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大祓百鬼夜行㉕〜東京妖怪大空襲

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行 #プレイング募集締切

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「愛しきUDCアース」
 東京にそびえるスカイツリーのさらに上に据えられた巨大構造物――ゲイン塔。
 その傍の“空中”を……夜空を歩く、一人の少女のが月夜に影を落とす。

「あなたを思う 私の愛は揺るがない」
 そう語る少女が一歩、また一歩と宙を歩く。
 しかしその歩みが進むたびに月明りを遮る影が大きく、大きくなっていく様をよくよく目を凝らしたならば、彼女が歩いているのが空中では無く、宙に浮かぶ妖怪たちの背の上であることが見て取れる。

「だから 私は帰って来たのです」
 そう語る少女の頬笑みは、花を慈しむような柔らかさで。
 そして彼女が背負う虞は――百鬼を付き従えていた。


「皆、緊急事態だ」
 グリモアベースにて険しい面持ちでそう猟兵たちに語り掛けるのは、大柄なグリモア猟兵――テオ・イェラキ(雄々しき蛮族・f00426)だ。
 テオによればついに現れた敵の首魁――大祓骸魂が東京の夜空に浮かぶ月を遮るほどの百鬼――オブリビオン化した妖怪たちを引き連れ、現れたという。
 テオの予知によればその百鬼は空間を変質させられた空中から現れ、人を襲わんと降り注ぐ雨のように眼下の街並みを目指し落ちていくというのだ。

「敵は強大なオブリビオン……しかも人々を守りながらの戦う必要がある。厳しいだろうが、皆の力が必要だ」
 どんどんと降り注ぐ妖怪たちを倒しながら大祓骸魂を打ち倒す。
 予測される困難な戦場に、猟兵たちもまた思わずごくりと唾を飲んだ。

「勝ってこの戦いを終わらせよう」
 そう力強く猟兵たちの肩を叩き、グリモア猟兵は戦場へと送り出すのであった。


きみはる
●ご挨拶
 お世話になります、きみはるです。
 大祓百鬼夜行最終決戦、微力ながら頑張りたいと思います。
 宜しくお願い致します。

●依頼について
 オブリビオン化した妖怪たちは(皆さんが使うユーベルコードに関わらず)空から降り注ぎ、人を襲おうとします。
 皆さんには空中から降り落ちようとしている妖怪たちを倒しながら、大祓百鬼夜行を倒してもらう必要があります。
 その為、プレイングボーナスは下記の通りとなります。

 プレイングボーナス…… 襲われている人々が、妖怪に殺されないようにする。

 尚、基本戦場は空となりますが、飛べない方はゲイン搭の上で戦うなり、妖怪を足場にして飛び移りながら戦うなど工夫頂ければと思います。

●プレイングについて
 今回の依頼は最低人数での進行となると思われます。
 申し訳御座いませんが、その点、ご承知おき下さい。
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第1章 ボス戦 『大祓骸魂』

POW   :    大祓百鬼夜行
【骸魂によってオブリビオン化した妖怪達】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[骸魂によってオブリビオン化した妖怪達]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD   :    生と死を繋ぐもの
自身が装備する【懐刀「生と死を繋ぐもの」】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    虞神彼岸花
【神智を越えた虞(おそれ)】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を狂気じみた愛を宿すヒガンバナで満たし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:菱伊

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シャムロック・ダンタリオン
ふん、帰ってきたばかりのところを申し訳ないが、お引き取り願おう。
貴様の居場所は骸の海にすらないと思え。

【空中浮遊】させた箒を【操縦・空中戦】といこうか。
召喚した魔法剣で、迫りくる妖怪を【なぎ払い】つつ、ボスに向かうとしようか。
勿論人間を襲う個体を見かけたならば、そちらにも剣を飛ばして【串刺し】にし、安全な場所に逃げ込むまでの【時間稼ぎ】としよう。

ボスに到達したら【エレメンタル・ファンタジア(「虞知らず」の「流星雨」)】を食らわせてやろうか(【属性攻撃・全力魔法】)――ああ、ついでに魔法剣を最大量突き刺して、【傷口をえぐって】やろうか?

※アドリブ・連携歓迎


仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

ようやくたどり着いたぞ…百鬼夜行の首魁め…
親分達の義侠心に応える為に…二つの世界救う為に…さぁ行くぞ!
我が名はアンナ!処刑人が娘也!

霊剣抜き振るい[破魔とオーラ防御]纏い、塔の上に降りたとう

【天より降る滅びの火】を放ち
空から降る妖怪軍団を地獄の火炎球の[誘導弾で追跡]し
[範囲攻撃]で焼き尽くして人々を護ろう

敵の放つ虞には[除霊と浄化]で退けて
ヒガンバナを火炎球で[焼却し地形破壊]してやろう

霊剣の柄に鎖の鞭を巻き付け振り回し[ロープワーク]で投げつけて
遥か空中に浮かぶ敵に目掛けて投げつけて
その胸に深く突き刺して引導を渡してやろう…!

亡霊め…!闇に還れ!!!




「あなたを思う 私の愛は揺るがない だから 私は帰って来たのです」
 空気を張り詰めさせるその圧倒的威圧感――虞を纏い、少女は歩みを進める。
 その背には空を覆いつくさんとするほどの大量の妖怪たち――百鬼を突き従え、その夜行は世界を絶望へと突き通す。
 しかしその少女の顔には、安らかに慈しむ微笑が浮かべられ。
 彼女の言葉が本心によるものだと、猟兵たちは直感的にそう理解したのだ。

「ふん、帰ってきたばかりのところを申し訳ないが、お引き取り願おう……貴様の居場所は骸の海にすらないと思え」
 しかしそんな少女を見つめ、猟兵――シャムロック・ダンタリオン(図書館の悪魔・f28206)はそう吐き捨てる。
 少女の愛などと、知ったことは無いのだと。
 この世界にとっていい迷惑なのだっと。
 故に滅ぼして見せると、確固たる意思を以って戦場へ挑む。

「僕の邪魔をしないでもらおうか」
 箒に乗り、空を駆け上がるシャムロックに対し、降り注ぐ妖怪たちは百鬼の主を狙っていることを察し彼目掛けて襲い掛かる。
 しかしその魑魅魍魎に対し彼が撃ち出すは無数の魔法の剣。
 千にも届こうかと言うその刃の群れは、まるで意思を持つかのように複雑な軌道を描き降り注ぐ妖怪たちを貫いていく。
 所詮有象無象の相手などしていられないとばかりに、シャムロックが腕を振るえば妖怪たちを薙ぎ払うのだ。

 しかし圧倒的物量を誇るシャムロックの魔法剣とて、雨のように降り注ぎ続ける妖怪全てを漏らさず打ち落とす……というわけにはいかない。
 漏れ落ち眼下の街目掛けて落ちていく妖怪を見つめ、シャムロックははじめて忌々し気にその表情を歪めるのだ。
 しかしその妖怪たちは大地に届くことは無かった――突如現れた蒼く輝く炎の雨がその全てを焼き尽くしたのだから。

「ようやくたどり着いたぞ、百鬼夜行の首魁め……親分達の義侠心に応える為に……二つの世界救う為に、さぁ行くぞ!」
 肌に感じる熱気に目を細め、シャムロックは瞳を細める。
 突如として耳に届いたその声の主を探せば、スカイツリーからゲイン塔へと繋がる通路から、一人の女性が現れたのが目に入る。

「我が名はアンナ! 処刑人が娘也!」
 そう高らかに名乗りをあげるは、この戦いへと身を投じる猟兵が一人――仇死原・アンナ(炎獄の執行人あるいは焔の魔女・f09978)だ。
 アンナが操るは地獄の炎――猛々しく燃え上がるその炎は東京の夜空を青白く染め上げていく。

 大祓骸魂の背後から現れる妖怪たちは無限かと思われるほどに次々とその歪んだ空間から溢れ続ける。
 しかし物量には物量をと言わんばかりに夜空に幾何学模様を描き駆け巡ると降り注ぐ地獄の炎が、それ以上の物量で以って屠り続けるのだ。

「あなたたちも 永遠にしてあげる」
 刃が荒れ狂い、炎が吹き荒れる地獄のような戦場。
 その戦場の中に……凛とした声が響き渡る。
 戦場にはに使わぬ可憐な声――しかしその声を聴いた瞬間、二人の猟兵は思わず気圧されたかのようにごくりと唾を飲む。
 何故ならばその声に含まれた虞が――圧倒的威圧感が、二人の心の臓を鷲掴みにしたかのように震えたが為に。

「この剣で突き刺して――傷口をえぐってやろうか?」
 しかしすぐさま立ち直ったシャムロックは宙に立つ大祓骸魂を強く睨むと、そう言葉を吐き捨てる。
 大いなる悪魔「ダンダリオン」の分体なる己が、気圧されることなどあってはならないのだと。
 神智を越えた虞は浴びただけでその身体を蝕む――己が口から垂れる赤き雫を乱暴に拭えば、操る魔剣全てを集め己が全力の魔力を纏わせ打ち放つのだ。

「やるではないか……だが!」
 アンナもまた震える己が膝を殴り、乾坤一擲の一撃を放つ。
 一瞬圧されただけにも関わらず、己が身体は想うようには動かない。
 故に魔力操作を諦め、己が全力を以って刃を投げつけるのだ。

 彼女が放るは退魔の霊剣――芙蘭舞珠。
 波状の刃を月夜に走らせ、大祓骸魂の胸へと吸い込まれていく。

「亡霊め…! 闇に還れ!!!」
 月夜を千の魔剣が濁流のように飲み込み、退魔の霊剣が貫いた時――夜空を、彼岸花が覆いつくした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

マリア・ルート
百鬼夜行が雨のように降る?
また面白いことしてくるじゃない!

降ってくる妖怪たちを確認次第【指定UC】発動!

●妖怪対策
マグナムルート・βで(早業)を組み合わせながら(範囲攻撃)をしつつ、隙あらば肉薄を狙って銃剣で刺してからのルートブレイドなど近接武器での攻撃狙い!
 コードによる飛翔力強化も活かして地上に降りる前、人々に攻撃が届く位置に来る前に処理していくわ! あと隙あらば大祓骸魂も巻き込む!

●大祓骸魂
虞は(狂気耐性)で防御。
妖怪たちに注意しつつ肉薄してインフェルノで攻撃!(切断)
肉薄中に妖怪たちが人々に近づいたらマグナムルート・βの銃撃で牽制をしておくわ。

あんたには帰ってもらうわよ――骸の海にね!




「百鬼夜行が雨のように降る? また面白いことしてくるじゃない!」
 頭上で今も尚猟兵たちが戦っている様を見つめ、マリア・ルート(紅の姫・f15057)はそう静かに言葉を零す。
 大祓骸魂に猟兵が肉薄しようとも、傷を負おうとも……しかし決して止まること無く溢れ続ける百鬼の姿に、マリアは静かに……しかし力強く、詠唱を始めるのだ。

「私は創界の世界樹――無から無限へと、生命は果て無く広がり続け――魂に力を与える希望の輝きを創造しよう」
 スカイツリーの根本に立つマリアは歪んだ空間から溢れ降り注ぎ続ける妖怪たちを見つめ、その身を聖なるオーラで包む。
 それはセフィロトの樹――創界樹を模したもの。
 偽物とは言え世界すら想像し得る力をその身に纏うことで強化された圧倒的身体能力により踏みしめる大地を蹴り出し、少女は戦場へと躍り出るのだ。

「いくわよっ!」
 その身に纏うオーラを推進力へと変え、マリアは空を駆ける。
 それは音速を優に超えた圧倒的スピード。
 目にもとまらぬ速度で駆け巡れば、愛用の銃剣付きフルオート銃火器――マグナムルート・βにより妖怪たちを殲滅する。
 吐き出され続ける鉛の弾もまた聖なる力を纏い、打ち落とされるオブリビオン化した妖怪たちは次々とその力を骸の海へと還す。

 人々に被害を出すわけにはいかない。
 確固たる信念と共に戦場を駆ける少女は、無限とも思えるほどに湧き出続ける妖怪たちを銃弾で撃ち、銃剣で穿つのだ。

 そうして空を駆け上がり続ける少女が目指すのは、この戦いの元凶である敵の首魁――究極妖怪、大祓骸魂。
 己が出自――血に塗れた王家に受け継がれる剣――惨殺剣インフェルノを取り出し、マリは大祓骸魂へと肉薄する。
 しかし超高速で接近するマリアを見て、大祓骸魂は決して焦らない。

 究極妖怪――百鬼の主たる彼女は骸魂によってオブリビオン化した妖怪たちを突き従え、己へと吶喊せんと移動し続けるマリアを飲み込むべく百鬼の濁流を己が背後から吐き出すのだ。
 しかし少女は決して怯まない。
 左手で弾丸を吐き出し薙ぎ払い、己が身が傷つくことも厭わず妖怪の濁流へと投げ出すのだ。
 牙が爪でオーラが抉られようと、その身に食い込もうとも……少女は決して止まらない。

「あんたには帰ってもらうわよ――骸の海にね!」
 己が手に握るその刃を、眼前の敵に突き刺すまで。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィランサ・ロセウス
あら、あら?
みんなどこに行くつもりなの?
私はみんなが“好き”でたまらないのに、無視するなんてひどいじゃない?
それなら私のUCでこの場を迷宮に変えてあげる。
これなら勝手に何処かに行けなくなるし、逃げてもすぐに捕まえに行けるわ!

いけない妖怪さん達をこらしめたら、次は親玉の貴女♥
虞や例の懐刀の影響は呪詛・狂気・激痛への耐性で少しは耐えられるかしら?
目潰しや急所を狙っただまし討ち、時には怪力で強引に!
あらゆる手で、ありったけの想いをぶつけてあげる!
ねえ、ねえ、世界の方ばかり見てちゃ嫌よ?同じくらい私の事も見て!
こんなにも“好き”だから、貴女を私の中で永遠にしたいの!




「あら、あら? みんなどこに行くつもりなの?」
 フィランサ・ロセウス(危険な好意・f16445)はスカイツリーの外壁へと立つ。
 上空から降り注ぎ大地を目指す妖怪たちを見つめ、フィランサはつれないとばかりにそう大きな独り言を零すのだ。

「私はみんなが“好き”でたまらないのに、無視するなんてひどいじゃない?」
 主たる大祓骸魂の指示のもと、人々を襲わんと落ちていく妖怪たちはフィランサのことなど目もくれない。
 しかしそれではつまらないと、無視なんて酷いじゃないかと。
 そう愛おし気に語り掛ける彼女の瞳に――狂気の色を輝かせながら。

「さあ、さあ、さあ! 楽しい楽しいゲームを始めましょう?」
 少女は嗤う――高らかに。
 逃さないとばかりにフィランサが放つのは、空間を歪め宙へと迷宮を作り出す。
 それは鉄格子で出来上がった監獄――愛の監獄迷宮(ラビュリントゥム・アモーリス・カルケレム)
 突如として虚空へと現れた迷宮は降り注ぐ妖怪たちを受け止めていく。
 それはその名の通りフィランサが愛する……“好き”と感じる者たちを捕える監獄。

「これなら勝手に何処かに行けなくなるし、逃げてもすぐに捕まえに行けるわ!」
 そう笑いながら、フィランサは迷宮を駆ける。
 そんな彼女が握るは巨大なシリンジ。
 次々と屠られていく妖怪たちは逃げ惑おうと鉄格子を力ずくで揺らしていく。
 しかし決して逃げられない……それは彼女が“好き”な――彼女が破壊したくてたまらない者たちを逃がさない為の監獄なのだから。

「いけない妖怪さん達をこらしめたら、次は親玉の貴女♥」
 愛おしくて愛おしくてたまらないと、フィランサはそう言葉をかける。
 しかし妖怪と共に監獄へと捕らえられた大祓骸魂は、しかしその微笑みを崩すことは出来ない。
 しかし放たれる圧倒的圧力が――神智を越えた虞がその身に放たれた時……フィランサは己が口内からあふれ出る血潮の存在を感じる。
 しかしフィランサはその笑みを消すことは無い――何故なら彼女は、狂っているが故に。

「ねえ、ねえ、世界の方ばかり見てちゃ嫌よ? 同じくらい私の事も見て!」
 フィランサは肉薄し、己が得物を振るう。
 目を狙い、急所を狙い……時にはフェイントをかけ、時には力押しをし。
 ありとあらゆる手管を以って、ありとあらゆる全力で以って。
 時間をかければかけるほどに蓄積するダメージなど、まるで無いかのように。
 吐き出し続ける血反吐など、気にならないかのように。

「こんなにも“好き”だから、貴女を私の中で永遠にしたいの!」
 だってこんなにも、好きなのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハルア・ガーラント
●WIZ
真夜中の百鬼夜行……怖いです

背の翼を使い空を駆り[空中戦]で挑みます
妖怪達を〈銀曜銃〉の[浄化]の力籠る[誘導魔弾]で撃墜しましょう
敵からの攻撃は[視力や第六感]で害意をいち早く察知し回避
大祓骸魂には〈パニッシャー〉での攻撃を試みます

愛の形には色々あるけれど
同意なしに痛みを与えるのはおかしいと思う
愛は免罪符じゃない
愛しているからって何でもしていいことにはならない

虞は避けたら地上の人達に当たるかも
この時のみ[オーラを厚く纏い防御]

この世界が在り続けるよう努めるのがわたしの愛
〈仄暗い炎の小瓶〉の温もりに己を[鼓舞]しUC発動
残る妖怪を殲滅、眩む彼女へは残る力を込めた銃の一撃をお見舞いします




「真夜中の百鬼夜行……怖いです」
 その背の白き翼を大きく羽ばたかせ、ハルア・ガーラント(宵啼鳥・f23517)は東京の夜空を駆ける。
 高く、より高く――彼女が目指すのは東京の街中にそびえるスカイツリーのさらなる先端、ゲイン塔。
 時空が歪みオブリビオン化した妖怪たちが次々と溢れ続けるその場所を目指し羽ばたき続ける彼女の視線の先に、次々と降り注ぐ妖怪たちが目に入る。
 その一体、一体だけでもおぞましい異形の姿――それが次々とこちらを目掛け落ちてくるその姿が生み出す恐怖は、元来臆病であるハルアにとって如何ほどか。
 しかし共にこの戦いを潜り抜けてきた仲間を、大切な者を想えば……ここで負けるわけにはいかないと、そう決意を新たにするのだ。

「これでっ!」
 愛用の精霊銃――銀曜銃を片手に、縦横無人に夜空をかける。
 剥きだされる牙も、捕まえんと突き出されるかぎ爪も――どれもが恐ろしい。
 しかし恐ろしいが故に……殺意に鋭敏が故に。
 ハルアは周囲から襲い掛かるその凶刃を避け、お返しとばかりに浄化の魔力を込めた魔弾を叩きこむのだ。

「愛するUDCアース あなたを永遠にしたい あとひと刺しで それが叶います 猟兵たちよ 止められますか」
 そんな彼女の耳に、凛とした声が響く。
 その可憐に反し感じる圧倒的プレッシャーに、ハルアは思わず身震いすることを止めることが出来なかった。

 しかしハルアは震えるがままに上空を力強く睨みつける――視線の先に立つは可憐な少女、この一連の戦いの首魁――大祓骸魂だ。
 臆病だからこそ、己は恐怖との向き合い方をよく理解している。
 臆病だからこそ、己は恐怖を乗り越えることが出来る。
 逃げた先の未来が――大切な人が傷つく未来を、より恐れるが故に。

「愛の形には色々あるけれど……同意なしに痛みを与えるのはおかしいと思う。愛は免罪符じゃない、愛しているからって何でもしていいことにはならない」
 大声でなくとも、芯の通った力強い言葉。
 しかし大祓骸魂は微笑みを浮かべたまま、言葉も無く力を放つ。
 それは神智を越えた虞――巨大な力。
 しかしそれをあえてハルアは、不可視の壁で以って受けてみせる。
 街は破壊させないのだと、人々は決して傷つけさせないのだと、そう強い意思と共に。

「この世界が在り続けるよう努めるのがわたしの愛……だからあなたを、撃ちます」
 そう語るハルアが構えるは、長尺の狙撃中――パニッシャー。
 籠められる魔力によって全身を淡く輝かせ、光る輪をその頭上に浮かべ。
 己が全力で以って放つは天獄の光。

「だからあなたを……止めてみせます!」

 東京の夜空に――一筋の光が走った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルパート・ブラックスミス
押しつけがましいぞ、オブリビオン。

UC【其の名が示し無数の身製】、本体内蔵の燃える鉛を供給し青く燃える鉛の翼を展開し各自【空中浮遊】。
複製鎧で人々を襲う妖怪たちを迎撃。200騎での【集団戦術】だ、頭数は間に合うはず。

仮初の身体は爆槍フェニックスを装備。
複製鎧の内の一騎の背に乗り、敵に【空中戦】を仕掛ける。
敵UCが繰り出されたら仮初の身体を複製鎧が【かばう】ことで防御し
仮初の身体はそのまま【ジャンプ】!【ランスチャージ】による【捨て身の一撃】で撃墜する!

この世界はまだ未来へ進む。
その愛、時の流れにすら揺るがぬならば……そのまま見向きもされず過去に置き去りにされるがいい!




「私はただ 私の愛を……」
 圧倒的力を、神智を越えた虞を振るうは圧倒的強者――究極妖怪、大祓骸魂。
 しかしそんな彼女も、度重なる猟兵たちとの戦いにより傷を負う。
 その微笑は決して歪まない。
 だがそれでも、その声色にわずかに浮かぶは……葛藤か、悲哀か。
 それが己が愛を示すが故だとそう語る少女に対し……黒き騎士、ルパート・ブラックスミス(独り歩きする黒騎士の鎧・f10937)は力強く吐き捨てる。

「押しつけがましいぞ、オブリビオン」
 死の果てでの永遠など、誰が望んだというのか。
 過去に生きる永遠など、誰が好むというのか。

 その想いが確かに愛であったとしても、不要なのだとルパートは断言するのだ。
 例え己が永遠の命を持っていなかったとしても……少なくとも共に生きる短命の者たちは、今を全力で生きているのだと、幸せに生きているのだと。
 故に与えられた永遠などいい迷惑なのだと。

「唯一の我が身は過去に潰え……されど、無数の我が身は此処に在り!」
 故にルパートは全力で相対する――その差し出される愛に否と答える為に。
 そうして生み出されるは、仮初のと複製された黒騎士たちの姿。
 各々が武器を持ち、盾を持ち……無限とも思える物量の妖怪たちと戦ってゆく。
 しかし物量であればルパートも決して負けてはいないのだ。
 200を超える黒騎士たちは、確固たる力と巧みな連携で以って妖怪たちを駆逐していくではないか。

「この世界はまだ未来へ進む……」
 そうしてその戦場の中をすり抜けるように、青き炎を纏いし魔槍――爆槍フェニックスを手に仮初の身体の姿をしたルパートは突き進む。
 叩きつけられる虞を複製体たちで受け止め、己は唯一心に突き進む。
 格上に挑む以上、一撃に全てを込めなければ通じないのだと良く理解しているが故に。

「その愛、時の流れにすら揺るがぬならば……そのまま見向きもされず過去に置き去りにされるがいい!」

 力と力がぶつかり合ったその瞬間――東京の夜空を青白い炎が包む。
 そうして光が収まった後……辺りを覆いつくしていた強大なプレッシャーは、ゆっくりと消え去っていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年05月30日


挿絵イラスト