羅針盤戦争〜黒きストーム・ブリンガー
●オブリビオン・ストーム
グリードオーシャンが『侵略形態』――大オーシャンボールへと回帰するのは時間の問題であった。
同時に猟兵たちがグリードオーシャンへと至る道筋である『渦潮』にもまた全てのコンキスタドールが迫っていた。
何故、これだけの数のコンキスタドールが生み出されるのか。
それは不可思議でもなんでもない。
「気がついたか、猟兵。これこそが『七の王笏島』の本来の役目よ」
オブリビオン・フォーミュラ、カルロス・グリードは暗黒の竜巻『オブリビオン・ストーム』によってコンキスタドールを生み出していた。
コンキスタドールの数は膨大である。
その膨大なる戦力の多くをこの『七の王笏島』にて担っていた。
「だが気がついたところで遅い。我が生み出す暗黒の竜巻によってコンキスタドールは次から次へと生み出される。此処を抑えられぬ限り、我らコンキスタドールは圧倒的な戦力と時間によって猟兵たちに勝利する」
時間をかければ掛けるほどに『侵略形態』へと回帰する時間は稼がれる。
そこに大量のコンキスタドールが制圧を阻むとなれば、どれだけ異常なる進撃速度であったとしても、コンキスタドールの勝利は揺るがない。
だが、カルロス・グリードは知っている。
どれだけ困難な道であったとしても、猟兵は必ずやってくる。
そして、それらの困難の尽くを踏破する。故に、そこに油断はない。すでにいくつもの本拠地を探し出されている。
「『王笏』に仇為す者よ、砕け散るがいい。お前たちが我の道を阻むのならば、お前たちと同じように我も砕こう。か細い希望など紡げぬように――」
●羅針盤戦争
グリモアベースへと集まってきた猟兵達に頭を下げて出迎えるのは、ナイアルテ・ブーゾヴァ(神月円明・f25860)であった。
「お集まりいただきありがとうございます。今回発見された本拠地は『王笏』、その『七の王笏島』です。言うまでもなくオブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードの分身体が本拠地を守っています」
ナイアルテの言葉通り、カルロス・グリードはオブリビオン・フォーミュラである。
他の七大海嘯を凌ぐ力を持ち、同時に他世界の力をも行使する存在でもある。
「今回、カルロス・グリードが操るのはアポカリプスヘルの世界の力……かの世界におけるオブリビオンの発生の源……黒き竜巻『オブリビオン・ストーム』を繰り出してきます」
アポカリプスヘルにおける『オブリビオン・ストーム』は、あらゆるものをオブリビオン化させる凄まじい力だ。
その力を操ってカルロス・グリードは、コンキスタドールを次々と生み出していたのだ。
だからこそ、猟兵たちを前にしてどれだけ倒してもコンキスタドールは一向に減らなかったのだ。
「この島を制圧すれば、コンキスタドールの戦力補充に大きな痛手を与えることができるでしょう……ですが」
そう、カルロス・グリードがオブリビオン・ストームを手繰るということは、この地が最もコンキスタドールの数の多い激戦地であるということを示していた。
「オブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリード他、無数のコンキスタドールへの対処が同時に必要とされる戦いです」
無数に溢れるコンキスタドールを打倒しながら、カルロス・グリードへと攻撃を届かせなければならない。
さらに悪いことにカルロス・グリードは常に猟兵たちに先制してくる。
敵の先制攻撃を凌ぎ、集団戦をかいくぐり、カルロス・グリードを打倒する。
言葉にすれば、それは容易く思えることもかもしれない。
「……確かに危険極まりない戦いになることは必至……ですが、それでもやらねばなりません。どのみち、この戦争に打ち勝つにはカルロス・グリード、七大海嘯『王笏』の本拠地全てを制圧しなければならないのです」
ならばこそ、恐れを為すことは許されない。
絶望的な状況に猟兵たちを送り出すことになる。それがわかっていてもなお、ナイアルテは頭を下げた。
これまで見てきた猟兵達の戦い。
それがあればこそ、信じて送り出せるというように、言葉少なに彼らの無事と勝利を祈るのだった――。
海鶴
マスターの海鶴です。
※これは1章構成の『羅針盤戦争』の戦争シナリオとなります。
島中に『オブリビオン・ストーム』が発生し、次々とコンキスタドールを出現させている『七の王笏島』にてカルロス・グリードとの決戦を行います。
無数に湧き上がり続けるコンキスタドールの集団を対処し、カルロス・グリードの放つ先制ユーベルコードを凌ぎ、攻撃を届かせましょう。
※このシナリオには特別なプレイングボーナスがあります。これに基づく行動をすると有利になります。
プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードと、周囲に発生するコンキスタドール(集団敵)に対処する。
それでは、羅針盤戦争を戦い抜く皆さんの物語の一片となれますよう、いっぱいがんばります!
第1章 ボス戦
『七大海嘯『七の王笏』カルロス・グリード』
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POW : ティフォン・コンデンサシオン
自身の【制御下にあるオブリビオン・ストーム1つ】を代償に、【凝縮されたオブリビオン・ストーム】を籠めた一撃を放つ。自分にとって制御下にあるオブリビオン・ストーム1つを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD : ヴェルダデラ・トルメンタ
【オブリビオン・ストーム】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ : プラン・デストルクシオン
【「『王笏』に仇為す者よ、砕け散れ」】という願いを【島内のコンキスタドール達】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
イラスト:hoi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メイスン・ドットハック
【WIZ】【絆】
ここでオブリビオン・ストームの力を使ってくるとはのー
じゃけど、烏合の衆など僕等には無意味じゃぞー?
キャバリアKIYOMORIをオブリビオンマシン形態清盛に変形させて搭乗
願いを叶えさせる為のコンキスタドール達を減らす為に、速攻で肩の誘導ミサイルと榴弾を発射し、集団になっている箇所を爆撃
ジェットパックで加速して、レーザークローで引き裂きながら、防御策はエィミーに任せる
先制後、エィミーの後方に退避
一面に海が満ちたらUC「23の雷雲の無限竜を制し者の権能」を発動させ、雷雲から無尽蔵の落雷で敵を感電攻撃
海で身動きが取れず、電撃も良く効く。味わっていくといいのー
最後はブレス放射装置で砲雷
エィミー・ロストリンク
【WIZ】【絆】
あれがオブリビオン・ストームなんだねー
そんな願いは叶えさせないよー! わたし達がいる限り!
キャバリア・アカハガネに搭乗して参戦
両腕のガトリングキャノンを斉射しながら、願いを叶えるコンキスタドールを攻撃して減らす
アカハガネが砕ける覚悟もして、メイスンの清盛にはラクチェの要石の鉄水をコーディングさせて破壊を回避させる防御策を講じる
先制後は、破壊手前であろうアカハガネを出て、UC[財宝の呪いを舞い踊る姫君」を発動させて、敵全員を巻き込むようにメガリス呪詛とセイレーンの海を出現させる
全員の動きを拘束し、メイスンの雷撃から逃げられないようにしながら、オルトロスの射撃を敢行
逃がさないよー!
その黒き竜巻は世界を一つ滅ぼした元凶である。
アポカリプスヘル。
黒き竜巻オブリビオン・ストームによって荒廃した世界。その世界の力を宿すオブリビオン・フォーミュラ『カルロス・グリード』は嗤った。
あらゆるもの、有機物、無機物問わずにオブリビオンへと変化させる黒き竜巻の力は凄まじいの一言であった。
猟兵の進撃速度が凄まじい速度であるというのならば、コンキスタドールの強みは数であった。
圧倒的な数を生み出すオブリビオン・ストームは謂わば、コンキスタドールの戦力の要。猟兵たちがグリードオーシャンに至るための『渦潮』を破壊するための要でもあったのだ。
この『七の王笏島』こそが、コンキスタドールの戦力の大半を担う拠点でもある。
「来るか、猟兵。だが、覚悟せよ。たかが物量と侮るな」
我がユーベルコードの輝きを見よと、カルロス・グリードは『王笏に仇為す者よ、砕け散れ』という願いたった一つで猟兵たちを駆逐せんとする。
それはこの物量で勝る『七の王笏島』においては絶対的なユーベルコードであった。
「ここでオブリビオン・ストームの力を使ってくるとはのー」
メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)とエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)は青と赤のキャバリアを駆って、戦場を走る。
「あれがオブリビオン・ストームなんだねー。けど、そんな願いは叶えさせないよー! わたし達が居る限り!」
エィミーのキャバリア、アカハガネが両腕のガトリングキャノンを斉射しながら、群がるコンキスタドールたちを打ち払う。
その戦い方は吶喊と呼ぶにふさわしいものであった。
コンキスタドールたちもただでやられるわけではない。
「じゃけど、烏合の衆など僕等には無意味じゃ~?」
メイスンのキャバリア、清盛の肩部から誘導ミサイルと榴弾が発射し、コンキスタドールの集団を爆撃していく。
ジェットパックで加速し、レーザークローで大型のコンキスタドールを引き裂くも、その機体に組み付くコンキスタドール。
しかし、清盛の装甲が歪むことはなかった。
「おねーちゃんはわたしがまもるんだからー!」
エィミーのメガリス、ラクチェの要石が鉄水となって清盛の装甲尾コーティングしているのだ。その代わり、エィミーの駆るアカハガネの防御は疎かになる。
装甲が砕けていく。
けれど、構わない。
この場において数とは即ち、力である。一体でも多くのコンキスタドールを減らし、カルロス・グリードのユーベルコードの力を削がねばならない。
故に自身のキャバリアがカルロス・グリードのユーベルコードに寄って軋み、装甲が砕け始めても尚、エィミーは止まらなかった。
メイスンの制止の言葉があったとて、彼女は止まらなかっただろう。
その瞳に輝くのはユーベルコードの輝きと、姉への信頼であった。
「メガリスに認められていないとこの海は超えられないよー!」
絆律鍵ロスト・リンクにより、解錠されるは、財宝の呪いの海を舞い踊る姫君(オーシャン・オブ・メガリス)の力。
メガリスの呪詛が満ちたセイレーンの海が『七の王笏島』を包み込んでいく。
コンキスタドールとはメガリスに触れてユーベルコードに目覚めることなく死んだ者の末路である。
故にメガリスに適応しないコンキスタドールは全てセイレーンの海へと沈むのだ。
「アカハガネ、ありがとね!」
アカハガネは砕けながらも残ったフレームでエィミーを掌に載せ高く掲げる。その輝くユーベルコードの力を示すようにガトリングガンの斉射を行い、コンキスタドールたちをさらなるセイレーンの深淵へと叩き込むのだ。
「エィミー、後は任せておくのじゃー!」
メイスンは清盛と共に掛ける。
一瞬の後に輝くはユーベルコードの輝き。
「所謂ダブルドラゴンという奴じゃのー」
雷雲の海が現出し、現れるは23の雷雲の無限竜を制し者の権能(インフィニティドラゴン・ワーム)である。
帝竜ワーム培養体と分身体が雷雲の海、そしてセイレーンの海の中に蠢く。
確かに其処に在ると認識させられても、その姿はコンキスタドールたちの視界に届くことはなかっただろう。
「……帝竜の力まで宿すか、猟兵!」
カルロス・グリードはうめいたが、それでもなお彼のユーベルコードの優位性は消えない。
けれど、知るがいい。
この海と雷雲の間に在りて身動きが出来るものはいないのだと。
「この呪詛の海で身動きが取れず、雷撃も良く効く。味わっていくといいのー!」
ワームがカルロス・グリードに絡みつき、生み出される砲雷のブレスが清盛から放たれる。
地上に在りて放たれる砲雷の一撃はカルロス・グリードのユーベルコードの輝きごと、彼の身を穿ち、雷雲と呪詛の海にあって威力の増した一撃が青と赤のキャバリアから放たれ、その身を散々に穿つのだった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月夜・玲
ええー…いやその格好は無いわ
ファッションショーにしても無いわー…
いや、うん…
まあでもとりあえず、1枚写真撮っても良い?
●
《RE》Incarnationを抜刀
EX:I.S.T[BK0001]に騎乗してカルロスの射程に入らないよう距離を取りながらバイク上からコンキスタドールを攻撃
轢き逃げアタックや斬撃で攻撃し、数を減らしながら速度で振り切る
振り切ったら隙を見て突撃!
すると見せかけて接近し敵の攻撃予兆を確認と同時にUターン!
誰がまともに射程になんて入るかよーだ
やりすごしたら【高速演算】起動
敵の射程外から『衝撃波』で攻撃
『2回攻撃』で追撃
ところでさー…それどこで買ったの?
いやていうかそのペイント何…?
『七の王笏島』はコンキスタドールで満ち溢れていた。
視界のどこを見てもコンキスタドールであり、埋め尽くすような数は正しく、この島がコンキスタドールの戦力を支える屋台骨であることを知らしめる。
同時にそれは、この島の防備が最も分厚いことをも示していた。
呪詛の海と雷撃が『七の王笏』カルロス・グリードの身を撃つ。
それは視界を明滅させるほどの凄まじい光景であったが、月夜・玲(頂の探究者・f01605)は、わずかに『七の王笏』たるカルロス・グリードの姿を見て息を呑んだ。
良い意味で、ではない。
トゲのついたシルエット。黒い革ジャン。いくつもの鋲。シルバーにブレスレット。正直に言おう。
「ええー……いやその格好は無いわ。ファッションショーにしても無いわー……」
玲にとって前衛的なファッションやサブカル文化というのは愛すべきものであったことだろうが、それを差し引いてもカルロス・グリードのセンスはなかった。無い。無しよりの無しである。
どこの世紀末覇者だという言外に言わしめるような玲の瞳は、あれでもう少しメイクを劇画調にしたのなら見られたのに、とはあえて言わなかった。
「いや、うん……まあでもとりあえず、一枚写真撮っても良い?」
「良いわけあるか、不敬者め!」
迸るユーベルコードの力は黒き竜巻、オブリビオン・ストームを巨大化させ、生み出したコンキスタドール諸共玲へと迫る。
だが、玲は一瞬で模造神器補助用に開発された特殊バイクを駆り、踵を帰すように180度のアクセルターンによって周囲のコンキスタドールを轢き倒しながら、オブリビオン・ストームの射程圏外まで爆走する。
コンキスタドールが邪魔しようにも、特殊バイクの速度である。
猟兵とバイクは急には止まれぬのだ。むしろ、止まる気なんて皆無である。まるで当たり前のように玲は模造神器を振るいながらバイクでもってコンキスタドールを次々と轢き倒し、なぎ倒していく。
もう気分は海賊無双的なやつである。
アウトだろうか。
「セーフセーフ。誰がまともに射程になんて入るかよーだ」
やーい、お前のユーベルコード射程外ー。
そんな雰囲気と共に彼女の背後に迫るオブリビオン・ストームを躱し、駆け抜ける特殊バイク。
「貴様――!」
カルロス・グリードは怒り心頭である。
それもそうだろう。わかる。オブリビオン・ストームをどれだけ巨大化させようとも、無差別に連続して放つのだとしても、竜巻である以上、玲の駆るバイクに追いつくことは出来ない。
そして、同時にそれは決定的な隙を産む。
三つの竜巻の合間。それを見出した玲の瞳がユーベルコードに輝く。
「I.S.T起動。サポートモード、敵行動予測開始」
高速演算(コウソクエンザン)によって可能となるのは、それだけではない。攻撃の隙間、そして己が振るう模造神器の力の増幅。
玲が持つ模造神器の刀身がユーベルコードに輝く。
「この距離なら――狙い撃てるよね。確実にさ」
振るった斬撃が十字となってオブリビオン・ストームの間隙を縫うようにしてカルロス・グリードへと迫る。
それは彼にとって思いもかけない攻撃であったことだろう。
こちらの射程外からの攻撃。
さらにはオブリビオン・ストームによる相殺も狙えぬほどの精密な攻撃。青き十字の斬撃をカルロス・グリードは防御する暇もなく、その身に受けるしかなかったのだ。
「ところでさー……それどこで買ったの? いやていうかそのペイント何……?」
ちょっと参考までに、と玲は呟いたが、その言葉はきっとカルロス・グリードには届いていなかった。
放った十字の斬撃がカルロス・グリードの身に傷を刻み、膨大なエネルギーと共に弾ける。
「……いや、しないけど。あんなメイク。けどやっぱさー、気になるじゃん!」
何を思ってあのペイントをしたのか。
色々根掘り葉掘り聴きたい。もしかして、カルロス・グリードさん、彼女で服装の趣味変わるタイプのお人? とか。
けれど、その問いかけは届くこと無く、再びコンキスタドールで戦場は埋め尽くされるのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
播州・クロリア
(肩幅ほどに足を開き、深く息を吐きながら全身の力を抜いた後{霹靂の旋律}で『ダンス』を始める)
これだけいるのだから有効活用しましょう
({霹靂の旋律}で生み出した雷を纏った『衝撃波』で敵集団を『属性攻撃』と『貫通攻撃』で一掃しながら、倒した敵を『怪力』で持ち上げて他の敵へぶつける)
数は力ですが上手く扱えないと自信を滅ぼす牙になりえます
(カルロスの攻撃に対して『念動力』で倒した敵集団を操作し防護壁にして威力を削いだ後『オーラ防御』で防御する)
こちらの準備ができました
ではいきます
(UC【蠱の翅】で雷のオーラを纏いながらカルロスへ体当たりをする)
七大海嘯『王笏』、その本拠地は八つ在ると言われている。
それらの全てを制圧しなければ猟兵たちは羅針盤戦争に勝利することはできない。また、同時に『侵略形態』へと世界を回帰させても猟兵たちに勝利はない。
この戦いの後に如何なる障害が生まれ、そしてグリードオーシャンという世界に、どのような影響を与えるのかは未だわからない。
故に猟兵達は己の為すべきことを為すのだ。
例え、目の前に広がる光景全てが有機物、無機物問わずにコンキスタドールへと変えてしまう黒き竜巻『オブリビオン・ストーム』であったのだとしても。
「ふぅ……――」
長く、深く息を吐きだす。
播州・クロリア(リアを充足せし者・f23522)はバイオモンスターである体躯をもって、息を吐き出す。
全身の力は程よく抜かれ、肩幅に開いた足は緩やかにリズムを刻む。
けれど、彼女の身体が刻むのはまたたく間に広がる雷光と心を怯ませる轟音を表現した刹那と畏怖のリズムであった。
「これほどの数のコンキスタドールを前にして怯まぬか、猟兵」
七大海嘯『王笏』、その『七の王笏』たるカルロス・グリードが体に刻まれた十字の傷跡を抑えながら、島に蔓延るオブリビオン・ストームの一つを消滅させ……いや、凝縮させた。
その凶々しい輝きを放つ拳を前にしてクロリアは己に襲い来るコンキスタドールの群れを霹靂の旋律に乗って、雷を纏った衝撃波で一掃する。
放たれる蹴り技は彼女独特の旋律に載せたものであった。
「数は力ですがうまく扱えないと自身を滅ぼす牙になりえます」
クロリアにとって数とは確かに力であった。
圧倒的なコンキスタドールの数を前にすれば、それもうなずけることだろう。
だが、彼女はそれこそがカルロス・グリードを打倒する術にも成り得ることを示した。
衝撃波によって倒れたコンキスタドールを念動力で防護壁のように盾へと変じる。
「ほう、コンキスタドールを壁にするか――だが!」
放たれるオブリビオン・ストームを凝縮した拳の一撃がコンキスタドールの防壁を突き破ってクロリアに迫る。
だが、さらに張り巡らしたオーラのちからでもってクロリアは対抗するのだ。
迸るユーベルコードの輝き。
互いの力と力がぶつかり、奔流となって周囲に吹き荒れる。
それは正しく嵐のような光景であったことだろう。
クロリアの張り巡らせたオーラの力もひび割れ砕かれていく。
それほどまでにオブリビオン・ストームの凝縮した力は凄まじかったのだ。
「虫ですからね。飛べますよ。準備は必要ですが」
彼女はずっとリズムを刻んでいた。
自身のダンスによって蓄えられた旋律のオーラが、その蠱の翅(コノハネ)へと蓄えられ、振り下ろしたカルロス・グリードの拳へと飛び込んでいく。
一瞬で彼我の距離を詰めるクロリアを前にカルロス・グリードは目を剥いた。
己のオブリビオン・ストームが凝縮された拳を前に怯むこと無く向かってきたこと、そして、己に向けられた旋律のオーラの強大さ。それらは彼にとって計算違いであったことだろう。
「まさに、霹靂……! これほどの力を蓄える時間がどこに……!」
カルロス・グリードをして、放たれたクロリアの放つ雷のオーラは溜め込む時間すらなかったように思えただろう。
「ずっとリズムを刻んでいましたから――だから、貴方に打ち勝てるのです」
一つの弾丸のようにクロリアはカルロス・グリードへと体当たりをぶつけ、そしてその雷の力を解き放ち、再びカルロス・グリードを雷撃に寄って打ちのめすのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
クネウス・ウィギンシティ
※アドリブ&絡み歓迎
「此処が生産拠点でしたか」
【WIZ】
●コンキスタドール&UC対策
「発進します」
キャバリアに乗って出撃。
コンキスタドールに対しては【スナイパー】として両腕の火器の【弾幕】で先頭の敵の脚を狙いカルロスの相手をする時間を稼ぐ狙いです。
「数が幾ら居ようと」
後は、カルロスのWIZ UCで「者よ、砕け散れ」と願われたので脳と胴体のみを避けて受けます。自分のサイボーグとして機械化した肉体(主に四肢)が砕け散るでしょう。
「流石に痛いですね」
●UC
「CODE:THE CREATOR」
自力での操縦に難儀するのでUCでキャバリアに人間以上の知性と生命を与えます。後の交戦は自動【操縦】に任せます。
鋼鉄の巨人『アルゲス』が『七の王笏島』を埋め尽くさんばかりに展開されるコンキスタドールの群れの中を疾駆する。
どれだけ叩いても叩いても、溢れるようにコンキスタドールが出現する。
湧き水のように、際限なく生み出されていくのは島中に点在する黒き竜巻『オブリビオン・ストーム』の為せる業であった。
有機物、無機物を問わずコンキスタドールへと変えるオブリビオン・ストームこそが、このグリードオーシャンにおける羅針盤戦争、コンキスタドールの戦力の源でもあったのだ。
「此処が生産拠点でしたか」
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)はキャバリアである『アルゲス』のコクピット野中で機体を操縦し、両腕に備えられた火器の弾幕でコンキスタドールたちを打倒していく。
オブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードを打倒しなければ、この戦争は終わらない。
それは言うまでもない。
けれど、それ以上にこの島にて生み出されるコンキスタドールの供給を止めることができれば戦いの趨勢は一気に猟兵に傾くだろう。
「数が幾ら異様と」
クネウスは火器の弾丸を放ちながら、カルロス・グリードへと迫る。
けれど、これまで先行した猟兵達が時間を稼いでくれていたとしても、そのユーベルコードの先制には間に合わない。
「『王笏』に仇為す者よ、砕け散れ――!」
その輝きは滅びの光であった。
カルロス・グリードの放つユーベルコード。先制にして絶対なる力。
その力を前に、クネウスの四肢が砕け散る。
キャバリアのコクピットに居たことが幸いした。彼が如何にサイボーグであるとは言え、脳と胴を潰されては生存できる確率はなかった。
「流石に痛いですね」
「……ちっ、サイボーグというやつか……ならば、徹底的に叩くまでよ。コンキスタドールよ、数で圧するのだ」
カルロス・グリードは、さらにコンキスタドールをキャバリア『アルゲス』へと差し向ける。
群がるように動きを止めた『アルゲス』。
だが、そのアイセンサーは未だ輝きを喪わず。
そして、そのコクピットに存在する猟兵、クネウスもまた健在であった。
「CODE:THE CREATOR。自らの技術を形(カタチ)にし、魂を吹き込む。技術者(エンジニア)とは元来そういうものです」
四肢を喪ったクネウスに最早キャバリアの操縦はできない。
できないことはないかもしれないが、それでもコンキスタドールに打倒はできまい。故に、彼のユーベルコード、THE CREATOR(クリエイター)によってキャバリア『アルゲス』は人間以上の知性と生命を与える。
その輝きを纏った『アルゲス』のアイセンサーがゆらめき、その5m級機動兵器たる所以を見せつけるように大地を疾駆する。
スラスターをふかせ、装備された銃火器の尽くを扱い、まるで人以上の生命となったかのように、それこそ人機一体となった生物的な動きでコンキスタドールを圧倒していく。
「ばかな……! 確かにやつの体を砕いたはずだ……なのに何故、あのキャバリアは動く!」
カルロス・グリードへと迫るは、コンキスタドールの波を砕くようにして跳躍する『アルゲス』、更迭の巨人の姿であった。
放たれる銃火器の火線がカルロス・グリードを襲い、周囲に爆風を吹き荒れさせる。
その戦火の中、鋼鉄の巨人『アルゲス』が咆哮するようにジェネレーターの音を響かせる。
「これこそが、クリエイター。人以上の生命を生み出すユーベルコード。此処は必ず潰させて頂きます――」
再び灯った『アルゲス』のアイセンサーはユーベルコードの輝き。
クネウスは四肢を喪っても尚、揺りかごとも言える鋼鉄の巨人に、オブリビオン・ストーム渦巻く戦場を蹂躙させるのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
シズホ・トヒソズマ
ならここを落とせば勢いは落ちますね!
マインドテンタクルで複数の人形を◆早業で◆操縦
先制攻撃は3回攻撃を想定
初撃はデザイアキメラの対暴風性全方位◆オーラ防御
二撃目は王劾で召喚した炎獣で周囲全方位を覆い炎獣の身体と◆焼却炎の風でストームに干渉し受け流し防御
三撃目はライアの振動破砕で地面を破壊し即席の穴を形成
入ったらすぐに穴を塞ぎマジェスの剣で地盤を吸収しトンネル掘り
深部へ進みストームの影響を回避
UCでガイオウガの力を使用
髪を大地を溶かす超溶岩流に変え地下から地盤を溶かしていき
敵や残った集団敵を地割れや噴き出した溶岩流で◆範囲攻撃
自分への落石は溶岩で溶かしシュヴェラと◆空中浮遊
敵本体に接近
王劾で斬撃
猟兵の進撃速度は凄まじいの一言であった。
羅針盤戦争が始まって以来、海図における開放された島々の数は言うまでもない。故に、これだけの損害をコンキスタドールに与えて居ても尚、コンキスタドールの数は減らなかった。
だが、遂に猟兵達はたどり着いたのだ。
『七の王笏島』。
この島こそがオブリビオン・ストームによってコンキスタドールを出現させ続けている根源であると。
この島に進む猟兵達は無数に湧き出るコンキスタドールを薙ぎ払いつつ、オブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードにへと攻撃を叩き込んでいた。
それでもなお、カルロス・グリードは健在であることこそが、彼をオブリビオン・フォーミュラたらしめる力であったことだろう。
「この島を制圧させるわけにはいかん……黒き竜巻よ、その力を持って猟兵共を薙ぎ払え!」
カルロス・グリードのユーベルコードが輝く。
巨大化したオブリビオン・ストームが周囲に在るもの全てを巻き込んで猟兵たちに迫る。
「なら、ここを落とせば勢いは落ちますね!」
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)はマインドテンタクルと呼ばれる触手でもって複数の人形を操り、デザイアキメラの持つ暴風への耐性をもったオーラの防御で防ぐ。
だが、その一撃でもってデザイアキメラのオーラはかき消されてしまう。
それはオブリビオン・フォーミュラたるカルロス・グリードが放った凄まじい攻撃の初撃に過ぎないのだとシズホは知る。
彼女が想定していたのは無差別なる3回攻撃。
一度の攻撃で止める必要など、カルロス・グリードにはないのだ。コンキスタドールを巻き込んで消滅させてしまっても、再びコンキスタドールは生み出されるのだから、コントロールする必要など無いのだ。
「やはり、さん回攻撃……! ならば、『王劾』!」
炎獣牙剣『王劾』を掲げ、シズホは炎の獣でもって全方位を覆い、黒き竜巻へと干渉する。
だが、それもまた一瞬で立ち消えてしまう燈火にしかすぎなかった。
けれど、それでもシズホは諦めなかった。
三撃目のオブリビオン・ストームが迫る眼前。
そこに竜人の人形でもって地面を破壊し、即席の穴をうがち、剣で地盤を吸収しながら深部へと進み、オブリビオン・ストームの影響を回避せしめたのだ。
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す!」
シズホのユーベルコードが地中に在りて輝く。
それは彼女がこれまで相対してきたオブリビオンの力を顕現させる。
それはガイオウガと呼ばれるオブリビオンの力。
大地を溶かす超溶岩流に変え、地下から地盤を溶かし、島の地下から噴出する溶岩流でコンキスタドールの尽くを溶かす。
それは天変地異の如き光景であったことだろう。
「……帝竜の力……! どこまで、奴らは力を得ているのだ!」
滅ぼさなければならぬ相手。
オブリビオンの力すらも得て猟兵は、さらなる敵を討つ。溶岩流の中から飛び出したシズホの身体が舞い上がり、手にした炎獣牙剣『王劾』を振るう。
「幻影装身(アームドオブリビオン・ミラージュ)――!」
だが、その力は己の身を削る力である。
シズホは流血に塗れながら、その剣を振るう。
ガイオウガ、嘗て打倒したオブリビオンの力。
その力を持って、凄まじき熱波を放つ斬撃をカルロス・グリードに刻み、シズホは黒き竜巻が渦巻く、コンキスタドールの島を溶岩流で飲み込むのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
霧沢・仁美
こんな力まで使いこなす敵…!でも、負けられない!
コンキスタドールの群れは、サイキック・バスター・ウェーブで【吹き飛ばし】て乗り越えていく。
本格的な対処はこの後。
巨大化したオブリビオンストームは、きっと避けきれない。
だから敢えて飛び込み、巻き上げられる。
ブーツの【推力移動】を駆使してうまく風に乗ってダメージを抑えつつ、カルロスを目掛け【精神攻撃】の光を放つ。これだけじゃあたしを仕留められない、と思わせて、ユーベルコードの攻撃回数を増やすよう仕向ける。
そうすれば、追ってきたコンキスタドールも巻き込まれるはず。
後は竜巻の中心へ抜け出し滞空して凌ぎ。
収まったところで急降下から念動光弾を撃ち込む!
黒き竜巻。
それは『七の王笏島』に渦巻くコンキスタドールを生み出す元凶であった。
オブリビオン・ストームと呼ばれる他世界特有の現象。
アポカリプスヘルにおいて人々の恐怖の象徴であり、オブリビオンを生み出す力の源をオブリビオン・フォーミュラである『王笏』カルロス・グリードは容易く操って見せていた。
しかし、そのカルロス・グリードをも追い詰めるのが猟兵である。
地を埋め尽くさんばかりのコンキスタドールの群れ。
その大地を割るように溶岩流が熱波を生み、猟兵達が刻んだカルロス・グリードの傷跡は浅いとは言い難いものばかりであった。
「やるな……だが、我の力はこんなものではない……! 思い知れ!」
再び放たれる極大なるオブリビオン・ストーム。
それは周囲のコンキスタドールをも巻き込んで、猟兵へと迫るのだ。
「こんな力まで使いこなす敵……! でも、負けられない!」
霧沢・仁美(普通でありたい女子高生・f02862)は島に在りて、その決意をみなぎらせる。
コンキスタドールはオブリビオン・ストームに巻き込まれようとも関係ないというように仁美に襲いかかる。そう、オブリビオン・ストームは際限なく有機物・無機物問わずにオブリビオン化させる力を持っている。
だからこそ、どれだけ巻き込もうがカルロス・グリードにとっては戦力の消耗にすらならない。
「こんな巻き込むような使い方ができる……!」
仁美の体に蓄積されたサイキックエナジーが純粋なる破壊の力へと変換され、波のように、それこそ大波の如き衝撃となってコンキスタドールの群れへと解き放たれる。
その瞳にあったのは、怒りであったのかもしれない。
例え敵であったのだとしても、自身の味方を巻き添えにしてでも敵を打倒しようとするやり方に彼女は義憤を感じたのかも知れない。
奔流の如きサイキックエナジーはコンキスタドールを押し流し、彼女へと迫るオブリビオン・ストームと対峙する。
「避けられない……なら!」
仁美は意を決して飛び込む。
きっと自分はオブリビオンストームを避けられないと悟ったのだ。
故に飛び込む。
ブーツの推力移動を駆使して、うまく風に乗る。
けれど、それでもダメージがないわけではない。オブリビオン・ストームの刃のような突風が仁美の体に傷を生んでいく。
血が溢れ、彼女の体に無数の傷が刻まれていく。
「これだけじゃ、あたしを仕留められない!」
仁美の意志は輝きとなって暗黒の竜巻の中にあって、光を放つのだ。
「ならば、消え失せるがいい、猟兵!」
竜巻が消えても即座に二つのオブリビオンストームが仁美を襲う。
周囲に渦巻く竜巻は、コンキスタドールをも巻き込んでいくが、仁美は諦めていなかった。
どれだけ絶望的な状況であろうとも仁美は諦めない。
その体にユーベルコードの輝きがあるのならば、彼女は諦めることはしない。
無理矢理ひねり出したであろうカルロス・グリードのユーベルコード、オブリビオン・ストーム。
ならばこそ、その瞬間にこそ仁美の勝機があった。
「―――ッ!」
思わず悲鳴が漏れる。
凄まじい風に巻き上げられ、仁美はオブリビオンストームの最中にあった。
ブーツの推力を使って竜巻の中心へと抜け出す。対空し時間を稼ぎ、そして、集中するのだ。
彼女は自分ならばできると自身に強く言い聞かせる。
チャンスは一度だ。オブリビオン・ストームの風が弱まった瞬間、その一瞬に掛ける。
指先にサイキックエナジーが集約されていく。
「そこっ!」
放たれるは念動光弾(キネティック・ショット)の一撃。
急降下する仁美の指先から放たれた極大なる一撃はカルロス・グリードの体を穿つ。
「ぐっ……! あの竜巻の中で無事、だと……!?」
驚愕するカルロス・グリードをよそに仁美は着地し、再び指先を向ける。
「負けられない……! この世界を滅ぼさせてなんかやれない!」
仁美は意志の力をみなぎらせ、指先に集まったサイキックエナジーを解き放ち、再びカルロス・グリードの体を弾丸で持って打ち貫くのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
メフィス・フェイスレス
……割といかしたファッションね(え)
無数に増える敵、つまり餌には事欠かないってわけ
【対策】
この先制攻撃は私には防ぐ術はない
強引だけどデッドマンの特性を活かす方向でいく
あえて攻撃を受け体を「範囲攻撃」により戦場全体に『砕け散らせる』
直後にUC発動、四散する肉片に紛れさせ敵に「飢渇」を寄生させ支配し、寄生されていない他の敵に対して【染】を使用させ、鼠算式に手駒を増やしていきカルロスに嗾けて攻撃させる
その後【醜態】で砕け散った肉体を再構成しながら啖呵を切るわ
体が一度吹き飛ぶ程度で私が死ぬと思った?
生者に対する理屈で捉える事自体が間違いなのよ
死して尚現世に喰らいついてんのが私達(デッドマン)なんだから
サイキックエナジーの弾丸が七大海嘯『王笏』、その『七の王笏』たるカルロス・グリードの体を打ち貫く。
けれど、それでもなおオブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードを打倒するには足りない。
黒き竜巻が渦巻く島にありて、コンキスタドールは有限なる敵ではなく、無限のごとく湧き上がる戦力に他ならなかった。
故に、猟兵達は、この島を制圧しなければならない。
この島を抑えれば、コンキスタドールの供給は止まる。そうすれば、例え羅針盤戦争の趨勢が猟兵に傾くことがなくとも、今後に多大な影響を与えることは言うまでもなかった。
「……ぐっ! 此処まで我を追い詰めるか……コンキスタドール共よ!」
カルロス・グリードは叫んだ。
己に仇を為す者たちの尽くを滅ぼさなければならぬと。
それこそが彼のユーベルコードであった。
相対する猟兵を砕くユーベルコードの輝き。それはこの場にコンキスタドールが満ち溢れているからこそ、為せる絶対優位なる先制攻撃。
それを防ぐ手立てはほぼ無い。
故にメフィス・フェイスレス(継ぎ合わされた者達・f27547)は戦場をひた走った。
真っ直ぐに、矢のようにカルロス・グリードへと迫る。
その視線がかち合う。
「砕け散れ――!」
放たれた光がメフィスの体を砕く。彼女の体は四散するように戦場全体へとあえなく砕け散っていく。
それは壮絶なる光景であった。
猟兵と言えど、尋常ならざるユーベルコードを受けては砕け散る定めと知らしめるようであった。
メフィスという猟兵の存在は散々に砕け散って……その姿の面影すらもなく散らせたのだ。
だが、オブリビオン・フォーミュラよ。
知るがいい。猟兵とは生命の埒外に在る者。
その生命が例え散り散りになったとしても、消えたわけではないということを知らなければならない。
メフィスはデッドマン。
死せる者であり、不死の体現者。
彼女の肉片は『飢渇』を持つ。その肉片が周囲に在ったコンキスタドールたちに寄生し、支配していく。
「ほら、最高に便利で忌々しい躰でしょ?」
染(ソメル)。
染(ソメル)。
染(ソメル)。
戦場に在りしコンキスタドールの尽くをメフィスという『飢渇』で染め上げていく。それこそがデッドマンたるメフィスのユーベルコードである。
コンキスタドールは規制され、次々とメフィスと同じになっていく。
恐ろしく、おぞましく、そして圧倒的なユーベルコード。
その力によってメフィスはコンキスタドールへと寄生していく。それは鼠算式に手駒を増やすということであった。
「我が配下を奪うか……! だが、ならばこそ全て砕けばよかろうが!」
放たれるカルロス・グリードの攻撃を前にメフィスが寄生したコンキスタドールたちは為すすべもなく砕けていく。
だが、それでも数とは力である。
メフィスがけしかけたコンキスタドールたちは数百、数千にも及ぶ。いや、万にまで到達したかもしれない。
「身体が一度吹き飛ぶ程度で私が死ぬと思った?」
そのせせら笑う声が戦場に響き渡った。
デッドマンたるメフィス。
その真骨頂が今まさに、此処に結実する。彼女の身体は再構成されながら、再び元の姿を取り戻していた。
「生者に対する理屈で捉える事自体が間違いなのよ」
そう、デッドマンという存在。猟兵という存在。そして、メフィスという存在をカルロス・グリードの定規で測ることはできない。
「死して尚現世に喰らいついてんのが私達――デッドマンなんだから」
その言葉とともにメフィスはユーベルコードを輝かせる。
再び溢れ、寄生されたコンキスタドールたちがカルロス・グリードを押し流すように、土砂のように押しつぶしていくのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
才堂・紅葉
「あら。アポヘル衣装もよく似合ってるじゃない」
「蒸気王」に搭乗し眼下に見下ろす
「でも、一味足りないわね。血化粧かしら」
錬金科謹製の蒸気ミサイルを発射し、腕部のガトリングで薙ぎ払いつつコンキスタドール共を減らす
防御策は気合だ
推力移動でオブリビオンストームを回避しつつ、奴との最短距離を見出して一転突貫
両腕と分厚い装甲で受け流し、装甲板のオーラ防御で耐えながら奴に一撃を加えてくれよう
「舐めるんじゃないっての!!」
「蒸気王」が大破したら、私が飛び出す
奴の胸のど真ん中に対戦車杭打ち銃“楔”の一撃を狙うのだ
「穿ちなさい、“楔”!!」
命中時に超偽神兵器の欠片の封印を解き、最大励起の威力を叩き込んでやる
寄生されたコンキスタドールを吹き飛ばし、七大海嘯『王笏』の『七の王笏』たるカルロス・グリードは、その姿を再び猟兵達の前へと表した。
その身に刻まれた傷跡は浅くないことは、その満身創痍たる姿からも容易に想像できるだろう。
彼が操る力はアポカリプスヘルにおいて恐怖の象徴たるオブリビオン・ストームの力である。
暗黒の竜巻が再び力を増したように巨大化し、その暴風の如き力を発露させる。
「やはり猟兵……! これほどまでの力をもってしても殲滅できんか。ならば、お前たちを消耗戦に引きずり込む他あるまい」
放つ極大なる暗黒の竜巻が猟兵に迫る。
周囲に在るコンキスタドールたちを巻き込み、無差別に振るわれる風の刃。
それを前にして、才堂・紅葉(お嬢・f08859)はおどけるようにカルロス・グリードへと言葉を投げつけるのだ。
「あら。アポヘル衣装もよく似合ってるじゃない」
彼女は『蒸気王』と呼ばれる魔導蒸気ゴーレムに騎乗し、見下ろす。
カルロス・グリードの姿は確かにアポカリプスヘルにおけるレイダーと呼ばれる者たちに共通されるようなトゲトゲしいフォルムや鋲にまみれていた。
それはもちろん、皮肉であったことだろう。
けれど、紅葉にそんな時間はなかった。溢れるように現出するコンキスタドールの群れを蒸気ミサイルや腕部のガトリングガンで薙ぎ払いながら、蒸気を吹き荒れさせながら、『蒸気王』はオブリビオン・ストーム迫る間隙を縫うように飛ぶ。
「飛ぶか、その巨躯で! だが、そう簡単に抜けられると思うなよ!」
両腕と装甲板のオーラでもってオブリビオンストームの暴風を受け流し、耐えていく。
だが、それでも強大なるオブリビオンストームの力は凄まじい。
装甲がひしゃげる。それだけならばよかったが、『蒸気王』のパワーが負ける。押し負けているのだ。
「くっ……! 保たないか……! でも――」
紅葉は意を決する。
恐れはない。例え暴風の中であろうとも、銃弾の雨が降り注ぐ中であろうとも紅葉は決して怯むことはしなかっただろう。
オブリビオンストームの三つが『蒸気王』へと叩きつけられ、その場にかく座すると同時に紅葉は外へと飛び出す。
「舐めるんじゃないっての!!」
飛び出し、暴風未だ吹き荒れる中を紅葉は飛ぶ。
手にした励起状態の対戦車杭打ち銃『楔』の一撃を見舞うのだ。その一撃は凄まじい速度であった。
身軽になった分、彼女の速度は上がっている。
カルロス・グリードをしても捉えることのできなかった速度で飛びかかる紅葉の振りかぶった一撃は、彼の胸へと過たず放たれる。
「穿ちなさい、“楔”!!」
死中に活あり(ホープアゲンストホープ)。
その言葉ほど、今紅葉に似合う言葉もなかったことだろう。例え次の瞬間に喪われてしまうかも知れぬ生命であったのだとしても、その死地にこそ光明を見出す。
それが紅葉という猟兵の生き様であった。
超偽神兵器のかけらの封印が解かれ、その輝きを増した一撃が最大励起でもって打ち込まれる。
「最期には、まぁ……気合って事よね!!」
轟音が響き渡り、明滅する輝きが周囲を照らす。
それはユーベルコードの輝きであると同時にカルロス・グリードの胸を再び穿つ強烈なる一撃であった。
暗黒の竜巻が渦巻く島に在りて、それは猟兵たちに知らせる活路にして、勝利への道筋となるように煌々と輝くのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
リーヴァルディ・カーライル
…世界を滅ぼす力その物を操るとは、
流石はオブリビオン・フォーミュラね…
過去の戦闘知識から敵の行動を見切り銃撃を乱れ撃ち、
敵UCの軽減を狙いつつ撃破した敵の霊魂を大鎌に降霊して取り込む
…頃合いね。さあ、盛大に砕かれなさい
第六感が敵UCの発動を捉えたら大鎌を怪力任せにカルロスに投げ、
自身は一瞬だけ殺気も闘争心も絶ち残像のように闇に紛れ、
無数の霊魂の存在感を放つ大鎌を囮に攻撃を受け流しUC発動
…ぶっつけ本番だったけど上手くいったみたいね
…我が手に返れ、過去を刻むものよ
"時の逆流"で大鎌を再生しつつ時間を巻き戻し死角から切り込み、
大鎌をなぎ払い時間を切断する事で、
無数の過去の斬撃を放つ時属性攻撃を行う
猟兵の放った一撃は七大海嘯『王笏』、その『七の王笏』たるカルロス・グリードの胸を穿つ。
煌々としたユーベルコードの輝き。
それこそが猟兵達がこの戦いにおいてみた勝利への道筋であったことだろう。だが、それでもオブリビオン・フォーミュラたるカルロス・グリードは倒れない。
強大な存在であり、同時に八つの分身体と本拠地を持つ彼にとって、この身に宿した力は8等分されたものでしかないのかもしれない。
猟兵を侮っていたわけではない。
むしろ警戒していたと言っても過言ではない。
猟兵は凄まじい速度で海図を広げる。
開放した島は十や二十ではきかないだろう。それほどの進撃速度故にカルロス・グリードは、この『七の王笏島』、コンキスタドールを生み出し続ける島を死守せねばならなかった。
「だが、それでもまだ足りない。猟兵は此処で滅ぼす……!」
湧き上がるユーベルコードの力。
『王笏』たる己に仇為す者を砕くユーベルコードの輝きは、この島に蔓延るコンキスタドールの数こそが力の源であった。
だが、その数を撃ち減らす者がいる。
「……世界を滅ぼす力そのものを操るとは、さすがはオブリビオン・フォーミュラね……」
リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は吸血鬼狩りの銃であるマスケット銃の引き金を引きながら、コンキスタドールたちを薙ぎ払う。
打ち込んだ銃弾がコンキスタドールを滅ぼし、その霊魂を大鎌が吸い上げていく。
「我が配下の魂を吸い上げるか……! だが、もう遅い。我がユーベルコードの前に砕け散れ!」
輝くカルロス・グリードのユーベルコード。
それは願いを叶える強烈なるユーベルコードの輝きであった。
己に仇為す者を討ち滅ぼす荒唐無稽なる願い。だが、その賛同者であるコンキスタドールの数が多ければ多いほどに実現が可能となる。
「……頃合いね。さあ、盛大に砕かれなさい」
リーヴァルディは力任せにカルロス・グリードへと大鎌を投げつける。
無数の霊魂を吸い上げた大鎌がカルロス・グリードへと迫る。それは無数の霊魂を吸い上げたがゆえに圧倒的な存在感を放つ大鎌を囮に輝くユーベルコードの力への囮としたのだ。
殺気も闘争心も絶つ。
それは難しいことであったことだろう。だが、全ての気配を断ち切ったリーヴァルディは、その存在感を闇に紛れさせる。
放たれたユーベルコードの輝きは大鎌へと放たれ、砕け散る。
「……ぶっつけ本番だったけど、うまく行ったみたいね」
「だが、お前の武器は破壊された。それでどう戦うつもりだ、猟兵」
カルロス・グリードは笑う。
確かに、一手は凌いだのだろう。だが、続く二手を放てぬわけではない。武器を喪った少女であるリーヴァルディに自身を打倒するだけの力はないと思ったのだろう。
だが、次の瞬間リーヴァルディの手のもとあったのは。
「……我が手に返れ、過去を刻むものよ」
時の逆流。
限定解放・血の教義(リミテッド・ブラッドドグマ)によって時の属性と自然現象である逆流を発動させるユーベルコードによってリーヴァルディの手にあったのは、砕けたはずの大鎌であった。
死角から飛び込むリーヴァルディは駆け抜ける。
「……限定解放。テンカウント。吸血鬼のオドと精霊のマナ。それを今、一つに……!」
放つ斬撃は時間すら切断する。
その斬撃から現れるのは無数の過去の斬撃。
リーヴァルディが放ち続けた斬撃の軌跡が、刻まれた時の彼方から来訪する。それは、カルロス・グリードを四方八方から襲い、その身を無数の斬撃でもって切り刻み、オブリビオン・フォーミュラの分身体の膝を着かせるのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
月白・雪音
…無限に湧き上がる敵性、奥方と通じるものがある戦法です。
貴方がた夫婦は繋がりの強いものと見えますね。
とはいえ現状のあちらと比べ、こちらは対処すべき点が多くあります。
心せねばなりませんね。
怪力、踏み付けにて地面を踏み締めて風圧に耐えつつ、
兵にアイテム『氷柱芯』を巻き付け怪力で振り回し、範囲攻撃にて兵を一掃しながら進む
野生の勘にて竜巻に兵を巻き込みやすいルートを割り出し残像にてカルロスに接近
兵ごとこちらを攻撃しようとするのであればグラップルにて兵を捕らえ、
盾にしつつ前進を
初手の後にはUCを発動、
怪力、グラップルによる接近戦にて掴み捉え、
ストームによって攻撃すれば自身を巻き込みかねない密着距離を保つ
夫婦関係とは如何なるものを差すのか、それはそれぞれの世界にある定義に従うものだとして、隣に立つものは影響を受け合うものであろう。
であるからこそ、『王笏』カルロス・グリードと『桜花』メロディア・グリードの持つ力は似通っているようにも思えたのだろう。
月白・雪音(月輪氷華・f29413)は彼らの中にある何かが通じあうものがあると、そう印象を受けていた。
「……無限に湧き上がる敵性、奥方と通じるものがある戦法です。貴方がた夫婦は繋がりの強いものと見えますね」
雪音は微笑むわけではないけれど、それでもカルロス・グリードとメロディア・グリードに夫婦に通じる何かを見出していた。
「我が姫君との間にあるものを猟兵に悟られようとはな」
そこにあった感情が如何なるものであったのかを雪音は知る術を持たぬ。
人の心であっても、オブリビオンの心であっても、其処に在るということは事実。故に、雪音はカルロス・グリード、『王笏』にしてオブリビオン・フォーミュラの分身体と対峙する。
すでに猟兵達によって刻まれた傷跡は浅からぬものであったが、それでも対峙する重圧は凄まじいものであった。
加えてカルロス・グリードの操るユーベルコード、巨大なる黒き竜巻が渦を巻き上げ、周囲の有機物・無機物と関係なくコンキスタドールへと変えていく。
「……とは言え現状のあちらと比べ、こちらは対処すべき点が多くあります。心せねばなりません」
雪音は大地を踏みしめる。
足を突き立てるのではなく、その五指でもって大地を掴む。
それは彼女の鍛え上げられた怪力が為せる業であった。
突風荒ぶ竜巻に耐えるだけではなく、同時に己を支点として投げ放った氷柱芯を投げ放ち、コンキスタドールの一体を絡め取る。
振り回し、まるでハンマーかなにかのように振るう姿は、触れれば手折れるような儚さを持つ雪音からは想像を絶する姿であったことだろう。
「来るか、猟兵! だが、この暗黒の竜巻、オブリビオン・ストームを越えられるものかよ」
放つオブリビオン・ストームは三つ。
端からカルロス・グリードはコンキスタドールが巻き込まれることを考慮に入れていない。なぜなら、コンキスタドールはオブリビオン・ストームによって生み出される。
ならば、巻き込んだところで、再び生まれるものを考える必要など無いのだ。
だからこそ、雪音はコンキスタドールをつ捉え、そのまま盾にしつつ竜巻の中を突っ切るのだ。
「――……馬鹿な」
カルロス・グリードの瞳が驚愕に見開かれる。
そこにあったのは、雪音が暗黒の竜巻を越えてくる姿であった。大地を踏みしめ、凄まじい怪力でもって乗り越えてくるのだ。
一歩、また一歩と近づく姿はいっそ異様でもあった。
「……弱きヒトが至りし闘争の極地こそ、我が戦の粋なれば」
其処に在ったのは、拳武(ヒトナルイクサ)を極めし者の姿であった。
白き幽鬼の如く、何物にも染まらぬ真白き者。
それが雪音という猟兵であった。
踏み出す。その一歩は暗黒の竜巻を越えて、神速の如く。踏み出した瞬間、雪音とカルロス・グリードの距離は一瞬で縮まっていた。
「く、お―――っ!?」
雪音の踏み込んだ距離は零距離と呼んで差し支えのない距離であった。
「この距離は私の距離です」
放つ拳の連撃がオブリビオン・フォーミュラたるカルロス・グリードの身体を撃つ。
これまで刻み込まれてきた猟兵達による渾身の一撃。
それらを後押しするように雪音の拳が、蹴撃が叩き込まれる。無手にして叩き込まれる一撃が重たい。
此処までオブリビオン・フォーミュラたるカルロス・グリードが追い込まれることはなかっただろう。
けれど、雪音は己の力の続く限り拳を振るい続ける。
息をつかせぬ超高速の拳。
その一撃、一撃が確実にカルロス・グリードを追い込んでいくのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
ユーリー・ザルティア
教えてあげる。あなたのやってることはもう無駄な足掻きだってことを!!
レスヴァント発進。
青い海と澄んだ空…ここも自由に飛ぶにはアレだけど…レスヴァントはご機嫌ね。
巨大化したオブビリオン・ストーム。
すごい迫力だけど。それがどーしたッ!!
『索敵』して『情報収集』
うんこのデータをもとに『瞬間思考力』で瞬時に回避方向を判断して『操縦』テクニックでレスヴァントを回避させる。
さて、数には数で対抗!!
鉄血騎鋼団よコキンスタドールを撃破せよ。
レスヴァント部隊はボクに続け。
アストライアの『制圧射撃』
パールバーティ部隊はダークマンティスによる『エネルギー充填』した『レーザー射撃』による『範囲攻撃』で敵を撃滅する!!
猟兵の拳が七大海嘯『王笏』カルロス・グリードの身体を撃つ。
その一撃は彼の身体を吹き飛ばし、これまで刻み込まれてきた猟兵達の叩き込んだ傷跡を再び開かせるには十分なものであった。
けれど、それでも消耗するほどにしか状況は変わっていない。
それこそが、分身体と言えど、オブリビオン・フォーミュラたる『王笏』カルロス・グリードの力であると言えるだろう。
「『七の王笏島』を喪うわけにはいかぬ……コンキスタドール共よ、猟兵共を押しのけろ……!」
此処が正念場であることはカルロス・グリードも、猟兵も変わらない。
コンキスタドールが生まれ続けるこの島こそが彼らコンキスタドールの戦力の要である。
この島を喪うということは、羅針盤戦争の趨勢を決定づけることにほかならない。
「教えてあげる。あなたのやってることはもう無駄な足掻きだってことを!!」
キャバリア、鋼鉄の巨人『レスヴァント』がグリードオーシャンの空を飛ぶ。
青い海と澄んだ空。
自由に飛ぶことができる世界。けれど、飛行阻害がある以上、それはユーリー・ザルティア(自称“撃墜女王”(エース)・f29915)にとって、これまでと変わらぬ戦法を取ることと変わらず味気ないものであったかもしれない。
けれど、彼女の愛機である『レスヴァント』はごきげんであった。
眼前に迫るのは巨大化したオブリビオン・ストーム。カルロス・グリードが放ったユーベルコードである。
「巨大化オブリビオン・ストーム。すごい迫力だけど、それがどーしたッ!!」
ユーリーは『レスヴァント』と共に空を駆ける。
すでに暗黒の竜巻は三つ『レスヴァント』を鉄くずに変えようと迫っている。けれど、ユーリーにとって、その間隙を縫うことはイージーゲームであった。
彼女の持つ瞬間思考は刻一刻と変わる戦場の状況を確実に読み切り、彼女持つキャバリア操縦テクニックは天賦の才能であった。
「鋼鉄の巨人……! ええい、あのデカブツが何故そこまでの動きができる……! だが、コンキスタドールが空を飛べぬと思ったか」
放たれる翼を持つコンキスタドールたち。
だが、それすらもユーリーは読み切ってた。
その瞳が、『レスヴァント』のアイセンサーを通してユーベルコードに輝く。
「全機前進開始。全兵力を持ってこの戦場を制圧するッ。総攻撃開始!!」
其処に在ったのは、鉄血騎鋼団(アイゼンブラッドパンツァー)であった。
空を征くは、無数の鋼鉄の巨人。
キャバリア『レスヴァント』と『パールバーティ』が複製され、ユーリーの念力によって個別に動くのだ。
「レスヴァント部隊はボクに続け」
アストライアによる制圧射撃がコンキスタドールたちを次々と叩きとしていく。さらに『パールバーティ』に装備された超巨大荷電粒子ビーム砲が周囲のコンキスタドールの尽くを焼き払っていく。
「数で圧することができるのが、自分だけだとは思わないことだね!」
ユーリーは『レスヴァント』部隊と共にコンキスタドールの大波の如き数を切り裂いてカルロス・グリードへと迫る。
放つアサルトライフルの弾丸と荷電粒子ビームの砲撃がカルロス・グリードを巻き込んで多数のコンキスタドールを消滅させていく。
「撃滅完了! コンキスタドールが湧き出るのなら、この島から一歩も出させないからね。まだまだボクの鉄血騎鋼団はいるよ。覚悟しなよ」
そう、どれだけコンキスタドールをオブリビオン・ストームによって生み出したところで、ユーリーは生まれた端から消滅させていく。
無数に召喚されたキャバリアという戦乱だけが続く世界において、戦局を決めうる戦術兵器を持って、コンキスタドールの物量を押し切るのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
朱鷺透・小枝子
此処が敵の補給線か!
無理をしてでも抑える価値はある。動け、02!
ディスポーザブル02に搭乗、操縦
オブリビオンである02を通してシールド展開、オーラ防御。ストーム下での環境耐性を高め、重力制御で空中浮遊。
お前もこいつも、必ず壊す、いや殺してやる!
『3番目の加速機』発動。スラスターを発生させ、武器改造。その推力で02を複数個に粉砕、重力攻撃。バラバラになったパーツを高速落下させ、範囲攻撃。過重力で押し潰す!
残った頭胸腕2つで同じくカルロスへ落下
生成した騎兵刀で切りかかり、フェイント
切り離した02の4つの手を透明化させ、念動力で操り、カルロスを拘束!
捕ま、捕まえたぁ!
狂ったように刃を振るい、切断
死ね
無数の鋼鉄の巨人がコンキスタドールの大群を押し止めるどころか、殲滅する勢いで持って砲火を轟かせる。
そんな『七の王笏島』、戦場に在りて朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)は六本腕の軽装甲異形キャバリアのコクピットの中に座す。
「此処が敵の補給線か! 無理をしてでも抑える価値はある。動け、02!」
ディスポーザブル02と呼称されるキャバリアが蠢くようにして戦場を駆ける。
迫る暗黒の竜巻を見上げる。
その威力は言うまでもない。巨大化されたユーベルコード。それが目の前のオブリビオン・ストームである。
有機物、無機物問わずオブリビオンへと変えるかの世界における恐怖の権化。
それがオブリビオン・ストームである。
その力を顕現させたオブリビオン・フォーミュラ『王笏』カルロス・グリードの力は凄まじいというほかない。
「お前もこいつも、必ず壊す、いや殺してやる!」
小枝子の瞳にあったのは、おのれが壊さなければならぬという意志だけだった。
オブリビオンマシン。
それが『ディスポーザブル02』の正体である。だが、今はそんなことはどうでもいいのだ。
シールドを展開し、オーラの防御を張り巡らせオブリビオン・ストームの中でも耐性を高め、重力制御に寄って空中に浮遊する姿は正しく異形であった。
「速く」
それは機体に備えられたメガスラスター。
3番目の加速機(ガンマ・スラスター)と呼ばれたユーベルコードであり、『ディスポーザブル02』に生えたメガスラスターが一瞬で臨界に達する。
放たれた矢のように、異形なる巨人がオブリビオン・ストームへと突っ込んでいく。
機体がばらばらになってもかまわなかった。
むしろ、小枝子にとってそれは狙い通りであった。
ひしゃげ、フレームごと折れていく『ディスポーザブル02』の脚部。けれど、それは凄まじい加速と共に飛来する弾丸のように周囲にあったコンキスタドールを押しつぶし、その数を減らしていく。
機体に残っていたのは頭と胸、そして腕の二本だけであったが十分であった。
「質量は十分。カルロス・グリード!」
生成される騎兵刀を振りかぶり迫る。だが、それでもカルロス・グリードはオブリビオン・フォーミュラである。
分身体であったとしても、小枝子のはなった騎兵刀を受け止める。
しかし、それはフェイントであった。
「小癪な……! 我が島において鋼鉄の巨人が闊歩するなど!」
凄まじい膂力でもってカルロス・グリードの腕が騎兵刀をへし折る。傷口から血が噴出するが、構わなかった。
そこへ透明化した自切されたディスポーザブル02の腕がカルロス・グリードを拘束する。
「我に触れるか――!」
「捕ま、捕まえたぁ!」
ディスポーザブル02から小枝子は飛び出す。手には再び騎兵刀が生成され、カルロス・グリードへと斬りかかる。
「させるものかよ!」
拘束を引き剥がし、カルロス・グリードが騎兵刀を振るう小枝子と正面から撃ち合う。
それは凄まじい光景であった。
血風荒ぶという表現すら生ぬるい戦いであった。
騎兵刀は折れ、カルロス・グリードの拳はひしゃげた。
それでも互いゆるずらない。互いの死を望む者同士が戦う血まみれの拳はけれど、最後にカルロス・グリードへと叩き込まれ、その身を盛大に吹き飛ばし、小枝子は吐き捨てるように血反吐を吐きながら言うのだ。
「死ね」
それは短くもオブリビオンへの怨嗟そのものであった――。
大成功
🔵🔵🔵
ユーフィ・バウム
相手がいかな強者でも、真っ向勝負で倒すのみです
――《戦士の手》とともに!
相手の先制攻撃には、
【オーラ防御】を全開に堪えます
風の【属性攻撃】をまとった武器での【なぎ払い】で
一部相殺できるなら尚よし
どうしました、私は無事です。
『七の王笏』の力とは、その程度ですか――
【挑発】して、敵味方の区別をしない形でのUCを誘う
コンキスタドールの集団を、相手のUCで巻き込ませる
私のほうは【見切り】、致命を避けたうえで耐え凌ぐっ
くぅぅ……【気合い】十分に、堪えるっ
生き残ったコンキスタドール集団は【衝撃波】でかき分け、
『七の王笏』への距離を詰めて反撃開始です
【力溜め】た【怪力】での【鎧砕き】の打撃をねじ込みますよ!
血飛沫が吹き荒れ、オブリビオン・ストームの風に乗って島へと降りしきる。
それは正に『王笏』たるオブリビオン・フォーミュラ、カルロス・グリードの血であった。
「我に、血を……! 我が血でもって我の島を汚すか!」
カルロス・グリードの怒りは頂点に達していた。
この島に到達されたことも業腹である。それ以上に己のが猟兵達の攻撃に圧倒されているという事実が信じがたいのだ。
分身体とは言えど、カルロス・グリードはオブリビオン・フォーミュラであり、他世界の力を振るう超常なる者である。
故に、負けることはありえない。
だというのに、この島での戦いの推移は猟兵に傾いていく。
「コンキスタドール共よ!」
吹き荒れる巨大化したオブリビオン・ストームが島を覆っていく。次々と生まれるコンキスタドール。けれど、それすらも猟兵たちに消滅させられていく。
「相手がいかな強者でも、真っ向勝負で倒すのみです――戦士の手(センシノテ)とともに!」
ユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)の瞳がユーベルコードに輝く。
その手に宿るのは戦士としての練磨である。
修練が生み出す拳の一撃は如何なるものをも砕くだろう。それだけの力が彼女には宿っている。
大地を踏みしめる。
「私の武器は拳……であれば!」
迫る暗黒の竜巻を前にしてユーフィは泰然自若とした雰囲気を崩さなかった。
精神の乱れは拳の乱れにつながる。故にどれだけ巨大化したオブリビオン・ストームを前にしてもユーフィの心は乱れなかった。
彼女を飲み込むオブリビオン・ストーム。
けれど、ユーフィは拳を振るっていた。風の力を籠めた拳を振るい、彼女に襲いかかる突風の尽くを打ち払い、相殺していたのだ。
「どうしました、私は無事です」
暗黒の竜巻を切り抜け、ユーフィがカルロス・グリードへと迫る。
その姿は満身創痍であった。拳はひしゃげていたが、それでもユーフィは油断しなかった。対峙するカルロス・グリードの重圧はいささかも衰えてはいなかったのだ。
彼のユーベルコードによって周囲のコンキスタドールは巻き込まれていた。
それはどのみち再び生まれ出るものであるからこそ、巻き込むことに頓着していない証でもあった。
「賢しい……! 我のユーベルコードを抜けたか……!」
互いの拳が交錯する。
重たい打撃。血反吐を吐く程の衝撃が互いの身体の芯を揺らす。
だが、それでも、ユーフィは耐える。
「くぅぅ……流石にオブリビオン・フォーミュラ……! ですが!」
耐えられる。こらえることができる。
ユーフィは痛みを噛み殺して一歩前に出る。引いたら負ける。それは本能的に理解していた。
足を踏み出せ。
拳を繰り出せ。
積み上げられた練磨が彼女の身体を突き動かすのだ。互いに拳が振るわれる度に衝撃波が生まれ、コンキスタドールたちを吹き飛ばばしていく。
長くは続かないだろう。
けれど、ユーフィは拳に力を込める。渾身の一撃でなければカルロス・グリードに傷を与えることはできない。
覚悟を決める時間すら惜しい。
「殴りっこなら負けません。勝負っ!」
裂帛の気合と共にカルロス・グリードへと叩き込む拳。
それは正しく戦士の手であった。凄まじい一撃が、カルロス・グリードの鋲だらけのジャケットを貫き、その拳を、ユーフィの戦士たる一撃を届かせるのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
須藤・莉亜
敵さんの先制攻撃は周囲のコンキスタドール達の血を奪い回復しながら凌いで行く。
竜巻の軌道を見切って逃げ道を瞬時に判断し、周囲のコンキスタドール達を足場にしてジャンプして逃げたり、彼らを盾にしたりとかしながら、頑張って死なない様に逃げ回るとしよう。
あ、出来る限りコンキスタドール達の近くで彼らの動きや服装を観察しておくのも忘れずに。
攻撃を凌げたらUCを発動。
コンキスタドールに紛れる様に彼らの姿に早業で変装し、観察していた彼らの言動を参考に演技しながら敵さんに近づき暗殺を仕掛ける。
使う武器は奇剣でいっとく。
ついでに吸血も出来たらしとこうかな?
「ささっとグサッと殺る事にするかねぇ。」
吹きすさぶ暗黒の竜巻、オブリビオン・ストームの中を須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)は、無限のごとく湧き上がるコンキスタドールたちの薄味の血を奪い、回復しながら突き進む。
彼にとってこれまでの羅針盤戦争は非常にグルメなる日々であったことだろう。
正直に言えば、味が濃い連中ばかりであったと思っていた。
故に無限に湧き上がり生み出されるコンキスタドールの血の味は普段であれば薄味過ぎて味気ないと感じるものであったのかもしれない。
けれど、今は丁度いい。
「おっと、ごめんよ」
莉亜は竜巻の軌道を見切って逃げ道を春時に判断しながら、周囲のコンキスタドールたちを足場にして飛ぶ。
吹き荒ぶ突風の中ではこれが限界であった。
疾風の刃が莉亜の頬を刻むが、巨大化したオブリビオン・ストームを躱す術はない。故に彼が取ったのは、敵――即ち、生まれ出るコンキスタドールの血を奪いながら傷を負うことを度外視した敵中突破であった。
「頑張って死なないように逃げ回るつもりだったけど、なんとかなるもんだね」
莉亜はこれまで葬り去ってきたコンキスタドールの服装をよく見ていた。
竜巻を抜ける瞬間、彼の瞳がユーベルコードに輝く。
殺ったのは誰か(フーダニット)わからなくさせるためだ。生み出されたコンキスタドールと同じ服装。
演技も忘れない。
そうすることで莉亜は猟兵でありながら、コンキスタドールであるのだ。
猟兵の拳の一撃がカルロス・グリードを吹き飛ばす。
今をおいて他に暗殺の機会はない。
これでトドメがさせるとは思っていないが、絶好の機会でもある。透明な刀、奇剣を振るい、一瞬で吹き飛ばされたカルロス・グリードへと迫る。
「――……! 貴様!」
だが、カルロス・グリードは気がつく。
巧みに変装していたのだとしても、猟兵とオブリビオンである。ひと目見ただけでわかってしまう。
けれど、もう遅い。
例え、どれだけ一瞬でわかったのだとしても、その間隙を突くのが莉亜のユーベルコードである。
「ささっとグサッと殺ることにするかねぇ」
振るった奇剣の斬撃は透明な刀身を真赤に染め上げ、その血の味を莉亜に教える。 なんとも言い難い味。
これまで無数のコンキスタドールの薄味になれていたものだから、カルロス・グリードのアポカリプスヘルの力を顕現させた『七の王笏』の血の味は――。
言うなれば、サイケデリックな味であった。
どういう味だとは自分でもわかっているが、そう評価するほかない。
独特の味。
ついでにいうと味付けが濃い。しつこいくらい。
だからこそ、莉亜は薄味に慣れた舌を突き出しながら、思わず言ってしまうのだ。
「味濃っ――」
まずくはないんだけどね、と突き絵加えるようにしながら、莉亜はカルロス・グリードの背に深々と刀傷を負わせることに成功するのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
神代・セシル
数で勝つつもり……「コンキスタドール海戦術」ですか。実は良くない戦術だと思います。無数の怪物を持っていても、怪物が互いに協力できないと指揮が混乱していくだけです。
敵の攻撃に対して視力を発揮し、動きを見切ります。一方、シールド発生期を用いて全方位シールドを生成します。コンキスタドール達に範囲攻撃の属性魔法で攻撃。
ここで自然の力、見せてあげましょう…
高速詠唱によりUC「Mastery of Nature」を発動し、雷を操作します。無数の炎属性の落雷を放ち敵全員を攻撃します。
特に、七の王笏おじさんに全力爆裂魔法の落雷を撃ちます。
常に自然に対して畏敬の念を持つ… これは重要な事です。
絡み・アドリブ歓迎
背中への斬撃を受けた七大海嘯『王笏』であるカルロス・グリードはうめいた。
此処まで接近を許したこと、無限の如く湧き上がるコンキスタドールの群れを尽く殲滅點せられかけたこと、それら全てが猟兵によって為されたという事実にうめいた。
その体に刻まれた傷跡は深いものばかりであった。
ふさがりかけても、猟兵に寄る追撃が後をたたず開いていくのだ。
「だが、『王笏』たる我の優位は揺るがぬ。我に仇為す者は全て粉砕する。砕け散れ、猟兵!」
オブリビオン・ストームによって再び生み出されるコンキスタドールたち。
その数に任せた戦い、優位性を齎すユーベルコードの輝きは、猟兵たちにとって脅威そのものであった。
「数で勝つつもり……『コンキスタドール海戦術』ですか。実は良くない戦術だと思います」
神代・セシル(夜を日に継ぐ・f28562)は、無限に生み出されるコンキスタドールの戦力を一望してそう呟いた。
無数の怪物を持っていたとしても、怪物が互いに協力できないと指揮が混乱していくだけであるからだ。
どれだけ優れた王たるカルロス・グリードがいようとも、彼自身が傷つけられ、消耗しては、コンキスタドールも烏合の衆であると言わざるを得ないのだ。
カルロス・グリードのはなったユーベルコードの輝きがセシルに迫る。
モノクルのレンズが輝く。
シールド発生機を用いて全方位のシールドを展開し、コンキスタドールたちお数を減らすべく広範囲に渡る攻撃を敢行する。
カルロス・グリードのユーベルコードが数を持って確実性を増すというのならば、コンキスタドールの数を減らせばいい。
今まで他の猟兵たちもやってきたことだ。コンキスタドールは無数の数でもって猟兵を圧しようとしてきた。
けれど、その尽くは霧散霧消させられてきたのだ。威力の弱まった消耗した力は張り巡らせたシールドの前に阻まれる。
「それでも、この威力――!」
砕け散っていくシールドの力場を見やり、セシルは前に出る。
その瞳が輝くのはユーベルコードであった。
Mastery of Nature(マスタリィ)。
そう呼ばれるセシルのユーベルコードは雷を操作し、炎と合成された落雷を解き放つ。
それは制御が難しいものであったが、暴走させることなく周囲のコンキスタドールを巻き込んでカルロス・グリードを穿つのだ。
「七の王笏おじさんには徹底的に……全力爆裂魔法の落雷で……!」
放たれる一撃は周囲の大地を抉るほどの威力で持って、カルロス・グリードの体を撃つ。
これまで猟兵達が積み上げてきた攻撃をさらにダメ押しするようにセシルのユーベルコードが輝き続ける。
それは暴走の一歩手前にまで至るユーベルコードの力であったが、セシルは構わなかった。
「常に自然に対して畏敬の念を持つ……これは重要なことです」
セシルはモノクルのレンズを輝かせながら、ユーベルコードが齎す徹底的な破壊の力を、畏敬の念と共に瞳に宿し、滅びへとたどるカルロス・グリードの姿を見やるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
小鳥田・古都子
決して数多くはないのに守備範囲が広すぎるのは猟兵の弱点なの。
無限の数と時間で攻められると弱いね。
問題はないの。あたし達は全員が一騎当千なのよ。
【肉体改造】され強化された【視力】で攻撃の予備動作を【見切り】【早業】で【ダッシュ】して全力で避けます。
襲ってくる敵集団を「内蔵武器」の【範囲攻撃】で【カウンター】迎撃。両腕のマシンガンでなぎ払います。
初撃を何とか凌げたらストームを代償にした分守りに隙が出来てるかな?
隙を狙い【スナイパー】【貫通攻撃】。眼に内蔵されたレーザードライバーを【ヴァリアブルウェポン】で威力強化。
エネルギー全開、【限界突破】。プラズマ化した大気を纏う極大の光線で敵を撃ち抜きます。
暗黒の竜巻が吹きすさぶ。
それは七大海嘯『王笏』、その『七の王笏島』における最大の特徴であった。これまで溢れるようにして出現していたコンキスタドールの大半がこの島から生み出されたものであった。
無限に思えたコンキスタドールの戦力にも限りがある。
この島を制圧することができたのなら、それが為せるのだ。
「決して数は多くないのに守備範囲が広すぎるのは猟兵の弱点なの。無限の数と時間で攻められると弱いね」
小鳥田・古都子(サイボーグのサイキッカー・f16363)は暗黒の竜巻を見やり、そうつぶやく。
たしかにそのとおりだ。
守らなければならない世界は多く。同時にその世界に住まう人々の数もまた膨大だ。
言ってみれば補給線が伸びに伸び切った状態が今の猟兵だ。
それに敵の数は膨大であり、どうじに今回の羅針盤戦争において七大海嘯は無限に増殖したり、無敵の肉体を持っていたりと時間との戦いをしなければならない猟兵にとっては相性の悪い相手ばかりであった。
「問題はないの。あたし達は全員が一騎当千なのよ」
古都子は戦場を駆ける。
彼女はサイボーグである。故にその視力は人のものではなく、跳ねるようにして駆ける足は人の形をしているだけに過ぎない。
立ち止まらない。
これだけのコンキスタドールを前にして立ち止まることがどれだけ愚かであるかを古都子は知っている。
腕に内蔵された武器、マシンガンを展開し薙ぎ払う。
「おのれ……どこまでも我の邪魔をするか!」
その声が響いた瞬間、暗黒の竜巻、オブリビオン・ストームの一つが消える。いや、違う、と古都子の目が伝える。
カルロス・グリード、『王笏』にしてオブリビオン・フォーミュラ。そして、この『七の王笏島』を納める分身体である。。
故に、古都子は構える。
「邪魔だ、猟兵! 王たる我の道をあけよ!」
カルロス・グリードの重圧は凄まじいものであった。オブリビオン・フォーミュラと呼ばれる存在。
世界を滅ぼし得る存在。
その姿を前に古都子の胸に去来するのは恐れではなかった。
彼女は人間としても怪人としても生きられない。
その体は確かに悪の組織に寄って作られたものであろう。
だが、その体躯に流れる血潮は確かに人のものであった。故に、彼女は今此処に『正義の味方』として存在するのだ。
「オブリビオン・フォーミュラ……私は、『正義の味方』です」
「ほざけ、我が一撃の前に消し飛ぶがいい!」
放たれる拳はオブリビオン・ストームを凝縮した輝き。
その拳はひしゃげていた。
これまで数多の猟兵達が紡いできた戦いの軌跡が確かにその体に傷を残していた。
故に古都子は躱す。
彼女の背後に放たれた拳の衝撃がほとばしり、大地を抉る。爆風の如き衝撃が古都子を撃つが、それでも彼女は構わなかった。
腕がひしゃげる。
構わない。
「ヴァリブルウェポン――!」
古都子の瞳がユーベルコードに輝く。
その眼から放たれるはレーザードライバーはユーベルコードによって極大なる光となって放たれる。
プラズマ化した大気をまとう光線が一気に暗黒の竜巻をも切り裂いてカルロス・グリードの身を穿つ。
その一撃を持って古都子は己が怪人でも人でもない、正義の味方。
そう、猟兵であることをカルロス・グリードに示すのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
セルマ・エンフィールド
……衣装を変えることでその世界のオブリビオンの力を得ている……の、でしょうか……?
対複数は苦手ではありません。「フィンブルヴェト」を手に『敵を盾にする』ように立ち回り、集団敵を倒していきます。
無理に攻める必要はありません……おそらく、そろそろですね。
カルロス・グリードがオブリビオン・ストームを巨大化し、集団敵が巻き込まれたら身を低くし、敢えて竜巻の中心、カルロスへ接近します。
通常の竜巻であれば中心ほど風は強いらしいですが、カルロスがオブリビオン・ストームの中心にいるのであれば、その周りは安全でしょう。
接近したなら【銃剣戦闘術】、銃剣による『串刺し』から氷の弾丸の『零距離射撃』を撃ち込みます。
七大海嘯『王笏』、カルロス・グリード。
彼は七大海嘯のうちでも例外として八つの本拠地を持つコンキスタドールである。
故にオブリビオン・フォーミュラ。
彼を打倒しなければ、羅針盤戦争に勝利はない。
八つの本拠地はそれぞれ猟兵達が知る世界の力を顕現したものであった。
ダークセイヴァー、UDCアース……そして、この『七の王笏島』にはアポカリプスヘルの恐怖の権化である暗黒の竜巻、即ちオブリビオン・ストームが吹き荒れている。
オブリビオン・ストームは有機物、無機物問わずにオブリビオン化する力を持つ。それ故にコンキスタドールを際限なく生み出し、戦力に当てていたのだろう。
「……衣装を変えることでその世界のオブリビオンの力を得ている……の、でしょうか……?」
セルマ・エンフィールド(絶対零度の射手・f06556)は、眼前に広がる巨大化したオブリビオン・ストームの威容を前につぶやく。
カルロス・グリード、そのオブリビオン・フォーミュラたる力は八つに分かたれた分身体それぞれが異なる世界の力を顕現させることになる。
それは対する猟兵たちにとって難題であった。
同時に目の前に襲い来るコンキスタドールの大波のごとく大集団。
セルマにとって対複数との戦いは苦手とするものではなかった。マスケット銃『フィンブルヴェト』を手に、コンキスタドールの集団の中に飛び込む。
「無理に攻める必要はありません……」
コンキスタドールを影に、盾にしながらセルマは集団の中を巧みに戦い抜く。
数で劣るというのであれば、セルマは立ち回りであもって数を制するのだ。
そして、同時にセルマは気づいていた。
長く持ち堪える必要はない。そして、無理に集団を突破する必要もないのだと。
「おそらく、そろそろですね」
セルマの瞳にあったのは、巨大化したオブリビオン・ストーム。
それはセルマとコンキスタドールを巻き込んでの無差別攻撃であった。
なるほど、と合理的であるとセルマは思ったことだろう。オブリビオン・ストームはコンキスタドールを産む。
ならば、巻き添えにしてもまた後で生み出せるのだから、猟兵ごと吹き飛ばしてしまえばいいのだ。
「――吹き飛べ、猟兵! 我の道を阻む者どもよ!」
カルロス・グリードのユーベルコードが輝き、巨大化したオブリビオン・ストームが放たれる。
だが、セルマは敢えて身を低くし、竜巻の中心へと飛び込む。
このユーベルコードが必ず猟兵に先制するものであるとするならば、その発生の中心はカルロス・グリードその人である。
竜巻の中心は風は強いが、生み出したカルロス・グリードが中心であるのならば、その周りは安全と言えるだろう。
突風がセルマの身を刻むが、気にかけてはいなかった。
痛みに戦いている時間はない。
「近接戦闘ができないと言った覚えはありません」
銃剣戦闘術(ジュウケンセントウジュツ)。それはセルマが納めた術の一つである。
例え射程で勝る武器を持っていたのだとしても、それをかいくぐる者がいないわけではない。
故に、セルマは近接戦闘にこそ力を発揮するように銃剣『アルマス』でもってカルロス・グリードに迫るのだ。
「賢しい真似を……!」
すでにカルロス・グリードの体は満身創痍であった。銃撃の痕、打撃の痕、刀傷。拳がひしゃげている。
これまで紡いできた猟兵の戦いの軌跡。
それをさらにつなぐためにセルマは銃剣を振るう。
放たれようとした拳を振り払い、刺突の一撃がカルロス・グリードを捉える。
「……例え世界の力を発露するのだとしても、負ける道理はありません」
躊躇いなく引き金を引く。
放たれた氷の弾丸が零距離で撃ち放たれ、カルロス・グリードの胸に氷結の華を咲かせる。
それは凄まじい一撃となって、カルロス・グリードを滅びへと至る手向けとするようであったのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
八重咲・科戸
ぬぉあー!?鎌鼬の私より竜巻作るのがはやいとか卑怯だぞ!
属性攻撃で作り出した風に乗り空中浮遊でダッシュ逃げ足で射程外までいったん退避!
空中で邪魔立てするやつは対空戦闘と吹き飛ばしで蹴散らすぞ!
そして回風合羽で姿を消し居なくなったようにみせかけて…
実は敵陣の中心にいるのだ!!
よくもビビらせてくれたな!今こそ逆襲の時!
UCで自身を中心に竜巻を形成して雑魚を範囲攻撃で薙ぎ払いながらオブリビオンストームに突撃!
ダイナミックトルネード轢き逃げアタックを食らえー!
風の扱いで鎌鼬の右にでようとは身の程知らずめ!
そして勢いを殺したストームに突貫しカルロスを切断でぶった切ってやる!
やれるんだぞ!私だってなぁ!!
数多の猟兵が打ち込んだユーベルコード、その攻撃の軌跡は七大海嘯『王笏』カルロス・グリードの身に刻み込まれていた。
その傷のどれもが浅くはないものであったが、それでも未だカルロス・グリードの力は健在であった。
操る暗黒の竜巻であるオブリビオン・ストームの勢いは衰えることなく、即座に巨大化し、その力を発現させるのだ。
「許さぬ……! 此処まで我を追い詰めることなど在っていいものではない。この島こそがコンキスタドールの戦力の要。制圧などさせるものか!」
轟く咆哮と共に迸るユーベルコードの輝きはオブリビオン・ストームを勢いよく巨大化させ、無差別に猟兵たちを襲うのだ。
「ぬぉあー!? 鎌鼬の私より竜巻作るのが早いとか卑怯だぞ!」
東方妖怪である八重咲・科戸(一人一組の鎌鼬・f28254)にとって、それはお株を奪われるかのような力の差であった。
風をたぐり、風と共にある妖怪。鎌鼬。
その一人が科戸である。
彼女はオブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードの生み出した暗黒の竜巻の威力の尋常ではない様子に焦りつつも自身が生み出した風に乗り、オブリビオン・ストームの射程の外まで逃げ切ろうとする。
だが、この『七の王笏島』は無数のコンキスタドールがひしめく島である。
中には空を飛ぶものだっているし、彼女の回避を邪魔立てするものだっているのだ。それらを風をまとうことで光を屈折させる合羽でもって身を隠しながら、突風で持って吹き飛ばす。
「鎌鼬をなめないでもらおうかな!」
その風の中、暗黒の竜巻が彼女に迫る。
消し飛ばされるようにして、科戸の姿が消える。
「露と消えたか! 手こずらせてくれおって……」
カルロス・グリードは漸く一人の猟兵を仕留めたと息を吐き出した。
数はこちらが圧倒的に優位であるにも関わらず、猟兵は常にコンキスタドールの集団を突破してくるのだ。
煩わしいという言葉以上にカルロス・グリードは疲弊しきっていたのだ。
それを油断と呼ぶのであれば、それこそが科戸という猟兵が生み出した決定的な隙であったことだろう。
「よくもビビらせてくれたな! 今こそ逆襲の時!」
その声はカルロス・グリードの背後から聞こえた。
何を、と驚愕する暇もなく科戸を中心にユーベルコードの輝きが放たれる。
「しかと見よ、鎌鼬一族伝統の大技……!!」
科戸の周囲に渦巻く竜巻はコンキスタドールを巻き込んで薙ぎ払い、とっさに生み出されたオブリビオン・ストームすらも薙ぎ払って手にした風の妖刀が妖しく輝く。
それこそが、玖式・疾風鎌居太刀(クシキ・ハヤテカマイタチ)。
巨大化した妖刀の輝きが巨大化したオブリビオン・ストームすらも凌駕し、その刃の鋭さを知らしめるのだ。
「馬鹿な……! 我のオブリビオン・ストームが切り裂かれるだと……!?」
「風の扱いで鎌鼬の右に出ようとは身の程知らずめ!」
放つ斬撃はオブリビオン・ストームを切り裂いて在りあまる勢いでカルロス・グリードへと放たれる。
全てを両断せしめる鎌鼬の妖刀の斬撃はカルロス・グリードの身を切り裂く。
血飛沫がほとばしり、科戸は叫ぶのだ。
「やれるんだぞ! 私だってなぁ!!」
その咆哮のごとき叫びは、妖刀の煌きとともにカルロス・グリードに痛手を与えるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
愛久山・清綱
この吹き荒れる風は……オブリビオン・ストームだ。
世を切り裂き、破滅の存在を生み出す『死』の風。
■闘
辺りには暴風と無数の敵……ここは二刀を構え、
地上戦と【空中戦】を使い分けて立ち回るぞ。
基本は地上で【衝撃波】を伴う【範囲攻撃】の太刀を放ち、
一人でも多くの敵を巻き込むように戦おう。
ストームが此方に向かってきたら翼を羽ばたかせつつ滑空、
【野生の勘】を働かせ『巻き込まれないギリギリの場所』を
【ダッシュ】するように通り抜ける。
カルロスの姿が見えたら交戦をやめ、空中から攻撃態勢へ。
目にも止まらぬ太刀から【薙鎌・荒】を戦場全体に放ち、
吹き荒れる真空波でストームごと呑み込んでみせよう!
※アドリブ歓迎・不採用可
『七の王笏島』を巡る戦いは佳境に至っていた。
数多の猟兵達の攻撃が七大海嘯『王笏』、カルロス・グリードの身を消耗へと追いやっていた。
刻まれた傷跡は無数。
しかし、それでも倒れぬのは、彼がコンキスタドールの王でありオブリビオン・フォーミュラであるからにほかならない。
分身体の一つであるが、それでも倒れぬのは脅威と呼ぶに相応しい。
「我の力を侮るなよ、猟兵……! 我は滅びぬ! 吹き荒べ、暗黒の竜巻よ!」
そのユーベルコードが輝く。
無限にコンキスタドールを生み出すオブリビオン・ストームが巨大化し、周囲に吹き荒れる。
「この吹き荒れる風は……オブリビオン・ストームだ。世を切り裂き、破滅の存在を生み出す『死』の風」
その風を頬で感じながら、愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は地上に在りて無数のコンキスタドールを相手取って乱戦に挑んでいた。
先制されるは必定であるのならば、清綱はコンキスタドールの数を減らすべく衝撃波を伴う太刀の一撃を叩き込みながら、巨大化する暗黒の竜巻を見やる。
あのオブリビオン・ストームはコンキスタドールを巻き込むことを躊躇していない。
無差別に攻撃を放つことに寄って、無秩序なる竜巻の攻撃は苛烈を極めるのだ。故に清綱はそれらを誘うようにコンキスタドールたちを前に大立ち回りを続ける。
「来たか……!」
猛禽の翼を広げ、清綱は地上より飛び立つ。
眼前に迫る闇黒の竜巻を見やり、それでも果敢に滑空するように三つの竜巻の間隙を縫う。
それは自殺行為であったけれど、それでも清綱は自身の持つ野生の勘を信じた。
巻き込まれぬギリギリの場所。
空を飛ぶものだけが視える隙であったのかもしれない。けれど、無差別なる風の斬撃は清綱の身を刻む。
血が滲む。
傷みが走る。
しかして、それは己が生きているという証拠でも在った。
「これこそが生きる実感。傷みこそが!」
恐れを凌駕するのだと清綱は叫ぶ。
「構太刀、息吹く刃風はいくさ場の……空直斬りし、荒れ薙鎌」
その瞳に捉えるは、カルロス・グリードの姿であった。
オブリビオン・ストームを放つ満身創痍なる肉体を推して来ているのだろう。だが、加減などできるわけもない。
輝くユーベルコードの輝きは、清綱が構える太刀の刀身の煌きでもあった。
神速の剣閃が生み出すは、嵐の如き真空波。
それはオブリビオン・ストームであっても飲み込む吹き荒れる風の刃であった。
「我がオブリビオン・ストームを飲み込むか!」
だが、それをさせぬとカルロス・グリードが咆哮する。
互いにぶつかるは意地と矜持であった。
他を圧倒し侵略する者と、他を守り通す者。
それらのユーベルコードがぶつかり、凄まじい突風となって島に吹き荒れる。闇黒の竜巻が消え失せると同時に真空波もまた立ち消える。
相殺されたのだ。
だが、無風状態になった空を駆けるは、清綱の剣閃の一撃であった。
空より飛来し、神速の一撃を見舞う。
それは過たず放たれた袈裟懸けの一撃であり、清綱の背後ではカルロス・グリードが鮮血を迸らせる。
「薙鎌・荒(ナギカマ)――これにて」
清綱が刀を納めた瞬間、彼の猛禽の翼が羽ばたき、空へと舞い上がる。
それは清綱が生み出した風。
勝利へと至る道筋。
戦いは、猟兵へと傾いた瞬間であった――。
大成功
🔵🔵🔵
ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
ライドサーペントの蒼雷と一緒に出撃
お前の力を見せてくれ、蒼雷
突然海に放り込まれてすぐに対処できるか?
SPDで判定
先制攻撃が来たら蒼雷に【騎乗】し指定UCを使い、俺達の周囲を海に変える【地形破壊】
そのまま【素潜り】【水中機動】で攻撃が届かない所まで潜り回避
俺は潜った時は【息止め】【深海耐性】で耐える
【動物使い】で合図を送り、無数の敵を海の中に引き釣り込む
銀腕を銛に【武器改造】した状態での【水中戦】し【串刺し】にしたり【水中機動】で離れ、効果範囲外に出すことで地中に埋めて無力化する【地形の利用】
カルロスには海に引き摺りこんだ後、【騎乗突撃】し銛にした銀腕で【串刺し】にする
斬撃の一撃が七大海嘯『王笏』カルロス・グリードの身に刻まれる。
闇黒の竜巻、オブリビオン・ストームの風が弱まっている。それを手繰るカルロス・グリード事態が消耗し始めている証拠でもあった。
故に此処で畳み込めねば、猟兵たちに勝利はない。
島から一気に飛び込むのは、ライドサーペントと呼ばれる海の生物であった。
『蒼雷』と名付けられたライドサーペントは、海竜が望む場所(オーシャン・ブルー)である海へと変え、ユーベルコードの輝きを持って、オブリビオン・ストームが吹き荒れる島を海へと侵食するのだ。
「お前の力を見せてくれ、蒼雷」
ルイス・グリッド(生者の盾・f26203)はユーベルコードによって変えられた海の中をライドサーペントに騎乗することによって征く。
「我の本拠地を侵略するか、猟兵!」
巨大化したオブリビオン・ストームがルイスを襲う。
それはどれだけ海に島が侵食されようが関係の無いことであった。海に放り込まれたとて、彼はコンキスタドールの王である。
オブリビオン・フォーミュラである彼にとって、この海こそが最も力を発露させる環境であったことだろう。
コンキスタドールの集団は海に飲み込まれ、ライドサーペントの尾に巻き込まれて海底へと引きずり込まれていく。
無数の敵を引きずり込んだルイスはオブリビオン・ストームをやり過ごし、けれど荒れ狂う海の中をライドサーペントと共に駆け抜ける。
海中にありて、ライドサーペントを凌ぐ強さを持つコンキスタドールがいなかったことも幸いしただろう。
息を止め、銀腕を銛に変形させ、水中戦を仕掛けるのだ。
「お前も引きずり込んで見せる! 蒼雷、好きなように泳ぎ回れ!」
ライドサーペントがルイスに応えるように海中を走る。
それは空を駆ける雷のように猛烈なる勢いでカルロス・グリードを取り囲み、その身を海中へと引きずり込むのだ。
「ぬ、ぉ――! 海の生物風情が、王たる我を引きずり込むか!」
吹き荒れるオブリビオン・ストームが海面を荒れ狂わせる。
しかし、互いの綱引きのような拮抗状態は長くは続かない。なぜなら、これまで数多の猟兵達がそうしてきたように、カルロス・グリードの体はすでに満身創痍であり、万全の状態ではない。
故に、如何にオブリビオン・フォーミュラと言えど、海の生物であるライドサーペントの本領の前には海中に引きずり込まれるしかないのだ。
「蒼雷の力を侮ったな、カルロス・グリード!」
ルイスは変形した銀腕の銛を構え、ライドサーペントと共に海中を駆け抜ける。
放たれたオブリビオン・ストームの攻撃も海中であれば減退している。
多少の傷など構うことなくルイスは一気にカルロス・グリードへと接近し、その銀腕の一撃を持って海中から島の大地へとカルロス・グリードの体を叩きつけるように吹き飛ばす。
未だ海面は荒れ狂っているが、ルイスはライドサーペントの頭上に降り立ち、再びコンキスタドールたちを海中へと引きずり込んでいく。
この島を制圧することが羅針盤戦争の戦いの趨勢を決める。
今、猟兵とカルロス・グリードの戦いが猟兵に傾いたことを、そのアドバンテージを失うこと無く、ルイスはカルロス・グリードにさらなる消耗を強いるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
星野・祐一
前戦った時とは服装が違うみたいだが
もしかして世界によって変えてるのか?妙に律儀だなあんた
[SPD]
敵の数が厄介だがやりようはある!
【空中浮遊】で空を飛んで身動きを取り易くして
【オーラ防御、念動力】の障壁でコンキスタドールの攻撃は
極力無視して敵のUCによる攻撃に集中するぞ
敵の先制攻撃を【第六感、読唇術で見切り】
【推力移動、ダッシュ】による【空中戦】で振り切る様に避けながら
【咄嗟の一撃、カウンター】でお返しするぜ
余裕があればコンキスタドールをBRTの【範囲攻撃で吹き飛ばす】
【マヒ攻撃で体勢を崩す】のを【瞬間思考力】で認識したら
すかさず【貫通攻撃、冬雷】でコンキスタドール諸共ぶち抜くぜ!
アドリブ歓迎
「前闘った時とは服装が違うみたいだが……」
星野・祐一(シルバーアイズ・f17856)は嘗て戦った七大海嘯『王笏』のカルロス・グリードとは、『七の王笏島』に存在する彼とは違うことに違和感を覚えていた。
そう、この『七の王笏島』に存在するカルロス・グリードはオブリビオン・フォーミュラの分身体の一つにすぎない。
けれど、オブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードの凄まじい所は、分身体によって扱うユーベルコードも、振るう力もまったく異なるという点である。
「もしかして世界によって変えてるのか? 妙に律儀だなあんた」
祐一は軽口を叩いたが、それでも彼の肌を焼く重圧は凄まじいものであると実感していた。
これまで数多の猟兵が攻撃を持って消耗させたカルロス・グリード。
満身創痍であると言っても過言ではない状態であってもなお、この重圧。これが八つに分かたれた分身体であるということがオブリビオン・フォーミュラの凄まじさを物語っている。
「我が持ち得た財の多さと知れ、猟兵。力を振るうには、その力の源を知らねばならぬ――」
吹き荒れる闇黒の竜巻。
それは凄まじい力を持つオブリビオン・ストームであった。
アポカリプスヘルを滅ぼした力。
そのオブリビオン・ストームが巨大化し、今まさに祐一を襲うのだ。さらにはコンキスタドールの数も圧倒的であった。
猟兵達によって数を減らされていたはずなのに、オブリビオン・ストームが一度吹き荒れれば再び勢いを取り戻すのだ。
「敵の数が厄介だがやりようはある!」
空を舞い、オーラと念動力の障壁で持ってコンキスタドールたちの攻撃を無視する。
空を飛ぶ祐一の瞳にあったのは巨大化したオブリビオン・ストームだけであった。
一気に振り切ろうと空を駆けるが、オブリビオン・ストームの勢いは弱まらない。それどこか、地上に在るコンキスタドールをも巻き込んだ無差別攻撃の威力と迫りくる三つの闇黒の竜巻はかわそうと思って躱せるものではなかった。
第六感でもってしても、竜巻の間隙を縫うことは難しい。
極大の熱線を放ちながら、オブリビオン・ストームを相殺させながら、それでも祐一は傷だらけになりながら、空を舞う。
「無駄だ、猟兵! 我が力は未だ健在である。貴様たちはこの島を制圧しようとしているようだが、見よ! この無限に溢れるコンキスタドールの数を。貴様たちのやっていることは焼け石に水を注ぐようなものだ!」
カルロス・グリードの哄笑が響く。
けれど、祐一は諦めなかった。放った熱線がカルロス・グリードにこそ当たらずとも、彼の周囲に衝撃波となって走る。
それを見逃さず、祐一は一気に速度をましてオブリビオン・ストームを突っ切る。「喚くのは勝手だがよ! この一撃雷で終わりにしようぜ…!」
その瞳がユーベルコードに輝く。
敵が無差別なる攻撃を放つのならば、こちらだってそうだ。
力を溜め込み、放つ衝撃波を伴った冬雷(トウライ)の一撃が、祐一を阻まんとするコンキスタドール諸共、カルロス・グリードを飲み込む。
極大の熱線の一撃は島に在りても尚、明滅するように光で持って染め上げていく。
それは確かに冬の空に走る稲妻のように。
コンキスタドールの影とオブリビオン・ストームのもたらす闇黒を切り裂くように迸るのであった――。
大成功
🔵🔵🔵
メンカル・プルモーサ
…全体的に見ればUDCのロックバンドに居そうな格好ではある…
…問題は世紀末でその格好はどっちかというと…いやこれ以上は言うまい…
…さて…改造装甲車【エンバール】に乗っての出撃だよ…
…巨大化したオブリビオン・ストームに追いつかれないようにしながらコンキスタドールを跳ね飛ばそう…
…業を煮やして攻撃回数(ストームの数?)を重視して無差別攻撃してくるならばしめたもの…増えたストームの位置を把握しながらどんどんコンキスタドールを巻き込んでいこうね…
…数が減ったらストームの隙間を縫ってカルロスへと接近…
…【起動:海神咆吼】によってワープゲートからの戦艦主砲をカルロスと周囲のコンキスタドールへ叩き込むよ…
コンキスタドールの大波の如き群れの中を突っ切る一台の改造装甲車が在った。
並み居るコンキスタドールの尽くを弾き飛ばし、引き倒しながら『七の王笏島』を突き進む。
その改造装甲車の名を『エンバール』と言う。
メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)が駆る頑強なる装甲車であり、あらゆる地形に適応することのできる万能なる装甲車でもあった。
猟兵達が紡いできた戦いの軌跡は、島の地形すらも変えるものであった。
島の一部を海へ変え、穿たれた戦いの痕は凄まじいの一言に尽きる。
けれど、それほどの激しい戦いの痕にあってもなお、七大海嘯『王笏』、その『七の王笏』であるカルロス・グリードの姿は健在であった。
「全体的に見れば、UDCのロックバンドにいそうな格好ではある……」
まあ、問題は世紀末であるアポカリプスヘルの力を扱うカルロス・グリードをして、どっちかというと世紀末覇者的な。
そんなことを言うのは野暮であろうとメンカルは口を噤んだ。
オブリビオン・ストームは巨大化し、メンカル共々猟兵たちを吹き飛ばさんと放たれていた。
無差別なる攻撃はコンキスタドールのことなど考えてもない。
いや、どのみち再び生み出されるのであれば、コンキスタドールが巻き添えになろうとカルロス・グリードにとっては些細な問題であったのだろう。
「業を煮やして、と思ったけど……もうなりふりかまってはいられない状況なんだね」
メンカルは己の駆る『エンバール』を執拗に追うオブリビオン・ストームの数に息を吐き出す。
すでに戦いは終盤である。
オブリビオン・フォーミュラの分身体であれど、カルロス・グリードの力は油断すれば満身創痍の状態からでも容易に猟兵たちを圧倒する。
故にメンカルは『エンバール』の速力を上げ、コンキスタドールを巻き込み、引き倒しながら戦場を駆ける。
他の猟兵達の戦いはオブリビオン・ストームの制御を乱れさせるのだろう。
その間隙を縫ううようにして一気に『エンバール』が駆ける。
「――ッ! 斯様なものまで持ち出しているのか……! ……な、に……!?」
カルロス・グリードは満身創痍になりながらも、明滅する空を見上げ、呆然と呟いた。
彼の視線の先にあったのは、ワープゲートから現れた飛空戦艦ワンダレイであった。
その主砲がカルロス・グリードを狙っている。
いや、違う。
あれは無差別に放つ攻撃である。それを悟った瞬間であったが、遅きに失する。
「起動:海神咆吼(ラン・ワンダレイ・ハウリング)……座標リンク完了。魔女が望むは世界繋げる猫の道……主砲、一斉射!」
メンカルは『エンバール』をVの字ターンさせるように見事なハンドリングで踵を返す。
一瞬の判断であった。
飛空戦艦の主砲の威力は凄まじく、周囲のコンキスタドールたち諸共巻き込みながらカルロス・グリードの身を焼く。
地形を変えるほどの威力で、『七の王笏島』に再び、大穴を穿つことになるが、それでも尚、カルロス・グリードは咆哮する。
闇黒の竜巻を巻き上げ、コンキスタドールたちの残骸すらも新たなコンキスタドールへと生まれ変わらせる。
だが、消耗しきった彼にそれはできない。
怨嗟の如き咆哮だけが響き渡り、メンカルは爆炎が巻き上げられた爆心地を『エンバール』の中から見やり、そして最後の瞬間を目の当たりにするのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
ここが戦力供給の要である以上、攻め落とさねば私達に勝利は無し
頭上よりの拝謁は失礼いたします
七の王笏……折らせて頂きますよ、王
(あの装束がアポカリプスヘルの王者の装いなのでしょうか…コメントに困…)
●騎乗した機械飛竜で●空中戦
センサーでの●情報収集と瞬間思考力で風向きや風量、ストームの軌道を●見切り3つの嵐を突破
空飛ぶコンキスタドールは飛竜口部機関砲やランスで排除
やはり部下には苛烈であらせられる…
捉えましたよ!
●怪力でランスを●投擲
牽制すると同時、飛竜から飛び降りUC起動
乱れ撃ちするミサイルで地上の残存コンキスタドール一掃
●目潰しの煙幕から飛び出し地上のカルロスへ剣を一閃
七大海嘯『王笏』――その『七の王笏』である分身体、カルロス・グリードの本拠地である『七の王笏島』の様相は戦いが始まった頃から見る影もなくなっていた。
大穴が穿たれ、地形は海に寄って侵食される。
渦巻いていた闇黒の竜巻、オブリビオン・ストームの数は減り、コンキスタドールの数もまた補充される速度を喪っていた。
これが猟兵の戦いである。
確かにオブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードの力は凄まじいものであった。
猟兵一人の個としての力は及ばないだろう。
圧倒的な差があることは皆知るところである。
「ここが戦力供給の要である以上、攻め落とさねば私たちに勝利はなし。けれど、此処まで来ました。皆様のおかげで――」
トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は機械飛竜『ロシナンテⅢ』に騎乗し、島へと突入する。
闇黒の竜巻、オブリビオン・ストームの数は減っているのだとしても、未だコンキスタドールは健在であるし、カルロス・グリードの放つ巨大化したオブリビオン・ストームの威力は凄まじいものであった。
故にセンサーによって読み切った風の力、流れを持って機械飛竜『ロシナンテⅢ』が大空を駆ける。
無差別に放たれる三つのオブリビオン・ストーム全てを無傷で躱すことはできない。
けれど、トリテレイアは、それでも構わなかった。
飛竜口部機関砲が乱れ撃たれ、コンキスタドールを寄せ付けず、けれど最速にして最短の速度で他の猟兵が生み出した決定的な隙を見逃さずに急降下する。
「やはり部下には苛烈であらせられる……ですが、捉えましたよ! 頭上よりの拝謁は失礼いたします。七の王笏……折らせて頂きますよ、王!」
その姿を捉えたトリテレイアは一瞬だけ、別のことを考えていた。
七の王笏。
その姿だ。扱う世界の力に応じて姿を変えるカルロス・グリード。その装いは、アポカリプスヘルにおける様式美であるのかもしれないが、それが王者の装束であるのかと問われれば、トリテレイアは僅かにコメントに困る。
だが、今はそれを捨て置く。
言ったところできっと結果は変わらないであろうし、王たる者を徒に侮辱するのもまた騎士として憚られるのだ。
「来るか……! 機械仕掛け騎士!」
放たれるオブリビオン・ストームがトリテレイアと『ロシナンテⅢ』を引き裂くように風の斬撃を見舞う。
けれど、トリテレイアは止まらない。
装甲がどれだけ傷つこうが己には関係ない。手にしたランスを投擲し、大地を穿つ。
牽制の一撃であったが、カルロス・グリードは耐性を崩す。
それを見逃さなかった。
すでに数多の猟兵達が刻んだ攻撃の軌跡。それをトリテレイアは無駄にはしない。
乱れ撃つミサイルコンテナが次々と圧倒的な物量で持ってカルロス・グリードを襲う。
「コンテナ、パージ!」
誘導兵装装備型突撃強化ユニット(エクステンションパーツ・タイプ・マイクロミサイル)の一つがトリテレイアと機械飛竜から吹き飛び、さらなる速度で持って弾丸のように空からカルロス・グリードへと迫るのだ。
「お覚悟を――!」
トリテレイアが飛竜から飛び出し、上段に構えた剣を凄まじい速度で振り払う。
その一撃はカルロス・グリードの体を一刀の元に両断し、その肉体を滅ぼす。
「……見事、とは言わぬ……! だが、我は滅びぬ。貴様たち猟兵を必ずや――」
必ず滅ぼす、と怨嗟の言葉と共にカルロス・グリードの分身体は霧散していく。
だが、トリテレイアは言う。
どれだけの怨嗟をぶつけられようとも、世界を救うことに躊躇いはないと言うように、騎士と、そして数多の猟兵達が紡いだ意志を代弁するように剣を振り払う。
「私達も同じです、王よ。私達が信じるもののためん、世界を救う。これはそういう戦いなのです。羅針盤は示した」
そう、猟兵達の勝利という光明を羅針盤は指し示すように、闇黒の竜巻、オブリビオン・ストームを見事に打ち払ったのだ――。
大成功
🔵🔵🔵