魔女は火を見て妖しく嗤う
●燃え盛る森
「あははは、燃えちゃえ燃えちゃえ!」
「あぁ、真っ赤に燃える炎……綺麗だわぁ」
魔女達は笑う。
そこは冬であっても緑の生い茂る、豊かな森であった。
だが、今その緑は、何もかもを焼き尽くす炎で覆われてしまった。
炎の主は、邪悪な笑みを浮かべる魔女達だ。腰に下げた、少々不釣り合いな砲台を森に向け、燃え行く森を見て恍惚の表情を浮かべている。
そんな魔女達の中央に、長い髪をなびかせて魔女達の行いを眺める女がいた。悩ましい肢体を惜しげもなく見せつけながら、魔女達の行いに目を細め、髑髏の杖をゆっくりと撫でる。
「リザ様、エルフ達を見つけたわ!」
魔女達に引き連れられ、一人のエルフがリザと呼ばれた女の前に放り出された。
「貴様達! なんということを!」
エルフの女が叫ぶ。
「うふふ、可哀想」
「おうちが無くなって残念でした」
魔女達がくすくすと嘲笑する。挑発的な言葉にエルフは悔しさを滲ませた表情でぎりりと歯を食いしばった。
リザはそんなエルフの顎を引き上げて、息がかかりそうなほど間近に顔を寄せた。
「聖なる木を探しているの」
リザの言葉に、エルフの顔がぎくりと強張るが、それを隠して強がるように返す。
「はっ、誰が言うものか!」
「知っているわ。だからこうして燃やしているんじゃない」
当然、というようにリザは言う。その瞳は冷たいが、その奥に嗜虐的な熱を感じ、エルフは気が付いた。
この女は、選択を与えない。代わりに無力感、絶望を与え、悦んでいるだけなのだ。
「くっ……殺せ!」
「言われなくてもそうするわ。たっぷり、この森が消えるのを見せてあげてからね」
涙を流すエルフに、リザが言う。
「そうしたら、きっとあなたも私達と一緒になれるわ」
●聖なる森のエルフ
「……今お伝えした情景は、皆様が何もしなければ起こりうる未来」
エリル・メアリアル(孤城の女王・f03064)がグリモアを手に語る。
「けれど、今ならばこの未来を変えることが出来る。皆様、お力を貸して下さいまし」
そう言って、エリルは真剣な瞳を猟兵達に向けるのであった。
「今回の事件は、アックス&ウィザーズの猟書家が絡んでいますの。猟書家達は、アックス&ウィザーズの各地にある『エルフの森』に存在する『聖なる木』を狙っているみたいですわ」
これは猟書家幹部であった『チーフメイド・アレキサンドライト』の起こしていた事件とよく似ていた。アレキサンドライトは既に撃破され、復活することは無いが、彼女の意志を継いだオブリビオンが同様の事件を起こしているのだろう。
「今回事件を起こすのはリザ・トレゾアという魔法使い。配下の魔女、エビルウィッチ達を率いて、森を焼いていますわ」
猟書家の狙いは、前述の通り『聖なる木』だ。エルフ達の住まう森には、どこかに一本だけ『世界樹イルミンスール』から株分けされた『聖なる木』が存在しているのだという。
「その聖なる木の魔力によって、エルフの森は迷いの森と化しているのだけれど、猟書家達は森そのものを焼くことで、力づくで打開しようというつもりみたいですわね」
森を焼く理由はそれだけではない。聖なる木はその魔力によって燃えることが無いのだ。森を焼き払い、最後に燃えずに残った一本が自ずと聖なる木だと分かる上、誤って一緒に燃やしてしまう心配もない。
「わたくし達が到着する頃には既に焼き討ちは始まっていますわ。まずはこの魔女達を急いで倒す必要がありますのよ」
そうすれば森の延焼も最小限に食い止められるに違いない。そこまで伝えて、エリルはグリモアを輝かせた。
「今回はエルフの集落へと転送されますわ。皆様が現れてもエルフの皆様は『神秘的な事柄への順応力』が高い為、状況を伝えればすんなり協力してもらえるはずですわ」
この森に住むエルフ達ならば迷いの森の中でも迷わない道を知っている。うまく敵を誘い込めば一方的な状況を作り出すことも不可能ではないだろう。
「それと、敵はエルフの皆様も皆殺しにするつもりみたいですわね。ですからエルフの方が現れれば優先的に狙ってくると思いますわ。この辺も作戦に組み入れられると思いますわ」
配下さえ倒すことが出来れば、あとは幹部を倒すのみ。最後は実にシンプルだ。
「平和な森を焼くなんて許されることではありませんわ。皆様、しっかりやっつけてきてらっしゃいまし!」
そう言い、エリルは猟兵達を送り出すのであった。
G.Y.
こんにちは。G.Y.です。
今回はアックス&ウィザーズの森を焼きます。
今回の相手は猟書家幹部「チーフメイド・アレキサンドライト」の意志を継いだオブリビオン「リザ・トレゾア」です。
アームドフォートを備えた配下のエビルウィッチの手によって、とある森が焼かれようとしています。
既に焼き討ちは始まっていますが、配下を早く倒せれば倒せるほど、被害を最小限に抑えることが出来ます。
また、敵はエルフを殺し、オブリビオンとして蘇生させるという目的も持っています。
配下、ボス共に嗜虐的な嗜好をしており、敵をじわじわといたぶったり精神的に追い詰める様子を好みますので、エルフを見つけてもすぐには殺しません。作戦によってはうまく利用できるかもしれません。
エルフの森に住むエルフ達は、状況を説明すれば協力を惜しみませんので、協力して撃退しましょう。
プレイングボーナスは全章共通で『エルフ達と協力し、共に戦う』です。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしています!
第1章 集団戦
『エビルウィッチ』
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POW : ファイアー・ボール
単純で重い【威力を持つ、火球の魔法】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : デモン・フュージョン
【肉体を持たない下級の悪魔】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ : クリエイト・アンデッド
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【術者の命令に従い動く、不死の魔物】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ジーク・エヴァン
…この木々の焼ける臭い…
嫌な事を思い出す…
魔女達を絶対に止めてエルフ達と森を守ろう
到着したらエルフ達にはこの森を守りにきたこと、魔女達を退けるのを手伝うと伝えよう
先に炎からエルフ達を守るため多重詠唱した結界術を彼らに施しておこう
魔女達と会敵したらエルフ達には隠れてもらい、奴らに鉛の銃で地属性の超重量の錘を取り付け動きを封じたり(重量攻撃)、氷結ナイフを投擲して凍らせよう
動きを封じた魔女達はエルフ達の援護を受けつつ怪力を活かして角砕きを振るいまとめてなぎ払う!
火球や悪魔の力も、【竜盾の軍勢】を操って俺やエルフ達、木々に届く前に全て防いでみせる
竜眼の盾は竜の息吹を防ぐ盾だ
この程度の炎、効くもんか!
アックス&ウィザーズの深い森には、エルフ達の集落があるという。
聖なる木の加護に覆われたそこは、迷いの森と化して外界から訪れる者を阻むと言われるが……。
「うふふ、燃えてるわ!」
「明るくって、とっても綺麗!」
今、森は炎によって、迷いの森ごと失われつつあった。
エビルウィッチ達の放つ炎は木々に勢いよく燃え移り、辺り一面火の海と化している。
その炎の中から、まるで燻り出されるようにエルフが飛び出した。
「エルフよ! 見つけたわ!」
「捕えましょう!」
エビルウィッチ達はそのエルフに狙いを定め、炎を放つ。だが、その炎はエルフに当たる前に霧散して消えた。
「何!?」
驚くエビルウィッチ達の視線の先、森の奥から一人の騎士が現れたのだ。
「……この木々の焼ける臭い……嫌な事を思い出す……」
その騎士の名は、ジーク・エヴァン(竜に故郷を滅ぼされた少年・f27128。彼はエルフを結界術で守りながら、木々の向こうに映る光景に顔をしかめる。
「あなたは……?」
命を救われたエルフが問う。
「俺はジーク。この森を守りに来た。そして、あいつらを退けるのを手伝うよ」
ジークははっきり、エルフに向かってそう告げるのであった。
「生意気言ってくれるわね! おいで、悪魔(デモン)!」
エビルウィッチ達は、突然の闖入者に怯むことなく、下級の悪魔達を召喚し、その身に宿し始める。
「皆は隠れて!」
ジークが呼びかけ、エビルウィッチ達に向き直る。そして念を込め、叫ぶ。
「来たれ!竜の牙を退け、竜の息吹を払いし大いなる守護の軍勢よ!我と共に、悪しき竜の侵攻を押し止めよ!!」
ジークの周囲に大量の盾が出現する。迫るエビルウィッチ達を弾き返し、押しとどめる。
「ちょ、そっちに行けないじゃない!」
悪態をつくエビルウィッチに、ジークは返す。
「炎も、悪魔の力も、全て防いでみせる! この程度の炎、効くもんか!」
ジークの操る盾は、竜眼の盾。その盾は竜の息吹すら防ぐほど。エビルウィッチ達の攻撃などでは微動だにしていない。
そして跳ね返したエビルウィッチを目掛け、ジークは鉛の銃を抜く。トリガーを弾くと、超重量の錘が放たれ、エビルウィッチ達の動きを止める。
続けざまに氷穴ナイフを投げつけると、エビルウィッチ達が凍結、すかさず角砕きを抜振り上げ、一気に薙ぎ払った!
「きゃあああっ!!?」
エビルウィッチが吹き飛ばされ、木々に打ち付けられる。そのまま力なく項垂れ、骸の海へと消えてゆく。
「まだまだ……魔女達を絶対に止める!」
そう意気込み、ジークは残るエビルウィッチ達へと向かうのであった。
成功
🔵🔵🔴
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
元の猟書家はいなくなったというのに。意志を継いでくるってのはねー。
誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか。
エルフとは共闘でー…あの、言い方悪いんですが、囮をお願いしたいんですよ。
ですが、必ず守ります。
念のため、防護結界(目立たない)張っておきますね。
私には迷彩結界を。樹上から指定UC+風属性攻撃で急所狙いの投擲。
一投一投、居場所変えますから、気取られにくいかと。
悪魔は肉体を持たないなら、狙うのは本体だけでいいですね。
ええ、私は忍びですから、敵の隙を狙うのは当然でしょう?
隙ができる理由がわかってるのなら、なおさら。
聖なる木を狙う猟書家幹部は、本来チーフメイド・アレキサンドライトという者であった。
今やアレキサンドライトは亡いが、その意志を継ぐオブリビオン達によって、エルフの森は狙われ続けている。
「元の猟書家はいなくなったというのに。意志を継いでくるってのはねー」
馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)はふぅと一息つき、炎に包まれる森を見上げた。
「誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか」
飄々としつつも、その言葉には強い決意が込められていた。
「きゃはは、みぃつけた!」
エビルウィッチ達が笑い、森を駆ける。その視線の先には、逃げ惑うエルフの姿があった。
「悪魔(デモン)! おいで!」
エビルウィッチが叫ぶ。その身体に下級悪魔が取り憑き、エビルウィッチの力を跳ね上げた。
「つーかまーえっ……!!」
揚々と飛び掛かるエビルウィッチの言葉が途切れる。体勢が崩れ、大地に倒れ伏すその背には、忍者の手裏剣が突き刺さっていた。
「まず1人」
その手裏剣の主、義透は樹上からエビルウィッチが倒れた様子を確認し、隣の機へと飛び移った。
「だ、誰かいるわ!」
「出てきなさい!」
残されたエビルウィッチ達が周囲を警戒する。だが迷彩結界を施した義透を、肉眼で捉えるのは難しい。その隙を突いて、エルフはエビルウィッチ達から距離を取る。
「あっ、待ちなっ……!!」
エルフに注意が向いた瞬間、手裏剣がエビルウィッチの急所を貫いた。
「えぇ、必ず守りますとも」
義透は手裏剣の狙いを見据えながらそう呟いた。
時はわずかに遡る。
「あの、言い方悪いんですが、囮をお願いしたいんですよ」
義透は出会ったエルフに、そうお願いをしていた。
この森はエルフ達の庭だ。迷いの森はエルフ達には効果が無く、敵を誘い込むのに有効であること、そしてエビルウィッチ達は森を燃やしながらもエルフを狙う傾向にあるという予知を義透はよく理解していた。
(「私は忍びですから、敵の隙を狙うのは当然でしょう?」)
エビルウィッチ達の背を見据えながら、義透はそう考える。
「隙ができる理由がわかってるのなら、なおさら」
手裏剣を構え、再びエビルウィッチを狙う。エルフは防護結界を張り、安全は確保出来ている。あとは、着実に倒すだけ。
樹から樹へと素早く飛び移りながら、義透はエビルウィッチを着実に殲滅してゆくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
スピードが重要だね。手早く排除していくよ。
まずはエルフを狙う魔女へエンジェルモードからのヴァルキリーモードで素早く上空から切りかかるよ。
助けたエルフからマヨワナイ道を教えてもらうよ。この道を利用して次々と魔女を襲っていくよ。
森を燃やすエビルウィッチ達は、猟兵の手によって着々と数を減らしていた。
数が減れば、火をつける者も減る。
「スピードが重要だね。手早く排除していくよ」
アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)は今回の目的を改めて確認し、エルフの森へと降り立った。
「エルフよ、見つけたわっ!!」
エビルウィッチ達が森を走るエルフを見つけ、追いかけていた。
「さぁ、悪魔(デモン)よ、私の身体に宿りなさい!」
エビルウィッチは下級悪魔を身体に宿すと、エルフを生け捕りにすべく襲い掛かる。
森を燃やし、聖なる木を見つけ、そしてエルフを殺してオブリビオンにする。
嗜虐的な彼女達は、燃える森の中でエルフ達を捕らえ、絶望を与えてから殺す算段を取っていた。だからこそ、少し気も、手も緩んでいたのかもしれない。
「つーかまーえっ……!!?」
エビルウィッチの伸ばした腕がばつん、と千切れた。
「えっ……!?」
「へーんしん、戦乙女(ヴァルキリー)モード! ってね」
上空から現れ、エビルウィッチを切り裂いたのは、アリスであった。
戦闘力を増強する戦乙女モードへと変身した彼女は、浮足立ったエビルウィッチ達を瞬時に一掃すると、エルフに向かって笑いかける。
「助けに来たよ」
エルフはその言葉に安堵の表情を浮かべる。無事を確認したアリスは、続けてエルフに問う。
「ねえ、この森で迷わない道を教えて」
「それなら……」
エルフ達は元来、神秘性への順応力が高い。助けに来たという猟兵達の言葉と共に状況を理解すると、アリスの質問にはっきりと答えてくれた。
「ありがとう、もう少しだけ我慢してね」
アリスは笑って礼を言うと、姿を変えてゆく。
「へーんしん、天使(エンジェル)モード!」
天使のような姿に変わったアリスは翼を広げた。
森を、エルフ達の言われた通りに飛翔し、次の標的を求めるべく速度を上げるのであった。
成功
🔵🔵🔴
シャラク・エスペラント
エルフの皆々様をいじめるのは許せませんのっ!
煙の方にジャンブ&ダッシュでむかいます
エルフの方と出会えたなら
シャランラは味方ですの!
ともに森を護りませう♪
…と協力を申し出ますの
エルフの皆々様に魔女さま方の居場所を訊ねて
いっしょに戦っていただければ
ふところに入りやすいかと☆
オーラ防御で身を護りエルフ様を庇います
森の木々を利用して
ルチャ的な空中戦をしかけますの!
エルフの皆々様のお名前をきいて
声をかけながら鼓舞いたします
シャランラのことも好きになってくださいませ♪
きゅうてぃ☆あっぷでもりあがって
フレンドリーコンボからの…
お~がにっくばすたーで
ぶったたきます、わんっ☆
敵の戦意をくじければ良いですの☆
「はぁ、はぁ……」
「がんばって、エミリ」
数人のエルフが燃える森の中を走る。
突然の大火事と、現れた魔女達の軍勢を前にして、エルフ達は成す術もなく逃げ回る以外の道を持たなかった。
「も、もう駄目よクレア」
「諦めないで、きっと……」
そう言った直後、森の木々ががさりと大きく揺れた。
「!」
エルフ達が身構えたその時、木々の間から少女が飛び出してきた。
桃色の肌をした少女は、怯える表情のエルフ達ににぱっと笑う。
「やっと会えました!」
「あなたは……?」
そうエルフが問うた少女の名はシャラク・エスペラント(羅刹っ娘純情・f08009)。自身をシャランラと名乗り、どんと胸を張った。
「シャランラは味方ですの! ともに森を護りませう♪」
ゆるふわ笑顔のシャランラの姿に、エルフ達は呆然とした様子で顔を見合わせるのであった。
「あぁもう、この森は厄介ねぇ。道に迷っちゃったじゃない!」
同じ頃、エルフ達を追っていたエビルウィッチ達は森の中を彷徨いながら悪態をついていた。
「もうこの辺焼いちゃいましょうよ、どうせ最後は全部焼くんだし」
そうエビルウィッチ達が魔法を唱え始めようとした時、突如森の中に声が響き渡った。
「そうはさせませんわ☆」
木々の間からシャランラが飛び出したのだ。シャランラはそのまま大きく手を広げ、ボディプレスの要領でエビルウィッチ達へとぶち当たる!
「クレア様、エミリ様! 皆様!」
シャランラが言うと、草むらからエルフ達が現れ、魔法を唱え始める。
「見つけたっ……けどいつの間に!」
狼狽するエビルウィッチ達をよそに、シャランラがエルフ達を応援する。応援されたエルフ達も悪い気はしないのか、それとも神秘的な状況に順応してしまったのか、シャランラの呼びかけに応じて笑顔を向けた。気付けば、エルフ達はすっかりシャランラのことが好きになっていたようだ。
そして、待ってましたとばかりにシャランラが腕を大きく振り始める。
「きゃいんっ☆ いっきますの!」
エビルウィッチを尻目に、シャランラがエルフ達へとアピールする。
「……皆々様、シャランラをフォローしてくださいませ~~☆」
わぁっ、と歓声が上がる。その応援を受けて、シャランラの力が更に増してゆく。
「フレンドリーコンボ!」
パンチとヘッドバットが連続で炸裂する!
「か~ら~の~♪」
シャランラがエビルウィッチの両足を掴んで持ち上げると、シャランラは首でしっかりと敵を支えながら跳び上がった。
天地逆転するエビルウィッチの股を大きく開いて、大地目掛けてシャランラは一気に急降下する!
「お~がにっくばすたー!!」
どすん!! と力強く、シャランラとエビルウィッチが大地という名のマットに沈んだ。
激しい衝撃に、そのままマットに倒れ込むエビルウィッチ。かんかんかんかん! とゴングの音が鳴ったような気がした。シャランラはぱっと両手を上げて立ち上がり、勝利のアピールを忘れない。
「さぁ、次ですの☆」
シャランラは残る敵に向き直る。戦意を喪失した残りの敵を同じようにマットに沈めるには、あまり時間がかからなかった。
成功
🔵🔵🔴
ニクロム・チタノ
こんな綺麗な森を燃やすなんて許せないね!
今ならまだ自然を損なはなくてすむね?
エルフのみんな、力を貸して!
アイツ等に見つからない角度から攻めよう!
炎の球を撃とうとしたら無重力にして足場を崩してあげる。
そこを狙って攻めるよ!
無重力状態じゃ満足に迎撃もできないでしょう?
さあ、これより反抗を開始する!
どうかチタノの加護と導きを
「こんな綺麗な森を燃やすなんて許せないね!」
ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)は燃える森を見て憤る。
猟兵達の活躍もあり、延焼の範囲はかなり狭まっている。実行者であるエビルウィッチ達も数をかなり減らしていた。
「今ならまだ自然を損なわなくてすむね?」
ニクロムは焼き討ちから難を逃れたエルフ達を見て、笑ってみせた。
「エルフのみんな、力を貸して!」
「もう、やんなっちゃう!」
「仲間は減っちゃうし、エルフを追ってたら道に迷っちゃうし」
森の中を彷徨うエビルウィッチ達が次々に愚痴をこぼす。作戦は順調とは言えない状態だ。エルフを捕えようと深追いすれば、あっという間に道に迷ってしまうのだ。
「もっと派手に燃やしたぁい! ……えっ?」
そう叫ぶエビルウィッチ達の足元が、突如ぐらついた。
「な、なに!?」
足元、いいや、身体がふわふわする。宙に浮いているような感覚。いいや、実際に足場が崩れ、エビルウィッチ達は宙を浮いていた。
「あ、あれは……」
戸惑うエビルウィッチ達が、草むらにエルフ達の姿を見た。さてはあいつらの仕業……そう考えたエビルウィッチ達はファイアー・ボールを唱え始める。
だが。
「無重力状態じゃ満足に迎撃もできないでしょう?」
森の中から現れたニクロムが告げた。その推測通り、ファイアー・ボールは全く狙いを外し、地面や上空、果ては仲間へとぶつかってしまう。
「さぁ、これより反抗を開始する!」
ニクロムがエビルウィッチ達にそう宣言した。その号令と共に、周囲のエルフ達も武器を構え、魔法を唱え始める。
「ちょ、ちょっと待って……!」
エビルウィッチ達はそう懇願する。だが、例え最小限とはいえ森を焼いた罪は重い。
「どうかチタノの加護と導きを」
その言葉と共に、ニクロムとエルフ達は、残るエビルウィッチ達を残らず駆逐するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『リザ・トレゾア』
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POW : マーベリック・ローズ
自身の装備武器を無数の【様々な毒を持つ薔薇】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : ファントム・バタフライ
【背に大きな蝶翅を持つ姿】に変身し、武器「【スピリットローズ】」の威力増強と、【死を呼ぶ嵐風】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
WIZ : ファクターコア
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「十六夜・巴」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「あら、使えないわね」
リザ・トレゾアは配下の気配が消えたことに対し、冷たく言い放った。
ゆらりと艶めかしい肢体をくねらせながら、ゆっくりと森の中を歩く。
「私の手を煩わせるなんて、本当にいけない子達だわ」
手にした杖を掲げて言うその言葉は、死んでいったエビルウィッチ達に向けたものか、あるいは現れた猟兵達へ向けたものなのか。
「まぁいいわ。すべて消してあげる。聖なる木を残して跡形もなく、ね」
そうして浮かべた笑みは艶やかで、そして、妖しかった。
馬県・義透
さて、この先はエルフを巻き込むわけにもいきませんのでねー。
早業で、結界術施して区域限定しまして。
人格交代
『疾き者』→『不動なる者』
一人称:わし
質実剛健で古風な盾&まとめ役武士
武器:黒曜山(剣形態)
それで、わしか。まあよい。
嗜虐的ならば、花びらの毒に苦しむふりをしよう。
大の男が、強者がじわじわと弱るさまを見るのは、それこそお気に召すだろうて。
花びらを散らすように、指定UC付きの剣をふり…。
相手のUC、手元に武器がない。つまり、斬撃を防ぐ手だてがない。
まあ、その斬撃は見えんし、未来の相手がいる位置にあるのだがな。
本当は毒耐性で耐えておったぞ?痛みは激痛耐性で、であるが。
ニクロム・チタノ
様々な薔薇の花弁が!
これは猛毒だね?
でもチタノの加護はこんなことじゃ破れない!
護りの蒼焔で燃やしてあげる!
護りの蒼焔は森を燃やさずボク達を護ってくれる。
みんな反抗だ、今こそ侵略者を追い払うよ!
この近さはボクの距離だこの森から出て行ってもらうよ!
妖艶なる魔女、リザ・トレゾアが髑髏の杖を猟兵達に向けた。
「たっぷり苦しみなさい」
嗜虐的な笑みを浮かべると、先端の髑髏がぶわっと膨らみ、花弁となって舞い散った。
「様々な薔薇の花弁が!」
ニクロムが叫ぶ。戦場一帯を覆わんとするほどに舞い踊る薔薇の花弁は、色彩豊かで美しい。だが。
「うぐぅっ……」
義透が膝をつき、うずくまった。顔面蒼白、身体を支える手が震えている。
「これは……猛毒だね!?」
ニクロムはそれに気付き、口元を覆う。
「うふふ、あはは……気付いても遅いわ」
リザが笑う。手にしていた杖は全て花弁に形を変えて、猟兵達に襲い掛かっていた。
この区域外を護る障壁を義透がいち早く作り上げていたが、花弁と毒は領域内に留まり、毒の強さを増してしまった。エルフ達を護る技が裏目に出た形であろう。
「こんな狭い中で、毒が回るのも早いんじゃなあい?」
リザが義透に歩み寄る。障壁を作り上げた存在が死ねば、この花弁はさらに森中に広がってゆくはずだ。早かれ遅かれ、この森は死ぬのだと、リザは勝ち誇る。
だが。
「チタノの加護は、こんなことじゃ破れない!」
ニクロムの言葉と共に、突如蒼焔が噴きあがった。
「護りの蒼焔で燃やしてあげる!」
「……なに!?」
渦巻く風に蒼い焔が乗り、薔薇の花弁を焼いてゆく。花弁から放たれる毒も、花弁自身の毒も、全て蒼焔に浄化されて戦場内の空気を清らかなものへと変える。
「護りの蒼焔は森を燃やさずボク達を護ってくれる」
ニクロムがそう告げ、蒼焔を纏いながらリザへと歩みゆく。
「くっ、ならこの障壁を破って……!」
全てを燃やされる前に拡散させる。リザは燃えずに残った花弁を義透へと向け、毒の濃度をさらに高める。
「大の男が、強者がじわじわと弱るさまを見るのは、お気に召したかの」
「……えっ!?」
義透を埋め尽くした花弁の間から、漆黒の剣がリザへと突き出された。
「そ、そんな!?」
突然の一撃に、リザの肌から鮮血が迸る。
「手元に武器がなくば、防ぐ手立てがなかろう。まあ、その斬撃は見えんし、未来の相手がいる位置にあるのだがな」
花弁を散らして立ち上がる義透。彼は姿こそ義透のままであったが、その人格は今まで対峙していた義透のものとはまったく違っていた。
武人のような気質の『不動なる者』。義透は結界を形成した直後、人格を変え、毒を受けたふりをして、そしてリザを油断させていたのだ。
「さっきまでの毒は……!」
「耐えておったぞ?」
義透はさらりとそう返す。その表情に、リザは屈辱の表情で歯噛みする。
「さぁ、みんな反抗だ、今こそ侵略者を追い払うよ!」
ニクロムが周囲のエルフ達を鼓舞する。エルフ達は立ち上げり、それぞれ魔法を唱えて攻撃を始める。
「そ、そんな!!」
攻撃を受け続ける隙に、ニクロムが一気にリザへと肉薄する。
「この近さはボクの距離だ。この森から出て行ってもらうよ!」
反抗の妖刀を構え、ニクロムは刃を振り抜いた。
「いやあああっ!!」
リザの身体にもう一筋。新たな傷が刻まれるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
シャラク・エスペラント
自分の欲望のためエルフの皆々様を不幸に…叩きのめして
その上でお友だちになりますのっ♪
お空を飛んでしまわれたら
シャランラの手は届きませぬゆえ
先手必勝です、わんっ☆
ダッシュ&ジャンプで空中戦をしかけますの
魔法はオーラ防御と激痛耐性と気合いで耐えます
お友だちのエミリさまとクレアさまには木々に隠れて援護射撃をお願いしますの
御二人が危険な時は庇います
勝負どころでは覚醒を
(全身から蒸気
体温が数倍に上がり
力と速度が増す代わりに
思うように動けない為
手足を振り回すのみ
数分で動けなくなる)
ふれんどり~コンボからお~がにっくバスターで
…リザさまとお友だちになれたら最高ですが…
御二人とは抱き合って無事を喜びませう♪
シャラク、またの名をシャランラはリザ・トレゾアの様子に憤りを抱いていた。
「自分の欲望のためエルフの皆々様を不幸に……」
森を燃やし、聖なる木を奪う。そればかりかエルフ達を殺そうとするなど……そのどれもが許しがたい行為である。
「叩きのめして……その上でお友だちになりますのっ♪」
そう笑うシャランラ。その言葉には、確かにリザに対する憤りを抱いて……いた?
「お空を飛んでしまわれたら、シャランラの手は届きませぬゆえ……」
リザの行動に注意を払いながら、シャランラは身構える。
「先手必勝です、わんっ☆」
そして大地を一気に踏みしめて、リザへと駆ける。
「甘いわ!」
リザが髑髏の杖を薔薇の花弁へと変え、迫るシャランラを阻む壁のように敷き詰める。
「エミリさまとクレアさま! 援護射撃をお願いしますの!」
「任せて!」
シャランラの呼びかけに応じ、木々の間から二人のエルフが顔を出す。
毒を帯びた薔薇の花弁を散らすべく、エルフ達が魔法を放つ。そして守りが崩れたところに、シャランラが爆発的な勢いで花弁の壁を突っ切る。
「……ひぃっ!?」
リザが悲鳴を上げる。花弁を突っ切って現れたシャランラの全身から、激しい蒸気が噴きあがっていたからだ。
これが、シャランラの勝負どころで発生する『覚醒』である。
体温が数倍に跳ね上がり、力と速度がグンと増す。だが、思うように身体が動かせなくなるため、本当に力業でしか戦うことが出来なくなる、が。
「本当のお友だちはガチンコでぶつかり合うもの!」
そう、それで十分なのだ。
親指を握り締めた拳が、ものすごい勢いでリザへと放たれる。
「ぎゃふぅっ!!?」
その手は愛らしい猫の手を自称しているが、もはやこれは虎である。
「リザ様、お友達になれたら、最高ですわね♪」
ボコボコにされたリザに、シャランラが最後のヘッドバットをお見舞いする。
ごぃん!! と、鈍い音が響いた。
「あ、ふぁっ……」
頭に大きなたんこぶを作り、リザはふらふらとその場から退くのであった。
成功
🔵🔵🔴
ジーク・エヴァン
奴がこの襲撃を指示したオブリビオンか
これ以上、エルフ達の故郷を蹂躙させない
奴を絶対にここで止める!
奴の杖が花弁に!?
嫌な予感がする…!
結界術を多重詠唱し俺やエルフ達、猟兵達に施して皆を守ろう
ここで戦えば森にも被害が出る
エルフ達に案内をお願いし、奴の攻撃を結界とオーラ防御と盾受けで凌ぎながら広いところに誘導しよう
ああいうタイプはどこまでもこっちを追い詰めに追ってくるからな
広い場所に来たな
ここなら周りを気にせず全力を出せる
【滅竜戦装】を発動し、奴の高速飛行に対抗する!
怪力でグラムを振るい、呪詛と生命力吸収を込めた攻撃で奴を追い詰める!
喰らいつけ、グラム!
(黒炎を纏う魔剣が獣のように不気味に吼える)
「ふぅー……ふぅー……ふざけるんじゃ、ないわよ……!!」
リザ・トレゾアは猟兵達の攻撃を受け、顔を歪ませた。嗜虐的な性格故に、自身がコケにされるのは我慢ならない様子であった。
「奴がこの襲撃を指示したオブリビオンか」
そんなリザを見て、ジークは呼吸を整える。
「これ以上、エルフ達の故郷を蹂躙させない。奴を絶対にここで止める!」
そう意気込み、竜眼の盾を構えるのであった。
「許さないわ……今度こそ!!」
リザの杖がばさりと崩れ、それがどこからか吹く風に乗って空を舞った。
「……まずい!」
ぞわりと背筋が凍るような感覚を覚えたジークは、咄嗟に周囲のエルフ達へと結界を張り巡らせた。
「……毒か!」
薔薇の花弁が、周囲に毒を撒き散らした。花そのものに含まれる毒だけではなく、花弁から香る匂いすら、毒であるようだ。
だが、結界術が功を奏し、毒はエルフ達へは届かない。それをを確認すると、ジークは対毒マスクを被り盾を構えた。自身にも結界を施し、花弁による攻撃を受け流しながら考えを巡らせる。
(「ああいうタイプは……!」)
花弁の攻撃を受け止めたジークは、盾を持ち上げて背を向け、一気に走り出した。
「! 待ちなさい!」
リザが追う。いくら結界を施したとはいえ、直接的な花弁の攻撃で毒を与えることは出来るはずだ。
「そう、ああいうタイプはどこまでもこっちを追い詰めに追ってくるからな」
ジークは背後に気配を感じながら、森の中を駆け抜けた。
「さて、ここなら周りを気にせず全力を出せる」
ジークとリザは、森の中にぽっかりと空いた草原で対峙していた。
森の中では被害が出てしまう。それを避けるため、あえてジークはリザから逃げていたのだ。
だが、リザもくすりと笑う。
「奇遇ね、私もなのよ」
ジークを追っていた花弁が、風に巻き上げられて高く舞い上がる。毒属性を含んだ竜巻が、大きなうねりを上げて、ジークへと放たれた。
ジークは怯まず、魔剣グラムを抜いて呪文を紡ぐ。
「来たれ。怒りを剣に、決意を鎧に、希望を盾とし、我は滅竜の英雄とならん……!」
剣を天に掲げ、叫ぶ。
「人剣一体! ジークフリートッ!」
その叫びと共に、ジークの姿が大きく変わってゆく。
漆黒の鎧、白銀の長髪。そして輝く金色の瞳。背に黒竜の翼をたたえたその姿。
それこそが、滅竜騎士である。
変身を果たしたジークは翼を広げ、竜巻の中へと突っ込んだ。激しく逆巻く風を強引に突き進む。
「……!!」
竜巻を突き抜けて、一気にリザへと肉薄したジークが魔剣グラムを突き付けて叫ぶ。
「喰らいつけ、グラム!」
その言葉に応じ、剣から黒炎が噴きあがる。そして、まるで獣のような激しい咆哮を上げて、リザへと突き立てられた!
「うぅうっ!!!?」
炎がリザの身体を焼き焦がす。その一撃はリザの命を削るのには、十分すぎる程のエネルギーであった。
成功
🔵🔵🔴
サンディ・ノックス
ボスを見て(悪趣味だね)と思う
ため息をついて、指を鳴らしUC招集・赤夜を発動
見えないもうひとりの俺を敵の背後に回らせて両腕をそれぞれ掴み動けないようにしたら黒剣を持って歩み寄り、斬る
無表情で斬る
悲鳴をあげても俺は無言
もうひとりの俺が「こういうの好きなんでしょ?」と囁くだけ
毒を撒かれて体が毒に焼かれても表情は変えない
体の持つ耐性だけじゃ耐えきれなくても
こいつにくれてやる感情なんてないから
同業者のおかげで森の被害はあまり大きくならずに済んだだけ
居なかったら起きたことを考えると敵の罪は重い
たっぷり嬲られているのは自分達がやろうとしたことを返されているって気付かないだろうけど
俺の自己満足だからいいよね
火土金水・明
「まったく、エルフさん達の大切な森を燃やそうとする存在は後を絶たないですね。」(エルフさん達とタイミングに合わせて攻撃します。)
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【コキュートス・ブリザード】で、『リザ・トレゾア』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。
「まったく、エルフさん達の大切な森を燃やそうとする存在は後を絶たないですね」
火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)はリザ・トレゾアを見て溜息をつく。
チーフメイド・アレキサンドライトが倒れた今でさえ、猟書家達の侵略は続いている。それほどまでに聖なる木が重要なのか。だが、それよりも。
「うふふ……っ、私をここまで追い詰めるなんて……! いいわ、その分、たっぷり、たっぷりたっぷり、た~っぷり! いたぶってあげる!!」
そういきり立つリザを眺め、サンディは溜息をついた。
(「悪趣味だね」)
そう心の中で呟いて、サンディは指を鳴らす。
「……!」
現れたのは、見えない魔力で作られたもう一人のサンディであった。
目には映らないが、確かに新たな気配を感じたリザは、警戒をしながら杖を掲げる。
「誰だって近寄らせないわ!!」
そう笑うリザの周囲に、炎を纏った竜巻が噴きあがる。
「このままあなた達ごと森を……っ!!?」
炎の渦を拡げようとした瞬間、リザの腹に鋭い痛みが走る。
「我、求めるは、冷たき力」
それは明の放ったコキュートス・ブリザード。氷の矢が、炎を突き抜けてリザを襲ったのだ。
「エルフさん達、続けてください!」
明はエルフ達に呼びかけながら、再び氷の矢を射る。それに合わせ、エルフ達がそれぞれ魔法をリザへと放つ。
「……好き勝手やらせると思って!?」
リザはお返しとばかりに、炎の竜巻を明へと放つ。明は炎に包まれた、かと思われたが。
「残念、それは残像です」
炎の中にいたはずの明が氷の矢を構え、リザの背後をとる。そして、もう一射、氷の矢を放つ。
「なめないで!!」
リザは自らの杖を振り、風を巻き起こす。風とともに杖の輪郭が崩れ、薔薇の花弁となって吹き荒ぶ。
「これなら誰も近付け……えっ!?」
リザを、背後からがっしりと何かが捕えた。
正面に立つのはサンディ。つまり背後にいるのは、見えないもう一人のサンディ。彼がリザを羽交い絞めにしているのだ。
サンディは毒の薔薇の花弁が舞う中、表情一つ変えずにゆっくりと歩み寄る。
「う、嘘でしょ! わたしの毒が効かないはず……!!」
狼狽えるリザに、サンディはあくまで無言を通し、黒剣を振り上げた。
「……きゃあああっ!!」
リザに深い傷が刻まれる。それでもサンディは無表情のまま、何度も、何度もリザを切り裂いてゆく。
「こういうの好きなんでしょ?」
背後に立つもう一人のサンディが、リザの耳元で囁いた。
「……!」
ぞくりと背筋が凍る。
「や、やめてっ……!!」
そうリザが懇願しても、サンディは剣を振るのをやめない。
こんな奴にくれてやる感情などない。無言を貫くのはそのためだ。毒で身体は蝕まれているが、サンディはその苦痛の色すら表に出しはしない。
森の被害は最小限に抑えられた。それは猟兵達と予知によるものだ。猟兵達が来なかったのなら、この森はどうなっていだろうか、そう考えれば考える程、サンディの剣を握る腕が強く握りしめられる。
「いや、いやぁっ……!」
リザの生命力が失われてゆく。
(「自分達がやろうとしたことを返されているなんて、気付かないだろうけど」)
サンディは黒剣の切っ先をリザへと向ける。
(「俺の自己満足だからいいよね」)
そして、一突き。リザは力なく項垂れ、そして、骸の海へと還っていった。
エルフの森は守られた。
だが、猟書家達の侵略はまだ止まらない。
骸の月を押し返すその時まで、猟兵達は戦い続ける。
大成功
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