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アースクライシス2019⑬～レーザーソードで未来を拓け

作者：白鳥美鳥

「みんな、戦争、お疲れ様！　でも、まだまだ大変な状態が続いているね。わたしも、新しくみんなにお願いをしたいんだ！　宜しくお願いします！」
　フィーナ・ルリス（陽だまり・f04597）は、猟兵達に新しいミッションについて説明する。
「みんなが、ビームハイウェイの空中戦を制してくれたお陰でラグランジュポイントに乗り込む事に成功出来たんだ！　そのラグランジュポイントっていうのは、幾つもの宇宙船がぶつかってできた沢山の『島』が浮かんでいて、そこはオブリビオンに支配されているんだよ。住民のみんなは、理不尽な強制労働を強いられてるんだ。……何か、ここの『島』を支配しているオブリビオンは女王様気質で、色々な物を運ばされているんだ。それも重たい物ばっかり！　酷いよね！」
　それで、とフィーナは続ける。
「みんなが、『島』を支配するオブリビオン軍団をどんどん倒して行けば、その活躍に勇気づけられた住民の人達がが蜂起してくれるから、オブリビオンを一掃する事が出来るんだよ！　で、みんなにお願いしたい『島』なんだけど、この『島』の人達が隠し持っている武器があるんだ。その名は『レーザーソード』！　……まあ、名前通り、刃がレーザーになっている剣だね。で、その『レーザーソード』を上手く使いこなして戦えば、住人の人達は凄く嬉しいし、みんな戦おうって気持ちになってくれると思うんだ。だから戦いのポイントはこの『レーザーソード』を、上手く使いこなして戦う事だよ！　みんなが『レーザーソード』を使って戦えば、住人の人が反乱を起こして、みんなの後押しとして頑張ってくれるから、この『島』を支配しているオブリビオンを倒す事が出来るの！　みんな、『島』の人達を守る為に、頑張って欲しいんだ！　宜しくお願いします！」

第1章 集団戦 『ぽんこつかわいい女王様と愉快な下僕達』

POW   :    ひれ伏しなさい♡ 【女王様モード】に変形し、自身の【羞恥心と自重】を代償に、自身の【カリスマ性と攻撃力と射程距離】を強化する。 SPD   :    やっておしまい！ 【かつてのチームの手下達】の霊を召喚する。これは【数の暴力】や【武術】や【銃】や【謎の発明品(形状は毎回変わる)】で攻撃する能力を持つ。 WIZ   :    ご褒美よ☆ 【痛みと快楽を与えるSMプレイ】が命中した対象に対し、高威力高命中の【秘密のご褒美♡】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。 イラスト：壱ル 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

　この『島』を支配しているのは、女王様気質のオブリビオンだ。
　そして、この『島』の住人達の武器は『レーザーソード』。剣の刃がレーザーで出来ている代物だ。
　今回の目的は、この『島』のオブリビオンを倒す事だが、それは猟兵だけが行う事ではない。猟兵達の活躍を見せる事で、住人達を決起させる事が最大の目的だ。彼等が立ち上がる事で、この『島』の命運は変わる。最後にこの場所を取り戻すのは住人達でなければならない。――何故なら、この先もずっと彼等が守り住む場所なのだから。自ら取り戻す事で、彼等は自信も持てるだろう。それは、この先、この『島』が安住の地になる為に必要な事だから。
　その為には、この『島』の住人達が持つ武器、『レーザーソード』を上手く使いこなす必要がある。
　それに挑むのは、鈴木・志乃（ブラック・f12101）、大豪傑・麗刃（変態武人・f01156）、真宮・響（赫灼の炎・f00434）、パトリシア・パープル（スカンクガール・f03038）、真宮・奏（絢爛の星・f03210）、神城・瞬（清光の月・f06558）、泉・火華流（人間のガジェッティア・f11305）、そしてウィーリィ・チゥシャン（鉄鍋のウィーリィ・f04298）。計８名だ。
　それぞれ、レーザーソードを上手く使いこなし戦いの決起を促すためにも活躍する必要があるのだが……可笑しな動きをする人物が一人いる。麗刃だ。何故か、普通の刀を使って女王様達に襲い掛かった。
　射程に入った麗刃は、当然の如く女王様達の数に圧倒されて、次々と攻撃を叩き込まれる。射程距離も広い為、接近戦ではかなり分が悪いのだ。刀を振るった所で、倒せる数はそう多くは無い。
　だが、何故、こんな事をしたかと言うと、これには彼のユーベルコードの発動条件に関係している。この可笑しな行動は、全て相手の戦闘に対する士気を下げる為の身を張った行動だったのだ。
「レーザーソード！」
　謎のBGMと共に、一気に斬りつける。ここからは、剣豪たる見せ所。士気の下がった相手を倒すのはたやすい。レーザーによる火花を散らしながら一気に斬りつけていく。
「お前か私のバカンスを戦争で邪魔したやつは。そこを退け。性格の悪いオヒメサマは、騎士に処刑されるって相場が決まってんだ」
　シンプルに分かりやすく剣劇を繰り広げていくのは、志乃。高速治療効果を持つ光を全身に纏って戦闘力を高めると、高速の飛行能力を駆使して一気にレーザーソードを使って女王様達を斬り払った。志乃は高い飛行力をいかんなく発揮し、その勢いのまま斬撃を繰り広げていく。一方で、遠距離射程による鞭で攻撃を放ってくる女王様達もレーザーソードで受払い、加速しカウンター攻撃をしかけた。
　ウィーリィは炎、水、風の魔力を使い攻撃力を上昇させると、レーザーによる光を活かしながら戦う。光による残像でフェイントを取り、女王様達の攻撃をかわしながら一気に接近戦に持ち込んだ。まず狙うのは脚。その攻撃によりバランスを崩させて動きを止めつつ、急所を狙い貫き、トドメの一撃としてX字に斬りつけた。
「人を奴隷扱いする女王気質の女か。アタシはこういうあばずれ女が大嫌いでね。一つ思い知らせてやる必要があるか」
　相手は射程が広い。しかし、それは視界が開けている方向にしか認知されない。気がつかれないように女王様達の視界に入らない所に響は移動すると、一気にレーザーソードで強力な一撃を次々とお見舞いしていく。反撃の隙を与える事無く、その斬撃は容赦なく続き、閃光が煌めいた。
「典型的な悪い女王様ですね！！　住民の皆さんを虐める悪い人はこのレーザーソードで成敗します！！」
　二刀流でレーザーソードを構えるのは、響の娘である奏。炎、水、風の魔力で攻撃力を高めた奏は、両手に構えたレーザーソードを勢いよく振り払い、衝撃波を伴わせて斬りつけていく。二刀流で放たれる斬撃は女王様達を一気に蹴散らしていった。
「傲慢な女王様が鎮座なさってるようなので、退場願いましょう」
　母である響と妹の奏が勇ましく戦う中、普段は遠距離攻撃が中心である瞬も今回はレーザーソードを戦う。とはいえ、母と妹の様にはいかないので、狩猟鷹を数多く召喚し、彼等に相手の攻撃を牽制して貰いつつ接近戦を図る。女王様達の放つ手下達も鷹達に蹴散らして貰いながら、視界を奪うレーザーソードによる攻撃で、一気に振り払った。
「今日のビックリアニマルは、この子達よ！」
　数には数。パトリシアが召還するのは二足歩行の武装スカンク兵。その数、57体。更にそれぞれがレーザーソードと盾を構え、女王様達が放つ手下達を一気に蹴散らしていく。
　パトリシア自身は蒸気を使って操るヨーヨーと、伸縮自在の如意フォークの先にレーザーソードの柄を取り付けると、レーザーによる刃を出したまま、ヨーヨーを振り回して一気に女王様達を斬り払い、如意フォークを伸ばして貫いていく。
「どんな武器でも使いようってね！」
　ヨーヨーとフォークに依るレーザーの刃が光と共に女王達を蹴散らしていった。
　火華流は、渦巻く大気でホイールを形成させ、走行性を高めたレガリアス・エアシューズに、更に蒸気エンジンを搭載して加速力を増した。そして、その加速力を活かして、一気に向かって行く。
　女王様達が振り払う鞭に対しては、レーザーソードの柄同士を連結させて前後共にレーザーの刃にしたものにして両手に持ち、二刀流でヒット＆ウェイを狙いながら攻撃していく。また、高い走行性を活かし、複数の相手を一気に斬り裂いた。
　相手の高速の鞭にさえ当たらなければ追撃は無い。しかし、全てを振り払える訳では無いので、その時は歯車の要領で回転させて弾く。また、届かない範囲にいる相手に対してはレーザーの刃を鞭状に変化させて振り払った。
　レーザーソードによる煌めきの閃光が、自分達を支配していたオブリビオン達を一掃する様子に、虐げられていた住人達も勇気づけられる。自分達には猟兵達程の力は無い事は分かっているけれど、レーザーソードを扱う事が出来る。あの閃光による斬撃を繰り広げ戦う事が出来るのだ。例え、一人一人の力が弱くても……今ならあの支配者達を倒す事が出来るかもしれない。そんな希望が芽生えてきた。そう、チャンスは今しかない。立ち上がる時だ。
「……よし！　俺達もあの人達に加勢するぞ！」
「ええ、私達にだって……戦えるはず！」
「あの人達の手助けを……いや、自分達の『島』を取り戻すんだ！」
「いくぞ、みんな！」
「俺達にはレーザーソードがある！」
　住人達の決起の声が聞こえる。それぞれが、レーザーソードを持ち、支配者であった女王様達に立ち向かっていっている。住人達による反乱が、女王様達を更に混乱に陥れた。
「島の人達が決起してくれたぜ！　俺達もトドメといこう！」
「悪い女王様はお呼びじゃありません！！　とっとと退去願います！！」
　ウィーリィの声に、奏も応える。他の猟兵達も頷いた。手にするレーザーソードの煌めきも更に増した様な気がする。住人達の気持ちと呼応するかのように。
「駆け抜けるよ、邪魔しないでね！」
「この一撃は竜の牙の如く！！　喰らいな！！」
「いっけぇぇぇ！　スカンク・ダイナミィィィック！！」
「さあ、骸の海に還ってください！！」
　島の至る所で、レーザーの光が輝く。猟兵達のレーザーソードの切れ味も一気に加速した。支配者であった女王様達の数も減り続け、次々と骸の海へと還っていく。
　そして、住人達の決起と猟兵達の活躍で、無事に『島』の支配者達の一掃に成功した。
「……勝ったの、か？」
「……これで自由になれる！」
「全ては、皆様が来て下さったお陰です！　本当にありがとうございます！」
　住人達の喜びの声と、猟兵達への感謝の言葉は止む事が無い。
　そう、まさしくこの『島』に『光』が新たな道を拓いたのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年11月23日