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ぐるりと回って猫の目だらけ(作者 あまのいろは
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#サクラミラージュ  #猫  #プレイング受付中  #プレイング締切1月23日予定 


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#サクラミラージュ
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#プレイング締切1月23日予定


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 立派な幻朧桜を構えるそのお屋敷は、猫屋敷と呼ばれていた。
 その名の通り、飼い猫も野良猫も、なぜかそのお屋敷によく集まってくるのだ。
 人通りが少なかったからかもしれない。日当たりがよかったからかもしれない。
 理由は分からないけれど、そのお屋敷では猫たちがいつだってにゃあにゃあと戯れている。

 そんな知るひとぞ知る猫屋敷に、不思議な噂が流れ始めた。
 ――屋敷の猫と仲良くなれると、会いたいひとに会えるらしいよ。
 それはしょせんただの噂。
 けれど、噂に縋りついてでも会いたい誰かがいるひとたちもいる。
 そんな彼ら、彼女らは、噂を頼りに猫屋敷を訪れて――……、――そのまま帰ってこなかった。


「猫に気に入られると、会いたいひとに会えるって噂よ。夢みたいな話よね」
 もうこの世にいないひとにだって会えるっていうんだから、とメール・ラメール(砂糖と香辛料・f05874)がくすくす笑う。
「でもま、そんな話はだいたい影朧の仕業って決まってるのよねー」
 実際、猫屋敷へ向かったであろうひとが、そのまま帰ってこないことがあるらしい。
 残された家族や友人が官憲に猫屋敷の捜索を願っても、屋敷からは何も見つからない。
 猫屋敷の主人である老婆は捜索にも協力的らしいが、――……まともに見せかけて既におかしくなっていた、なんてのはよくある話だ。
「相手によって姿形を変えるからかしら。なんというか、騒ぎを起こしている影朧の姿がよく"みえ"なくて」
 だから、猫屋敷へ行ってその目で確かめてほしいの、とメールは告げた。
「猫と戯れながら会いたいひとのことを想っていれば、たぶん影朧のほうから近付いてくると思うわ」
 説明はおしまい、と。くるり指先を回せば、グリモアが光る。そのまま、猟兵たちへ手を振って。
 ――ほんとうのことは、忘れないないように気を付けて。ちゃあんと帰ってきてね。





第2章 冒険 『帝都地下道迷宮行』

POWとにかく真っ直ぐ突き進む、曲がり角は必ず曲がるなど、分かりやすい法則に従って地下道を進む
SPD空気の流れや音の反響などを頼りに地下道の構造を把握し、駆け抜ける
WIZ通った通路を都度記録し、地図を作成しながら地下道を攻略する
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 妖しい猫が向かったのは、猫屋敷のなか。
 猫は猟兵たちはちらり一瞥すると、するりとそのままなかへ入っていった。

 ――あの猫は、きっとこの事件の鍵に違いない。追いかけて屋敷のなかへ入れば。
 ひとの気配はなかった。――けれど、あなたは見つけてしまった。地下へ降りる階段の前に立つ人影を。
 それは噂に聞く会いたい誰かかもしれないし、この屋敷に来て姿を消したと言われる被害者たちかもしれない。
 あなたが一歩踏み出せば、その人影はふわりと消えた。誰か、何かが、この地下にいる。

 地下へ降りれば、そこは外から見た屋敷よりも広い地下迷宮。
 影朧はきっと、この迷宮を抜けた先にいるのだろう。
 ――――ちりん、ちりんと鈴の鳴るおとが、やまない。
茜崎・トヲル
? だれかなあ。よく見えなかったね。顔もすがたも。ね。
おれだからみえなかったってオチだったらどーしよ。ふふ。
まーいっか。ちーか地下さがそ。
めーきゅー。ラビリンス。メイズとちがって空からみれねーのがなー。うーむ。
爪も骨のいっしゅだし。ながーくかたーく伸ばしてボーンブレイドにしてー。
かべにキズつけて、あとのこしながらいきましょー。
耳長いから、音もね。きをつけて。ひと耳よりは聞こえると思うよ。
鈴の音もだいおんきょーだけど。あ、もしかしたら鈴のなるほーにいるかな?
いちおーそっちにいってみよ。だめならまたガリガリやりながら出口さがすよ。
ふふふ、あはふふ。たのしーねえ。たのしーねえ。だれもいないけど!



 ぱちぱち瞬いて、首を傾げる。目も擦ってみる。階段の前に人影があったような気がするけれど。
「? だれかなあ。よく見えなかったね。顔もすがたも。ね」
 そもそも、人ですらなかったかもしれない。――それに、おれだからみえなかったってオチだったらどーしよ。
 そう言いながらもトヲルの顔はどこか楽しそうで。ふふ、と思わず笑みも零れる。
「まーいっか。ちーか地下さがそ」
 階段を下ればぎしりと軋むおとがする。それに加えてりんりんと鈴が鳴っているのだから、随分と騒々しい。
 それでも、トヲルの足取りはどこまでも軽やかで。
「めーきゅー。ラビリンス。メイズとちがって空からみれねーのがなー。うーむ」
 地下迷宮に踏み入れた足をふと止める。言葉だけはまるで困っているようだったけれど、そんな様子はまるでない。右に左に首を傾げてから、にぱ、と笑った。
 ――トヲルの爪がじわりと伸びていく。より鋭く、より長く、より硬く。より深く、傷をつけられるように。
「かべにキズつけて、あとのこしながらいきましょー」
 言うが早いか迷宮へと飛び込んだトヲルは、迷宮の壁へ爪を突き立てた。そして、そのまま――。
 がりがり、がりり。がりりりり。彼の軽やかな足取りに合わせて、伸ばした爪が迷宮の壁を削っていく。
 彼が一歩進むたびに、壁が削れるおとと鳴り止まない鈴のおとが合わさって、迷宮に騒々しい不協和音が響く。
「いきどまりかなあ? じゃあ戻らなくちゃ。ちゃんとキズがあるから、だいじょーぶ」
 一瞬だけおとが鳴りやむのは、トヲルが道を勧めなくなったときだけ。道を引き返しながら、トヲルはくく、と笑った。
「鈴の音もだいおんきょーだね。あ、もしかしたら鈴のなるほーにいるかな?」
 耳も長いから、ひとのそれよりもよく音は拾える。足を止めてよおく耳を澄ませてみれば、確かに、おとの大きさに差がありそうだ。
「いちおーそっちにいってみよ。だめならまたガリガリやりながら出口さがせばいーし」
 くるり。トヲルは鈴が大きく鳴るほうへ向きを変えると、やっぱり足取り軽やかにそちらへ向かって駆け出した。
「…………ふふふ、あはふふ。たのしーねえ。たのしーねえ。だれもいないけど!」
 ――りん、りん、ちりぃん。彼の言葉に応える代わりにやっぱり鈴が鳴っていた。
大成功 🔵🔵🔵

栗花落・澪
【対の華】
人影は気になるけど
まずは先に進む事だね
百鬼さん、手叩いてみてもらっていい?

音の反響を【聞き耳】で判別し周辺の道構成を探る
少しでも風があれば流れも参考になるかも

ん、多分ここ行き止まり
あっち行ってみようか
通り道には目印付けたいけど…

目印に迷っていたところ
百鬼さんの申し出にきょとんとし

…なるほどね、考えたこともなかったや
ごめんね、退屈かもしれないけどお願いできると助かるよ

あ、言ってなかったっけ
僕も霊感はそれなりに
といっても会話できる程度だけど
似たもの同士だね

百鬼さんは多分気にしてるんだろうから
笑顔で言葉裏に教えてあげる
僕の前では気にしなくていいよって

よーし、この調子でゴールまでがんばろー!


百鬼・智夢
【対の華】
今の人影…なんだったんでしょう…
え、手…ですか…?
あっ、は、はい…!

すぐに理由を察知しなるべく大きい音でぱちんと手を叩き

澪君は、耳がいいんですね…
目印なら…協力、お願いしてみましょうか…?
★リアムの力を借りて、善霊さん達を呼び出します
霊感が無いと見えないから邪魔にもならないし…
なにかあれば、情報を貰うこともできるかも…
あ、壁すり抜けられるなら道探ってもらうのもいいかも、ですね…?

霊に壁際に立っててもらうようお願い
けど、澪さんが彼らを見えてるとは思わなくて
話しかけた時には思わずびっくり

似た、もの……そうなん、ですね
話の合う方、初めてです…
被害者の方も、できるだけ見つけてあげたいですね



「今の人影……なんだったんでしょう……」
「人影は気になるけど、まずは先に進む事だね」
 霊の類ではない、――と思う。それならば、智夢ならすぐに気付くはずだから。
 ここであの人影について考えていても、分かることなんてきっとそう多くはない。だから、まずは澪の言うとおり先に進まなくては。
「百鬼さん、手叩いてみてもらっていい?」
「え、手……ですか……? あっ、は、はい……!」
 きょと、と一瞬不思議そうな顔をした智夢だが、澪のしたいことを察するとすぐに手を大きくぱちんと叩いた。
 澪はそのおとをじっと聞き分けると、右側の通路を指さした。
「ん、多分あっち行き止まり。こっち行ってみようか」
「は、はい……! 澪君は、耳がいいんですね……」
 智夢の言葉に澪は微笑むと、行こうと智夢を誘う。智夢はこくりと頷いて、澪の後を追っていく。
「うーん。通り道には目印付けたいけど……」
 澪がきょろりと辺りを見回した。迷宮の壁が削れているのは、どうしてだろう。誰かの目印、のような気もするけれど、影朧の仕業の可能性も捨てきれない。迷っていると――。
「あの……目印なら……協力、お願いしてみましょうか……?」
 きょとんと瞬きする澪に、智夢がおずおずとテディベア・リアムを掲げて見せる。
 智夢がリアムに何か囁けば、リアムの瞳が青く輝いて。彼女の声に応えた善い霊たちがふわりとどこからか集まってくると、壁際にそぅっと並んだ。
「これなら、霊感が無いと見えないから邪魔にもならないし……」
 何かあれば、情報をもらうことも出来る。この迷宮に囚われているかもしれないひとたちを、見つけることが出来るかもしれない。
「……なるほどね、考えたこともなかったや」
「あ、壁すり抜けられるなら道探ってもらうのもいいかも、ですね……?」
 智夢がこんこん、と軽く壁を叩けば、霊たちがするり壁を抜けていく。どうやら道を探すことも出来そうだ。
「ごめんね、退屈かもしれないけどお願いできると助かるよ」
 澪がそう声を掛けたのは、智夢ではなく壁際に立つ霊たちに向かってだったものだから。今度は智夢がきょとんと瞳をまるくする。
「あ、あれ……。澪さん、みえるん、ですか……?」
「あ、言ってなかったっけ」
「僕も霊感はそれなりに。……といっても会話できる程度だけど」
 似たもの同士だね、と澪が笑う。智夢はやっぱりぱちぱち瞬いてから、澪の顔をじぃと見詰めた。
「似た、もの……そうなん、ですね」
 なにやら感慨深そうに呟くと、きゅうとリアムを抱きしめる。
 みえてよかった記憶なんて、智夢にはほとんどない。だって、ひとは目にみえないものを、自分には分からないものを、『違うもの』と決めつけて恐れるものだから。
 ――恐れるだけなら、よかったかもしれない。
 自分たちが『正しいもの』だと思い込んだひとたちは、数の力で『違うもの』を排除しようとする。智夢は、そんな悪意に晒されながら生きてきた。
「話の合う方、初めてです……」
 もじもじと指先を弄びながらそう言う智夢を見て、澪はすこし困ったように笑った。
 きっと、彼女はみえることを気にしているんだろう。誰かのためになることでも、後ろめたさを感じるくらいに。――だから、ちゃあんと伝えてあげなくちゃ。
「……僕の前では気にしなくていいよ」
 そう言って澪がいつもと変わらない笑顔で笑ってくれるから。智夢はなんだか胸のあたりがほっこりとあたたかくなる。
「…………ありがとう、ございます……」
「ふふっ、気にしないでって言ったでしょ?」
 智夢の表情がすこし明るくなったことを確認すると、澪はぐっと高く拳を突き上げた。
「よーし、この調子でゴールまでがんばろー!」
「は、はい……っ! 被害者の方も、できるだけ見つけてあげたいですね」
 澪と智夢のふたりが迷宮を行く。今度は、智夢が後ろをついていくだけでなく、隣に並んで。
 ふたりで一緒に歩いていけば、きっともう、出口はすぐそこに違いない。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵