさい、無茶をさせるわ)
でも、それでも。
――後は正面突破、片っ端から叩き潰すのみ。
「貴方の力を信じさせて、牡丹!」
『ヴォ!!!』
アンリの声が戦場に響く。それに応えるのは牡丹の役目。牡丹が叫びながら、握った拳で哪吒の機体をぶち抜く! 拳を引き抜く勢いのまま、後ろから迫る哪吒に体当たりしてこちらも破壊。哪吒たちが火尖鎗を構えれば、アンリの斬撃波が穂先を斬り飛ばし。
「その調子よ、牡丹!」
『ヴォ!』
アンリと牡丹のタッグが建業の都の中で哪吒たちを駆逐していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変連携歓迎】
私のサメタンクの出番だね!
量産型には量産型をぶつけるんだよー!
というわけで、私のポシェットからいっぱいの量産型サメタンクをチャチャチャチャーンと取り出して自動操縦モードで突撃させるよ
機銃は内臓されてるし弱くても数だけは多いぞー
私は専用タンクで、量産型タンクや他の人の機体に気をとられてる敵にキャノンで狙撃!迫ってくる敵には機銃とミサイルで応戦!【私の勘】もピキーンと例の効果音が鳴っちゃうぞー
量産型サメタンクは強くないので、やられそうな機体は自爆モードで敵を道連れ!ふははー!!かっこいいぞー!
減った分はポシェットから新しいサメタンクを出して戦線に出しておくね。戦いは数だよ数
●
無人にして自律行動型オブリビオンマシン『『陸戦量産型『哪吒』』の大軍は、哪吒本体からの命令の元、建業の都を破壊せんと侵攻していた。そのままでいけば、この都は完全に破壊され、そこから九竜神火罩が打ち上げられ、そして封神武侠界の人々に等しく絶望を与える『炎の破滅』がもらたされていたはずだ。
しかし、その理不尽は猟兵たちの活躍によって、そのことごとくが潰されていた。遠く離れた場所から故郷を見守る人々にとってもその様子は希望を与える風景であったに違いない。
そう、ルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)の戦いもまた、人々の希望に……なってるけど、『猟兵さんって……?(意味深)』ってことにならないかなーって。
●
建業の都に降り立ったルエリラは躊躇うことなく、それは思考が導き出したものではなく、当たり前のことなのだという動きでポシェットに手をやった。
「量産型には量産型をぶつけるんだよー!」
ルエリラの言葉通り、ポシェットから取り出されるのはルエリラ自慢のアイツだよアイツ!
「私のサメタンクの出番だね!」
お待たせしました、皆だいすきサメさんである。
そんなわけでルエリラの不思議(?)ポシェットの中から、チャチャチャチャーン! って感じで解き放たれる青い機体。サメの形をした『サメタンク』である! サメだからね、海も空も宇宙も当然適応し飛べ……泳げる。そんな万能機体がいっぱい、とってもたくさん現れて哪吒たちに迫る。
サメvs哪吒大戦、勃発。
自動操縦モードになっているサメタンクは内蔵されている機銃を全力でぶっぱしながら哪吒目掛けて突撃していく! ……が、哪吒たちもただ突っ立って攻撃を受けているわけではない。RXS火尖鎗を振り回すことで機銃の弾を弾き返しながらサメタンクを攻撃する哪吒。切先が触れたサメタンクがスパっと切断されて、その場でちゅどーん! と爆発する。
しかし、爆発の煙が晴れた後、再びその場にいたのはサメタンク!
「弱くても数だけは多いぞー」
ルエリラの声が響く。そう、サメタンクはサメタンクであるがゆえに、大群なのである。ちょっとやられた程度では減らない。というか、むしろ増えているナンデ??
火尖鎗から放たれる破滅の炎を食らってもサメだから火耐性でちょっとしのいじゃうし(その後爆発するけど)、むしろ炎の中を突き進み、爆発することで炎を相殺する勢いである。
「やっぱりサメだよね!」
キラキラした目でその光景を見つめるルエリラ。
だが、彼女も猟兵なので哪吒の攻撃対象である。破滅の炎の矛先がルエリラに向く。
「おっと」
ひらり、と生身で炎をかわしたルエリラは素早く後退。そこに置いてあった『サメタンク(ルエリラ専用)』に乗り込む。コイツは中~遠距離戦に優れているルエリラカスタム機だ!
「いくよっ」
操縦席に乗り込むや否や、サメタンクキャノン発射! 炎を放ってきた哪吒を撃ち抜く。遠距離戦では不利と見たのか、火尖鎗を構えて突撃してくる哪吒(たくさん)。
――ピキーン!
「……そこか!」
視界に入っている哪吒はもちろん、時間差で流れるような連携攻撃を取ってくる哪吒たちに対して、サメタンクは地面を滑るように移動してその攻撃の全てをかわす! 【ルエリラの勘】が例の効果音が鳴らしちゃった時はルエリラは無敵なのだ!(回避的に)
もちろん回避しながら反撃を叩き込んでいる。内蔵されている機銃から弾幕をまき散らし、後退しながら背中のミサイルを一斉射撃。攻撃をかわされ、一瞬動きが止まった哪吒が回避行動を取れず、ルエリラの弾幕に飲み込まれていく。
だが、やはりサメタンク(量産型)と哪吒(量産型)では地力が違う。サメタンクがあんまり強くないのはルエリラもよくわかっている……なので。
やられそうな機体は自爆モードに切替&突撃で哪吒を道連れさ!!
「ふははー!! かっこいいぞー!」
サメタンクの操縦席から顔を出して応援するルエリラ。
危ないですよー、と誰かツッコミする前に、ポシェットから新しいサメタンクが補充される。サメ戦線は現状維持だ。
「戦いは数だよ数」
そういってサメタンクを投入し続けるルエリラ。
遠くから見れば、哪吒に蹂躙されるだけのタンクであろう。しかし、そのサメタンクが津波のような勢いで哪吒の大軍を飲み込んでいく。
それは自然災害のような、天の意志のような。
そんな感じで建業の都を救っていくのであった!
大成功
🔵🔵🔵
数宮・多喜
ここにきてキャバリア戦か!
しかも陸戦ならアタシとOveredの出番だね。
さあ、存分に暴れさせてもらうよ!
建業の街中をローラー『ダッシュ』で駆け抜けて、
建物の陰なんかの『地形の利用』をしながらマルチプルブラスターとEinherjarで『弾幕』を張って何機かの哪吒を『おびき寄せ』る。
複数機、ってのがミソでね。『世界知識』から路地の繋がりなんかを『情報収集』し、広場か交差点でアタシが囲まれるように誘導するよ。
アンタらの金磚は面攻撃を主体とする炸裂弾。
そんな場所で撃ったら同士討ちになっちまうよ?
そうやってFCSを少しでも黙らせたら、
『敵を盾にする』ようにすり抜け様にクローの『咄嗟の一撃』をくれてやる!
●
建業の都を破壊せんと侵攻していた自律行動型オブリビオンマシン『『陸戦量産型『哪吒』』の大軍。その侵略は猟兵たちの活躍によって阻まれ、思うような戦果をあげることができていない。建業の都に住む人々からすれば、喜ばしい結果だろう。
あと少し。
哪吒たちを駆逐する、その一角を担うのは数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)であった。
●
「ここにきてキャバリア戦か!」
転送された後、多喜は自分の両足でしっかりと大地を捉えながら、動きを止めることなく駆け出す。
「しかも陸戦ならアタシとOveredの出番だね」
そう呟いて。多喜が呼びかけるのは自分の、亜空間から転送されてくる謎のキャバリア。『カスタマイズドキャバリア "JD-Overed"』を呼び出した多喜はその操縦席に飛び乗る。操縦系統がカブに酷似しているこのコックピットは多喜にしてみればバイクを運転するのと感覚が変わらない。つまり、相性は抜群ということだ。
「さあ、存分に暴れさせてもらうよ!」
スロットルをふかして叫ぶ多喜。その声に応じるようにしてOveredは哪吒たち向けて建業の街中をローラーダッシュで駆け抜けていく。
「くらいなっ」
建物の影からスライドするように飛び出した多喜&Overed。Overedが掲げた腕には『BS-A(JD)マルチプルブラスター』を構え、Overedの頭上で三角形を描きながら背後を警戒していた3基のフローティングシールドユニット『BS-F(JD)シールディングオービット"Einherjar"』がOveredの前面に整列する。直後、息をつく暇もなく、マルチプルブラスターとEinherjarが電撃とレーザーを放って弾幕を形成すれば。
攻撃に対して哪吒たちが反応する。数機の哪吒が集団の前面に展開。腕を交差させながら防御態勢に入った哪吒が多喜の弾幕を受け止める。
「……!」
その様子を確認した多喜&Overedはすぐさま反転。その場を離脱する。だがしかし、捉えた敵機をみすみす逃すようなプログラムはないらしい。哪吒たちもすぐに多喜&Overedを追跡する。
(……かかった!)
これもまた多喜の作戦。先の弾幕は『おびき寄せる』ためのものだ。ここから先の逃走経路は既に確認済。『予定通り』の動きで、多喜が哪吒たちを誘導した先は……都の中にある広場。そこへ到達した多喜とOveredは動きを止める。誘導通り、哪吒たちは多喜を囲い込むように複数の方向から現れる。
「……複数機、ってのがミソでね」
Overedを見つけた瞬間、EP金磚を放ってくる哪吒たち。先の弾幕のダメージの分、威力と範囲が広がっている……が、そこが狙いだ。
「こんな場所で撃ったら同士討ちになっちまうよ?」
金磚は面攻撃を主体とする炸裂弾。範囲内にいれば敵味方関係なく、巻き込んでいく。ひとつ誤算があるとすれば、それでも全然気にせず哪吒たちは金磚をぶっぱし続けているということ。多喜とOveredを倒せれば問題ないらしい。
しかし、逆に言えば多喜とOveredが金磚を回避すれば、見事に同士討ちの完成だ。
金磚の一斉発射後、再びローラーダッシュするOvered。距離を詰めて着弾箇所から逃れつつ、哪吒の懐に飛び込むと同時に『RX-JDサイオニッククロ―』。
「オマケだよ!」
哪吒とのすり違いざまにクローの一撃を叩き付ける多喜&Overed。哪吒の機体を盾にしつつ、多喜&Overedが哪吒たちを倒していくのであった。
成功
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