羅針盤戦争〜スカイ・ハイコリドー!
●雲海超えるは海の竜
空は晴れ、太陽照りつける快晴の一日。海賊たちがいつものように作業の準備に取り掛かり、その様子をオアー!オアーッ!と急かす様にアシカ――それも、ヒレが翼の様になった白いアシカが鳴き声を上げる。わーったわーった、と宥める様にひとりの海賊がピンク色の果実の皮をむいていくつか転がすと、アシカたちは嬉しそうにそれにかじりついた。変わらぬ日常、いつもどおりの光景のはずだったそこに、ふと不穏な影が落ちる。虹の川に纏わる雲の色が、いつもより重く暗い。そして――
「おい、ありゃあもしかして――サーペントか?」
頭上遥か高く、雲の隙間からでも分かる巨体を指さして、海賊がその名を呼んだ。
●ハイコリドーサーフィン!
「みんなー!果物は好きかー!ボクはねぇ……だいっっっすきだよ!!」
荒久根・ジジ(ビザールイーター・f05679)が唐突にそんな主張を大声で叫ぶ。
「…と、言うわけで今回の依頼は戦争中のグリードオーシャン、その渦中にある島を救って欲しいってものだよ~。」
恐らくアリスラビリンスから落ちた島なのだろう。『アルコイーリス島』と呼ばれるそこは、あちこちに消えることのない虹の川がかかっており、それは時に雲をも超える高さにまで達している。然し何故かこの虹に触れることができるのは、島に原生している『ハイコリドー』と呼ばれるヒレが翼になった白いアシカのみ。そしてこの島には天を衝く高さの樹がそこかしこに生えており、雲を越えた枝先にだけ『バナーゴ』というピンク色をした球状の果実がなる。そのままでもジュースにしても凍らせても美味なそれは島の名産品で在り、ハイコリドーたちの好物でもある。だが雲の上の柔い実は、ハイコリドーだけでも人間だけでもうまく取れない。ハイコリドーの背に乗り雲を越え、人間が潰さないよう手でもいで、漸く食べられるのだ。なのでこの島では互いに協力し合って実を収穫し、ハイコリドー側はバナーゴ自体を報酬に、人間側は海賊――というよりはほぼ冒険商人に近い――が売りさばくことで生計を立てていた。
そんな島に今回現れたのはメガリスを呑み込んだ海竜、その名も『メガリスサーペント』だ。浮遊能力を有するこのオブリビオンは現在雲を越えた高さに浮かんでいるので、地上からは手が出しにくい。なので。
「ま、よーするに今回はそのハイコリドーたちの信頼を勝ち取りつつ、超高高度に浮遊する敵を仕留めてほしい、ってことだね。」
現状メガリスサーペントは取り込んだメガリス『大海嘯玉』の威力を発揮させるべく、チャージの真っ最中だ。放たれれば一瞬で島は滅ぶだろうが、ようは先手必勝。ハイコリドーたちの背と翼を借りて雲を突き、高威力のユーベルコードを叩き込んで落とせば勝ちである。
「油断は禁物だけど、せっかくだからハイコリドーと遊んだり、ここにしかない名産品の果物を食べたりでたっぷり英気を養っちゃおうよ。あ、でも最後にドッカーン!は忘れないようにね~。」
じゃ、お土産よろしく!とジジが気楽に手を振ったところで、グリモアによる転送が始まった。
吾妻くるる
こんにちは、吾妻くるると申します。
冬だ海だ戦争だ!
ということで、今回はグリードオーシャンより
サーフ&デストロイな依頼をお送りいたします。
●基本説明
ハイコリドーたちと虹の川でサーフィン&果物食べ放題!&上空の敵をスナイプ!
戦闘:判定【易しい】
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プレイングボーナス……海賊達と協力する。
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●島の様子
ザ・南国!な熱帯林の中、あちこちに虹の川が浮かんでいるメルヘンな島。人間は川に触れませんが、ハイコリドーと呼ばれる白い翼アシカだけはこの中を泳いだり飛んだりできます。プレイング的にはハイコリドーと遊んだり、その背でバランスを取って虹の川をサーフィンぽくレースしたり、バナーゴの実を取って食べたり中心でオッケーです。海賊の協力、は今回ハイコリドーを手懐けるとほぼほぼ同義です。彼らの大事な商売仲間なので。基本人懐こいので手荒にせずバナーゴをおすそ分けすれば喜んで協力してくれるでしょう。もしかしたら毛色の変わった子や、猟兵さんを気に入ってついて来る子もいるかもしれません。そのあたりは皆さまにお任せします。因みにバナーゴの味はバナナとマンゴーの合いのこ。形状と扱いはモモに近いですが、変種もあるかもでそこも皆さまのご自由に。楽しいのが正義です。
●ボス『メガリスサーペント』の撃破
敵は雲上に浮遊して飲み込んだメガリス『大海嘯玉』の威力をチャージするべくとぐろを巻いています。放たれれば一撃必滅ですが、今なら隙だらけなのでサクッとご自慢のユーベルコードで仕留めちゃってください。最後の方にちょろっと空中のサーペントへの攻撃方法だけお願いします。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『メガリス・サーペント』
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POW : カース・オブ・メガリス
【食べたメガリスの力】を使用する事で、【鱗のようにそのメガリスの複製】を生やした、自身の身長の3倍の【呪いに侵食された姿】に変身する。
SPD : 海竜の牙
【噛み砕き】による素早い一撃を放つ。また、【水中で戦う】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : サーペントワインド
【長い胴体で囲んで】から【巻き付き攻撃】を放ち、【締め上げること】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:いぬひろ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「マチルダ・メイルストローム」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
レモン・セノサキ
スカイハイコリドー?
何処かで聞いたような名前だね……気のせい?
ハイコリドーくん……えーと名前は?
無い?じゃあね……フワリン、でどう?
背に乗せて貰って、バナーゴの実を取りに行く
おや、マスクメロンみたいな模様だね
半分に割いてフワリンと分けっこ
んぐ……!見た目通りの甘くて美味しいメロン!
仲良くなった所でフワリンに共闘を持ちかける
んじゃ、このバナーゴを守る為に
あの目付き悪ぅい海ミミズ、やっちゃおうか☆
フワリンを巻き込みたくないからね、
ある程度近付けば、そこからは「仕掛鋼糸」で接近
敵UCの発動を見てからこっちもUC発動
瞬時に頭の真後ろに跳んで、蒼の魔弾をぶち込むよ
あ、フワリン!
落下のキャッチだけお願いね
「空、スカイ…ハイコリドー?何処かで聞いたような名前だね……気のせい?」
オアッオアッ、と元気よく鳴き声を上げるハイコリドーたちを前に、レモン・セノサキ(金瞳の黒猫・f29870)がどうにも記憶の底をつつかれるような既視感を覚えて首をかしげていた。きっとたぶんなんとなく気のせいだと思いつつ、まずは依頼完遂の為には彼らの協力が不可欠。群れをじっと見つめて――ちょっぴりピンクがかった肌の一匹に歩み寄った。
「ハイコリドーくん……えーと名前は?ある?」
言葉が伝わるかは分からないまでも、一先ず視線を合わせながら訊ねてみると、オァ?と短く鳴いて首をかしげられる。たぶんない、か、何のことかわからない…というニュアンスだろう、と受け取って。
「無い、ってことでいいかな?じゃあね……フワリン、でどう?」
フワリン、と重ねて読んでみると音を気に入ったのか、オアア~、と柔らかく鳴いて近寄ってきた。撫でると心地よさそうに目を細めるので、これなら大丈夫かなと背に跨れば、仕事だね!と慣れた様子でサバーンと虹の川へと突っ込んだ。きっといつものお決まりのコースなのだろう、1本のラインを選び取るとスイスイと泳いでいき、あっというまに雲を越えた高さまで到達した。
「よし、これかな?」
ちょうど虹の川に沿うように突き出たした枝に、幾つもなっている甘い香りの果実。そのうちの一つを傷つけないようにそっともいでみると、網がかかったような模様が入っていた。
「おや、マスクメロンみたいな模様だね」
変わり種なのか香りもメロンっぽく、ひとまず味見と半分に割いて、フワリンと分けっこする。
「んぐ……!見た目通りの甘くて美味しい、メロンっぽい味!」
舌触りはとけるように柔らかく、それでいて果肉はしっかりジューシー。その新しい味わいに満足したのか、フワリンも貰った半分を嬉しそうにぺろりと平らげた。
「美味しくて素敵な実だね。んじゃ、このバナーゴを守る為に、あの目付き悪ぅい海ミミズ、やっちゃおうか☆」
互いに背に乗り実を分け合ったなら、最後に持ちかけるのは島を守るための共闘だ。遠くに見える雲を纏った海竜を差し、守ると言い切ったレモンの瞳を見て、気合十分フワリンもオワア!と鳴いて早速虹の川を加速していく。
1本、2本――器用に流れを跨いで近づいていけば、もはや全容を納めるのが難しいほどに接近したメガリスサーペントの姿。あともう1本分傍に、とフワリンが粘りかけた所で首にタップし、レモンがもう十分だと告げる。ここまで運んでくれればあとは自分の仕事。巻き込むのは忍びない、と腕輪より高速で射出した鋼線を足掛かりに、一気に単身サーペントへと詰め寄った。勢いよく接近してくるレモンの姿に、流石にチャージを中断してメガリスサーペントが身動ぎし、その長い体で囲うようにとぐろを巻きなおす。そしていざや締め付けようと勢い良く体を捻ったところで、レモンの姿が掻き消えた。――ユーベルコードによる視認不可能な、死角への瞬時の空間跳躍。目の届かない頭部側へ姿を現すと同時に、放たれるのは蒼の魔弾。もはや何が起こったかを理解することもできず、メガリスサーペントの頭に大きな傷が刻まれた。
「あ、フワリン!落下のキャッチだけお願いね」
そして着弾の威力を利用しつつ、方向を調節して落ちていくレモンが声をかけると――まかせて!と言わんばかりにフワリンの元気な鳴き声が響いた。
大成功
🔵🔵🔵
栗花落・澪
ねぇねぇ、僕の事乗せてくれない?
一緒に遊ぼうよ
取ったバナーゴは好きなだけあげるし
あ、事前報酬欲でこれもどうぞ
★Candy popは幸せの味がする魔法の飴
そのままでも砕いても、食べやすい方法でね
乗せてもらえたら無邪気に楽しむ!
すごーい、とっても綺麗!
本当のサーフィンは難しいけど、ハイコリドーさんのおかげで楽しいよ
バランス感覚はあるんだ、【ダンス】やってるからね
バナーゴは【優しく】しっかり確保
これだよね?はい、どうぞ
自分でも少し分けて貰い
んー美味しい…!
料理用にちょっとだけ持って帰れないかな…
ハイコリドーさんも美味しい?
ふふ、よかった
ごめんね、もう少しだけ手伝ってね
敵には【指定UC】の追尾攻撃を
「ねぇねぇ、僕の事乗せてくれない?一緒に遊ぼうよ」
乗り手を待つように互いに寄り合って群れるハイコリドーたちを前に、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)がにっこりと笑みを浮かべて声をかける。
「取ったバナーゴは好きなだけあげるし…あ、事前報酬欲でこれもどうぞ」
そう言って取り出すのはカラフルなキャンディ。幸せの味がする魔法の飴だよ、といくつか掌に転がして差し出せば、興味を持った一匹がクンクンと匂いを嗅ぎに来る。暫くはバナーゴじゃないの?と言いたげに訝しんでいたが、意を決して一粒ヒョイと口に放り込めばたちまち嬉しそうにオアッオアッ♪と鳴き声を上げた。初めて食べる味をひとしきり堪能した後は、澪に背中を向けて翼を広げて見せる。
「ふふ、乗っていいってことかな?ありがとうっ!」
早速その背に乗ると、ハイコリドーが慣れた様子でスイッーと近くの虹の川へ泳ぎ出す。最初は緩くゆっくりと、徐々に流れの速さに従って加速していけばあっという間に雲を突き抜けて、真っ青な空の元に泳ぎ出る。そして更にどんどんスピードは増していき、最後には虹を纏いながらの空中大ジャンプ!
「すごーい、とっても綺麗!」
普段から人を乗せ馴れているハイコリドーと、澪自身のバランス感覚の良さのおかげで、カーブや急流が来ても振り落とされることはなく、スイスイと快適に川を進んでいく。そのうち見えてきたバナーゴの沢山なる一角は、乗せてくれるハイコリドーご自慢のスポットらしく、幅寄せながらちょっぴりドヤ顔で振り向かれた。その様子に笑いかけながら幾つか優しくもげば、今度は物欲しげな熱い視線が注がれる。
「これだよね?はい、どうぞ」
食べやすいように少し皮をむいて差し出すと、オアア!と嬉しそうに鳴いてぱくりと齧りつき、あっという間に食べてしまう。
「ハイコリドーさん美味しい?じゃあ僕もちょっとだけ…」
せっかくなので手に取った内のひとつを齧ってみると、柔らかい果肉に甘く爽やかな香りがたまらない、正に南国のフルーツといった風情。
「んー美味しい…!料理用にちょっとだけ持って帰れないかな…」
島の海賊たちも売り出しているくらいなのだから、どこかでうまくお土産に出来たらいいな、とこの後に期待を寄せる。そして普段の仕事からして、実をもいだらもう終わりだと思ったのだろう。下りの虹の川へ進みそうになったハイコリドーを優しく撫でて、澪が謝罪を口にする。
「ごめんね、もう少しだけ手伝ってね」
そう言ってキュッと引き締めた表情で見つめるのは、雲を纏い鎮座するメガリスサーペントの姿。
「ハイコリドーさんと美味しい果実の島を、壊させるわけにはいかないからね」
決意を乗せて向ける指先に、美しく花びらが舞う。それはやがて嵐の如く膨れ上がって――逃れられない災厄となって、敵の姿を呑み込みにかかった。
大成功
🔵🔵🔵
マリア・ルート
バナーゴ。なかなか面白い実なのね。
こういう共生っていうのも良いわよね…
バナーゴ、私のコード使えば創造できるでしょうけど…やめておきましょう。こういうのは自然の中で熟したのが一番でしょうし。
手近なバナーゴを手でもいでからハイコリドーにあげるわ。食べる奴がいたらなでなでしてあげましょう。懐いたんならハイコリドーに乗ってみるのも良いかもしれないわね。
私も一口…どんな味がするかしら。
ん?サーペントが来てる?
ああもう、せっかく癒されてる時間を邪魔すんじゃないわよ!
【指定UC】でバナーゴやハイコリドーに当たらないように気をつけつつ攻撃するわ!
「バナーゴ。なかなか面白い実なのね。」
海賊から譲ってもらった実の一つをしげしげと眺めながら、マリア・ルート(千年の王国から堕ちのびた姫・f15057)が率直な感想を零す。見た目はモモに近い感じがするが、香りや質感は持ってるだけでもだいぶ違うのが分かる。そしてくるりと回してるだけでも、近くにいたハイコリドーたちがくれるの?くれるの?とそわそわした視線を向けてきた。よほどこの実が好きなのだとわかる姿に、マリアの顔に微笑みが浮かぶ。
「こういう共生っていうのも良いわよね…」
正直に言えば、こうしてバナーゴを“見た”のなら、ユーベルコードを使って同じものを創造することは可能だ。取りに行かなくても、幾らでも生み出すことはできる。だが――
「…やめておきましょう。こういうのは自然の中で熟したのが一番でしょうし。」
せっかく素晴らしいバランスで共生が成り立っているのだ、安易に手を加えるのはやめておこう、と諦めた所でふと実を握る手にふわっ、と翼の触れる感覚がした。よほどお腹がすいてたのか、人懐っこいのか。一匹のハイコリドーがオアッと鳴きながら、バナーゴちょうだい!とでも言いたげに、翼をピコピコ動かしている。思わず吹き出しつつ差し出してやれば、待ってましたと目を輝かせて齧りつく。食べ進めるのを見ながらよしよし撫でてやると、それにも心地よさげに手に擦り寄ってくる。そして食べ終えると同時に、くるんと背を向けてオアオア!と鳴いて来るので、きっと乗ってもいいということだと理解して颯爽と跨った。その途端、待ってましたとばかりにハイコリドーが虹の川へ飛び込み、あれよあれよと登って雲を突き抜ける!
「うわっ、はやい…けど、全然落ちたりしないのね。それに…すごい景色!」
飛び出た先は、あちこちに虹の浮かぶ雲の上、色の濃い青空。まさにメルヘンな南の楽園といった雰囲気に、マリアが感嘆の声を上げる。そしてスイッとハイコリドーが川の端によれば、そこには枝にたわわに実ったバナーゴの実。ありがとうの意味で一つはハイコリドーに、そしてもう一つは自らも齧ってみると、口の中が爽やかな甘い果汁でいっぱいに満たされる。バナナの濃厚な甘さに、マンゴーの程よい酸っぱさ、モモのみずみずしさと柔らかさを兼ねたような果実は、きっと凍らせてもジュースにしても美味しいだろう。さぁ、せっかくだからもう少しハイコリドーと空の旅を楽しむか、降りて一緒にバナーゴを堪能するかと悩み始めた所で、ふと頭上から大きな影が落ちてくる。それはとぐろを巻いてメガリスのチャージをもくろむ、平和な島に似つかわしくない巨大な海竜の姿。
「ん?あれは…サーペント?…ああもう、せっかく癒されてる時間を邪魔すんじゃないわよ!」
楽しい時間を邪魔する奴には天誅を。水を差された怒りを反映するように、マリアがユーベルコードで呼び寄せた武器は――文字通り、空を埋め尽くすほどになった。
大成功
🔵🔵🔵
誘名・櫻宵
🌸神櫻
採れたわ!かぁいらしい果実
未知の果実に興味津々
カムイがかじれば私もと実を強請る
うふふ
あーん
甲斐甲斐しく食べさせてくれるなんて素敵な神様ね
甘くて蕩けてなんて美味しいのかしら!
カムイが食べさせてくれたからよ
虹の川を游ぐ…私、泳げなくて…
不安も神の言葉で笑みに変わる
大きい子と仲良くなるべくバナーゴを食べさせてあげたり…私、あなたと友達になりたいの、
こわくないよと伝え撫で
スリスリしてきてかぁいい子ね
カムイに懐いてるわ
…笑う神と、ハイコリドーの仲の良さに少しモヤり
甘やかすのは私だけと少し頬を膨らます
カムイ行くわよ!
近寄った瞬間カムイの太刀筋と合わせて放つ
【絶華】
守るわ
こんなに平穏で美しい島だもの
朱赫七・カムイ
⛩神櫻
之がバナーゴなる果実…
一口齧れば拡がる甘さ
甘くて美味しいよとサヨにもあげる
…こういう時はあーんというのだっけ
美味しい、と笑うきみの愛しさに胸が甘く暖かい
サヨ、ハイコリドーがいるよ
果実を分けて仲良くなって、虹の川を渡ってみよう
大丈夫
サヨは私と一緒の子に乗るよ
私が支えるから安心して
……なら、大きめの子と仲良くなろう
優しく撫でたくさんおたべと実を差し出す
なつこくて可愛らしい……サヨ、どうしたの?
膨れた巫女の頬に触れる
…やきもち
なんて…バナーゴより甘くて嬉しい
虹の川をこえて―暴れる海竜へ
ハイコリドーを結界で守りながら近づき、サヨと太刀筋を合わせて同時に斬撃を放つ
―黄泉ノ絶華
平和な島の平穏を守ろう
「カムイ、見て。分けてもらったわ!かぁいらしい果実」
まぁるい実を腕に抱えて、誘名・櫻宵(爛漫咲櫻・f02768)が嬉しそうな微笑みを浮かべて駆け寄ってくる。転ばぬようにと僅かに腕を広げて待ち構えながら、辿り着けば朱赫七・カムイ(約倖ノ赫・f30062)も手渡された実を興味深げに眺める。
「之がバナーゴなる果実…」
皮はモモの如く柔かったので、初めてでも簡単に剥けた。覗く果肉を一口齧れば、拡がる甘さは爽やかながらも滋味深い。甘くて美味しいよ、とカムイが顔を向けると、私にも、と櫻宵のねだる声が重なる。なのに、手渡そうとするとサッと手を引っ込めて、含んだような笑みを向けられる。どうしたの、と問おうとしてはたと何を求められてるかに気が付いた。そして分かってしまうと同時に、頬が僅かに熱を帯びていく。
「…こういう時は、あーんというのだっけ」
「そうよ!ほらほら」
「で、では…“あーん”」
「うふふ、あーん」
カムイの指が食べやすいサイズに切ったバナーゴを摘まみ上げ、期待に満ちた眼差しを寄越す櫻宵の薄桜の唇に運ぶ。すぐに口の中へと消えて、もぐもぐと食むとぱっと花咲くように笑みが浮かぶ。
「甘くて蕩けて…なんて美味しいのかしら!」
美味しい、おいしい、と繰り返す巫女の姿こそかぁいらし、という言葉が似合うな、と思うと愛しさが募る。
「そんなにか。ならきっと、当たりの実だったのだろうね」
「それもあるけれど…カムイが食べさせてくれたからよ」
そっと耳に寄せて囁かれれば、また胸が暖かく、じわりと広がる甘さに浸される。そんな心地に浸っていると、次に耳に届いたのは、陽気なハイコリドーたちの鳴き声。目を向ければすぐ近くで、数匹が楽しそうに戯れていた。
「サヨ、ハイコリドーがいるよ。果実を分けて仲良くなって、虹の川を渡ってみよう」
きっと楽しいだろうと思ってかけたカムイの声に、いままでずっと浮かんでいた櫻宵の笑みが、しゅるりと消える。
「虹の川を游ぐ…私、泳げなくて…」
もし溺れたら、と思うと怖いのだろう。俯き不安げな巫女の様子に、神が向けるのは優しい導きの言葉。
「大丈夫。サヨは私と一緒の子に乗るといい。支えるから安心して」
必ず守ると、そう約すように手を差し出されるだけで、胸に巣食っていた薄ら寒いものは、全部消えてなくなってしまう。新たな笑みを咲かせて、ぎゅっと手を握ってハイコリドーの傍へと共に歩み寄る。二人で乗るのなら体が大きな子が良いだろう、とあたりをつけて探してみると、ちょうどひときわ大きくおっとりして見えるハイコリドーが一匹見えた。バナーゴ片手にまず歩み寄るのは、櫻宵。
「私、あなたと友達になりたいの」
こわくないよ、と優しく伝えながら実を差し出せば、オアア~、とのんびりした声が返され、実をパクリ。食べ終えてからも離れず、伸ばす手に擦り寄ってくる様はとても愛らしい。
「スリスリしてきて、かぁいい子ね」
ほらみて、と呼べば、カムイも同じ様に手を伸べてやさしく撫でてやる。新たに差し出された実もパクパクと平らげて、尚のことご機嫌になつく様子は、少々熱烈にも映って。笑って撫でる神様と、なつくハイコリドーはとても微笑ましい。だけど、でも、見つめているとなんだか胸がもやもやとしてたまらない。
「本当に、なつこくて可愛らしい……サヨ、どうしたの?」
ふとカムイが振り返ると、櫻宵の頬が餅の如くぷっくりと膨れていた。問いかけながら頬に触れると擦り寄って、ぐいと引き寄せながら小さく唱えられる“甘やかすのは私だけ”の、呪文。――ああ、そんな、やきもちだなんて。膨れた理由が分かればそれは、さっき齧った実よりもうんと甘く心に跡を残す。何より、その焦れた想いが嬉しくて、勿論だよと言い添えてゆるゆると頬を撫ぜた。やがてぷすりと空気も抜けて、柔らかな笑みの戻った巫女にほっと胸をなでおろしたとき、唐突に周囲に影が落ちた。はて雨雲かと空を見上げると、太陽を翳らせていたのは海の竜、その巨体。のどかな島に似つかわしくない、戦争の熾火だった。
「…やはり、あれを放っておくわけにはいかないね」
「もちろん!守るわ、こんなに平穏で美しい島だもの」
せっかくまた咲み誇った巫女の笑みを、翳らせたくはない。優しい神様と過ごす愛しいひと時を、邪魔なんてさせない。互いに互いを想いあって、抜くのは敵を屠り喰らう刀。
「ならば共に往こうか、私の巫女」
「ええ、どこまでも一緒よ、私の神様」
伸ばされる手に、手を重ね。導いて、導かれ、此度は虹のかなたまで――二人の足取りは、続いていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
筧・清史郎
きよきよ(f21482)と
俺は初めてだが、動物さんに乗るのは好きだ(わくわく
きよきよはサーフィンが好きなのだな
色々な意味で期待している(微笑み
ああ、果物もとても楽しみだ
ハイコリドーさんにも果物渡しお喋りして仲良しになろう
アォン、オウ、オウオウ(動物と話す
ビッグウェーブにバイブス上がるぜ!だそうだ(意味は分かってない
おお、高くてとても気持ち良い
落ちないようにな、きよし(フラグ?
先生にもバナーゴ手渡し挨拶しよう
俺は筧・清史郎だ、以後お見知りおきを
…ん?きよきよは何処だろうか
何だか空中で愉快な遊びをしているな(微笑まし気に
敵発見すれば先生の水鉄砲と共に刀振るい衝撃波を
きよし回収はさめさめ、頼む(UC
砂羽風・きよ
雅(f00502)と
イエー!!サーフィン!
雅はサーフィンしたことあるか?
実はサーフィン結構好きなんだよ
それに雅が好きそうな果物もあるし
ハイコリドー達と協力してバナーゴ食べるか!
さ、流石雅
もう仲良くなってる…
なんて言ったかわかったか?
よっしゃ、行くぜ!
おぉー!やべー!雅めっちゃやばくね?!
こんなにも高く飛べるんだな!
へーきへーき、落ちねぇよ!
あれがバナーゴか?めっちゃ旨そうだな
「わしもバナーゴ食べるのじゃ」
え、ちょ、先生?!なんで俺が空中にいて
先生は俺が乗っていたコリちゃんに乗ってるんだ?!
「敵はわしが水鉄砲で倒しとくから、お主はどう着地するか考えておれ」
うおお!雅助けてくれー!
きよしじゃねー!
「イエー!!サーフィン!雅はサーフィンしたことあるか?」
青い空に輝く太陽、流れる虹の川。南国とメルヘンを欲張ったような風景の中、
砂羽風・きよ(ナマケきよし・f21482)がテンション高く質問を投げかける。
「俺は初めてだが、動物さんに乗るのは好きだ」
答える筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)はいつものように落ち着いているようで、ハイコリドーの姿を見つめる目がキラキラと輝いていた。
「そっか、でもまー任せとけって。俺が居るからな!」
「ほう、きよきよはサーフィンが好きなのだな」
「おお、結構好きなんだよ」
こんな感じで、ときよがエアサーフィン体勢で見本を見せると、清史郎が興味深いな、としげしげ観察する。
「ま、何にせよハイコリドー達と仲良くなって背中借りないとな!バナーゴってのも旨そうだし、雅も好きだろ?」
「ああ、果物もとても楽しみだ。ハイコリドーさんにも食べてもらって、お喋りして仲良しになろう」
「そうだな、そうと決まれば…ハイコリドー!いや、コリちゃんだな。俺と仲良くしてくれー!」
元気いっぱい、いやちょっと元気が溢れすぎた挨拶をハイコリドーたちに掛けると、その大きさに驚いたのか戸惑ったようにあとずさりされてしまう。そんなぁ、とがっくり肩を落としてショックを受けつつ、雅の方ははどうかと目を向けると。
「“アォン、オウ、オウオウ”」
慣れた様子で言葉を寄せて話しかけ、早速アオッアオッアウオン!と元気な返事と共に清史郎の差し出す手にスリスリとよっていた。その様によしよし、とにこやかに撫でる姿は、もはや地元の海賊なみに板について見える。
「さ、流石雅。もう仲良くなってる…因みになんて言ったかわかったか?」
「ふむ…“ビッグウェーブにバイブス上がるぜ!”だそうだ」
「発音すげぇ正確だけど、雅絶対意味わかってないよね??」
聞いたところで清史郎からの答えは、どうだろうな、と涼し気な笑みだけ。そう、いつ何を聞かれても雅やかに笑う、それが清史郎なのである。
ひとまずバナーゴを上げたり共に食べたりで仲良くなったハイコリドーの背中に跨り、早速虹の川へと繰り出すふたり。
「よっしゃ、行くぜ!」
きよの楽し気な掛け声に応える様にオアッ!と鳴けば、ぐいぐいと川を昇っていき、あっという間に雲を突き抜け大空へ!
「おぉー!やべー!雅めっちゃやばくね?!こんなにも高く飛べるんだな!」
「おお、高くてとても気持ち良い」
サーフィン経験者のきよは勿論、初めてだという清史郎も難なくハイコリドーの背を乗りこなし、周囲は360度見渡す限りの青空と、虹色の飛沫を上げる川という絶景が広がった。――ただその分、地面からは果てしなく遠い。
「落ちないようにな、きよし」
「へーきへーき、落ちねぇよ!」
…今盛大にピコーン!と何かが成立した気はしたが、それはひとまず伏線として置いといて。暫く景色を堪能していると、ふと目の前にしな垂れる枝が現れた。その先端にたわわと実るのは、ピンク色をしたまぁるい果実。
「あれがバナーゴか?めっちゃ旨そうだな。どれ慎重に…とれた!」
柔らかい実とあって、潰さないように丁寧にもぐと、枝から取れた瞬間に甘い香りが広がる。嗅ぎ付けたハイコリドーたちがさっそく忙しなく鳴くので、一つずつ分けてやればアオッアオッと元気よく齧っていく。では人間側もさっそく味見を、ときよがバナーゴを齧ろうとした瞬間。
「わしもバナーゴ食べるのじゃ」
ぽーい。
「…はっ??」
耳に届いたのは聞き慣れたカッパ、もとい先生の声。しかし今しがた呼んだ記憶がきよにない。
――あっバナーゴを手にしたからそれを勝手に代償にして出てきたのか、ていうかさっきから足元がなんかすごいスース―するし頭の下に島と川が見えるし、ん?ん??
「え、ちょ、先生?!なんで俺が空中にいて先生は俺が乗っていたコリちゃんに乗ってるんだ?!」
「わしがお主を放り投げて、空いた場所に座ったからじゃの」
「よーし状況はわかったけど、これなんっっにも解決してねぇぇえーーーー!?」
「…ん?きよきよは何処だろうか…ああ、何だか空中で愉快な遊びをしているな」
「ついでに顔も愉快だの」
「おお、貴方がかの先生か。俺は筧・清史郎だ、以後お見知りおきを。早速バナーゴはいかがかな」
「うむ、貰うのじゃ」
「うおお!呑気に挨拶してねーで雅助けてくれー!」
きよの悲痛な叫び声にもはっはっは、と雅な笑い声をあげて微笑みを向ける。いつ何を聞かれても雅やかに笑う、それが清史郎なのである。(パート2)
「まぁ敵はわしが水鉄砲で倒しとくから、お主はどう着地するか考えておれ」
「きよし、大丈夫だ。骨は拾ってやるから安心してくれ」
非情ともいえる先生からのお題。そして友だと思っていた清史郎からの助けてくれる気のなさそうな掛け声。
空から地面へ一直線。翼も飛ぶ手段も持ってない。頼みの綱の先生と友はただ落ち行くのを見守るばかり。とすれば今ここできよが叫ぶべき言葉はひとつ――。
「きよしじゃねー!」
あ、そっちですか。
※このあとスタッフ(清史郎の使い魔・さめさめ)が無事にきよを回収しました。
あとバナーゴも先生と清史郎とハイコリドーたちが美味しく食べました。
「俺は!?」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヘルガ・リープフラウ
ヒレが翼になった白いアシカ……まるで海の天使ね
そして、人と共生し、力を合わせて実りを得る
なんて素敵なのかしら
わたくしと、お友達になってくださる?
背中に乗せてもらい宙を翔ける
自分の翼でも飛べないほど、虹を超え雲を超えて
こんなに高く飛んだのは初めて!
太陽の光を反射して、水飛沫がキラキラと輝きながら舞い降りて
それはとてもとても幻想的で
そして、ハイコリドーさんのふわりとした背中はとても心地良く暖かい
収穫した果実は、パートナーのハイコリドーさんと分けて
ああ、とても甘くておいしいわ
ヴォルフへのおみやげにしたら、きっと喜んでくれるわ
この幸せをどうか守れますように
(指定UCで敵には攻撃を、味方には癒しを)
「ヒレが翼になった白いアシカ……まるで海の天使ね」
太陽の光をたっぷりと浴び、虹の川と遊びながらあちこちを跳ねまわるハイコリドーたち。のんびりとして穏やかな気質、人と共生し力を合わせて実りを得る生き方。その互いの在り様に、なんて素敵なのかしら、とヘルガ・リープフラウ(雪割草の聖歌姫・f03378)が柔らかな微笑みを浮かべた。そうして暫し平和な島の風景をゆっくりと楽しんでいると、唐突に服の裾を引かれる感覚を覚えた。振り向くとそこにいたのは、好奇心旺盛そうな一匹のハイコリドーの姿。同じ白い羽をもつヘルガが気になったのか、オアッオアッと鳴き声を上げながら構って欲しそうに見上げてくる。その様子が可愛らしくて、そっと手を伸ばして撫でてやると、嬉しそうに目を細めて擦り寄る。
「わたくしと、お友達になってくださる?」
愛らしい姿に尋ねれば、いいよ!という風にひときわ大きな声で鳴いて背を向けてくれた。そのままゆっくりと身を預けると早速と虹の川を駆けあがり、ぐんぐん速度を上げて宙を翔けてゆく。虹を超え雲を超えて、辿り着いたのは自分の翼でも飛べないほどの、見渡す全てが青い空で覆われた光景。
「こんなに高く飛んだのは初めて!」
両手を広げて広々とした空気を堪能していると、ハイコリドーからも、でしょう?といった視線を感じた。きっと、彼らにとっても大好きで誇りある景色なのだろう。そのまま虹の川沿いに案内されて、辿り着いたのはバナーゴの実がたわわになる枝先。柔らかなそれを傷つけないようにそっともぎ、乗っているハイコリドーと分けあって、初めて口にした。
「ああ、とても甘くておいしい。ヴォルフへのおみやげにしたら、きっと喜んでくれるわ」
濃密な甘さを、くどくなく纏める程よい酸味。そして口いっぱいに広がる芳醇な香りに思うのは、愛しい夫の姿。帰ったら此処の素敵な土産話と一緒に、この果実をふるまおう。そう決めて、改めて周囲を見回すと――太陽の光を反射して、水飛沫がキラキラと輝きながら舞い降りて、それはとてもとても幻想的で幸福に満ちた場所。そして、ハイコリドーのふわりとした背中はとても心地良く暖かい。人と動物と自然、その調和が織りなす楽園は、この先も平和なままずっと続いて欲しい。そのためには、暗雲そのものと化して鎮座する海竜は、このままにしておけない。
「この幸せをどうか、守れますように」
真白の天使が、祝福を口にする。島を生きる者には幸いを、そして輪を乱すものには裁きを。ヘルガが祈るように手を組んで――癒しと裁きの光を降り注がせた。
大成功
🔵🔵🔵
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ・連携、歓迎デース!
バナーゴ、興味深い果実であります!
是非とも手に入れて、料理したいところ。
ハイコリドーにリンゴの手作りデザート(ペット用無添加)を差し出して、協力を要請しマース!
載せてくれマスカ? ありがとデース!
虹の川をサーフする貴重な経験をさせていただき、必要数のバナーゴを採りマース!
もちろん、ハイコリドーの分もゲットデース!
背中の上で簡単クッキング、『格納型メイド用キッチン』で即席冷却し、シャーベットにしてみマース!
果実にかけて召し上がれ、デス!
そうそう。メガリス・サーペントには《フルバースト・マキシマム》しておきマース。
ほのぼのとした島にオブリビオンは似合いマセーン!
「バナーゴ、興味深い果実であります!」
南国の気候には少々暑そうなメイド服をきっちりと着こなしながら、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が初めて見る果実に目を光らせる。メイドたるもの、いついかなる時も雇い主の要望にはスマートに答えるのが美学。ならばこの未知の果物も是非手に入れて、理解し料理したいところ。ならば、と懐から取り出すのはリンゴの手作りデザート(ペット用無添加)。何をするにもこの島ではまずハイコリドーの協力を得るのがマストだろうと、気を引くところから開始する。すると興味津々に寄ってきた数匹の内、より元気のいい一匹がデザートをもりもりと食べたのち、背中を見せてのっていいよ!と言わんばかりにオアオアッと鳴いてきた。
「載せてくれマスカ? ありがとデース!」
颯爽と跨り、GO!の掛け声とともに虹の川に泳ぎ出る。乗り心地は滑らかに快適に、あっという間に雲を突き抜け大空へと飛び出した。虹の飛沫が舞い、真っ青な空にコントラストを描く様は中々に得難く心地よい風景。素晴らしいデース!と楽しみながらも、目の前にたわわと実ったバナーゴが現れたら見逃さず、さっくりと必要数をゲットした。
「もちろん、ハイコリドーの分もゲットデース!」
そう言ってひとつを差し出せばオアーッ!と嬉しそうに齧りつくハイコリドー。これだけ美味しそうに食べるのなら、さぞかし調理の方もやり甲斐があるだろう。そう思ってバルタンが懐から取り出すのは『格納型メイド用キッチン』。もち運びだからと侮るなかれ、器具は一通りそろえてあるうえに、たとえハイコリドーの背上でも簡易調理が可能なスグレモノ。あっというまにバナーゴを即席冷却し、くちどけ滑らかなシャーベットに仕立て上げた。
「あとは果実にかけて召し上がれ、デス!…が、その前にお仕事こなしマース!」
出来上がりはキッチンにそっと保存し、視認できる距離に迫ったメガリスサーペントへ向けて、シャーベットに触れていた冷たい指がユーベルコードを発動させる。
「ほのぼのとした島にオブリビオンは似合いマセーン!」
フルマキシマム・バースト――その名に違わぬ全力の一斉攻撃を、とぐろを巻く竜へと容赦なく浴びせかけた。
大成功
🔵🔵🔵
リーヴァルディ・カーライル
…これはまた、何というか幻想的な光景ね…
…異世界には本当に摩訶不思議な場所が沢山あるわ
…無事に事が終れば、バナーゴを一緒に食べられる?
大鎌を武器改造してフルートに変形させてUCを発動し、
"御使い、誘惑、操縦、真理、演奏、演者、動物会話"の呪詛を付与
全身から光を放つ●オーラ防御の●パフォーマンスで●存在感を放ち、
故郷のダークセイヴァーの音楽を●演奏してハイコリドー達を●誘惑する
…ご清聴ありがとう。実は貴方達に頼みたい事があるんだけど…
演奏が終わったら●動物と話す能力で交渉して背に乗せてもらい、
ハイコリドーを●優しく●操縦して海竜の元まで向かい銃を乱れ撃つ
…夢のような素敵な光景だったわ、ありがとう
「…これはまた、何というか幻想的な光景ね…」
南国を思わせる熱帯林に、幾つもかかった消えない虹の川。試しに近くにあった川に手を浸そうと伸ばしてみても、濡れることはなくリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)の手を幻のようにすり抜けていく。それでいてハイコリドーたちが飛び込むと、虹色の飛沫を上げてスイスイと泳ぐ姿がいくつも見える。
「…異世界には本当に摩訶不思議な場所が沢山あるわ」
今までもあらゆる世界を渡ってきたが、その度に予想を超える出会いがあった。風景、動物、そして――新しい味覚も勿論、そのうちのひとつ。
「…無事に事が終れば、バナーゴを一緒に食べられる?」
先程から漂う甘い香りは気になっていた。それならば、退治などは早く終わらせて楽しい時間を堪能したい。思い立てばさっそくと手に持った大鎌を改造して、フルートへと変形させていく。誘惑、演者、操縦…身に着けたあらゆる技能を呪詛として付与し、更にはオーラ防御の放つ光を全身に纏わせる。その存在感に、なんだなんだ、と興味を惹かれたハイコリドーたちが囲うように集まったところで、リーヴァルディがそっとフルートに口をつける。奏でるのは故郷であるダークセイヴァーの音楽。ピアニシモは細く美しく、低音のフォルテは気高く力強く。巧みな演奏にはハイコリドーたちも鳴き声一つ上げずに聞き入って、ゆらゆらとリズムに合わせて揺れている。
「…ご清聴ありがとう。実は貴方達に頼みたい事があるんだけど…」
静かに曲を締めくくると、動物会話の技能でハイコリドーたちに言葉を寄せる。雲上のメガリスサーペントを打つのに背を貸してほしいと説明すると、中でも一番元気な鳴き声を上げた一匹が、いいよ!のってきな!と返事をした。颯爽と跨りハイコリドーを優しく導いて、辿り着いたのは海竜の元に最も近い急流。もはや見上げなければ全貌を掴めないその距離から、リーヴァルディが構えた銃で迷いなく巨体を乱れ撃つ。突然の攻撃に身を捩り、メガリスサーペントが反撃の一手を繰り出すもすでに遅く、ハイコリドーと息の合った操縦で、ヒレが振り落とされる場所に既に1人と1匹の姿はない。
「…夢のような素敵な光景だったわ、ありがとう。帰りもよろしくね」
仕事も終え、美しい虹の川を滑り降りながら礼を告げるリーヴァルディに、背を貸すハイコリドーも気安く――いいよ、まかせて!と返事を寄越した。
大成功
🔵🔵🔵
杜鬼・クロウ
【鏡飴】アドリブ歓迎
水着着用
まさに戦争真っ只中なンだが
ティアが夜雀に果物を食べさせたいっつー願いが果たせそうだ
こんな早く叶うたァ驚きだぜ
サーペントへの攻撃は俺に任せな
この島はお前らの方が詳しいから案内してくれるか?
頼むわ
ティアの水着に緊張気味
ハイコリドーへ話しその背に乗る
ティアと虹の川を渡る
絶景に目を暝る
上空まで来たらUC使用
朱の鳥の羽根で敵へ攻撃
ハイコリドーに礼を言い頭撫でる
果実食べ放題へ
ティアは甘いモン好きだろ?
お前も沢山食ってくれや
バナーゴの実を採るのに集中
ジュースにしたり器用に角切りに
ティアへあーん
夜雀を喚ぶ
夜雀も甘い香りに興味津々
葡萄や苺以外の果物食ってる所、初めて見たわ
喜んでるぜ
ティア・メル
【鏡飴】アドリブ歓迎
水着着用
戦争真っ只中
っていうのは一旦隅っこに避けて
夜雀に果物をいっぱいあげようっ
んふふ、クロウくん頼もしい
さすが、かっくいーんだよ
サーペントはよろしくね
ねえねえ、かぁいい君たち
あの雲の上まで案内してくれる?
ふふふー人懐っこくてかぁいいんだよ
ハイコリドーの背中は思ってたよりずっと乗りやすい
虹の川はうんと綺麗で、ぱっと笑顔が咲く
わわっと!こんなに綺麗なんだね
えへへへへークロウくんと見られて嬉しいな
惑飴で援護をしたなら
果実の食べ放題へレッツゴー!
うん、ありがとう
いっぱい果物を頬張って
んにーっ美味しいんだよ
クロウくんに手ずから食べさせて貰っちゃおう
夜雀のかぁいさにふにり笑った
ここは陰謀渦巻くグリードオーシャン。蒼海羅針域を巡る猟兵たちと七大海嘯の激しい激突。海域の覇権を争い、今や血で血を洗う闘争に次ぐ闘争、つまり――
「まさに、戦争真っ只中なンだが…」
「っていうのは一旦隅っこに避けて、夜雀に果物をいっぱいあげようっ」
杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)の状況を告げる言葉をさっくりと脇に置いて、ティア・メル(きゃんでぃぞるぶ・f26360)がにこにこと無邪気な笑顔を見せる。確かに空中にサーペントの影は見えるものの、島自体は南国ムードに虹の川、のんびりと遊ぶハイコリドーの姿と平和そのものだ。それなら、ティアの“夜雀に果物を食べさせたい”という前々からのお願いを叶えてやりたいところ。
「しかしこんな早く叶うたァ驚きだぜ」
「きっと日ごろの行いがいいからだねっ」
「かもなァ。ま、サーペントへの攻撃は俺に任せな」
「んふふ、クロウくん頼もしい。さすが、かっくいーんだよ」
任せるね、とティアに笑みを添えられれば、クロウが応えるように胸を叩く。そしてまずサーペントとバナーゴ狩りに必要な足、ならぬ翼を借りるべく、ハイコリドーたちが戯れている一角へと向かった
「この島はお前らの方が詳しいから案内してくれるか?頼むわ」
「ねえねえ、かぁいい君たち。あの雲の上まで案内してくれる?」
それぞれの誘い文句に、快くいいよ!と言いたげに飛び出してきたのはちょうど2匹。体格の大きい元気な方にクロウが、小柄でおっとりした雰囲気の子にティアが跨ると、待ちかねたように一斉に虹の川へと飛び込んでいく。初めて乗る2人を振り落とすことなくうまく乗せ、スイスイとスピードを上げるとあっという間に雲を越えて空へと飛び出す。見渡す限りの真っ青な空、上がる虹色の飛沫、そしてハイコリドーたちの真っ白な翼。そのどれもが太陽の光をたっぷりと浴びて、キラキラと輝いて見える光景は、まさに絶景と言えた。
「わわっと!こんなに綺麗なんだね。えへへへへークロウくんと見られて嬉しいな」
そうだな、と返すクロウがその眩しさに思わず目を瞑る――それが景色にか、ティアの水着姿にか、は本人にしか分からないまでも。だがそんな風景も少し進むと、大きな影に邪魔をされる。メガリスを呑み込んだサーペント、その巨体。輝かしい島の情景に不似合いなモノは早々に始末しようと、虹の川を昇ってそろりと近寄り、クロウの指に招かれるのは朱色の鳥。攻撃の意を察したメガリスサーペントが身動ぎして、巻きつこうとするものの、それは僅かに届かない。既にこの空はまほろの海になって、ティアの歌う舞台と化した。耳に届けばたちまち毒を孕んだ夢に酔い、もはや瞬き一つ叶わず――見開き切った目に映るのは、ただ己が身を穿つ朱い羽ばかりだった。
さぁ、さっくりと仕事を終えたのなら、楽しい時間の始まり。ご苦労様、とハイコリドーを撫でれば嬉し気に鳴いたあと、スイスイと何処かへ案内される。そして数分と立たず辿り着くのは、バナーゴの実がたわわに生った場所。きっと彼らのとっておきの場所なのだろう、得意げな様子にすごいね、かぁいいねぇ、とティアが褒めれば一層翼を震わせる。実を傷めないようにたくさん取ってから下れば、あとはお待ちかねの食べ放題。確り働いてくれたハイコリドーたちにもバナーゴを山と積んであげながら、クロウも自分たちの分を器用に加工していく。まずは食べやすいよう一口大に、そして絞ったジュースには縁に皮ごと切ったものを飾って。その様子を終始キラキラと輝く瞳でティアが見つめるので、思わず笑みを浮かべて一つ摘まみ取る。
「ティアは甘いモン好きだろ?はい、あーん」
「あーん…んにーっ美味しいんだよ」
とろける甘さに、程よい酸味。溢れる果汁と爽やかな香りは、まさに色んな果実のいいとこ取りといった贅沢な味わい。もきゅもきゅ味わうたびにもっと!と要求されるので、クロウが満更でもなさそうにティアの口へと運んでいく。
「おっと、なくなる前によんでやらないとな」
と、手元に呼び出すのは一匹の蝙蝠――クロウの式神の夜雀。現れた姿にわぁ、と喜び、今度はティアがバナーゴを与えようと手を伸ばす。初めは匂いを嗅ぐばかりだったが、その甘さに惹かれて一口齧ればすぐに気に入ったようで、ぱくぱくと食べる様子が愛らしい。
「葡萄や苺以外の果物食ってる所、初めて見たわ。喜んでるぜ」
「ふふふー、よかった。かぁいいねぇ」
クロウが見守る中、小さな口いっぱいに頬張って食べる夜雀の姿に、ティアがふにりと楽しげに笑った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
甘利・梓
腹ペコフレンズミラちゃん(f09057)と!
果物大好きです!
ミラちゃん、バナーゴの実頂きますよー!
マンゴーとバナナの合いの子味って絶対美味しいやつ!
というわけでいただきます!
濃厚ー!あまーい!スムージーとか作っても超美味しいと思うんですけど!
ってミラちゃんの手絞り(ごくり
や、やっちゃう?
堪能していたらいつのまにか周りにハイコリドーたち
美味しいものは皆で食べたい派の私です
勿論お裾分け
わわ、私にも!
あーん!
ミラちゃんもどうぞっ
仲良くなった子の背に飛び乗って
それではミラちゃん
美味しい物でお腹も膨れたことですし
私はお空からいきますっ
ミラちゃんに合わせ、特大カトラリーセットのスプーンで
ぶっ飛ばしちゃう!
ミラ・パーチェ
腹ぺこフレンズ!梓ちゃん(f12881)と!
バナーゴ!
響きだけでも美味しそう!
スイーツは大好きだけれど、果物も大好きよ!
ええ!梓ちゃん、早速頂きましょう!
んーっ!美味しい!
スムージーとか絶対に美味しいわ
ええ、美味しくない訳がないわ
【怪力】でぎゅっと絞ったり出来ないかしら?
ハイコリドー、可愛い……!
美味しいものはみんなで食べると
もーっと美味しくなるって、神様が言っていたもの
はい、あーん(ハイコリドーにバナーゴ差し出し
梓ちゃんにもあーん、なんちゃって?
お腹が膨れたら、お仕事
ハイコリドーの背に乗りながら、UCで攻撃力を上げて
『神の怒り』をぶぉんって!槍投げスタイル!
梓ちゃん、追撃はおねがーい!
「果物大好きです!ミラちゃん、バナーゴの実頂きますよー!」
「もっちろん!バナーゴ、響きだけでも美味しそう!」
照りつける太陽、虹の川浮かぶ幻想的な風景、そして何より島中に漂う甘い果実の香り。そのどれもに胸を高鳴らせながら、楽し気に呼びかける甘利・梓(腹ペコ乙女・f12881)の声に、ミラ・パーチェ(夢追い人・f09057)も負けじとわくわくした声で答えた。
「マンゴーとバナナの合いの子味って…絶対美味しいやつ!」
事前に聞いた情報から味を想像するだけで、すっかりお口がスイーツモードになってしまう。サーペントを撃ってくれる猟兵になら、と快く提供されたバナーゴの箱からあれかな、これじゃない?と2人なりに良いものを選りすぐって、柔らかな皮をむいてしまえば、あとはもうお待ちかね。
「というわけでいただきます!」
「ええ!梓ちゃん、早速頂きましょう!」
せーの、の掛け声でバナーゴをひとくち頬張る。その瞬間、パッと口いっぱいに広がる爽やかな香り、零れんばかりのジューシーな果汁、そしてとびっきりに甘い果肉の柔らかさ!
「んーっ!美味しい!」
「わー、瑞々しい!いい香りっ」
きゃっきゃとはしゃぎながら、キラキラとキラキラの目が合わさって、星もはじけんばかりの輝きっぷり。そう、乙女は甘いものにめいっぱいときめくものなのです。
「濃厚ー!あまーい!スムージーとか作っても超美味しいと思うんですけど!」
「梓ちゃん天才っ、スムージーとか絶対に美味しいわ、ええ美味しくない訳がないわ!…ぎゅっと絞ったり出来ないかしら?」
思い余ってキュッ、と絞る動作を見せるミラの腕は、少女のものに違いない細さだ。なのに何故だろうか、きっと一滴も残さず絞りつくせそうな気がするのは。(※怪力70) 梓もそれを予感してかや、やっちゃう?と、ごくり唾をのむものの、幸いにも海賊の方から既に調理済みのスムージーを振る舞われて事なき(?)を得た。渡されたレモン果汁入りのバナーゴスムージーは冷たくてのど越し良く、やっぱり美味しい!間違いない!と夢中で飲み干してしまった。そんなこんなでバナーゴを堪能していると、気が付けば匂いに連れたハイコリドーたちにすっかり囲まれていた。おねだりも含まれているのだろう、首をかしげながらも、オアッ、キュッキュッ、と愛らしく鳴く様は、キュンと胸を掴まれるものがあった。
「ハイコリドー、可愛い……!」
「美味しいものは皆で食べたい派の私です。勿論お裾分けしますよっ」
「ええ、ええ!美味しいものはみんなで食べるともーっと美味しくなるって、神様が言っていたもの…はい、あーん」
丁寧に向いたバナーゴを一つ差し出すと、まってました!と勢いよく齧りつく。その嬉しそうな姿がちょっとうらやましくて、ハイコリドーを真似る様に梓もずずい、とミラの前に立って。
「ミラちゃんわわ、私にも!」
「ふふっ、じゃあ梓ちゃんにも…あーん」
「あーん!」
ぱくっ、もぐもぐ。さっきも食べたはずなのに、こっちの方がなんだか甘い気がする。
「ミラちゃんもどうぞっ」
「やったー!あーんっ」
同じように差し出されてぱくり、もぐもぐ。こっちも、さっきよりとろっとくちどけがいい気がして。やっぱり一緒に食べると美味しいね、と笑い合うと、ハイコリドーたちからも同意するような鳴き声が重なった。そしてたっぷり果実を頬張ってお腹を満たしたのなら、最後に残るのはお邪魔虫の排除。こんな平和な島に、メガリスサーペントの影なんてちっとも似合わない。心意気を同じくして乙女が二人ハイコリドーに跨れば、梓は銀製…に見せかけた鉄製特大カトラリーを、ミラは鈍器…もとい神の名を冠す槍を手に、お仕事モードへ切り替える。
「ミラちゃんミラちゃん、戻ってきたら今度はシャーベットを食べてみません?」
「それ最高!あとね、バナーゴをソースにしたパンケーキも絶対に素敵だと思うの!」
「わ、もうもうそんなの正解でしかない…!今日中に全部食べきれるかしら」
「そうよねそうよね、なら尚のこと…急がなくっちゃ!」
先のご褒美も抜かりなく用意して、きゃっきゃと笑い声を重ねるふたり。友情パワーたっぷりのあーんを交わして微笑む乙女たちは、勿論――最強でもあるのです。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
式島・コガラス
◆鳴宮さん(f01612)と
生き物ですか。苦手ですよ
なんというか……見ている分にはいいんですが、実際に触れ合うのは……
一歩間違えば向こうの首の骨を折るか、またはこちらの首の骨が折られるかのどちらかですからね
おあー(棒読み)
ダメですね、ハイコリドー語には反応してくれないようです
鳴宮さんは動物との会話はできる方ですか?
できなくても何となく通じている……? 知能が高いんですね、この生き物は
ふむ、なかなか珍しい味わいですねバナーゴ。甘くて美味しいと思います
あぁ、閃きました。バナナとマンゴーを使ったカクテルを作れば似たような味を他の場所でも楽しめるかもしれません
あ、失礼しました。ええ、合わせますよ
鳴宮・匡
◆コガラス(f18713)と
……なあコガラス、お前生き物得意?
だよな、知って いやそんな殺伐とした触れ合い方ある??
まあ今回は何とかしてくれ、俺も苦手だけど頑張るから
驚かせないように銃器に消音器を噛ませておく
ハイコリドーの背を借りて虹の川を上空へ向けて遡るよ
あの実が欲しいんだろ、手伝ってやるからさ
こっちの仕事もちょっと手伝ってくれ
実は欲しがる分だけ確保して渡すよ
……空の上から見ると、この虹の川ってやつはすごい光景だな
暢気に楽しむには頭上のアレが邪魔だけど
もう少し登れば射程に入――コガラス??
いや食べるのに夢中になってないで銃抜いてくれ
……ほら、やるぞ
狙いは――頭部、眼球かな
合わせられるだろ?
降り注ぐ太陽、真っ青な空。南国を思わす熱帯林に、メルヘンな虹の川。そして真っ白な翼を震わせ、あちこちに転がっているハイコリドーたち。島の海賊は勿論、訪れた猟兵の多くは彼らに好意的で、また彼ら自身も人馴れているのでおおむねすぐに仲良くなって戯れていた――のだが。
「……なあコガラス、お前生き物得意?」
「生き物ですか。苦手ですよ。」
何事にも例外はつきもの、ということだろうか。鳴宮・匡(凪の海・f01612)が答えを知ってて投げた質問に、式島・コガラス(明日を探す呪いの弾丸・f18713)があっさりと予想通りの答えを返した。
「なんというか……見ている分にはいいんですが、実際に触れ合うのは……」
「だよなぁ…」
「一歩間違えば向こうの首の骨を折るか、またはこちらの首の骨が折られるかのどちらかですからね」
「ああ知って…いや待てそんな殺伐とした触れ合い方ある??」
うっかり触れ合いの皮を被った“Kill or Die”を肯定しかけて匡がツッコむものの、コガラスの顔は至極真面目なものだった。
「まあ今回は何とかしてくれ、俺も苦手だけど頑張るから」
「依頼とあっては仕方ありません。善処します」
仕事として引き受けたからには尽力する。その方向性の一致を元に、覚悟を決めたようにふたりがハイコリドーの群れへ足を踏み出した。
「おあー(棒読み)…ダメですね、ハイコリドー語には反応してくれないようです」
とはいえ、やはり慣れてないと動物の扱いというものがどうにも分からない。どうしたものかと悩んだコガラスが連れの姿を探していると、そこには意外にも既に1匹を手懐けて背に乗ろうとする匡の姿が。特に会話をしている様子はないのに、視線と僅かなハンドサインである程度意図を呑み込めているようで、おっとりとした生態に隠れた知性が垣間見えた。
「会話できなくても何となく通じている……?知能が高いんですね、この生き物は」
ならば自分も、と少し真似る様に乗せてくれませんか、と手振りを加えると、聡そうな顔つきの1匹がオアッ!と鳴いて背を向けてくれた。
無事どちらも翼を借りることに成功したので、まずは彼らへの前報酬ということでバナーゴ狩りへと向かう。手を伸ばしても濡れも触れもしない虹の川を、ハイコリドーたちはいともたやすく昇っていき、あっという間に雲を突き抜けて大空へと運ばれていく。不思議なものだなと感心していると、目の前にたわわにバナーゴのなった枝が近づいてきて、ハイコリドーが忙しなく鳴いて乗り手の2人に視線を送る。
「わかってる、あの実が欲しいんだろ?手伝ってやるからさ、あとでこっちの仕事もちょっと手伝ってくれ」
そう言って実を傷つけないようにもいで渡してやると、匡を乗せたハイコリドーが心得た様にオアアッ!と鳴いてバナーゴを食べ始めた。コガラスは実の味が気になるようで、ハイコリドーの分とは別に自分の分もいくつか懐に納めていた。
「……しかし空の上から見ると、この虹の川ってやつはすごい光景だな」
本来2本同時にかかれば珍しいとされる虹が、雲を突き抜けあちこちに跨っているのは確かに珍しい景色だ。白い翼の生き物が飛び交い、真っ青な空に虹の飛沫が彩りを添える――美しい、と言える情景なのだろうが、そう言い切るには島に暗く影を落とすサーペントの姿が邪魔だった。この後を暢気に楽しむためにも、アレは早々に撃ち落としたいところ。幸いハイコリドーたちの滑らかな泳ぎと川選びのおかげで、距離と死角のどちらもが整ったポイントにあと少し、というところまでは来ていたので、匡がコガラスに声をかけると。
「よし、もう少し登れば射程に入――コガラス??」
もぐもぐ。
「ふむ、なかなか珍しい味わいですねバナーゴ。甘くて美味しいと思います。――あぁ、閃きました。バナナとマンゴーを使ったカクテルを作れば似たような味を他の場所でも楽しめるかもしれません。あ、モモも使った方が味をより寄せられそう…」
むぐむぐ。
「もしもしコガラス聞いてる??」
「ふぁい?」
「いや食べるのに夢中になってないで銃抜いてくれ。狙いは――頭部、眼球かな。合わせられるだろ?」
「あ、失礼しました。ええ、合わせますよ」
そう、例えめったに見れない絶景を眺めていようと、果物を夢中で頬張っていようと、狙う得物は緻密に精緻に。改めて双方が構えた銃器は――1ミリと違うことなく、メガリスサーペントの急所を射抜いた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ロキ・バロックヒート
【猫ひげ:2名】
十雉くん見てよ虹がいっぱい
一応水着で来たけど
君のはしっかり着込んだ姿ばかりだから新鮮だねぇ
かっこいいー。ふふ。ありがとね
これがハイコリドー?なんか可愛い
動物と少しなら話せるから
んーこの辺撫でたら仲良くなれそう。たぶん
ねぇねぇ十雉くんみたいに真っ白なのがいる
こっちは真っ黒だし面白いね
ある程度慣れてくれたら出発
ねぇねぇ上まで競争しようよ
そういえば高いところだいじょうぶかな
緊張してるのが見えても突っ込まないけど
バナーゴの実が手に入ったら食べてみる
ハイコリドーにも丁寧にもいだのをあげるよ
幾つかお土産に持って帰ろうよ
空の侵略者にはUCで動きを封じて応戦
眼でも閉じてて
ちょっとぴかっとするよ
宵雛花・十雉
【猫ひげ】
ほんとだ、あっちにもこっちにも虹の橋が架かってんな
すげぇ!
ありがとよ
水着姿も男前だろ
ロキもなかなか決まってるぜ
これが噂のハイコリドーか
この翼で空を飛ぶんだな?
え、ロキは動物と話せんのかい
スゲェじゃん
じゃあ仲良くなりたいって伝えてくれよ
見事な白と黒
なんとなく親近感湧いちまうなぁ
お、競争かい
いいねぇ、そういうの好きだぜ
お、落ちなけりゃあへーきへーき!
強気に笑い飛ばしつつ、白のハイコリドーの背に乗せてもらう
緊張で割とガチガチなのは内緒にしておこ
カッコ悪いしな
勝っても負けても恨みっこなしでバナーゴを楽しむぜ
甘くて美味いなぁ
持って帰ったら皆喜んでくれっかな
空の侵略者へ破魔矢を飛ばして射抜く
「十雉くん見てよ、虹がいっぱい」
青い空から降り注ぐ太陽に、果実の香り漂う熱帯林。そのあちこちから伸びた虹の川を指さして、ロキ・バロックヒート(深淵を覗く・f25190)が楽しげな声を上げる。
「ほんとだ、あっちにもこっちにも虹の橋が架かってんな。すげぇ!」
南国とメルヘンを混ぜたような珍しい風景に、声を掛けられた宵雛花・十雉(奇々傀々・f23050)も歓声を上げて答えた。
「しかし、君はしっかり着込んだ姿ばかりだから新鮮だねぇ」
今日は水辺での依頼とあって、ふたりとも水着姿で乗り込んでいた。洋装、和装と種類は様々ながら、どちらかと言えば肌は余り見せないスタイルが多い十雉。その珍しい姿をロキがまじまじと見つめると、くるりと回って見せて。
「水着姿も男前だろ?」
「うんうん、かっこいいー。」
「ありがとよ、ロキもなかなか決まってるぜ」
「ふふ。こっちもありがとね」
水着のお披露目も済んだところで、次に目を向けるのはのんきに転げまわるハイコリドーたち。虹の川を気ままに泳いだり、海賊たちから渡されたバナーゴを食べたりと、実に自由に暮らしているのがよくわかる。
「これがハイコリドー?なんか可愛いねぇ。ねぇ、十雉くんみたいに真っ白なのがいる。こっちは真っ黒だし面白いね」
基本は白一色の彼らだが、時折毛色の変わったものも混じっていて、ロキの目に留まったのもその系統だったのだろう。ひときわ真っ白な毛並みのおっとり顔と、珍しく黒一色で身を染め上げた、ちょっぴりクールな顔つきの二匹。興味があるのか、目が合うと二匹の方から近寄ってきて、オアオアと鳴き声を上げている。
「さて、協力してもらうには仲良くなんないと、だよな」
「そうだなぁ、動物と少しなら話せるけど」
「え、スゲェじゃん。じゃあ仲良くなりたいって伝えてくれよ」
「んー……この辺撫でたら仲良くなれそう。たぶん」
と、ロキが黒い方の首回りや耳後ろを撫でてやると、確かに気持ちよさそうにオアア~と鳴いて目を細める。習うように十雉も白い方の耳辺りを撫でれば、やっぱり目元をとろんとさせて擦り寄ってきた。暫く触れ合ったりバナーゴを上げたりとしているうちに、ずいぶんと慣れてきたので、さてそろそろ空の旅へというところで、ロキがニヤリと笑って見せる。
「ねぇねぇ上まで競争しようよ」
せっかく雲の上まで行くのなら、とびきり楽しい道のりにしたい。そんな提案に十雉もいちもにもなくのっかっていく。
「お、競争かい。いいねぇ、そういうの好きだぜ」
「雲の上まで行くみたいだから、だいぶ高いけど…だいじょうぶかな」
「お、落ちなけりゃあへーきへーき!」
ははっ、と強気に笑い飛ばしながら、十雉が白いハイコリドーの背にそそくさと乗りに行く。本当はちょっと詰まった言葉も、ガチガチに緊張した背筋も気づいていたけど。かっこ悪いよなって隠そうとしてる気持ちにも気づいてしまったから、空気を読んで突っ込まず、ロキも颯爽とハイコリドーへ跨った。
近くにいた海賊に頼んで、レディ…ゴー!の合図を取ってもらう。先に飛び出したのはロキと黒いハイコリドー。意図が読める有利か、カーブに差し掛かっても崩れない安定の乗りこなしでぐんぐんとリードを伸ばしていく。だが、緊張してても競争を好きだと言った十雉も負けてはいない。追跡なら、と前を行くロキの動きを読んで右へ左へうねりを躱す。追いつけ、追い越せ、の思わぬデッドヒートを見せながら、雲のゴールを先に切ったのは――ロキだった。だが、それもほんのわずかの差。頭一つ分でのゴールに、やるじゃん、そっちもね、と健闘をたたえ合い、差し出された優勝・準優勝のご褒美を分かち合う。それは、目の前に広がる絶景。雲を下にして広がる真っ青な空、あちこちで虹色の飛沫を上げる川のアーチ。そしてより濃くなった果物の甘く芳醇な香り。ハイコリドー達のスイスイ泳ぐのに任せて暫し風景を堪能していたら、ここだよ!というひと鳴きが耳に届く。見上げると手が届く枝先に、たわわに実ったまぁるいバナーゴの実。早速丁寧にもぎとって、まずは連れてきたお礼にと最初の果実はハイコリドーへ。続くバナーゴは、ふたりでせーの、とかぶりつく。まず感じるのは、鼻を抜ける爽やかな香り。そして濃厚な果実の甘さに、それをくどくさせない程よい酸味。バランスの取れた甘味が、レースで疲れたふたりの体をじんわりと癒していく。
「甘くて美味いなぁ。持って帰ったら皆喜んでくれっかな」
「いいね、幾つかお土産に持って帰ろうよ」
「よし、そうと決まれば…あとは蛇退治かな」
そう言って向くのはもう少し上空にて、とぐろを巻くメガリスサーペントの姿。いまだ動く気配はないまでも、このままにはしておけない。
「眼でも閉じてて、ちょっとぴかっとするよ」
そういうロキに十雉が頷きながら、瞼を下す前にそっと一指しだけそえる。そして神の放つ破壊の光と、人の放つ破魔の矢が共に遥か彼方へ飛び行って――海の竜を射落とさんとした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
呉羽・伊織
【花守】お供のぴよこと亀も共に
(めるへん空間に燦然と輝く厳つい児爺の眩しい笑顔に
軽くくらりとしつつも何とか気を持ち直し!)
分かったから、はしゃぎすぎて迷子とかぎっくり腰とかやらかすなよ!
ぴよこと亀も良い子に…って早速友達になってる!?
(児爺と狸のおもりしつつ
海驢と戯れ合う二匹の方へ!)
よしよし、じゃあ俺も仲間に入れてくれる?
(件の果実を海驢へ――あげてみたら可愛くて、思わずでれっと)
あっ可愛…っ違うぞコレは決して浮気じゃないからな
(雛&亀にもあげて宥め)
ハイコリドーや亀の故郷でもあるこの海の為、頑張るから力合わせてヨロシクな!
ああ、この平穏を護って気分良くまた楽しむか!(UCで手早く敵を払い)
重松・八雲
【花守】お供のたぬこさまも共に!
可愛いと美味しいの楽園とは最高だのう!
ようし、気合いを入れて行くぞ!たぬこさま!そして伊織と愉快な仲間達よ!
(厳つい爺が童の様なきらっきらの笑顔浮かべて、狸と共に無邪気にはしゃぎ!)
其処のはいこりどー殿!
まずはこのばなーごをわけっこ致そうか!
腹が減っては何とやらと言うでな!
ぱあっと食べて気分も力も高めて参ろう!
故郷を護る為とあらば、一層頑張らねばな!
(たぬこさまやはいこりどーとうきうきと果実を頬張ったり遊んで仲良くなったりして、軽く虹すら越えそうな程てんしょんも上げて!)
ではさくっと敵を討ち払い、戻ってまたばなーごで祝勝の宴と致そうぞー!(背を借り勢いよくUC)
「可愛いと美味しいの楽園とは…最高だのう!」
だのーう!…
だのーぅ…
豪快にエコーを掛けながら、重松・八雲(児爺・f14006)が島に向けて送るのは、夏の元気なご挨拶。いえ今は正確には冬ですが、まぁ南国なので。
「ようし、気合いを入れて行くぞ!たぬこさま!そして伊織と愉快な仲間達よ!」
お供のふわふわおたぬきさまこと、たぬこさまも合わせる様に気合十分、耳をピコピコ。果実の香り甘やかな林、雲を貫く虹の川、そして白い翼のアシカたちにたぬぴよかめのお供メンツ、というめるへん空間に燦然と輝くのは――厳つい児爺のきらっきらに眩しい笑顔。それはもう虹色のしぶきを上げる水面にも負けないくらいに、きらっきらのぴっかぴか。そのコントラストの差に連れ立つ呉羽・伊織(翳・f03578)が軽くくらりとしつつも、何とか気を持ち直して宥めにかかる。
「分かったから、はしゃぎすぎて迷子とかぎっくり腰とかやらかすなよ!」
「ははは、わかっておる…おお!あれが虹の川とやらか!ほほーぅきらきらして…どれちょっとひと泳ぎに!」
「あれは俺らには触れないの!ハイコリドーしかおーよーげーなーいーのっ!」
目的も方向も忘れ、今にもひゃっほーう!と飛び出していきそうな八雲をどうどうと押さえながら、一緒に来たぴよこと亀のフォローもかかさない。
「さわがしくしてごめんな、ぴよこと亀も良い子に…って早速友達になってる!?」
気遣ったつもりが、振り向くとハイコリドーの背に乗ってはしゃぐぴよこと亀の姿があった。その仲良しっぷりは既に旧知かというほどに見える。
「おお、其処のはいこりどー殿!まずはこのばなーごをわけっこ致そうか!腹が減っては何とやらと言うでな!」
仲良く遊ぶ姿が目に入ったのか、八雲の興味はくるりと手近なハイコリドーへと向けられ、海賊から提供されたバナーゴを掴んで喜々として与え出した。ひとまず近くにいるのなら大丈夫か、と一息ついて伊織もさっそくと輪に加わっていく。
「よしよし、じゃあ俺も仲間に入れてくれる?」
バナーゴ片手に近寄ると、もちろん!というように鳴き声を上げて近寄ってくるハイコリドーたち。むいたバナーゴを差し出すと、八雲もかくやのキラキラ視線でぱくついていく。つぶらな瞳に、懐っこいその様子が可愛くて、思わず伊織の顔にでれっとした笑顔が浮かんだところで――背中に突き刺さる様な視線×2!!
「あっ可愛…って、違うぞコレは決して浮気じゃないからな」
じーーーー…とみつめるぴよこと亀に慌てて取り繕い、いかにも君たちの為に用意してました!という雰囲気で食べやすいサイズに切ったバナーゴを差し出したら、一先ず機嫌は直ったようで、二匹揃って美味しそうに頬張り始めた。
「ぱあっと食べて気分も力も高めて参ろう!故郷を護る為とあらば、一層頑張らねばな!」
八雲もじゃんじゃんバナーゴをハイコリドーに食べさせながら、自らもちゃっかりぱくり。甘い!うまい!とはいてんしょんに叫ぶ様子に、伊織がやれやれと苦笑を浮かべた。けど、味が気になるのは一緒のようで、手元に残った一つを齧ると。
「おーほんとだ。甘くておいしい!しかも香りが爽やかで酸味もあるから、結構数食べれちゃいそうだな」
のど越しも柔らかく水分もたっぷりな、暑い日差しの中で食べるにはもってこいの味わい。これならきっと冷やしても美味しいし、ジュースなんかにしても児爺が喜ぶかな、とシャクシャク食べ進めた所で、ふと視界が翳るのを感じた。雨雲か、とも警戒したが、見上げる空で太陽を翳らせていたのは――今この島の厄介者である、コンキスタドールの姿。
「おお!あれが…めがりすさぁぺんと、なる敵か!」
「そうみたいだね。せっかくの楽しい時間に水を差すなんて、嫌なやつ」
目を凝らさずともみえる巨体は、爽快な青空と虹の川の光景に暗い影を落としていた。そんなものがちらちらと視界に入っては、晴れやかなバカンス気分も台無しというモノ。ならば、早々にご退場願わねば。
「ではさくっと敵を討ち払い、戻ってまたばなーごで祝勝の宴と致そうぞー!」
「ああ、この平穏を護って気分良くまた楽しむか!」
お腹も気合も十分満たし、仲良くなったハイコリドーの背に跨って、ふたりとお供たちが勢いよく虹の川を昇って行った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セフィリカ・ランブレイ
きっと厳しい戦いが続く
乾いた心だけではダメだ、温もりを忘れた奴から倒れる
『水着でバカンスやってる奴はいう事が違うわね』
相棒の魔剣…シェル姉が冷めた声で溜息
こんな陽気とメルヘンが混ざった素敵な場所だしね?
ハイコリドーと一緒にバナーゴ取るの楽しいし、
20回は登ったかな?もう最後のほうはバナーゴ取り名人の称号まで貰えてたよ
傍らには何度も一緒に滝を上ったハイコリドーの一匹が、リラックスした様子でジュースを飲んでる
こののジュース、カロリーの気配が濃密だけど、元気出るんだよね
お土産に持って帰りたいな……でも、敵を倒してから!
君ももうひと働き、お願いね!
その背中から【火雷ノ禊】を乱射、天空の敵を打ち落とす!
「…きっとこれから、厳しい戦いが続く」
そう、今セフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)が降り立つ世界はグリードオーシャン。蒼海羅針域を巡り、猟兵たちと七大海嘯が激突する戦争真っただ中の危険地帯。
「乾いた心だけではダメだ、温もりを忘れた奴から倒れる」
敵を撃つことだけに心を囚われては、いずれ足元をすくわれる。そう、だからこれは間違いなく戦争の一端なのだ。たとえ――
『水着でバカンスやってる奴はいう事が違うわね』
――そう、たとえ爽やかなビキニスタイルを纏っていても、南国気分ウッキウキの島に降り立っていても、だ。
「ま、こんな陽気とメルヘンが混ざった素敵な場所だしね?」
南国の熱気も凍てつかせんばかりの溜息――相棒たる魔剣、シェルファことシェル姉の冷めた声に、肩をすくめてセフィリカが応える。すでにハイコリドーたちとは意気投合し、虹の川を駆け上がること20回はゆうに越え、持ち帰るバナーゴの数を讃えて最後には海賊たちからよっ!バナーゴ取り名人!と声を掛けられるほどになっていた。めちゃくちゃ南国のバカンスを堪能しているようにみえるけれど勿論これも戦争の為に必要なことだ。シェル姉の視線っぽいものが背筋を冷たく這った気がするけれど、屈してはいけない。
「そう、常に心を潤わせていなければ、戦場でも…」
『それはもういいわ』
あっハイ。
そして傍らには何度も一緒に滝を上ったハイコリドーの一匹が、リラックスした様子でジュースを飲んでるのを見て、セフィリカも自らの手にしたジュースを口にした。果実の濃厚な甘さやジューシーさはそのままに、氷とレモンを足されたことによって生まれた爽やかさが、ごくごくと飲める程よいバランスを築いている。
「このジュース、飲むと元気出るんだよね。…カロリーの気配が濃密だけど」
確かにバナーゴはハイコリドーたちの主食ともなるので、栄養価はばっちりと言える。それをふんだんに、余すことなく絞ったジュースとなれば、乙女としてはカロリーが気になるのも致し方ない。
「でもせっかくだからお土産に持って帰りたいな……敵を倒してから!」
そう、カロリーが気になるなら、動けばいいだけのこと。陽気な島に不穏な影を落とす、雲上のメガリスサーペントを見定めながら、魔剣をしっかりと掴む。ようやく出番ね、とシェルファもそれに合わせるよう身を起こすような気配を纏った。
「君ももうひと働き、お願いね!」
そういって乾杯するようにジュースのコップを掲げれば、ハイコリドーがまかせて!と言わんばかりに元気よく鳴き声を上げた。
大成功
🔵🔵🔵
高砂・オリフィス
戦争中とはいえ息抜きは必要だよね! うん、これは英気を養ってるだけだから! 休憩……んまーそうともいうかも! あははっ
腹ごしらえ! 腹が減っては戦はできぬ! だよねー。というわけでライドアンドゴー! ウッヒョーいい乗り心地ーっ! 果物をたくさん取ってグリモアの人とか友達にお土産に……まずは味見!
はっ……やらかぁい! ジューシー! おいしー! 未知の感覚にほっぺたおちそうっ! ねっとりしてる感じで濃厚なのに、なぜだかどんどん食べれちゃう不思議な後味爽やかさ! ジュースにしてもパイで焼いてもいいかも。ううん、生もサイッコー! ハイコリドーさんたちも食べようね、シェアシェア!
銃をばきゅーん! 成敗!
「戦争中とはいえ息抜きは必要だよね!」
南国ムード漂う熱帯林、翼をもった白いアシカたちの群れ、虹の川がそこかしこに見える楽園のような島に降り立ち、高砂・オリフィス(南の園のなんのその・f24667)が目を輝かせる。
「うん、これは英気を養ってるだけだから!休憩……んまーそうともいうかも!あははっ」
結局あっさり休みにきたことは認めつつ、確かに休息も時には重要。気力と体力をしっかりチャージしてから、がっつり敵と戦えばすべての帳尻は合う。そう、これはこれで何も問題はないのである。そしてチャージと言えばもちろん。
「まずは腹ごしらえ!腹が減っては戦はできぬ!だよねー。」
この島に来たからにはやっぱり食べたいのはバナーゴ。というわけで早速ハイコリドーが集まる一角に近寄り、上まで乗せてくれないかと身振り手振りでアピールしたところ、どこかおっとりした顔つきの一匹が背中を向けてくれた。
「それじゃライドアンドゴー!ウッヒョーいい乗り心地ーっ!」
颯爽と跨ればあっという間に虹の川をスイスイと登っていき、雲を突き抜けるとそこには青い空、虹の飛沫、そして枝にたわわになったバナーゴの姿。
「これかぁ!グリモアの人とか友達にお土産に……するまえに、まずは味見!」
取れるだけとって、持ち帰るにはいくつ必要かと指折り数えようとしたところで、食べたい欲求が先に勝った。皮をむいて現れた柔らかそうな実に歯を立てると。
「はっ……やらかぁい!ジューシー!おいしー!」
バナナを思わせるねっとり濃厚な甘さ、けれどそれをくどく感じさせないマンゴーの程よい酸っぱさ、そして幾らでも食べられそうなモモの爽やかな香りとジューシーさ。色んな果実のいいとこどりをしたようなバナーゴのおいしさに、オリフィスも食べる手が止まらない。
「ジュースにしてもパイで焼いてもいいかも。ううん、でも生もサイッコー!あ、ハイコリドーさんも食べようね、シェアシェア!」
綺麗に皮をむいてひとつ差し出すと、待ってました!と乗せてくれたハイコリドーが実に齧りつく。さてこれで、バナーゴでおなかは程よく満たされ、美しい景色に気力も満ちた。と、なればあとは――。
「ま、最後はこれだよね。ばきゅーん!成敗!」
まだ少し距離のあるように見えるメガリスサーペントの姿も、オリフィスのユーベルコードにかかれば十分な射程範囲内。ハイコリドーが実を食べつくす前にサクッと引き金を引いて、サーペントが気づく間もなく全弾がその巨体へと吸い込まれていった。
大成功
🔵🔵🔵
ニィナ・アンエノン
わ、なにそれ楽しそう☆
そしたら早速ハイコリドー君にバナーゴをあげて一緒に空の旅と洒落込もう!
バイクや重いガジェットは今回はお留守番。
暫くはハイコリドー君の乗り心地に慣れる為にその辺を【サーフィン】したり、休憩がてら空で一緒に果物を食べたりして親交を深めちゃう。
動物相手にもにぃなちゃんの【コミュ力】って通じるのかな?
【パフォーマンス】的な飛び方も出来る様になったらいよいよ本番!
戦闘中にスピード出す時はバイクを【操縦】するみたいに跨った方がいいかも。
敵に近付いて、噛み付かれそうになる前にハイコリドー君から【ジャンプ】して、真正面からユーベルコードでキーック!
後は拾ってもらえばおっけー☆
「わ、なにそれ楽しそう☆」
南国の雰囲気濃い熱帯林に、翼の生えた白いアシカ、そして虹の川が浮かぶ風景――そんなメルヘンな島の様子に、ニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)がわくわくと目を輝かせる。
「それじゃ早速ハイコリドー君にバナーゴをあげて、一緒に空の旅と洒落込もう!」
そう決めると海賊から一つバナーゴを譲ってもらい、ハイコリドーの中から一番なつっこそうな顔つきの1匹に差し出してみる。するとさすが大好物とあってすぐに食いつき、食べ終えると自ら背を向けて乗せようとしてくれた。普段愛用しているバイクや重いガジェットも、ハイコリドー以外に触れない水辺とあって今回はお留守番。さっそくその背に跨って虹の川へと飛び込むと、まずは慣れるところから始めるべく、ゆっくりとサーフィン体制で行ったり来たりを繰り替えす。触れない水を初めてみる動物に乗って進む、というので念には念をとのことだったが、乗せ馴れたハイコリドーとニィナの操縦技術がかみ合ったのか、あっという間にスイスイと乗りこなすことができた。体が慣れてきたところで雲の上までひとっとび、そしてハイコリドーの誘うままたっぷりと生ったバナーゴの実をもいで、一緒に齧ればその美味しさに思わずニィナの唸る声とハイコリドーの鳴き声が重なった。
「そういえば、動物相手にもにぃなちゃんのコミュ力って通じるのかな?」
ためしに、どう?と尋ねてみたが、オアッ?と首をかしげるだけでいまいち効果の程はわからなかった。けれど乗っている内に前に進むだけでなく、ジグザグ泳ぎや空中ジャンプなどパフォーマンス的な飛び方もみるみる出来る様になったので、あながち通じてないわけでもないらしい。さて、此処まで息があってきたのなら次はいよいよ本番!スピードを出すなら乗りなれた体勢の方がいいだろう、とサーフィンからバイクの様に跨った姿に変えて、一気に虹の川を昇りメガリスサーペントへと迫る。10m…4m…と近付いて、敵がついに噛み付こうと口をこちらに向けた瞬間、ニィナがハイコリドーからジャンプした。そして既に十分温まった体から放たれたド派手なエフェクト付きキックは――見事サーペントの大きくあいた口を跳ね上げて、無理やり閉じさせたのであった。
「後は拾ってもらえばおっけー☆…よろしくねハイコリドー君!」
蹴った後は当然落ちていくだけだが、そこも心配無用。まかせて!と言わんばかりに威勢良く鳴いたハイコリドーが、無事にニィナを背中でキャッチした。
大成功
🔵🔵🔵
ヴィクティム・ウィンターミュート
ほう、スナイパーよろしく上から狙ってやがるのか
中々に面倒な状況だな…ま、時間がかかるってのが救いか
動かねえ的を落とすだけでいいなら、楽な仕事だね
上から見下ろせる時間は、もう無ぇぞ
っかし、このバナーゴっての…美味いな
連戦続きでカロリーも糖分も足りねえ身体にはありがてぇ
…ん、お前も食うか?よーしよし、食え食え
この戦いの要はお前だからな、沢山食って気張ってくれよ?
ハッハッハッ、じゃれるなじゃれるな
──そんじゃ、そろそろ行くか
あのクソ蛇を落としにいく…空に運んでくれ、チューマ
よーしよし、良い位置だ
いつまでも見下ろしてんじゃねえぞ
この銃弾一発で、終わらせてやる
俺が上で、お前が下だ
理解したか?クソ蛇野郎
「ほう、スナイパーよろしく上から狙ってやがるのか」
ジャク、と瑞々しい果実に歯を立てながら、現在の状況を把握しようと敵の姿を見上げる。
「中々に面倒な状況だな…ま、時間がかかるってのが救いか」
シャクシャク。甘さと酸味を堪能しながら咀嚼する。上空から暗い影を落とすメガリスサーペントの姿に、未だ大きな動きはない。そこそこダメージは受けているようだが、まだチャージを諦めた様子も無い。
「動かねえ的を落とすだけでいいなら、楽な仕事だね」
ガリガリ。種付近の柔い繊維を削る。打てば一撃必殺なら、打つ前に引きずり墜とす。実に単純明快な回答だ。。
「――上から見下ろせる時間は、もう無ぇぞ」
ゴクリ。飲み下した果肉が胃へと落ちる。いずれ辿るのは同じ道筋だというように、ヴィクティム・ウィンターミュート(Winter is Reborn・f01172)が空に向かって宣戦布告した。
「っかし、このバナーゴっての…美味いな。連戦続きでカロリーも糖分も足りねえ身体にはありがてぇ」
丸々ひとつ食べてみたが、濃厚な甘さなのに後味の爽やかな香りと酸味がくどさを和らげ、たっぷり含んだ水分と程よく胃に溜まる充足感もあって実に滋味深い。既にいくつかの島を巡り、嵐を越えてサメを叩き落とし、七大海嘯とも打ち合うこと数度。装備の残量はきっちり計算しているが、生身はどうしても限度がある。そこに来てこの甘く栄養たっぷりの果実は、実にありがたかった。腹具合を見てもう一つ、と手に取ったところでくいくいっと裾を引かれて振り返る。
「…ん、お前も食うか?よーしよし、食え食え」
そこにいたのは、妙になつっこそうな顔をしたハイコリドー。齧っているバナーゴの匂いが届いたのだろう、しきりにちょうだい!といった視線を投げてよこすので、遠慮なくくれてやる。
「この戦いの要はお前だからな、沢山食って気張ってくれよ?…ハッハッハッ、じゃれるなじゃれるな」
幾つも気前良く分けてくれるのに喜んだのか、ハイコリドーが差し出す手にぐりぐりと頭を擦り付けてくる。こんだけ慣れた奴なら大丈夫だろうと、撫でてやりながら背を借りることに決めた。
「──そんじゃ、そろそろ行くか。」
さて、腹ごしらえはほどほどに。
「あのクソ蛇を落としにいく…空に運んでくれ、チューマ」
撫でる手を切り替えるようにスッと上げれば、察したようにハイコリドーが背を向ける。この場限りの相棒だが、流石見込んだだけはある、と口笛一つで跨り虹の川へ。駆け上がる速度も揺れも、雲を越える頃にはすっかり覚えて銃口のブレにも対応できるほどになった。――なにせこの男は、あらゆることに器用なのである。風の流れから計算した位置取りも完璧に、あとはタイミングと引き金を引く指一本で事足りる。
「いつまでも見下ろしてんじゃねえぞ。この銃弾一発で、終わらせてやる」
装填するのはたった一発。その唯一に込められたのは、あらゆる生命の活動を止める季節の概念。そして首へのタップでハイコリドーが急加速し、死角を突いた大ジャンプを決める。サーペントよりも上空に位置取る刹那の好機を、ヴィクティムは逃さない。
「俺が上で、お前が下だ。――理解したか?クソ蛇野郎」
空に居座る竜の頭に、翼アシカを乗りこなすカウボーイが凍り付く一撃をぶちこんだ。
そしてそれが、度重なる攻撃に耐えかねたメガリスサーペントを地面へと引きずり墜とす――正真正銘、最後の一発となった。
大成功
🔵🔵🔵