アルダワ魔王戦争8-BⅡ〜立つ鳥跡を濁さぬ為に~
●エクストラステージ
「緊急事態だ。我々猟兵の優位性が失われかねない」
グリモア猟兵スフィーエ・シエルフィートは、集まってきた猟兵の前でいつになく焦ったような表情を浮かべながら語り出した。
「一言でいうと、“これ”が使われてしまうかもしれない」
掌に浮かべた金色の輝きと、それが徐々に作り出していく異世界へのゲートを顎で示しつつ、スフィーエは額の汗を袖で拭った。
猟兵達の奮戦により大魔王は倒され、アルダワ魔法学園のカタストロフは防げた。
しかし有力敵が一人、“戦略級殺人鬼”グラン・ギニョールが隠し持っていた宝石災魔なる存在と、その危険性を鑑みて急遽撃破しなければならないのだという。
「世界の崩壊は防いだが、ある意味もっと危ない」
グリモアが映し出す七色の色鮮やかな輝きの災魔は、世界間移動――即ち、今もグリモアが構築している結界のような、世界を転移する力を持つのだという。
幸いにしてグラン・ギニョールの討伐が済み、その能力が完成することが防げたが……それも時間の問題だと語る。
「そうなる前に、君達に宝石災魔を倒して欲しい。これが真・ラストボス、アルダワ魔王戦争のファイナルバトルだ!」
世界間移動の力が完成してしまえば、他の世界はおろか、最悪猟兵達の本拠地、グリモアベースにまで攻め込まれてしまうだろう。
もしグリモアベースが破壊されてしまえば……グリモアが失われ、猟兵達とオブリビオンの戦いは猟兵の敗北になってしまうだろう。
それは何としても防がなくてはいけないとスフィーエは語った。
「勿論、宝石災魔も強敵だ。先制攻撃をしてくる」
力に優れた者には、喰らった者の生命力を喰らう赤の首をユーベルコードを吸収する剣に変えて攻撃してくる力で。
敏捷性に優れた者には、敵の肉体をコピーする青の首を使い、攻撃を当てた相手の首から下の形を覚え戦いを優位にしてくる力で。
魔力に優れた者には、高速飛翔突撃してくる緑の首を大量に生み出して嗾けてくる力――その分個々の力は脆弱だが、生み出される量が途轍もないだろうとも語る。
「だから君達には、これを上手く凌いでから戦って欲しい」
先制攻撃を凌いだとしても、それで漸く本番。油断なく戦って欲しいと語り。
「アルダワが漸く救われたかと思えば、今度は全世界の危機だ」
必要な説明を終えたスフィーエは、再度額に浮かべた汗を拭いながら、下唇を噛み締めつつ語り出した。
「しかしこのハッピーエンドを土壇場で覆されてはいけない。この理不尽な終焉を断つ為に……力を貸して欲しい」
漸く生成を終えたグリモアの転送結界が、戦場となるフロアへの道を作り出すのだった。
裏山薬草
どうも、裏山薬草です。
うわー、まさか大魔王を倒したと思ったらこんな展開が待ち受けているだなんてー(棒読み)
さて今回は宝石災魔を撃破しに行って貰います。
先制攻撃をしてきますが、対策が無くても無条件で失敗にはなりません。
ですが先制攻撃への対策があればボーナスとなりますので、記入しておいた方が無難かもしれません。
使用ユーベルコードの属性(POW・SPD・WIZ)と同じ属性のユーベルコードを仕掛けてきますし、複数の使用はその分先制攻撃を仕掛けてきます。
先制対策される方は、その辺りに気を付けてください。
また余りに多数のプレイングが来た場合、抽選とさせて頂くこともあります。悪しからず。
それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
裏山薬草でした。
第1章 ボス戦
『宝石災魔』
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POW : 龍脈✕女神✕断龍剣
【喰らった者に活力を与える『赤の首』】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ユーベルコードを吸収する剣】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD : 瘴気✕屍王✕模倣死者
【敵の肉体をコピーする『青の首』】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【首から下の肉体形状】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ : 霊紋✕鬼霊✕地獄絵図
レベル×5体の、小型の戦闘用【高速飛翔する『緑の首』】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
イラスト:大希
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
別府・トモエ
延長戦……タイブレーク……燃えるぜ!
「宝石災魔選手!いい試合にし……ってうぎゃーー!?」
挨拶中に無慈悲な千本【先制攻撃サーブ】とは赦せんウームー選手を見習え
無数の首を【視力】で【見切り】
【ダッシュ】で逃げる
下からのは【ジャンプ】して空中で来るのは体を捻って躱す【空中戦】
それでも無理なのは【オーラ防御】
「……っかし、見れば見るほど、この緑首、テニスボールに似てるな……」
大体何でもテニスボールに見えるとも言う
んでテニスボールなら操れるのだな!
「別府ゾーン!」
思うままの軌道に引き付けて【ラケット武器受け】からの【誘導弾ショット】で【カウンター】じゃい!
「テニス食らえー!」
KO敗けに追い込んでやんよ!
●Versus
「宝石災魔選手! いい試合にし……ってうぎゃー!?」
いざエクストラステージ、ラケットを突き出した別府・トモエ(人間のテニスプレイヤー・f16217)が、宝石災魔へと高らかに戦士の礼儀を示せば。
態々かような遊びに付き合う心算はない――そう言わんばかりに、宝石災魔は無礼にも礼を失する所業を為した。
それは即ち八百を超える数の緑の生首が、打ち返しても打ち返しても足りぬほどに、トモエに殺到する姿だった。
「少しはウームー選手を見習えっての!」
叫び声一つ、背を向けて無数の生首より逃げながら、回避の間に合わぬ生首をラケットで落しつつ、時に下方へ滑り込むように躱し。
そんな彼女の足元へ突撃してきた生首を、咄嗟に地面を強かに踏みつけ、空へ舞い上がりながら躱しつつ――近くにやってきた生首を、身体を捻りつつ躱し、そのついでにラケットの一撃で叩き落とす。
「……っかし、見れば見るほど、この緑首、テニスボールに似てるな……」
更に危うくデッドボールとなりそうな生首をテニスプレイヤーの気迫で防ぎつつ、着地しながらトモエはふと呟く。
そうだ、見れば見る程、テニスボールによく似ているではないか。
かたや緑、テニスボールの色も鮮やかな黄色……問題ない、全然近い、そう、この生首はテニスボールだ!
「別府ゾーン!」
これはテニスボールであり、この場はテニスコート……そして私は筋金入りのテニスプレイヤーッ!
「テニス食らえー!」
理不尽なまでに生首を引き寄せ、打ち付けられるラケットは。
軌道は全て私の意の儘に、打ち返すボールは須らく無礼な千本ノックを打ってくれた災魔へと。
八百を超える緑の首は悉く撃ち返されて行きながら、最後に――用意していた矜持を。
最高の好敵手<大魔王>にも打ち込んだ真のテニスボールのスマッシュ一つ、宝石災魔の身体というコートへワンバウンドを経て、勝利へのポイントを先取するのだった。
成功
🔵🔵🔴
メリヲ・テフルヴイ
なーんかあの首、どっかで見たことある気がするんだよね…えーと、なんとかアブソ…?
まあ良いか、この部屋ってかこの世界からは出させないよっ!
青の首の攻撃食らうと後が面倒だから全力で回避。
敵の動きを【見切り】、【第六感】で予測し、【残像】で欺き、それでも届きそうなら回避速度を【限界突破】してでも避ける。
『焼尽ノ未来』を発動したら反撃開始。鬼火を青の首にぶつけて動きを鈍らせ、その隙に本体へ突撃。他の首からの攻撃にも注意しつつ。
二刀それぞれでの【二回攻撃】とユーベルコードの炎を浴びせて一気にダメージ与えにいくよ。
生まれてすぐに悪いけど、恨むなら親を恨んで欲しいね!
●MUSASHI
三色の首が取り囲む、神々しき姿――メリヲ・テフルヴイ(フリヰダムスヲウド・f22520)は宝石災魔の姿に首を傾げていた。
「なーんかあの首、どっかで見たことある気がするんだよね……」
まるで遠き異界の……大日本のとある地域にあったような。
「えーと、なんとかアブソ……?」
いうなれば、人類の天敵の力を限りなく弱める何か――そんな思考を中断するように彼女目掛け青い首が迫る。
「うわっと!?」
影を場に残し攻撃を空振りさせ、急激な方向の転換を正確に見切り落ち着いて躱し――業を煮やした首が全速で飛び掛かろうと。
限界以上の筋肉を酷使し、その速度を寸での所で上回りながらメリヲは青首の攻撃を凌ぎ。
「まあ良いか、この部屋ってかこの世界からは出させないよっ!」
命を燃やすように身体に蒼白い炎を纏いつつ、彼女は新たに迫った首を跳躍して躱しつつ、掌を翳すと。
「退屈はさせないよ、さあ、燃え尽きちゃおうか……♪」
突き出した掌より迸る青白い鬼火が、今も尚執拗にメリヲを追尾する青い首に纏わりつき、その熱と――言うなれば、正に“真綿で首を絞める”というのだろうか。
じわじわと、苦しめるように熱と絶妙な圧が青い首を締め上げ、その動きを鈍らせてしまえば。
メリヲの身体を複製せんと青首が飛んでも、身体に纏った青白い炎の噴き上がりが、青首を焼きながら容易く彼女の身を宝石災魔自身へと迫らせる。
急激な接近に慌てふためいた災魔が、別の首を嗾けんとしても、時は既に遅く――
「生まれてすぐに悪いけど、恨むなら親を恨んで欲しいね!」
一つ――清浄な輝きを帯びた魔祓いの刀が、宝石災魔の右肩よりの袈裟懸けに深く斬り裂き。
二つ――邪悪な濁りを揺らめかせた妖の刀が、災魔の喉笛へと横真一文字に鮮血迸らす。
宝石災魔の反撃を許す前に再度、纏う火炎が斬り裂いた傷口を苦痛を対価に焼いて塞ぎつつ、メリヲは宝石災魔の魔手より身体を逃がすのであった。
成功
🔵🔵🔴
黒城・魅夜
あらあら、女性の体の形を覚えるなんて、はしたない方ですね、ふふ
私の体を複製しても、力はあまり強くありませんが
その分、素早さを利用するのでしょうね
見切りと残像・第六感を使っても回避しきれない一撃目
そして本命は威力を増す二撃目ですか
ただ、不思議なのです
ええ、純粋に疑問なのですが、
どうして
からだのかたちくらい
かえられないと
おもっていたのです?
ふふ、短剣で牙でこの鎖で、我と我が身をズタズタに斬り裂いてしまえば、「元の形」など残っていませんよ
その程度のことをしないとでも思っていたのですか?
では次は私の番
斬り裂いた身体から噴き出した大量の鮮血は戦場を覆い尽くす真紅の霧となり
あなたを内側から引き裂くでしょう
●Your Turn
影を残し光を置き去りにした虚像を囮にしてなお、攻撃を許し――蒼き首のその下は、艶美な肢体と立ち替わっていた。
「あらあら、女性の体の形を覚えるなんて……」
黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)は優雅に微笑みながら、転じた姿を見つつ思った。
「はしたない方ですね、ふふ」
――非力なれど、素早さを活かした攻撃をするのだろう。
避け切れぬ攻撃は仕方なきとして、本命は二撃目――しかし。
「ただ、不思議なのです。ええ、純粋に疑問なのですが」
手首に下げた鎖が細かく金属音を鳴らす音は、令嬢の嘲りにも似。
抜き放った短剣と唇の隙間から覗いた歯の輝きは冷たく、災魔の行動を嘲笑う。
「どうして からだの かたちぐらい かえられないと おもったのです?」
複雑怪奇に巻き付けた鎖が肌と肉へ食い込み、瞬時に引いたそれが一気に肌を裂き。
煌めく牙の先が腕を食い破り……ト或ル吸血妃が美を保つ為に血を奪っていた筈の短剣が、美しい肢体を惨たらしく抉る。
最早見る影もなく、艶めかしい肢体は災魔の記憶より外れ攻撃の精度を格段に落とし。
肌からは絶え間ない血煙が噴き上がり、微かな油分が嫌らしく災魔に纏わりつく。
災魔は碌に動くことも叶わず、唯膝を着くばかり――
「……見くびり過ぎましたね? そういうわけですので」
そ魅夜の身体から噴き出した血煙の力で、宝石災魔自身も、浮かべられた三色の首たちも全て鈍らされており。
宝石災魔が何かしらの違和感を覚えつつ、身体に自ら触れた瞬間、彼女は眼を前髪で陰らせて、ただ唇の両端を吊り上げた。
「つ ぎ は あ な た が な っ て く だ さ い ね ?」
――ぼこり。
鈍い音が一つ宝石災魔の身体よりいたのは、其れの身体が歪な膨れ上がりを見せていたから。
其の笑みと言葉の意味に気が付いたとしても、逃げる意味も最早なく。
只――災魔の内側より飛び出た数多の鎖は、彼女の言葉通りの展開を齎すように。
只、噴き上がった真紅が宝物庫の床を染めていた。
成功
🔵🔵🔴
才堂・紅葉
「さぁて、あんたで最後よ」
勝利にケチはつけさせない
方針は、「六尺棒」を構えて奴の初撃に対応し【野生の勘、オーラ防御】、【怪力】で受け流す
【気合】と【激痛耐性】でまずは凌ぎつつ【情報収集】で勝機を待つ
「蒸気王!」
指を鳴らし召還し、肩に乗る
UCを食らう奴の剣との相性は最悪だが策はある
奴の踏み込みを【見切り】、【カウンター】で蒸気王に私を奴へと投げさせる
「コード・ハイペリア」
紋章の【封印を解き】、投擲の勢いに重力【属性攻撃】を乗せた「六尺棒」の一撃で、奴の剣の【吹き飛ばし】を狙う
ガードをこじ開けるのが目的だ
「打ち砕きなさい、蒸気王!!」
ガードの綻びに対し、【二回攻撃】で蒸気王の鉄拳を叩き込みたい
●ファイナルバトル
――大魔王を倒した後の真のラスト・ボス。
物語の幕は既に下っている、この勝利に泥を着けさすことはしない。
「さぁて、あんたで最後よ」
周りに浮かぶ紅い首を剣へと変え、斬りかかってきた災魔の一撃を六角棒で横へと流しつつ、才堂・紅葉(お嬢・f08859)は闘志を露わにした。
上手く受け流したとはいえど、災魔の剣戟はやはり強力、返す刀の一撃を棒の中心で受け止めつつ下がり、紅葉は手を天高く挙げた。
「蒸気王!」
――そして指を弾き呼び出すは、神にも悪魔にもなり得る伝説の巨人。
アルダワの魔導蒸気文明が粋、圧倒的な浪漫を体現する黒鉄の巨人が蒸気を激しく噴き上げ轟音響かせながら現れて。
その肩に紅葉は立ちながら、紅き剣を構え駆け出す宝石災魔を真っ直ぐに見据えながら。
(ユーベルコードを喰らう剣、ユーベルコード製のコイツは最悪の相性、けど……!)
「策は、あるッ!!」
それはほんの一瞬――宝石災魔が地を蹴った一瞬に、蒸気の王は肩に立つ紅葉を引っ掴むと、災魔へと思い切り投げつける。
「コード・ハイペリア」
手の甲に刻まれた紋章が輝き、紅葉の力を極限まで引き出せば。
巨人よりの投擲の勢いと重力、その身体に秘められた全ての膂力を以て六角棒を、災魔の剣へと叩きつける――!
そう、この力と六角棒はユーベルコードに非ず、故に喰われることもなく――擦れ違い様に振るった棒の払いは、災魔の魔剣を天高く放り上げて。
更に強かに、災魔の機先を制するように脳天を棒で打ち据えながら、蒸気を噴き上げ地響き鳴らす巨人へ叫ぶ。
「打ち砕きなさい、蒸気王!!」
宝物庫に数多の瓦礫飛び散らせながら、蒸気を噴き上げた巨人は文字通りの鉄拳を宝石の災魔に叩き込み。
嫌な音を立てて潰れていく体と、埋もれていく災魔の呻きと……そして、いづこへと突き刺さった紅き剣を一目して、紅葉は手で髪を流しながらこう呟いた。
「土壇場のバッドエンドはお断りよ」
成功
🔵🔵🔴
カイム・クローバー
全世界の危機、ね。あの宝石生首をぶちのめせば本当の意味で『世界を救った勇者様』って訳だ。そんな呼ばれ方はゴメンだが、あのハンマー女の隠し財産を潰してやるのは気分が良い。
最初は二丁銃を用いるぜ。UCに対しては【残像】と【第六感】で躱す。銃撃を放ちつつ、接近戦へと持ち込む。
魔剣を顕現し、【フェイント】。此処でスキを晒す。放たれた一撃をUCと【見切り】で無効化するぜ。命中しなけりゃ、肉体も覚えられねぇだろ?
…気が合うな。おれも『青』い色は好きなんだ。
紫雷の【属性攻撃】を刀身に纏わせて、【二回攻撃】。【串刺し】を額に放って宝石を打ち砕くぜ。
世界移動ってのは猟兵の領分さ。…こっちにも商売があるんでね。
●青息吐息
双頭魔犬の吠えるが如く、大型の二挺拳銃が轟音を上げながら鉛玉を解き放った。
掠めるにも危険な獣の牙のような鋭い銃弾で青首を横に逸らさせながら、男は呟いた。
「全世界の危機、ね」
この宝石生首とやらを倒してしまえば、大魔王を倒し世界を救った勇者様という訳だ。だがそんな呼ばれ方は男に――カイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)にしてみれば。
「柄じゃねぇが、あのハンマー女の隠し財産を潰してやるのは良いかもな」
青首が回り込んだ先に左手の拳銃を向け、躊躇いなく引鉄を一つ引き。
弾かれた鉛弾が一直線に飛来する青首の突撃を、跳躍させ躱させて――飛び蹴りの如き急降下を、慌てず後方へ跳躍しカイムは躱すと、右手の拳銃を収め、代わりに魔剣を手にし、大きく振りかぶる。
「叩き斬らせて貰うぜ!!」
振り上げられた魔剣、大上段にて翳された刃は打ち降ろされれば間違いなく災魔を斬り伏せるであろう。
「がっ……!」
しかし――伸ばした腕は余りにも隙だらけ、カイムの余裕を嘲笑うかのように青首は彼の身体に食いつく。
「――なぁんて、な」
変化の始まらない青首と余裕に澄ました笑みに、宝石災魔は攻撃が不発に終わったことを悟る。
何故ならば極限までに力を抜き、自然体と動体視力の極致を以て紙一重で直撃を防いでいたからだった。
「あからさまな大振り、普通は分かるもんだぜ?」
よしんば相応の達人であろうと見破ることも難きであれど、軽口混じりで肩を竦めたカイムの姿に宝石災魔は身体を震わせる。
青きと違い冷静を欠いた災魔、最早恐るるに足らず――!
「それと……気が合うな。おれも『青』い色は好きなんだ」
神殺しの魔剣に纏わすは紫電、豪快に振るわれた斬り上げが青首を左右に分け。
その勢いで飛び掛かったカイムは、額を深く抉るように――それこそ神殺しの魔犬が如く雷迸る刃を突き立てた!
「世界移動ってのは猟兵の領分さ……こっちにも商売があるんでね」
成功
🔵🔵🔴
月宮・ユイ
世界を超えた侵攻の可能性、ですか
なんとしても此処で止めましょう
殺気や危険感知<第六感>併用
動き見切り<情報収集・学習>
周囲に<属性攻撃>風の渦作り範囲攻撃
<破魔>の呪<呪詛>上乗せ強化:召喚体への効果<限界突破>
召喚体の動き乱し足止めや脆さつき迎撃<捕食>
《封絶縛鎖》鎖操作と召喚継続
風にのせ周囲に鎖の渦作り盾としつつも攻撃力追加
十分な迎撃力確保後<念動力>で初速強化<早業>射出
外れても鎖張り巡らせ行動阻害、敵捕縛狙う
捕縛後、鎖収縮の勢いと併せ
<呪詛:生命力吸収>込め<怪力>で振るう
斧槍[ステラ]渾身の一撃<捕食>を
完成を許すわけにはいきません
ここで、砕けろ
アドリブ絡み◎
呪操るヤドリガミ
●Orange
「世界を超えた侵攻の可能性、ですか」
身体の周囲に旋風を纏いながら、目の前を埋め尽くす勢いの緑の生首を流しつつ月宮・ユイ(月城紫音・f02933)は呟いた。
「なんとしても此処で止めましょう」
纏う風を激しく渦巻かせ、相応の戦闘力を持つ対価に、限りなく脆い生首を文字通り吹き飛ばしながら彼女はイメージを集中させる。
世界の危機は多々あれど、一つの世界を危機に陥らせるモノが自在に世界を移動したら、最悪という言葉では決して済まされないだろう。
(共鳴・保管庫接続正常、能力強化。無限連環術式起動。概念制御、捕食吸収能力付与、縛鎖超過駆動)
故にイメージする、縛り付けるものを、これ以上を許さないという物を。
文字通りの災いを封じ込め縛り付ける概念を――鎖を。
「鎖の渦よ、喰らい封じろ……」
星々の雲が渦を巻くかの如く生み出された鎖が、金属の細かく打ち合う音を響かせながら緑の首に叩きつけられ、莫大な数を掻き消していく。
宇宙の膨張を続けるように、広がっていく鎖は次々と生成され嗾けられる緑を飲み、消し去りながら――本体の災魔を見出せば。
根源を断つと言わんばかりに嗾けた鎖が、勢いよく緑首を団子のように貫きながら本体の災魔へと向かう。
しかし災魔はそれを容易く躱すと、再度ユイ目掛けて数多の生首を嗾けるも、回避したその先へすかさず鎖を一つ張り巡らせて。
封印の概念をそのまま現実化(リアライズ)するように、僅かな閃光が迸り災魔の動きと其れが産んだ緑首たちの動きが停まり。
「既に主は滅びましたが、悪しき遺産、完成を許すわけにはいきません。ですから」
一重、二重に……巻き付けるように鎖絡みつかせながら、それで締め上げつつ、鎖をゴム仕掛けのように収縮させ。
勢いよく宝石災魔の身体をユイ自身へと引き込みながら、その脳天を目掛け突き出していたのは。
「ここで、砕けろ」
――全てを喰らう勢いで変化した斧槍の、無骨な刃だった。
成功
🔵🔵🔴
フレミア・レイブラッド
迷惑な置き土産を残してくれたモノね…悪いけど、世界を渡らせるなんてさせないわ。ここで破壊してあげる
凍結魔術と雷撃魔術【属性攻撃、誘導弾、高速詠唱、全力魔法】による直接攻撃と魔術を応用した凍結と雷撃の捕縛魔術、更に【念動力】による拘束で敵の攻撃を適宜妨害。
更に自身は身体能力を活かして【残像、ダッシュ】高速移動から魔槍に魔力を溜めつつ接近戦【怪力、早業、串刺し】。
チャージが完了したら魔力が籠められた魔槍で薙ぎ払いつつ、【神槍グングニル】を敵の万能宝石目掛けて叩き込み、即座に再チャージ。
地形が変わる程の【神槍】を敵の完全破壊までわたしの魔力が続く限り何度でも叩き込んであげるわ!
●滅びるまで
宝物庫という戦場で、紅と紅が一瞬だけ擦れ違う様を見せた。
命を喰らう紅き首と、血を啜る姫君の紅の視線が一瞬、交錯し合うと、姫君の方はその瞳を三色の首を操る災魔に向けた。
「迷惑な置き土産を残してくれたモノね……」
擦れ違うと同時、突き出した掌から放った蒼白い光球が災魔の身体を凍てつかせ。
続け様に放たれた雷が超電導を為し、災魔の身体を苛める――邪法の攻撃でない以上、首が転じた魔剣で取り込むことも出来ない。
ただし致命傷にも至らない――されど。
「悪いけど、世界を渡らせるなんてさせないわ。ここで破壊してあげる」
置き去りにした虚像を囮に、魔剣を空振らせながら、フレミアは魔力を込めて強化した真紅の槍を薙ぎ。
一瞬、災魔の魔剣を手より落すと、そのまま返す柄の一撃を災魔の脚に打ち付け盛大に転倒させつつ。
右手に魔力を束ね、作り上げた赤く輝く槍を思い切り投げつける。
「全てを滅ぼせ、神殺しの槍……消し飛びなさい……!」
真っ直ぐに突き出された災魔の紅き剣が幾許かの魔力を喰らおうと、喰らいきれぬ魔法力の奔流が災魔の額を盛大に穿ち。
迸る破壊の光が、宝物庫の壁床を貫き爆ぜさせていく――!
(食べることは出来ても、アレみたいに放出までは出来なさそうね……なら!)
この剣が全てを定める者のように放出まで可能としていたら分からなかったが、喰らうだけで済むというのなら。
左手に新たに生み出していた、赤赤と禍々しさと美しさを同居させた破壊の魔力を、再び槍の形と成して。
「滅びるまで、わたしの魔力が続くまで、何度でも撃ちこんであげる! 神槍グングニル!!」
投げる。
投げる、また投げて、更に生み出してまた投げる。
宝物庫の元来の形を想像できなくさせるほどに、迸る破壊の余波が――災魔の剣が僅かに魔力を喰らおうとお構いなしに。
有言実行、留まることを知らぬ全ての魔法力によって作られた槍は、災魔の額を惨たらしく貫き続けていた。
成功
🔵🔵🔴
四季乃・瑠璃
緋瑪「派手な裏ボスだね~」
瑠璃「宝石って言うだけあるみたいだね」
【破壊の姫君】で分身
瑠璃がデュアル・アイゼンアーマー形態の戦車砲と機銃による砲撃と弾幕でUC発動の時間を稼ぎ分身。
分身後も引き続き砲撃で緋瑪を支援しつつ、【高速詠唱、情報収集、ハッキング】による探知術式で敵本体内部の核及び世界移動能力の要となる箇所を探知。
緋瑪が飛行しながら【範囲攻撃、蹂躙、早業】接触式ボムやK100による銃撃、大鎌等で迎撃しつつ時間を稼ぎ、瑠璃が核を発見次第、二人で集中攻撃開始。
砲撃でダメージを与えたところに緋瑪が大鎌で斬り込み、更にボムを押し付けて離脱。
そこに更に砲撃と弾幕を叩き込む連携で一点集中を狙うよ。
●最終戦争
八百を超える緑色の生首、相応の実力を持った精強な大軍。
其処に抗うは一つの圧倒的な個、強さと引き換えの脆さを崩す様にけたたましい弾丸と、時折爆ぜるような重たい砲弾が爆ぜる。
四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)は戦車そのものを纏ったような鎧と砲撃を以て、災魔の嗾けた無数の生首に抗っていた。
強きの代償の脆き紙の壁、主砲よりの砲弾が一つ爆ぜ、熱風が生首を留めていけば瑠璃は内に眠るもう一つの魂に語り掛ける。
(行くよ、緋瑪)
(行こう、瑠璃!)
――さぁ、わたし達の破壊を始めよう。
一瞬の閃光が身体より放たれれば、二つの魂は身体を二つに改めて分けて、その背に魔導と機械が織りなす翼を広げ。
「派手な裏ボスだね~」
「宝石って言うだけあるみたいだね」
緋瑪のぼやきに瑠璃がクスっと笑いながら続け、主砲のインターバルを埋めるように機銃をばら撒き生首を蹴散らし。
その間に瞳を研ぎ澄ませながら、宝石災魔の心臓部を探っていく――そして緋瑪は。
宝石災魔が数多の生首を伴いながら直接殴り掛かるのを、空中よりの銃弾で制しながら爆弾をばら撒き、断続的に爆ぜる熱風で進軍を押し留める。
「――見えた!」
「そこだね、オーケー!!」
やがて瑠璃が災魔の核を見出せば其処を示すように機銃の弾を一つ放ち、其処へ深く征服せざる大鎌を炸裂による加速を伴った一撃で緋瑪が斬り込み。
災魔の手が反撃に伸ばされるその前に、新たに爆弾を投げ放ち、その熱風でダメージを与えつつ後退する。
「爆発の方が派手だよね?」
「もちろん」
宝石の美しさよりも、火薬が派手に爆ぜて光と炎が迸る光景の方がずっと美しい。
嬉々とした可愛らしい笑顔を浮かべる半身に、主人格は主砲より全ての魔力を込めた砲弾を解き放ち。
半身も又、殲滅の光と名高き爆弾を其処へ追い撃つように投げつければ――宝石よりも尚美しき、熱と衝撃の旋風渦を巻き、爆ぜ散る轟音が戦場を彩っていく。
成功
🔵🔵🔴
栗花落・澪
★Venti Alaに風魔法の【高速詠唱、属性攻撃】を纏わせ
【激痛耐性+オーラ防御】と組み合わせ鎌鼬の防壁を発生
翼の【空中戦】で回避
近づいて来る緑の首を風の刃で弾き飛ばし
更に生成した【破魔】の★花園から花弁を舞い上げることで
時間を稼ぎながら風と浄化で少しでも数減らし
あんまり時間取れないし
すぐに片付けさせてもらうよ
【指定UC】を発動
【ダンス】のステップで回避力を上昇
空間を飛びまわり翻弄しながら
【歌唱】に属性攻撃を乗せて超音波による【範囲攻撃】兼本体の足止め
成功したら即座に高速詠唱で巨大な雷の球を作り出し
本体に向けて【全力魔法】
宝石は1方向からの衝撃に弱い
貫いてあげるよ
昏睡する前には退かなきゃね…
ハルア・ガーラント
勝ちますよ![鼓舞]
【WIZ行動】
集団の召喚を確認し後方へ飛翔。[逃げ足]を併用し[咎人の枷]で防壁を張りつつUC発動。
女神様、この生首達をぶん殴る為の静寂を下さい。
一撃で倒すなら今!
鎖を[念動力]で動かし[範囲攻撃]、飛翔し[踏みつけ]攻撃、[銀曜銃]を[誘導弾]にし発砲。魔力を沢山込めたから、散弾銃みたいなものです!
赤首と本体は[第六感]を基に回避行動、隙あらば[マヒ攻撃]。青首は武器の鎖だけ注意。銃は使えない。歌はただの歌。
赤首が麻痺蓄積で動きの鈍る一瞬を捕らえ、鎖で拘束し残る鎖でわたしと連結。全体をオーラの障壁で厚く包みます。敵本体の横っ腹に遠心力を利用し[限界突破]した大槌の一撃を。
●聖譚曲は静かに鳴り響く
淡い金色の結界を通り現れた二人の天使の前には、八百を優に超えるであろう緑の生首達。
そのどれもが圧倒的な力、事前に伝え聞いた一撃で崩れる脆さも感じさせぬ程に恐ろしい覇気に満ちる――されど、ここに来た天使二人の想いは同じ。
「勝ちましょう!」
「うん!」
ハルア・ガーラント(オラトリオのバロックメイカー・f23517)の言葉に、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)が力強く頷けば、緑の首達は鬨の声を挙げながら天使達に攻め入る。
琥珀色の瞳を以て真っ直ぐに緑を見据えながら、澪は僅かに足を力強く踏みしめると、すれば靴に翼が文字通り生える。
それと同時に、ハルアは翼の根本付近に絡まった金色の鎖を鳴り響かせ、幾何学模様を描くように精緻な配置と為しつつ自分も含め首達の攻めから守る防壁と為し。
後方へ翼を広げ文字通り飛んで後退するハルアと、入れ替わるように――力強く、最初に交わした言葉を確かめるように目を交わし合いながら、靴に生えた翼をはためかせ澪が飛び出る。
身体に纏った真空の刃が、網の如く巡らされた咎人を捕える鎖の防壁を擦り抜け、捕らえられた首達を一気呵成に斬り刻み。
更に己が翼をはためかせ飛翔しながら、澪は戦場に色鮮やかな花畑を生み出す――美しき花には何とやら、花弁に籠められた破邪の霊力が緑首達を白に染めて無力化していく。
「女神様、この生首達をぶん殴る為の静寂を下さい」
その間にハルアが紡ぐは、最早知る者も殆どいない天使言語による形容し難くも美しき歌。
粛静歌が響き渡り、現れ出でた門を通じて呼び出された静寂の御使いたる白梟が、破邪の花畑の中で白羽と七色の花弁舞い散らせながら踊り。
巡らされた結界が緑首達の動きを完全に鎮め、時を停めるが如き静寂を敵に齎しながら――今こそ好機と。
防壁の如く編んでいた鎖を一気に解き、尖が首達を一気に貫き――翼を力強く羽ばたかせ飛び。
魔力を最大限に籠めた精霊銃よりの激しい閃光は、散弾の如く緑首達を散らし打ち砕いていく。
「僕の力が、誰かの役に立てるなら……!」
天使言語の歌響く中、新たに澪は自らの内の封印を解き、限界を遥かに超えた力を解き放ちながら新たな歌を紡ぐ。
靴の羽はばたかせ、巡らせた花畑の中を優雅に舞い踊るように飛びながら、天使言語の歌と共鳴し合うように。
平時の澪を遥かに凌ぐ力が為す舞踊は、最早圧倒的格上である宝石災魔の眼にも捉えられるものでなく。
捕えられた緑首達を足場としながら跳躍を続け、踏みつけていくハルアと交錯し、二人の天使は花畑と白梟の中で踊っていき。
やがて人の領域を超えた神聖な歌は、宝石災魔の感覚を狂わせてその動きを封じていく――ここで。
「あんまり時間取れないし、すぐに片付けさせてもらうよ」
限界を優に超えていた力の反動、そのタイムリミットが迫ることを澪は感じていた。
故に両掌を頭上に掲げ、掌に抱えきれないほどの雷で作り上げた珠を持ちながら声を掛ける。
「ハルアさん」
その声に気付いたハルアは既に、かつて聖者を捕えていた鎖を以て赤い首を捕え、鎖と捉えた首を障壁で包んでいた。
それは宛ら、それそのものを一つの大槌とするかの如く。
「宝石って、一方向からの力に弱いんだって」
「やりましょう」
その身体からは想像もつかない限界を超えたハルアからの、大槌が如き殴打が災魔の身体を打ち据え。
振り下ろされた澪からの雷球が激しい稲光と轟音を立て、災魔の身体に白煙上げさせ身体に耐え難い音のヒビを入れる――!
ここで、限界を迎えた澪の身体が僅かに揺らぎを見せれば。
「……ごめっ……」
「大丈夫です、わたしがついていますから」
薄れて往く意識の中、ぼやけた視界に最後に映ったのは同じ天使の微笑み。
穏やかな寝息を立てる天使を小脇に抱え、もう一つの天使は穏やかに微笑みながら静かな花咲く宝物庫の中を後にするのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
今まで何度も世話になってきたグリモア猟兵に危機が及ぶとあっては放ってはおけないな。
もうちょっと付き合ってくれよな、シャーリー!
奴の先制攻撃を【見切り】、【盾受け】で受け流すと同時に【カウンター】の【武器落とし】でUCを吸収する剣を弾き飛ばし、奴が体勢を立て直す前に【料理の鉄刃】での【捨て身の一撃】を喰らわせて深手を負わせる。
そしてシャーリーの攻撃に続く形で炎の【属性攻撃】を付与した大包丁での【二回攻撃】でダメージを与え続け、一番深い傷口を【部位破壊】で狙って【料理の鉄刃】で斬りつける!
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
大魔王倒して終わりだと思ってたらまだ敵がいたんだ!?
でもみんなで頑張って大魔王を倒したんだから、ここできっちりと終わらせるよ!
行こう、ウィーリィくん!
相手の先制攻撃を【乱れ撃ち】+【クイックドロウ】で牽制し、勢いが止まったところで【エクストリームミッション】発動
【空中戦】で飛び回りながらアウトレンジからのブラスターの【援護射撃】でダメージを与えると同時に地上から攻撃するウィーリィくんをサポート
相手がUCを使おうとしたら予め【罠使い】+【ロープワーク】で張り巡らせておいたワイヤーで動きを封じる
ウィーリィくんが深手を負わせたらそこを【スナイパー】+【クイックドロウ】でピンポイント攻撃!
●戦いは熱く、縁切りはクールに
宝石災魔の突き出した紅い魔剣と、少年の無骨な鋼鉄の大鍋が盛大な金属音を鳴り響かせた。
金属と金属のこすれ合う耳障りな音で大気を震わせ、鍋の曲面を以て災魔の刃を滑らせながら横へと流し。
自らの足でブレーキをかけた災魔が新たに魔剣を手に、少年に――ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)に向かわんとするも。
一瞬の内に解き放たれた熱の閃光が、宝物庫の床に幾つかの穴を穿ち、宝石災魔の跳躍を制していた。
「大魔王倒して終わりだと思ってたらまだ敵がいたんだ!?」
熱の閃光を解き放った残滓の白煙を噴き上げた銃口を油断なく突きつけながら、シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)は驚愕の声を挙げた。
そんなシャーリーの勇気を奮い立たせるようにウィーリィは大鍋を盾に、大包丁を剣として構えながら微笑みをかけた。
「もうちょっと付き合ってくれよな、シャーリー!」
「当たり前だよ! 行こう、ウィーリィくん!」
――例えこの宝石災魔が如何な強敵であろうと、大魔王を、そしてこのアルダワの戦争を共に潜り抜けてきたのだから。
新たに宝石災魔がシャーリーの放つ熱線を斬り掃い肉薄すれば、再びウィーリィが前へ出て大鍋で横から殴りつけるように剣を裁き。
そのまま大包丁の峰を強かに手首へ打ち付け、大鍋の殴りつけた衝撃冷めやらぬ場に叩きつけられた鉄の鈍く重たい一撃が災魔の剣から魔剣を取り落とさせる。
慌ててそれを拾いに行かんと手を伸ばした災魔の手を、冷徹にシャーリーの狙い済ました熱線が鋭く制しながらウィーリィは精神を研ぎ澄ます。
「研ぎ澄まされた技と刃に……斬れないものは、ないッ!」
精神は砥石、研ぎ澄ますは己の技。
闘志もまた砥石、研ぎ澄ますは刃――災魔の懐へ捨て身の覚悟で潜り込み、研ぎ澄ました大包丁の刃を容赦なく深く、袈裟懸けに斬り込む。
「史上最大ッ! 空前絶後ッ! 凶暴すぎる竜巻で、決めてあげるッ!」
深く斬り裂かれた傷より鮮血を噴き上げ、2,3歩たじろぐ災魔の僅かな隙を突くように。
シャーリーは決意一つ力強く跳躍すると、駆動音響かすバイクを変形させた強化服を身に纏う。
バーニアの気流激しく噴き上げ、決意の言葉を体現するように旋回するだけでも巻き起こされる暴風が災魔の身体を捕え。
流星の如く、頭上より角度を如何様にも変え注ぐ熱線が、災魔の身体と其れが周囲に浮かべる首を貫いていく。
その間に再び精神を研ぎ澄ましたウィーリィが、大包丁に如何なるものをも斬り裂く鋭さを持たせれば、災魔は魔剣を以てその加護を打ち砕かんと大包丁目掛け魔剣を繰り出すが。
「させないよ!」
災魔の周囲を旋回すると同時、張り巡らせていたワイヤーを手繰れば、仕掛けられた線がここぞとばかりに災魔の足首に絡みつき。
丈夫な鋼線が肉に食い込み血を流させながら、手繰られた糸は災魔を逆さづりへと持っていき。
「みんなで頑張って大魔王を倒したんだから、ここできっちりと終わらせるよ!」
「ああ!」
吊り上げられていく中で、ウィーリィは正確に――まるで置いておくかのように大包丁の峰で力強く災魔の手首を打ち据え、魔剣を取り落とさせながら。
今度こそ、研ぎ澄ました大包丁を腰だめに構え、持てる力の全てを振り絞り――
「今まで何度も世話になってきたグリモア猟兵に、危機が及ぶとあっては放ってはおけないよなぁ!!」
その瞬間、研ぎ澄まされた大包丁の刃を更に高める紅蓮の炎が大包丁に迸り。
闘志と勇気を火種に燃え盛る刃が、災魔の身体を深いエックスの型を描くように斬り裂き。
斬撃の交錯する中点に更にシャーリーが押し込むように熱線を解き放てば――数多に弾かれた無数の熱線が災魔の身体に潜り込み。
ウィーリィの斬り込んだ紅蓮と、シャーリーの放った白き閃光が一瞬で爆ぜ、災魔の身体を炎と光熱の中に包み込むのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ソラスティベル・グラスラン
ナイくん(f05727)と
……ふふ、そうでしたね
大魔王を倒してもわたしたちの旅は終わらない
その為にあの女神を、此処から出してはいけません
ここで必ず、仕留めなければ!
とても軽い相棒くんを背負いつつ、二人分の先制に備えます
勿論!一番これがナイくんを守れるのです!
うふふ、大きくなってもわたしが抱っこしてもいいのですよ?
竜の翼で空中戦
オーラ防御・盾受けで守りを固め
敵の攻撃を見切り、空中で受け流す
或いは気合と、持ち前の純粋な怪力の大斧で切り結ぶ!
二人息を合わせ、ここぞで思い切り敵の剣を弾き
ナイくんの補助を受けダッシュ、一気に懐へ!
大魔王を下した今、恐れなど皆無です!
今こそ大斧を叩き込み、勇気ある決着を!
ナイ・デス
ソラ(f05892)と
魔王は滅びても、勇者の冒険は終わらない、ですね
ソラ。これからも、一緒に
その為に……グリモアベース、守りましょう!
……ところで
本当に、これで戦う、です?
ソラに背負われ、私はサポート
私は軽く、ソラは怪力で問題ない、ですが……いつか私、大きくなったら、逆にソラ、背負います、ね?
覚悟決め、怪力でしがみついて
もし攻撃受けても激痛耐性。決して離れず
聖なる光(武装扱いの方)でソラを包み癒し、継戦能力与え
念動力噴いて吹き飛ばしソラの背を押し、空中戦ダッシュ補助
ソラが断ち割ったら
万能宝石。欠片も、残しません
加減、しない。本気、だします
生命力吸収、喰らい尽くす光の一撃放ち、飲み込みます!
●BRAVE LORD
宝石災魔の眼前に、竜の翼が空を斬り裂きながら、その手に万物をかち割るが如き大斧を携えた勇者が現れた。
白髪の少女と見紛う少年を背負い、紅い首を転じさせた魔剣を振るう災魔に、全身より闘志を迸らせながら立ち向かう勇気ある竜だった。
「でやぁぁぁぁっ!!」
ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)は背負った少年も合わせ二人分の先制を凌ぐように、災魔の剣と大斧を打ち合わせる。
持ち前の剛力と竜の翼をはためかせ空を自在に舞う動きを以てしても災魔の力は強大、突き出した剣の一撃を斧の刃で受け止めるも、ソラスティベルの腕に重たい痺れが走る。
それでも諦めず、歯を食いしばり振るう大斧が、追撃として放たれた災魔の刺突を横へ逸らす――腕の筋肉が嫌な音を立てて分離していく苦痛と引き換えに。
しかしその彼女を支えるのは、他ならぬ彼女が背負う者からの光だった。
「ぐっ……」
「しっかり!」
生み出される災魔の攻撃は強力無比――受け止めたソラスティベルの身体が大きく揺らごうと。
必死にしがみ付くように少年ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は彼女の身体に捕まりつつ。
体内から生み出す聖なる光が、ソラスティベルの身体を柔らかく癒し、勇者に戦う為の力を齎す。
まるで後光が差すかのような勇者の姿に、宝石災魔は何処かに苛立ちを感じたか、勝負を焦るように魔剣を突き出す。
今までと比べ物にならない、全てを振り絞った刺突の一撃――だが、それだけの攻撃は隙も大きく。
「はぁぁっ!!」
キィンと激しい音を立て、限界を超えて振るわれた大斧の一撃は、災魔の手より魔剣を引き剥がし、それを天井に突き立てさせた。
今こそと翼を広げたソラスティベルの姿に、ナイはこのおぶさる姿について出発前の打ち合わせを思い出す。
――ところで、本当に、これで戦う、です?
――勿論! 一番これがナイくんを守れるのです! うふふ、大きくなってもわたしが抱っこしてもいいのですよ?
(……いつか私、大きくなったら、逆にソラ、背負います、ね?)
そのいつかに向けて、どこまでもこの彼女と歩んで行けるように。
今は、その背を押しましょう。
「お願い、します」
竜の翼を広げた勇者の背を、不可視の掌が力強く押せば、羽ばたく翼は激しい気流を生み出しながら音の速度をも超える。
大気の壁を斬り裂き、発生した揺さぶりが宝物庫を抉りながら勇者は大斧を掲げた。
大魔王を倒しても終わらないこの旅路。
終わらない勇者の冒険――大魔王を倒した後に現れた、エクストラ・ステージを。
共にソラ<ナイ>と。
「これぞ我が勇気の証明、至る戦火の最前線!」
大魔王すら下した今、未来を進む為の翼に恐れなど存在しない。
それに見えなくとも、その背を支えてくれる者もいるから――故に、勇者の掲げた大斧に。
まるで世界が望むかのように、迷宮の果て無き天井を突き破り、蒼い雷が降り立ち、迸る閃光と衝撃が災魔を僅かに揺るがし。
「今こそ応えて、蒼雷の竜よ!!」
ここに勇気ある決着を――振り下ろされた大斧は、災魔が新たに生み出した数多の緑首や魔剣すらも粉々に打ち砕き、迸る雷が激しい閃光で迷宮を埋め尽くし。
裁きの雷が如く打ち下ろされた刃は、宝石災魔の身体を一刀両断にせしめ――
「万能宝石。欠片も、残しません。加減、しない。本気、だします」
身体から漏れ出す黒い靄は、災魔の身体を構成する停滞を導く時間。
それがまた新たに受肉という道を辿る前に――ナイの突き出した掌より、激しい光がまた迸り。
「あなたが、今にいる為に、消費していい時間は、ありません!」
僅かに命を保っていた災魔の、最後の輝きすらも容赦なく奪い去るように。
放たれた光は災魔の命<時間>を喰らい付くし、その身体を完全に無へと還す!!
世界を渡り歩き停滞と終焉を齎さんとした、災いの悪しき遺産は、終に世界を渡ることなく、元来在るべき過去へと葬られるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵