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第一回縛られ迷宮アスレチック大会!〜キミは辿り着けるか

#カクリヨファンタズム #戦後

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#カクリヨファンタズム
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#戦後


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●開催宣言!
「そんなわけで、第一回縛られ迷宮アスレチックレースを開催しまーす!」
 サージェ・ライト(バーチャルクノイチ・f24264)は集まってくれた猟兵たちにお礼を述べた後、そう告げた。
「あ、やめてそんな冷めた視線で見ないでちゃんと説明しますぅぅぅぅ!」
 猟兵の視線に耐えきれなくなったクノイチはぷるぷる震えながら、説明を始めたのである。

 大祓骸魂が居なくなったので、骸魂も発生しないんじゃ? と思われるカクリヨファンタズムであるが、残念ながら彼女の残滓、すなわち骸魂はまだまだ残っている。
「そんなわけで戦争の直後で油断していた妖怪さんがさっくり骸魂に飲み込まれてしまいました」
 そしてオブリビオン化。その影響で世界にものっすごい勢いで『蔦』が大量発生しているのだ。
 そしてこの蔦が手当たり次第触れたものを緊縛しまくっていくため、ただいまカクリヨファンタズムは身動き取れない『緊縛の世界』になりつつある。
「ついでにどこからか骸魂が大量発生しておりまして」
 妖怪たちもこれまたすごい勢いでオブリビオン化していっている。
 このまま行けばカクリヨファンタズムが崩壊するのはそう遠く無い。
「その前に、元凶となったオブリビオンを倒してほしいのです!」
 サージェがぐっと拳を握る。そこまではわかった。
 で? なんで緊縛アスレチックレース?
「いやー、それが迷宮の一番奥に引きこもってる妖怪さんがオブリビオン化してましてー」
 出てくる気配がないんだそうな。

●ポロリはアウトだけど、ほんのりえっちはオッケーだよ
 目的のオブリビオンに辿り着くためには迷宮を突破しなければならない。
「この迷宮がフィールドアスレチックになっているのです」
 引きこもっていた妖怪によっぽど運動をさせたかったのだろう。でも逆に奥から出て来なくなっちゃったらしい。
 それはさておき、何をどうやってもこのフィールドアスレチックを突破しなければ迷宮の奥にはいけない。
 だが、この迷宮にも蔦が侵入、いや発生源ここだな? もしかして面倒すぎてこの蔦で生活補助してた? これ妖怪の手足の代わりだったりする?
「そんな疑惑のある蔦が皆さんの邪魔をしてきます」
 まず縛られる。絡みつくというより縛ってくる。手や足といった体の機能のどこかひとつを確実に封じられる。
「次に進んでいると鞭みたいにしなって攻撃してきます」
 当たるととっても痛いので気をつけて欲しい。あと、無駄に早いしツッコミもしてくれる。
「そして先端に鉄球をつけて振り子のように進路を塞いできます」
 痛くはないが衝撃が半端ない。そして当たった時には耐えきれないと、コースアウト(最初からスタート)になる。
 これだけでも面倒なのに、猟兵の体に巻きついた蔦が時折もぞもぞと動くらしい。
「くすぐったいと思います」
 これらを乗り越えて、オブリビオンの元へたどり着いて欲しい!

●吐息が漏れるのもおっけーです
 そうして迷宮の一番奥にたどり着けばオブリビオン化した妖怪がいる。
「『寝惚堕ねこデラックス』さんですね」
 絶対外に出ないだろ? と思わせてくれる体型であるが、その攻撃には注意して欲しい。
「対象の脂肪と体重を増やすオーラを使えるのですね」
 つまり、体の一部ないしは全体の脂肪とか体重とかが増える。そう、増えるのです!!
「いや、私を見られましても」
 そう言って手をぶんぶん振るサージェ。彼女は持てる者だから。
「そんなわけで皆さん。変な依頼ですがカクリヨなのでその辺はあまり気にせずに」
 過程はどうであっても、崩壊さえ止まればいいから。
 そんな気軽さでサージェは猟兵たちをカクリヨファンタズムに転送するのでした。


るちる
 まいどお世話になってます、るちるです。
 ふっと舞い降りたんです。ちょっと縛られてみませんか? 大丈夫、エッチNGな健全なシナリオですよ!

●全体
 2章構成のカクリヨ戦後シナリオです。
 リプレイについてはコミカル、ネタ寄りギャグ寄りになります。どちらかというとエロコメ系。
 ノリとか勢いとかネタとかに命をかけて頂いて大丈夫な感じで、かつ、少年誌レベルのほんのりえっちな気分とか吐息が漏れちゃうとかもおっけーです。

 禁止行為は迷宮の破壊行為。ただしアスレチック攻略中に壊しちゃったーはカウントしません。
 また緊縛されることが前提となっているため、そこを回避することはできません。
 その上で、18禁NGです。
 その他、記載のない事項は同行者の同意がある場合のみ採用します。

●1章
 冒険『迷宮アスレチック』になります。
 イメージとしてはフィールドアスレチックの場所で風雲○けし城。とにかく蔦が邪魔してきます。うっかり絡まらないように注意です?
 アスレチックの種類はネット系、綱渡り系、クライミング系がメインです(皆さんの自由に設備は作っちゃってください)

●2章
 ボス戦『寝惚堕ねこデラックス』との戦いです。骸魂だけしばき倒せばオッケーです。
 本人的にはあまり戦いたくないらしく、交換条件(彼女のUCで出来ることに限る)出すと聞いてくれるみたいです?
 彼女に対するダメージは全部骸魂に行きます。

●蔦
 とっても空気(メタ)を読んでくれる蔦。皆さんの思うように進化または行動します。ただし服の中には入らず、穴にも入らず。縛る、叩く、絡みつくに特化しています。


 カクリヨファンタズムのオブリビオンは「骸魂が妖怪を飲み込んで変身したもの」です。飲み込まれた妖怪は、オブリビオンを倒せば救出できます。


 シナリオ公開後、アスレチックについて補足します。プレ受付開始はそれから。
 2章は開始時に状況説明を行います。

 それでは皆さんの参加をお待ちしておりまーす。
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第1章 冒険 『迷宮アスレチック』

POW   :    パワーで壁を乗り越えろ!

SPD   :    テクニックでロープを渡っていけ!

WIZ   :    落ち着いて足場を跳んでいけ!

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●迷宮アスレチック
 そこは色々ご都合主義で不可思議な空間であった!

 なので洞窟なのに、馬鹿みたいに広いその中にフィールドアスレチックに類される障害がたくさん置いてある。
 張られたネットの上を行くやつとか、ピンと貼ったロープの上を歩くやつとか、めっちゃ細い足場を岩肌伝いに歩いて行くやつとか。あなたが頭の中に思い浮かべていたであろうモノはだいたいある!
 そして。下は一面、水場というかプールであった。落ちるとざばーんと音と水飛沫を立てる設計である。
 このため、この迷宮アスレチックに挑むなら水に濡れてもいいような、例えば水着が最適かもしれない。ポロリは無い、安心して欲しい。ただし水着が流されることはある、かも?

 蔦はアスレチック会場に入ってきた者を例外なく捕まえて緊縛する。まあ蔦だし、燃やしたり凍らせたりすればいいじゃん、とか思うかもだが、いま世界は緊縛に支配されようとしている最中。
 体の一部ないしは全身が緊縛されない限り、大量発生する蔦を延々と処理することになる。つまり、アスレチックしてる場合じゃなくなります。
 そのため、あえて体を差し出して欲しい。大丈夫安心して。服の上からしか縛らないし、時折蠢くだけで害はないから。変な効果のある粘液とかもないから。
 あとは蔦トラップをくぐり抜けてゴールして欲しい。

 それではレッツ、スタート。

※補足※
この章において『緊縛』とは『不自由さ』と定義します。蔦が絡みつく、あるいは縛り上げることで何かしらのデメリットが発生するということです。
(例)手を縛られて使えなくなる。腹や首に強く巻きついて呼吸が苦しくなる。誰かとまとめて縛られて一緒に行動せざるを得なくなる。などなど。
 ただし、そのことによる判定面でのデメリットはありません。悶えても喘いでもデメリットにはなりませんのでご安心を。

縛り方は何でもいいです。亀的なやつでも可ですが、敏感な部分が擦れたりは無いものとします。

露出は自分から脱がない限り基本ありません。脱いだとしても水着レベルまでとします。その上から蔦です。

プレイングには
・どんな障害に
・どんな感じで
・挑んだ結果
辺りをお書きください。
迷宮アスレチックは『最終的には皆クリアする』前提です。ですが、プレイングは『迷宮スタートからゴールするまでの間の一部分』で大丈夫です。
つまり、スタートから直後だかとか、ゴールする前(振り返りは回想)とか、攻略途中とかだけでオッケーということです。
障害のクリアと判定の成否は連動しません。

そのため、迷宮アスレチック楽しんでるなー!って感じのプレイングにはプレイングボーナスが付きます。
 
魔女・ウィッチ
ほんのりえっちで吐息が漏れちゃう感じ希望

我は偉大なる魔女であるぞ!植物如きに遅れは取らぬわっ!(フラグ)

…でも一応水着に着替えていこうかしら。
つるぺた幼児体型
黒いフリルに赤いリボンのついた可愛いビキニ

バカ正直にアスレチックに付き合ってやる必要なんかないわね!
箒に乗って、魔法剣880本を範囲内に散開させながら飛んでいくわ。怪しい動きを感じたら包囲攻撃で叩き切る!

あはは!偉大なる魔女の手に掛かれば楽勝ね!(慢心)

油断してる隙を突かれ、水へ叩き落とされて箒はどこかへ飛んでいってしまう。

きゃあ〜〜っ!!ど、どこ触って!?
んっ!蔦と水着が肌に食い込んで…なんだか、ヘンな気分に……っ!

あとはお任せするわ!




 そんなわけで始まってしまった第一回縛られ迷宮アスレチックレース。人を招かぬ迷宮なのに、何故かアスレチックのスタート地点がある。もはや理屈を通すのは困難、勢いとかノリとかで乗り切るしかあるまい!

「我は偉大なる魔女であるぞ! 植物如きに遅れは取らぬわっ!」

 くわっ、とか、ばーん! とか。そんな感じの効果音を背負ってる感じで腕組み直立不動しているのは魔女・ウィッチ(偉大なる魔女のサーガ・f33446)はその点で言えば百点満点だった。誰かが聞いていたら『奥さん、あれフラグでは?(ひそひそ)』『ダメよ、奥さんそんなこと言っちゃ(ひそひそ)』とか言われるくらい盛大なフラグを立てているが、見なかったことにしてあげてください。
 しかしウィッチの視線はそっと迷宮内に巡らされて、こっそりしっかりコースのチェックをしている。下の水場(プール)に落ちたら、また最初からである。
「……でも一応水着に着替えていこうかしら」
 ちょっと日和ったぞ、いつか至る偉大なる魔女!
 そんなわけで、スタート地点のすぐ横にある更衣室(覗いちゃダメだぞの看板があります)でそそくさとお着替えするウィッチ。
 そして現れたのは、黒いフリルに赤いリボンのついた可愛いビキニ姿のウィッチ(補足情報:身長約130㎝、9歳少女(見た目)、金髪に青い瞳の色白、つるぺた幼児体型(←最重要事項!))である! 情報が、資格から入ってくる情報が多い!

 ただひとつ確実に言えることは、とっても可愛い。

 というわけで、準備万端になったウィッチがアスレチックにチャレンジだ!
「バカ正直にアスレチックに付き合ってやる必要なんかないわね!」
 あっるぇぇぇぇ?! って見てる人がいたら絶対言う。
 どういうことかというと、ウィッチは『魔女灯箒』に乗って障害を悠々と飛び越えていったからである。ついでに【ミゼリコルディア・スパーダ】で魔法剣880本を周囲に展開。
「いきなさいっ!」
 視界範囲内に全力散開させながらの飛行である。怪しい動きをしようものなら障害物ごとすぱーっと叩き切られる始末。
「あはは! 偉大なる魔女の手に掛かれば楽勝ね!」
 マジで楽勝モードでゴール直前まで来たウィッチ。慢心である。いや、慢心せずして何が魔女か、という話もあるけども、やっぱり慢心は、ね。

「きゃあ~~っ!!」

 突如響き渡る悲鳴はもちろんウィッチのもの。ちょっと高笑いしている間に背後から伸びてきた蔦に捕まって、ぺいっとプールに投げ込まれたのである。
「ちょっと! 早く助けなさいよっ」
 とウィッチが魔女灯箒に叫ぶも、箒は既に緊縛プレイ中だ! ランタンも引き離されて比較的大ピンチ。
 さーっ、と血の気が引いていくウィッチ。
「あっ!? ど、どこ触って!?」
 プールの中でにゅるりっと蔦がウィッチの足に絡みつこうとしていた。魔法を使おうにも『魔女揮杖』も無いし。
「ちょ、まっ……んっ!」
 手で振り払おうとしたウィッチの口から吐息がこぼれる。何本もの蔦が触手のようにウィッチに絡みついている。それがゆっくりとウィッチを締め上げる。程よく刺激になる程度に。
(んっ! ……ぁ、蔦と、水着が、肌に食い込んで……っ!!)
 このままでは別の意味でマズイ。引きちぎろうと蔦を掴むも、水(No特殊効果)が潤滑油のような役目をして、その手の中でにゅるにゅるっと蔦が滑っていく。
「んっ、ふっ、ひゃっ、ら、なん、だか、ヘンっ……!」
 色々複雑な感情の絡み合いか、なんだかヘンな気分に達しようとしているウィッチ。
「……ぁ、……っ」
 小さくウィッチの体が痙攣して。ぷくぷくぷくーっとウィッチがプールに沈んでいく。
 コースアウトである。

 で、あえなく最初からスタートとなったウィッチ。
「冷静に考えたら、魔女灯箒で蔦を燃やせばいいんじゃないのっ!?」
 さっきのがちょっと恥ずかしかったのか赤面しながらそう叫ぶ。
 そこに気づくとはさすが偉大なる魔女である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アテナ・カナメ
【心情】…まあとりあえずこの迷宮を進んでいけばいいのよね…?蔦なんて燃やしてさっさと急ぎましょ!

【行動】蔦による攻撃や絡みは【見切り】で基本回避していくわ。どうしてもやばそうになったらヒートショットを使って燃やしていくわ!でも後ろや下からの蔦はさすがに予想外かも…攻撃やくすぐりもされちゃいそうね…(色々お任せします)
【絡み・アドリブOK】




 この迷宮アスレチックは誰の挑戦でも受け付ける!

 そんな感じで入り口が開いていたので、アテナ・カナメ(アテナマスク・f14759)は躊躇うことなく、突入した。するとすっごい勢いで蔦が迫ってきた。
「……!」
 次々と迫ってくる蔦を見切って回避していくアテナ。しかし、今の世界は緊縛の世界と化そうとしている。その中で自由に動ける者に蔦が容赦することはなく。
 アテナを捕えて絡めとろうと四方八方から蔦が伸びてくる。無限蔦。
「私の早撃ちから逃げられる!?」
 と、それを【ヒートショット】で燃やしていくアテナ。両手を銃の形にして炎の弾をばんばん出していくのだが、それでも蔦の方が多い。
 そうなると死角になるのが足元である。
「ひゃっ!?」
 さすがに予想外だったのだろう。足元からしゅるりと絡まれて、そのまま持ち上げられるアテナ。【ヒートショット】……は打ち込む前に腕を捕らわれて銃の形が作れない。
「……」
 さて困った。ここからどうするか。……とか思っていたら、蔦が元気よく伸びてきた。身動きの取れないアテナの脇腹に。
「……! ま、まちなさっ」
 蔦の動きを察して言葉で制しようとするが、待てと言われて待つ蔦はいない。というか、そこは空気を読む蔦さんであった。全力で健全な蔦攻撃だ!
「ちょ、まっ、ほんと、らめぇぇぇぇ!?」
 蔦の猛烈なくすぐり攻撃になされるがままのアテナ。笑いすぎで呼吸困難になり、一度離脱するのでした。

 その後。
 手を縛られた方が楽、ということに気付いて、さっくりクリアしたそうな。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

七那原・望
えくるん(f07720)と参加。
緊縛内容は腕と翼の拘束。縛り方はお任せ。

衣装
https://tw6.jp/gallery/?id=101994

触手とかワイヤーとかみたいなのはやなの……ひゃんっ……!しかももぞもぞするの……!えくるん助けて!

アスレチックはえくるんと同じ水中玉乗り移動。

バランス取りにくくて、手も翼も使えなくて、目も見えなくて、くすぐったくて集中出来なくてやばいの!

もう泳いで……何故か蔦にスタート地点まで戻されるの!
逃げるのは許されないの?だんだん慣れてきたし、頑張るの。

そういえばえくるんも縛られてるの?み、見たい!でも見れない!こんな生殺しあんまりなの!誰か録画してたら譲ってー!


七那原・エクル
七那原・望と参加

迷彩色のミリタリーチックな色合いの水着(男性用)を着用して参加

アスレチックは水上玉乗り移動、巨大なゴムボールの上に乗ってバランスをうまくとりながら対岸エリアまで渡りきる競技
…なんだけど蔦の猛攻を避けられるはずもなくゴムボールに抱きつく形で縛られちゃいます

立ったまま移動ができなくなったから、勢いをつけて身体を上下にバウンドさせて固定されているゴムボールごと水上を跳ねて移動してみるよ、たまにバランス崩しちゃって水面に何度も沈んでゴボゴボ苦しい状態になっちゃったけどそこは気合いと根性で乗りきってみせます

こんな情けない姿、望には見せられないよ。とゆーか撮影するのもダメだからねっ!?




 侵入者を排除しようとしているのか、中に住んでいる引き篭もりに少しでも運動させようとしているのか、いまいちよくわからない迷宮アスレチックはいま、世界の崩壊(カタストロフ)っぽいやつの影響を受けて、難攻不落(?)の蔦アスレチックとなっていた!

 その一部、浅いプール(コースアウトじゃない、普通の障害)の上に、ぷかーっと浮かんでいる夫婦(ふたりとも猟兵です)がいた。
 ひとり目は、七那原・望(封印されし果実・f04836)。妻。愛らしい容姿を青いセパレートワンピな水着が包み、さらに水のヴェールのようなノースリーブサマーカーディガンが彩っている。水着コンテスト会場ならその愛らしさに歓声が上がるだろう。
 彼女の瞳を覆う目隠しは『力あるもの』。そのため視界は封じられているが、それでも彼女は大切な人とともに猟兵として歩んでいる。
 その相方。夫の七那原・エクル(ツインズキャスト・f07720)。こちらもこのアスレチックレースに合わせて水着姿だ。迷彩色のミリタリーチックな色合いのセパレートな水着で参戦。
 その容姿は一見すれば女性のように見えなくもないが、れっきとした男である。もしかしたらその容姿にはその身の内に住まう女性人格が影響している、のかもしれない?

 ともあれ、二人は準備万端であった。蔦に対しても油断していたわけじゃない。でも蔦が多すぎたんだね。

「触手とかワイヤーとかみたいなのはやなの……ひゃんっ……!」
 腕を頭の上で縛られて上から吊るされている(足は付いているというか吊るされているのも形だけ)な望。よく見ると背中の翼の根元にゆるーく蔦が巻き付いている。これは縛っているというよりも……?
「もぞもぞするの……!」
 なるほど、そういうプレ……いえ、不自由さでしたか。そんなわけで主に背中(翼の根元付近中心)をもぞもぞ動きまくる触s……じゃなかった蔦。
「えくるん助けて!」
「……」
 ついに望の口から助けが求められる。しかしエクルは無言であった。
「……?」
 そんなエクルに対して『薄情』とかいう感情は無く、ただただ単純に首を傾げる望。彼女の目が見えていたら、首を傾げる前に二度見していただろう。
 何故なら、望の視線(見えてないけど顔の向き)の先には、蔦の猛攻を避けきれず、ゴムボールに抱きつく形で縛られちゃっているエクルがいたのでした。

 説明しよう。

 二人が挑んだアスレチックは、水上玉乗り移動。巨大なゴムボールの上に乗ってバランスをうまくとりながら対岸エリアまで渡りきる競技である。最初、二人が拘束された部分は両手。しかしゆるく巻き付いていただけなのでほぼほぼ行動に対する制限はなかった。
 ……なんですけども。そこからの蔦の猛攻がすごかったのである。

 ちなみに望も蔦で拘束されているがゴムボールの上に座り込んでいる形である。
「バランス取りにくくて、手も翼も使えなくて、目も見えなくて、くすぐったくて集中出来なくてやばいの!」
 フルコンボ。どうしようもないやつである。ほんとに大ピンチだよ、望さん。
(なんとかしないと……)
 エクルが内心で焦る。事態は(命の危険は全くないけれども)かなり追い込まれているようだ。
 しかしエクルもゴムボールに縛り付けられたので手も足も使えない。しかし幸いにして体の下はゴムボールだ。体に反動からの勢いをつけて上下にバウントさせてみるエクル。
 すると、ゴムボールが動いた。しかもある程度エクルの思う方向に。
(よし!)
 動きの手応えを感じて、内心でガッツポーズするエクル。
「望、待ってて」
「えくるん……!」
 エクルの声に望の声が弾む。それを聞いたら頑張らないわけにはいかない。
 そのまま、ゴムボールバウンドでプールの上をはねて移動していく……が、水面はゆらめく。そのために、たまにバランス崩してしまい、水面落下するエクル。
「ごぼっ!?」
「えくるーん!?」
 たまに聞こえてくるエクルが沈む音に、目が見えない望は叫ぶしか(?)ない。
 だがあなたの夫はそんなことでは挫けない。
(気合いと根性で乗りきってみせる)
 何度も沈んでゴボゴボ苦しい状態になっても諦めず、突き進むエクル。
「こんな情けない姿、望には見せられないよ」
 それでも。思わずぽそっと呟いてしまったその言葉に、これまで蔦の感触で若干パニくっていた妻が冷静に戻る。
「はっ!? そういえばえくるんも縛られてるの?」
「……」
 返事は無い。でもこういう時の無言で肯定と一緒だよね。
「み、見たい! でも見れない! こんな生殺しあんまりなの!」
 過去、ここまで『封印の目隠し』が邪魔だと思ったことはあるだろうか?
 旦那の晴れ? 艶? 姿を彼女はどうやってもリアルタイムで見ることが出来ない。 このままで旦那のその姿を見るためだけに、厳重に封印された真の姿を解放しかねない望であったが、その時、閃いた。
「はっ!! 誰か録画してたら譲ってー!」
「とゆーか撮影するのもダメだからねっ!?」
 望の叫びに、思わずツッコミするエクル。
 たぶん、それを持ってるとしたら、奥にいる妖怪さん(セキュリティのための防犯カメラ?)かなーと思います。

 ちなみにその欲望(?)に刺激されてじたばたしていた望はゴムボールから落ちた。落ちたが泳げることに気づいた! これは夫の愛の力なのだろうか? え、ちがう?
「もう泳いで……何故か蔦にスタート地点まで戻されるの!」
 蔦が容赦ない感じだったけども、だんだん慣れてきた望は、どうにか蔦をかわして夫のエクルと一緒にゴールにたどり着いたのである。
「頑張ったの!」
(よかった、触診される前にゴールに辿り着いて)
 そんなわけで、七那原夫婦クリアである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
理緒さんと

「プール上のアスレチックですね!
理緒さん、水着に着替えてきますので、ここで待っててくださいね。
……って、にゃあああっ!?」

なんですか、この蔦はっ!?
上着とスカートを脱いでワイシャツ姿になったところに伸びてきて、理緒さんにお姫様だっこされた格好で身体を固定されて!?

「うう、仕方ありません。
理緒さん、私を抱いたままアスレチックを突破してください」

私は【ラプラスの悪魔】でサポートです。

「あ、理緒さん、このままだとプールに落ちる未来が……」(ばっしゃん)

濡れ透けになったワイシャツ姿で理緒さんに『命令』します。

「理緒さん、私を抱いたまま障害をクリアしなさい。
ゴールしたらご褒美のキスをあげます」


菫宮・理緒
アイさんと

ちょっと予想と違ったかな。

アイさんが両手両足縛られて、
わたしが抱っこしていくっていう縛られかたとは……。

障害は、プールに渡された島を渡る、かぁ。
アスレチックにはよくあるけど……。

はにゃーっ!?(ばっしゃん)

運動苦手にはハードル高い。こ、こうなったら……。
「アイさん、わたしに『命令』して!」

【マスターズ・オーダー】でスキル強化。
目の色と呼吸すら変えつつ障害をクリアするよ。

でもお姫様抱っこだけでオーバーキルなのに、
直の体温とか、濡れた髪とか、しっとりした太ももとか、
張り付いたシャツとかもうね、もうね!

テンションまっくすで、爆走して障害をクリア!
残った障害はゴール後のキスだけじゃないかな!




 ひきこもりオブリビオンを倒すためには、この迷宮アスレチックを突破しなければならない!
 そんなわけでこの迷宮に突撃したアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)は。
「プール上のアスレチックですね!」
 めちゃくちゃわくわくしていた。
 あれ? 菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)とのデートくらいの勢いで考えてない? もしかして?
「おー」
 隣にいる理緒も結構お気楽に考えているらしく、眼前のアスレチックを額に手を当てて目視している。

 だが、忘れてはいけない。この二人は……インドア派であるということを!

 プールに落ちないように突破するというのはおそらく不可能。その上、蔦の妨害もあるのだ。
「理緒さん、水着に着替えてきますので、ここで待っててくださいね」
 水着の準備は万端。アイが理緒にそう告げて、更衣室(があるんだな何故か)へ移動する。
「いってらっしゃーい」
 手を振って見送る理緒。なお、こちらは高性能メイド服である。色々悩んだ末の結果と思いたい、たい。
 そして、事件は起こった!!

「……って、にゃあああっ!?」
「アイさーん?!」
 突如更衣室から聞こえてくる悲鳴。おかしい、これはホラーの序盤でヒロインが襲われるやつだ。ここコメディじゃなかったっけ?
 そんなことを思いながら速攻で駆けつける理緒。
「大丈夫! って、えー!?」
「なんですか、この蔦はっ!?」
 そこには蔦と格闘する、上着とスカートだけ脱いだ状態のワイシャツ・アイがいたのである。まさかここで蔦の襲来とは。
(空気読んでる。じゃなくて)
 鼻血耐性発動。ぶんぶん、と頭を振って一応煩悩を振り払う理緒。
「理緒さん! ……って、きゃあっ!?」
 駆け寄ろうとした理緒を視界に収めて、アイが手を伸ばす……が急反転したものだから、足を滑らせた。
「あぶなーいっ!!」
 倒れて壁に頭を打ちそうな勢いのアイに、理緒がヘッドスライディングの要領でジャンプ。なんとかお姫様抱っこでキャッチ!
 そして事態は急転する!

「……ちょっと予想と違ったかな」
 両手両足が縛られたアイ……をお姫様抱っこした状態でアイと一緒に縛られた理緒が、はふ、と息を漏らすのでした。

 しかしアスレチックを突破しないことには世界の崩壊を防げない!

「うう、仕方ありません。理緒さん、私を抱いたままアスレチックを突破してください」
「だよねー。了解」
 というわけでレッツ・アスレチック、である。

 障害はさっき確認したように、『プールの中に橋のように配置された島を渡っていく』というもの。
(アスレチックにはよくあるけど……)
 理緒はアイを落とさないように(縛られているから落ちないんだけど)しながら、もう一度障害を確認する。
「私は【ラプラスの悪魔】でサポートしますね」
「お願い。それじゃ、いくよー」
 サポートにやる気を出すアイを抱えつつ、理緒は最初の島へ飛び乗る。

 そもそもこのアスレチックの難度はそう高いものではない。蔦が邪魔と言えば邪魔だが、足が自由である上に、未来予測のサポートがあるなら、おそらく簡単にクリアできる部類だろう。

「あ、理緒さん、このままだとプールに落ちる未来が……」
「はにゃーっ!?」

 理緒が運動苦手という点とアイの未来予測が直前すぎるという点の2点がなければ。
 そんなわけで、『ばっしゃーん!!』と派手な音を立ててプールに落ちる二人。そのままスタートまでぷかーっと運ばれる。
「う、運動苦手にはハードル高い……」
「だ、大丈夫ですか、理緒さん?」
 よろよろとどうにかスタート地点に戻る理緒とアイ。全力でずぶ濡れである(Not水着)
 だが……打つ手はまだある!
「こ、こうなったら……アイさん、わたしに『命令』して!」
「……!!」
 理緒の言葉にアイが察する。
 そうだ、理緒には必殺の【マスターズ・オーダー】がある!
「理緒さん、私を抱いたまま障害をクリアしなさい」
「イエス! マスター!」
 濡れ透けになったワイシャツ姿のままで理緒に『命令』するアイ。それを受けて、理緒のメイド服から陽炎のようなもや(オーバーロード)が出て、彼女の全技能を全力スキル強化!
「ゴールしたらご褒美のキスをあげます」
「イエス! マス……はい!?」
 え、それ必要あった?! と思いながらも、アイは既に【ラプラスの悪魔】のシミュレートに入ってて聞いていない。とりあえず、障害クリアを最優先に理緒が跳ぶ。

 その動き、疾風迅雷のごとく! 先ほどまであっさり落ちていた島を軽々と跳躍で飛び越えて、目指すはゴール一直線!
 よく見ると理緒の目の色と呼吸すらも変わりつつある。
(お姫様抱っこだけでオーバーキルなのに、直の体温とか、濡れた髪とか、しっとりした太ももとか、張り付いたシャツとかもうね、もうね!)
 欲望の力がすごかった。しかし落ち着いて聞いてほしい。
 全技能ってことは暗視とか聞き耳とか、手の感覚とかそういうものも全力強化されるわけですよ。そこに濡れ透け半裸のアイが密着しているわけですよ。
(テンションまっくす……!!)
 仕方ないのだ。そして恋(?)の前に障害は無いのだ!
 そんなわけで爆走してゴールする理緒(と抱っこされているアイ)。
「や、やりました!」
 理緒の腕の中で歓喜の声をあげるアイ。
「残った障害はゴール後のキスだけじゃないかな!」
「……はっ!?」
 てんしょんまっくすなりおのひのたますとれーと! アイはうごけない!

 物理的にも蔦が縛り付けているので、顔は近いけどキスできる距離じゃなかったりする。まだ解けていない。いや、解ける気配がない。
「「………………」」
 お互い頬を赤らめながら、しばし見つめ合う理緒とアイでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『寝惚堕ねこデラックス』

POW   :    ぱーふぇくとぼでぃ
自身の肉体を【物理攻撃を無効化するわがままボディ】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
SPD   :    たたかうのめんどー
【自身を含む対象の脂肪と体重を増やすオーラ】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
WIZ   :    みんないっしょになぁ〜れ
【自身を含む対象の脂肪と体重を増やすオーラ】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は雨音・玲です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 こうして猟兵たちは、なんとか(?)迷宮アスレチックを突破した。
 そんな様子を監視用カメラ(録画機能付き)で確認していたものがいる。
「えー……なんかきたー……」
 たまたま惰眠から目覚めた『寝惚堕ねこデラックス』本人である。
 そうこうしているうちに、部屋の外まで足音が聞こえてきた。そろそろ猟兵が突入してくる……。
「たたかうのめんどー」
 すやあ。
 その体が沈み込む先は堕落した人をさらにダメにするネコクッション。デラックスさんの体が沈むと『にゃーん』と鳴いた。アルファ波が出るんですって。
 そんな感じで猟兵の前に現れたのは、すやすやとお昼寝しているデラックスさんだったのである。

※シナリオ補足※
 寝惚堕ねこデラックスの部屋は寝具以外はほとんど何もありません。テレビ(と一応動いている監視用カメラ設備)くらい。録画? そんなの見る時間があるなら寝るからいらにゃい。
 交渉するなら起きてもらう必要があります。
 起きると、仲間に引き摺り込もうとします。その過程で、体重とか脂肪とか増やしてきます。うまく誘導すれば、増える部分を特定することができるでしょう。
 しばき倒さないと骸魂が消滅しないので、なんとかしばき倒してください。寝ている間に攻撃叩き込んでも可。起きるとは限らない。ぱーふぇくとだから。
アテナ・カナメ
【心情】はぁはぁ…なんとか行けたわ…。あら?あの大きいのがボス?寝てるみたいね…スーパーヒロインとしては寝てる敵を攻撃するのは気が退けるけど…元の妖怪さんに戻すためだもの仕方ないわね!

【作戦】寝てる所を【零距離】&【2回攻撃】のバーニングパンチよ!…効かずに起きた場合は今度はフレイムショットを使って攻撃してみるわ!打撃が駄目なら炎よ!【見切り】でオーラは回避を試みるけど…太らされても最後まで戦って見せるわ!【絡み・アドリブOK】




 この迷宮に住む妖怪……が骸魂に飲み込まれてオブリビオン化した結果の『寝惚堕ねこデラックス』。その『ぱーふぇくと』な存在は、今現在ぐっすりすやあしていた。
 『肥え太れ』――彼女の座右の銘(?)である。

 そんなデラックスの前にひとりの猟兵が迷宮アスレチックを突破して到着!
「はぁはぁ……なんとか……」
 アテナ・カナメ(アテナマスク・f14759)である。
 アスレチック突破がそこそこ大変だった様子です。空中くすぐり……じゃなかった、無限蔦を燃やしてきましたからね! ヒーローマスクなので本体は仮面だったりするアテナさんだが、一応借りている下の人(要・宛那)に対するダメージ(?)は伝わっているようです。
 そんなわけでばーん、とアテナがドアを開けた先にはデラックス。
「あら? あの大きいのがボス? 寝てるみたいね……?」
 です。

 声をかける、起きない。つつく、起きない。お腹の肉を摘まむ、起きない。起きない。
 真の引き篭もりは自身に干渉してくる存在すらも無視して寝るようなデラックスさで存在するのです。

 ふぅ、と諦めにも似たため息をついてアテナが意を決する。
「スーパーヒロインとしては寝てる敵を攻撃するのは気が退けるけど……元の妖怪さんに戻すためだもの仕方ないわね!」
 そう告げたアテナは拳を握り締めて、戦闘態勢に入るのだった。

「燃える拳を受けなさい! バーニングパァンチ!!」
 初手必殺【バーニングパンチ】。アテナが炎を纏った拳による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ゼロ距離から(相手が全然動く気配がない上に的が大きいので)2回と言わず、連続で【バーニングパンチ】を叩き込んでいくアテナ!
 しかしデラックスのわがままボディ(【ぱーふぇくとぼでぃ】)がその攻撃を跳ね返す……いや、これ脂肪が波打って衝撃吸収しているだけだな? すごいな脂肪。
 そんな感じで打撃部分は全然通じない。しかも起きない。なんだこれ。
「はぁ、はぁ……打撃が駄目なら炎よ!」
 とすかさず飛び退って【フレイムショット】。アテナの両手から炎が放たれ、その熱さでデラックスを攻撃する!
「う~~~……あっつぅぅいっ!?」
 熱さで飛び起きるデラックス。さもありなん。
「うぉぉぉぉ!? ウチのクッションがーーっ!?」
 ねこクッション燃ゆ。その様子に(自分が熱いので)慌てて飛び起きるデラックス。
 その隙(ぱーふぇくとぼでぃが解除されている)を逃すアテナではない!
「もう一度! 燃える拳を受けなさい!」
「にゃぁぁぁぁぁ!?」
 すかさず【バーニングパンチ】を叩き込むアテナに吹っ飛ばされる寝惚堕ねこデラックスであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

魔女・ウィッチ
偉大なる魔女が来てやったのじゃ!ほれ、起きるのじゃ!起きなさいってばっ!!
箒でべしべし叩き

体の一部を大きく…それは胸だけとかも可能なのかしら!?(セクシーポーズを取るグラマラスな自分の姿を妄想)

魔女果実を食べて見せ、真っ赤で美味しそうなリンゴでしょ?私のお願いを聞いてくれたら好きなだけ食べさせてあげる!と交渉。

これがあたしのおっぱ…きゃあっ!?
急激に胸部分が膨らんでロリ巨乳化。水着がキツくなりビキニの紐が千切れてしまい慌てて隠す。

あ!ええ、約束ね!
お礼にUCのリンゴを食べさせるわ!
騙すのは心苦しいけど、どの道攻撃しなきゃいけないなら仕方ないわよね?

ダメージで削った分の骸魂は魔女宝珠へ掠奪蒐集!




 それは異様な光景であった。
「偉大なる魔女が来てやったのじゃ! ほれ、起きるのじゃ!」
 サウンドオンリーなら、こう、封印の間の何かとか迷宮の深奥に眠る何かとかに呼びかけて、それを覚醒させようとしている光景に見えるだろう。
「起きなさいってばっ!!」
 でも実際は魔女・ウィッチ(偉大なる魔女のサーガ・f33446)が『魔女灯箒』で『寝惚堕ねこデラックス』をべしべし叩いていた。しかしデラックスさんは起きる気配がない。
「起きなさいってばーーっ!!」
 ウィッチが上段から振り下ろした箒がクリティカルヒットだ! しかしデラックスは起きない!
 お母さんか、とは言ってはいけない迷宮最奥○時である。

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……」
「ん~~ぁ~~……?」
 すっごい格闘(主にウィッチだけ)の末、デラックスが目を覚ました。そしてウィッチを視認する。その瞳に戦う気配はコンマもない。

 ウィッチが思い出したのはグリモア猟兵の言葉、すなわちデラックスの能力である。
(体の一部を大きく……それは胸だけとかも可能なのかしら!?)
 そんな言葉と、何故かセクシーポーズを取るグラマラスな自分の姿が脳裏をよぎる。
 そうだ、アスレチックでお見せした通り、ウィッチはつるぺたん幼児体型なのだ。だが、もしデラックスがウィッチの妄想を叶えてくれるなら!

 いまだ寝ぼけているデラックスへ、つつつ、と近寄っていったウィッチが懐から『魔女果実』をデラックスに差し出す。説明の中に『あるいは様々な呪いや状態異常をもたらす』とかあるけどいいのか? いいか別に。
「真っ赤で美味しそうなリンゴでしょ?」
「お? おぉ……!」
「あたしのお願いを聞いてくれたら好きなだけ食べさせてあげる!」
「マジで?!」
 寝起きでお腹が空いていたのか、ウィッチの提案に乗ってくるデラックス。
「あたしの胸を大き」
「わかったお~」
 交渉の途中でさくっとデラックスが能力発動。ついにウィッチの胸が大きくなる……!?
「これがあたしのおっぱ……きゃあっ!?」
 ぱんっ! びりぃ!
 ウィッチの悲鳴とともに響く、水着が破れる音。そう、急激に胸が大きくなったので水着がキツくなった上にビキニの紐が千切れてしまったのだ。
 魅惑のロリ巨乳化をしたものの、露出はダメよと慌てて振り返りつつ前を隠すウィッチ。その顔はこちらからはカメラで捉えられませんが、めっちゃ喜んでいるように見えますね?

「リンゴ~~」
「あ! ええ、約束ね!」
 デラックスさんの嘆願にウィッチが真面目な顔を取り戻して振り向く。
(騙すのは心苦しいけど、どの道攻撃しなきゃいけないなら仕方ないわよね?)
 そんなわけで手に持っていた果実を差し出すウィッチ。
 実は【ウィッチクラフト】してたウィッチさん、その手にあるのは魔女果実と見せかけて、毒リンゴである。
「ぐああああーーーー!? だーまーしーたーなー」
 もぐもぐ、もぐもぐ。結構美味しそうに食べきった後でなんか苦しむデラックスさん。ダメージは全部、骸魂が引き受けているのでデラックスさん全然苦しくないはずなのですが。ま、いっか。
「いただくわ!」
 毒リンゴのダメージで口から幽体離脱するように出てきた骸魂を『魔女宝珠』へ掠奪蒐集する、ロリ巨乳化したウィッチさん。

 なお、効果がいつまで続くかは謎である!!(最重要事項)

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!




「やっと見つけましたっ!!」
 ちょっとぜぇぜぇ言いながら、『寝惚堕ねこデラックス』の部屋のドアをばーん! と開けたにゃんこが1匹。
 ニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)である。
 アレですよ、この事態(?)を見かねて駆けつけてきたものの、蔦トラップでちょっと大変な目にあった模様です。アスレチックは意外と冒険好き(パワープレイ)な部分でクリアしました。
 しかし、突破さえしてしまえば後はこちらのものである。『まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!』とは何を隠そう、ニノンの座右の銘である。いや、何に刻んでいるかは知らんけども。
「んぁ?」
「容赦なんてしませんから!」
 寝ぼけ眼で起きてきたデラックスに、言葉の代わりに叩きつける【エレメンタル・ファンタジア】。制御が難しく暴走しやすい、と評判のこの魔法だってニノンの手にかかれば、ほらこの通り。
「……あ」
「ウチの部屋がァァァァァ?!」
 炎の竜巻がデラックスを狙うのではなく、部屋に置いてあった家具を狙った。具体的にはテレビとかクッションとかベッドとか! 動け、働け、ダイエットしろと言わんばかりに。ニノンも『あっ』とか言ってるから、たぶん結果オーライな展開。
 だがデラックスさんはそんな簡単に動かない!
「やだ~~~!! みんないっしょになぁ~れ~~」
 炎に対して、脂肪と体重を増やすオーラで相殺しようとするデラックスさん!
 そしてその余波に巻き込まれるニノン。
「ちょっと! わたし女の子なのに、体重増やすなんて!」
「……ぇ。男の子かと思ってた」
「~~~~っ!!」
 ニノン の そうび が メイス に かわった。

 べしべしべしべしべしべしべしべしべしっ!!

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!?」
 ニノンの強制ダイエット作戦(?)だ! 増えた体重の分だけダメージも上がっているぞ! いや、もっとなんか強い想い(?)が込められたメイスの打撃がデラックスに炸裂する。
「マジで痛いんですけど!?」
 大丈夫、痛いだけでダメージは骸魂に行ってるから。
 そんなわけでニノンに追い回される寝惚け猫デラックスさんなのでした。

成功 🔵​🔵​🔴​

菫宮・理緒
アイさんと

蔦、解けないけど、依頼終わるまではこのままなのかな?
それだと依頼終わらないでほしいけど、そうもいかないかー。
キスは……依頼終わったらっぽいしね。

などと考えながら、アイさんを抱えたままデラックスさんのお部屋にいくね。
「あー、えっと。敵ですよー? 起きてもらえるかなー?」

いえ、いっしょにお昼寝とかでなくてですね?
一応倒しに……え? アイさん?

いえいえ、それはいつでもいっしょに寝たいですけど、
【マスターズ・オーダー】使ってまでなのー!?
わ、わかりました、添い寝させていただきます。

わたしがげっとした、アイさんのお着替え画像といっしょに上映会かな!
奉仕と慰めもLv100で使えるけど、どうする?


アイ・リスパー
理緒さんと

「ここがボスの部屋ですね!
さあ、理緒さん、突入です!」

ずぶ濡れワイシャツ姿で蔦に絡まれて理緒さんにお姫様抱っこされたまま、室内に突入し――
目に入るのは監視カメラの設備。

ここは【チューリングの神託機械】で万能コンピュータを経由してハッキングをおこない、さっきの理緒さんのかっこいい映像をゲットしましょう。

「さて、映像も手に入れましたし、あとは敵に起きていただき……
って、一緒にお昼寝しないか、ですか?」

ふむ。
理緒さんとお昼寝も悪くないですね。
いえ、むしろそれこそ天国。じっくりと監視カメラでの理緒さんの活躍を見ながら昼寝しましょうそうしましょう。

「というわけで、理緒さん、私と一緒に昼寝です」



●そろそろ引き篭もりも終わりです?
「ここがボスの部屋ですね! さあ、理緒さん、突入です!」
「わかったアイさん。いく、よー!」
 『寝惚堕ねこデラックス』の寝室の前に立つ二人の少女が頷きあう。アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)と菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)である。
 ちなみに、アスレチックをずぶ濡れで突破してきた彼女らだが、何故かまだ濡れたままだし、何なら蔦も絡みまくっていた。先のお姫様抱っこの態勢のままである。
(蔦、解けないけど、依頼終わるまではこのままなのかな?)
 と思った理緒であるが、そっと黙っておいた。
(それだと依頼終わらないでほしい、なー)
 とか乙女心に思っていたのもあるし、口に出すのもなんとなくはばかれたので。
(キスは……依頼終わったらっぽいしね)
 ちなみにキスはさっき(アスレチック突破)のご褒美の件である。そんな約束をしていましたこの二人! たぶんこの態勢でもう一度口にしようものなら、また二人して赤面したまま動かなくなること必至なので、こちらもそっと横に置いてある、らしい?

 というわけで、ずぶ濡れワイシャツ姿のアイとずぶ濡れメイド服姿の理緒は、仲良くお姫様抱っこ(アイがお姫様ポジション)のまま、デラックスの寝室に突入したのだ!

「…………すやぁ」

 デラックスさん熟睡。ほら、色々疲れたから。
「あー、えっと。敵ですよー? 起きてもらえるかなー?」
 理緒が話しかけるも、全然反応なし。むしろ見事に寝息にかき消されている感。声は、届かない。なので、(手が使えないので)爪先でつんつんし続ける理緒。それに対して、アイは四肢が使えないので部屋の中をじっくりと観察していた。何か使えるものは……あった。
 アイの目に飛び込んできたのは監視カメラの設備。
「理緒さん、少し時間をください」
「え、うん、いいよー?」
 真剣な表情のアイに、理緒は首をこてんと傾げながらも了承。それを受けて、アイが【チューリングの神託機械】を発動する! それに呼応してホロディスプレイが起動、アイの視線をコマンドとして受け付け、その命令を実行していく。
 仕掛けているのはハッキングだ。その代償といわんばかりに、アイの鼻からつぅっと血が流れ出る。このユーベルコードの代償だろう。だがアイは操作を止めずに、そして。
「終わりました」
 静かにアイは告げる。そう、ミッションは無事にコンプリートした。
 だがここで首を傾げるのは理緒だ。同じ電脳魔術士な理緒ならばわかることなのだが、ハッキングによって起こった変化が皆無である。
「アイさん、何してた……」
「さて、映像も手に入れましたし」
「何を手に入れたのー!?」
 想定外過ぎるアイの言葉に理緒がツッコむ。
 説明しよう。さっきアイがしていたことは、アスレチック突破の際の、理緒のかっこいい映像を自身の電脳空間にゲットしていたのだ。さっきの鼻血、本当に代償? ねぇ?
「理緒さん、これは必要な事なのです……!」
「……!?」
 真剣な表情(鼻血は拭いました)のアイに、理緒はこれ以上ツッコめない。呼吸止めて1秒とかそういう感じのシリアス感だが、アイの電脳空間はいま欲望に塗れていることは秘密である。
 何とか誤魔化しきったアイと煙に巻かれた理緒。

 とりあえず依頼の内容としてはデラックスを起こさなければいけない。
 ぺしぺし、つんつん、げしげし、ぺちぺち。色んな方法を駆使してようやく起きたデラックス。
「起きた!」
「はい! さぁ、ここで終わり……」
「一緒にねよ~?」
「「えっ??」」
 デラックスさんの『一緒にお昼寝しよう』攻撃である。なおユーベルコードではない。
「いえ、いっしょにお昼寝とかでなくてですね? 一応倒しに……」
「ふむ。お昼寝も悪くないですね」
「え? アイさん?」
 これまた想定外のアイの言葉にまたもや理緒さんびっくりである。
「いえ、むしろそれこそ天国。じっくりと監視カメラでの理緒さんの活躍を見ながら昼寝しましょうそうしましょう」
「いえいえ、いつでもいっしょに寝たいですけど!!」
 一応、確かたぶん、猟兵として目の前のデラックスさんを倒しに来たはずである。なので、理緒さん一応抗議の態勢。
「というわけで、理緒さん、私と一緒に昼寝です」
「【マスターズ・オーダー】使ってまでなのー!?」
 説明しよう。理緒の【マスターズ・オーダー】はメイドとしてご主人様の要望を応える力である。それがゆえにご主人様の命令には逆らえないのだたぶん。メイドだし。
「わ、わかりました、添い寝させていただきます」
 というわけで昼寝決定。
 既に二度寝に入っているデラックスさんの横で、人をダメにするねこクッションにもふぅと体を沈めるアイと理緒。
「えーと、監視カメラの操作は……これですね」
 これまた【チューリングの神託機械】(サイノウノムダヅカイ)で監視カメラの制御を完全に奪って、寝ころんだままの上映会態勢を整えるアイ。
「わたしがげっとした、アイさんのお着替え画像といっしょに上映会かな!」
 開き直ったメイドは強いのです。理緒も秘蔵の画像を放出するべく、自身の電脳空間にアクセス。
 そして始まる上映会。
「そういえば、奉仕と慰めもばっちりいけるけど、どうする?」
「もちろん、お願いします」
 密着体制のまま、笑い合う理緒とアイ。
 そんなわけで、なんか平和な空間がデラックスの寝室に生まれたのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クリュウ・リヴィエ(サポート)
記憶喪失のダンピールだよ。
名前も年齢も本当かどうか、僕にも判らない。
ま、気にしてないけどね。

自分の過去は判らなくても、色々考えるのは好きだよ。
他人の行動とか状況とかに違和感があると、それに何か意味がないのか考えちゃうよね。
まあ、それで僕が有利になるかどうかは別問題だけど。

あとは食べることも好き。
食わず嫌いはしないし、残さないよ。

戦うときは、突っ込んで力任せに殴り掛かることが多いかな。
一応、剣も魔法も使えるんだけど、結局シンプルなのが性に合うね。



●ようやく終幕っぽい!
 この迷宮を根城(寝城?)としていた『寝惚堕ねこデラックス』であるが、ぼちぼち寝ていられなくなってきた。何故かというと寝具が燃やされているし、なんていうか脂肪増やしたら喜んでもらった人もいるが、めっちゃ追いかけ回されたからである。
 食う寝る太る。働いたら負けだ。そんなデラックスさんにもかかわらず、さっきから動きまくっているのである。攻撃のダメージ以外にも疲労とかが骸魂に蓄積している。
 あと少しで骸魂もどうにかなりそうである。

「あれ? もう終わってると思ったのに……」
 そんなデラックスさんの寝室にひょっこり現れたのはクリュウ・リヴィエ(よろず呑み・f03518)であった。
 イケメンの酒飲み……いや、『呑んだ』くれといったほうがいいだろうか。ともかくそんな彼がここに訪れたのは、グリモア猟兵に『がしっ』と捕まって、逃げる前に『えいやっ』と転送されたからである。ごめんね。後でお酒、報酬で出すから。

 そんなわけで事態を収拾すべく送り込まれた最後の猟兵は、いまだぐーすか寝ているデラックスを前に【血統覚醒】。真紅の瞳に覚醒したクリュウは、大鉈の様な黒剣『カミ砕き』を構えて。
「とりあえず、力任せに殴り飛ばせば終わりそうな予感がする」
 と力任せにカミ砕きをデラックスに叩きつける!
「あいたーーーっ?!」
 クリュウの最上段からの振り下ろしの一撃が脳天に直撃。さすがの寝惚けも起きざるを得ないほどのダメージが……あ、骸魂だけ受けてる。
 ぱきん、と割れるような音がして、さらさらさらーっと砕けた骸魂がこの世から消える。
「あれーーー? ウチ何してたの?」
 どうやら骸魂に憑りつかれていた時のことは覚えているけど、夢のような感覚らしいデラックス。まぁ実際に全力で寝てましたけどね!!

 かくかくしかじか。

「というわけなんだ」
「なるほど」
 クリュウの説明にこくっと頷きを返したデラックスさんはベッドから降りて……壁の隠し扉を開いた。そこにあったのはひと月くらいは引き篭もれるなっていうくらいの食料である。主に冷凍食品だが、レンジもあるよ大丈夫。
「おなかすいたー。食べるー?」
「食べる」
 事件解決したし。まずは空腹を満たさないとね。
 二人並んでパーティーだー! と、ひと月分の食料をものっそい勢いで消費していくデラックスさんとクリュウ。
 平和が戻った(?)象徴ですね。

●事件解決!
 こうして、カクリヨファンタズムに襲い掛かったカタストロフ級の事件『緊縛の世界』は無事、解決した。蔦は跡形もなく消え去ったのである。
 寝惚け猫デラックスさんが迷宮から出てきたかどうかは謎であるが、まぁ引き篭もっていても問題なさげなので、放置しておきましょう。カクリヨファンタズムだしね。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年07月12日


挿絵イラスト