大祓百鬼夜行㉕〜究極の虞を備えし最強妖怪・大祓骸魂~
●UDCアース・東京スカイツリー
究極妖怪と呼ばれる「大祓骸魂(おおはらえむくろだま)」は天高く聳え立つ塔の上で思う。この限りなく広がる大地を見て思う。
ああ、愛しきUDCアース。その愛は大祓骸魂をカクリヨファンタズムから解き放ち、今再びこの地へと到達させていた。
「あなたを思う、私の愛は揺るがない。だから、私は帰って来たのです」
そしてゆっくりと懐刀を抜く少女。大祓骸魂が持つのは懐刀「生と死を繋ぐもの(ヤマラージャ・アイビー)」。
切れ味は名刀とは程遠く、むしろ鈍(なまくら)に近い。だが時間をかければ「誰でも」「何でも」、殺すことができる恐るべき懐刀である。
「殺したものは過去となり、骸の海で永遠となる」
愛するが故に殺す。愛するが故に過去とし、骸の海にて永遠となり、添い遂げる。そこれこそがこの大祓骸魂の目的。
だが百鬼夜行を打ち破り、四大親分の力を借りて猟兵達がこちらに迫っている。あとひと刺しで、大祓骸魂の大望が叶う、その時に駆けつける。
「猟兵たちよ。止められますか」
それが願望なのか、それとも拒絶なのか。それは誰にも理解することはできない。
憂いの表情を帯びて、スカイツリーの最上部に創造したアンテナが収納された高さ約140mの巨大構造物「ゲイン塔」にて大祓骸魂は佇む。決戦の舞台へ上がる、猟兵達を静かに待つ。
●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「ついに大祓骸魂への雲の道が開かれたのー」
西洋親分・東方親分に続き、竜神親分・新し親分を撃破したことにより、ついに大祓骸魂がいるスカイツリー・ゲイン塔への道が開いた。その様子を電脳ウインドウでメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)が説明を始める。
ただし大いなる邪神の一柱、究極妖怪というのは伊達ではない。骸魂の元凶であり、UDCアースの大いなる邪神が一柱である大祓骸魂はその生命を守る強大な「虞」に守られている。
「だからこそ、『祓(はらい)』を持って『虞(おそれ)』に対処しようということじゃのー」
大祓骸魂の「虞」を超える「祓」を付与することができれば、大祓骸魂と言えども現世に形を保つことはできない。二度と浮上できない骸の海へと沈んでいくことだろう。
だが大祓骸魂の膨大な「虞」によって、東京上空を「カクリヨファンタズムが如き空間」に変化させている。それは今回の戦争に存在した「あらゆる手段」を行使してできることを意味するが、逆に猟兵達がそれを利用して戦うことも可能である。この状況をうまく駆使し、大祓骸魂を倒すのだとメイスンは言う。
「ついに大祓百鬼夜行の幕を閉じる時じゃのー。最後の引導、しっかり渡してやってくれのー」
天高く立つスカイツリー塔の頂上へと転移術式を展開するメイスン。愛故にUDCアースを、カクリヨファンタズムを崩壊させようとする究極妖怪を倒すべく、百鬼夜行最後の戦いが始まろうとしていた。
ライラ.hack
生と死。愛と破壊。究極妖怪、顕現。
どうも皆様こんにちは。ライラ.hackです。
このたびは骸魂の元凶であり、UDCアースの大いなる邪神が一柱、そしてこの大祓百鬼夜行の首魁、究極妖怪『大祓骸魂』との決戦です。
東京スカイツリーの最上部に設置された、アンテナが収納された高さ約140mの巨大構造物、それが「ゲイン塔」です。そのゲイン塔に「大祓骸魂(おおはらえむくろだま)」が現れ、最終決戦が始まります! 大祓骸魂は、その膨大な「虞(おそれ)」によって、東京上空を「カクリヨファンタズムが如き空間」に変化させ、今回の戦争に存在した「あらゆる手段」を行使して襲いかかってきます。真の姿を晒す、他の猟兵と連携する、カード弾幕をかわす、どこからか現れた子供を救出する……など、今回の戦争で体得したあらゆる手段を使い、大祓骸魂を倒しましょう!
補足として大祓骸魂を救うことはできません。
以下、特殊ルールとなります。
プレイングボーナス……(全ての戦場のプレイングボーナスから好きなものを選び、使用できます)
以上となります。己の愛を遂げんとカタストロフを巻き起こそうとする究極妖怪を打ち倒し、二つの世界を救ってください!
それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『大祓骸魂』
|
POW : 大祓百鬼夜行
【骸魂によってオブリビオン化した妖怪達】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[骸魂によってオブリビオン化した妖怪達]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD : 生と死を繋ぐもの
自身が装備する【懐刀「生と死を繋ぐもの」】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : 虞神彼岸花
【神智を越えた虞(おそれ)】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を狂気じみた愛を宿すヒガンバナで満たし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:菱伊
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メンカル・プルモーサ
使用ボーナス:お金で買えそうなものを買いまくりパワーアップする
ふむ……カクリヨの全てが集まってる訳か……これはこれで興味深くはある…
…バズリトレンディ御殿もあるな…利用させて貰おう…
…購入するはA&Wやアルダワの炎属性を補助する装飾品と…魔力に応じて防御力が上がる腕輪…そして1度だけ大ダメージを肩代わりする『身替わりの人型』と言うアイテム…超高級品だけどその分強化されるからお得…
…これらを駆使して虞を防ぎながら【尽きる事なき暴食の大火】を発動…
…ヒガンバナを白い炎の燃料として白い炎の勢いを増すよ…
…あとは強化された白い炎で虞すらも燃やしながら大祓骸魂へと暴食の大火を仕掛けるとしよう…
UDCアースでありながらもカクリヨファンタズムの世界が満ち溢れている。東京スカイツリーの頂上は今、そう表現できるほど混沌としていた。
スカイツリー頂上に現れたアンテナが収納された高さ約140mの巨大構造物「ゲイン塔」がその象徴でもある。その上に今回の百鬼夜行を引き起こした究極妖怪「大祓骸魂」は世界を睥睨する。
「愛する世界、愛するUDCアース。今こそ、殺しましょう」
その愛を永遠にするために彼女は帰って来た。封印を破り、カクリヨファンタズムを道連れにしても厭わないその愛は狂気であり、真実でもある。
「ふむ……カクリヨの全てが集まってる訳か……これはこれで興味深くはある…」
その中空に浮かぶ空間がカクリヨファンタズムのようになっているのを見て、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は興味をそそられる。それこそが大祓骸魂の邪神としての権能の一つなのかもしれないからだ。
大いなる邪神の一柱である彼女に関しては何もわかっていない。すべて忘れ去られし究極の妖怪、メンカルの知的好奇心が疼いても仕方ないことだろう。
「猟兵よ、見せましょう。私の力、私の愛を」
そんなメンカルを見て大祓骸魂の「虞(おそれ)」が爆発的に高まっていく。神智を超えた虞というのはまさしくこれを言うのだろうとメンカルは悟る。
早々に何とかしなければならないと見たメンカルは、カクリヨファンタズムの中にバズリトレンディ御殿があるのを発見する。これは使えるとばかりにこの空間を利用させて貰うことにする。
「…お金で買えそうなものを、いっぱい買って対抗するとしよう…」
バズリトレンディ御殿はバブル時代のイメージ映像のように、無尽蔵に「お金」が噴出し続ける。それをお金で買えるものをイメージすると、金の消費と引き換えにそれが出現し、使用者は消費金額に応じてパワーアップするのだ。
メンカルが購入するのはA&Wやアルダワの炎属性を補助する装飾品・魔力に応じて防御力が上がる腕輪・1度だけ大ダメージを肩代わりする『身替わりの人型』と言うアイテムである。いずれも超高級品だが、その価値に見合った強化されるからお得であるとメンカルは断ずる。
「俗世の品で神に対抗できるか、見せて貰いましょう」
そう言って神智を超えた虞を放つ大祓骸魂。外れたとしても狂気じみた愛を宿すヒガンバナを咲かせるその虞は凶悪極まりない。
メンカルも魔力を防御力に転換して攻撃を受け止め続ける。少しでも地形をヒガンバナで満たさない為にだが、もう一つの炎属性を強化するアクセサリーが反応して能力「尽きる事なき暴食の大火(グラトニー・フレイム)」を発動させる。
「…ヒガンバナ、白い炎のいい燃料になる…」
如何なる存在も燃料にする白色は、神智の結晶たるヒガンバナであろうとも燃料にして燃え上がっていく。それでも膨大な虞を放出する大祓骸魂を抜くにはまだ足りない。
メンカルが我慢比べに応じる。周囲のヒガンバナを燃やし尽くして勢いを増す白い炎、そして魔力を防御に回して防ぎきる自分自身。やがてその魔力が尽きて、膨大な虞が身代わりの人型を砕くと同時にメンカルは決断する。
「…これで限界、行って…!」
そしてヒガンバナを食らった白い炎が大祓骸魂へと向かう。当然膨大な虞がそれをかき消そうとするが、勢いの増した白い炎は虞すらも喰らい尽くして突き進む。
打ち消そうとする「虞」と他を喰らい勢いを増す「白炎」。その衝突はメンカルの辛抱もあって、大祓骸魂に届く。
「痛みを感じるのは何十年ぶりでしょう」
己の身体を焼く白い炎に大祓骸魂は微笑する。死を愛と断ずる彼女からすれば、痛みは忌諱の対象ではない。
むしろ猟兵の愛は彼女を昂らせる。その虞を喰らいながらも、最終的には吹き飛ばす大祓骸魂を見てメンカルは冷や汗の一つもでるだろう。
それでも最初に感じたほどの「虞」は感じない。己の役割を果たした彼女は下がる。引き際を誤っては他の猟兵に迷惑になると信じているからだ。実際、メンカル、ゲイン塔での戦いはまだ始まったばかりだった。
成功
🔵🔵🔴
ダビング・レコーズ
あらゆる手段を取り得る目標に対し、当機は使用可能なあらゆる火力を以て対処します
ヨルムンガンドを転送しアークレイズとドッキング
この状態が便宜上アークレイズの真の姿となります
パンドラボックスより射出する計10基のスレイプニル
更にそこから拡散発射されるメテオリーテにて面制圧を開始
目標の行動を封じます
続いて効力射としてフラッシュフラッドを左右交互に連射
切れ目の無い徹底した火力投射で大祓骸魂が召喚する懐刀を殲滅し続けます
そして目標を完全消滅させるべくオーシャンカレントを一点に連続照射
止められるかではない
止める
大祓骸魂はここで抹殺する
ジェイミィ・ブラッディバック
【なんとかしてターボ移動しつつ戦う】
WHITE KNIGHT、未来予測を!
懐刀「生と死を繋ぐもの」の軌道を予測し、最短で接近可能なルートを検索してください!
N-Ext.BOOSTER、始動
空中で推力移動を繰り返しながら、遠方より一気にダッシュで接敵します
襲い来る懐刀は全て見切り、マシンガンとビームキャノンで迎撃
接近したら、武器を持ち替えてTRINITY ANGEL BLADEとLONGINUSに
TRINITY ANGEL BLADEの三連撃によって切り込み、切断を試みつつ……LONGINUSによるランスチャージを敢行
マッハ8の突進で串刺しになって頂きましょう
その愛に殉ずるのは貴方だけで十分です
チリチリとした炎の残滓が痛みとして残る。その感触を愛おしくも思いながらも大祓骸魂は膨大な「虞」を発し続ける。
その狂気とも呼べる愛は以前と変わっていない。このUDCアースを滅ぼすまでその気持ちは変わることはないだろう。
「この痛みも過去へと連れていきましょう。そしてこの世界も永遠としましょう」
愛故に骸の海へと連れ去る。カクリヨファンタズムという世界も消滅しても厭わない。それこそが己の愛だと大祓骸魂は言うのだろう。
「WHITE KNIGHT、未来予測を!」
そんなカクリヨファンタズムの世界が漂う空間で、ターボ加速を敢行しようとするのがジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)だ。メガリス『白騎士の鎧』から作られた事象予測AI「WHITE KNIGHT」は予測を開始する。
加速すればするほどその力があがる空間を疾駆するジェイミィ。それを撃ち落とさんと大祓骸魂は手にある懐刀「生と死を繋ぐもの(ヤマラージャ・アイビー)」を複製し、飛ばしてくる。
「Neuclear Fusion Extra Booster start up」
軌道予測による最短で接近可能なルートを検索させつつも、懐刀の群れを潜り抜けるジェイミィ。その中で能力「N-Ext. BOOSTER(ニュークリアフュージョンエクストラブースター)」を発動させる。
空中で推力移動を繰り返しながら、さらなる加速を始動させるジェイミィ。ターボ加速というのは伊達ではなく、遠方より一気に詰めるその姿はさらなる輝きを増していく。
「この状態なら突破できます!」
懐刀「生と死を繋ぐもの」は時間をかければかけるほど手が付けられなくなる。だからこそ、ターボ加速という能力ブーストが効いている間に撃ち落とさんとマシンガンとビームキャノンを構える。
向かってくる懐刀を近づかれる前に弾幕とビーム光線によって撃ち落とし、さらに未来予測によってその動きを見切って回避する。そうして大祓骸魂に急速に接近する。
「これほどまでに加速してくるとは……賞賛に値します」
大祓骸魂はジェイミィを賞賛しつつも、その虞によって懐刀を量産する。近づけば近づくほどその刃がジェイミィに襲い掛かってくるという悪夢。
だがそれでも恐れずに進むのがジェイミィだ。武器をメガリス「黒騎士の三呪剣」を改造した3本1組の分離合体可能な実体剣「TRINITY ANGEL BLADE」と機甲槍「LONGINUS」に変えて突進する。
「その愛に殉ずるのは貴方だけで十分です!」
TRINITY ANGEL BLADEの三連撃によって切り込み、懐刀を蹴散らす。何本かは突き刺さってくるが、それでも止まらずにLONGINUSによるランスチャージを敢行する。
大祓骸魂を包み込む膨大な「虞」の壁が突進を阻む。だが極限まで加速したジェイミィを止めることはできずに、マッハ8の突進は一気に壁を突き抜けて、大祓骸魂の身体を突き破る。
「殺し、殺される。それも一興」
己の虞によって身体を再構築していく大祓骸魂。だがジェイミィの開けた風穴が塞がる前に、ダビング・レコーズ(RS01・f12341)が動き出す。
強大に膨れ上がった「虞」はダビングに眠る機構を最大限まで引き出す。すでにキャバリア「アークレイズ」に搭乗していたが、能力「コール・ヨルムンガンド」を発動させ、キャバリア用超大型アームドフォート「ヨルムンガンド」を転送させる。
「あらゆる手段を取り得る目標に対し、当機は使用可能なあらゆる火力を以て対処します」
ヨルムンガンドと機体中央下腹部にドッキングし、アークレイズは便宜上真の姿として顕現する。キャバリアがアームドフォートを装備するとなれば、火力は論ずるまでもない。
だが懐刀「生と死を繋ぐもの」は時間を駆ければどんなものでも切断可能な代物だ。だからこそダビングは油断せずに、パンドラボックスより射出するは計10基の大型マイクロミサイルコンテナ「スレイプニル」だ。
「面制圧を開始。目標の行動を封じます」
ダビングが機械的な物言いによって、まさしくマイクロミサイル「メテオリーテ」が拡散発射される。着弾すれば強烈に爆裂するミサイルと引き換えに懐刀を粉砕していく。
それでも大祓骸魂は虞によって懐刀を創造して迎撃するが、足が止まる。それを見てダビングは次の段階として、効力射として2連装中口径荷電粒子砲「フラッシュフラッド」を左右交互に連射する。
「止められるかではない、止める」
その言葉はダビングにとっても不退転。切れ目のない徹底した火力投射で大祓骸魂が召喚する懐刀を殲滅し続けるヨルムンガンド。
そしてようやく見えた隙間に、目標を完全消滅させるべく大口径荷電粒子砲「オーシャンカレント」を一点に連続照射する。戦艦主砲並の威力を持つその粒子は虞をも巻き込み、大祓骸魂を飲み込んでいく。
「大祓骸魂はここで抹殺する」
共存も生存も認められない。それこそが猟兵と大祓骸魂との宿命だとダビングは断ずる。
その殺意が心地いいのか、オーシャンカレントの砲撃が終わった後も微笑を浮かべて立ち尽くす大祓骸魂。その強大な虞はなおもその身を守り続ける。
だが滅びを向かえない生命体はいない。邪神もまた同様だと二機は思考する。絶え間ない攻撃こそが、その魂を滅するのだと信じ、後を続く猟兵達に託すジェイミィとダビングであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
月夜・玲
成る程、愛…ね
全く迷惑極まりないね
まあいいさ、君の力は非常に興味深いし
少し研究させて貰おうかな
何せ私はUDCメカニック
君の特性も、今後に使わせて貰うよ
●
真の姿解放!
…といっても見た目は変わらないタイプでね
出力と演算力が上がるタイプなのさ
外装展開
4剣抜刀
さあ、ガチンコバトルといこうじゃないか!
前面に『オーラ防御』でシールド展開
更に『斬撃波』を虞に当てて直撃を反らす
その間にも詠唱開始
只ひたすら威力を上げ、射程距離と狙いを定める
そして【擬似神性・解放】起動
光をもって彼岸花ごとぶちかます!
愛を宿した彼岸花?
自分勝手な愛なんて、ただの害悪
やっぱりそうだ、君は私の求める邪神に近い!
良いデータになりそうだよ
死之宮・謡
アドリブ歓迎
ふむふむ…愛故に壊す、永遠を望むから…か…生死を気にせず、唯あることを望むなら、或いは己の中にしかと残れば良いと言うのなら…其れは解の一つであるだろう…
私には何となく解るとも、その考えはな…
しかし、敵手であるなら関係ない…粉砕し、前へと進もう
真の姿:黒死の堕天使
全身に膨大な・呪詛を纏い、侵蝕攻撃と減衰防御を並行しながら侵攻
此方も呪いを籠めたレ・フィドラで以て連撃
只管に攻撃し、相手の攻撃は呪いで受け止め掻き消しながら
【黒滅】も挟んで死ぬまで攻撃
虞も彼岸花も狂気も呑み込んで只管攻撃
このUDCアースは美しい。だからこそ滅ぼしてしまいと思う大祓骸魂は歪んでいる。
だが邪神の一柱としてはそれが正しいのかもしれない。カクリヨファンタズムの世界をこのUDCアースにて顕現させる力は巨大で歪だ。
その愛を成就する時こそ滅亡の時なのだろう。その微笑みを達成させるべきではないと月夜・玲(頂の探究者・f01605)はゲイン塔の上にいる大祓骸魂を睨みつける。
「成る程、愛…ね。全く迷惑極まりないね」
愛する故に滅ぼすなど、迷惑な行為でしかないと考える玲。それが世界二つを巻き込んだものとなればなおさらだ。
だが、それを涼しい顔でやってのけようとする大祓骸魂の力にも興味があるのもある。何せ玲はUDCを研究するものであるのだから。
「まあいいさ、君の力は非常に興味深いし、少し研究させて貰おうかな。何せ私はUDCメカニック。君の特性も、今後に使わせて貰うよ」
玲がそう言うと大祓骸魂は聞こえていたのか、優雅に微笑む。やれるならやってみろと見える挑戦的な笑みであった。
その神智を越えた虞が吹き荒れる。それに加えて玲の真の力が引き出されて、出力と演算力が上がっていくのを肌で感じる。
「見た目は変わらないタイプでね。さあ、ガチンコバトルといこうじゃないか!」
彼女特製のガジェットの外装を展開し、4振りの剣を抜刀する玲。己の手には二振り、機械の腕に二振りを持つ、まさしく四刀流である。
放たれる強大な「虞」に対して、ガジェットからオーラシールドを展開して前面に張り、直撃を防ぐ。更に斬撃による衝撃波を虞に当てて微かに軌道をずらすことで、シールド直撃を反らす。
「でも本当にすごいプレッシャーね」
内心は冷や汗をかき、現状は時間稼ぎにしかならないが、玲は構わなかった。能力「疑似神性・解放(ギジシンセイ・カイホウ)」の詠唱を開始し、只ひたすら威力を上げ、射程距離と狙いを定める段階だからだ。
周りにヒガンバナが咲き乱れ、狂気じみた愛が大祓骸魂を満たしていく。その威力が強大化して、神智を越えた「虞」がシールドを破壊して、自身の持つ剣すらも折らんとしてくる。
「愛を宿した彼岸花? 自分勝手な愛なんて、ただの害悪……やっぱりそうだ、君は私の求める邪神に近い!」
だがすでに準備は整った混沌を宿した剣は全てを無に還す光を放つ。玲はその光の剣を思いっきり振るい、周りに咲き乱れるヒガンバナごと吹き飛ばす為にぶちかます。
極光が狂った愛の花を吹き飛ばし、その先にいる大祓骸魂をも飲み込む。無に還す光はその強大なる虞を祓い、身体を幾つか吹き飛ばしていた。
「良いデータになりそうだよ」
そう言いながらもUDCメカニックとしてデータ収集に余念がない玲。実際、大祓骸魂は虞によって身体の再構築を再開しており、そのスピードは異常だ。
だがその虞も消費されていくもの。これを好機と見た死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)は、その虞に当てられて黒死の堕天使と化しながら、強烈な呪いをその身に纏おうとしていた。
「ふむふむ…愛故に壊す、永遠を望むから…か…生死を気にせず、唯あることを望むなら、或いは己の中にしかと残れば良いと言うのなら…其れは解の一つであるだろう…」
大祓骸魂の神智を越えた虞と、謡の膨大な呪詛が激突する。片や世界を愛に染めんとヒガンバナが咲き誇り、片や侵蝕攻撃と減衰防御を並行しながら侵攻せんとする。
その対極の激突は邪神と魔王との直接対決であった。己が我を突きとおした者が勝つ。大祓骸魂は微笑し、謡は凶悪な笑みで返す。
「しかし、敵手であるなら関係ない…粉砕し、前へと進もう」
その手に真なる闇より混沌生命体が生み出した大槍「呪殺神槍レ・フィドラ」を構え、呪いを込める。謡は呪いを振るい、虞を斬り裂きながら前へと進む。
只管に攻撃し、連撃を繰り返す。何度も強大な虞に教われようとも、黒翼が捥がれようとも、己の呪詛で受け止めて致命傷をかき消し続ける。
「永遠にお別れだ」
そして至近距離まで接近したと同時に能力「千年呪法:黒滅(クライシス)」を発動させる。虚空より不条理な迄の呪詛を籠めた紫焔と黒雷が大祓骸魂に直撃する。
その損傷と呪いによって動きが止まると、レ・フィドラを振るい滅多刺しにする。謡は虞も彼岸花も狂気も呑み込んで只管攻撃を繰り返す。
「あなたも私と同じ。愛することが壊すことなのですね」
謡に理解を示しながら、血飛沫と共に後ろへと下がる大祓骸魂。直後に神智を越えた虞の直撃を受けた謡と玲もゲイン塔から叩き出されるを得ない。
だがそれは距離を取らなければならない証拠。その消耗は明らかに感じ取ることができた。
あれだけ強大であった虞も削りに削り切れている。猟兵達は己の攻撃が強大なる邪神を滅ぼすに値すると感じ取り、さらに攻勢を強めるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アリスティアー・ツーハンドソード
指定:あなたの想い人を描写し夜が明けるまで語らう
想い人:かつての担い手であった少女、オウガに乗っ取られ宿敵となっていたが今回は本人(口調や性格はお任せします)
久しぶりだね
ゆっくり語り合いたいところだが…君ならそうすると思ったよ
ではせめて共に語ろう
悲劇で終わってしまった英雄譚の輝きに満ちた第二部を!
少女に装備され二人で僕達自身や猟兵の戦いを叙事詩のように語りながら戦闘開始
選択UCを使用しブレイクミラー・ホッパーションで相手を塔の外に弾き出して空中戦を挑む
これで相手を花の上に立つことはできず自由に動くこともできない
フェイントを交えた空中機動で虞を躱して接近し僕の刃で切断することで有効打を与えよう
尾守・夜野
「あらやだ、理解出来てしまうのだわ」
凄く共感するし心苦しいわねぇ
私も好きな相手は殺したくなる口だから
まぁ理解も納得出来ても受け入れるかは別の問題だけどね
此度は恐らく他の人格より思考トレースしやすそうという事で私(女性人格)が行かせて貰うわよ
ある程度集までは近接戦闘を行うわ
懐刀には十分気をつけるわよ
私は別人格見たいに希死念慮とかないし
御免被るのだわ
他の妖怪も死なぬよう目を配るわ
何かあれば黒纏で庇いましょう
「私の前で強化なんてさせないわ」
そして誰一人殺さない
彼女は無理みたいだけどね
纏めて呪詛りましょう
強化は反転し弱体化となる
私へ意識が向くでしょうね
そして飛宝石が文字通り飛びながら反撃してくわ
シーザー・ゴールドマン
愛に生きる邪神か。良いのではないかな。
とは言えUDCアースもカクリヨも大事な遊び場だ。
残念ながら君の希望は叶わない。
だが、絶望することはないよ。地球とてあと何十億年か後には骸の海に行くだろう。それを楽しみに待ちたまえ。
【PB:真の姿を晒して戦う(🔴は不要)】
(真の姿は外見の変化は瞳の黄金が輝くのと身に纏う赤が深くなる程度)
『サタンの審判』を発動。巨大な赤い竜の姿に変じます。
広範囲の衝撃波で敵POWUCのオブリビオン化した妖怪たちを吹き飛ばし。
(衝撃波×範囲攻撃)
大祓骸魂に致彊の魔弾を放ちます。
(全力魔法×浄化×貫通攻撃)
大祓骸魂が生み出したゲイン塔の空のカクリヨファンタズムの世界は今までの百鬼夜行の世界を再現する。それは猟兵に襲い掛かるものでありながらも、味方をするものでもあった。
今まで猟兵達は大祓百鬼夜行の中で様々な戦いを潜り抜け、勝利してきた。その中で最適の行動を見つけ、力を付けて逆襲することを覚えたのだ。
アリスティアー・ツーハンドソード(王子気取りの両手剣・f19551)も強大な虞を放つ大祓骸魂に対抗する為に、カクリヨファンタズムの世界を利用しようと考えた者の一人であった。いや一振りであったと言い直すべきだが、アリスティアーは今、渡った者を黄泉に送る「まぼろしの橋」にいる。
『久しぶりだね』
目の前にいる少女に対して、アリスティアーは久しぶりだと返す。かつての担い手であった少女、オウガに乗っ取られ宿敵となっていたが、今は生前の時のままだ。
懐かしさを覚えるアリスティアーだったが、少女は笑顔と共に己を取る。言葉はいらないと言わんばかりに、その切っ先は大祓骸魂に向けられていた。
「ゆっくり語り合いたいところだが…君ならそうすると思ったよ」
そう言いながらもアリスティアーは嬉しかった。そのありし日の少女が何も変わらずにそのままでいることに。
不変であることが必ず市もいいことだとは限らない。だがかつての担い手であった少女が、今のアリスティアーが相応しいと言う事実もまた喜ばしい要因であっただろう。
「ではせめて共に語ろう。悲劇で終わってしまった英雄譚の輝きに満ちた第二部を!」
大祓骸魂は神智を越えた虞を放ち、狂った愛に満ちたヒガンバナを咲かせてその行く手を阻む。その姿はまさしく究極の妖怪、邪神の一柱であっただろう。
だがらこそ可憐な少女と一振りの魔剣が挑む。それは自身達や猟兵の戦いがまさしく叙事詩のようだと、雄弁に語っているようなものだった。
「リスクは有るが、出し惜しみは無しだ!」
アリスティアーは能力「涙刃紅骸装(ティアーエッジ・ユニゾンベイン)」を発動させ、その上で割れると強力な反発力を生み出す鏡「ブレイクミラー・ホッパーション」を展開する。そして大祓骸魂を塔の外に弾き出して空中戦を挑む。
これで相手はヒガンバナの上に立つことはできず自由に動くこともできない。少女とアリスティアーはフェイントを交えた空中機動で虞を躱して接近する。
「これが、僕達の力だ!」
担い手と融合することで一体化した力をその刃に宿し、大祓骸魂を引き裂くアリスティアー。虞で守られていたにも関わらず、それすらも斬り裂いたのは渾身の力があってこそだろう。
だが能力の反動で意識を失ったことで、少女も消え去る。そのアリスティアーを掴むようにして現れたのは尾守・夜野(墓守・f05352)だ。
「あらやだ、理解出来てしまうのだわ」
夜野は大祓骸魂の思想に大いに共感すると同時に心苦しくもあった。自身もまた好きな相手は殺したくなる口であるからだ。
だからと言って大祓骸魂と友人となって世界を滅ぼそうと言う気持ちでもない。アリスティアーをスカイツリーの地面に突き刺し、その視線をぶつけ合う。
「まぁ理解も納得出来ても受け入れるかは別の問題だけどね」
「その通りです。私も猟兵を受け入れるつもりありません」
微笑と共に大祓骸魂の虞が膨れ上がる。夜野も最大限の警戒をし、此度は恐らく他の人格より思考トレースしやすそうという事で女性人格が表に出ている。
そしてその虞に触発されて現れるのは、無数の骸魂によってオブリビオン化した妖怪達。骸魂はともかく妖怪達は無事に戦わなければならない。
「いきなさい、百鬼夜行」
大祓骸魂の号令と共に動き出す妖怪達。夜野は警戒しながらも接近戦を敢行しながらも、妖怪達が死なないように配慮する。
夜野の女性人格は他の人格とは違い、希死念慮はないので懐刀「生と死を繋ぐもの」には気を配る。あれを喰らえば生死にかかわると分かっているので、接触者の生命力と血を啜り強度を上げる服「黒纏」で防御していく。
「私の前で強化なんてさせないわ」
そしてある程度集結したことを確認した夜野は能力「怨鎖反応(ヘイト・コネクション)」を発動させる。相手の強化に応じた強化解除・弱体の呪詛が、大祓骸魂を包み込み、爆裂する。
夜野は誰一人殺さない覚悟ではあるが、大祓骸魂だけは別である。二つの世界を救う為にも倒さなければならない敵。強化は反転し弱体化しながらも、百鬼夜行を仕向けてくる。
「尽きるまで付き合ってもらうわよ」
自身に意識が向くと共に、持ち主にくる害意を呪詛として返す呪いの宝石「飛宝石」が、文字通り憎しみの感情に呼応して反撃する。夜野は百鬼夜行の攻撃を躱すことに集中し、視線を集める。
それをするのはメインを張る攻撃手がいるとわかっていたからだ。その虞に反応して瞳の黄金が輝き、身に纏う赤が深くなったシーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)だ。
「愛に生きる邪神か。良いのではないかな」
力がある究極妖怪がその道を進むのならば、シーザーがそれを否定する気はない。だがその蛮行を止めないかと言えばそうではない。
UDCアースもカクリヨファンタズムもシーザーにとっては大事な遊び場だ。大祓骸魂にとっては残念なことではあるが、その希望は叶うことはない。
「だが、絶望することはないよ。地球とてあと何十億年か後には骸の海に行くだろう」
そして能力「サタンの審判(デウス・アエテルタニス)」を発動させる。その黄金の瞳と、深い紅を宿す巨大な赤竜が姿を現す。
夜野が大量に引き付けてくれているおかげで、大祓骸魂の周囲にいる骸魂達に向けて広範囲の衝撃波のブレスを吐き出す。
「その時を楽しみに待ちたまえ。今は審判の時間だ」
骸魂だけを正確に吹き飛ばし、妖怪達を無力化するシーザー。大祓骸魂が懐刀を振りかざして、赤い竜を斬り裂こうとするが、周囲を覆う魔力障壁がその進行を阻む。
魔力障壁が次々と破られる音が響き渡るが、シーザーにとっては足止めで十分だ。渾身の浄化の魔力を宿した致彊の魔弾を放ち、その身体を撃ち抜いていく。
「私に呪い、浄化する。何と素敵な存在なのでしょう、猟兵」
シーザーの障壁を破り、穴だらけになった身体で赤い竜を斬り裂く大祓骸魂。すでに百鬼夜行の骸魂は滅んでいるものの、本人は今だ巨大な虞を放ったままだ。
赤い竜は負傷を癒しながらも、シーザーは元の身体に戻っていく。その力は侮りがたいと思いながらも、そのダメージは確実に滅びへと向かっている。
今だ勝敗の趨勢はわからない。だが猟兵達は着実に勝利を手繰り寄せている実感を持っている。だからこそ攻撃の手を緩めることは決してないのだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
朱鷺透・小枝子
・真の姿を晒して戦う
「止められるかじゃない、止めるのだ!」
破壊翼を発動し真の姿・ジャイアントキャバリア融合形態に変身。
接触したものを分解する崩壊霊物質を纏った、超巨大翼で広範囲をなぎ払い、複製さればらばらに操作される懐刀を破壊。同時に、大きく開いた翼から次々と崩壊霊物質を纏った羽根を弾幕射出、念動力で遠隔操縦し、残る懐刀や大祓骸魂本体を攻撃。
「愛するならば、己を犠牲にしてでも生かすが正道だと、自分達は信じてきた。あなたの愛は、受け入れられない!」
故に壊すのだ。守りきれなかった故国の分も!
瞬間思考力、羽根で空いた隙間に、神器拳銃の雷の弾丸で属性攻撃を放つ。
動きが一瞬でも鈍れば、羽根を即殺到させる
ブラッドルファン・ディラィトゥオクア
PB:真の姿で戦う
これが大祓骸魂か……なんやものゴッツいの虞は
…ああ、遍く妖怪どもを騒めかせよる因果なもんや
過去の堕とし子たるおぶりびおん…人の子に忘れられたウチら妖怪…境目はどこなんやろなぁ
忘れられたウチらは過去のモンか
…ハハッ、虞にアテられてウチんナカもグチャグチャや、ドイツもコイツも表出たがっとる
西洋妖怪なんてアイマイなモン、内のヤツラ押さえられんくなったら姿保たれへんわ
凡ゆる西洋のモンが出てきよった…ウチちゅう形を失うた何か
おぶりびおんなってまで忘れられたない妖怪共か異形のウチか…最後の一片まで喰らい合おうやないか!
ナイ・デス
「……なるほど
あなたが愛した世界、その一部として
あなたが本当に愛した世界は、生きて、変化し続ける世界だと思うから」
ボーナス:真の姿をとる
「光」を中枢に、新生ダイウルゴスとなって
【生命力吸収】世界に呼びかけ、力をかりる
世界に、一時的にダイウルゴス化してもらって、一緒に戦う
ボーナス:親分と妖怪軍団の両方と戦い、誰も殺さないようにする
ボーナス:かぐや姫、駄菓子兵器、妖怪電車、妖怪バス、お裁縫妖怪、親分……みんなここに
『光をここに』
【覚悟、継戦能力】みんなを味方に、背にして、力をかしてもらう
祈り願いを力に
「みんなで、大祓骸魂さんの愛を、祓いましょう」
【浄化】の光を
救えないけれど
でも、優しく
骸の海へ葬る
大祓骸魂は認める。究極と呼ばれた妖怪の「虞」を掻い潜り、それを削り切って滅ぼそうとする猟兵の力は自分に届くということを。
その神たる肉体は徐々に再生を困難にするほどのダメージ。それは力の根源たる「虞」が霧散していることを意味する。
無限と思われたその力も、膨大であっただけだ。だがゲイン塔を震わせ、カクリヨファンタズムをUDCアースに侵食させる力は今だ健在であることは変わりない。
「止められるかじゃない、止めるのだ!」
だがそんな強大な存在にも朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)は怯まない。小枝子がコックピットの中での裂帛が、気迫がジャイアントキャバリア「亡国の主」の真の姿を呼び覚ます。
能力「破壊翼(カスラクライム)」を発動させ、召喚したユミルの子を融合させ、崩壊霊物質を纏う。そうすることによって5m超の漆黒の肉体と天使の翼を持つ、小枝子が顕現する。
「壊す!」
ただそれのみを考えて翼を羽ばたかせ、小枝子は突撃する。大祓骸魂は懐刀「生と死を繋ぐもの」を複製し、ジャイアントキャバリアを引き裂かんとする。
超巨大翼で広範囲をなぎ払い、複製さればらばらに操作される懐刀を破壊していく。同時に、大きく開いた翼から次々と崩壊霊物質を纏った羽根を弾幕射出し念動力で遠隔操縦することで、残る懐刀や大祓骸魂本体を攻撃していく。
「愛するならば、己を犠牲にしてでも生かすが正道だと、自分達は信じてきた。あなたの愛は、受け入れられない!」
小枝子を突き動かすのは亡き故国への思い。自分が守りきれなかったものの為にも、今度こそ世界を守る為に躊躇なく壊す。
その為に容赦などしない。崩壊霊物質の羽根が大祓骸魂に被弾し、その虞を削って身を抉り取ろうとも小枝子が止まることはない。
「荒々しくも、愛を感じます。私と同じ」
「断じて違う!」
大祓骸魂が許容と共に懐刀を殺到させ、小枝子が拒絶し崩壊霊物質を纏った羽根を撃ち出す。集中的な懐刀の噴射に亡国の主が貫かれるものの、それによって隙間が空いたのを小枝子が見逃さない。
神器拳銃の雷の弾丸で撃ち、貫通力のある攻撃で虞の防壁を抜く。その雷で痺れている内に、羽根の弾幕を殺到させて撃ち抜いていく。
「……なるほどあなたが愛した世界、その一部として。あなたが本当に愛した世界は、生きて、変化し続ける世界だと思うから」
小枝子が巻き起こす破壊を見ながらナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は身体が光に包まれていく。その身体が大祓骸魂の虞に呼応して真の力を発揮するようになったからだ。
そして光の中枢に集まっていくのは機械の欠片。それらが形どっていくのは、世界を侵略する竜として畏れられる「新生ダイウルゴス」となる。
「……皆さん、一緒にきてください」
ナイは暴虐の羽根に打ちつけられている大祓骸魂を尻目に、カクリヨファンタズムの世界に呼びかけていく。その文明を侵略する力で生命力をもらい受け、ダイウルゴスの一部となっていく。
それは一時的なものであるが、ダイウルゴスは世界を飛翔する。親分と妖怪軍団、かぐや姫、駄菓子兵器、妖怪電車、妖怪バス、お裁縫妖怪、親分、すべてがナイの力の一部となっていく。
「世界を滅ぼす存在では、なかった筈。どうか、思い出してください……世界を、救いましょう」
能力「光をここに(リジェネレイト)」を発動させ、聖なる光が戦場を包み込んでいく。祈り願いを力に変え、戦場に陽光が包み込む。
カクリヨファンタズムの世界に混沌を宿している者は心を取り戻し、ナイの力となっていく。傷ついている者はその光で癒されていく。
「みんなで、大祓骸魂さんの愛を、祓いましょう」
その光は浄化の光。膨大な虞を身に纏い、世界を滅ぼさんとする大祓骸魂を滅ぼさんとする光である。
懐刀の群れが引き裂こうとも、ナイの光が優しく包み込む。その優しき光は、その強大な力を骸の海へと返そうとするのを感じ、大祓骸魂も微笑む。
「あなたも愛を持って敵を倒すのですね。素晴らしい」
「これが大祓骸魂か……なんやものゴッツいの虞は」
ブラッドルファン・ディラィトゥオクア(西洋妖怪のレトロウィザード・f28496)は再び大祓百鬼夜行が大祓骸魂の元に集おうとしているのを見て、戦慄を感じる。崩壊霊物質を、文明侵略の光を受けてなお、屈しないほどの膨大な虞。
それは西洋妖怪の一人だからこそ感じ取れるもの。これほど虞はどんな妖怪でも出せるものではなく、まさしく究極と呼ぶに相応しい妖怪だ。
「…ああ、遍く妖怪どもを騒めかせよる因果なもんや」
その百鬼夜行を見て思う。過去の堕とし子たるオブリビオン、骸魂……そして人の子に忘れられたブラッドルファンを含めて妖怪達。
その境目はどこなのだろうと、感傷的にそう思ってしまう。そしてブラッドファルンの中の力が大きく蠢いていくのがわかる。
「忘れられたウチらは過去のモンか…ハハッ、虞にアテられてウチんナカもグチャグチャや、ドイツもコイツも表出たがっとる」
能力「西洋妖怪(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト)」が発動され、凡ゆる西洋妖怪を混ぜ合わせたかの様な異形に変身した姿。それは今までの見目麗しい姿を捨てての顕現となるがブラッドルファンは構わなかった。
殺到して来る骸魂によってオブリビオン化した妖怪達を払いのけながらも、巨大な虞を纏う大祓骸魂に近づくブラッドルファン。それは形を保って美しいものへの嫉妬心か。
「西洋妖怪なんてアイマイなモン、内のヤツラ押さえられんくなったら姿保たれへんわ…ウチちゅう形を失うた何か」
だがブラッドルファンはそれで構わない。人の形を保ったままでは勝負にもならない。今ならナイの光で再生能力も上がっており、傷をつけられても多少は何とかなる。
異形の西洋妖怪が進撃し、その妖怪達を跳ね飛ばして大祓骸魂へと到達する。その牙がその身に到達しようとし、大祓骸魂も懐刀を抜く。
「最後の一片まで喰らい合おうやないか!」
「ええ、素敵な申し出です」
そう言って交差する大祓骸魂とブラッドルファン。片方は異形の妖怪の腕と首を削ぎ落し、片方はその足と腕を喰らい尽くす。
痛み分けとも言えるが、ブラッドルファンは脅威の再生能力でその身を保つ。一方の大祓骸魂も究極妖怪らしい再生を試みるが、その速度は目に見えて遅い。
「滅びは近いんやな……」
そう言ってブラッドルファンはナイと小枝子の援護を受けながら下がりつつも、大祓骸魂の状態を断ずる。すでに限界近くまで虞を放ちながらも、その身は崩壊の一途を辿ろうとしている。
その先にあるのは美しき滅びの道。それでも大祓骸魂は進み続けるだろう。その愛故に止まることはないと思いつつも、その最後が近いことは感じ取っていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
久遠寺・遥翔
【真の姿で戦う】
この世界は俺の愛する人が暮らす世界だ
身勝手な愛で永遠になんてさせるものか
イグニシオンに【騎乗】
真の姿となりUCを起動
装甲を犠牲に攻撃特化の形態をとる
【戦闘知識】による予測を【視力】による観測と【第六感】で補正した心眼で敵軍の動きを【見切り】
【残像】を織り交ぜて回避
避けきれない部分は【オーラ防御】を【結界術】でコーティングした多重防御壁で受け薄い装甲を補いつつ
被ダメージは結界で受けた敵の攻撃から【生命力吸収】で回復
【空中戦】で碧き劫焔を纏った両掌による【斬撃波】【範囲攻撃】でその統率を乱つつ骸魂だけを【焼却】していくぜ
数が減り弱体化したら本体を焔の太刀で断ち切る
さよならだ
緋奈森・鈴音
揺るがない愛ってすごいけどー、相手を見て柔軟にしないと駄目よね……多分自分でもわかってたんだろーけど。
救うことは出来なくても、貴女を止めて心を守ることならできるかもしれないから、もうちょっとがんばろー。
狐火を展開しつつ、距離を取る。
その上で百霊鎮守塔の霊的防衛装置を使って相手の虞がこちらに届く前に苦無で遠距離から切り払って迎撃するわー。
ヒガンバナが地形を満たしても全部狐火で焼き尽くして相手の強化を抑えるー。
そのまま炎と狐火で攻撃しつつ、そこに紛れ込ませた自分の彼岸花で一撃を狙うわー。
……この花じゃ負けたくないから、いつもより頑張ろう。
「おねーさんの彼岸花も良いでしょー?」
「……おやすみなさい」
李・玉明
妾も挑むのじゃ!
選ぶのは⑦の日常、幼生の事を気にしないようにしつつ、全力でお月見を楽しむ。なのじゃ!
カタストロフの幼生、つまりは大祓骸魂のことを気にせず、歌って踊って舞うのじゃよ♪
カクリヨは楽しいところじゃし、UDCアースもまだ行ったことがないから楽しみなのじゃ。
だから、過去にはしたくない。まだまだいっしょにいたいのじゃ♪
そんな想いを込めながら、戦ってるみんなが元気になるようにエールを送るのじゃー♪
「もっと一緒にいたい。まだまだ遊び足りない。楽しいことも、嬉しいことも、いっぱいいっぱいあるのだろう。
お別れするのは悲しい。終わってしまうのは寂しい。それでも笑顔で伝えるよ。
また会おう。また明日!」
水鏡・多摘
⑨かぐや姫の大群に対処する
…幽世はこの邪神に作り出されたのかもしれぬな。
だがそうであっても邪神を討つ事に変わりない。
ましてやこの世界を壊すなら何としてでも。
この竹林はかぐや姫か。真っ向勝負では消耗して仕方がない。
ここは空中浮遊と空中機動、そして念動力で空を飛び竹林を越えて大祓骸魂を狙おうか。
だが合流されても厄介、護符装束の護符に睡眠の呪詛を乗せてばらまき道中のかぐや姫達を眠らせておくか。
大祓骸魂含め敵の攻撃は結界神珠から展開したオーラの結界で防ぐか逸らし、UCの停止の呪詛で形作った式神で反撃してくれよう。
大祓骸魂に隙が見えたら祟り縄を伸ばし捕縛し地面に叩きつけてくれよう。
※アドリブ絡み等お任せ
その道が自身の身の破滅に進むとしても歩を止めるわけにはいかない。究極妖怪たる大祓骸魂はそう思っている。
UDCアースへの尽きぬ愛の為を遂げる為に彼女は躊躇することはない。邪神である大祓骸魂は一般人とは別の価値観を持ち、別の生命体としての思考回路を持つ。
故に理解することはできない。それでも彼女は是とする。己のみが理解できていればいいと突き進む。その虞は崩壊を前にしても美しく輝き続けている。
「揺るがない愛ってすごいけどー、相手を見て柔軟にしないと駄目よね……多分自分でもわかってたんだろーけど」
そんなことを言いながら悪戯っぽく笑う緋奈森・鈴音(火に願う華・f03767)。くすくすと笑いながらも、大祓骸魂の在り様には何か思うところがありそうだ。
もはや言って止まるべき存在ではない。倒さなければならない敵だとしても、少女の暴走を止める為に鈴音はその虞に立ち止まりそうになりながらも歩を進める。
「救うことは出来なくても、貴女を止めて心を守ることならできるかもしれないから、もうちょっとがんばろー」
能力「フォックスファイア」の狐火を展開しつつも、不用意に神智を越えた虞を受けない為にも距離を取る。まずはカクリヨファンタズムの世界の力の支援を受ける必要がある。
鈴音が選んだのは百霊鎮守塔の霊的防衛装置だ。その虞を軽減する装置を起動させて、相手の虞がこちらに届く前に苦無で遠距離から切り払って迎撃する。
「普段は苦無にはここまで力がないんだけどねー」
そう言いつつも、周囲にヒガンバナが咲き誇る前に狐火によって燃やしていくことで強化を防ぐ鈴音。これ以上の戦力差が開くことを防ぎ続ける。
強化ができないのであれば、鈴音本人を討つ。神智を越えた虞を直接飛ばし狙う大祓骸魂ではあるが、炎と狐火を押しのけた瞬間に飛んできた鉄の塊に身体を吹き飛ばされる。
「おねーさんの彼岸花も良いでしょー?」
それは巨大手甲「彼岸花」であった。鈴音が操る武器の中でも使い慣れたものであり、同じヒガンバナでも負けるわけにはいかないものである。
そして飛ばされる大祓骸魂を視線で捉えるのは、水鏡・多摘(今は何もなく・f28349)だ。かつてUDCアースで邪神達を滅ぼした竜神達の一柱として、大祓骸端子委を放っておくわけにはいかない。
「…幽世はこの邪神に作り出されたのかもしれぬな」
作り出されたカクリヨファンタズムの世界の空を見ながら多摘はそう思考する。そうであったとしても邪神を討つ事には変わりはない。
例え世界を創造した者だとしても破壊を許容することなど、世界を生きているものならば余計にそう思うものだ。ましてや大祓骸魂はそれが愛だと言って憚らない。
「ましてやこの世界を壊すなら何としてでも」
「ならば止めて見なさい、竜神の人」
そう言って竜神の姿を見た大祓骸魂は世界を竹林へと変換させ、小さなかぐや姫を生み出す。それに自分の神智を越えた虞と共に津波のような波状攻撃を仕掛けてくる。
多摘はその真っ向勝負では消耗して仕方ないと判断し、空中へと浮かび上がる。これで小さなかぐや姫は攻撃を仕掛けるのは無理だろうと、空を翔けて竹林を越えて大祓骸魂を狙おうとする。
「だが合流されても厄介だ」
小さな身体で大祓骸魂を守ろうとするかぐや姫を不憫と感じたのか、護符装束の護符に睡眠の呪詛を乗せてばらまく多摘。それによって道中のかぐや姫は通過した瞬間に呪詛に侵されて眠りへと誘われる。
本来であれば大祓骸魂の虞に呼応して気付けとして起きるのだが、彼女は多摘への迎撃にその虞を向けている。故にかぐや姫の援軍は気にしなくていいのだが、その分攻撃は苛烈になると言ってもいいだろう。
「ここは数で応ずるか」
一応は霊力をため込み周囲に強い結界を展開「結界神珠」から展開したオーラの結界で防ぐか逸らすつもりだが、それでも心もとない。能力「眷属竜の夜行(ノクターナルワイバーン)」を発動させて、戦闘用符と呪詛で形作った翼竜型式神を複数呼び出す。
その虞の放出にしたいして翼竜型式神の停止の呪詛をぶつけて相殺する多摘。質で負けるなら量と言わんばりに集中運用して一点突破を図る。
「隙が見えたぞ、大祓骸魂!」
そして弱まった虞の防御を突き崩し、多摘が突撃する。結界がボロボロになりながらもその懐に入り込んで、祟り縄を伸ばし捕縛する。
そのまま空へと駆け上がって、再び地面へと勢いよく下っていく。そしてそこはゲイン塔であり、そのまま地面へと大きく叩き付ける。
「……私の虞が」
「この世界は俺の愛する人が暮らす世界だ。身勝手な愛で永遠になんてさせるものか」
弱まる虞に大祓骸魂自身が驚きつつ、キャバリア「イグニシオン」に騎乗した久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)が参戦する。その光は普段の赤ではなく、真の力を解放したように蒼く染まっている。
その力のままに能力「SYSTEM-IGNIS(システム・イグニス)」を起動させ、イグニスモードに移行する。装甲に回すべきエネルギーがすべて攻撃に回る、攻撃特化の形態をとり始める。
「殺しましょう。滅ぼしましょう、百鬼夜行」
己の虞を爆発的に膨れ上がらせて、百鬼夜行を呼び出す大祓骸魂。その軍勢の力を以てイグニシオンを撃墜しようとと試みるも、遥翔は視ることに全力を注いでいた。
装甲が薄くなったからこそ、一撃でも食らえば後はない。故に視覚による予測と観測、後は直感で補正した心眼で敵の動きを読んで、見切り回避を行っていく。
「かなり際どいが、この程度抜けれないで倒せるものかよ!」
当然、オーラによる残像も織り交ぜてだが、百鬼夜行の数は多い。骸魂によってオブリビオン化した妖怪達によって徐々に装甲を削られていく。
オーラ結界でコーティングした多重防御壁で受け薄い装甲を補いつつ、致命傷を避けてはいるが、長くは持たない。被ダメージを生命力吸収による自動回復に回そうとも追いつくレベルではないからだ。
「だからこそ、一撃必殺を当てる!」
空中で起動し、足を失うものの飛翔するイグニシオン。遥翔の闘志を乗せた碧き劫焔を纏った両掌からは炎の斬撃が百鬼夜行を焼却していく。
骸魂のみを碧き劫焔が焼き尽くしていき、大祓骸魂の姿を捉えるイグニシオン。そしてその構えた焔の太刀が守っている虞ごと両断するように断ち切る。
「さよならだ」
大祓骸魂の身体が碧き炎が包み込んでいく。今までの猟兵達が削りに削った虞、それによって己を構築する要素を再生するほどの虞を保持できなくなっている。
それでも今だ愛を遂げん為に立ち上がろうとする大祓骸魂。だがそんな気持ちを斬り裂くような楽しい声が響き渡る。
「妾も挑むのじゃ! 全力でお月見を楽しむ。なのじゃ!」
それはカクリヨファンタズムの世界で全力で月見をしようとしている李・玉明(豪華絢爛西欧天女・f32791)だった。笑顔で、無邪気で、カタストロフの幼生を気にすることはない。
カタストロフの幼生、つまりは大祓骸魂のことを気にせず、歌って踊って舞う。能力「士気高揚激励舞踊(チア・フォー・ユー)」の発動により応援し、共感した者すべてに力を与える。
「カクリヨは楽しいところじゃし、UDCアースもまだ行ったことがないから楽しみなのじゃ」
羽衣人であり、封神武侠界から出てきた玉明はこれからの世界を全力で楽しもうとしている。だからこそ、二つの世界が消えてなくなることは望まない。
過去にはしたくない、まだまだ一緒にいたいという想い。そんな想いを込めながらも、戦ってるみんなが元気になるようにエールを送る玉明。
「もっと一緒にいたい。まだまだ遊び足りない。楽しいことも、嬉しいことも、いっぱいいっぱいあるのだろう」
その応援を聞いて、鈴音が、多摘が、遥翔が、この戦場にいる猟兵達が力が湧いてくる。そして大祓骸魂もまたその歌に耳を傾けていた。
己の殺す愛とは別の愛。その歌を耳を傾ければ、己の虞が霧散していくのがわかる。それでも聞き遂げずにはいられなかった。
「お別れするのは悲しい。終わってしまうのは寂しい。それでも笑顔で伝えるよ。また会おう。また明日!」
明日へとつなげる玉明の歌。踊りを終えて、笑顔で猟兵の皆に手を振る姿を見て、大祓骸魂は微笑んでいた。
神智を越えた虞はなく、ただ少女として微笑するのは年相応の少女に見えた。そして大祓骸魂は手を振り返し、その姿が崩壊していく。
「……おやすみなさい」
鈴音は玉明の歌と踊りに感動したのではないかと思う。生命と礼賛の歌は大祓骸魂が持っていた愛とはまた別種のものであったのだから。
愛故に殺す。だからこそ、自分を愛した彼女は自らの滅びを受け入れたのかもしれないと鈴音は思い、別れの言葉を口にしたのだった。
そしてついに骸魂の元凶は滅び去り、大いなる祓は刻まれる。もはや強大なる虞を上回る力となって束ねられていく。
それに究極の妖怪たる大祓骸魂も抗うことはできないであろう。その滅びがゆっくりと身体を蝕み、邪神の一柱は忘却と共に消えていく。
もう二度と復活することはないであろう。だが玉明は勿論、猟兵達は忘れないだろう。もうカクリヨファンタズムがカタストロフを迎えない為にも、決して。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴