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【サポート優先】書を狩る兵達・衆愚神滅の戦なる隊

作者：黒代朝希

　これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです（通常参加者を採用する場合もあります）。

「うーむ、やはりヒーローズアースってヒーローが社会制度の支えになっている分こういう輩も出るんだなぁ……あ、丁度来たね。ブリーフィングを始めるよ」
　そう言って赤い九尾の狐のグリモア猟兵たる少女レーヴァ・アークルージュ（超学園級の烈焔魔導士・f29627）は自身の元へと集まった猟兵達が空間内に入ってきた事に気が付き、虚空に火を灯す。
「今回は猟書家の一人『ダークメナス』……滅んだはずの強大な邪神の一柱と戦ってもらうよ」
　かの猟書家はかつて神として在った事から「滅びし神の力」を蒐集して己を超存在へと至らせる侵略を担当している。
　今回『ダークメナス』はヒーローに対するデモ行進を行っている場所へと潜み、かのデモ隊に配下のオブリビオンを憑依させて「滅びし神の力」を増幅させているのだ。
「その計画に気が付いたとある有名筋のヒーローチームが『ダークメナス』に挑もうとするんだけど、まぁ相手はオブリビオンな上に猟書家。まともに相手をしたら勝ち目はないから私達が駆けつけて彼ら尚サポートを受けて『ダークメナス』とその配下と戦ってきてね」
　また、彼らは皆20歳以下の若い学生たちで選出されている。
　今回の猟書家への強襲作戦も若さ故の元もあるが、それらを活かしてヒーローチームとの心の距離感を縮めるのも連携感を高める良い要素となるだろう。
「同じ若者同士で分かり合うか、或いは年の功を重ねた者の含蓄ある態度や言葉で諭したりなんかしたら良いかもね。それじゃあ現地へ転移するよ、頑張ってね」

第1章 集団戦 『善意に辟易する愚民衆』

POW   :    我々は守られるべき一般市民だぞ 自身が【敵意】を感じると、レベル×1体の【警察もしくは治安を守る者】が召喚される。警察もしくは治安を守る者は敵意を与えた対象を追跡し、攻撃する。 SPD   :    おまわりさん！あいつらです 戦闘力のない【善意に辟易する愚民が警察等の治安を守る者】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【自身が召喚した警察等が上層部の支援や圧力】によって武器や防具がパワーアップする。 WIZ   :    ば、化け物だ！早く捕まえてください 【警察及び治安を守る者を召喚し彼らの攻撃】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。 イラスト：もりさわともひろ 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

「まずは一般人に憑依させた猟書家の配下オブリビオンを排除しないとね」
　瞬間、藍原・蒼夜（蒼き宝刀・f23131）が炎と氷の複合属性の蒼白い闘気を放ち、憑依された一般人の肉体は傷付けずにオブリビオンのみを焼いて凍り付かせていく。
　ユーベルコード『バースト・エレメント』の『強制改心刀』を参考とした応用だ。
「全てを焼き尽くし、凍て付かせる私の闘気に、耐えられるかしら？――では、第二弾行きましょうか」
　それに対してオブリビオン側も憑依した一般人を動かし警察もしくは治安を守る者を召喚していく。
　だが、この程度生命体の埒外たる猟兵には通用しない。
「その警察、或いは治安を守る者に対しても適用できるのよね――『バースト・エレメント』、焼き尽くし、凍てつかせなさい」
　瞬間、氷炎の蒼白き闘気が召喚された警察と治安を守る者に吹き付けられていく。
　無論の事彼らを傷付けることなくオブリビオンのユーベルコードの影響のみを焼き凍り付かせたのだ。

「もう鎮まりたまえ、憶えておいてあげるから」
　そう嫋やかに『善意に辟易する愚民衆』に語り掛けるのは桜の精の猟兵ニケ・ブレジニィ（桜の精の王子様・f34154）。
　比類ない『慰め』の技能を用いて彼女は幻朧――オブリビオンを浄化し転生へと導いていく。
　その気遣いを泥に塗るが如くユーベルコードを起動させてニケを傷付けようとする『善意に辟易する愚民衆』。
「……もう鎮まりたまえ、あなたの名を忘れないように私は憶えておいてあげるから……」
　しかし、それでもニケの慈母の様な笑みは耐えることはない。
　どれだけ彼らから粗雑に迫害されても、語り掛けて手を伸ばす事を決して諦めない。
　それがニケ・ブレジニィが猟兵に至った理由であろう。
「さぁ、瞳を閉じて眠りなさい。決して私は忘れないから」
　やがて展開した『桜の癒やし』によって戦場一帯に散布された桜の花吹雪によって『善意に辟易する愚民衆』の一部は転生し浄化されていくのであった。

「さて、この状況は……演説か」
　多重人格者の猟兵である四十物・寧々（あいもの・ねね・f28377）は現在の状況に対応できる人格を任意に切り替えることができる。
　今回寧々が出現させた人格は「悪意を打破する演説を披露できる人格」である。
「人々よ、聞け。君達は熱病に掛かっているのだ」
　オブリビオンに憑依されている現在の状況をそう評する寧々の出現させた人格。
　その語り口は淀みがなく、文字通り立て板に水を流すが如く言葉を紡いでいく。
　胡乱な言葉を発していた愚民衆はその言葉が耳朶を打つにつれ、その熱狂を沈められていく。
「故に、力無き者は力ある者を支えなければならない。それが護り抜く勇気を有したヒーロー達に対する最高の報酬となるからだ」
　そうして、自然とオブリビオンの憑依支配から抜け出していく。
　正に演説に特化した人格の面目躍如の状況であった。

「さて、中々に厄介な状況だけど……『生まれながらの光』」
　レオナール・ルフトゥ（ドラゴニアンの竜騎士・f08923）という聖者の人型ドラゴニアンが『善意に辟易する愚民衆』に憑依されたデモ隊に生者の光を浴びせていく。
　聖者の光は癒しの光。転じて、悪なる事象を祓う力をも内包している。
「ごめんね。少しだけこの光を浴びてもらうから」
　そう詫びの言葉を入れつつも聖者の光に付属している『祓う』力の出力を高めていくレオナール。
　更に射程範囲を広げてデモ会場となる広場一帯に光を拡散し、大勢の『善意に辟易する愚民衆』に憑依されたデモ隊の一般人達を祓っていく。
「ついでだ。確か邪神であったかな……」
　彼が次に祓おうとしているのは猟書家『ダークメナス』が蒐集しようとしている『滅びし神の力』。
　その力を祓う事で猟書家の侵略そのものを阻止する事と『ダークメナス』の弱体化を図ろうとしているのだ――

「私は舞姫。悪鬼羅刹……でなく愚民の集まりですか。ですが背後に邪神がいるならば、その相手は任せてください」
　そう告げてヒーローチームに挨拶を告げるのは大空・彼方（眠れる神の巫女・f33087）。
　麗しき乙女の如き容姿を持った少年は艶やかな長い黒髪を靡かせ、ユーベルコード『略式･落花の舞』を起動させていく。
　それは多大な代償を伴うが限定的な現実改変能力を行使する事が可能な……あの現時点で最強と言えるオブリビオン・フォーミュラ『オウガ・オリジン』が所有していた『現実改変ユーベルコード』の亜種。
「……！代償はそこまで大きくありませんね。ヒーローチームのおかげですか」
　そう笑みを浮かべ、ヒーローチームに笑いかけていく彼方。
　彼らのユーベルコードによる支援が現実改変ユーベルコードの行使による代償を『祓った』のだ。
「では……一斉に『祓う』としましょうか」
　そして、改変される現実は『最初から『善意に辟易する愚民衆』は存在しなかった』という事実に帰結する。

「おやおや……オブリビオンに憑依されているとはいえ、これは中々……」
　眉を顰めながら符を取り出したのは陰陽師の猟兵、土御門・泰花（風待月に芽吹いた菫は夜長月に咲く・f10833）。
　彼女は『善意に辟易する愚民衆』に憑依されてヒーローに不平不満を告げるデモ隊に思う所があるようだ。
「とはいえ、オブリビオンが関わった結果心のタガが外れてしまった側面も事実。ここは憑依したオブリビオンを祓って救わなければなりませんね」
　しかしデモ隊がヒーローに致命的な危害を加えた訳ではない。
　その事は十分土御門も承知している故に土御門はユーベルコードを起動させていく。
「ひらり、ひらり、ふわふわり……さあ、美しき蝶の舞をご覧あれ――『幽玄の白揚羽』」
　螺鈿細工のような輝きを放つ白揚羽の式神を彼らへと放ち、こちら側も憑依させる事で憑依した『善意に辟易する愚民衆』をデモ隊から追い出していく土御門。
「おや、私で最後の様だったようですね」
　そう呟くと同時、虚空を見上げる土御門。
　その上空には、まつろわぬ滅びたはずの神……猟書家『ダークメナス』が浮遊しているのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

第2章 ボス戦 『ダークメナス』

POW   :    我、失われし汝等の盟主なり 全身を【盟主の威光 】で覆い、自身の【同志達が奪ってきた神or不死の怪物の力】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。 SPD   :    我は盟主として、同志達の無念を晴らそうぞ 自身に【神々の時代の頃より得てきた同志達の無念 】をまとい、高速移動と【六枚羽根より滅びを齎す衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。 WIZ   :    我が同志達の怨念、晴らさずにいられようか 自身が【同志達が殺された事への憎悪 】を感じると、レベル×1体の【神々の時代より存在する古代遺産】が召喚される。神々の時代より存在する古代遺産は同志達が殺された事への憎悪 を与えた対象を追跡し、攻撃する。 イラスト：塒ひぷの 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

「さあ出ておいで。力を貸してちょうだい」
　歳を重ねて落ち着いた雰囲気を湛えた蒼髪の青年、リスティ・フェルドール（想蒼月下の獣遣い・f00002）は人形遣いにして竜騎士としてユーベルコード『蒼猫（フレンドキャッツ）』を用いて猟書家『ダークメナス』を狩っていく。
　呼び出された人語を理解する蒼い猫と共に邪神へと立ち向かう想蒼月下の獣遣い。
　普段は蒼色をした小型のドラゴンの姿をしている深く蒼い水晶石の槍を振るい、ダークメナスのユーベルコード『我は盟主として、同志達の無念を晴らそうぞ』による六枚羽根より滅びを齎す衝撃波を凌いでいく。
「さて、次はこうしよう、か！」
　高速飛翔する『ダークメナス』の姿を心眼で捉え、水晶石の槍の穂先を突き込んでいくリスティ。
　脇腹を深く切り裂かれ吐血する猟書家。
　その手ごたえを前に獣使いは悪童の如く無邪気に笑う――
「さぁ、これからだ。まだまだ猟兵はやって来るからね」

「容赦なんてしませんから！……だから、アレ、試してみちゃいますね！」
　瞬間、戦場に光が降り注いでいく。
　ニノン・トラゲット（ケットシーの精霊術士・f02473）のユーベルコードによって具現化された白炎属性の破壊光線を放射するユーベルコード『アルカナ・ブラスター』によるものだった。
　予め転移して『ダークメナス』との交戦に入る前から詠唱を唱え続けていたニノンが解き放ったその破壊光線の出力は凄まじいモノであった。
「良いですね、このユーベルコード！こう、『まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります！』を理解しているというかなんというか！」
　猟書家が破壊光線にのまれ、上空から地面に激突する様を見てお気に召したのかニノンははしゃいでいる。
　元々アルダワ魔法学園の学生猟兵でもある彼女はこういったユーベルコードや魔法を専攻している。
　その為、レトロウィザードのユーベルコードであるこのユーベルコードはお気に召すものであった。

「『必殺武器の召喚（ブキコニアッタハズ）』、出てこい、私の必殺武器！」
　瞬間、虚空から様々な刀剣などの刃物や、杖や鈍器が城田・紗希（人間の探索者・f01927）の手元へと出現していく。
　それは目の前で立ち上がった猟書家『ダークメナス』に相性の良い武器特性や機能を有している武装が揃っていた。
　――『必殺武器の召喚（ブキコニアッタハズ）』、それは敵対者に対して相性の良い武器を武器庫から召喚するユーベルコード。
　それを起動させる事によって紗希は『ダークメナス』との闘いで有利を取れるような武器を手にすることが出来たのだ。
「さぁ、行きますよ！」
　振るわれる刀剣、杖や鈍器等の『ダークメナス』を相手取る際に有利となる武器の数々。
　その複数武器を使い分けての連撃は猟書家『ダークメナス』を相手どるのに極めて有効な攻撃手段であった。

「さて、邪神かぁ……UDCアースとは特性が違うみたいね」
　春霞・遙（子供のお医者さん・f09880）はUDCエージェントの医者である。
　UDC関連の一般病院に勤務している小児科医である彼女は邪神について造形が深い。
　故に今回相手取る邪神の猟書家である『ダークメナス』については興味があったのだ。
「ともあれ、邪神……オブリビオンは骸の海に返さないと」
　遥が呟くと同時、ユーベルコード『紙片鋭刃（ペーパーナイフ）』を発動させていく遥。
　そうして現れたのは――折り紙の作品の手裏剣。
　その様子を見て、『ダークメナス』は侮った笑みを浮かべる。
「ま、そうなるわよね。だけど……ユーベルコードは何でもアリってことを忘れてないかしら？」
　そう言って折紙の手裏剣を放つ遥――
　ダークメナスの身体にその手裏剣が当たった時、それは起こった。
「『紙片鋭刃（ペーパーナイフ）』は不思議な力で強化された折り紙の作品を媒介として相手を切断するユーベルコード」
　鮮血を撒き散らし深々と切り裂かれる『ダークメナス』の肉体。
　その様子を見て遥は呟く。
「私達の戦いは逆説的な現象を連鎖的に起こすような物。どのような手段であれ油断して良い訳がないじゃない」

「行きます！トドメはまだでしょうけど、その寸前には持ち込めます！」
　凛とした宣言と共に、メイリン・コスモロード（飛竜の鉾・f13235）はドラゴンランス『竜槍【シリウス】』を振るうと同時にユーベルコード『飛竜の双翼（ドラゴニック・スカイハイ）』を起動させていく。
　全身を紅い飛竜のオーラで覆うと同時、ドラゴンランス『竜槍【シリウス】』の存在強度に応じて比例増加していく戦闘力と共に邪神へと挑んでいく竜騎士の少女。
「ここです！」
　既に深々とした傷を負っている『ダークメナス』が相手取るには少々相手が悪い。
　ドラゴンランスの突きが何撃も猟書家の肉体へと突き刺さり、その命を穿っていく。
「これで、終わりです！」
　最後の一撃は赤い飛竜のオーラを集束して付与した右足による回し蹴り。
　それを喰らわせてメイリンは『ダークメナス』を吹き飛ばしていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

「そろそろトドメが指せそうだね……！なら、このユーベルコードを使わせてもらうよ！」
　マヤ・ウェストウッド（フューリアス・ヒーラー・f03710）は宇宙バイオミメティクスに基づき獣の特徴を模した殺人術《超獣戯拳》に由来するユーベルコード『超獣技法・前胸部巧打（ビーストアーツ・デフィブリレイト・フィスト）』を発動させ、『ダークメナス』の前胸部へ目掛けて霊力を込めた拳を叩き付けていく！
「超獣技法、大猩猩(ごりら)ノ型……ハートに一発、ビートをかますッ！ 最大霊圧(マキシマム・ヴォルテイジ)ッッ」
　まず左拳をひねりを加えて猟書家の心臓部分へと叩き込み、続けざまに右のストレートを同じく左胸へと叩き込んでいく。
　次はボディブロー、次はフックとコンビネーションを叩き込んでいくマヤの霊力を込めし拳の連撃。
「トドメ、っと！」
　最後に左のストレートを叩き込み、邪神の猟書家を骸の海へと還す事に成功するマヤ。
　同時に邪神の影響はデモ会場とデモ隊から薄れていき、正気に戻っていく。
　それを見届け、マヤはヒーローチームと共にハイタッチを交わすのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

最終結果：成功 完成日:2021年11月24日