荒廃した世界で孤児院を作るのにゃ!
#アポカリプスヘル
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ここはアポカリプスヘル。荒廃した世界で、生き残った人々が必死に生きようとしていた……。そんな人々を必死な形相で見つめるボロボロの少年達の姿があった。
「あれを狙うぞ!」
「無理だよ……ボクたちだけじゃ……」
「でも、やるしか無いんだ。このまま死んでたまるか!!」
少年達は、このアポカリプスヘルで捨てられた孤児たち。生きる術など知らない少年達は、別の必死に生きている人間を襲い、食料を得ようととしている。その結果が、自分と同じようにな不幸な孤児を増やす事になることすら理解せずに……。
「少年達を助けるのにゃ!」
唐突に猟兵たちへ声をかけているのはティットリート。野盗に身を落とそうとしている少年達を見つけ、ほっとけない気持ちで、ばたぱたと慌てている。
アポカリプスヘルの世界は過酷。だからこそ、猟兵たちの力が必要とされている。
「野盗なんて、ダメなのにゃ!」
大人を信用していない少年達。もしかすると襲撃は成功して、食料を手に入れられるかもしれないが、それがうまく続く訳がない。
「だから、ご飯をいっぱい食べて、それでご飯を手に入れる方法を教えてあげるのにゃ!」
そんな大人への不信感をすぐに拭えるはずがない。今は少年達が自分の力で生き、そして少し時間を置く必要があるとティットリートは考えている様子。
「物資を運ぶのに、いい場所があるにゃ!」
猟兵は世界を渡る力がある。他の食べ物が豊かにある世界から運べばいいのだが、それを行うとオブリビオンストームが発生してしまう。なので、オブリビオンストームが発生しても問題無い場所を選び、そこから運ぶ必要がある。
「いい場所を見つけたにゃ!」
ティットリートが見つけた場所は廃墟。かつては、この廃墟で様々な物資が見つかったが、現在では、大して良い物が見つからないと放棄された場所だ。ここに物資を集め、発生するオブリビオンストームを突破し、孤児院の予定地へ運び、野盗に身を落としている少年達を連れてきて、生きる術を教える。今回はこれが目的となる。
「やることいっぱいにゃんけど、なんとかして欲しいにゃ!」
そう言うと、かなりしっかりと詰めたリュックを並べる。中には劣悪な環境でも早く育つ苗とコンパクトで耐久性の高い道具、そして当面の食料が詰められている。必ずこれを持っていく必要は無いが、ティットリートが色々考えた荷物のようだ。
「よろしくにゃ!」
そして、しっぽをぱたぱたさせて見送るティットリートだった。
雪見進
こんにちは雪見進です。アポカリプスヘルでは初めてのシナリオとなりますがよろしくお願いします。
●第一章
荷物を持った猟兵が廃墟へと到着します。そこには、わずかながら物資が残っています。他の奪還者たちは、移動を考えると利益にならないと放棄した物資です。猟兵たちが運べる物資にも限界がありますので、少年達の為に少しでも渡せる物資を増やしましょう。
●第二章
オブリビオンストームが発生します。『黙示録教の信者』が大量に襲いかかってきます。物資を守りながら、撃退して下さい。
●第三章
少年達を保護して、孤児院を立てて下さい。廃墟は『黙示録教の信者』などが近寄る可能性があるので、少し離れた別の放棄された村になります。
訪れた猟兵が子供又は背の低い種族(ケットシーやテレビウム等)ならすぐに信用してくれます。しかし、大人は信用していません。その場合には『強さ』を見せれば信用してくれるでしょう。
それでは、皆さんの参加をお待ちしております。
第1章 冒険
『廃墟で資源を探そう!』
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POW : 力を生かし瓦礫除去などの手伝いをする
SPD : 技を生かし罠探査などの手伝いをする
WIZ : 魔力を生かし気配探知などの手伝いをする
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ジフテリア・クレステッド
※アドリブ・連携歓迎
●SPD
子どもだろうと野盗は駆除すべきだと思うけどね……まあ、まだやらかす前だって言うなら、野盗の誕生を未然に防ぐためのお仕事だと思うことにするよ。
廃墟では【サバイバル】知識や【救助活動】での経験を活かして、栄養失調状態の子どもたちが必要そうな物資だけに限定して回収するよ。あ、やっぱり、応急手当ぐらいしかできないけど【医術】の知識も使って医療用の物資も一応回収しとく。この程度に限定すれば、今回の任務に参加する人たちで持ち運べる程度の量に収まるかな?
あと、回収作業中に【学習力】で覚えた廃墟内部のマップを作って他の猟兵たちに共有する。
罠の位置とかも書き込んでおくよ。
ヴェル・ラルフ
…懐かしい
生きるにも力がいる世界
子どものうちは、力で弱者を虐げるか…頭を使って強者から奪うしかない
僕が生きてきた世界と、似た世界もあるんだな…
用意してくれた物資を持って向かう
「…色々考えて、こんなに用意してくれたんだね。ありがとう」
まずは、廃墟に残った物資を集めよう
手当たり次第に部屋を探って情報収集
狭い隙間にも【耿々天鼠】で蝙蝠化して
ここに物資を残した人たちが、どこに隠すかって言うと…奥の、一番安全な所かな
更に雨や風などの影響を受けない所となると、大体絞れてきそうだね
それから…オブリビオンが発生する前に、物資を隠しておける場所も確保しておきたいね
ここ、そのまま使えないかなぁ
★アドリブ・連携歓迎
ハルア・ガーラント
ここが物資を探す廃墟ですね!子供たちの為に頑張らなくちゃ。
ふう、それにしてもリュック重いです。
【POW行動】
僅かしか物資が残っていないというのなら、少しづつ点在してそうですね。
そうだ、上空から一度周囲を見渡して、元々は家や倉庫だったような瓦礫に目星をつけて探しましょう![情報収集]
自分の力では動かせない大きさの瓦礫は背の[咎人の枷]を[念動力]で動かして撤去。
わー、思ったより重かった!どいてくださーい!!
狭くてどうしようもないってところは(UC発動)。この姿なら、どんなに狭いところでも進めます。んと、お尻が詰まったら後ろから押してもらえませんか……蹴っちゃダメですよ!
共闘・アドリブ歓迎です!
ここはアポカリプスヘルの世界。オブリビオン・ストームにより荒廃した世界。
「……懐かしい」
ヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)は静かに呟く。彼にとっては、何処か彼の過去と重なるこの世界。ここは、生きるにも力がいる。
「子どものうちは、力で弱者を虐げるか……頭を使って強者から奪うしかない。僕が生きてきた世界と、似た世界もあるんだな……」
そんな悲しい現実が、この数多の世界にも溢れている。そんな彼女の独り言に答える声があった。
「子どもだろうと野盗は駆除すべきだと思うけどね……」
ジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)の声は、ヴェルへの返答というよりは、悲しい現実の答えだろう。実際、野盗となれば平和に暮らし復興しようとしている人を害する事になるだろうし、この世界ではそのままオブリビオンになってしまう。
「……」
それが分かるからだろうか。ヴェルはジフテリアの言葉に沈黙で答える。
「まあ、まだやらかす前だって言うなら、野盗の誕生を未然に防ぐためのお仕事だと思うことにするよ」
そんなヴェルの沈黙に答えるかのように、言葉を続けるジフテリア。彼女だって、そんな哀れな子供たちを無視出来ないから、この場所にいるのだ。
「ここが物資を探す廃墟ですね! 子供たちの為に頑張らなくちゃ」
そんな二人の絡みそうな空気を吹き飛ばすように声を出したのはハルア・ガーラント(オラトリオのバロックメイカー・f23517)。
「ふう、それにしてもリュック重いです」
そう言いながら、ひとまず開けた場所に、自身で持ってきた荷物を置く。それは、用意されていた荷物。
「……色々考えて、こんなに用意してくれたんだね。ありがとう」
同じ荷物をヴェルも持ってきていた。少々かさばるが、種ではなく苗なのは、生育環境も考えて。苗なら多少劣悪な環境でも育つ。
「とはいえ、この量では足らないな。」
ジフテリアは自身のサバイバル知識を生かした荷物を用意してきた。そんな彼女が優先的に持ってきた物資は、栄養失調状態の子どもたちに必要な物資。しかし、猟兵が運べる荷物の量はそれほど多くない。
「とりあえず、ここを中心に物資を集めましょうか!」
だから、ここの廃墟で現地調達する。物資はいくらあっても困る事は無い。元気なハルアの声が響き、各々物資の収集に努めるのだった……。
「まずは、廃墟に残った物資を集めよう」
このアポカリプスヘルの世界では、廃墟は資源が眠っている場所。かつては、この場所から様々な資材が発掘されたが今は、ほとんど取り尽くされてしまっている。
しかし、猟兵ならそんな場所でも資材の調達が可能。
「僅かしか物資が残っていないというのなら、少しづつ点在してそうですね」
そう言うと、ハルアは高所から廃墟を調べ、目星を付ける。
ハルアの情報とジフテリアの描く地図を照らし合わせ、探索範囲を絞り三人で手分けしながら資材を集める。
「この姿なら、どんな狭いところでも進めます。……逼る黒緋、空に散れ」
肉体の一部を蝙蝠に変異させ、狭い場所の探索を行うヴェル。途中の障害はハルアが、翼に巻きついている鎖を操り、排除する。
「わー、思ったより脆かった! どいてくださーい!!」
しかし、予想以上に劣化している建物に、壁や床が崩れてしまう。
やはり、放棄された廃墟。ほどほどに物資は見つかるものの、地面は崩落するし、壁は崩れる。この場所を奪還者たちが放棄した気持ちは分かる。
少量の物資を見つけた猟兵たちだが、出来ればもう少し欲しい。ジフテリアとしてはもう少し医薬品を探したいと思っている。
「この先に何かありそうだよね……」
「任せてください、この姿なら狭い場所だって……」
ヴェルと同じようにユーベルコードを発動させ、ジブテリアの地図で目星を付けた場所の探索を行うハルア。その姿はヴェルとは違い、可愛らしいアヒルの姿。おしりをふりふりしながら狭い場所を探索していると……。
「んと、お尻が詰まってしまいました。後ろから押してもらえませんか……」
アヒルのふっさりおしりが詰まってしまった。
『ぽこっ』
そんなおしりに何かの衝撃が!
「……蹴っちゃダメですよ!」
慌てるハルアだが、おしりを蹴った(?)のは、風で飛んだ板。助けに来て、思わずその光景を目撃してしまったジフテリアとヴェル。
「蹴らないよ……」
「……えっと、押しますね」
「はい……」
気まずそうな二人と、恥ずかしいハルアだったが、目の前に広がる光景に、そんな事は頭から吹き飛ぶ。
「これは、いいもの……でしょうか?」
見つかったのは大量の医療用品。しかし、途中で声が小さくなったのは、それが清潔かどうかが不安になったからだ。素人が判断するのは危険だ。
「応急手当くらいしかできないけど……」
医療用の物資を判別するジフテリア。医療系の物資は見極めが肝心。表示されている使用期限が切れている物であっても、医術の知識があれば使う事も出来る。もしかしたら、以前の奪還者たちも同じように考え放棄したのかもしれない。
「この程度の限定すれば、持ち運べる程度の量に収まるかな?」
奪還者たちが放棄した場所であったが、猟兵たちの巧みな捜索により、それなりの物資が回収出来た。
「物資を隠しておける場所は無いかな……?」
「それなら、ここだね。雨風が防げるよ」
ヴェルの提案に応えたジフテリア。それは回収作業中に廃墟内部のマップを作っていた成果だ。これから来るであろうオブリビオンストームの被害を最小限に留める事が出来るだろう。
加えてジフテリアの作った地図も残す。その地図には、この廃墟に残されていた罠や危険なポイントも記録されている。
出来ればもう少し物資を集めたいところだ。ともかく、安全な場所に物資を保管し、再び探索へ向かう猟兵たちだった……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
九之矢・透
……まーな
どうしようもなかったら、生きる為には奪うしかないんだ
逆に奪われるまで
けど、それをしなくって良くなるかもってんなら……力になりたいな
【SPD】
「ライオンライド」でライオン召喚!
用意してもらったリュックはアタシも背負うが、
可能ならライオンにももう一つ背に括り付けて、と
多ければ多いほど良いだろ
廃墟についたら、まずはざっと中を見て回ろう
比較的新しい足跡とか擦れた所とかは
誰かが探した後かもしれないから避けて…まだ見つかってない所を重点的に
ライオンも鼻をきかせてくれよ
使いまわしが聞きそうな資材とか…
井戸の部品や鍬、瓶なんかあると苗を植える時に良さそうだ
隠し場所もその辺の板とかで少し補強しとくかな
キング・ノーライフ
共闘・アドリブ可
対して良い物ではない旨味の薄い物が放置されているという事は
旅には向かない家電とか大きな家具とかはあるのではないか?
言うて機械の神、多少なら【メカニック】や【ハッキング】等を使えば家電位なら直して持って行くのも可能かもしれん。
我には【ヴァーハナ】と【運転】と【運搬】技術があるからある程度の大きさでも機械なら【メカニック】で解体して運んでから組めるから問題あるまい。人手は【狸塚の呼び鈴】と【鼬川の指輪】で呼べばいいか。ヒーローの仕事ぽくないと鼬川は文句を言いそうだが放っておこう。
そんな訳で【ビルドロボット】でそれらを纏め、瓦礫等を周りに積んで防壁代わりや飛ばされんようにはできるか。
それから、しばらくして別の猟兵たちも到着した。
「……まーな。どうしようもなかったら、生きる為には奪うしかないんだ」
これから救いに行く少年たちへ想いを馳せるのは九之矢・透(赤鼠・f02203)。
何も無い子供には、奪う以外の選択肢が無い。本当に『どうしようもない』のだ。
少年達に『奪う』という選択肢が出るもの、理由がある。これまで何も無くなるまで『奪われた』からだ。もし、別の世界であれば話は違う。知恵があれば、作物を育てる事も大地の恵みを分けて貰う事も出来るだろう。武力があれば、獲物を捕らえる事も出来るだろう。
しかし、それも無い少年たちには、自分より弱い人間を襲うしかないのだ。勘違いしやすいのだが、人間は 弱肉強食の世界では『弱い』存在なのだ。弱いからこそ、知恵を絞り生き抜く術を身につけたのだ。その知恵が無い少年たちは、世界的弱者に他ならない。獣の餌になるか、大地の糧となるか……。
「逆に奪われるまで……」
この世界の状況に想いを馳せながら、一歩引いた視点を見る九之矢。今は何もないから『奪われる』事は無いが、 何かを手に入れれば、あっという間に『奪われる側』へと変化してしまう。
「けど、それをしなくって良くなるかもってんなら……力になりたいな」
その為に九之矢は、この場に立つ。相棒のライオンと共に用意されていた荷物を背負う。加えて、ライオンの背に別の物資も括りつける。運搬に適した相棒ではないので、量は多くないが通常よりは多くの物資を運搬できる。
「さてと……」
到着と同時に、ざっと廃墟を見て周る。それから、事前に猟兵たちが集めた物資の場所に自分の荷物を置く。
「少し補強しておくかな」
用意されていた地図を手に、軽く資材で隠し場所を補強。
「この地図によると、ここら辺はまだ見てないか?」
地図だけでなく、自分の力で新しい足跡を調べながらライオンと共に探索に向かう九之矢だった。
そんな九之矢の後に到着したのは、キング・ノーライフ(不死なる物の神・f18503)。
「たいして良い物ではない旨味の薄い物が放置されているという事は……運搬出来ない家電とか大きな家具とかはあるのではないか?」
そう考え、家電や家具に目星を付けて探索を行う。大物を狙う彼は、人手を増やす為に鈴を鳴らし、指輪を輝かせる。その音と光に呼応するように召喚されたのは、狸塚泰人と鼬川瞬太。
狸塚泰人は狸の耳と尻尾を持つ眼鏡男子で、鼬川瞬太は鼬耳と尻尾を持つ野生系男子。鼬川はヒーローらしくない仕事に不満顔だが、キングと共に探索を行う。
「ふむ、この程度なら直せるな」
見つけたのは、シンプルで簡易的な発電機。なんらかの回転エネルギーを与える必要があるが、シンプルなので、汎用性は高い。無論、壊れているし重いので放棄されたのだろう。
「後はヴァーハナで運べば問題あるまい」
重量の問題もキングの改造装甲車・ヴァーハナを使用すれば問題ない。キングは狸塚と鼬川の二人の手を借りて、発電機を修理し、ヴァーハナへと積むのだった……。
別の場所では九之矢が何か発見していた。
「ライオンも鼻をきかせてくれよ……あれは!?」
彼女がライオンと共に見つけたのは井戸だ。しかし、水は枯れている。
「この部品は使えるか?」
しかし、井戸に備わっていた滑車やポンプの部品は使えそうだ。そんな井戸の備品を回収していると、ライオンが何か地面に興味を示している。
「これは……堆肥?」
土と同じように見える場所に埋もれていたのは堆肥だった。その匂いをかぎ分けライオンが発見したようだ。井戸の部品と堆肥を成果に荷物置き場に戻る九之矢だった……。
使えそうな物資を回収した九之矢とキングは、荷物の整理をしていた。
「これで十分だろ」
「これくらいで良いだろう」
ある程度の物資は集まった。これからオブリビオンストームを退け、目的地に向かう。多すぎれば別の野党に狙われる可能性もある。
「それに、オブリビオンストームも近づいている様子でだな」
遠くを見つめるキング。その視線の先には嵐のような土煙が見える。
「あれを退けるまで、物資は守らねばな」
言葉と共に、周囲の瓦礫をまとめ、防壁を作る。これで、よっぽどの事が無い限り物資は守られる。襲い掛かってくるオブリビオンストームを退けるだけだ。
猟兵たちは、戦いの備えをするのだった……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 集団戦
『黙示録教の信者』
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POW : 【黙示録教の信仰】我らガ祈りを聞き届ケ給ヘ!
【常人には理解不能な狂った教義と信仰】を聞いて共感した対象全てを治療する。
SPD : 【黙示録教の崇拝】我ラが願イヲ聞き届け給え!
【常人には理解不能な狂った教義と信仰】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
WIZ : 【黙示録教の殉教】幸福なル滅びト終焉ヲ此処に!!
【心臓と同化したオブリビオン爆弾による自爆】が命中した対象に対し、高威力高命中の【疑似超大型オブリビオン・ストーム】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
イラスト:嵩地
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
オブリビオンストームとして現れたのは『黙示録教の信者』。常人には理解不能な狂った教義と信仰を掲げ、襲い掛かってくるオブリビオン。その教義には耳を貸す必要は一切無い。生命の自然な理にすら『異』を唱え、理解不能な教義を掲げ襲い掛かってくるような連中だ。
それが、猟兵たちを狙い襲い掛かってくる。幸い、事前に猟兵たちがしっかりと防備を整えたから、物資の心配は無用だ。襲い掛かってくる『黙示録教の信者』に専念出来る。
「我らガ祈りを聞き届ケ給ヘ!」
「我ラが願イヲ聞き届け給え!」
「幸福なル滅びト終焉ヲ此処に!!」
理解不能な教義を叫びながら『黙示録教の信者』が襲い掛かってくる!
多数のオブリビオンとの戦いが始まった!
ジフテリア・クレステッド
なるほど、集団で訳分かんないこと聞かせ合って加速度的に強くなる集団か……なら、一気に【蹂躙】するだけだよ!
ガスマスクを外しながら一瞬でライフルを偽神兵器に変化させる。そして敵集団に単騎で突っ込んで【先制攻撃】!【毒使い】の本領発揮だよ!汚染毒弾も毒素も【一斉発射】で周囲に【乱れ撃ち】、狂信者どもを毒で虐殺する!
その攻撃を【2回攻撃】、そして単騎で突っ込んだから、2回攻撃を3回攻撃!つまり6回攻撃!!
崩れて!溶けて!腐り落ちろよゴミ風情が!!
(全部終わったら冷静になり)……ストームブレイドの力を使うと戦闘が雑になるし無駄に興奮しちゃうしで駄目だな…はぁ…。と溜め息を吐いて隅の方で落ち込むよ。
ヴェル・ラルフ
物資は安全なところに隠してあるし、思いっきりやろう
それにしてもよく分からない主張だなぁ…終焉を迎えたいのなら、叶えるまでだけど
こいつらの攻撃方法はなんだろう
探りをいれながら投擲用のナイフで様子見
遠距離攻撃ではない、かな
早業で相手の後ろをとって暗殺の要領で急所になりそうな首、胸をナイフで抉る
一人一人やってもきりがないから、ある程度敵が集まるところに飛び込んで【残照回転脚】
炎によって自爆を引き起こしたら火炎耐性と激痛耐性でこらえたいところだけど…【雄凰】、気が向いたら助けてくれる?
君たちが望む終焉へと辿り着けるか、分からないけれど
終わりが迎えられますように
★アドリブ・連携歓迎
「物資は安全なところに隠してあるし、思いっきりやろう」
丁寧に隠したからか、オブリビオンは隠し場所に近寄る事は無い。全力でユーベルコードを使う事が出来る。
「それにしてもよく分からない主張だなぁ……」
「主張は分からないけど、集団で訳分かんないこと聞かせ合って暴走する集団なんだよね」
「そのようだね」
オブリビオン『黙示録教の信者』をヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)とジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)が相対しながら呟く。
「……なら、一気に蹂躙するうだけだよ!」
接近するオブリビオンに最初に突っ込むのはジフテリア。ガスマスクを外すと、そこから溢れるのは『毒』。彼女は、彼女は呼吸で毒素を散布する能力を持つ。
「崩れて! 溶けて! 腐り落ちろよ!」
同時にライフルを偽神兵器へと変化、巨大化させ汚染銃弾と共に、乱れ撃つ!
「我ラが願イヲ聞き届け給え!」
ジフテリアの汚染銃弾を受け、崩れ瓦解し、脚部が溶解し動けなくなり、腐食し行動不能になるオブリビオン。しかし、動けなくなったオブリビオンの残骸を壁とし、猟兵たちへと向かってくる。
「……終焉を迎えたいのなら、叶えるまでだけど」
ヴェルは、ジフテリアの攻撃に蹂躙されながらも、怯む様子すら見せずに奇声を上げ走ってくるオブリビオンたちの様子を観察する。
「こいつらの攻撃方法はなんだろう」
手には武器らしき物は持っていない。ジフテリアの乱れ撃つ銃弾の雨を突破し、接近してくるオブリビオンにナイフを投げ牽制するヴェル。
「我ラに加護ヲ!」
それを避けようともせず胸にナイフが突き刺さるが、それでも走り接近してくる。
「遠距離攻撃ではない、かな」
そのまま掴みかかろうとするオブリビオンの背後を取り、首をナイフで抉る。
「……幸福なル滅びト……」
そのまま意味不明な言葉と共に、嫌な予感を感じ、ヴェルは飛び退る。
「終焉ヲ此処に!!」
次の瞬間、オブリビオンは自爆した。オブリビオンの心臓を中心に、小型のオブリビオンストームが吹き荒れる。
「自爆攻撃……」
オブリビオンの狂気に一瞬息を飲む猟兵だが、それで動きを止めるような者は居ない。
「一人一人やっても、きりがないね。おいで、雄鳳」
静かに召喚した雄鳳と共に、オブリビオンの群れに向かい跳躍するヴェル。さらに、自身に地獄の炎を纏う。
「染まる緋……」
群れの中心に着地しヴェルに襲いかかるオブリビオン。それを蹴り飛ばしながら、地獄の炎を足へと収束させていく。
「灰と化せ」
静かな言葉と共に、強く地面を踏みつけると、ヴェルを中心に、地獄の炎が大爆発を引き起こす。
「我ラ……に、加護……ヲ……」
ヴェルを中心に発生した獄炎の爆発がオブリビオンの自爆を誘発し、連鎖的にオブリビオンストームが吹き荒れる。
「君たちが望む終焉へと辿り着けるか、分からないけど、終わりが迎えられますように……」
夕凪のような言葉と共に、連鎖自爆していくオブリビオン。別方向から来たオブリビオンはジフテリアの毒により、大半が溶解し消滅していた。
それを見届けてから、ゆっくり戻ってくるジフテリア。
「……ストームブレイドの力を使うと戦闘が雑になるし無駄に興奮しちゃうしで駄目だな……はぁ……」
そんな活躍をしたジフテリアだが、急に落ち込む姿を見せ、再びマスクを装着する。
「……」
まあ、確かにさきほどまで戦いで、ジフテリアが叫んだ言葉は非常に『力強い』言葉だったのは間違いない。
ともかく、オブリビオンの第一波は退けた。二人は一度廃墟に戻り、体勢を立て直すのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
キング・ノーライフ
真の姿解放(金属の翼と肩当装着)
幸福なる滅びと終焉という矛盾さが何とも末法的な連中だな。
まあ会話が成立しない相手なら遠慮はいらんか。
では新兵器をさっそく使うかと【内臓ガトリング】を【ヴァーハナ】から出して【制圧射撃】しながら【運転】して走り轢きながら相手をしていこう。
ガトリングの射撃音と車の稼働音のうるささで教義を聞くのの邪魔も出来るから強化も抑えられるはずだしな。
トドメは【王の蹂躙】で強化した【ヴァーハナ】の本気の突撃をお目に掛けるとするか。「人として終焉を迎えたのにオブリビオンとして蘇ってまた終焉を唱えるか、ならば再び終焉に貴様らに与えてやろう。神としてな」
ハルア・ガーラント
ふ、震えるなわたし。大丈夫です、翼ぷるぷるはいつものことなので……。
【WIZ行動】
あ、あなた達の教え、わたしにはちっとも分かりませんっ!物資だって渡しません!
背の[咎人の枷]を[念動力]で動かして距離を取りつつ攻撃。防御は[空中戦]を基本に回避、又は[オーラ防御]。
自爆攻撃って……自分を大事にしない人に救いなんてあるはずないですよ!
[咎人の枷]を翼から抜き、戦っている敵の身体に巻き付かせます。そのまま集団に向かって[念動力]で吹っ飛ばし、そこで追い打ちのようにUC発動。
やってやります!
教えの為に死を強要するなんて、あなた達の神様はひどいです。……あー怖かった……。
共闘・アドリブ歓迎です!
九之矢・透
おいでなすったな!
ほんとに何言ってんだか良く分かんないけど
風の音くらいに思っとくぜ?
【SPD】
戦闘力を上げて来るってんなら下げるまでだ
『不羈への枷』を使うぜ
なるべく先手をとり四方八方に複数の拘束道具を投げ放つ
より多く捕まえられる様にな
先じて来るやつらの攻撃は見切り躱そう
そんだけ教義とやらを叫びながら来るってんなら
ようく聞き耳とたてときゃ、
見えない方向だって声で察せられるだろうし
アンタらはただの砂嵐だ、天災だ
ンなもんは慎重に、時期を見て行けば乗り越えらるはずさ
*アドリブ・共闘歓迎
「おいでなすったな!」
別の方向から現れたオブリビオンを九之矢・透(赤鼠・f02203)が発見、他の猟兵と共に迎撃の準備を行う。
「ふ、震えるなわたし。大丈夫です、翼ぷるぷるはいつものことなので……」
翼を震えさせならがも、気丈に振る舞うのはハルア・ガーラント(オラトリオのバロックメイカー・f23517)。
「大丈夫だ!」
そんなハルアを勇気付ける為か、それもと自身の王としての覚悟か、威風堂々と胸を張り真の姿を解放するのはキング・ノーライフ(不死なる物の神・f18503)。
「人として終焉を迎えたのにオブリビオンとして蘇って、また終焉を唱えるか」
金属の翼と肩当てを装着し、常人であれば平伏しそうな威圧感を与えながら改造装甲車ヴァーハナに乗り込む。
「幸福なる『滅びと終焉』という矛盾さが、何とも末法的な連中だな」
黙示録教の信者を『末法』と称するのは言い得て妙である。
「我ラが願イヲ聞き届け給え!」
「……まあ会話が成立しない相手なら遠慮はいらんか」
そんなキングの言葉に耳を貸す様子も見せないオブリビオンに、内蔵火器のガトリング砲を展開させ、制圧射撃をしながら、戦場を蹂躙するキング。
「あ、あなた達の教え、わたしにはちっともわかりませんっ!」
キングの威風堂々とした戦い方に、勇気をもらい、突撃していくハルア。
「物資だって渡しません!」
背の咎人の枷を念動力で動かし、群れて襲いかかってくるオブリビオンに叩きつける。
「我ラが願イヲ聞き届け給え!」
しかし、数が多く接敵されてしまうハルア。直後、距離を取ろうと翼を羽ばたかせた瞬間……!
「幸福なル滅びト終焉ヲ此処に!!」
一瞬だけ不気味な笑みを浮かべたかと思うと、奥歯を噛み締める。そして、次の瞬間、黙示録教の信者は爆発し、小型のオブリビオンストームが吹き荒れる。
「じ……自爆攻撃って……」
事前に知っていたはずだが、それでも目の前で実際に自爆されると頭は混乱する。おぶりビーンストームが晴れると、そこには残骸となった黙示録教の信者。それを意に介さず、追撃する別の信者。
「幸福なル滅びト……」
さきほどよりもハルアに接近し、自爆を敢行しようとする。
「ほんとに、何言ってんだか良く分かんないけど、風の音くらいに思っとくぜ?」
そこへ割り込むのは九之矢。
「戦闘力を上げて来るってんなら下げるまでだ」
言葉と共に、ハルアに接敵したオブリビオンに拘束具を投げ放つ。
「自由にしていられると思うなよっ!」
九之矢の拘束具がオブリビオンの脚と腕に絡み付き、身動きが取れなくする。
「……終焉ヲ此処に!!」
動けなくなるも、そのまま自爆しようと叫び声を上げる黙示録教の信者。
「きゃっ……あれ?」
しかし、自爆のユーベルコードは発動しない。九之矢の拘束具によって、ユーベルコードも封じられていたのだ!
「遠慮はいらん!」
そのまま、キングのガトリング砲の銃弾にさらされ、骸の海へと還って行く。
「ありがとうございます、九之矢さん! キングさん!」
感謝の言葉と共に冷静さを取り戻すハルア。
「……自分を大事にしない人に救いなんてあるはずないですよ!」
その言葉と共に、咎人の枷を目の前の狂信者に絡めて、オブリビオンの集団へと吹き飛ばす。
「やってやります! 当たると痛いですよ!」
そのまま、咎人の枷を無数の白い刃鳥花へと変え、周囲の狂信者へと放ち、刃鳥花の嵐を作り出す。
「我らガ祈りを聞き届ケ給ヘ!」
そんな状況でも、黙示録教への祈りを捧げてながら、次々に骸の海へと還って行くオブリビオン。
「アンタらは、ただの砂嵐だ、天災だ」
ハルアの花の風から抜けて来る狂信者を、次々に拘束し、動きを止めて行く九之矢。
「ンなもんは慎重に、時期を見て行けば乗り越えられるはずさ」
冷静に周囲を見ながら、動く九之矢。キングとハルアが広範囲の攻撃を行う中で九之矢の慎重な動きが、戦いの被害を最小限へと減らした。
「教えの為に、死を強要するなんて、あなた達の神様はひどいです……」
再び刃鳥花の風を吹かせ、狂信者たちを骸の海へと還しながら呟くハルア。しかし、そもそも彼ら、『黙示録教の信者』たちの神が死を強要しているのかも分からないし、そもそも神がいるかも分からない。
そんな神がいるかも分からない狂信者に実際の神が望みを叶えるべく、ヴァーハナを駆るキング。
「再び終焉に貴様らを与えてやろう、神としてな」
ヴァーハナをより強力な戦闘形態へと変形させるキング。両翼を展開させ、鳥のような外見となり、移動速度を増強させる。
「王の進軍、止められる物なら、止めてみるがいいっ!」
そのまま、ガトリング砲から無数の弾丸を放ちながら、まさに『蹂躙』という言葉の如く、オブリビオンの群れを轢き潰して行く。
「……嵐が晴れたか……」
キングの蹂躙が終わると、周囲にはオブリビオンの姿が消えていた。全て骸の海へと還ったのだろう。周囲は自爆による影響でかなり崩壊しているものの、猟兵たちへの被害は大きくない。
「あー怖かった……」
そんな静寂にハルアの安心した声が響く。無事にオブリビオンストームを切り抜けられたのだ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『孤児院を運営しよう』
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POW : 孤児院となる建物を用意したり、畑を耕して自活できる準備をする
SPD : 窃盗などで暮らしている少年グループなどを見つけ出して孤児院に連れてくる
WIZ : 孤児達を教育したり、周辺住民との相互理解を進める
👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
オブリビオンストームを突破した猟兵たち。これで安全に荷物を運ぶ事が出来る。目的地は廃墟から少し離れた廃村。比較的自然も残っている場所で、何より井戸がある。
もっとも、その井戸も手入れが必要だが……。
そして、何よりも救うべき少年達は野党へと身を堕とそうとしている。それを救い、ここで孤児院を作る必要がある。
少年達は、大人は信用していない。大荷物を持った大人の猟兵たちを見れば襲い掛かってくるかもしれないが、猟兵たちが負ける事は万が一にも無い相手だ。強さを見せれば、すぐに馬鹿な事は止めるだろう。少年たちはただ『お腹が空いているだけ』なのだ……。
キング・ノーライフ
流石に我は子供には見えん。
まあ【鼬川の指輪】の鼬川が中高生位の見た目だからそこも利用するか。
一旦素直に襲われておくか、その時は【ヴァーハナ】の【内臓ガトリング】と【ノーライフ】を使った当てない威嚇射撃と【威厳】を持って心を折りに行くか。折れたら子供に見える鼬川に止めさせて【誘惑】と【王の諜報】の【言いくるめ】の飴と鞭で歯向かう気が無いのならと孤児院へ連れて行く。
孤児院は鼬川に案内させて我は戦えなさそうな者に廃墟で見つけた発電機を使って【メカニック】で整備を教えてやるか、戦えない者にも役割を与えればそれが拠り所になり、居場所も守れるからな。
ここまでする理由?我も鼬川も昔誰かに救われたからよ。
ハルア・ガーラント
あの子達から信用して貰えるように、頑張らないと!
【WIZ行動】
襲い掛かってくる子達……死角からなら[第六感]で予感した後[オーラ防御]。それでも諦めないなら、防御後に彼らの足首を[念動力]で動かした[咎人の枷]で持ち上げ宙づりに。
だめですよ。……お手伝い、お願いしますね?
孤児院となる建物が決まったら建築や修繕の手伝いと雑用を。
子供達にも運搬や掃除を頼みますが、年齢が上の子には幼い子を見守りながら、助けながら作業することを教えて行きます。
ありがとう、ごめんなさい、はとても大事。
作業が一区切りついたら炊き出しのご飯の用意を。
この世界は厳しいけれど、皆で助け合えばきっと大丈夫。
連携アドリブ歓迎です!
ヴェル・ラルフ
ふふ。懐かしい小さな荒くれものたち
…僕も、あの頃はこんなに生意気だったのかなぁ
とりあえず彼らの確保をしないとね
まずは金持ちの旅人のふりをしながら彼らがいそうな壊れた町をぶらぶら歩く
きらびやかな装飾品をちらつかせて
彼らが襲おうとしたところで軽くいなしていこう
武器は使わず己の身体だけで
粗雑な攻撃はその力を利用して受け流し、がら空きになった背や腰に軽く一撃
彼らを拠点に連れていく
お腹が満たされたら、少し身を守る術を教えた方がいいかな
奪うためではなく、守るための術を
武術は流れるように、無駄な動きのないように
…ふふ、昔教えてもらったことを、人に教える日が来るとはね
★アドリブ・連携歓迎
ジフテリア・クレステッド
※アドリブ・連携歓迎
この世界でいきなり優しい言葉で誘われても信用なんてできないだろうから、私は飴と鞭のうち『鞭』の役割を果たそう。
見つけたよ、野盗ども。両手を頭の後ろで組んでその場に跪け。
ん?まだ野盗なんてやってない?『まだ』、か。墓穴を掘ったね。
未遂とはいえ野盗をただで逃がすわけにはいかないな。あなたたちは連行させてもらう。ああ、逃げるなら逃げてもいいよ。その時は命の保証はしないし、正直私もそっちの方が手間が省けて楽だからね…ふふふ。
なんてことをノリノリでやるよ。誰かしらは飴役をやってくれると思うんで、上手いこと連行できた後は【医術】で子どもたちの健康状況を確認して場合によっては応急処置。
九之矢・透
【POW】
井戸有るんなら整備しなきゃな
水があれば色々出来るからなー
底の様子を確認しよう
水があれば余計なゴミを掻き出して
涸れてりゃまた掘り返すよ
届かない所は「鵲」たのむ!
周囲の気配や音には耳をすませ
少年達が居たら此方から声をかける
ソコで何ぼさっとしてんだ
ほら手伝ってくれよ
お前らの住処を作ろうぜ?
アタシな
親は居ないし、似た様なガキ達で集まって暮らしてる
ひもじさとか良く分かる
けどさ
仲間が荒事しに行ってる間待つのって怖くない?
いつか誰かは必ず傷付く
仲間の為にも他者から奪わずに済む暮らしっての、作ってみようぜ?
井戸が出来たら他にもやる事はあるぞ!
肥料があるし畑を作ろう
教えるさ
…けど、ま
一旦メシ食う?
「どれを襲うんだよ……」
「出来れば弱そうな相手を……」
襲う相手を探している少年たち。そんな少年たちの背後から、監視する影があった。
「ふふ、懐かしい小さな荒くれものたち」
孤児院の予定地に到着した猟兵たちは、すぐに少年たちを発見していた。少年たちの隠密能力なんてたかが知れている。
「……僕も。あの頃はこんなに生意気だったのかなぁ」
隠れているつもりの少年たちを見て、ヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)が、過去を懐かしむように呟く。
「あの子達から信用して貰えるように、頑張らないと!」
小さく気合を入れるハルア・ガーラント(オラトリオのバロックメイカー・f23517)。ハルアは立派に大人に見える外見。『強さ』を見せる方がいいだろう。
「流石に我は子供には見えん。一旦素直に襲われておくか」
冷静に呟くのはキング・ノーライフ(不死なる物の神・f18503)。他に子供に見える猟兵はいるものの、一度痛い目を『安全に』見るのもいい経験だろう。
「そうだね。この世界でいきなり優しい言葉で誘われても、信用なんてできないだろうから、私は飴と鞭のうち『鞭』の役を果そう」
自ら損な役回りを引き受けるのはジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)。妙にノリノリな様子に少しの不安と頼もしさを感じさせる。
「じゃあ、アタシは先に孤児院の確認と迎え入れる準備をしてくるよ」
九之矢・透(赤鼠・f02203)は先に現場を確認する為に、他の猟兵たちたちとは別行動。
「井戸有るんなら、整備しなきゃな。水があれば色々出来るからなー」
やはり、いつの時代も一番必要なのは水だ。井戸があるらしいが、それも整備しなければ使えない。九之矢は荷物を背負い、先に現場を視察しに向かう。
「とりあえず、彼らの確保をしないとね」
九之矢を見送りながら、ヴェルが声を出して気合を入れる。まずは、野盗に身を落とす前に少年たちを確保するのだ!
「よし、あれだ!」
「……いくぞ!」
街の近くを歩くヴェルとハルア。軽く装飾品をちらつかせ金持ち風を装うと、あまりにもあっさりと誘いに引っかかる少年たち。
「……だめですよ」
『スリ』などの技術も無い少年は、そのまま近づいての装飾品を取ろうとする。ハルアはその手を軽く受けとめ、念動力で少年を一回転させる。
「こんなことはダメだよ」
隣ではヴェルが別の少年を軽くいなして、がら空きの背中に軽く一撃を叩き込む。猟兵たちにとっては、まさに赤子の手をひねるようなものだ。
「に、逃げろ!」
あっさりと失敗した少年たち。周囲で様子を伺っていた子たちまで声を上げて走り出す。隠れて逃げる判断すら出来ずに、声を上げて逃げ出す。本当に何も知らないのだ。
そこにあっさりと回り込むジフテリア。
「見つけたよ、野盗ども。両手を頭の後ろに組んで、その場に跪け」
さきほどのハルアやヴェルほど優しくない雰囲気を醸し出す『鞭』役のジフテリア。大半の子が呆然として、半泣き状態。しかし、リーダーらしき子が勇気を振り絞って反抗の様子を見せる。
「お、俺たち……まだ、やってないもん!」
その返答では、自分が野盗だと認めている。それすら分からない少年たちなのだ。
「ん? 『まだ』か。墓穴を掘ったね」
それを丁寧に指摘するのは、間違いなくジフテリアの優しさ。
「未遂とはいえ、野盗をただで逃すわけにはいかないな。あなたたちは連行させてもらう。ああ、逃げるなら逃げてもいいよ。その時は、命の保証はしないし、正直私もそっちの方が手間が省けて楽だからね……ふふふ」
正直、ノリノリ過ぎて怖いくらい。その『演技』の結果、パニックになってしまったのか拘束されている仲間を見捨て、走り出してしまう少年たち。
「う、うわぁぁぁ!」
その先に待ち構えていたのはキング。ガトリングで武装した改造装甲車・ヴァーハナの上で威風堂々と待ち構える。
(「威嚇射撃は不要だろう。諜報も王の策よ」)
すでに怯えている少年たちをこれ以上追い込む必要が無いと一眼見て理解したキングは、そのまま説得に移る。
「生きたいか?」
静かだが厳かな雰囲気のキングが少年たちへと響く。
「……」
返答は無かった……というよりは、そんな事を考える余力が無い。良く見れば、その腕や足には多数の傷が。虐待の跡だろう。それに細い手足は、栄養が足りていない証拠だ。
「ならば食え! すべてはそれからだ」
キングの声と共に、事前に準備していた九之矢が食事の用意と共に現れる。
「ま、一旦メシ食う?」
優しい声と共に、同年代の九之矢が用意した食事は、少年たちに空腹を思い出させる。並べられたのは、しっかりと煮込んだ温かいシチュー。豪勢なものではないが、それでも暖かく優しい香りの漂う料理。
「……うん……」
「たべる……」
突然の事で頭の理解が追いついていないのかもしれない。しかし、目の前にずっと望んていた食べ物がある。ハルアやヴェルに連れられ他の少年たちも集まってくる。
「まずは、ゆっくりね。ご飯はいっぱいあるからね」
「あなたはこっちから食べなよね」
ハルアは優しく食べるのを手伝ってあげ、ジフテリアはさきほどの『鞭』っぷりはどこへやら。小さい子から健康状態の確認して食べさせて回る。
「……あったかい……」
「美味しい……」
少年たちは涙を流しながら、用意された料理を食べていく。料理そのものは簡単なもの。お湯に豆や芋類から作られた簡易食料を入れ、ゆっくりと煮て、混合調味料のブロックを放り込んだだけ。だが、ゆっくり煮る事で消化にも良く栄養バランスのとれた食事になっている。
「うむ。我は周囲を見てくる。ここは頼んだ」
召喚した鼬川にこの場を任せ、席を外すキング。彼はこの場にいる猟兵の中でも最年長。いるだけで緊張してしまう子もいる。
「アタシな、親は居ないし、似た様なガキ達が集まって暮らしている」
お腹が膨れると安心したのか、自然と猟兵たちに尊敬の眼差しで集まってくる少年たち。そんな少年に自身の身の上話を聞かせる九之矢。
「ひもじさとか、良く分かる……」
話をしながら、自分もシチューを口に運ぶ。どことなく懐かしさを感じながら、話を続ける。
「けどさ、仲間が荒事しに行っている間、待つのって怖くない?」
ここに集まっている少年たち。しかし、良く見るといつのまにか少女たちも増えている。どうやら、盗みを行おうとしていたのは少年たちで、少女たちは別の生きる方法を探していた様だ。
「そうだよ。だから止めようって言ったんだよ……」
もっとも、その少女たちも何か見つけられた様子は全く無い。
「いつか誰かが必ず傷付く。仲間の為に他者から奪わずに済む暮らしってのを、作ってみようぜ?」
「……」
九之矢の言葉は、半分も理解出来ていないだろう。しかし、気持ちだけは伝わったのだろう。一人の少年が立ち上がる。
「俺に教えてくれ、生きる方法を!」
その少年の名はファイン。どうやら最年長らしいが、それでも九之矢よりも一つか二つ年下だろう。
「ああ、教えるさ。まずは井戸だ」
腹が満たされたら、すぐに動き出す。ファインと共に井戸の様子を確認する九之矢。
「井戸は汚れているが枯れてはいないぜ!」
井戸は一見すると綺麗に見える井戸。しかし、その中からは明らかな腐臭がする。
「まずは、ゴミを掻き出すぜ」
井戸は、定期的に清掃しなければ雑菌の温床になり、使えなくなってしまう。しかし、この井戸は水が枯れている様子は無い。しっかり清掃すれば再び使えるようになりそうだ。ファインを中心に力のありそうな少年少女を集め、井戸の補修を開始する。
「少し身を守る術を覚えた方がいいかな?」
ヴェルはやる気のありそうな子を選び、体術を教える。
「これは、奪うためじゃなくて、守るための術だ」
「はい!」
フラッドという名の少年が一番一生懸命にヴェルから体術を学んでいた。
「武術は流れるように、無駄な動きのないように!」
「はい!」
(「……ふふ、昔教えてもらったことを、人に教える日が来るとはね」)
ヴェルに武術を教えてくれた過去を思い出しながら、フラッドへ体術の基礎を教える。
「……お手伝い、お願いしますね?」
「はい!」
さっきまで怖い目に合わされていた事は、もう忘れた様子の少年たち。ハルアの指導で孤児院となる建物の補修を行う。
「助けてもらったら『ありがとう』。失敗したら『ごめんなさい』。これはとても大事」
一緒に、年齢が上の子には幼い子を見守りながら、助ける事を教えてる。そしてとても大切な『ありがとう』と『ごめんなさい』を教えるハルア。
「失敗しない人は居ません。間違わない人は居ません。そんな時にきちんと『ごめんなさい』出来るように。そして、助けてくれたら『ありがとう』が出来るようにね」
「はい、『ありがとう』ハルアお姉ちゃん!」
ハルアに懐いた様子の少女はスノウ。ファインの次に年長で少女たちのリーダー的存在のようだ。彼女を中心にハルアを手伝う。穴だらけの建物に持ってきた頑丈なビニールシートを敷き詰め、雨風を防げるようにする。
「そこのお主」
キングは持ってきた物資を広げながら、子供たちの様子を観察し、中でも工学に興味のありそうな子供を一人見つけた。小さな体躯は、この世界で戦い抜くには厳しそうだが、その好奇心に輝く瞳がキングの目に止まる。
「あたし?」
少し怯えた風ではあるが、好奇心には勝てない様子の少女。キングの廃墟から持ってきた発電機に興味津々。
「お前に使い方と整備を教えてやる」
「……うん!」
知らない大人に恐怖はあったが、それより強い好奇心が子供を成長させる。
キングは丁寧に、その少女……レインに教える。
「ねえ、なんでそこまで教えてくれるの?」
一度打ち解けると、すぐに懐いてた様子のレイン。
そんな言葉に、一瞬だけ遠くを見つめる。そこでは、鼬川や九之矢が子供たちに畑の作り方を教えている。
「我も鼬川も昔、誰かに救われたからよ」
そんな視線をレインに戻してから、少しだけ過去を語るキング。いわゆる『恩送り』という考え方。『恩返し』もいいが、必ず返せるものではない。だから『恩を』次の世代へと『送る』のだ。その送られた恩が次の世代を愛しみ育てるのだ。
「ふーん」
そんな説明をレインは理解しているのか分からないが、キングの説明を丁寧に覚えていく。
「でも、これってどうやって発電するの?」
そんな発電機だが、現状ではただの発電機でしかない。川でもあれば水力発電に、頑丈な風車があれば風力発電に出来るかもしれないが、そんな物は無い。
「決まっている。自力で発電するのだ」
お手本に、レバーを腕力で回転させると、電灯に灯りが灯る。
「……すげぇ! 俺にもやらせてくれよ!」
「俺も、俺も!」
電気の灯りに呼ばれるように集まってきたファインやフラッドたちが楽しそうにレバーを回し発電を行う。小型とはいえ蓄電池も備わっている。有り余る少年たちの体力を電力という形に変換出来るのは悪いことでは無いだろう。
「これは、壊れた時の修理方法まで教える必要があるようだな」
久しぶりに見るであろう電気の灯りに歓喜する少年たちに、小さな笑みを浮かべながらレインへメカニックの知識を授けていくキングだった。
「この世界は厳しいけれど、皆で助け合えばきっと大丈夫!」
「はい!」
「頑張ります!」
とりあえず、ビニールシート等で雨風を防げる状況になっただけだが、孤児院が完成した。また、九之矢が調達した堆肥などを使い、畑も完成し苗の植え付けも終わった。
「これで、食べ物が採れるんだね」
簡単に農作の知識を教わったファインが畑を見て、目を輝かせる。
「ここの水は、そのまま飲んじゃダメなんだよね?」
井戸も飲用にするにはちょっと微妙だが、ろ過煮沸すれば飲める程度に綺麗になった。スノウを中心に安全な水の作り方も教えた。
「何かあったら、これを飲むんだよ」
ジフテリアの診断結果では、ただちに体調を崩すような者も居ない。持ってきた医薬品の簡単な使い方も教えた。
「こんなものかな?」
持ってきた物資の使い方の説明を終え、一息付く猟兵たち。食料等はしっかりと隠したから、ここが襲われる可能性は『今は』低いだろう。危険なのは作物が収穫できる頃だろう。
しかし、猟兵たちが常駐する訳には行かない。それに、相手がオブリビオンでなく冷静な判断が出来る相手であれば、少年たちを殺したりはしないだろう。もし、オブリビオンが現れるのであれば猟兵の出番だ。
そんな事を考え帰路に付こうとしていた猟兵たちに少年少女たちが並び大きな声を上げる。
「ありがとうございました!」
それは最初に覚えた大切な事。『ありがとう』を早速実行する少年少女たち。この世界は、少しづつ復興している。猟兵たちはそれを手伝いながら、この世界の行く末を見守るしかない。
そんな孤児たちに手を振りながら帰路に付く猟兵たちであった。
大成功
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