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大祓百鬼夜行⑯〜Flash and Splash

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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#大祓百鬼夜行


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 凄まじい落差のウォータースライダー、流れるプール、人工波のプール。
 その中で黄色い声を上げながら騒ぐ、水着姿の少女達。
 そのテレビに映る光景は、些か気の早い夏の景観であった。

「さあ始まるザマスよ! 毎年恒例『アイドルどきどき水着運動会』!」
「勿論ポロリもアリでガンス!」
「フンガー!」
 カメラ目線でマイクを手に喋るのは三人の妖怪達。周囲では華やかな水着で肌も露な少女達が楽しそうに歓声を上げている――どうやらアイドルらしい。成程、それらしい可愛らしさは見て取れる。
「司会はワタクシ、ドラキュラ男と!」
「狼男と!」
「フンガー!」
「フランケン! 以上三名、お馴染み『ウェスタン・スケアリー・モンスターズ』がお送りするでガンス!」

 などと騒がしくも華やかな番組を流すテレビが置かれているその場所は。
 最早誰にも顧みられる事も無い、ゴミ捨て場の片隅であった。



「というわけで皆、この『アイドルどきどき水着運動会』に出場してちょうだい」
 グリモア猟兵、川谷・茉莉(n番目の花子さん・f32951)は予知を語り終えるや否や徐に言い放った。
「この番組、オブリビオンになった妖怪が司会として進行している番組なんだけど。このまま放っておくと、なんやかんやでUDCアースの現実世界が番組の内容に切り替わる――要するに現実が侵食されちゃうのよ」
 つまり川が流れるプールと化したり、水着姿のアイドルが街角を闊歩したりするようになる――ということか。
「……直接的な脅威は少ないけど、それでも異常には違いないから。未然に防ぐに越したことはないわ」
 それに、このオブリビオンを元の妖怪に戻してやることも、此度の戦に勝つ為には必要な道程の一つである。いずれにしても捨て置くわけにはいくまい。
「あ、因みにこの番組、アイドルっていっても女の子限定だから。男の人は女装して参加してちょうだいね?」
 参加を決意した男性猟兵の心が折れかけたとか、そうでもないとか。

「運動会の種目は色々あるから、どれか一つ、好きな競技に出場すると良いと思うわ」
 例えば『絶叫ウォータースライダー』。急角度且つ高高度から滑り降りるウォータースライダーにて大声で叫び、その内容と声量を競う競技。
 例えば『ウレタン徒競走』。プールの上に浮かべたウレタンの橋の上を走って反対側まで走る競技。
 例えば『水上押し相撲』。互いにプールに浮かぶウレタンの浮島に乗った状態で押し相撲を行い、相手を水中に落とせば勝ちとなる競技。
 他にも色々と競技があるので、好きな競技に出て貰えば良いと茉莉は言うが。
「でも、重要なのは『競技に勝つこと』じゃなくて『番組を盛り上げること』よ」
 猟兵の身体能力を駆使すれば、どの競技であれ完璧な結果を出すことも可能であろうが、それだけでは番組的には面白くない。如何に視聴者を魅せるか、或いは笑いを取るか。重要なのは結果よりもそれらの過程である。
「成功を狙うにせよ、失敗してみせるにせよ『全力で競技に取り組むこと』。それが番組を盛り上げるコツよ」
 充分に番組が盛り上がれば、司会のオブリビオンも取り憑いた骸魂が剥がれて元の妖怪に戻るだろう、との事。つまり番組を盛り上げさえすれば、戦闘する必要も無いということだ。
「因みに一番番組が盛り上がるのは『ポロリ』らしいわ。何がポロリかは、まあ、ご想像にお任せするわ」
 尚、どういうわけか何がポロリしようが番組が盛り上がる限り放送は中断されないらしい。まあ公共の電波に乗るわけではないので良いのかもしれない。

「こんな処かしらね。それじゃ皆、思いっきり楽しい運動会にしてきてちょうだい」
 説明を終えた茉莉は己のグリモアを展開。
 猟兵達を、水飛沫煌めくプールサイドへと送り出してゆく。


五条新一郎
 ギルガげふんげふん。
 五条です。

 大祓百鬼夜行、次なる舞台は少し気の早いプールにての運動会。
 80年代アトモスフィア全開のアイドルだらけの水着運動会でございます。

●このシナリオについて
 このシナリオはお色気要素がある程度強めになります。

●目的
『アイドルどきどき水着運動会』を盛り上げる。
 ボスとして設定されている『ウェスタン・スケアリー・モンスターズ』は司会として登場します。

●プレイングについて
 OP公開直後よりプレイングを受け付けます。
『番組の企画に全力で乗っかる』ことでプレイングボーナスがつきます。
 尚、戦闘しなくてもオブリビオンは倒せます。

 プレイングの際は、参加したい競技を一つ選んでプレイングをおかけください。
 OPで説明された『絶叫ウォータースライダー』『ウレタン徒競走』『水上押し相撲』の他にも「こんな競技がやりたい」というのがあればお気軽にどうぞ。ノリの良い司会が随時追加してくれます。
 対戦競技にソロで参加なされる場合は、モブアイドルが対戦相手になってくれます。

 尚、この番組に参加するアイドルは全員女性です。男性は必ず女装にてご参加ください。
 女装さえしていれば見た目完全に男性でも女性と見做してくれます。

●リプレイについて
 リプレイは随時返却予定です。5/11(火)いっぱいまでで可能な限り採用していきたいと予定しております。

 それでは、皆様の華やかなプレイングお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『ウェスタン・スケアリー・モンスターズ』

POW   :    フランケン『ラース・ヴァイオレンス・アタック』
【気に入らねえ奴らをぶっ潰すという憤怒】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD   :    狼男『ルナティック・ムーン・ライト』
【精神を錯乱させる月の光】を降らせる事で、戦場全体が【満月の夜】と同じ環境に変化する。[満月の夜]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ   :    ドラキュラ男『ブラッディ・ヴァンパイア・バット』
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【獰猛な吸血コウモリの群れ】で包囲攻撃する。

イラスト:草間たかと

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

秋葉・亜依
「番組を盛り上げるには、どうしたらいいのでしょうか?」
『亜依、私にいい考えがあります』

ここはスマホにインストールされたサポートAIの指示に従いましょう。

『番組スタッフが用意したそちらの水着に着替えてください』
「あ、ビキニですが、この程度の露出なら恥ずかしくないですね」

スリングショットとか並んでる中から比較的普通のビキニの水着を取り出し、更衣室で着替えます。

『さあ、水鉄砲サバイバル勝負です、亜依』
「行きますよっ!
って、きゃああっ」

運動が苦手なためすぐに水を受けてしまい……
水着が溶けていくことに気付きます。

「ふぇっ!?
いやぁっ、みないでくださいーっ!?」

(なお、着替えからずっと録画されてました



『アイドルどきどき水着運動会』参加アイドル用に用意された更衣室。
 己の出演時間が迫る中、秋葉・亜依(電脳の天使・f33106)は唸っていた。
「うーん、番組を盛り上げる為には、どうしたら良いのでしょうか」
 何しろ故郷UDCアースでは、ある邪神事件に巻き込まれるまでごくごく普通の少女として育ってきた彼女である。オブリビオンにより作り出された虚構とはいえ、テレビに出ることになるなどとは夢にも思わなかったかもしれない。故に、番組を盛り上げる為の方法と言われてもピンとこないようだ。
『亜依、私にいい考えがあります』
 するとそこで、テーブルの上に置かれたスマートフォンから声がした。彼女の活動を補佐するサポートAI『チューリング』だ。
「どうすれば良いんですか?」
 このサポートAIの判断を信頼している亜依、今回もその意見に従おうと詳細を問えば。
『番組スタッフが用意した、そちらの水着に着替えてください』
 視線を向ければ、ハンガーにかけられた幾つもの水着の中に、目立つように一着の水着があるのが見えた。ライトグリーンの、活発且つ清楚な印象を与えるビキニ水着だ。
「……ビキニですが、この程度の露出なら恥ずかしくないですね」
 何しろ、ハンガーにかけられた他の水着は、スリングショットやらムタンガやら果てはニプレス+前張りやらの極端に露出度の高い水着ばかりだ。その点このビキニは常識的な露出度であり、そこまで羞恥心を煽るようなものではなかった。
 ハンガーからそのビキニを手に取った亜依、早速更衣室へと入り着替えを開始。ブレザーの制服を脱ぎ、下着も外し。肉付きの少ない細身の裸身を晒せば、その上にビキニ水着を纏ってゆく。誂えられたように亜依の肢体にぴったりフィットするサイズ感。着心地は抜群と言えた。
 と、そこで丁度スタッフの呼ぶ声がした。亜依は意気揚々と会場であるプールへと乗り込んでゆく。

 雲一つ無い好天の元、黄色い歓声を上げるアイドル達をバックに、司会である『ウェスタン・スケアリー・モンスター』達が番組を進行させてゆく。
「さぁて! 次の競技は『水鉄砲サバイバルバトル』ザマスよ!」
 亜依が参加するその競技がドラキュラ男より宣言されると共に、水量浅いプールの中に何十人ものアイドル達が集まっている画が映し出される。勿論、そこには亜依も映っている。
「ルールは簡単! 参加者同士がそれぞれ持ってる水鉄砲でお互い撃ち合って、首にかけたメダルの紐が溶けて落ちた子は脱落でガンス!」
「フンガー!」
 続いて狼男とフランケンによるルール説明。尚、フランケンは『最後まで残った奴の勝ちだ!』と言っているらしい。
『さあ、勝負の時です、亜依』
「はい! 頑張りますよ!」
 水鉄砲を手に気合を入れる亜依。尚、チューリングの声は太腿につけた防水ポーチの中から聞こえている。
「それでは皆、準備は良いザマスかー!」
 ドラキュラ男の呼びかけに、歓声で応えるアイドル達。
「それじゃあ行くでガンス! 用ー意……」
「フンガー!!」
 フランケンの合図と共に、競技が始まった。
 早速、どのアイドル達も手近なライバル目掛けて水鉄砲を撃ちまくる。あちらこちらできゃーきゃーと可愛らしい悲鳴が上がるその光景は大変に微笑ましい。
 勿論、亜依も眼前のアイドルに水鉄砲を浴びせんと動き出す。が。
「では行きま……きゃああっ!?」
 一歩踏み出した足が滑り、その身が豪快に90度回転。そのまま背中からプールに浅く張られた水の中へと落ちてしまった。
 元来何も無い場所で転ぶレベルの運動音痴である亜依。今回もその運動神経の悪さが存分に発揮されてしまったらしい。
「おおっ!? あそこで転んでしまったのは秋葉・亜依ちゃんザマス!」
 派手に上がった水飛沫に気付いたドラキュラ男が実況するのと、カメラがそこへ向いたのはほぼ同時。そして。
「……メダルどころか水着も溶けてるでガンス!? カメラさんカメラさん、もっとズームでガンスよ!」
「フンガー! フンガー!」
「……ふぇっ!?」
 狼男の言葉と興奮した様子でガン見するフランケンに気付き、亜依が視線を下ろせば――言葉通り、着用していた水着は一切が溶け落ち。ありのままの細身の裸体が、余すところなくカメラに収められていた。
「いやぁぁぁぁっ!? み、見ないでくださいーっ!?」
 全力で羞恥の声を上げ、両腕で何とか胸と下腹部を隠す亜依。その恥じらう様子も勿論ばっちりと撮影され。
「これは撮れ高ばっちりでガンスね!」
「最初のうちに脱落した他のアイドルを完全に食ったザマス」
「フンガー!」
 ポロリどころでない大興奮の映像に、満足げな西洋妖怪トリオであった。

 尚、実は着替えシーンまで含めて撮影されていたという事実を、後に亜依は知ることになるとか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

坂上・そはや
ふ~む、水場の運動会とな?
面白そうじゃな!わらわもやってみるのじゃー!
っと、まずは水着に着替えるのか
(最初から見えちゃってる恰好のままで来た)
ちょっと待っておれ
(見られてよーが構わずその場で生着替え)
恥ずかしい?何を言うと思えば、神の造形なのじゃ、神々しかろう?
とりあえず、水着に着替えたのじゃー
なにか紐だけしかないが……まあ、今までとさして変わらぬな

さて競技じゃが、うれたん…徒競走…?とやらにしようかの
なーに、軽く突破してくれようぞっ!(フラグ)
あ、水で足が滑っ……きゃんっ!
うー、転んでしもうた…うん、あ?紐が切れたのじゃ……



 一方此方は『ウレタン徒競走』の会場。撮影期間の短縮のため、同じプールに複数の競技用セットを用意し、それぞれを司会の西洋妖怪トリオが往復して進行するという形を取っているらしい。
「さぁて次のチャレンジャーは……」
「フ、フンガー!?」
 別競技の撮影エリアから移動後、早速進行を始めたドラキュラ男だが、その言葉をフランケンの驚く声が遮る。何故なら。
「水場の運動会、面白そうじゃな! わらわもやってみるのじゃー!」
 その次のチャレンジャー――坂上・そはや(神の剣豪・f33266)の装いは水着ではなく――ボロボロの上衣一枚。殆ど服の体を成していないというか、本来見えるべきでないところが丸出しである。
「そはやちゃんそはやちゃん! 水着! 水着を着るでガンスー!!」
 興奮なのか焦りなのか、狼男の叫ぶ声に合わせてスタッフがそはやの元へ数着の水着を持ってやってきた。
「っと、まずは水着に着替えるのか。ちょっと待っておれ」
 漸く番組の趣旨を理解したのか頷いたそはや。だがなけなしの上衣を即座に脱ぎ捨ててしまい、生まれたままの姿で水着選びを始める始末。
「あ、あー、そはやちゃん? ちょっとその……堂々とし過ぎでないザマスかね」
 そして水着を着るのもその場にて。晴天の元で平然と裸身を晒しながらの生着替えに、半ば唖然としながらドラキュラ男が声をかけるが。
「む? 何を言うと思えば。神の造形なのじゃ、神々しかろう?」
 どうやら、誇るべきもの故に見られても問題ない、という認識らしい。水着を着用したその肢体を見せつけるかのようにポーズを取ってみせるそはや。
 尚、水着といってもその布地面積は極端に少ない――ぶっちゃけて言えば紐である。単純な露出度で言えば、先の上衣の方がまだ少ないレベルである。
「とりあえず、水着に着替えたのじゃー」
「フ、フンガー……」
 色々桃色が見えちゃってるけど大丈夫なのこれ? と言いたげなフランケンであった。

 どうやら大丈夫だったらしく、改めて競技開始と相成った。
「というわけでウレタン徒競走、続いてのチャレンジャーは坂上・そはやちゃんザマス!」
 何事もなかったかのように努めるドラキュラ男の紹介から、カメラはそはやのほぼ裸体を大写しとする。
「なーに、この程度の浮島程度、軽く突破してくれようぞっ!」
 薄い胸を誇らしげに張りながら、余裕綽々といった笑みを浮かべるそはや。フラグめいているとか言ってはいけない。
「それでは早速、行くでガンス! 用ー意……」
「フンガー!!」
 スタート合図と共に駆け出すそはや。ウレタンの上へと足をかけ、走ってゆくが。
「あ、わ、み、水で足が滑っ……きゃーんっ!!」
 水で濡れたウレタンというのは想像以上に滑るもので。コースを半分走ったかどうかという処で足を滑らせたそはや、そのままプールへと落下してしまう。
「おーっとぉぉ! そはやちゃん水落ちザマスー!! 残念ながらリタイヤザマス!」
 その豪快な落下ぶりにテンション高くドラキュラ男が叫ぶ中、泳いでプールサイドまで戻ってきたそはや。早速上がってきたが。
「うー、転んでしもうた……うん?」
 迎える西洋妖怪ズやスタッフが、その姿を見て固まる。首を傾げつつ己の身を見下ろすそはや。
「……あ、紐が切れたのじゃ」
 そんな靴紐が切れたみたいな気軽さで。脱力する一同であったとか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

彩波・いちご
【恋華荘】
アイドル水泳大会!
地元ローカルですけどアイドルやってる私の出番ですね
※女子アイドル扱い
1曲歌わせてくれるそうなので、キュートでポップなアイドルソング歌って収録しておきます♪

競技は…理緒さんと組んで、え、水中生着替え競争?
私が目隠しして理緒さんを着替えさせるんです??

す、すみません、やりますね
…着せるのは、バニースーツ?
という事はいったん全部脱がさないと…?
手探りで水着を脱がして、柔らかい所を撫でたり揉んだり掴んだり…
すみません、変なとこ触ってるかもですが、暴れないで!?

全部脱がしたところで、目隠しが外れて…
「あっ」
全部目に焼き付けることに…

そしてそのあと窒息するほど抱きしめられました


菫宮・理緒
【恋華荘】

アイドル水泳大会で盛り上がるなら、水中生着替えだよね。

見えそうで見えない、
でもときどき見えるギリギリ感。
いいよね!

競技的には、
着替えさせ担当(目隠し)と着替え担当の2人ペア。
コースを進みながら、着替えポイントでコスプレに着替えだね。

ポイントでは……。
え? 下着も着替えるの? そこだけ無駄にしっかりしてるね!?

し、しかたない……いちごさん、お、おねがいします。

そこちがう! そこだめぇ!
などなどいろいろ触られながらも脱いでいきますが、
最後の最後でいちごさんの目隠しが!?

みーちゃーだーめー!?
抱きしめるように身体で目隠ししちゃいます。

あ、できれば、
ワイプでいちごさんの歌、流して欲しいな。



「さーて、続いての競技は『水中生着替え』ザマス!」
 ドラキュラ男が競技名をコールした後ろには、流れるプールの一部を使った競技用のコースが作られていた。因みに今は流れは止めてある。
「泳いでコースを進んで、途中でコスプレにお着換えしてもらうでガンス!」
「フンガー! フンガー!」
 フランケンは『この競技はペア参加! 片方が目隠しした上でもう片方を着替えさせるんだぜ!』と言っている。
「そして、この競技にチャレンジしてもらうのはこの二人ザマス!」
 ドラキュラ男が手を差し出したその先へカメラが向けば、映るのは水着姿の黒髪と青髪の少女二人組。
「よーし、がんばるよー!」
 ぐっ、と胸元で両拳を握り気合を入れる、黒髪の菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)。
「はい! 普段は地元でローカルアイドルやってますが、今回は全国に向けて頑張ります!」
 にっこり笑顔で応えるのは青髪の彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)。尚、いちごは本来男だが、今回は女装しているのもあり女性扱いである。尤も、普段からローカルアイドルとしての活動においては女性として振舞っているので、その振舞いも女性そのものではあるが。
「ところで、いちごちゃんは今度新曲を出すのでガンスね?」
 狼男が話を向けるのにも笑顔で頷く様は、まさしくアイドルとして堂に入った様相。
「はい、『Summer Splash』っていう、これからの季節にぴったりの爽やかでキュートな曲です!」
 そして流れるように曲紹介。因みに、実際今回の任務の為に用意してきた楽曲だったりする。
「今回の運動会にもぴったりの曲ザマスね! というわけで、いちごちゃんのこの曲をバックに競技をやってもらうザマス!」
 直後、画面はプールの一角に作られたステージ上で歌ういちごの映像に変化。事前に収録しておいたライブ映像だ。
 暫く流れたその映像が画面隅にワイプとして移動すると、メイン映像はコースに入ったいちごと理緒の姿を映す。バックにはいちごの歌声が小さく流れ続けている。
「……え、わ、私が目隠しして理緒さんを着替えさせるんです……?」
 しかしいちご、どうやらそこで着替えさせる役が自分であることを知ったらしく。困惑気味に理緒を見る。
「ほら、逆だとアレがアレだから、ね」
 一方の理緒は満更でもなさげだ。曰く『見えそうで見えない、でもときどき見えるギリギリ感がいいよね!』とのこと。
「で、でも……いえ、すみません、やりますね」
 それでも理緒の裸体が晒されることには抵抗があったらしいいちごだが、これも任務となれば仕方ない、と自分を納得させて競技に臨む。
「準備は良いでガンスね! では、用ー意……」
「フンガー!!」
 合図と共に水を掻き分け進んでゆく二人。コースは然程長くはなく、程無くして着替えポイントまで到達する。
「さあ二人とも着替えポイントに到達ザマス! お着換え衣装はその箱の中ザマスよ!」
 ドラキュラ男の実況に合わせて、スタッフが二人へ箱を差し出す。探ってみれば、中から出てきたのは。
「……バニースーツですね」
「ってことは、全部脱がないとダメ、かな?」
 広げて出てきたのは、黒い滑らかな手触りのバニースーツ。兎耳ヘアバンドもセットだ。
「お着換えは下着まで含めてザマスよ!」
 理緒の疑問にドラキュラ男の声が飛ぶ。
「そこだけは無駄にしっかりしてるね!? そ、そうなると流石に……」
 即ち全裸を晒すリスクが高いということだ。理緒の認識は脱ぐとしても下着までが前提だったようで、全裸になるとなると流石に恥ずかしいらしく顔が紅くなる。
「理緒さん、やっぱり私が着替えた方が……?」
 気遣わしげにいちごが声をかけるが、理緒は意を決したように首を振って。
「ううん、こうなったら仕方ない! いちごさん、お願いします!」
 決然と告げれば、いちごとしてもそれ以上は言えず。頷き、その目に目隠しを施してゆく。

 肩まで水中に潜った理緒。いちごはまず彼女の水着を脱がしにかかる。しかし何処から脱がせば良いか分からず、その手は理緒の胸やら腹を這い回り。
「ひゃうっ!? い、いちごさんそこ違うー!?」
「す、すみませーん!?」
 何とか脱がした後はバニースーツを着せにいくが。
「そ、そこだめぇぇぇ!!」
「へ、変なところ触ってるかもしれませんが暴れないでー!?」
 いちごが何処を触っているのか、真っ赤な顔でじたばた暴れる理緒。
「おおっ、理緒ちゃんの凄いところをいちごちゃんの手が這い回ってるザマスよ!?」
「理緒ちゃんの声がめっちゃエロいでガンス!」
「フンガフンガー!!」
 実況する西洋妖怪トリオも大興奮である。
 散々じたばたしつつも何とか着替えは進み。
「後はスーツを上げてしまえば……!」
「あ、あと一歩だね……!」
 互い顔を真っ赤にしながらも、どうにか此処まで持ってきたことに達成感を覚え。最後の行程を果たさんと、スーツの上端にいちごが手をかけた、その瞬間。

「「……あっ」」

 それまで散々暴れた結果なのか。いちごの目隠しがずり落ちてしまい、理緒のほぼ裸の姿がいちごの目に――

「……みーちゃーだーめー!?」
 理緒、思わず叫んでいちごの頭を思いっきり自分の胸に押し付けるように抱き締めてしまう。どうやら押し付けるより見られる方が恥ずかしいらしい。
「んーっ!? んっ、んむぅぅぅぅ!?」
 膨らみは控えめとはいえ、しっかりと柔らかみのある理緒の胸が押し付けられ、窒息寸前になってしまういちごであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

空亡・劔
対戦相手お任せ絡みOK

全く…この最強の大妖怪を差し置いて何面白そうな異変やってるのよ!

生意気!

水着は和風のビキニタイプにするわ(スタイルは良い

ウレタン徒競走やってみようか
なんか戦いの修練になるし

って本気出しちゃ往けないの?
ぐぬぬっ

【天候操作】
お日様ぽかぽか

お祭りにゃんこ貼り付けつつ
一生懸命走るけど
でも考えてみるとこれ脱げちゃうんじゃっ
みゃっ!?(雑念入って足を踏み外してどぼーん
ぐっ…しかし華麗に復帰してやるわっ
って結構揺れるっ
安定してない…あっ…(ひっくり返ってどぼん

んしょんしょ…
よし復帰!
往くわよ!(尚ポロリに気づいていない子

さぁこのまま!
なんか涼しいし…違和感…あ(気づいた)

…(自らどぼん



 処変わってウレタン徒競走会場。
「さあ、続いてのチャレンジャーは彼女ザマスよ!」
 ドラキュラ男が示したウレタンコースの出発点、引き締まりつつも実り豊かなプロポーションを白地に黒の和風ビキニに包んだ女性が、やる気アピールとばかりにストレッチしていた。
「全く、この最強の大妖怪を差し置いて何面白そうな異変やってるのよ!」
 不敵な笑みで言ってのけるは空亡・劔(本当は若い大妖怪・f28419)。その自称に違わぬ自信満々といった感じの表情である。
「うーん、良い表情でガンス! これはやってくれそうな予感がするでガンスね!」
「フンガー!」
 そんな彼女の様相と、狼男とフランケンのリアクションでフラグが構築されつつあるとか言ってはいけない。
「さて、修練にもなるかと思ってこの競技を選んだはいいけど……」
 周囲の思惑はさておき、劔は真剣な目つきでウレタンのコースへ目を向ける。しかし柳眉の間、不意に刻まれる皺。
「……本気出しちゃいけないって話なのよね……ぐぬぬ」
 グリモア猟兵からの説明を思い出したらしい。重要なのは勝利よりアピール。真剣勝負を期していた彼女としては少々肩透かしなところがあった。
「まぁ良いわ、そういうことなら」
 気分を切り替え、胸元から取り出したあやかしメダルを額に貼り付ける。描かれた『お祭りニャンコ』の妖力が劔の存在感を増幅し、司会やスタッフはもとより、周囲で観戦するアイドル達の視線をも惹きつける。
「準備万端のようザマスね!」
「それでは行くでガンス! 用ー意……」
 雲一つない蒼天、燦々と輝く太陽とぽかぽか陽気の中、腰を落とし、疾走の姿勢を取る劔。
「フンガー!!」
 そして合図と共に飛び出し。ウレタンの橋の上を駆け抜けんと足を出してゆく。
 不安定な橋の揺れと滑りを、集中以て見切り、大胆な足運びで駆けてゆく劔。だが。
(あ、やばっ。これ揺れて……っ!)
 豊かな胸の膨らみが、足運びごとに揺れ弾む。というか暴れる。
「おおっ、劔ちゃんのおっぱいがばいんばいんしてるでガンス!!」
「フンガー! フンガー!」
 興奮気味の狼男とフランケンが叫ぶ。実況からもそのエキサイトぶりが伝わろうものだ。
「ちょ、ばいんばいんとか言うな……ぁっ」
 劔にも聞こえていたその実況。思わず反応した瞬間、途切れる集中。滑る足。ひっくり返った身体が、そのままプールへ――
「ま、まだまだぁぁ!!」
 だが仮にも大妖怪たる劔、この程度では終わらない。無理矢理身体を捻って上体をウレタンへ向けて下向けしがみつき。何とか下半身だけが着水するに留めた。
「おおーっと!? これは劔ちゃん……セーフザマス! 水着運動会運営委員会の判定はセーフザマス! 競技続行ザマスよ!」
 本来落水は失格となるウレタン徒競走だが、上半身がウレタン上に残っていればセーフ。水着運動会運営委員会(その辺にいたスタッフ)の判定は、ドラキュラ男の実況を介して劔にも伝えられた。
「んしょ、んしょ……よし、復帰!」
 その判定を受け、どうにかウレタンをよじ登って再び立つ劔。改めて競技を再開せんと駆け出す――が。
「お、おお……!? 劔ちゃん……丸見えでガンス……!」
「フ、フンガー……!!」
 めっちゃ良いもの見た、と言わんばかりの、狼男とフランケンの反応。先程までより突き刺さる視線に気付いた劔、次いで胸元の違和感に気付く。何やら、さっきまでより涼しい気が……?
「……あ」
 そう、無いのだ。ウレタンの上を這いずった際にずれたのか、その胸元の豊かな膨らみ――大妖怪の大おっぱいが、その場の全ての視線を独り占めし、カメラにもばっちりと収められていたのだ。
「………」
 一瞬で朱に染まる顔、固まる身体。劔の身体はそのままゆっくりと傾いて――どぼーん、と落水するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
また凄い番組ですねぇ。
何とか頑張ってみますぅ。
『ウレタン徒競走』に参加、服装は『牛柄ビキニ』で参りますねぇ。

盛り上げることが目的なら、意図的に目立ち易い形にした方が良さそうですぅ。
【夢鏡】を発動し『身体能力』と『体型の魅力』を強化、更に『反動』の影響は『胸』に集中する様に調整して参加しますねぇ。
強化した『身体能力』が有るとはいえ、私の体型ですと『重心が高い』ですので、この様な『バランス系の競技』は難しいですぅ。
走り抜けるのが早いか、バランスを崩しての転落が早いかの勝負ですねぇ。
或る意味一番『ウケそう』なのは『最後ギリギリで跳びこみ、同時にポロリ』でしょうかぁ?(遠い目)



「フンガーーーー!! フンガーーーー!!」
 フランケンがいつになく興奮の声を上げている。何故かといえば、次に登場するアイドル――に扮した猟兵の特徴ゆえ。
「おお……また凄い番組ですねぇ」
 水着姿で大騒ぎのアイドル達と、そのあられもない姿を余す事なく撮影していくその番組。彼女にとっては全く未知だろう。夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は驚きを感じながらプールを見渡す。目の前には、己が参加するウレタン徒競走のコース。
「続いてのチャレンジャーはこの子! 夢ヶ枝・るこるちゃんザマス!」
「るこるちゃんと言えば、何と言ってもその超特大バストでガンスね!!」
「フンガーーーー!!」
 ドラキュラ男の紹介を食わんばかりの勢いで乗ってくる狼男。そして相変わらず大興奮のフランケン。ただでさえ巨大なるこるの胸の膨らみは、今、ユーベルコードとして発現した奉ずる女神の恩恵によって、更なる隆起――膨張を見せていた。
「詳しいスリーサイズは非公開でガンスが、さる筋からの情報によればバストは驚きの130cm弱らしいでガンス!」
「でもあのおっぱい、130cmどころじゃない気がするザマスよ!」
「フンガー! フンガー!」
 狼男がどうやってか調べてきたらしいるこるのバストサイズは、あくまで通常時のもの。ドラキュラ男の指摘通り、今のるこるの胸元はその数字を軽く覆さんばかりに膨れ上がり。垂れることもなく、白く滑らかなる超巨大爆肉連山を胸元に形作っていたのである。
 更にその肉巨峰の頂を包むは、そこに詰め込まれた甘露を想起せずにはおれぬ牛柄ビキニ。興奮の高まりきったフランケンが何やら、握り拳を斜めに振り上げては振り下ろす動作を繰り返し始めた。それ程までに、この特大乳肉連峰の醸す魅力は凄まじいもので。まさに『豊饒』という概念を人の形にしたような、そんな佇まいであった。
 そもそもの造形と、増幅された魅力は、彼女を視認できる者達、その全ての視線を独占する程。この画像、永久保存ものである。
「さ、さて! そんなるこるちゃんザマスけど、早速競技を行ってもらうザマスよ!」
 出番が終われば、このアルティメットグランドおっぱいも見納めになってしまう。物凄く未練を感じている様子ながらも、番組を進行させにかかるドラキュラ男。
「承知しましたぁ、何とか頑張ってみますぅ」
 勿論、るこるとしてもその為にここにいるのだ。プールサイドのスタートラインに足を進める。足元が全く見えないだろう膨大な質量を胸元に抱えつつも、その動きに躊躇いは無い。
「それでは行くでガンス! 用ー意……」
「フンガー!!」
 そして合図と共に駆け出するこる。体型と共に強化された身体能力は、素早い足運びと確かな着地で以て不安定なウレタンの橋を渡ってゆく……と思いきや。
「うおおおおお!! おっぱいが!! おっぱいが揺れてるザマス!!」
「上下どころか左右前後にもばいんばいんでガンス!! まさに天地鳴動大激震でガンス!!」
「フンガーーーー!! フンガーーーー!!」
 そう、これだけの圧倒的大質量。激しく動けば激しく揺れるは必定である。柔らかさを存分に活かすかの如く、上へ下へ、右へ左へ。どころか前や後ろにまで。山脈級どころか大陸級とさえ言えるサイズの乳肉大地は自由自在に躍動する。その様、原初の大陸の脈打つ様にも似ようか。
 大興奮の西洋妖怪トリオやスタッフ達を尻目に、るこるはウレタン橋を渡る。だがその胸部超重質量の暴乱ぶりは、彼女の歩みを振り回し困難なものとしていた。
「わ、分かってはいましたけど、難しいですぅぅ……!」
 更に、そもそもからして今の彼女は極めてトップヘビーの状態にある。胸に対して下半身にはそこまで質量が回っていないのだ。激震を繰り返す胸部の二大陸、最早強化された身体能力を以てしても御しきれず。振り回されるままに、それでも足は前に進めて。落ちるか否か、ギリギリのところを駆け抜けて。
 最後のウレタン橋へ踏み込む。足が流れかける。咄嗟に後ろ足で踏み切る。僅かに浮いた身体。できるだけ前へ。上体を振り上げ、胸元の巨大質量を前へ。
 そして。

「……ゴーーーーーーール!! るこるちゃん、完走ザマスッ!!」
 ドラキュラ男の叫びと共に、どうにか上半身をプールサイドに乗せるような形でゴールラインを割っていたるこるの姿が大写しとなる。
「はぁ、はぁ、やりましたぁ……!」
 達成感に満ちた笑顔をカメラに見せるるこる。だが、カメラは彼女の顔ではなく。その下、身体に潰れながらもその形を損ねず、ビキニを失って桃色の頂上を露わとした乳肉連峰をこそ映していたことに、彼女はまだ気づいていいない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナターシャ・フォーサイス
これ戦争なのですよね???(
…まぁ現実が侵食されても行けませんし、此処は使徒として一肌脱ぎましょう。
物理的に。

仮にも聖女ですから、一昨年に着た水着で聖女らしさを出しつつウレタン徒競走に参加いたしましょう。
足場が不安定とは言え、履物があるぶん安定はしますしね。
ゆえに、憂いを断ったのならばあとは走るのみ。
浮遊して何事もなくゴールも出来なくはないですが、此処は真面目に走りましょう。

…ですが、ですが。
なにゆえ橋の上にローションなど塗ってあるのですか。
これでは滑れと言っているようなものでは…
…不覚を取りましたか。しかしこの為の天使達。
ポロリは仕方ないですから、それをどう隠してゴールするかを考えましょう。



(……これ戦争なのですよね???)
 ウレタン徒競走のスタート地点に立ちながら、ナターシャ・フォーサイス(楽園への導き手・f03983)は唖然としていた。テンション高い司会、姦しいアイドル達。とても二つの世界の命運がかかった戦争の最中とは思えない。が、事情は聞いているので一応納得はしている。
(まあ現実が侵食されてもいけませんし……此処は使徒として一肌脱ぎましょう)
 それは比喩でなく実際に脱いでいる。今のナターシャの装いは、コバルトブルーと白のビキニ水着。清涼感ある色合いが、聖女らしい清楚さを醸し出している。
「さぁてウレタン徒競走、次のチャレンジャーはナターシャ・フォーサイスちゃんザマスよ!」
 そんなナターシャを紹介する、ドラキュラ男の実況。いよいよ出番だ。
「白のビキニが良く似合う清純派アイドルでガンス! どんな走りっぷりを見せてくれるでガンスかねえ」
「フンガー」
 あと何気にスタイル良いよね、とはフランケンの弁である。
「ふふっ、履物があれば不安定な足場も怖くはありませんよ」
 多くのアイドルは素足で参加しているが、ナターシャは水着に合わせたデザインのミュールを履いて参戦していた。これならば、水で濡れていても滑ることはない、という判断だ。
 もっと確実に行くなら浮遊して行くという手もあるが、それは流石に興醒めというもの。あくまで真面目にウレタン上を走る、そして走りっぷりで以て魅せる。その意気で以てナターシャは現状に臨んでいた。
「それでは行くでガンス! 用ー意……」
「フンガー!!」
 合図と共にナターシャは走りだす。まずは一番手前のウレタンを、ミュールの底で踏みつけて――

 つるんっ。

「!?」
 ミュールが思いっきり後ろへ滑った。完全に不意を突かれたナターリア、そのまま体が下向きに回転、ウレタンの上へとうつ伏せに倒れ込んでしまう。どうにか落水は免れた。
「……な、何なのですかこれはー!?」
 そして体に感じるぬるぬるした感触。明らかに水ではない。これは――
「ここで今回の特別ルールっ! ウレタンには超つるつる&ぬるぬる触感のローションを塗ってあるザマス!」
「何でそんなの塗ってるんですか! これでは滑れと言っているものでは!」
 まさに滑らせる為のトラップが仕掛けられていたとは。抗議するナターシャであったが。
「そこを頑張って、滑らないようにゴールを目指すでガンス! テレビの前のファンが見てるでガンスよ!」
 あくまで障害として仕掛けているのだと返されては反論にも困る。というか自分にファンなど居ないだろうと思いつつも、どうにか立ち上がるナターシャ。
「……って、ブラが!?」
 そこで気付く。ビキニのブラが外れてしまっていることに。勿論、その下の形良く豊かな膨らみはばっちりとカメラに収められていた。慌てて腕で隠すが、ばっちり見させてもらったとばかりに歓声が上がる。
「……止むを得ません。このままやるしかありませんね……!」
 片腕を封じられ、更に足元はローション。状況は極めて悪いが、やるより他に無し。意を決し、ナターシャはつるつるのウレタン上を慎重に進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アンノット・リアルハート
水着かぁ……恥ずかしいけど下手するとこの格好で日々を過ごさなきゃならなくなるなら我慢我慢

参加するのは水上押し相撲
運動会なら一人くらい悪役がいた方が盛り上がるでしょう
相手が押してくるのに合わせて【早業】【カウンター】で素早く後ろに回り込み、そのまま背中をトンと押して脱落してもらいます
またやってもいい人に事前に許可をもらって回り込んだ際に選択UCで上の紐をスパッと
できれば被害者は男性になってほしいけど無理そうならアイドルの方に頼みましょう

切った後は私が着てる上着を投げ渡して映らないようにカバー
ここまで悪役の印象を付けたらこの先は勝っても負けても盛り上がるでしょう

私の露出は…無しの方向で



「さぁ! 次なる競技は『水上押し相撲』ザマスよ!」
「お互いウレタンの浮島の上に立って押し相撲、相手を先に落としたら勝ちでガンス!」
「フンガー!」
 水上押し相撲用のセットが用意されたプールへ移動した西洋悪魔トリオが、その競技の紹介とルール説明とフンガーを行う。
 プールの中央に小さなウレタンの浮島が二つ。それぞれ紅と白。これら其々に対戦者が一人ずつ立つらしい。
 この競技に出場するアイドル達が、ステージたるプールの周辺へと徐々に集まってくる。勿論、猟兵達もその中に紛れて一緒だ。
「……水着、恥ずかしいなぁ」
 その中の一人、アンノット・リアルハート(忘国虚肯のお姫さま・f00851)は、恥ずかしそうに白のビキニブラで包まれた胸を更に腕で抱くようにして隠す。ポロリ抜きでも水着の時点で羞恥を覚える彼女だが、それでもこの番組を放置すれば、現実で同じ格好のまま生活しなければならなくなる。今は我慢だ。
「それでは最初の対戦カードを発表するザマスよ!」
 アンノットがそうして心を決めたまさにその直後。競技の開始がドラキュラ男の実況にて告げられた。
「最初の対戦は――紅、アンノット・リアルハートちゃん!」
 しかもまさかのトップバッターである。なれど折角決意を固めたところだ、寧ろ丁度良いとすら言えたかもしれない。頷き、アンノットは歩み出る。

 紅の浮島に立つアンノット。もう一方、白の浮島にはピンクのふりふりビキニ水着を纏った如何にもなアイドルの少女が立つ。
 満面の笑顔で周囲に手を振りアピールに余念のない彼女を眺めつつ、アンノットは考える。
(運動会なら、一人くらい悪役がいた方が盛り上がるでしょう)
 即ち、自分が目立つのではなく、他のアイドルを目立たせる為のアシストだ。その為にダーティな手段も想定するが故、彼女は敢えて己を悪役と定義する。
「それじゃあ二人とも、準備は良いザマスかー!」
 ドラキュラ男の呼びかけに、アイドル少女は元気良く、アンノットは落ち着いた調子で、それぞれ返事を返す。
「では行くでガンス! 見合って見合ってー……」
 行司役は狼男だ。合わせる声に応えて、向かい合う両者。それぞれに両手を、掌を相手に向けた形で前に構える。
「はっけよーい……」
「フンガー!!」
 ここでも最後の合図役はフランケンであった。
「えいっ!」
 試合開始と同時、アイドル少女は両手を前に突き出す。とはいえ自分が落ちては意味が無いので、その勢いは控えめだ。
 が。反応したアンノットの動きは、それどころではなかった。
「――へ?」
 呆けたアイドル少女の声。いつの間にか、アンノットの姿が消えていた。直後、背中から押される感覚。
「わきゃー!?」
 両手を突き出した姿勢では耐えられるはずもなく、そのままあっさりと水中へダイブ。
「あ……アンノットちゃんが白の浮島にいるでガンス!?」
 驚愕する狼男。彼の言葉通り、紅側の浮島にいたはずのアンノットが、いつの間にか、対戦相手側の浮島に移動していたのだ。
「い、何時の間に移動したザマスか!? このワタクシの目をしても全く見えなかったザマスよ!」
「フ、フンガー!?」
 騒然となるスタッフ。とはいえ『落ちてはいない』のだから負けではないだろう、その判断のもと、試合はアンノットの勝ちとなった。
「あーん、いきなり後ろからなんてズルいー!」
 水中から上体を出したアイドル少女が声を上げる――が。その姿に、皆の視線が集中する。彼女の胸から、いつの間にかビキニブラが消え。控えめに膨らんだその胸が露わに――
「……きゃーーーー!?」
 慌てて胸を隠した少女、その視線がちら、とアンノットを見る。小さく微笑むアンノット。実はこの結果は事前に両者の間で取り決められた内容。落水の際に、少女のブラの紐を切ってしまう事まで含めて。
(別に、私が目立たなくとも。競技が盛り上がれば、それで良い。そうでしょう?)
 その思惑は正しく。彼女自身は目立たなかったが、撮れ高としては十二分の画がそこには出来上がっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

青葉・まどか
ポロリ
……衆人環視の中でポロリ
流石にそれは……でも、妖怪さん達も猟兵を信頼して身体を張ってくれているわけだし
うん、恥ずかしいけど頑張るよ

参加する種目は『水上押し相撲』
勿論、ビキニで参加するよ

やると決めたからには全力で取り組むよ!
この手の番組の参加者にやらされてる感があったら興ざめだからね
アイドルらしく笑顔で楽しそうにしているね

視聴者はガチな勝負が見たいわけじゃなく、アイドルがキャッキャッと騒いでいるのを見たいだけ
「えい、えい!」
オーバーアクションで押し合いをしているうちに対戦相手がバランスを崩して水中に落ちる
だけど、落ちる間際のどさくさで私のビキニのトップスを奪われてしまう

ポロリ



(ポロリ……衆人環視の中でポロリ……)
 流石にそれは……と、青葉・まどか(玄鳥・f06729)は内心躊躇する。しかし、妖怪達もまた、猟兵達を信じて身体を張ってくれている。司会としてこの場で喋っている西洋妖怪トリオとて然り。
 ならば、恥ずかしいけど頑張る、と。小さく拳を握り決意を固めるまどかであった。
 ……別にポロリに拘る必要は無いのだが、彼女の決意に水を差すのは無粋であろう。

「さあ、続いての対戦は! 紅、青葉・まどかちゃん!」
 やがてまどかの名が呼ばれれば、頷き紅白の二つの浮島、その紅の方へと上がっていき。
「はーいっ! 頑張りまーっす!」
 明るい笑顔で大きく両手を振り。均整の取れたプロポーションを赤と黒のビキニに包んだ姿をカメラにアピールしてみせる。
 やると決めた以上は全力。やらされている感を感じさせないよう、楽しそうな姿を常に見せる。ある種のプロ意識とも言える意志を以て、まどかは浮島に立つのであった。
 やがて白の浮島に、対戦相手のアイドルが上がってくる。栗色のふわふわした髪が特徴の、おっとりした少女だ。
「それでは二人とも、準備は良いザマスかー!」
 ドラキュラ男の呼びかけにも「おっけーでーす!」と元気よく答え、対戦相手のアイドルと向かい合うまどか。
「見合って見合ってー……はっけよーい!」
「フンガー!!」
 そしてまどかの対戦が始まった。
「えい、えいっ!」
 まどかは積極的に手を突き出し、相手アイドルの手を押さんとする。その動きは些かオーバーリアクション気味ではあったが、寧ろそれで良いのだとまどかは考える。
 視聴者が望むのは真剣勝負ではなく、アイドルたる少女達が楽しげに騒いでいるのを見たいだけ。故に、勝つためよりも楽しんでいる風を重視した動きを、まどかは心掛けていた。
「両者一歩も譲らず! 良い勝負ザマスよ!」
「まどかちゃん、積極的に攻めてるでガンス!」
「フンガー!」
 実況が応援とも煽りとも見える声を上げる中、相手のアイドルが意を決して腕を突き出してきた。
「えぇ~いっ!」
 まどかは腕を引いて回避。すると少女はそのままバランスを崩してしまったらしく、身体が一気に前へと傾いで。
「きゃぁぁ~っ!?」
 そしてそのまま一気に落水。勝利したまどかであったが、しかしそれを喜ぶ余裕が、彼女からは失われてしまった。
「……おおっ!? まどかちゃんのブラが道連れにされたザマスよ!?」
「まどかちゃんのおっぱいが! 形良いおっぱいがばっちり見えてるでガンス!!」
「フンガー!! フンガー!!」
 一気にテンションの上がった司会トリオが叫ぶ。
 そう。対戦相手の少女が落水寸前、思わず伸ばした手。まどかのビキニブラに引っ掛かって、そのまま剥ぎ取ってしまったのだ。
「い、言わないでー!? 恥ずかしいからー!?」
 両腕で己の身を抱くようにして身体を隠し、顔を真っ赤にしたまどかが叫ぶ。
 結局、ポロリをやってしまったまどかであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セシル・バーナード
ふふ、眼福眼福。
ぼくは赤のビキニで参加しよう。

『水上押し相撲』に参加してみようかな。小柄な若い子希望。
お相手はきみ? 素敵な子だね。
「催眠術」「誘惑」を乗せた玲瓏の声色で、相手の子に囁いてみよう。
ぼくの股間触ってみてって。
ぼくとえっちしたくなったら、わざと負けてくれると嬉しいなぁ。
なんて言いながら、互角の勝負をしているように力加減を調整して、競技を盛り上げる。
頬ずりしつつ、相手のビキニの上を外して、ずんと力を入れて土俵から押し出すね。

競技が終わったら、対戦相手の子を探し出してお持ち帰りしちゃおう。
一晩中、天国へ行かせてあげるよ。大丈夫、怖くない。壊さないから安心して? 精一杯優しくするよ。



「さぁて、『水上押し相撲』次の対戦はこの二人ザマス!」
 続いて、ドラキュラ男に呼ばれて浮島に上がったのは二人のアイドル。一人は水色のビキニが清楚な印象を与える小柄なアイドル少女。そしてもう一人は。
「ふふ、こんなに可愛い女の子がいっぱい。眼福だねぇ」
 赤いビキニを身に着けた少女――ではなく少年。セシル・バーナード(セイレーン・f01207)、男らしさの薄い体格ではあるが、水着を着れば流石に男と分かるその姿。なれど見目の愛らしさ、中性的な振舞いは、この空間において彼を少女と見せる。
「お相手はきみか。素敵な子だね」
 浮島に上がり、対戦相手の少女を見つめれば早速とばかりに囁きかける。その声音は甘く響き、少女の頭の中に染み込んでくるかのようで。
「……って、そ、そういうこと言ってる場合じゃないでしょ! 勝負よ勝負!」
 然し今は勝負の前。何とか誘惑を跳ねのけた少女、セシルと向かい合い身構える。対するセシルは余裕の笑みを崩すことなく、緩やかに微笑みながら身構える。
「準備は良いザマスね! それでは!」
 両者共に構えを取ったのを見てドラキュラ男が呼びかける。行司役の狼男が岸から間へ入り。
「見合って見合ってー……はっけよーい!」
「フンガー!!」
 そしてフランケンの合図によって、対戦が開始されたのである。が。
「ね、キミ。ぼくの股間、見てみて?」
 再びセシルの唇が紡ぐ玲瓏の声音。甘く囁き蕩かすようなその声に、アイドル少女は顔を真っ赤にするが。
「……っ」
 視線はセシルの下腹、ビキニショーツに包まれたその部位へ注がれる。弱冠11歳の中性的な装いの少年とは思えない、立派な少年の証が、ショーツの布地を大きく押し上げていた。
「ぼくとえっちしたかったら、わざと負けてくれると嬉しいなぁ」
「え、や、な、何、を……!」
 尚も囁かれる誘惑の声音。動揺を誤魔化すかのように腕を突き出す少女、やんわりと受け流しながら、落とさない程度に反撃してゆくセシル。
「おおっ、セシルちゃんうまく攻撃を捌いているザマスね!」
「相手の子も果敢に攻め立ててて、勝負は完璧に互角という感じでガンス!」
「フンガー!!」
 実況の盛り上がりぶりは、そのまま競技の盛り上がりとも言えるだろう。満足げに頷くセシル、前を見れば。
「――えいっ」
「きゃーっ!?」
 差し出された状態で固まっていた少女の手を、力を込めて突いて。完全にバランスを失っていた少女を、そのままプールへ叩き落とした。

 そして試合が続く中。使われていない空き部屋にて。
「それじゃ、いこっか」
「え……ぁ、ゃ……」
 対戦相手だった少女を連れ込んだセシル、本格的に彼女を口説きにかかる。弱冠11歳ながら、妖狐として相手を篭絡する技は凄まじいものだ。
「大丈夫、怖くない。壊さないから安心して……?」
 精一杯、優しくシテあげる。重ねられる囁きが、少女の僅かな躊躇さえも溶かしてみせて。
 そして二人はその後何処かで、一晩中熱く激しい時間を過ごしたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オリヴィア・ローゼンタール
テレビ……UDCアースで見たことがありますね

白いビキニ水着に着替えて参戦
競技というよりお祭りの雰囲気ですね

相撲で勝負
流石は歌って踊るアイドル、不安定な浮島でも良いバランス感覚です
しかしこちらも海上戦の経験があります(足場習熟・地形耐性)
足払いで【体勢を崩させて】水に落とし……強すぎると面白味に欠ける、ですか?

ハンデとして多対一の不利な条件で第二ラウンド
衝撃波で薙ぎ払うわけにもいかないので必死なところは見せられる筈
大きなアクションで【パフォーマンス】性を重視
合間でカメラに向かって【誘惑】の視線や【挑発】の仕草を魅せることで視聴者の心を掴む(傾城傾国の艶美)
ポロリとやらは手捌きで極力ガードを試みる



「さあ水上押し相撲もいよいよ大詰め! 次の対戦は――」
 競技は進み、水上押し相撲の出場アイドルも残り少ない。ここにきて、今回参戦した中で最後の猟兵が呼ばれてきた。
「競技というよりお祭りの雰囲気ですね……」
 豊かに熟れ実った胸の双肉果。鍛えられつつも女性的な丸みを失わない太腿。抜群のプロポーションを、布地面積少な目の白のビキニに包んだ彼女はオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)。
 テレビ、というものはUDCアースで見たことがあるという彼女。然しまさか己が出演する側になろうとは。若干の戸惑いはあるが、任務とあらば遂行するのみだ。
「――おや?」
 己の陣たる紅の浮島に上がったオリヴィア、白の浮島が二つあることに気付いた。そして、その両方にそれぞれアイドルが乗っていることに。
「ふっふっふ、二対一なら負ける気はしないね! 覚悟!」
 片方は不敵な笑みを浮かべる黒髪ショートカットのアイドル。
「二人がかりで、あなたに必ず勝ちます……!」
 両の拳を顎の下で握り決意を示す、金髪ツインテールのアイドル。彼女達二人を同時に相手取れということらしい。
「――なるほど、これがハンデというわけですか」
 オリヴィアは思い返す。リハーサルの際、相手のアイドルの動きを見切って瞬殺してみせたところ、スタッフが渋面で『強すぎて面白味に欠ける、本番ではハンデをつけさせてもらう』と言っていたのを。
「相手にとって不足なし。参ります」
 ならばこの条件下で勝ってみせるだけだ。頷き、オリヴィアは対戦相手のアイドル二人を前に決然と宣言してみせる。
「皆やる気十分ザマスね!準備は良さそうザマス!」
「それじゃあ皆、見合って見合って!」
 それを見た西洋妖怪達トリオ、早速試合を開始せんとする。狼男の仕切る前、オリヴィアとアイドルコンビが互いを見据えて。
「はっけよーい……」
「フンガー!!」
 いざ、試合開始である。

(リハーサルの時も思っていましたが、アイドルというのはバランス感覚の鍛えられる職種なのですね……)
 不安定な浮島に確りと立つ、対戦相手のアイドル達の様相を眺めつつオリヴィアは思う。これが歌って踊る彼女達の力であろうか。
 なれど、水上での姿勢制御の心得はオリヴィアにもある。伊達にグリードオーシャンでの戦争を乗り越えてはいない。
「えいっ!」
「わ、っとと……!」
 と、そこに左手を押しにかかる金髪少女アイドルの攻撃。受け止めながらもバランスを崩しかけ身を反らす。張り出された胸の上、巨きく豊かな乳果がより一層強調される。
「それっ!」
「やらせません!」
 右手を押しにかかる黒髪少女アイドルの追撃を、咄嗟に手を下げることで躱す。そのまま身を起こし姿勢復帰。視界に収まったカメラへ流し目。魅了した相手を無意識に協力させるユーベルコードは対戦相手に使うものではない。視聴者アピールのためだ。
「うおお、オリヴィアちゃんの流し目! めっちゃキュンとなるヤツザマス!」
「なんか無意識にオリヴィアちゃんの為に何かしたくなっちゃうでガンスね!」
「フンガー!!」
 司会トリオの反応も良い。ならば尚更、負けるわけにはいくまい。然しこの状況、オリヴィアが本気でやったとしても容易に不利を覆せるものではない。それ故にこそ必死さを魅せることが可能、とも言えるが。
「えーいっ!」
「そこです!」
 突き出されてきた金髪アイドルの手を突き返す。幾度目かの反撃失敗を経て気付いた力加減。その範囲内での全力を以て突き出した掌は、アイドル少女を突き返し、そのまま水中へと叩き落とした。
「ああっ、わ、私一人になっちゃった!?」
 慌てる黒髪アイドル少女。一対一に持ち込めれば後は楽な話だ。その後彼女が落水するまで、長い時間はかからなかった。
「勝者、オリヴィアちゃんザマスー!!」
 決着のコールを受け、向けられたカメラに微笑と、肉感溢れる肢体を魅せつけて。その様、まさに傾城傾国の艶美であった。



 そうして、全ての競技が終わった。
「アイドルどきどき水着運動会、今回はこれにて終了ザマス」
 番組の締めに入るドラキュラ男。その身に纏われていた禍々しい気配が、徐々に薄れていく。彼らをオブリビオンたらしめていた骸魂が抜けていっているのだ。
「いやー、やっぱり水着姿の女の子は良いものでガンスねー……」
「フンガー……」
 それは狼男とフランケンも同様であった。これも猟兵達の活躍で、番組が想定以上の盛り上がりを見せたおかげだ。
「後二か月もすれば、猟兵さん達の水着コンテストが催されるらしいザマス。次は其方を楽しみに待つザマスよ」
「フンガー!」
 などと何処で知ったんだその情報、と言いたくなるような事も口にしつつも。彼ら三人も無事、カクリヨに戻れる見通しだ。これも全て、猟兵達の活躍の成果である。
「それでは皆様! いつかまた会う日までお別れでガンス!」
 薄れゆく西洋妖怪トリオの姿、消えてゆくプールの風景。虚構の番組も、終わりを迎えてゆく。
「「さようならー!!」」
「フンガー!!」
 それぞれに手を振りながら、西洋妖怪トリオは完全にその姿を消す。
 そして猟兵達は、一台のテレビが打ち捨てられたゴミ捨て場にいた。UDCアースに戻ってきたのだ。
 以て、任務は成功。また一歩、大祓百鬼夜行の戦を前進させることに成功したのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月12日


挿絵イラスト