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紅蓮の攻防戦

#アックス&ウィザーズ #猟書家の侵攻 #猟書家 #チーフメイド・アレキサンドライト #エルフ

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●神秘の森は炎に揺れる
 獣の声だ。獰猛な凶暴性を秘めた咆哮が、エルフの住む森へと響き渡る。
 次いで、森から黒煙が立ち昇った。
 黒煙の熱によって森の大気が揺らぐ。
 周囲を熱波が覆う中、その火炎の奥から現れた獣は、明らかに異質だった。
 蔓延るのは、宝石の目と牙を持つ獣の群れ。頑強な鱗は周囲の熱を物ともせず、炎の奥から次々とその獣は現れる。
 しかし、更に異質だったのは、その獣の背に巨大なビーム大筒―――アームドフォートが搭載された獣であることだ。
「……嫌になりますわね」
 固定砲台を携えた獣の間をかき分けるように現れたのは、メイド服を着こなしたクリスタリアンの女性だ。
「歩み続けても、一向に先に進めませんわ。エルフの森、世界樹イルミンスールから株分けされた聖なる木の魔術的迷宮ですのね。これではいつまで経っても目的地へ辿り着けません」
 携えたガトリングガンを下ろし、傍らに控えた獣へと命令を下す。腕を前に、ただ冷酷に。
「ナーガクーガ。噛み千切りなさい」
 獣が―――ナーガークーガが吼えた。恐るべき跳躍力で周囲の木々の合間を飛び交うと、その木の中に潜んでいた者の首へ牙を突き立てる。
「あ、が……っ……!!」
「見つかっていないと思いまして?」
 木の中から引き摺りだされたエルフの男が身悶えする。首から溢れる血は大地へ染み渡り、周囲の獣たちがにじり寄ってくる。
「教えてくださる?聖なる木は何処にありますの」
「お、し、える……わけ……!」
「あらそうですの。ナーガクーガ」
 獣たちが再び吼えた。瀕死のエルフに群がる獣達から踵を返して、猟書家『チーフメイド・アレキサンドライト』は、身の丈を超えるガトリングガンを構える。
「でしたら仕方ありませんわ。全てを燃やして、燃やし尽くして、その聖なる木を探すことにしましょう。では御機嫌よう、無様なエルフの皆様。仲間の1人が食い殺されているのに、顔も出さない臆病者たちに用はありませんの」

●紅蓮に燃える森
「猟書家『チーフメイド・アレキサンドライト』が、とあるエルフの森を強襲し始めた」
 神妙な面持ちで、アイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)が集った猟兵たちに告げた。
「エルフの森の中に、世界樹イルミンスールから株分けされた『聖なる木』が存在するらしい。その聖なる木は、火災の災禍に見舞われても燃えない。そのために、アレキサンドライトはエルフの森に火を放って、その木を見つけるつもりなんだ」
 すでに、エルフの1人が犠牲になっている。アレキサンドライトに一矢報いようと矢をつがえた者もいたようだが、それこそ相手の思う壺だ。
「エルフの部隊を束ねる男、トールキンが全員に攻撃停止の命令をかけたらしい。……仲間が食い殺されるところをただじっと見つめていたんだ。彼はどうにかして、オブリビオンたちの凶行を止めたいと思っている」
 とん、とアインが杖が地面を鳴らした。画面に映し出されたのは、どこか女性的な印象を受ける線の細い男のエルフだった。
「エルフの森は、聖なる木の魔術的効果によって巨大な迷宮と化している。エルフたちと共闘すれば、敵を延々と森の迷宮に閉じ込めて、こちらは樹上から一方的に攻撃することができる。皆にはまず、森に蔓延っているナーガクーガの殲滅をお願いしたい」
 宝石の目に、宝石の牙。そして、背中に無理やりつけられたかのような機械砲台『アームドフォート』。通常オブリビオンとして現れる個体よりも、幾分か強くなっているだろう。
「そして、最終的に……チーフメイド・アレキサンドライトの撃破だ。あのメイドは、ガトリング砲を自分の手足のように使ってくる、用心して戦ってくれ!」
 猟兵たちに転移のリングが纏わり付く。転移先は、延焼を続けるエルフの森の中。エルフの部隊と、それを束ねるエルフの部隊長トールキンが潜む樹の上だ。


夕陽
 森ってだいたい燃える、みたいなところありますよね。え、ない?
 OPをご覧頂きありがとうございます。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
 今回のシナリオはアックス&ウィザーズ。燃えるエルフの森に侵攻する猟書家『チーフメイド・アレキサンドライト』を撃破するシナリオとなっております。
 以下、プレイングボーナスが存在します。

 プレイングボーナス(全章共通)……エルフ達と協力し、共に戦う。

 そして補足です。

 ●エルフ部隊長トールキン
 女性的な容貌の、線の細いエルフの男です。仲間がナーガクーガに食い殺されているところを悔しく思いながらもなんとか堪え、部隊の全滅を食い止めました。
 トールキン含めて、エルフは「神秘的な事柄への順応力」が高いため、猟兵達が訪れてもすんなりと状況を理解し、迅速に協力してくれます。

 以上、プレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『ナーガクーガ』

POW   :    飛びかかる影
【不意打ちの飛びかかり】が命中した対象に対し、高威力高命中の【輝く牙による食い千切り攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    激昂
【怒りの咆哮を上げて威嚇する】事で【興奮状態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    集団防衛
【強敵の出現を知らせる警戒の咆哮】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

山梨・玄信
零殿(f03921)と

まったく…森を焼いたら再生に何年かかると思っておるんじゃ。
無闇に焼くでないわ

【POWを使用】
先にエルフ達に接触しておくぞ。
敵意が無い事を示すため、褌一丁になり両手を挙げておくのじゃ。
そして、この森を焼こうとしているオブリビオンの事を伝えて、協力を申し出るぞ。

協力を取り付けられたら、エルフ達の指示に従い守りに就くのじゃ。

脱ぎ力でUCを発動し、不意打ちを受けぬよう、強化された能力で聞き耳と第六感で敵の位置を探り、逆にこちらから仕掛けるぞい。

複数が近くに居れば気の放出(範囲攻撃)、1体なら連続拳で攻めるぞ。

オーラ防御は全身に張り、見切りと合わせて敵の攻撃を防ぐのじゃ

アドリブ歓迎


高柳・零
玄信さん(f06921)と
POW

立派な隊長さんですが…このままではジリ貧ですねえ。森を焼いたら相手は隠れられない…冗談です。きっちり対策を考えて救援しましょう

「助太刀に来ました!自分達は猟兵です!」
武器を置き、短パン一丁になります。
信用してもらえたら服は着ます。玄信さんが褌一丁のままの理由を聞かれたら「あれがヌギカル☆玄信の戦闘服ヌギ」と答えます

「隠れているなら炙り出すヌギ!」
なるべく開けた場所でUCを発動して空中に浮きます。
不意打ちされないよう常に周囲に警戒をし、オーラ防御は全身に展開しておきます

敵が飛び出して来たら盾で防いで、メイスで叩き落します
時間が経てば不利なのは敵の方ですからね



「まったく…森を焼いたら再生に何年かかると思っておるんじゃ。無闇に焼くでないわ」
「立派な隊長さんですが…このままではジリ貧ですねえ」
 一つの木々の上に立って、二人の猟兵が炎の災禍に見舞われるエルフの森を見渡す。自然と未知が偏在するエルフの森であるが、これほどの広大が森が育つのに何年かかるのか。
 猟書家の横暴を許さないと、若きドワーフ山梨・玄信(3-Eの迷宮主・f06912)と聖騎士を目指すテレビウム高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)が、大樹の上に立ちすくんでいるエルフの集団を見つけて降り立った。
「!?敵襲……!」
「待て、わしたちはお主らの味方じゃ」
 そういって現れた玄信の姿は褌一丁。そしてなぜか、零は短パン一丁である。
「助太刀に来ました!自分達は猟兵です!」
「猟兵……いや、その姿。森の更に奥深くに、太陽を信奉する者たちがいると聞いたことがある」
 助太刀感謝する、とエルフたちが皆揃って会釈する。神秘への理解度はエルフ故か。こんな明らかに不審者です、と言っているような者も信じてしまうのだから。
「この森を焼こうとしている不埒者がいると聞く。共に森へ侵攻する者へ立ち向かうのじゃ」
 ああ、と短くエルフたちが頷いた。そそくさと裏で着替えている零。ヌギカル☆玄信については、エルフに対して言う必要はなさそうだ。……少し残念そうであったが。

 樹の下を見下ろして、ナーガクーガの存在を感じ取る。木々の合間に潜んでいるのか、姿を見せないオブリビオンに、零が剣を振りかざす。
「隠れているなら炙り出すヌギ!」
「いくぞ!」
 玄信の体に脱ぎ力のオーラが、零の体には聖騎士の鎧と凄まじいオーラが纏わりつく。
 猟兵の気配を感じ取ったのか、ナーガークーガがその首へ食らいつこうと木を伝って飛び出してくる。が、玄信の気の発散とともに迸った衝撃波によってその勢いは衰え、弾き返された。零に襲いかかってきたナーガクーガの一体が、メイスの一撃によって鱗を砕かれて地面に突き刺さる。
 その隙を逃さずに、エルフたちの矢の追撃がオブリビオンたちに降り注いだ。
 鱗を剥がされたナーガクーガの肉質に深々と突き刺さる。最期の抵抗とでも言うように襲いかかってきたナーガクーガの顎を打ち砕き、二人の猟兵は背中合わせに挟撃を処理していった。
「エルフたち、なかなかにやるのう」
「あんなことをされたのに、流石です」
 エルフたちの歓喜の声を聞きながら、玄信と零は、森に潜むオブリビオンを捜すために再び駆け出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
お仲間の事は残念だったな。ま、此処は戦場だ。命を失うってのは兵にとっちゃ当たり前の事さ。
――だが。仇を取りたい、一矢報いたいってんなら、協力してやる。後はアンタらの判断だ。どうする?

樹上から一方的にってのは刺激に欠ける。俺は地に足付けてやる方が性に合ってる。
両手を叩いて。餌の時間だぜ、ワンちゃん。なんて【挑発】してやるよ。
獣の目が俺に向けば樹上のエルフの弓への警戒も薄れるだろうし、思う存分に撃ち込んでやりな。
生き残った獣は【クイックドロウ】でUCを叩き込んでやれば片も付くだろ。
大事なペットが倒されてるってのに顔も出さないとは。薄情者の猟書家も居たモンだ。
――それとも。俺にビビっちまったか?



「お仲間の事は残念だったな。ま、此処は戦場だ。命を失うってのは兵にとっちゃ当たり前の事さ」
 現れた銀髪の猟兵が、エルフたちと対峙する。苦しそうに表情を歪めて、トールキンは頷いた。
「その通りだ。私達はなにもできなかった。唯一出来たことと言えば……仲間たちをこれ以上犠牲にしないことだったのだから」
「アンタは上に立つ者として当然のことをやったんだ。気を落とすことはないぜ」
「だが……」
「ああ。仇を取りたい、一矢報いたいってんなら、協力してやる。後はアンタらの判断だ。どうする?」
 トールキンの目が見開かれる。

 ―――そして。

 数分後。ナーガクーガの集団が、炎に燻ぶられている大森林を我が物顔で歩き回っている。宝石の瞳に移るのは、延々と続く大森林の迷宮。微かに唸り声をあげたナーガクーガが、何かが風を切る音を聞いた。
 とん、と地面に着地したのはカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)だった。
 銃を肩にかけて、やれやれと嘆息するように。
「樹上から一方的にってのは刺激に欠ける。俺は地に足付けてやる方が性に合ってるんでな」
 にっ、と笑って。こちらへと威嚇行動を行うナーガクーガに、子犬を誘うように手を叩く。
「餌の時間だぜ、ワンちゃん!随分と食い意地の張った犬みたいだしな、ほら、その得意なジャンプでかかってきなよ」
 ぐる、と。刹那凶悪な咆哮と共にナーガクーガがカイムへと食いつこうと襲いかかる。
 が、逆に蹂躙されたのは愚かな獣の方だった。樹上から降り注いだ矢の束に、ナーガクーガが怯んだ。

「残念、『バッドボーイ』だ」

 銃撃音。同時に三体のナーガクーガの頭に風穴が開いた。消し炭のように骸の海へと還っていく宝石の獣から踵を返して、カイムは銃を再び肩に置いた。
「大事なペットが倒されてるってのに顔も出さないとは。薄情者の猟書家も居たモンだ。しかもろくに仕事も出来ないドッグトレーナーとはな」
 振り返り、火炎の奥にいるだろう猟書家へと、鼻で笑った。
「――それとも。俺にビビっちまったか?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。

第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風

誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか。
屈辱的な事柄に、よく耐えましたね。…この猟書家相手は一任されてますしねー。

エルフに、敵を迷わせるようにお願いしまして。
私とエルフには、防御兼ね迷彩の結界術を施しまして。
樹上から、指定UCで呪詛+風属性攻撃つきの漆黒風を、急所狙いで投擲しましょうかー。
一投一投、居場所は変えますよー。森は得意な場所ですしー。

寿命を削って尽きるか、急所を貫かれるか…どちらがいいんでしょうね?



「屈辱的な事柄に、よく耐えましたね」
 現れ始めた猟兵たちに、エルフたちはどよめく。神秘に対して順応性の高い種族たちは、猟兵たちを神からの使いとでも思っているだろう。
(誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか)
 心の中で覚悟の言葉を呟いて、馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)は着物を翻した。
「共闘に感謝する……しかしあの獣は」
「問題ないですよー。…この猟書家相手は一任されてますしねー」
「は……」
 突然雰囲気の変わった義透に、エルフがきょとんとした表情をしている。
「エルフの皆さん、敵を迷わせることを優先してくださいね。私があの獣を倒しますので」

 樹の下から感じるオブリビオンの気配。義透の結界術が拡散すると、エルフたちを防御と迷彩の結界で包み込む。
 おお、と小さく驚きの声を上げたエルフたちに、義透がにこり、と微笑んだ。

 ナーガクーガが樹の下をうろうろと歩き回る。大森林の迷宮は、エルフたちの許可がなければ突破できない魔性の迷宮だ。
 そこに。

 風を切る何かの音。刹那、ナーガクーガの首筋に、忍者手裏剣が突き刺さった。
 ぶしゅり、とどす黒い血を流して即死した仲間に、他のナーガクーガが咆哮を上げる。
 が、向けられた咆哮とは逆の位置から、忍者手裏剣が飛んでくる。今度は眉間に突き刺さると、ナーガクーガの一体が事切れる。
 周囲から気配を感じる。どこにいる、と獣たちが唸り声をあげるが、義透の気配は森の全てに点在している。『疾き者』として、この森は義透の独壇場であった。
「寿命を削って尽きるか、急所を貫かれるか…どちらがいいんでしょうね?」
 ぎ、とナーガクーガが痛みに震える。背中に突き刺さった忍者手裏剣『漆黒風』から、呪詛の奔流が体へと流れ込んでいた。
呪詛に侵されて苦しみながら骸の海に還っていくナーガクーガを見つめて、義透はただ冷静に、冷酷に敵の命を刈り取っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベリル・モルガナイト
私の。生まれ。育った。世界での。蛮行。許す。わけには。参りません
その。悪意は。私の。盾が。防ぎきる

まずは。エルフの。皆様に。接触を
種族は。違えど。この地を。守ろうとする。意志は。同じ
あの。獣の。攻撃は。私の。盾が。防ぎます
その間に。皆様は。攻撃を。仕掛けて。頂きたい。のです

例え。不意打ちで。あろうと。私が。居る。限り。他の方を。傷つけ。させたりは。しない
構えた。盾で。飛び掛りを。受け止めつつ。追撃には。【オーラ防御】で。備え。ます
攻撃を。受け止めた。隙。エルフの。方々の。攻撃に。合わせて。レイピアにて。斬り込み。ましょう

※アドリブ、連携等歓迎



 現れる神秘の存在たちにエルフの歓喜の声が響き渡った。侵略者と同時現れた猟兵たちは、彼らにとっての光となっていく。
「種族は。違えど。この地を。守ろうとする。意志は。同じ」
「宝石を携えし神秘なるお人よ。なんと高潔な意志だろうか」
「私の。生まれ。育った。世界での。蛮行。許す。わけには。参りません。その。悪意は。私の。盾が。防ぎきる」
 そう言って、ベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)は片手に持つ『煌宝の盾』を掲げる。宝石が埋め込まれた盾はそれだけでも美しく……そして強固だ。
「あの。獣の。攻撃は。私の。盾が。防ぎます。その間に。皆様は。攻撃を。仕掛けて。頂きたい。のです」
「……承知しました。私たちの意志は貴女様と共に」
 にこり、と優しく微笑んだベリルが、大樹から地面へと降り立つ。大森林の迷宮に閉じ込められたナーガクーガたちが次々と現れて、自分たちに敵意を向ける猟兵へと唸り声を上げる。
 真後ろから、ナーガクーガの一体が襲いかかってくる。
 ベリルの宝石の瞳が線を引いた。大盾を持っているのにもかかわらず、その行動はオブリビオンの爪牙よりも素早い。
 襲いかかる。蹂躙する。ナーガクーガの不意打ちが、ベリルへと突きつけられる。それでも、ベリルの動きは洗練されていた。大盾で防ぎ、更に防ぎ、それでも、どんなことがあっても防ぎきる。
「獣の。戦い方は。集団性が。あるように。思えますが。私たちと。あなたたちの。違いは。明白。です」
 光り輝く宝玉。【是は儚く脆い煌石なれど(モルガナイト・プレイヤー)】。それでも、その意志は決して脆くはない。どんな宝石よりも強固が力となってここに溢れ出でる。
 降り注ぐ弓矢に、ナーガクーガの動きが鈍った。それを、ベリルは見逃さない。
『煌宝のレイピア』に魔力が迸る。宝石に内包された魔力は逆巻き、より鋭く、より疾く空間を突き破る。
 神速の刺突。空間に放たれた孔の如き閃光が、群れていたナーガクーガを蹂躙した。
 まるで四肢に巨大な弾丸を受けたかのように風穴を空けた獣達が、断末魔も上げられずに骸の海へと還っていく。
 優雅に、鮮烈に。レイピアを鞘に収めたベリルは、樹上に立っているエルフたちへと優しい笑みを浮かべた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

・・・最終的な部分は微妙に違うかもしれないですけど、襲撃者たちを撃破するために一緒に戦ってくれませんか?

(UC『制約:狂食者』を使用。エルフさん達には樹上などの高所を取ってもらい、自分は下に降りてナーガクーガ達の注意をひきつけながら、再生力と大剣と尻尾の連帯攻撃で戦いながら、エルフさん達に高所から攻撃して貰って順当に数を減らしていく)

こんなものですかね?
とりあえず、後はアレキサンドライトですね
(エルフさん達には悪いですけど、アレキサンドライトのこと欲しいので確保するために私は動くんですよね。・・・まぁ、私に手に入れられる方が嫌って場合も相手によってはあるのかもしれませんが)



 炎熱の奔流が沈静化していく。残り少ないナーガクーガだが、それでもまだ油断はできない。
 転移の輝きによって現れた猟兵に、エルフたちがおお、とどよめいた。
「……最終的な部分は微妙に違うかもしれないですけど、襲撃者たちを撃破するために一緒に戦ってくれませんか?」
 棒についた丸い飴を舐めながら、神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)は端的にそう告げた。
 彼女の目的は、猟書家との邂逅。そのために、この森に侵入した獣たちを掃討する。エルフたちとはやや違った目的ではあるが、侵略者の掃討という意味では利害は一致している。
 よろしく頼む、と頷いたエルフたちから踵を返し、樹上から大地へと降り立つ。
 にじり寄ってくるナーガクーガの群れに、七十はばり、とキャンディを噛み砕いた。
 刹那降り注ぐ矢の雨に、獣達が器用に回避しながら七十へと迫りくる。耳を劈く程の咆哮と共に、ナーガクーガの攻撃性が増した。
 仁王立ちする七十へと、凶悪な爪の一撃が降り掛かった。
 それでも、七十は回避しない。肉の削れる嫌な音と共に鮮血が迸る。立ち込めた血の匂いに、ナーガクーガの口角がにやりと歪んだ。が。

「ぬるいですね」

 上段から、大剣の刃。
 『漆黒の大剣』がナーガクーガを脳天を直撃、そのまま真っ二つに斬り裂かれる。次いで襲いかかってきたナーガクーガが七十の尻尾の一撃によって弾かれて宙を舞う。【制約:狂食者】による流血の代償を負っても、七十はただ、その一撃によって全てを屠った。
 大剣の一撃は余波を生み、襲いかかってくるナーガクーガたちを一掃する。刃のような衝撃波は獣達を薙ぎ払い、そうして邪悪なオブリビオンたちは骸の海へと消えていった。
「こんなものですかね?」
 大剣に寄りかかって、何事もなかったかのように懐からお菓子を取り出して頬張る。
 目的は猟書家『チーフメイド・アレキサンドライト』。その目的のためにエルフを利用することになってしまったが……。
(まぁ、私に手に入れられる方が嫌って場合も相手によってはあるのかもしれませんが)
 戦況は、すでに猟兵たちに傾いている。
 燃え盛る大森林の奥から歩み出てきたメイド服の猟書家の姿に、七十はただ優しく、口元を綻ばせたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『チーフメイド・アレキサンドライト』

POW   :    カラーチェンジ
対象の攻撃を軽減する【赤紫色のボディ】に変身しつつ、【100発/秒で弾丸を発射するガトリング砲】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    メイドの嗜み
【カラーチェンジした腕】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、カラーチェンジした腕から何度でも発動できる。
WIZ   :    掃除の時間
【ガトリングからサイキックエナジーの弾丸】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠月夜・玲です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ナーガクーガたちが喧しいかと思えば、あなた達ですの。エメラルドお嬢の言う通り、大層お暇な連中ですのね、猟兵というのは」
 死体と化したナーガクーガを踏みにじり、猟書家『チーフメイド・アレキサンドライト』は、巨大なガトリング砲を携えて、呆れたように肩を竦めた。
「まあ良いですわ。森を焼くのはここまでにしましょう。エルフたちを1人ずつ尋問すれば、いずれ聖なる木の所在も明らかになるでしょうし」
 七色に輝く四肢を動かして、目の前に電子ボードを展開する。猟兵たちの戦闘力を計るように。そして、片目の電脳ゴーグルを駆動させた。
「さあ、邪魔な猟兵の皆様はお帰り願いますわ。お嬢の邪魔をする者たちは……全員ぶっ飛ばしますわよ!」
 サイキックエナジーが溢れ出る。猟書家のガトリング砲の弾丸は無限、なぜならその弾丸は、アレキサンドライトのサイキックエナジーで作られているからだ。
 猟兵たちは武器を構える。目の前に立つ異邦からの侵略者を、撃退しなければ。
ベリル・モルガナイト
させません
貴女の。蛮行は。私たちが。止めます

弾が。無限。ならば。その。発射を。止める。まで
あの。大きさの。武器なら。発射する。狙いも。読みやすい
狙いを。付けるのに。合わせて。魔力に。よる。【オーラ防御】と。共に。盾を。構えて。攻撃を。受け止めます

ユーベルコードを。封じれば。弾丸は。なくなり。発射も。止まる
その隙に。一気に。距離を。詰めて。【シールドバッシュ】
狙いは。その。大きな。ガトリング
それが。なければ。サイキックエナジーの。弾丸も。発射。できません

※アドリブ、連携歓迎


馬県・義透
引き続き『疾き者』

ああ、本当に迷惑な猟書家ですねー。
さて、エルフたちには迷彩&防御の結界術を、かけ直しましてー。私が近接攻撃しかけたら、援護射撃お願いしますねー。

初手に指定UC+呪詛+風属性攻撃で関節狙いですー。
コピーされようとも、効力はすぐ失くなりますしねー。だって、彼女は気づかれてますから。

気づかれたあとは、漆黒風を近接武器として使用。近づきまして、なぎ払いましょう。
ガトリング砲を鈍器として使ってくる可能性を考えましてー。第六感と戦闘知識、見切りで避けましてー。
私の防御は、三重属性(氷雪、炎、重力)の四天霊障で。内部の三人が援護してくれますよー。



 アレキサンドライトがガトリング砲を構える。サイキックエナジーに煌めく砲身の先、佇んでいる宝石の騎士、ベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)は静かに告げた。
「させません。貴女の。蛮行は。私たちが。止めます」
「剣が銃に勝てると思っていますの?」
 そう嘯いたアレキサンドライトに、ベリルは細剣と盾を構えて地を蹴った。ガトリングの砲身が濃青色に輝き、そして猟書家の超常は発現した――!
「掃除の時間ですわ!」
 回転する砲身、それと共にサイキックエナジーの弾丸が眼前を埋め尽くす。迸る死の雨を、ベリルは『煌宝の盾』を構えることで弾き返す。サイキックエナジーの跳弾が周囲の木々に刻まれながらも、猟書家の猛攻は止まらない。
「おほほほほほ!こんなものですの、猟兵とやらは――」
 はっ、とアレキサンドライトがその微かな気配に周囲を見渡した。暴れまわる砲身を強引に押し上げて、こちらへ向く殺気を防ぐべくガトリング砲を掲げて。

「ああ、本当に迷惑な猟書家ですねー」

 聴こえたのは、落ち着いた声だった。飛んできた影は黒い刃の塊。忍者手裏剣がガトリング砲に触れる、その刹那。
 ユーベルコードの超常は、その事象を“改変”する。
「――ッ!!な、んです……の!?」
 ガトリング砲の側面に当たると思われた手裏剣はあり得ない軌跡を描き、アレキサンドライトの片肘に深々と突き刺さった。
【それは風のように】。疾きこと風の如く。ユーベルコードによって放たれた手裏剣の一撃は、強襲によって“必ず狙った位置に命中”する。
ぴしり、と音を立てて崩壊の兆しを見せた宝石の片腕を翻して、猟書家は強引にそのユーベルコード吸収の超常を発現させた。
「暗殺者、ですの……!こんなもの、私の腕で吸収して、逆に利用させて頂きますわッ!」
「それは無理ですよー。コピーされようとも……」
 樹の上から地面に降り立ったのは、馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)だ。にこりと柔和な笑みを浮かべて、猟書家の死に満ちたオーラをものともしない。
「効力はすぐ失くなりますしねー。だって、あなたはもう私に気付いてますから」
「――!!不意打ちのユーベルコードですの……!」
 たとえユーベルコードをコピーする神秘の腕を持とうとも、その前提条件が崩れ去れば、逆襲を受けることもない。
 計算され尽くされた一撃に、アレキサンドライトが忌々しそうにガトリング砲を掲げた。
「ですが、わたくしの前に出た以上、ガトリング砲の餌食になってしまいましてよ!」
「無駄。です。すでに。あなたは。私たちの。術中に。嵌って。います」
 義透の傍らに立ったベリル。その掲げている大盾が輝いている。それは超常の発現。あらゆる法則を歪ませる、ユーベルコードの兆しである。
「助かりましたよー。ベリル殿の挑発がなければ不意打ちできそうにありませんでしたからー」
「こちらこそ。助かり。ました。無限の。弾丸では。反撃など。不可能。です」
「巫山戯ていますの……ッ!わたくしのガトリング砲の前で無駄話など――ッ!!」
 そして、アレキサンドライトは気付く。サイキックエナジーが収束しない。自身のサイキックエナジーは、斥力のような不可視の力によって阻まれ、弾丸として構成できないのだ。
「あなたたち……何を、しましたの……ッ!」
 宝石の眼と、薄く目を開けた義透の漆黒の眼の視線が交錯する。
「私の。盾は。あらゆる。攻撃を。防ぎ。ます。それは。どんな。攻撃で。あっても。絶対に」
 【モルガナイト・プロテクト】。覚悟の盾は、絶対の防御。それは、防ぐのはなく、“敵を戒める”勇猛の盾だ。
 降り注ぐ。大樹の上から、エルフの弓の追撃が襲いかかる。弓矢の雨を、ガトリング砲で防御するアレキサンドライトだが。

「私の。後ろには。行かせません。言った。はず。です。“私たち”が。止める。と」
「気付かれてしまったのですから、仕方ありませんよねー。不意打ちだけが得意などとは思ってほしくないのでー」

 ベリルの大盾が襲い来る。体の奥深くに響くような、強力なシールドバッシュ。衝撃波が迸る一撃をガトリング砲でガードしたアレキサンドライトはしかし、その大きな衝撃によって体勢を大きく崩した。
 目を見開いた猟書家の瞳に映るのは、棒手裏剣を構えて静穏満ちる視線をこちらへ向ける義透の姿だった。
 鋭い一撃は空を薙ぎ、猟書家の体に深々と傷を負わせる。
 ひび割れた自身の体に、アレキサンドライトは拳を震わせた。
「許しませんわ……!猟兵共ッ!!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
暇?そいつは違うな。こう見えて俺は腕利きで通っていてね。受けた依頼はほぼ確実に達成してる。…言ってる意味が分かるか?
――要するに俺がこの依頼を受けた以上、アンタの活躍は此処までって事さ。

二丁銃でガトリングに応戦。連射力は結構だが、森の中じゃ俺だけに狙いを付けるってのは難しいんじゃねぇか?
木を盾に移動する事で周囲の木々を破壊させる。弾数無限で圧倒的連射力。直ぐに何本かの大木がアンタに向かって倒れ込んで来るだろうぜ。
大木に気を取られた隙に、魔剣を顕現。
受け止めた腕、つまり俺のUCを正面から防ごうって訳だ。
ハッ、やれるモンならやってみな!
【属性攻撃】の紫雷を纏った刀身で【怪力】を活かした【串刺し】だ



 ガトリング砲を再び構え直し、樹々の奥に潜む気配に気付いて猟書家はその眼光を変化させた。
 歩み寄ってくるのは、長いコートを羽織った長身の男だ。二丁の銃を携えて、自信に満ち溢れた表情をこちらへと向けている。
「よぉ、猟書家。さっきは、暇がなんだとか言ってたな」
 カイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)は、饒舌に語るだろう。意志の輝きに満ちた紫の瞳の中にアレキサンドライトの姿を映して。
「そいつは違うな。こう見えて俺は腕利きで通っていてね。受けた依頼はほぼ確実に達成してる。…言ってる意味が分かるか?」
「さて、分かりませんわ。わたくしもお嬢に全てを任された身、ここで負けるなどあり得ませんわ」
 は、と憐れむようにカイムが鼻で笑った。
「おう、そうかい。ならアンタの頭でも分かるように言ってやるよ」
 銃も構えず、武器の一つの構えず。カイムはアレキサンドライトに通告する。

「――要するに俺がこの依頼を受けた以上、アンタの活躍は此処までって事さ」

 アレキサンドライトのガトリング砲の砲声が大森林に響き渡った。カイムがその車線から逸れるために樹々の合間を行き来しながら逃走を開始する。
 サイキックエナジーの銃弾がなぞるように無数の樹々に刻まれ、孔を穿ち。それでも、カイムの動きは止まらない。樹の一つから飛び出して、双銃による連撃を発射、アレキサンドライトも同様に、ガトリング砲を持ちながら回避、カイムへ射線を向けるが……。
「ちょこまかと……!まるでサルですわ!」
「ハッ!そのサルに一撃も当てられねぇのはアンタだろ。連射力は結構だが、森の中じゃ俺だけに狙いを付けるってのは難しいんじゃねぇか?」
 アレキサンドライトが舌打ちする。そこで、遅れて気付く。
(これは……避けているのではありませんわ……まさか、誘導―――!)
「気付くのが遅ぇよ」
 みしり、と木々が軋んだ。刹那、カイムによって撃ち込まれた弾丸によって、木々が傾く。
 襲いかかる大樹。アレキサンドライトはそれを回避するべく横へ跳んだ。

「その腕、俺のユーベルコードをコピーするんだろ?」

 はっ、とアレキサンドライトは声をかけられたことに気付き、すぐに虹色に輝く片腕を構えようとしたが。
 すでに、“目の前”。
 自信に満ちた表情、その猟兵の顔は揺らがない。いつの間にか手に持たれていた魔剣が、アレキサンドライトへと突き刺さる――!
「が、ぁ……ッ!」
「やれるモンならやってみろ、なんて言葉を言う暇もなかったな」
 【紫雷の一撃(ソニックブロウ)】。気付いた時にはすでに遅い。雷の如き疾さで一撃を決める、カイムのユーベルコードを捉えることなど不可能だ。
 体の一部を破損させて木の幹へ吹き飛んだアレキサンドライトが、苦渋の表情を浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

山梨・玄信
零殿(f03912)と
また、随分と顔色の悪いメイドが出て来たものじゃな。

【SPD】
先程ナーガクーガがやった事を今度はこちらがやらせてもらおうかのう。
エルフ達には森に隠れて矢を射掛けて、牽制してもらうぞい。
わしも木に身を隠しながら敵の死角になるのを待ち、期を見て不意打ちを仕掛けるぞ。
UCの一発目をワザと受けさせ、驚いた顔をするぞい。攻撃を受けてUCをコピーした…その心の油断を突くのじゃ。
本命の二発目は相手の癖を利用して、フェイントを入れつつ確実に当てるぞ。
コピーされたわしのUC?アレキサンドライトには使えまい。

「お主にわしのUCは使えんじゃろ。褌を履いてないお主にはな」

アドリブ歓迎じゃ。


高柳・零
玄信さん(f06921)と
POW

きっと栄養が足りてないヌギ。イライラするのはカルシウム不足らしいヌギよ

自分も空中浮遊で木の上に隠れて様子を見つつ、エルフさん達の護衛をします。
見つかったエルフに対する反撃は射線に割り込んで盾で受け、ガトリングを乱射したらオーラを壁のように張って防ぎます。
「させないヌギ!」

UCを使って来たらオーラで全身を覆って敵の前に出て、受けて立ちます。
そして、激痛耐性で耐えつつ、こちらもビームで反撃します。100発/秒のビームを…です!
「寿命を削る?あなたの寿命はもうすぐ終わりヌギ」

玄信さんのセリフを受けて
「ヌギヌギランドのUCは普通の人には使えないヌギ…」

アドリブ歓迎です



「また随分と顔色の悪いメイドが出て来たものじゃな」
「きっと栄養が足りてないヌギ。イライラするのはカルシウム不足らしいヌギよ」
 うーむ、と褌一丁のまま腕組みをする山梨・玄信(3-Eの迷宮主・f06912)、そしてなぜか語尾がおかしい高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)。顔色が悪い猟書家(実際猟兵たちの攻撃で顔色は悪い)よりも、この猟兵たちにツッコむべき状況ではあるが。
「くっ……!隠れたみたいですわね……!」
 樹上で様子を伺う猟兵の号令で、アレキサンドライトに弓矢の雨が襲いかかる。エルフたちの追撃に、憎々しげにガトリング砲を唸らせる。天を貫く程の銃声によってエルフたちの攻撃は止んだが、大森林の迷宮に捕らわれている状況は変わらない。
 そこで、飛び出してくる陰を見て、アレキサンドライトがカラーチェンジした腕を構える。
 玄信の一撃は、アレキサンドライトの腕に吸い込まれるように防御された。
「甘いですわね!そんなに殺気を―――ってなんで褌一丁なんですの!?」
「ぬ……防御されてしまったみたいじゃのう……!仕方あるまい、零殿!」
「無駄ヌギ!ガトリング砲の銃弾は自分のオーラで防御したヌギ!」
「次から次へと猟兵が……ってなんで語尾がおかしいんですの!?煙でも吸い込んだんですの!?」
 たぶん森林火災の煙でも吸い込んだ可能性。たぶん。
 玄信が身を捻る。至近距離から、零にガトリング砲の銃弾が撃ち鳴らされた。サイキックエナジーの弾丸が襲いかかるが、圧倒的なオーラ防御によって零の体に一撃も傷をつけられない!
「な、なんですのそのオーラは……!あり得ませんわ……寿命を削るわたくしの弾丸を抑え込むなんてッ!」
「寿命を削る?あなたの寿命はもうすぐ終わりヌギ」
「――なん――」
 問いの言葉は、零の眼鏡から放たれたビームよって中断された。ユーベルコード【ヌギカル・ビーム・カウンター】は、身に受けた攻撃を跳ね返すカウンターのユーベルコードだ。
 身に刻まれるビーム光の後、零の後ろに隠れていた玄信がアレキサンドライトへと接近する!
「甘い……ですわ!お前など、さっきコピーしたユーベルコードで……!」
「何を言っておる。お主にわしのユーベルコードは使えんじゃろ」
 唸る拳。ドワーフの豪腕の一撃が、アレキサンドライトの肩を打ち砕く!
「褌を履いてないお主にはな」
 【読気法】。前提として、褌一丁になることが条件となるユーベルコードだ。ユーベルコードの前提条件に当てはまらない限り、コピーしたとしてもアレキサンドライトはそれを使用することが出来ない!
 ゆらり、と揺らぐ体を決意の力で踏ん張りながら、アレキサンドライトはそれでも諦めなかった。
「ヌギヌギランドのユーベルコードは普通の人には使えないヌギ…」
 猟書家っていう世界を渡る普通じゃない人たちにそれを言いますか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロ描写NG
POW

ガトリング砲を持つメイド……癒されそうにないわね。
エメラルドお姉様(プリンセス・エメラルド)の趣味かしら?

物騒なガトリング砲に嫌悪感を見せつつ
守護霊の憑依【ドーピング】で戦闘力増強。
『紅キ楽園ノ女王』で更に96倍の強さとなり
吸血妃らしい口調に変化

今の我は時速9600km/hで【空中戦】が可能だ。
弾丸を【見切り】回避する事など容易い。
死角を突かれても【第六感】で察知できるが
無数の【残像】で包囲したり【迷彩】魔法で姿を消したりと
的を絞らせないようにしよう

逃げ回るだけか、だと?
言い忘れたが今の我は戦場の敵から常に【生命力吸収】を行う。
毎秒寿命を削る汝には触れる必要も無いのだ



「ガトリング砲を持つメイド……癒やされそうにないわね」
 眺めるように、観察するように。ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)がツインテールの髪を揺らして、アレキサンドライトと向かい合っていた。
「随分と奇抜よね。エメラルドお姉様の趣味かしら?」
「!!お嬢の侮辱は許しませんわッ!」
 がばり、と起き上がって、満身創痍の体を引き摺りながらガトリング砲を構える。その様子に、ドゥルールは眉を顰ませた。
「本当に醜いわ。そんなもの向けないでもらいたいわね」
 刹那、ドゥルールの周囲に赤熱に沸き立つオーラが形成される。『守護霊』の憑依によって戦闘力を増強させたドゥルールが、更にその力を増加させる。

「我が身を憑代に、彼の者を贄に……」

 髪色が変化する。銀糸のように煌めく髪と、血のように輝く瞳。ドゥルールは、その存在を変容させた。『吸血妃』アルカーディア。【紅キ楽園ノ女王(ディナータイム・アルカディア)】による、鮮血の妃の顕現である。

 尋常ではないほどの殺気が場に満ちる。蹴落とされそうな力の波動にしかし、アレキサンドライトは咆えた。
 ガトリング砲の銃撃と、吸血妃アルカーディアは飛翔する。
 銃撃音が響き渡り、高速で飛翔するでドゥルール――アルカーディアを射止めようとサイキックエナジーが迸る。
 しかし。
「――ッ!疾すぎ……ますわ!!ですが……逃げ回るだけではわたくしには勝てませんわよ!」
 サイキックエナジーの銃弾は無限。いずれその体を捉える。確信を持って銃撃を行うアレキサンドライトは、気付いていない。
 アルカーディアの残像が天を覆う。どれが本物だ、と空を見上げていた猟書家は、ぼろぼろと崩れ去る自分の体の異変にやっと気がついた。
「こ、れは……!」
「――言い忘れたが」
 飛翔を続ける紅の女王は、冷やかに眼下を見据える。
「今の我は戦場の敵から常に生命力吸収を行う。毎秒寿命を削る汝には触れる必要も無いのだ」
「なん……ですって……!」
 失っていく宝石の輝き。石炭のように醜く変貌していく猟書家に、アルカーディアと成っているドゥルールは、厭そうに表情を歪めていた。
「やはり実に……醜いな」

大成功 🔵​🔵​🔵​

神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

さて、ではやりたいことをやりに行きますか(お菓子もぐもぐ)

(UC『万花変生』を使用。エルフさん達に援護して貰い、大剣と尻尾の近距離で攻撃をしながら、認識異常・思考低下の症状を起こす毒を打ち込んでいき)

動いちゃうとどんどん悪化していきますよ

(戦闘をして、毒を体内に回らせながら生命力吸収・吸血でさらに力を削ぎ落し、さらに隷属させる植物を植え付けて)

もう、どういう状況か認識できなくなってきましたか?
なら、仕上げですよ

(蔓で拘束しながら思考が低下してるのを利用して隷属させようと)

(ここまで忠誠心が高い人が主以外に仕えさせられるって、本当に死よりも恐ろしい事かもしれないですね)



 宝石の体はくすんでいく。輝きを失う体――それでもアレキサンドライトは立ち上がる。
 口の中に放り込んだ丸い飴をころころと転がして、神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)がその様子をじっと見つめていた。
「さて、ではやりたいことをやりに行きますか」
 大樹の上から、無数の弓矢が降り注ぐ。死の雨を避けようともせず、アレキサンドライトは立ち塞がる猟兵へ、鋭い眼光を向けていた。
 銃と剣は激突する。突撃してきた七十の刃を、アレキサンドライトはその銃身で防御、力技で弾き返すと、サイキックエナジーの弾丸を撃ち込む。
 ひらりと躱した七十の尻尾の一撃が打ち込まれ、アレキサンドライトが後方に吹き飛ばされた。
「やります……わね」
「私の攻撃を防ぐのは良いですが、そんなに動いちゃうとどんどん悪化していきますよ」
「……なんです……ッ!」
 こほ、とアレキサンドライトが咳き込んだ。口から飛んだ鮮血に目を見開く。
「毒……!」
「そろそろ、頃合いですかね」
 アレキサンドライトの双眸が更に驚愕に見開かれた。
 足元に蔓延る蔓の群れが、びしりと縋るように纏わりつく。いくら振りほどいても、その蔓はアレキサンドライトを蹂躙するまで止めどなく溢れていく。
 【万花変生】。オブリビオンでさえも、その蔓は支配しようと根を張り、従属の力を伸ばし続ける。
 やがて、がんじがらめに囚われたアレキサンドライトは、空虚な瞳を虚空へと向けた。
「もう、どういう状況か認識できなくなってきましたか?なら、仕上げですよ」
 アレキサンドライトの頬に手を当てて、にこりと微笑んだ。
 プリンセス・エメラルドに心酔するチーフメイドが、主以外に仕えさせられるのだ。死よりも恐ろしい事だろう。
 はるか遠くを見つめるアレキサンドライトをじっと見つめたその刹那だった。

 びしり、と。

 独特の宝石の輝きが失われていく。ボロ炭のようにその体を真っ黒に変性させたアレキサンドライトは、霞となって骸の海へと消え失せていった。
 数々の猟兵との激闘、その中で、アレキサンドライトたるオブリビオンの力は、全て失われてしまったようだ。
 小さく息を吐いて。やれやれ、と七十は肩を竦めた。懐に入れた焼菓子を取り出して一口頬張る。
 足元には、アレキサンドライトのサイキックエナジーの弾丸の1つが、鈍い輝きを放っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年01月24日
宿敵 『チーフメイド・アレキサンドライト』 を撃破!


挿絵イラスト