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大鏡割り

#サムライエンパイア #妖魔忍者 #野生の鏡餅

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#サムライエンパイア
#妖魔忍者
#野生の鏡餅


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●とある村の神社にて
 澄んだ空から優しい陽がふりそそぎ、境内に置かれた台を照らす。その大きさは大人が一抱えして漸く持てるかというほどの立派な鏡餅が――2つ。
「ありゃ、この餅増えてへん? どっからきたんや?」
「こいつもしかして歩いてきよったか?」
 冗談めいて拳で小突く初老の男。ぷるんと震える餅。
「ひっ! 今動かんかったか? た、たたりじゃー! 鏡餅のたたりじゃー!」
 ぷるぷると動き始める大鏡餅、腰を抜かす男を取り囲む黒い影。平和な日常にオブリビオンの侵食が始まる。

●かがみわり
「かがみを割るといっても俺は割れないっす!」
 そう突っ込むのは鏡を腰に携えた青年の姿をもつヤドリガミ、香神乃・響。両掌に梅花の光紋をのせ説明を始める。

「鏡開きは知ってるっすか? 鏡餅を割っていただき年神さまの力を取り込む風習っす。
 サムライエンパイアのある村では、鏡開きの日にめっちゃんこ大きな鏡餅を誰が一番遠くまで運べるかを競って、武運長久を祈るお祭りが開かれるっす。
 運び終わった大鏡餅は割って皆で食べるんっす!ここの餅、めっちゃんこ美味しいんっす!」
 その味を思い出し思わず口元がゆるむ響。ふたたび口元を引き締めなおし続ける。

「でも今年の祭りは困りごとがおきたっす。鏡餅を割らせまいとはむかう勢力が神社を制圧してしまったっす。相手は餅、鏡餅っす!村の大鏡餅よりも大きい鏡餅っす!鏡餅が忍者を配下にとりこんで攻めてきたっす!しかもこの忍者、もっちーもちもちーとか口走って……餅の呪いにでもかかってしまったんっすか。」
 紋に顔を近づけ睨んでもその姿は変わらず、響が何度見ても見間違えではない残念な現実が広がる。苦い表情のまま、続きを紡ぐ。

「朝早くの襲撃っすから巻き込まれた人は少なかったっす。大鏡餅の様子を見にきた村長と息子の二人が忍者に囲まれて襲われそうになっているっす。村長は餅が動いた驚きのあまり腰を抜かしてしまっているっす、2人を助けてあげてほしいっす。
 もしかしたら、村長が叩いたのが攻撃したとみなされたのかもしれないっす。なんとなくっすけど、鏡餅を割ろうとする人を狙うみたいっすから、たぶん祭りで使う大鏡餅は狙われないはずっす。境内は鏡餅以外は何もないっすから戦に支障はないっす。」
 説明を終えた響はグリモアを掌にしまい皆に向きなおる。
「このままではお祭りができないっす。猟兵さんたち、どーんと討伐してきてほしいっす!」


ごは
 ごはと申します。初依頼をお届けいたします。
 餅忍者と鏡餅を倒して美味しく餅を頂こうというシナリオです。1章だけの参加もご遠慮なくどうぞ!

 チームで参加したい場合は【グループ名】もしくは【お相手の名前・fから始まるID】を冒頭にご記入ください。

 3章の日常パートはでは『餅を味わう』ことや、『大鏡餅運びに挑戦する』ことができます。
 『餅を味わう』
 焼餅、かき餅、黄な粉餅、ぜんざいや餅鍋など、餅を使った料理が振舞われます。杵臼を使った餅つきを体験したり、自分で餅料理を作ることもできます。

 『大鏡餅運びに挑戦する』
 大鏡餅をどこまで運べるかを競います。
 力任せに運ぶだけではPOW有利になりますので、一工夫ほどこした餅を運んでいただきます。何が当たるかは運次第!低い能力値でも餅との相性がよければ遠くまで運べます。
 参加をご希望の場合は『大鏡餅運び参加』『1~3のなかから好きな数字を一つ』『POW、SPD、WIZのどれか一つ』『運び方などのプレイング』をご記入ください。

 香神乃・饗はお声賭けがありましたら3章のみ登場いたします。ほうっておいても餅鍋を独りでつついて満喫しています。
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第1章 集団戦 『妖魔忍者』

POW   :    忍法瞬断
【忍者刀】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    忍法鎌鼬
自身に【特殊な気流】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    忍法鬼火
レベル×1個の【鬼火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

浅川・恭介
もっちーもちもちー
・ユーベルコード:機械仕掛けのベニヤミン
・使用する技能:範囲攻撃、2回攻撃、時間稼ぎ、生命力吸収、見切り等

まずは襲われた2人の救助。
餅を割ろうとする人を狙うなら、割るふりをして狙いを僕へ。
召喚したミミズクの半分を2人の守りに、残りは僕と共に忍者と戦闘。
息子さんが動けるなら村長さんを連れて逃げてもらいます。
2人が安全な所に離れたら防衛してたミミズクは境内の方の防衛に。

ミミズクは爪や嘴で攻撃、敵が強ければ合体して強化。
僕はからすで接近戦、凶糸で中距離戦。
高速移動には範囲攻撃と2回攻撃等の手数で対応。
見切りで回避しながら糸で拘束し時間稼ぎ、生命力吸収で寿命の減少を加速しましょう。


月藤・紫衣
「年始めの鏡開きが出来ないとは、困ったものですね。
それにもちもちと鳴く忍者とは…コントか何かですか?」

さて、まずは謎のもちもち忍者さん達にご退場願いましょうか。
鏡餅を攻撃すると狙われるのでしたら、私は村長さん方から狙いを反らすために【満月夜に歌え、藤花のように】で戦闘力を上げつつ、鏡餅を叩いてみようかと。
それで狙いが反れるならそれでよし、その間に逃げていただきましょう。反れないのなら、戦闘力強化を利用して餅忍者さん達と交戦を。

なにはともあれ、無事にお祝いをしたいものですね。

(アレンジ歓迎です)


水心子・真峰
なんて残念な忍者なんだ

鏡餅に敬意を表して刃物を使わずに戦う――と言いたかったところだが
残念、わたしは渾身太刀のヤドリガミだ
大鏡餅は切らぬが、新年早々現れる不浄なカミは殴り斬ろうぞ

放たれた鬼火を避けながら走り回り
十分引き付けたところで巫覡載霊の舞を使う
炎を纏った衝撃波で押し返そうぞ
焼き餅になるがいい!



どん、どん、どんと浮かび上がる鬼火。
 取り囲む影はみる間に数を増やし、じわりじわりと村長と男ににじりよる。
「なんまいだ! なんまいだ! なんまいだ!」
「も……もうあかん!」
 その圧力に耐えかね、動けない村長を護ろうと男が覆いかぶさった。――その時。
「満ちる月に」
 澄んだしらべがりんと響く。晴れ渡っていた空が一変、暗闇に染まる。その漆黒を丸く切り抜き金の月が昇る。
「踊り咲くは藤の花」
 辺りに漂う甘い香りに誘われ男が頭をあげれば、どこからともなく運ばれてきた藤の花びらが風にのり舞い踊る。
「共に唄うは祝福の歌」
 しゃん! と鈴がはじける軽い金属音が響くと、きらきらと輝く金の飛沫を残し景色は解けた。そのしらべを聴いたものの手に、足に、身体に、確かなぬくもりを残して。
「な、なんや!? 何が起きとるんや?」
 唐突に起きた異変を理解できず、男は声をあげたが疑問に答える声はない。ただ、周りを囲んでいた忍者の様子が一変、男を見ていた目線の半数ほどが外に向けられている。
「もっ!?」
「もっちー!」
 影が動く。村長と男を置いて、影が駆ける。その先に立ちはだかるのは水心子・真峰、鏡餅を持つ浅川・恭介と、マイクを握る月藤・紫衣。先ほどの声は紫衣の足元に置かれたミニスピーカーから届けられたものだ。
「割るふりが効いたみたいですね」
「えぇ本当に」
 思惑通りに忍者が動いたことにしたり顔の2人。マイクと鏡餅を足元におろし、すぐさま各々の武器を構える。
「そう、なんて残念な忍者なんだ」
「そうですね……コントか何かですか?」
 あきれ返る真峰に相槌をうつ紫衣。相手は手段を選ばない忍び、可笑しな言葉遣いで相手の霍乱を狙っているのではないかとも考えられるのだが、目の前に迫る姿を見る限りその気配もなく、ただの掛け声のようだ。
「ベニヤミン、起動!」
 恭介は使い慣れた多機能リモコンのボタンを手早く押す。――コード27649、enter!
「説明しよう!このリモコンは恭ちゃんの足りていない技術を補ってくれる、とっても大事なリモコンなのです!」
 どや顔で語る恭介の手に五芒星の光が宿り、わきだすように召喚される17体のミミズクが恭介とともにファイティングポーズをとる。
「ベニヤミン、村長さんたちを助けてください」
 8体のミミズクが囲いの中心に向け飛び立つ、別行動している仲間たちの一助になるだろう。
「もっちー! もっちもちー!」
「もっちーもちもちー」
 鬨の声をあげ襲い来る忍、同じく声をあげ応戦する恭介。
「こちらはこちらで、片付けましょう。年始めの鏡開きが出来ないと、困ったものですから」
 刀身にルーンを浮かび上がらせた刀で忍者刀を受け止める紫衣。動きが止まった影をミミズク啄ばみ、恭介の凶糸が絡めとり締め上げていく。集団戦を意識した主従のコンビネーションが効率よく影を刈り取っていく。
 その隣で、放たれた鬼火を右に左に飛び退って避ける真峰。一見追い込まれているように見えるが、翻される身は巫女舞いの如く地に呪を刻むため。おびき寄せられているとは露知らず、鬼火を呼びけしかけ続ける影。
「鏡餅に敬意を表して刃物を使わずに戦う」
 ぱんと拍手をひとつ、その音は地を沈め、場を整える。
「――と言いたかったところだが」
 宙掴み引き抜くがごとくおもむろに抜き放つ。石突、柄、千段巻き――その手に馴染む愛用の薙刀が生えるが如く手に収まる。
「残念、わたしは渾身太刀のヤドリガミだ。大鏡餅は切らぬが、新年早々現れる不浄なカミは殴り斬ろうぞ」
 赤い嵐が吹き抜け、焦げる匂いが漂う。崩れ落ちる黒い影たち。
「今日の相棒は絶好調だ。さぁ、焼き餅になるがいい! 」
 黒き袖が舞い、紅の袴が踊る。神聖なる気を纏う刃が暴風がごとく吹き荒れる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鼎・詩奈
「鏡餅が割られるのを嫌がるとは、それこそバチあたりというものじゃわぇ。神主としては許せんのぅ。例え妖魔の鏡餅であろうとじゃ。」

まずは村長とその息子と合流せねばなぁ。
【破魔】【なぎ払い】【範囲攻撃】を使いつつ突破口を開けるとするかの。
その後じゃが【達人の知恵】じゃな。
 【忍者刀】などわらわの「巴型大薙刀」の敵ではないわ。
 そもそも長さが足りぬ。間合いが足りぬ。
 【忍法鎌鼬】を使おうが【鬼火】を使おうが
わらわの【残像】を見抜くは中々に大変じゃぞ?


筧・清史郎
この特大鏡餅は、同士が割られるのを阻止したいのか……?
だが饗の言う様に鏡開きは年神の力を取り込む風習。供え、開き、食すことで意味が生まれるものだ
それを阻み、しかも村人に危害を及すなど、許してはならないな

まずは村人救助最優先に
多くの餅忍者を巻き込むよう【空華乱墜】を敵の只中へ

「舞い吹雪け、乱れ桜」

残像やなぎ払いを駆使し村長達の逃げ路を開く
他の皆が村長に手を貸していれば餅を割る素振り等をし支援に、仲間が支援に回る場合は村長に手を貸し避難を

以降、村人に近い敵や弱った忍者を優先し刀をふるう
敵が固まっていれば【空華乱墜】

餅の呪いか。もっちーもちもちーと共に唱えれば、少し隙をみせるだろうか?(真面目に思案


三蔵・迅
忍者が餅に取り込まれる……神様に捧げられる程のお餅ですと、そういうこともあるんでしょうか
もちもち鳴く忍者はやや愉快な光景にも見えますが
余所の神様の庭で暴れる者を野放しにして
新年早々に祟られたくはないので、残さず余さず倒していくとしましょう

【ブレイズフレイム】で忍者たちを囲み村長と息子をまず逃がす
村長さんは歩けないようなので移動の際は私の念動力で支えます

もし他に仲間がいれば一旦戦闘は任せ、先に彼らを境内の外へ
神社から逃がせたらすぐに戻って忍者と戦います

素早い動きで来るのなら炎で進路を塞ぎ
聞き耳を頼りに視界の外から狙われたら即座に回避

他の仲間もいれば連携を取り合って戦う

*アドリブ歓迎です


出水宮・カガリ
餅が、妖魔とは言え忍者を従える時代、とは……ここはサムライフューチャーだったか……いや、いや。

少し出遅れたか。村長親子が無事ならいいのだが。
残る忍者を相手取るぞ。
ああ、あの鬼火は何度か見た。餅を守るのに、焼き餅を作るような真似をしてどうする、危ない。
消させてもらうぞ。【鉄門扉の盾】を地に打ち立てて【追想城壁】だ。

『都は滅び、人は亡く。儚き栄華は荒城となり果てた。されど亡都の扉は此処に在りーー追想城壁(ロストウォール)』

鬼火を消し去れば、盾受けで攻撃を受け流しながら【鉄血の明星】で殴っていくな。重そうな一撃だが、激痛耐性で耐えてみる。



半数ほどの忍者が村長たちとは別の方向に駆け出し始めた頃。
 あたりにふわふわと漂う桜の花弁。
「今度は桜? ななな、なんやねんこれ! ほんまなんなんやー!?」
 わけがわからないと頭を抱える男と季節はずれの花弁に首を傾げる忍。一人の忍びがちょんとつついてみると、指が消える。
「も! もっちー!」
「もっちー! もっちー!」
 揺らぐ忍びたち。だが、時既に遅し。陣中に入り込んだ花弁は影を容赦なく切り刻んでいく。もっちーもっちもちーと叫ぶ影の一隅が割れる。
「忍者刀など、わらわの巴型大薙刀の敵ではないわ」
 身の丈以上の長い獲物を手に澄まし顔で現れたのは鼎・詩奈。その獲物はかつて巴御前が使っていたという写しの薙刀、見事な逸品である。
「村長さん、無事ですか」
「助けにきました、もう大丈夫です」
 続いて駆け寄る筧・清史郎と三蔵・迅。村長と男には見たところ怪我はないようだ。手分けして包囲網を削ったのが功を奏し、危害が加えられる前に間に合ったのだ。
「説明は後でします、ここから離れてください。手伝います」
「あ……ああ……。そうや、逃げんと! いくで村長!」
 語りかけられた男が僅かに正気を取り戻す。動けない村長を背負い逃げ始めるが、様々なことが一気に起きた衝撃で頭の理解が追いつかないためか、逃げる足元がおぼつかない。
「ちょっと急いでください」
 並んで逃げる迅の手がその背に添えられる。肉体労働が苦手な迅は自ら手を下さず、超常的な力を振るって支えているのだが、逃げることに必死になっている村長たちは全く気がつかない。その手の正体を知ってしまえば、また身を竦ませてしまったかもしれない。だが、幸運にも死が差し迫る状況がその気づきを許さなかった。

 逃げる村長たちの行く手を阻もうとふたたび鬼火を呼ぶ印を結ぶ忍びたち。その目前に佇む男は清史郎。
「もっちーもちもちーと、共に唱えれば、少し隙をみせるだろうか?」
 真剣な面差しで様子を伺う。
「もっち! もっち!」
 通じたのだろうか? 何か訴えかけるような声をあげる忍びたち。
「もっちー!」
「もっちー!」
 刀を掲げる忍び、印を結ぶ忍び。やはり行く手を阻むものは赦さないとでも言うのだろうか。溜息をつく清史郎は、その影の後ろに佇む鏡餅に視線を送る。
「この特大鏡餅は、同士が割られるのを阻止したいのか……? だが饗の言う様に鏡開きは年神の力を取り込む風習。供え、開き、食すことで意味が生まれるものだ」
 語りかけても戦う姿勢を貫く影と大鏡餅。
「それを阻み、しかも村人に危害を及すなど、許してはならないな」
 清史郎はいつもより低く落としたトーンで静かに言い放ち、その手に握る愛刀を八相に構える。その刀身が日差しをうけ鈍く光る。攻め手に特化したその構えに誘われ、隙だらけの胴に様子を伺っていた影が切りかかる。清史郎は身を翻して一刃を避け、その背に一太刀浴びせ振り向きざまに切り上げ迫る鬼火を消し飛ばす。
「舞い吹雪け、乱れ桜」
 その背に背負う薙刀が、桜の花弁になりかわりあたりを包む。ひらり舞う薄紅色が紅に染まり命を啜る。背を狙うべく踏み込んだ影は花に撒かれてたたらを踏み、鬼火を呼ぼうと印を組む手はそこにはない。相手の脆い部分を冷静に見抜き、ひとつひとつ丁寧に断ち切る清史郎。青き光が揺れるたびに、一つ、また一つ影が潰え、季節はずれのその花は今が春よと咲き誇り、狂い咲きに咲き乱れる。

 深い反りは逃がしの角度、その薙刀は大振りな見かけによらず軽い力で斬ることができ、体力も温存できるため持久戦にむいている。
「鏡餅が割られるのを嫌がるとは、それこそバチあたりというものじゃわぇ。神主としては許せんのぅ。例え妖魔の鏡餅であろうとじゃ」
 例え間合いの内に潜り込まれても徒手空拳を交えて倒す、それがタイ捨流の動き。薙刀でさばき、あえて懐にもぐりこませて蹴り飛ばす。変則的な動きに翻弄された影は一歩退いて円陣を立て直す。数でも優位、囲んでいるほうが優位、刀を構えるもの、鬼火の印を結ぶもの、それらが全て同時に動き詩奈に迫る。
「忍法鎌鼬を使おうが鬼火を使おうが」
 刀で裂け鬼火に焼かれる姿が二つ、三つに割れ、影の刀が空を切り鬼火がすり抜ける。
「わらわの残像を見抜くは中々に大変じゃぞ? 」
 幾多に増えた詩奈が影を取り囲む。包囲されているのは影、影は狩る側から狩られる側に変わる。

 逃げる村長たちは黒い影をふりきれずにいた。影の狙いはあくまで『鏡餅を叩いた者』だ。幾つかの影が行く手を阻む2人をかわして迫り、背に刀を振り下ろし鬼火を放つ。その気配に気づき、迅が目を見開き「危ない!」と思わず身を挺した時。

「都は滅び、人は亡く。儚き栄華は荒城となり果てた。されど亡都の扉は此処に在り――追想城壁(ロストウォール)」

 影の行く手を門扉が閉ざす。見上げるばかりの城門は硬く強固に閉じ、刃も炎も通さず、傷すらつかない。
「ああ、あの鬼火は何度か見た。餅を守るのに、焼き餅を作るような真似をしてどうする、危ない。少し出遅れたが、村長親子は無事か?」
 迅が目をあげると、そこには城壁を手に立ちふさがる男。出水宮・カガリがいた。城壁? と疑問を抱く心は、迅たちを護るために立てられた城壁に遮られる鬼火と刃の音にかき消される。迅はほっと息をつく。
「もうダメかと思いました。が、無事です」
 ありがとうと礼を言い、安堵のあまりへたりこみそうになる足にカツをいれ、漸くたどり着いた鳥居をくぐり村長親子の背を境内の外へ押しやる。ふらふらと逃げていく村長たち、ここまで来れば追いすがる影もない。否、通さなければ良い。迅が境内を振り返ると、溢れる影と城壁を手に相手どるカガリの姿。
「そこに居る……うー……お前、残る忍者を相手取るぞ」
「いいですね。余所の神様の庭で暴れる者を野放しにして、新年早々に祟られたくはないので、残さず余さず倒していくとしましょう」
 誰なのかは解らないが助けるべきものを護っていた存在は信頼できると声をかけるカガリ。同意を示す迅はその手を切り裂き、紅蓮の地獄の炎を湧き出させる。
「餅が、妖魔とは言え忍者を従える時代、とは……」脳裏に浮かんだ疑問を口にしながら忍者刀を受け止める。ずしんと体に重くのしかかる刃、かつてあの地でも受け止めていた衝撃。フと溜めるよう息をはき、手にした杖で殴り飛ばす。棘が刺さり鉄塊が食い込み、その衝撃で脳髄を撒き散らしたは、まるで星のように空高く消えていく。
「ここはサムライフューチャーだったか……いや、いや。」
 飛び掛りくる影の剣線を読み盾を叩き込んで刃を潰し、ついでに遠心力でもうひと回転、地に押し倒し引きずるようにすりつぶしながらカガリがいう。
「なんですか、そのおもしろコラボレーション」
 視界の端で捕らえた影を炎で溶かしながら迅は思わず笑みを漏らす。互いの死角を補うよう、背を護り立ちはだかる2人はまさに最終鉄壁。
 社から漏れ出る影は一つたりともなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『野生の鏡餅』

POW   :    お年玉(餅)
【投げた紅白餅】が命中した対象に対し、高威力高命中の【巨大鏡餅落下攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    もち肌
自身の肉体を【柔らかいお餅】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    今年の運勢
対象の攻撃を軽減する【おみくじ体】に変身しつつ、【今年の運勢が書かれたみくじ紙】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はエミリィ・ジゼルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


猟兵の活躍により、黒い影は全て消えさった。境内に残されたのは大きな鏡餅のみ。
「もっちーもちもちー」
「もっちー!! もっちー!!」
 清史郎が問えば、がたがたと地団太を踏むようにゆれる大鏡餅。
「もっちーもちもちー」
「もちもちもっちー! ももっちっちー!!」
 恭介の呼びかけに、もち肌を真っ赤に染めぷくりと膨れる大鏡餅。焼きもちか?
「もっちーーー!!!」
 もしかしたら、怒っているのかもしれない。いや、怒っている。大変、怒っている。
浅川・恭介
もっちもっちー、ももっち?もちっ!(←特に意味はないです)
・ユーベルコード:エンハンスメント
お餅をどうやって食べるか考えながら楽しくお餅を加工します。
神社の境内を破壊しない程度には気を付けます。

こんなに大きいと火が通りづらいですね、食べやすく切り分けましょう。
2回攻撃とマヒ攻撃でお餅をボコボコ、料理の技能は食材加工に使えないのかな?

おみくじ付だなんてフォーチュンクッキーならぬフォーチュンもっちーですね。
はたして僕の運勢は良いのか悪いのか凡々か。運命の瞬間です。
攻撃は避けたり耐えたりします。

この上にあるおっきなみかん、食べられるんですか?
盗み、早業でみかんを剥ぎ取る、というただの嫌がらせ。


筧・清史郎
何に対しそんなにも憤慨しているのか……?
決して気は抜かないが「もっちーもちもちー」と特大鏡餅に再び語りかけてみる

……ふむ、成程(何か通じ合った)
だがすまない。人に危害を加えるオブリビオンは成敗せねばならないのだ

ということで、野生の鏡餅へと【桜華葬閃】
「閃き散れ、黄泉桜」
戦闘開始時は、敵の攻撃を捌く事も念頭に置き攻撃回数重視
大鏡餅に隙が生じれば、攻撃力重視の一閃を見舞おうか
大鏡餅の体力が削れてくれば、確実に仕留めるべく命中重視の一撃を
「その鏡餅、開かせてもらおう」

敵の動作は常に気にかけ、極力攻撃をくらわぬよう【残像】等を駆使し回避、または刀で斬り伏せたり【なぎ払い】を

他の猟兵との連携や絡みも可


鼎・詩奈
伸びたり投げたりされたモチは【なぎ払い】・【2回攻撃】【範囲攻撃】
しつつ【時間稼ぎ】するとしようかの。

勝機は【おみくじ体】じゃ。

「問おう。今、御籤を使ったのぅ。神仏に行いの吉凶を尋ねるのが御籤じゃ。なれば汝は神仏の代理か、あるいは付喪神の類か。己が存在を己で否定したも同然じゃな。」

ユーベルコード 摩利支天降臨を使用し

【破魔矢】で魔を破れば「野生の鏡餅」にも「歳神様」が降りる(暴れなくなる)のでは?と当たりをつけてみるかのぅ。


月藤・紫衣
「これは…白い餅が赤くなってめでたいと言うべきか、それとも餅が怒ると赤くなることに驚くべきでしょうか…?」

オブリビオンとはいえ、鏡餅相手にあまり刃物を振り回すのもどうかと思いましたが、オブリビオンの時点で正統な鏡餅ではないのですし、気にしないで行きましょう。
巨大鏡餅とはなんとも厄介な攻撃が飛んできそうです。身体や武器に大量にくっつきでもしたら、身動きにも後始末にも支障が出そうですね。
【残像】で撹乱しつつ、【散花風棘】で飛んで来る攻撃を触れずに落として露払いをいたしましょう。

隙が出来るようなら何方かに合わせて【2回攻撃】で手助け出来ればいいのですが…。

(アレンジ歓迎です)



「これは……白い餅が赤くなってめでたいと言うべきか、それとも餅が怒ると赤くなることに驚くべきでしょうか……?」
 月藤・紫衣は赤く染まる大鏡餅に困惑するように首を傾げる。
 紫衣と同じく「(何に対しそんなにも憤慨しているのか……?)」と疑問を抱いた筧・清史郎は再び語りかけることにした。
「もっちーもちもちー」
「もっ! もっ!」
 大鏡餅はぴょんぴょんはねた後、避けるようにうねり、くねくねくねくねと震える。割られると痛いとでも言いたいのだろうか。
「……ふむ、成程」
「通じちゃうんですか?」
 驚きの声をあげる紫衣、続いて恭介も話しかける。
「もっちもっちー、ももっち?もちっ!」
「恭介は何を聞いたんだ」
 清史郎は自分と同じく餅語を語る浅川・恭介の語調の違いに気づき思わず問いかける。
「特に意味はないです」
 恭介はてへぺろと舌を出しつつ電脳ゴーグルをでこから目にかけ直し分析を始める。
「それでいいんですか」
 呆れる紫衣。いいんです、餅だもの。
「ももー! もっちー!」
 さらに訴えかけるよう、うねり続ける鏡餅に、清史郎は残念そうに告げる。
「だが、すまない。人に危害を加えるオブリビオンは成敗せねばならないのだ」
 大鏡餅はしゅんぼりとしょげるように見えた。そうしている間に恭介の分析が完了する。
「分析結果:『大鏡餅』の成分は純度100%もち米。ハリ、ツヤともに申し分がない一級品。――おいしいかもしれない。」
 適当料理しか作らない恭介だが、その結果は料理心をくすぐるのに十分だった。
「こんなに大きいと火が通りづらいですね、食べやすく切り分けましょう。おいで、エンハンスメント」
 支援ユニットを浮かび上がらせる恭介。
「オブリビオンとはいえ、鏡餅相手にあまり刃物を振り回すのもどうかと思いましたが、オブリビオンの時点で正統な鏡餅ではないのですし、気にしないで行きましょう。」
 紫衣は一旦鞘に収めていた酔蜜月刀を構えなおす。それがいいかもしれないのうと鼎・詩奈も軽く同意を示しながら薙刀を構える。
「も!」
 討ち取ろうとする気配を感じ取ったのか身構える大鏡餅、取り囲む猟兵たち。
 こうして、ふたたび戦いの幕は開いた。

「もっちー!」
 先手をとったのは大鏡餅、猟兵にむけ紅白餅をぺぺぺぺっと吐き出す。猟兵たちに命中したかのように見えたが、姿は掻き消え、また離れた所に像を結ぶ。撃てど狙えど消え別に現れる。
「も! も! も! もっちー!」
 しびれを切らした大鏡餅は四方八方に紅白餅を吐き出す。「(このままでは本殿にも紅白餅が当たる)」と、恭介は咄嗟に展開していた支援ユニットを固め盾にして受け止めた。
「危ない、恭介!」
 その頭上に巨大鏡餅が像を結ぶ。敵の動作を観察していた清史郎がそれに気づき、恭介の肩を蹴り宙に跳ぶ。
「閃き散れ、黄泉桜」
 蒼く輝く刃が巨大鏡餅に抜き打ちの一閃、刀を返し握る両の手に力をこめ交わり際にもう一閃、飛び越えざま地に叩きつけるようさらに一閃斬りつける。その間、一呼吸ほどだったか。
 ずしんずしんと響く落下音に、思わず瞑っていた目をこわごわあける恭介、そこには恭介を囲むよう砕かれた四方に餅が転がっていた。
「この餅も食べられるんでしょうか」
「その食い気があれば大丈夫だな」
 恭介の食い気に清史郎はふふと笑み手を差し出す。恭介は手を握り返して立ち上がりかけた――その時。
 清史郎の顔をかすめるようユニットが飛び立ち、その後方間際まで迫っていた餅肌にぐにっと突き刺さる。間髪いれず振り返った清史郎の刃がその餅肌を切り落とす。笑顔でサムズアップする恭介。
「そう焼き餅を焼かなくとも、その鏡餅、開かせてもらおう」
 清史郎は手にした刀の切っ先を大鏡餅に突きつけるよう翳し凛と言い放った。

 紅白餅を残像を残して避け、一つ刃で袈裟に斬り、二つぐるり回して石突で打ち据え、三つ柄を握りなおし脇から伸びてくる餅肌をまとめて横一文字になぎ払う。
 詩奈の薙刀が大きく切り開いた間合いに、その背を護っていた紫衣が飛び出し刃で切り裂き助太刀する。ふたりはくるりくるりと踊るようもち肌をいなしていく。
 唐突な地響きに紫衣たちが振り返ると、切り分けられた巨大鏡餅が目に飛び込んだ。
「なんとも厄介な攻撃が飛んできそうです。身体や武器に大量にくっつきでもしたら、身動きにも後始末にも支障が出そうですね。」
 紫衣は眉をひそめ声をかけた、詩奈が背で頷く気配を感じながら唄い始める。
「少し距離を置きませんか。――花を散らすは風の棘」
 紫衣が酔蜜月刀をぶんと振るとひゅんと風が鳴り渦がたつ。ひゅんひゅんと繰り返し星が踊るたびに渦がわき、みる間に紫衣を護る壁が聳え立つ。時間を稼ぐため奮闘していた詩奈は、すかさずその壁の後ろに駆け込む。
 その詩奈を追うよう飛来する紅白餅を横殴りの風が一閃し吹き飛ばす。
 風にのり舞う桜の花弁の出所を探るよう見渡すと、清四郎が片手をあげている。遠当てを飛ばしてくれたのだろう。紫衣は手を振り返し、続いて飛来する紅白餅を疾風で貫き打ち落とす。
 巨大鏡餅が幾つか落ちてきたが、紫衣たちの頭上に落ちることはなかった。風という形のないもので退けると当たったとはみなされなかったのだろう。風の棘は70あまり生み出すことができる、半数を護りに費やしたとしてもあまりある余裕をもって攻めることができた。大鏡餅に伸ばし棘で打ち据える。
「もっちちちーー!!」
 いたい!いたい!と大鏡餅がはねる。
「ぷくーー」
 お年玉を避けられ、もち肌を削り続けられた大鏡餅はすねるように膨れ、何かを占うよう裏白をすりあわせ始める。
「ももっちー!」
 でました! とでも言うように裏白を広げる大鏡餅の額(だいだいのところ)に浮かび上がる「もち」の文字。
 五平を裏白でひっこぬきびゅんびゅんと振り回しおもむろに猟兵たちの足元をなぎ払うように投げこんでくる。紫衣が風で防ぐとその五平には『吉:足元注意』親切にも忠告が記されていた。
「問おう。今、御籤を使ったのぅ。神仏に行いの吉凶を尋ねるのが御籤じゃ。なれば汝は神仏の代理か、あるいは付喪神の類か。」
 この時を待っていた詩奈が問いかける。だが、その答えは五平『中吉:棚からぼた餅』の籤、言葉が通じていないのか。
「何者かを示せないのかのう、それは己が存在を己で否定したも同然じゃな。――オン・アニチ・マリシエイ・ソワカ」
 守りの壁の中、詩奈は大金剛輪の印を結び水月に、次いで額、左右の肩の前で組み、仕上げに頭上に掲げ隠形印を結ぶ。
 りんと澄み渡る空気のなか詩奈は降りてくる神の気配を受け入れる。聖なる気は人の気配を宙に溶かし、狙われぬよう射ち手の存在を隠してくれた。
「(破魔矢で魔を破れば、野生の鏡餅にも歳神様が降りるのじゃろうか?)」詩奈は矢をつがえ、引分け、定めながら思案した。だが、その考えは神に使える日々の経験からすぐさま否定できた。
 なぜなら歳神様は、年に一度初日の出とともに山から降りてくる神だ。元旦を過ぎた今、歳神を降ろすための力場が整えられていない。
 無理を通せば神に失礼にあたる、ではどうするか、中に宿る魔を祓いただの餅に戻るよう念じるほかない。結論を導きだし――離つ。
「太井射流奥義 摩利支天降臨っ!」
 びょうと風をまとい光の矢が大鏡餅のど真ん中を貫く。
「ももっちいいー!」
 悲鳴をあげ、くねっと身をよじる大鏡餅。

「この上にあるおっきなみかん、食べられるんですか?」
 恭介の思いつきはただの嫌がらせのつもりだった。凶絲で手早くみかんをからめ取るとしゅぽん! と何かがぬける音とともにひっこぬかれただいだいが恭介の手に収まる。
 大鏡餅はごろんごろんと音をたて倒れ、あっけなく動きを止める。やったか?と様子を伺う猟兵たち。
「も」
 ぴくりと動く大鏡餅。ころころと転がり境内を抜けて神社前に広がる田に転がり出る。田は稲の収穫が終わっている今の時期は何も植えられていない、周りに民家もないようだ。逃げた村長たちの姿もそこにはない、遠く離れたのだろう。
「も、もっちーーー!!!」
 盗られたはずのだいだいが再びにょきっと生え、ぴこんぴこんと輝きを放つ。
「もっちーーー! もっちーーー!」
 むくむくむくむくむくむくむくむくむくむくむく!
 ぷっくううううううううう!
 ふくらんで! ふくらんで! ふくらんで!
 まるで焼かれた餅のよう、その大きさはみる間に見上げるほどおおよそ小屋一つくらいの大きさに。
 唖然とする猟兵たち、だが大鏡餅を相当追い詰めている。討伐まであと一歩だ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

琥珀川・れに
できればリムf08099と一緒。

相手はライスケーキだね。
フォークとナイフを使わない食べ物だから、
UCブラッドガイストで…?
いや、ここまで他の猟兵が頑張ってくれたものを僕が途中でつまみ食いわけにはいかないな。

UC【トリニティエンハンス】
炎の攻撃力を上げて【属性攻撃】で【串刺し】する。

(剣を構えて)貴族だからね、フォークやナイフを使いたいのさ。

僕の今年の運勢は…リムの結果にあやかろう。

※アドリブ大好き。省略・絡み歓迎さ。


リミティア・スカイクラッド
見た目はおめでたいのに、新年から迷惑なオブリビオンですね
厄払いのつもりで戦いましょう。リムは目標を撃破します

おみくじを出すなら折角です、リムの運勢も占ってもらいましょう
リムの出身世界にはこんな言葉があります。出るまで回せ、と

目標がおみくじ体になったところでエレメンタル・ファンタジア発動
現出させるのは「風」属性の「竜巻」
巻き起こる突風で鏡餅を回転させ、おみくじを吐き出させます
大吉が出るまでやめません。大吉が出ても続けます
満足したら味方の攻撃タイミングに合わせて竜巻を解除し、空中から落下させましょう

これで今年の運勢はバッチリですね。リムに不正はありませんでした


水心子・真峰
もちもちっ!
はっ!? いや何でもない。がんばろうぞ
このままでは餅語が移ってしまいかねんからな

錬成カミヤドリで複製した太刀で二刀流
もち肌が来たら横に避け
上下から交差させるように太刀を振るい柔らかな餅を切断しよう
間に合わなければ盾にしても良し
持って行かれても複製できる品だ痛手は無い

残りの太刀は日輪のように丸く並べ回転させながら餅を攻撃
間髪入れず、同じ箇所を続けざまに切ってやろう
作られるのは小さなヒビだろうが
そこを思い切り叩かれれば乾燥した餅は弱いはずだ

ヒビが入れば仲間にそこを狙ってもらおう
もっちもっち! 今だ!!


出水宮・カガリ
本当に、餅だなぁ…
このままいけば、勝手に焼けてくれるのだろうか
……ああ、いや、流石に被害の方が大きくなってしまうな、無しだ、無し

ん、ちょっとあれ、当たると痛そうだからな
痛いのがいやなものは、カガリの後ろにいるといい
紅白餅を【鉄門扉の盾】で受け流したら、盾受けの体勢で【無敵城塞】を
巨大鏡餅の落下に備えるぞ
その直後は隙ができると思うので、【鉄血の明星】で殴る

カガリは、元が城門で、壁だからな
『違うもの』は、どちらかというと駆逐してしまいがちなのだが
まずは、わかりあおうという姿勢も大事なのかもなぁ
(餅コミュニケーションを試みていた仲間を見つつ)
……もちっち、もち?(特に意味はない)

※絡み歓迎


浅川・恭介
もちもちもっちー!(意味はないです)
・使用するユーベルコード:エレクトロレギオン

まさか巨大化するだなんて……これで村の人達がお腹いっぱい食べてもおつりが来ますね。
なんて慈愛の心に溢れるお餅なんでしょう。
……転がってついた汚れは洗えば大丈夫かな?

呼びだした機械兵器群と共にお餅を解体。
マヒ攻撃でお餅の動きを制限する。
機械兵器はいっぱいいますから、数機ずつ他の猟兵さんのサポートに回してもいいかも。
おみくじの攻撃は避けるか、当っても耐えればいいのです。



「まさか巨大化するだなんて……これで村の人達がお腹いっぱい食べてもおつりが来ますね。なんて慈愛の心に溢れるお餅なんでしょう。」
 声をはずませ浅川・恭介は言った。
「もっもちもっちー!」
「もちもちもっちー!」
 もち語で受け答えする恭介。その言葉にはもち語をマスターしているという自信すら感じられるが、特に意味はないらしい。
「もちもちっ! ……はっ!? いや何でもない」
 ――つられてしまった。水心子・真峰は恥ずかしさの余り俯き肩を震わせる。
「が、がんばろうぞ。このままでは餅語が移ってしまいかねんからな」
 真峰は顔をひきしめながら特大鏡餅と対峙する。
 続いて浅川・恭介と出水宮・カガリは肩をすくめて続いて武器を構えた。

 同じ頃、琥珀川・れにとリミティア・スカイクラッドは、突然田園に出現した特大鏡餅を見上げていた。
「相手はライスケーキだね」
「見た目はおめでたいのに、新年から迷惑なオブリビオンですね。厄払いのつもりで戦いましょう」
 2人は頷きあう。
「さぁ、行くよ。」
 れには、細身の魔法剣――エペ ド ルーンの刀身に炎のルーンを浮かびあがらせ、その身、その刀身に炎の加護を宿しながら駆ける。
 今まで戦っていた猟兵とは別の方向から攻めたことが功を奏し、がら空きの特大鏡餅の背に鋭く一突き。
「もっ!」
 じゅうと焦げる大鏡餅、刺された傷みによりれにの姿を認識した特大鏡餅は、振り払おうとぷるぷる身をよじる。
 特大鏡餅の弾力のあるもち肌の上をトランポリンで弾むようくるりくるりと華麗に飛び、もち肌をかわしながら貫いて、所々に熱い焦げ跡を残していく。
「フォークとナイフを使わない食べ物だけど、貴族だからね。フォークやナイフを使いたいのさ」
 れにはまるでダンスに誘うよう片手に握る剣を餅に向けて翳し、腰を落として構えなおす。
「もぉぉっちぃぃーーー!」
 体中がくすぐったいんじゃー! と、いわんばかりに紅白餅を周囲に投げ散らかす特大鏡餅。
 れにとリミティアは紅白餅を避けながら、先に現場に向かっていたカガリの姿を認め、城壁を展開するその後方に飛び合流する。

「痛いのがいやなものは、カガリの後ろにいるといい」
 紅白餅を受け流そうと鉄門扉を構えていたカガリは、後方に飛び込んでくる見知った気配に喜びの声をあげる。
「ええー、れに、れにーと、きんぱつの……きてくれたのか」
 2人を追うように紅白餅が鉄門扉をうつ。カガリはすかさず頭上に鉄門扉を構え、衝撃に備える。
 巨大な餅であっても、聳え立つ城壁にはかなわない。何事も寄せ付けない絶対的な鉄壁が、降る巨大鏡餅を無力化する。

「もももっちー! もっちー!」
 裏白で印を結んだ特大鏡餅は、どろんと煙をあげ御神籤箱に変身した。箱の中央には餅の文字。パワーアップした御神籤体とでもいうのだろうか。
「おみくじを出すなら折角です、リムの運勢も占ってもらいましょう」
 リミティアはこれを待っていた、妖精杖エリクシルを構え、念じる。
「(現出させるのは「風」属性の「竜巻」)」
 杖をふればびょうと風が巻きおこり特大鏡餅を包む。リミティアがくるりくるりと杖をまわすと、吹きすさぶ風はぐるぐる竜巻となり加速する。
「リムの出身世界にはこんな言葉があります。出るまで回せ――と」
 鋭い竜巻が真空となり、御神箱から籤を吸い上げていく。大凶、中吉、凶、末吉、吉……。
 中吉、そして念願の大吉が舞いあがったがリミティアは手をとめない。
「大吉が出ても続けます」
「もっちいー!」
 えっ続けるのといわんばかりの餅の悲鳴と、容赦せずごうごうと巻き上げる竜巻。その風の勢いは御神籤を吸い上げるだけではなく、御神籤箱ごと天高く舞い挙げていく。――しばらくして、最後の一枚がふわり舞い降りてきた。
「なにがでたの?」
 れにの問いかけに、リミティアは拾った紙を差し出す。
『もち:からっぽ』
 なかなかに正直者だね。と、れにが笑顔を浮かべ、竜巻に飛ばされていく御神籤箱を見て。
「ここまで他の猟兵が頑張ってくれたものを僕が途中でつまみ食いわけにはいかないな」
 ここで見守ろう。リミティアも頷く。いざとなれば力になれるよう、杖と剣を構えたまま。

 一方、くじを吐き出しつくした御神籤箱は竜巻に吹き飛ばされながらどろんと鏡餅モードに戻っていた。その姿は、当初の姿と同じくらいに縮んでいた。力を使い果たしたのかもしれない。
 所々に焦げ目をつけながら飛んでいく大鏡餅を眺め、カガリは思案していた。
「(本当に、餅だなぁ……。このままいけば、勝手に焼けてくれるのだろうか。)」
 周囲は田園。何も無いとはいえこのまま火柱があがりつづけると巻き込まれるものが出るかもしれない。
「……ああ、いや、流石に被害の方が大きくなってしまうな、無しだ、無し」
 大鏡餅は否定するよう首を振るカガリの頭上をこえ、真峰にむけ飛来する。

 真峰は横に飛んでかわし、両手に携えた大太刀を器用に鋏のように交差させ両断を試みるが餅肌の上を刃が滑る、想像した以上にぷるぷるしていたようだ。そこに恭介の機械兵器群が体当たりを加える。
「機械兵器はいっぱいいますから」
 そう、いっぱいいるからとさっき散らかった御神籤を拾いにい行かせたり、加勢してくれたれにとリミティアにお礼をいいにいかせたり、ちゃっかりおつかいにだしている。とても有能だ。
 大鏡餅は機械兵器を振り払うように裏白を振り回すと、耐久度はたいしてない機械兵器は見る間に消えていく。それでもまとわりつくのをやめない。
「もち、もち! (ぴりぴり)」
 ふいに大鏡餅が動きをとめる。ぷるぷる震える大鏡餅、機械兵器の放つ電力で感電し麻痺したのかもしれない。
 恭介が時間を稼いでくれている間に、真峰は更に大太刀を複製し自分の周囲に展開し、思案していた。
「斬ってだめなら、点で」と複製した大太刀を日輪のように展開し旋回させて掘り込む。大太刀はまるでドリルの様にがりがりと餅を削っていく。
「作られるのは小さなヒビだろうが、そこを思い切り叩かれれば乾燥した餅は弱いはずだ。もっちもっち! 今だ!!」
 そこに駆けつけたカガリが城壁を振りかざす。
「(カガリは、元が城門で、壁だからな。『違うもの』は、どちらかというと駆逐してしまいがちなのだが。まずは、わかりあおうという姿勢も大事なのかもなぁ)」
「……もちっち、もち?」
 真峰が作ってくれた割れ目に鉄血の明星を力一杯振り下ろしながら問いかけてみる。その問いかけに特に意味は無いのだが。
「も、もっちいーーー!」
 カガリの声に答えを返したのだろうか。大鏡餅は雄たけびを残しながらぱっかーんと割れ、きらきらかがやきながら宙にとけた。
「転がってついた汚れは洗えば大丈夫だったし、あんなにおいしそうだったのに……」
 消えていく大鏡餅に恭介は残念そうに肩を落とす。
「ところで……あー……もっちもっち?」
 疑問を浮かべて、真峰を振り返るカガリ。恐らく無意識だったのだろう。真峰はきょとんと目を瞬かせたあと、頬を赤く染めそっぽをむいた。
 かくして、猟兵たちは今度こそ大鏡餅を討ち取ったのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『お餅の季節』

POW   :    沢山食べよう

SPD   :    味付けに工夫を

WIZ   :    お供えし飾ってみよう

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 戦闘が終わりしばらくした後、様子を見にきた村人に猟兵たちは事情を説明した。先に逃げていた村長たちの手当てもひと段落したところで、神社の様子を心配していたという。すぐさま村祭りの準備が始まり日が頭上にあがるころに祭りが開催される運びになった。

 境内のかたわれからは甘い匂いや出汁の匂いが漂い鼻をくすぐる。
 炊き出しが行われていて、餅鍋やぜんざい、黄な粉、餡餅、焼餅など、餅を使った料理が振舞われている。
 希望すれば杵や臼を使った餅つきも体験できるようだ。

 境内の中央には綱で仕切られた道が用意されている。
 この道の上を大鏡餅を持ち上げどれだけ運べるかを競う、大鏡餅運び大会用のものだ。
 本来は力自慢を競うものだが、今回は猟兵たちのために一工夫凝らしてくれた。
 一つ目は元来どおり、大鏡餅を大きな三宝にのせはこぶものだ。力自慢が優位になる。
 二つ目は縦に積み上げた鏡餅を運ぶもの。器用な者が得手だろう。
 三つ目は氷の三宝にのせたもの。三宝を壊さないよう知恵を働かせる必要があるだろう。
 どれにあたるかはくじで決める、つまり運次第だ。運試しをかねて挑んではどうだろう。

 村を護ってくれた猟兵に少しばかりのお礼を――どうぞごゆっくり。

※大鏡餅運びルールについてはマスターコメントをご参照ください。※
【1月18日(金)23時追記】
 1月25日(金)以降、最初に頂いたプレイングが流れないよう執筆します。
 それまでに頂いたプレイングは一旦お返しいたします。
 今回は試験的に打ち合わせができるよう期間を設けさせていただきます、変則運営になりますがご了承願います。
リミティア・スカイクラッド
これがこの村のお祭りですか。とても興味深いです
猟兵にも休息は必要でしょう。リムは村祭りを満喫します

注目を浴びるのは得意ではないので、リムはお餅料理を手に大会の観戦に回りましょう
『依頼掲示板前広場』の知り合いに会えば一緒に観戦したり、大会に参加されるのでしたら応援します
成功すれば流石ですね
苦戦されていれば運が悪かったですね、と
大会が終われば、村人も猟兵も区別なく、参加されたすべての方々に拍手を

それにしても、このぜんざいは美味しいですね。あ、餡餅ももう一ついただきます
……食べすぎてはいません。リムはまだ腹八分です
(※和菓子が好きです。いっぱい食べます)


琥珀川・れに
「依頼掲示板前広場」チーム※他に来るかは不明

リム(f08099)と観戦。餅をグラタン風にしたものを食べる
「僕好みだ。餅は十分洋食にもアレンジできる」

参加しないか誰かに促された。
「それも一興だ。やってみようか」

3
「氷の三宝が壊れないように?」
この形が悪いよね。中は空洞だから外側から抱えると触った所からすぐ溶けて形が変わっていく

「一番大きいのを選ぼう。人が入れる位の」
餅を乗せる以上底氷は分厚いだろうから空洞の内側に入り込んで、下から持ち上げればいいんじゃないかな。

「よーし、まずは順調だ」

(観客からみたそれはまるで…三宝の下から足をはやした走る餅であった)

※アドリブ・省略・追加自由。結果任せる



「これがこの村のお祭りですか。とても興味深いです」
 リミティア・スカイクラッドは淡々と語りながら、祭りでにぎわう境内を見てまわる。
 餅や、甘い匂いは食欲を刺激するには十分だった。
「猟兵にも休息は必要でしょう。リムは村祭りを満喫します」
 配られている餅の皿を受け取り、空いた手でスカートを華麗にたたんで茶席に座る。
 この祭りでは、洋風の味付けの餅も配られていて、琥珀川・れにもご満悦だ。フォークも、竹で作られた簡素なものではあるが用意されていた。
「僕好みだ。餅は十分洋食にもアレンジできる」
「グラタンですか? あとでリムも食べてみます」
 おいしそうに食べるさまを見て、リムも興味を示す。

「大鏡餅運び! そろそろ始めるぞー!」
「参加希望のにーちゃん! ねーちゃん! こっちに並んでくれ!」
 呼びかけに村の力自慢から興味津々の子供までこぞって集まり始める。
「レニー団長、挑戦してみませんか?」
「それも一興だ。やってみようか」
「リムはどうする?」
「注目を浴びるのは得意ではないので、リムはお餅料理を手に大会の観戦に回りましょう」
 リムは観客席に座りなおし、れには案内人に希望を伝えると参加者が並ぶ列に通された。
 大鏡餅の様相は事前に発表されていたが、どの大鏡餅にあたるかは運、並んだ列の先に用意された仕掛け次第になる。
 参加者が集まりきった頃を見計らい村長が声をあげる。
「全員並んだかの? 発表するぞ、今年の大鏡餅の並び替えはなし、そのままじゃ!」
 つまり、事前に並べられたまま――1番目が普通の大鏡餅、2番目が縦に積み上げられた大鏡餅、3番目が氷の三宝の大鏡餅となる。
 参加者からの悲喜こもごもの声を遮るよう、ドンと太鼓の音が鳴り
「大鏡餅運び、始まりじゃ!」
 開始が告げられた。

 客席から歓声があがり、得手をひきあてたものは好成績を残し、不得手なものは早々に餅を降ろしてしまう。
 まわりまわってれにの出番に。
「氷の三宝が壊れないように?」
 氷の三宝の前に通されたれには周りをぐるり回って観察し、時々覗き込み、一番大きいものを示す。
「一番大きいのを選ぼう。人が入れる位の」
 係りの村人によって、開始地点に運ばれ、大鏡餅がのせられた。
「では、はじめ!」
 掛け声にあわせて、れには三宝の下にもぐりこみ持ち上げる。
 腕にずしりと重みがのしかかるものの三宝が割れることはない。安定して運べそうだ。
「よーし、まずは順調だ」
 一歩、二歩、じわりじわりと歩みを進める、その姿はまるで餅に足が生えたよう。
 突然現れた歩く餅に客席から驚きの声が沸き、れにの工夫に気づいた観客からは感嘆の声があがる。
 それでもじりじりと氷がとけ、腕がじんとしびれてくる頃、ばきん! と音をたて三宝が真っ二つに割れて落ちた。手の熱で溶けていたのだろう。
「そこまで!」とかけられた声に足をとめ、鏡餅をおろす。前はあまり見えていなかったけど随分歩いたかなと、れにが後ろを振り返ると。
「25尺(950cm)っ!」
「おお! 大記録じゃー!」
 客席から賞賛の声がわきあがり、リムも拍手で出迎えた。

「さすが、レニー団長ですね。どんな作戦だったんですか?」
「謎かけのようだったよ。まず、この台の形が悪いよね。中は空洞だから外側から抱えると触った所からすぐ溶けて形が変わっていく。
 だから、餅を乗せる以上底氷は分厚いだろうから空洞の内側に入り込んで、下から持ち上げればいいんじゃないかなって考えたんだ。」
 自慢げに語るさまを、頷きながら聞くリムは手元の甘味をぱくり。
「それにしても、このぜんざいは美味しいですね。あ、餡餅ももう一ついただきます」
「リム、食べすぎじゃないか?」
「……食べすぎてはいません。リムはまだ腹八分です」
 新しい皿をうけとって、またぱくり。
 実はれにが居ない間に村人たちに声をかけられ、勧められるがまま食べ続けていた。
 気に入ったものはおかわりをし、その食べっぷりを褒められ、更に勧められ――みる間に皿の山が出来ていた。
 甘いものは別腹とはよく言ったもの、リムはどれだけ食べても顔色一つ変えることはなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月藤・紫衣
無事に鏡開きが出来たようですね。やはり、新年の祝いには欠かせませんから、よかったです。

ふむ、餅つきもさせていただけるのでしょうか?
旅に出てからというもの、杵と臼での餅つきは久しくしていませんでしたし…私も餅つきに参加したいですね。
久しぶりですから、うまくつけるのかちょっと心配です。

多種多様な餅が用意されているようですから早速ご相伴になります。…つきたての餅がありますから中に餡を入れて包んだらきな粉をまぶしますか。
ついでにゴマがあれば餅を薄く伸ばして餡玉を包みゴマを付けて揚げましょう。ごま団子、好きなんです。

他の猟兵方や村の方々と一緒に楽しく餅を食べたいですね。


三蔵・迅
無事にお祭りが開催できて良かった
つきたてのお餅を食べながら餅つきの見学でもしてましょう
ぜんざい美味しい…あったかくてほっこりしますね

大鏡餅運び大会は横で参加する方を応援してます
重い餅を持ち運ぶとか重労働じゃないですか
私はだらだらーっとしてる方が性に合ってますし
観戦側も周りと盛り上がれて楽しいものです

それと香神乃くんの所へもお邪魔して
おすすめのお餅の食べ方があれば聞けたらなぁと……醤油や餡子、気付けば慣れた味の餅ばっかり選んでるので、新しい味にも挑戦してみたいんです

お餅を食べている皆さんも良い笑顔ですね
彼らの一年が今年も良い年になるよう、年神様に祈りましょう



 ぺったん! っしょ! ぺったん! っしょ! ぺったん! っしょ! ぺったん! っしょ!
 杵が振り下ろされれば、すぐ返される。阿吽の呼吸とはよくいったもの。慣れた手付きでつかれた餅米はみるみる一つにまとまり餅になっていく。
 単調な音が眠気を誘う。つきたてのお餅を食べながら、三蔵・迅はのんびり餅つきを見学していた。
「無事にお祭りが開催できて良かった」
 こうして祭りが開催されるのは、猟兵たちの働きの成果のたまもの。
 のんびりまったり、ぱくり。餅の柔らかい食感と甘さが口内に広がる。
「ぜんざい美味しい」
 平和の味とでもいうのだろうか、荒事が終わった後の甘味は染み渡る。
 ふうと吐き出す息に湯気がわきたち視界が一瞬白く染まる。
「……あったかくてほっこりしますね」

「(無事に鏡開きが出来たようですね。やはり、新年の祝いには欠かせませんから、よかったです。)」
 月藤・紫衣は時を同じくして餅つきを眺めていた。
 ひと臼つきあがり「次は誰かやってみないか?」と、声がかかる。
「ふむ、餅つきもさせていただけるのでしょうか? ならば私も餅つきに参加したいですね」
 紫衣が手を挙げる。懐かしさが彼を突き動かしたのだろうか。
「えぇよー、ほなこれ持ってや」と、気軽な声が杵を渡してくる。
「さ、ほないくで!」
 かけ声とともに、返し手が構える。餅はある程度までこねられているのであとはつくだけだ。
 紫衣が杵をふりおろすとぺたんと良い音が鳴る。返されたところを、またつく。ぺたん、くるん、ぺたん、くるん。
「にいちゃん、えらい慣れとるな!」
「久しぶり、ですから」
「へー、そうは見えへんで」
 褒められ、柔らかにわらう。森にいた頃についた経験がいきたのか、日ごろから音楽に携わっている抜群のリズム感ゆえか、リズミカルに安定してついていく。つく前に抱いた不安はいつの間にか消え、気づけばひとうすつきあげていた。

 迅が器に残ったぜんざいの残りを喉に流し込んだ頃、大鏡餅運びの呼び込みが声をかけにきた。
「横で参加する方を応援してます」とやんわりとお断りし、
「(重い餅を持ち運ぶとか重労働じゃないですか。)」という本音を隠し見学席へ移動する。
 大鏡餅運びの特殊なルールに苦戦するもの、独自のやり方を見出し善戦するもの。
 周りにあわせて拍手をしたり、歓声をあげたり。こうしてだらだらーっとしてる方が性に合っている。
「(観戦側も周りと盛り上がれて楽しいものです)」
 応援するという一体感、この空気が心地良い。周りにあわせて拍手を送ると、それは丁度猟兵の一人が記録を出したところだった。

 つきたて餅があるならご相伴になろうと、自ら腕をふるい料理にいそしんでいた紫衣が、ひといきついて自分も味わうため茶席を訪れると迅と饗が会食しているのが目にとまった。
「あ! 月藤さんっす!」
「三蔵さんと香神乃さんですか、お隣いいですか」
「どうぞどうぞっす!」
 饗は脇によけ、紫衣が座る場所を作る。
「何を食べてるんですか?」
「これっすか? 餅鍋っす、餅に黄な粉をつけて食べると美味しいんっす!」
 饗は煮物に入れた餅を餅だけとりだし黄な粉をまぶしたものの、たべかけの皿を示してみせる。
「おすすめのお餅の食べ方を聞いていたんです。……醤油や餡子、気付けば慣れた味の餅ばっかり選んでるので、新しい味にも挑戦してみたいんです」
 迅がそう言うと、紫衣は運んできた皿を茶席におろした。
「それなら丁度良いものがありますよ、これをどうぞ」
 小山に盛ったごま団子を皿にとりわけて差し出す。
「おいしそうですね、いただきます」
 皿をうけとり口に運ぶ。表面はぱりっと歯ごたえ軽く、中はもっちり、そしてこし餡の甘さが口の中に広がる。
「おいしいですね、これ」
「ごま団子、好きなんです。ご婦人がたにもめずらしいと好評で沢山作ってしまいました。」
 ほくほくとほおばる迅に、もう一品小皿にのせて差し出す。
「これも試してください。餅の中に餡を入れてきな粉をまぶしたものです」
「これも美味しいですね、どちらもよくつけあわせにして食べるものですが、2つあわせると食感も変わりますね」

 猟兵たちの周りのものも、みな餅を食べながら幸せそうな笑顔に包まれている。
「(お餅を食べている皆さんも良い笑顔ですね、彼らの一年が今年も良い年になるよう、年神様に祈りましょう)」
 迅はそう思いながら、新たな餅を口に運んでいった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

筧・清史郎
【ヤ箱】で、餅を味わい、餅つき体験を
饗も一緒にと声を

餅つきはつき手と返し手を交代でやろう
つく際は、杵の重みで落とす様に
返す際は、つき手と呼吸を合わせるよう心掛け
「初めてにしては、なかなかの出来か」(満足気

食す際は、俺も餅に味付けし皆に振舞おう
砂糖醤油のみたらし、大根おろし、明太子と別世界から調達したバター
「カガリ、砂糖醤油のみたらしも用意してみた」
「真峰はどの味が好みか?」
俺は甘いみたらしと、振舞われている善哉をいただこうか(甘味好き

饗には予知の感謝と労いと雑談を
「言った通りだっただろう? 饗にならば案内も立派に成せると。有難う」

もしカガリが焼餅に挑戦し消し炭になっていても応援し見守る(微笑み


出水宮・カガリ
【ヤ箱】せいしろうと、緑の太刀の…まみ、まみねと、梅花の…きょう、と
アドリブ絡み歓迎

無事に村祭りが開かれたようで何よりだ
こうして、いついつまでも、賑やかな神社であってほしいなぁ

梅花の、グリモアの
グリモア猟兵の仕事、ご苦労だった
餅を守るために、餅を退治して、餅を食うとは
何とも奇妙な事件だったなぁ
良ければ、一緒に餅を食っていかないか

まずは餅つき体験といこうか
つき手とこね手を、希望するもので交代で
カガリは、つく方が得意かもなぁ
その後は皆で餅の食べ比べだ
餅の世界は、広いなぁ…
焼き餅くらいなら、きっとカガリも作れ…、
(消し炭化)……(人を殺してしまったような悲壮感あふれる目)
美味く、食えなくて…すまん…


水心子・真峰
【ヤ箱】
カガリ、清史郎、それに饗も誘って餅を味わいにゆこう
ふふ、割られなくて良かったのう饗よ

ふむ、味付けだけでも多彩なものだな。食い飽きんぞ
消し炭餅……あ~、これは流石に…………食えるのか?

餅つき体験も是非してみたい
もち米から出来るというのは知っているが見たことはないからの

返し手では予想以上に熱いもち米が手にくっ付いてわたわた
なんとこれは、手を冷やす水ではなく手につける水なのか!
悪戦苦闘

つき手では思いっ切り振り上げた後
うおぉ!? この斧重心が変だぞ!?
見様見真似、教えてもらいながら餅つきだ

米から餅が出来てゆく過程を間近で見て感動
己でついた餅を頬張りながら
楽しかったので二週目に並ぶのだった



 旅団『ヤドリガミの箱庭』の面々が餅つき体験に向かうと、丁度つき終えたところで次のつき手を募集していた。
 では、つき手と返し手を交代でやろうと言い出したのは誰だったのか、皆で順につき手と返し手を体験することにした。

 水心子・真峰は返し手をしてみたいと希望し、臼の横に通されていた。
「――っ!」
 早速餅を触ろうと手をのばしたが、触れてすぐひっこめる。とても熱く触れたものではない。
「ねーちゃん、初めてか? この水で手ぇぬらすんやで」
「なんとこれは、手を冷やす水ではなく手につける水なのか!」
「せやで。けど、つけすぎたら餅がぐだぐだなるで。軽ぅつけてみ」
 今度は軽く手をぬらし、餅に触れてみるがやはり熱い。
「さ、ぐっと押してみ」
 力を入れれば餅が手につき、熱さもあいまってうまく返せず悪戦苦闘するが、慣れた村人が脇から手を貸してくれていた。

 その頃、つき手の筧・清史郎は杵を手にしていた。携えた刀をみつけた村人が声をかけてきて、
「にいちゃん剣士か?やさしゅうついたってやー」
「やさしく――か。杵の重みでつけばいいのか」
「せやで、やってみ」
 もとよりそのつもりでいた清史郎は杵の重みで振り下ろす。ぺたんと良い音がなる。
「うまいやん」
「そうか、これでいいのか」
 杵を強く打ち付ける必要はない、臼を傷つけない加減をして優しくふりおろす。
 真峰に合いの手の声をかけながら、ぺったんぺったん。リズムが生まれ、まもなくひと臼つきあがった。
「初めてにしては、なかなかの出来か」
 目だったムラはない、ハリもある、清史郎は満足げにつきあがった餅を眺める。
 今までは食べるだけだったが、実際についてみると手間のかかり具合がわかる。これはなかなか骨が折れる。

「これを使うんだな」
 次は真峰がつく番、ひょいと杵をふりかぶる。
「うおぉ!? この斧重心が変だぞ!?」
 普段使いの武器と比べれば随分と軽いものなのだが、使い慣れない獲物に驚きの声をあげたたらを踏む。
「それは杵というものだ」
 先に体験していた清史郎が穏やかに訂正しながら、臼の持ち方や振り下ろし方を教えてくれる。
「カガリは、つく方が得意かもなぁ」
 同時に餅の返し方を教わっていたカガリも声をもらしていた。
 掴もうとしても米が指にまとわりつき、指についた米を払おうと手を振って散らかしてしまう、もち米独特の触感やねばりに手を焼いていた。
「おお、じっとしときやにーちゃん」
 気づいた村人が助け舟をだし事なきをえる。非常にゆっくりだったがひと臼つきあげることができた。

「こうして米から餅ができるんだな」
 真峰はカガリが杵をつき清史郎が餅を返す様子をものめずらしそうに眺める、自分で作っているときは見られなかったさまがじっくり見える。
 一方、清史郎は合いの手をいれながら餅をかえしていた。リズムよくつけば返し手が手を杵で潰されることはない。
「だまになっとるやろ、ここを返すんや」
 均一になるように返すのがうまい餅をつくためのコツだという。目をこらせば餅の表面に米が浮いているのが見える、そこに杵をあてやすいようにぐいと返す。
「ここに頼む」
 すかさず杵がぺたんと振り下ろされ、次はここだとすかさず返す。ぺったんくるんぺったんくるん、息のあったリズミカルな音が響く。
「もう一度いってくる」
 見ているだけでは堪えきれなくなったのか、真峰はうきうきと2度目の列に並ぶのであった。

 真峰が戻るのを待ち、一向はついた餅の食べ比べをしに茶席に向かう。席には火鉢が置かれていて、自分で焼餅をやいて食べている客もいる。
「焼き餅くらいなら、きっとカガリも作れるだろうなぁ」
 カガリは網に餅を並べ、餅を育てることにした。
 餅を並べ終え網から顔をあげると、そこに広がるのは平和な祭りの風景だ。大鏡餅運びに挑戦する人、応援する人、餅をつく人、味わう人、楽しそうで幸せな人々が目に飛び込んでくる。
「無事に村祭りが開かれたようで何よりだ。こうして、いついつまでも、賑やかな神社であってほしいなぁ」
 カガリは心に暖かいものが宿るのを感じ、かみ締めるよう言葉にした。

「梅花の、グリモアの……」
「あ! 城壁の人っす! 俺っす! かがみの、かがみのきょうっす!」
 見覚えのある姿に声をかければ、ハリのある声が皿を片手に寄ってくる。
「ふふ、割られなくて良かったのう饗よ」
「水心子さんたちのお陰っす、討伐ありがとうっす!」
「グリモア猟兵の仕事、ご苦労だった。餅を守るために、餅を退治して、餅を食うとは。何とも奇妙な事件だったなぁ」
「恐れ入るっす! 事件というものはえてしてそんなもんじゃないっすか」
「そういうものだろうかなぁ。ああ、良ければ、一緒に餅を食っていかないか」
「わ、良いんっすか? じゃあご一緒するっす! これはおすそ分けのゴマ団子っす! さっき向こうの猟兵さんに貰ったっす!」
 饗は丸い揚げ餅の山をドンと置く。
「言った通りだっただろう? 饗にならば案内も立派に成せると。有難う」
「こちらこそ、約束どおり来てくれてありがとうっす! ……なんかこそばゆいっす」
 饗は照れ笑いを浮かべ腰を降ろす。

 茶席には清史郎が皆に振舞おうと用意していた味付け餅が並べられている。
「真峰はどの味が好みか?」
「醤油、砂糖、大根おろしと……これはなんだ?」
「別世界から調達したバターというものだ、明太子にのせて食べるとまろやかになり美味い」
「ふむ、味付けだけでも多彩なものだな。食い飽きんぞ」
 清史郎の用意した餅は定番から珍しいものまで様々ありどれから食べようかと箸が迷う。
「カガリ、砂糖醤油のみたらしも用意してみた」
 渡された餅をぱくりと一口。もちもちとかみしめると、醤油の辛さと砂糖の甘さ二つの出会いから生まれた絶妙なあまじょっぱさが口の中に広がり、片栗粉でつけたとろみが食感をひきたてる。
「餅の世界は、広いなぁ……」
 カガリの口から感嘆の声が漏れる。

「俺も善哉をいただこうか」
 清史郎は料理を運んでいる世話係を呼びとめ注文を伝えると、直ぐに善哉が運ばれてきた。
 小豆の汁の中に白い餅が陣取り、あられもぷかぷかと浮かび、甘い匂いが鼻をくすぐる――はずだった。
「この善哉、焦げ臭くないか?」
「え、違うっす! なんか煙あがってるっす!」
 煙の元を見渡し探すと網の上に消し炭が並んでいた。
「…………、……。」
 カガリは言葉を失い、まるで人を殺してしまったかのような悲壮感あふれる目で変わり果てた餅であったものを見つめた。
「消し炭餅……あ~、これは流石に…………食えるのか?」
 真峰の声に饗はおもむろにその黒い塊を箸でつきさし醤油にひたしてぱくぱくぱくり。
「だ、大丈夫っすもっっ……ごっげふっ……」
 炭の苦さにむせ目に涙を浮かべせめて吐き出さないよう口を手で覆う。
「美味く、食えなくて……すまん……」
「まだ焼いていない餅がある、もう一度焼き直せば良い」
 真峰がむせ続ける饗の背にカツを入れるようはたき、しょげるカガリにいきさつを見守っていた清史郎が新しい餅を差し出す。

 猟兵たちの餅祭りはもう暫く続くのであったが、かくして村には平和が戻り、今年の鏡餅は無事開かれたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月31日


挿絵イラスト