3
晩夏祭りの百鬼夜行(作者 ion
19



 九月、某日。
 去り行く夏を惜しむように、カクリヨファンタズムのとある一角で催される祭りがある。

 主が誰かもわからぬ社から、まっすぐ伸びた大通り。
 ぼんやりと蒼く光る提灯たちは、触るとなぜかひんやりしている。妖怪たちは『そりゃあ人魂だからね』と笑うが、本当のところは誰も知らない。
 ずらりと並ぶ屋台に、これまたずらりと並べられた売り物たち。
 焼きそばに焼きトウモロコシ。りんご飴にチョコバナナ。
 ぱちぱち弾けるサイダーは、何故かフラスコに入っていて、中に入った小さなライトが七色に光る仕掛けつき。「若い妖怪連中がこういうの好きでねぇ」とはろくろ首の店主談。
 金魚すくいにスーパーボールすくい。お面屋さんには定番の狐面から、子供に人気の妖怪アニメのキャラクターまで。当たるかわからない豪華景品がウリの怪しいくじ引きに、綺麗に抜ければおまけが貰える型抜きやさん。クローズドパッケージで売っているあやかしメダルもある。

 昔懐かしいものから、この世界にしては新しいものまで。ごった返しに並ぶ、そんな屋台。


「もうひとつ、素敵な催しがあるのです」
 そう微笑んだのは無供華・リア(夢のヤドリギ・f00380)。集まった猟兵たちに一礼しつつ。
「百鬼夜行――妖怪達の行進と同じ名のついた、パレードのようなものでしょうか」
 要するに妖怪たちが集まって通りを練り歩く、ただそれだけなのではあるが。
「妖怪さま方は、それはそれは個性的な見た目の方々が多いですから。そんな方々が祭りに合わせて着飾って練り歩いていらっしゃるのです。眺めているだけでも楽しいと思いますわ」
 このパレード目当てに遠方から訪れる妖怪も多いらしく、日頃目にしたことのないような個性的なビジュアルの妖怪が見られるのは、多少の不可思議なら見慣れている妖怪達にとっても楽しいものであるらしい。
 ――そうそう、この世界では妖怪達を見る事が出来、かつ世界を滅亡から救う力を持つ猟兵達は大変に歓迎される。
 本物の妖怪じゃなくたって、妖怪めいたコスプレで参加するのも歓迎されるし、何ならお祭りを訪れた格好そのままだって大丈夫。浴衣に甚平、おのおの好きな格好で、是非。
「さながらちょっぴり早いハロウィン・パーティも兼ねているかのようですわね」と、リアは付け耳らしい狐耳をぴょこぴょこさせる。

「さて、ですが問題がございまして。屋台が立ち並び、パレードが行われる大通り。その一本道が――忽然と消えてしまったのです」
 こんなことをするのは、オブリビオンに違いない、というわけで。
「皆様には夜になるまでに、犯人を討伐していただきたいのです」
 一本道だった場所は、今では迷路のように入り組んだ通りとなってしまっている。出口のない異界は、迷い込んだ妖怪たちを疲弊させる罠のようなものだ。しかし猟兵ならば、オブリビオンを見つけ、退治することができるだろう。
「……と、いうよりも。此度の首魁は、どうも強者との死闘を好んでいるように御座います。罠を仕掛けたのも、妖怪たちを弱らせたり捕えたりすることが目的というよりも、事件を起こす事によって強者……つまり猟兵を呼び寄せようとしているのかも知れません。雑魚を蹴散らしこちらの力を示せば、おのずと首魁への道が拓けることでしょう」
 迷路を攻略するための工夫はそれほど必要ない、ということらしい。

「しかしこのまま放っておけば、オブリビオンの魔の手はこの道路だけでは済まなくなります。道の消失がやがて世界を覆えば、それは滅びと同義。楽しいお祭りの為にも、この幽世のためにも、きっちりと斃してきてくださいませね」





第3章 日常 『百鬼夜行のお祭り騒ぎ!』

POW縁日のごちそうに舌鼓!
SPD幻想的な情景を堪能する!
WIZお祭りグッズを見て回る!
👑5

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「やっぱり猟兵ってェのは強いんだってなあ。こうやって無事に祭りが出来るのも、兄ちゃん姉ちゃんたちのおかげなんだって?」
 射的屋台の店主が商品を並べながら笑っていた。
 ――そう、待ちに待ったお祭りが、無事に開催されるのだ。
 元の大通りが取り戻されるや否や、わっと集まってきた妖怪たちによって、ものの数時間ほどで会場の設営が完了した。それだけ彼らも楽しみにしていたのだろう。猟兵への感謝は惜しみない。
 UDCアースの極東の島国の特色を色濃く残したこの辺りは、出店もそのようなものが多いようだ。先程の射的に加え、金魚やスーパーボール、ヨーヨーすくいにお面屋さん、型抜きといった遊戯から、焼きそばにわたあめといった食品などなど、お馴染みのものが揃っている。
 特別目を惹く百鬼夜行パレードも、きっと猟兵ならばどんな格好でも大歓迎だ。
 少し前にお披露目した自慢の浴衣をアピールするのもいいし、一足早いハロウィン気分で妖怪のコスプレを楽しんでもいい。
 この時ばかりは戦いの日々を忘れ、心行くまではしゃいでいっても大丈夫。

========================================
 ゆるっと追加OP投稿しておりますが、要するに「縁日にありそうなものor妖怪パレードだったら何でも大丈夫なのでご自由にプレ書いてください」という感じです。
 公序良俗に反するものだけは駄目ですが、それ以外は明記ないものでもご自由に。
 お連れ様との相談などもあるかと思うので少し間を頂きまして、プレイングは30日(水)朝8:31~受付開始といたします。終了日時は集まりを見ながらMSページにてお知らせします。
========================================