4
天を征く宝物庫

#アポカリプスヘル

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アポカリプスヘル


0




●発端は小さな異変から
 最初は体調不良で倒れる人が数人居た程度だった。
 ちょっとした咳と気怠さを覚えて、そんな体の異変を感じ取って大事を取って家で眠る。

 ……気が付けば拠点に居た、外で活動している全員が倒れて寝床でそれぞれが……もしくは収容所にまとめて寝かされていた。
 拠点にいた医者も最初は風邪のような症状から始まり、それに合わせて僅かな医療品を使って対応をするが、次第に悪化して倒れてしまい原因が分からずお手上げ状態だった。
 そうこうしている内に拠点内で活動していた人々も倒れ始め、僅かに動ける人々を残して拠点内は原因不明の病で倒れた人で埋まってしまった。

 そんなある日、拠点内でまだ動く事が出来た少女は倒れてる人々の為に食料や資材を持ってくる為に倉庫に向かう途中で、遠くの空に何か黒い点があるのに気づいた。
 それはこちらへと近づき、それが巨大な飛行船だと気付くも動く事が出来なかった。
 その圧倒的な光景に圧倒されたという事もあるが、どうして良いか分からず硬直してしまったのだ。
 ぼうっと空の光景を見ていて、気が付くとその飛行船から大量の黒く小さな何かが投下されていた。

●宝物庫を目指して
「みなさん! アポカリプスヘルに宝物庫を作りに行きませんか?」

 グリモアベースに集まった猟兵達にシエラ・バディス(死して彷徨う人形・f15798)はそう声をかけた。
 アポカリプスヘルに宝物庫を作るとはどういうことなのかと怪訝な顔をしていると、背負っていた棺桶を地面へと置いてその上に座って説明を始める。

「話の始まりはとあるベースでの異変なんだけど……原因不明の体調不良が流行るの」

 そこで自身が見た予知の内容を伝える。
 原因不明の体調不良で拠点の人々が次々と倒れ、動ける人間がほとんど居なくなった所に飛行艇がやってきて略奪と殲滅をするという内容だった。

「どうもロケットレイダーと大きな飛行艇が共闘しているみたいでね? そのレイダーが使うロケットの燃料に変異植物から作る加工燃料が使われてるみたいで、その植物がこの体調不良の元凶なの」

 襲撃・略奪の為の燃料を作りつつ、近隣の拠点にいる人々をその変異植物で弱らせて飛行艇で乗りつけて文字通り全てを奪っていく。

「このレイダー集団が去った後は何も残らないの……建物も物資も何もかも、人も含めてね」

 一瞬だけ怒りの宿った目をするが軽く頭を振って話を続ける。

「皆にしてもらいたいのは、この植物の処理とオブリビリオン達への対処……病気の原因に関しては植物を調べていけばワクチンとか解毒剤を作れると思うの、最悪この畑を焼き払っちゃえばいずれは落ち着くと思うから好きな方法で対処してね?」

 あとは芋づる式に釣れるだろうとの事、燃料畑に異変があればレイダー達が、レイダー達の対処をすれば脅威排除の為に飛行艇が現れる。
 そこまで説明すると座っていた棺桶から立ち上がり、その手に握られたランタンに灯りを点けて、カランと鳴らすとアポカリプスヘルに繋がるゲートが開いていた。

「今回はオブリビオンのほとんどが空を移動する事に特化してるから戦いにくいかもしれないけど、畑は廃墟内みたいだからちょっかい掛けた後は廃墟の高い所に居れば飛んできたレイダーの装備を奪って対空戦も出来るとは思うの」

 もちろん遠距離武器で叩き落とすのが一番楽だけどね、と付け加える。

「最後に……宝物庫と言ってた理由だけどね? 無人だけど飛行艇内部にレイダー達が奪い溜めこんだ物資が大量に積んであるの……飛行艇を落としたら飛行艇を含めて資材が大量にそこに出来上がるから宝物庫って話なんだ」

 それじゃあみんなよろしくね、そう言って猟兵達を送り出したのだ。


ダムナティリウス
 初めましてこんばんは、ダムナタリウスです。
 宝物庫って響き……良いですよね。

 さて、今回の依頼はアポカリプスヘルです。
 空挺部隊を倒して宝の山を築きましょう……では依頼のおさらいです。

●1章 燃料畑
 近くの拠点に原因不明の体調不良を発生させる変異植物です。
 廃墟の暗い所に群生させているようで、花粉を含めて若干発光している様です。
 調べるなり燃やし尽くすなりお好みで料理しましょう。

●2章 ロケットレイダー
 変異植物を何かしらの手段で燃料にした集団です。
 植物性の燃料なので多分環境に良いんでしょう。

●3章 武装飛行艇
 レイダー達が拠点として使っている無人の巨大飛行艇。
 略奪した物資は軍用の頑丈なコンテナに積んでいる様なので、攻撃が直撃しない限り破損等気にせず落として大丈夫です。

 それではよろしくお願いします。
7




第1章 冒険 『汚染植物対策』

POW   :    汚染植物を摂取し、症状に耐えながら植物の研究を行う

SPD   :    汚染植物の観察や実験を行い、植物の研究を行う

WIZ   :    汚染植物の生えている現地を調査し、原因を探る

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

セプリオギナ・ユーラス
ころり。そこに在るのは漆黒の
──◆正六面体
この植物が原因としても、詳細は不明、ということであるなら。もちろん(好奇心からも)調査しないわけには参りませんね。
この世界では栽培できる植物も貴重でしょうから、焼き払うような真似は最後の手段としたいところです。

さて、では(ころり)まずは植物の採取を(ころり)土壌の調査も(ころり)水質検査も(ころり)現地の方からお話も伺って(ころり)体調不良の方の診察も(ころり)お加減はいかがですか?(ころり)

ころり、音がするたび増える◆正六面体。倍の倍の倍の倍の……。もはや本体がどれなのかも分からないが、とにかく手際よく仕事を片付けていく。


鳶沢・成美
迷惑ですねえ、まあレイダーなんてそんなもんでしょうけど

【神農伝承術】でいきましょう
件の変異植物を調べて解毒薬だか緩和剤だかを作ってみましょう
毒にも薬にもならないとか言いますが、毒になるものは扱いによっては薬になるわけですね

ここの拠点お医者さんがいるみたいですけど、薬のレシピはメモに取って薬と一緒に渡しておきますね
残すには厄介すぎる植物なので、残さず始末する手はずですが
将来また似たような事がおこらないとも限らないし、
知識はあって損はないですから

アドリブ・絡み・可



 予知のあった廃墟近くの荒野に現れたのは、漆黒の正六面体の姿をしたセプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)であった。
 ベースで発生している体調不良の原因がこの廃墟に生えた……もしくは植えられた植物だとしても詳細は不明とは聞いている、それならば……。

(調査しないわけには参りませんね)

 多少の好奇心と共にころりころりと音をたてながら、自身と同じ姿の正六面体が数を増やしながら廃墟とベースの両方に足を延ばす。
 その原因となる植物が生えている廃墟には、一足先に調べている人物の姿があった。

 鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)は崩れたビルの合間をぬって、病気の発生源である変異植物を探していた。
 神農伝承術を使いつつ何かないかと手掛かりを探しながら、廃墟群を満たしていた僅かに香るごちゃ混ぜになった花のような匂いを追いかけているお陰で畑の位置は何となく察しがついていた。

(しかし迷惑ですねぇ……レイダーなんてそんなもんでしょうけど)

 匂いが強くなっている方向へ進みながら、ひとつの廃墟ビルの地下へと続く階段へと辿り着く。
 コロン……という物音が聞こえて武器に手を添えて振り向くが、そこに人影は見当たらなかった。

「おや……貴方はお仲間とお見受けします」

 音がした方向にあったのは大きな正六面体だった。
 ころりころりと転がって横を通り過ぎると、地下へと続く階段の前で止まる。

「……この先に、件の畑が?」

「あ、あぁ……そうだ、と思う」

 それでは行きましょうと声をかけて、一足先に階段を転がり降りるセプリオギナ。
 突然現れた味方の姿に驚き、一瞬動きは止まったもののその後を追いかけるように成美も地下へと向かった。

 二人が地下へと降りると、その匂いは一層濃くなる。
 あまりにもはっきりとした花の香りに、成美は顔をしかめた。
 そうして辿り着いた先にあったのは、どうやらこのビルの地下駐車場の様で崩落で出口は他になかったが、暗所であるはずの地下には植物園のような光景が広がっていた。
 柱や廃車にはどこから生えてきたのか分からない太いツタが絡まり、地下の配管か何かから漏れたのか崩れ窪んだ穴には池のように水が溜まり、その周囲には草花が茂っていた。
 世界が違っていれば絶景ともいえる場所だろう、そこに広がる植物の半分くらいが発光しているという事を除けば。

「ここが原因の畑ですね、ではまずは植物の採取から」「ここの地下駐車場の土壌の調査を」「水質検査も必要ですね」

 非現実的な光景に息をのんでいた成美の横で、セプリオギナはころりと転がり自身をさらに増やして手際よく作業を始める。
 そんな声を聞いて、頭に巻いていたタオルで口元を覆い隠して神農伝承術をつかい周囲の植物を調べ始めた。

 そうして暫く調べていくと、成美の方は元々は地上にあった植物が崩落に巻きこまれた結果、変異していったという事が分かってきた。
 どの植物も名残はあるのだが……どうにもはっきりしない。
 それに解毒薬にしても何にしても、材料にどれを使ってどの程度の量での調合が必要なのかは試していくしかなかった。
 余談だが、調合した物の中には治療薬には届かないものの、比較的集めやすく作りやすい軟膏や飲み薬が出来たので、レシピをまとめてベースの医者に渡したのだった。

 セプリオギナの方は、調べまわっている分身体の情報を確認していた。
 この廃墟周辺の土壌は枯れているも同然の状態だ、水もこのまま人が飲むには危険な有様であるが……どうやらここで育つ彼らには関係は無いようだ。
 そしてベースの方は突然の来訪に驚きはされたものの、流れの医者である事を語り病人の話になってすんなりと中へと入っていた。
 件の体調不良の人々の症状は一貫して咳と熱……このベースのブリンガーの症状が酷く血混じりの咳をしている為に隔離しているとの事で、検査をすれば細菌性の炎症のようだった。
 すぐに抗菌剤を飲ませる様に指示をして、ベース内にいる人々に予防薬を配る。
 そうして薬を配るついでに、ブリンガーと接触はあったのか? 食事はどうだったかと聞き取り調査もしていけば、件の廃墟で食べれる野草を見つけて食べたのがどうも原因らしい。
 原因が分かれば現場にいる二人は適当な食べれそうなものに当たりをつけて、手を加え始める。
 大量の人手に医術知識があれば、そうかからずに治療薬の完成にこぎつけるだろう。
 だが無力化するにしても処分するにしても、変異植物はまだまだ廃墟に残っている……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ワン・イーナ
燃料になる植物か、加工次第とはいえデータをとる価値はありそうだな
機体は近くに隠すか、目立つ必要はまぁないだろ

とりまサンプル回収。私事はこれでいい
んで愛しのワルキューレ、草集めに何かいい案ない?

『エレクトロレギオンの使用を推奨。戦闘用ですが採取・運搬なら可能です』

さすが!それでいこう!んじゃUC発動、出てこいチビ共
この辺一帯の、こうゆう植物を根こそぎ採ってこい。集積場所は俺のところだ
近場を採り切ったら外まで運搬しろ。始末の方法は……まあ、焼くか薬かは後で決めりゃぁいいか

俺ぁ医者じゃないから薬は無理だからな。人手がいるならチビ共使っていいぞ

アドリブ改変等歓迎



 別の群生地にやって来たのはワン・イーナ(シンギュラリティ・f30274)である。
 ビルの地下倉庫の中にどこから持ってきたのか膝下くらいまで土が詰まっており、そこに規則正しく件の植物が植えられていた……まさに畑というに相応しい状態である。
 その中の1つを根っこを含めて丸ごと採取してケースにしまう。

「私事はこれで良し……んで、愛しのワルキューレ、ここの草集めになんかいい案でもないか?」

 上階の元はオフィスだったと思われるエリアに止めているキャバリアに向かいながら、誰かに話しかける様に喋るとすぐに返答があった。

『エレクトロレギオンの使用を推奨、戦闘用ですが採取・運搬程度なら問題無く運用可能です』

「さっすが! それでいこう! んじゃエレクトロレギオン発動、出てこいチビ共!」

 自作したサポートAI・ワルキューレの回答を聞いて、途中の階層の部屋に入るなりユーベルコードを発動させると、そこには50体ほどの小さな機械兵器の群れが現れた。

「この辺一帯の地下に生えてるこうゆう植物を根こそぎ採ってこい、近場を採り切ったら外まで運搬しろ」

 指示に従って一斉に行動を開始するエレクトロレギオンに作業を任せて、上階に隠した機体まで戻ってきた。
 採取したサンプルを積み込んで後の事を考える。
 エレクトロレギオンに任せておけばここら一帯の変異植物の回収は終わるだろう。
 それを利用するのか、処分するのかは後で決めれば良い。

 なにより、俺は医者ではない。
 どう活用すればよいかなど検討もつかない……ワルキューレに聞けば何かしら手はあるかもしれないが。
 キャバリアの傍で今後の事を考えながら、レギオン達の作業が終わるのを待つ。

 この数時間後、集めた植物の様子を見に外へと行ったらその全てが枯れている光景を目の当たりにするのは、今はまだ知らない。

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・灯
魔力で毒に対する抵抗力を補強。
『毒耐性5、オーラ防御3』

このような世界です。燃料になる植物なら、安全な形で栽培できればと考えていましたが……難しいでしょうね。
とりあえず変異植物は焼却処分するのが良いでしょう。
問題は、それで済むのかどうかですね。

この変異植物は、元々生えていた植物が変異したものなのでしょう。その原因が土や水の汚染なら、燃やしてもまた変異植物がこの地に生えてこないとも限りません。

UC【世界図書館】。手の中に革張りの本が現われる。

変異は、この世界の禁忌の技術によるものでしょうか。
例の地下駐車場の植物園を詳しく調べてみます。
『世界知識、情報収集』



 廃墟群にある変異植物の群生地の1つからうっすらと煙が立ち上っていた。
 その廃墟の地下から現れたのは九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)である。
 物資の乏しいこの世界で特殊な加工が必要とはいえ、燃料になるというのならば安全な形で栽培できればとは考えていたが……。

「はぁ……これは難しいでしょうね」

 誰に言うでもなくそう呟いた。
 少し前に群生地に入って、植物の毒に対する抵抗力を魔力で上げて回ったのだがこのままでは危険すぎると判断し、地下にあった変異植物に火を放ち処分する事にしたのだ。

「問題はこれだけで済むのかどうか、ですね……」

 この植物たちは元々生えていた植物が変異したものだとしたら、そしてその原因が周囲の環境、土壌や水の汚染ならばこの程度で収束するとは思えなかった。
 ボーンと低く響く破裂音を聞きながら、その手に現れた皮張りの本に視線を落とす。
 ユーベルコード【世界図書館】で現れたそれは、はらりはらりとページが捲れてとあるページで止まる。

「植物の過剰成長剤による、食料供給計画?」

 地下駐車場に出来た植物園について調べると、どこかの研究所にあった資料なのか綺麗な字が並んだレポートがあった。
 内容としては食用植物に新薬を使用し、通常の2倍以上に成長させて収穫量を増やすという計画のようで、その初期段階での成長剤のベースに選ばれたのが専用に創られた細菌だったらしい。
 はらりと次のページを捲るとそこには計画失敗の報告と、細菌を溶剤にて殺菌して全廃棄した旨が書かれている。

「CRN-33……これがあれば、この植物の毒性を無効化できるのでしょうか?」

 環境への耐性があまり高くないせいで危険な変異をするという報告と共に、大量に使用された薬剤の名前と培養に使われた実験器具の廃棄数が書かれた報告書を眺めてそう呟く。
 地下から立ち上った煙は、青く広がる空へと静かに昇っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

草柳・華穂
ふぅん、細かい事は置いておいて、ここは雑草除去の仕事って事でいいのかな?

ガレキをどけると、何故かそこに入力端末(ATMみたいな)が……
何故あるのかとか考えてはいけない、あるものはあるのだから
コードを入力し、床が開いて現れた黒いコンテナの中には?
火炎放射器……?

雑草焼却用のバーナー代わりって事かな
確かに射程は圧倒的に長いし、安全な場所から焼却できるわけか

じゃあやりましょう、火事にならない様に気を付けないとね



 ポニーテールをなびかせて、煙の立ちのぼる廃墟群へに現れたのは草柳・華穂(強化人間のダークヒーロー・f18430)だ。
 その足取りに迷いはなく、いくつかある廃墟の1つを選んで入って地下を目指す。
 崩落部分に気をつけながら下へと降りていけばここにも変異植物の畑が駐車場いっぱいに広がっているが、それらを横目に崩れた一画にある瓦礫をどかしていく。

(色々とあるのかもしれないけど、要はこの植物をどうにかすれば良いのよね)

 瓦礫を押し除けながら、その奥から現れたのは壁に不自然に備え付けられたキーパットである。
 迷わずそれに触れてコードを入力すると、ガコンと何かが外れる音と共に壁の一部が浮き上がった。
 その部分に手をかけて横へ動かせばそこに黒いコンテナが入っている。
 それを引きずり出してコンテナを開封すると中には背負える程度の大きさのガスタンクが2本と、それに繋がる管とトリガーの付いたパイプのような射出機だ。

「……除草バーナーの代わりって事かな?」

 燃料タンクと圧縮ガスタンクの両方の栓を開けて背負い、畑の方へ向かって一度トリガーを引いてみる。
 ガスと共にゲル状になった燃料が勢いよく飛び出して畑に降りかかる。

「除草バーナーより射程はあるし、これなら安全に処理出来る訳か……」

 地下の端の方に居た所から撃っても十分畑に届いたのを確認した後、入ってきた階段まで戻って射出機の先に火を点けて畑に向けて構える。
 炎の帯が駐車場に生えた変異植物を焼き払っていく、ゲル状の燃料という事もあって燃料自体が掛かれば暫く燃える事になり確認するまでもなく焼き果てるだろう。
 延焼に気をつけながら地下に広がっている植物たちを焼き払っていったのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ロケット・レイダー』

POW   :    ガベッジボンバー
単純で重い【上空まで運んだ瓦礫やドラム缶 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    バラッジアタック
【上空】から【短機関銃の掃射攻撃】を放ち、【頭上から降り注ぐ激しい弾幕】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    永遠ヒコウ宣言
【永遠にヒコウ(飛行/非行)を続ける宣言】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達が変異植物を処理をしている様子は立ちのぼる煙によって遠目にも分かる様なもので、異変に気付いたロケットレイダー達が戦闘態勢で廃墟群へと、空を駆けながらやってくるのは時間の問題だった。
 空のとある方向を見れば、白い煙がいくつもの線を空に引いてこちらに向かっているのが確認できる。

 耳をすませばレイダー達の罵詈讒謗が空から聞こえてくる……戦闘はそうかからずに発生するだろう。
鳶沢・成美
さてさてどうしたものか、空飛んでる相手はあまり経験ないんですが

でも安定性はあまりなさそうな形態ですね、
ロケットの推力で無理矢理飛んでる感があります
空中でそれが突然無くなったらどうなるんでしょうね?

というわけで【人形行進】で敵が背負っているロケット? を木製の人形に変えてしまいましょう
”全力魔法”の”範囲攻撃”で上手くやれば墜落させる方向に持っていけそうです
一部で最強武器とも言われる地面をくらえっ……なんてね

アドリブ・絡み・可



 空を飛ぶレイダー達を確認できる所に最初に出てきたのは鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)だった。
 自分が居た廃墟とは別の廃墟からは恐らく火を点けて処理をしたと思われる煙が立ち上っているその先ではレイダー達が右へ左へと飛び回っていた。

「さてさてどうしたものか、空飛んでる相手はあまり経験ないんですが……」

 廃墟で建物は崩れているとはいえ、見上げるような高さを飛んでいる彼らを見る。
 視線の先では忙しなく飛び回り、ロケットエンジンの音に紛れて騒いでいるのは何となくではあるが確認できた。

(でも、安定して飛んでいる……という訳ではなさそうですね)

 右へ左へと飛び回っているのは恐らく容易にバランスを取って飛べない為とみて作戦を考える。
 それならば1つ出来そうな事を思いついて魔力を溜めていく。
 すると、上空からひと際大きな声が聞こえてきた。

「俺たちは! 永遠に空を飛ぶ略奪者だ!」

 共に飛ぶレイダー達がそれぞれにそうだそうだと下品な笑いと共に囃し立てる。

「地上を這いまわる虫けら共は俺たちの餌だ!」

 自分達は弱者をいたぶり、奪い尽くす略奪者であると声を張り上げる。
 次第に彼らの飛行がふらふらとした様子は無くなり、大分安定した状態で成美の頭上で円を描く様に飛ぶ。

「俺たちのシマを荒らした奴に思い知らせてやれ!」

 そう言うとヒャッハーという奇声の様な雄叫びを上げて、手にした銃器を撃ちながら四方八方から急降下してくる。
 飛んでくる銃弾を常に動きながらかわしてその瞬間を待つ。
 急降下しながら威嚇射撃で空になったマガジンを捨てて、満タンの物を装填すると本命と言わんばかりに成美へと向けて銃を構える。

「『さあ、カーニバルの始まり始まり』」

 溜めた魔力を全力で解き放ち、ユーベルコード『人形行進(ヒトガタカーニバル)』を発動させる。
 直径で200m近い全方位に向けた、無機物を木製人形へと変える範囲攻撃、当然狙いはレイダー達が背負っているロケットだった。

 トップスピードで降下していた彼らに出来る事は無く、突然制御を失ったロケットが人形に変わっているのに気付いて……あるいは気付かずに落下速度を維持したまま地面へと叩きつけられていた。

「一部では最強と名高い地面をくらえっ……なんてね」

 地面から巻き上がった土埃を払って自身の身体をチェックする。
 かすり傷はあれど大きなケガはなく、一息ついて周囲を確認していく。
 いくつかは垂直に地面に叩きつけられたせいで若干のクレーターと潰れた木製人形が赤く彩られ、また他の数人は赤い線を引いたり点をいくつか作ってその先で見る影も無くなっていた。

 その周囲の惨状を見て大分酷い事になっているなと若干の気持ち悪さを感じていると、その跡は次第に灰色に染まり、クレーターや崩れた壁、壊れた人形を残して消えていった。
 あの光景が残ったままにならなくて良かったと内心ほっとし、その場を後にした。

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・灯
人格が変わる。
バトルだ、ってコトで「オレ」の出番だ。

UC【呪装変転】。射程×5、防御力÷2。身に纏う魔力の性質を変化させる。
高所に待ち伏せ、近くのヤツを詠唱拳銃で撃つ。
ロケットを奪って飛んでみるのも楽しそうだが、まあ今回は慣れた戦い方で行こうか。ロケット撃ち抜いて花火にしてやるよ!
『2回攻撃5、部位破壊5』

他のがオレに気付いたら銃撃した場所から飛び降りる。
落下位置、落下速度を制御。『念動力5、空中浮遊3』
【呪装変転】を移動力×5に切り替える。廃墟群の中を移動し攪乱する。
『地形の利用5、ダッシュ3』

身を潜めて銃のリロードだ。
しかし、アイツらが「ヒャッハー」って叫ぶのは様式美ってヤツなのかねえ?



 最初に突撃した群れが倒されたのを見て、警戒するように廃墟の上空を飛び回るレイダー達。
 その様子を近くの比較的原型を留めている高層ビルの廃墟の内から見ていたのは九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)である。
 眼鏡は外してどこかに仕舞っている様で先程の調査の時とは違った雰囲気が漂っていた。
 手にした詠唱拳銃に弾丸が入っていることを確認してから射撃ができる状態にして、自身が纏う魔力の性質を状況に合わせて特化させていく。
 立ち膝の態勢になり、両手で拳銃を構えて狙いを定める。

 本来の拳銃の射程なら到底まともに当たるとは思えない距離を飛んでいるレイダーに向けて、2発の連続した発砲音が響き渡る。
 狙いは背負っているロケット本体、カンカンッと小気味良い音を響かせたと同時にそこから火を噴いて制御を失い、どこかへと飛んでいくとそのまま爆発して色々な物を散らばらせてた。

「自分の身に纏う魔力のカタチを変える……ああ、偏らせるって言った方がいいか、長所を作れば弱点も出てくるってコトだな」

 飛んでいったレイダーを眺めて、誰に言うでもなく呟く。
 ユーベルコード『呪装変転』による攻撃性能の変転、自身の射程を5倍に伸ばした代わりに防御力を半減させていた。

「奴らの仲間か!? ヒャッハー! やっちまえ!」

 銃声を聞きつけて近くを飛んでいた他の連中が集まってくる。
 どこから持ってきたのか、その手には大きなコンクリート片や重そうなドラム缶が抱えられており、それらを投げ入れてきた。
 窓ガラスや天井を貫通しながら降ってくる塊を躱しながら、窓から飛び出して落ちる。
 念動力を発動させて地面についてもダメージを受けない程度に速度を調整しつつ、落下位置を調整しながらこちらへと飛んでくるレイダーに向き直り、再装填を済ませた拳銃を向けて放つ。
 落下中に反撃されるとは思わず慌てて横へと逸れていくレイダーの背負ったロケット狙い2連射、ロケットから火を噴いて制御を失って廃ビルの中に突っ込んでいくと遅れて爆発した。

 物陰近くに着地をすると同時に、ユーベルコードを再度発動させて強化していた射程を移動力に変えて廃墟群の中を縫うように走り出した。
 追いかけてくるジェット音が落ち着いた所を見計らって拳銃の弾を込め直す。

「……しかし、アイツらが「ヒャッハー」って叫ぶのは様式美ってヤツなのかねぇ?」

 廃墟の間に反響して響く、ヒャッハーと叫ぶ声を聴きながらそんな事を呟いたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

テラ・ウィンディア(サポート)
「我が武を以て挑ませて貰うぞ!」



一人称
おれ

二人称
あんた(敵でも尊敬できる人
お前(敵
貴様(激怒した時

エルフの女の子だが突撃志向で戦闘を好む

基本戦術
【戦闘知識】で敵の動きや陣形等の捕捉と把握
闘いながら敵の性質や心の在り方の把握に努める

その後は敵陣に突撃して暴れまわる

【空中戦】を好んで空間全てを利用した闘い方を好む

敵の攻撃に対しては
【見切り・第六感・残像】を駆使して回避

ユベコで主に使うのは
グラビティブラスト(敵が多数の時
【一斉放射】で破壊力増強
メテオブラスト(敵が単体の時
【踏み付け】で破壊力増強

基本フォローが目的なんだろうが
おれはやっぱり之が一番得意だからな

クロムキャバリアではヘカテイアに乗るぞ!


草柳・華穂
相手は空中から飛び道具、あたしは地上で基本的に徒手空拳、どうするか……
よし、決めた行くよっ!
タイミングを見計らってユーベルコード【C・A・L】で
空に駆け上がって、油断している敵を蹴り倒す。
背負ってるロケットを壊すことができれば何とかなるはず。
油断ね、空中でバランスを崩せば後は地面に落ちるだけよ

後は地上で蹴り倒すか、グラップルで締め上げればいいのよ
あなたたちの様な輩が空を汚し、真っ当に生きている人たちに迷惑をかける
……許さないっ!



 上空を飛び回るレイダー達を物陰から見つめているのは草柳・華穂(強化人間のダークヒーロー・f18430)だった。
 基本的に徒手空拳で戦う自分がただ正面から向かった所で、先程見かけたようにガレキ片やドラム缶を落とされるか、銃で蜂の巣にされるだけだろう。
 崩れて入り組んだ廃墟を見回して、隣のビルに寄りかかるように倒れている建物を見つけて作戦を決める。

 要となるユーベルコードをいつでも発動できるように準備をし、誘導するルートを確認して物陰から飛び出して叫ぶ。

「かかってこい! クソダサモヒカン野郎どもーーー!」

「んだとぉ! このアマぁ!」

 簡単な罵声に釣られるように急降下してマシンガンを撃ってくるが、それをひらりと素早くかわして廃墟の間に逃げ込んで走る。
 その背後をいくらか遅れて現れたレイダーが追いかけながら華穂へと銃を向けて撃つ。
 右へ左へとジグザグに移動し、的を絞らせずに逃げるが徐々に追い付かれてほぼ真上へと追い付かれた。

「覚悟しやがれ!!」

 頭上を取って勝利を確信したレイダーが銃を構える。

「……覚悟するのはそっちだよ!」

 横へと踏み出す勢いで壁まで飛び、三角飛びで進行方向の斜め上へと飛びあがりレイダーに向き直る。
 突然の方向転換に驚いた顔をしたものの、ロケットを制御して止まり一旦距離を取られる。
 空中で数人分の距離、普通ならば詰められない距離で今度こそ勝利を確信したレイダー。

「『エア・ラダーシステム展開』!」

 掛け声と共に空中に現れた足場を使い、本来なら詰められない距離を詰めて勢いのままに胴回し蹴りでレイダーを蹴り落とす。
 完全に油断していた状態にまともに蹴りがはいり、ぶべっという悲鳴と共にきりもみしながら地面へと墜落すると同時に爆発した。

「いたぞ! こっちだ!」

 まずは一人……と考えた所で進行方向から声が聞こえた。
 どうやら先回りしていたレイダー達がどこからかここのルートへと来たようだ。
 そして振り返るとその先には、数人のレイダーが銃を撃ちながらこちらへと飛んできている。
 飛んでくる弾に当たらない様にステップを踏みながらどうするか考える。
 対応して倒すか、態勢を整える為に一度離脱するか……ちらりと上に開いた廃墟の隙間を確認し、エア・ラダーシステムを確認する。

「大地の力……存在の維持を司る力……」

 その時、どこからか声が聞こえてきた。

「星の力……我が手に集いて我が敵を滅せよ……」

 声は背後……先程まで行こうとしてた方向から聞こえていた。

「グラビティ・ブラスト……往けぇ!!」

 挟み撃ちを仕掛けてきた集団が横殴りの砲撃魔法で吹き飛ばされる。
 がらりと崩れる廃ビルから現れたのはテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)であった。

「なんだか不利そうだったから手を貸したが……余計なお世話だったか? おれはテラ・ウィンディアだ、よろしく!」

「いえ、助かったわ……草柳 華穂よ、ついでに残ってる連中を片付けるのも助けてくれるかしら?」

 突然の事に呆然と空中に漂っていたレイダー達を指さす。
 二人が向き直った所で意識を取り戻して突撃してくる。

「とうぜん!」

 そう言って走り出して、壁を駆け上がるとそのままレイダー達へと斬りかかった。
 その後、いくらかの銃声と数回の爆発音が廃墟に響いたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

田中・香織
連射の利く重機関銃と射程の長いアームズフォートの大砲を併用して彼らを迎え撃つわ。
今回の敵は空を飛んで機動力があるから大砲の弾に対空用炸裂弾(範囲攻撃)をフルバースト・マキシマムを使った一斉射撃などで面で対応するようにするわ。(一斉発射も組み合わせてさらに威力アップを狙うわ)
空全体を弾幕で覆えば逃げてもカバーできるから。
ガベッジボンバーは重機関銃での制圧射撃で対抗するわ。
重い物を運んで速度が落ちてるなら、重機関銃の連射で抑えたり、撃ち落とせるから。
アドリブ・連携大歓迎よ。
こっちもその方が楽しめるから。



 一組、また一組と姿を消して連絡が取れなくなるロケットレイダー。
 このままではいけないと覚悟を決めたリーダーは、飛行艇を動かす僅かな人員を残して全軍突撃の命令を出した。

 その頃、田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)は廃墟の外に佇んでいた。
 いつでも撃てるように装弾された重機関銃を足元に置き、自身の両脇に携えたアームズフォートをちらりと確認する。
 稼働させて詰めた砲弾が問題無いかチェックしていると、遠くの空に影が見えてきた。
 その姿がはっきりと確認できると、いくつかの大きなドラム缶も見えた。
 恐らくは可燃物や爆発物が入っているのだろう、その重たそうな物を数人掛かりで運んでいる。
 その集団の正面に腕を組んで立ち、その時を静かに待つ。

 そしてこちらの存在に気付いたのか、空が騒がしくなってドラム缶を抱えた2つの集団が近づき、こちらに向かって投下してきた。

「人を襲う悪党共め、覚悟しなさい!フルバースト・マキシマム!! 」

 機関銃を手に取り、掛け声と共にユーベルコートを発動させる。
 対空砲としてアームズフォートには散弾式の炸裂弾を装填しており、狙ったドラム缶は空中で爆破されて粉々になった。
 そして対空砲はそのままレイダー達も襲う。
 空中で弾が爆発する為、衝撃でまともに飛べなくなり、持っていたドラム缶を手放して落とす。
 さらに、砲火に巻き込まれてそのまま爆散したり、ロケットの制御を失って何処かへと墜落をしていた。
 運良く……または本人の技量によってか、対空砲の合間を縫って回避して逃げ出そうとする者もいたが、そういった奴らは重機関銃の餌食となってその旅路を早々と終わらせていた。

 まるで戦争映画の様な対空砲火がしばらく続いて落ち着いた頃には、空を制する悪党共の姿は無くなっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『武装飛行船』

POW   :    光の雨
【レーザー光線による激しい弾幕】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    鉄の雨
自身が装備する【ホーミングミサイル】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    炎の雨
レベル×5本の【炎】属性の【ナパーム弾】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 廃墟に響く対空砲火と爆発音が落ち着くと、辺りで飛び回るものは見当たらなくなった。
 だが、落ち着く暇もなくどこからかエンジン音が聞こえてくる。
 音の方向を見上げれば、そこには巨大な飛行船が飛んでいた。
 連絡の途絶えたレイダーを追いかけてやって来た彼らの飛行拠点である武装飛行船がやって来たのだ。
 ここで落とさなければ略奪被害は収まらない……平和を取り戻す戦いの火蓋が切って落とされた。
鳶沢・成美
さすがに可燃性ガスは使用されていないでしょうが
飛行船の仕組み上、気嚢を破られれば浮力を失って飛べなくなるはず

”目立たない”ように瓦礫の陰から【火雷神道真】で
”第六感”を働かせて弱そうな箇所を狙って攻撃
一発で破れなくても”誘導弾”の様に同じ個所に当て続ければ
そのうち打ち破れるでしょう

”火炎耐性”でナパーム弾は厳しいですが、直撃でなければどうにかなる
近くの拠点から引き離してこっちに”おびき寄せ”ないとね
燃料用植物の畑、徹底的に焼くのにちょうどいいし、利用させてもらいましょう


アメリア・イアハッター(サポート)
【サポート】
他の猟兵の行動が成功するようにサポートに徹し、下記のような行動をとります。
・機動力が必要であれば宇宙バイク「エアハート」に仲間を乗せる。
・仲間の攻撃が当たるように、敵の行動をUC「風の友」で読んだり、氷系のUCを使って敵の機動力を封じる。
・仲間の攻撃を強化するために支援系UCを使ったり、鼓舞をする。
・敵の注意を逸らすため、宇宙バイク騎乗や空中にて囮となる。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 空を飛ぶ要塞を目にして最初に行動したのは鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)だった。
 目立たないように物陰へ移動し、飛行船を確認する。
 何を浮力にしているのかは傍目から見ても分からないが、可燃性ガスを使ってる可能性は低いとみていた。
 しかし、このまま攻撃を加えても大変な事になるは目に見えて分かっている。
 どうしたものかと考えていると、空を駆ける1つの影が見えた。

「こんな所で挫けるような奴は居ないだろ! さぁやろうじゃない!」

 この場で戦う猟兵たちを鼓舞させるように、空を飛ぶバイクで戦場を飛び回りながら声を上げている。
 当然だという気持ちを持てば自然と力が漲ってくる……空を飛び回るアメリア・イアハッター(想空流・f01896)のユーベルコード『ポジティブシンキング』による効果だ。
 そうやって上空を飛び回り、味方を鼓舞しながら飛行船の周りを飛び回って囮をこなしていく。
 銃弾が飛び交うがそれらをかわし、敵の目を集めていく。

 その様子を見ながら成美は飛行艇に狙いを定める……狙いは気嚢のある一部。
 一発では効果的なダメージを与えられるとは考えていないので溜めていく。
 じっくりと1点を狙ってユーベルコードを発動させる。

「……道真さんよろしく」

 狙いすました火雷神道真は気嚢の一箇所に全て集中させる。
 雷をまとった礫がいくつも当たり続け、そして気嚢に穴を開けた。

 ボンッというくぐもった大きな破裂音が響くと同時に、ガクンと飛行艇が高度をおとす。
 しかし墜落はせず、やや歪んだような形になりながらも飛行を続けていた。
 どうやら隔壁かなにかでいくつかのブロックに別れていたようで、ある程度形が歪んて高度を落とした後に持ち直した。

 そして攻撃した人間を見つけたようで方向を変えた後、こちらへと向かってくる。
 いくら火炎耐性があるとはいえナパーム弾を食らう訳には行かない……廃墟の方へと逃げながら回避に専念する。
 上空から降り注ぐナパーム弾の直撃を避けながら調査をしていた廃墟群へと誘導し、後始末の後押しをする。
 廃墟群へ入れば目立たないように動き、相手の目から逃れながら脱出した。

 そして、落としたものを戻す事は出来るわけもなく……落ちたナパームは地上を焼き、広がった燃料は地下へと流れ込み徹底的に焼き尽くすことになるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

田中・香織
◎アームズフォートの対空砲で催涙ガス弾(ユーベルコード+マヒ攻撃+制圧射撃)を操縦席に撃ち込んでナパーム弾を封じながら通常の対空砲弾(呪殺弾+一斉発射)で攻撃を仕掛けるわ。
あの飛行船は自動運転ではなく、あのレイダーの仲間が操縦してるようだから、催涙ガスで操縦を妨害できるはず。
もし、それでも撃ってきたら見切りでナパーム弾の軌道を読んで撃ち落とすわ。
真っ正面から撃ち合うだけじゃないところを見せてあげるわね。


ハルア・ガーラント(サポート)
口調:基本丁寧、時々くだける

少し、怖いですけど……わたしがやらなきゃ!
恐怖に竦んでばかりでもいられないもの

翼は大型で出し入れできませんが、代わりに飛ぶことに関しては得意です。あと[念動力]である程度の大きさ迄なら動かせますよ!

攻撃は〈銀曜銃〉による魔弾の射出ですが、中に棲む聖霊にお願いする事で聖[属性攻撃の誘導弾]や閃光弾・照明弾にも出来ます。〈咎人の鎖〉を操作し[捕縛やマヒ攻撃]も可能です

敵の攻撃は[第六感や視力]で予感・感知し[オーラ防御]か飛翔回避。鎖にオーラを張り巡らせ壁・盾のように使う事もあります

UCは援護系を優先して使用、攻撃した方が有効だと判断した場合は攻撃系UCを使いますね



 攻撃を加えた猟兵を追いかけ、廃墟群を焼き払った飛行船を静かに見つめる影があった。
 田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)とハルア・ガーラント(宵啼鳥・f23517)の二人である。

「どうやら自動操縦って訳じゃないみたいね……さっきのお願い出来るかしら?」

「少し怖いですけど……それが私の出来ることなら!」

 銀曜銃を手にふわりと飛び上がり飛行船へと向かっていく。
 近づいてくるハルアに気づいた飛行船側から銃弾が雨のように降り注ぐ。
 砲台の動きを目視確認して自身の勘を頼りに予測してかわし、難しいものはオーラによる防御を行い可能な限りダメージを減らす。

(怖いけど……でも、これが助けになるなら……!)

 いつかこの防御の盾が割れて酷い怪我を負うんじゃないか、自分の勘が外れて直撃弾を貰うんじゃないか。
 心の中に生まれたそんな恐怖心を、頭を振って地上で狙いを定める準備をしている香織の事を思い出して飛ぶ速度を上げる。
 念動力で落ちてくるナパームをそらし、飛行船のそばまで飛んでいくと流石に狙う事は出来ないようで砲撃は一旦落ち着いた。
 だが内部からはドタバタと騒がしい音が響いているので、時間をかけずに中の人間からの銃器による直接的な攻撃が始まるだろう。

 確認するように素早く飛行船の周りを飛んでいき目的の場所を見つける。
 それは操縦室のような場所で、操縦をしていたらしいレイダー達がこちらを確認して驚いた表情をしていた。

「お願いします……!」

 銀曜銃に住む精霊に願いを込めて放つ……選んだ弾は照明弾、それを操縦室の窓へと撃ち込む……適当に、しかし満遍なく防護ガラスへと魔弾を浴びせて程よく攻撃した所で離脱する。

「後は任せました!」

 地上へと合図を送るように閃光弾を空へと撃ち上げて戦場を後にした。
 その様子を地上で見ていた香織は、合図とともにアームズフォートを目標へと狙いを定めて砲撃を開始する。

「これでも笑っていられるかしら?」

 いくつかの砲撃音と共に空へと白い煙の線を描きながらまっすぐと目標の灯りへと飛んでいく。
 数秒後、操縦室と思われるマーカーの撃たれた場所から白い煙が吹き出し、旋回等をして攻撃の位置取りをしていた船の動きが直線移動のみになり、一時的に攻撃が止んだ。
 隙を逃さずにすぐに対空砲弾へと換装して一斉射撃で一気に攻勢へと移る。

 防御のために貼り付けていたと思われる外壁が、砲撃によって砕かれて地上へと落ちてくる。
 順調に攻撃を加えていると、船からナパーム弾が落ちてくる。
 どうやら自動迎撃装置のスイッチを入れたのか、船からの攻撃が再開された。
 そうしてこちらへと落ちてくるナパーム弾に狙いを定めて砲撃を直撃させる。
 上空で派手な爆発が起こり不敵に笑う。

「……さぁ、一気に仕留めるわよ!」

 落ちてくるナパーム弾を撃ち落とし、飛行船へと砲撃を続ける。
 飛行船から煙は吹き出し、戦いの終わりが見えてきたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アレクシア・アークライト

だいぶ動きが鈍くなってきたわね。
一気に蹴りを付けさせてもらうわ。

半分の力場を情報収集&防御用に展開。
敵の動きや攻撃を把握し、レーザーやミサイルを逸らし、又は弾く。
残りの力場を用いて飛行船の周囲の空間に干渉。
竜巻を引き起こし、飛行船をその中に閉じ込める。

今まで貴方達は、町の人達を一人たりとも見逃して来なかったのよね?
なら、貴方達を一人たりとも見逃すわけにはいかないわね。

さらに雷雲を招来し、暴風と雷とでその躯体を破壊。
まともに動くことができなくなったら、力場を集約して一気に地面に叩き落とす。

今までどれだけ多くの町を襲ってきたのか知らないけど、その中に貯めこんだ物、全部吐き出してもらうわよ。


草柳・華穂
よし、もう少しね
吹き出している煙を目くらましに【C・A・L】で飛行船内に潜入
中にいるレイダーを叩きのめして、可能なら外に放りだす
艦橋だか操縦室だかを制圧して地上に着陸させる

頭悪そう(偏見)なレイダーにできるなら、ヒーローのあたしにできないわけないわ

中の物資はちょっとやそっとじゃ問題ないと聞いてるけど
墜落するよりも軟着陸させた方がいいもの



 気嚢を潰されて、いびつな形に歪ませながら飛行を続けるその船体を、アレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)は見ていた。
 ここへと現れた時のような精彩さは既に失われていた……歪んだ船体と狙い打たれて白煙を上げている操舵室がそれを表している。

「だいぶ動きが鈍くなってきたし、もう一息ってところかしら? 一気に蹴りを付けさせてもらうわね」

 自身が操る12層もの力場の内、半分を敵の動きや攻撃を把握して防衛するために展開する。
 攻撃のために駆動する砲門の動きを感知してすぐに迎撃体制に入る。
 撃ち出されたミサイルは力場によって弾かれ、レーザーは曲線を描いてあらぬ方向へと飛んでいく。
 残りの力場で飛行船周りの空間を弄り、竜巻を引き起こして動けないようにする。

「……今まで貴方達は、誰一人として襲った人達を見逃して来なかったのよね? なら、一人たりとも見逃すわけにはいかないわね」

 さらに雷雲を招来し、暴風と雷が飛行船を襲い始めた。
 風が装甲板を引き剥がし、雷がエンジンを打ち抜き破壊する。
 反撃に撃ち出されるレーザーやミサイルはことごとく力場に阻まれ、近くへ着弾はすれど当たることはない。
 ボロボロになり飛んでいるのもやっとの様子の飛行船を見て、止めの為に力場を集約させようとした所で異変に気づいた。
 操舵室の辺りから何かが数回ほど落ちているのだ。

「……あの船に誰か乗り込んでる?」

 時間を少し溯ること、対空砲での戦闘で催涙弾が撃ち込まれた頃合い。
 船内に一人に猟兵──草柳・華穂(強化人間のダークヒーロー・f18430)──の姿があった。
 廃墟内で一番高い所から、ユーベルコード『C・A・L』で空を駆けて程よい所から潜入していた……目的は飛行船の操縦室の制圧、レイダーたちが溜め込んだ物資を可能な限り傷付けない為にハイジャックをする事にしたのだった。

(……頭の悪そうなレイダーにすらこの船の操縦が出来るんだったら、ヒーローであるあたしに出来ない理由はないわ)

 曲がり角からやって来たレイダーの顔面を掴んでそのまま壁へと叩きつけて倒す。
 目立たないように移動して回避できる戦闘は回避し、難しいものは手早く片付ける……そうして進む内に煙の流れ出ている部屋へとたどり着いた。
 中からはむせる声や怒声が聞こてくる。
 リーダーらしき人物の指示でこちら側へとやって来て、壁の操作盤を触りだしたレイダーを一撃の下で倒す。
 そこから声のする方向へと駆け寄り、当て身を食らわせてから胸ぐらを掴んでそのまま窓の外へと放りだす。

「よしっ……と、あと少しね」

 催涙ガスで視界がまともに取れないレイダーたちを投げ捨てて、そして殴り倒し、あっという間に制圧を完了させたのだ。
 部屋にこもっていたガスが割れた窓から排出され、船を操縦しようと周囲を見回した時、外を見ると大荒れの様子が見て取れた。
 何事かと思い、外の様子を見るとこちらを見つめてる猟兵……アレクシアの姿を確認できた。
 中で戦闘してた時に外が騒がしいと思ったが、どうやら彼女の仕業のようで飛行船を落とすつもりなのが見て取れた。

 どうにか船を降ろせないかと操縦席周りを調べるがどうにも操縦するための部分が足りない……何か特殊な方法を使っていたのだろうが、今それに答えるものはいない。
 着陸させることは諦めて貨物ハッチかそれに準じたものが無いか探せばそれらしきレバーがあり起動させる。
 備え付けられていたフレアガンを持って貨物室へと駆ける。
 向かうまでの間に遭遇したレイダーは蹴り倒し、一直線に後方へと駆け抜けると広い倉庫へとたどり着いた。

「何だ!?てめ……うばら!」

 貨物室へたどり着くなり鉢合わせたレイダーに勢いのまま飛び蹴りを食らわせて吹き飛ばす。
 後部ハッチを開放するためのレバーを操作して開け放つと、そのまま隣にあった貨物ロックのレバーも下ろした。
 貨物庫内に詰め込まれた物資がレールを伝って順番に落ちていく。
 ある程度落ちた所でパラシュートが開いて落下速度が一気に減速する。
 それを確認した華穂も外へと飛び出し、空中で『C・A・L』を利用して落下をコントロールしながら手にしたフレアガンを撃った。

 それを合図になんとか高度を保っていた飛行船がふわりと上昇する。
 エンジンが回復した訳でもなければ、誰かが操縦した訳でもない。
 ある程度の高さまで持ち上がると、後は地面へと叩きつけるように墜落した。
 金属の圧し曲がる嫌な音を辺り一帯に響かせながら、武装飛行船はついに地面へと墜ちたのであった。


 その後、あのレイダー一味が抱え込んでいた物資は一先ず近くの集落へと運ばれる事となった。
 当然ながら物資の量が量なので、ブリンガーを通じて周辺のベースに持ち込まれることが決まった。
 戦闘の後に残った飛行船の残骸は、ベースの強化や道具の制作などに使われるようになるだろうとベースの人々は言う。
 廃墟群にあった変異植物はすっかりと灰の山となり、道具さえあれば焼畑農業として活用も可能だろう。

 潤沢とは言えるほどではないが、それでも未来を繋ぐ為の土台を作る事ができたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年01月16日


挿絵イラスト