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やがて恍惚に至る呪い

#UDCアース

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#UDCアース


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●叶えて、恋神さまっ
「はぁ……はぁっ、……んっ……」
 時刻は午前二時。
 丑三つ時とも呼ばれる深夜の時間帯に、生み出される熱と、甘い声。
 ――ねぇ、知ってる?
 ――恋愛成就のおまじない。
 ――午前二時、一人っきりの時に"コイカミサマ"に祈りながら『  』すると、恋の願いが叶うんだって!
 ……そんな噂、信じたわけではないけれど。
 その話を聞いた時、浮かんだ顔があったから。
 興味本位で、その『おまじない』を始めたのが……二週間前。
「――……さま、……コイカミ、さま、……アッ……!」
 やがて膨張した甘い熱は痺れるような恍惚と共に身体から吐き出され、捧げられる。
 頭がボーっとして、急激に冷めた熱が恋しくて、ベッドの上で身体をぎゅっと抱きしめながら、誘われるままに意識を手放していく。
 ……いつになれば、願いは叶うものなのだろう。
 ――そもそも、私、何のために、この『おまじない』をしているのだっけ……?

●乞い神さま
「恋心を利用するなんて、イケナイことよね!」
 グリモア猟兵の風雅・ユウリ(f00972)は、予知した内容を語り終えると、顔を真っ赤にしたまま頬に両手を当てて、困ったようにそう言い向けた。
「UDCアースで、邪神復活儀式が行われているみたいなの」
 午前二時の真夜中に、一人でなんらかの『快楽を得る行為』を、『コイカミサマ』に祈りながら実施することで恋愛の願いが叶う、という噂が学生の間で流行っているらしい。
 だがそれは、『コイカミサマ』と呼ばれている邪神を復活させるための儀式となってしまうらしい。
 ユウリの説明に、一部の猟兵たちが色めき立つようにざわざわするが、ユウリは顔を赤くしつつコホン、と咳払いをして説明を続ける。
「快楽を得る行為……っていうのだけど、それは本人が『気持ちいい』って思うことなら何でもいいみたい。えっと……好きな動画を見て楽しむとか、筋トレするとか。その時に、『コイカミサマ』に祈ればOKみたいね」
 復活する邪神が『コイカミサマ』かどうかはともかく、このまま学生たちによって儀式が行われ続ければ、確実に邪神は復活してしまうというのは間違いない。
 それと、とユウリが続ける。
「その儀式を続けると、している人にも影響が出ちゃうの。例えば自分の気持ちや感情だとか、体力とか……そういうエネルギーをどんどん捧げているようなものだから……」
 願っていた気持ちを忘れてしまったり、純粋に体力を奪われたり……と、どんどん生命のエネルギーが失われていき、最後には衰弱死してしまう、と目を伏せながら告げる。

「皆には、まずこの儀式の阻止をお願いするわ。できたら、噂の出所を調べて噂自体をなくしちゃって欲しいの」
 儀式を行っているのは学生、それも悩み多き高校生の女子に多いようだ。
 儀式を行っているであろう生徒を特定して、説得してやめさせるのもいいだろう。
 また、儀式を行いそうな生徒に、儀式をする必要がなくなるような、何かインパクトのある出来事を見せるのも手だろう。
 あるいは、儀式を行わせないように新しい噂等を流して、儀式を行う者がいなくなるようにするのも良いだろう。
「そうそう、噂の出所を調べる場合は……邪神教団や邪神の眷属なんかもいるかもしれないから、注意してね」
 儀式を行った生徒は少ないと予知したが、万が一にも邪神が復活していないとは言い切れない。
 十分に注意してほしい、と念を押すユウリ。
「とにかく、やり方は猟兵の皆にお任せするから……なんとか儀式がこれ以上行われないようにしてきてね」
 UDC組織も猟兵の活動には協力するが、あくまで事件の事後処理等がメインだ、と付け加えると、ユウリは転移の門を開く。

「恋の願いを利用した儀式なんて……絶対許せないわ!皆、私の分まで邪神退治、よろしくお願いするわね!」
 にっこり、と猟兵たちを信じる柔らかな眼差しで見つめながら微笑むと、彼らを送り出すのだった。


胡蝶

 胡蝶です。
 呪いと書いてまじないと読む方のシナリオです。

●補足
 このシナリオは『噂への対処と調査』『邪神の眷属との集団戦』『邪神とのボス戦』の3本立てです。
 1章は儀式を行っていそうな生徒や知っていそうな生徒に対してそれぞれ対処して、噂の出所の調査、という流れになります。
 2章、3章はシンプルに戦闘です。
 噂の儀式ですが、元凶の邪神を倒してしまえば儀式を行ったとしてもなんの効力も発揮しない状態になります。

 以上、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『小さな呪い』

POW   :    叱る、脅す、力づくで止める

SPD   :    先回りし障害物を設置する等で妨害する

WIZ   :    説得する、誤情報を与え他の場所に誘導する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ミケ・ナーハ
SPD

私がキマイラフューチャーで投稿した美容や恋愛相談の動画を
ネット検索して見られるよう、UDC組織に協力してもらいます♪

儀式する女子がいそうな下校中の生徒に交じり
『真・ミケ分身の術』の分身と制服姿で美少女姉妹を演じ
"ミケ先生の恋愛講座の動画"のおかげで
恋愛が上手くいった話をして【誘惑】します♪

妹「お姉ちゃん、今日のミケ先生の恋愛講座の動画見た?」
姉「もちろん♪ミケ先生のおかげで今の彼氏とも付き合えてるんだし♪」

妹「私もミケ先生の恋愛講座の動画のおかげで、スタイル良くなったんだから♪」
姉「あー、昨日あんたの彼氏メロメロだったもんね♪」

おまじないする必要がなくなるよう、私の動画に夢中にさせます♪



「……よし、バッチリですね……。ありがとうございます、皆さん」
 スマホを操作しながら、協力を得たUDC組織の関係者に礼を言ったのはミケ・ナーハ(f08989)だ。
 ミケはスマホの画面の中で無事、自身が別世界で投稿した動画が、UDCアースのネット上でも見れるようになっていることを確認してから、次の準備に移る。

 場所は変わって繁華街。
 ミケはユーベルコード『真・ミケ分身の術』を発動させ、出現させたミケに瓜二つな分身体と共に、揃いの高校生の制服を着用して姉妹のように変装をする。
 そして学校帰りの学生がたむろするゲームセンター付近に目をつけると、スマホで動画を見て騒ぐ、ネイルやアクセサリーが可愛らしい女子高生の集団の近くへと歩き出した。
「お姉ちゃん、今日のミケ先生の恋愛講座の動画見た?」
 妹のように愛らしくミケに話しかけるのはミケの分身。ミケ先生、と恋愛、という単語を強調して言葉を向ける。
 その会話に、女子高生の集団が反応したのを横目で確認すると、ミケは唇を開く。
「もちろん♪私もミケ先生のおかげで今の彼氏とも付き合えてるんだし♪」
 彼氏ができる動画?!とひそひそと様子を伺う女子高生たち。
 彼女たちがミケの話を気にする理由は、その会話の内容だけというわけではなかった。
 二人のミケの、愛らしい顔立ちと整ったスタイルに、目を奪われていたのだ。
 美容も参考にしている、という会話が彼女たちに聞こえてくるころには、UDCアースのネットに投稿されたミケの動画を探し出し、夢中になってしまっていた。
「やっぱり、変な噂より実際の動画を参考にして自分磨こ!」
 リーダーらしき女子が言うと、口々に女の子たちが同意する。
 ミケはその会話を、通過しながら白と黒の猫耳で聴きとると、満足そうに可愛らしい微笑みを浮かべるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

片桐・公明
神様に願い縋る女の子の気持ちはなんとなく分かるわ。だからこそ悪い奴らの食い物にさせるわけにはいかないわね。

【WIZ】(あらかじめUCを利用して女学生を探しておく。夜、タイミングを測って外で説得する。話しながらさりげなく違う場所に誘導する)こんばんは。今夜は星が綺麗ね。おまじないに頼ってまで繋がりたい彼の話、少し聞かせてちょうだい。
彼のことが本当に好きなのね。でも彼はそれを知っているのかしら?
一番効果のあるおまじないを教えてあげる。校舎裏に呼び出してはっきり言葉にして伝えるの。
好きって気持ちはカミサマじゃなくて彼に伝えるの。

ところで、丑三つ時ってオカルトの定番よ。恋愛成就には向かないと思うけど。


稲宮・桐葉
UDCアース日本には妾の故郷とよく似た時代があったそうじゃな
実に興味深い…と、其れ処ではないな

先ずは胡散臭い噂の元を絶たねば
コイカミサマより霊験あらたかな存在を示し奇跡を体験させ信を得、取り込むぞ
情報を聞き出し噂の出所を突き止めるのじゃ

学生の往来が多い場所を洗い出し「コイカミサマより効く!」と幟を立て根気よく張り込みじゃ
関心を持つ者が現れたら技能を駆使し取入り、身近に急激に体調を崩す者や儀式に傾倒する者がいないか探るのじゃ
被害者を聖朱紋で癒し、邪に囚われておるなら神楽鈴で破魔を行うのじゃ
実際に奇跡を体験すれば妾の方が御利益があると宗旨替えするじゃろう
心を掴めば占めたもの
噂を辿り元凶へ迫るのじゃ


御狐・稲見之守
なんぞけったいな神様もいたもんじゃの。ま、恋路に願掛け神頼みはいつの世も変わらんか。ワシは恋愛成就とかそっちの方はやっとらんので頼られても困るが。

【WIZ】さて、儀式を行ってそうな者とすると…精気が衰弱している一方で"女の匂い"を漂わすJKあたりを探し[追跡]す。

探し出せたなら折を見てUC魅了の術じゃの。「もし恋愛成就を願わば“コイカミサマ”でなく“イナミノカミサマ"と唱えよ。さすれば恋愛は成就する」という[催眠術]を施しておく。もっとも保証はせんがな、こんな呪い「当たるも八卦 当らぬも八卦」で十分よ。

こんなんで精気が集まるなら苦労しないんじゃがなあ…魅了したJKはつまみ喰いせずリリースとす。



「神様に願い縋る女の子の気持ちはなんとなく分かるわ。……だからこそ悪い奴らの食い物にさせるわけにはいかないわね」
 今宵は星空の映える満月の夜だった。
 空を見上げてから顔を戻すと、眼鏡のブリッジに指を当てながら、ふぅ、と息を吐くのは片桐・公明(f03969)だ。
 彼女はユーベルコード『影の追跡者の召喚』を発動させ、予め儀式を行おうとしている女子高生を探し出していた。
「UDCアース日本には妾の故郷とよく似た時代があったそうじゃな。実に興味深い……と、今は其れ処ではないな」
 公明の隣で、おっとりと街並みを眺めながらそう呟いたのは稲宮・桐葉(f02156)。
 狐の耳ともふもふの狐尻尾を揺らしながら歩く彼女だが、猟兵であるためかUDCアースでは違和感なく往来を闊歩出来ている。
「なんぞけったいな神様もいたもんじゃの。……ま、恋路に願掛け神頼みはいつの世も変わらんか。ワシは恋愛成就とかそっちの方はやっとらんので頼られても困るが」
 それは、公明の逆隣を歩く御狐・稲見之守(f00307)も同じく。
 違和感こそないとはいえ、現在に生きる稲荷の神様の化身の如く、艶やかで優美な狐の美少女二人に挟まれ、聡明な美少女然とした公明もまた、周りの目を惹いていた。
 やがて表通りから一本裏手の路地に入り、歩みを止めると、公明が眼鏡の蔓に触れながら口を開く。
「影の感覚からすると、目標の女子高生は此方の場所に現れるかと」
「そうじゃのう、ワシの感もそう囁いとる」
 稲見之守がスン、と鼻を鳴らせば、"女の匂い"――恋する乙女の匂いのような何かを感じ取れる、と笑って二人を見遣る。
「わらわの感もそう言っておるのぅ……しかも、これは……3人、じゃの」
 桐葉が金の髪を掻き上げて同意し、目を細めると、その言葉通り彼女たちの間の前に、3人の女子高生グループが現れたのだった。

「え……?な、何ですか?」
 仲良さそうな3人の女子高生は、まさか路地に人がいると思っていなかったのか、身構えた様子で猟兵たちを見つめている。
 まず、足を進めたのは公明だった。
 知的で人当たりの良さそうな微笑みを浮かべ、警戒を解く様に近づく姿に、少女たちの肩の力が抜けるのを確認してから、話を切り出した。
「こんばんは。今夜は星が綺麗ね」
 そんなふうに切り出してから、『え?』と目を見開く少女たちに重ねるように続ける公明。
「おまじないに頼ってまで繋がりたい彼の話、少し聞かせてちょうだい?」
 今宵、まさにその『おまじない』を実行しようとしていた少女たちは、あからさまに動揺して目を泳がせるが、公明のどこか安心するような雰囲気のためか、ぽつり、ぽつりとそれぞれ想い人について話し出した。
 公明は一通り話を聞いてから、一番効果のあるおまじないを教えてあげる、と彼女たちの耳元で優しく囁いた。
「好きって気持ちはカミサマじゃなくて……彼に伝えるの」

「そうそう、それにそんな不確定なおまじないに頼っては、逆によくないものに憑かれてしまったりするからのぅ」
 少女たちに向けて、魔を払うようにシャン、と神楽鈴を鳴らして桐葉が続ける。
「そういえば、……やってからちょっと疲れやすくなったかも……」
「わ、私も……」
 すでにおまじないを実行していた少女は、涙目になりながら桐葉に告白する。
「ふむ、任せるのじゃ」
 涙目の少女に微笑みかけ、祈りながら破魔を行い、おまじないによる邪神との繋がりを祓う。
 身体が楽になった、と喜ぶ少女に、良かったのぅ、と優しく声を掛ける桐葉。
 くるりと振り返った少女から向けられたは、陶酔したような表情だった。
 美しい容姿に加え、神秘的な出来事に遭遇した少女は、すっかり桐葉のファンになったようだった。
(心を掴めたかの?)
 ほっと安堵しながら、残ったもう一人の少女に視線を向ける。
「そ、そんな……ずっと悪いおなじないをしていたなんて……」
 一方、祓ってもらったことにより我に返ったらしい少女は、がっくりと肩緒を賭して落胆する。
 そんな少女の頬に手を伸ばし、ゆるりと撫でながら顔を覗き込むのは稲見之守だ。
「もし恋愛成就を願わば――“コイカミサマ”でなく“イナミノカミサマ"と唱えよ。さすれば恋愛は成就する」
 ユーベルコード『魅了の術』に加え、催眠術を施しながら、その愛らしくも蠱惑的な微笑みを向ける。
 その美貌と魅惑の声だけでも十分だったのだが、完全に魅了された少女は、瞳の中にハートマークを浮かべるような勢いで熱に浮かされた切なげな表情を浮かべながら、コクコクと稲見之守の言葉に頷く。
(もっとも保証はせんがな、こんな呪い「当たるも八卦 当らぬも八卦」で十分よ)
 少女には美しい微笑みを向けたまま頬を撫でながら、これで精気が集まるなら苦労しないのだが、と妖狐の彼女は内心で苦笑する。

 すっかり例のおまじないのことは頭から抜けたであろう少女たちを家に帰そうとしながら、最後に公明が、眼鏡の奥の瞳をウインクさせて少女たちに笑い掛けたのだった。
「ところで、丑三つ時ってオカルトの定番よ――恋愛成就には向かないと思うけど」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ブリッツ・エレクトロダンス
恋のまじないと来たか。
あんまりそういうオカルトは信じてないが…(ゲームで物欲センサーを掻い潜るオカルトは試すけど)
まあ、オカルトだけで済めばよかったがこうも実害が出るのは宜しくないぜ。

さて、俺はどう対処したもんかな。
やはりこの噂を妨害する方向で考えた方が良さそうだな。
SNSに噂の出所の1つがありそうだ。
それを《情報収集》して、見つけたら片っ端から《ハッキング》で中身を書き換えてやる!
それこそ、噂を一部書き換えて、儀式として成立しない様なものにするとかな。



「恋のまじないと来たか。あんまりそういうオカルトは信じてないが……」
 とは言いつつ、ゲームで物欲センサーを掻い潜るオカルトは試すというブリッツ・エレクトロダンス(f01017)は、ネットカフェの一室でパソコンの画面を見つめていた。
 噂のおまじないの出所について、SNSが鍵になっているのではと予測したブリッツは、ネットサーフィンをしながらオカルトサイトや恋愛成就のおまじないなどをキーワードにして検索するなどして情報収集を行っていた。
(オカルトだけで済めばよかったがこうも実害が出るのは宜しくないぜ)
 検索で、噂のおまじないのやり方や噂の書き込みを見つけると、片っ端からハッキングを仕掛けて内容を儀式とは関係のないでたらめなものに書き換えていく。
 暫くその作業に没頭しながら、飲み放題のドリンクをそろそろ取りに行こうか、と思っていた時だった。
 カタカタとキーボードの軽快な音を奏でていた指が、あるサイトを開いたと同時に止まった。
 ブリッツが辿り着いたのはとあるアングラなオカルトサイト。
 彼の野生の感が、これが噂の元凶だと囁いていた。
 加えて、彼の暗号作成の知識が、サイトの中に隠された冒涜的な呪文が画面を通して見た者に影響を与えていることを気付かせる。
「やり方が古典的だが……俺に見つかったのが運の尽きだな」
 他の猟兵に連絡をして、サイトの運営者の情報をハッキングで探ると、ブリッツはそのサイトに他の人がアクセスできないようにしてから、パソコンの電源を落としたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニィア・ラァト
お呪いは所詮、行動を起こす為の切欠にするもの。
叶えて欲しいと縋る気持ちも理解出来ますが。

先回りして妨害を。
初めは身を隠して、儀式を始めたタイミングで登場……コイカミサマのフリをして。
「願いが集まって実体化出来るだけの力を得た」とかその辺りの理由にしましょう。
姿を現したら一先ず【催眠術】を掛けて噂の出処を確認。
それから自身/対象背後等の死角に【偽身形成】。
くすくすと嗤いながら、自分の正体が願いという欲持つ人間を餌とする悪いモノだと【恐怖を与え】ながら語りかけ、顔の無い偽身で驚かせる。
ええ、囮に使えない無貌なのですから、『コイカミサマの正体は悪いモノ』という噂になって役に立ってもらいましょう



 閑静な住宅街のとある一軒家。
 月も天高くに上がった宵の闇に紛れながら、ニィア・ラァト(f12753)は日中に調査していた、今晩儀式を行う少女の家に忍び込んでいた。
(お呪いは所詮、行動を起こす為の切欠にするもの。……とはいえ、叶えて欲しいと縋る気持ちも理解出来ますが)
 一人の文筆家が残した紙片を核とするヤドリガミであるニィアは、まじないに縋りたくなる少女の気持ちというものを思考した。
 少女の部屋の天井裏に潜んで数刻経ち、気付けば丑三つ時まであと数分というところで、時計のアラームがニィアの意識を思考の海から引き揚げる。
 少女は部屋の電気を消し、布団に潜る。
 潜った布団の中で、僅かに身じろぎしたタイミングで、ニィアはカタン、と音を立てて少女の部屋の中に降り立つ。
「だっ、誰!?」
 不意の物音に驚いたのか、布団を捲って顔を出した少女が目にしたのは、不定形な黒く禍々しいナニカだった。
 思わず叫びそうになる少女を、ニィアは恐怖を与えるよう催眠術を駆使して威圧し黙らせる。
「私はコイカミサマ……」
「え……?」
 コイカミサマ、と騙るニィアの言葉に、虚を突かれたようにポカンとする少女に、ニィアは続ける。
「皆の願いが集まって、私は実体化出来るだけの力を得た……」
 そう、禍々しい雰囲気を与えながら少女に告げた後、くっくっく、とおかしそうに笑いだす。
 それからユーベルコード『偽身形成』で
黒く塗り潰された顔を持つもうひとりの自分を召喚すると、恐怖と驚きで金縛りのように動けなくなった少女を、更に怖がらせるように顔を覗き込んだり、くすくす笑ったりしながら脅かす。
「お前の願いは叶わない……お前はただ、私に喰われるためにおまじないをしていただけなのだから……!」
「キャーーーッ!!」
 グワッ、と少女に襲いかかろうとしたところで、少女は恐怖極まった様子で叫び声を上げて気絶した。
 少女の声で、家人が間もなく現れるだろう……と、窓から脱出するニィア。
 おそらく、この夜の出来事を夢と認識しても現実だと捉えていたとしても、少女は完全に『コイカミサマの正体は悪いモノ』だと思っただろう。
「……少し脅かし過ぎたでしょうか」
 被害抑止のためとはいえ、ちょっと心を痛めながら、ニィアは足早に住宅街から離れ、猟兵に連絡を取るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「女子高生たちに儀式をさせるなんて
この正義の騎士アルテミスが許しません!」

儀式のエネルギーがどこへ向かっているかを調べるため
私が自分で儀式をしてみるとしましょう。

「けど、快楽を得る……ですか……
し、仕方ありません……」

私は丑三つ時に行為を行います。

「はぁ……はぁっ、……んっ……」

まるで全力疾走した後のように
身体中から吹き出す汗。
身体が芯から熱を持ち、熱い吐息を我慢することができません。

心地よい倦怠感が身体を包みます。

「だ、だめっ……もう限界ですっ……」

何度目かの行為のあと、全身から力が抜けて倒れ込んでしまいました。

「100メートル走10本は、きついですけど、いいトレーニングになりますね!」



「女子高生たちに儀式をさせるなんて……この正義の騎士アルテミスが許しません!」
 気合の入った声で叫んだのはアルテミス・カリスト(f02293)。
 正義の騎士であるアルテミスは、人の想いを利用する邪神に怒りを覚えながら、儀式で奪われたエネルギーの向かう先を調査していた。
 やがて策が尽きたのか、いつのまにか時間は夜更け。
 公園のベンチに腰かけて時計を確認すれば、まさに丑三つ時まであと5分足らずといったところだった。
「……こうなれば……仕方ありません」
 ぽつり、と呟くと顔を赤らめて下を向く。
 こうなれば、自ら儀式を行い、奪われるエネルギーの行方を追おうと決意するアルテミス。
「けど、快楽を得る……ですか……し、仕方ありません……」
 顔を赤くしたまま、ベンチから立ち上がると、ひと気のない場所へと入っていく。

 そして時は丑三つ時。
 月明かりがアルテミスの身体を照らし、神秘的に映し出していた。
「はぁ……はぁっ、……んっ……」
 呼吸を乱しながら、その白い肌に玉のような汗粒が滲む。
 身体の芯から、焦げるような熱を感じて、我慢できずに篭った熱を可憐な唇から吐き出す。
 夜風でも冷ますことのできない火照った身体に纏う上着を、そっと脱ぎ捨てて、アルテミスは更に儀式を続けた。
 柔らかな金の髪が汗で肌に張り付く様は、酷く煽情的で。
(コイカミサマ……でした、っけ……)
 呼吸のたびに上下する豊かな双丘も、彼女が跳ねるのと同時に、その柔らかさを主張するかのように揺れて震えている。

「だ、だめっ……もう限界ですっ……」
 ビクリ、と小さな震えが胸に、下半身に走る。
 ガクン、とアルテミスの身体がその場に崩れると、そのまま心地よい倦怠感が全身に広がり、思わず恍惚とした呟きを漏らす。
「100メートル走10本は、きついですけど、……いいトレーニングになりますね♪」
 酷使された筋繊維が、絶え間なく乳酸を吐き出しているが、そこは日ごろ鍛えているアルテミスの身体。
 本当に"いいトレーニング"のレベルで快楽を得たアルテミスのエネルギーが、ふと急激に冷める感覚を覚えた。
 汗を拭いながら脱ぎ捨てた上着を広い、仲間の猟兵に連絡しながら、自身の奪われたエネルギーの向かう先を追い始めるアルテミスの顔からは先程の煽情的な色はすっかり消え失せ、追跡する彼女には普段の正義の騎士然とした凛々しい表情が浮かんでいたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『パープルテンタクルズ』

POW   :    押し寄せる狂気の触手
【触手群】が命中した対象に対し、高威力高命中の【太い触手による刺突】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    束縛する恍惚の触手
【身体部位に絡みつく触手】【脱力をもたらす触手】【恍惚を与える触手】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    増殖する触手の嬰児
レベル×5体の、小型の戦闘用【触手塊】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 調査の結果、猟兵たちは街外れの廃墟へと訪れていた。
 夥しい邪悪なエネルギーを感じながら、廃墟に足を踏み入れる。
 廃墟の中でも秘匿された奥の部屋、その扉を開けば――そこには大量の人間だったモノの成れの果てと、紫色の禍々しい触手の塊――『パープルテンタクルズ』 の群れが住みついていたのだ!
 淫らな思念とエネルギーの充満した部屋中で犇めき合う触手の群れに圧倒されながらも、猟兵たちは果敢に武器を構え、立ち向かう!
片桐・公明
触手系との戦闘は母さんが経験しているわ。曰く「不用意に近づかず。遠距離から攻撃する」か「無防備に近づいてアブノーマルな大人な経験をする」かの二択。今回は真面目に前者を取るわ。

【SPD】拳銃を対象に放ちつつ、回避を優先して敵の攻撃の射程を見極める。
「当たらなければどうってことないわ。」
近づかない関係上、他者の援護に徹するかたちとなる。
「支援攻撃、援護射撃は片桐のお家芸なのよ。」
射程外でも周囲を十二分に警戒して、自身はノーダメージを狙う。
「『援護するなら、他者の支援が必要になること、つまり攻撃を受けてはいけません。』父さんの言葉よ。」

他者との絡み希望です。


稲宮・桐葉
うっ…これは…酷い有様じゃ…
赦せん…

生理的嫌悪が湧き上がるが怒りでねじ伏せ愛弓《雷上動》を構える
【クイックドロウ・早業・スナイパー・属性攻撃】
矢筒から素早く矢を抜き、聖なる気を込める
その矢を番え正確に敵を捉え射る
その動作を機械のように狂いなく繰り返す

仲間の窮地は【援護射撃】で補助する

《機巧大狐ちゃん》は矢を射る無防備なわらわを【かばう】よう指示する

間合いを詰められたら懐から《九十九檜扇》を取り出し【武器受け】し攻撃を凌ぐぞ

『増殖する触手の嬰児』には遠距離は弓矢、近距離は檜扇による【範囲攻撃】で対応するのじゃ

捨て置けない負傷者が出たら《聖朱紋》の奇跡の力で治療するのじゃ

連携・アドリブ歓迎じゃ♪



「現れたわね、邪神の眷属……!」
 片桐・公明(f03969)は近づかれる前に両手拳銃を構えると、その醜悪な紫色の触手塊にユーベルコード『紅蓮『赤壁乃業火』』による大蛇のようにまつわりつく焔のような業火の如きエネルギー砲を放ち、焼き尽くしていく。
「触手系との戦闘は母さんが経験しているわ。……曰く、"不用意に近づかず。遠距離から攻撃する"か、もしくは……」
(……「無防備に近づいてアブノーマルな大人な経験をする」かの二択。……今回は真面目に前者を取るわ)
 ふぅ、と後者の状態になったらどうのだろうかと想像し、紫色の触手に肢体を弄ばれ、淫らに乱れる自身を一瞬想像してしまい――誤魔化すように、眼鏡のずれを直す公明。
 眼前の燃やしきった触手塊の向こうには、元は人であっただろう人体の成れの果てがあり、流石に冷静な公明も顔を顰めた。
(うっ……これは……酷い有様じゃ……赦せん……)
 目の前に広がる触手と、そして成れの果ての光景に、生理的嫌悪が湧き上がる。
 稲宮・桐葉(f02156)はそれを怒りでねじ伏せて、愛弓である重籐の弓、『雷上動』を触手塊に向けて構える。
 湧き上がる激情を押えこみ、明鏡止水の如くに集中で、一点の曇りなく。
 美しささえある無駄のない所作で、矢筒から素早く矢を引き抜くと、破魔の聖なる気を込め、その矢を番えて早く、そして正確なスナイピングで触手塊の核を撃ち抜く。
 浄化され、焼き付きながら悶える触手塊に、何本も、動かなくなるまで。
 破魔の矢を、その標的を正確に捉えて機械のように狂いなく繰り返す。
「甚だ不快じゃのぅ……この、パープルテンタクルズ、というやつは」
 大型自動二輪ほどのサイズのキツネ型の宇宙バイク、その名も『機巧大狐ちゃん』に、死角からの触手塊の攻撃から自身を守らせながら、ひと塊ずつ確実に狙い仕留め続ける桐葉。
「同感だわ」
 桐葉の背後から狙う触手塊を、離れた位置から援護射撃で排除しながら同意を示す公明。
「支援攻撃、援護射撃は片桐のお家芸なのよ」
 笑いながらエネルギー砲を放った両手拳銃の銃口から漂う硝煙を、ふぅっと吹いてみせる。
 余裕そうな公明を、不気味な神経毒のような粘液を纏う触手が、捕えようと射程外から伸ばされるが、それでも自身に届く前に素早く燃やして防いでいく。
(……当たらなければどうってことないわね)
 一応離れた後衛側にいるとはいえ、できればノーダメージを、という気持ちで十二分に周囲の動きを注意しながら援護射撃に勤しむ公明。
「『援護するなら、他者の支援が必要になること、つまり攻撃を受けてはいけません。』――……これは父さんの言葉よ」
 誰にともなく呟きながら、公明は受け継いだ言葉を胸に、仲間に襲い掛かる触手を撃ち抜いていく。
「おお、助かるのぅ♪有難いことじゃ」
 機巧大狐ちゃんに背後は任せているとはいえ、全身全霊の集中で破魔の矢を射る桐葉の力だけでは自身の死角まではカバーできないと考えていたが、公明の支援射撃により、存分に自身の視界に映る敵を掃討できると喜ぶ。
 しかし、掃討してもキリが無いと言うほどに触手は無限とも見えるほどに増殖していく。
「……仕方ないのぅ。一旦、寝ておれ――!」
 すぅ、と息を吸ってから目を見開くと、遠距離の触手には雷上動で破魔の矢を射ち放ち、自身の近距離には九十九檜扇による範囲攻撃で、集まってくる触手を薙ぎ払っていく。
 扇を振るう姿は、戦巫女の演舞の様に優雅で、思わず後方から援護する公明も目を奪われる。
「――っ、しまった……!」
 その一瞬、全く意識していなかった死角から伸ばされた触手に、公明は片腕を絡め取られてしまう。
 直ぐに振り払うも、脱力と恍惚を与える神経毒の如くの効果がその腕から全身へと回ろうとする。
「おや……公明殿、大丈夫かえ?」
 舞い踊る様に触手を薙ぎ払う桐葉が公明の様子に気付くと、機巧大狐ちゃんに騎乗し素早く彼女に近づいて、自身の聖痕の聖朱紋を用いて、症状の軽減を試みる。
「ええ……ありがとう、桐葉ちゃん」
「わらわこそ、公明殿の支援には助けられているからのぅ」
 少し恥ずかしそうに眼鏡を直しながら礼を言う公明に、桐葉はふわりと微笑む。
 そして彼女たちに迫る触手塊に、二人とも同時に公明は両手拳銃を、桐葉は弓を構えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御狐・稲見之守
出たなスケベ邪神教団御用達め。あいにくワシはイカタコの類と戯れる趣味はない。

UC偽身符、というわけで偽身符のワシがかわりに戯れてやるゾ。彼奴ら、派手に喰い散らかしては精気をため込んでおるようじゃが、なれば偽身符よ[生命力吸収]で逆に彼奴らを干乾びさせて来い。フフ…ファックス、ファックス。

ま、霊符で作った偽物ゆえにやられても問題なし。味方の攻撃の巻き添えも気にする必要はなし。問題は自分と同じ姿なのでビミョーな気分になることじゃが。



「おお、出たなスケベ邪神教団御用達め。あいにくワシはイカタコの類と戯れる趣味はない」
 うねうねと蠢く紫色の触手を前に、余裕の笑みを浮かべて巫女服の袖を口元に当てたのは御狐・稲見之守(f00307)。
 稲見之守は、自身に伸びる触手を、御触り厳禁だと言わんばかりになぎなたで切り払う。
「はぁ、……そんなにワシに触れたいんじゃろうか?」
 斬られてもなお、触手はその軟体を淫らに蠢かせて。
 彼女の幼い肢体を舐めまわさんと、唾液の如く粘液を滴らせる。
 稲見之守はそんな触手に含みのある笑みを浮かべると、袖に隠れた手をそろりと垣間見せる。
 その手には霊符が一枚。
 稲見之守はその霊符を掲げる。
「こちらのワシが、かわりに戯れてやるゾ」
 掲げた霊符は、稲見之守の力を受け――数瞬の後、装備一式ごと模倣した偽の稲見之守の姿が召喚される。
 ユーベルコード『偽身符』の発動により現れた偽身符の稲見之守は、彼女の隣に並べば殆ど鏡写しのような姿。
 そんな偽身符の彼女が、まるで生け贄にでもなる様に触手へと飲まれてゆく。
「―――ッ、……っ、……」
 偽身符の彼女は無抵抗のまま、うぞうぞと蠢く触手に神聖な巫女服を脱がされ、破られ、その肢体を弄ばれる。
 声の無い声で喘ぐように可憐に濡れた唇が嬌声を歌う。
「フフ…ファックス、ファックス」
 そんな、触手にいいように乱される偽身符の彼女を見下しながら、意味深に笑う稲見之守。
 自身の鏡写しの姿が触手に弄ばれ乱されているから――というわけではない。
 寧ろ内心は若干微妙な気持ちになっているほどなのだが。

 ――!
 ――……!……?!……

 一拍置いて、偽身符をぬちぬちと粘液を塗り込みながら弄っていた触手たちの動きが変わる。
 まるで枯れ果てていくように、その淫らな動きが鈍り、朽ちてゆく。
「派手に喰い散らかしては精気をため込んでおったようじゃのぅ……中々悪くはないのう」
 偽身符を通じて、エネルギーが稲見之守に流れ込んでくるのを感じて、ぺろりと赤い舌で唇を舐める。
 生命力吸収の力で、弄ばれているようで逆に触手たちを干乾びさせてやろうという稲見之守の企みは、見事成功したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「ここが邪神が復活した場所……
こんな邪悪な触手たちは、この正義の騎士アルテミスが消滅させます!」

大剣を構えて触手の大群に向き合い、正面から戦闘を挑みます。
このような触手に敗れる騎士ではありません!(フラグ)

ですが、騎士の弱点である触手の相手は分が悪いものでした。
触手に絡み付かれて脱力させられ、恍惚とした感覚を覚えてしまいます。

「そんなっ、騎士である私が、こんな気持ちになるわけにはっ……」

さらに【騎士の責務】のせいで、騎士としてのお約束のピンチに陥ってしまいます。
多数の触手に群がられ、思わず漏れる甘い吐息。

そのまま抵抗できずに触手の海に飲み込まれていくのでした。


ブリッツ・エレクトロダンス
クソッ、なんつーおぞましい色合いと光沢してんだ…
ああ、この雰囲気は…例のサイトに仕込んであった呪文と同じだな。
下手に長期戦になるとどんな悪影響が出たものか分かったものじゃない。
…叩き潰すぞ。

目には目を、歯には歯を、ユーベルコードにはユーベルコードを。
封印バッチ、起動だ。テメエと似たような種類のユーベルコードで、その厄介な束縛攻撃を封じさせてもらうぜ?
まあ、全部直撃しなくても攻撃力を削れれば儲けものだ!



「クソッ、なんつーおぞましい色合いと光沢してんだ……」
 うぇ、と舌を出しながら嫌悪を隠さないブリッツ・エレクトロダンス(f01017)は電脳ゴーグル、ジシ201Xを目元に装着しながら触手塊を睨みつける。
 そして、その鋭い視線を周囲に流し、張り巡らされた術式を分析する。
「……ああ、この雰囲気は……例のサイトに仕込んであった呪文と同じだな」
 ブリッツが"コイカミサマ"について調査した際に、噂の元となる邪教集団のサイトで気付いた呪詛が、この廃墟の中に張り巡らされていることに気付き、厄介そうに呟く。
(下手に長期戦になるとどんな悪影響が出たものか分かったものじゃないな……)
 猟兵には呪詛の耐性を持つ者もいるが、それでも長居してよいものではないだろう。
 そして、目の前に広がる呪詛を纏いながら蠢き、人だった肉片を飲み込む触手、仲間をその冒涜的な軟体で捕え舐め回し犯そうと近づく触手塊。

「ここが邪神が復活した場所……こんな邪悪な触手たちは、この正義の騎士アルテミスが消滅させます!」
 アルテミス・カリスト(f02293)は、彼の前に触手から守るように立ち塞がりながらそう宣言する。
 騎士の大剣を構えると、囲んでいる大勢の触手塊に向き合うと、正面から戦闘を挑むために駆け出す。
「――たぁっ!……ハァッ!……ご安心を。私はこのような触手に、敗れる騎士ではありません!」
 軽装の金属鎧をガシャリと鳴らしながら軽快に走り出したアルテミスを見送ると、ブリッツは自分の攻撃準備に集中する。
 鍛えた腕力と剣術で、軽やかな足さばきで戦場を駆け大剣を振り、次々とおぞましい触手の塊に切り込み、その大剣の重さを持って吹き飛ばしていく。
 横薙ぎで切り払いながら進むアルテミスだが、ある触手塊にその大剣を振るった時だった。
「……っ、な……」
 振るった大剣を回避した触手塊が、アルテミスの大剣に絡みついたのだ。
 焦り振り払おうと、冷静な判断を欠いた隙に、周囲に群がっていた触手たちが一斉にアルテミスに向かってその醜悪な触手を伸ばして捕えてしまう。
「ひっ……くぅ、離せ……っあ?!」
 にゅるりと騎士に絡みつく触手は、その鎧の隙間からアルテミスの肢体へとぬめる触手の先を忍び込ませてくる。
 外側から拘束されるだけかと予想していたアルテミスは、鎧と服の中に侵入を許してしまったことに動揺し、大剣を手から離してしまう。
 ――ガランッ。
 ――……にゅるり、ぬるり。
「あぁ……ぁ、こんっ……な、なん…っ、ひぁ……」
(こんな触手に触れられているのにっ……私はっ……)
 ぬるりとした感触に、嫌悪の声を漏らしていた筈のアルテミスの呻きが、甘い声に蕩けるまでそう時間がかからなかった。
 騎士の、アルテミスの弱点は触手であった。
 やがて自身の肢体を差し出すように脱力すると、恍惚とした顔を浮かべてしまう。
「そんなっ、……ぁ、はぁ……騎士である私が、こんな気持ちになるわけに、はぁ……っ……ぁんっ」
 ユーベルコード『騎士の責務』の発動により、更に自身を不利な状況に追い込み、身体能力を強化し、序でに感覚を敏感にさせて――触手に与えられる悍ましい程の快楽の暴力を、その女性らしい整った肢体に、そして脳天に叩き込まれていく。
 大量の触手塊に群がられ、埋もれていきながらも、彼女から漏れるのは甘い吐息と媚びるような肢体の撓りなのだった。

「――うん、よし……叩き潰すぞ」
 ふ、と短く息を吐くと、アルテミスの稼いだ時間で準備を整えたユーベルコード『封印バッチ・起動』を起動させる。
 『"セキュア"ユーベルコードキャプチャー』『"コンテイン"ユーベルコード強制収容領域』『"プロテクト"ユーベルコード隔離領域』を生み出すブリッツ。
 これらを猟兵を取り囲む触手の距離が近い順に放つ。
 数体の触手塊に、バッチを当てるとニィッと笑うブリッツ。
「……っし!……シールバッチ・ブート、対ユーベルコード封印プログラム、起動だ!」
(テメエと似たような種類のユーベルコードで、その厄介な束縛攻撃を封じさせてもらうぜ?)
 彼がパチンッ、と指を鳴らすと同時に、封印のプログラムが作動する。
 全てのバッチが作用した触手塊は、ショートしたように触手をバチバチと電流を迸らせると、彼のユーベルコードが命中したすべての触手塊がその動きを停止させた。
「目には目を、歯には歯を、ユーベルコードにはユーベルコードを……ってな。……って、ぅおお?!」
 触手塊を殺ったと一瞬集中が切れると同時に、アルテミスの痴態に気付いてしまうと、ブリッツはクールに決めたはずだったのに、直後動揺を晒してしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミケ・ナーハ
「私の触手さんの方が素敵です♪」
『快楽をもたらす触手』を召喚♪
敵の触手とは似て非なる
でも明らかにUDCと思われる触手が突如現れ
ビキニ&ショートパンツ姿の私の体に絡みつきます♪

「ひゃんっ…♪」
召喚した触手は私の体を弄ぶように動き回ります♪
快楽に浸された私は、豊かな胸を妖艶に揺らして悶え
色っぽい声を漏らします♪

これだけなら、私が別の触手に襲われるだけですが
召喚した触手は、私の体を弄ぶのを邪魔するなとばかりに
私の手足に絡みつき、私の体を操って敵の触手と戦います♪

敵の核と思われる塊の中心部に、棒手裏剣を次々と投げ
敵の攻撃は華麗に回避♪

「あぁんっ…♪」
動くたび、豊かな胸が揺れ、私は快楽に溺れて悶えます♪



 一部仲間の猟兵が触手塊に呑まれたり、あられもない姿になっているのを目の当たりにしつつも、ミケ・ナーハ(f08989)は楽しむ様にその光景を眺めていた。
「うふふ……触手が沢山いますね。でも――私の触手さんの方が素敵です♪」
 そんな風に呟くと、ミケはユーベルコード『快楽をもたらす触手』を召喚する。
 ミケによって呼び出された触手は、紫色の触手とは似て異なる質感を持っていた。
 だが、間違いなくUDCの生物であると認識できた。
 それがミケの足元に群がると、召喚したはずの彼女の、スタイル抜群のワガママボディに絡みついていく。
「あっ……ひゃんっ♪」
 ビキニとショートパンツの姿のミケの肢体は、直ぐに敏感な箇所はもちろん、その四肢までを快楽をもたらす触手に伸ばされていく。
「触手さん……私の体……好きにしてくださいっ……はぁっ♪」
 紫色の触手が襲うよりも早くに、ミケは召喚した触手に全身を弄られる。
 浮かぶ表情は快楽に満ちた蕩けたもの。
 豊かな胸を、触手が蠢くたびに妖しく揺らして、艶めいた声を漏らす。
 そして、その彼女の触手が占有して快楽に浸したミケを、我らも食らわせろとでもいうように紫色の触手が伸ばされ――

 ――バチィンッ!
 だが、紫色の軟体はミケの肢体に近づくことを許されなかった。
 ミケの腕がそれを弾いたのだ。
 ……否、少し違う。
「んんぅ……♪……はぁ、……ふぁ♪」
 ミケは触手に、既にその身体の支配権を譲り渡したかのように快楽に浸っている。
 そう、ミケを操るのは、彼女の触手。
 ――これは我々の女だ。
 ――我らの主だ。
 ……とでもいうかのように、ミケの召喚した触手が、ミケの腕を操り紫色の触手を弾き返したのだ。
「あぁん……っ♪」
 快楽に溺れさせながら、ミケの身体を使って、彼女の触手は触手塊の群れに向けて、弄っているミケの胸元に隠された手裏剣コレクションの中の一つ、棒手裏剣を取り出すと次々と投げていき、ダメージを与えるとともにその場に縫い付ける。
 同時に、ミケの運動神経を掌握して、一斉に伸ばされる触手の手から、跳躍して華麗に回避を行う。
「ふぁぁっ……そ、こぉ……♪」
 与えられ続ける快楽で、ぽたりぽたりと汗や粘ついた体液を触手に舐められ。
 足をぷるぷると震わせながら、かろうじて触手によって立たされるミケ。
 紫の触手全てが倒されるまで、快楽に肉体も精神も蕩かされていきながら、戦場に立っていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニィア・ラァト
あらあら、これはこれは。素敵な触手塊で。
ですが、少々悍ましさが足りないですね。

【見切り】で敵の攻撃を躱しつつ切り込み、敵集団の中心部もしくはUCが封じられる前にUCを発動。ただし他者を巻き込むことのないように、位置取りは慎重に……ですね
絡みつかれても割と平気ですよ? ある意味では似たものですし。
「あらあら、いけませんよ。古今東西、役者にお触りは厳禁が決まりでしょう?」

黒い風でその触手、ばらばらにして差し上げましょう。
本来ならば数マイルを薙ぎ払うらしいですが、所詮三次創作の私ではこの程度でしょう。



「あらあら、これはこれは。素敵な触手塊で。……ですが、少々悍ましさが足りないですね」
 おっとりと余裕を滲ませた笑みを浮かべて、ニィア・ラァト(f12753)は美しい黒髪の一房を指先でくるりと弄る。
 カツン、カツン、と靴音を立てながら軽い足取りで触手塊の群れの中心部へと、歩みを進めながら黒い魔導書をパラリと捲る。
 悠長な足取りで餌場に自ら入ってくる獲物を逃すはずもなく、紫色の触手は彼女へと殺到する。
 ――うじゅる。
 ――ぬちゃり、ぐちゅり。
 夥しい、粘液を纏った触手の群れが、ニィアの美しい肢体を狙うが、彼女とて無策で足を踏み入れたわけではない。
 トン、トン、とステップを踏む様に伸ばされる触手の動きを見切って躱していく。
 それと同時に、仲間を巻き込まないように周囲に目を配りながら、慎重に位置取りを確かめる。
 そして、淫らな音を立てながら蠢く触手たちの猛攻を躱して、触手の群れの中心に差し掛かった時だった。
「……あっ」
 触手たちの纏う粘液が、床を濡らしていた部分を誤って踏んでしまい、ぬるりと足を滑らせる。
 転ばないように体勢を崩したことで、ステップが乱れ、その隙に触手の群れに手足や、その胴体に悍ましく濡れた触手が絡みついていく。
(……ある意味似たようなものですから、平気ではあるのですが……)
 表情を変えないままに、その肢体を弄られるニィア。
 美しい顔と、その白い肢体を触手に弄ばれながらもパラパラと捲り続けていた魔導書をパタン、と閉じる。
「……あらあら、いけませんよ。古今東西、役者にお触りは厳禁が決まりでしょう?」
 歌う様に優雅に、ぬるぬると胸元や腰、足の付け根に絡みつく触手に囁くと、彼女を中心に――風が生まれる。
「ですから、お仕置きです。――少し、蹂躙しましょうか」
(その触手、ばらばらにして差し上げましょう)
 にこり、と美しい顔でニィアが微笑む。
 ユーベルコード『黒い風』が発動され、お仕置きの言葉と同時に、彼女を中心に黒い暴風が放たれ、周囲に群がっていた触手塊が黒い風により吹き飛ばされ、斬り裂かれていく。
 やがて暴風が収まった後、ニィアの周りにはバラバラに千切れた触手片と人体の成れの果てが残るのみ。
(黒い風……本来ならば数マイルを薙ぎ払うらしいですが、所詮三次創作の私ではこの程度でしょう)
 触手に巻き付かれた肢体に残る粘液と、むず痒くなる様なピリピリした熱を、取り去る様に肌を擦りながら、ニィアはやがて触手の蠢く不快な音は鎮まったことに気付いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『坂城・鋼三郎』

POW   :    神に捧げしこの体
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【高性能なコンピュータ】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD   :    機械触手
【背中の機械触手による薙ぎ払い攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    機械化光線
【体の一部を、激痛と共に機械化する光線】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【が機械化され】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠宙夢・拓未です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「カッカッカ……我が眷属を喰ろうたか。やるではないか」
 ギギギ、と機械の関節が耳障りな金属音を立てる。
 同時に、しゃがれた老人の声が廃墟に響く。
 ギギ、と音を立てながら猟兵たちの目の前に現れたのは『坂城・鋼三郎』。
 邪神にその身を捧げた、機械と人間が合わさったような姿をしたオブリビオンだ。

「"コイカミサマ"……我が身にそう仮称をつけて、騙しやすい若い人間の――若い新鮮なエネルギーを奪っておったというのに」
 機械の触手が、ギギ、チチ、と蠢いて、機械音に混じらせて暗号化させた呪詛を吐き出し続ける。
 その呪詛は、心得の有る猟兵には気づくことができる。
 猟兵たちに即座に作用はしないが確実にその身を蝕む――そういう呪詛であると感じられるだろう。
「しかし、この場所が分かったということは……儂が作ったサイトを見たのか、……いやはや、よもやエネルギーの行く先を追ったのか?……なんにせよ、貴様らが我が脅威であることに変わりはないのぅ」
 このまま坂城・鋼三郎の会話に付き合っていれば不利な状況に陥るだろう。
 猟兵たちは、奴の口上を待つことなく、戦いの口火を切る――!
片桐・公明
えぇ……恋する少女を恋愛成就のおまじないで騙していたの、あんたみたいなじじいだったの?てっきり淫魔とか黒山羊とか想像してたわ。
女子学生の快楽を見て興奮するじじいは、一般人でも退治するわよ。

【SPD】機械が相手なら使うは電撃
拳銃とセイバーのガン=カタで応戦。銃で牽制しつつ敵の攻撃はセイバーで払う。接触したとことで相手の頭を掴みUC
感電している隙に機械触手を根本から叩っ斬る
「悪いけど機械姦は私の趣味じゃないの。」

戦闘前はいつも通りだが、戦闘は真面目モード。殺意を感じるほどに真剣な表情で相対する。

しかしまぁ、あんた。カミサマって言うよりそれの奉仕種族みたいね。出身地は冥王星とかユゴスだったりしない?



 現れたオブリビオン、坂城・鋼三郎に辟易とした表情を向け対峙するのは片桐・公明(f03969)だ。
「えぇ……恋する少女を恋愛成就のおまじないで騙していたの、あんたみたいなじじいだったの?……てっきり淫魔とか黒山羊とか想像してたわ……」
 趣味悪いわね、とでも言いたげに吐き捨てながら、拳銃の銃口を坂城・鋼三郎に真っ直ぐに向ける。
「カッカッカ……随分想像逞しい女子じゃのお。……淫魔や黒山羊じゃったら、悦んだのかのぉ?」
 煽る様に笑う坂城・鋼三郎に、表情を険しくすると、引き金に手を掛けながら睨みつける。
「冗談言わないで。それに……女子学生の快楽を見て興奮するじじいは、一般人でも退治するわよ」
 そう吐き捨てると共に、坂城・鋼三郎に向かって発砲する。
 同時に坂城・鋼三郎の機械触手が、彼の周囲に無差別に伸ばされ、薙ぎ払う様に蠢き出す。
 公明は青いポニーテールを揺らして走りながら、伸ばされる機械触手を避け、片手に構えたサイキックエナジーで出来た光の剣、フォースセイバーを振るって近づく触手を打ち払いながら、本体に向けて拳銃を撃ち続ける。
「カカカ……良く鳴きそうな身体じゃな。いつまで抵抗がもつかのぉ」
 下衆めいた笑い混じりの声に、不愉快そうに眉を顰めながら距離を詰めると本体の頭を掴む公明。
 そして、ユーベルコード『サイキックブラスト』を発動させ、その掴んだ掌に高圧電流を放つ。
「――!!」
 声に鳴らない声を上げ、全身を感電させて、触手ごと身を焦がす坂城・鋼三郎から、再び距離を取る公明は、高圧電流を帯びたままの両掌を、パン、パンと払いながら。
「悪いけど……機械姦は私の趣味じゃないの」
 冷たい、戦闘モードの声で吐き捨ててから、感電して動けない様子の本体へ、両手に持ち替えた、父の異名が付けられた拳銃であるMathem842と母に縁のある拳銃、臥龍炎の銃口を向け、一斉にありったけの弾を叩き込みながら、目を細めて溜息を吐く。
「しかしまぁ、あんた。……カミサマって言うより、それの奉仕種族みたいね。出身地は冥王星とかユゴスだったりしない?」
「……」
 感電して答えられないのか、話す気が無いのか。
 坂城・鋼三郎に、特に答えを求めないままの呟きを漏らしつつ、公明は敵が動けない間に、着実にダメージを蓄積させていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

稲宮・桐葉
なるほどのぅ…油断ならぬ老獪な輩じゃ
引き締めて掛からねばなるまいの

吐き出す呪詛を【呪詛耐性】で凌ぎ改めて《雷上動》を構え矢を番える
《機巧大狐ちゃん》はもうひと踏ん張り、仲間たちを【かばう】よう頼むぞ

さてムラサマよどう見る?
腰に差す《ムラサマブレード》の【戦闘知識】による意見を求める
このまま弓矢で攻め続けるか刀に切り替えるか
機械相手に矢は不利かのぅ
ならば《ムラサマブレード》の【鎧無視攻撃】の出番じゃな
機械も鎧みたいなもんじゃろ
弓を置き、刀の柄に手を添え居合の構えをとる
UC:妖刀哭尸を発動すると同時に抜刀し斬り掛かるのじゃ!
遠距離攻撃も間合いを詰めてしまえば動きにくかろう!

協力・アドリブ歓迎じゃ♪


ブリッツ・エレクトロダンス
こいつが今回の元凶か…。
ち、暗号化した呪詛を振りまいてやがるな。だが…なんとなくだが暗号化のアルゴリズムには検討がついた。
後は暗号化アルゴリズムを解読して、奴に効くお特製のウイルスを作り出す…!

作り終わるまでは、作成作業と並行して演奏していくとしようか!
さあ、DJ.Blitzのプレイタイムだ!テンション上げていこうぜ!

さて、時間を稼いでもらったら…奴がコンピュータと合体しようとする時にスマートフォンを投げつけてやる!
スマートフォンだって高性能な携帯コンピュータだ、お前にとっちゃ有用だろう!?

…ま、中に俺お手製のウイルスが入っているんだがな!



「こいつが今回の元凶か……」
 呪詛をまき散らす坂城・鋼三郎の機械触手を電脳ゴーグル越しに見遣りながら、ブリッツ・エレクトロダンス(f01017)はその呪詛を分析する。
(……ち、暗号化した呪詛を振りまいてやがるな。だが……なんとなくだが暗号化のアルゴリズムには検討がついた)
「……後は暗号化アルゴリズムを解読して、奴に効くお特製のウイルスを作り出す……!」
 呪詛への対抗手段を準備し始めながら、そう呟いたブリッツの前に、金の美しい髪を靡かせながら立つのは稲宮・桐葉(f02156)だ。
「ほぉ……なれば、それまでの時間稼ぎ、わらわが承ろうかの」
 呪詛耐性はあるものの、坂城からの呪詛はその身を苛んでおり、無視できないものであると感じていた桐葉。
 それ故に、対抗できる手段を持つと語るブリッツに協力を提案する。
「それは願ってもないことだ――よし、あのじいさんの相手を頼む」
 桐葉の提案に快諾を示すと、ブリッツは作業を始めながらユーベルコード『ブリッツタイム』を発動させる。
「よっし……作り終わるまでは、作成作業と並行して演奏していくとしようか!――さあ、DJ.Blitzのプレイタイムだ!テンション上げていこうぜ!」
 ブリッツの奏でるEDM――エレクトロニック・ダンス・ミュージックが、デジ・スピーカーから戦場に響いていく。
 奏でられるご機嫌な電子音を耳にした猟兵たちの身体が高揚していく。
「ほう、これは……なんとも面白い音楽じゃ」
 狐耳を揺らし、その場に響き渡るメロディーに魅せられたように微笑んだ桐葉は、改めて坂城に向き直る。
「それにしても……なるほどのぅ……油断ならぬ老獪な輩じゃ、わらわも引き締めて掛からねばなるまいの」
「カカカ……無駄なことじゃな、どのみち貴様らは儂が喰われる糧に過ぎぬ」
 重籐の弓、雷上動を構え矢を番えながら、宇宙バイクの機巧大狐ちゃんを横に並べてブリッツを守るようにして坂城に対峙する桐葉に、坂城は機械触手を蠢かせながら笑う。
 同時に、廃墟に放置された壊れた機械に坂城の操る機械触手が伸ばされ、それを絡め取って取り込んでいく。
 取り込んだ無機物と合体し、元の身長の2倍の、更に機械化が進んだ姿に変形していくと、更に猟兵や猟兵の持ち物を狙う様に触手を伸ばす。
「お主に喰わせるものは何もない……どうしてもというならば――」
 雷上動から矢を放ちながら、桐葉は触手を回付する。
「矢の雨で、腹一杯にさせてやろうかの」
 放たれた矢は、鋼鉄のような機械の身に刺さらずとも、機械触手の継ぎ目を幾らか貫きその動きを阻害する。
「ううむ、これは……さて、ムラマサよ、どう見る?」
 桐葉は、脇に差した意志を持つ妖刀、ムラマサブレードに話しかける。
 ムラマサは、彼女だけに聞こえる様にフランクな様子で返答した――ここは自分の出番である、と。
「……ふむ、確かに弓矢では不利のようじゃしの、宜しく頼む」
 そう呟くと、雷上動を置き、ムラマサブレードの刀の柄に手を添え、居合の構えをとる桐葉。
「機械も鎧みたいなもんじゃろ」
 なれば、その鎧を砕く。
「――さあ、ムラサマブレードよ、お仕置き時間の開幕じゃ!……わらわの命を削った分、キリキリ働くがよいわっ!金剛石でも切って見せよ!」
 赤の闘気を纏いながら、にっ、と笑って桐葉はムラマサブレードを抜く。
 ユーベルコード『妖刀哭尸 ~刀舞・怨反し~』を発動させると同時に、高速移動で坂城と距離を詰めて間合いに入ると、桐葉の酷使に抗議するムラサマブレードの絶叫音波を剣戟と同時に放射させた。
 ――その瞬間は、一瞬無音で。
「ぐぅ、おおおおお……」
 ……ガシャアアアン!……
 静寂を破ったのは坂城の呻きと、その鋼鉄の身体の半身をバラリ、と斬り裂かれて床に崩れ落ちた鉄くずの落下音。
 半身を裂かれて、その場に膝を着きながらも、坂城は裂かれた身体を修復させようと機械触手で合体を試みる。
「待ったぁ!これでも……喰らいやがれ!」
 その瞬間と同時に、ブリッツが叫びスマートフォンを坂城に投げつける。
「……ククク、わざわざパーツを投げるとは、血迷ったか若造」
「ブリッツ殿?!」
 投げられたスマートフォンを、機械触手で掴むと自身に取り込んでいく坂城、驚く桐葉。
 その動きを見たブリッツは、にやりと不敵に笑う。
「はっはっは……スマートフォンだって高性能な携帯コンピュータだ、お前にとっちゃ有用だろう!?……ま、美味いかどうかはともかく……」
「ん……?……ぐ、が、ががががギギギ」
 笑いながら坂城を指差すブリッツ、同時にスマートフォンを取り込んだ坂城が、バグったかのように痙攣を始める。
「……ま、中に俺お手製のウイルスが入っているんだがな!」
 そう告げた瞬間、坂城の機械触手が奏でていた呪詛が完全にブリッツのウィルスによって打ち消されて除去された。
「てめえの耳障りな音楽は此処で終わり、あとは俺のリリックを楽しみな!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「あなたが事件の黒幕ですね!
人々の平和を乱す邪悪なオブリビオンはこの正義の騎士アルテミスが退治します!」

機械と融合した老人に向かって大剣を構えます。
さっき、触手にあんな目に遭わされたお礼もしてあげましょう!(フラグ)

「いきます!
私の剣技、受けてくださいっ!」

正面から正々堂々と斬り込んでいきます。

ですが、私は相手が機械だと思って油断していました。
そう、機械でも触手は触手。
私の弱点だったのです!

「きゃ、きゃああっ!」

機械の触手に群がられ、鎧や服を切られたり脱がされていきます。

【騎士の苦難】により全身を舐めるように観られたあと、さらに触手によって酷い目に遭わされるのでした。

アドリブ、絡み大歓迎


御狐・稲見之守
これがコイカミサマとは随分なスケベ爺であるの。これでは精気を喰っても美味そうではない、が……彼奴もまた精気をため込んでおるようじゃ。なれば――。

【WIZ】UC傀儡符、先ほど打ち倒した紫触手を使役しておいて彼奴にけしかけてやろう。爺と触手の戯れなんて悪趣味ではあるが、[生命力吸収]――符を通じて精気を啜ることとす。骨と皮だけになってしまうのではないかな。

ふふっ“コイカミサマ”よ、こんな言葉を知っておるかの。
「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ」…なんてな。



「グ、ギ、ガガガ……」
 半身以上を機械化させたオブリビオン、坂城・鋼三郎は、その身体を袈裟に斬られて大きく損傷させ、その傷から電流を迸らせながらも猟兵たちの前に立ちふさがっていた。
「――あなたが事件の黒幕ですね!人々の平和を乱す邪悪なオブリビオンは、この正義の騎士アルテミスが退治します!」
 正義の騎士、アルテミス・カリスト(f02293)は威風堂々たる宣言と共に騎士の大剣を構える。
(うう……さっき、触手にあんな目に遭わされたお礼もしてあげましょう!)
 勇ましく大剣を構えつつも、内心は先ほど辱められた触手への怒りに満ちているアルテミスは、頬の朱色が抜けないままに坂城に斬りかかる。
「いきます!いざ尋常に……私の剣技、受けてくださいっ!」
 坂城の正面から、堂々と大剣で斬りかかるアルテミスの剣筋を、坂城は機械触手で対抗する。
 ――ギィン!
 重々しい金属音が戦場に響き渡る。
 ――ガキィン!カァン!
 騎士の大剣を、その重さをものともしない怪力と剣術で操り振り下ろすアルテミスに対し、満身創痍に近いとはいえ、機械触手を手足指先のように器用に操り、その剣戟を全て受け止めいなしていく坂城。
「ギギ……ヤるでハないカ……」
「……ッ、何を……!っ、私の剣を離しなさい……!」
 半ば人の声というよりは機械声のような音を喉から絞り出す坂城が、アルテミスの大剣の一閃を受け止めながら、数本を殺到させてその剣に絡みつき動きを封じる。
 得物を拘束され、絡みつく機械触手を払おうと大剣の柄を握ったまま振り回そうとするアルテミス。
 手を離すことをしないアルテミスは、その手を封じられているのと同義だった。
 だから、しゅるりと足元から伸ばされた機械触手への反応が遅れてしまった。
「きゃ、きゃああっ!?」
 足元への違和感を感じた時には既に遅く、アルテミスの足元から機械触手が彼女の身体へ絡みつく。
「うっ……きゃああ!やめ、なさ……っ!」
 機械触手はその先端を器用に動かし、アルテミスの騎士鎧の留め金を外して脱がせ、その肢体を包む衣服を斬り裂き、白い柔肌を外気に晒していく。
「ギギ……カカカ…、ウマそうナおなごヨナ。こノまま、喰ろうテやろうカ」
「うぅん……っ、やめ、ぁっ……」
 舐めるような厭らしい視線を向ける坂城に、その豊満な肢体を強調させるようにアルテミスの身体に絡みつき締め付ける機械触手に、やがて煽情的な格好へと辱められれば、彼女はその美しい青い瞳を濡らして、そして抗う。
「くっ、この程度、騎士の誇りの前には……!」
「カカカ……若い精気……堪らン」
 整った女性らしい魅力的な肢体に、冷たい機械の触手が淫らに獲り付き絡みつきながら、アルテミスの身体を貪る様に動き出す。
 ニタリと笑いながら、じっとりと好色に顔を歪めて笑う坂城。
「……!――きゃああっ!」
「――?!ギギ、ガガガガアアア?!」
 絡みつく触手、そして坂城に向けられたいやらしい視線を感じるのと同時に発動させていた彼女のユーベルコード『騎士の苦難』。
 その効果の対象である、アルテミスにいやらしい視線を向けた上に、彼女を恥ずかしい目に遭わせた坂城は、彼女の羞恥の悲鳴でその全身を、その声の音波で内部から破壊される。
「はぁ、はぁ……ああ……またこのような目に……」
 殆ど全裸に近いような姿を、自身の腕や外された鎧で隠しながら、アルテミスは機械触手から大剣を取り戻したのだった。

 アルテミスのユーベルコードにより、息も絶え絶えと言った様子の好色爺――坂城を、その後方から眺めつつユーベルコード『傀儡符』を発動するのは可憐な巫女姿をした黒い妖狐、御狐・稲見之守(f00307)であった。
「……これが"コイカミサマ"とは……随分なスケベ爺であるの」
 稲見之守は袖で口元を隠しながら、ふぅ、と息を吐いて目を細める。
 ――これでは精気を喰っても美味そうではないのう。
 坂城の半人半機械的な姿を改めて眺めて、そう口の中で呟いてから、唇を開く。
「……じゃが、……彼奴もまた精気をため込んでおるようじゃ。なれば――」
 若い人間の精気を蒐集し、蓄え、喰らっていた邪神――オブリビオン、坂城・鋼三郎。
 袖で隠れた口元で、ぺろりと舌なめずりを一つ。
「――勅令陏身保命、急々如律令」
 稲見之守が『傀儡符』を施したのは先ほどまで猟兵たちを苦しめ辱めたパープルテンタクルズ。
 稲見之守を含めた猟兵たちに打倒された紫色の触手塊は、彼女によって動く屍、操り人形――まさに稲見之守の傀儡となる。
「まぁ、イキが良い時よりは鮮度は堕ちるがの」
 うねうねと触手を蠢かせる様は、生前と変わらぬ悍ましさ。
 そんな傀儡の触手を、坂城へと嗾けていく。
「……?!なんダ、眷属ドモ?!やめロ、儂を誰ダと……!」
 自身の眷属として扱っていた紫色の触手の群れに絡みつかれて、機械触手で振り払う坂城。
 だが、稲見之守が傀儡とした触手が、払われても払われても坂城に殺到し、やがてその全身を覆う様に飲み込む様に群がっていった。
(爺と触手の戯れなんて、悪趣味ではあるがのう……)
 とはいえ、と稲見之守は傀儡符を口元に近づけると、符を通して傀儡から坂城の溜め込んだ精気を、生命力を吸収する要領で、啜る様に吸い取ってゆく。
「ガアア……やめロ、やメロ……儂ノ、エネルギーガァァァ」
「そもそもお主のモノではなかろう」
 ピシャリ、と言い放ちながら、坂城が人そのものであるならば骨と皮だけになってしまうのかというほどに容赦なく、彼女は坂城のエネルギーを奪う。
「……ふふっ、のう、"コイカミサマ"よ。……こんな言葉を知っておるかの?」
 ――人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ。
「……なんてな。……もう、聞こえてないかのう」
 口元に翳した符が不意に朽ちる。
 同時に、傀儡とした触手は屍に還り、灰となって散っていく。
 その屍の触手たちに貪られるように呑まれていた坂城もまた、まさしく木乃伊のように枯れ果てた姿で徐々にその姿を現したと思えば、触手らと同様に灰となって消えていった。


 かくして、学生を惑わせた"コイカミサマ"は猟兵たちによって倒された。
 その事実を、おまじないを未だ信じる者も、おまじないを続ける者も、知ることはない。
 だが、もう"コイカミサマ"のおまじないがその効力を発揮することはないのだ。
 恋を叶える――その願いを叶える確実な手段はないだろう。
 だが、得体の知れない神様に頼るよりも、猟兵たちの言葉を思い出してほしい。
 ――一番効果のあるおまじないを教えてあげる、好きって気持ちはカミサマじゃなくて……彼に伝えるの。
 ――もし恋愛成就を願わば――“コイカミサマ”でなく“イナミノカミサマ"と唱えよ。さすれば恋愛は成就する。
 確実な方法はない、それはその筈、恋を叶える方法は、恋をする人間の数だけ存在するのだ。

 "コイカミサマ"のおまじないの噂も、やがて効力のないそれは実体のない只の噂と人の間で風化し忘れ去られるだろう。
 恋する人々への成就を心の内で応援しながら、猟兵たちはUDCアースから帰還するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月09日
宿敵 『坂城・鋼三郎』 を撃破!


挿絵イラスト