【サポート優先】「無料」という名の甘い罠
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)
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ここは今は亡き「シャドウキマイラ」が首領であった悪の組織「シャドウパラダイス」。「シャドウキマイラ」の意思を継ぐ新たな首領となったオブリビオンが、目の前の怪人を影法師怪人へと改造を終えた所だ。
「このあざみちゃんに掛かれば、影法師怪人に改造なんて楽勝だよね!私の忍法って凄いんだから!ね?貴方達もそう思うでしょ?」
自らを「あざみちゃん」と呼んだその首領の少女は、改造した怪人達の方を振り向きながら問いかける。慌てて激しく肯定を意味するように頷く影法師怪人達を見て、首領の少女は得意げに胸を逸らす。
「そうでしょ、そうでしょ~!じゃあ、この調子でまた新たな怪人を作っちゃお~!えいえい、お~!・・・、・・・。こら~!ちゃんと一緒に『えいえい、おー!』ってやらなきゃダメだよ~!はい、もう一度!」
微妙に首領のテンションについていけていない影法師怪人達、戸惑いつつも首領に続き拳を振り上げる。
「うんうん、いい感じだね~。じゃあ、次のターゲットの子はこの女の子。『施設のリニューアル記念に特別無料招待券を発行したのだけど、それが偶然あなた当たっちゃったよ~』という感じでこの子宛にチケットを送っておいたから。貴方達はその子がこの施設へやってきた所を捕まえちゃってね~!よろしくね~!」
怪人達にターゲットとなる女の子の情報を説明する首領。悪の組織の首領にしてはテンションが高めなこのオブリビオン。作戦は単純だが、「無料」というキーワードに弱い相手の心をくすぐる小癪な作戦である。こうして、新たな首領を迎えた「シャドウパラダイス」は次の怪人の素材となる少女を捕獲する作戦に移るのであった。
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「皆様、お集まりいただきありがとうございます。今回はキマイラフューチャーで悪の組織『シャドウパラダイス』に動きがあったようなので、現地へ向かっていただきます」
炎武・瑠美(天然系お嬢様…らしき者・f31245)が集まった猟兵達に説明を始める。
「もともと『シャドウパラダイス』は『シャドウキマイラ』という首領がいたのですが、既に倒され壊滅した・・・と思われていたのです。ですが、今回新たな首領を迎えて復活したようですね。前の首領と同じく闇のレジャー施設『シャドウパラダイス』へキマイラ達をおびき寄せて捕獲、怪人へと改造を施そうと企んでいるようですね」
組織の首領が倒されても、その方針は変わらず、という事か。今回はターゲットとなっているのは女の子一人との事。ならば、一刻も早くそのキマイラの女の子を『シャドウパラダイス』の手より取り戻さなくてはならないか。表情を引き締める猟兵達。
「今から皆さんを転送すれば、怪人達にターゲットが捕獲される直前に到着出来るはずです。そのまま怪人達を倒し、その後現れる首領のオブリビオンを撃破してください」
戦闘は怪人達と交戦を経て、首領との戦いへ突入する形となりそうだ。
「怪人達ですが影法師怪人に改造されていて、ターゲットに近付くまでは同じキマイラの店員のフリをしているようです。ですがターゲットを捕獲しようと本性を現すはずですので皆さんが現地に到着した折には、既に怪人も正体を現している事でしょう。それでは、皆さんターゲットのキマイラの女の子の事、よろしくお願いしますね。周囲に怪人がさらに潜んでいる可能性も0ではありませんので、首領との戦闘が終わるまでは現地に彼女にも留まっていただく形になるかと思います。彼女の安全を確保してあげてください。」
説明を終え転送準備に入った瑠美だったが、一つ説明し忘れがあったようだ。慌てて最後に皆へ補足説明を行った。
「あ、そういえば・・・。掴まりそうになっているキマイラの女の子、彼女の応援を受けると何か不思議な力が沸き上がって来るかも、です。応援してもらうも一手かもしれません。ご本人には戦う力はないはずなので、ちょっと不思議な感じですが」
そういうと今度こそ猟兵達を現地へ転送を開始するのだった。
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「ラッキーね。偶然無料招待券が当たっちゃうなんて!どんな施設なのかなぁ・・・」
家に送られてきた招待券を持ったキマイラの少女が、地図にあった『ようこそシャドウパラダイス!』と看板の出た施設の中へ入っていく。
「いらっしゃいませ!招待券を拝見させていただきます」
店員らしきスタッフのキマイラに声を掛けられた少女は招待券を手渡す。
「・・・確かに確認させていただきました。では、こちらへ・・・」
スタッフに案内されて、少し広めのスペースへ足を踏み入れる少女。すると、突然スタッフが少女の方を振り返り・・・にたり、と笑った。不気味な笑みを浮かべたスタッフの姿がみるみる変わっていく。同じような姿の者達が何人も少女の周りに近付いてくるのも見える。
「・・・え?な、なんなの・・・?」
キマイラの少女は突然の事に頭がパニックになり、動けずにいる・・・。もはや万事休すか!
そこへ颯爽と現れる猟兵達。まずはターゲットの女の子を保護し、怪人達を打倒そう!猟兵達はそれぞれ武器を手に身構えるのであった。
黄昏空
MSの黄昏空(たそがれ・そら)です。このシナリオはサポート優先の猟書家シナリオです。
第1章は集団戦、第2章はボス戦となっています。サポート優先で執筆時間が確保出来た時に執筆していく形になります。
通常参加の方の場合は、執筆タイミングと合えば採用させていただく事もあるかと思います。(タイミングが合わず採用出来ない可能性もあります)
一応通常参加をされる方のためにプレイングボーナスを記載しておきます。プレイングボーナスは第1章・第2章共に「キマイラに応援される(ちなみに戦力はゼロです)」となります。
OP公開後、執筆時間が取れ次第少しずつ進めていきます。
第1章 集団戦
『悲願花』
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POW : 大願成就
【腕の花弁で対象を拘束し、】【媚薬効果のある花粉を浴びせ、】【雄しべによる貫き】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD : 球根植付
【雄しべによる貫き】が命中した対象に対し、高威力高命中の【球根】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : 媚薬花粉
【媚薬効果のある花粉】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:麻風
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
二條・心春(サポート)
『皆さんのお役に立てるよう、頑張ります!』
『助けに来ました。もう大丈夫ですよ』
UDCアースで学生をしながら猟兵の活動もしている、自分にちょっと自信がないけど心優しい普通の少女です。落ち着いて礼儀正しいですが、可愛いもの、特に動物を見るとテンションが上がります。基本的に誰にでも敬語で話します。
基本戦術としては、「UDC管理用タブレット端末」を使い、心を通わせたUDCの霊を召喚して「対UDC用量産型直槍」や「対UDC用特殊拳銃(試作型)」を使い一緒に戦います。また、一般人は優先して助けます。
戦闘以外では、タブレット端末を使って情報収集や探し物をしたり、聞き込みを行います。
「助けに来ました。もう大丈夫ですよ」
「助けに…来て、くれたの?」
二條・心春(UDC召喚士・f11004)の呼びかけに、キマイラの少女は細々とした声で答えた。突然の出来事に委縮してしまっているのだろう。今、少女の周りには多数の怪人達がいる。何とかその包囲網を潜り抜け、少女の元へ辿り着かなくては!
「少しの間でいいのでしっかり目をつぶって、耳を塞いでもらえますか?」
「こ、こうかな…?」
キマイラの少女が蹲るように屈みながら耳を塞ぐのを目視で確認すると、心春はスタングレネードを取り出し敵集団に向けて放り投げた!眩い閃光と轟音が敵集団を襲う。その隙を突いて心春は少女の元まで駆け寄った。
自分に駆け寄る人の気配を感じ取ったのだろう。目を閉じても明るかった光が止んだのを確認し、キマイラの少女がそっと目を開ける。そこには自分を守るように立つ茶色の髪の少女が立っており、気が緩んだのか思わず涙が込み上げてくる。
「もう大丈夫です。どこか怪我とかはありませんか?」
「は、はい…怪我とかは特に。ありがとう」
涙声になりながらも必死に答えを返す少女の姿に、心春はホッと胸を撫で下ろした。
「罪のない女の子をこんなに怖がらせるなんて…許せません」
根が心優しい心春は、気丈に周囲の敵を睨みつける。
(包囲された状況のままではジリ貧かもしれませんね。なんとかこの包囲網を突破したい所ですが…)
敵の様子を窺う心春。ざっと周囲を見渡すと、ある事に気が付く。包囲している敵の一部が、未だスタングレネードの影響から回復しきっていないようなのだ。
「これは好機かもしれません。UDC霊さん、私に力を貸してください!」
取り出したタブレットに呼びかけると、ざざ…という音がした後、UDC霊がタブレットより顕現した。
「えっ、今度はなに?」
「この方は私達に協力してくれるUDC霊さんなので安心してください。それよりもこの包囲網を突破しますので、私についてきてくださいね」
突然現れたUDC霊に驚く少女に事情を説明すると、心春は直槍を手に取った。
「一点突破なら、この槍と相性がいいです。では行きます!UDC霊さんは援護をお願いしますね!」
槍を構えた心春は未だ視界不良と思われる敵へ突撃を開始した!相手も自分達に向けて何者かが近付いてくるのは感じたのだろう。腕の花弁を伸ばしこちらを拘束しようと試みて来る。
しかし、視力が回復していない現状では心春達を拘束する事は叶わなかった。
続けて花粉と雄しべによる貫き攻撃が放たれるが…。花粉はUDC霊が心春と少女を庇う形で凌ぎ切り、雄しべは心春の第六感で感じ取りギリギリ回避に成功する。
敵の攻撃を防ぎ切った心春達が敵の目前に迫る!
「この一撃で包囲網を貫いてみせます!ドラゴニック・エンド!」
敵の胴体に深々と突き刺さった槍、その先端よりドラコンが召喚される。そのドラゴンは槍の突き刺さった敵の胴体を食い破り、さらにその向こう側にいる敵の一団を薙ぎ払った!
心春達は急ぎ、こじ開けた包囲網の穴より抜け出した。これで全方位から敵に狙われる状況から脱する事が出来たのだ。
包囲網を突破した心春達に襲い掛かろうと近付いてくる敵へ、爆風を伴うクロスボウを放ち牽制する。
「これ以上、この子には近付けさせませんよ!」
こうしてターゲットとなった少女の安全は無事に確保された。あとは敵集団を殲滅するだけだ。
成功
🔵🔵🔴
陽殿蘇・燐(サポート)
バーチャルキャラクターの寵姫×国民的スタア?いいえ、これでも(元)ラスボスな悪女NPCよ。
基本は高性能スマホを利用して、配信しつつの行動になるわね。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用するし、多少の怪我は厭わず積極的に行動するの。これでもバーチャルキャラクターだもの。
悪女たるもの、その行為は健全な世界あってこそなのよ。だから他の猟兵に迷惑をかける行為はないわ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしない。配信垢BANされちゃう。
あとはおまかせ。よきに計らいなさい(思い出した悪女ムーブ)
※
キマフュ出身なので、トンチキでも適応していきます。
「さて、今度は私の番かしらね」
キマイラの少女を守るのに専念する猟兵がいてくれるおかげで、こちらから打って出る事にした陽殿蘇・燐(元悪女NPC・f33567)。
(『悪女NPC(ラスボス)だったけど、猟兵になってみた』の新しい投稿動画にちょうどいいシチュエーションね)
こう見えて、燐はこの世界出身の動画配信者の一人だったりする。元悪女NPCが怪人にお仕置きする、これは動画再生数を稼げるいいネタになりそうだ。生配信用のスマホの準備は抜かりなく。一瞬キマイラの少女に撮影を頼もうかとも思った燐ではあったが…。
(私の戦闘スタイルからしたら、なんとかなるかもしれないわね)
燐は蝶々を操って戦う独特な戦闘スタイルを構築している。演出的にいっても、ここは相手と距離を保ちつつ戦うならば自撮りもなんとかこなせるだろう。
「じゃあ、かかってきなさい。ラスボスと怪人の格の違い、見せてあげるわ」
ばっちりとカメラ目線で悪女ムーブを決める燐。これで視聴者の心を鷲摑み間違いなし!である。
(とは言ったものの、どう対応しようかしらね。敵は多いから…、そうだ)
「怪人ごときが私に立てつくとはね。調子に乗らないでもらえるかしら?ひれ伏しなさい!」
ベニモンアゲハの群れを敵に放つ。超重力を放つベニモンアゲハは敵集団の頭上をひらひらと舞いながら重力波を放った!たまらず辺り一帯の怪人達が動けなくなり、ひれ伏すように蹲る。だが中にはその重力波にも耐え、立っている者が少数ながらいるようだ。
「驚いたわね、私のオーラ(重力波だけれど)に耐える怪人もいるなんて。いいでしょう、私自らが相手をしてあげます。光栄に思いなさい!」
重力波に耐えきった怪人達が周囲に向けて花粉を放とうとする。だが、その動きが途端に緩慢になる。
「あら?どうかしたのかしら?まさか私の魅力に負けて攻撃を躊躇っているのかしら?」
燐はカメラに向けて言い放ちつつ、内心では冷や汗ものであった。
(『寵姫の瞳』がなんとか効いたようですね。抵抗はされているようですが動きを制限出来ているようですし、これはチャンスです)
燐が使ったUCは『寵姫の瞳』。魅惑の視線を敵に送り、その視線を受けたものをしばらくの間虜にするUCだ。これにより、相手に少しの間『燐に攻撃したくない』という気持ちを抱かせ、その攻撃を封じたのだ。この僅かな時間が勝敗を分けた。
「私、好機は見逃しませんの。覚悟なさいまし。オナガアゲハ、モンキアゲハ!相手を切り刻み、焼き払いなさい!」
二種類の蝶々の大軍が燐の手元より放たれる!怪人に纏わりついた蝶々は鋼糸となり、纏わりついていた怪人をあっという間に切り刻んでしまう。そしてその怪人を炎が包み込み燃やし尽くした。
鋼糸へ変形するオナガアゲハと属性を増幅させる力を持つモンキアゲハ、その二つ蝶々の合わせ技だ。
「まずは一体。続けていきますわね?これが私と貴方達の格の違いというものです」
2種類の蝶々は続けて重力波によって動きが鈍っている怪人達に襲い掛かり、瞬く間に殲滅してしまうのだった。
この幾種の蝶々の群れが戦場を飛び回る一種幻想的ともいえる光景と、その後の鮮やかな殲滅っぷり。燐のアップした動画はその日の一押し動画として紹介され、キマイラフューチャーの動画閲覧者達の注目の的になるのであった。
成功
🔵🔵🔴
七星・彩華(サポート)
羅刹の妖剣士×宿星武侠の女です。
『呪詛で溢れた戦場は私の舞台さ!』
普段の口調は「我が道を行く姐さん(私、お前、呼び捨て、言い捨て)」「仲間にはフレンドリーな姐さん(私、お前、呼び捨て、言い捨て)」
自身が支配する呪詛も武器として扱う戦闘狂、頭脳派で行動に穴があるようで抜け目が無い。
闘う事を至高と考える一方で守る者や仲間との共闘も戦闘の重要な要因と考えている。
行動は天上天下唯我独尊を貫く。
猟兵の夫と娘がいる。
ユーベルコードは指定した物を使用、怪我は厭わず行動します。
迷惑をかける行為はしません。
例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。
あとはお任せ。よろしくお願いします!
「護衛の方は任せるよ!私は打って出る!」
七星・彩華(鮮血狂い咲く呪詛の華・f32940)はキマイラの少女を守る猟兵に一言声を掛けた後、敵集団に戦いを挑んでいく!戦闘狂である彩華ではあるが、その一方で戦況を的確に把握する頭脳も持ち合わせている。守りは最小限、打って出て敵の数を減らす事こそが今の最善の行動であると判断したのだ。
「相手は植物型の怪人、しかも相手を拘束したり肉体や精神に作用する花粉を使ってきたり…。呪詛で溢れた戦場っていうのは私にとって最高の舞台さ!」
こっちも手札は用意してある。ただ、それは寿命を削る系統の手札だ。それ故に彩華としても乱用は出来ない。自然とお互いに奥の手を切るタイミングを見計らう戦いとなった。
(相手が奥の手を使ってくるタイミングさえ凌げればこっちのものかね)
彩華は二刀の呪詛刀を携え、呪詛を纏った衝撃波を繰り出しながら相手との間合いを図る。
(相手の雄しべはどの程度の距離まで届くのか、見極めておく必要がある。来るとわかっていれば対処の使用はあるからね)
相手は雄しべによる刺突攻撃の他に花粉による攻撃も行ってくる。だが、それは自身を中心とした攻撃故、距離を取っていれば回避する事は可能だ。
「そこまではわかってるんだけどね…。とはいえ、こっちもこの状況だと手傷は負わせられるものの、決定打にはなりえないか」
あまり時間を掛けるのも得策とは思えない。一気に勝負に出る必要がありそうだ。
「相手の雄しべの射程も掴めてきたし…そろそろ頃合いかね!」
相手の間合いもほぼ掴めた。あとは手札を切るタイミングのみだ!相手が仕掛けてくるタイミングを見計らうより、相手に手札を切らせるようにこちらから仕向けてやれば相手の初撃を回避するのも容易いというもの。
彩華は呪詛刀を手に敵集団へ切り込んでいく!敵には彩華が痺れを切らして特攻してきたように映ったのだろう。にたりと笑って獲物に対して花粉を放った!
だが、彩華は一切慌てる様子はない。なにせ、こう手を打ってくる事は想定済みだからだ。
「お前達の花粉はある種の呪詛みたいなもんのようだね。他の猟兵達にとってはどうかはわからないが、私にとっちゃ大好物さ!」
彩華が身に着けた宝玉が煌めき、彩華の周囲へ結界を作り出す。その結界はなんと敵の花粉に触れると、次々とそれを吸収し始めた。花粉から呪詛エネルギーを抽出し、そのエネルギーが彩華の手の中の呪詛刀へ注がれていく。彩華は相手の攻撃を自身の力として取り込んだのだ!
慌てて雄しべによる迎撃を試みる敵であったが、その攻撃を彩華は第六感でひらりと回避する。
「花粉でこっちの動きを一瞬止めた所を雄しべで貫こうって魂胆だったろうけど、当てが外れたね!今度は私の番だ。妖剣解放で一気に仕留めてやるよ!」
呪詛刀の力を解放する彩華。元々呪詛刀に封じられていた呪詛エネルギーに加え、敵から吸収した呪詛エネルギーも加算されている。その威力は膨大なものとなった。もう呪詛エネルギーを身に纏った彩華を敵が捉える事は一切なかった。
敵の攻撃を超高速で回避しつつ、彩華は呪詛刀を振るい膨大なエネルギーの衝撃波を連続で敵集団へと叩き込んでいく。敵一体につき一振りで事足りた。その威力は圧倒的、衝撃波を受けた敵は一刀のもとに切り裂かれ骸の海へと還っていった。
「この勝負、私の勝ちだ!」
成功
🔵🔵🔴
御狐・稲見之守(サポート)
100歳超(実年齢秘密) 妖狐の仙人✕陰陽師
口調「ワシ、~殿、ゾ、じゃ、じゃナ、かナ?」
荒ぶる力を揮うカミにして、人喰い魂呑みの外道、そして幻を繰る妖狐、御狐稲見之守である。
助けを求め願う声を聞き届けるが我が務め。ヒトの道理で叶わぬならば、カミの道理を通してみせよう…なんてナ。
天変地異を起こす[荒魂顕現]や、幻覚を見せて動きを封じる[眩惑の術]、生命力を喰らう[狐摘み]を使ったりするゾ。無論、[狐火]は妖狐の嗜みじゃナ。
ふふ、そして『魂喰卿』の肩書き通り、我が領域[魂喰らいの森]を顕現させることも出来るんじゃ。
さァて、遊ぼうじゃァないか。
「ふむ、残り敵戦力は半分以下…といった所じゃナ?」
御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)は状況を分析しながらそう呟いた。敵の数は猟兵達の奮闘もあり、かなりの数を減らしている。戦況は覆りつつあるようだ。
「ここらで戦局を取り戻そうと相手が一手打って来るやもしれぬが…。む?」
稲見之守が注目したのは敵の集団の一角。その一団だけ動きが他と違うように感じる。
「まさかあの集団、強行突破してあのキマイラのおなごを狙っておるのか!」
大半の敵集団は猟兵達へ注意を向けている。だが、その中で敵の対応に追われるこちらの盲点を突こうとする集団がいるようだ。
「あの集団はワシに任せよ!助けを求め願う声を聞き届けるが我が務め!ワシの前でヒトの子の命を奪おうとするなど、けっして許さぬゾ」
稲見之守は普段の見た目こそ少女のようであるが、齢を重ねた山狐なのだ。かつては都を騒がせた事もあった彼女だが、都を追われる立場となり村人達に救われる事となる。その礼にと悪鬼を退治した事をきっかけに、人々に神として崇められるようになったのだ。
その時より彼女は人々に害なす存在を滅ぼす現人神となり今に至る。
「ヒトの道理で叶わぬならば、カミの道理を通してみせよう…なんてナ」
不敵な表情浮かべ迫って来る敵集団をひと睨みする稲見之守。
「さァて、遊ぼうじゃァないか!」
稲見之守は狐の霊獣である稲荷狐を召喚する。
「奴らを抑えるのじゃ!あのおなごに近付けさせてはならぬゾ!」
自身も霊刀小狐丸を手に、召喚した霊獣と共に切り込んでいく!霊獣が敵の一体へ体当たりを食らわせ、体勢を崩した所を霊刀で一閃する!
「む?手傷は負わせたが仕留めるには足りぬか」
稲見之守が切りつけた一体はかろうじて立ち上がり、死なばもろともととばかり捨て身の一撃を放ってくる!周囲に自分の仲間がいるにも関わらず花粉による攻撃を放ってきたのだ!
「もはや見境なしとは、哀れな奴じゃ」
だが、その捨て身の攻撃も稲見之守には届きはしなかった。彼女と召喚した霊獣の前にはいつの間にか結界が張られていたのだ。
「呪術の類はワシの得意とする所ゾ!伊達に齢は重ねておらぬわ!」
起死回生の一手として放たれた敵の攻撃は、通用しなかったどころか自分達の仲間に被害を広げるだけに止まってしまった。無念そうな表情の敵へ、今度こそトドメの一太刀を浴びせる稲見之守。
「とはいえ、流石に今のを多数にやられると厄介じゃナ。ここは一気に仕留めるとするか。…雷電稲荷神に仕奉りて雷除御守の御業…、畏み畏み奉願祈るや」
力ある言葉を発する稲見之守。その言葉がキーとなりその体が稲妻を纏い始める。
「霊刀にもこの稲妻は纏われるが、お主達植物の体には耐えがたい一撃となるだろう。これはワシからのせめてもの餞別じゃ!感謝して骸の海へ還るがよいゾ!」
稲妻を纏った稲見之守はその反応速度も稲妻の如きものとなっていた。そしてその振るう一太刀は…。切り裂いた敵は、その雷の高出力に消し炭となって消滅する。迎撃しようと伸ばした雄しべも、稲妻を纏った霊刀に触れた瞬間に消し炭となってしまう。
「無駄じゃ!もうお主達に打てる手はないゾ!」
様子を背後で見守るキマイラの少女を振り返り、自信ありげな表情を浮かべる稲見之守。
「荒ぶる力を揮うカミにして、人喰い魂呑みの外道。そして幻を繰る妖狐、この御狐稲見之守に任せておくのじゃ!もうしばらくの辛抱じゃ」
成功
🔵🔵🔴
エインセル・ティアシュピス(サポート)
【アドリブ連携歓迎】
※子猫なのでエログロ系はNGでお願いします!
「にゃーん!おてつだいしにきたよー!」
○口調
一人称:ぼく 二人称:相手の名前
語尾:だね、だよ、だよね、なのかな?
せりふはぜーんぶひらがなかカタカナだよ!
むずかしいことばはまだあんまししゃべれにゃいのー。
○技能
【式神使い】でしきがみさんによくおねがいするよ!
こうげきするときは【属性攻撃/浄化/破魔】、
ぼうぎょするときは【結界術/オーラ防御】をよくつかうよ。
ほかは【幸運/鼓舞/多重詠唱/全力魔法】がとくいだよ!
○立ち回り
じぶんでもたたかえるけど、ほかのいぇーがーのひとをおてつだいするほうがとくいだよ!
ぼく、せーいっぱいがんばるねえ!
ラング・カエルム(サポート)
「ほほう、私の力が必要なようだな。安心するがよい、私が来たならもはや解決したも同然だ!」
何かと首を突っ込みたがる。とても偉そうだけど人類みな友達だと思っている毎日ご機嫌ハイカラさん。
別に男に間違われてもなんら気にしない。そもそも自分の性別を意識していない。
別に頭が悪いわけもなく、むしろ回転は速い方だが、明後日の方に回転させる。
とてもポジティブ。人類みな友達だけど、悪いことした奴に叱るのも友達。なので誰にだって容赦もしない。容赦なく殴る。容赦なくUCも使う。だって友達だからな!
「ぼく、あのひとたちのこと、ゆるせないんだよ!」
エインセル・ティアシュピス(生命育む白羽の猫・f29333)は怒っていた。その人懐っこさと愛くるしさから、所属している旅団内でも皆に可愛がられている彼だが…。今は物凄く怒っていたのだ。もしその場に「エインセルきゅんを見守る会」の方々が居たのなら憤慨したであろう。「よくも私達のエインセルにあんな顔をさせたわね!」と。
エインセルはこの場に到着した時にキマイラの少女の恐怖に引きつった顔を、そして彼女の元へ自分達猟兵が駆け付けた事でホッとし思わず涙を流していた姿も見ていた。
自分より少し年上と思われるお姉さんに、そんな辛い思いをさせた怪人達が許せなかったのだ。
「少年、その怒りはもっともだ。悪い事をした奴はぶん殴ってでもその間違いに気が付かせてやらねばなるまいて!」
エインセルの怒りに同調するように頷くラング・カエルム(ハイカラさんの力持ち・f29868)。
「おねえさんも、ぼくとおなじきもちなの?」
「うむ、人類は皆友達だ。友達の間違いは正してやらねばならない。誰かがやらねばならぬなら、私がやろうではないか!」
そのどこか偉そうだけど憎めない雰囲気のラングに、少しだけ表情を和らげるエインセル。
「うん、ぼくもがんばるよ!」
「その意気だ!ならば二人で協力してあの悪い奴らに鉄拳をお見舞いしてやろうではないか!」
二人は意気投合し、悪い奴らへお仕置きするために行動を開始する。
まずはラングが敵集団の前に立ち、宣戦布告する。
「お前達、あの少女に苦痛を与えた事を土下座してあの少女に謝るのであれば…鉄拳一発で勘弁してやろうではないか!どうだ?土下座をするつもりはあるか?」
その高圧的な態度に敵も思わず殺気立つ。敵に謝罪の念など元よりない事は明らかではあったが…。挑発と受け取った敵集団はラングに詰め寄るように接近してくる。
「ふむ、やはりそのつもりはないか。ならば遊んでやろう!」
そう言うと、ラングは携帯していたパワーフードを一つまみ口へ放り込んだ。その途端、ラングの体中の筋肉が膨れ上がる。即効性の筋肉増強効果のあるフードを口にした事で圧倒的な破壊力を手にしたのだ。そしてラングはそのまま拳を構える。彼女の戦い方はいたってシンプル。パワーに物言わせた近接攻撃だ!
敵が雄しべで刺突攻撃をしてくるが、それを造作もなく回避するラング。同様に次々と複数の雄しべがラングを狙ってくるが掠りもしない。先程ラングが敵へ宣戦布告したのはUC発動のキーでもあったのだ。圧倒的な回避能力を得ている今のラングにとって、敵の攻撃を躱すのは容易い事であった。痺れを切らせた敵達は花粉を周囲にばら撒き始める!相当先程の挑発に気が立っていたのだろう。周りに仲間がいようがお構いなしだ。だが…。
「にゃーーーーん!ぼうぎょはぼくにおまかせだよ!」
その花粉攻撃をエインセルが張った結界が防ぎ切る。ラングは無傷だ。続けて待機させておいた式神にエインセルは攻撃指示を出す。
「しきがみさん、あのひとたちのちゅういをひいて!」
エインセルのお願いを受けた式神が敵集団の頭上を飛び回る。敵の注意が上に向いた瞬間、ラングが動く!
「お前達、注意力が散漫だな!がら空きだぞ!」
素早く敵の懐へ入り込んだラングは敵にアッパーカットをお見舞いする!持ち前の怪力とパワーフードによる筋力増強効果の影響で、その一撃を受けた敵が宙へと打ち上げられる!
「今だ少年!一撃お見舞いしてやるのだ!」
「うん!にゃ――――ん!!ぼくおこったよ!わるいことしたらめーなんだからね!!」
エインセルが見つめるのは宙に浮いた敵一体。するとその視線に曝された敵に天空から浄化の光が降り注いだ。いや、ただの光ではない。それは浄化の光で出来た巨大な猫の手であった!上空に打ち上げられた敵がその巨大な猫の手で今度は地上へ叩き落とされる。まるで空中を移動するハエをハエ叩きでぶっ叩くような見事な一撃。エインセルの動体視力がなせる業とも言えるだろう。
「少年!いい一撃だ!どれ、私も続こうではないかっ!」
巨大な猫の手に叩き落とされ地上をバウンドする敵へ右ストレートの一撃を叩き込むラング!たまらず今度は水平方向へ吹っ飛ばされる敵。もうフルボッコである。そして、ここでエインセルのトドメの一撃だ。
「もえちゃえー!」
炎を纏った式神が吹き飛ばされた敵へ一直線に突っ込んでいく!式神の体当たりを食らった敵は炎に包まれた!
「うむ、いいコンボであったぞ少年!」
「おねえさんもすごいパンチだったね!」
ハイタッチを交わす二人。
「よし、この調子で続けて他の奴らも鉄拳をお見舞いしようではないか!」
「おーーー!」
気合い一杯の二人の怒涛のコンボはこの後もしばらく続き…。気が付けば残っていた敵も全て姿を消していた。
「全てカタがついたか…。むぅ…」
「どうしたの、おねえさん?」
「うむ、あやつらにあの少女に土下座させるのをすっかり忘れていた」
「…あっ、みんなもういないね」
途中から夢中になって殴り倒していたので、その事をすっかり失念していたラング。
「…まぁ、またあやつらと出会う事もあるだろう。その時に謝罪させればよいか!」
終わった事は仕方がない。次相対した時の楽しみが出来た、とポジティブなラングである。…まぁ、骸の海へと還ったオブリビオンは記憶もリセットされているから、今回の出来事も覚えていないのはここだけの話だ。
大暴れして気持ちも晴れたのだろうか?戦闘開始前は怒っていたエインセルもどこかすっきりした表情だ。彼の飼い主に似て、根が素直で心優しい少年であるエインセル。沸き上がった怒りもその優しさから来るものだったから、ひとまずの脅威が過ぎ去った事を感じたキマイラの少女の笑顔を見て思わず彼自身も笑顔になっていた。
「よかったー、おねえさんもにっこりだー」
この後、もう一戦猟兵達には戦いが待ち構えているが…。ひとまず当面の脅威は去ったといえるだろう。その場にいる他の猟兵達もエインセルの笑顔に釣られるように微笑みを浮かべるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 ボス戦
『咎忍『あざみ』』
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POW : 忍法・咎狐堕とし
【邪な気】を籠めた【毒針】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【正義感】のみを攻撃する。
SPD : 忍法・狐龍変偽身
自身の身体部位ひとつを【歪んだ竜の一部】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ : 忍法・鬼薊姫
自身の【足で踏んでいる影】から【金属製の薊畑】を放出し、戦場内全ての【攻撃的行動】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
イラスト:森乃ゴリラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「政木・朱鞠」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
キマイラの少女を捕えようとしていた怪人達は、駆け付けた猟兵達によって全て倒された。キマイラの少女も怪我一つなく無事だ。
怪人達を打倒した猟兵達はひとまずの安全を確保し、ホッとした所である。各自の負傷具合も確認し合うが特に問題もないようだ。
さて…、グリモア猟兵の話の通りならこの辺りで…。
「あぁ~~っ!貴方達、なんて事してくれるのよ!せっかくあざみちゃんが作った怪人達だったのに!も~~、怒ったよ!」
賑やかな声と共にやってきた忍と思わしき少女に視線を向ける猟兵達。状況から見ても彼女が新しい首領のオブリビオンで間違いないようだ。
キマイラの少女を後ろにし、猟兵達がオブリビオンと相対する。
さぁ、決戦だ。このオブリビオンを倒してキマイラの少女を平穏な日常へと戻す為、猟兵達の戦いが始まる!
蒼月・暦(サポート)
デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。
普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「アナタがさっきの怪人達のボスなのよね?それならアナタを倒せば任務完了なの。頑張らなきゃっ!」
蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)は、改造ナノブレードを手に身構える。
「む~っ!このあざみちゃんを倒そうっていうの?ちびっ子のくせにいい度胸ね!」
「背の事は気にしてるのにっ!もうっ、私の方こそ許さないんだからっ!」
「ふふん、悔しかったら一太刀浴びせてみ…、って、危なっ!い、意外と素早いじゃないっ!」
挑発するあざみに一気に間合いを詰める暦。
「な、なんなのこの子。忍のあざみちゃんの速度に付いてくるなんて…」
あざみは必死に両手に持った小剣で暦のナノブレードを捌き切る。距離を取ろうとするが、暦はそれに食らいついてくる。その秘密は暦が履いている革靴にあった。膨大な魔力の籠ったこの靴の魔力を推進力に、素早いあざみの動きになんとかついて行っているのだ。
「それにその武器っ!ギザギザしてて痛そうじゃないっ!」
「これは医療用の器具でもあるんですっ!これでアナタを解体よ!」
「あざみちゃん、痛いの嫌いですからっ!断固拒否しますっ!忍法・狐龍変偽身っ!」
これは堪らないとあざみは忍術を使い、背に翼を生やすと空中に逃れた。
「ふふん、空中ならそんな物騒な武器も届かないんだからっ!もうあざみちゃん怖くないもんね~!」
空中に逃げたあざみはこれで一安心、と少し余裕が出たのか「あっかんべー」と暦を挑発する。
「空中に逃げたのね?でも、私に、別に空に飛ぶ術がないなんて言ってないわよね?」
「へっ?」
「この改造された肉体に、恐れ戦くが良いよ!ジェットエンジン装着!」
目を丸くするあざみを横目に暦はジェットエンジンを背中に装着し、空中へ舞い上がった!
「ちょ、ちょっとっ!あんた出鱈目ねっ!」
「逃さないよっ!食らえっ!」
「えぇいっ!しつこいっ!」
二人が空中で切り結ぶ。火花を散らすナノブレードと小剣。何度かの交錯ののち、ついにあざみの手から小剣が弾き飛ばされる。
「私のジェットエンジンの推進力の勝ち、よ?」
「あぁ、もうっ!最悪っ!こうなったら地上で迎撃するしかないじゃないっ!」
慌てて地上へ着地し、翼を元に戻すあざみ。
「なら、竜の尻尾で叩き落としてやるんだからっ」
あざみが地上へ逃れるのを見過ごす暦ではない。
「ジェットエンジン、最大出力!いくよっ!」
今までで最高の速度をもってあざみの背後へ着地する暦。そして素早くジェットエンジンからノコギリを腕に装着した形状へ再変身する!
「くっ、は、速いっ!あざみちゃんの変身が間に合わな…」
あざみの忍法・狐龍変偽身は体の部位一つを竜の一部に変異させる忍法。あざみの忍法が完成するより一歩速く、暦の換装が終わりあざみに切りかかる!
あざみの背の一部が竜の尻尾へ変異が完了する直前。その瞬間に暦の腕に装着されたノコギリがその変異途中の尻尾を切り落とす!周囲に響き渡るあざみの悲鳴。
互いの速さが勝敗を分けたこの一戦は、暦の方に軍配が上がったのだった。
「これはさっき、私の背の事を言った分。ここからはあのキマイラの女の子が受けた苦痛の分なの」
再びノコギリを振りかざし、暦はあざみに切りかかるのだった!
成功
🔵🔵🔴
上野・イオナ(サポート)
『英雄イオナ 希望を描きにただいま参上!』
ヒーローの類いに憧れてる系男子です。悪いやつ許せないです。困っている人を助けます。
でもカッコイイものや面白そうな事が好きで直接助ける対象が見えてない場合はそちらを優先することがあります
具体的にはとあるシナリオで崩れる遺跡の中、巻き込まれてる人が居ないか探さずに、カッコイイ剣をあつめてました
正統派英雄を目指してますが
クールなダークヒーローやイラズラ好きのややひねくれた主人公とかも好きなのでそういう悪い系統の人とも喜んで協力します
年齢に比べて行動や喋り方が少し幼い気がします
※アレンジ・連携 歓迎
「英雄イオナ、希望を描きにただいま参上!悪党は俺がこの剣で打ち砕く!」
彩虹の剣を構えビシッとポーズを決める上野・イオナ(レインボードリーム・f03734)。
「ふっ、決まった!」
ヒーローの類いに憧れてる系男子のイオナは、ばっちりポーズが決まり大満足だ。
「うぅぅ…あざみちゃんの珠のお肌に傷がぁっ!もう許さないからねっ!」
涙目でイオナを睨みつけるあざみ。
「許さないのはこっちの方だ。何の罪もない女の子の命を奪おうと画策するなど、言語道断!」
応戦するようにびしぃとあざみを指さすイオナ。
「どうやら話は平行線のようね。なら…」
「あぁ、勝負を決するのみだ!」
正義と悪が今、真正面よりぶつかり合う!
「うぅ、そういえばさっきの戦いで小剣があんな所に…。なら、忍法・狐龍変偽身!」
あざみの片腕が竜の腕へと変異を遂げる。その変異した竜の腕を振りかぶりイオナを叩き潰さんと迫る!
「っと、どうやら悪党退治がドラゴン退治になったようだ!」
一撃は重そうだが非常に大振りだ。間一髪その一撃をイオナは回避する。
「うぅっ、あざみちゃんの攻撃を避けるなー!」
「避けるに決まってるだろ!当たったらひとたまりもなさそうじゃないか!」
「むき~~っ!ああ言えばこう言うっ!」
腹立たし気に振り回すあざみの竜の腕は空振りを繰り返す。イオナはあざみに接近するのを一旦諦め射撃戦に切り替えた。
「食らえっ!トライレインボウの一撃を!」
3連式のショットガンピストルが火を噴く!特殊な弾を使用する事でペイントブキとしても使う事の出来る特殊な武器だ。
「わぷっ、前が見えないじゃないっ!なにこれっ」
「ふっ、視界は奪った!そのうえでこれだ!」
顔面に命中した弾に続けて、あざみに着弾するのは衝撃波を伴った弾だ。堪らずあざみはその衝撃波で吹っ飛ばされる。
「くぅぅぅっ!もういいやっ、腕じゃなくて、頭に変更!忍法・狐龍変偽身!」
業を煮やしたあざみは腕を元に戻し、頭部を今度は竜に変異させる。
「これはまた…。…、顔だけ竜というのは…」
思わず視線を逸らすイオナ。
「あぁぁっ、だからこの形態嫌だったのにぃっ!もういいや、あざみちゃんのドラゴンブレス、食らいなさいっ!」
冗談にも取れるその様子からは想像出来ない強力なブレスをあざみは放ってきた!
「くっ、なんて高威力だ。視界を奪っていたから直撃は避けられたが…。まずいな、このままじゃ」
まだ先程の視界を奪った影響があるのか、あざみのブレスの狙いは甘い。だが、後方にいるキマイラの少女に当たる可能性も0ではないのだ。
「この状況を切り抜けてこそ真のヒーロー!よし、なんとしても切り抜けるぞ!」
ここでイオナが切り札であるUCを発動させる!
「最近、ちょっと頼りすぎてるかな?まぁいいや、ガンガン使ってこー!皆合体だ!あのブレスを耐えきるんだ!」
騎士の格好をしたキャラクターがUCによって多数召喚され、イオナの号令に従い合体していく。そして合体を果たした騎士があざみのブレスの射線上に立ち塞がり、そのブレスを真っ向から盾で防御する。
「このチャンスを逃すわけには!彩虹の剣よ、今こそ最高の剣へと変われっ!」
彩虹の剣はイオナの意思に応じ、魔法力を帯びた一振りの剣へ姿を変える。
「食らえっ英雄イオナの一撃を!」
あざみに肉薄し虹色に輝くイオナの剣が一閃する。その一撃はブレスを放ち無防備となっている胴体に叩き込まれたのだった!
成功
🔵🔵🔴
アラン・スミシー(サポート)
基本突然現れて仕事を終えたら去っていく人物です。
基本的に【乱戦】か【銃撃戦】での援護がメインとなります。
他の猟兵の手の足りない所に現れては銃で攻撃し、気を引いたり足止めをしたり敵の頭数を減らしたりします。
また既存のPCでトドメを刺しにくい時は【最終局面】を使って下さい。逆転の隙を作ったり、心情的に殺せないタイプのPCがいた際にどうぞ。
説得や交渉等が必要ならなんか良い感じの言葉を言います。
例:君の正義は分かった。しかしその正義は君を救ったかい?
ユーベルコードのセリフを参照し、MSの言って欲しい都合の良い言葉をアレンジしてやってください。
大体無意味に格好いいこと言ってます、割と適当に。
「くぅ…やっと目が見えるようになってきた。もうこれであざみちゃんに怖いものなんかないんだから!」
あざみは猟兵達に翻弄されるようにタコ殴りにされ、酷くご立腹のようだ。
「人手がいる雰囲気だったから参加してみたが、どうやら酷くまずい状況の所へ立ち寄ってしまったようだねぇ」
そう言いつつも、どこか飄々とした雰囲気で戦場へ足を踏み入れたのはアラン・スミシー(パッセンジャー・f23395)。
「新しい奴が来たのね。『酷くまずい』と言いつつも余裕そうに見えるんだけど?あざみちゃん的に」
「さぁ、それはどうかねぇ。その辺りはあざみ、と言ったか。君自身が確かめてみるといい」
「言われなくったって!今までの倍にして返してあげるんだからっ!食らいなさい、あざみちゃんのブレス攻撃っ!」
頭部が竜となったあざみは大きく息を吸うと強烈なブレスを放ってくる!先程の猟兵との戦いの際とは違う、明らかにアランを狙ったブレス攻撃だ。
「っと、こりゃ危ない。ちょっと盾の影に入らせてもらうよ」
アランは先程から何度もあざみのブレスを防いでいる騎士の盾の後ろに一旦身を潜める。
「こら~!隠れてないで出てきなさいよ、卑怯よ!」
「これも作戦のうちだよ。…さて、じゃあ怪物退治と洒落込もうかねぇ」
ソードオフ・ショットガン。その銃身を切り詰めた室内戦に特化させたショットガンを手に取る。盾の影より躍り出ながらショットガンをあざみに叩き込む!
「ブレス攻撃は確かに強力だ。だが、その射線上から逃れる事さえ出来れば、格好の的なんだよねぇ、君」
「くっ、このっ!」
「っと、危ない危ない。ひょうきんな顔のわりに結構やるじゃないか、あざみ」
「あざみちゃんの素顔は竜じゃないわよ!これでも超絶美少女なんだから!(注意:自称です)」
「ほぉ、そうなのか。ならその素顔を拝んでみたいものだねぇ。…その被り物、取ってくれないかい?」
「被り物じゃないわよっ!変異しているのよっ!」
あざみを挑発しリズムを狂わせながら、その隙を突くようにショットガンを叩き込む。上手くあざみから間合いを取りながら、アランは徐々にダメージを蓄積させていく。
「それは申し訳ない。だが、あざみ。今の状況じゃ君に勝ち目がないのも、薄々と感じているんだろう?」
「…、腹立たしいけど…あんたの言う通り。あざみちゃんのブレスが防がれちゃってる以上、ただ消耗させられていくだけなのよね…」
「そういう事だ。さて、君はここからどう出るんだい?」
「ブレスが効かないなら…こうよっ!忍法・狐龍変偽身!機動性で翻弄してあげるんだからっ!」
あざみは頭部を元へ戻し、再び背に翼を生やした。そして機動性の増したあざみは、取り落とした小剣を回収しアランへ肉薄する!
「これで、間合いを詰めれば、あざみちゃんの勝ち!」
小剣を手にアランの方へ疾走るあざみ!アラン、万事休すか!
「確かにこの状況で間合いを詰められるとまずいだろうねぇ…一般的には。何事にも例外はあるものさ。私が得意なのは間合いを取った銃撃戦と…、後は乱戦さ」
「なっ!?」
アランへあと一歩まで迫ったあざみが見たものは…。いつの間にか彼の手に握られていた拳銃の銃口から放たれる、一発の銃弾だった。
「私はあいにくと早撃ちも得意でね。ピンチを脱するには一発の弾丸さえあれば問題ないのさ」
振りかぶっていた方の腕を撃ち抜かれ、あざみが絶叫を上げた。
成功
🔵🔵🔴
紬雁・紅葉(サポート)
『業邪…御鎮めします』
基本戦闘場面に参加
破魔、属性攻撃、衝撃波、薙ぎ払い等とUCを適宜組み合わせて攻撃
見切り、残像、オーラ防御、武器受け等とUCで防御や回避
窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃
範囲攻撃と2回攻撃での雑魚払いが得意だが
ボスとの戦闘も遜色なく行えるし行う
羅刹紋を顕わに戦笑み
傷負っても笑みを崩さず
何処までも羅刹の血と"剣神"の導きに従い
災魔業邪を打ち倒す
敵の最期に
去り罷りませい!
の言葉を
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「業邪…御鎮めします」
他の猟兵の作り出したあざみの隙に、紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)が果敢に切り掛かっていく!あざみは、撃ち抜かれた方の腕がまだまともに動かせないのだろう。無事な方の腕のみで紅葉の攻撃を凌ごうとするが、そんな事が通用するほど状況は甘くない。数合も切り結ぶと紅葉の方が有利な状況となりあざみを追い詰めていく。
「これでっ!」
攻撃を捌き切れなくなったあざみへ一太刀食らわせようとルーンソード「九曜」を振るう紅葉!だが、それをかろうじて機動性で回避し一旦間合いを取るあざみ。
まだ先程の変異による翼が生えていた為、奇跡的に逃れられたにすぎない。
(やはり、かなり消耗しているようね)
紅葉から見てもあざみの動きは戦闘開始時より明らかに悪くなってきている。それはそうだろう。あれだけ竜のブレスを何度も放っていたのだ。元より竜だというのならともかく、あざみは体の一部を竜に変異させただけなのだ。本人が内包するエネルギー量が変わるわけではない。
「私達を甘く見たわね。君に勝ち目はないわよ、あざみ?」
「う、うるさいわねっ!あざみちゃんの忍法は他にもあるんだからっ!あんた達を葬る事くらい造作もないわよ!」
あざみの強がりである事は明白だ。竜の変異を維持出来なくなったのか、気が付けばあざみは背の翼も消失している。ならもう先程のような回避は不可能という事、そう判断した紅葉は再度あざみへと肉薄しようとする。
その紅葉へ突如何かが飛来した!咄嗟に紅葉はその物体を剣で切り払う。
乾いた音と共に地へ落下した物体を一瞥する紅葉。
「…針?」
「…今のを躱すの?だけど、まだまだっ!」
ただの針なら別段躱すまでもないが、紅葉は何か得体の知れない物を感じ取り紅葉は全て叩き落とした。
「くっ、これだけやっても…当たらないなんて…」
「針も尽きたのかしら?それじゃあ、そろそろお終いにするわね」
飛んできた針もついには途切れた。今度こそ紅葉はあざみに肉薄する!だが、そこでにやりと笑うあざみ。その口より針が放たれ、紅葉に突き刺さる!
「あははっ!あざみちゃんの作戦勝ち!忍法・咎狐堕とし成功~。ふふん、その毒針はね、あんたの正義感を喪失させる特別な毒針なのよ。心さえ奪っちゃえばあざみちゃんにもまだまだ勝機はあるもん!」
うつむきながら勝利の笑みを浮かべるあざみ。
「…なるほど、そういう類のものだったのね」
「えっ!?」
まさか自分の独白に答えが返って来るとは思わなかったのだろう。声はあざみから若干離れた所から聞こえてくる。あざみが再度頭を上げ、正面を見ると…紅葉の姿が掻き消えた。
「残…像?」
「当たりよ。まぁ、命中してもどうという事はなかったかもしれないわね。私はただ『羅刹の血と"剣神"の導きに従い災魔業邪を打ち倒す』のみ、だから」
あざみが何か狙ってくる可能性も考慮していた紅葉の方が一枚上手であった。
「とはいえ、万一にでもこちらの戦意を喪失させられても…ね。なら、こっちもそろそろ手札を切ろうかしら。奇しき名たる魂を振りて畏みお越し起こし申す…来たれ!」
羅刹紋を顕わに戦笑む紅葉の体をみるみるうちに雷雲が覆い始める。そしてUC『雲身雷翔・電』により飛翔能力を得た紅葉は空中に舞い上がる!
「飛翔能力と機動力を失った今の君に、これが躱しきれるかしらね?この一撃で去り罷りませい!」
紅葉は雷を纏わせた衝撃波をあざみに叩き込むのであった。
成功
🔵🔵🔴
水心子・静柄(サポート)
本差の姉に劣等感を持っていてい、表面上は邪険にしているが姉妹仲は良い方、所謂ツンデレ。考え方は知的、でも面倒になってくると脳筋的な解決法に傾く。勘が鋭いが如何にも知的に導いたように振舞う。知的にユーベルコードを使いこなす。脳筋ぽいけど実は知的。武器は鞘に入ったままの脇差(本体)。高圧的、威圧的な話し方だが、本人は至って普通に話しているつもり。
基本は本差を召喚して無双したがるが欠点があるが、相手によっては居合の構えをとって後の先で対応する。面倒な時は知的に考えつつグラウンドクラッシャーでデストロイ。
「あ、あざみちゃんの忍術がこんなに簡単に破られるわけないもん!きっとまぐれ、そう、まぐれよっ!今度はあいつに…!」
あざみは衝撃波を食らいボロボロになりながらも、次に転送されてきた水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)に狙いを定める。相当に諦めの悪いあざみは事実から目を背けていた。世の中には上がいる事を。猟兵とは世界の外からやって来る『埒外の身体能力と無限の可能性を秘めた存在』なのだから。
「相当に諦めが悪いようですわね。私達に勝てるとでも思っているの?」
「まぐれで忍術を破られただけだもん!忍法・咎狐堕とし、あんたにも食らわせてやるんだからっ!」
「種の知れた忍術にやられる私ではありませんわよ?」
静柄としては普通通りに話し掛けたつもりだったのだが、どうやらあざみには上から目線での物言いに受け取れてしまったのだろう。敵意むき出しに毒針を投擲してくる。
それを野生の勘と第六感をフルに発揮し回避していく静柄。それはまるで舞うように、まさに剣の舞姫の異名にふさわしい動きであった。
「この程度、飛んでくる銃弾を回避するようなもの。朝飯前ですわ!」
「あ、あんたもなの~っ!」
静柄はほぼほぼ直感に従い体を動かし、全ての毒針を回避してのけた。恐ろしいまでの感覚能力である。そして一気にあざみへと間合いを詰めていく!目前に迫った所であざみが投擲してきた毒針を納刀したままの鞘で弾き、そのまま鞘の部分であざみをぶっ叩いた!
横っ面をぶっ叩かれたあざみは吹っ飛ばされたが、かろうじて体勢を立て直し追撃に備える。
「いったぁぁぁっ!よくもあざみちゃんの超絶可愛い顔をぶっ叩いたわね!」
「戦場で顔が傷つく事を気に掛けるなど…。戦場ではやるかやられるか、ではなくって?」
「うっ、それはそうだけど…。そ、そういうあんたこそ、納刀したまま攻撃するなんて余裕かましているわよね」
静柄の口撃に反撃するあざみ。これには流石の静柄も狼狽する。
「余裕なんかじゃありませんわ。ただ…恥ずかしいだけです」
「はっ、その刀はなまくらなの?そんな恥ずかしいもの携えて戦場に来るなんて、あんたの方こそなめてるじゃないのっ!」
物理的には一方的にやられっぱなしのあざみ、これ幸いと精神的に静柄へ攻撃を加える。
「なまくらじゃありませんわよっ!」
「じゃあ抜いてみなさいよ!なまくらじゃないのか、あざみちゃんが見定めてあげるから!ほらほら、出来ないの?」
「人前に素肌を晒せというのですか!そんな恥ずかしい事…っ!」
あざみは知らないが、静柄はこの納刀されたままの脇差のヤドリガミ。そう、つまりはこの脇差は静柄の本体なのだ。一度も抜かれる事無くヤドリガミとなった静柄にとって、抜き身を晒す事はどこか躊躇される事だったのだ。
「あぁっ、もうっ!わかりましたわ。なら私の全てを見せてあげましょう。…一瞬だけ!」
「なんかよくわからないけど、来るなら来なさいっ!」
あざみに向けて再び高速で肉薄する静柄。だが、その脇差はまだ鞘に納められたままだ。毒針で牽制しながらあざみはその姿をせせら笑う。
「やっぱり、抜かないんじゃないっ!やっぱりなまくら…」
「それ以上の侮辱は許しませんわよっ!ハッ!」
抜かない静柄を目の前に、手に持った毒針で一突きしようとするあざみ!そのあざみを煌めく刀身が一閃する。
あざみは目の前をくるくると回転しながら落下していく物体が、自分の片腕だと気付くのに一瞬の間が必要となるのだった。
成功
🔵🔵🔴
ハンナ・レドウィッチ(サポート)
ふふん、どうやら大天才邪竜神様の手助けが必要なようね。
不要と言われても助けに行くから、安心して崇め奉りなさい!
超自信過剰なオラトリオの自爆魔法使い。UC大召喚を使用しない間(使用予定無し)、UCの成功率が下がる(お任せ)為、よく自爆して気絶します。
棒術に長け、マイケルくんでの接近戦が得意ですが見た目は若くてもお婆ちゃんなので腰に来ると戦闘不能に。
UCは選択した物を自爆を何故か恐れず強気で使用し、成功すると小躍りして喜びます。
接近戦ではマイケルくんで攻防一体の戦闘を行い、他猟兵と積極的に連携。
隙を見て、あるいは調子に乗ってUCを使用します。
アレンジその他全てお任せ致します!
「ふふん、どうやら決着は間近のようね!それならこの大天才邪竜神様に任せなさい!」
あざみの前に立ちはだかるはハンナ・レドウィッチ(天災級自爆魔法使い・f31001)、超自信過剰なオラトリオの自爆魔法使いである。
「くっ、まだあんた達…増援がいるの?…」
こちらも先程まではまだ自信過剰であったあざみ。だが流石に今はその余裕は消え失せている。力の大半を失い、片腕は深手の傷で動かす事もままならない。しかも無事だった方の腕も先程切り落とされ…、もはやなす術もないといった所。
「…ここは、撤退しかないみたいね。悔しいけれど」
「ここで逃がすと思ってるの?私はそこまで甘くないわよ!」
「ねぇ、あざみちゃんもう戦えなんだけど?そんな相手をいたぶり殺すつもりなの?」
「逃がすとまた同じような事を企むでしょうからね。私の究極魔法でとどめを刺してあげるわ!」
「…やっぱりだめかぁ。あざみちゃんがっかり」
「見なさい、この大天才邪竜神様による超越次元の究極魔法を!」
ハンナが詠唱を始めるとその周囲に魔法陣が幾重にも浮かび上がる。膨大な魔力が多数の魔法の棒を生成し宙に浮かび上がらせた。
「食らいなさい、大天才ミゼリコルディア・オナガー!」
UCを発動させたハンナ。魔法の棒が降り注ぐ…、かに見えたが…。突然ハンナの周囲に浮かんだ魔法陣が消失した。
「…おかしいわね。失敗したのかしら?それにしてもなんかいつもと違う気が…」
そう、ハンナの魔法は稀によく失敗する。大事な事なのでもう一度言う、稀によく失敗するのだ。その失敗は自分に降り注ぐことが多く、ハンナが自爆魔法使いの異名を持つ由縁となったほどだ。なので彼女を知る者がいたら、魔法を発動し始めた瞬間に急ぎハンナから距離を取る。そう、巻き込まれないために。
本来のこの魔法は「敵を識別出来る形」なのだが、失敗すればその前提も覆る。周囲に天災級の被害を出しかねないのだ。
だが、今回…。それすらもない、どういう事だろうか。その理由はあざみにあった。
「ふふ…、忍法・鬼薊姫。まさか、これまで使わされるなんてね」
激痛に顔を歪めながらも未だ見せていなかった忍法を発動させたのだ。よく戦場を見渡すと金属製の薊があちらこちらに出現したのが確認出来ただろう。それこそが攻撃行動を無力化するあざみの忍法の発動した証なのだ。
(まさか、あんな欠陥持ちの魔法使うなんてね。おかげで力を節約出来たけれど…)
「どういう事かしら…なんで、魔法が…。あっ、こら待ちなさいっ!」
予想外の展開に首を傾げ唸っているハンナの横を、颯爽と駆け抜けていくあざみ。力をほとんど失っているとは思えないほどの機敏な動きで、その場を離脱しようと駆け抜ける!
「悔しいけど今回はあざみちゃんの負けね。今度はこうはいかないからっ…?!」
戦場を離脱する、その一歩手前であざみは何かに吹っ飛ばされ再び戦場の中心へ。
「ぜーはー。な、なんとか…間に合ったわね…。流石に無理しすぎた…あいたたたたっ」
意志持つ箒のマイケルくんに引っ張られる形で半ば強制的に全力疾走させられたハンナ。逃走を図ろうとしたあざみを吹っ飛ばす所までは体が保てたが、そこが限界だったようだ。見た目よりもご高齢のハンナさん、反動で訪れた痛みに転げまわる事に。
ハンナの体を張った防衛により、あざみの逃走は阻止出来たのだった。
成功
🔵🔵🔴
月影・左京(サポート)
アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱改変・その他OK!
「はわっ!?……大丈夫。私も手伝うから♪」
一人称:私
口調:女性的でラフ(〜よね、なの?、あら〜等)
口癖:はわっ!?
性格:おっとりのんびり。「わぁ!頼りにな……る、の?(笑)」な印象
基本戦法:【忍び足】で敵の死角に入りメイスによる【気絶攻撃】を【2回攻撃】。【鎧砕き】も狙う。
敵の攻撃は【聞き耳】を立てて【第六感】も使い、【見切り】ます。
※不意打ちを受けた時など、「はわーっ!?」と叫ぶ傾向あり。
指定したUCを何でも使用。
但し負傷した猟兵がいれば戦況次第で攻撃より【祈り】の力と【医術】及び【救助活動】で治療。
後はお任せします。よろしくお願いします。
(まさか、あのギリギリで追いつかれるなんて…でも、さっきの奴で節約出来たおかげで、あと一回くらいなら鬼薊姫も使える。大丈夫、鬼薊姫はまだ破られてない。この一回に全てを掛ければ…あざみちゃんの撤退も可能なはずだもん!)
攻撃を無力化する忍法・鬼薊姫。相手の攻撃さえ無効化して突破口を切り開けば…。それに最適そうな相手を見定める。それこそがあざみに出来る最後の手だ。
(あいつが良さそう…かしら?のんびりしていそうだし)
その視線の先にいたのは月影・左京(夫婦ゲーマーのはわっ担当・f06388)であった。
「はわっ!?まだあんなに凄い速さで動けたのね。まさにギリギリセーフね」
消耗していたはずのあざみが、まさかあれだけの余力を残していたとは。猟兵が追い詰めたとはいえ、まだ気は抜けないと感じた左京。おっとりのんびりした性格の彼女だがメイスをしっかり握りしめ、あざみと向き合う。
先程、猟兵の魔法が掻き消えた。攻撃を無効化する忍術を発動させたと思われる。
(でも、そうするとこちらが下手に攻撃しようとすると無効化されちゃうって事なのよね…う~ん、どうしたものかしら)
「…?あれ?これってあざみちゃん、チャンス?あの子がぼ~っとしている隙にっ!」
「はわーっ!?逃走はさせませんよ!?ワンダレイ召喚です!」
考え込んでいる左京を見てチャンスと思ったらしいあざみ。すたこらさっさと逃げに転じるが…流石の左京もそれは見逃さない。あざみの前方に、あるものを召喚した。彼女の所属する旅団のトレードマークでもある飛空戦艦ワンダレイ、そのプラモデルだ。
「なっ!?戦艦を召喚したの?!でも、あざみちゃんには効かないよっ!忍法・鬼薊姫!」
召喚された戦艦に迎撃されると思ったあざみは、思わず忍法を発動させる。周囲に金属製の薊畑が発生しこれで、この戦艦からの迎撃も妨害出来る…と。
「ふふん、これであざみちゃんの逃走を阻止出来るものはないわね!今のウチに…って、この戦艦大きいわね。脱出する出口を塞ぐように布陣しているし…あぁ…、忍法使いながらじゃ…移動しにくい…」
忍法を解除すれば戦艦から攻撃を受ける、そう錯覚しているあざみは忍法を維持しながらなんとか戦艦の隙間から脱出を試みようとして…。徒に時間だけ消耗させていく。
「あぁ、本当に面倒くさいわねこのでかいの…。…あれ?これって…」
そこでふとあざみは気が付いた。戦艦に手を触れたから気が付いたのだ。
「ちょ、ちょっとこれ…まさか偽物?!なら攻撃されるわけないじゃないっ!あぁ、無駄に力使わされて…。もう、限界…」
とうとう忍術を維持する事も出来なくなったあざみ。腹立たし気に巨大なプラモデルを足で蹴飛ばす。巨大とはいえ本物ではないワンダレイはその一撃で破損してしまった。
「ぜぇぜぇ…。でも、これで、もう、あざみちゃんを邪魔するものは…っ。…はっ!?」
プラモのワンダレイを蹴飛ばし憂さを晴らしていたあざみは、不意に後ろから強烈な殺気を感じ振り返る。そこには…。
「なんてことするのよ!?」
ふるふると肩をふるわせた左京が立っていた。
「弁償しなさ~いっ!」
「えっ、ちょ…。ま、待って…話せば…っ!?」
力を使い果たしたあざみには左京の振り上げたメイスを逃れる術はなく…。強烈な一撃を脳天に叩き込まれるのだった。地響きと共に地面に頭をめり込ませたあざみは…そのまま骸の海へと還っていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
こうしてあざみが率いる「シャドウパラダイス」は壊滅した。命を狙われていたキマイラの少女も安全な場所まで送り届ける事が出来た。これで、もう彼女の命を狙う者はいない。
「皆さん、ありがとうございました。これからは『無料』と聞いてもちょっと考えてから行動してみる事にします。こんな事はもうこりごりですしね」
弱々しくも笑顔を見せたキマイラの少女は、猟兵達が帰還するその姿をいつまでも見送っていたのだった。
【完】