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もふもふ幽世道中記(作者 ののん
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●その日、世界はもふもふに覆われた
「猫はいいわね、何にも縛られず自由で平和そうで……」
 べべん。三味線が響く。
「私も好きな事だけしてだらりと過ごしたい。演奏の感想も、お世辞も、そんなのいらない」
 べべべん。
「私は好きなだけ三味線を奏でて……そう、猫をもふもふしたい」
 べべべん、べん。
「人の声より、猫の合唱の方が良い。私の隣や膝の上でごろごろして欲しい。ずっとずっと……永遠に!」
 べべべべん。
「世界なんて……みーんな猫になっちゃえー!!」
 べべん! にゃーん!

 そういう訳で、世界の住民は全員もふもふしたにゃんこになってしまったのである。

●ソルルの情報
「またカクリヨファンタズムが大変な事になっちゃいました!」
 アザラシの深海人、ソルル・レヴァニッド(白銀の牙を求めて・f26234)は猟兵達に向けて早速説明を始める。
「幽世の世界がもふもふだらけになっちゃいました! 世界中、猫さんだらけです!」
 心配そうな様子でソルルはそう伝えた。言葉通り、どうやら幽世の住民達が全員猫と化してしまったようだ。
「猫さんになってしまった住民さん達は、元の自分の事を覚えていなくて猫そのものになっちゃってるんです。だから毎日、ずーっとごろごろにゃーにゃーして過ごしているんです」
 とても平和じゃないか、と一瞬思ってしまうが。
「勿論、こんな事をしたのは妖怪を飲み込んだオブリビオンなのです。このままだと世界がオブリビオンに支配されちゃいます! 何とかやっつけてみんなを助けてあげてください!」
 どのような世界であれ支配だけは許されない。ソルルは一度頭を下げると、続けて説明を行う。
「えっとですね、皆さんが世界に辿り着くと、たくさんの猫さん達に囲まれると思うんです。猫さん達は皆さんに撫でて貰おうと寄って来るかもしれませんが、彼らは元住民さんです。一緒にオブリビオンの元へ行って怪我をさせる訳にもいきませんから、何とか振り切ってください!」
 近付く猫達は足が速い。しかし、その動きを止める方法が一つあるという。
「皆さん、『だるまさんがころんだ』って知ってます? 少し進んでからクルッと後ろを向くと、目が合った猫達が動きを止めるんです。えへへ、面白いですよね、これ使えそうだと思うんです!」
 つまり、猫達に捕まらないよう距離を広げながら遊んであげよう、という事らしい。
「猫達を振り切った先に、古いお寺が見えてくると思います。そのお庭にオブリビオンはいます! なのですが……そこにもいっぱい猫さんがいるんです」
 ソルルが言うに、それは普通の猫ではないらしい。
「普通の住民ではありません。『ねこまたすねこすり』っていう、ふかふかした毛玉の猫さんがいっぱいいるんです。ふわふわーって、いっぱい浮いてます!」
 ふかふかした毛玉が、ふわふわと浮いている。それもいっぱい。天国か。
「その猫さん、実はオブリビオンなんですけど……攻撃はあんまりしてこないみたいです。寧ろ『満足すると消えていく』みたいですよ!」
 一部の猟兵はそれを聞いて心が躍っただろう。
「ですので……お寺のお庭に着いたら、毛玉の猫さんといっぱい遊んであげてください!」
 毛玉の猫、ねこまたすねこすりは名前の通りすねをこすって来る。何もしなくても自然と足元がふわふわもふもふする事となるだろう。撫でても良し、おやつをあげても良し。過ごし方は自由だ。
「恐らくお寺にボスのオブリビオンがいると思うのですが、そこへ毛玉の猫さんが加勢するのはちょっと気が引けちゃいますと思うので……予め遊んであげて何処かへ行って貰うのが良いと思うんです!」
 いろんな意味で戦闘の邪魔をされてしまうだろう。猫だし。

「……それでは、ソルルからのお話は以上なのです! 猟兵さん達、あとはよろしくお願いしますね! ぜひ楽しんで……あっ、気を付けてくださいね!」
 ふるふる、と首を振ってからソルルは猟兵達に再び頭を下げ、見送るのだった。
 いざ、もふもふにゃんこわーるどへ出発だ。





第2章 集団戦 『ねこまたすねこすり』

POW ●すねこすりあたっく
【もふもふの毛並みをすり寄せる】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【ねこまたすねこすり仲間】の協力があれば威力が倍増する。
SPD ●いつまでもすねこすり
攻撃が命中した対象に【気持ちいいふかふかな毛皮でこすられる感触】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【次々と発生する心地よい感触】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ ●きもちいいすねこすり
【すねこすり】を披露した指定の全対象に【もっとふかふかやすりすりを味わいたい】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猫達の姿が見えなくなった頃、新たに猟兵達の視界に入ってきたものは古めかしい寺。恐らくここが目的地だろう。
 広々とした寺の庭へ足を踏み入れると、ほわんほわん、と大量の何かが転がってきた。
 それはもふもふふわふわなまん丸毛玉に、もこっとした二つの何かが生えたもの。
「にゃあ~」
 毛玉は鳴いた。心がきゅんとしそうなその甘い鳴き声は、確かに猫のもの。
「にゃ~ん?」
「みゃー、みゃー」
 様々な模様を持つ毛玉達の正体は猫又のようだ。……と思ったが猟兵の足元を狙っている。もしかするとすねこすりかもしれない。
 いや、この際どっちでもいい。触ったら絶対に気持ち良さそうな毛玉に変わりはないのだから! こればかりは触らない訳にはいかない!
 世界を救う為にも……ここは全力で彼らと触れ合うしかないようだ!

「にゃあ、にゃあ」
 なんと、ねこまたすねこすりたちは、かまってほしそうにこちらをみている!
 かれらはまんぞくすると、かってにきえるらしい。
 かまってあげますか?