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アポカリプス・ランページ⑥〜愛しさも焦がしてしまう程~

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#アポカリプス・ランページ⑥


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●破壊の相に色濃くか
「無敵! 最強! それがこのオレ、デスファイア!」
 触れるモノ全てを傷つけ寄せ付けないと言えば聞こえは良くも聞こえるが、その実は悪趣味な、棘だらけの要塞の中、男は叫んだ。
「この世界を支配するのは暴力! 破壊! 底無しの欲望!!」
 その下半身はキュラキュラと履帯の唸る戦車とし、全身から放たれる炎が容赦なく要塞の中に吹き付けられていく。
 炎の持つ破壊の力に酔い、暴虐と欲望を象徴する、かの男の名はヴォーテックス――アポカリプスヘルのオブリビオン・フォーミュラが一人、デスファイア・ヴォーテックスであった。
「そしてこのオレこそ、暴力を、破壊を、底無しの欲望を! ぜぇんぶ燃え上がらせて……最強なんだ!!」
 益々に噴き上がる炎が彼の腹心や、傍に侍らす女も焼き尽くす――理不尽に灰と消える彼等の叫びも耳に届かないか。
 捲き散らかされる炎は、要塞の中に続々と広がり――炎の照り返しを受け、己が熱量に酔い痴れて死の炎は嗤う。
「来るなら来やがれよ猟兵どもよ! このオレが貴様らの遺伝子の欠片まで、残さず焼き尽くしてやるぜ!!」

●燃え盛る心
「火というものは怪物だ。正しく使えば有用だが、誤れば恐ろしい」
 グリモア猟兵スフィーエ・シエルフィートは、ライターに火をつけ、灯る赤を揺らしながら語り出した。
「何事もそうだと言われればそうなのだが、火遊びは火傷の恐ろしさもある、ということを教えてあげなくてはならないのだよ」
 ライターの火を消し、代わりに灯したグリモアが静かに輝くと、世界に映し出される光景が変わる――。

「さぁ語ろうか! 舞台は秩序無き混沌と騒乱の黙示録、アポカリプスヘル! 君達にはヴォーテックス一族が一人を討伐しに行って貰いたい!」

 ヴォーテックス一族が一人、『火炎大王』デスファイア・ヴォーテックスの要塞の位置が判明した。
 山岳地帯に設置されたそれは、無数の棘を備えた攻撃的な意匠をしていて、真正面から突撃しデスファイアを倒しにいく手筈となっているのだが――。
「御覧の通り、火遊びに酔っている」
 馬鹿げた高笑いを浮かべ、嬉々として敵味方問わずに業火を撒き散らしている姿がグリモアによって映し出される。
 引火するような可燃物のある場所であろうと、狭い場所であろうと、部下や侍らす女がいようとお構いなしだ。
「当然、その炎は君達にも容赦なく向かってくる。真面に喰らえば、遺伝子の欠片まで焼き尽くされかねない」
 無差別に、手当たり次第に放たれる炎は絶えず戦闘中の猟兵達を襲う。
 途轍もなく強力な火炎であり、とても無視できる熱量ではない――回避に専念するか、炎を凌ぐかなどを行わなければ一瞬で炭屑となってもおかしくない。
「幸いなことに、いわゆる先制攻撃の類はしてこない。だがそれでもフォーミュラ級の相手だ。対策し、全力を以て漸く戦いになる相手だということを忘れないように」
 一見すれば己の力に酔い、無知蒙昧に暴虐と破壊を振り撒く三下のようではあるが、持ち合わせる力は荒廃と暴力の世界を作り上げたと豪語するだけあって相応の実力者だ。
 絶えず襲い来る強力無比な炎を凌ぎ、その上で油断なく、注意し過ぎてし過ぎることはない相手だと語った。

「火遊びに酔う気持ちも分からなくはない。だがね、危険なものだということを忘れてはならない」
 本能として恐れる部分もありながら、どこか惹き付けてやまない妖しい魅力の揺らめきに、一応の理解を示しつつもスフィーエは語り。
「何事も軽んじれば大いなる逆襲を受けるものだ。そしてその理を、あの困ったちゃんに示してやってくれたまえ」
 では頼んだ――薄金色のグリモアは、鋼鉄の要塞へ続く道を開いていった。


裏山薬草
 どうも、裏山薬草です。
 熱い想いっていうものは王道で素敵ですよね。強敵に対して諦めない心とか、困難な道を乗り越えて掴みたいものがあるとか。
 胸を焦がすような愛とか恋も尊いものです。
 だからといって物理的に真っ黒こげはご勘弁願いたいのですが。

 さて今回はヴォーテックス一族が一人、火炎大王「デスファイア・ヴォーテックス」との決戦をお送りします。
 デスファイアは所構わず、無差別に強力な火炎放射を放ってきます。
 なので、それに対応するプレイングなどがあればボーナスとなります。
 先制攻撃の類などはしてこないので、ご安心を。

●プレイングボーナス
 無差別火炎放射に対抗する。

 プレイングの受付状況に関しては、タグにてお知らせします。

 それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
 裏山薬草でした。
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第1章 ボス戦 『デスファイア・ヴォーテックス・鋼鉄要塞』

POW   :    火力こそ力だぜ!!
自身の【下半身の戦車 】を【ファイブデスモード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD   :    デスファイアァァァァ!!
【両腕の火炎放射器 】で攻撃する。[両腕の火炎放射器 ]に施された【火力】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
WIZ   :    ヘルファイアァァァァ!!
【炎の雨 】を降らせる事で、戦場全体が【地獄の如き戦場】と同じ環境に変化する。[地獄の如き戦場]に適応した者の行動成功率が上昇する。

イラスト:V-7

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

マリア・ルート
こ、これはまた凄まじい熱量ね!
ちゃんと対策しないと危険そうね……

暑さをあまり感じないようロングレンジから『オーラ防御』しつつ【指定UC】を『早業』と絡め発動。まずは相手の火炎放射器を武器を飛ばして『部位破壊』しにいく!
ある程度破壊すればあとは火遊びの炎になるわね、それらや相手の突撃は『野生の勘』で察知して『早業』で回避を試みるわ、カウンターや防御をしたらまず焼かれちゃう!回避優先で、デスファイアに隙が見えたら打撃武器で『吹き飛ばし』してデスファイアを火遊びの炎にぶっ飛ばしてみるわ。無差別なら自分もやられるんじゃないかしら?

炎は確かに恐ろしい武器よ。
少なくともあんたに使いこなせる代物じゃないわ!



●火遊びは危ない物
 要塞の中に戦車の履帯が唸りを挙げて進む――ある意味では珍しい光景ではないのかもしれないが、上半身が異様な大男で、そこかしこから炎を撒き散らす様は異様という他なかった。
「ヒャーッハッハッハ! 燃えろ燃えろ燃えろーっ!!」
「うわっ」
 マリア・ルート(紅の姫・f15057)は暴走戦車という他にない、この世界のオブリビオン・フォーミュラの暴力が噴き上げる業火に驚きの声を漏らした。
「こ、これはまた……凄い熱量ね」
 直接に触れている訳でない、遠きに居て身体を障壁で守りながら、その上で伝わってくる熱量の凄まじさたるや筆舌に尽くし難く。
 これ以上の規模を広げて欲しくはないと、マリアは一瞬で想像より生み出した数多の武器を嗾ける――!
「あんたは見たことある? 目の前を埋め尽くす、武器の大群を……!」
 まず一つ、腕に誂えられた火炎放射器を弾き飛ばしたのを皮切りに、解き放たれた武器は次々とデスファイアの戦車より、火砲を剥ぎ取るように削り、その機能を無としていく。
「ちぃ……!」
 破損したパーツを乱暴に打ち捨て、デスファイアはマリアを睨みつける。
 交換するまでには時間が掛かるが、その間にも生かしてはおけない――そう言わんばかりに、残った砲門に火力を一気に集中させそれを一気に解き放つ!
「……!」
 確かに相手の火力は大幅に減じた、今までからすれば【火遊び】に等しい規模だろう――それでも、規模こそ減らしても熱量そのものが減るわけではない。
 真面に受けるのは避けて、吹き付けられんとする炎の先を論理を超えた勘を以てはその位置を悟り、其処から身を逃れさせ。
 軽やかに赤髪を翻し炎を躱していく女に苛立ち、デスファイアは更に更にと炎を強く噴き上げていくが――。
 やがてはデスファイアも燃料を一時失ったのか、ぷすんと間抜けな音を出して砲口より空気が漏れ出した。
 舌打ち交じりに燃料を補充せんとした、一瞬の硬直こそを好機と捉え。
「炎は確かに恐ろしい武器よ」
 この隙を逃がさない――デスファイアの近くに駆け寄り、マリアは鈍器を大きく振りかぶる。
「少なくともあんたに使いこなせる代物じゃないわ!」
「テメェ、誰に向かってそんなっ……ごぶっ!?」
 それは宛ら首位打者の如く――打ち付けられた鈍器が鈍重にして巨大なデスファイアの身体を盛大に吹き飛ばし。
 彼の粗末にして強大な火遊びの業火へと、手痛いしっぺ返しを刻み付けるようにその身を投げ込ませるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

砂塵の世界救う為に…
そして…悪逆なる一族が一人、鉄火の男を討ち倒そうぞ!
行くぞ…ワタシは処刑人だッ!

身を裂き噴き出す地獄の炎を身に纏い
[火炎耐性とオーラ防御]の加護を得て敵と相手しよう

無差別火炎放射を地獄の炎で吸収し[力溜め]て蓄えよう

力を蓄えたら【ゲヘナ・フレイム】を発動し
[覚悟]を決めて全身を纏う地獄の炎を強化しよう

攻撃を[見切り]回避、[ダッシュと追跡]で追い詰め
鉄塊剣を抜き振るい[鎧砕きと部位破壊]で下半身の戦車を
打ち砕き行動を阻止しよう…

無敵…最強…だがそれも終わりが来る…今ここでッ!

動けない敵に[恐怖を与え]ながら接近し
鉄塊剣による[怪力と重量攻撃]を叩きつけようぞ!


柊・はとり
こいつとは相性が最悪だ
属性も性格も信念も何もかも
不利を承知で敢えて挑むのは
俺の遺伝子に眠る探偵の誇りが
お前の虐殺を許せないからだ

勇気と覚悟を持ち【第九の殺人】
偽神兵器を護る為の盾に変形
複数に分裂させ空中浮遊させる
視力を奪われる分感覚は冴える
聞き耳と第六感での危険予知を頼りに
火炎放射を先読みし盾を周り込ませる

偽神兵器のカウンター機能をオン
奴の火炎放射を反射し叩き返す
俺に向かって放たれた火炎放射以外の攻撃は
第六感で見切り強化された運動能力で回避

こんなの当たる気がしないね
防御なんか捨ててかかってきな
挑発し装甲が半減するよう仕向けたら
偽神兵器を火炎放射器に変形

火遊びって怖いよな
氷属性の蒼炎で焼き尽くす



●誇りと信念
 眼前に広がった紅蓮に、要塞に足を踏み入れた青年と女は咄嗟に一歩を退いてそれを寸での所で躱していた。
 その紅蓮を放った存在は遠慮することもなく、壁に、床に、天井に――そこに何が在ろうとも構わずに、圧倒的な熱量による破壊の炎を撒き散らす。 
「舐めた真似してくれやがって……だがな! 火力こそパワーだ! てめぇらを叩き潰して、焼き尽くしてやりたくて仕方がねぇんだ!」
 それは正に無差別に死と破壊を振り撒く炎の潮流<デスファイア・ヴォーテックス>の名に相応しい、暴力そのものを擬人化したような存在だった。
「…………」
「悪逆な……」
 柊・はとり(死に損ないのニケ・f25213)がただ無言でそれを眼鏡越しの鋭い眼差しで睨み付け、仇死原・アンナ(炎獄の執行人あるいは焔の魔女・f09978)が大剣の柄を握り締めながら吐き捨てた。
「最悪な相性だ。属性も性格も信念も、何もかも」
 握る偽神兵器は氷の大剣、死を望まぬ者とそれと破壊こそが全てと高らかに叫ぶ者。
 決して相容れることのない、同じ場所に存在しえない氷と炎――それでもここに氷<はとり>がいる理由は。
「だが俺の遺伝子に眠る探偵の誇りが、こいつの虐殺を許せないと言っている」
 ……理屈ではないのだ。勝てる勝てない、痛い痛くないではなく、奥底に刻まれた決して譲れぬ想い。
 自らの矜持の為になら、何処までも“熱く”突き進める者――ある意味では相容れないかもしれない、もう一つの炎。
 そしてある意味では、この場で最もに氷の誇りを解する者<アンナ>が、体中より紅蓮を揺らめかせ、はとりの背を軽く叩いた。
「……共に、行こう。砂塵の世界救う為に、悪逆なる一族が一人、鉄火の男を討ち倒そうぞ!」
「ハッ……! つまらねえなあ! とっとと灰になれやっ!!」
 決意を固め立ち向かう二人の意志を一笑に伏し、デスファイアは戯れのように火炎放射器から業火を広げる。
 だがそれを、覚悟を決めたはとりの偽神兵器――氷の大剣から複数の盾へと変形したそれが、縦横無尽に動き周り火炎を阻む。
 ――盾を操る代償として、はとりの視界は封じられている。だがその代わりに研ぎ澄まされた感覚が見えているかのように伝え、火炎放射が迎えば予め置いておいたかのように自然と立ち、受け切る。
 仮に追い切れぬ猛火が襲い掛かろうと、地獄の炎を以てそれを喰らうアンナがそれを防ぎ切り、地獄の業火は更に盛り。
 更にはデスファイアの炎を受け止めた盾が、返礼のように彼の炎を突き返す――ダメージとしてはデスファイアにとっては軽微であっても、突き返される熱に苛立ちは隠せず。
 撒き散らす炎に決して溶けず、飲み込まれない氷と炎に業を煮やしたか、デスファイアは下半身の戦車より一斉に砲を解き放つ。
「地獄の炎には、こういう使い方もある……!」
 だが放出される瞬間、自らの身を切り裂き、これまでに蓄えていた力を盛らせ炎の勢いを高めたアンナが斬り込んでいた。
 打ち付けられた大剣が砲の半分を一時潰しても、もう半分は容赦なくはとりに向かう――が。
 彼は一切焦ることなく、向かう砲の数々を身を翻し、時に華麗に後方への宙返りを決めつつ躱し。
「こんなの当たる気がしないね」
 華麗に音もなく着地を決めたはとりが、デスファイアに向けて眼鏡のブリッジを押し上げながら言い放った。
「防御なんて捨てて、かかってきな」
「……うるっせぇぇぇぇっ!! だったら! もっと熱いのくれてやるぜ!! オレは無敵で、最強の、デスファイアなんだからよォ!!」
 これまでの攻撃の悉くをいなされ、あまつさえ糧とされ続けてきたデスファイアの憤りは最高の領域に達していたか。
 肩を震わせ、はとりの言を受け止めていたデスファイアが急激に身体を広げると、彼の下半身にある戦車の装甲が弾け飛ぶ。
 その代わりに備えられた砲がより輝きを増し、大口径のより強力な砲を放つ形態へと変わる。
「無敵……最強……だがそれも終わりが来る……今ここでッ!」
 だがこれがデスファイアの文字通りの命取り――怒りに任せ、防御を捨て去り火力を優先したが致命的。
 極限まで増した戦車砲の、全ての砲門より全力を振り絞った火力を解き放つ僅かな間に距離を詰めたアンナが、勢いよく巨大剣を叩き付ける――!
 装甲を捨て去った戦車は、一瞬の内に飴のようにひしゃげ砲は火力を放つことも叶わずに、デスファイアは驚愕を顔に浮かべた。
「ワタシは……処刑人だ!!」
「消えた凶器はずっと俺達の目の前にあったんだ――火遊びって、怖いよな」
 そして――底冷えするような、これまでの熱量を容易く吹き飛ばすほどの冷たく悍ましい二つの殺気を感ずるのは。
 大剣を振り被り地獄の業火を迸らせた処刑人の歩みと、偽神兵器を火炎放射器に、それも単なる炎ではない凍てつくような恐ろしさを孕んだそれを向けた高校生探偵の存在が其処に在ったから。
 命乞いの時も与えられず、デスファイアの身体をはとりから放たれた蒼炎が包み込み、冷たく突き刺す痛みが舐り苛め続け。
 そして灼熱を纏うアンナの大気を歪めるほどに凄まじい、剛力を乗せた大剣の一撃が、死の炎を叩きのめす――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎

火力か、俺も燃やされたらやばそうだな
一か八かやってみるとしよう、海を焦がせる物ならやって見せろ

【SPD】で判定
ライドサーペントの蒼雷に【騎乗】し【水中機動】【高速泳法】で【水中戦】
UCを発動して地中を海にして潜航
俺は【息止め】【深海適応】【素潜り】で水中に耐える
時折、地中から顔を出して敵の位置を確認
攻撃されれば潜ったり、風の【結界術】で炎を反らして回避する

敵の位置を確認したら水中に引きずり込む
銀腕を銛の形状に【武器改造】し【怪力】【貫通攻撃】【鎧無視攻撃】を使いながら【騎乗突撃】で攻撃する



●水と火は同時に存在しえぬ
「クカカカカーッ! 逃げろ逃げろーっ! 簡単に真っ黒焦げになられちゃ、つまらねえからよぉーっ!!」
 突き出された両腕の、そこに取りつけられた噴出口から広がる紅蓮が、要塞の中を無差別に駆けていった。
 頑強に作られているのが幸いか、それでも多少の焦げ跡を残しながらも進む業火は、彼の右腕が溶けそうな錯覚に陥らせる程の熱量に満ちていた。
 ルイス・グリッド(生者の盾・f26203)は海竜に跨りながら、かの炎を受けぬように立ち回るにはどうすればよいか思案を巡らし――。
(一か八か、やってみよう)
 死したる身の上だが、完膚無きまでに燃やされてしまえばそれでお終い。
「蒼雷、好きなように泳ぎ回れ!」
「~♪」
 サーペントの尾が僅かにうねり、一つ尾が打たれたかと思えば、ルイスの姿は其処から消えていた。
 否、正確には、要塞の壁床にサーペントを乗りこなし進むルイスの姿が映る――周囲を海と化し、その中を泳ぎ回ることを可能としていた。
 炎が相手というならば、決して燃やされることはない水の中へ。
 サーペントが持つ、自らの泳ぐ海と場を変える力を以て炎が存在しえぬ海中という場所にて、ルイスはデスファイアの正確な位置を探る。
 時折、顔を出しては何処にデスファイアがいるのかを確認しては、また潜り込みと繰り返す。
 その度に宛らもぐら叩きのように、デスファイアからの炎が吹き付けるも、ルイスは風を操り巡らせた結界でそれを逸らしては、息を止め深海に身を馴染ませながら彼は機を伺っていた。
「そう来るかァ……だったらぁ! 海ごと煮込んでやるぜ!」
 なればとデスファイアは別の決意を固めたか、砲門から無差別に、当初と同じように炎を捲き散らかしていく。
 炎と水が同時に存在することは叶わなくとも、煮えたぎる湯にすることは出来る。
 元より無差別に無遠慮に炎を解き放つのならば、深海に潜り出てこない相手をいぶり出すには妥当かもしれない――が。
 ――不意に、デスファイアの履帯が掴まれたかと思えば、次の瞬間にはデスファイアの視界は大きく変わる。
「――ここでも燃えられるか?」
 デスファイアが気付いた時には、彼の身体は深海へと引きずり込まれていた。
 既に当たりをつけられていたデスファイアは、ルイスに手によって容易く海中へと引きずり込まれ、その鈍重な身は水圧の中に自由を奪われ、解き放たれる筈の業火は虚しく水中に泡を産み出すだけだった。
 最早海中にて海竜に勝てる者は無く、ただただ、水中で暴れ悶えるだけとなった死の炎を。
 銀腕の何処までも鋭く、海竜に乗った騎士の大槍が如き突撃は、盛大に戦車の分厚い装甲を貫いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
他者を慮らない力の行使は自他の破滅を招きます
住まう星すら失った私の故郷のように…

オブリビオンである貴方に言っても詮無きことですが
その無法、騎士として阻ませて頂きます

…敵味方を問わずの火炎、周囲の人々がオブリビオンでない一般人であった場合を考慮すると…

格納銃器を展開し乱れ撃ちUC起動
弾丸を無数の花弁に変化させそれを支点にバリアを展開
撒き散らされる炎を遮り盾受け防御

…貴方の相手は私です!

戦機の環境耐性、継戦能力頼りに大盾を翳し脚部スラスターの推力移動で炎を突破
●シールドバッシュで態勢崩し、●怪力で振るう剣で掬い上げる様にかち上げ

花弁を支点とし発生させるバリアを極薄の刃として用い空中の敵を切り刻み


リーヴァルディ・カーライル
…無差別攻撃なんて非効率な真似、実際にする人間がいるとは思わなかったけど…成る程

…1つ勉強になったわ。ああいう輩なら特殊な理由が無くともする物なのね

「写し身の呪詛」に限界を突破した魔力を溜めて無数の残像を乱れ撃ち、
敵の無差別攻撃を分身達が受けた瞬間にUCを発動して武器改造を施し、
残った全ての分身の両腕を火炎放射器に変化させて【デスファイアァァァァ!!】を発動
分身の寿命(魔力)が尽きるまで火力を上げた火属性攻撃のカウンターを試みる集団戦術を行う

…殺気が散って見切り辛いのが難だけど的を増やせばその分、私に攻撃が届く危険は減る

…そして的自体を罠に変えれば、後は存分に味わうが良いわ。お前自身の炎を…ね


キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

フン、我々を焼き尽くすか…面白い話だ
分相応の火遊びは身を滅ぼすと言う事を教えてやろう

装備銃器で攻撃
ファイブデスモードを警戒しつつ遠距離から銃撃を行う
高い攻撃力は厄介だからな
周りが炎に包まれたらナガクニを取り出す

炎の壁でこちらの姿も見えまい…
教えてやろう、消火の方法にも色々あると言う事をな

UCを発動
燃え盛る場所に分裂させたナガクニを放ち、爆風による消火を行う
残る炎は繋ぐ鎖でオブリビオンの力を吸い出し鎮火させる
更に目の前のデスファイアにもナガクニを放ち、爆破と鎖による吸収でダメージを与える

ハッ、なかなか立派なローストチキンが出来上がったじゃないか
とても食えたモノじゃあなさそうだがな



●安全性の為には火を通すのが基本
 破壊の火の名に違わぬといえば違わず、火の持つ破壊の相を強く出しているといえばそうなのかもしれない。
 手当たり次第に捲き散らかす炎に照らされ、その熱と輝きに酔い痴れる姿に一種の美しさを――感じる訳もなく、場に足を踏み入れた猟兵達は一斉に眉を潜めた。
「ガガガガガガーッ! まぁーたまた焼き尽くし甲斐のありそうな獲物が来てくれたぜぇーっ!!」
 何時になれば終わりが来るのかも分からない、
「フン、我々を焼き尽くすか……面白い話だ」
 遠距離から撃ち込み続ける銃弾も、満たされる業火と彼自身の頑強な身に阻まれ中々通らない。
 されども最大限の警戒を払いながらも、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)はデスファイアの様子を鼻で笑った。
「……無差別攻撃なんて非効率な真似、実際にする人間がいるとは思わなかったけれど……」
 自らの身を分けるかの如く、写し鏡の幻影を数多に生成しつつ、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)がそれを受け、破壊の炎に盛るオブリビオンを目に映した。
 最前線でデスファイアの炎を引き受ける形となる写し身にも、己の要塞にも兎にも角にも構わず捲き散らかされる炎に、何の理由もありはしないと見えて。
「……一つ勉強になったわ。ああいう輩は、理由が無くてもするものなのね」
「ですが、他者を慮らない力の行使は自他の破滅を招きます。私の……いえ」
 過ぎたことです、と顔を下げ、トリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)は格納された銃器から幾つもの弾丸を放ち牽制を続けながら彼は決意を示した。
「その無法は騎士として阻ませて頂きます」
 かくして――数多の写し身を最前線に立たせ、業火を凌ぐリーヴァルディと、それを銃弾で援護するキリカとトリテレイア。
「ハハハハハッ! 効かねえぜ! さあ燃えろ燃えろーっ!」
 されどもデスファイアは意にも介さずに、火炎放射器と戦車の砲口より無遠慮に炎を放ち続け三人を圧倒する。
 殺気が分散――彼女自身の分身もさることながら、場にトリテレイアとキリカという味方もいる以上、どうしても個々に向けられる殺気は減ずる。
 その分、リーヴァルディ自身への攻撃も分散しているのが利点ではあるが。
 されども張り巡らされる業火の前には、中々に攻勢に出ることも叶わない――そう思われたその時だった。
「フン。大分調子に乗っているようだが教えてやろう、消火の方法にも色々あると言う事をな」
 幕を下ろすが如き炎に突き刺さっていたのは無数の短刀だった。
 キリカの持つ鹿島永国の銘打たれしそれが分裂し、炎の幕に突き刺さったかと思えば。
 爆風消火――突き刺さった箇所を起点とし、爆ぜて広がる風が燃焼の酸素を奪い炎を消し飛ばし。
 熱の残滓はまた柄より伸びた紫電の鎖が、オブリビオンとしての力を吸い上げて消し去っていく。
「なら何度でも燃やしてやらぁ……」
 されどそれでも、デスファイアは戦場を地獄に変えるべく、頭頂部より噴き上げた炎をそのまま弾丸と変え、戦場に灼熱を降り注がせる。
 だが状況は何度でも二転も三転もするもの。
 トリテレイアの身から放たれ続けた弾丸が、今こそと文字通りに花と開き、戦場にブローディアの青い花弁が紅蓮に引き立ち輝いていた。
 一見すれば熱と破壊に彩られた戦場に似つかわしくなく、瑞々しく咲き誇るそれは――花弁を起点とし、戦場に障壁を作り出して。
 宛らシェルターの如く、障壁が灼熱を防ぎ切り、地獄と変えることを阻んでいた。
「この鋼の花弁の護り、易々と貫けると思わぬこと」
 降り注ぐ炎の雨すらも、薄く研ぎ澄まされた障壁が斬り刻み炎を防ぎ切った騎士は毅然とデスファイアを見据える。
 ――火が何度消えてもすぐ様に齎される、地獄の如き熱気。頑強な装甲に熱の歪みが齎されているのではないかと、プログラムの誤認もあり得るほどの中に於いても、騎士の機械の頭脳は冷静に敵の姿を捉え。
「……そして、貴方の相手は私です!」
「上等だゴルァ! 溶かしてパーツに再利用してやんよ!!」
 ――刹那、重金属と重金属がぶつかり合い、質量と質量の激突し火花を散らす轟音が盛大に響き渡った。
 一瞬で推力を吹き上げることによりデスファイアの元へと肉薄し、大盾の頑強な表面と質量を盛大なる勢いを以て叩き付けていた。
 トリテレイア生来の巨躯に乗せられた加速からの盾の叩きつけ(シールドバッシュ)の前には、さしものデスファイアも体勢を崩すも、履帯を唸らせすぐに体勢を立て直してはデスファイアは拳を振り上げた。
「「オオオオオォォォォオオ!!」」
 破壊者の蛮声と、騎士の決意の雄叫びが重なり合いながら、至近距離での男と男の殴り合いが始まる。
 この至近距離での砲撃を諦めたが故の拳は児戯にも等しく、力任せだけのそれは恐れるに足らず――盾を以て容易く受け止めて。
 カウンター気味に当てられた盾に体勢を今度こそ本格的に崩せば、その隙を見逃さず、トリテレイアの剛剣が強かにデスファイアを斬り上げる――!
「ぐが、ぁっ……!」
 これまでの激戦は時にして数瞬にも満たぬ――されどあまりにも濃密なぶつかり合いの果て、戦闘機械の膂力を最大限に発揮した斬り上げの前にデスファイアはぐらりと体勢を崩し、盛大に戦車の身諸共に身体を横転させていた。
 要塞を震撼さすほどに重たく強烈な転倒を齎すほどのそれを経ても、まだまだデスファイアへの追撃は収まることはない。
「さて、それでは――紫電の牙に貫かれ、そのまま朽ち果て消え去るがいい」
 立ち上がらんとしたデスファイアの身体を撃ったのは、無数に分裂した鹿島永国の短刀――デスファイアの火を消し去ったそれが、今度は直接当人に突き刺さる。
 無論、爆発も亡霊の力を吸い取る力も、今度は鎮火――ある意味では、破壊の炎そのものの鎮火にもなるか。直接にデスファイア自身に叩き込まれ、紫電の鎖が脈打つたびに、死の炎はその存在を薄れさせていく。
「……魔力同調」
 更に悪いことに、存在そのものを吸い取られ行くデスファイアを取り囲んでいたものは。
 数多にも作られ、これでもかと死の炎を浴び続けていたリーヴァルディの幻影――しかもただの幻影ではない。
 何を隠そうにも、その両腕がデスファイア当人の火炎放射器と化していた姿。そしてその放射器の口から発せられる紅蓮の熱量もまた、それこそ死の炎に劣らぬもので。
「返礼よ、存分に味わうが良いわ。お前自身の炎を……ね」
「待っ……!」
 命乞いの先の言葉を掻き消すほどに、幻影体の魔力が消え失せるまで。
 一気呵成に放たれた熱量が激しくうねり、潮流(ヴォーテックス)の一族を巻き込んで。
 無差別に振り撒き続けた熱の重みを、デスファイアの身へと刻み付けていく――!
 時間にして極々僅かな身なれど、あまりにも濃密な業火の揺らぎがやがて収まり、その中から現れたデスファイアの姿は――
「ハッ、なかなか立派なローストチキンが出来上がったじゃないか。とても食えたモノじゃあなさそうだがな」
「……頼まれても願い下げよ」
「そう呼ぶには聊か、火を通し過ぎな気もしますが……」
 真っ黒に体中が染まり、間抜けな音さえも聞こえる黒い煙を噴き上げて、声なき呻きに痙攣する様を見、無様な姿と化したデスファイアをキリカが評し。
 続く形でリーヴァルディが暗に同意を示しては、トリテレイアが立ち上がりつつも見事に焼け焦げた様にげんなりとしながら続け。
 激戦を乗り越えた三人の間を、やや生温い風が労るように過ぎ去っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シーザー・ゴールドマン
随分と暑苦しい男が出てきたね。
頭が燃えている様に見えるが、大丈夫かな?

無差別火炎放射、敵WIZUCの炎の雨、いずれの炎も『ヤーヌスの双顔』の破壊消滅の魔力で消去しましょう。
(消すのはあえて炎だけ)

しかる後に、間合いを詰めて「炎好きを炎で葬るのも悪くはないが……今回はこちらでいこう。頭を冷やしたまえ」と氷結(属性攻撃:氷×全力魔法)させた後にオーラセイバーを振るって砕きます。



●氷の返礼
 踏み入れた瞬間に感じたものは、うだるような熱量――残暑の熱さなどと言うにも可愛らしい、激しい熱量だった。
 されどその中を、顔色の一つも変えずに闊歩する一人の大男の姿がそこに在った。
「随分と暑苦しい。それより、頭が燃えているが大丈夫かね?」
 シーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)は己が纏う魔力で、向かう火炎を阻みながらデスファイアの頭頂部を見ながら問いかけた。
「へっ、心配のつもりかよ。だがまぁ、ありがとうよ」
 シーザーの言葉に一瞬何のことかと首を傾げたが、すぐにデスファイアは顔を愉悦に歪め、頭頂部から発せられる炎を揺らす。
 素直に礼を言えるということは、割にして――などという筈もなく。
「お礼にご馳走してやるぜ……骨まで温まるオレの炎をな!!」
 デスファイアの頭頂部より盛る炎が、より勢いを増して天井にも届き、揺らめく炎が天井を焦がしていく。
 そして――その光景は竜の花火が如く。
 噴き上がった炎はそのまま雨の形を取り、戦場へと容赦なく降り注いでいく。
「ガガガガガガーッ! 燃えろ燃えろーっ! 遺伝子の欠片まで灰になれやぁぁぁっ!!」
 下劣な高笑いが響く度に、地獄の炎は勢いを強め豪雨の形をとって注がれていく。
 
「……ハハハ。時候が悪かったかな? 冬場なら有難い限りだったのだが」
 だが地獄の如き猛火の環境下がシーザーを焼くことはなく、彼の姿は無傷のまま、熱による多少の衰えも見せぬままに彼は現れていた。
 熱気にあてられ、僅かに黒髪が額に張り付いている様子こそあれど、あの猛火の中から現れたことを考えればあり得ぬ程の姿。
 炎が届く度に纏う魔力を以て悉くを消し去っていたことを、デスファイアは知ることは無いにしろ、己が炎に焼かれず、暖房呼ばわりまでしたシーザーに怒りの代わりに頭頂部の炎をより強く噴き上げさせた。
 だが、その炎は噴き上がった瞬間に青白い氷柱と変わり、極低温はそのままデスファイアの身を侵食し彼の身をその場に縛り付けていた。
 当然、これもまたシーザーが放った魔術であるのだが――最早反論を行える訳もなく、凍てつき驚愕の表情のまま文字通りに固まったデスファイアに迫り。
「炎好きを炎で葬るのも悪くはないが……今回はこちらでいこう。頭を冷やしたまえ」
 冷やした次は、身体を冷たくさせたまえ――氷像と化してしまったデスファイアに、擦れ違い様に囁きながら光り輝く刃が一つ閃いて。
 何時の間にやらに、手に顕現させていた理力の光剣を収めると同時、刃の残した軌跡に沿い氷像が罅入り――炎の芸術の後に、氷の砕ける芸術と散った氷の塵が戦場の熱を冷ましていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
流石に今までの相手とは格が違うな。迷惑度合いもだけど。
ともあれ、料理人として間違った炎の使い方は見過ごせないな!

【地形の利用】で物陰に身を隠して炎の直撃を避けながら余波は【火炎耐性】で耐え、そしてシャーリーと協力して奴のUCの性質を逆手に取って「奴自身を弱体化させる」。
【ダッシュ】で駆け回りながら威力を押さえた【衝撃波】を【二回攻撃】の【早業】で繰り出す事で「威力は大した事はないが手数とスピードが厄介だ」と思わせ、そしてシャーリーの挑発に乗って奴が射程距離を強化したらおそらく奴は装甲を犠牲にする筈。
そこを突いて【ダッシュ】で接近、【捨て身の一撃】の【料理の鉄刃】を叩き込む!


シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
難攻不落、まさに要塞だね
けど、だからこそ攻略し甲斐があるってものだよね!

ウィーリィくんと協力し、ボスのUCをうまく誘導してボス自身を弱体化させる
UCで高速で飛び回り【空中戦】で火炎放射をかわしながら射程外から【クイックドロウ】+【乱れ撃ち】でわざと威力を押さえた熱線を立て続けに浴びせる事でボスを【挑発】して射程距離を強化させる
ボクを狙うためには移動力や攻撃回数は減らせないし、攻撃力を減らすなんてもっての外
だとしたら装甲を犠牲にするだろうから、ウィーリィくんと一緒にそこを狙って【先制攻撃】+【スナイパー】+【クイックドロウ】+【乱れ撃ち】で一点集中のピンポイント射撃!



●取扱注意なるもの
 如何に頑強な装甲に身体を覆い、音の速度をも超え得る速度を以て空を舞っても、大山の周囲を飛ぶ小鳥の如く。
 死と破壊の炎を齎す者の異様と圧倒的なる空気は、否応なしにそう思わせる――幾度となく撃ち込むものも、揺らぎの一つすら生み出せない。
「難攻不落、まさに要塞って感じだよね」
「流石に今までの相手とは格が違うな。実力も、迷惑度合いも」
 バーニアの噴出で空中に留まりながら、シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)のデスファイアを評した言葉に、地上で物陰に隠れつつ機を伺っていたウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)が答えた。
「だからこそ攻略甲斐もあるけどね!」
「ぐががががががーっ! 無駄だ無駄ァ! 最強で無敵なのはこのオレなんだよォ!」
 だな――シャーリーの言葉に笑みを浮かべたのも束の間、デスファイアが全ての砲門から業火を吹き上げ戦場を埋め尽くす。
 物陰に身を隠し、炎の直撃を避けるウィーリィであっても、立ち込める熱気から直撃の威力を知れば寒気が走る。
 それでも彼は果敢に、大包丁を片手にデスファイアの周りを駆け巡り続け、デスファイアの身をその場に留める。
「っ……これならどう!?」
 ウィーリィが前線でデスファイアの侵攻を惹き付けているからこそ、シャーリーの位置は炎の射程外で留まっており、その間にとシャーリーは只管に援護射撃を打ち込む。
 幾度となく撃ち込んでいても、決して届かない――当たっても脅威と思わせるダメージは全然与えられない熱線をシャーリーは執拗に放ち続ける。
「効かねえなあ……ぜーんぜん温いなあ……!」
「なら、これなら……どうだ!」
 余裕を見せつけて自信満々に受け続けるデスファイアへ、物陰から颯爽と現れたウィーリィが大包丁を力強く振るい、衝撃波を放ちデスファイアを打つ――!
 しかし。
「これも効かねえよ!」
「ちっ……!」
「ほらほら逃げろ逃げろーっ! 逃げねえと真っ黒焦げだぜぇーっ!!」
 野蛮な笑い声が響き、よくよくに目を凝らさなければならない程の傷しか刻まれなかったデスファイアが、嬉々として炎を無差別に放ち続ける。
 狙おうと思えば二人を狙い、焼き尽くせることも叶うのだろうが――完全に無差別・無軌道に放ち続けるのは藻掻く様を楽しんでいるからか。
 それでも果敢に、火炎放射の隙間を縫っては熱線が浴びせられ、大包丁よりの衝撃波がデスファイアを打ち続ける。
「ちぃぃ……うぜぇェ……!」
 確かに小雨程度、当たった所で殆どないのと同じだが、痛みが無いからといって良い気分になることを邪魔されて苛立たぬはずも無し。
 先ほどからちまちまと衝撃波を放ってくる方も、掠り傷にしかならぬといえども、何度も来られれば腹は立つものだ。
 装甲を増やして耐え凌ぐ持久戦に持ち込む? ――冗談じゃねぇ。
「上等だゴルァッ! 一気に灰にしてやるぜ!! キャァァストオォォォフ!!」
 剥離した装甲が弾け飛び、要塞の壁床をへこませる。
 どうせ大した痛手にならない攻撃ならば、多少痛みが増そうと構わぬと装甲を捨てた代わりに、分かり易く戦車の砲身が伸びる。
 炎の範囲から逃れているシャーリー諸共巻き込み、本格的に焼き尽くす算段だろうか――しかしその為に装甲を捨てたのが過ち。
「――灰になるのは、そっちの方だよ」
 冷たく響き渡ったはシャーリーの声――今更小雨程度の銃で、と顔を歪めたデスファイアに突き刺さった熱が、確かな苦痛となってデスファイアの顔を驚愕に歪ませた。
 そこから指が踊り、引鉄が次々と弾かれ――放たれる熱線の勢いは凄まじく、そして狙いは正確にデスファイアの頭部を、胸を、薄くなった装甲の継ぎ目へ楔を打ち込むかのように叩き込まれていく。
 その一発一発も、デスファイアをして【熱い】と苦痛の声を挙げさせる程の熱量――これまでの銃撃の熱が抑えられたものであることを、漸くに思い知らされて。
「ごふっ!?! ……おおおっ!?」
 更に怒涛の如き熱線の攻勢に怯み、思わずに掌をついたデスファイアの元へ、赤い影が懐に潜り込んでいた。
 それは渾身の力を籠めて、重厚な鉄の研ぎ澄まされた袈裟斬りがデスファイアの身体を吹き飛ばす――!
「さっきから随分と炎を悪用してくれたな」
 料理とは刀工の芸術であると同時に、熱<火>を使いこなす火工の芸術――その目的は当然に命を昇華させ、人の幸福を紡ぐこと。
 それがどうだ。
 火への冒涜としか思えない破壊に酔い痴れる様は、料理人として絶対に許せないことに他ならず、自然とウィーリィの大包丁を握る掌にも力が籠り。
 ここで一気に仕留めると、纏うマスクを一つ照り返しに煌めかせ、シャーリーが号令を告げた。
「さぁここからだよ――! 史上最大の大逆襲」
「研ぎ澄まされた技と心で……」
「「間違った炎を、消してみせるッ!!」」
 シャーリーより放たれる熱線が幾度となく注ぎ、デスファイアの噴き上げる炎も容易く呑み込んで掻き消しながら。
 無数に飛び交う熱線の中を掻い潜りては、身の力を全て振り絞り斬り込んだウィーリィの極まった刀工が、炎を弄び続けた者を斬り伏せる――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
火遊びにしちゃあ火力が強すぎるねえ。
まったく、そういうのは子供のうちに卒業しておくものだろうに。

さて、まき散らされる火炎放射か。
自分で防ぐだけなら手は色々あるけど、
周りの被害も考えるなら【万喰熱線】にしようか。
周囲の熱エネルギーを吸収して、噴射される炎を全て消火するよ。

向こうも炎が吸収されると分かったら、
多分装甲か移動力を強化して体当たりを仕掛けてくるかな?
そうなったら突っ込んできた相手に熱線を撃ちこんで攻撃しようか。

過ぎた火遊びをしたら火傷をするものさ。
今更だろうけど、覚えておくといいよ。



●応報
「燃えろ燃えろ燃えろ燃えろぉぉぉっ! 燃えやがれぇぇっ!」
 ヴォーテックス(潮流)の名に恥じぬ勢いで、暴虐の化身が自らの破壊に酔い痴れるかのように炎を捲き散らかしていた。
「おおうっ……」
 思わず一歩飛び退いてしまうのも無理からぬことで、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)は放たれる炎に僅かに慄く。
 されどもそれをも愉しむかのように、デスファイアは嬉々として火炎放射器から、そして戦車の砲口から大津波の如く炎を嗾けた。
「とと、火遊びにしちゃあ火力が強すぎるねえ」
 そういうのは子供の内に卒業しておくものだろうに――周囲を蹂躙する炎の揺らぎを、身体に取り込みながらペトニアロトゥシカはデスファイアを窘めるように告げた。
 されどその言葉と、自らの炎に焼かれなかった姿は暴虐と破壊の化身を苛立たせ、彼の保有する火器という火器からより勢いを増した炎を吹き出させた。
「遊びじゃねえ……オレの炎は、遊びじゃねえんだよ!!」
「そーゆーところだよ」
 いきり立った子供の抗議をいなすように、涼しい顔で彼の叫びを受け流しつつも、不動のままに炎の熱量を取り込み続ける。
 暖簾に腕押しとはこのことか――攻撃も殆ど効かず、威嚇をしても慄くことのないペトニアロトゥシカにデスファイアは戦車の身体から蒸気を熱く噴き上げた。
「ちぃっ……吸収しやがるか……だったらァ!」
(来るね)
 如何に激しい熱量を以て蹂躙しようとしても、その熱自体を吸収してしまう相手ならば効果は薄い。ならばと履帯が唸りを挙げ、戦車の装甲が重厚なものと変わり、単純な質量攻撃を以てペトニアロトゥシカを叩きに行かんとしていた。
「引き潰してやらぁ!」
「全部まとめて、お返しだよ!!」
 突撃に合わせ、今こそと彼女は解き放つ――蓄え続けられた熱を。
 それは喚き捲き散らかされた膨大な熱量の全てを熱線と変え、凄まじい熱量が大気を電離させプラズマを迸らせる。
 野蛮な核にも似た膨大なエネルギーの奔流が容易くデスファイアの身体を飲み込み、そして――
「が、が……!」
 熱線が過ぎ去り、閃光の晴れた中から現れ出でたデスファイアの身体は真っ白に――あまりに膨大な熱量に灼かれ、燃やすものも最早何も無い灰と化していた。
 反射的に挙がる声も弱弱しい彼に、ペトニアロトゥシカは告げる。
「過ぎた火遊びをしたら火傷をするのさ。もう遅いだろうけれど……覚えておくといいよ」
 馬鹿は死ななければ治らないとは言っても、死して蘇ってまた繰り返しそうではあるけれど。
 愚かな火遊びの果てに、火の恐ろしさをこれでもかと思い知らされた破壊の火は、此度の戦では最早決して蘇ることも無く。
「んっ~~~~!」
 今度こそに完全に破壊の火を破壊せしめた合成幻獣は、勝利の余韻に浸るように身体を大きく伸ばすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月12日


挿絵イラスト