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羅針盤戦争〜立ち向かえ、立体的に機動する奴ぽいのと共に

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #二の王笏島 #立体的に機動する奴ぽいの #2/12(金)23:59に受け付け締め切り

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#二の王笏島
#立体的に機動する奴ぽいの
#2/12(金)23:59に受け付け締め切り


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「アンタたち!『二の王笏』の本拠地が判明したわよ!」
 そう告げるは金の縦巻き髪を左右で結んだ気の強そうな名家の令嬢が出身のアリス適合者のグリモア猟兵、シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)。
「そして判明した『二の王笏』のアルダワに応じた能力は『蒸気迷宮の展開』、アルダワの地下迷宮が如きダンジョンを作り出し、その力を戦闘にも利用するのが『二の王笏』の能力よ」
 世界ごとに対応する『王笏』の能力、その内の『二の王笏』はアルダワの地下迷宮を再現して展開し、自身に有利な環境を作り出す事が出来る。
「そしてあの地下迷宮を作り出して操るという事。それは自由自在に『二の王笏』が環境を調律できるという事よ。それがどんな不利となるかは言わなくても分かるわよね?」
 そこで、とシャルロットはある物を取り出す。
 彼女の依頼に同行した者にとっては印象深い装置を。

 あの『立体的に機動する奴ぽいの』だった。

「件の『立体的に機動する奴ぽいの』を開発してた島の面々がこの以来の協力を申し出てね?私としてもアルダワの地下迷宮を駆けて『二の王笏』に立ち向かうにはちょうど最適だと思っていたのよ」
 そこで『立体的に機動する奴ぽいの』の概要を知らない猟兵に説明しながらシャルロットは転移の準備をしていく。
「無論のこと、『二の王笏』オブリビオン・フォーミュラであるから先制攻撃を仕掛けてくるわ。それに対応しないと不利になるから気を付けて。その後は『立体的に機動する奴ぽいの』を用いて展開された蒸気迷宮を駆けて『二の王笏』を討ち取りなさい」
 そう言うと転移の術式が完了し、シャルロットはタブレットの画面を叩いて転移の術式を起動させていく。


黒代朝希
 『立体的に機動する奴ぽいの』、また出てきました。
 思ったより好評だったのとアルダワでの決戦シナリオが出てきましたのでシナリオを作成します。

 プレイングボーナス……
 『敵の先制攻撃ユーベルコードと「蒸気迷宮」に対処する』
 に加えて
 『ガジェット(立体的に機動する奴ぽいの)を有効活用する』
 の二つです。

 前回の依頼( https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=31684 )に参加した人で『立体的に機動する奴ぽいの』を買い取った方はアイテム化したか否か問わずプレイングに書き込めばその旨をリプレイに出来るだけ反映させます。
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第1章 ボス戦 『『二の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    黄金なる王者
【背部に装着された魔導砲】が命中した対象に対し、高威力高命中の【連鎖するダンジョントラップ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ゴールデンレオ
いま戦っている対象に有効な【武装を生やした、機械仕掛けの黄金獅子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    スチームエンチャント
自身の装備武器に【罠と連動して威力を増す蒸気魔導装置】を搭載し、破壊力を増加する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

唐草・魅華音
任務、二の王笏の討伐。任務了解だよ。
再び貸し出してるんですね。わたしもこうい迷宮には使えそうだと思っていた所です。
それでは、この装置の機能を存分に発揮して王笏の討伐をしましょう。そう、この<R・K・Y・P(立体的に起動する奴っぽいの)>で!

ドローンに罠がありそうな異常個所を逐一【情報収集】させつつ、それでも普通に歩けば不意打ちの罠に巻き込まれるだろうと思いますので、<R・K・Y・P>で壁や天井の【地形の利用】して【推力移動】し、罠による被害を最小限に抑え込もうと動きます。
そうして敵の攻撃を凌いだら、そのまま接近して隙をついてUCの呪殺弾の一撃を撃ちこみます。

アドリブ共闘OK


ナイ・デス
ふむ……あの時に構造は、把握したのですよ
【武器改造】「ダイウルゴス」から彫像を少し分離して、変形合体組み換え
地縛鎖を射出し、光を噴いて『立体的に機動する奴ぽいの』再現して
今日は、生身で

進撃、です!

【念動力ロープワーク】に【推力移動】で迷宮を素早く抜けていきます
【第六感】で罠を【見切り】避け
【覚悟激痛耐性継戦能力】少々の負傷は気にせず
黄金獅子

第二形態さん、思い出しますね
私、迷宮の主なのですよ

死なない私には、拘束が有効
今の、私には有効。でも
機動装置パージ
今の、私には遅すぎる
後の先を取る【カウンター】

『瞬断撃』

【だまし討ち】装置がなくとも、光は全身どこからでも放てて
光となって加速し【鎧無視切断】!


リーヴァルディ・カーライル
…思いの外早く活用の機会があったわね

…確かにこれがあれば不測の罠にも対応出来るかもしれない

早業の武器改造で大鎌を鏡面の双剣に変化させて、
第六感を頼りに敵の微弱な殺気や闘争心を見切り、
魔鏡の刃で敵UCの魔導砲を切断して受け流し蒸気機械を機動

…お前の殺気を読めば何時、何処に攻撃が来るのか読むのは容易い

…さあ、お前は私の行く先が捉えられるかしら?

今までの戦闘知識から最適な動作で疑似空中戦機動を行い、
不足の罠にはUCを発動し不可視の血糸を撃ち込み回避して切り込み、
双剣と血糸を乱れ撃ちにする2回攻撃を放つ

…残念だけど、ワイヤーは視えている糸だけじゃない

…これで終わりよ。何度、蘇って来ても駆逐してやるわ



「任務、二の王笏の討伐。任務了解だよ」
 そう鴇色の髪を靡かせながら唐草・魅華音(戦場の咲き響く華・f03360)は任務を受諾した。
「再び貸し出してるんですね。わたしもこういう迷宮には使えそうだと思っていた所です」
「ああ、しかしおとぎ話だと思っていた蒸気迷宮に挑めるとは、未踏を目指す海賊冥利に尽きるぜ!」
 そうワイヤー式の『立体的に起動する奴っぽいの』を装着した海賊が魅華音にそう告げると魅華音に『立体的に起動する奴っぽいの』を差し出す。
「いえ、大丈夫です。もう持っているので」
「ん?そういやお嬢ちゃんのような猟兵がこの前の海戦で戦っていたとかなんと聞いていたが……もしかして?」
「ええ」
 そう告げると魅華音が取り出したのは、彼女自身が改造した――
「それでは、この装置の機能を存分に発揮して王笏の討伐をしましょう。そう、この<R・K・Y・P(立体的に起動する奴っぽいの)>で!」
 そう宣言して腰に装着すると同時にワイヤーを射出して展開された蒸気迷宮の壁へとアンカーをめり込ませ、ワイヤーを巻き取って立体的な機動を開始する。

「ふむ……あの時に構造は、把握したのですよ」
 そうワイヤーの代わりに地縛鎖を、蒸気の代わりに聖者の光を用いて稼働する『立体的に起動する奴っぽいの』を用いて立体的な機動を行っているのはナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。
 彼が装着しているそれはA&Wの戦争『帝竜戦役』以降において彼の新たなる力として宿った『文明守護竜』、ダイウルゴスを用いて再現された聖者型の『立体的に機動する奴ぽいの』である。
「今日は、生身で……『進撃』、です!」
「ならば、我の『侵略』の前に朽ち果てるがいい!『ゴールデンレオ』!」
 そうして嗾けられるは機械仕掛けの黄金獅子。それを見てナイは思う。
「黄金獅子……第二形態さん、思い出しますね。私、迷宮の主なのですよ」
「第二形態……って、大魔王の事か!?実在しているのかよ、アルダワって世界には!?」
「もう、私達が倒しましたにゃぁ」

「……思いの外早く活用の機会があったわね」
 そう呟きながらワイヤーを射出、巻き取って空中を駆ける間に得物である大鎌を双剣形態へと変化させて『二の王笏』へと切りかかる白銀色のダンピール。
 そこへ『二の王笏』の背部に装着された魔導砲が白銀色の少女に向けて放射。それと連動するように蒸気迷宮に搭載されたダンジョントラップが連鎖するように起動していく。
「……確かにこれがあれば不測の罠にも対応出来るかもしれない」
 瞬間、ワイヤーを再び射出して敢えてダンジョントラップに引っかける。
 ワイヤーを巻き取っていく『立体的に機動する奴ぽいの』。
 瞬間、ダンジョントラップに引っかかったワイヤーがその巻き取りによって外れた結果――
「ぐ、何だその機動は!」
「……私はこの蒸気機械を前に一度扱ったことがある。吸血鬼狩人ならば一度扱った狩りに使える装置の扱いを一人前以上に扱うことは可能」
 加えて、と少女は告げる。
「……お前の殺気を読めば何時、何処に攻撃が来るのか読むのは容易い」
 そう、吸血鬼狩人のダンピール、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は処刑宣告を告げた。

 リーヴァルティは先制攻撃を避けた。だが、ナイと魅華音は未だ先制攻撃対処の途中だ。
 そして迫り来るは機械仕掛けの黄金獅子と罠と連動して威力を増す蒸気魔導装置。
「ワイヤーを射出、今すぐ巻き取って……!」
 そう呟きながらダンジョントラップと連動して魅華音を粉砕しようと迫り来る壁から突き出す大量の棘。
 その突き出された棘へ魅華音はワイヤーを射出。罠を利用して逆に『二の王笏』より優位な位置へと陣取ろうとする。
「く、させるか!」
 その行動を当然『二の王笏』は見逃さない。
 見逃さないが、二人の内僅かに速かったのは魅華音の方だった。
「こういった立体物が乱立する戦場には<R・K・Y・P>は使えるわね……!」
 そう自身が買い取った<R・K・Y・P>の有効価値を改めて嚙みしめる魅華音。
「死なない私には、拘束が有効」
 そしてナイは迫り来る拘束装置が取り付けられた黄金獅子を見据えながら呟く。
「今の、私には有効。でも」
 そう言ってナイは腰部に取り付けられている聖者式の『立体的に機動する奴ぽいの』に手を当てて呟く。
「ダイウルゴス、機動装置パージ」
 瞬間、ナイの腰部からパージされていくダイウルゴスが変容した『立体的に機動する奴ぽいの』。
「なっ……」
 その自殺同然の行動に思わず目を見張る『二の王笏』。
「想定通り……です!」
 瞬間、光へと体を変容するナイの身体。
 そして、体が光となった以上は、
「あの装置の事を悪く言うつもりはありませんが……今の、私には遅すぎる」
 その身体は光速へと変容する。

「――『この弾丸に込められてるのは、世界に広がる悲劇と憎しみの連鎖を生み出す悪を憎んだ断罪の想い……咲き踊れ、断罪血花』」
「――『……限定解放。この糸から逃れる事はできない、血の魔線』」
 そして、二人の少女も己が有するユーベルコードを起動させていく。
 それは、劫火の剣の欠片を込めた呪殺弾が直撃した対象に劫火の欠片から噴き出る劫火の炎を蝕ませる炎の呪詛の魅華音のユーベルコード。
 それは、見えない吸血鬼の魔力で錬成した無数の血糸を放ち、遠距離の対象に干渉するリーヴァルティのユーベルコード。
「これより魅せるは、殺伐した戦場に咲き響く華の唄」
「……さあ、お前は私の行く先が捉えられるかしら?」
 そこへ、光の身体へと変容したナイが追撃に移る。
「行きます……!」
 ナイが光速の起動で『二の王笏』の身体を鎧ごと切断し、魅華音がワイヤーを駆使して炎の呪詛弾を多数叩き込んでいき、リーヴァルティの双剣と血糸が『二の王笏』を乱れ撃ちにする。
「グゥッ……やむを得ん、一旦退くとするか……!」
 そう呟き蒸気迷宮を変容させて撤退していく『二の王笏』。
 手負いの獣は恐ろしい。それは三人の猟兵が有している価値観であったが故に、三人もここで転移して撤退することを決めたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

才堂・紅葉
そっかぁ、あれって本当に完成してたのかぁ……
ともあれ、うちの名物迷宮で他所様の世界に迷惑かけないでくれる?

・先制対策
機構靴のメカニックを活かし、大跳躍と壁や天井に張り付く機動で獅子から逃げる
こちらに最適化された狩人相手だ。必死さと気合と野生の勘が物を言う
地形を利用し、獅子が入りにくい狭い通路や出入口を活用したい

人心地ついたら反撃開始
立体何ちゃらを改めて装備
道中の負傷で得た流血を指ですくって戦化粧を行う

「分かってるわよ、“楔"。前へ!でしょ?」

その無念を背負って身体能力を超強化
立体機動と併用し、獅子を引き離す速度で迷宮を踏破し、奴に一撃を叩き込んでくれよう

「はじめまして! そして死ね!!」


鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
WIZ

罠に関しては【罠使い】【第六感】を利用し細心の注意を払いながらもし罠があれば解除を試みる
蒸気魔導装置だから蒸気は出ているんだよね?
固有結界・黄昏の間の媒体に出来ないかな?可能なら媒体にする事で蒸気を除去出来そうだけど…視界も悪くなるしね
もし蒸気で無理ならそれ以外の無機物を媒体に発動させるかな

4種の疑似精霊を同時召喚し、その状況を維持したまま借り受けた立体的に起動する奴っぽいのを活用しながら先へ進む
この装置を使えば回避出来る罠もありそうだな
機動しながら呪符攻撃とか可能だろうし変則的な攻撃で相手を翻弄しよう
王笏との直接戦闘ではそれに加え、維持して来た疑似精霊達も攻撃参加


星川・アイ
SPD アドリブ・連携歓迎
立体……うん、これは追及しちゃいけない奴だ……
でもせっかくだから、この魔力推進型を装着していこうか

まずは機動する奴で迷宮の高速突破。地形の変化に合わせて機動を変えながら進んで、向こうに有利な構造にされる前に抜けていくよ(推力移動・地形耐性・瞬間思考力)

巨人が来ると思ったら、メカ生体ぽいのが出てきた……

相手が機械だし、プレイギアを起動してハッキングで行動阻害。その後、機動する奴ぽいのに合わせて刀身を改造したバイブレイドで両断するよ

〆は召喚したステラの弾幕と併せた連携攻撃を喰らわせるね

アタシの装備するそれは機動する奴だよ! 機動せずして何とするか!


黒鵺・瑞樹
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

アンカーを射出して巻き上げ?て引っ張って貰って動き回るって事か。
UCと組み合わせて使って迷宮を進んでいく。
より迷宮踏破は楽だろうし、敵に動きを読ませにくくなるかな。

伽羅の水流と雷撃を黄金獅子に食らわせる。機械仕掛けなら水なり雷撃は故障誤作動の元だろ。
うまく当てられなさそうなら陸奥の旋風で動きの阻害を。
そして俺自身は隙をついて本体のカルロスにマヒ攻撃を乗せた暗殺のUCで攻撃。
装置とUC空翔を駆使して翻弄できらば。
敵の他の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。



「そっかぁ、あれって本当に完成してたのかぁ……」
 そう呟くのはアルダワ魔法学園に深い関係を持つUDCアース出身の傭兵の猟兵、才堂・紅葉(お嬢・f08859)。
 アルダワを起源として完成した『立体的に機動する奴ぽいの』の存在について深い思い入れが彼女にはあるようだ。
「ともあれ、うちの名物迷宮で他所様の世界に迷惑かけないでくれる?」
 そう呟きながら放たれた先制攻撃を前に、紅葉はガジェットの組み込まれたブーツを『立体的に機動する奴ぽいの』と同時に用いることで大跳躍して壁や天井に張り付く機動を実現。
 それを以って紅葉に合わせて最適化された機械仕掛けの獅子から逃亡していく。
「(こちらに最適化された狩人相手だ。必死さと気合と野生の勘が物を言う……!)」
 そう冷や汗をかきながら『立体的に機動する奴ぽいの』のワイヤーを使いこなして逃走していく紅葉。
「(だけどそろそろだ、先制攻撃が終わるのは!)」
 そう心中で呟きながらワイヤーを射出。それと同時に負った傷から掬った血を用いて戦化粧を自身に施す。
「分かってるわよ、“楔"。前へ!でしょ?」
 そうして紅葉はユーベルコードの名を唱えていく。
「――『対戦車杭打銃“楔”(ロンギヌス)』!!」
 取り出されるは携帯式パイルバンカー、杭は超偽神兵器の欠片を用いる特性品の超兵器。
 刹那に、顕現するのは【対戦車杭打銃“楔”による貫撃、杭に加工された超偽神兵器の欠片の活性化、そして紅の戦化粧で死せる奪還者の無念の三つの因子を用いての超強化である。
 莫大な出力の上昇によって向上した速度と膂力。それと『立体的に機動する奴ぽいの』を併用しての機動は正に三次元的な動きを制する超人。
 瞬く間に対紅葉に特化した機能を搭載した黄金獅子を葬り去って『二の王笏』の元へと駆ける。
「はじめまして! そして死ね!!」

「蒸気魔導装置だから蒸気は出ているんだよね?」
 そう腰部に装着した『立体的に機動する奴ぽいの』を見ながら鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は海賊たちに尋ねる。
「そうだが……いったい何をするつもりだ?」
「俺のユーベルコード『固有結界・黄昏の間』は無機物を地・水・火・風の四大元素の疑似精霊に変換するって言うものなんだけど、それを使って蒸気を媒体にする事で蒸気を除去出来そうだけど……」
「ん~……ちょっと待っていろ」
 と、一旦海賊が魔術師用の『立体的に機動する奴ぽいの』を見繕っていくと、一つの装置を手にする。
「これなんかどうだ。蒸気式精霊術師の物を改造した奴なんだが……」
 と、ひりょがそれを受け取り装着。そしてユーベルコード『固有結界・黄昏の間』を起動させると同時に噴き出す蒸気が四つの色彩に染まっていく。
「おお……これは便利だね」
 風の疑似精霊を媒介とした魔術を用いて空中へと浮遊するひりょ。
 そして、『二の王笏』との決戦へと時間軸は移る。
 蒸気を媒介とした疑似精霊が四元属性にて罠を対処していき、連鎖的に機動する罠も『蒸気精霊変換型』の『立体的に機動する奴ぽいの』が発動する疑似精霊が駆動する四元属性による立体的な機動によって回避していく。
「そして、先制攻撃を凌いだらこちらのものだ!」
 練り上げられていくは四大元素の疑似精霊を媒介とした属性魔術。
 それが『二の王笏』へとぶつけられ、蒸気迷宮を展開する王笏はたたらを踏んだ。

「立体……うん、これは追及しちゃいけない奴だ……」
 そう遠い目をしながら腰部に装着する装置、『立体的に機動する奴ぽいの』を見つめるのは星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー・f09817)。
「でもせっかくだから、この魔力推進型を装着していこうか」
 そう言って蒸気の代わりに魔力を使って飛翔するタイプの『立体的に機動する奴ぽいの』を手に取って腰部に装着するアイ。
「さて、迷宮探索と行きますか」
 そうして噴出した魔力を利用して飛翔し、迷宮内を駆けるアイ。
「地形の変化に合わせて機動を変えながら、っと!」
 そう機動の安定性を魔力制御に一存する代わりに、ワイヤーを使わないが故に制約が取り払われ三次元的な軌道の縦横無尽さを実現する魔力推進型の『立体的に機動する奴ぽいの』。
 それを用いてアイは巧みな技術で立体的な機動で迷宮を踏破していく。
「……来たか。ならば、来い『ゴールデンレオ』」
 瞬間、魔力を食らう機能を搭載した黄金獅子がアイへと襲い掛かる。
「巨人が来ると思ったら、メカ生体ぽいのが出てきた……」
 有名ゲームメーカー制作のゲームデバイスを取り出しながら少し落胆した声で呟くアイ。それと同時に動きが鈍る黄金獅子。
「……!そのゲーム端末で……」
「ハッキングさせてもらったよ」
 蒸気式であるとはいえ、機械仕掛けである以上は指揮系統を統括する装置が内包されていると踏んだアイ。
 その賭けに勝った男の娘は、召喚式ユーベルコードによって魔法少女のゲームキャラ「ステラ☆マギカ」を呼び出して連携攻撃を仕掛けていく。
「アタシの装備するそれは機動する奴だよ! 機動せずして何とするか!」
 そう言いながら双剣に変化させたバイブレイドを用いて切りかかっていった。

「アンカーを射出して巻き上げ……?ともかく、その時に生まれる運動で引っ張って貰って動き回るって事か」
 そう『立体的に機動する奴ぽいの』の王道と言えるワイヤー式の構造に感心しながら腰部に装着する長髪の青年は黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)。
 彼は第三の宇宙、定められた悲劇の結末を打ち砕く勇者、終焉破壊者(エンドブレイカー)である主のナイフから生まれたヤドリガミだ。
「『空翔』と合わせれば迷宮踏破は楽そうだね……それじゃあ使ってみるか」
 そう右手に胡、左手に黒鵺の二刀流を構えながらワイヤーを射出して瑞樹は迷宮内を駆けていく。
「成程……これは気持ちいいな」
 そう風を切る感覚に目を細める長髪の青年。ワイヤーを射出して巻き上げるという工程を繰り返し、やがて見えてくるのは『二の王笏』の姿。
「来たか。『ゴールデンレオ』」
 吼え焚ける機械仕掛けの黄金獅子。それを見据えて瑞樹は呼びかける、自身の水竜へと。
「伽羅、水流と雷撃を」
 了承した、という合図の代わりに黄金獅子に叩きつけられる水流とそれに付与された雷撃。
 感電し硬直する機械仕掛けの獅子を尻目に二振りの獲物を振りかぶっていく瑞樹。
「来い!」
 直前に、『二の王笏』は腕部へ黄金獅子を限定召喚。獅子型のガントレットを装着して近接戦へと挑む。
「――『空翔』」
 交差する刹那、空を蹴るユーベルコードを用いてワイヤーが導き出す軌道を乱す。
 そして生まれた空隙を突いて、瑞樹は二振りの武器を叩き込んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ・連携歓迎デース!

(事前にて)
オー、これが、立体的に機動する奴ぽいの。でありますか。
楽しいデスネー!
あ、小さめの奴を百個くらい用意してもらっていいデスカ?
小銭を出しつつ。

(現地にて)
さて、いざダンジョンアタックデスネ!
行きマスヨ、バルタンズ!「バルルー!」
ミニ・バルタンたちにも立体的に機動する奴ぽいのをつけてもらって、レッツゴー!
何をするのかと言いますと、人海戦術デース!

砲撃に当たったらトラップ!と言いマスガ、立体な起動で飛ぶ、小さなバルタンズ90体以上全員を狙えマスカナー?
ワタシに注意してると、バルタンズが群がって襲いに行きマスヨ!

これがチームワーク、力を合わせて襲撃デース!


カシム・ディーン
なんだか面白い装置ですね
使いこなしてみせます

対POW
【視力・情報収集・戦闘知識・属性攻撃・迷彩】
使用するこの機動用の装置の使い方把握
カルロスの眼球の動きや動作からどこを狙うかを予測して読み切
周囲のトラップの把握
光属性を付与して光学迷彩による捕捉の妨害
それでも狙われれば全力回避!

全く…随分とコスプレが好きなようですね!
どうせなら野郎じゃなくて美女が良かったですよ全く!

そのまま接近!
【二回攻撃・念動力・盗み・盗み攻撃】
念動力で動きを止めて接近戦を仕掛け
短剣で切り裂きながらもUC発動
しがみ付いて己の高熱で焼き尽くしにかかりながらも斬り合い
野郎なんぞ趣味じゃねーですがそれは寄越しなさい
地球儀強奪狙!


七那原・望
えくるん(f07720)と参加

まさかえくるんへのお土産に買ったこの装置を再び使う時が来るなんて。

【第六感】と【野生の勘】で敵の行動と魔導砲の軌道、ダンジョンの構造やトラップの配置を【見切り】、自分達に有利な区画を選んで例のワイヤーの装置で【空中戦】

えくるんがわたしに合わせて調整してくれたおかげで前回より速く精密に動けるようになったの!

立体的に飛び回り、魔導砲の発射を察知したら【咄嗟に】【早業】でワイヤーを空中で外しつつジェット噴射して回避。
即ワイヤーを敵の斜め後ろに【カウンター】【クイックドロウ】で射出して素早く接近。
【早業】の【絶・蘇威禍割】ですれ違い様に切り裂き、追撃で駆逐します。


七那原・エクル
七那原・望と参加するよ

自分は空間にブロック足場を形成する魔術的な機動装置で移動

予め望の移動装置を改良します、ワイヤーの強度と推力噴射装置の出力を向上させてっと

ハッキングツールから機械部品に反応して吸着し、内部から腐食させてしまう金属片を【武器改造】でデフレクターシールドG2の煙幕弾頭に装着

攻撃回避時は装置を駆使して敵と距離をとりつつ後退

自分のまわりに煙幕を散布して姿を隠します。目眩ましのつもりと思わせつつ、本当の狙いは煙幕と共に散布していた機械を腐食させるナノマシンを吸着させることにより機械仕掛けの黄金獅子の駆動系を【ハッキング】して妨害、動きが鈍くなったところにユーベルコードを撃ち込むよ!


ローズ・ベルシュタイン
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との共闘歓迎

■心情
アルダワの地下迷宮ですか、私もアルダワ出身の身である以上
簡単に惑わされる訳にはいきませんわ。

■先制攻撃対策
罠と連動する装置ですか、厄介ですけど、私も【罠使い】の知識で
罠を【見切り】で回避して見せますわ。
また、敵の武器を【盾受け】で防御しつつ、蒸気魔導装置は【オーラ防御】で対処。

蒸気迷宮には【地形耐性】で迷わない様にしつつ【学習力】で迷路の構図を記憶します。

■戦闘
ガジェットを活用してみますわ。【戦闘知識】でガジェットを上手く使い
白銀勇霊装(UC)を使って戦いますわ。
負傷したら戦闘力を増強しつつ【生命力吸収】で攻撃しますわ。


月影・このは
地下迷宮をこの世界に…それは厄介な能力ですね…
では、対ヴィラン用量産型戦闘ロボ518号これより戦闘に入ります!


立体的に機動する奴ぽいのを使って移動に、中々便利ですね…
ブラストブーツと併用し更に変幻自在に移動を【ジャンプ・ダッシュ】

なるほどあれが王笏ですね!
放たれる魔導砲をワイヤーにブラストブーツで躱します
避けきれないものはレーザー照射機より放つレーザー射撃で相殺を!

そして相手の足元にワイヤーを射出!ワイヤーの引き寄せる力に
ブラストブーツの炸薬に自身の体重も合わせて!【重量攻撃】

これが!必殺クラッシュメテオドロップ!!!


ふむ、この装置買取は可能でしょうか?



「地下迷宮をこの世界に…それは厄介な能力ですね…」
 そう言いながら、幼い少年は腰部に『立体的に機動する奴ぽいの』を装着していく。
 彼は月影・このは(自分をウォーマシーンと思いこんでいる一般ヤドリガミ・f19303)。
 ウォーマシン……だと思い込んでいるヤドリガミの少年だ。
 このはは地下迷宮の壁にアンカーを突き刺して『立体的に機動する奴ぽいの』の使い心地を確かめていく。
「『立体的に機動する奴ぽいの』を使って移動に、中々便利ですね……ふむ、この装置買取は可能でしょうか?名称通り立体的……三次元的な機動を行う際にとても優れたパフォーマンスを発揮しますね」
 そう言って海賊たちに購買のやり取りを交わした後、このはは『立体的に機動する奴ぽいの』を起動させて、地下迷宮を滑空していく。
「では、対ヴィラン用量産型戦闘ロボ518号……これより戦闘に入ります!」

 そして、時間軸はこのはと『二の王笏』が接敵したころまで飛ぶこととなる。
「なるほど、あれが王笏ですね!」
「我を『あれ』呼びとは不遜だな。不敬の罰を受けるがいい」
 そう言って『二の王笏』はユーベルコード『黄金なる王者』を起動させ、背部に装着された魔導砲をこのはへと放つ。
「ブラストブーツ、起動!」
 そう言ってこのはの足元から閃光が光ると同時、爆発が巻き起こりワイヤー移動をしていたこのはの体が大きく揺れる。
「また味な真似を……」
 その揺れによって魔導砲を避けることに成功したこのは。
 そして、次にアンカーを射出した場所は『二の王笏』の頭上。
 彼は自身の重量を活かしてそれを武器とするために……
 故に、彼のユーベルコードは以下のものとなる。
「――『クラッシュメテオドロップ』!!」
 ――上空からの自由落下による重く強烈な一撃を叩き込むこと。
 それがこのはが『二の王笏』に喰らわせたユーベルコードであった。

「まさかえくるんへのお土産に買ったこの装置を再び使う時が来るなんて」
 そう目隠しをした少女が照れたように腰部につけた『立体的に機動する奴ぽいの』を撫でていく。
 七那原・望(封印されし果実・f04836)、今度は恋人の七那原・エクル(ツインズキャスト・f07720)を連れて『二の王笏』の依頼へとやって来た。
「望が買ってきたこれ、凄いな……」
 エクルはそう言って望が装着しているワイヤーを射出してアンカーが立体物に突き刺さった後、そのワイヤーを巻き取る動きを利用することで三次元的な軌道を実現させる『立体的に機動する奴ぽいの』を見て感嘆の域を漏らす。これがあれば周囲に立体的な物体がある戦場ならば三次元的な機動で戦闘を行える。しかも『立体的に機動する奴ぽいの』の形式次第では、ワイヤーなしにしかしそれ以上の安定性を以て三次元を機動することが出来るだろう。
「なら、ボクは……」
 そして悩んだ末にエクルが選んだのは空間にブロック足場を形成して三次元機動を行う魔術師用の『立体的に機動する奴ぽいの』。
 そうして自身も形成式の『立体的に機動する奴ぽいの』を用いて試験運用を行うエクル。そして慣らしの運用をした後、望の『立体的に機動する奴ぽいの』を改造しておく。
「ボクが見た限り、望にはこういった調整が合ってそうだ」
「えくるん……」
 そう赤面して俯く望。バカップルここに極まれりであった。

「――『黄金なる聖者』、『ゴールデンレオ』」
 そして、七那原2人が『二の王笏』の元へ辿り着いたと同時に先制攻撃が繰り出される。
 望には魔導砲が、エクルには機械仕掛けの黄金獅子がそれぞれ迫り来る。
「見て見て、えくるん!」
 そう言って望はワイヤーを射出して立体的な機動を行って回避を行おうとする。
 それでも『二の王笏』はここまで戦ってきたワイヤー式の『立体的に機動する奴ぽいの』を装着した猟兵との交戦経験から最適な魔道砲の機動タイミングと射線を割り出していた。
 故に今回は必中必勝を確信していたが――
「――馬鹿な、速い!?」
「えくるんがわたしに合わせて調整してくれたおかげで前回より速く精密に動けるようになったの!」
 ――愛する者は正気なし。故に、愛の神は理性的な人間も何もかも全てを打ち負かすことができる。
 エクルは愛の神でこそないが、望のために愛を込めて『立体的に機動する奴ぽいの』を調整し、改造を施した。
 そして、この局面においてそれは『二の王笏』の想定を超える結果を紡ぎ出した。
 それはこの二人の戦況だけではない。
 算出したはずの想定が外れた、その驚きが『二の王笏』にとっては再び算出した値を用いようとしても「今回の猟兵も改造を施しているのではないか」という思考が隅にちらつくことになるのである。
 そして、エクル自身も煙幕に紛れ込ませた機械を腐食させるナノマシンを介して機械仕掛けの黄金獅子を機能不全へと追い込んでいく。
「クッ……一か八か……!」
 迷宮を操り壁を迫り出して盾とする『二の王笏』。『立体的に機動する奴ぽいの』の機能を考え、ワイヤーを突き刺すならば時間が生まれるように迷宮の構造を組み直したのだ。
 だが、
「……何だ?アンカー、が空中に突き刺さっている……?」
 ここでエクルの足場形成式の『立体的に機動する奴ぽいの』が、『二の王笏』の想定を上回った。
 空中に作り出した足場にアンカーを突き刺し、それを立体物とした二人。そして望にしがみついたエクルと共に、二人はユーベルコードを解き放つ。
「――『絶・蘇威禍割(アブソリュートリィ・ディバイド)』!!」
「――『イオナイザー・フィスト<ギガ・パニッシャー>』!!」
 神速の一刀から紡がれる無数の剣閃と充填したエネルギーによる浮遊する機械掌に内装された大口径ビーム砲による挟撃が、『二の王笏』を薙ぎ払って行った。

 二人の一撃により手負いとなった『二の王笏』。
 このはの重量攻撃等の戦ってきた猟兵たちによって負わされた手傷もここにきて『二の王笏』を蝕んで行く。
「オー、これが、立体的に機動する奴ぽいの。でありますか。楽しいデスネー!」
「使いこなしてみたけど……中々と便利だね」
「ええ、上手く活用すればこのような戦場では真価を発揮しますわね」
 そこに、止めとして三人の猟兵がワイヤーを射出しながら追いついてきた。
 バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)、ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)の三人だ。
「さて、『二の王笏』の能力は『アルダワの蒸気迷宮の展開』ですか、私もアルダワ出身の身である以上は簡単に惑わされる訳にはいきませんわね」
「成程、アルダワ出身の猟兵か」
 そう睨みつける『二の王笏』の視線を、ローズは優雅な仕草で受け流す。
「しかし全く……随分とコスプレが好きなようですね!どうせなら野郎じゃなくて美女が良かったですよ全く!」
「形態変化と言え、どうせなら!」
 と、譲れない何かがあるのかカシムの言葉に対して怒声を上げる『二の王笏』。
「さて、いざダンジョンアタックデスネ!行きマスヨ!」
「――『黄金なる王者』!『スチームエンチャント』!」
 そのバルタンの言葉に応じて、『二の王笏』が先制攻撃を放っていく。
「光属性付与!機能迷彩!」
 刹那にカシムが属性魔術を用いて自身に迷彩効果を発揮させる。
「光を歪めて隠れたか。だが一手遅い!」
 そうして背部に装着された魔導砲を放射する。
 魔導砲が命中しなければそれを起動条件とした罠は連動しないが、『二の王笏』は先程の手痛い一撃を参考として別の手を打っていた。
 顕現するは黄金獅子を変形させることによって作り出された――
「剣!?そんなユーベルコード聴いてな……ってこれどちらかと言えば技能技か!!」
「その通り!貴様ら猟兵が小賢しく立ち回るというならば、我もそれを用いない義理などどこにもないのだからな!」
 そうしてカシムが裂けた方角を見切って剣を投げつける『二の王笏』。
 そのままだと、カシムが串刺しになるのは時間の問題だったが――
「伊達に場数は踏んでないんですよ!」
 それを、カシムは圧倒的な動体視力で一足早く察知し回避する。
「賭けには負けたか……」
 そうして他の猟兵へと放った先制攻撃も失敗したことを悟る『二の王笏』。
「言ったはずですわ。アルダワ出身として、蒸気迷宮には簡単には惑わされない、と」
 そう出身世界であるが故に地震の経験がものを言ったローズ。
 彼女は蒸気迷宮の罠と連動した魔導装置を破壊しながら自身のユーベルコードを起動させる。
「我は纏う薔薇の気高さに等しき極みの鎧――『白銀勇霊装(ハナコトバハシロクカガヤキシヨロイ)』」
 ローズの瘦身に纏われていくはアルヌワブランの薔薇で彩られた甲冑。
 白き甲冑に身を包まれたローズは自身の近接用武器である夕焼け色の刀身のロングソード『夕の憩い』を用いて属性魔術を発動。
 夕焼け色の如き光が『二の王笏』へと文字通りの光速で迫り、身を焦がしていく。
「(……何という属性魔術との親和性の高さ!まて、そう言えばあの片言のサイボーグはどこだ?)」
 そう両手を交差させて致命傷にならないよう光を受け止めていく『二の王笏』。
「砲撃に当たったらトラップ!と言いマスガ――」
 そこに、当のバルタンの声が上空から降り注ぐ。
 ハッとした顔で天井部を見上げる『二の王笏』。そこにはバルタン――
「――立体な起動で飛ぶ、小さなバルタンズ90体以上全員を狙えマスカナー?」
「バル、バル、バル!!」
 ――と、召喚型ユーベルコード『秘密のバルタンズ(シークレット・サービス)』を用いて呼び出した98体のミニ・バルタンが、『立体的に機動する奴ぽいの』を装着して上空を舞っていた。
「ワタシに注意してると、バルタンズが群がって襲いに行きマスヨ!」
「お、のれぇぇ……!!」
 群がっていくバルタンズを蒸気魔導装置で振り払いながらも何とかバルタンの猛攻を凌いでいく『二の王笏』は流石というほかないだろう。
「野郎なんぞ趣味じゃねーですが……」
「――ッ!!」
 耳元で囁かれた声。それに聞き覚えがあった『二の王笏』は驚愕の表情で思わず振り向き――
「――そこ、ですわ」
 銃声が鳴り響き、『二の王笏』の胸元から鮮血が飛び散る。
「残念、僕は陽動ですよ。まんまと引っ掛かりましたね」
 『進撃』においては『二の王笏』が治める多世界侵略船団コンキスタドールの存在意義である『侵略』の速度をも上回る勢いを持つ存在、猟兵。
 それが複数人で襲い掛かることで心身ともに疲労していた『二の王笏』は、そんないつもなら思い当たることに気が回らなかった。
「無、念だ……」
「野郎が持っていた地球儀なんぞ趣味じゃねーですが、ただの地球儀とは思えないのでそれは寄越しなさい」
 と、『二の王笏』が有していた地球儀を手に取ろうとしたカシムの手。
 それを見た『二の王笏』は何を思ったのか。

 ――自らの握力で、カシムが地球儀に触れる前に、握りつぶしたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月13日


挿絵イラスト