今年もやるよ! 夏だ海だ水鉄砲バトルⅡ!
●またこの季節がやって参りました
真夏の照りつける太陽。そして入り江状の白い砂浜。
「よっしゃ! 遊ぶよお前さんたち!」
そんな光景を視界に収めつつ、少し高くなっている崖の上から海へ全力ダイブする椎宮・司(裏長屋の剣小町・f05659)さん(34歳独身結婚経験無し)。年甲斐も無くはしゃいでいるけれども、その本性はお祭り大好き江戸っ子姐さんなのである。
そう、水着が開放的な季節がやって参りました。
●この島は既に猟兵によって解放されています
さてさて、この島、ギフ島について説明しよう。
かつてコンパスタソース、じゃなくてコンキスタドール(キノコ)に支配されていたのだが、猟兵の尽力により、その脅威が排除された。その後、色んな影響をうまいこと調整してきたことで、この島は海の幸と森の幸とキノコ(たまに副作用あり)に困らない、バカンスの島に生まれ変わったのである!
それに伴い、猟兵たちが島の手入れを行った。森の中にあった要塞跡地は壊され、いまやBBQすら可能な解放的な海の家となっている。
海で遊ぶも良し、森で遊ぶも良し。海の家や入り江でBBQも素敵だ。
だがあえて言おう。この島で今一番アツイのは水鉄砲バトルなのだと!
●汝、水鉄砲を駆るもの
「ってことで、説明するよ! しっかり聞いとくれ!」
海に飛び込んで濡れた髪もそのままに、得物を普段の野太刀からアサルトライフル型水鉄砲に換装(?)した司が楽しそうに話し出す。
「水鉄砲バトルってーと水鉄砲で撃ち合うだけ、と思うかもだが、これにも細かいルールがあるのサ」
①銃の種類やサイズは問わない。ただし、中身は水(真水か海水)でなければならない。
②水着を着ていない者を撃ってはならない。
③水鉄砲バトルは結果が全てであるが、卑劣な真似をしてはいけない。
バトルの作戦上、卑怯な手やずるい罠を使うことはあってもいい。ただ、それは勝ちたいという想いの延長上にあるものだ。
「単に相手を甚振ったり、貶めたりする行為は恥ずべき行為なのサ」
とはいえ、勝負事なので。熱くなってトラブルもあるかもしれないが、その時はその場限りのノーサイドとして欲しい。
転んだとか怪我したとかの不慮の事故はあっても、楽しく遊ぶ。そしてあらゆる揉め事も通り雨のようにさらりと終わらせる。それがこの島のゴールデンルールなのである。
●魁! 水鉄砲バトル!
「水鉄砲バトルは基本、顔見知り同士でやっておくれ」
不意打ち楽しそー、とか思うかもしれないけれど、揉め事や事故の元になるので。厳禁。
グループ含めた同行者の中でバトってほしい。グループ対グループなどは事前に調整が望ましい。あと、グループ内であればローカルルールの設定もオッケーだ。
バトル時には的として紙風船(耐水仕様だが、強烈かあるいは何度かの水圧がかかると割れる)の提供も行われいるので活用して欲しい。なお、どこにでもくっつく仕様。
「で、一応、水鉄砲バトルのエリアが入り江の中で分けられてる」
バトルを全力で楽しみたい【ガチ】派用と、皆でとわいわい楽しみたい【エンジョイ】派用。ガチとエンジョイが混ざると大変な化学反応が起こるのでこれもまた混ぜるな危険である。
「最初にどっちの方向へ行くか、決めておくといいさね」
不幸な事故はない方がいいに決まってるからね。
●キノコは絶滅しませんでした
さて。
水鉄砲バトルが熱いのは事実だが、別に水鉄砲しなくてもこの島は堪能出来る。
例えば狩り、釣り、キノコ狩り。あるいはそれらを使ったBBQとか。海にそびえ立つ断崖絶壁クライミングとか。
「他人様に迷惑かけなきゃ何しても構わないサ。海の家に準備はひと通りある」
BBQの道具や具材から、狩り用の弓、クライミング用のハーケンとか。ビーチパラソルやチェアとかテーブルとかも。何でも揃えてあるらしい。
「拘りの何かがあるなら、物でも生き物でも持ち込んでおくれ。ああ、害獣とか放っちゃダメだよ? 持ってきたものは持ち帰ること」
●魅惑の島模様
念のため、島の構造や状況をお伝えしよう。
この島は断崖絶壁に囲まれた自然の要塞ともいえる構造をしている。海から乗り込むには、入り江から入るしかなく、入り江以外は森に覆われている。その森の中にこの島で唯一の建造物である要塞があった。
「が。要塞は壊されたし、森も少し拓いて、入り江から海の家は道ができてる」
その入り江は浅瀬(しかし隠れる程度の深さはある)の湾になっている。障害物は砂浜含めて一切何もない環境。
また入り江は壁というか岩場に囲まれている。岩場の高さは入り江から離れるにつれ、高くなっていく。飛び込み台のように使える崖のような場所もあるし、釣りを楽しめる岩場のような場所もある。日光浴とか楽しむならこの岩場寄りの砂浜がいいと思われる(中央の砂浜は戦場と化すので)
入り江から海まで出れば、平和な環境で泳ぐことも出来る。もちろん小舟を出して海の上で揺られることも。
コンキスタドールがいなくなった関係か、この島の生態系も普通に戻った。森はもちろん、海の中にも。あと先住民的なワニが生息している。
「ワニはなんかあたいたちを見ると逃げてくんだよ。何でだろうね?」
●楽しく弾けろ!
「ま、何はともあれ、皆が楽しめることが大事サ。それは忘れないようにしておくれ」
そうは言いながら司さん。アサルトライフルを肩に担いで、遊ぶ気満々である。
「それじゃあ、張り切って遊びにいこうか!」
そう言って、司が真っ先に駆け出すのでありました。
続け、猟兵たち!
るちる
こんにちはとかこんばんは、るちるです。
今年もこの季節がやって参りました! 海だー! 遊ぶぞー!
水着JCがある人もない人も思いっきり遊びましょう!
『このシナリオは既に猟兵達によってオブリビオンから解放された島となります』
『このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります』
それではシナリオの補足です。
まずどなたかと一緒に参加される方は、お相手やグループがプレで分かるようにしておいてください。
次に水着の指定がある時は記述をお願いします。イラストがある人は『イラスト参照』でOK。無い方はプレにて。プレの中に限って言えば商品名とか直でもいいです(リプレイ時に問題ない形で書きますのでご安心を)
公序良俗を守りつつ、他の人に迷惑をかけず、楽しく遊びましょう。何事も相手(もしくは団体内)で合意や了承があるかどうかが採用可否を決める最後のポイントになります。
ローカルルールは自由に決めてください。ユーベルコードの使用可否や技能の採用基準など。
水鉄砲による狙撃戦を想定していますが、接近戦でも可。勝敗を分ける基準があればそれに合わせて書きますので。
後、【ガチ】【エンジョイ】の記述を忘れずに。同行グループ内でお一人、記述あればオーケーです。
島の生態系は統一性無くても全然良いです。これ食いたい! って思ったらたぶんいます。なお、キノコはそこら中に生えています。食えます。たまに変な副作用がありますが、命に別状はありません。
執筆開始は22日(水)の夜からになると思います。締め切りは設けませんが、1章限りかつ章クリアに必要な青丸の数が少ないので、水曜日の内にプレ送信が安全です。また参加者数で場合によっては再送をお願いするかもしれません。ご了承いただけたら幸いです。
それでは皆さんの参加をお待ちしていまーす。
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
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POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りを楽しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
👑5
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●今日は夏日和
そんなわけで鉄甲船から小舟に乗り継いで、ギフ島の入り江に到着した猟兵たち。
入り江でまったり日光浴してた野生のワニがそそくさと逃げていく。
島民の姿もなく、まさに貸し切り状態!
さて、何して遊ぶ?
※シナリオ補足その2です。
水鉄砲バトルにおいては、ソロ参加の方に限り、他のソロ参加の方とバトルさせます。居なかったら司がお相手します。
おひとりでも気軽にどうぞ。
また、何かご入用の際は司にお申し出ください。欠員の補充から給仕の真似事まで、お呼びいただいたら参上致します。
文月・統哉
【文月探偵倶楽部】でエンジョイ♪
出来ればアルと司とワニも一緒に!
※今年の水着イラスト参照
夏だ、海だ、海賊だー!
という事で野郎共、準備はいいか?
海賊ごっこをしながらBBQ…ときどき水鉄砲
宝箱型のクーラーBOXの中にはお肉や野菜、果物に飲物も
お魚にキノコも焼くよ
にゃふふ、おいしくなぁれ♪
その辺のワニと『動物と話す』で会話し意気投合
そうか、お前達も色々苦労してんだな
肉食うか?焼くより生がいい?しょうがないなぁ
にゃふふ、とっておきはこの金の宝箱(の中の超美味しい高級肉)
こっそり焼いて味見を…はっ、敵襲が!?
にゃふー!お宝(お肉)は死守するぞ!
※お宝の行方はお任せします
※アドリブ・カオス・乱入も大歓迎!
文月・ネコ吉
【文月探偵倶楽部】
可能ならアルや司も共に
水着は青いサーフパンツ
頭にバンダナ巻き海賊風に
偶には付き合ってやるのも悪くない
「へいへーい」
統哉に返事を返しつつ実際BBQの準備は万端だ
肉に魚に貝に野菜
茸に人参…(苦手な人参はそっと避ける
うむ、食材は豊富だな
ワニに囲まれてる気がするが、まあ良しとしとこうか(目逸らし
とりあえず司も食っとくか?
(テキパキと皿に盛り
デザートのプリンもここに……ア、ル?
(消えてるプリンを前に、アルを振り返り
犯人お前だろ!!
(水鉄砲手に追いかけ開始
(※実際食べたかどうかはお任せで
むむむ、焼肉定食……もとい弱肉強食は海賊の掟
ならばその挑戦受けて立とう
お宝は俺が貰う!
※アドリブ大歓迎
●文月探偵倶楽部の探偵どこいった海の事件
探偵に休みは無いのである! いや、嘘ゴメン。今日はバカンスである。
というわけで。
「夏だ、海だ、海賊だー!」
海賊船船長の文月・統哉(着ぐるみ探偵・f08510)が鞭持つ手を振り上げて叫ぶ。
「という事で野郎共、準備はいいか?」
「へいへーい」
「あいよー」
くるり振り向いた統哉の視線の先には、文月・ネコ吉(ある雨の日の黒猫探偵・f04756)と司(海賊船にスカウトされました)。
「あれ? アルは?」
統哉が首を傾げる。
「グリモアベースまではいた気がするんだが」
盟友たる猫の姿が見えないことに、きょろきょろと辺りを見渡すネコ吉。
「おお。そういやあ手紙預かってるんだった」
ぽむっと手を叩いて思い出す司。胸の谷間(!)から取り出した手紙をネコ吉に手渡す。ネコ吉の猫の手がかさりと器用に手紙を開く。
『ネコ吉の秘蔵プリンを食べ過ぎてお腹が痛いのでお留守番しています。
海、楽しんできてね。 かしこ』
「あ、アルぅぅぅぅぅぅぅぅ!???」
崩れ落ちながら絶叫するネコ吉。なお、猫の心配をしているわけでは無く。最近発生していた連続プリン消失事件、おかしいなーって思っていたところへ唐突な犯人の自白に絶叫しただけである。帰ったら荒ぶるケットシーのポーズで倒されるに違いない。
そんなわけで嘆き悲しむネコ吉。船員にそっと近づく船長の統哉。
「ネコ吉。食おう?」
肩をぽむっと叩く統哉でした。まあ準備するのはネコ吉なんだけどな!
●恒例の
そんなわけでネコ吉が準備をしている間に水着紹介!
今年の統哉君は海賊船の船長である。船の名前はきっと目付きの悪い白猫号とかそんな感じ。具体的にはロングパンツに船長服を羽織った、片目眼帯のイケメン。携えるのは鞭とカトラス。随所にある赤いスカーフとかはクロネコ着ぐるみの名残に違いない!
そしてネコ吉は青いサーフパンツ。統哉に合わせて、頭にバンダナ巻海賊風である。
「偶には付き合ってやるのも悪くない」
ってツンデレ全開ですよ奥さん!
「誰だい奥さんって」
赤いビキニの司さんは省略で。
●そんなこんなでBBQだ!
具体的には、統哉と司が水鉄砲で戦って(遊んで)いる間にネコ吉がばっちり準備したBBQである。
統哉持込みの宝箱型クーラーBOXをがちゃっと開けて中を確認するネコ吉。
「肉に魚に貝に野菜、。茸に人参……ニンジン」
苦手な人参はそっと横に避けるネコ吉君。
「うむ、食材は豊富だな」
見なかったことにしたらしい。
「ネコ吉、魚獲ってきた!」
「お。良い頃合いだねえ」
戻ってきた統哉がお魚(でかい)を抱えている。司はついてくるだけである。16歳ズに料理全般任せるアラサーの図。
「よーし、食べるぞー!」
船長の号令でBBQも開始なのである。
お肉に野菜に。
「お魚にキノコも焼くよー」
さっきとってきたお魚にキノコも投入して、BBQの網の上は世界中の幸が並んでいるかのごとくである。それらをもっしゃもっしゃ食べる食べ盛りたち。
「果物に飲み物もあるよー」
「お、酒あるかい?」
「あるわけないだろ」
「にゃははは」
さすがのツッコミ、ネコ吉さん遠慮が無い! 微苦笑する統哉も大人の対応である。
まだまだたくさん食材がありまして。
「にゃふふ、おいしくなぁれ♪」
なんか不思議なクロネコダンスをしながら焼いていく統哉。そしたら、その踊りに誘われたのか、あるいは匂いに釣られて来たのか。
森からたくさん野生のワニが出てきた。
「なあ、ワニに囲まれている気がするが」
「そりゃお前さんが美味しそうなんじゃ?」
司にそう言われてそっと視線を逸らすネコ吉。
「まあ良しとしとこうか。とりあえず司も食っとくか?」
「お、手際がいいねえ」
気にしないことにした。たぶん襲ってこないきっとおそらく。
そんなわけで皿にテキパキっと焼き上がった肉やら野菜やらを盛り付けていくネコ吉。それを食べる司。本当にこの34歳何もしてないな!
「デザートのプリンもここに……ア、ル?」
宝箱BOXの片隅に手を突っ込んで、そして驚愕するネコ吉。ない、無い、ナイ。
なんと、デザートのプリンも妖怪プリンおいてけ猫の犠牲になっていたのだ! これはひどい。愕然とするネコ吉。
「……まあなんていうか、その、頑張れ」
あの猫そんだけ食えばお腹も痛くなるさね、と思いつつ、ネコ吉の肩をぽむっと叩く司。やっぱり荒ぶるケットシーのポーズ(以下略)
そんな中、統哉がワニに近づいていく。近付いてくる猟兵にじりじりと後退していくワニたち。よっぽどトラウマがあるのか……! いやアレは、なぁ……。
そんな怯えるワニたちに統哉は海賊船長らしく、優しく動物会話だ!
「そうか、お前達も色々苦労してんだな」
いろんな事情を聞いて涙する統哉。なんやかやで意気投合である。
「肉食うか? 焼くより生がいい? しょうがないなぁ。ネコ吉はダメだぞ?」
えー、って顔をするワニたちでした。
ワニの家来が増えて、意気揚々と帰ってくる船長。早速ワニたちに囲まれるネコ吉とそれを見てからかっている司。
そんな皆をよそに、統哉はこっそりBBQセットの側へ行く。
「にゃふふ、とっておきはこの金の宝箱」
そう、実は宝物を隠していたのだこの船長! 中は超美味しい高級肉である。これをネコ吉の目を盗みながらこっそりと焼いて。
もうすぐ頃合い。
「にゃふ、味見を……はっ、敵襲が!?」
「焼肉定食……もとい弱肉強食は海賊の掟」
背後を振り向く統哉。ネコ吉にバレタ。
「ならばその挑戦受けて立とう。お宝は俺が貰う!」
「にゃふー! お宝(お肉)は死守するぞ!」
唐突に始まる水鉄砲バトル! バトルフィールドはワニが取り囲んでいるぞ! 繰り広げられる激戦! やっぱり食べ物に勝る宝物は無いのか!
どちらも海に入っていないのにびしょびしょになるくらい撃ち合う!
そして。
「お、こりゃ美味い。お前さんも食うかい?」
「「司ー!? やめろー!?」」
これ以上は焼き過ぎよなーと横からちゃっかりかっさらった司。さらに司についてきた子ワニにあげようとしていたので、統哉とネコ吉が全力で止めたのでした。
結局、司を縛り上げて隔離し、統哉とネコ吉で仲良く分けました、まる。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ビリー・ライジング
ミリィ(f05963)と共に行動。
イラスト参照 【エンジョイ】
勝負は『早撃ち五番勝負』。
ルール:
・お互いの胸元に紙風船をつける。
・お互い背中合わせになった後、3歩目で振り向き、撃ちあう。
・紙風船が割れたら、相手の勝利。3本先取制。
・UCはNG。
「妹だからって、手加減はしないぜ。ミリィ?」
3歩目のタイミングで振り向かず、【先制攻撃】のノールック射撃。
外したら、その後は【スナイパー】でミリィの紙風船を狙う。
途中【挑発】や【2回攻撃】の連射、【フェイント】も織り交ぜよう。
勝負の勝敗に関してはMSにお任せ。
ミリィ・ライジング
ビリー(f05930)と共に行動。
イラスト参照 【エンジョイ】
勝負は『早撃ち五番勝負』。
ルール:
・お互いの胸元に紙風船をつける。
・お互い背中合わせになった後、3歩目で振り向き、撃ちあい。
・紙風船が割れたら、相手の勝利。3本先取制。
・UCはNG。
「スピードなら負けないよ。お兄ちゃん」
3歩目のタイミングで振り向いて、ビリーの胸元の紙風船を狙い撃つ。
射撃は【残像】で回避した後に【カウンター】で反撃。
【聞き耳】や【戦闘知識】も活かして、ビリーの射撃を回避していく。
勝負の勝敗に関してはMSにお任せ。
●黄金と白銀による早撃ち五番勝負!
「妹だからって、手加減はしないぜ。ミリィ?」
「スピードなら負けないよ。お兄ちゃん」
白い砂浜のど真ん中。背中合わせで立つ兄妹。ビリー・ライジング(輝く黄金・f05930)とミリィ・ライジング(煌めく白銀・f05963)である。
水鉄砲バトルと聞いて、二人が思いついたのがこの『早撃ち五番勝負』なのだ!
黒地に金のモチーフをあしらった海パン姿のビリーの手にも、白を基調としたモノトーンのワンピ水着を着たミリィの手にも、握られているのは水鉄砲のみ。
ルールは簡単。
お互い胸元に紙風船をつける。
お互い背中合わせになった後、3歩目で振り向き、撃ちあう。
紙風船が割れたら、相手の勝利。3本先取制。
UCはNG。
そう、これは西武のガンマンよろしく正々堂々の勝負!
「ルールはこれでいいな?」
「ええ。誤魔化さないでね、お兄ちゃん」
そして勝負が始まった!
●勝敗の行方
初戦はスピードでミリィが勝利。
次戦はその誤差を修正したビリーが勝って。
三戦四戦と勝負は一進一退。2勝2敗の状態で、最後の5戦目に持ち込まれる。
「これで決めるぞ」
「ええ、覚悟してね」
背中合わせの状態で言葉を交わし。合図とともに、1歩、2歩と歩みを進めるビリーとミリィ。
そして……3歩!
ミリィが今日の最高速で振り向きざま、ビリーの胸元を狙って撃つ。
「っ!?」
しかしミリィの視界に入ってきたのはビリーの背中。
そう、ビリーは振り向かずにノールックの先制射撃をしたのだ! だが、見てないがゆえに狙いが甘い。
ミリィの射撃がビリーの背中に当たり(狙いから外れ)、ビリーの射撃は撃つために突き出していたミリィの腕に阻まれる。
「……ちっ」
ビリーが振り向き様、舌打ちする。
お互いの決め手が外れて勝負を決め損ねた。一転して早撃ちから水鉄砲の撃ち合いに発展する5戦目!
「今度こそもらう!」
ビリーはその場から水鉄砲を構えて狙撃。
「当たらないから!」
それをミリィは残像を残しながらスピードでかわす。それを想定していたビリーはそのまま水鉄砲を連射に移行。さらにそれをダッシュで回避するミリィ。
「スピードがあるからって逃げてばかりじゃ勝てないぜ!」
「当たらなければ勝てないわよ、お兄ちゃん!」
挑発すらも上手くかわしてミリィがビリーを翻弄する。
対してビリーは替えの水鉄砲も使って二丁の手数でミリィを狙う。フェイントも織り交ぜた射撃を放つ。
劣勢を感じたミリィが状況をひっくり返すべく突撃。速度を乗せた不意打ちに。
「甘い!」
咄嗟の一撃を発射するビリー。
「そっちこそ!」
それを読んでいたミリィはヘッドスライディングの要領で飛び込みながら、下からカウンター狙撃!
ぱん、と音を立てて割れたのはミリィの紙風船。
「ふぅ、俺の勝利だ」
「むぅ……」
勝利を誇るビリーに、砂浜に座り込んだミリィはふくれっ面を返すのでした。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
響・夜姫
・アドリブ歓迎
「ぺんぎんさん、めんち。ぺっとすとりーむあたっくー」
わには腕に赤いハンカチを巻いておく。
「このワニは元野生の賢いわに。ペットだから」
名前はまだ無い。
「普段から二挺拳銃を使う私に。隙は無かった」
二挺水鉄砲でソロ参加。
紙風船は頭の上へセット。
ガチなら純戦闘モード(強)
エンジョイなら食べ歩き感覚のお気楽モード(弱)。
わにと共に戦場を駆け抜け、だいたい先に戦死してわにの背に乗せて運ばれていく。
何故か高確率で、戦死後にもう一回撃たれる。解せぬー。
この後キノコステーキパーティーした。
・ぺんぎんは水鉄砲バトルでガチに参戦。つよい。
・めんちは浜辺でバーベキュー兼、水鉄砲バトル参加者への補給係。
●その食いしん坊は再びギフ島に降り立った
それは悲劇の再演だった……島に住む野生のワニたちの。
そう、彼女は再び舞い降りたのだ。この島で魚を食い、キノコを食い、ワニを食べ尽くした響・夜姫(真夏の星の夢・f11389)が!
「ん~……」
そんなわけで夜姫がギフ島に降り立った瞬間、野生のワニたちの熱烈な歓迎を受けた。具体的には取り囲まれた。ワニ、めっちゃぷるぷる震えてますけども。
そこで、夜姫こと青と赤が眩しい競泳水着にシースルーなパーカーを羽織った、南国を遊びつくす勢いの銀髪ツインテール&ワニ(?)持ち美少女は健康的な背中を見せつけながら告げたのである。
「ぺんぎんさん、めんち。ぺっとすとりーむあたっくー」
【動物大行進】、大・炸・裂! 世は無情である。突撃していくぺんぎんさん(妙に人間くさい宇宙ペンギン)、めんちさん(妙に人間くさいどらごん)に続いてわに。
「このワニは元野生の賢いわに。ペットだから」
名前はまだ無い。でも夜姫所有なので、その印である腕に赤いハンカチを巻かれるわに。
そんなわけでぺんぎんさんが突撃して、その後をめんちさんが飛び。最後をワニがのしのし歩いて行ったその後に、野生のワニが生きる術(?)は無く。
やっぱりワニたちは夜姫に勝てないのでした。
入り江のワニたちを一掃っていうか、森に返した夜姫。
「お、おひとりさんかい?」
アサルトライフル(水鉄砲)を構えた司が姿を現わす。
「普段から二挺拳銃を使う私に。隙は無かった」
対して、夜姫は二挺水鉄砲を構える。
両者、紙風船は頭の上へセット。
「それじゃ一戦いこうか!」
エンジョイモードで司が駆ける。
「望むところ……!」
対して夜姫は食べ歩き感覚のお気楽モードだ!
わにと共に突撃する夜姫! 具体的にはわにの速度が夜姫についていけず、夜姫が突出する形になる。
「そりゃ」
ぱしゃっ、ぱん。
ひとりで前に出てくるから!
「やーらーれーたー」
どさっと倒れる夜姫。わにが夜姫を背に乗せて撤退していく。
「…………とうっ」
何かに突き動かされて、撤退中のわにを狙撃する司。もちろん背にいる夜姫も被害を食らう。
「解せぬー」
何故か戦死後も撃たれたことに不満を漏らしつつ、夜姫は戦場からBBQへ運ばれていったのだ。
浜辺(というか岩山寄り)ではめんちさんが勝手知ったるなんとか的な感じでBBQをばっちり準備していた。最早、夜姫の指示がいらないという展開。
「キノコ、あった?」
ぺんぎんさんに問うと、めっちゃ抱えて持ってきた。
「よし」
この後、めちゃくちゃキノコステーキパーティーしました。
とっても美味しかったので、通りかかった猟兵たちにも配っていたそうです。
大成功
🔵🔵🔵
菫宮・理緒
【恋華荘】
水着は琥珀色のチューブトップでいくね!
「うふふふふふふ……負けないよー♪」
わたしは水風船を弾に使った、
水鉄砲……ううん、水グレネードランチャーで参加するね。
連射力には欠けるけど、攻撃力はすごいんだから。
って、紙風船を割ればいいんだっけ?
それだって、水風船の爆発力でいっきにいっちゃうよ!
手榴弾を撃ち出すグレネードランチャーのごとく、
水風船を撃ち出しつつ、突撃!
って、わわわっ!?
アイさん、なにその連射力!
アシュリンさんは、狙いが正確すぎる!
2人とも、ほんとに水鉄砲!?
なんとか逃げていたら、
たまたま撃ち出した弾が、ヒットはしたけど、
わたしも割られて相打ちに……んー、引き分けか-!
アイ・リスパー
【恋華荘】
【ガチ】
水着は2020のイラスト
「理緒さん、アシュリンさん、バトルロイヤル形式、なんでもありルールの水鉄砲勝負、開始ですっ!」
【クラインの壺】で電脳空間にアクセス。
格納されていた高機動型パワードスーツ(イラスト参照)を装着し戦闘態勢を整えます。
「何でもありルールですから容赦はしませんよっ!」
レーザーガトリング(を改造した水鉄砲)を装着して乱射。
さらにロケットランチャー(を改造した水ロケット)も発射です!
「来なさい、オベイロン!」
最終兵器はオベイロンの主砲から放つ高圧の流水です!
「どうですか、これなら近づくこともできないでしょう!
……あっ!?」
水辺で転び、紙風船が割れて負けるのでした。
織笠・アシュリン
【恋華荘】
水着は2020のイラスト
「なんでもあり……!よーし、それじゃ全力で行くよ!」
銃はスナイパーライフル型水鉄砲!
遠距離での水の拡散率が低い優れものだよ!
まず、事前に周囲の【動物と話す】ことで【情報収集】、戦闘区域の地形を把握!
狙撃ポイントをいくつか作って、移動しつつ狙撃する【スナイパー】戦法を取るよ!
「スー、偵察お願い!……ふっふっふ、アルテミスにも理緒にも負けないからね!」
理緒やアルテミスの移動に合わせ最適なポイントに陣取り、狙撃!
「呼吸を合わせて……撃ち抜けっ!」
一撃撃ったら移動、相手の攻撃は回避を徹底!
いよいよダメなら指定UCで空中戦!
「あつっ!ローブあつっ!」
●恋華荘の水鉄砲バトル
【恋華荘】の3人がギフ島の白い砂浜に降り立つ。この砂浜がこの後、水鉄砲バトルの舞台となるのである。
「よーし、それじゃ全力で行くよ!」
そういって海の家へ駆け出す織笠・アシュリン(魔女系ネットラジオパーソナリティ・f14609)はとってもスポーティ、スポブラにホットパンツな水着姿。
「うふふふふふふ……負けないよー♪」
応じて走り出す菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は琥珀色のチューブトップの水着で。
「ま、まってくださーい!」
一番荷物が少ないのだが、一番出遅れたアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)が二人を一生懸命追いかけるのであった。
●オペレーション・スタート!
さて、不要な荷物を海の家に預け。
そして海の家を出たところから戦いは始まったのだ。各自、散開する3人。
開始の号砲まではまだ時間がある。
その間にアシュリンは下準備を整える。まず森に入り、動物に話しかけ、情報を得ることで周辺の地域を把握する。加えて陣地(狙撃ポイント)の作成が必要だ。
動物たちを介して得た情報によると、砂浜に出れば障害物は一切ない。つまり狙撃ポイントを作るなら、森の中か岩山。しかも複数が望ましい。
「スー、偵察お願い! ……ふっふっふ、アイにも理緒にも負けないからね!」
森から岩山に移動しながら、スナイパーライフル型水鉄砲(遠距離でも水の拡散率が低い優れもの)を手に、アシュリンは静かに闘志を燃やす。
そして。号砲が鳴る。
「理緒さん、アシュリンさん、バトルロイヤル形式、なんでもありルールの水鉄砲勝負、開始ですっ!」
拡声器を介してアイが叫ぶ。そんなことしたら場所がバレるだろう、って思った方、それは甘い。何故ならアイは砂浜のど真ん中にいたからだ!
『電脳空間アクセスゲート開放します』
機械音声とともに【クラインの壺】発動! 電脳空間にアクセスして、まずは格納されていた高機動型パワードスーツ(水着仕様)を装着する!
その姿はパワードスーツと人体の美しい融合。赤の装甲が彼女の四肢と慎まし……こほん、控えめな胸部を包み込む。あとおへそが見えすぎですえっち。
それはさておき、見た目だけのパワードスーツでは無い!
「何でもありルールですから容赦はしませんよっ!」
電脳空間から召喚したレーザーガトリング(を改造した水鉄砲)を装着して乱射するアイ。その傍らでさらにロケットランチャー(を改造した水ロケット)を発射する!
大変なのは同じく砂浜にいた理緒である。
「うえぇぇっぇぇえええ!?!?」
何せ理緒はほぼ生身である。武器は水風船を弾に使った水鉄砲、もとい、水グレネードランチャー。
(連射力には欠けるけど、攻撃力はすごいんだから!)
と持ち込んだそれで。放った水風船の爆発力で一気にアイとアシュリンの紙風船を割ってしまう予定だったのだ。
そう、手榴弾を打ち出すグレネードランチャーのごとく! 水風船を撃ち出しながら突撃!
……したら、この有様である。何でもアリとはいえ、人力と機械力の差は歴然としている。水グレネードランチャーの爆発力もアイのオールウェポンウォーターアタックの弾幕にあえなく撃墜されていく。
「アイさん、なにその連射力!」
その様子を見て、叫びながら戦略的撤退を行う理緒でした。
両者のバトルを確認しながらアシュリンは狙撃ポイントに到着。
「呼吸を合わせて……撃ち抜けっ!」
しゅぱんっ、と風を切る音。アシュリンのスナイパーライフルから放たれた一撃である。
「って、わわわっ!?」
理緒からすると撤退方面。その真正面からアシュリンの攻撃が飛んできて、理緒の耳の横を紙一重でかすめていく。
「アシュリンさんは、狙いが正確すぎる!」
この方向はマズイ。再び方向反転する理緒。
「2人とも、ほんとに水鉄砲!?」
出力というかガチ度が違い過ぎる。これはひどい。
しかし、まだ勝負は決まっていない。どうにかアイとアシュリンをぶつければ理緒にも勝機がある。
そんな時アイが声高々に叫んだ!
「来なさい、オベイロン!」
アイが呼び出すのは最終兵器。戦車の『オベイロン』。
「うそーー?!」
アイとアシュリンをぶつけるどころか、アイから全力で駆逐されかねない展開である。
「これで、決めますっ!」
アイの号令と共に、オベイロンが主砲から高圧の流水を放つ! それは理緒の目の前で、理緒に至るまでの砂浜の砂を抉り取っていく!
「わーーーっ!?」
全力横っ飛びで回避する理緒。そのまま前方回転して着地(10点)、ダッシュで距離を取る。
「このー!」
反撃の水グレネードランチャーをでたらめに撃ちまくる。とにかく引き剥がさないと、距離を取って態勢を立て直さないと、死ぬ。水鉄砲バトル的にじゃなくて、水圧で。
「わっ?!」
突然の悲鳴はアシュリンから。
オベイロンの主砲と理緒の水グレネードランチャーと。理緒をを追撃しようと移動していたアシュリンの進路を塞ぐのはその2つの水である。アシュリンを狙ったものではないとはいえ、直撃すれば即死(ゲーム的に)は免れない。
狙撃ポイントへ上手く移動できず、躊躇っているアシュリンを捕捉したアイはブースト噴射でホバー移動。アシュリンと理緒を一直線の射程内に捉える位置でもう一度オールウェポンウォーターアタッくの態勢を取るアイ!
「どうですか、これなら近づくこともできないでしょう!」
声とともに再度発射! 今度はオベイロンの主砲も一緒に、である。
「ふふふ、これが……あっ!?」
「転んだー!?」
オールウェポンを展開していたせいか、バランスが悪かったらしい。頭から突っ込む態勢で転んだアイにツッコむ理緒。その拍子にアイの紙風船が割れる。
こうしてアイは戦線離脱したのである!
勝負は理緒vsアシュリンの構図に。
「よーし、決めちゃうよ!」
アシュリンが【月光翔ける魔女の装】を発動。月の魔力を宿す魔女っ子モードに変身し、魔女の箒で空中へ飛び上がる。
「ええーいっ!」
それを追撃しようと水グレネードランチャーを発射する理緒。しかし、中途半端で届かない。
「出力ー!!」
慌ててカスタマイズする理緒。
対してアシュリンは上空から理緒を……。
「あつっ! ローブあっつ!」
魔女っ娘のローブを脱ぎ去るアシュリン。太陽までの距離が近づいた分、暑くなったのだろうか? ともかく動きが止まったアシュリン。
「ちゃーんす!!」
カスタマイズを終えた理緒が、下から水グレネードランチャーを銃身が焼け付く勢いで連続発射する。今度は届く!
「しまった?! させるかー!」
水風船の直撃を受ける前にスナイパーライフルの引き金を引くアシュリン。水風船の弾幕の中を一条の水流が貫き。
ぱん、ぱんっ。
ほぼ同時にお互いの水風船を割る理緒とアシュリン。
「んー、引き分けかー!」
「むー」
悔しそうに呟く理緒と呻くアシュリン。
むしろ理緒はよく、ユーベルコードも使わずに引き分けに持ち込んだと思います。
「今日はこの辺にしておいてあげましょう!」
というアイの言葉で今日のバトルは終了。アイさんだけ紙風船が水で割れてないのですが、それはさておき。
この後、海の家で海の幸を堪能した3人でした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
水橋・佳奈
【メルヒェン】のメンバーでバトルロイヤル形式の対決
対決場所【エンジョイ】エリア
●ルール
・紙風船を体に取り付け、紙風船が水鉄砲で割られたら負け
・水鉄砲以外で割った場合は無効
・技能あり
・ユーベルコードなし
・相手を傷つけるようなことは禁止
●旅団の人の呼び方
年上・名前+お兄ちゃんorお姉ちゃん
それ以外・名前+さん
●水着
イラスト参照
●作戦
水鉄砲は動きやすさ重視のもの
紙風船は腰のあたり
相手を先に見つけて攻撃される前に攻撃しちゃえ作戦です
技能【動物と話す】を使って島の動物さんにお願いして近くにいる人を探してもらいます
見つけたら気が付かれないように近づいて攻撃です
もし攻撃前に気が付かれたら逃げて体勢を整えます
神楽木・由奈
【メルヒェン】のメンバーとして参加! アドリブ大歓迎!
◆紙風船を付ける箇所
胸元
◆作戦
紙風船は手足とかにつけると邪魔だよね……。頭は視界の邪魔になりそうだし……。とりあえず邪魔にならなさそうな胸元にでも付けておこ!
水着は2020年の水着コンテストで着ていた水着を着る! あれなら、動きやすいし!
戦闘関連の技はあんまり得意でないから……忍び足でこっそり移動して、相手の不意をうって水をかけていく! 水鉄砲は良く分からないから、なるべく水が大量に出るのを選ぶね! 紙風船に向けて水を大量に噴出だよ!
◆使用技能
忍び足
◆台詞
「わーい、あたしの勝ちだ~!」
「くーっ、悔しい! 負けちゃったな……」
キャロライン・ブラック
【メルヒェン】のメンバーで参加
水着はイラスト参照
水鉄砲と言うものは初めて手にいたしましたが
なるほど、簡単に水を撃ちだせるものなのですね
遊びとはいえ友人と戦う機会は貴重なもの
全力で楽しむといたしましょう
銃は小型のものを二丁
不慣れな武器ですから手数で勝負いたします
方針は砂浜など開けた場に陣取り【おびき寄せ】るように
紙風船は目立つよう頭の上に取り付けましょうか
折角の遊びですもの、撃ち合いになった方が楽しいでしょう?
ですが狙う際はお気を付け遊ばせ
わたくし【視力】は良い方ですの
開けた視界の中なら避けるのは容易くてよ
そして、動いたのなら補給も大切です
終わった後はバーベキューをご用意いたしましょう
クラリッサ・マールディン
【メルヒェン】の皆と参加
水着はイラスト参照
佳奈さん記載のルールに従う
水鉄砲バトル、自信はないけど…勝ち負けよりも楽しむこと、よね
紙風船の位置は腕
水鉄砲は射程の長いものを使うわ
私の本領を発揮できるのはやっぱり海
入り江に位置して隠れながら様子を窺うわ
的にされそうな時は浅瀬の中を素早く泳いで避けるわ※【水中機動】
それで皆の場所が割れたら、こちらから狙うことができる
でも、いつまでも海にいていいのかしら…せっかく猟兵になって外の世界に出られるようになったのに
そう思ったらつい、特攻してしまうかも
勝っても負けてもきっと楽しく笑えるわ
誰かとこんな風に遊ぶのって初めてだから
今日のこと、忘れられない思い出になるわ
神久・紅玉
【メルヒェン】のメンバーで参加なのですよ。
旅団の皆さんの呼び名は苗字+さん。例外としてキャロラインさんはローラさん、水橋さんは佳奈さんと呼んでいます。
紙風船は腰につけて見えやすいようにしておきましょう。
使う水鉄砲は両手で2刀流をしちゃいましょう、サバイバルバトルの作戦は……とにかく楽しく盛り上がるように立ち回ります!
持ち前の【コミュ力】を活かして、皆さんが楽しめるように頑張って盛り上げますよ、劣勢の人にはこっそり援護もして勝負を分からなくしましょうか。
負ける時も出来るだけ派手に、脱落した後は残った皆さんに声援を贈って頑張ってもらいましょう。
生き残った人にはめいっぱいの賛辞をあげるのです。
ソフィア・テレンティア
【メルヒェン】のメンバーでバトルロイヤル形式の対決
対決場所は【エンジョイ】エリア
水着はイラスト参照(最新)
【作戦】
ふふ、今年も戦いの時がやってまいりましたね。
実際の戦闘ではありませんが、胸躍るというもの。
ターゲットの紙風船を胸元につけ、さあ出陣です。
【聞き耳】で周囲の情報を拾いつつ、
両手にガトリング型の水鉄砲をもって周りの全てを【薙ぎ払い】ます。
追い詰められた人がいたら集中攻撃して数を減らしていきます。
隙を見せた者から落とされる。それが戦場の常なのです。
【その他】
終わった後には皆さん喉も乾いているでしょうし、飲み物を持って行きましょう。バトルロワイヤルが終わったらお配りします。
●賑やかなエンジョイ派たち
ギフ島に到着する小舟。その舟に乗っているのは【メルヒェン】の一行である。
舟の甲板から入り江に飛んで着地するのは、青い髪をたなびかせるソフィア・テレンティア(歌唱魔導蒸気機関搭載機・壱式・f02643)。ストライプ柄のビキニに白のスカートが眩しい。直射日光を浴びないように薄いブルーのパーカーを着て、頭にはいつものトレードマーク。
「ふふ、今年も戦いの時がやってまいりましたね」
ソフィアが振り返る。甲板の上には今年も水鉄砲バトルに参加しようと集まった【メルヒェン】のメンバーがいる。
(実際の戦闘ではありませんが、胸躍るというもの)
そんな想いを胸に抱き、砂浜を軽快な歩調で歩き出すソフィア。
続いて降りてきたのは神久・紅玉(つま先立ちの林檎・f03420)であった。
「今年もメルヒェンから参加なのですよ」
赤い髪が日光に映えて今年も元気いっぱい。水とも氷とも思える透き通るような青のビキニに、腰の折り重なったようなパレオが紅玉の歩調に合わせて風にたなびく。
とんとんとん、と渡しを降りてこちらも砂浜に着地。
その後ろから黒髪のツインテールを揺らして水橋・佳奈(アルダワ生まれの神様・f16743)が続いた。彼女の快活さを表わすようなピンクのワンピが白い砂浜によく映える。ツインテールとともに胸元の、腰の青いリボンが揺れている。
次に降りてきたのは神楽木・由奈(小さな願い・f24894)。白のビキニに、和柄なスカートで身を包み、桜色のストールが風にたなびいている。胸にも腰にも目を引く華のアクセサリーがシンプルなビキニをより際立させていて。
(水鉄砲バトル、自信はないけど……勝ち負けよりも楽しむこと、よね)
そう思いながら降りてきたのはクラリッサ・マールディン(深海の毒花・f26524)。こちらは白いビキニに青いリボンがよく似合う。海風にたなびくショールとリボンがさざ波を思わせるも、腰にとまっているのは碧(あお)の蝶。そのまま空まで舞いあがりそうな軽快さも感じる。
(勝っても負けてもきっと楽しく笑えるわ)
そんな予感を感じながら。
「遊びとはいえ、友人と戦う機会は貴重なもの」
最後に降りてきたのは何事も肯定的に考えるキャロライン・ブラック(色彩のコレクター・f01443)。その水着は身に纏うドレスのごとく。貴婦人のようで、オーロラのようでもあり、虹のようでもある。グラデーションを宿しながら数えきれない色彩を携えて、ややもすれば霧散してしまいそうな色彩の数々を、南国を感じさせる腰の花が落ち着いた雰囲気に纏めて。
色彩のコレクターは白いキャンパスのような砂浜を歩く。
「全力で楽しむといたしましょう」
キャロラインはそう言って微笑むのであった。
●ルール説明とか
まずは海の家に行って荷物をおろし、下準備する一同。
「なるほど、簡単に水を撃ちだせるものなのですね」
試しに水鉄砲を試射するキャロライン。手の内にある水鉄砲からぴゅーと水が出ている。なんでも水鉄砲というものを初めて手にしたらしい。そんなキャロラインにとってはちょっと興味深いのかも?
「ルール説明しますよー」
取りまとめ役の佳奈が【メルヒェン】のメンバーを集める。ここに【メルヒェン】水鉄砲バトルのルールが公開された。
①紙風船を体に取り付け、紙風船が水鉄砲で割られたら負け
②水鉄砲以外で割った場合は無効
③技能は使っても良い
④ユーベルコードは使用禁止
⑤相手を傷つけるようなことは禁止
「です。これでいいですか?」
佳奈の説明に皆が頷きを返す。
「それから対決場所は【エンジョイ】ですからね」
楽しむことを重視して欲しい、と佳奈が告げるのであった。
佳奈の説明を受けて、各々が紙風船の位置を公開していく。
まず佳奈は腰のあたりに。
「腰につけて見えやすいようにしておくのですよ」
とは紅玉である。
なら、と紙風船を手に取ったのはキャロライン。
「目立つよう頭の上に取り付けましょうか」
そう言って頭の上に紙風船を乗せるキャロライン。
「折角の遊びですもの、撃ち合いになった方が楽しいでしょう?」
そういってキャロラインは蠱惑的に微笑む。
クラリッサが決めた紙風船の位置は腕であった。
そして悩んでいるのが由奈である。
(紙風船は手足とかにつけると邪魔だよね……)
かといって頭の上は視界の邪魔になりそうだし。うーん、と悩んだ結果。
(とりあえず邪魔にならなさそうな胸元にでも付けておこ!)
と胸元に紙風船を設置。水着も動きやすさを重視してのチョイス。紙風船が胸元にあろうとそんなに動きを阻害することはないはずだ、と由奈はこくり自分で納得する。
「それでは」
とソフィアの紙風船の位置はこちらも胸元。
「さあ出陣です」
ソフィアが皆にそう告げて。
水鉄砲バトルロイヤル、スタートである!
●二挺拳銃vs二刀流!
砂浜に散開。号令を以て開始された【メルヒェン】のバトルロイヤル。
最初に激突したのはキャロラインと紅玉であった。奇しくも二人とも両手に銃を持ったスタイル。違うとすればその動き。
手に小型の銃を二丁携えながら。砂浜で踊るようにして敵をおびき寄せる作戦のキャロライン。先に述べた『撃ち合いになった方が楽しいでしょう?』という方針そのままに。自身を目立つ場所へと置いている。
「受けて立つのです!」
その意気や良しと突っ込んだのが紅玉であった。
「ローラさん、踊っていただけますか?」
射程ぎりぎりで一度立ち止まり、両手の銃を構えて紅玉が告げる。
「不慣れですから、スマートにはいきませんの。よろしくて?」
そう言いながら両手の銃を構えるキャロライン。不慣れな武器ゆえに手数で勝負とキャロラインが水鉄砲から水弾を放つ。
「はい!」
キャロラインからの声と水弾の返事、腰の紙風船を狙った攻撃をパレオを翻して受け止めて。紙風船を守り切ったなら今度は紅玉の番。まっすぐダッシュしては、ぱしゅぱしゅっと銃撃を行う。
「ふふ」
その銃撃をバックステップでかわしながらキャロラインは楽しそうに微笑むのであった。
●ライフルvsガトリング
入り江。海に足を浸しながらライフルを構えるクラリッサ。足から伝わってくる海の力に、やはり自分の本領が発揮できるのはこのフィールドなのだと改めて思う。距離を取って戦うために水鉄砲は射程の長いものをチョイス。
(これで近付いてくる前に)
狙い撃つ。果たして対戦相手が思う通りに動いてくれるかどうかはさておいて。
そんなクラリッサの姿を認めて接近してくる相対者。
「このような攻撃はいかがですか?」
丁寧な口調の割には、ガトリングタイプの水鉄砲で周囲をなぎ払いながら突っ込んでくるソフィア。
「くっ」
その圧力に怯みそうになるが、クラリッサもライフルで反撃。しかし、だだだだっと発射されるガトリングの弾幕にライフルの水弾がかき消される。
「まずはひとつ、いただきです!」
「そうはさせません!」
ソフィアのガトリングの水弾が届く前に、クラリッサは素早く浅瀬の中へ飛び込む。そのまま水中を泳いで距離を取るクラリッサ。
「仕留め損ねましたか」
残念そうに呟くソフィアを残して、この場を何とか凌ぐのであった。
●ピストルvsバズーカ
水鉄砲は動きやすさ重視のものをチョイスした佳奈は森の中に潜んでいた。
「鳥さん、どうですか?」
森の中の動物たちに話しかけ、協力を求める佳奈。それに応じてくれた小鳥や子狐といった協力者に頼んで、佳奈は索敵をしている。
名付けて『相手を先に見つけて攻撃される前に攻撃しちゃえ作戦』である。
「なるほど。近くに由奈お姉ちゃん。わかりました」
動物たちにお礼を言って、佳奈はゆっくりとその場を後にする。
そして由奈もまた森の中をこっそり忍び足で移動していた。人目のつかない森の中で大きく移動して、後は相手の不意をうつため忍び寄る。そんな作戦で行くつもりだったのだが、目の前を子狐が走っていく。思わず足を止める由奈。
「……? はっ?!」
足を止めたのが幸いだった。由奈の前方に突き刺さる水鉄砲の水弾。その射線を逆にたどり、佳奈の姿を確認する。
「てやー!」
躊躇っていたら負ける。そう感じた由奈がバズーカタイプの水鉄砲から水を発射。大量の水が佳奈の紙風船を狙って噴出される。
「……!」
その攻撃を察知して、バックステップで回避する佳奈。
そのまま交戦を諦め。二人は別々の方向へ離脱するのであった。
●決戦
ソフィアのガトリング攻勢から逃げおおせたクラリッサは波打ち際から少し離れた場所で水面に顔を出す。腕の紙風船を確認する。少し濡れているが、まだ破れそうな気配はゼロ。
(ここから皆の場所が判明したら)
こちらからライフルで狙うことができる。作戦としては間違いない。……が。
(でも……いつまでも海にいていいのかしら……?)
せっかく猟兵になったのに。せっかく外の世界に出られるようになったのに、だ。
(…………)
しばし想いを巡らせた後、クラリッサは砂浜に向かってもう一度泳ぎ出したのである。
キャロラインと紅玉の攻防は一進一退。水弾は体には当たっているものの、紙風船への直撃はいまだ無い!
「やりますね!」
「ふふ、楽しいですわね」
そう言いながら射撃をし続ける二人はいつの間にか肉薄して。二人の顔が間近まで接近する。水以外で紙風船を割るわけにはいかない。再び距離を取るキャロラインと紅玉。
「すきありー!」
その声は唐突にキャロラインの背後から。そこに回り込んだ由奈である。声とともにが水バズーカを発射する由奈。彼女の視界いっぱいに広がる水の拡散攻撃。
しかし、振り返ったキャロラインは余裕を崩さない。
「わたくし、視力は良い方ですの」
そう言ったキャロライン。紅玉との戦闘を続けながら、身を翻した時に視界の片隅に由奈の姿を捉えていたのである。
知っているなら対処のしようもある。素早くその場から横っ飛びで回避行動に移るキャロライン。結果、由奈の水バズーカの射線上に残ったのは紅玉だけ。
「しまったー、なのです!」
由奈の攻撃をまともに受ける紅玉。腰の紙風船がぱんと割れる。
対してキャロラインは回避した後、そのまま由奈へ肉薄する。
「お気を付け遊ばせ。見えているなら避けるのは容易くてよ」
「きゃー?!」
バズーカを構え直す暇を与えず、真正面から由奈の胸元にある紙風船を撃ち抜いたのである。
「わたしの負けなのですよ」
バズーカ直撃で水浸しになった紅玉が降参を告げる。
「そしてお見事なのです、ローラさん」
近付いてきたキャロラインに賛辞を贈るのであった。
「おや、もう一度でございますか?」
波打ち際に戻ってきたクラリッサを見て、ソフィアがガトリング水鉄砲を構える。間合いに入る前に斉射を開始!
「ううっ」
ガトリング水鉄砲の間合いになかなか入れないクラリッサ。弾幕が届くか届かないかの位置から思うように攻撃が出来ない。
しかしその時。
「背中がお留守です!」
ソフィアの背後から佳奈が仕掛ける。挟み撃ちというよりはどっちも倒す心意気で突っ込んでくる佳奈。
「……!」
背後からの強襲にソフィアの気が逸れて攻撃が止まる。
「……今なら!」
クラリッサが海からあがって『突撃』する! ライフルとて遠距離だけが射程では無い。距離が詰まれば命中率と破壊力が増す!
「これは……!」
背後から佳奈、正面からクラリッサ。近付いてくるプレッシャーにいかに対応するか、ソフィアの動きが一瞬鈍る。
「はっ!?」
その瞬間を見逃さなかったクラリッサがその場でライフルを構え直す。インターバル無しですぐに発射。
「くっ……」
その流れるような攻撃に思わず声を漏らすソフィア。
「隙を見せた者から落とされる。それが戦場の常、なのですか……」
まさか自分に言うことになるとは思っていなかったソフィア。がっくりしながらそう理(ことわり)を口にするのでした。
●勝負の行方は
残ったのは、佳奈、クラリッサ、キャロライン。
三つ巴……にはならず、ソフィアを仕留めた流れからそのままなし崩し的に交戦する佳奈とクラリッサ。
不意を打つ作戦が二人の主なら、勝負を決めるのは射程距離と機転!
「この間合いなら届かないわよね」
突撃でプレッシャーをかけながら、しっかり佳奈の射程外から仕掛けるクラリッサ。
「そうはいきませんよ、クラリッサお姉ちゃん!」
クラリッサの狙撃を回避しながら、射程の短い佳奈はしかしさらに距離を取って態勢を立て直す。
「ふふ、ここがクライマックス、というわけですわね?」
そこへキャロラインも乱入してくる。水鉄砲は二丁。佳奈とクラリッサ、両方へ銃口を向けて牽制するキャロライン。
「まだこちらが有利のはずよ」
射程の長さを味方にしてクラリッサがライフル水鉄砲の引き金を引く。しかしその攻撃はキャロラインのステップでするりとかわされ。
「隙あり!」
クラリッサとキャロライン、両者を軽快しながらも距離を詰めていた佳奈がクラリッサに肉薄する。
「……!」
ライフルを構える時間が多かったせいか、すぐに反撃態勢に移れないクラリッサ。そこへ佳奈がダッシュで距離を詰めながら、クラリッサの腕目掛けて連射する。
「あっ」
ぱん、と音を立てて、クラリッサの紙風船が割れる。
「次は!」
「撃ち合いが良いのではなくて?」
振り返る佳奈と告げながら足を止めるキャロライン。既に佳奈はキャロラインの間合いの中。
「そうですね。いきますよ!」
佳奈もキャロラインの提案に応じて水鉄砲を構える。佳奈のピストルがキャロラインの頭上の紙風船を狙うが、その一撃は外れる。
お返しとキャロラインの両手の銃(水鉄砲)が水弾を次々と吐き出していく。
お互いクリーンヒットは出ていない。
さらに激しい水鉄砲の応酬が繰り広げられ、遂にその時が訪れる!
ぱんっ。
先に割れたのは佳奈。手数の多さがキャロラインに軍配をあげたのである。
●戦い終わり
キャロラインの勝利で幕を下ろした【メルヒェン】の水鉄砲バトル。
「喉乾いておられませんか?」
ソフィアが飲み物を皆に給仕して回っている。
「ありがとうございます。ソフィアお姉ちゃん」
佳奈がジュースを受け取ってお礼を述べ。
そんな中で。
「くーっ、悔しい! 負けちゃったな……」
由奈が悔しそうに呟く。勝敗は時の運とは言え、負けるのはやっぱり悔しいのである。
「ローラさん、おめでとうなのですよ!」
「ありがとうございます」
そして勝者へ賛辞を送る紅玉に、微笑みで応えるキャロライン。そしてキャロラインは次の行動へ移る。
「動いたのなら補給も大切です」
その言葉に反論する者はこの場では誰も居らず。
「終わった後はバーベキューをご用意いたしましょう」
そう言って【メルヒェン】のメンバーはBBQに物語を移したのである。
そんなわけでBBQである。
次々と焼けていく肉とか魚とかキノコとか。
それをわいわいしながら、メンバーは頬張っていく。
その中でクラリッサは思う。
(誰かとこんな風に遊ぶのって初めてだから)
簡単に楽しかったとか、大変だったとかそんな言葉で片付けるには何かもったいなくて。
(今日のこと、忘れられない思い出になるわ)
そう感じながら、皆とBBQを楽しむ。
これは、そんな夏の――【メルヒェン】の思い出である。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
甘甘・ききん
【芋煮艇】【ガチ】
ルールは去年同様、武器だけ禁止の頭上紙風船割団内サバイバル
イラ参
うおー海の家うおー!開幕全力逃げ足で海の家に駆け込み占拠します。ゾンビ映画のモール立て籠もりって憧れるよね。結界結界!海の家はわたしの結界!(結界と書きUC発動)
ペットボトルに手榴弾と対猟兵類地雷、パラソルに護衛兵と突撃兵、畳に近衛兵と書いて配置し、完全なる要塞の完成!あっ、焼きそばとコーラお願いします。物資も豊富で持久戦にも無敵だよ。最早わたしの優勝は揺るぎないものと言っていいでしょう
陣地作成後は、椅子や机に猟犬、お座布に鷹と書き、団員共を追い立てろ!水鉄砲は先端にアイテムスケスケの助を装着して壁越しスナイプ!
ヴィヴ・クロックロック
【芋煮艇】アドリブ歓迎
ガチガチなので作戦も卑劣気味に勝ちを狙う私だ。水風船も使う、水風船は思いっきり投げても破けないが目標に当たるとあっけなく弾ける素敵な素材なので思いっきり投げても一度に使える個数が限られている以外安泰だ。無くなったら順次補充
UCの使いどころは塩分の多い砂浜付近や眼鏡装備の相手発射し放題でほぼ無敵なはずだ。稀に出てくる麻呂さんが登場したら芋煮臭さで芋煮の探知も出来る
そして相対したのが眼鏡やゴーグル付けた相手なら相手の眼鏡からビームを放って動きを止める…!UCを使い空中で水風船を一時停止させたトラップなども使っていく!リアクターも光らせ積極的に眼潰しもするぞ!
ハロ・シエラ
【芋煮艇】
2020の水着で参戦。
今年もやってきましたか、戦いの時が……去年よりは上手くやりたい所です。
私は小さめの水鉄砲を両手に持って戦います。
何かで紙風船を守る相手には、隙間を狙って【鎧無視攻撃】を仕掛けましょう。
突然の攻撃、若しくは分身による撹乱などは【第六感】を働かせて対処します。
飽くまでも紙風船割りバトルなので、風船を【かばう】のもアリでしょうか。
視界を遮られたらユーベルコードでカバーし、見えなくなったふりをして【フェイント】をかけつつ【カウンター】を行います。
水の【属性攻撃】の【ブレス攻撃】で水泡を吹くのは最後の手段。
武器を失った時の【だまし討ち】には使えるでしょう。
日和見・カナタ
【芋煮艇】で水着はイラスト参照です!
水鉄砲ガチバトル……! 芋煮艇の皆さんが相手となると、決して一筋縄ではいかなさそうです。
ですので、私の使える手段を駆使して臨むことにしましょう!
まずは両手に水鉄砲を持って【飛腕】を使います!
私自身は囮として回避に専念しつつ、回り込ませた両腕で不意打ちや死角からの射撃を狙っていきますね!
基本的には遮蔽物の多い森を中心に動きますが、他の方が居なかったり危険だったりする場合は十分な「情報収集」の上で別の場所に移動します!
手ごわい方ばかりですが、全力で優勝目指して頑張りますよー!
【アドリブ歓迎】
数宮・多喜
【アドリブ改変・絡み・やられ大歓迎】
【芋煮艇】
さあ、今年はアタシも参戦だ!
撃ち合いは苦手だけれど、
こういうのはお祭りさ。存分に楽しまないとね!
敢えてテレパスは封印し、
【熱線銃作成】で雑に水風船をたくさん作って
牽制のために相手構わず物陰から投げつけるよ!
もちろんこれで紙風船を割れるとは考えてないよ、
あくまで『フェイント』だからね。
その隙にピストルタイプの水鉄砲で、
『ダッシュ』しながらヒットを狙うよ!
ま、返り討ちに遭ってもそれはそれ。
やられても笑顔笑顔!
何せ今日は盛大に遊ぶんだ、やられる時も盛大に笑おうじゃないのさ!
黒城・魅夜
【芋煮艇】水着は黒のビキニ
ふふ、確かに私はダンピール、故に流れる水に弱い存在です
しかし去年の私とは違いますよ
周囲に呪力の防御壁を張り巡らせれば(オーラ防御)
多少の時間なら水の直撃を防げます
同時にこの呪力壁をスクリーンとして「残像」を映し出し
無数の幻影を作り皆さんを「誘惑」しましょう
私の本体はエクトプラズムと化して皆さんの目をくらましつつ
この右腕を銃に変形させます
そしてその弾丸は我が血そのもの
ふふ、これもまた水鉄砲の一種ですよね
「見切り」と「第六感」でターゲットを捉え
「スナイパー」「範囲攻撃」により皆さんを次々と狙撃していきます
夏の浜辺に舞うダンピールにして悪霊……
なかなかいいものですよね、ふふ
銀座・みよし
【芋煮艇】の皆様とご一緒です
水着は今年用意したアマビエ様な水着を着ていきます
さぁ、今年もがんばりますよ!
バスケットにアイスティーと充填済みの水鉄砲いくつかを中へいれ、
最後の一つの水鉄砲はすぐに撃てるように手に持っておきます
さあ頭に紙風船をつけていざ戦いへ!でございます
熱中症にかからぬ様、アイスティーで喉を潤しつつ周囲へ聞き耳を立てて情報収集をいたします
常在戦場の心得は大事でございますゆえ
皆様がどこから現れそうかを考えながら飲んで…あっ、そうだ紅茶妖精さんにもご協力お願いしましょう
はい、バスケットの中の水鉄砲使っていいですよ…あっ、この子達ったら他の方に向けるのではなく自分達で遊ぶのに使ってる…
レン・ランフォード
【芋煮艇】ステの白競泳水着
今年も水鉄砲ばとる…
うん…優勝するのは私たちだから…
今年のれんは大艦巨砲主義…
地中対策に浅瀬に陣取って…かもん、【大典太】
大典太は水中仕様で、ほら頭に紙風船つけてる…
私たちっていったよね…?
右の射程の長いので攻撃して
近づいてきたら左の散弾たいぷで弾幕「範囲攻撃」を…
攻撃は「第六感」も使って避けるか鉄砲で「武器受け」防御
津波とかは大典太に捕まって「ジャンプ」で逃げるよ…
実は召喚時に操作を主人格・蓮に代わってもらって
装備『実現符』でれんともう一人・錬も実体化して陰に隠れてるんだ…
大典太の方を狙ってきたら錬が、蓮をねらったられんが
あんぶっしゅする…私たちっていったよね…?
ルエリラ・ルエラ
【アドリブ・改変歓迎】
【芋煮艇】で参加。水着はイラストを参照
前は油断したけど、今回ガチもガチで挑ませてもらうね。
戦い方は以前と変わらず。
森の中で『スナイパー』として『目立たない』よう葉っぱで『迷彩』しながら気配を消して潜もう。
攻撃する時は相手が完全に油断している時か、誰かと戦闘しているところを狙い撃ち。
攻撃失敗した場合は深追いせず即撤退。人気のない場所に隠れ潜むよ。私の『逃げ足』を舐めないでほしいな。
索敵や守りは<狼耳デバイス>で常に周辺の音を『聞き耳』で『情報収集』して状況判断するよ。
接近されたら諦めた振りをしつつ【ルエリラの勘】で避けて即反撃しつつ撤退。接近戦、できないわけじゃないんだよ?
エミリィ・ジゼル
【芋煮艇】
一年ぶりの水鉄砲パトーゥ
今年こそ優勝目指して頑張りましょう
さて、今回の方針ですが基本的には去年と同じ物量戦です
おっと、作戦が去年と同じとはいえ、その規模が同等と思わないで頂きたい
今回は『いともたやすく行われるえげつない増殖』で平行世界を10人ほど召喚
そして呼び出したかじできないさんと共に『増えるメイドの術』を使用
これにより、かじできないの数は、(1+10)x74=814人!
この圧倒的な物量で暴れまわってやりましょう
あ、本体は高速泳法を使って海に逃げますのでよろしくお願いします
頭につけた風船が割れないように潜るのは避けておきます
水着は去年の水着参照
●今年もやってまいりました!
照りつける太陽に白い砂浜! そんなバカンス日和のギフ島に到着する舟がひとつ。甲板に立つ旗には【芋煮艇】って書いてあった。
「一年ぶりの水鉄砲パトーゥ」
しゅたっと砂浜に降り立つエミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)。
今年も黒の大胆ビキニ&黒ストッキング! 頭のプリムとエプロン、白い手袋は彼女がメイド……かじできないさんであることの象徴だ?
「今年こそ優勝目指して頑張りましょう」
そんなエミリィに続くのはハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)。
「今年もやってきましたか、戦いの時が」
目を細めながら空を、太陽を見上げる。
今年の水着は白いビキニ。シースルーのフリルフレアが隠しているようで隠していない。日焼けには注意です?
(去年よりは上手くやりたい所です)
心は既に臨戦態勢。ハロは視線を白い砂浜に戻す。
「今年も水鉄砲ばとる……」
レン・ランフォード(近接忍術師・f00762)もしゅたっと砂浜に着地。
白い競泳水着がとてもまぶしい。ライトグリーンのラインがとてもスタイリッシュ。首に巻いた白いマフラーはレンのトレードマークと言えよう。
「うん…優勝するのは私たちだから…」
今日も担当はれんさんでしょうかね?
「前は油断したけど、今回ガチもガチで挑ませてもらうね」
水鉄砲が入ったバッグを肩にかけながらルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)は宣戦布告。ストライプ柄のビキニを身に纏っっている。腰の綱と錨のアクセサリーが今年の夏、グリードオーシャンを思わせる。そして頭の上にはいつもながらにネコミミである。
「さぁ、今年もがんばりますよ!」
銀座・みよし(あまおう苺を食べた犯人・f00360)さんもやる気でございます。
今年の水着はアマビエ様である。一瞬人魚課と思いましたが、みよしさんの桃色の髪によく似合ってます。おっとメジェド様も一緒ですね?
ここまでは去年に引き続き、といった感じの【芋煮艇】メンバーたち。しかし、今年は参加者がもっと増えている! 具体的に言うと2倍に。
「さあ、今年はアタシも参戦だ!」
声をあげるのは数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)。
「こういうのはお祭りさ。存分に楽しまないとね!」
と快活な声をあげる。どうも撃ち合いは苦手らしいがそれはそれ、これはこれ。ちなみに所有しているユーベルコードを鑑みるにどうやら肉弾派のようだ。なお、魔法少女は見なかったものとする。
空色の競泳水着……と見せかけてお腹が大きく開いた大胆デザイン。胸元の羽がとても可愛い。それでいて健康的な色気を纏わせているのはさすがのひと言である。
「水鉄砲ガチバトル……!」
声を失うほどに気合が入っているのが日和見・カナタ(冒険少女・f01083)である。
蒸気機関に置換した四肢に映える橙色のビキニ姿。普段より露出があがって、腰の大きなリボンがとても愛らしい。
周囲に見える皆は猛者(?)揃い。決して一筋縄ではいかないのだ! たぶん。
(ですので、私の使える手段を駆使して臨むことにしましょう!)
カナタに続いて降りてきたのは魅夜である。
「ふふ、確かに私はダンピール、故に流れる水に弱い存在です」
と言いつつ、黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)は流れる水をものとせず、砂浜に降り立つ。その水着は黒のホルターネックビキニ、には留まらず。胸の谷間にはレースアップ。腰に巻いたパレオは黒薔薇を思わせるシースルーにして、纏った細い鎖は捕えるのか捕われているのか。
「しかし去年の私とは違いますよ」
そう、既に対策済なのだ! というか去年何があったの。
周囲に呪力の防御壁を張り巡らせれば(オーラ防御の要領)、多少の時間なら水の直撃を防げることは既に実証済である。
最後に慌てて降りてきたのが緑の髪によく似合う、ゴースト柄(?)のチューブトップビキニ姿の麦わら帽子に乗った向日葵が目を引くヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)と狐耳と狐尻尾によく似合う、向日葵を思わせるオレンジのビキニ姿の、元気な甘甘・ききん(可哀想な 人の振りをする狐・f17353)。
そんなわけで芋煮の水鉄砲バトルが今年も始まろうとしていた。
●開始の合図はグリモア猟兵が号砲します
というわけで。
「ルールは去年同様、武器だけ禁止の頭上紙風船割団内サバイバル!」
ききんの声が海の家を出た【芋煮艇】のメンバーに響く。昨年同様ガチでくるとは……何かそんな気がしてたよグリモア的に。
各自、得物を抱え、策を秘めながら戦場たる砂浜へ集まる。
一度目の号砲が鳴る。これは準備開始の合図。一斉に散開する【芋煮艇】のメンバー。
二度目の号砲が鳴り響く……その時が戦争、じゃなかった水鉄砲バトル開始の合図だ!
一度目の号砲が鳴った瞬間。
「うおー海の家うおー!」
開幕全力逃げ足で海の家に駆け込むききん。
「ここはわたしが占拠した! 協力してください!」
そんな勢いで海の家をテリトリーとしたききん。
「ゾンビ映画のモール立て籠もりって憧れるよね。結界結界! 海の家はわたしの結界!」
『結界』と海の家に書くききん。ユーベルコード【賢い狐は口だけ結構】発動である。なお、戦いが終わったら原状復帰することっていう約束の上での協力である(ただし、自分がやるとは言っていない)。
次いで、ペットボトルに手榴弾と対猟兵類地雷と書き。パラソルに護衛兵と突撃兵。畳に近衛兵と書いて。その文で力を得たパラソルと畳が歩き出す。このように着々と戦力を整えていくききん。
「あっ、焼きそばとコーラお願いします」
「キッチンとレジだけはこっちで使うからね。あと、お客さんは通してね?」
「はい!」
物資も豊富で、協力体制もあって持久戦にも無敵である。
「最早わたしの優勝は揺るぎないものと言っていいでしょう」
勝ち誇るききん。しかし……自分の言葉がフラグになるとはこの時は思ってもいなかったのである。
ききんと同じく森の中へ駆けこむのはルエリラ。
(戦い方は以前と変わらず)
すなわち、森の中からのスナイピング。バッグの中からスナイパーライフル型水鉄砲は展開済。あとはスナイパーとして目立たないよう、葉っぱなどで迷彩を施しながら……気配を消して潜み、機を待つのみ。
そしてカナタも森の中へ移動する。こちらは森の中からというより、自分の作戦のため。
両腕の調子を確認しながら、両手に水鉄砲を持って【ヒワン】発動。水鉄砲を持った腕のみが空中を縦横無尽に動く。
(いけそうです!)
カナタ自身が囮となって回避に専念。その隙に両腕を回り込ませるなどして不意打ちや死角からの狙撃が狙いだ。後はそのシチュエーションに持ち込めるかが勝負だ。
(手ごわい方ばかりですが、全力で優勝目指して頑張りますよー!)
ぐっ、と空飛ぶ両腕が気合を入れつつ、カナタは二度目の号砲を待つ。
だだっ広い砂浜へ散開したのは、魅夜、ヴィヴ、多喜、ハロ、みよしである。
まずは砂浜の縁にある岩陰に潜む魅夜。実は舟を降りた時から彼女の作戦は発動していたのだ!
それは自身を守るために展開し続けている呪力の壁。
(この呪力の壁をスクリーンとして、残像を映し出せば)
ライバルたちの目を欺ける無数の幻影を作り出す。その上で【解き放たれよ漆黒の質料、撃ち砕け形相の器】を発動させ、自身をエクトプラズム化する魅夜。
「皆さんの目をくらませつつ、狙うことが可能です」
ふふふ、と笑みが浮かべ、魅夜は臨戦態勢に入る。
「ガチガチなので作戦も卑劣気味に勝ちを狙う私だ」
と宣言しつつ、散開したヴィヴ。現在の待機一は森と砂浜の境目辺り。そして手元にあるのは水鉄砲だけでは無く、水風船。ただの水風船を思うなかれ、思いっきり投げても破けないが目標に当たるとあっけなく弾ける素敵な素材という、ヴィヴの特製水風船。もはや水爆弾といっても過言ではない。
(思いっきり投げても一度に使える個数と限られている以外、安泰だ)
順次補充できるし。そして切り札にはユーベルコード。こっちも準備万端である。
そして多喜もまた水風船派だった。今年は水風船多いなー。
今日は敢えてテレパスは封印とのこと。そして【熱線銃作成】で水風船を雑に大量に作成中。
(もちろんこれで相手の紙風船を割れるとは考えてないけどね)
これは牽制。あくまでフェイントだ。相手構わず物陰から投げつける。
隙が出来たなら、勝負を決めに行く。
(ダッシュしながらヒットを狙うよ!)
本命はその手に収まる手にしたピストルタイプの水鉄砲なのである。
ハロは昨年と同様機動力で翻弄していくようだ。小さめの水鉄砲を両手に持って砂浜の縁を静かに移動中。張り詰めたように第六感が周囲を探り続けている。
そしてみよし。こちらも砂浜の縁で待機中。彼女が持つバスケットの中にアイスティーと充填済みの水鉄砲いくつか。
それをキープしつつ、防衛拠点作成(?)中なのだ。決して遊んでいるわけでは無く、その愛らしい手の内には、『襲撃されてもすぐ撃てるように】と水鉄砲がひとつ握られている。
「さあ頭に紙風船をつけていざ戦いへ! でございます」
と散開の折に告げた通り、気合十分なのである。
最後に残ったレンとエミリィは海の方へダッシュ。そこでさらに準備を行うつもりらしい。
もし、この彼女らを追いかけて速攻で勝負をしかけていたならば……いや、勝負にたらればはないのである。
●邂逅、バトル開始!
二度目の号砲が砂浜に響いた!
姿を現わしている者も様子を窺い潜んでいる者もその動きを一斉に加速させる。
そして砂浜の縁。物陰に隠れていた多喜とそこへ無意識に近付いていくハロ。
「「……!」」
お互いに気付いたのはほぼ同時。そして仕掛けたのもほぼ同時だ!
「そらよっ!」
手に抱えていた水風船を手で投げる……というより、そのまま雑に全部放り投げる多喜。
「……っ!」
その水風船を迎撃しようとしてハロが足を止めて水鉄砲を構え、否。すぐさまバックステップで回避する。彼女の第六感捉えたのは水風船ではなく、『別の思惑』。それでも自身に届きそうな水風船だけは狙撃して砂浜に落としていく。
「ちっ」
思わず舌打ちする多喜。相手の勘が良すぎる。
ここから仕掛けるにはあの両手の水鉄砲をかいくぐらないといけない。
(だったら)
とさらに水風船を作り出しながら、岩陰から飛び出す多喜。
「それは迂闊です」
迎え撃つ態勢のハロ。両手の水鉄砲が多喜の紙風船を狙い撃つ、瞬間。再び、ハロの第六感が攻撃を捉える。……別方向、森の中!
「くっ!」
咄嗟に横っ飛びで多喜の水風船ごと、その『狙撃』を回避するハロ。空中を舞う多喜の水風船を、森からの一条の水弾が撃ち落とす。
「スナイパー!」
多喜も慌てて物陰に身を隠す。
「ここは……私が不利ですか」
それを察知したハロはすぐにその場を離脱したのである。
「あー外したかー」
絶好の隙だったのだが、今回はハロの第六感の方が上だったようだ。狙撃場所が知られたとは限らない。けれども。
慎重に慎重を重ねるルエリラは狙撃ポイントを変えるため、その場を後にする。
森の近くを走っていたヴィヴ。がさがさっと森の中から音が聞こえる。
「そりゃっ!」
相手の姿を確認する前に、予測地点へ水風船を投擲するヴィヴ。
「……きゃっ?!」
対して、その予測地点へ飛び出してきたカナタは、上から降ってきた水風船を必死に避ける。
「ちょっと、ちょっと待ってくださーい?!」
涙目で必死にかわすカナタを見てヴィヴは水風船お代わり。
(これを弾幕にユーベルコードで動きを止める……!)
そう考えて足を止めたヴィヴを見て。カナタは口元に笑みを浮かべる。
「というのは嘘で」
カナタが大きく跳び退って水風船の弾幕をかわす。直後!
「……っ!」
カナタのヒワンがヴィヴを背後から水鉄砲で狙撃する。それを第六感で察知し、野生の勘に従って、横っ飛び回避するヴィヴ。
「あー! 外しちゃいましたか……」
残念そうに呟きながらも、すっと立ち上がるカナタ。
そもそもカナタは『無防備に飛び出てきた』わけではない。逆に先に察知したのはカナタだったのだ。それを逆手にとってここまでは作戦通り。後はヒワンで狙い撃つ!
「そうはいくかー!」
そうは問屋が卸さないと、ヴィヴが自身の眼鏡から【麻呂】さんの拡散式麻呂ビームを放つ! 直撃したカナタのヒワンが動きを止め。
(カナタのゴーグルからビームを撃てば!)
相手の眼鏡から相手の眼鏡に向けてビームを放つという回避不可の極悪技である。ルールには抵触していない。何故なら卑劣ではないからね!
だが!
「どうしてゴーグルしてないんだ!?」
「え、だって水着ですし」
今日のカナタは水着。いつものゴーグルは置いてきたのだ……。
「くっ……!」
改めて自分の眼鏡からビームを放とうとするヴィヴ。それを察知したカナタは素早く森の中へ退避する。ヒワンが動かない以上、囮をする意味もないからだ。
「あー!」
一瞬の眼鏡の差がこの場を引き分けにしたのである。
その頃、みよしは木陰でアイスティーを飲んでいた。いや、決して休んでいるわけでは無く。熱中症にかからないために水分補給&喉を潤しつつ、聞き耳を立てて周囲を索敵中なのである。
(常在戦場の心得は大事でございますゆえ)
見た目はゆったりまったりとて、微塵も油断しているわけではないのだ。
(皆様はどこから現れそうか……)
喉越し滑らかなアイスティーがとても美味しい。そのおかげか思考は限りなくクリアである。
「あっ、そうだ紅茶妖精さんにもご協力お願いしましょう」
と閃く程度には絶好調である。そんなわけで【紅茶妖精のいたずら】を使って紅茶妖精さんを召喚するみよし。ぴょんと現れた紅茶妖精さんたちがバスケットの中で水鉄砲を指差している。
「はい、バスケットの中の水鉄砲使っていいですよ」
そう言ってみよしは再び意識を周囲へ向ける。これで索敵体制は万全……と思ってもう一回バスケットの中を見たみよしさん。
「……あっ、この子達ったら自分達で遊ぶのに使ってる……」
水鉄砲を他の方に向けるのではなく。バスケットの中の戦争(水鉄砲バトル)が楽しそうに行われていたのである。
そんな紅茶妖精さんたちにほんわかしつつ、しかし微塵も油断なく、周囲の気配を探っていたみよし。その注意をかいくぐってきたのは……エクトプラズム化した魅夜。
「はっ?!」
気付くのが数瞬遅れた。それでも常在戦場のみよし、反応は速い。すぐさま、目の前に現れた魅夜に向けて水鉄砲を発射! しかし、水弾がすり抜ける。
「えっ!?」
その時、すでにみよしは魅夜の手の中、すなわち魅了にかかっていたのである。魅夜が作りだした幻影をそれと認識できず。
困惑するみよしを遠くから見つめる魅夜は、いまだゆらりと揺れるエクトプラズム。しかし、その状態から右手を銃に変化させ、みよしを狙撃する!
「ふふ、これもまた水鉄砲の一種ですよね」
中の弾丸は魅夜の血そのもの。発射された弾丸がみよしのみよしの紙風船を撃ち抜く。
……が。
「これは……血?」
「そう。その弾丸は我が血そのもの」
愕然とするみよしに、一撃で仕留めた魅夜が本体の姿を現わす。そこには悠然とした貴族の風格すら漂っていて……しかし、申し訳なさそうにアマビエメイドさんは告げる。
「えっと、その……グランドルール違反では?」
「え?」
固まる2名。グランドルール。そう、このギフ島で水鉄砲バトルを行う上でグリモア猟兵より指定されたルールである。そんなわけで登場するグリモア猟兵の司(審判)さん。
「水鉄砲の中身は海水か水かだけさね」
ローカルルールは自由だけれども。そう言い残して去っていく。
ちなみに何で水とか海水とかに限定してるかっていうと、麻酔銃とか何でも溶かす毒とか当たった後に固形化する液体とか使ったら勝利確定する系統を防止する為です。
それには抵触しないんだけど、ルールはルールである。
「……他の水鉄砲の用意はございますか?」
「ない……かな」
みよしの言葉にそっと視線を逸らす魅夜であった。
そんなわけで新しい紙風船を支給された(特別対応)みよしは、血を洗い流そうと入り江に近付いていく。その間にもバスケットの中の戦争(紅茶妖精さんたちの遊び)が繰り広げられているのだが、さておき。
海水で顔を洗おうとしたその瞬間……ヤツは現れた!
ばしゃぁぁぁぁんっ!
入り江に突如現れる白いマフラーを纏う漆黒の機体。
「これは常人の身長の2倍……いや、あれは5倍もございます?!」
その巨大さにびっくりするみよしさん。
「今年のレン大鑑巨砲主義……かもん、大典太」
聞こえた来たのはレンの声であった。つまりこれはレンのユーベルコード! 【絡繰覇王・大典太】によって召喚された、レンの動きに応じて動く鋼鉄の絡繰武者である。
「私……私たちっていったよね…?」
そう言って、くいくいっと大典太の頭を指すレン。……確かに紙風船をつけている。しかも水で戦う水中仕様。形状・サイズを問わないというのであればこれはルールには抵触しない。
そんなわけでレンの右手が動けば、大典太の右手も動く。そこに持っているのは長距離射撃用の水鉄砲。発射。
「それはいくらなんでも格差がひどいのではぁぁぁぁぁあああーれー?!」
水鉄砲っていうかもはや高水圧のハイドロプレッシャーキャノンである。巻き込まれたみよしさん(紙風船も割れました)が吹っ飛ぶ。
「うん……いい感じ」
いま、入り江にウォーターガーディアン(ただし水鉄砲バトル仕様)が降り立った瞬間であった。
「うおおおおおおお!?」
我が要塞(海の家)で敵襲に構えていたききん。その海の家の結界に直撃するハイドロプレッシャー!
「結界が無ければ即死だった……!」
即死っていうか、海の家もやばかったのでは?
一方、レンは。
「……出力、強すぎ」
こくん、と頷いて出力調整。飲みこまれたみよし……はどうやら水圧の余波だけで吹っ飛んだようで、砂浜で五体満足でした。
そこから少し離れた場所で隠れていたエミリィさん。
(よし!)
くわっと目を見開く。何をしていたかというと、今まで大儀式のために色々準備していたのです。具体的にはエネルギー補給をしていました、イカ焼き美味しい。
「さて、今回の方針ですが基本的には去年と同じ物量戦です」
どこかで聞いているであろう誰かに対して説明を始めるエミリィ。
「おっと、作戦が去年と同じとはいえ、その規模が同等と思わないで頂きたい」
そう告げて発動するのは【いともたやすく行われるえげつない増殖】である。
「おいでませ、隣の世界のかじできないさん!」
こいつ……平行世界の自分を10人も召喚しやがった!
「そして、こうです!」
そしてそこに昨年も使用した【増えるメイドの術】である。もちろん全員で。
「これにより、かじできないの数は(1+10)x74=814人!」
計算ありがとう! 助かります! そんなわけで入り江の一角に突如現れるかじできないさん'sが814人!
「この圧倒的物量で暴れまわってやりましょう」
なお、紙風船をつけている本体(?)は1体。この世界のエミリィのみである。
「あ、本体は高速泳法を使って海に逃げますのでよろしくお願いします」
誰がこの状況を収拾するのか。もはやこの海は無法地帯と化すのであった。
●不干渉安全地帯にて(負けたらギャグ要員)vol.1
「あー、死ぬかと思ったのでございます」
「傍目から見ていて死んだかと思いました」
木と天幕で作られた簡易海の家。入り江の先端、海に近く、されど岩山を背にしたその場所は潮風も涼しく。
負けた者が収容される『不干渉安全地帯』で、みよしは魅夜にアイスティーを給仕していた。
「あれは……『水鉄砲バトル』なのでしょうか?」
遠くには、散弾タイプの水鉄砲で、超絶大群となったかじできないさん'sを掃討する大典太の姿が見える。
『夏の浜辺に舞うダンピールにして悪霊……なかなかいいものですよね、ふふ』
とか夏の風物詩的なイメージでいたのだが、どう見ても戦争である。
「まぁ、【芋煮艇】の皆さんでございますので」
去年も参加していたみよしさんは若干諦観していたという。
●戦争は始まったばかりだ!
入り江付近を暴れ回る絡繰vsかじできないさん's。
怪獣が出てくる特撮物でしたっけこれ? ってな展開で戦況はひどいことになっていた。
その光景を確認した者は皆、こう思ったであろう。
『どーすんだ、これ』
せめてききんの拠点が近くにあったなら。……本気で戦争になりそうなので忘れてください。
せめてものの救いは、かじできないさん'sの近距離に大典太&レンが居たことで、まずはそこでぶつかりあっていることだろう(みよし、魅夜は脱落、エミリィは海に逃げたので)。
「はっしゃ……」
左の散弾タイプ水鉄砲でかじできないさん'sを吹っ飛ばしていく大典太。しかし、いかな強力な範囲攻撃と言えど捕捉できる数には限界がある上、水鉄砲である。殺傷力が無い上に、敵(?)は紙風船無しのかじできないさん'sである。つまり意識がある限り復活してくる。なにこれこわい。
出力をあげつつ、気絶させる勢いで散弾しまくるレン。気絶したところから消滅していくコピーたち。本気で戦争になりつつある誰か助けて。
しかし、他のメンバーも見ているだけでは無かった。つまり、この光景を見てなおレンたちに接近する猛者がいたのである……!
(今がチャンス!)
ヴィヴである。この圧倒的な状況に対してヴィヴの水風船だけでは対抗出来るはずもない。しかし、だ。ヴィヴの記憶が正しければ……!
(レンは……ゴーグル(眼鏡)をしていた!!!)
麻呂さん出番です。決まれば勝てる。
そしてもうひとり、レンたちに接近していくのは多喜である。
(お祭りっぽくなってきたじゃないか!)
こっちは単純に面白そうだからっていう理由で。姐さんさすがっす。
こうして、怪獣に挑む防衛軍みたいな構図がさらに出来上がっていったのである。
●砂浜にて
しかし、かじできないさん'sの数は圧倒的である。その3分の1は遊撃兵として砂浜に雪崩れ込んできていた。
「……くっ。多すぎるのではないでしょうか」
去年も見た光景に同じ言葉を放ち、ハロは物量に押されないよう、森の中へ退避しようとする。
しかし、その時。
「……!」
森から飛び出てくる猟犬。咄嗟に回避するハロ。……いや、これは。
「……机?」
机が走ってます、猟犬っぽく。執拗にハロを追いかけ回す猟犬机。注意すれば回避することは難しくない。だが、誰かとバトってる時に追いかけ回されたら。その危険は排除せねば。
「まずこの机から」
両手の水鉄砲で狙撃していくハロ。しかし、動くとはいえ、素材はただの机。水鉄砲程度の水圧では押し留めることもできず。
ルールで武器は持ち込んでいない。徒手空拳で対応すればあるいは……しかし、これは武器に入らないのだろうか? 追い立ててるだけだからいいのか。
(ならば)
まずは元を断つ! どう考えても机がありそうな場所は海の家くらいしかない!
猟犬机を引き連れてハロは一直線にダッシュする。
同じころ、鷹に襲われていたのは森の中を移動していたカナタである。いや、これは。
「椅子ですか?!」
攻撃をかわしながら、ヒワンで狙い撃つカナタ。しかし動くとはいえ、素材はただの椅子。水鉄砲程度では以下略。
ヒワンそのもので撃墜すれば簡単だが、その間無防備になってしまう。そこを他のメンバーに狙われたら。どうしても回避を優先してしまうカナタ。
「仕方ない!」
元を断つしかない! どう考えても机がありそうな場所は海の家くらいしかない!
ヒワンでなんとか横殴り、鷹椅子を吹っ飛ばして。ダッシュでカナタが離脱する。
そうして道中で邂逅するハロとカナタ。
「「……!」」
無言でお互いがお互いの目的を把握する。共同戦線。これしかない、と。
「変なことになってきたねー」
潜伏しながらその様子を確認したルエリラ。このまま二人を狙撃することは簡単だが……その場合、自分に危険が回ってきそうだ。
(私もそっちに噛むかな?)
ルエリラもこっそり追いかけるように移動するのであった。
で、もちろん猟犬机も鷹椅子もききんの【賢い狐は口だけ結構】によるものである。
「あんなので何回も狙われてはたまりませんからね!」
先のハイドロプレッシャーのことである。そこで待つよりも追い立てる方向にチェンジ。こっちまで引き込めば、海の家には護衛兵と突撃兵、近衛兵もいる。さらにききんも水鉄砲を装備。コーラを飲みながら、水鉄砲の先端に『スケスケの助』なるストローを装着!
「これで壁越しスナイプ!」
負ける未来など存在しないと言わんばかりの万全である。
そこへ現れるカナタとハロ。
(もらったぁぁぁ!!)
声無き壁越しのききんの無情なる射撃!
「……!」
「しまっ、きゃっ!」
完全なる不意打ち。ハロとカナタの差を分けたのは第六感による察知。素早く回避したハロに対して、見切りが追いつかなかったカナタは紙風船に直撃を受け、しかしまだ破れてない!
「まだ終わってませんから!」
気合とともにヒワンを海の家に突撃させるカナタ。しかしその攻撃は結界に弾かれる。
「えーっ!?」
その隙へ叩き込まれる水鉄砲。今度こそカナタの紙風船が割れた。
「よーーーっし!」
喜びのあまり、思わず入り口付近に姿を見せるききん。
ぱしゅんっ!
そこを狙う3条の水弾。ハロの二丁とルエリラの狙撃である。しかしそれも結界に阻まれる。
「あっぶなっ!」
「……もう」
再び籠もるききんに、ハロは三度撤退を選んだのである。
そしてルエリラである。
「ちっ、見えていても通らないか」
速く移動しなくては。そう考えていた時に狙撃ポイントへ鷹椅子が舞い降りてくる。特定が早い! 有無を言わさず急降下を仕掛けてくる鷹椅子。
「……」
鷹椅子を目視して、ルエリラはその場に立ち上がる。その様子は一見無防備にも見えて、しかし。
ひゅん。
鷹の急降下を事も無げにかわすルエリラ。
「接近戦、できないわけじゃないんだよ?」
【ルエリラの勘】。常時発動しているソレがルエリラに最適な行動を促し。態勢を崩した鷹椅子を【貫通する矢】で撃ち抜いて、完全に仕留めるのであった。
●再び入り江にて
「数が、おおい……!」
飛び掛かってくるかじできないさん'sをひたすら散弾モードで撃ち払うレン。実際、戦況は圧倒的にレン側が有利なのだが、とにかく数が多い。後、地味に何回か復活してくる。実体のある並行世界エミリィはともかく、コピーは気絶したら消えるみたいなので徐々に減っているのは事実なのだが、紙風船という決め手がない以上、相手は消えない限り無限復活可能なのだ。
それでも確実にかじできないさん'sの戦力を削っていくレン。
そこへ乱入したのは多喜である!
「そーら、よっ!!!」
レンもかじできないさん'sも巻き込んでの水風船爆弾大量投擲。不意打ちゆえ直撃するかじできないさん's。水よりも高い位置から直撃するゴムの硬さが物理ダメージ!
「……!」
レンはレンで、紙風船を守るために回避行動を取る。幸い単純な軌道なので回避はたやすい。
しかし伏兵は多喜だけではない!
『麻呂さんいっちょお願いします!』
ヴィヴの声が響き、海水の塩から拡散式麻呂ビームが放たれる。最高の出番だったのか、麻呂さんが姿を現わす豪勢っぷりである。ビームが直撃した、かじできないさん's、水風船を空中で固定していく。
「また……!」
伏兵の存在にレンの視線がヴィヴに向く。その時、ヴィヴは確信する。レンは……ゴーグルをしている!
「そこだぁぁぁぁぁっ!!」
再び放たれる拡散式麻呂ビーム。
「……!」
それはレンの持っているゴーグルからレンと大典太に向けて。自分が肌につけているものから攻撃されるという、どう考えてもかわしのようのない攻撃。レンと大典太の動きが麻呂ビームによって停止させられる。
「もらった!」
その隙へ多喜がレンの方へ駆けこむ! 確実に取れる……千載一遇のチャンス!
「……私たち、っていったよね?」
それを阻んだのは『れん』。レンの影より現れた『れん』である。
そう、実は。大典太を召喚した際、レンの主導権をれんから蓮と交代していたのだ。そして『実現符』を使ってれんと錬を実体化していたのである。蓮がれんの演技をして誤魔化しつつ、れんと錬は伏兵として待機していたのだ!
錬のほうは大典太の頭上で待機しているのでもしかしたらさっきのビームで動けなくなったかもだが。れんはレンの体を盾にその一射を防いだ。
「なっ!?」
影から出ずる姿はまさにクノイチ。アンブッシュとなった水鉄砲の一撃が多喜の紙風船を撃ち抜き割る。
「まだ伏兵いるの!?」
れんの登場に焦るヴィヴ。ちなみに今はかじできないさん'sに水風船を全力で投げ込んでいる。最初に述べたように『目標に当たる』とあっけなく弾ける=目標(紙風船)を搭載していないかじできないさん'sに当たっても破れない。こう、ソフトテニスのボールが高速で直撃していくような展開で、動きの止まったかじできないさん'sを確実に戦闘不能にしていたのだ。
しかし、麻呂さんの威光もそう長くは続かない。
「もらう、ね……」
れんの矛先がヴィヴに向く。と同時に素早く砂浜を疾走してくるれん。
「奥の手!」
ヴィヴの胸がほのかに光る。否、溢れる光子の力が零れ出る。眩い光がれんの視界を奪う!
「で、こうだ!」
それは麻呂さんのビームの効力が切れた瞬間。麻呂さんのビームはあくまで動きを停止・その場に固定させるだけ。ならば、それが切れたなら。
れんの上に空から次々と落ちてくる水風船爆弾。それらは主に多喜の水風船だが、中にはヴィヴが仕込んだトラップ、すなわちヴィヴの水風船も含まれている。レンたちとかじできないさん'sと多喜の乱戦の最中に突入したのだから、それらはもちろんレンの上にも、ある!
「しまった……!」
回避しきれず、頭の上の紙風船を割られるレン。しかし、レンにはまだ大典太が残っている!
「後はこのデカブツ!」
それはヴィヴもわかっている。再び【麻呂】で大典太の動きを止めるヴィヴ。頭の上が遠い! そこまで攻撃を届かせる必要がある。相手の手の内が見えたのは錬も同じ。今度はビームをかわしてヴィヴに迫る。
「うぉおおぉぉぉ!!」
「させるかぁぁぁぁ!!」
ヴィヴの水鉄砲と錬の水鉄砲。二人が交差して……ヴィヴと大典太の紙風船が同時に割れたのでした。
●戦い進み
あいかわらずしつこく猟犬机がハロを追い立てる。
「……くっ」
動き続けるにも限界というものがある。ついに捉えられるか、というその時。
横合いから魔力の矢が猟犬机に突き刺さる。ルエリラの【アハト】である。
「さて」
「……どうしますか、あれ?」
無言で一時休戦、休息タイム。
何故ならあの結界を前に戦力を減らすことは自滅に繋がる。どうにかききんをこちらのフィールドに引き出さねば。
悩む二人。そこへ音を立てて大軍で現れるかじできないさん's!!
「「……!!」」
その時、二人は閃いた!
「かくごー!!!」
「「すとーーーーーーーーっぷ!!!」」
四方八方から襲い掛かってくるかじできないさん'sに対して、全力でストップをかけるハロとルエリラ。
「貴女の力が必要です、エミリィさん」
「力を貸して欲しいんだ!」
「え、え、えーそんな照れますー」
ハロとルエリラの説得に、さくっと陥落したエミリィ'sでした。
そんなわけでかじできないさん'sがききんの要塞に攻め入る!
「ふははははー!」
「これはー!!」
護衛兵がかじできないさん'sを押し留め、突撃兵がかじできないさん'sを攻撃して、結界に貼りついたかじできないさん'sを近衛兵が引っぺがす。その中を、水鉄砲で連射していくききん!
「水着着ている人に水浴びせてるだけになっているんですが!!!」
そりゃまあ水鉄砲ですから。紙風船無いし。
それでも兵隊さんたちがかじできないさん'sを拘束して無力化していく。しかし、数が、数が多い! 結界の中に入ろうとして、結界に貼りついていくかじできないさん's。
「立て籠もりに憧れると言っただけで、ゾンビゲーしたいとは言ってないのですが!?」
撃っても撃っても戻ってくるかじできないさん's。もうききんに逃げ場はない。もう、フラグ立てるから。
「あー……遊びを邪魔したくないけど、これはちょっと困るなぁ」
お店の人がキッチンから顔を出す。さすがに全周囲をかじできないさん'sに囲まれると他のお客さんが来ない。
「この辺で終わりね」
「あ、ちょっとまってー!?」
結界、と書かれた文字をきゅっきゅっと消されて。雪崩れ込んできたかじできないさん'sにききんの紙風船は割られるのでした。
「うぃなー!」
「あ、壊したの戻していってね。そういう条件で貸したんだから」
「え?」
立ち去ろうとするかじできないさん'sを引き留める店員さん。そう、最初にききんがそういう約束をしていたのだ。なお、今の攻防で、これ営業できるのか? って状態になっている。
「いえ、私たちが約束したわけではないですし、ききんさんにあれいないー!?」
ききんさんはそそくさと不干渉安全地帯へ移動していったのです。さすがの逃げ足!
なので、その代わりにかじできないさん'sのさらに半分が、ここでお仕事に従事したのです。なおキッチンには入れてもらえなかった。
●不干渉安全地帯にて(負けたらギャグ要員)vol.2
「ちょっとあれは卑怯だと思うのですが!」
「そうは言われましても、既に『水鉄砲バトルって何だっけ?』って状態だったじゃないですか!」
跪いて砂浜を叩くききんにカナタがそう告げる。先に戻ってきたカナタはみよしが焼いてくれていた串焼きをもぐもぐ。
「籠城に大切なのは、物資だと思うのですが」
「万全でした!」
魅夜のツッコミに振り返って答えるききん。
「だとするなら……紅茶を嗜む時間しょうか?」
「つまり、紅茶妖精さんが必要でございますか?」
みよしも加わって作戦会議である。
「足りなかったのは、優雅さ……!」
絶対違うと思います。
そしてこちらは、多喜、蓮、れん、錬、ヴィヴである。人数、最初より増えているんですけど、気にしない気にしない。
「ある意味助かったといえば助かったけども」
ヴィヴがいうのは、対かじできないさん'sのことである。
「でも大典太はどうなのさ」
「ルールには抵触してないような」
「るーる、は、るーる」
問題ないと頷く蓮とれん。
「水鉄砲だったろ普通に」
「「普通じゃないよ」」
錬の言葉に、ヴィヴと多喜が間髪入れずツッコむ。こんな感じで磯焼きをつつきながら、感想を言い合っていたのでした。
最終決戦に続きます。
●最終決戦!
残ったのは、ハロ、ルエリラ、エミリィ(本体と、5分の1くらいのかじできないさん's)。
(エミリィさん本体はそう強くない)
(見つけたら、勝てる……!)
別々に離れた場所でかじできないさん'sをやり過ごしながら、ハロとルエリラはそう結論付ける。ならば、先に仕留めるのは……!
森の中。緊張感が張り詰める。
ハロにルエリラの場所がわかるか、と言えば、それは難しい。身じろぎすらしないスナイパーをどう捉えるというのか。仮に捉えた瞬間、逆に狙撃されるだろう。
(では……)
いずれにしても回避しなければ先が無いのなら。相手の場所を教えてもらう方法を選ぶ。すなわち、待ちである。
対して。ルエリラはルエリラで、先に仕掛ける不利をわかっている。1対1においてかわされたら終わるからだ。
(ハロが動くのを待つしかない)
お互い相手の動きを待つ流れ。この緊張感を壊したのはもちろん、シリアスブレイカー・かじできないさん'sである。
ハロとルエリラを探しまわっていたかじできないさん's。
「どこだー?!」
森の中をどどどどーっと駆け抜けていく。それ自体はやりすごせるものなのだけれども。
相手の出方を待つルエリラとハロにとって、ノイズになることは必定である。そのノイズが大きくなっていった時。
思わず。
かじできないさん'sに反応してしまうハロ。それは気配という形でルエリラに伝わる。
(そこ!)
迷わず狙撃するルエリラ。
「……!」
しまった、という気持ちよりも先にハロの体が回避行動を取る。回避成功。身を翻しながら、そのまま追撃態勢に入るハロ。
(逃すわけには……!)
ここで捕まえなければジリ貧になることは確実だ。持てる力をすべて使い、一気に距離を詰めるハロ。
「ちっ」
狙撃態勢から結果を確認、態勢を立て直す。この間でルエリラに不備は無い。しかし、ハロもまた素早く距離を詰めていた。自慢の逃げ足で距離を突き離そうにも、詰められた分を引き離すには厳しそうだ。
ただ、動きを止めればやられる。そんなタイミングで、ふっと諦めたように足を止めるルエリラ。
「もらいます!」
その隙を逃さない、と。至近距離から確実に紙風船を割りにいくハロ。片手の水鉄砲を突きだし、ルエリラの紙風船を狙う!
「甘い!」
しかし、ルエリラが【ルエリラの勘】でハロの攻撃を回避する。ゆらりと揺れるルエリラの体。空を切るハロの攻撃。攻守一転、今度はルエリラが至近距離でライフルを構え、ハロの紙風船を狙う!
「そちらが、です」
直後、ハロが繰り出すのは水のブレス攻撃! 毒霧のようで、しかし指向性を持ってルエリラの紙風船を狙う。ルエリラの回避も反撃も計算の内、この完全なる水泡の不意打ちと広範囲攻撃こそがハロの奥の手。
いかに【ルエリラの勘】が優れていようとも、このタイミングと距離は回避のしようがない。
「あっ……」
「切り札は最後の最後まで取っておくものです」
ハロの不意討ちに紙風船を破られたルエリラは惜しくもここで敗退となるのであった。
そして。
「どこ探してもエミリィさんがいないんですが、なんで?」
最初からずっと走り続けて、戦場エリアの全てを捜索して、もう限界なハロは入り江を徘徊し続けるかじできないさん'sに紙風船を破られたのである。
●結果発表?
「どうして、わたくし抜きでBBQしてるんでしょうか!?」
その絶叫はエミリィ(本体)のものであった。
いつまで経っても誰も追いかけてこないなーっと思って、海から戻ってきたのだが、そこで見た光景は、かじできないさん'sが膝を抱えて座っているというものであった。
「と言われてもなー」
「どこ探してもいなかったので」
ききんとハロが顔を見合わせながら呟く。手には串に刺した焼き魚。
「まさか遠泳に出てるなんてねえ。やるじゃないか」
多喜が楽しそうに笑いながら、串焼きはむはむ。
「くっ、勝負はどうなったのでしょうか!?」
「勝者はエミリィさんです!」
エミリィの問いにカナタがイカ焼きを食べながら答える、もぐもぐ。
「それで、何故わたくしたちは座ったままなのでしょうか?!」
「だって、ここは負けた人だけが入れる不干渉安全地帯ですし」
魅夜がさも当然という風に呟く。手には冷たい烏龍茶。もはやここの主とも言えるほど、ここで過ごしている彼女である。
「終わったらノーサイドゲーム!!」
「勝者が確定するまではゲームは終わらないだろう?」
エミリィの主張にヴィヴが答える。焼き野菜も美味しい。
「うっかり紙風船が(もぐもぐ)割れてるってこともあるし」
「(こくこくもぐもぐ)」
「それにさー(もぐもぐ)どこにいるか分かんないだから、終わりようも(もぐもぐ)なかったんだよ」
「食べながら返事!?」
蓮、れん、錬がお肉を食べながら返事する。
「ではこれで水鉄砲バトル終了ですね!?」
「終わりだけど……」
「こちらの食材も終わりでございます」
エミリィの言葉に誰も異論は無かったけど、現実は無情である。
「ばーべきゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
ルエリラとみよしの言葉に、号泣するエミリィと並行世界の10人。
こうして今年の芋煮バトルは勝者エミリィで幕を閉じたのである。
大成功
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