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限りある命、限りなき夢、解纜彩る耀き(作者 黒塚婁
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●猟兵のお仕事
「潮干狩りだ」
 阿夜訶志・サイカ(ひとでなし・f25924)が唐突に言う。
 唐突すぎて、誰も何も言わぬ――ただの沈黙が暫し、場を支配した。
「俺様は潮干狩りに行く。だが、その前に人助けをしてこい。ダーリン達がな」
 ――なにいってんだこいつ。
 まぁ、まぁ、話を聴いてみれば、以下のようになる。
 グリードオーシャンに存在する海賊達は、世界中に眠る呪いの秘宝「メガリス」を手に入れたならば、それを身につける事で、力か呪いを得る。
 成功したなら、ユーベルコードに覚醒し。
 失敗したなら、死んでコンキスタドールとなる。
 これはこの世界における一般的な儀式であり、コンキスタドール蔓延る海で生き残るためには必要な試練なのである。
 ――然し、その試練はつまり、失敗することがあるのだ。
「死んじまった部下を、自分達で殺して弔うのが『海賊の掟』――だが、ここ最近は、コンキスタドールは強大になってやがる。ま、海賊団の方が返り討ちにされちまうってわけだ」
 そこで、ダーリン達の出番だ、とサイカは言う。
「ぱっといって、サクっとやって、恩を売れ。以上だ」
 とても曖昧である。得も言われぬ眼差しを受け止めた彼は、仕方が無いというように深い溜息を零した。
「その海賊団は、驚く程美しい『真珠の浜』を縄張にしてやがる。その名前は比喩じゃなくてな。砕かれた宝石とか――大体は真珠だ――がばらまかれて、キラキラ輝いてる。死んだ部下を弔う時に、自分らの手持ちの宝石を放り出し、砕いて派手に送り出す」
 ほう、なんとも海賊らしい剛毅なエピソードではないか。
 しかしそんな浜辺で潮干狩りとは一体――。
「島には住民がいてな。そいつらに、葬送の後、潮干狩りを許すんだ――まあ、宝石を持って帰るだろ。そういう無礼講ってことだ。ま、ダーリン達も美味しい思いが出来るってワケだ」
 一番、タチが悪いのは彼の言い様である気がするが――彼岸花の輝きの向こう、ああ、そうだとサイカがひとつ付け足す。
「助けにいく海賊どもな。なかなかコセイテキだが、シッカリとやれよ?」





第3章 日常 『浜辺で潮干狩り!』

POW一箇所に絞って掘って掘って掘りまくる!
SPD迅速に、広範囲を掘っていく!
WIZ貝が多く取れそうな場所を調査し掘っていく!
👑5

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


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【プレイング受付】
8月5日(水)8:31~8日(土)中まで
三章からの参加も受け付けております。

潮干狩りといっても貝は出ませんが、真珠が拾えます。
別の宝石を探してみるもよし、砕けた宝石が混ざった砂を持ち帰るもよし。
はたまた宴席で食事をするもよし。
海賊サンが接待してくれるかもしれません……。

お声かけいただければ、サイカが顔を出す予定ですが、
内容によっては採用出来ない場合がございますのでご了承ください。
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●真珠の浜辺
 元々は真珠が打ち寄せてくる、不思議な浜辺であったらしい。
 穢れを知らぬ真っ白な浜辺が何処までも広がり、果てには紺碧の海が混ざる。きらきらと日射しを浴びて耀くのは、宝石が混ざっているからだという。
「勇士カトレアを忍び、このアメシストを贈る――」
 海賊団の船長ニンファーが朗々と語る。その掌には大振りのラッパ銃――けれど、それは宝石を撃ち出す銃である。猟兵にとっては珍しくも無い機構の銃だが、彼……彼女たちは、この日だけ使う秘宝の類らしい。
 高らかな砲撃の音がして、砕かれた紫色の破片が空に舞い、煌めいていく。
「もったいねぇ」
 厚顔にも宴席に混ざっているサイカが小さく零す。だが彼が顔色を変えるのは、次の瞬間である――海賊達が、船長の号令に従って、小さな宝石をそのまま浜辺にばらまいたのだ。
 色とりどりの宝石は、きめ細やかな白い浜辺に吸い込まれて、姿を隠した。
 ――まあ、その行方に目を凝らす姿は、厚顔に代わりは無い。
「よォ、ご苦労」
 漸く猟兵たちに気付いて、彼はしれっという。そして、自分が用意したわけでもない宴席へと自慢げに招く。
 海賊達が用意した一席には、酒、焼いた肉に、魚に、色とりどりのフルーツと、海賊らしいワイルドな料理が用意されていた。
 それよりも気になるのは浜辺であろう。白い浜辺には先程投げ込まれた宝石から、天然の真珠が混ざり合っているらしい。掌でゆっくりと掻き分ければ、出会えるかもしれぬ。
 砂を瓶に入れて持ち帰るのも島民には人気だとか。先程のように、上物の宝石を砕いて撒かれた砂は、適当に掬い上げても唯一の輝きを見せる。

「そういえばこの島の名前ってなんていうんだ」
 誰とも為しに問うてみれば、船長はウインク混じりに、かく告げた。
「乙女の涙島よ。ワタシ達が勝手にそう呼んでるのだけど。なんなら、新しい名前をつけてくれてもいいわよ?」
 何はともあれ、彼女は楽しそうに、少し哀しげに海を見つめる。
「英雄の皆々様と、臆病なロクでなしの乙女共! ――無礼講よ、好きに楽しんで頂戴!」