強襲! モフモフとモグモグ
#アルダワ魔法学園
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●モフ・ストーリーは突然に
「アルダワ地下迷宮で施設の危機です」
呼び掛けに応じた猟兵達に向かい、ティア・アルカークはそう告げた。
「地下迷宮の上層階、比較的安全なフロアに温泉が湧いている区画がありまして、そこを学園側が整備して温泉施設として生徒に開放しているのですが……そこに下層階の災魔が大挙して押し寄せてくるのです」
押し寄せてくるのは『上司のくろやぎ』と、くろやぎに引き連れられた大勢の『ツインテールキャットのにゃーさん』。上層階に温泉があると聞きつけやって来たらしい。
「温泉が災魔に占拠されると、温泉だけではなく他の施設への悪影響も考えられます」
源泉かけ流しの排水は施設を経由して処理を行い、迷宮内の水路へと還元している。その処理が止まれば水質は汚染され、水路を利用している別の施設が困ることになる。何よりも上層階に災魔の拠点が出来れば学園内に、ひいては一般人に危険が及ぶ事になる。見逃すことは出来ない。
「そこで皆さんには温泉よりも手前の区画で待機し、災魔達を迎撃して頂きたいのです」
愛くるしい外見で人懐っこい相手だがその本質は他の災魔と変わらない。『可愛いは武器(物理)』なのだ。躊躇することなく倒して欲しい。
「迎撃が無事に終われば温泉に入ることも出来ます」
この温泉は慰労施設としての側面もあるので各種サービスも豊富に揃っている。日々の疲れをゆっくりと癒すと良いだろう。
「突然のことで申し訳ありませんが……どうかよろしくお願いします」
そう言ってティアは猟兵達に頭を下げた。
灰寺詠
たくさんのモフモフに癒されたい。灰寺 詠です。
軽いノリのシナリオですのでゆるゆると楽しんでください。
モフモフの誘惑に負けずに倒し(一章)
くろやぎさんを撃退して(二章)
皆で楽しく温泉です(三章)
温泉は混浴・男女別どちらも選べますが、学園用意の湯着必須となります。
セクシー要素はありません。
それでは皆さんのプレイングお待ちしております。
第1章 集団戦
『ツインテールキャットのにゃーさん』
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POW : 動くものには反応しちゃうにゃ
【まん丸おめめのハンティングモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : 遊んでくれるにゃ?
【愛くるしい視線】【可愛らしい鳴き声】【甘えるようなすりすり】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : そこはわたしの"聖域"にゃ
【膝など身体部位への乗っかり】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ユト・リーィング
俺もモフモフに関しては負けないぜ!!綺麗にトリミング(切り刻む)してやるからな!
あ、顔かわいいな・・・・・・。
虎刈りか?それかライオンカットしてやるぜ!
こう言ってるが、倒さないといけない敵だから倒すぜ。
【2回攻撃】で刈り取ってやる!
あぁ、くそかわいい!けど倒すぜ!
次にカットして欲しいやつは誰だ!周りの仲間が可愛さにやられてたら、俺を後でもふもふしたらいいから倒すぞ!
もふもふを倒してから寂しそうにしている人がいたら、狐姿になってさぁ、モフるが良い。
としっぽを振る。
ミスティ・ストレルカ
連携系歓迎です
●方針-WIZ系
カワイイは武器で正義!
だけど水路が毛塗れにされて詰まったりしないよう退治しちゃうのですよ
【鈴蘭の嵐】で敵さんの本能を私ではなく、飛ばす鈴蘭へ目を向けさせれば安定していけそうなのです。
近づく相手は接触を避ける為に【見切り】【衝撃波】で距離をとり、【二回攻撃】で仕留められれば理想ではあります。
個を叩く人がいるなら敵への良い牽制になればと思うのです
・対魅惑心理
うちのひつじさん(非活性UC)とはまた違った魅力があるのです…
なのですが悪いことになるのはメッ、なのです
けどせめて次は普通のねこさんとして生まれ変わってほしいのですよ
●
それはあまりにもモフモフだった。大きく、多く、黒く、そして艶々だった。
まるで高級絨毯の様に押し寄せるにゃーさんの群れを見て、狐状態のユト・リーィング(蒼き鎧の剣豪妖狐・f00959)とユトに乗ったミスティ・ストレルカ(オラトリオの聖者・f10486)は言葉を漏らした。
「おお、顔かわいいな……」
「カワイイは武器で正義なのです。うちのひつじさんとはまた違った魅力があるのです」
「ミスティ嬢だって負けてないぞ? だが、モフモフに関してなら俺も負けないぜ!」
「もふもふー」
ユトが身体を揺するとフサフサの毛がミスティを包む。その感触に思わずスリスリ、にっこり笑顔。大丈夫、負けてないよ!
「それじゃミスティ嬢、そろそろ俺から降りてくれるか?」
「はい。悪いことになるのはメッ、なのです」
ミスティがユトの背から降りると狐姿がぐにゃりと歪み、次の瞬間には全身鎧姿の青年が現れた。おー、とミスティの驚く声が聞こえる。
前方を見ると間も無く接敵するにゃーさんズ。
「虎刈りか、ライオンカットか。綺麗にトリミングしてやるからな」
「水路が毛塗れにされて詰まったりしないよう退治しちゃうのですよ」
「よし、じゃあ近付いてきたことだし……行くか!」
だが現実は非常である。先制はにゃーさんズだった。
「にゃにゃにゃー!」「うー!」「にゃー!」
ハンティングモードになったにゃーさんズがユトとミスティに跳びかかる!
おおっと! ユトは咄嗟に別のにゃーさんを盾にし、ミスティは見切って回避した!
「ふぎゃー!」「ぎにゃにゃー!!」
引掻かれたにゃーさんと引掻いたにゃーさんにはモードの副作用で理性が無い。互いに殴り合い、引掻きあう! やめて! 俺の為に(せいで)争わないで!
「あぁ、くそかわいい! けど倒すぜ! 【剣刃一閃】」
スパンスパンとサムライブレイドの斬撃がにゃーさんズを襲う。一度目の斬撃がにゃーさんの毛を切り二度目の斬撃で胴体真っ二つ! ナイス毛刈り! なお血は出ずそのまま消滅した。
「うぉおちょっと心にクるが消えて後味悪くないのが救いか。さぁ次にカットして欲しいやつは誰だ!」
そして消滅に安心したのはミスティも同じだった。カワイイは良いけどグロテスクなのはちょっと遠慮したい。
理性を飛ばして周囲で暴れまわるにゃーさんズは敵も味方も無いようだ。ならば囮にどうかと【鈴蘭の嵐】を行使する。高速で花弁が舞いにゃーさんズを斬り裂いた。主に毛並みを。ナイス毛刈り!
効果としては上々で、何匹かはそのまま倒れ消滅し、また半数は花弁と近くのにゃーさんズを狙って攻撃を始めた。理性がないって本当に怖い。ミスティは近寄らないように連続衝撃波で止めを刺していく。
しばらくして二人の周辺には動くにゃーさんが居なくなった。
「お疲れミスティ嬢、見事な動きだった……ってどうした?」
「せめて次は普通のねこさんとして生まれ変わってほしいのですよ……」
目に映るのは倒れ消えゆくにゃーさんの姿。災魔でもやはり哀しいものは哀しい。
「あー、そうだな……」
そのままにゃーさんの居たところを眺めているとぽん、と頭を撫でられる。撫でられた方を見ると、ぐにゃりと歪んで狐姿になり尻尾を振るユトの姿。
「さぁ、好きなだけモフるが良い」
「ありがとう、ユトさん」
無骨な青年の精いっぱいの慰めに、ミスティは笑顔で抱き着いた。
すごくモフモフだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
獅子鳥・狼猿
モフモフより金属の方が100倍愛くるしいのである。
ほれこの冷たさと硬さ…まさに至福の時間…(グリマルキンを頬擦りしつつ)空いた時間に金属のすばらしさと鉄の面白さの大演説を行いたいところなのである(誰得?)
グリマルキン陸号“タマ”に搭乗なのでる
我輩の『操縦』テクニックを見るがよいのであるな。
引かぬ媚びぬ顧みない精神で繰り出すタマの拳から『フェイント』からの『グラップラル』真拳で排除である。
攻撃は『見切り』回避推奨なのである。
全部を我輩が相手したらキリがないのである。
数が多いであるな。零号“ニャー”を出撃である。
遠隔操作で我輩の後方の敵の相手をするのであるな。我輩は前方の敵だけ排除するのである。
ナズヴィ・ピャー
【アドリブコミカル大盛り】
むむ…ケダモノ系の毛玉ですか
当機は精密機械っぽい何かなので、ケモ毛はちょっと…
…何故この毛玉は寄ってくるのでしょうか
当機の手間を省こうとしているのでしょうか
ケダモノながら天晴れな心意気です
・ケモ毛は故障とバグの元
慈悲の心を持って無慈悲に抹殺して差し上げましょう
…おや?
慈悲の心が無慈悲な心で…
……むむ??
むじひにまっさつするじひが…
・
・
・
慈悲とは抹殺だった(確信
つまり当機は聖人だったのです(飛躍
全ての世界にこの手で慈悲をもたらさねば(決意
…当機は人間ではないのに聖人…???
とりあえず抹殺してから考えましょう
・摩擦低減管
毛玉相手に使った気が…
ケモ毛を払うのに大活躍した模様
●
迫りくる毛並の津波。モフモフに惹かれるのは人のサガ、だがモフモフ以外に惹かれるのもまた人のサガなのだ。
自らの開発機、グリマルキンに頬擦りする獅子鳥・狼猿(ケットシーの人災科学者・f05990)もその一人である。
「モフモフより金属の方が百倍愛くるしいのである。ほれこの冷たさと硬さ……まさに至福の時間……」
何とも近寄り難い気配を出しながら狼猿が金属の素晴らしさを説き始めたところでナズヴィ・ピャー(不忠犬ナズ公・f03881)が待ったをかけた。
「どことなく博士に似た気配を感じなくもないそこのあなた、とりあえず毛玉を殲滅しませんか? 当機は精密機械っぽい何かなのでケモ毛はちょっと……あなた含めて」
「随分ふわっとした比喩なのである。これだから自立式人形は」
「わぁさらりと見解の相違。まぁ当機もなんですが。で、やりませんか」
「当然なのである。我輩自慢の有人操縦式ガジェット・グリマルキン陸号“タマ”の力と我輩の操縦テクニック、とくと味わうが良いのである! とーぅ!」
がっしーん! 効果音のような叫び声のような音響と共に白猫ガジェット(タマ)の身体が開き狼猿の身体を呑み込んだ。ハッチが閉まると同時に蒸気が噴き出てタマの瞳がきらりと光る。
「『グリマルキン』シリーズ六号、近接白兵戦仕様"タマ"! 引かぬ! 媚びぬ! 顧みない!」
周囲の存在はポーズを取るタマの背景で爆発が起こるのを幻視した! お約束だ!
「フェイントからのグラップラル真拳を喰らうが良いのである!」
前のめりな勢いで繰り出される格闘攻撃が目の前のにゃーさんを殲滅してゆく。だがしかし、その戦法には致命的な欠陥があった。狼猿はにゃーさんズに回り込まれてしまったのだ! しかしこんなこともあろうかと、狼猿は慌てず騒がずスイッチをぽちり。
「グリマルキン零号“ニャー”出撃! 長年の研究成果を見せるときなのである!
にゃーさんズふっとんだ!
複製されたグリマルキンシリーズが狼猿の背後の敵をカバーしたのだ!
にゃーさんズも負けじと視線・鳴き声・擦り寄りでユーベルコードを封じにかかる。
だが残念、モフモフに興味のない相手にはどれもこれも効かなかったようだ!
「これで我輩は前方の敵だけ排除するのである!」
「なにやらあちらはひどく盛り上がっているようですね」
なんかあそこだけ世界観が違う気がするが、楽しそうで何よりである。
「では当機も殲滅を開始しましょう。しかし何故この毛玉は寄ってくるのでしょうか」
温泉を目指していたはずのにゃーさんズはいつの間にかそのターゲットを猟兵に変えていた。恐らくは災魔としての本能だろうが、こちらから向かう手間が省けて良い感じだ。ケダモノながら天晴れである。花丸あげちゃおう。いとをかし。おや?
「んんっ、こほん。摩擦低減管を起動。ワイヤーで掴んで振り回してぽいー」
つるつる、くるくる、どかーんどごーん。なんて無慈悲なボウリング。ふわりふわりとケモ毛が舞った。
「あー、んん? んっと、おろ? 慈悲の心が無慈悲な心で……むむ? むじひにまっさつするじひが……じひがまっさつ?」
思考が曲がる。認識が揺らぐ。魔導蒸気が詰まってブレた。ぴるぴるぴるぴる。管から蒸気で笛が鳴る。
「認識復帰。慈悲とは抹殺、イコール当機は聖人。遍く世界に慈悲の手を。浄滅開始」
熱線どーん。杭打どかーん。格闘格闘SOGEKI!
遊んでくれるにゃ? いいえ、鏖殺です。
魔導蒸気機関に詰まったケモ毛を自動排出して戦闘前の状態に戻ったナズヴィが見たのは、荒れ果てた区画とやはり有人操縦式に限るのである、とこちらを眺める狼猿の姿だったのである。いとあはれ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ナズヴィ・ピャー
【アドリブコミカル特盛り】
これだからケモ毛は…(詰まってた毛ポイー
気密服を着用してくるべきでした
何かこう、イイ感じの解決策は…
ぽく
ぽく
ぽく
ちーん
過熱蒸気でケモ毛ごと吹き飛ばしてしまえば良いのでは?
かなり毛玉達を駆除できている様子
残りを集めて蒸気でボンしましょう
他の猟兵さんを巻き込まないよう距離を取って…
軽く走り回って当機に注意を向けさせる
離れている毛玉は小石でも投げて当機に注意を略
そのままある程度密集させつつ過熱蒸気を準備
適当にタイミングを見計らって…
一気にボンしましょう
悪しき毛玉は浄滅ならぬ蒸滅です
…次からはケモ毛対策を取りましょう
失敗時
毛詰まりで動けずグエー何をするー状態
●
しっとりぺったり。外装に貼りつくケモ毛を払うと、払った手にも付いてくる。
「これだからケモ毛は……気密服を着用してくるべきでした」
手に付いた濡れケモ毛を振り落としたナズヴィは何かないかと解決策を考える。
両人差し指で頭をぐるぐる。座禅を組んで目を閉じ瞑想。木魚の音が木霊した。
ぽく ぽく ぽく ちーん。ナズヴィが眼を見開き引磬が鳴る。ところでこの効果音は一体何処から出てるんですかね?
「ざっつひらめき。見たところ大分数が減っているようですし、これでいきましょう」
早速立ち上がったナズヴィが他の猟兵から距離を取り、走って回って礫を投げる。
楽しそうな雰囲気を出してにゃーさんズを挑発し始めたのだ。
「へいへいへいぼーい、この礫が眼に入りませんかそうですか」
踊るナズヴィに見るにゃーさん。ふらふら近寄り魅了された!
そしてにゃーさんが突っ込んでくる。突っ込んでくる。そう、突っ込んでくる!
「そこをボカン、です」
噴出音、そして広がる湯気の白煙。
【加熱蒸気解放】により蒸されたにゃーさんズがぱたりぱたりと倒れ逝く。
その姿は蒸気でケモ毛がびっちょり身体に貼りつき、とても貧相だったそうな。
「これはもう貧弱なボウヤと呼ぶべきかもしれませんね。浄滅もとい蒸滅完了」
残留した蒸気で若干しっとりした自分の髪の毛を触りながら、ナズヴィは次からは必ずケモ毛対策を取ることを誓うのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『上司のくろやぎ』
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POW : でりしゃすれたー
【『あまい』告白の手紙】【『しょっぱい』別れの手紙】【『からい』怒りのお手紙】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : ようしゃしないめぇ!
【『するどいきれあじ』の催促状のお手紙】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ : そくたつぽっぽさんめぇ!
レベル分の1秒で【頭上にいる速達担当の相棒ぽっぽさん】を発射できる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠メーアルーナ・レトラント」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●迷宮モフモフ物語
「あれ? おかしいめぇ。にゃーさんたちはどこにいっためぇ?」
にゃーさんズが消えてしばらく後、遅れて一体のくろやぎがハートマークの書かれた手紙をもぐもぐと食べながら現れた。
「おんせんをむししてさぼりかめぇ? これだからねこはきまぐれでこまるめぇ」
にゃーさんを非難しながらもむしゃむしゃと手紙を食べる手は止まらない。どうも手紙を味わうあまりに先程の戦いにも気付いていなかったようだ。果たしてどちらがサボりだったのか。
「げーふ。せっかくくろいんだからもっとぶらっくてきにはたらけばいいのにめぇ」
なんか酷い事も言ってた。無意識に。
「……うん? これは……猟兵きめぇ。もとい猟兵かめぇ」
こちらに気付くと同時に出た言葉。今度は意識的に酷い。意外と腹黒だ。
「なるほどなるほど……りかいしためぇ。つまりはんにんはこのなかにいるめぇ」 指差しと共にくろやぎが臨戦態勢を取る。手紙の束が乱舞した。かわいい。
「さぁ、わがレターしんけんのまえにたおれるがいいめぇ!」
一子相伝! とポーズを取るくろやぎとの勝負はまだ始まったばかり……!
ナズヴィ・ピャー
【アドリブコミカルももも盛り】
ふむ、毛玉の次はキモ毛ですか
しかも山のような紙ゴミ付き
…ここは精密機器に優しくない迷宮ですね
手早くキモ毛を抹殺してしまいましょう
当機、早く帰って全身バラして洗浄・清掃したいです(切実
●近寄りたくないが手早く始末したい
他の猟兵さん達に合わせて援護射撃…?
…全員タイミングを計ってる様子 お先にどうぞ感がありますね
どうしたものか…
ぽく
ぽく
ぽく
ちーん
結局全身バラして洗浄・清掃するなら毛を気にせず惨殺すれば良いのでは?
これは名案に違いありません
当機が一番槍を務めさせて戴きましょう
一気に間合いを詰めてぼでーぶろー
からの定格外使用
少々無理をしてでも短期殴殺してやりましょう
●
「めぇぇぇぇぇ……めめめめめぇ!」
くろやぎの身体をオーラが包み、呼吸を整え腰を落として構えを取った。次の瞬間、目にも止まらぬ速度で右腕が閃く。動きを止めたその手には、宙に舞った全ての手紙が収まっていた。なんという早業だ!
「いや今の何か意味あったんですか」
「くくく……にゃーさんをたおしたようだが、やつはしてんのうさいじゃくめぇ」
ナズヴィのツッコミにも反応せず、くろやぎは静かに独白を始める。
「あのですね」
「りょうへいごときにまけるなんてさいまのつらよごしめぇ。しごとはさぼるしいうことはなかなかきかないしめんどうだしめぇ」
「なんですかこのキモ毛会話可能で対話不可能ですか」
「ちなみにほかにしてんのうはいないめぇ!」
「一人しかいない四天王とは一体」
なんだこの敵、対応に困る。座禅を組んで対策思考、ぽく ぽく ぽく……
周りを見てもくろやぎの意味不明さに反応が遅れているのか、なかなか攻撃が始まらない。あと毛ゴミに紙ゴミにとゴミだらけで精密機械にやさしくない迷宮から早く帰って全身分解洗浄し(シャワー浴び)たい。
そこでひらめき、ティンと来た!
「どうせ後で全身を分解洗浄するならもう一切合切無視して突撃すれば良いのでは?」
これは名案。そうと決まれば先手必勝、【定格外使用】で一気に間合いを詰めて――
「のろいめぇ」
風圧が襲う。何時の間にか距離を詰めたくろやぎが手紙を突出し立っていた。
「めぇはじつりょくでいまのちいになりあがったんだめぇ?」
「このキモ毛、バカですが強い……! バカですが」
今のは完全に油断していた。もう少し間合いが近ければ完全に喰らっていた……くろやぎが自分の手の短さを考慮していれば。うん、やっぱりバカだこいつ。
「っと、今回は毒ですか……動けるだけ呪縛よりはマシですね」
超強化の反動でふらつく身体を強引に動かし、ナズヴィはくろやぎに殴りかかった。
「それでは当機の一番槍、一番首とさせて戴きましょう」
成功
🔵🔵🔴
ナズヴィ・ピャー
【トッピングでアドリブとコミカル】
むむ…キモ毛の癖になかなかやりますね
大変遺憾ながら難敵と言えるでしょう
キモ毛の癖に…
相手の出方や癖を探りつつ対策を考案しましょう
説明しよう!
観測管とは(中略)何やかんやで回避重点なのだ!
手紙とか鞄に注意しつつお手並み拝見、時に殺人拳
殴打・蹴撃に零距離で熱線をご馳走
吹き飛ばし等で間合いが生じてしまったら射撃ゲーム開始
キモ毛シューターと名付けましょう
手紙を使おうとしていたら強奪しても良いかもしれません
鞄に穴が開いていますし、使う使わない以前に強奪(略
…時にあの頭上の鳩っぽい何かはお洒落帽子ですかね?
あの蝶ネクタイといい風格といい…
キモ毛よりお洒落とはやりますね
●
攻撃がことごとく弾かれる。中距離攻撃は避けられ、至近攻撃は受け流された。短い手足に組技はかけられず、軽い身体に投げ技は意味が薄い。ナズヴィは高速で突き出される督促状を避け、仕切り直しとばかりに距離を取って向かい合った。
「……キモ毛の癖になかなかやりますね。キモ毛の癖に大変遺憾ながら難敵と言えるでしょう。キモ毛の癖に」
「おまえキモ毛いいすぎめぇ」
「おっとつい本音が」
「なんてむじゃきでしんだひとみめぇ」
ナズヴィが無表情でてへぺろをすると、くろやぎも負けじとてへぺろをする。多分意味はわかっていない。
「でもおまえもなかなかやるめぇ。ここまでもったのはおまえがはじめてめぇ」
「いやまあ【観測管】使ってますので。幸い戦闘前からデータ取れましたし」
説明しよう! ナズヴィの持つ【観測管】は戦闘記録を蓄積して敵の動きの癖やパターンを分析・比較することで行動予測の精度を高め、素早い回避を可能にするのだ!
「なんだかよくわからんめぇがわかっためぇ。ならおあそびはここまでめぇ!」
くろやぎが不意に表情を消し両袖を捲る。呼吸を深くして腰を落とし、精神統一を始めた。身体をオーラが包み、周囲に散乱した手紙を浮かび上がらせた。
「めぇぇぇぇ……『あまい』てがみ! 『しょっぱい』てがみ! そして……『からい』てがめぇっ!?」
そして巻き上げた手紙を掴んでいったその刹那、熱線が手紙を塵へと変えた。
呆然としたくろやぎがナズヴィを見ると、両手に展開した魔導紋。
「何やら隙だらけだったのでつい」
「なにするめぇ!? これからすーぱーめぇになるところだっめぇ!?」
熱線。熱線。また熱線。くろやぎに喋る暇を与えず射撃が続く。既に周囲に舞う手紙は焼却済だ。
「あ、やっぱりそうですか。させるわけないじゃないですか常識的に考えて。えいえい」
「めっめぇっ! こいつきちくめぇ! まじげどうめぇ!」
「そんな褒めないで下さい。これはキモ毛シューターと名付けましょう……ていてい」
「めっ、めぇ、めぅ! だがあたらんめぇ!」
動揺しつつも熱線を避け続けるくろやぎ。それを観察するナズヴィはふと彼の頭部に目が行った。頭に居座る茶色の鳩は、激しい動きにもぴたりと貼りつき微動だにしない。
「……時に頭上のそれはお洒落帽子ですかね? あなたよりお洒落ですが」
「そくたっつぽっぽっさんかっめぇ? っていうっか、しゃべるなっらうつのっやめっ……めぇぇ!?」
「謹んでお断り申し上げながらヒットです。二つの事は同時に出来ないようですね、さすが脳筋」
結局頭の鳩が飾りかどうかはわからなかったが、くろやぎにある程度のダメージは与えられたようだった。
成功
🔵🔵🔴
ナズヴィ・ピャー
…まいりましたね
どうにも決め手に欠けます
大変遺憾ながら難敵といえるでしょう
キモ毛のくせに
…判明していることを纏めてみましょう
・手紙は焼却可能
・キモ毛は脳筋
・キモ毛頭上の鳩はそくたつぽっぽさん
・そくたつぽっぽさんはキモ毛よりお洒落
・キモ毛は見た目に似合わぬワザマエ
・キモ毛は会話しながらの行動が苦手
・キモ毛(笑)
やはり当機のみで打倒するのは厳しいですね
…しかしこのキモ毛なら時間をかければ抹殺出来るのでは?
取り出したり舞ってる手紙を焼却しつつ攻撃しましょう
あとは…集中力に難がありそうな性格をしている様子
適当に話しかけたり昔話を始めたり気になるところで会話を打ち切ったりしつつバキーのグシャーでビーム
●
迷宮に紙と髪、いや毛の焦げる臭いが漂う。毛先はチリチリで煙が上がり、熱線が命中した部分は縮れてモフモフのはずのくろやぎは今、中途半端なアフロとなっていた。モフモジャである。これにはナズヴィも思わず口から蒸気噴出。キモ毛(笑)
「あいたたためぇ……なにわらってるめぇ!」
「いえいえ、別に笑ってはいませんよ。落ち着いて下さいキモ毛(笑)。プークスクス」
笑っていないと言いつつも口に手を当て、噴出す素振りをするナズヴィ。煽り効果は抜群だ。くろやぎさんたらかっかと湯気を噴出した!
「……もうゆるさんめぇ。じわじわとなぶりごろしめぇ!」
「焦げたり煙やら湯気やら出したり節操の無い頭ですね。鳩の方がよっぽど紳士……それ生きてるんですよね?」
「もんどうむようめぇ!」
またしても返答は無く、接近して攻撃を繰り出してくる。くろやぎの突進は単調ではあるがとにかく速い。思わず距離をとったがナズヴィの戦闘データ、或いはその身に宿すUDC由来素材の本能が目の前のモフモジャのワザマエを警戒するのだ。このキモ毛の見た目に似合わぬワザマエを!
(かと言ってキモ毛シューターも大打撃にはならなそうですし……決め手に欠けますね)
現在までに判明しているのは手紙での強化は熱線で邪魔できること、脳筋でマルチタスクが苦手そうなこと、そしてあの鳩はそくたつぽっぽさんという名のお洒落紳士で生物かどうかは不明ということだ。肉体的な弱点は見当たらない上に頑丈かつ機敏。攻撃を命中させるのが極めて面倒だ。このまま自分だけで倒すのは無理ではないが、厳しいだろう。
……厳しいだけで、時間さえかければ抹殺できそうな気はするのだが。回避用の戦闘データは蓄積を続けているし、身体能力でのごり押しで攻撃のパターンも多くない。消耗戦ならこちらに分がある。ならばこちらの取る方法は。
「……そういえばあなたの狙っている温泉ですが、確か効能に毛根の活性化がどーん」
「めっ!? それはほんとうかめぅ!?」
気を散らせて止まったところを狙撃。小ダメージ。
「別にありませんでした。昔はそういう効能の薬草が確かこの辺りビビー」
「めぇー!?」
話の途中で狙撃。小ダメージ。
小小小中小小中小小。塵も積もれば山となる。焦げも積もれば臭くなる。
「めぇ……めぇ……」
しばらく後には身体をふらつかせ、全身チリチリのくろやぎが立っていた。
焦げ臭かった。
成功
🔵🔵🔴
真宮・響
【真宮家】で参加。
ミレナリィドールのお嬢さんが、1人で奮戦してるのを見て思わず来てしまったよ。1人で良く頑張った。後はアタシたちに任せな。
【目立たない】【忍び足】で敵の視線から逃れつつ、【ダッシュ】と【残像】で敵に接近。【先制攻撃】【二回攻撃】で奥の手を使うよ。これで得物の手紙は使えないねえ。接近の攻撃を喰らうようなら【フェイント】した上で【カウンター】しようか。
真宮・奏
【真宮家】で参加。
ナズヴィさん、お一人で良くここまで頑張りましたね。お疲れでしょう。後は私達にお任せを。
やぎの親玉だけあって、技の精度と威力は油断なりません。トリニティエンハンスで防御力を強化して、【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】で飛んでくる攻撃の被害を抑えながら【属性攻撃】【二回攻撃】で手紙とぽっぽさんを倒しながら正面から接近。気配を消して近づく響母さんが上手く攻撃を当てれるように援護。もし遠距離攻撃が必要なら【衝撃波】を使います。
神城・瞬
【真宮家】で参加。
ミレナリィドールのお嬢さんが長い間1人で戦ってるようですので、お手伝いしに来ました。お一人で頑張ってさぞやお疲れでしょう。後詰めは僕達にお任せを。
あの外見ですが、やぎの上司だけあって、その身体能力は侮れません。【高速詠唱】【全力魔法】で氷晶の槍に【鎧無視攻撃】【マヒ攻撃】も乗せて撃ちましょう。【二回攻撃】で攻撃回数も増やしましょう。手と足を貫いてやれば、さすがの黒やぎも動きが鈍るかと。
●
ふらつき俯き、くろやぎが歩く。ボロボロの服から煙が上がる。
「めぇ……じわじわはやめだ、めぇ」
立ち止まり身を屈め、利き足を伸ばして地を踏みしめた。数瞬の後、猛スピードで身体を撃ち出したくろやぎの手には督促状。標的は勿論、自分の毛並を虚仮にした――。
「させません!」
進路上に割り込む人影、そして轟音。激しい摩擦音を鳴らし地面を削り、しかしくろやぎを後退しながらも受止める。人一人分移動したあたりで運動エネルギーが相殺され、両者の身体は動きを止めた。
「じゃまするなめぇ! りょうへいめぇ!」
「さすが親玉なだけあって、油断ならない威力ですね……」
人影はエレメンタルシールドを構えた真宮・奏だ。【トリニティ・エンハンス】による強化だけでなく、オーラや盾をも利用した防御で強大な一撃を受切ったのである。
「あなたの攻撃は止められました……それが全力なら、私は倒せませんよ」
「ならためしてやるめぇ!」
くろやぎの両手がブレた。高速で急所を狙う督促状を奏は逸らし、流し、受け止める。素早い攻撃は一撃一撃が重く、防御の度に身体を後退させた。くろやぎは嫌らしい笑みを浮かべて奏を笑う。
「めぇめぇ、まもるだけかめぇ?」
「くっ……いえ、そうでも……ないですよ?」
「めぇ? それはどういう……めぇっ!?」
疑問を口にしたくろやぎの頭上から【氷晶の槍】が降り注いだ。知覚外からの攻撃に慌てて跳び退り回避を試みるも、地面を蹴った右足に突き刺さる。
「ぐめぇ……っ」
「僕の家族に手を出さないでいただけますか」
たたらを踏んで後退したくろやぎが声のした方を見るとそこには金髪のダンピール。
神城・瞬が六花の杖を構えて立っていた。
「瞬兄さん……」
「跳び出したことについては後で家族会議ですが。隙を作ってくれたことには感謝しますよ、奏」
「あ、うん」
「まだふえるのか、りょうへいめぇ!」
くろやぎが足から抜き、自分の血に染まった氷槍を握り潰して瞬を睨む。最初は糸目だった瞳も今では見開き爛々と輝いていた。
「ええ、あなたたちオブリビオンがいる限り、猟兵は何処にでも現れますよ。例えばここでも、あともう一人」
「なんだっめぇ!?」
くろやぎの背中に二重の斬撃が走る。ふらつく身体に続いて拘束道具が巻き付いた。手枷が嵌り、猿轡が口を塞いで拘束ロープが自由を奪う。身動き出来ずに地面にぽとりと転がるくろやぎ。その横に今の攻撃の主、真宮・響が着地した。
「二人とも、よくやった。注意を引き付けてくれたおかげで簡単に決まったよ」
「響母さん」
「どうやら直情タイプのようですからね。それほど難しくありませんでしたよ」
「しかし本当に綺麗に決まったね。流石脳筋と言ったところか」
目の前では口をもごもごとさせたくろやぎが人と違う骨格のせいだろうか、簡単に猿轡を外していた。
「んぐんこ……めぇ! は、はいごにけはいなんかなかっためぇ……!」
「気配を消していたんだから当然だろう?」
響はその高レベルの技能を生かして忍び寄り、死角を取った上で意識の外から急接近して斬りつけたのだ。どんな強者も知覚していない攻撃に備えることは不可能なのである。
「ぐめめ……ならおくのてめぇ……そくたつぽっぽさん!」
拘束ロープにもがくくろやぎが頭上に目を遣りお洒落紳士にお願いするも、今まで同様微動だにしない。広がる沈黙。
「そくたつぽっぽさん! ぽっぽさーん! ……ど、どどどういうことだめぇ!?」
今までで一番激しく動揺するくろやぎの疑問に答えたのは響だった。
「あー、ユーベルコードなら封じさせてもらったよ。それがあたしの【奥の手】さ」
「なん……だと……!? げどうやきちくをこえている……!?」
もはや語尾すら忘れて固まるくろやぎ。毛は焦げ目は開き身体はぐるぐる巻き。最早これは何の生き物だったろうか?
「あたしだって余り使いたくないんだけどね。生存競争には必要なのさ」
「とりあえず、動けない今のうちに倒してしまいましょう」
「そうですね、それが良いかと」
響が溜息を吐き、奏と瞬が武器を構えた。オブリビオン滅ぶべし。響もブレイズランスを取り出し構える。
「それじゃ一気に……行くよ!」
「めぇぇぇぇぇぇ!!」
響の高速の二段突きをくろやぎが手枷で受止め、氷晶の槍を捩って躱す。反動を使った回転体当たりを奏が盾で受止めた。浮いた身体を氷槍を叩いて重心を安定させる。流し、受止め、逸らして避ける。まるで先程の奏の様に、身体を動かし攻撃をいなす。
拘束しているはずなのに。ユーベルコードを封じたはずなのに。上司でボスなのは伊達ではなかった。全身全霊で生き足掻き、やがて消耗が限界を迎える。
回避の際の隙を突いた響の槍が左肩を貫き、止まった身体を奏の剣が斬り裂いた。そして幾本もの氷槍がくろやぎの残った四肢に突き刺さる。
「はぁ、はぁ……」
「め、めぇ……」
真宮家の三人が攻撃を終えた時、そこには両手両足から血を流し、しかしなおも生きる事を諦めないくろやぎがふらつきながらも立っていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
●
瀕死でピンチでパンチなくろやぎ。血と煙とロープにまみれ、よろめきながらも開いた手を胸にかざす。仕込み手紙が袖から現れ、くしゃりと一気に握り潰した。
「すー……ぱー…………めぇ!!」
くろやぎの身体からオーラが溢れ、やがて集まり身体に戻る。流血が止まった。
「これでしにきるまではうごけるめぇ」
ふらつきが収まり、直立するくろやぎがこちらを向いて拳を構えた。
体力が回復したわけではないし、傷が治ったわけでもない。弱った身体を強化で誤魔化しているだけだ。此処は死地、勝とうが負けようが結末は同じ。もはや温泉どうのはどうでもいい。
「さぁりょうへい……さいごのしょうぶめぇ!」
ユト・リーィング
真っ黒なヤギだな・・・・・・見た目には騙されないぜ!手数がいるみたいだからな・・・・・・これしかないだろう!
無数の風が渦を巻き、そこから生まれる小型犬の大きさの狐達。
「俺の分身達!ヤギ肉が目の前にあるから仕留めて・・・ご飯の時間だぜ!」
個々が意志を持ち、ヤギに噛み付いていく。
自分自身も大型犬ほどに大きな狐に返信して狩りをしに行く。
ちょっと焦げ臭いが・・・仕方ないか。
ナズヴィ・ピャー
【大将!いつもの!】
さて、良い感じに弱っているようなので一気に決めましょう
博士、現在位置にジャガーノートを転送して下さい
改めて見てみると…良い感じに焦げてますね
キモ毛がキモ毛(アフロ)になりました(達成感
このまま全身脱毛して焼き肉になりましょう(提案
そんな感じで他の人の方へ追い込んだり追いかけたり連携
所により援護射撃
接近からの鷲掴み系拘束からの熱線
おいしくなーれ
事後
キモ毛その他のおかげで調子が悪くなってきました(異音
なるはやで全身を分解洗浄したいです(切実
ミスティ・ストレルカ
連携系歓迎です
●方針-WIZ系
悪い上司さんはメェ~…なのです?
出遅れてる間に妙に焦げ臭くなってますがしっかり倒すのですよ
接触距離は避けて、程よい距離をとっての射撃戦狙い
ひつじさんの体当たりによる(静)電気攻撃で下手に近づくと痺れる【恐怖を与える】事でこちらが得意な距離を保てるようにしたいところです
ぽっぽさんは射線を【見切って】【オーラ防御】で直撃は避けてくのです
・パフォ的な
(取り出す動作からの【サモン・シープ】)ひつじさん、出番なのです
ツヤツヤ短毛のくろやぎさんvsもこもこ長毛のしろひつじさん (※主観による偏見) なのです!
……ちょっと違う気がしますが気にしたら戦えないのでよしとするのですよ
●
「さて、なかなか良い感じに弱っているようですね」
「あぁ。しかし真っ黒なヤギだな……焦げてるせいもあるかもしれんが」
「焦げ臭いのです……悪い上司さんはメェ~……なのです?」
焦げたくろやぎの悲惨な有様を見て、ナズヴィとユト、ミスティの三人は感嘆する。
その三人の目前で仕込み手紙を使い、くろやぎが決死の強化を行った。漲る筋肉。
「今、袖から手紙出しましたよあのキモ毛(アフロ)。撃ち損ねました」
「まずい……のか? でも瀕死だよなアレ? なんか元気になったっぽいが」
「もっと元気になる前にしっかり倒すのです?」
「そうですね、ここは一気に決めてしまいましょうか」
さっさと倒すべき、で結論を出した三人はそれぞれの武器を取出し、くろやぎに向かって攻撃を開始した。ユトが近接でミスティが遠隔、ナズヴィが援護で遊撃だ。
「そんじゃまずは俺からっと。手数を増やして一気に押し切る……これしかないだろう! いけ!俺の分身達!」
ユトが指をぱちんと鳴らすと、風が吹荒れ周囲に無数の渦が現れた。そして渦の中からモフモフが生まれる、一渦一匹、小型犬サイズの小狐達。
こんこん、ぽこぽこ、ぽこんぽこん。焦げたやぎよりよっぽどモフモフ。
整列する小狐達に、自らもモフモフ(狐)姿となったユトが指令を下す。
「俺の分身達! ヤギ肉が目の前にあるから仕留めて……ご飯の時間だぜ!」
指示したくろやぎは、アクロバティックな動きでナズヴィの熱線を避けていた。
「このまま全身脱毛して焼き肉になりましょうよ。おいしくなーれ(アフロ)」
「こいつほんとにことばのふくみがおかしいめぇ!」
「少々焦げ臭いのと、あと熱線に当たらないようにも注意な! 一斉攻撃開始!」
指示を追加し、走る銀狐、追う小狐。個々でばらけて襲い掛かり、死角を作って噛み付いた。こんこんめぇめぇがぶがぶり。数の暴力にはやっぱり勝てず、くろやぎが狐に噛まれて悲めぇをあげた。まさに戦況はこんめぇを極めたのだ。酷い駄洒落である。
「なんだめぇ、このきつねっどこからっきたいたいめぇ!」
狐に噛まれ、無理やり閉じていた傷口が開いて再び流血。くろやぎの動きが少しずつ鈍くなっていく。
一方ミスティは中空に出した術式陣に手を突き入れ、ごそごそと探るような動作をした後にゆっくりと手を引き出した。どこからか鳴る効果音。タカタッタッタータター♪
「おいで、ひつじさん……出番なのです! 【サモン・シープ】!」
引き抜いたミスティの手に現れる、モコモコで真っ白のデフォルメ羊。愛らしい瞳がミスティを優しく見詰めている。
「さぁひつじさん、決闘なのです。ツヤツヤ短毛のくろやぎさんvsもこもこ長毛のしろひつじさんなのです!」
なんて不毛な戦い。なんだか違う気もするけれど、気にしたら戦えないので無問題だ。
ちなみにやぎもひつじもどちらも同じウシ科ヤギ亜科である。
「やっちゃえひつじさん!」
掛け声と共に、電気を纏ったひつじが走る。ナズヴィの熱線をかいくぐり、ユトの狐ラッシュをかき分けて、くろやぎ目掛けて体当たり。ミスティも衝撃波で援護した。
「めっ、こんどはひつじかめぇ! どれだけどうぶつがむれるっめめめめめめめ」
ひつじの電気でビリビリ痺れ、さらに動きが鈍くなっていく。お洒落紳士(そくたつぽっぽさん)は襲ってこないが、近付かないで正解かもしれない。くろやぎさんは只今ちょっぴり悲惨な見た目になっていた。
こんこんめぇめぇべぇーーー
狐とやぎとひつじの声が入り乱れ、やがてやぎの声量が下がっていく。援護しつつくろやぎを観察していたナズヴィがここぞとばかりに巨大スチームアーマー、魔導蒸気式ジャガーノート】を召喚し騎乗した。
「えーちょっと大技いきまーす。みなさん避けてくださいねー」
くろやぎめがけてクラウチング。ユトと小狐、ミスティとひつじが避けたのを見て全速力で猛ダッシュ。そのまま動きの鈍ったくろやぎに大質量の体当たりをぶちかました。
「ジャガーノートひき逃げアターック」
「めぇぇぇぇぇぇ……」
跳ね飛ばされたくろやぎが回転しながら天井にぶつかり、そのまま地面に落下した。
「うわぁえげつねぇ……」
「??? あれれ、何も見えないのです??」
横たわるくろやぎは痙攣している。まさに外道! なお、ミスティは目と耳をひつじとユトにそれぞれ塞がれていたので衝撃映像は回避していた。良かった、悲しい事件は無かったんだ。
「こ、こんなさいご……ふほん…い……めぇ……」
やがてくろやぎの痙攣は止まり、その姿はゆっくりと消えていった。
「いやぁキモ毛(アフロ)は強敵でしたね」
「なんだか微妙にすっきりしないが、まぁ解決だな」
「いつの間にくろやぎさんにトドメが刺さったんです?」
それぞれの召喚対象を帰還させ、猟兵達は岐路に着く。最後にくろやぎのいたところに振返ったところで……その存在に気が付いた。
「なるはやで帰って全身分解洗浄したいです……おや?」
「ん? どうしたんだ?」
視線の先にはお洒落紳士。くろやぎさんからそくたつぽっぽさんと呼ばれていた、飾りか生き物か不明のアレだ。くろやぎは消えたが何故かこの場に残っているようだ。
「鳩さんなのです。こんなところでどうし……あれ?」
駆け寄ったミスティがそっと触れようとした瞬間、その姿は露と消えた。
くろやぎと共に消えるのが遅かったのか、くろやぎと無関係で消えたのか、それはもうわからない。結局、あのお洒落紳士がどういう存在なのかは不明のままだ。
だがしかし、もうわからないことを考えても仕方は無いだろう。
お礼の温泉を楽しみにしながら、猟兵達はその場を後にしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『アルダワ式・魔法蒸気温泉』
|
POW : 熱い湯やサウナに長く漬かり疲労回復
SPD : たっぷりの泡で全身を洗ってピッカピカ
WIZ : 魔力も込めたミストで身体の芯から疲れを追い出そう
👑5
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●オンセンウォーズ
アルダワ地下迷宮上層、温泉区画。災魔の脅威に晒されていたこの施設は、猟兵達の活躍によって安全を取り戻した。
施設内には既に一時退避していた職員が戻っており、施設の稼働を再開している。
普段なら湯治の学園生で賑わう温泉も、今日だけは猟兵達の貸し切りだ。
心行くまま、思う存分楽しんでいって欲しい。
ナズヴィ・ピャー
【アドリブコミカル大ジョッキで!】
ふむ…帰還前に軽くケモ毛を落としていくのも良いでしょう
…とにかく水でもお湯でもかまいませんので頭からドバドバ浴びたいです
着てきた服は…ケモ毛塗れなのでゴミ箱にポイー
着替えを持ってきて大正解でした
欲を言えば頭脳部だけ取り出して体もポイーしたいですが…
博士と施設が揃っていないと不可能ですし我慢しましょう
●隅っこでひたすらドバドバ頭から行水
ザバーのドバー
ケモ毛ですし、脂でくっついてそうですね
…生体用の洗浄液(シャンプー他)しかありませんが…贅沢は言えませんね
髪だの全身だのに付着しまくったケモ毛を地道に除去
…終わりが見えませんねコレ
どうしたものか…
ミスティ・ストレルカ
連携系歓迎です
●方針-WIZ系
長い髪の毛や翼の羽ってなかなか綺麗に洗えないのです…
ここの霧だといい感じにふかふかにできそうなのですよ
いつもの所持品のハナモモのコンディショナーも使って【優しく】仕上げるのです
・ミスト
ひつじさんも私の纏めた髪の上で霧を浴びてるようですね
……体型が霧で凄くスリムになってるのです!
前も似た状況があったけど霊体なのでスチームなら影響ないはずなのですが
どうも魔力なせいか意外に効いたりするみたいなのです?
お湯でのぼせない程度にじっくり温まって、上がった後は…
フルーツ牛乳とかあるのかなぁ…こういう施設でのお湯上りの一杯というのをやってみたいものなのです
●
女子更衣室にてナズヴィが脱いだ服をつまみ上げると、濡れた毛、焦げた毛、乾いた毛等、災魔との戦闘で付いた毛達がはらはらと舞い落ちた。ああ、床に! 床に!
「帰還前に軽くキモ毛落としでも、とは思いましたが……本当にキモ毛まみれですね」 蒸気攻撃を使ったせいもあるのだろう、まだ若干の湿り気を残した服には外にも内にも毛が貼りついて、野戦装備もかくやという有様だった。
おまけに焦げたたんぱく質や生乾きの臭いも混ざっていて、廃棄以外にありえない。
「これは着替えを持ってきて大正解でした」
本当は頭脳部以外のボディを丸ごと交換したいところではあるが、博士も施設もここには存在しないので不可能だ。
……とにかく今は水でもお湯でも良いから頭から浴びて流したい。
ナズヴィはギリースーツ(服)をゴミ箱に投捨て、大浴場へ続く扉を開いた。
入ってすぐに水場とかけ湯、中央に大きな浴槽。その周囲に各種の温泉があり、シャワー等は壁際にぐるりと配置されている。
地下である為、露天ではないのは当然であるが、それが気にならないだけの広さと十分な高さの天井がある。これは管理と掃除が大変そうだ。
とりあえずかけ湯をして、それからシャワーで身体を洗浄。場所は毛が落ちるから隅っこ辺りにしようか……と周囲を見回したところで、ナズヴィに声が掛けられた。
背中の白から先端の水色へと続くグラデーション。自らの持つ翼にミストシャワーを浴びていたミスティは、大浴場の扉を開けた人影が先程共闘した相手だと気付き、思わず声を掛けていた。自分と似たような体格と死んだ目で印象に残っていたのだ。
「ナズヴィさん」
「あなたは……ミスティさん、でしたか?」
「どうして疑問形なのです……?」
「リボンが無く、髪を纏めていたものですから、つい。勿論すぐ気付きましたよ……あなたも毛を落としに?」
そう言いつつミスティの二つ隣へとやって来たナズヴィが、水流モードのシャワーで頭からお湯をじゃばじゃば浴びる。毛が飛ばないように距離に気を遣ったようだ。
「どちらかと言えば、髪や翼の手入れなのです。自分で綺麗に洗うのはなかなか難しいのですが、ここの霧だといい感じにふかふかにできそうなのですよ」
雑に洗うと髪も翼も痛んでしまう為、何気に手入れは大変だ。今回はきめの細かいミストシャワーでじっくり優しく洗い上げ、丁寧に泡を流しきる。水気を飛ばし、翼を広げて確認すると、微かに漂う桃の香り。お気に入りの翼専用コンディショナーだ。
「綺麗になったのです。むふー」
「ふむ、なかなかのワザマエ。ところでその頭の小動物はなんでしょう」
「頭なのです? 確かひつじさんがいたはず……凄くスリムになってるのです!?」
ナズヴィの指摘にひつじを降ろすと、そこにはなんと貧弱なボウヤ(ひつじ)が!
なんかぷるぷる震えてる!
「前も似た状況があったけど、霊体なのでスチームなら影響ないはずなのですが……」
ここのミストは魔力を含んだ特別製との話なので、その辺りが関係しているのかもしれないものの……真実は不明である。とりあえずは様子を見るしかないので、ミスティは気にしないことにした。
震えるひつじを新しい洗面器のお湯に浮かばせ、髪を洗い始める。
翼同様にミストで水分を含ませ、毛が痛まないようにしっかり丁寧に流していく。
コンディショナーは翼とは違うものを使用する。乙女のこだわりだ。
無事に髪を洗い終わり、纏め直してタオルで包み、湯船に浸かる。
目の前ではナズヴィが身体にこびりついた災魔の毛の除去に苦戦していた。
「そんなにくっついてるのです?」
「あのキモ毛、温泉だのなんだの言っていた割に身なりは適当だったようですね。脂やら汚れやらで全身に付着しまくって終わりが見えませんよコレ……」
生体用洗浄液とブラシで関節部等をこそいでいるが、詰まったキモ毛は頑固であった。
「手伝うのです?」
「まぁ、最悪帰還後にボディを交換すれば済むので気にしないで下さい」
そして数十分後、ミスティがのぼせそうになって湯船から上がる頃、さらに目が死んだナズヴィが最悪の事態を認めて大浴場を出ることになったのである。残念無念。
そして湯上りのミスティが求めるものは、更衣室内の物資エリアにあった。
「はい、ナズヴィさん。果物牛乳なの」
入手した瓶飲料をナズヴィに手渡す。実はお風呂上がりの一杯というものをやってみたかったのだ。
「お気遣い痛み入ります……ンガング」
「あ、出来れば一緒に……んく、んく」
一気に飲み終え、顔を降ろして息を吐く。消費した水分を取り戻すかのように、甘い液体が全身を巡った。火照った身体が落ち着いてゆく。
「美味しいのです」
お風呂上がりの一杯は美味しい。ミスティはそう学んだのであった。
なお、ナズヴィは帰還後全身部品交換を希望して博士は忙殺された。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
真宮・響
【真宮家】で参加。
曲がりなりにも配下を率いるボスは伊達でなかったね。いつになく疲れたよ。瞬、いつものミストもいいけど、泡で綺麗にしたらどうだい?綺麗な金髪が随分汚れてるよ。奏、アタシたちも行こうか。
まずは、泡で綺麗にして、と。戦いに身を置いていても、身は綺麗にしておかないとね。(奏と湯につかりながら)奏、いつも身を張ってくれてありがとうね。今回はちょっとハラハラしたけど、そのおかげで勝てたのも確かだ。ご褒美に撫でてあげようかね。(笑いながら、奏の頭を撫でる)
真宮・奏
【真宮家】で参加。
上司と名乗るだけあって、あの黒やぎ、強かったです。さすがに瞬兄さんの金髪も汚れちゃってますね。はい、響母さん、私達も綺麗さっぱりしましょうか。
私も大分汚れちゃったので、、まずは泡で身体を綺麗にします。そして母さんとお湯に浸かりますね。(響母さんの言葉に)はい、盾となる事は私の役目ですから。今回1人で突出したことは反省点ですね。(頭を撫でられて)はい、ありがとです・・・(照れて、お湯に沈んでブクブク)これからも頑張ります。
神城・瞬
【真宮家】で参加。
見た目や言動に反して強かったですね、あの黒やぎ。やはり上司を名乗るだけあります。(響と奏の言葉に)そうですね、髪もですが、全身も大分汚れましたからね。ミストの前に泡で綺麗にしましょうか。お湯は・・・氷の精霊術メインの僕にはちょっと厳しいですかね。
泡を浴びてさっぱりと。やっぱり男でも綺麗にしておきませんとね。術を大分実行した身にはミストは本当に助かります。これからの戦いに備えて、充分疲れを取っておきますね。
●
猟兵達への感謝を込めた、温泉施設の一日貸切り。
真宮家の三人もまた、戦闘の疲れを癒やす為に温泉施設へとやって来ていた。
入口を通り内装を見渡すと、地下とは思えない程に明るく、広い空間が視界に映る。
「へぇ、なかなか洒落てるじゃないか」
「本当です。ここを貸切りですか……」
「これは予想以上ですね」
響の感嘆に、奏と瞬も同意した。温泉というからには旅館のようなものを予想していたのだが、実際はちょっとしたスパ程度の規模がある。内装も凝っていて、野暮ったさは何処にも無かった。ところどころで蒸気管が見えるのもこの世界らしい情緒がある。
更衣室へと向かう傍ら、響は大きく身体を伸ばした。
「んっ……ふぅ。いつになく疲れたよ。曲がりなりにも配下を率いるボスは伊達ではなかった、ということか」
「見た目や言動に反して、恐るべき身体能力ではありました。知性が伴っていなかったのが幸いでしたね」
「上司と名乗るだけはありましたね、あの黒やぎ。一撃も重くて強かったです……さすがの瞬兄さんの金髪も、結構汚れちゃってますね」
奏の視線の先には、血と煤にまみれた瞬の髪がある。もしかして自分もそうなのだろうか? 髪に手を遣り、汚れの度合いを確認する……ちょっと、いやかなり気になる。
「綺麗な髪が随分と汚れてるね、瞬。いつものミストもいいけど、泡で綺麗にしてみたらどうだい?」
「そうですね、髪もですが、全身も大分汚れましたからね。ミストで洗う前に、泡も使ってみることにしますよ」
やがて廊下の分岐に突き当たる。更衣室へはここで分岐するようだ。混浴もあるが、さすがに家族とはいえそれはない。
「女湯は……あっちか。じゃあ瞬、また後で。奏、アタシたちも行こうか」
「はい、響母さん、私達も綺麗さっぱりしましょう……念入りに」
「ええ、それではまた後で」
●
貸切りというだけあって、女湯の人影は少ない。贅沢なような、寂しいような不思議な感覚。響と奏はかけ湯を行い、まずは身体を洗うことにした。洗面台に移動し、シャワーヘッドを取り外すと保持部の横にレバーとデフォルメされたマークが見えた。どうやらこれ一つでノーマル・ミスト・バブルと切換えられるようだ。
泡の部分にレバーを合わせてハンドルを回すと、温かい泡が勢いよく飛び出した。手を当ててみれば、たちまち泡に包まれる。
「便利なものだね、これは」
「本当です……あ、これほかほかで気持ちいい……」
全身を泡で包み、まずは髪から洗っていく。血や汚れが残っていないか確認しながら、何度か流して鏡で確認。その後、再び泡に包まれ全身をマッサージするように念入りに洗い流していく。
戦いに身を置いていたとしても、身だしなみは重要だ。相手に与える印象もそうだが、何より気持ちが引き締まる。響がさっぱりしたところで奏を見ると、まだ身体を洗っているところだった。髪が長い分、時間がかかっているのだろう。
先に湯船に浸かり、待つことしばらく。ようやく身体を洗い終えた奏が髪を纏めて湯船にやってきた。
「随分と頑張ってたね」
「ちょっと、汚れがしつこくて……ふぅ、いいお湯」
「そうだね……なぁ、奏」
「ん、なぁに、響母さん」
響がぽん、と奏の頭に手を置いた。視線を合わせて微笑みかける。
「いつも身を張ってくれてありがとうね。今回はちょっとハラハラしたけど、そのおかげで勝てたのも確かだ」
「あ、はい。盾となる事は私の役目ですから。今回一人で突出したことは反省点ですね」
「そこまでわかってるならいいさ。ご褒美に撫でてあげようかね」
ぽんぽん、と置いた手を優しく動かし、そのまま頭を撫でまわす。
「はい、ありがとです……これからも頑張ります」
ぽんぽん、なでなで。なでなで、なでぐり。ぐーりぐり。
「……って、ひ、響母さん! か、髪が、髪が乱れますぅ」
「あっはっは……本当に無茶はしないように。全く、誰に似たんだか」
●
瞬が大浴場の扉を開ければ、出迎えたのは無人の男湯。確か他にも男の猟兵は居たはずなのだが……温泉には寄らず、直帰したのだろうか? それともまさかの混浴に?
「まぁ、どちらでも構いませんか。この方が都合も良いですし」
何がとは言わないが、高身長ではあるものの、透き通るような色白の肌と金の長髪を持つ瞬は、時折勘違いされることがある。勘違いは無いに越した事は無い。
かけ湯の代わりにかけ水を行い、壁際の洗面台へと移動した。
「ではまず身体を……なるほど、レバー切替ですか。そしてこっちが温度と。お湯は……氷の精霊術メインの僕にはちょっと厳しいですかね。水にセット」
直感でシャワーを操り、泡で包んで全身を洗う。頭皮から毛先の隅々、指先から足の先までをきっちり洗い、すすいだ後はミストを髪に馴染ませた。身体にも当て、水分と魔力を補給する。響の言う通りに泡で洗ったおかげか、全身さっぱりして心地良い。
「やっぱり男でも綺麗にしておきませんとね。それに術を大分実行した身には、このミストは本当に助かります」
そうして瞬も温泉に浸かり、英気を養ったのである。
浸かったのは勿論冷泉であった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ユト・リーィング
【リノルル】で参加
リュヌは「リュン坊」と呼び、オレーシャは「お嬢」と呼ぶ。
基本的に2人の保護者の位置
二人の頭を洗ってやる。
アワアワにしてやるぜ?
あ、もちろん水着を着てるからな・・・流石にお嬢には見せられん。
筋肉質のいい身体は維持してっけどな!伊達に騎士はしてねぇぜ。
そうだな、三人ではいると楽しいな。
リュヌ・ミミティック
【リノルル】で参加。ユトにぃと、レシャねぇと!
勿論、水着は着るよ!
「ん、おー猫憑き季月は、だいじょ、ぶ、か、なー?」
大丈夫なら巨大なぬいぐるみも一緒に、皆であわあわするよ!
えへへ、あわあわ、うれしー!たのしーい!
尻尾もぱたぱたしちゃうね!
「ん。ん。2人と、も、あわあわ、に、して、あげる、ね!」
レシャねぇとユトにぃにお礼もかねて、尻尾もつかってあわあわにしてあげるよー!
ん、おー……へへ、三人で入るの、とっても、たのし、たのしー!
オレーシャ・アルヴィア
【リノルル】で参加 。
ユト(f00959)、リュヌ(f02038)と一緒 ユトを剣、リュヌを盾にみたて、守護者たちと仲良くスキンシップ。
私の剣と盾を労いたいわ。
(水着着ていれば、混浴大丈夫かしらってなりながら、李月を洗ってあげてた無邪気なリュンちゃんをなでなで)
「尻尾までアワアワにして洗ってあげましょうか?」
三人と一匹あらいっこする。
尻尾で洗ってもらうのはなんだか不思議な心地でくすぐったくて「こちらこそ、いつもありがとう」と、くすくす笑って。
ユトさまは、古傷もたくさんだけど、広い背中ね。
尻尾もふわっふわにしてあげるんだからと、つい熱くなってしまう。
三人で入る時間、大切にしたいわ。
●
温泉へとやって来たユトとリュヌ、オレーシャの【リノルル】の三人。
男女別の更衣室でそれぞれが着替えた後、混浴用の受付を経由して合流していた。
受付はさすがに有人だ。風紀の乱れは良くないのである。
広々とした大浴場にユトは思わず全体を見渡したものの、人の姿は見当たらない。
受付で聞いた通り、どうやら今日利用するのはユト達だけのようだ。
「広いな、ここ……これを俺達だけで使うのか」
「ん、いっしょ、に、お風呂! ユトにぃと、レシャねぇと!」
「あら、気兼ねなく入れて良いではありませんか」
リュヌがはしゃぎ、オレーシャが安堵する。水着を着ているとはいえ混浴だ。大丈夫かしら、とは思ってはいたが、身内だけならそこまで気を張る必要は……少ししかない。
だって混浴だもの。年頃の乙女だもの。
「まぁそうだな。んじゃ、まずはかけ湯か。リュン坊、かけてやるからこっち来なさい」
手招きしたユトがかけ流しの湯を洗面器にすくい、ててっと寄って来たリュヌの身体へと少しずつ掛けていく。つま先、指先、腿に腕。腹に胸で、最後に心臓。末端から心臓近くへと向かっていき、全体にかけたところで頭に何回か被せる。のぼせ防止と、湯の刺激で身体をびっくりさせない為のテクニックだ。
「ん、おー猫憑き季月は、だいじょ、ぶ、か、なー?」
他に客もいないし、どうせ洗うのだから問題あるまい。リュヌの差し出すぬいぐるみにもざばりと湯をかけていく。
オレーシャもその様子を見ながら自分にかけ湯を行った。温かな湯は、身体と共に自分の緊張までも解していくようだ。頭から被るのは……今はやめておこう。
ユトは手先と肩の左右、そして頭に一気にざばりで終わらせた。速い。
「さて、お次は浸かるか洗うか……お嬢とリュン坊はどっちがいいんだ?」
「まずは身体を洗う方が、すっきり入浴できるのではないかしら?」
「ん。皆、であわあわ、す、るよ、したい!」
満場(二人)一致で壁際に移動。シャワーを見て、レバーを見て、そして実際に触れて使い方を理解する。理屈はわからないが便利なのは間違いない。
「この世界の道具も随分進んでるんだなぁ……よし、リュン坊もお嬢もこっちに着席だ。二人の頭を洗ってアワアワにしてやるぜ?」
泡を噴出すシャワー片手にリュヌとオレーシャを呼び寄せると、二人もシャワーを持ってユトを左右から挟み込んだ。
「なら、私は尻尾までアワアワにして洗ってあげましょうか?」
「ん。ん。二人と、も、あわあわ、に、して、あげる、ね!」
そして始まるアワアワ大戦。アワの、アワによる、アワの為のアワアワである。アワに塗れて全員身体は真っ白で、妖狐の二人は尻尾も白い。尾も……真っ白だ。何でもない。
ユトが二人の頭を洗い、リュヌとオレーシャが猫憑き季月を含めた全員の身体を洗う。
つまりは全員で洗いっこである。混浴で! 洗いっこである!!
「ん。えへへ、あわあわ、うれしー! たのしーい!」
「あ、こらあんまり動くな。頭洗えないだろー?」
「ふふ、アワがあちこち飛び散ってるわ」
リュヌの尻尾が振られる度にアワが飛び散り、ユトとオレーシャに降りかかる。
尻尾とアワと、洗いっこ。ぴこーん! リュヌは閃いた!
レシャねぇとユトにぃにお礼もかねて、尻尾もつかってあわあわにしてあげるのだ!
直後に頭と身体を洗い終わり、アワを流されたリュヌは早速アイデアを実行に移した。
「ん、んー。お礼、に、二人と、も、しっぽ、で、あわあわ! に、して、あげる!」
尻尾ふりふり、なでなで、ごそごそ、ぱたぱた。
意外! アワアワの尻尾は多少くすぐったいながらも、羽ぼうきのように、柔らかいブラシのように、オレーシャの肌を丁寧に磨いていったのだ!
自分の肌に触れる尻尾がなんだか不思議な心地でくすぐったくて、くすくすと笑いながらもオレーシャは感謝の言葉を述べるのだった。
「こちらこそ、いつもありがとう」
「ん、ん!」
しかし、尻尾で洗うということは、尻尾の洗い直しでもある。
ユトが再びリュヌの尻尾を洗う間、オレーシャはユトの身体を洗うことにした。スポンジに石鹸を含ませ、座ったユトの背中に当てる。幾多の激戦を感じさせる、誰かを守り続けた傷だらけの背中。労わるように擦り洗っていく。
「ユトさまは、古傷もたくさんだけど、広い背中ね」
「筋肉質のいい身体は維持してるからな! 伊達に騎士はしてねぇぜ」
トレーニングは欠かさないぞ! とドヤ顔をするユトに、思わず顔が綻びる。
なら尻尾もふわっふわにしてあげるんだから、とついつい熱くなってしまった。
集中したオレーシャがユトの尻尾を洗い終わる頃には、リュヌがオレーシャの髪を洗い終えるまでになっていた程に。
頭も身体も洗い終わり、アワアワ大戦を終結したユト、リュヌ、オレーシャ、そして猫憑き季月の三人と一匹が順に温泉に浸かっていく。
最後にユトが入る際にどっこいしょ、と言った瞬間、二人が口を押えて顔を逸らしたのは華麗にスルーした。ユトは寛容な大人で保護者なのだ。気にしてなど……いないのだ!
「ん、おー……へへ、三人で入るの、とっても、たのし、たのしー!」
「そうだな、三人ではいると楽しいな」
「そうですね……ユトさま、リュンちゃん」
「ん? どうした、お嬢」「ん、おー?」
「私の、剣と、盾……いつも、ありがとうございます」
「ん……あぁ」「ん。ん」
寛ぎながらも真面目な表情をしたオレーシャが、二人の守護者に日頃の感謝を伝える。
温泉の中、二人を抱き寄せ、胸元に埋める。しばらく静かな時間が流れた。
「……なぁ、お嬢」
「……どうかした?」
「さすがに顔が半分沈んだままだと、息が苦しいんだが……」
「……ひゃっ!? ごご、ごめんなさいっ」
「ん、んんー。ぷはー」
そして湯上りの一杯、甘い果物牛乳をリュヌは大変気に入ったようだった。
着替えて再合流したオレーシャが上品に飲む脇で、ユトが腰に手を当て一気に飲んでいたのは余談である。
大成功
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