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打ち砕け! 蒼空を巡る鉄十字の野望

#サクラミラージュ

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#サクラミラージュ


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●伯林発帝都行き飛行船
「フハハハハ! 大使の孫娘を使っての間諜行為、我々に見抜けぬとでも思ったか?」
 飛行船の客室に男の声が響く。
「これは祖国への敵対行為に他ならない。未然に此れを防げたこと、総統閣下も御喜びになるだろう!」
 男達は武装しており、乗客達は唯々恐怖に怯えるしかない。
「斯くなる上はこのまま空港に乗り込み、彼の国に打撃を与えるしかあるまい!」
 男達は一人の少女を囲って小銃を突き付けながら大声で熱弁を振るい続けた。
(「誰か……誰か助けて……!」)
 渦中にいる少女は声を上げることも出来ず、目に涙を溜め肩を震わせるしかなかった。

●グリモアベース
「集まったな」
 ラティナ・ドラッケンリット(ビキニアーマー道の冒険者・f04425)は猟兵達を前に説明を始める。
「これからサクラミラージュの飛行船でハイジャックが起こることが予知によって判明した」
 民間船の乗っ取りも問題だが、今回の事件は影朧の手によるものだとわかっている。
「奴らは過去の亡霊に過ぎず、故に取り引きによる解決は望めない」
 影朧達は妄執に衝き動かされているだけで、鎮圧でしか事件の解決は不可能である。
「予知から大きく状況を変えない為に、影朧達が大使の孫娘を人質に取るまでは戦闘行為は避けてくれ」
 現場は伯林から帝都に向かう空の上。
 民間人も多く搭乗している飛行船だ。
「猟兵であるお前達であれば飛行船が墜落しても大丈夫だろうが、くれぐれも民間人も乗っていることを考えて事件解決に当たってくれよ?」


刀道信三
 どうも、刀道信三です。

 第1章ではまず乗客に紛れるなどして人質を救出する準備をしてもらいます。

 このシナリオでは、飛行船が墜落しないように行動することでプレイングボーナスがあります。

●他のPCとの参加
 迷子にならないように【名前(ID)】または【グループ名】をプレイング冒頭に記載していただけると助かります。
 またグループが4名以上の場合、リプレイを分けさせて頂くことが御座います。
 予めご了承下さい。

 それでは皆さんのプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『飛行船緊急事態』

POW   :    万一に備えて乗客たちを一箇所に集中させるべく働く

SPD   :    操舵手に代わり舵取りを行い、航路の安全を確保する

WIZ   :    駆動系統に異常が生じていないかを確かめ、必要なら修理する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ガイ・レックウ
(SPD)で判定
「まさか、俺が飛行船に乗るとはな……」

【騎乗】スキルを使用し、飛行船の舵取りを行う。航路や飛行船周辺を観察、逐一【情報収集】しながら適切な航路をとるぜ。
万が一操舵手がけがをしている場合があれば【救助活動】と【戦闘知識】で得た知識で応急処置くらいはしてみるぜ



「まさか、俺が飛行船に乗るとはな……」
 ガイ・レックウ(相克の戦士・f01997)は舵を握りながらそう呟く。
 ガイが操舵室に入ると肩を撃たれた操舵手が床に倒れていた。
 影朧達が考えなしに彼のことを撃ったのだろう。
 ガイは操舵手の傷を手当てすると飛行船の高度が落ちていることに気付いた。
「強い気流に入っちまったんだ……このままじゃ飛行船が墜落する!」
 血の気の引いたような表情の操舵手に懇願され、代わりに舵を握ることになったのが数分前のことだ。
「やれやれ、せめて飛行船を安定させないとな」
 不時着するにしても都市部を避け、可能なら海を目指したいところである。
 航路的に出られる海なんて北極海くらいだろうが、山中に墜落するよりは増しなはずだ。
 幸い計器を読みながら適確に指示を出してくれる操舵手のお陰で、飛行船はしばらく負傷した操舵手に任せても大丈夫なくらいには安定した。
「着陸の時にはまた手伝いに来るから、少し待っててくれよ」
 そう言ってガイは客室の方へと戻って行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

東雲・一朗
▷アドリブ歓迎

▷兵装
帝都軍の軍服、少佐の階級章付き。
刀と対魔刀の二刀流、2振りとも腰に帯刀。

▷避難誘導
今回の主犯たる影朧…嫌な予感がするな、影朧でなければ帝都軍として対応が難しい相手だったかも知れぬ…。
いや、今はそのような事はどうでもいい、まずは民間人の避難誘導を行い飛行船後方に集め、墜落阻止や交戦の際に巻き込まれぬようにせねば。
「落ち着いて指示に従ってくれ!
我々は君達を助けに来た、安心して欲しい!」
【威厳】を込めた声で指揮官として【団体行動】に長けた私が避難誘導を行う。
冷静に迅速に、今はただ人々を落ち着かせる事を優先しよう。



「今回の主犯たる影朧……嫌な予感がするな」
 東雲・一朗(帝都の老兵・f22513)は飛行船をハイジャックしている影朧達に視線を向けた。
 影朧達は帝都高官である大使の孫娘を探す為に乗員を調べ回っている。
 これが影朧ではなくテロリストの仕業であれば、帝都軍や帝都桜學府であっても対応の難しい事態だったかも知れない。
「いや、まずは民間人の安全が優先か」
 幸い影朧達は大使の孫娘以外の民間人を、人質としてそれほど重視していないようで、大使の孫娘ではないとわかった者達に注意を向けてはいないようだった。
 これなら民間人を一ヶ所に集めるように避難誘導を行えば、影朧達との交戦に巻き込まずに済むだろう。
「落ち着いて指示に従ってくれ! 我々は君達を助けに来た。安心して欲しい!」
 影朧が大使の孫娘がいないと調べ終えた民間人達の座席に近付き一朗は声を掛けた。
 影朧に聞こえないように抑えても低く耳に頼もしく響く威厳ある声と帝都軍の軍服に安心した民間人達は、一朗の指示に従い素直に飛行船後方に移動して行く。
「一人も被害を出さぬ為にも、迅速に避難誘導を済ませなくてはな」
 そう言って一朗は他の民間人達を避難させる為に、再び飛行船内を移動した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

田中・香織
豪華なドレスを着て良家の令嬢として乗客に紛れ込むわ。
あたしは元々、ピンク色の縦ロールな髪なので、ここだとこういう格好が一番自然だから。
掃除で不自然に散らかったところを片付けたり、追跡でエンジンなどの機関部に異常箇所がないか探すわ。
もし、見つかったら、コミュ力を使って乗員に連絡して修理を手伝うわ。
可能なら、ユーベルコードで人形を動かして人手の足しにするわ。
もし、飛行船が落ちたら大惨事になるわ。
そうならないためにも、あたしに出来ることは何でもやってみるつもりよ。



「大変、早くなんとかしないと!」
 豪華なドレス姿で乗客に紛れ飛行船内を回っていた田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)が機関室の様子を見に来ると、ここで発砲した後が見て取れた。
 わざわざハイジャックした飛行船の機関部に傷をつけることに何の意味があるのだろうと頭が痛くなる。
 香織は乗員を見付けて機関室の状態を伝えるが機関室の様子を見た乗員達は顔を青くした。
 ここは航行中の民間船である。
 機関を修理できる整備士は乗り組んでいなかったのだ。
「仕方ない。ここはあたしに任せて!」
 幸い影朧達も機関部を破壊しようという意図があった訳ではなかったようだ。
 機関部の動き自体は悪くなっているが香織が武器の整備をする要領で応急処置は可能そうである。
「という訳で飛行船が落ちないように頑張るよ」
 香織は自らの器物である人形を錬成カミヤドリで複製して機関部の修理に取り掛かった。
 気嚢で浮揚力を得ている飛行船なので直ちに墜落することはないだろうが、機関の不調のせいか高度は徐々に下がっているように感じる。
 香織は複製した人形達の手を借りてなんとか機関の破損した部分を補修していくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎
POW判定

空の真ん中でこんな騒ぎが起こるとはね…
(空を騒がされちょっとご機嫌斜め)
活劇の前に大事は済ませましょう

拠点防御の知識を応用し皆が集まれる安全な個所を特定
存在感、礼儀、団体行動にて誘導を引き継ぎ

貴方はこっち、貴女はこっちに居て…
大丈夫よ、直ぐに終わるから♪

念押しで地形を利用し、物陰や角などにUCで複製した雲霞を忍ばせ、いつでも庇えるように配置しておく

こんな莫迦な事態、さっさと終わらせましょう



「空の真ん中でこんな騒ぎが起こるとはね……」
 ある日空から落ちて来た真鍮色の絡繰小箱を拾ったことで深緑色の光翼後光と猟兵の力を得て、自ら作った飛行補助翼で空を飛ぶ麻海・リィフ(晴嵐騎士・f23910)にとって、空には特別な思い入れがあるのだろう。
 影朧達の不作法にリィフは不機嫌そうな表情を向ける。
「とはいえまずは乗員乗客の安全を確保しましょう」
 影朧達は大使の孫娘を人質に取ろうとする関係上、等級の高い前方の客席の方に固まっていた。
「貴方はこっち、貴女はこっちに居て……顔は出さないようにね、危ないから」
 飛行船後部であれば安全を確保し易いだろうと、リィフは仲間の誘導で避難して来た民間人達に指示を出していく。
「大丈夫よ、安心して。直ぐに終わるから♪」
 民間人達を座席の陰に隠れてもらうと、更に浮陣・青雲光霞で複製した機動浮遊攻防盾「雲霞」を周囲に忍ばせることで、流れ弾が飛んで来ても民間人達を守れるように備えておく。
「さて、こんな莫迦な事態、さっさと終わらせましょうか」
 ひとしきり避難誘導と安全確保が済むと、リィフは騒ぎの元凶である影朧達のもとへ向かって歩き出すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『名も忘却されし国防軍擲弾兵大隊』

POW   :    戦車殺しは我らが誉れ
【StG44による足止め牽制射撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【パンツァーファウスト】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    弾はイワンの数だけ用意した
【MP40やMG42による掃討弾幕射撃】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    コチラ防衛戦線、異常ナシ
戦場全体に、【十分な縦深を備えた武装塹壕線】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「フハハハハ! 大使の孫娘を使っての間諜行為、我々に見抜けぬとでも思ったか?」
 飛行船の客室に男の声が響く。
 予知の通り影朧達は大使の孫娘を取り囲んでいるのだろう。
 あとは彼らを一網打尽にするだけだ。
 声の主と少女の姿は武装した兵隊のような影朧達が壁になって見ることが出来ない。
 独逸の軍人の影朧であるだけに唯のテロリストより彼らの装備は整っている。
 問題は妄執に囚われた彼らがそれを空の上の飛行船の中であっても構わず使いかねないということだ。
 なんとか飛行船を守りつつ素早く彼らを鎮圧すべきだろう。
ガイ・レックウ
【POW】で判定
「阿呆が…こんな飛行船の中で銃火器を使うんじゃねぇ!!」

相手の攻撃を【見切り】で避けながら銃弾などは【武器受け】でガードして被害を減らす。
【フェイント】を織り交ぜながら二刀流での【鎧砕き】と【なぎ払い】の【2回攻撃】で連続して攻めるぜ。
ユーベルコード【二天一流『無双一閃』】で敵を斬り捨ててやる!!


東雲・一朗
▷アドリブ歓迎

▷兵装
帝都軍の軍服、少佐の階級章付き。
刀と対魔刀の二刀流、2振りとも腰に帯刀。

▷戦術
転生の可能性無し、よって前方の影朧を排除対象と断定する。
「この場所でそれを使うか…狂気に飲まれた戦争狂め」
弾丸ならまだしもパンツァーを見過ごす訳にはいかぬ、私は霊気【オーラ防御】を纏い牽制射撃をものともせずに前進、パンツァーが放たれたらば軍人としての【戦闘知識】で弾道と弾頭を【見切り】二刀で両断し【武器受け】してパンツァー弾を無効化、そのまま近接し二刀で繰り出す【剣刃一閃】【二回攻撃】で敵兵を斬獲する。
「この距離でその得物は使えまい…抜刀突撃を誇る帝都軍人を舐めるなよ!」



「阿呆が……こんな飛行船の中で銃火器を使うんじゃねぇ!」
 機体前方操舵室からやって来たガイ・レックウ(相克の戦士・f01997)に向かって、名も忘却されし国防軍擲弾兵大隊員達はStG44を構え一斉に引鉄を弾く。
 ガイは両手に鞘から刀を抜き、目にも留まらぬ速さで飛来する銃弾を切り払いながら間合いを詰めた。
「転生の可能性無し、よって前方の影朧を排除対象と断定する」
 ガイとは反対側、客室の後方から東雲・一朗(帝都の老兵・f22513)が現れ、冷たく淡々と言い放つ。
 ガイに向かって小銃を撃っていた半数が振り返り一朗を警戒した。
「この場所でそれを使うか……狂気に飲まれた戦争狂め」
 一朗の側を向いた影朧兵一人がパンツァーファウストを構え放つ。
 戦車の装甲に向かって使うような榴弾が当たれば飛行船の壁に穴が開いてしまうだろう。
 桜花の霊気が障壁となって銃弾を弾き、パンツァーファウストの弾道を見切った一朗の軍刀が抜刀一閃。
 滑らかな断面で炸薬の詰まった弾頭を分かち、続く手に馴染んだ退魔の太刀が空中で柔らかく弾頭を掬い無力化した。
「『無双一閃』、くらいやがれ!」
 パンツァーファウストを無力化されたことに怯んだ影朧達の間合いに踏み込んだガイの二刀が翻り、首が二つ血飛沫を上げて飛ぶ。
「この距離でその得物は使えまい……抜刀突撃を誇る帝都軍人を舐めるなよ!」
 息を合わせるように一朗も影朧達との間合いを詰め、両腕を開くように繰り出された袈裟懸けと逆袈裟の斬撃が一刀一殺影朧を斬り伏せた。
 影朧達は偶然にも二刀流使いの男達二人に、鏡合わせのように挟み込まれる。
 間合いは太刀打ち。
 少しでも銃を構えて撃とうとすれば、立ち待ちの内に銃や腕が斬り落とされる。
「年貢の納め時だ。観念して黄泉に還りやがれ!」
 ガイの声を合図に至近距離での乱戦が始まる。
 二刀流使いの達人二人を前に、影朧達は為す術もなくその数を減らしていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎
(思わず)正気!?程があるわよ!?


先制クイックドロウUC発動

多数の雲霞による念動衝撃波シールドバッシュで範囲気絶攻撃
敵の攻撃はオーラ防御念動衝撃波盾受け

民間人や飛行船施設への攻撃被害は忍ばせておいた「置き雲霞」にてかばう
すかさずカウンター範囲念動衝撃波シールドバッシュで敵を無力化

虚け!戯け!唐変木!
場所を見て道具を選びなさいよこのすっとこどっこい!!
(思わず普段言葉)

曲がり角
ばったり至近で出会った敵を極光の念動衝撃波シールドバッシュで吹き飛ばし

埒が明かない…黒幕はどこ!?


田中・香織
対戦車兵器を飛行船の中で使うなんて、何考えてるのよ!
機関銃や対戦車兵器を撃たれる前に早撃ちのユーベルコードを仕掛けるわ。
長引かせたら、機体や乗員に攻撃を仕掛けるような奴らだから、機体そのものに撃ち込んでもろともに自爆、とかやりかねないわ。
もし、撃たれたら、敵の銃撃は見切りで躱して、クイックドロウでの早撃ちに呪殺弾やマヒ攻撃や気絶攻撃を乗せて素早く無力化するわ。



「対戦車兵器を飛行船の中で使うなんて、何考えてるのよ!」
 ハイジャック犯の影朧がパンツァーファウストを装備しているのを見て、田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)は思わず声を上げた。
 機関室で発砲したり目当ての人質以外に関心が薄かったりと、影朧達の行動は無軌道で粗が多い。
 飛行船内でパンツァーファウストを撃って、壁に穴が開いて諸共に自爆墜落となっても何の不思議もない。
 主力部隊とは別に客室を巡回していた国防軍擲弾兵大隊の一人が、香織を見てMG42を座席の背もたれに置いて構えた。
「させないよ!」
 パンツァーファウストは問題外だが、空飛ぶ飛行船内で機関銃を撃つのも正気の沙汰ではない。
 香織はサイドアームの拳銃を素早く抜いて影朧の眉間を撃ち抜いた。
 トリガーに指がかかっていたのか支えを失ったMG42の銃口から跳ね回るように銃弾がバラ撒かれる。
「正気!? 程があるわよ!」
 それを見た麻海・リィフ(晴嵐騎士・f23910)が『雲霞』を即座に複製展開。
 雲霞は暴れる機関銃を取り囲み、壁などに飛ぶ銃弾を最低限に抑え込む。
「虚け! 戯け! 唐変木! 場所を見て道具を選びなさいよ、このすっとこどっこい!」
 リィフは自身に向かってMP40短機関銃を構えた一団に駆け寄ると、引き連れた雲霞と拳の先に凝縮した『極光』を、国防軍擲弾兵大隊員達の頭部に叩き込んで昏倒させた。
「そのとおりなのよ! 一回死んでるからって命知らずにもほどがあるわ!」
 盾を構えて突撃するリィフを援護するように、香織も早撃ちで影朧達を鎮圧していく。
「こうなったら絶対に黒幕に文句を言ってやるんだから!」
 リィフと香織は飛行船後部から影朧達の主力がいる前方に向かって、客室に残っている影朧達を発見しては残さず倒し、乗客達の安全を確保しながら走った。
 飛行船前方では既に影朧主力と仲間の猟兵が戦端を開いているだろう。
 後は人質の少女を助けて黒幕を倒すのみと、二人は先を急いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『超人ゲオルグ』

POW   :    超・イービルアイ
【奇石「宙の眼」から超エネルギー光線】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    超・クレアボヤンス
技能名「【追跡・暗視・視力・情報収集・失せ物探し】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ   :    超・パイロキネシス
【奇石「宙の眼」による千里眼】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【体内から発生する凄まじい業火】で攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ガイ・レックウ
【POW】で判定
『黒幕の登場ってわけか』

相手の攻撃を【見切り】、【武器受け】と【オーラ防御】のスキルで防御を固めて受け流しつつ【残像】と【フェイント】を混ぜて距離を詰めるぜ
距離を詰めたら【怪力】での【鎧砕き】の【先制攻撃】と【なぎ払い】の【2回攻撃】でたたみかける。
体勢を少しでも崩し、ユーベルコード【一刀流秘剣『穿』】を叩き込むぜ!!



「黒幕の登場ってわけか」
 影朧の人垣を斬り伏せた先には怪人と表現するしかないような大男が立っていた。
「帝都の狗が。我らが精鋭を退けたことは驚嘆に値するが、態々我らの総統閣下への手土産になりに来るとは愚かなことよ」
 ガイ・レックウ(相克の戦士・f01997)は超人ゲオルグの額で妖しく輝く『宙の眼』を警戒する。
「無謀なる者よ、塵と化せ。超・イービルアイ!」
 赤色の破壊光線が放たれ、ガイは交差した刀で正確に受け、切り裂いた光芒を剣気の障壁で受け流した。
「相変わらず考えなしか!」
 ゲオルグの超エネルギー光線は強力で、もしガイが受け止めていなければ飛行船の壁や床に穴が開いていただろう。
 赤い奇石から次の一発を撃たせまいと、ガイは縮地のような勢いでゲオルグの懐に踏み込んだ。
「くらいやがれ、我が一穿は稲妻の如く!」
 ガイの横薙ぎの太刀をゲオルグは見た目にそぐわぬ俊敏さで回避するが、深く踏み込んで繰り出された一撃は躱せてもゲオルグの体勢を大きく崩した。
 その隙に閃く一刀流秘剣『穿』の一突きがゲオルグの心臓に迫る。
 それを辛うじて身を捻ることで肩で受けるが、刀は深々と鍔まで肩に突き刺さった。
 これではもうそちらの腕を使うことは出来ないだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

東雲・一朗
▷アドリブ歓迎

▷兵装
帝都軍の軍服、少佐の階級章付き。
刀と対魔刀の二刀流、2振りとも腰に帯刀。

▷討伐
明確な意志、救済の手かがり無し…か…対象を転生不可能と断定し討伐する。
「骸の海で総統閣下に伝えよ、帝の世は終わらぬとな」
まずは敵の攻撃を【戦闘知識】で【見切り】桜花の霊気【オーラ防御】と二刀【武器受け】にて周囲への影響が出ぬよう完全に防ぎ切る。
「転生出来ぬならば、全力の一刀にて断つのみ」
そして一気に距離を詰め【破魔】の力を込めた【桜花封神】にて一刀両断にする。

「帝都軍の東雲少佐だ、お怪我はありませんかな?」
人質とされた少女は責任を持って保護する、間諜行為が本当なら牽制もせねばならぬからな。


麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎
貴様か!莫迦の大将は!!
下らない陰謀の代償、安く済むと思うな!!

空中浮遊残像ダッシュで接敵

剣を回転させUC(命中率)に念動衝撃波を乗せて「宙の眼」をスナイプ串刺しチャージにて部位破壊を狙う
残像フェイント二回攻撃を交え果敢に攻める

敵の攻撃は念動衝撃波オーラ防御を乗せて武器盾受け
誘き寄せて周囲の被害を抑える
カウンター念動衝撃波シールドバッシュで気絶を狙い追撃で「宙の眼」破壊を狙う

窮地の仲間や、船や民間人は積極的にかばう

とどめは攻撃力UCに限界突破した総力を乗せ刺突


薄汚れた謀略を空に持ち込んだ報いだ!
あらゆる宙(そら)から出て行け!!



「明確な意志、救済の手かがり無し……か」
 東雲・一朗(帝都の老兵・f22513)は超人ゲオルグを転生不可能な影朧と断じて、刀の切っ先をゲオルグに向ける。
 その足許には兵隊の影朧達が倒れ伏していた。
「骸の海で総統閣下に伝えよ、帝の世は終わらぬとな」
「小賢しい。千年王国とは我らが総統閣下の第三帝国であるべきだ」
 ゲオルグは負傷した肩を庇いつつ、それでも勢いの減じることのない超エネルギー光線を額から放つ。
「ぬう……!」
 一朗は飛行船に被害が出ないように、ゲオルグを挑発して真っ直ぐ自分へと狙いを定めさせるよう誘導した。
 真紅の破壊の奔流を、一朗の二振りの刀と桜花の霊気が正面から防ぎ切る。
「他愛なし!」
 超・イービルアイによって大きく体勢を崩した一朗の姿を、ゲオルグがほくそ笑んだ。
 間髪入れずに奇石『宙の眼』が煌々と輝き、構えを取り直す前の一朗を照らそうとする。
「貴様か、莫迦の大将は!」
 その時、麻海・リィフ(晴嵐騎士・f23910)が客室の奥から船内を滑るような速度で、飛翔能力を活かして高速で接近した。
「下らない陰謀の代償、安く済むと思うな!」
「グワァアアアッ!?」
 リィフに先行した『雲霞』が光線を発射する直前に『宙の眼』の前に現れ、機動浮遊攻防盾と超エネルギー光線の衝突による火花を顔面の間近で受けたゲオルグが悶絶する。
「薄汚れた謀略を空に持ち込んだ報いだ。あらゆる宙(そら)から出て行け!」
 そのまま速度を殺さずに機械魔剣ストヲムルゥラァを激しく回転させながら、リィフはゲオルグに向かって突撃した。
 伸ばした手、ストヲムルゥラァの切っ先は寸分違わず『宙の眼』を捉える。
 ゲオルグは必死に仰け反ることで脳髄を貫かれることを避けるが、奇石『宙の眼』は額の肉ごと抉れ飛んだ。
「転生出来ぬならば、全力の一刀にて断つのみ」
 その隙に一朗は全ての桜花の霊気を愛刀影切に込め、乾坤一擲の斬撃を繰り出す。
 褒めるべきはゲオルグの生への執念か。
 ゲオルグを袈裟懸けに輪切りにする筈の桜色の斬閃は、形振り構わず動かぬ腕を盾に渾身の力で後方に跳んだゲオルグによって狙いを逸らされた。
 しかし血の線を引きながら巨腕は斬り飛ばされ、鎖骨まで砕けた苦痛に呻きながらゲオルグはけたたましい音を立てながら床に倒れるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

田中・香織
あなたが親玉ね!覚悟なさい!!
飛行船内で火炎放射や光線を撃たれるとまずいから、早撃ちのユーベルコードを使っての速攻をかけるわ。
そのご自慢の目とあたしの銃、どちらが早いか勝負よ。
クイックドロウでさらに抜き撃ちを加速、マヒ攻撃と呪殺弾を乗せてさらに威力を高めての銃撃を行うわ。



「あなたが親玉ね、覚悟なさい! ……って随分ボロボロね」
 田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)が駆け付けると、巨漢の怪人は片腕を失い床に伏していた。
 失血と痛みからか痙攣を繰り返している。
「でも飛行船内で火炎放射や光線を撃たれるとまずいわ」
 香織は拳銃型アサルトウェポンのセーフティを外し初弾を装填した。
(「オノレオノレオノレェェェッ!」)
 超人ゲオルグはまだ意識を失ってはいなかった。
 痛みと屈辱で頭の中はグチャグチャであったが、額から外れても奇石『宙の眼』はその力を発揮している。
 顔を上げずとも香織の姿を超・クレアボヤンスによって正確に捉えていた。
(「こうなれば飛行船諸共に吹き飛ばしてくれる……」)
 ゲオルグは香織の不意を衝き、そのまま『宙の眼』にすべての力を注ぎ込んで飛行船を墜落させようと目論む。
「くたばれ、小娘!」
 香織が手の届くところまで近付いたところで、ゲオルグは起き上がり腕を振り上げた。
「まだ動けたのね。でも遅いわ!」
 香織の早撃ちがコンマゼロ2秒で弾丸を発射する。
 弾はあまりの速さに呆けるゲオルグの額と眼窩を穿った。
 特に眼窩に飛び込んだ弾丸はゲオルグの脳髄を傷つけ、その命脈を絶った。
 崩れ落ちるゲオルグの後頭部に3発目を撃ち込んで確実にトドメを刺す。
「これで一件落着ね!」
 ゲオルグが倒れたことで飛行船をハイジャックしていた影朧はすべて倒された。
 猟兵達の活躍でサクラミラージュの空の平和は守られたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月18日


挿絵イラスト