00年代コンビニクレーマー
#アリスラビリンス
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●アリスラビリンス:カントリーマーケット・不思議の国店
コンビニであった。
そこは不思議の国のはずなのだが、どう見てもコンビニであった。
外には『カントリーマーケット・不思議の国店』という表記がなされている。
誰がどう見てもコンビニだ。
国道沿いとかによくある、イートインつきの居抜き物件である。
『『『ザッケンナテメッコラー!!』』』
そしてその店内に、恐るべきクレーマースラングが木霊する! コワイ!
「アイエエエ……申し訳ございませんお客様、ですが商品は会計を済ませてから……」
『『『スッゾコラ!! ダーラッコラ! アーッ1?』』』
「アイエエエ!!」
おそらくUDCアースからなんか引っ張り込まれたと思しきモブっぽいアリスが、
まるで兄弟のように同じ顔をした角刈りクレーマーに凄まれ震えていた。
こいつら言うまでもなくクローン……ではなく、オウガが変身したものだ。
会計もせずに商品(10円くらいの駄菓子)を開けようとしたので声をかけたらこれだ。
悪辣! すべてはアリスを苦しめるオウガの邪悪な戯れなのだ……!
ピロリロリ、ピロリロリ(入店を告げる電子音)
ウィーン。そこで自動ドアから飛び込んできたのは推定小学生のはなたれ小僧!
「うほほほほ! 店員さんが見てないうちにエロ本立ち読みしちゃうどー!!」
「あーっいけませんお客様! 18歳未満のお客様は! いけません! あーっ!!」
『『『チャルワレッケオラー!!』』』
「アイエエエ!?」
「うほほ! うっほほほほ! これはすごいど……うほほほほっ!」
このはなたれ小僧も当然オウガ! スケベなアレを読んでニヤニヤしている!
モブっぽいぼんやりした顔のアリスは、ただ混乱するしかできない……!!
●グリモアベース:めちゃくちゃやる気のなさそうな白鐘・耀曰く
「うん、わかる。私も請ける側だったらちょっと躊躇するわこれ。でもまあよろしく」
グリモア猟兵とは思えないおざなりさで、耀は予知の内容を説明し終えた。
そんなわけで、猟兵たちが向かうのはアリスラビリンスの『不思議の国』。
ただしそこは、現代日本めいた風景で構成された奇妙な小世界である。
「クソみたいな客になりすまして、連れてきたアリスを苦しめようってわけねぇ。
……もうちょっとやり方あんじゃないかしら? どうなのかしらねこれ色んな意味で」
誰もがそう思った。多分オウガは頭がおかしくなっているのだと思われる。
ともあれ、どれだけふざけていようが相手は人食いの怪物だ。
そんなトンチキな世界で苦しめられ続けるアリスも放ってはおけない。
耀によると、まずはオウガどもに痺れを切らさせる必要があるのだという。
「あっちはアリスをあの手この手で苦しめようとするから、それを防ぐってわけね。
こう、クレームしてるところに割って入るとか、ねぎらいの言葉をかけるとか……。
ほら、あれよあれ。SNSとかで見たことない? 良識的なヤンキーとかそういう」
やけにズバズバ物を言う老人とか、ジャンクフード食いながら世の本質を突くJKとか、
なんかそういうテンションでアリスをフォローしてやればいいんじゃね? とのこと。
そのうちオウガは痺れを切らし、正体を表して戦闘を挑んでくる……はず。らしい。
「ユーベルコードはあんまり使わないほうがいいかもしれないわね。
相手がどう嫌がらせしてくるか予想すりゃいいのよ。コンビニバイトあるあるよ!!」
なぜか微妙にイラッとした顔で、耀が火打ち石を構える。何があったというんだ。
「業務を邪魔するクレーマーはぶっ殺してやりなさい……いいわね!!」
ぎらぎら両目を怒りに燃やしながら、カッカッと火打ち石を叩く。
それが、転移の合図となった。……いや本当に、何があったというのか。
唐揚げ
おでんです。もう少しすると美味しい季節になりますね!
それにしても世知辛い話ですが、まあ気楽にいきましょう。
トンチキシナリオです。以下は一応のまとめ。
●シナリオの目的
トンチキオウガをぶっ殺してアリスを救う。
●シナリオ構成
1章:冒険『嫌な現実の国』
2章:集団戦『トランプの巨人』
3章:ボス戦『愉快な仲間のナッシングヘッド・ビル』
●その他注意点
トンチキシナリオです! ネタ成分120%でお送りします!
救出対象のアリスはモブっぽいぼんやりとした顔をしており、
なんか名前も田中とか佐藤とかそういうあれです。
プレイング受付期間は特に具体的に設けず進めていきます。
採用数は普段よりちょっと少なめになるかもしれません。
一応断章は投下予定ですが、まあ気にせず参加してもらえばいいかと!
では、前置きはこのあたりにして。
皆さん、ラビラビラビラビラビリンスでお待ちしております!
第1章 冒険
『嫌な現実の国』
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POW : 嫌な奴の嫌がらせに対して、「アリス」を正面から庇う
SPD : 素早く細工や手回しを行い、嫌な奴の嫌がらせをわかりやすく妨害する
WIZ : 親身になって「アリス」の話を聞き、慰めてあげる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●カントリーマーケット・不思議の国店
ピロリロリ、ピロリロリ(入店電子音)
「「「エーラッシェー!!」」」
猟兵たちが入店すると、コンビニ店員たちの威勢のいいアイサツが響いた。
アリスを除く店員たち(この世界を構成する一部でありただのモブだ)は、
なぜか皆頭にタオルをはちまきめいて巻いて、腕組をしている。ラーメン屋かな?
『『『ドーモ、失礼します』』』
そこへやってくるクローンヤ……角刈りコンビニクレーマー!
「アイエエエ……」
アリスは震え上がる! このままではストレスで胃がなんかしてカロウシ必至!
猟兵よ……なんかこう、うまいこと可哀想なアリスを助けてあげろ!
戸川・春
了解。助ける。
まずはお客として入店。
裏に忍び込むなり店員を一人気絶させるなりして店員に変装する。
コンビニで仕事した事とかないけどまぁ大丈夫……多分。
後はアリスを下がらせて代わりに客の嫌がらせを受けよう。
少しは【時間稼ぎ】出来るはず。
らっしゃーせー。
声が小さい?じゃあ耳元で叫ぶ。
煙草の略称なんか知らない……番号で言って。
まぁ番号も覚えてないけど。
温めた弁当とアイスを一緒にいれるな?
自然を守る為ご協力下さい……。
そんな私の働きっぷりをアリスも見守ってると思う。
臆さず一生懸命働けば、マナーの悪い客だって怖くない。
そんなメッセージを込めてサムズアップで応えよう。
あんま表情には気持ちがでないけど。
●略称で言うな番号で言えいいか番号でだぞ
「イヤーッ!」
「グワーッ!?」
どさり。当て身を食らったコンビニ店員(モブ)はうつぶせに倒れた。
戸川・春は、どこか感情に乏しい表情のまま、モブ店員をロッカーに叩き込む。
そしてタオルを装着。姿見の前で腕組し、変装の完成度チェックをしてみる。
「えーらっしぇー……うん、よし」
どこからどう見てもラーメン屋の店員……いやここコンビニだった。
春がちょうど準備を終えたその時、カウンターの方から罵声が聞こえてきた!
「……行こう」
アリスの悲鳴が響く。急げ春、急げ!
『ダッテメコラー!! マイクスの1mgだっつってんだろがッコラー!!』
「アイエエエ! すみませんが番号で注文を……」
『アッコラー!! ダーラッテメッコラー!!』
「アイエエエ!」
ダン! と、角刈りコンビニクレーマーがカウンターを殴りつける。
どうやら今回は、分かりづらくタバコを注文することで嫌がらせしているらしい。
未成年と思しきアリスでは、タバコの銘柄などわかるはずもない。
ましてや略称となればなおさらのこと。あまりにもたちの悪い迷惑客だ!
「えーらっしぇー……」
バックヤードから出てきた春が挨拶をすると、クレーマーがギロリと春を見た。
『ナンオラー? 聞こえねーぞッコラー!!』
「そうですか……じゃあ、聞こえるように言いますね」
春はぽつぽつとそう言うと、おもむろにカウンターからフロアに出る。
そしてにらみつけるクレーマーのそばに近寄り。おもいっきり息を吸い込んで、
「エーラッシェー!!!!!!!!!!!!」
『アバーッ!?』
無口な少女とは思えない大声! しかもそれを耳元でがなりたてたのだ!
クレーマーはいきなりの大音量に、耳を抑えてのたうち回る!
「アイエッ!? お、お客様!」
「大丈夫……この人は私が相手するから、あなたは掃除をお願い」
「アッハイ……あの、ありがとうございます……」
アリスは春が大丈夫かそわそわしながら、ほっと胸を撫で下ろしその場を離れる。
そこで、苦しみ悶えていたクレーマーが、青筋を浮かべながら跳ね起きた!
『ザッケンナコラー!! 客をなんだと思ってんだッコラー!!』
「……お客様、ご注文はなんでしたっけ?」
『アッコラー……マイクスの1mgよこせテメッコラー!!』
「はい?」
『マイクスはマイクスだッコラー!!』
「タバコの略称なんか知りません。番号で言ってもらえませんか?」
ふてぶてしい春の態度に、クレーマーはビキビキとあったまっている。
ちなみに、マイクスとはタバコの銘柄『マイルドシックス』の略称である。
厄介なことに、マイクスのいまの銘柄はまったく別のものに変わっているのだ。
クレーマーはなおもがなりたてるが、春はどこ吹く風で粛々と接客する!
『テメッコラ! いい加減にしねえと』
「いい加減にしないと……何?」
実力行使にかけたクレーマーを、春がじろりと睨み返した。
無口で無表情がちな少女が、心の底から嫌悪と侮蔑を込めて睨みつけるのだ。
『アイエッ!?』
「……お客様なら、店のルールには従ってください」
『ア、アイエエエ……』
その精神的ダメージは絶大! クレーマーは気圧されてへなへなとへたりこんだ!
そこで春は、こちらを心配そうに見つめていたアリスの視線に気付く。
(心配しなくても大丈夫……私、慣れてるから)
ぐっ。そんな思いを込めて、無表情のままサムズアップする春。
「アイエエエごめんなさい仕事押し付けてしまってごめんなさい!!」
「……いや、怒ってないから……元気出して……?」
クレーマーのせいでPTSDを負ったアリスを、よしよしとなだめる春であった。
オウガへの怒りがこみ上げ、手に持っていたタバコをくしゃりと握り潰す。
『テメッコラー! 俺の商品を潰すなコ』
「あ?」
『アイエエエ!!』
コワイ!!
大成功
🔵🔵🔵
壥・灰色
難癖、無茶振り、言ってもないのに分かれなどとテレパシーの強要、コンビニバイトに全知全能を要求するかのようなクソ客
知ってる、お客様は神様だったね
いいだろう、文字通りの仏様にしてやろう(バキッボキッ)
罵声を投げかけるオウガ達の横合いにテクテク歩いて行きノーモーションギガースパンチ!!! バキーッ!! 多分二体目三体目も同じようにダッテメコラーしてくると思うのでそこをワドルザッケンナグラーギガースオンバキーッ!! 被害がアリスらに及ばぬよう、初撃でオウガ共を店外に放り出して残りの殴打は駐車場でやる、消えるまで繰り返してやる、念入りにな
現実なら署に連行される案件だけどここはアリラビだし
シンプルに行くよ
●何事も暴力で解決するのが一番だ
『アバーッ!?』
KRAAAAAASH!!
突然横合いから叩き込まれた、強烈な鉄拳!
角刈りヤクザクレーマーは、ハンマー投げのハンマーめいて吹っ飛んだ!
『ワッザ!?』
『クセモノダー!』
アリスを囲んで棒で叩かんばかりの勢いだったヤクザクレーマーどもは、
バキボキと指を鳴らす無表情の青年……壥・灰色を前に身構える。
だが、灰色に混乱や恐怖の色はない。相手がオウガだとわかっていても……だ。
『テメッコラー! お客様は神様だぞッコラー!!』
「知ってる。だから文字通りの仏様にしてやろうと思ったんだ」
『『『アイエエエ!!』』』
死人めいて無表情の灰色だが、その声には滴るような憎悪が籠もっていた。
アリスを虐げるオウガへの正しき怒り……オブリビオンへの怒り!
難癖をつけ、何かに付けてねちねちと店員をいびるクソ客への怒り……。
無茶振りをしておきながら、やれ責任者を呼べと喚き立てるクレーマーへの、
そして言ってもないのに分かれなどと騒いで威嚇してきたり、
予約もしてない品物が売り切れているからと言ってブチギレたり、
酒類を購入しようとしたので年齢確認をしたら見た目で判断しろとキレたり、
家庭ごみをゴミ箱にぶちこんでスタッフのゴミ箱掃除を大いに手間取らせたり、
食べかけのあれこれをイートインコーナーに放置して帰ったり、
夜中だというのにアイドリングストップもせずに車の中で寝こけたり……!!
とにかくなんかそういう、迷惑千万な奴らへの怒りが、拳に漲っていたのだ!!
『イヤーッ!』
ノーモーションギガースパンチ! SMAAAASH!!
『グワーッ!?』
『イ、イヤーッ!』
「ワドルナッケンナグラー!(BOOOOM!!)」
『アバーッ!?』
『ザ、ザッケンナテメ』
「(カラテシャウトなしの強烈なボディチェック)」
『ヤ! ラ! レ! ターッ!!』
次々にワイヤーアクションめいて店外へ吹っ飛んでいくヤクザクレーマー集団!
ぱっぱっ、と手を払う灰色に、震えるアリスが恐る恐る声をかけた。
「あ、あの……」
「大丈夫だよ。あいつら神様だから」
「アイエエエ……」
だが神殺しこそ巨人の使命。つまり最終的に全員殺せばよいのだ!!
「きみが頑張ってるのは、おれもみんなもよくわかってる。胸を張って」
「えっ……(トゥンク……)」
高鳴る胸を抑えて、店の外へ出ていく灰色の背中をアリスが見送る。
風が一陣吹き抜けた。コンビニとは思えない爽やかな風が……。
……そして店外!
『アバ、アバ……ッ』
「まだ生きてるのか。で、誰からかかってくるの」
『ザッケンナテ』
「(カラテシャウトなしのポン・パンチ)」
『サヨナラ!!』
ヤクザクレーマーは爆発四散! 冒険フラグメントだろうが死んだら終わりだ!
「どうした? まさか、あれだけ暴れておいて何もされないって思ってたのか?
さすが、神様だけあって傲慢だね。だったらまだまだ暴れていいってことかな」
『『『アイエエエ!』』』
なんたる殺気! 灰色の肩から鬼神の如きオーラが立ち上る!
『ま、待て猟兵=サン! 俺はあまり暴れていない! つまり控えめで邪悪でない』
「壊鍵(ギガース)、起動(オン)」
『アバーッ!?』
SMAAAAAASH!! 灰色は神を魔剣なので神様の言うことはあまり聞かないのだ!
「おれはアリスでもなければあの子たちの知り合いでもない」
『な、ならば……』
「だがお前は殺す」
『アイエエエ!!』
サツバツ! これが、真の猟兵の世界なのだ……!
え? ユーベルコード使わないほうがいいとかグリモア猟兵が言ってた?
こまけえこたあいいんだよ!! どうせあとには何も残らないので!(完全犯罪)
成功
🔵🔵🔴
三咲・織愛
ううーーーん、クレーマーですかぁ
文句を言う方の気持ちがよくわからないので、どうしたらいいのかまっっったく思い浮かびません
どうしましょう……
なんて言っていたら
はっ! あれが噂のクレーマー!
イヤーッ!!(顔面パンチ)
私は客です! このお店にいる客はあなた達だけではないんですよ! うるさくしないでください!
あっ、こんな感じで行きましょう。お客様は神様と言いますもんね。殴っても許される筈です
ちゃんとレジに並びなさい!(グシャッ)
なんですかその言葉遣いは!(バキッ)
大量の小銭を出すのは迷惑です!!(メギョッ)
なんだかいらっとしたのでとりあえず殴られなさい!!
ふぅ。すっきりしましたね
●何事も暴力で解決するのが一番だ(テイク2)
「イヤーッ!」
『アバーッ!?』
KRAAAAAASH!!
突然横合いから叩き込まれた、強烈な鉄拳!
角刈りヤクザクレーマーは、ハンマー投げのハンマーめいて吹っ飛んだ!
……既視感がある? コピペじゃないか? そんなことはさておこう。
とにかく角刈りヤクザクレーマーの顔面に強烈なパンチを叩き込んだのは、
オウガよりもある意味鬼らしい(※エルフです)腕力の三咲・織愛である!
バキボキと指を鳴らし……いやこれやっぱ既視感あるな???
『て、てめえ、俺様はお客様』
「私も客です! イヤーッ!!(顔面パンチ二回目)」
『アバーッ!?』
なんという思いきりのいいパンチか! プレイング前半の悩みはなんだったのか!
だがもはや止まらない。織愛はまるでバッファロー殺戮鉄道のような少女なのだ!
まあそんなわけで、クレーマーたちは顔面をベコベコに凹まされた。物理で。
「お客様は神様と言いますもんね、殴っても許されるはずです!」
その理屈もついさっき(この前のリプレイ的な意味で)聞いたような気がする。
だが言うまでもなく、織愛は灰色が同じような理屈を並べ、同じようにボコり、
同じようにオウガどもを消し去った(物理)ことはもちろん知らない。
……それで同じような行動に移るのは、もしかしてふたりして脳みそが筋に
『アバーッ!?』
KRAAAAASH!! そんなことを言っていたらまたひとり吹き飛ばされた!
「いいですか! お客さんはあなたたちだけではないんですよ!」
駐車場を転がるクレーマーどもに、店から出てきた織愛が言い放つ。
店内では、またもパワフルな(オブラート)猟兵の登場に、アリスが震えていた。
『テ、テメッコ』
「なんですかその言葉遣いは!!(バキィ)」
『グワーッ!?』
角刈りヤクザクレーマーはサッカーボールめいて彼方に吹っ飛んだ!
『俺様は神様なんだから俺様を優先しろコ』
「ちゃんとレジに並びなさい! 順番は絶対です!!(グシャッ)」
『アバーッ!?』
角刈りヤクザクレーマーは道端のアルミ缶めいて踏み潰された!
『店員さん、すいませんが細かいのしか』
「だからって1円玉で数千円の支払いをしようとするのは迷惑です!(メギョッ)」
『サヨナラ!!』
角刈りヤクザクレーマーはなんかもう言い表せない感じでミンチになった!
……そんなこんなで、駐車場は阿鼻叫喚の惨状と化していた。
織愛はふんすと鼻息荒くクレーマーどもを見下ろし、腰に手を当てる。
「ふぅ。いらっとされましたが、これでようやくすっきりしましたね。
オブリビオンがどうとか関係ありません、迷惑は迷惑なんですからね!」
これも立派な人助け……いや、この場合はアリス助けか。
頬のついた返り血をそのままに、織愛はニコニコ笑顔で店内に戻る。
「ただいま戻りました! もう大丈夫ですよ!」
「アイエエエ!!」
悲鳴を上げるアリス! きょとんとしたまま首を傾げる織愛! 酸鼻な有様の店外!
ここが地獄か? いや一応不思議の国だ。どうしてこうなった!?
成功
🔵🔵🔴
鎧坂・灯理
アリスが怯えまくってるじゃないか可哀想に
いや正直どうでもいいが
よし、スマートに行こう
【BPハック】を店内に吹き荒れさせて、入ってくるクローンヤk
クレーマーの脳を弄って大人しくさせる
具体的には態度を丁寧にさせる
角刈りが七三分けになるくらい徹底して丁寧にさせる
アリス含め店員へのお辞儀は45度だ
会計の前には「お願いします」終わったら「ありがとうございました」
店の前でたむろするな 要らない商品は取った場所に戻せ
ですます口調を徹底しろ ゴミ容器は持ち帰れ
とにかく、丁寧に、礼儀正しくしろ
抵抗する奴は念動力で骨を折る
なーに人間には215本も骨があるんだ、10や20くらい気にするな
●アイコンを初拝見した時、名前と交互に三度見しました
『あーだりー』
『特に理由はねーけどだりー』
『なんかやるわけじゃねーけどだりー』
角刈りヤクザクレーマーの一団が、コンビニ前にたむろしている。
ヤンキーめいてしゃがみこみ、なんかこうタバコとか吸っているのだ。
店の前を占拠する言語道断の行い。迷惑千万である!
「おい貴様ら」
『『『ワッザ?』』』
ずしゃり。その前に威風堂々と、腕組して仁王立ちする女がひとり。
知っている者ならば、その様相の変わりぶりに驚いたことだろう。
鎧坂・灯理。その刃物じみた瞳が、ぎろりとクローンヤ……クレーマーを見下ろす!
「どけ。ここは店の前であり店の土地だ。貴様らのたむろする場所ではない。
それとそこに広げてるゴミをさっさと片付けろ。ああ、ゴミは貴様らもか?」
『ンダトテメッコ アバーッ!?』
『『アイエエエ!?』』
突然のことであった!
不敵な物言いに殴りかかろうとしたヤクザクレーマーが悲鳴を上げながら痙攣!
びくびくと震えたかと思うと、いきなりぐったりとうなだれ……。
『ハイ! ドーモスミマセン! ヨロシクオネガイシマス!』
と、機械めいた不自然な敬語でペコペコ120度のオジギを始めたのだ!
『『アイエエエ!? テ、テメッコラー! 何しやがった!?』』
「言ってもわからんのだろう? どうせ貴様らはゴミだからな。なのでいじった」
『『何を!?』』
「貴様らのそのミジンコよりも小さい脳をなァ!」
『『アイエエエ! オ、オタスケアバーッ!?』』
な、ナムアミダブツ! これがサイキッカーの脳ハックだ!
「さてもう一度言うぞ。ゴミを掃除してさっさと消えろ」
『『『ハイスイマセン!』』』
「貴様らもゴミなので、自分で喉を掻っ切って死ね」
『『『ハイスイマセン!』』』
「来世ではまともな客になれ。いいな?」
『『『ハイスイマセン! グワーーーーーーッ!!』』』
セプクするヤクザクレーマーを一瞥すらせず、灯理は堂々と入店した。
『テメッコラー! 外で何しやが』
「店内では静かにしろ。ですます口調で喋れ。会計の前とあとには挨拶だ」
『アバーッ!?』
「店員にもお辞儀を忘れるな。それと髪は七三にしろ、そのほうが無様だ」
『アバババババーッ!?』
「わかったか」
『ア、アバ……ッ』
「わかったか!(べきりと腕の骨をへし折る)」
『アイエエエ! ハイスイマセン!!』
ぼ、暴虐とはまさにこのこと! コワイ!
「アイエエエ!」
アリスも震えている。なんでこんなに暴力の化身みたいな猟兵が多いんだ?
「……まあどうでもいいか」
灯理はそちらを一瞥してひとりごちた。む、無惨……!!
大成功
🔵🔵🔵
非在・究子
【SPD】
な、なんだよここ、世界観バグってる、ぞ。う、運営は、い、今まで、培ってきた、世界観とかを、もっと大事に(ぶつくさぶつくさ)
……い、いかん、あ、アタシが、クレーマーに、なって、どうする。
こ、コホン。
と、とりあえず、こ、こっちで、ヘイト稼いで、タゲ取して、アリスへの、被害を、減らそう。
と、と言うわけで、取り敢えず、ひたすら、杓子定規に、業務マニュアル対応だ。全く、やる気なく、それが相手の、気に触る様に、ひたすら、面の皮厚く、マニュアル対応。な、何を言われても、馬耳東風を、貫くし、業務外の、ことは、非対応、だ。な、何もかも、棒読み、やる気なし、を、貫き、クソ店員仕草で、ヘイトを、稼ぐ。
●いやでもこういうシナリオフレームなので……
「な、なにここ」
どことなく、なぜか隠れ里の珍獣っぽい面持ちで非在・究子が言った。
ここはアリスラビリンス、凶悪なオウガがアリスを追い詰める狂気の国。
バロックでノワールでラビリンスな感じの不思議な国のはずだ。
アリスがナイトメアしたりする、なんかこう……そういう世界なのだ!
なのに広がっているのは駐車場! 居抜き型のコンビニ店舗!
たまにトラックの運ちゃん(愉快な仲間だ)や、
便所サンダル履きのマイルドヤンキー家族(愉快な仲間だ)、
はたまた部活帰りの汗臭い男子高校生(愉快な仲間だ)が来店しては、
角刈りヤクザクレーマーにビビったり、同じようにアリスを困らせたり、
なんかもう書いてるのもいやんなるくらい現実的であった!
「せ、世界観バグりすぎ、だろ。う、運営は、い、いままで培ってきた、
せ、世界観とかを、も、もっと大事にしろ。え、NPCも、見直せよ……」
ぶつくさぶつくさ。究子はイマジナリ運営に文句を言い続ける。
ゲーマーとして、設定とかテクスチャには人一倍敏感である。
必ずしや、かの邪智暴虐なオウガをどげんかせんといかんと思った。
『ナンオラテメッコラー! 云わなくても弁当は温めろッコラー!』
「アイエエエスミマセン!」
さっそくクレーマー炸裂だ! 究子はさっと割って入る!
「あー、すんませぇーん。お、お客様? マジちょりーっす」
『ワッザ!?』
めちゃめちゃやる気のない対応! 髪をいじりながらそっぽを向きつつ、
なんならスマホすらいじりながらのギャルめいた対応である!
陰キャな中身にそぐわぬパンキッシュな格好も相まって実にそれっぽい!
『テメッコラー! アイスと弁当別にしろっコラー!』
「さ、さーせーんっす」
『テメッコラー! タバコの略称ぐらい覚えとけッコラー!』
「ば、番号でぇ、おねがーしゃーっす」
なんたるクソ店員仕草。杓子定規にもほどがあるマニュアル対応である!
しかもそのマニュアル対応すらやる気がない! これはかなりの高ヘイトだ!
もはやアリスは放置され、角刈りヤクザクレーマーどもは究子に群がる!
『ザッケンナコラ! 責任者出せッコラー!』
「て、店長いま不在なんでぇー、またのご来店をおまっしゃーす」
『テ、テメッコ』
「イヤーッ!!」
『アバーッ!?』
なおも食い下がろうとするクレーマーの顔面にカラーボール炸裂!
「他のお客様のご迷惑なんでぇ、ありやっしたー」
なんたる不遜。だが先にクソ客になったのはあっちのほうだ……インガオホー!
大成功
🔵🔵🔵
狭筵・桜人
コンビニ……クレーマー……
おでんをつつく謎の男……あっ見たことあります。
セルフですからね~。
マナーの悪いお客様が素手でおでんを触っちゃったりするんですよね~。
お大根食べたいんですか?取ってあげますよと箸で拾って
はい、あーん。
私がリスペクトするUDC芸人の熱々おでん芸で
クレーマーを柑橘類が食べられない体にしてやります。
熱汁を吸ってマグマみたいになってるはんぺんもあーんしてあげますね。
フーってする無意味さを知れ。
あ、ハイおでんは責任もって私が買い取りますよ。
で、責任もって全部食べさせます。
食べ物を粗末にしちゃいけませんからね!
おでんはクレーマーが美味しくいただきましたのテロップ出しといてください。
●炎上、ダメ、絶対
ソーシャルネットワークサービスでのエチケットが叫ばれる昨今、
暇なアルバイトやアレなお客様がやらかした話は枚挙にいとまがない。
アイスのケースの中に入っただの、おでんをつんつんしてみただの……。
UDCアースでは、一時期ちょっとした謎のムーブメントになったくらいである。
そんなわけで、チャキチャキのUDCっ子(?)である狭筵・桜人は、
コンビニクレーマーというのがなんたるかをよくご存知であった。
「はいお客様~、あつあつのおでんでございますよ~」
モブ店員を気絶させてさりげなくなり変わり、店頭に現れるなり、
ほっかほかのおでんケースをオープンしながら角刈りヤクザクレーマーに言う。
秋の頃である。だんだん、おでんがおいしい季節になってきた。
コンビニの店頭にはもうおでんが並び、肉まんとかもサービスが始まっている。
時期を逃したら終わりなのだ。でもあれってけっこう整備とか大変なんですよね!
丸一日煮込みっぱなしなもんだからもう大根とかほっくほくである!
『えっいや別におでん食べたりはしたくな』
「大根食べたいですか~? 取ってあげますね~」
『えっいや』
「はいどうぞ~、あっつあつですよ~」
ジュウウウウウウ! ヤクザクレーマーに押し付けられるほくほくのお大根!
『あっつ! あっつい!! いやあっついから!!!!!』
「あれあれ~だめですよ~きちんとお口あーんしてくださいねぇ!!」
あきらかにおでんを頬に押し付けながら桜人は言う!
『あっつい! あっついって!! グワーーーーーッ!?』
ナムアミダブツ! 角刈りヤクザクレーマー1、撃沈!
『ワッザ!?』
『チャルワレッケオラー! 客に何してんだテメッコラー!』
『いやほんと何してんだ!? いきなりおでん押し付けてきてんの!?』
「アイエエエ狂人!」
突然の強行に残りのヤクザクレーマー(とアリス店員)はドン引きだ!
しかし、桜人の蛮行はこれでは終わらない。
あつあつのお大根を気絶した角刈りヤクザクレーマーにしっかり食わせつつ、
次に取り出したのは……おお、なんたることか、はんぺん。はんぺんである……!
常に熱されたあっつい汁をたっぷり吸い込んだぷるっぷるのはんぺんは、
もはや熱いを通り越してマグマのようであった。煮えたぎっている!
『おい待てそれを近づけ』
「はーいあーんしてくださいねーフーってしても抵抗は無意味だ我々と同化しろ」
『お前なんで異星人みたいになってグワーッ!?』
「はいそっちにはあっつあつの卵もどーん!!」
『あっつ!! あっつい!! ぅあっつ!!!』
「こっちにはあつあつの餅巾着! もちもち餅巾着もち巾着!!」
『キッ!? キーッ!?(頭を餅巾着みたいに縛られて死ぬ)』
「アイエエエ狂人!!」
転がる角刈りヤクザクレーマー! 飛び散るおでんの汁! 大惨事であった。
ガタガタ震えるアリス店員に、桜人はにこりと満面の笑みを見せた。
「あ、もちろん全部私が責任を持って買い取りますよ。しみっしみの大根もね。
……これ経費で落ちますよね? 領収書お願いできます? 宛先UDC組織で」
「アイエ……」
「それともあなたが食べますか? しみっしみの大根」
「アイエエエエ!!」
完全に怪人かなんかであったという。
大成功
🔵🔵🔵
夏目・晴夜
こんなにも哀れなアリスは見た事ないので、
割って入って庇ってあげたい気分です
クソみたいな言いがかりはやめて下さい
掃除が足りないとか挨拶が気に入らないとか
袋詰めが雑だとか年齢確認が鬱陶しいとか色々ご意見あるのでしょうが、
ハレルヤ的には全て許容範囲です
世界の法律でもある私がいいと言ったらいいんです
私の言ってる意味わかります?
あとこれは偏見ですが
悪質クレーマーはデカい人や怖い人に敵対されると委縮する傾向にあるので、
私の背後にはニッキーくんを常にそっと添えておきます
UCは使わせません
敵が思い切りボルテージを上昇させたら
ニッキーくんに敵の顔を覗き込むように見つめさせて威嚇
可愛いから威嚇にならないかもですが
●これ美人局とかそういうあれでは
さて、すでに猟兵無双によってかなりの数のクレーマーが撃退されている。
よくよく見ると、撃退(物理)だったり、撃退(即死)だったり、
挙げ句の果てにはクレームを言い出す前にやられているようなところもあるが、
まあどうせ全員オウガなのでやっつけることには変わりはないのだ。正義!
「アイエエエ……テストに出ないよぉ……」
アリスも完全にPTSDを負って泣いていた。これ猟兵が悪くないか?
「ああ、なんて哀れなんでしょう……こんな底辺バイトで笑顔曇らされるなんて。
まあハレルヤには一生縁のない話ですが、そこを手助けするのも慈悲ですよね」
コンビニアルバイトのみなさんが聞いたら大変なことになりそうな台詞を、
夏目・晴夜は息をするようにケロっと言う。なんたる傲岸不遜!
しかし彼は顔がいいし、本人も自認するように接客業とかだいぶ無理げだ。
なのでUDCアースでコンビニバイトに従事するようなことはまったくなさそうだ。
しかし、だからといってあんな可哀想なアリスを見て見ぬ振りは出来ない。
義侠心(ルビ:いたずらごころ)を燃やした晴夜はクレーマーに割って入る!
『テメッコラー! ビビッてねえで接客しろテメッコラー!』
「いやいや、恐ろしいことがあって震えているのにそんな場合ではないでしょう」
サッ。さっそくおかんむりの角刈りヤクザクレーマーに反論する晴夜。
『ダッテメコラー!? だいたい掃除も足りないし挨拶も気に入らねえゾッコラ!』
「まあたしかに掃除どころか商品の陳列も甘いですし挨拶はおざなりですし、
袋詰めは雑ですし年齢確認はいちいち鬱陶しいです(※晴夜は未成年)が、
ハレルヤ的にはすべて許容範囲ですよ。コンビニは24時間営業で便利ですからね」
コンビニにありがちなあれこれも、晴夜にとっては目くじらを立てるほどではない。
『ナンダトテメッコ……』
「つまりあなたは、世界の法律である私が"いい"と言ったことにこだわっている上、
クソどうでもいい物事で声を荒げて喚き散らす大人子供ということですよね?」
『エッ!?』
「恥ずかしくないんですか? 生きてて楽しいのか真剣に疑問ですし可哀想です。
そんなせこせこしたことに心を砕いて大声を出して何の意味もない……」
晴夜、顔を抑えてああ、と天井を仰ぐ。
「そうです、あなたはなんの価値もない生命体、この世で最も無駄なゴミ同然。
誰もあなたを愛しません。それを諭してあげるハレルヤはなんと優しいのか!」
『そ、そこまで言わなくてもいいじゃん……グスッ』
『あー! ちょっと男子ー、クレーマー君泣いちゃったでしょー!』
『謝ってくださーい!』
なぜか現れたお下げ付きのクレーマーたちが小学生女子みたいなことを言い出した。
晴夜の毒舌は、いくらオウガであろうと耐えられるわけはないのだ!
しかし、そんな晴夜の背後にズゴゴゴゴ……と屹立する恐怖のシリアルキラー!!
『『『アイエエエエ!?』』』
クレーマーたちは震え上がった! 急性ショックにより失神する者もいる! コワイ!
あ、よく見たらシリアルキラーじゃなくて優しく可愛いニッキーくん(人形)でしたね!
誰がどう見ても、殺した被害者の皮をツギハギにして顔を隠しているタイプのシリアルキラーでしかない、今月末のハロウィン行列が楽しみであり不安でしかないシリアルキラーだが、優しく可愛いニッキーくんであった!
ボオオオオ……と闇に浮かび上がった両目がギロリとクレーマーを睨みつける!
『『『アイエエエエ!! アバーッ!?』』』
泡を吹いて気絶するクレーマーども! コワイ!
「まったく、どうせ死ぬならゴミ処理場で死んでもらいたいですね……」
「アイエエエ!!」
心底忌々しげに吐き捨てる晴夜。怯えるアリス店員。そびえるニッキーくん!
地獄はここにあった。
大成功
🔵🔵🔵
ヴィクティム・ウィンターミュート
…ナニコレ
なぁ、耀は時々トンチキな予知をしなきゃ気が済まないのか????
アリスラビリンスって殺伐世界じゃなかったのか…?
まぁいい…やるか
つってもどうすれば…ん?何だ、何をゴネてやがる
あぁ──年齢確認ね。酒とかタバコ買うときの
…俺が未成年に見えるのかー、ってか
なぁアンタ、それっぽっちのボタンくらいさっと押せねえのかよ
指先でポチッとやるだけで、後腐れなく終わるじゃねえか
それとも何か?それすら面倒なくら自堕落でどうしようもない奴なのかよ
大体な、それは店側が法を犯してない証明の為に実施されてるんだ
頑張ってる店側の都合は無視か?ん?
嫌なら帰れよ
お前に店を選ぶ権利があるように、店も客を選んでいいんだぜ
●ダークセイヴァーにだってネタシナリオはありますよ……!!
「耀はトンチキな予知をしなきゃ気が済まないのか……???」
ヴィクティム・ウィンターミュートは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていた。
それは誤解というものだ。グリモア猟兵は意図的に予知が出来ない。
いやシナリオを書いてるだろとかそういうメタな話ではなく設定の話である。
なのでどれだけトンチキな予知ばっかりであろうがグリモア猟兵に罪は……。
いや、よくよく考えると、キマイラフューチャーでは滅茶苦茶なことばかり言っていた。
あれがよくつるんでる賢者も、たまにエロ本がどうこう言い出す。
やっぱわざと言ってんじゃねえか? ヴィクティムが疑うのも無理はなかった!
しかし、いまはそんなことを言っている場合ではない!
『テメッコラー! 俺様が未成年に見えんのか! アーッ!?』
「アイエエエ!」
「……ん。さっそくゴネてやがるな、ありゃあ」
ヴィクティムが気付いたのは、どうやら年齢認証に関するゴネのようだ。
酒を大量に購入しようとしているクレーマーが、カウンターを殴りまくる。
あの量! しかも、支払いはジャラジャラとした大量の小銭だ!
迷惑行為麻雀で言えば裏ドラが乗って三倍満ぐらいは狙えそうな完璧ぶりである。
「……なあアンタ、それっぽっちのボタンくらいさっさと押せねえのか?」
『アァ!? ダッテメコラー!!』
背後から肩をポンと叩いて割り込んだヴィクティムに、クレーマーは凄む。
だが荒事馴れしたハッカーは、その程度で気圧されたりはしない。
「指先でポチッとやるだけだろ? アンタが大人なら後腐れなく終わるじゃねえか。
仮に身分証を見せろと言われたとしても、財布ならその手にお持ちなんだしよ」
『知るかテメッコラー! 見てわかるもんを確認するのが気に入らねえんだよ!!』
がーっと大声でがなりたてるクレーマー。この手の客は店員を恫喝するのだ。
そうして精神的優位に立ち優越感に浸る。悪辣!
「ほぉー、つまりアンタは、それすら面倒なくらい自堕落でどうしようもない奴と」
『ナンオラー!? テメッコラー!!』
あからさまな皮肉に、クレーマーは青筋を浮かべて激高する!
……そして、次の瞬間に、ヒュッと喉から悲鳴を漏らして固まった。
「いいか? もし仮にアンタが未成年だったとして、迷惑を被るのは誰だと思う。
アンタじゃない。アンタに売っちまった店の方なんだよ。それも知らないのか?」
笑っていた。ヴィクティムは満面の笑みを浮かべていた。
「そのための確認行為はな、店にとってもけっこう手間なんだぜ? それを無視か?」
『ア、アイエエエ……』
「おまけに税率がどうとかあるし、コンビニバイトってのは業務だって多いんだ。
アンタ以外に色んな客が色んな目的で来るんだぜ? 電気代とか発送とかよ」
みしり。肩に置かれた手にすさまじい力がこもる!
「それをアンタがぎゃあぎゃあ騒いでるせいでこの大行列だ。ん?
迷惑なのはどっちだ? 相手のことを考えてねえバカはどっちだろうな???」
『ア、ア…………』
「ドゥー、ユー、アンダスタン?」
『アイエエエ!!』
ストリート仕込みのガチなガン付け炸裂! クレーマーは震え上がった!
すたこらさっさと逃げ出すクレーマーの背中を、ハッカーはつまらなそうに一瞥する。
「……で? 他に文句ある奴はいんのか」
『『『アイエエエありません!!』』』
後に控えていたクレーマーどもも、震えながら後を追ったという。コワイ!
大成功
🔵🔵🔵
弥久・銀花
おや、インスタ映えしそうな活きの良い素材が居ますね、適当に撮影してみましょう。
ぱしゃぱしゃっ!(コンビニで売ってた使い捨てカメラを購入して過剰にフラッシュを焚いています)
あ、もうちょっと店員さんに顔を近付けてくれませんか?
胸倉を掴む時は手首のスナップを利かせて襟が首にちょっと食い込む感じで……。
ああっ、カメラ目線は要りませんよ?
声はもっと大きく、音割れするくらいの迫力を出して下さい。
どうしたんですか? 続けて、どうぞ?(静かに愛刀の濃口を斬り刃を見せつけながら)
さて、これでフォロワーも一杯付く事でしょう、これで依頼は完遂……? 何だか違った気がしますが、まあ、些細な違いでしょう。
●あーっお客様! いけませんお客様!
『テメッコラ! 客をなんだと思ってんだコラーッ!』
「アイエエエすみません!」
今日もまた、角刈りヤクザクレーマーの無茶苦茶な言いがかりが炸裂だ。
だが、アリス店員に反論は許されない。そんな気概はとうに削がれているのだ。
この世界は、オウガがアリスを苦しめるまさに不幸の世界……!
……って書くと、本来のアリスラビリンスらしさとか出ませんかね?
なんかこう、バロックでノワールなデスゲームらしさとか蘇りませんか?
蘇らない? まあそうですねコンビニですもんね。でももう少し頑張ろう。
『ナンオラー? お客様は神様だろうがッコラー!』
パシャッ! パシャッ!
『それとも客ナメてんのかッコラー? もっと誠意見せろテメッコラー!』
パシャッ! パシャッ!
『ドゲザしろテメ……』
パシャッ! パシャッ!
『……ダッコラー!? 誰ださっきから眩しいぞッコラー!!』
角刈りヤクザクレーマーがぎろりと睨みつける。フラッシュを焚く少女を!
そう、ひとりの少女が、クレーム現場をしっかり撮影していたのだ!
これではクレームでアリスをいびるどころではない!
対する少女……弥久・銀花は、けろっとした顔で使い捨てカメラを下ろす。
「おや? どうしました、もっと店員さんに顔を近づけて凄んでください。
襟首を掴むときはもう少し手首のスナップを利かせると映えがですね……」
にこにこ。むしろもっと派手な絵面を取らせろとまで言ってのける!
青ざめるアリス。怒るクレーマー! だが、これこそ銀花の狙いなのだ。
「あ、声はもっと大きくお願いしますね。音割れするくらいの迫力を」
『アーッ!? テメッコラ! ダーラッコラー!!』
「そうそう、いいですよーその調子その調子。録音もはかどります」
『ナッ!?』
にこり。銀花は懐の録音機材を取り出してみせつける!
「おや? どうしました。そんな大声なんだから録音してもいいでしょう?
もちろん写真も併せてSNSにアップしますが、私の勝手ですよね???」
たしかにあんなに騒いでいたならば、何をされようが文句は言えない。
だが本当にアップされればどうなるか。当然炎上して批判の的だ。
クレーマーは脂汗をにじませる。銀花の攻勢は止まらない!
「想像してみてください……あなたのその無様でみっともない姿が拡散され、
あちこちでお気持ち長文が垂れ流されるさまを。きっとまとめられたりするでしょう」
『ウッ!』
「コラージュもされるでしょうね! 動画にもまとめられますよ!!」
『ウ……ウオオオオーッ!?』
ちゃきん。ダメ押しに鯉口を切り、さりげなく刃を見せつける銀花。
笑顔の裏からにじみ出る殺気と、ネットに永遠に汚点を晒してしまう恐怖に、
クレーマーは悲鳴を上げながらコンビニから逃げ出した!
「おや、残念ですね。まあ残ってるぶんでもアップロードしておきましょうか」
「エッ!? しちゃうんですか!?」
「これでフォロワーもいっぱいつきますからね。しない、とは言ってないですし」
アリス店員は震えた。猟兵、恐ろしい子……!!
大成功
🔵🔵🔵
星群・ヒカル
ふふふ、超宇宙番長は不良の模範でなければならないんだ
コンビニでどう振る舞うべきかは決まっている
即ちそれは……
ドアの外で!しゃがんで!待つ!
入店しようとするクレーマーオウガに『存在感・パフォーマンス・恫喝』でメンチを切ろう
「てめーら、ここが誰のシマだと思ってんだ?」
「徒党組んで嫌がらせなんざ男の片隅にもおけねぇな?」
強行突破しようとするなら『超宇宙・武勇星舞台』発動
クレーマーオウガどもの弱点を『第六感』で見抜きながら、超宇宙牽引ワイヤーの『ロープワーク』で素早く制圧していくぞ!
グルグル巻きにしたらお仕事終了!
終わったらアリスの元へ行って少年漫画雑誌を丁重に購入。
「いつもありがとうな!(初対面)」
●特攻(ブッコミ)の超宇宙番長
ところで、一口にクレーマーと言っても色々いる。
いや、現実にクレーマーがどういう種類がいるのかとかではなく、この世界の話だ。
具体的にいうと、この世界のオウガの大半は角刈りヤクザクレーマーなのだが、
中にはちょっと変わり種のクレーマーオウガもいるのである。
それがどういうのかというと……。
『でさァ、ソイツ"シメて"やったんよォ……』
『つまり"不運(ハードラック)"と"踊(ダンス)"っちまったってことかョ……!?』
ふ、不良だ。剃りこみを入れた今どき珍しいくらいのヤンキーだ!
ブッコミ上等って感じのヤンキークレーマーオウガである!
『『『アン……?』』』
その前にヤンキー座りで立ちはだかる……もとい鎮座して迎え撃ったのは、
誰であろう超宇宙番長……星群・ヒカルであった!
「てめーら、ここが誰のシマだと思ってんだ? ア?」
額に青筋を浮かべ、これでもかとメンチを切って挑発する、
『ナンだテメーはョ……!?』
『ソッチこそなに"目線(ガン)"くれちゃってんのかナァ……!?』
『"何様"のつもりだよ"ボク"……!?』
"!?" 一触即発の気配が店の入口前に張り詰める……!
「徒党組んで嫌がらせなんざ、"男"の"片隅"にもおけやしねぇ……!
この"超宇宙番長"が、おめーらに"根性(ヤキ)"入れ直してやるよ!!」
『『『"!?!?"』』』
ヤンキークレーマーどもは上から目線でヒカルを……いや!
奴らはヒカルを見上げている! その姿が! 大人になっている!?
『『『なんだテメーッ!?』』』
「聞こえなかったのか? 知らないのか! おれは……いいや、私は!」
ばさぁ! 大きく両手を広げ、大人の姿になったヒカルが見得を切る!
「超! 宇宙番長だぁーっ!!」
『『『ウオオオオーッ!?』』』
……店内!
ピロリロリ、ピロリロリ。ウィーン(入店電子音と自動ドアが開く音)
「エーラッシェ……アイエッ!?」
クレーマーの入店かと笑顔を曇らせていたアリス店員は、驚いた。
笹巻きにされたヤンキークレーマーどもを引きずり、現れたのはヒカルだ!
ヤンキー漫画が載った漫画雑誌をカウンターに差し出し、にこりと笑う。
「これひとつください。いつも丁寧な接客、ありがとうな!」
「アッハイ! ありがとうございます……???」
きょとんとしながらも会計を済ませるアリス。誇らしげに去っていくヒカル。
アリス店員は首を傾げた。
「…………あれ? 初対面でしたよねいまのお客さん」
だが細かいことはいいだろう! こうしてアリスの心の平穏は護られたのだから……!
大成功
🔵🔵🔵
ヨハン・グレイン
オルハさん/f00497 と
コンビニ
あまりに馴染みない単語過ぎてもはやどうとでもなれという心境です
文句言うのは得意なんですけどね
言われる側に立つのは慣れませんね……
という訳で彼女と一緒に店員側となりましょう
しばらくは彼女の働きっぷりを見せてもらいます
なるほど……ああいう感じか
俺が後輩になるんですか……まぁいいか。呼ばれるままに向かいましょう
そもそもこちらにも客を選ぶ権利はありますよね?
物を買いたかったら相応の態度をしてみせろよ
買わせてくださいじゃないのか? 売ってやってるんだぞ?
文句があるなら余所に行け
もしくは跪いて許しを乞えよクソヤロウ
こんな感じでいいですか
オルハ・オランシュ
ヨハン(f05367)と
よきにはからってもらって店員になっちゃう
困ってるアリスは後ろに下がっててもらわなきゃ
ねぇ、店長が呼んでたよ
バックヤードに来いって
……嘘だけど、察してくれるよね
うちの店はいいお客さんばかりだから、
クレーマー対応は不慣れ
でも頑張ろう
投げて寄越された硬貨を冷めた目で見る
……お客さん
うちのレジ、自動釣銭機なんですよ
この汚れた硬貨は読み取られないので売れません!
荷物の配送ですか?
品名、雑貨じゃ駄目です
具体的な記載がないと引き受けできません!
もう、ああ言えばこう言う……
お客様は疫病神だよ……
そこの黒い後輩くん
ちょっとフォローをお願いしてもいい?
とヨハンを呼んで彼にも頑張ってもらおう
●これやっぱり美人局っていうやつでは
コンビニエンスストア。
……ファンタジー世界のファンタジー住人であるヨハン・グレインにとって、
ここまで馴染みのない単語はなかなかない。いや最近だいぶ忘れがちだが。
あまり他世界の文化に迎合しないヨハンからしてみれば、
コンビニ! と言われても、なんか便利でいつも明るいお店、ぐらいの認識だ。
「もはやどうにでもなれというか、なぜ俺はここに……?」
「なんだかそのぼやきも懐かしい気がするね。まあまあ、言わない言わない」
と、店員姿のオルハ・オランシュがにこにこと笑顔でヨハンを諭す。
彼らの代わりに、アリス店員はすでにバックヤードに引っ込んでいる。
存在しない"店長"からの呼び出し……というオルハの言葉に、意図を察したのだ。
「まあいいですが。それにしてもあのほっとしたような顔、大変そうでしたね。
……アリスラビリンスは、俺が知る限りではこんな世界ではなかったような」
「うん、なんていうかかなりアレだよね、この"不思議の国"……。
でもあんな苦しそうな顔をもうさせないためにも、頑張らなきゃ!」
ふんす、とやる気を出して、今日も一日頑張る感じのポーズをするオルハ。
その横で、ヨハンはため息をついた。文句を言うならともかく言われる側とは、
なかなか慣れないものだ。慣れたい人なんて居るとは思えないが。
ピロリロリ、ピロリロリ。そこに入店電子音が響く!
「あ、ヨハン! お客様だよ、挨拶しなきゃ!」
「……どうせオウガしか来ないんですし、クレームを言われるんですし、不要では?」
「それじゃだめだよ、接客業なんだからしっかりしないと!」
「オルハさん、目的をさっそく見失ってないですか……?」
「エーラッシェー! オイデヤス! カラダニキヲツケテネ!!」
「その挨拶、いやアイサツもだいぶ間違ってないですか……???」
さっそくツッコミが炸裂していたという。先行き……不安だ!!
しかし、こう見えて(?)オルハは実はちゃんとしたお店のスタッフである。
いやコンビニではなくもっと牧歌的なジャム屋さんなのだが、
15歳の少女にしてはそうとうしっかりした接客の出来る子であった。
テキパキと品出しをし、店の陳列をチェックして、在庫を確認し、
定期的に掃除をしたりホットスナックを入れ替えたりエトセトラエトセトラ……。
「……いや待ってください、ジャム屋ってそんな業務もするんですか???」
「え? するよ? 今の時代ジャムだけじゃやっていけないからね!」
「俺が知っているジャム屋とはだいぶ概念が違うんですが……?」
「電子マネーも使えるよ!」
「いややっぱりおかしいですよね?」
きょとんと首を傾げるオルハ。そこにクレーマーがやってくる!
商品をものすごく雑にカウンターに置く。そして硬貨をぽーい。ちゃりーん!
『あとタバコ。銀ピ』
「…………」
『おい。タバコ。あとさっさと精算してくれや。早く!」
バン!! 威圧的に大声を出してカウンターを叩くクレーマー。迷惑!!
「……お客さん。うちのレジ、自動釣銭機なんですよ。この硬貨は汚れてます」
『アァ!?』
「それとタバコは略称ではなく、番号か正式名称でお願いできませんか?
もちろん年齢確認もきちんとお願いしますね。これ、法律で決まってますから」
臆さぬオルハの言葉に、クレーマーの額に青筋が浮かぶ!
『テメッコラー! こっちはお客様だぞ! アーッ!?』
オルハはやれやれとため息をついて、頭を振った。
なにせ後ろのクレーマーは、大きな荷物を抱えているのが見えたのだ。
どう見てもコンビニで対応可能な荷物のサイズを越えているし、
おまけに品名も記載住所もダメダメ! ごねるつもり満々である!
「……後輩くん」
「…………」
「そこの黒い後輩くん、ちょっと来て」
「…………?」
「ヨハン! いいから早く! フォローをお願い!」
「えっいまの俺ですか??? 後輩なんですか……?」
歳上なんだけどな……などとぼやきつつ、やってくるヨハン。
ギロリとクレーマーが睨みつける。それを倍ぐらい怖い顔で睨み返した!
『『アイエッ!?』』
「恫喝するのは勝手ですがね、そもそもこちらにも客を選ぶ権利があるんですよ。
者が買いたいなら相応の態度をして、店のルールや法律は守ってください」
『テ、テメッコラー! お客様は神様……』
「疫病神の間違いだろ? お願いします(Please)の一言もいえないのか???
こっちはあんたに売ってやってるんだ。文句があるならよそか地獄に行け」
『『アイエエエ!!』』
コワイ! 闇を見続けた少年のガンつけはそこらのヤンキーより怖い!
誰にも物怖じしないその毒舌に、クレーマーどもは泣きながら震え上がる!
「……こんな感じでいいんですかね、よくわかりませんが」
「うん、ナイスだよ後輩くん! 実際のお店でやったら大変だけどね!」
「俺後輩なんですね……いや、実際に接客することなんてありえませんが」
「あ、でもうちのお店ではおっけーだよ。むしろ実力行使もありだし」
「殺伐としすぎじゃないですかねジャム屋」
「カラーボールの代わりに手榴弾の採用も検討してるからね!」
「紛争地帯の武器商人かなんかですか???」
別の謎が深まったという。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リーオ・ヘクスマキナ
あ、俺これは知ってるよ。営業妨害ってヤツだね!
あまりコードは使わない方が良いって言われたけど……こういう使い方なら良いかな?
取り敢えず自費でホットのお茶とか簡単に食べられる物を購入。赤頭巾さんに持たせて、アリスの……ええと、タナカさん? を、バックヤードに連れて行って貰おう。休憩しつつ、温かい物食べれば少しは気が楽になると思うんだー。
大丈夫。顔は怖いかもだし普段は筆談しか出来ないけど良い人だから!(俺には。多分他の人にも
その間は俺がやっとくよー。お客さんは神様って聞いたけど、(邪)神様の相手は慣れてるからさ。レジの扱いはどうにかなるし、いざとなったら消音器付き拳銃もあるしね。へーきへーき!
●その頃バックヤードでは
店内で角刈りヤクザクレーマーの皆さんがすこすこにされている頃。
「というわけで、はい。暖かいものでも飲んで落ち着いてよ」
「あ、ありがとうございます……」
一部の(猟兵の)暴虐で完全にPTSDに陥っていたアリス店員だが、
リーオ・ヘクスマキナが差し出したお茶を飲み、ほっと一息ついた。
が、ちらちらびくびくと、"赤頭巾さん"のほうを怯えた目で盗み見ている。
「ああ、大丈夫大丈夫! よくわかんないヒトだけど多分いい人だから!」
「た、多分!?」
「少なくとも俺にはいい人だよ。まあちょっと顔は怖いかもだけど」
そばに立てかけてある大鋏も散弾銃もどう見ても尋常じゃないんですがそれは。
ともあれ、アリス店員も、いい加減この惨状に慣れてきたらしい。
「はあ……でもありがとうございます、なんだか今日は目が回るほど忙しくて……」
猟兵のせいである。
「大変だったんだね。けどもう大丈夫、俺たちがなんとかするからさ。
あのおっかないオウ……客さんは俺たちでやっとくしね。だから安心して」
アリスはようやく笑顔を見せた。ようやく話の通じる相手が出てきたからだ。
リーオはそんなアリスににこりと笑いかけ、明るい声で言った。
「お客さんは神様っていうじゃん? こちとら、(邪)神様の相手なら慣れてるよ。
レジの扱いぐらいはどうにかなるし、いざとなったら消音器つき拳銃もあるし」
「えっ?」
「あ、銃がだめなら白兵戦もいけるから。俺も赤頭巾さんも」
(同意を示すように大鋏を振り回す赤頭巾さん)
「えっ」
「ちゃんと片付けもするから大丈夫だよ!」
(同意を示すように大鋏をシャキーンシャキーンと鳴らす赤頭巾さん)
「えっ……」
アリスは震えた。やっぱこの人もだめだ! と。
「いやそういうのはちょっと」
「え? やらなきゃやられるんだよ?」
「アイエエエ……!」
静かに戦慄する。もはや安住の地はどこにもないというのか……!!
大成功
🔵🔵🔵
月凪・ハルマ
いやあの、むしろ猟兵サイドのせいで
事態悪化してない?大丈夫??
……はっ、いかんいかん。この場の空気に飲まれてた。
真面目にやろう、真面目に(振り)
という訳で、いつの間にやらしれっとバイトとして店内に
(【目立たない】)
【掃除】技能で店内を片しつつ、問題が起きたら
その場に現れ、店員アリスをフォロー(【優しさ】)
そして物理的な問題であれば【早業】で解決していく
まぁ、どうしても対応できないクレームは出てくるだろうからな
そんな場合は最終手段……と
あ、もしもし警察ですか
(スマホを取り出し110番通報)
お客様は神様?いやこの無茶振りの仕方、むしろ疫病神でしょ。
文句があるなら、お前らが店員やってみろや(憤怒)
●状況はたしかに悪化しているし二章の生き残りがいるかも不安
あちこちでアイエエエだのグワーッだの聞こえてくるマッポーめいた店内。
そんな中、月凪・ハルマはバイト店員に扮して真面目に仕事をしていた。
店内が荒らされればきちんと片付け、アリス店員のことはしっかりフォローし、
飛び散った角刈りヤクザクレーマーのモツだのなんだのも掃除したり、
廃棄扱いになったおでんをきちんと片したり、その仕事ぶりはトップであった。
(おかしくね? やっぱこれ、猟兵サイドのせいで事態悪化してねえ!?)
御名答。どう考えても猟兵が荒らし回っているこれ!
まあどのみち倒す相手なんだし問題ないんじゃない?(クソザルチェッカー)
「……それにしても次から次に湧いてくるなぁ、あいつら」
倒されても殺されても蹴り返されてもご来店するヤクザクレーマーたち。
二章で相手になる集団戦の敵なのでまあ当然といえば当然なのだが、
オウガサイドの不屈のクレーマー精神にもちょっと同情したくなるハルマだ。
(倒されるとわかってても向かってくるなんて、哀れな奴らだ……!)
なんとなく感情移入して目頭が熱くなったりもする。疲れていないだろうか?
『そこのバイト、テメッコラー! いま俺が商品見てんだろうがッコラー!
ちんたら掃除してねえでさっさとどけッコラー! 買い物妨害かコラー!』
「は?????」
しかしその感動も、自分がクレーマーの当事者になると一瞬で吹っ飛んだ。
思わず全力でボコりたくなるが、ハルマはあくまで真面目にという心で抑える!
(い、いかん、まだ暴力を振るな……まだ耐えるんだ……!)
どことなく死神のノートとか使いそうな天才少年っぽい顔になった。
そして喚き散らすヤクザクレーマーを無視して、なにやらスマホを取り出すハルマ。
『ナンオラテメッコラー? 業務中にスマホとはいい度胸』
ピッピッピッ(1・1・0をタップ)
「あ、もしもし警察ですか?」
『ワッザ!?』
つ、通報! 通報だ! 極めて常識的かつ最適な対抗手段!
即座に自動ドアが開き、不思議の国署(あるのか?)からマッポ到着!
「ドーモ失礼します! 通報があってここへ来ました!」
『テ、テメッコラー! こっちは客だぞコラー!」
ぎらり。ハルマがその時クレーマーを強烈な眼力で黙らせる!
「文句があるならお前らが店員やってみろや! あぁ!?」
『アイエエエ!』
コワイ! なんたる恫喝か!
「署までご同行願います! イヤーッ!」
『グワーッ!?』
「「「イヤーッ!」」」
『アイエエエ!!』
囲んで警棒で叩かれてパトカーに押し込まれるヤクザクレーマー!
その背中を見送り、満足げに額の汗を拭うハルマであった。
「……真面目に仕事してるよな、俺!」
特に肯定する人はいなかったという。
大成功
🔵🔵🔵
有栖川・夏介
こんびにばいと…は経験がないのでわからないのですが、
この手の輩はへたに絡んでしまうと調子にのる気がします。
客として来店し、クレーマーがアリスに絡もうとしたらその間に割って入ります。
「この商品、在庫まだありますか?」などと当たり障りのない質問でアリスをクレーマーから引き離します。
クレーマーは無視です。
ああ、しかし物を壊すといった迷惑行為は見逃せませんね。
やりすぎ行為をする方には、そっと(?)退場してもらいましょう。
「お茶会セット」から針を取り出し【目立たない】ようにクレーマーめがけて【投擲】
……ああ、店内で倒れられたら不衛生ですね。
医術を学んだ者として、速やかに彼らを処理…もとい処置しましょう。
瀬名・カデル
とりあえず困ることをする悪いヤツなのはよくわかったよ!
じゃあボクが頑張ってクレーマーさんを退治するよ!
だからアリスさんはお仕事を頑張ってね!
大丈夫!コンビニっていうのはボク知らなかったけどちゃんと予習してきたから!
コンビニのお会計はちゃんと並ばないと駄目なんだよ。
だから割り込んできたりしたらちゃんと並ばないと駄目だよってその人に言わなきゃね!
文句を言うならボクが後ろまで引っ張っていってあげる!
おっきい声を出すようだったら、アーシェといっしょにその大きなお口をふさいじゃおう!
暴れたらガムテープでぐるぐるに巻いたら良いみたいだよ!
あ、ぐるぐるが完了したら店員さんにお金払わなきゃ。
これで良いよね!
●これが猟兵の誇る連携プレイだ
そんなわけで一部の猟兵たちの厚意によりバックヤードに引っ込んでいたアリスだが、ここはもともとアリスを苦しめるために生み出されたコンビニ空間。
『テメッコラー! ちゃんとした店員はいねえのかコラー!』
『ザッケンナコラ! スッゾ! アーッ!?』
『スシを食べすぎるな! スシを! 食べすぎるな!!』
と、角刈りヤクザクレーマーどもはアリスがいないことに腹を立てて騒ぎ始めた!
実に厄介な連中である。こんなの普通は心がマッハで死んでしまうだろう。
だが、それを防ぐために猟兵たちはここへやってきたのだ。
決して、店の内外でヤクザクレーマーどもをボコボコにするためでも、
ましてやオウガが逆に可哀想になるレベルでぶちのめすためでもない!
そういうのは戦闘フラグメントでやることなのだ! そうですよね!?
「アイエエエ……!」
カウンターに身を乗り出して暴れるヤクザクレーマーどもの恐ろしさに、
バックヤードにいながらアリス店員は頭を抱えて震えてしまう。
そんなアリス店員の肩に、そっと少女の手が載せられた。
「大丈夫だよ、アリスさん。あいつらはボクたちが頑張って退治するからね」
「あなたは……!?」
にこり。と、瀬名・カデルは華やかな笑みを浮かべてみせた。
さすがの聖者スマイルだ。アリスはほっと胸をなでおろす。
彼女なら、この優しそうなオラトリオならば、きっとだいじょうぶだ……!
ぶん殴るとか吹っ飛ばすとか狂死させるとかめちゃくちゃな手は取らない、はず!
「ちょっと黙らせてくるからね! 安心してね!」
(あっだめだこれ)
このあとの惨劇を想像し、アリスはまたも震えたという。
一方、店内!
「皆さん。ここはお店です。あまり騒いだり暴れるべきではありませんよ」
と、落ち着いた声音で、有栖川・夏介がクレーマーどもをたしなめた。
こんびにばいと、なる仕事のことはよくわからない夏介だが、
ここが(不思議の国だけど)公共の空間であることはもちろんわかっている。
そんな場所で威張り散らして暴れるなんてのはただの迷惑行為でしかない!
『ダッテメコラー! アーッ!?』
『チャルワレッケオラー! ドグサレッガー!!』
『未来! 未来! 未来はない! アーッ! アーッ!?』
しかしヤクザクレーマーどもは相変わらずやかましい! 一名なんか違うのもいる!
夏介の表情は変わらない。彼はこんなトンチキなオウガどもと違って、
もっとこうクールでシリアスな猟兵なのだ。なにせかっこいい処刑人だからね。
「……殺しますか」
『『『アイエエエ!?』』』
コワイ! 処刑人だからといって殺意へのバイパスが直通すぎる!
怯えるヤクザクレーマーめがけ、素早く針を投擲した!
『アバーッ!?』
首筋に針を打ち込まれたヤクザクレーマーAが気絶! ナムアミダブツ!
「いけませんね、ここは店内なのに……こんなところで倒れたら不衛生ですよ?
そういうわけなので……店の奥で処理、もとい休んでもらうとしましょうか……」
夏介は倒れたヤクザクレーマーの足を掴み、ずるずると引っ張る。
残るヤクザクレーマーB・Cは、当然この蛮行を見逃さぬ!
『『テメッコ』』
「はーい静かにしてねー!」
『『ムグググーッ!?』』
そこにカデルとアーシェのナイスアシスト(?)だ1
口も手足もガムテープでぐるぐる巻にして、三体まとめてバックヤードにGO。
ずるずる。ぐったりしたのとびちびち暴れるのが奥に引っ張り込まれる。
しばらくくぐもったうめき声が奥から聞こえてきたが、それも途切れた。
「ふー、これで片付け完了だね! やった!」
「ええ、店内も清潔になり一石二鳥ですね」
一仕事終えたって感じの顔で頷き合うカデルと夏介。奥から滲み出てくる赤い液体。
「アイエエエ!!」
アリスは震えた。ここが地獄か……!!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リア・ファル
CEOの本気を見せてあげよう
「いらっしゃいませー
こちらがご要望の商品です
さらに此方はそれでアナタが仰るだろう
気にいらない別のにして!に対する種類別の同一商品です
そしてコンプしたい玩具付きお菓子のピンポイントのシークレット入り商品ですお会計をどうぞー」
店に入るなりクレーム内容からその対処まで演算先回りで商品を提示
なんなら大釜から出す
「お会計(記述するには憚られる程度の金額)になりますー
聞えませんでした? (さらにどん引きする金額)ですよ?」
コンビニに求めるでもない過剰なまでのサービスを求めるなら、
復唱した分も上乗せで料金に跳ね返るさ
支払えないなら……分かるよね?
では、ゴートゥーヘルにご案内!
ロク・ザイオン
アリス。お腹痛いのか。
光るか?
(〜ここからは「生まれながらの光」の提供でお送りします〜)
(ざりざり、小声で相槌を打つ)
うん。
うん。
肉に。
火が通るのは。時間かかるから。
唐揚げな。
すぐできないな。
わがままはよくないな。
(積もる話もあるだろう。
森番は愚痴を聞いてあげることもできる森番なのだ。
荒事はもう手が間に合ってそうだからというのもある)
にくまん。
にくまんを温められるのだな。
アイスの袋とは別のに入れたな。
えらいな。
アリスはえらいな。
おれにはよくわからない。
(ハードルガン下げでとにかくほめる。
一方両手には山刀をぶら下げてアリスに寄ってくる不逞の輩に【恐怖を与える】ことも忘れない)
四葉原・栞
ヤドリガミのウィザード×陰陽師、13歳の女です。
普段の口調は「親しみやすい(私、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)」、偉い人には「まじめぶる(私、~様、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
ユーベルコードは使えるものどれでも使用し、多少の怪我でもいやがります。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
が、解説のためなら仕方ない所もあります。
とにかくお任せボタンが押してみたかったです。あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●CEOの本気、聖者っぽいとこ、おいなんだあの解説役
「アイエエエ、アイエエエ……」
頭を抱えてガタガタ震えるアリス店員。なんと見るも無惨な有様か。
だが待ってほしい、もはやアリスが怯えている原因はクレーマーではない!
……猟兵である。
いきなりやってきてゴアいところを見せつけたり暴れ放題の猟兵が原因である!
そんなわけで、アリス店員はなんかもう帰りたくなっていた。
願ったところで帰れるわけじゃないのがこの不思議の国の嫌なところだが、
助けてくれるはずの猟兵すらアリスを苦しめる原因になっていたのだ……!
……いや、これは普通に猟兵が悪いのでは? まあそこはさておこう。
「アリス、お腹痛いのか」
しかし、猟兵がみなアリス店員のことを考えない無慈悲な人々ではなかった。
むしろほとんどの猟兵はちゃんとアリスのことを慮っていたのだが、
そのなかでもアリスのことを何より第一に考えてあげていたのが、
誰であろうロク・ザイオンだったのだ。
「アイエ……?」
「お腹痛いなら光るか?」
ポワァアアア。言葉通りに全身が発光するロク。コワイ!
「アイエエエ!」
「慌てないでくださいアリスさん……これはユーベルコードなんですよ!」
ササッ。そこにどこからともなく現れた少女がさりげなく解説を挟み込む。
彼女の名は四葉原・栞。解説役が必要なところにはどこからでも現れる。
怯えるアリスを宥めすかすのも解説役の仕事である。
「私たち、あなたの味方、傷つけない。嘘もつかないしとっても優しい。ワカル?」
「アイエ……」
「わかりますか? わかりますね、では落ち着いてPTSDの治療をしましょう!」
「うん。おれが話をきく。もうだいじょうぶだ」
ほんわか発光するロクと栞に連れられてバックヤードに引っ込むアリスであった。
しかし、誰かが店番に立たないと店は成り立たないものである。
一応この不思議の国はコンビニを模しており、オウガは客としてやってくる。
ここが連中の(無駄に)厄介なところで、放置していてもそれはそれで口実を与えてしまうだけなのだ。
『店員どこ行ったコラー! 客ほっといてんじゃねーぞッコラー!!』
オランウータンめいてカウンターをバンバン叩くクレーマー! コワイ!
「いらっしゃいませーカントリーマーケットへようこそー」
そしてアリス店員に代わり、カウンターに顔を見せたのはリア・ファルだ。
にこにこと完璧な営業スマイルを崩すことなく、サッと商品を取り出してみせる。
『テメッコラ! 責任者を』
「こちら、お客様がご要望の商品でございます。お間違いありませんね?」
『ア……?』
角刈りヤクザクレーマーはきょとんとした。まあ無理もない。
リアが差し出したのは、たしかにクレーマーが難癖つけようと考えていたタバコやらなんやらの商品だったからだ。
一体どうやって察知したのか。だがその程度でクレーマーはめげない。
気に入らないから別のにしろ! とかそういう方向で難癖をつけて
「はい、そしてこちらがアナタがおっしゃるであろう種類別の同一商品です!」
『アイエ……!?』
すかさずリアの追撃! ヤクザクレーマーはさすがに気圧された!
「そしてこちらが、お客様がほしいほしいと喚くであろうコンプ系玩具菓子のシークレット入りボックスセット!
おまけに、何かと見た目で間違えやすい商品とその比較対象に、
お客様が『どうして並べてないんだ』とケチをつける予定だった入荷困難商品の特別取り寄せ品になります!」
『ザ……ザッケンナコラー!? てめえなんでそこまで』
「CEOですので」
にこり。リアの営業スマイルは完璧であった。
「ところでお客様、お会計はどうされますか? 金額は……になりますが」
『は?』
「いえですから、……円ですよ? 商品代と手数料その他コミコミです」
コンビニどころか、一般庶民が聞くことのないレベルのドすげえ額であった。
リアの笑顔は崩れない。ECショップCEOの営業スマイルは鉄壁だ。
「おやおやお客様、まさかクレーム目的でご来店されていて購入するつもりはないと?
それはつまり、最初から当店の営業を妨害するつもりだったということですよねー?」
『い、いや、俺様はそんなつもりじゃ……』
「ではどういうおつもりでご来店されたのですか? 当店はコンビニですよ!
コンビニに求めるまでもないサービスを要求するなら相応のお金がかかります!」
道理だ! 完璧な理論にクレーマーはたじたじである!
「で、支払えないんですか?」
『ア、アイエ……』
「支払えないんですね?」
『アイエエエ!』
……その頃、バックヤードでは。
さめざめと泣きながら愚痴をこぼしていたアリスにわかるウーマン状態だったロクが、突然山刀を取り出してすっくと立ち上がった。
「アイエッ!?」
「慌てないでください。あの方はあなたの苦しみを取り除いてくれるんですよ!
……そうですよね? えっマジで強盗役にシフトしたとかそういうのではないですよね!?」
解説しておきながら、栞もちょっと不安になったらしい。ロクはそういう顔をしていた。
「大丈夫だ。おれは、アリスの味方だ。アリスはよく頑張っている。
唐揚げを作れるし、にくまんもあたたたたためられる。それはすごいことだ」
「"た"多いですよかなり多いです」
「あたたたたたたたためられる……あた……?」
「言ってる自分でよくわからなくなっちゃってるじゃないですか!?」
「……おれのことはいい。アイスとにくまんを別に出来るアリスは、えらい。
そんなアリスをわがままで苦しめるやつらは、病だ。よくないお客様だ」
ロクには接客業はよくわからない。だがクレーマーには人一倍敏感であった。
必ずや、かの邪智暴虐なオウガをその山刀でアレせねばならないと決めていた。
そこにリアからの通信である。ロク、動きます。
「また! またバイオレンスですか!? アイエエエ!」
「大丈夫! 大丈夫ですよアリスさん! 少なくともあなたに実害はありません!
……まあ、あのクレーマーさんたちは見るも無惨になるので解説はしませんが!」
だから忘れましょう、お薬があります大丈夫ですよとなだめる栞を背に、
ロクは決然たる面持ちでフロアに出る。リアの視線を受け止め、こくりと頷いた。
「わがままはよくない」
『アイエエエ!? 暴力はよくな」
「イヤーッ!!」
『グワーッ!?』
ナムアミダブツ……ナムアミダブツ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マレーク・グランシャール
【神竜】篝(f20484)と
黒塗りの外車と高級スーツ、【演技】でヤクザに
篝がピンチになったら入店、男の腕を掴んで制止
「貴様、俺の女に今何をしようとした? 外に出ろ」
逃げられようとしたら【ダッシュ】して【追跡】
武器を持ちだしてきたら【見切り】で回避、さらに【カウンター】で【武器落とし】
「俺に貫かれて果てろ」
二度と篝をいややらしい目で見ないように【目潰し】
ついでに股間も槍で【部位破壊】し、【マヒ攻撃】で動きを鈍らせたら槍で貫く
怖い客がいて嫌がらせが出来ないならオウガも正体を現すはず
アリスには店から連れ出す際に心配はいらない、クレーマーは任せておけとアイコンタクトを取っておくが‥‥何故怯えるんだ?
照宮・篝
【神竜】まる(f09171)と
黒塗りの、高級車…?というのを、まるが使うらしいから
可能なら事前に作ってみる(【楽園の土】、アート)
黒くて、つやつやとして、高級感溢れる毛並みの黒猫車だぞ!(ネコ◯ス的な)
店に入ったら、お客様は神様だ、という声が聞こえたので
私の他にも神がいたのかと、声をかけてみる
クレーマーの注意をこちらに向ければ、アリスも楽になるはず
お前も神なのか!私も神だから、同族に会えて嬉しい!
それで、どこの神だろう?(意識せずどこ中だオメー的な勢いで)何ができる?宗教の神なら信者はいるのか?
私は、楽園の……わ、っ!
手を上げられそうになったら、まるが引き受けてくれるらしいけれど…大丈夫かなぁ
●猟兵脅迫! オウガたちの逆襲
『ザッケンナテメッコラー! お客様は神様だぞテメッコラー!!』
ピロリロリ、ピロリロリ(入店電子音)
カウンターをバンバン猿のように叩きながら喚き散らすヤクザクレーマーは、
何者かが入店してきたことには気づかない。では一体誰がこんなタイミングで?
やってきたのは照宮・篝だ。彼女の胸は豊満だった。特徴にも書いてある。
「ア、アイエ……お客様いらっしゃいま……」
『テメッコラ! こっちにも神様がいんだろうが、アーッ!?』
「アイエエエ!」
角刈りヤクザクレーマーの凝視に震えるアリス! コワイ!
「……何?」
その時、入店してきた篝は、ぴくりと片眉を吊り上げた。
穏やかに見える彼女でも、やはりクレーマーの蛮行は見咎めるのか。
そのためにこの不思議の国へやってきたのだから当然と言えよう。
さあ猟兵よ、その正義の力でアリスを救ってやるのだ! そろそろ救ってあげて!
「お前も神なのか! 同族に会えて嬉しい!!」
全然違った。篝は嘘とか演技とかではなくマジで言っていた。
お客様は神様だ、というジャーゴンそのものを知らない無垢な神(本物)だったのだ!
『あぁ!? なんだテメッコラー!』
「なんだとはどういうことだ? ……ああ、私がどういう神か、ということか?
そうだな、相手がどこの神か問いかける前に、自己紹介をするべきであったな」
すまなかった、と申し訳無さそうな篝に、今度はクレーマーのほうが鼻白んだ。
『いや、そういうことじゃなくて』
「??? ではどういうことだ? そもそもお前はどこの神なのだ?
何ができる? 宗教の神なら信者はいるのか? そちらが信者なのか??」
『いやだから、そもそも俺様は神じゃ……』
「なんだと! さっき自分で自分のことを神だと言っていだろう!」
『あれは言葉の綾というかなんというか、そうだけどそうじゃねえ!!』
ペースが、ペースが掴めない……! 角刈りヤクザクレーマーは苦戦している!
「ではつまり、お前は神でもないくせに神を自称していた僭称者なのか?
であればなんということだ! よもや、私を騙したのか? なんという……!」
『勘違いしたのはそっちだルルォ!?』
怒りに拳を握りしめる篝。話がどんどんすってんてんなほうに転がっている!
「私は勘違いなどしていない! 楽園の門を守護する女神なのだから!」
『そっちじゃねーよ!?』
「??? ではどっちの話だ?」
『あぁもうめんどくせえ、ザッケンナコラー!!』
きょとんとする篝めがけ、ヤクザクレーマーは片手を振り下ろす……!
……その時!
ピロリロリ、ピロリロリ(入店電子音)
新たにやってきた男が、がっしとクレーマーの腕を掴んで制止した!
『ワッザ!?』
「貴様……俺の女にいまなにをしようとした? 表に出ろ」
ぎらり。マレーク・グランシャールは腕を掴んだまま鋭い眼光で睨みつける。
その姿は、まさしく本物のヤクザめいた高級スーツであった。コワイ!
『アイエエエ!?』
「こっちだ、来い」
ずるずる。怯えるヤクザクレーマーはヤクザ(演技)に引きずられていく。
ぽかーんとしているアリスを見、篝はにこりと微笑んだ。
「大丈夫だ。まるはとても強いからな!」
アリスは震えた。また荒事で解決する人たちが現れたことに。
そして、店外。
『グワーッ!?』
角刈りヤクザクレーマーを片腕で放り投げるマレーク。なんたる膂力!
ごろごろと無様に駐車場を転がるクレーマーは、黒塗りの高級外車に激突して停止した。
……高級車? いや黒塗りだがどう見ても猫である。黒い猫の、車であった。
『バスじゃねーのかよ!?』
「何をわけのわからんことを言っている。貴様は俺の篝を傷つけようとした。
その罪、万死に値する。覚悟の準備をしておくがいい……」
無造作に近寄ったマレークは、電撃じみた速度の目潰しを突き刺した!
「目だ」
『アバーッ!?』
「股間だ」
『グワーッ!?』
ボールブレイク! 槍の石突が致命的股間を粉砕破壊!
「さあ次はどこがいい。耳か、鼻か。それとも命を奪われたいか」
『ア……アバッ……』
「すべてか。いいだろう、順番にやってやる」
『アイエエエグワーッ!?』
サツバツ! ほんまもんの怖い人(演技)にはオウガもたじたじだ!
店内からは笑顔の篝と(青ざめて震えている)アリスも応援している!
(……なぜアリスは怯えているんだ……?)
とどめの一撃を振り下ろしつつ、心底不思議そうに首をかしげるマレークであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アレクシス・アルトマイア
お客様、どういたしましたか…?
不埒なクレーマーさんから店員を守るのもまた従者の務めですとも
アリスさんにクレームをつけようとする前に先回りして万全に対応いたしましょう
こんな事もあろうかとコンビニバイトの作法もクレーム付けのノウハウも完璧に習得済みです!(えへん)
ふふふ、学んだことを発揮出来るのはとても楽しいことですから、張り切っていきましょうっ
えっち本を読んでいる子に正面からお伝えして気まずくさせたり
文句を言われた商品を問題ないように取り替えたり直したり
あと調子に乗るようでしたら
容赦なく実力行使です
にっこり笑顔を忘れずに
二度と巫山戯たことが出来ないように身体と心に教え込んで差し上げましょう
●ここまで流れた血の量は見なかったことにしよう
きゅっきゅっ。主にオウガの血で汚れた店内を清掃する従者あり。
アレクシス・アルトマイアの所作は、従者としてもコンビニ店員としても完璧だ。
なにせ今回に先んじて、バイトの作法もクレーム対応も完璧に習得したのだから!
「……なのにさっきから、主に血とかの汚れしか掃除していないような……」
アレクシスが首を傾げるのも無理はない。それもこれも猟兵が悪い。
まだ冒険フラグメントなのに、何事も暴力で解決する人たちばかりだからだ。
いや違う。そもそもオウガがこんな世界を作り出したことが悪いのだ!
そういうことにしておこう。真面目に考えるとバカを見るタイプの世界だし。
「むーん、お仕事が楽なのはいいですがいまいち消化不良ですね……。
アリスさんも震えて陸にあげられたマグロめいてパクパクしていますし……」
完全にPTSDを起こしているアリスを、不憫そうに見やるアレクシス。
クレーマーの皆さん? 実力行使で排除されたのでこっちも震えてますが?
「まあいいでしょう、品出しもしませんとね!」
るんるん笑顔でお仕事をするアレクシスも、だいぶ目的を見失っていた。
しっかりしてほしい、ここはコンビニ風不思議の国だがキミたちの仕事はそうではないぞ!!
ピロリロリ、ピロリロリ(入店電子音)
「うほほほほ! うほほほほ! 誰もいない今がチャンスだど!」
と、そこへ、予知で現れた鼻垂れ砂利小僧が出現!
見た目? ほら、この依頼ページの上の方になんかハゲがいるでしょ?
そいつです。そう、コイツが実はオウガどものボスなのだ!
小学生サイズに縮んでいるが、それはそれとしてれっきとしたボスなのだ。
「スケベな本読んじゃうど! いけないことだけど関係ないど!
包装も破いて袋とじも開けちゃうど~、ぐへへへへ! 最高だど!」
なんたるクソガキか! そんなことをしてるから色々大変なことになるのだ!
規制とか……なんかこう、大人を困らせる……とにかくそういうアレだ!
「おやおや? いけませんよ、そのコーナーの本は年齢制限指定されてるんです。
それとお店の商品は、購入するまで破いたりしてはいけませんからね?」
しかしアレクシスは慣れたもの、笑顔で真正面から堂々と指摘する。
鼻垂れジャリボーイも、このストレートさには逆に狼狽した!
「エッ!? い、いやこんな本読んでないど! エロじゃないど!」
「そうですか? ではちゃんとそれを本棚に戻しておいてくださいね」
そう……オウガといえど男子は男子! 女性に対しては羞恥心が働く!
アレクシスもそこを分かった上で、わざと気まずくさせているのだ!
「ちなみに、いうこと聞かない場合は実力行使しますので」
「アイエッ!?」
「このナイフで、こう、削ぎますので。指の先から順番に」
「アイエエエエ!?」
笑顔で漆黒のナイフを見せつけるアレクシス……コワイ!
オウガすらもひるませる迫力、これが歴戦の従者の迫力なのか……!
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『トランプの巨人』
|
POW : 巨人の剣
単純で重い【剣】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : トランプ兵団
レベル×1体の、【胴体になっているトランプのカード】に1と刻印された戦闘用【トランプ兵】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : バインドカード
【召喚した巨大なトランプのカード】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:はるまき
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●なんかもう蹴散らされた感がありますが
かくして、アリスは無事に(?)クレームから開放された。
代わりに猟兵が植え付けたトラウマが心に深く刻まれたのだが、
まあそこは別にいいだろう。大いなる力には大いなる代償が伴うのだ。
微妙に違う? とにかくそこはいい。一章は解決したのだから!
『『『ザッケンナテメッコラー!!』』』
だがそこで黙ってはいないのが角刈りヤクザクレーマーどもだ!
ボコられたり消し炭にされたり血の海に沈んだり粗大ごみに出されたり、
散々な目に遭った連中が一斉にスラングを吐き捨て、正体を表す!
『『『猟兵テメッコラー! スッゾ!』』』
その正体はクローンヤク……いやヤクザですらねえ! トランプの巨人だこれ!
アリスラビリンスらしいバロックで悪夢めいた悪趣味な本性が明らかになる!
スラング? スラングはそのままです。こいつらは狂っているので。
コンビニ世界が崩壊していく……オウガが痺れを切らせたためだろう。
バックヤードで震える(猟兵のトラウマのせい)アリスを無事に送り出すためにも、このイカれたトンチキオウガどもを蹴散らさねばならない!
そういうわけなんで、暴れてた人もそうでない人もとりあえずすこすこにしよう。
まだ迷惑客みたいな振る舞いしてるけど、もうあんまり気にしなくていいらしい!
夏目・晴夜
もう怖がらなくて大丈夫ですよ、アリス
最低限の仕事すらこなせない底辺クソバイターだろうとも、
アリスであるなら護衛対象ですからね
良かったですね、自分がアリスで
ちょっとハロウィン行列の枠に収まりきらないんで、と
ガチトーンで参加を断られた型破りのグラマラスボディと可愛さを併せ持つ
シリアルキラーじゃないニッキーくんの愛で、巨人もトランプ兵も倒します
あれ、よく見たら随分いいモノ着てますねえ
トランプ模様が洒落た鎧ではないですか。誰もあなたを愛さないのに
……ニッキーくんに似合いそうだと思いません?
剥ぎますか
倒れてる敵は継目に妖刀を刺し、
ニッキーくんと一緒にジワジワ剥ぎ取ります
素敵な共同作業(【鎧砕き】)ですね
●もうここがハロウィンの会場ってことでいいんじゃないか
『トランプ兵団、でーておーいでー!』
「「「わー!」」」
どこの教育番組のちびっこだよ、みたいなノリでわんさか現れるトランプ兵たち。
出てくる出てくる、その数ざっと200以上! いやあこれは壮観である。
「あれ? よくみたらずいぶんいいモノ着ているじゃないですか」
『アイエッ!?』
そこに因縁をつけてきたのは地元のヤンキー……ではなく夏目・晴夜だ!
背後には、残念ながらSD化をするにはちょっと筋肉がはちきれすぎていた、
アイテム欄でいつも窮屈そうに丸まっているやさかわニッキーくんがいる!
いるというか、凝視している。トランプ兵と巨人を。ガン見している。
「「「アイエエエ!」」」
「ニッキーくん、トランプ兵の皆さんが遊んでほしそうなので遊んであげてください」
「「「アイエエエアバーッ!?」」」
ごうーん。ニッキーくん一気にショルダータックルだ!
ストライク! 200体近くいたトランプ兵がみんな吹っ飛んだ!
『やべえやべえよ……』
『猟兵のほうがこっちガン見してるんだけど……』
『えっいいモノって俺らの鎧? えっ?』
巨人たちは、じーっと凝視してくる晴夜の"圧"にだいぶビビっていた。
「そうですよ? あなたたちのそれ……トランプ模様がだいぶおしゃれですねえ?」
『い、いやこれは俺らの鎧っていうか皮膚みたいなものなんで』
「つまり剥がしたら死んでしまうんですね?」
『やめてください死んでしまいます』
「じゃあ剥がしますか」
『アイエエエ狂人アバーッ!?』
ごうーん。ニッキーくん肩からいった! ショルダータックル!
強烈な不意打ちを食らったトランプの巨人は顔からつんのめって動かなくなる!
晴夜、妖刀を手に笑顔でかがみこみ……ナムアミダブツ! ナムアミダブツ!
「上手に剥げましたー」
(嬉しそうに両手を挙げる血まみれのニッキーくん)
『『アイエエエ!!』』
こんな血なまぐさい共同作業があってたまるか。
哀れ丸裸(オブラートに包んだ表現)になった元巨人を蹴り棄てつつ、
晴夜とニッキーくんが震える巨人たちを見た。
「あの底辺クソバイター……もといアリスさんよりはあなたたちはマシですね。
なにせこのハレルヤとニッキーくんのための素材になれるんですから」
『『アイエエエ!』』
「どうせ誰もあなたを愛さないんです、おとなしく死んでください」
『『アイエエエアバーッ!?』』
ごうーん。ニッキーくんベアバックだ! ミシミシべきべき音が鳴る!
巨人たちに抗いようはない……だって彼らは……雑魚だから……!
成功
🔵🔵🔴
月凪・ハルマ
クレーマー の むれが あらわれた!
って感じでなんか数増えてるし、こっちも数で対抗しよ
皆、出番だ。(UC発動)
ちなみに今回のゴーレム達は、クレーマー撲滅仕様でお送りします
普段との違い?降魔化身法の応用とかそんな感じのアレで
店員側の怨念が籠ってるよ
(心なしか殺気を帯びているゴーレム達)
―—そう
カードを持ってるか聞いただけで
「いちいち聞くな」と切れる客とか
すぐ目の前に灰皿があるのに
駐車場にタバコの吸い殻を捨てる客とか
会計金額を告げた瞬間、突然レジを離れて
暫く戻ってこない客とか(しかも後ろに別の客がいる状況で)
その他諸々、いろんな迷惑客への恨みが
これでもかと籠っております
ハイそれじゃ、全員ぶっ飛ばせ
●みんなのうらみ
ウィーンガシャン、ゴシューン。魔導の蒸気を吹き出し現れる無数のゴーレム。
一体一体の戦力では、さすがにトランプの巨人にはわずかに劣るものの、
月凪・ハルマの指揮下に入れば話は別。彼は魔導ゴーレムの扱いに慣れている。
『そんな雑魚で俺たちが倒せるかテメッコラー!』
『スッゾ!』
『お客様じゃなくなったけど俺たちは神様だぞッコラー!』
一方、トランプの巨人たちの方はまだクレーマーモードが抜けていなかった。
いや、もともとこいつらこういうタイプなんじゃないか? 殺すべし!
「……オウガよ、お前たちはとんでもないミスを犯したみたいだな」
『『『???』』』
やれやれ、と腕組して頭を振るハルマ。ぎらりと目を輝かせるゴーレムたち。
おかしい。意思を持たないはずのゴーレムたちからすさまじい殺気が!
「今日のゴーレムたちは特別仕様……クレーマー撲滅タイプを集めたんだッ!」
『なんだそれ!?』
『ゴーレムにタイプ別とかあんの!?』
『いやそれはそれとしてすげえ殺気だぞオイ!』
ウィーンガション。ガションプシュー、ガションプシュー……!
威圧的蒸気を駆動部から噴きながら、ゴーレムの戦列が行進を始める。
『ウオオオーッ! トランプ兵団出撃ィーッ!』
「「「スッゾテメッコラー!」」」
わらわらと現れたトランプの兵たちがファランクス陣形で迎え撃つ!
ゴーレム到達! 豪腕を振り上げ……SMAAAAAAASH!!
「「「グワーッ!?」」」
なんたる腕力! トランプ兵のファランクスは一撃で跳ね除けられた!
「言ったはずだ……このゴーレムたちにはクレーマーに苦しめられた人々の、
ドロドロとした殺意とか憎悪とか、なんかそういうやつが込められてるんだ!」
『えっ怖』
『悪感情でゴーレム動かすとか完全に悪役じゃん』
『どっちが悪かわかんねえ!』
そもそも、オウガに悪という自覚があったことが驚きである。
「ポイントカードを持ってるか聞いただけでいちいちキレる客とか!」
SMAAAAASH!!
『グワーッ!?』
「すぐ目の前に灰皿があるのに、そこらへんに煙草の吸殻を捨てる奴とか!」
KRAAAAASH!!
『アバーッ!?』
「会計金額を伝えた瞬間レジを離れ、なぜかしばらく戻ってこない客とか!!!」
KA-BOOOOM!!
『サヨナラ!!』
こころなしかハルマの声にも熱がこもっている! どうしたハルマよ!
ヤドリガミである君も、なんかしらでそういうクソ客に殺意を抱いたことが!?
だが無理もない……迷惑客は人類全体のパブリック・エネミーなのだ!
「ハイそれじゃ全員、突撃! 殺せ殺せ殺せー!!」
グポォーン。カメラアイを赤く発光させたゴーレムの群れが突撃する!
阿鼻叫喚の地獄絵図……ここが地獄の一丁目だ!
成功
🔵🔵🔴
壥・灰色
そうか、巨人を名乗るか
偶然だな
おれも、壊鍵(ギガース)という名前なんだ
というか、さっきあれだけボコボコにしてやったのに、このうえまだやる気ってのがすごいね
その不屈の精神だけは褒めておこう
ただ、賢明じゃあないな
トランプを大量に繰り出してくるだろうけど関係ない
全て叩き割り、破り、破壊しながら進む
おれの拳が立てる音は死の鳴叫
破壊そのものにして滅びの呼び声
進路状の全てを拳の嵐で破壊しながら前進する
巨人も、トランプによる攻撃も、巨人の剣もトランプ兵団も、破壊可能なオブジェクトは全て破壊しながら
もう二度と向かってこれないように、それどころか立ち上がれないように、叩き潰す
これが巨人の拳だ
覚えておけ
●巨人(ギガース)の真髄
ばきり、ぼきり。
立ちはだかるトランプの巨人を前に、壥・灰色が威圧的に拳を鳴らす。
コワイ。トランプの巨人たちは、同族を滅ぼしたその拳の前に震え上がった。
「さっきあれだけボコボコにしてやったのに、このうえまだやる気って、すごいね」
灰色の声音には、心からの驚きと称賛が込められていた。
……強さに対する賛美? いやいや、まさかそんなはずはない。
「その不屈の精神"だけ"は褒めておこう。ただ――」
ぺき、ぱき。親指で人差し指の骨を鳴らしつつ、灰色が云う。
「――賢明じゃあないな」
それは愚か者の無知蒙昧に対するものであった。
あまりのシリアスオーラに、トランプの巨人どもはまた震え上がった。コワイ!
『死ね! 猟兵=サン、死ねーッ!』
そして巨人どもが選んだ戦法は、卑劣にもトランプ兵隊の召喚であった!
駐車場に散った同族たちの嘆きと怨嗟と断末魔と物理的痕跡が教えてくれたのだ。
真正面から立ち向かえば死ぬ! 実際死ぬのだと!
「巨人(ギガース)を名乗っておいて手下任せか。名が泣くな」
灰色はその怒涛のような敵に無造作に踏み込み、拳を振るった。
振るう。砕く。振るう。破る。振るう。割る。振るう。壊す。
まさにそれは死の鳴叫であり、破壊そのものであり、滅びの呼び声であった。
一撃が触れた瞬間に獲物を砕き、その残滓が別の敵を砕く。
剣風ならぬ拳風だけでも、雑魚には耐えがたい滅獄の裁きである。
どれほど数が居ようと、抗える道理はない。
なぜならば、この力こそ、あらゆる道理をねじ伏せる破滅の力なのだから。
『『『アイエエエ!?』』』
「奇遇なことに、おれも"壊鍵(ギガース)"と呼ばれている」
震え上がる巨人どもの前に、灰色が立つ。
その歩みは、足跡ではなく散っていった雑魚どもの屍が描いていた。
まさに、巨人のごとき威圧感。同じ巨人であるはずの敵は縮こまるばかり。
「来ないのか。巨人でありながら、おれに挑まないのか」
挑発的な言葉である。トランプの巨人どもは震えた。怒りと屈辱と、恐怖に。
『ウ、ウオオオオーッ!』
一体が踏み込んだ。そして消し飛び、跡形もなく霧散した。
拳である。死の断末魔すらも赦されぬ。それが壊鍵なのだ。
「巨人を名乗るなら、覚えておけ――これが、壊鍵(おれ)の拳だ」
そして嵐が吹き荒れた。あとには何も残らない。ただ屍だけが転がるのだ。
強い。圧倒的に強い。デタラメに強い!
ギャグ補正も吹き飛ばすほどに……ただただ、途方もなく、強い!!
大成功
🔵🔵🔵
星群・ヒカル
ふふふ、ようやく正体を現したようだな
いくら束になってかかってこようと、この超宇宙番長が纏めてシメてやる!
というわけでコンビニの横に留めておいた超宇宙バイク『銀翼号』の出番だ
超宇宙的なライドテクで『騎乗』し敵軍目掛けてまっしぐら
『第六感・視力』で、どこに突っ込めば効率よく敵をまとめて倒せるかを分析
トランプ兵を【ゴッドスピードライド】で纏めて跳ね飛ばす!
巨人本体も股の間を抜けたりウィリーで執拗にスネを狙ったりして翻弄し、隙を作って跳ね飛ばす!
本当は負けたら店員さんにごめんなさいさせたかったんだが……
オウガにスジも何もないか、平穏が取り戻せただけでよしとしよう
●盗んでないバイクで走り出す
『『『ザッケンナテメッコラー!!』』』
ピロリロリ、ピロリロリ(入店電子音)
世界の崩壊によって、エラーを起こした機械が、新たな巨人の発生を告げる。
さながらベルトスクロールアクションゲームで画面端から出てくる雑魚めいて、
ドカドカと現れる巨人の皆さん! お疲れさまです!
「ふふふ、おかわりとは豪気だな! だがいくら束になってかかってこようと、
この超宇宙番長の前には敵ではなぁい! もろとも吹き飛べぇー!!」
ドルルルルル! 星群・ヒカルの愛機"銀翼号"の威圧的エンジン音!
銀色の艷やかなボディがさらに凶悪なゴッドスピードライド形態に変化し、
スロットルを開くとともに敵を薙ぎ払う! 吹っ飛ばす! 轢殺する!
『『『グワーッ!?』』』
「フゥーハハハハハ! まるでオウガがゴミのようだぁ!」
ちっちゃめの巨人(HPも据え置き)が紙くずのように吹っ飛んだ!
『おのれおのれおのれおのれ……踏み潰してくれるくれるくれるくれる……!』
「おおっ!? 巨人らしいのが出てきたな、そうでなくては!」
ずしん、ずしんと足音を踏み鳴らしながら現れた、見上げるような巨人個体に、
ヒカルは不敵に笑いながらドルルンドルルンとエンジンを吹かせた。
『今週の今週の今週の……びっくりドッキリオウガオウガオウガオウガ……』
「「「アラホラサッサー!」」」
ぱかりと巨人の胸元が開き、大量のトランプ兵が列をなして現れた!
……どっかで見たことがある? 気にしないようにしよう!
「本当はアリスにごめんなさいをさせたかったが、こうなれば致し方なし!
オウガよ! この超宇宙番長が、通すべきスジってもんを教えてやる!!」
ギャルルルルルッ! 銀翼号はトランプ兵団列に突っ込む! 危険だ!
当然あちらも武器を構えて迎え撃つが……KRAAAAASH!!
「「「グワーッ!!」」」
『バカナーッ!?』
「ふはははは! 一列に並んでいるのが悪いのだぁーっ!!」
ヒカルは真正面から敵を轢殺破壊! 大巨人の攻撃も華麗に走行回避!
振り下ろされた腕をハイウェイめいて駆け抜け、頭部にウィリー攻撃だ!
『アバーッ!!』
「こいつで……とどめだっ!」
そして強烈スピン! 速度を乗せた一撃が大巨人の頭部を破壊!
崩れゆく大巨人の体を、ヒカルは神業的ドライビングテクで駆け下りる……!
「よいこの諸君! 実際はコンビニの敷地内でこんな暴走行為はいけないぞ!
超宇宙番長であるおれは特殊な訓練を受けているのでな! 約束だッ!」
カメラ目線で教育によい台詞を吐くヒカルであった。……カメラってなんだ?
大成功
🔵🔵🔵
オルハ・オランシュ
ヨハン(f05367)と
はぁ……ふざけてるのはどっちなの?
私、あんた達みたいに大声で喚き散らす奴が大嫌いなの
それにアリスがすっかり怖がっちゃってるじゃない
責任とってよね!
後輩くん、掃除の時間だよ
塵も残さずに片付けてくれる?
私も先輩としてフォローしてあげる
お喋りな巨人を黙らせるべく、槍で口内を深く突く
騒ぎたいなら余所に行けばいいじゃない
ここで騒ぐつもりなら、
こっちが実力行使に出ざるを得ないのは当然でしょ?
UCで攻撃力を高めて
【鎧砕き】で下準備もしておかなきゃね
【範囲攻撃】である程度の傷もつけておこう
お膳立てはこんなところかな
おいしいところは後輩くんに譲ってあげる
あとは頼んだよ!
ヨハン・グレイン
オルハさん/f00497 と
まぁ……
ふざけた敵と相対するのは初めてではありませんし
こういうノリももう慣れたもんですよ
なにやらとても張り切っている人がいますけど
大丈夫です。俺は別にげんなりしている訳では……あるが
それ(後輩とかなんとか)まだ続けるんですか??
掃除は得意ではないんですけど
まぁ、存在ごと消すのなら出来なくもないか
なるほど口内を
スラングが耳障りだとは思っていたのでいいアイディアですね
倣うように俺も口内を重点的に攻撃しましょう
はいはい。黙れ黙れ。舌を切る。燃やす。そして斬る
下準備いただいたようなので、とどめは任されましょうか
介錯してやる 首を差し出せ
【全力魔法】で黒刃により首を刎ね飛ばす
●お姉さんぶる年下の先輩ってなかなかにいいものだと思いませんか
わけのわからないヤクザスラング。
わんさか出てくる敵の群れ。
崩れゆく世界。
陸揚げされたマグロめいて口をパクパクさせるアリス。
やけにやる気で先輩モード継続中のオルハ・オランシュ。
「はい、いつものやつですね。わかってます」
ヨハン・グレインの目は死んでいた。いつも以上に瞳孔が開いていた。
知ってた。なんならこの仕事依頼された時点でもうだいぶわかってた。
いつものやつね。トンチキなヤツ! 敵もトンチキならバトルもトンチキね!
……ここアリスラビリンスのはずでは? という疑問は考えないことにする。
どんな世界だろうとトンチキはあるのだ。おのれオブリビオン!!
「後輩くん、何をブツブツ言ってるの? さあ、掃除の時間だよ」
「それまだ続けるんですか??? ていうかいまさらですが俺が後輩なのは何z」
「いいから! 先輩がフォローしてあげるんだから塵も遺さず片付けるのっ!」
「はぁ。わかりました、わかりましたよ。俺もいい加減慣れましたからね……」
だからって心が死なないかと言えばそれはまったく別の話であった。
かといって、ツッコミをいちいち入れていると心が乾いていくばかりだ。
さっさと終わらせよう。それがヨハンなりの心の防御術なのだ。
『『『ザッケンナテメッコラー!!』』』
「ふざけてるのはそっちでしょ、大声で喚き散らす奴は大嫌いなの!」
ぷんすか怒りマークを頭に浮かべたオルハが、勢い三又矛を振り回す!
喚き立てる巨人の口蓋を、鋭いウェイカトリアイナの鋒で貫くのだ!
『アバーッ!?』
「死ぬときまでやかましいなんて最悪だね。さっさと死んでよ」
「……あの、オルハさん。気持ちはわかりますがなぜそんなに怒って……」
ヨハンにはわからないのだ。彼には接客経験がなかったので。
客という立場を傘に着て暴れまわる、クソ野郎への怒りが……!
「まあいいか。ほらそこ、黙れ黙れ。舌を切るからもっと口を開けろ」
『アガガガアバーッ!?』
「うるさいですよ。黙って死んでください」
闇を操り歯科医めいて無理やり口を開かせると、舌をばっさり。闇焔じゅう。
なんたる拷問めいたゴアか! トランプの巨人はもんどり打って絶命!
『アイエエエ! ハァーッ! ハァーッ!』
あまりの恐ろしさに混乱したトランプの巨人が一体逃げ出した。
オルハは目元に影を入れつつ、ばさりとはばたいてその背中を追う。コワイ!
『こ、殺される! こんなの御免だ! ハァーッハァーッ!』
「逃げられるだなんて、思わないでくれる!」
『グワーッ!?』
影にウェイカトリアイナを突き刺し、石突で後頭部を殴打!
さらに両足をぐっさりとダガーで縫い止めたオルハ。まさに暗殺者ムーブ!
「さあ後輩くん、おいしいところは譲ってあげるよ」
『アイ、アイエエエ……』
「ありがとうございます先輩(って言っておけばオルハさんも少しは機嫌よくなるだろう)」
すたすたと無感情な目で歩み寄るヨハンに、巨人は言った。
『た、助けてくれ猟兵=サン! 俺は控えめであまり邪悪ではないオウガなんだ!』
「ほう。ではここで、俺があんたを生かして何か得をすると?」
『アイエエエ! 道義にもとるぞ! 動けない敵を処刑だなんて!』
「アリスを引きずり込んでパワハラしてた連中に言われても心は痛まないな」
闇の刃がギロチンめいて振り上げられる。
「介錯してあげましょう。それでは」
『サヨナラ!!』
ギロチン殺! オウガは爆発四散した!!
「……………………なんでいま爆発四散したんだ???」
そういう細かいところが気になるせいで、苦労してしまうのではないだろうか!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
弥久・銀花
おや、クレーマーごっこは終わりですか、いざとなれば斬り殺せば良いと考えてたので中々楽しめたんですけどねぇ。
あれあれ? そんな鎧を着込んで武器を構えてこちらに来ると言う事は、どうやらそちらも同じ事を考えてた様ですね。
では、次は斬り合いごっこで遊びましょうか?
死んだ方が負けですよ!
愛刀の白嵐玉椿でトランプの巨人に斬り掛かる……。
と見せ掛けて、ユーベルコードのワイルドエールの射程距離に入り次第ワイルドエールで敵を木っ端微塵にして、そのまま残った敵に突っ込みます。
え? 斬り合いごっこ?
遊びならお友達として下さい、私は敵ですので。
抗議の言葉を発した者の顔に【誘導弾】発射!
●すっごーい!
「おや……?」
『アイエッ!?』
のっしのっしと進軍していたトランプの巨人が、びくりと身を竦めた。
目の前の少女……弥久・銀花が見せた、強烈な殺気に気圧されたのだ。
「あれあれ? その鎧、その手の武器。そしてこちらの間合いに踏み込むその構え。
なるほどなるほど、どうやら考えは同じだったようですねぇ! 死合ですね!!」
『えっ怖……いやそのつもりだったけど怖っ!?』
喜々として愛刀の柄に手をかける銀花の殺気に、さしもの巨人もビビった。
まあ無理もない。笑顔で殺し合いに喜ばれたらオブリビオンだってビビる。
「なんですか? ごっこですよ、ごっこ。そう怯えずに」
『えっあっごっこ? なあんだ、それなら』
「死んだほうが負けの斬り合いごっこで遊びましょう!!」
『それごっこじゃねえだろテメッコラー!? アイエエエ!!」
どうやら銀花は殺し合いが得意なフレンズだったらしい。コワイ!
ちょっとヤバいな、さすがに仲間を呼ぼうかな、と怖気づくトランプの巨人。
そこにこっちから踏み込む銀花! ぎらぎら輝く赤い瞳! 悪いのはどっちだ!?
『アイエエエ!! イ、イヤーッ!』
たまらず巨人は剣を構え、先の先を得ようと斬りかかる!
対する銀花は、その愛刀でばっさりと敵を両断――
「と見せかけて! ウゥウウオォオオオオオオンッ!!」
『アバババババーッ!?』
なんたる咆哮! それは人狼としての獣性を露わにした、まさにウォークライ!
大気を震わせる雄叫びは、その超振動でもったトランプの巨人を粉砕させた!
『た、食べないでください……ッ!!』
「食べませんよ、ついでにいうと遊びもしません! 私は敵ですので!」
トランプの巨人無惨! フレンズ扱いはしてもらえなかった!
次鋒にかまえていた巨人たちも、あまりのラフプレイに口をあんぐりだ!
もともとあんぐりしてるだろって? イラストはイラストだよ!
『『『ルール無用すぎんだろテメッコラー!!』』』
「イヤーッ!」
『『『アババババーッ!?』』』
ナムアミダブツ! 白嵐玉椿の剣閃が巨人軍団を一撃両断!
敵からの抗議は聞き入れない……文字通りに切り伏せるのだ。
弥久・銀花13歳。我道を邁進しまくるお年頃であった!
大成功
🔵🔵🔵
戸川・春
えーらっしぇー……あぁ、もう良いのか。
ようやく私の得意分野……相手が何言ってきても対応する必要ない。
撃てば片が付く……
一杯いる上に何か一杯召喚してくるのか。
狙って撃たなくても当たりそう……まずはサブマシンガンで【制圧射撃】。
トランプ兵の合体と接近を阻止する。
頃合を見てショットガンを【クイックドロウ】してトランプ兵を一体ずつ片付ける。
ショットシェルの一発は巨人に当てて【鎧砕き】しておきたいな。
砕いた隙間からアーバレストの矢を食らわしてやる。
ストックを使って狙いをつけると多少動きはゆっくりになるけど、【スナイパー】としての技術も合わせれば遠くからでも当てられるはず。
●ここは地獄の一丁目
BRATATATATATATA!! シュポンッ……KA-BOOOOM!!
『『『グワーッ!!』』』
ここは戦場かな? いや戦場だけど別の意味での戦場じゃないかな?
みたいな感じのバイオレンスなマズルフラッシュとグレネード弾の炸裂音!
爆風とともに吹っ飛ぶトランプの巨人ども。さながらハリウッド映画のごとし!
「うん、やっぱりこれが一番ラク……撃てば片がつくし……」
サブマシンガンをリロードする戸川・春の無表情も、こころなしか晴れやかだ。
何事も暴力で解決するのが一番だ。なんなら店内でもこれでよかったのではないか。
他の猟兵たちのバイオレンスぶりを見るにつけ、春は実はこっそりそう思っていた。
そして今、あちらは化けの皮を自らかなぐり捨てて攻め込んできている!
もはや大義名分も必要なし! さあジェノサイドの始まりだ!
『『『ザッケンナテメッコラー!』』』
だが敵は、揃ってトランプ兵団を召喚し圧倒しようとする!
「どれだけ増えても烏合の衆……プロを嘗めないでほしい……」
BLAMN!! 手早いリロードからの容赦ないショットガンの連発! コワイ!
強烈な散弾がぶちまけられ、トランプ兵の塊を文字通りに吹っ飛ばす。
敵の戦列が崩れたところで、春がもう片手に握るのはアーバレストだ!
取り付けられているのはもちろん、グレネードつきの特殊矢……!
KA-BOOM!! 再び過剰なぐらいの火力が巨人共を吹き飛ばす!
『『『グワーッ!?』』』
「やっぱり鎧が固くて……これだけじゃダメか……」
即座にボルトを切り替えた春は、吹っ飛んだ先の巨人に狙いを定めた。
動力機構によって巻き上げられた弦がばつんと音を立て、鋭い鏃を射出する。
『アバーッ!?』
カツン! 破砕によって生まれた隙間に正確無比な矢が突き刺さる!
「ジャックポット……最初からこれができれば話は早かったのに……」
こと戦闘となれば、もはや店員のロールプレイも必要ない。
トランプの巨人たちは震えた。いまや自分たちが狩られる側だと理解したのだ……!
大成功
🔵🔵🔵
マレーク・グランシャール
【神竜】篝(f20484)と
一人が無理なら集団で‥‥小者の考えそうなことだな
アリスが子鹿のように奮えているが‥‥心配するな、俺が片付ける
(アイコンタクトのせい)
しかし女に寄ってたかって手込めにしようとはけしからん
斯様なこともあろうかと篝には分身(【黒竜鈴慕】)を付けてある
俺に敵の目が向かぬよう迷彩や残像、フェイトを駆使して騙し討ち
敵の行動は見切って動線を予測
【大地晩鐘】で地中から無数の槍を生やして串刺し
死竜の顎で足止めしたらダッシュして討ち取る
地中からの攻撃は予想出来まい
【碧血竜槍】なら硬い鎧をも砕くだろう
磔刑者を刺し貫くかの如く血祭りに上げていくぞ
もっと喚け
断末魔が親玉まで聞こえるようにな
照宮・篝
【神竜】まる(f09171)と
ああ、大きな神が…!
いや、神ではない、のだったか?
ならばやはり、ただの嘘つきではないか!私は悲しい!
嘘つきで、アリスを脅かすだけなどと、ただのオウガではないか…
(※最初からそう言ってる)
あのような大きなものが当たったら、ただではすまな…
(こちらを見た途端にびくっと)
いやだ、こちらに来るな!まる、まる――っ!(【黒竜鈴慕】)
現れた黒竜達に、巨人を攻撃させて囮になってもらうぞ
私自身は、黒竜達の後ろへ逃れて、まる本人も巨大カードに当たらないようにする
私もまるを守るのだ
敵が地面から貫かれる様は、流石に痛そうだが…アリスが、更に怯えてるかもだが…きっと、あとちょっとだ!
●どうしてトラウマ級の光景を見せてアリスを追撃するんですか?
「アイエエ……アイエエエ……」
崩れゆくカントリーマーケット店舗の残骸から、アリス店員が這い出してきた。
そう、この世界はもはやアイデンティティを喪い、崩壊を始めている。
あのままバックヤードでマグロめいて震えていたなら、彼は死んでいただろう。
だが死ねない。頭の中にはゴアめいた惨殺風景がこびりついているが、
ここで死んだら自分もネギトロ重点でカロウシである。ネギトロってなんだ?
「生命(いのち)が……生命がも゛っだい゛だい!!」
どんっ!! なぜか鼻水と涙を垂らしながら叫ぶ元店員アリスであった。
そこへ詰めかける大量のオウガ! もはや敵はクレーマーですらない!
「アイエエエ化け物!」
立ち並ぶ巨人の群れ、震え上がるアリスの前にさっそうと駆けつけたのは……!
「神に非ずしてその巨体……なんという傲慢な偽神なのか。嘆かわしい……!」
「所詮は女を寄ってたかって手篭めにしようとする卑怯者どもだ。さもありなん」
悲しげに頭を振る照宮・篝と、無表情なマレーク・グランシャールであった。
マレークが背後を振り仰ぐと、その鋭い視線にアリスは震え上がった。
殺される。だってあの人黒塗りの高級車……車? に乗ったヤクザだし!
「心配するな。こいつらはすべて俺たちが片付ける」
だが静かなバリトンボイスめいて響く低く力強い声に、アリスは打たれた。
守ってくれるのか。……あの乱暴さは、敵を欺く演技だったのだろうか。
ならば、安心していいのではないか。アリスは震えながらも頷きで応える。
自分の恐怖は、他愛もない先入観による誤解だったのかもしれない!
「そうだな。アリスを脅かす嘘つきなただのオウガは、やっつけてしまおう。
それにしても、本当に嘆かわしい……神であるなどと偽るとは……!」
いまだ続いている篝の誤解には、誰もツッコミを入れ(られ)ないのであった。
そしてマレークが周囲の風景に溶け込んだ瞬間、敵巨人もこちらに気づいた。
『『『ザッケンナテメッコラー!!』』』
「うっ……さ、さすがにあの巨体は、こう相対すると……!」
篝は、立ち並ぶ巨人どもの大音声と巨体に、さすがにたじろいだ。
いかに彼女が女神とはいえ、その灯火はヒトを照らし導くもの。
彼女自身の戦闘能力は高くはないのだ。震えるその胸は豊満であった。
……本当に豊満であった。イラスト完成おめでとうございます!
「け、顕現せよ! 我が楽園の門を護りし、蒼き槍……っ!!」
怯えながらも篝は神たる威厳を取り繕うように、震える声で祝詞を唱える。
するとその影から、滲み出るようにして何体もの黒竜が現れたではないか!
片角の黒曜龍。飢えたるその翼こそは、まさにマレークの分身体に他ならぬ!
「まる、まる……っ、私たちを守ってくれ、頼む!」
分身体たちは、女神の声に応えるように雄叫びを上げ、雷を纏い飛翔した。
トランプの巨人どもは、これを迎え撃とうと剣を振り上げる……が!
「俺自身がいることを忘れたか? だがその油断を愚かとは謗るまい。
姿を消した俺を、お前たちごときでは見破れないだろうからな――」
周囲の風景に同化したマレークが、影から強烈な一撃を巨人に見舞う!
『グワーッ!?』
「次は貴様だ……地竜の王の力、見せてやろう」
めきめきと音を立て、地面から強力な槍がいくつも突き出す!
トランプの巨人どもは、その巨体ゆえに真下からの攻撃を避けられない!
『『『グワーッ!? ア、アバーッ!!』』』
そこへ飛びかかる分身体の群れ! 上下から同時に飛来する槍の雨だ!
穂先から伝搬する稲妻じみた雷撃が、バリバリと内側からその身を焦がす!
「せいぜい喚け。悲鳴を上げるならばもっと大きく、無様にあげることだ。
お前たちの親玉にまで、その断末魔が届くようにな。長く、深く苦しみ続けろ」
マレークの両目が炯々と輝く。そこにはたしかな飢えが見え隠れした。
「さすがまるだ! いいぞまる、もっとやってしまえ!」
「アイエエエ!?」
「どうしたアリスよ、安心しろ。まるは強いからな、あとちょっとだ!」
「アイエエエコワイ! ゴボボーッ!?」
震えながらマグロめいて口をパクパクさせるアリスに、首をかしげる篝。
一体何を恐れているのか。敵はあの通り串刺し公めいた磔刑の有様なのに。
「……はっ。もしやまだ足りないのか? まる、もっとやってやれ!」
「了解した」
「ア……アアア……ナンデ!? もっとナンデ!?」
「?????」
完全にJRS(イェーガー・リアリティ・ショック)に陥るアリス! 不思議そうな篝!
そういうとこだよ! だが誰もツッコミは入れてくれなかったのだ!
なぜなら……常識的なツッコミは、もはやここにいなかったから……!!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リーオ・ヘクスマキナ
ア共可
ワーオ、本体は巨人かぁ。んじゃ、今度こそ銃の出番かな?
派手に行こうk……え、このカンペの内容をアイツラに向かって読め? 良いけど……
ええと?
「ドーモ。トランプジャイアント=サン。レッドズキンです。貴様らの見苦しさ、最早見るに耐えぬ。マリーお婆ちゃん直伝のクレーマーミンチ殺法でカタを付けてくれる」……?
……何この奇妙な言葉使い
あとマリーお婆ちゃんって何者なの? 一体何を教わったの?
それとさっきからテレパスで漏れてくる
「ミスとすら呼べない些細過ぎる手違いに、鬼の首を取ったように文句と的外れな説教を喚き続けるク●客への恨みを晴らす好機」
とか、一体過去に何があったの!?
お願いだから待ってえぇ?!
●赤黒の頭巾、略して赤頭巾
「デカブツ登場かぁ、いいね! 今度こそちゃんとした銃の出番だ!
さあ行こうか赤頭巾さん、派手にぶっちめ……え、何、どしたの?」
意気揚々と戦列に加わろうとしたリーオ・ヘクスマキナ。
だがそんな彼を、UDCである"赤頭巾"がちょいちょいと押し留めた。
そしてなにやら懐から(あるのだろうか、懐)メモ用紙? を取り出す。
「え? このカンペの内容を、アイツらに向かって読めばいいの? なんで?」
いいから読め、的なジェスチャーをする"赤頭巾"。
「まあいいけど……えーっと、何々」
『ダッテメコラー! スッゾコラ! アーッ!?』
威圧的なオウガスラング! コワイ!
「……ドーモ、トランプジャイアント=サン、レッドズキンです。
貴様らの見苦しさ、もはや見るに堪えぬ。かくなる上は、
マリーおばあちゃん直伝のクレーマーミンチ殺法でカタをつけてくれる……?」
うんうんそれでいい、的に腕組して頷く"赤頭巾"。
そして両手を胸の前で合わせると、センコめいて目を細めて敵にアイサツした!
「……えっ、なにこれ? なにこの奇妙な言葉遣い。てかマリーお婆ちゃんって」
『『『ドーモ、レッドズキン=サン。トランプジャイアントです』』』
「えっなんであっちも急に礼儀正しく挨拶してるの!? なんで!?」
ゆわんゆわんゆわん。"赤頭巾"のテレパスがリーオに流れ込む。
「え? 何? "ミスとすら呼べない些細すぎる手違いに、鬼の首を取ったように文句と的はずれな説教をわめき続けるクソ客への恨みを晴らす好機"???
ねえ赤頭巾さん、いったい過去に何があったの? てかマリーお婆ちゃんis誰!?」
『『『イヤーッ!!』』』
だがリーオの疑問に応える暇はない!
トランプジャイアント三体が、同時に三回転跳躍しスリケンを放ったからだ!
スリケン……それは、オウガたちが用いる標準的遠隔ウェポンだ!
「いやおかしいよね! そんなユーベルコードなくない!?」
だがこれを"赤頭巾"が弾き、反撃の剣斧を投擲!
「ねえ待って! なんかアトモスフィアおかしいよね! 待って!?
ものすごい勢いで俺置いてかれてる気がする! お願いだから待ってぇ!!」
悲鳴をあげながら跳躍した"赤頭巾"のあとを追うリーオ! 断続的カラテシャウト!
何かが……何かのアトモスフィアが致命的におかしい……!
だが残念、この世界にもはやツッコミが出来る人材は……いないのだ……!!
大成功
🔵🔵🔵
鎧坂・灯理
なんだ貴様ら、逆切れかみっともない
いいだろう
そっちが切れるならこっちも激情で返してやる
言っておくが私はかーなーり激情家だぞ!
具体的には電脳空間が処理エラー叩き出してくる!
さて、貴様らには苛つく部分が大量にある
まず何言ってるんだかわからん!喧しいぞノイズ共!
次に、もう大体他の猟兵が言っていたが店内で喚き散らすわ商品を元の場所に戻さないわレジでいきなり通話し始めるわ金額足りていないのに払ったつもりになって商品持って出ていこうとするわ店員が止めれば切れやがって……!!
ああああコンビニごと焼尽滅相したいくらい腹立つ!
アリスが居るから私は抑える、だが代わりに……カルラ!
暴れろ!
あの甲虫共を蒸発させろ!
●汝キレられたらさらなる激怒を以て相手を燃やせ
自他ともに認める通り、鎧坂・灯理はかなりキレやすい。
一見おとなしくしているように見えても、割とキレていることが多い。
そして灯理の恐ろしいところは、その激情が物理的に現象を引き起こすことだ。
なにせそのすさまじき強度の自我は、サイキッカーとしての素質と相まって、
ユーベルコードに昇華されるほどの威力を備えている。
なんだったら電脳空間まで歪曲させるほどの異常なエゴだ。コワイ!
「最初に言っておく……私はかーなーり激情家だぞ!!」
なんとなくしいたけが食べれなさそうな口上をぶつ灯理。燃えるような怒り。
そう、怒りだ。怒りしかない! この卑劣なオウガどもに対しては!
『『『ダッテメコラー!!』』』
「まずそれだ! もはやスラングを簡略化しすぎてて何を言っているのかわからんッ!!」
雄叫びに応じ、背中から陽炎めいてサイキックエネルギーが揺らめいた。
たちまちそれは焔に変じ、やがて怪鳥音をあげる火鳥龍へと生まれ変わるのだ!
『『『アイエエエ!?』』』
「どうした、この程度で怖気づいたのか……? だがもう遅いぞ。
我が激情、我が炎たるカルラは、もはや止められん。引き金を引いたのは貴様らだ」
ぎしり、と口元が裂けたかのような猟奇的な笑みを浮かべる灯理。
怯えるトランプの巨人どもを睥睨し、迦楼羅の名を与えられた龍が吠えた。
「そして、もはやその虚飾すら捨て去ったようだが……あの店での貴様らの振る舞いだ。
店内で喚き散らすわ、一度手にとった商品を元に戻さないわ、その放蕩ぶり!!」
『違う! あれはアリスを苦しめるための演技アバーッ!?』
トランプの巨人無惨! 太陽めいた温度に呑まれて即焼滅!
「なおさら悪いッ!! そも演技だろうがやったことは変わらん!
レジでいきなり通話を始めるわ、金額もろくに確かめずに支払おうとするわ、
まだ会計が終わってないのに商品掴んでさっさと出ていこうとするわ!!」
『待て! 一部我々がやってないのもあるアバーッ!?』
「黙れ! そのくせ店員が止めれば逆ギレする始末! それが貴様らだ!」
『一部お前の私怨がアバーッ!?』
「だったらなんだ? もはや私は止まらんと言っただろう……!!」
灯理はぎろりと消し炭になった巨人を睨みつけ、アリスのもとに歩み寄った。
再発したPTSDで陸揚げされたマグロめいて震えてパクパクするアリスのもとに。
「貴様らにもはやアリスは苦しめさせん。まあこいつ自体はどうでもいいのだがな。
貴様らが好き勝手するというのが気に食わんのだ! 焼尽滅相させろ、カルラ!!」
龍がいなないた。炎が膨れ上がりトランプの巨人どもを滅殺せしめる!
『『『アババババーッ!?』』』
「牽牛星(アルタイル)よりも明るく燃え尽きてゼロになるがいい……!!」
龍は吠える。されどその目は冷えた鉄のそれよりも凛々しく。
アリスは震える。巨人の悲鳴は多分一生彼の脳に刻まれたことだろう。無惨!
大成功
🔵🔵🔵
アレクシス・アルトマイア
大きくなったお客様たちにもしっかり対応いたしましょう。
びっくりしてしまいましたが、あんまり大きいとコンビニの中に入りきれないかもですし
お客様に合わせたサイズの物が揃っていないのは施設側の不備とも言えるかもしれませんね
善後策をしっかり考えてまいりましょう
しっかり反省した上で、困ったお客様は
「従者の諫言」でちゃんとたしなめましょう
いけませんよ、巨大なトランプのカードなんて召喚してしまうのは
他のお客様にも邪魔になってしまいます
めっ!です
畳んだり切ったりしてちゃんとスペースを確保してもらったり
お手伝いしたりしましょう
剣とか刃物とかも危ないのでお預かりしたり
お友達のお呼び出しは外でやってもらいましょう
●目的と手段が入れ替わっている!
ズゴゴゴゴゴ……と音を立てて、大地が、空が、空間が鳴動している。
ここはアリスラビリンス。オウガが作り出した"不思議の国"。
はちゃめちゃにトンチキな世界だが、その目的はアリスを苦しめること。
であれば、猟兵の介入によってオウガが化けの皮を自ら棄てた今、
世界に存在価値はない。崩壊が始まっているのだ。
「いけませんよお客様、そんな大きなトランプカードなんて召喚しては!」
だがここに、そんなもんはまったく関係ねえ女がいた。
アレクシス・アルトマイアである。変わらず接客モードであった。
外ではトランプの巨人と猟兵たちの死闘(というか一方的虐殺)が起きているし、
世界そのものが揺れ続けているし、店舗のあちこちも綻びているのだが、
そのパーフェクトな従者スキルによって建物を縫合し維持しているのだ。
逆転していた。完全に手段と目的が入れ替わっていた。
なんならもう元の目的をだいぶ忘れているまであるかもしれない。
アレクシス、恐ろしい子……!!(白目になるアリス店員)
『ワッザ!? いやもう俺ら客じゃ』
「とにかくいけません、他のお客様の邪魔になりますので!」
『アッハイ』
シュン……と肩を落としてユーベルコードを解除するトランプの巨人。
「うんうん、お客様はいいお客様ですね。と思わせたところでズバーッ!」
『アバーッ!?』
ナムアミダブツ! なんたる容赦なき不意打ちか!
「よし……これで詰めかけるお客様が入るスペースが出来ましたね。
申し訳ありませんお客様、ここはどう詰めてもあと二人までですから……」
いや、やっぱり目的が入れ替わっていた。店舗スペースを確保しただけらしい。
ミンチよりひでえありさまになったトランプの巨人を掃除しつつ、
アレクシスは外から聞こえてくる轟音にやれやれと頭を振った。
「店舗の拡張、導線の整理、スタッフの回転ルーチン……考えることは色々ですね。
ああそうだ、品入れももっと効率化しなきゃ……やることはたくさんですよ!」
よりいい店内環境を作るため、明日に向かってやる気を奮い立たせている。
だがアレクシスよ、思い出せ。ここ不思議の国! 崩壊しつつある!
どれだけ反省しても、カントリーマーケット不思議の国店は閉店なのだ!
『『『ザッケンナコラー!!(ピロリロリ、ピロリロリ)』』』
「いらっしゃいませお客様!」
『『『ワッザ!? 猟兵いつまで店員を』』』
「はいズバーッ!」
『『『グワーッ!?』』』
……いや、本当はわかっててやっているのかもしれない。
大成功
🔵🔵🔵
有栖川・夏介
ん…なにやらアリスに恐れられている気がするのですが……?
やはり処刑人の性なのでしょうか。…まあ、慣れていますけど。
それよりも、まだまだ迷惑な方々がいらっしゃるようですね。
鎧を着込んだところで、俺には関係ないことだが…(【鎧無視攻撃】)
表情を変えずに、敵めがけて処刑人の剣を振り下ろす。
敵一体を攻撃しながら、周囲の敵にも【恐怖を与える】
「次はあなたにしましょうか…」
【黄泉へと誘う紅の乙女】で恐怖している敵を一斉に攻撃。
……あ、アリスも恐怖している状態だったような。
女王がうっかり攻撃してしまわないでしょうか……。
………まあ、たぶん大丈夫か(真顔)
いざとなったらかばいますので。
●はたしてアリスは無事に社会復帰出来るのだろうか
なんかあそこで元店員のアリスがマグロめいてパクパクしているが、
有栖川・夏介はあまり気にしないことにした。
なにせ彼は処刑人。ヒトに恐れられるのはいつものことなのだ。
そう、己の職務は忌まれるもの。それを負い目に感じたりもすまい。
なんであろうとオブリビオンは殺す。それが処刑人の生き様なのだから。
……と書くとかっこよく思えるが、実際はおもに猟兵のせいであった。
パワハラなんぞ目じゃないゴア&ヴァイオレンス地獄でアリスの心労はマッハ。
そこに思い至らない夏介は、幸いというべきか鈍感というべきか。
まあさておき、いまはアリスのメンタルよりも気にすることがある。
『ウオオオーッ死ね猟兵ーッ!!』
オウガ! 夏介は敵めがけ、無表情のまま処刑人の剣を振り下ろした!
ずしん。巨岩が落下するかのような一撃が、大気とともに巨人を叩き切る!
『アバーッ!?』
「まず一匹……次は誰にしましょうか。あなたがいいですかね」
『『アイエエエ!!』』
ぎらり、と鈍く輝きながら己を睨みつける赤い瞳に、巨人どもは恐れ慄いた。
なんたる気迫……そのオーラを隠さないからアリスもアレになったのだが……!
「いま、私を見て恐怖しましたね? ……残念だが、そこまでだ」
底冷えするような声音は、つまり処刑宣告であった。
恐怖を感じた瞬間、処刑人の刃は罪人の首を刎ね飛ばす。
ふわりと音もなく現れたのは、血のような赤いドレスを纏う少女。
にこりと微笑んだその少女が膨れ上がり、内側から大鎌を放ったのだ!
「お前たちがトランプの兵隊を気取るならば、女王が下すのは無慈悲な裁き。
……などと言ったところで、聞こえていませんかね。まあ、その程度です」
悲鳴すらもなく、否、悲鳴すらも切り裂く大鎌は処刑をもたらした。
巨人どもの首は胴体と泣き別れ、ごろりと駐車場だった地面を転がるのだ。
「アイエエエ!?」
「……あ、いけない」
アリスの悲鳴に、いまさらまずったことに気付く夏介。
だがまあ、"女王"もあちらに手出しをすることはなさそうだ。
ならいいか。無表情のまま、次の獲物を求めてふらりと歩き出す処刑人であった。
……そういうとこだぞ!!
大成功
🔵🔵🔵
リア・ファル
WIZ
アドリブ共闘歓迎
支払いを拒否した時点で残念ながら、ただのオブビリオンだ
迷わず骸の海へ落ちると良い
サービス満点で送ってあげよう
まずはUC【召喚詠唱・楽園の守護者たち】を召喚
アリスらしいメルヒェンなお出迎えだろう?
では一斉射撃、後に各個撃破
さらには景品くじ
ど、れ、に、し、よ、う、か、なっと
『コードライブラリデッキ』の
毒弾、麻痺弾を『セブンカラーズ』から射撃
「こちら参加賞の鉛玉になります、はい喜んでー」
最後は『グラビティアンカー』で捕縛しつつ、
『ヌァザ』の部位破壊、鎧無視攻撃をプレゼント!
お忘れ物はないですね? それでは。
●こいつは(お客様じゃないので)殺していいやつだから
「みんなー、楽しい楽しい遊びの時間だよー!」
わー。うたのおねえさん……もといリア・ファルの元気な呼びかけに応じて、
亜空間から無数の動物・幻獣型機械兵器(ルビ:ゆかいななかま)がやってきた。
うさぎさん、くまさん、らいおんさん、可愛い動物たちがいーっぱい!
他にもぞうさん、かばさん、タスマニアデビル、ナックラヴィー、ねこさんもいるよ!
『ちょっと待て一部テクスチャがガチすぎるだろ!?』
「何を言っているのかなぁ、アリスらしいメルヒェンなお出迎えだろう?」
そうだそうだー、とファンシーな動物たちた抗議する。
まだまだたくさんいます。わんこにおさるさん、メガロドンにバイオメカゴリラ!
『だから幻獣ってレベルじゃねえのが混ざアバーッ!?』
バイオメカゴリラの豪腕炸裂! ここは情け容赦なきジャングルなのだ!
いやジャングルではなく不思議の国だが。敵と味方に問答は無用である。
「……こんなアニマロイズいたかな? まあいっか!」
一部の作画が違う幻獣たちに首を傾げるリアだが、深くは気にしない。
「さあみんな、一斉射撃! そして各個撃破(ルビ:みなごろし)だよ☆」
「「「AAAAARRRRRRGH!!!!」」」
『『『アイエエエエグワーッ!? アババババーッ!?』』』
殺到するアニマロイズ! 逃げ出す巨人! 引き裂かれる鎧! 唸る腕!
降り注ぐ弾丸! 牙! 爪! 爪爪牙尻尾ブレス! 大惨事だ!
「いやー壮観壮観、派手な方がなにごとも愉快だよね!」
血みどろの惨状を、にこやかに眺めるリアである。コワイ!
一体何が彼女をそうさせるのか。クソ客への怒りだろうか?
あるいはやっぱり、そういう"クレーム対応"に慣れている……???
「さて、少しはボクも働かないとね! どーれーにーしーよーうーかーなっと」
カキン、カキン。セブンカラーズにいくつもの弾丸を装填する。
楽しい楽しい景品くじ(被害程度:死亡)である。ハズレなし(全部当てるから)
「元お客様、本日はご来店ありがとうございました!」
『『『アイエエエ!!』』』
「こちら参加賞の鉛玉になります。ハイヨロコンデー!」
『『『アイエエアバーッ!?』』』
BLAMBLAMBLAM!! 追い打ちの弾丸が巨人どもを……ナムサン!
逃げ惑う敵はグラビティアンカーで捕縛。ここが地獄の一丁目だ!
「お忘れないようしっかりと弾丸をお持ち帰りくださいませ~、それでは!」
BLAMN! 無慈悲な弾丸を満面の笑顔で放つ電脳少女であった。
大成功
🔵🔵🔵
ヘンリエッタ・モリアーティ
……ザッケンナコラー!ですって?
ちょっと待ってくれる?誰に言ってるのかしら
安心してください、誰よりもキレやすい私が来ました
ザッケンナコラー!するってことは
ザッケンナコラー!される覚悟があるということですね?
よくわかりました。破壊します。死ね。
【黄昏】でぶん殴ることにします。暴力なんで。
スッゾ!!スッゾコラァ!!ゴラァアッ!!ぶちのめしたるわッッ!!
奥歯ガタガタ言わしたろかコラァッ!!テメェッ!!どこ中だこらァッ!!こちとらロンドン大学付属教授だぞオラァッ!!!!
頭にちっちゃいラジカセでもつけとんのかいッッ!!!
スラング?真似してみました
こういう感じでいいのかしら――聞いてみても無駄ですかね?
●脳は筋肉なのでつまり頭がいい人はフィジカルも強い
ザッ。崩壊しつつあるアリスラビリンスに、新たな猟兵が転移した。
見た感じは、あまり正面戦闘が得意そうには見えない黒髪の女である。
まあ見た目なんて猟兵じゃなんの物差しにもならないし、
オウガどもは知る由もないが彼女(たち)は色んな意味でヤバかったのだ。
『『『ダッテメコラー! ナンオラー? ザッケンナコラー!!』』』
しかしオウガどもは馬鹿なのですぐスラングを撒き散らして威圧する!
「……ちょっと待ってくれる? いまの台詞、誰に言ってるのかしら」
ヘンリエッタ・モリアーティは、にっこりと満面の笑みで問い返した。
こ、コワイ。オウガどもはあっという間に"圧"にブルッて萎縮した。はええ!
『『『アイエッ!』』』
「私? 私に言ったのね? そう――私に、そんな台詞をねぇ」
笑みである。満面の笑みである。キレたとき笑う人って逆に怖いよね。
今回はまさにそれであった。てめえら全員ブッ殺すというオーラが感じられる。
「あなたたち、逆に恫喝される覚悟が――ああ、まいいか。破壊します。死ね」
『『『アイエエエ!?』』』
トランプの巨人は逃げようとした。その足首を女ががっしと掴む。
そして、引っ張った。身の丈を越える巨人を片腕で引っ張ったのだ!
『ワッザ!?』
「死ィねぇ!!」
KRAAAAASH!! そのまま弓なりに軌跡を描いて地面に叩きつけられる!
ゴガァン!! と駐車場のアスファルトを砕きながら陥没する巨体!
死ーん。どう見ても死んでいる。一撃である。
「スッゾ! スッゾコラ! ゴラァアッ!!」
コワイ! そこに強烈なストンプだ! 完全にヤクザめいている!
ゴガッ! ゴガッ!! 地面がクモの巣状に罅割れていく!
『アイエエエやめてくださいもう死んで』
「ザッケンナコラァ!!!!!」
『アバーッ!?』
死体蹴りを見ていられず止めに入ったトランプの巨人が砲弾めいて吹っ飛んだ!
踏みつけられているほうは、もう頭とアスファルトの見分けがつかなくなっている。
『ア、アア……』
「おうコラ! 奥歯ガタガタいわしたろかコラァ! テメェゴラァアッ!!」
『アイエエアバーッ!?』
震えていた残り一体の巨人に痛烈なサッカーボールキック! 巨体が720度縦回転!
「どこ中だコラァ! こちとらロンドン大学付属教授だぞオラァッ!!!」
『グワーッ! アバーッ!?』
「頭にちっちゃいラジカセでもつけとんのかいッッ!! アァ!?
そんなにアホ面晒すにはぐっすり眠れる夜もあっただろオラァアアア!!」
『アバババババ! サヨナラ!!」
流星めいて振り下ろされる強烈な暴力の前に、トランプの巨人は爆発四散!
「……ん? 今なんで爆発四散したんですかね?」
さっきまでの激怒ぶりが嘘のように静まり返ったヘンリエッタが首を傾げる。
聞いてみようにも、あいにく目につくトランプの巨人は全滅していた。
「スラングも真似してみたけれど、こういう感じでいいのかしら……うーん」
見当違いなことを考えながら、次の敵がいないかうろうろする教授であった。
え? もし見つけたら?
そりゃもう引きちぎって叩き潰して滅殺である。コワイ!
これが、本物の"悪(アウトロー)"のやり方なのだ……!!
大成功
🔵🔵🔵
ロク・ザイオン
(敵の数がとにかく多く
アリスのストレスが既にマッハであり
そして森番の剣は2本しかないため)
《これは病(オブリビオン)との戦いである》
うん
《これは弱きを護る為の戦いである》
うん
《これは独りでは成し遂げ難い戦いである》
…うん
《これは窮地を打破する一手となる》
……たぶん
《これは世界を救う戦いである》
うん(即答)
《承認》
《制限解除》
リリーフリクエストコール
ジャガーノート・ジャック。
(下らぬ理由で乱発した結果
ゲーマーにより円卓議決並みのプロテクトを積まれた救援要請である
この依頼に参加してなかろうが
ユーベルコードは奇跡を生むのだ)
ジャック。
【なぎ払って】。
(やらかしたあとでやっぱり怒られるかも知れない)
ヴィクティム・ウィンターミュート
なんだァ…テメェ…
俺は今からこのコンビニの飯でカロリーを摂取しようとしてたんだぞ…
それを邪魔する?邪魔しちゃう?邪魔しちゃいます~~~~??
お前を殺す(デデッ
こちらサービスの『Weakness』でございまぁす!!
あぁー!!お客様どうなさいましたか!!
お弁当温めでございますね!?(オブリビオンドーン、加熱。チーン)
お箸をお付けしますか!?(ぶっ刺しまくる)
クレジットカードのお支払ですね!?(カードでスラーッシュ!)
一定額お買い上げなのでくじがありまぁす!!(顔面を突っ込ませる)
あぁー!!お客様!お顔が大層醜いでございます!よろしければくたばって行かれますでしょうかー!!(ショットガンどーん)
●呼び出される側の気持ちにもなったほうがいいのでは
「なんだァ……テメェ……?」
買い物袋を片手に、ヴィクティム・ウィンターミュート……キレた!!
がっさーと詰め込まれた袋の中身は、新発売のおにぎりとかお弁当である。
もちろんお持ち帰りなので税率だって8%だ。こういうところハッカーは細かい。
「俺はいまから、このコンビニ飯でカロリー摂取しようとしてたのによォ……。
それを邪魔する? 邪魔しちゃう?? 邪魔しちゃいます~~~~???」
『アイエッ!? いやそりゃそうだろ俺たちオウガだぞ!』
「お前を殺す」
『アイエエエ!!』
思春期を殺した少年っぽい感じのイケメンボイスに、トランプの巨人は震えた。
ヴィクティム少年、(推定)17歳になったばかりの育ち盛りである。
楽しみにしていた昼飯チャンスを潰された怒りは重いのだ……!!
……予知のことを忘れてるんじゃない、とか、そういうツッコミはやめておこう!
だってほら、これからとんでもないことやらかす森番がそこにいるので。
「ヴィクティム、怒っているのか」
「あぁ? ロクじゃねぇか。そりゃ怒髪天だよこちとらよぉ!」
にゅっ、と猫めいて姿を見せたロク・ザイオンに、ヴィクティムは言ってみせた。
「そうか」
「ちょうどいいや、ロクも手伝え! あいつらぶっ殺すぞ!!」
「わかった。じゃあジャックも呼ぼう」
「えっ」
ピボッ。なにやら防犯ブザーっぽいものを取り出すロク。えっなんだこれ?
《これは病(オブリビオン)との戦いである》
「(目の前にトランプの巨人いるし)うん」
《これは弱きを護る為の戦いである》
「(裏の方でPTSDに苦しむアリスがいるので)うん」
《これは独りでは成し遂げ難い戦いである》
「(ブチギレてるヴィクティムに手伝えって言われたので)うん」
《これは窮地を打破する一手となる》
「(まだ採用されていない猟兵の皆さんがいるので)……たぶん」
《これは世界を救う戦いである》
「うん(即答)」
「おい待てこんだけ多層プロテクトかけてるのに全然役に立ってねえぞ!?」
さすがのヴィクティムもツッコミを入れざるを得なかった。
どこぞの聖剣ぶっぱモード並の多重プロテクト。鋼の豹の苦労が思いやられる。
仮にも電脳魔術師(ルビ:システムエンジニア)として可哀想な気になってきた!
けどほら、あれですよ、どれだけ複雑なパスワード設定してても、
難しいからってパソコンの画面にメモ貼り付けてるおじさんとかいるじゃん?
結局アナログがダメだとどうしようもないんだね! ヒヤリハット!
《承認。制限解除》
「リリーフ・リクエスト・コール。ジャガーノート・ジャック」
「ロクお前申し訳無さとかねぇの……?」
「でもアリスは苦しんでるし、おれの剣は2本しかないし、ヴィクティムはおこだ」
「あっなにげに俺も責任巻き込まれてんなコレ!?」
怒られるのでは? いやでもロクとジャックなら大丈夫かな?
なんてのんきに考えるハッカーの隣に、ざりざりと砂嵐が収束した。
《――……ロク》
その奥から、聞き馴染みのある鋼の声がする。
「ジャック。なぎはらって」
《――……………………………………了解した》
あっ、やっぱ怒ってるなこれ!! ヴィクティムは頭を抱えそうになった。
が、それより先に、砂嵐から現れた鋼の豹がトランプの巨人を薙ぎ払う!
となれば、この勢いに乗らない理由はない!
『『『グワーッ!?』』』
「おっと忘れてた! はいこちらサービスの"Wealness"でございまぁす!!」
『『『アバババーッ!?』』』
バリバリバリ! 逃げようとしたオウガに撒き散らされる危険な電脳コード!
麻痺・猛毒・凍結盲目失聴その他諸々デバフのオンパレード!
お前そこまでしなくていいだろというレベルの悪意がオウガを襲う!
『アーッ! 血が! アアーッ!?』
『グワーッ腰痛! 腰痛グワーッ!!』
『あー気分が憂鬱! 会社行きたくない! 布団出たくない!!』
なんかちょっと違うデバフもかかっている。
「おやぁお客様どうなさいましたか! 寒いんですか!?」
『アイエエエ……さっきから寒気が』
「はいでは温めいたしますね!」
KRAAAASH!! 電脳レンジにサッカーボールめいてオウガを蹴り込む!
チキチキチキ……チーン! \上手に焼けましたー/
「そちらのお客様はお箸をおつけいたしますかァ!?」
『いやそれナイフアバーッ!?』
ザクザクザクザク! ついでに本物のお箸も傷口に刺す! コワイ!
『あのすいません帰りたいんで支払いをカードで』
「はいカードで支払いですねカード入りまぁーす!」
『だからそれナイフアバーッ!?』
SLAAAAASH!! ついでに本物のカードも通す。ピピー(エラー音)
「おめでとうございます! ただいまキャンペーン中なのでくじがありまぁす!」
『『グワーッ!?』』
KRASH!! 後頭部を握りしめて地面にシュウウウウウッ!!
さらに倒れ伏したオウガの頭にショットガンを突きつけ……BLAMN!!
「お客様! あーっお客様お顔が大変醜いでございます!
よろしければくたばっていかれますでしょうか!! いや死ね(BLAMN!!)」
『アイエエエ!!』
《――いいかロク、このユーベルコードはもっと緊急の状況でだな》
「でもアリスとヴィクティムが」
「あーっお客様! 逃げんなゴラァ!! あーっお客様! あーっ!!」
《――……………………》
ほらね、みたいな顔の森番を、じっと見つめる鋼の豹であった。
誰がこの大惨事止めてくれるのかな!?
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
狭筵・桜人
アリスさんが危ない!
別に危なくない?いやいや危ないですよ。危ないって言え。
私はアリスさんの側を離れずお守りします。
おでん怪人ではない。
戦いってのは暴力を振るうだけではないんです。
人を守ることも、そう、戦い――!
てなわけで、ハイ。
コンビニ世界が崩壊する前に入手しておいた
アイスをアリスさんと一緒に食べます。
世界崩壊と共に商品も消えました?
じゃあ持ち込みでーす!
戦闘中に後ろでダラダラとアイスを食べるという
強い意志がアイスをこの場に生み出すので
虚空からだって取り出してやる。
これはアリスさんの心のダメージを和らげるのに必要なこと……
UDCが私の手足となり戦っているはずなのでサボタージュではないです。ね!
●ところでその頃アリスはというと
まあそんなこんなで、特に理由はある猟兵の暴力がオウガをボコしていた頃。
幾人かの猟兵に守られたり、やっぱり追い詰められたりしていたアリス。
陸揚げされたマグロめいてパクパクと口を開閉して震えている。もうだめだコレ。
「アリスさん! ああ大丈夫ですかアリスさん、なんとおいたわしい……!」
そこへやってきたのは狭筵・桜人である。言葉と裏腹に満面の笑みであった。
「ア、アイエ……アバッ……」
「アバッてますねえ、これはまちがいなく介護が必要なレベルの危険さですね。
危ないですよね? いや危ないですよ、危ない危ない。危ないって言え!」
「アイエエエ!! アッハイ!」
「はい、じゃあ私が傍にいますので安心してくださいね」
「エッ」
「危ないですよね?」
「アッハイ」
そうですかなら仕方ないですね、とバックヤードからくすねてきた椅子を置く桜人。
そしてその場に腰掛け(アリスのぶんもちゃんと用意されていた)ると、
がさがさとカントリーマーケットのビニール袋を取り出した。
「アイス食べましょうアイス。あ、ちゃんとアリスさんのぶんもありますよ」
「えっいいんですか? そう見せかけてなんかゴアいことするとか」
「しませんよ! なにげに私たちのことなんだと思ってるんですかね!?」
それもこれも猟兵って奴らの仕業なんだ。どっちが正義かわからなくなってきた。
ともあれ思いがせない優しさに、アリスはじーんと感極まった様子であった。
「……あ、でもいいんですかね? 他の方々戦ってますよ?」
「バカだなあアリスさんは、だからいいんじゃないですか!」
にこにこと満面の笑みを浮かべる桜人。
「他の人が頑張って戦ってる中、うしろでダラダラとアイスを食べる。
そういう強い意志が、なんかこう未来とか運命的なものを切り開くんですよ」
「アッハイ」
アリスは理解した。ようはこの人はサボりたいのだと。
しかしまあ今まで苦しめられてきた側の人間として、それはむしろ大歓迎。
「じゃあダラダラしましょう! 自分ら本来無関係ですもんね!」
「その認識もだいぶどうかと思いますが、まあアリスさんが危ないですからね!
ところでアイスどれにします? アリスさんが先に選んでいいですよ」
がさりと開けられたビニールの中を、アリスはにこにこ笑顔で覗き込む。
しかしその笑顔がすぐ訝しげに顰められた。
「アイスないじゃないですか」
「えっ?」
「だってこれ全部歯磨き粉ですよ歯磨き粉」
「は???」
「いや歯磨き粉じゃないですか(笑)チョコミントって(笑)」
「は??????????????????????」
一触即発! 危険な気配が立ち込める……!
ここに、最終戦争の火蓋が切って落とされた……!!
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『愉快な仲間のナッシングヘッド・ビル』
|
POW : きれいだなあほしいなあ。おうちもってかえるどぉ。
レベル×1tまでの対象の【美しい部位を唾液塗れの手で撫で回し、そこ】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
SPD : おいしいんだどこれ。おめえもほしいどかぁ?くえ!
【べたべたと不潔に汚れたおぞましい謎の肉】を給仕している間、戦場にいるべたべたと不潔に汚れたおぞましい謎の肉を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : そのおかしなじゅつやめるど!いうこときくど!
戦場全体に、【純粋な筋力以外が力を失う法則と、毒のお花】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
イラスト:草間たかと
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠甘甘・ききん」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●00年代コンビニクレーマー
『猟兵……天敵……殺ス……!!』
ズモモモモモ……となんか殺気っぽい黒いオーラを纏いながら、
エロ本を読んでいた鼻垂れ小僧がむくむくパンプアップし巨大化した!
こいつがオウガの親玉、『愉快な仲間のナッシングヘッド・ビル』だったのだ!
『許せねえど! おらたちただコンビニで楽しく遊んでただけだど!
おでんつんつんしたり、アイスのショーケースに入ってただけだど!!』
それが大問題なのだが、まあオウガなので話が通用するわけもなし。
どこぞの未来猫型ロボット漫画の登場人物風にぷんすか飛び上がって怒るオウガ。
会話が通じるはずもない。ご覧の通り明らかにちのうしすうが低いからだ!
『こうなったらおらがおめぇら全員ぶっ殺してやるど!!
そう、おらの背中には、散っていった仲間たちの想いが乗っているど……!!』
ぎらり。ナッシングヘッド・ビルの両目が剣呑に輝いた!
『トランプの巨人の奥義、トランプの巨人の奥義、トランプの巨人の奥義……、
トランプの巨人の奥義、トランプの巨人の奥義、そしてトランプの巨人の奥義が!
おめぇらを倒すど、猟兵! アリスのことはもう割とどうでもいいどッ!!』
腰を落とし、骨法めいた奇怪な構えを取るナッシングヘッド・ビル!
もうさっさとこの馬鹿げた世界を終わらせるために、ASAPでぶちのめそう!
夏目・晴夜
トランプの巨人…?ああ、あの素材の事ですか!
実に面白かったですよ、アレらで楽しく遊ぶのは
鎧を一つ剥ぐ度に泣いて叫んで喚いて藻掻いて最高でした
コンビニでエロ本を立ち読みするようなエロカースト下位勢、
そんな哀しきモンスターがアレの奥義で私を倒す?
怖い事言わないで下さい、笑い過ぎて死んでしまいます
純粋な筋力以外が力を失う法則の迷路は秘訣を使って脱出します
パンプアップのバランスが悪い敵も同じ秘訣を使って圧し折ります
秘訣ヒントは「ニッキーくん」です
これはつんつんされたおでんの恨み、これは中に入られたショーケースの恨み
そしてこれは強制ルームシェアという地獄を見たアイスの恨みです
アリスは割とどうでもいいです
●どっちが悪役かわからない
「アッハハハハハハ!」
『何がおかしいど……!!!』
夏目・晴夜は、オウガの言葉に肩を震わせながらこう答える。
「何が? 何がですって? 何もかもがですよ、哀れで無様で醜いオウガさん!
あなたがこのハレルヤを倒す? しかもどこの誰かも知らない輩の奥義で?」
『知らないはずはないど! トランプの巨人はおめぇらに殺されたど!』
「……ああ! あの素材どものことですか」
どうやら本当に忘れていたらしい。なんたる悪辣さか!
「実に面白かったですよ、"アレら"で楽しく遊ぶのは。
鎧をひとつ剥ぐごとに、泣いて叫んで喚いてもがいて最高でした」
『こ、この外道ーっ!!』
ナッシングヘッド・ビルは拳を握り、震わせて怒った! この邪悪を憎んだ!
必ずやこの邪智暴虐な猟兵をどげんかせんと誓ったのだ……!
「はっ、これは本当に傑作ですね。ああ怖い怖い、笑いすぎて死んでしまいそうだ。
コンビニでエロ本を立ち読みするエロカースト下位勢ごときが、浅ましい顔を!」
『うおおおーっ、そのにやけた顔をめちゃくちゃにしてやるどーっ!!』
奇怪な構えを取るオウガ! 両者を包み込む不可解な迷宮……!
毒々しい花が急速に成長して晴夜を取り囲んだ!
「ほう、悲しきモンスターの割には、多少は小賢しいユーベルコードですね」
『どうだど! この迷宮では、筋力イズパワーだど!
おめぇのその細っこい両腕で、おらを倒すことが出来るかど!?』
むんっ、と力こぶを作って腕力をアピールするナッシングヘッド・ビル。
エロカースト下位勢にだって、友情はあるんだーっ!!
『うおおおーっ、トランプの巨人たちのかたk(SMASH!!)グワーッ!?』
炸裂! ナッシングヘッド・ビルの顔面に岩の如きパンチが突き刺さっていた!
一体誰が? 鳥か? 飛行機か? いや、優しく可愛いニッキーくんだ!
『こ、この野r(SMASH!!)グワーッ!?』
「ニッキーくん、ラッシュを叩き込んでやってください」
『う、うおおお(ドガガガガガガガ)アバババババーッ!?』
マシンガンじみた拳の乱打が、ナッシングヘッド・ビルをボコボコにする!
何事も暴力で解決するのが一番だ。ニッキーくんは筋肉の塊である!
KRAAAASH……毒の迷路の壁をナッシングヘッド・ビルの体でぶち壊し、
悠々と脱出する晴夜。その眼差しはあくまで傲岸不遜、まさに悪の帝王!
「つんつんされたおでんの恨み、中に入られたショーケースの恨み、
そしてあなたごときに強制ルームシェアという地獄を見たアイスの恨み。
味わっていただきますよ……そう、食べ物の恨みだけに、味わってもらいます」
『ア、アリスのことはいいのかど……!?』
「アリスのことは、どうでもいいです。さあニッキーくん!」
『アババババババーッ!?』
蹂躙されるオウガ! 正義はないのか、救いはないのか!
あっ間違えた、こっちのほうが正義だったね! もうなんもわかんねえなこの構図!
大成功
🔵🔵🔵
ヨハン・グレイン
オルハさん/f00497 と
さっさと帰ろう
こいつ殺せば帰れますよね
帰ろう。早く。一分一秒も惜しい
珍妙な言葉遣いのアホどもはいなくなったが
こいつもまた珍妙な喋り方をするな。癪に障る
また重点的に口内を引き裂きますか? 俺は大賛成なのですが
わりと苛立っているので。
ピシピシと鞭めいて闇を繰りつつ調教してやろう
人が口にする物に触れるのも、商品の保管場所に汚ねぇ体入れるのも、
会計後にポイントカード出すのも年齢確認ボタンを押さないのも袋に入れた後に袋はいらないというのも
全部迷惑行為だ死ね!!
という訳でズタズタに裂きます
満足したら後はオルハさんに託しましょう
魔術が使えなくなるようでしたら一発ぐらいは殴ります
オルハ・オランシュ
ヨハン(f05367)と
この大掃除を終えたら帰れるね
サービス残業は御免だよ
ちゃっちゃと終わらせよう
わぁ、後輩くんってば賢い……!
口内を引き裂くの大賛成!
闇に裂かれたばかりの敵に槍を繰り、口内を容赦なく一突き
抜かずに突き刺したまま営業スマイルで
アイスのショーケース、入っていてくれて構いませんよ
ただし死ぬまで出てこないでくださいね?
だって、好きで入ったんでしょ?それくらい構わないですよね?
苦しませずに殺す方法も知っているけれど、そんなの駄目
だって私は知っているの
好き放題する問題客は悪だって
殴ってもいいよ、後輩くん
私の分もよろしくね
●特に理由がないわけではない暴力がオウガを襲う
スパァン! シパァン! バシィン!
『オッオオオーッ!! なんて痛みだど苦しいど! でもこれが癖になるどーッ!』
「……やっぱり口内を引き裂いたほうがいい気がしましたね(シパァン!)」
得意の闇を鞭めいて形成して振るうヨハン・グレイン、表情は通夜のようだった。
痛めつければ痛めつけるほど、あのキモい物体がキモい悲鳴を上げるのだ。キモい!
「わぁ、後輩くんってば賢い! それ大賛成だよ! イヤーッ!」
『オゴゴゴーッ!? アババババーッ!!』
笑顔で口の中にウェイカトリアイナを突き刺すオルハ・オランシュ! コワイ!
ぐっさりと突き刺さった三又矛をぐりぐりとねじ込みながらもあくまで笑顔だ!
接客業はスマイルが大事だからね。でも完全にスプラッタだねこれは。
「ふふっ。私これでも暗殺者だからね、苦しませずに殺す方法も知ってるんだよ。
でもね、あれだけ好き勝手やっておいて、そんなのは道理が通らないよね???」
『オ、オゴ……ッ』
「何を言ってるかわからないよ? イヤーッ!」
『オゴゴアバーッ!?』
盛大に血が吹き出る! 映画だったらPG15どころかR20間違いなしだ!
はたしてどっちが正義なのかわかりゃしない。いや全章通してこんなもんだった。
「オルハさん、楽しむのもいいですがさっさと殺しましょう。時間がもったいない。
ASAP(As Soon As Possible)というやつです。一分一秒も惜しいんですよ俺は」
「え? 何か用事があるの?」
「単純にこんなやつにかまってるのが死ぬほどイライラするだけです」
「それは私もそうだよ!(ズバッ)」
『オゴゴゴーッ!?』
お、恐ろしい。これがキレる十代なのか!
ヨハンは沈着冷静な面持ちで眼鏡を掛け直し、ギロリとオウガを睨めつける。
「あんたは遊んでいただけ、とか言いやがってましたが――」
ぎらり。藍色の瞳が強く見開かれた。怒りと憎悪に!
「人が口にするものにその汚ぇ手で触れるのも!(ビシィ!)」
『グワーッ!』
「商品の保管場所にそのデカくて醜い図体で入り込むのも!(バシィ!)」
『アバーッ!?』
「会計後にポイントカード出すのも年齢確認ボタンを押さないでキレるのも袋に入れたあとに袋はいらないとか言うのも全部迷惑行為だ! 死ね!!!(ガッドガッスパァン!)」
『待って最後のほう別におらの話じゃなアババババーッ!?』
鞭めいてしなる闇が巨体をひっぱたく! というかもはや切り裂く!
挙げ句の果てにはずたずたにされた口内にカミソリ状の闇が……おお……!
「死んで反省してまた死ね」
『アババーッ!?』
KRASH!! 真上から頭を踏みつけるというトーチャーアタックだ! ナムサン!
「ふふっ、後輩くんも接客業のスタッフらしい顔つきになってきたね!」
「……えっ、接客業の方ってみんなこんな感じなんですか?」
オルハの台詞はだいぶ語弊があるが、まあそういう人もいるかもしれない。
それもこれもすべてクソ客が悪いのだ! さよならサノバビッチしなければ!
「どうせならアイスのショーケースに入ります? 死ぬまで出なくていいですよ?」
『ア……アバッ……』
「それとも煮えたぎるおでんの出汁に叩き込んであげましょうか?
つんつんするってことは入りたいんですもんね~? どちらでもいいですよ~」
『オ、オラはそこまでは』
「イヤーッ!」
『アバババババーッ!?』
インガオホー! オウガの苦しそうな悲鳴と血飛沫の飛び散る音が響き渡る!
クソ客のせいでサービス残業させられるなどもってのほかだ。
……でもさっさと殺さずに楽しんでいる気がするのは気のせいですかね!?
「次はどこを串刺しにしましょうかね」
「何本目に死ぬかなあ?」
ナッシングヘッド・ビルは震えた。こいつらのほうがよほど鬼(オウガ)だと。
そして、アリスはマグロめいて口をパクパクさせて痙攣していた……!!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
四葉原・栞
狭筵さん/f15055
まさかあれは…!
狭筵さんがあの千代古民党の一派だったとは…!
千代古明党… 起源はカカオの原産地である南米、古代オルメカ文明の時代にまで遡る。
オルメカの王は、カカオとミントを煎じた特殊な薬剤で能力を高めた戦士団を用い、周辺地域を次々に支配していったとされる。
戦士団の一部はオルメカの衰退期に古代中国に渡り、その末裔が千代古明党である。
カカオのもたらす滋養強壮に加え、ミントの清涼感で極限の集中力を得た戦士は、たとえ下級でも一騎当千の働きであったという。
逆らっても怖いのである程度狭筵さんのいうことをききまーす。
本体をサポートしておけば、狭筵さんのUDCも戦い易いことでしょう。
狭筵・桜人
四葉原さん/f15311
知ってるんですか四葉原さん!
じゃなくてですね。
フェイクニュースも真っ青なうんちく唱えてないでアリスさんを押さえててください!
何してるんですかってこのナメたアリスをアイスコーナーで
チョコミントしか選べない体にしてやるんですよ。
今から!一緒に!
というわけで、はいあーん。
デジャビュ?知りませんよ食え。
滋養強壮!集中力の向上!四葉原さんもああ言ってますし。
体に良いんですよチョコミント。
色もかわいくてSNS映えもバッチリです。
あ?それともなにか?ホントの歯磨き粉とチョコレートを一緒に口に入れるか?
オウガ?
あ、ああー……私のUDCがあっちで戦ってるような気がするので多分大丈夫です。
●一方その頃アリスはというと
「まさか……狭筵さんがあの千代古民党の一派だったとは……!!」
「千代古民党? それは一体!?」
「千代古民党……その起源はカカオの原産地である南米、古代オルメカ文明の時代にまで遡ると言います。
オルメカの王は、カカオとミントを煎じた特殊な薬剤で能力を高めた戦士団を用い、
周辺地域を次々と支配していったとされるんです。
戦後、戦士団の一部は衰退するオルメカ文明を棄てて古代中国に渡りました。
その末裔こそが千代古民党……つまり現代で言うチョコミントの語源になったんです!
彼らはカカオのもたらす滋養強壮に加え、ミントの清涼感で極限の集中力を得て、
たとえ下級の戦士でも戦場では一騎当千の働きをみせたとか!!」
「「な、なんだってー!?」」
突然何が始まったのかと不安になる方もいらっしゃるかもしれない。
だが、四葉原・栞にとってはこんなの日常茶飯事である。
何かを説明したくなったとき、彼女は次元も戦況も何もかも無視して現れるのだ!
そしてそんな彼女に合いの手を入れていたのは、元アリス店員!
……と、そいつを取り押さえている狭筵・桜人である! えっなんだこれ?
「まさかそんな歴史的真実があったとは……! ってそれはいいんですよ四葉原さん」
「あ、はい。狭筵さんはどうしてアリスさんを取り押さえているんですか?」
「そんなの決まってるじゃないですか! 戦争(WAR)なんですよこれは!!」
くわわっ! 桜人は極めてシリアスな顔で言い放った!
「いや……自分はただ当たり前のことを言ったまでで……」
「そういうとこぉ!! さっき(二章参照)言いましたよね歯磨き粉がどうとか!!」
「だって事実じゃないですか(笑)チョコミントって歯磨き粉でしょ(笑)」
なぜか途端に煽り濃度が高くなる元アリス店員。顔がウザい!
「ほら見てくださいよ、わかってないんですよこいつは! ナメてますよ!」
「うーんこれは牛裂きの刑に処すべきですね!」
「アイエッ!?」
笑顔で残酷な刑罰を提案する栞の"圧"に若干ビビるアリス。
「いやいや、それじゃダメですよ。チョコミントの売上が減っちゃうじゃないですか。
こいつにチョコミントをもりもり食わせて教育(ルビ:せんのう)するんです!
そうすれば、チョコミントしか選べない体になりますからねぇ!」
「なるほど、狭筵さんは相変わらず器が小さい人ですね!」
「あぁ!?」
バチバチバチバチ。なぜか栞と桜人の間で一触即発の事態だ。
元アリス店員は、その隙に恐る恐る逃げようとする……が!
「あっ狭筵さん! 逃げようとしてますよあの人!」
「ザッケンナテメッコラー!!(がしぃ)」
「アイエエエエ!!」
足を掴んで引きずり戻されるアリス! ナムアミダブツ!
だが世の中には言っていいことと悪いことがあるのだ!
たとえチョコミントが本当に歯磨き粉っぽい味だったとしても、
それをチョコミン党の前で暴露するなど、あってはならないウカツ……!
いやおいしいですけどねチョコミント。でもやっぱ歯磨き粉っぽさがあ
「イヤーッ!(アリスにチョコミントアイスを食わせる桜人)」
「グワーッ!?」
「イヤーッ!(アリスにチョコミントアイスを食わせる栞)」
「グワーッ!?」
ナムアミダブツ! ここまでされる謂れはない! そういうとこだぞ!
「四葉原さんもあんなこと言ってましたし体にいいんですよチョコミント。
色も可愛くてSNS映えバッチリです。私みたいな美形がいればモアグッド」
「え? ああ、私みたいな美少女がいれば、の間違いですよね?
だって狭筵さんが画面に入っても映えは上がるどころか低下しますし!」
「は?」
「あ?」
再び火花を散らす両者! この季節にアイスを食わされて震えているアリス!
そして遠くの方で頑張ってるUDC……あっ負けた。
『おめぇらおらを放置して何やってんだどーっ!!』
「「グワーッ!?」」
SMAAAAAAAAASH!! 完全に戦闘をほっぽらかしていたふたりは垂直に吹っ飛んだ!
後日現実世界に帰還したアリスは、チョコミント以外のアイスを食えなくなっていたという。
だがチョコミントを見てもPTSDを起こすようになったとか。
おのれオウガ、なんてトラウマを与えてくれやがるんだ……!!
失敗
🔴🔴🔴🔴🔴🔴
ジャガーノート・ジャック
煩い直ちに消えろ(ザザッ)
(ビッカァァァとやたらめったらに雷光を乱射しまくる。豹鎧は静かにキレていた)
貴様に
(ピカッッッッ)
せっかく
(ビカッッッッ)
作った
(ズドォン)
プロテクトを
(ピシャァン)
こうも容易く突破された気持ちがわかるか???
(ズドドドドド)
(必ずや怒りを齎した邪智暴虐のオブリビオンを撃破しなくてはならぬ。え?呼んだのは相棒?いやオブリビオンがいる方がどう考えたって悪い(断定))
まぁ割と承認までの動作は格好良かったからそれは収穫だがそれはそれとして死ね。
(折角カッコイイのにしたんだしもっと格好良い場面で使いたかったなあと中身(年齢的に中二)は思いつつ八つ当たりする。)
(ザザッ)
ロク・ザイオン
(出動の度に彼が寿命を代償としていることも
今こうして暴れている一瞬一瞬が益々彼を摩耗させていることも)
…今日のジャック。
まぶしい。
(森番は、知らない。)
(以前、相棒は戦闘中は冷静に努めているのだと教えて貰ったのだ
あんまり長いこと怒らせて、また戦闘後に相棒がしょんぼりして
後ろで呻いてるアリスのようになられるのは、困る)
すぐ終わらせよう。
おーば。
(乱射される雷光を【野生の勘】で掻い潜り山刀でぶった斬りに行く。
何処を掴まれるのかわからないが
撫で回される、その一瞬で
【早業】の「燹咬」を叩き込もう)
おれはきれいじゃない。
……それ。きれいに、見えたのか?
●たしかにオウガは悪いやつですけども
ピカッ!
ピシャアアン!!
ズドン! ズドドドドド……!!
なんか天災みたいな光と轟音が鳴り響いていた。嵐が起きたかのようだ。
別に台風が来たわけではない。ジャガーノート・ジャックが暴れているのだ。
なにせ彼はとてもかっこいい。とてもシリアスで……なんかこう、クールだ。
なので相棒であるロク・ザイオンに些細な理由でコールされるのは、
まあ頼りにされるのは嬉しいんだけども正直内心としてはものすごく複雑だった。
どうせなら、かっこよく呼び出されてかっこよく活躍したい。
当然の思考であろう。中身の少年が中2とかそういう話じゃないんだよ!
「ジャック。今日はまぶしいな。おこってるのか?」
《――……ああ、怒っている。オブリビオンに対してだ》
『えっおら別になにも』
《――やかましい焼滅しろ(ピッカァアアアアピシャアアンドガガガガガ!!)》
『グワーッ!?』
そんなわけで怒っていた。あんなかっこいいプロテクトをあっさり破られたことに。
それは誰のせいだ? 誰のせいでせっかくの仕込みが台無しになった?
プレイングも送ってないのに採用・登場することになったのは誰のせいだ!?
………………………………オブリビオンのせいですね! うんそうだね!!
決して、決してそんなプロテクトを解除した相棒のせいではないね!
何もかもオウガが悪いからさっさと滅ぼさないとだね! 問・題・解・決!
《――というわけで死ねさっさと死ねASAPで死ねTASみたいに速攻で死ね》
ピシャアアアン!! ピカッビカビカッ!! ズドドドドドンッ!!
まさにOVERKILL! もうやめてナッシングヘッド・ビルのHPはゼロよ!!
殺意によって増幅された怒り……とあとなんかこう自然環境への愛護精神とか、
動物を虐待する人たちへの怒りとか、なんか……テクノロジーへの怒りとか、
なんかそういう人間のよくないところに対するこう警鐘的ななんかがパワーとなる!
《――まぁ割と承認までの動作はかっこよかったからそれは収穫だがそれはそれとして死ね》
『だからおら何もやってなグワーッ!?』
「ジャック、やっぱりおこっているのか」
《――ああ怒っている、本機のせっかくかっこいいプロテクトをあんなことにしたオウガに対して怒っているので死ねどうせならもっと格好いいところで使いたかったのだ死ねショートカットして死ね》
『アバババババーッ!? グワーッ!?』
ZZZZTTTTTT!!!! 乱舞する雷光がオウガを苦しめる! ここまでされる謂れはない!
ロクは眩しさに目をほっそーーーーくしながら毛を逆立たせた。
なんだかんだで、相棒が戦闘中は冷静に努めていることを彼女は知っている。
どうやら自分に対してはそんなに怒ってない(※彼女は心からそう思っている。森番だからだ)のでそれはそれでまあいいのだが、
あんまり怒らせてまた相棒がしょんぼりしてしまっては可哀想である。
後ろでチョコミントアイスを山程口に突っ込まれて痙攣してるアリスみたいになられても困る。
「すぐ終わらせよう。――おーば!」
ピシャアアン!! 荒れ狂う雷光を掻い潜りロクがかっこよくアクションする!
1カメよし! 2カメよし! トレーラーに使えそうなナイスフェイタルだ!
『う、うおおおおーっ! おらの攻撃を喰らえどーっ!!』
《――させると思うか。そのナメた口調も何もかも鬱陶しい死ね死んでまた死ね》
『グワーッ!?』
ジャガーノートの攻撃がナッシングヘッド・ビルをのけぞらせた! ピヨり値がカンストしたのだ!
「――おれは、きれいじゃない」
ぎらりと青い瞳で残像を描きながら、ロクが懐に飛び込んでいる。
難物を灼断する剣鉈が円弧を描いた。おお、なんてシリアスでかっこいい姿!
えっそういうアクション本機もしたい。ジャガーノートはそう思った。
《――本機の怒りはこんなものでは、ない》
なのですることにした。アクロバティック動作からのサンダーボルトどーん!
『アババババババーッ!?』
稲妻と焔! 十字の斬撃がナッシングヘッド・ビルの巨体をクロス字に切り裂く!
派手な爆発! かっこいいCGエフェクト! いい感じにサビに入る挿入歌!
《――こういう合体攻撃も、新たなプランとしては悪くないな》
(よくわからないがジャックが嬉しそうなので、よかった)
ロクはにこにこしていた。このあとめちゃくちゃ説教された。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
戸川・春
エロ本読んでて大きくなるとか、下ネタなのかな……それとも私の考えすぎ?
まぁそれはともかく倒そう。
とにかく通打に注意して……使ってこない?あっそう……。
ちょっとこの肉は食べたくないかな。
でも楽しむ事はできるかも知れない。
そう、【料理】ならね。
最近のコンビニは色々揃ってる。
一週間下さい。
本当に美味い謎の肉料理を食わせてやりますよ。
とりあえずお酒で洗って……レジを汚さないでってアリスの視線を感じるけど気にしない。
ここで臭みを消す為に胡椒をどばどばと……肉に擦り込むと見せかけて敵に投げつける。
くしゃみとかするかどうか分かんないけど【時間稼ぎ】にはなるかも。
後は仕上げの爆発する矢で敵ごと焼いてやる。
●レベルが下がったりはしない
べったぁあああああ。と、気持ちの悪い謎の肉があちこちに飛び散る。
実に気持ちが悪い。まるでゴアグラインド系バンドのCDジャケットのようだ。
グロい! キモい! こんなもんを楽しめるわけがなかろう!
「けれど猟兵は世界に祝福された存在……ユーベルコードは奇跡の力……。
食べたくはないけど、楽しむことはできる……かも、しれない」
『な、なんだど!? これ食うのかど!? おらは厭だと……!!』
「いやあんたも厭なんかい」
ビシっとダウナー系ツッコミを入れつつ、なにやらエプロンを装着する戸川・春。
「一週間ください。本当にうまい謎の肉料理を食わせてやりますよ」
『いやそれは期間長すぎないかど!?』
「じゃあ三分で済ませるね……」
『出来んのかど!? じゃあ最初からそれでよくないかど!?』
「さっきからごちゃごちゃうるさい……(BRATATATATA!)」
『グワーッ!?』
銃弾を食らっておとなしくなったナッシングヘッド・ビルを放置して、
崩壊しつつあるコンビニ店舗に入る春。そして向かう先はお酒コーナーだ。
がぱり。棚のドアを開けて、日本酒をがらんごろんと拝借する。
「って待ってくださいよ! 一応売り物ですよ!?」
「……でももうどうせじきに閉店するし、問題ないでしょ」
「アッハイ」
まあここオウガの店舗だしそうだよね、とアリスも納得して黙った。
さっそく謎の肉をトングで運んだ春、どばどばと酒をぶっかけて臭みを消す。
さらに調味料コーナーから胡椒を拝借! 売り物だろうがお構いなしだ!
「ここでこれを謎の肉に擦り付けて臭みを」
『ほうほうなるほどだど~』
「消すと見せかけてあなたの目にシュウウウウウウッ!!」
『アバーッ!?』
パパパパパパパ! こしょう攻撃炸裂! ナッシングヘッド・ビルはのたうち回る!
『ゲホッ! ゲホッゴホッ! ハクシュイ! ブェエエエックショイ!!』
「そこに仕上げの爆発矢を撃ちます」
シュパッ、KA-BOOOOOOOOM!!
『グワーーーーーーーッ!?』
「ナッシングヘッド・ビルの丸焼き……完成です」
「アイエエエ……!」
アリスは震えた。やっぱりこいつらのほうがオウガじゃねえのかと思った。
めらめらと火柱が立ち上る。お酒のいい匂いがあたりに立ち込めた……!!
大成功
🔵🔵🔵
弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。
「臭っ!? 息が臭いので近寄らないで下さい!」
「ちゃんと手も洗わずに他の人が食べる物を触るなんて……」
「世の為人の為、そして私の精神衛生上の嫌悪感を晴らす為に、その首は汚いコンビニごと焼却処理します!」
とりあえず、初手で鋭刃線閃で足を斬り落しに掛かります。
動けなくしてしまえば、後はコンビニに火を付けてお仕舞いです。
回避や防御されてしまった場合は、コンビニの中の棚とかアイスのショーケースを【怪力】で投げ付けて投げ合いに移行します。
投げ合う感じに持ち込む事が出来れば、後は燃え易い物を一箇所に纏める様に投げ込んで、100円ライターで着火です。
●身だしなみやニオイには気をつけるのがマナーですよね
ごおおおお……ぱちぱちぱち……と、ナッシングヘッド・ビルが燃え上がる。
おもに胡椒+日本酒+爆裂矢のトリプルアタックによる直火熟成(物理)のせいだ。
だがこれは、思いがけない敵の攻撃のきっかけとなった。それは!
「く、臭っ!!」
弥久・銀花は思わず鼻を抑えた。そう、ニオイである!
熱されたことにより、不潔なナッシングヘッド・ビルの悪臭が撒き散らされたのだ!
これはキツい! 書いているこちらもキツい! 速攻でどげんかせんといかん!
『マァアアアアア~~~~~』
なんかゾンビっぽいポーズで現れるナッシングヘッド・ビル! 銀花は目を見開いた!
「悪臭ばらまきながらうろついてるんじゃないですよ鋭刃線閃ーっ!!」
『アバーッ!?』
SLASH!! 強烈な斬撃がナッシングヘッド・ビルの片足を切り飛ばしたのだ!
「その悪臭! 不潔な見た目! 知能指数が低そうな喋り! なにもかも不快です!
おまけにコンビニのの最低限のマナーすら守れない人間性……ダメ人間ですね!」
『アバッ……お、おらオウガだから仕方ないど……』
「そういう話ではありません鋭刃線閃パーツ2ーっ!!」
『アババババーッ!?』
銀花は怒っていた。オウガの暴虐に。ノーマナーぶりに! あとニオイに!
せっかくコンビニに来たのにこんな気分にされるなんて最悪である!
それもこれもオウガが全部悪い。いやそこは本当に悪いので何も問題ない。
「世のため人のため、そして私の精神衛生上の嫌悪感を晴らすため……!
その首はこの汚いコンビニごと焼却処理します! イヤーッ!」
そして銀花、店の奥から持ってきたのは灯油入りのポリタンクだ!
さらに店に陳列されてるサラダ油とか、なんかそういうのを投げつける!
ガスボンベもシュート! ついでにスゴイカタイアイスとかも投げつける!
『いってぇ! いてぇど!? しかもなんかヌルヌルするど!?』
「どうやらさっきの炎上では足りなかったようですからね……」
しゅぼっ。片手にライター、もう片手に着火用アイテムを手にした銀花が笑う。
ゆらめく焔が端正な顔立ちを照らし出した。コワイ! パイロマニアだ!
「汚い花火になって後悔しなさい……! イヤーッ!」
『おいまてやめろばかそれはまずグワーーーーーーーーッ!?』
KA-BOOOOOM!! 油が爆発しナッシングヘッド・ビルを焔が包み込む!
「ふふふふふふ、汚物は消毒するんですよ……こうやってなぁ!」
ガソリン追加! 爆発炎上! オウガの悲鳴! ここが地獄か!!
焔の美しさ……あと着火する楽しみに目覚め、恍惚とする銀花……!
いけない! これは教育に悪いのでは!? 今更な話かもしれない。
大成功
🔵🔵🔵
月凪・ハルマ
……へぇ、遊んでいた『だけ』か。そうか
(引き続き召喚中のゴーレムが合体していく音)
(全機合体Lv53クレーマー撲滅仕様ゴーレムを背に)
―ハイクを詠め。カイシャクしてやる
◆SPD
まず初っ端に相手の脛を旋棍でぶっ叩く
以降は真正面からの戦闘はゴーレムに任せ、
自身は【迷彩】【忍び足】で【目立たない】様に敵の死角から攻撃
という連携で攻める
てか完全なクソ客オーラに、ゴーレムの殺気が増してるんですけど
あれ、コレ大丈夫か?暴走したりしない??
……まぁ、仮にそうなったとしてもこの状況で狙われるの
ナッシングヘッド・ビルだけだから問題ないか
一応、緊急停止コードだけ準備しとこ
(超多目的スマートフォンをポチポチ)
●囲んでトンファーで叩く!
「「「イヤーッ!」」」
『グワーッ!?』
「「「イヤーッ!」」」
『グワーッ!?』
「…………なんでゴーレムどもの殺意がこんなに高まってるんだ……?」
ナッシングヘッド・ビルを取り囲み、執拗にトンファーで叩きまくるゴーレム達。
召喚者である月凪・ハルマは、その異様な殺意を訝しんでいた。
というか、若干ヒいていた。一体ゴーレムたちになにがあったというんだ!
「でもまあ仕方ないよな。クソ客ムーブしてアリスを苦しめてたのはあいつだし。
どうだオウガ=サン。罪を悔いて反省するというなら楽にしてやってもいいが?」
『お、おらは悪くないどーッ! まだまだ会計にケチつけたりするど!
軽減税率なんて最高だど……! 消費税ごまかしてるやつのことチクってやるど!』
「よーしわかった、ゴーレム! 全機合体だ!」
グポォーン。カメラアイを剣呑に輝かせるゴーレムたちがジャンプした!
イカしたカメラワーク! 腕・足・頭パーツに変形、合体! 蒸気プシュー!
「…………あれ、こいつらの合体ってこんなのだったっけ……?」
またハルマは首を傾げているがユーベルコードは奇跡を起こす力なのでそのぐらいは起きる。
ガションっ! 大地に力強く降り立つ、レベル53完全合体撲殺ゴーレム!
「……まあいいや。そういうわけだからハイクを詠めオウガ=サン!」
『アイエエエ!』
「カイシャクしてやる! イヤーッ!」
絶対にろくなことにならんと察したナッシングヘッド・ビルが逃げ出す!
だがハルマは先んじて敵の向こう脛を旋棍でぶっ叩いた! 痛い!!
『グワーッ!?』
顔からアスファルトにつんのめるナッシングヘッド・ビル! こっちも痛い!
「行けッ、クレーマー撲滅仕様ゴーレム! 邪悪を叩き潰すんだ!」
ガコンプシュー! ゴーレムがその巨腕を叩きつける! KRAAAAASH!!
『グワーッ!!』
ガコンプシュー! 左拳! KRAAAAASH!!
『アバーッ!?』
ガコンプシュー! 右拳! KRAAAAASH!!
『アババババーッ!!』
「……いやー、ほんとなんだかいつもより殺意高いなこのゴーレム。
暴走とかしないよな……。………………………だ、大丈夫だよな!」
もうだいぶ普段とは違うことが起きているので何が起きても不思議ではない。
ナッシングヘッド・ビルの悲鳴を背景に、停止コードだけ準備しておくことにした。
行け、ゴーレム! 叩け、ゴーレム!
この世からクソ客が消えてなくなるまで、お前の戦いは終わらない!
「あれっ停止コード受け付けないぞ! なんで!?」
……終わらないのだ!!
大成功
🔵🔵🔵
マレーク・グランシャール
【神竜】篝(f20484)と
おでんつんつんとショーケースに入るのはまだいい
アリスを付け狙うのも最早どうでもいい
だが俺の女神に汚らしい手で触れようとするのは許さない
貴様、俺の逆鱗に触れたな?
二度と触れぬようにしてやる
篝に触れようとする敵との間にダッシュして割って入る
捕まようと伸びてくる手は見切り、ジャンプして回避
敵の腕めがけて碧血竜槍を投擲
串刺しに怯んだ隙に【邪竜降臨】で邪竜化
篝を背に乗せたら反撃開始だ
行くぞ女神よ、お前の光で俺を強めてくれ
【遍泉照】で篝が無敵化したらフェイント・残像・迷彩を駆使して騙し討ち
捨て身の一撃で敵の両腕を砕く
なんだアリス、お前まだいたのか
何なら車(猫)で送ってやろうか?
照宮・篝
【神竜】まる(f09171)と
何と…あの小さな子供もオウガだったのか…しかも大きい…
神などどこにもいなかったではないか…私は悲しい…
(※最初からそう以下略)
悲しんでばかりでも駄目だな、ちゃんとアリスを助けねば
ん、どうし……、
(豊満な胸とか脚とかに触れられると悲鳴あげ)
いやだ、だめだ!まるが怒るぞ!やめないか!
まる、まる――っ!
まるに助けて貰ったら、邪竜の頭を胸に抱いてから乗るぞ(騎乗)
竜の背で【退魔水晶】を掲げ、【遍泉照】を発動して光り輝く
まるの道を、私は照らそう
アリス、アリス、もう大丈夫だぞ
私はちゃんと、神様だからな(※まだ拘る)
この高級猫は乗り心地もいいぞ!(※多分伸びる猫)
●やっちゃいけないことをやるとこうなるという好例
『うおおお……なんだかもう散々だど……』
猟兵という猟兵の攻撃で痛めつけられまくったナッシングヘッド・ビルは、
正体を表したことを割と後悔していた。さっさと帰っておくべきだった。
でもせっかくアリスをおちょくって遊んでたのを邪魔されたのはムカついたし、
なにより大事なトランプの巨人たちを殺されたのだ……怒りしかない!!
『でももうおらがやられるのはここまでだど! 覚悟するど猟兵!!』
「ほう。貴様に一体何が出来るという」
ぎろり。マレーク・グランシャールは腕組みして威圧的に睨みつけた。コワイ!
ナッシングヘッド・ビルは、そのあまりの"圧"に思わずしおしおと縮こまる。
だがその下卑た目線は……マレークの後ろに隠れる照宮・篝を見定めたのだ!
「なんと……最初から神などどこにもいなかったのではないか……悲しい……」
なお、当の篝は未だに誤解が解けていなかった。多分最後までこうだろう。
『うひひひひひ! そのお姉さんなまらめんこいど! おら欲しいどぉ~!!』
「ひいっ!? な、わ、私が狙いか!? よせ! いやだ、だめだ! 来るな!」
よだれを垂らしながらずしんずしんと来襲するナッシングヘッド・ビル!
気持ちが悪い! おまけに不潔で臭くて……とにかくもう嫌になってくる!
篝のような美しい女神が触れられたら、精神的ダメージはとんでもない!
怯える篝の姿は美しく、そしてその胸は豊満であった!
「ま、まる! まるーっ! 助けてくれーっ!!」
「――言われるまでもない」
ヒュン、グサッ!
『アバーッ!? お、おおおでの腕がぁあああ!?』
篝に伸ばされようとしたナッシングヘッド・ビルの手が、槍に串刺しにされた!
その槍を擲ったマレークは、相変わらず無表情……いいや、この立ち上る怒気!
すさまじいキリングオーラが、マレークの肩から陽炎めいて立ち上る……!
「……おでんつんつんだの、アイスのショーケースに入るだのはまだいい。
アリスを付け狙うのも、事ここに至ってはもはやそれもどうでもいい」
「それはどうでもよくないのではないか、まる!?」
「気にするな、篝。なにより許せないのは……俺の女神に触れようとしたことだ。
その汚らわしい手で、欲望のままに触れようとした……それは断固として許さん」
キレていた。マレークは完全にブチギレていた!
立ち上るキリングオーラは、そのまま鮮血のヴェールに変じていく!
『アイエエエ!? ドラゴン!? ドラゴンナンデ!?』
「まる……そうか。私のことをそんなに大事に思ってくれるのだな……」
掌を串刺しにされたままビビリ散らすナッシングヘッド・ビルをよそに、
感慨深そうな篝は、ぐるぐると唸る邪竜の頭を抱きしめてやる。その胸は豊満だ。
そして女神が背に乗ると、龍は……マレークは低く唸り、空に舞った!
「アイエエエ! ドラゴンナンデ!?」
チョコミントアイス地獄から開放されたアリスもパニくっていた!
ピカァアアアアーー!! 篝の放つ神の光があたりを照らし出す!
「安心しろアリス! 私はちゃんと神様だからな!」
「ヒイイお会計は618円になります! イートインでお食べですか!?」
「…………??? よくわからないが、下がっていたほうがいいぞ!」
アリスは泡を吹いていた。もう『神様』というワードがトラウマらしい。
それはさておき、威風を見せつけたマレークの爪が、牙がオウガを襲う!
『貴様は俺の逆鱗に触れた。その両腕、削ぎ落としてやろう』
『グワーッ!? アバーッ!?』
ZANK! ZANK!! ナッシングヘッド・ビルの両腕が肩から脱落!
抗いようがない……神の後光が邪竜を守る限り、オウガごときでは!
ついでにいうと、こんなトンチキ世界でぬくぬくエロ本読んでたようなやつでは、
マジな戦闘になるととてもじゃないがシリアス強度的に敵わないのだ!
「ふふっ。まる、さっさと終わらせて、私の高級猫で一緒に帰ろう」
『ああ。……ところで、あれはやっぱり車ではないのだな?』
「なに、大して違いはないだろう。それにとても伸びるのだぞ!」
『……………………そうか』
神々しき戦いぶりを、もふもふでLoooooooooooooongな高級猫が見届けていた。
なんたる神聖で、そして気が狂いそうなほどわけのわからん光景であろうか!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
有栖川・夏介
(オウガの見た目に絶句)
ん……衛生上この見た目はきつい。
これは、なるべく早めに処理しなければいけませんね。
別に潔癖症ってわけでもないんだが、不衛生なオウガにはなるべく触れたくないな。
見切りや【白騎士の導き】で攻撃を回避しつつ、できるだけ目立たないように距離を詰めていきます。
処刑人の剣で背後から首を狙います。気づかれたとしても、正面から斬りつけるだけですが。
「不潔死すべし」
……ところでアリスは、もういいんですかね?
(少しだけ考えてみるも、すぐにそれをやめ)
いいんでしょうね。なんというか、顔もおぼろ気で思い出せないですし(真顔で納得)
●中世フランスの処刑人は医師も兼任していたそうですからね
有栖川・夏介は絶句した。オウガの外見があまりにも不潔すぎることに。
衛生的にも二重の意味で最悪だ。とっとと殺菌消毒が必要である。
「しかし両腕と片足をぶった切られているようだし、あの様子なら……」
『ウオオオオーッ!!』
メゴッ(力を込めたオウガの両手足が生えてくる音)
「よし、処刑しよう」
即断であった。あの気持ち悪いミュータントをどげんかせんといかんと思った。
まあオウガだし、そりゃぶった切られた手足が生えてくるぐらいはあるよね!
『うおおおおーっ!! おらは負けないど! 仲間の遺志がある限りーっ!!』
「それ、本気で言ってるのか? だとしたら呆れてものも言えませんね」
ぶうん! という大振りなラリアットを身を沈めて回避。そして斬撃!
処刑人の剣が、ナッシングヘッド・ビルの巨大な膝小僧を切り裂いた!
『グワーッ!』
「勝手にアリスを捕まえて、こんなトンチキな不思議な国で苦しめておいて。
いざ追い詰められたら友情がどうの絆がどうの。何様のつもりなんですかね」
『う、うるさいど! おらたちはただ楽しく遊んでただけだどーっ!!」
怒りのナッシングヘッド・ビル、拳を振り上げて叩き落とす!
KRAAAASH!! 地面にクモの巣状のヒビが走り、砕け散る。夏介は……!?
『……ハッ! い、いない!? 一体どこだど!?』
然り、居ない! はじめからそこにいなかったかのように忽然と消えている!
ナッシングヘッド・ビルは周囲を見渡す。奴はどこに消えた……!?
「――まあ、そのふざけた物言いも何もかも、私にとってはどうでもいいですが」
背後。死神の囁きめいた密やかな声に、ナッシングヘッド・ビルは総身を震わせた。
振り返りざまの裏拳で、叩き落と――SLASH!!
『アババババーッ!?』
「不潔、死すべし。慈悲はない」
斬撃のほうが早い! 大木じみた首を半ばまで断ち切る処刑剣だ!
すさまじい量の不潔な血を撒き散らしながら、オウガはのたうち回る!
「本来なら一息に斬り落とすことも出来るんだが、今回はやめておいた。
もう少し痛みと苦しみを味わえ。お前がやってきた行いを後悔するまでな」
な、なんたるシリアス。その表情は実にクールでかっこいい!
モブ顔のアリスが、泡を吹きながらすぐそこで痙攣していることを除けば……!
大成功
🔵🔵🔵
ヴィクティム・ウィンターミュート
──いいよ、俺は許すよ(慈愛に満ちた瞳)
アイスケース、入りたかったんだよね?
ごめんな、遊ぶのを邪魔してさ
さ、また入っていいんだよ
もう邪魔はしない。心ゆくまで遊んでくれ
あぁ──アイスもたらふく食べていいぞ、おかわりもいいぞ
(ガッチリケースをロック)
──それではこれより地獄のアイスケース拷問を開始する!
不思議なプログラムパワーでアイスケース内の温度を超極低温に!
周囲から回転する刃もドーン!どこからともなく表れた無数の手が殴打殴打殴打ァ!
オラッ毒入りアイスを食えったらふく食えっオラァッ
こちら最後に爆破しまぁーす!!FOO↑
何ぃ?もうやめてくれ?
ダ メ だ よ
ツラがムカつくから死んでくれオラァッ!!
リア・ファル
SPD
アドリブ共闘歓迎
そうか。ただコンビニで楽しく遊んでただけか。そうか
(静かに怒る)
お前に引導を渡す前に
言っておきたい事がある
かなり厳しい話もするが
ボクの本音を聞いておけ
購入前におでんをツンツンしてはいけない
アイスを入れるショーケースに入ってもいけない
忘れてくれるな
皆に便利と安心を届けるコンビニエンスストアは
遊ぶ為の場所じゃ無いって事を!
UC【我は満たす、ダグザの大釜】で
近未来的分子分解調理器で謎肉を
栄養もあって大変美味しいあつあつ(極熱)おでんに加工
相手の口に返却。はいあーん(笑顔で押し込む)
ボクの料理が楽しめない?
キミの給仕品だよね
キミの行動速度が遅れたら
やはり灼熱のおでんを口に押し込む
壥・灰色
上等だ、見せてみろ、その奥義
クレーマー共がおまえに託した想いとやらが、おれに通じるといいがな
どっちが悪役か分からんことを言いながら、両肘を引き、全魔術回路を開放
オーバードライブ・デストラクト・インパクト・オン(O.D.I.O)
常ならば肘から噴き出るはずの余剰魔力を新魔術回路により蓄積・圧縮・貯蔵
噴出する魔力を無駄なく、推進力、もしくは拳の撃力に換えるための技術
力任せに粉砕するだけの『魔剣』は、成長に伴い新たな側面を身につけつつある
生まれ変わった時のためにレクチャーしてやる
コンビニは、おまえの遊び場じゃない
肘の貯蔵魔力を解放
ロケット・マンめいて加速、一瞬で接敵し拳の嵐を見舞う!!
●あ、あいぃ~~~~!!!!
ナッシングヘッド・ビルはズタボロになっていた。
別に同情の余地はなく、もはや完璧なまでにこいつが悪いのだが、
それはそれとしてこのボロボロっぷりはある意味みじめで無様であった。
『う、うおおおん!! おらがどうしてこんな痛めつけられなければならないど!
おらは、おらはただ……ただアリスとコンビニで遊んでいただけなのにぃ!!!』
「そうか、そうだよな。ただ遊んでただけだもんな」
『はっ!!』
うなだれるナッシングヘッド・ビルの肩を、優しく叩く男がいた。
ヴィクティム・ウィンターミュートの表情は、どこまでも穏やかで慈愛に満ちている。
「――いいよ。俺は許すよ。アイスケース、入りたかったんだよな?」
『ゆ、許してくれるのかど……!?』
「ああ。ごめんな、せっかく楽しく遊んでたのを邪魔してさ」
ナッシングヘッド・ビルは泣いた。天敵の優しさに、理解に、泣いた。
またこの泣く顔が無様で無様で気持ち悪いこと。何をしてもキモいオウガである。
「そうだね……楽しく遊んでいるのを邪魔するのは、よくないよね」
そんなヴィクティムの優しさにほだされてか、リア・ファルもうんうんと頷いた。
え? 何? どう見ても額に青筋が浮かんでる? 静かにキレてるじゃないか?
いやいや、御覧なさい彼女の笑顔を。どう見ても全てを許した慈愛の女神ですよ。
「ボクたちが悪かったよ、もう邪魔したりはしないからさ。
ね? ヴィクティムさん。心ゆくまで遊んでもらうとしようよ!」
「ああ、そうだな――灰色もそれでいいよな?」
「…………みんながそこまで云うなら」
腕組して状況を静観していた壥・灰色も、仕方ないとばかりに頷く。
ナッシングヘッド・ビルの汚らしい両目に、汚らしい涙が潤んだ。気持ちが悪い。
『お、おら、おめぇらのこと誤解してたど! うおおおおん!!』
「気にしないでいいよ。だから丸まって泣かないでね、キモいから」
『お、おら涙が止まんねぇど! おぉおおおおううう!! うおおおおん!!』
「わかったから泣くな。気味が悪い」
さりげなく言葉のナイフはグサグサ刺さっているが実際キモいから仕方ない。
そしてナッシングヘッド・ビルの前に、ヴィクティムが持ってきたのは……。
『こ、これは!?』
「邪魔をしたお詫びさ。特注サイズのアイスケースを用意してもらったんだ」
「ボクのオーダーだからね! 感謝してね!」
がぱり。灰色がアイスケースを開けると、冷気が溢れてきた。
ナッシングヘッド・ビルは笑顔になった。笑顔になっても気持ちが悪い。
「もう邪魔はしない。心ゆくまで遊んでくれ」
『あ、アイスも食っていいのかど!?』
「ああ、たらふく食べていいぞ。おかわりもあるからな」
ナッシングヘッド・ビルは照れくさそうに頭をかきながらケースに入った。
がちゃん。ケースの蓋が閉められ――しっかりと、錠が下ろされる。
「ロック、完了」
無表情のままサムズ・アップする灰色。頷く一同。
「ケース内温度極低温化開始!」
『アイエッ!?』
「それではこれより地獄のアイスケース拷問を開始するッ!!」
茶番終了、地獄開始!!
『アイエエエエエ!! さ、寒い! アイエエエアバーッ!?』
ナッシングヘッド・ビルは悲鳴を上げた。のたうち回って逃れようとする!
だが灰色が開けぬ! すさまじい馬鹿力で物理的にケースを閉じているからだ!
「どうしたオウガ。お前のその奥義とやらで脱出してみせればいいだろう。
クレーマーどもがおまえに託した想いとやらが、おれたちに通じるというなら」
『アイエエエ!! アババババーッ!?』
「さもなくばそのまま苦しみ悶えて死にたえろ。ケースの中でな……!」
コワイ! どっちが悪役かわかりゃしない!(い ま さ ら)
そしてヴィクティムがポチッとなにかのスイッチを入れると、ALAS!
ウィイイイイイン!! ケースの壁からせり出てくるバズソー!
『アババババババーッ!?』
「オラッこんなもんじゃ終わらねえぞオラッ! 毒入りアイスを食えオラッ!」
「何? 冷たくて食べられない? じゃあボク特製のあつあつおでんをあげようね!!」
ウィーン。マジックハンドがナッシングヘッド・ビルの口を強制的に開けさせる!
叩き込まれるアイス(毒入り)!
叩き込まれるおでん(近未来的分子分解調理器で超極熱化済み)!
『オゴゴゴゴーッ!?』
「お前に引導を渡す前に! 言っておきたいことがある!!
かなり厳しい話もするが! ボクの本音を聞いておけッ!!」
アイス! おでん! アイス! おでん! アでん! おイス!
高温と低温のジゴクめいたシンフォニー! 身を切り裂くバズソー! ネギトロ!
「購入前におでんをつんつんしてはいけない!
アイスを入れるショーケースに入ってもいけない!!
そういうわけだから、ヴィクティムさん! さあ仕上げだよ!」
「FOOOOOOOOOOOOOOOO!! それじゃあ景気よく爆破だぁ~~~~!!」
ピボッ。骸骨マークのボタンを押した瞬間……KA-BOOOOM!!
『アバーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?』
アイスケースは爆発四散! ナッシングヘッド・ビルは高く飛び上がる!
なんかもう全身ズタボロ状態の巨体、静かに見上げるのは……灰色だ!
「――見せてやる。これが、おれの新たな力だ。壊鍵(ギガース)……起動!」
ゴシュウ! 両肘から吹き出るはずの撃力が圧縮蓄貯蔵される!
これぞ、オーバードライブ・デストラクト・インパクト・オン――。
略称、O.D.I.O! まさに魔王の如き破滅のPOWERである!
『ア、アバッ、もうやめ』
「やめるわけねェだろ! ツラがムカつくからそのまま死ねェ!!」
完全に悪役ツラのヴィクティムが一蹴した。そして魔剣が跳躍する!
「生まれ変わるならば覚えておけ。コンビニは――おまえの遊び場じゃあ、ない」
KRAAAAAAAAAAAAAAAAASH!!
すべての魔力を込めた一撃が、巨体の土手っ腹を……貫いた!!
「……いやー、爆砕する様子も気持ち悪いねあのオウガ」
「もう少し火力多めでもよかったかもなぁ」
汚い花火が、崩壊する不思議の国を照らし出す――噫、夏が終わる――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リーオ・ヘクスマキナ
ア共可
赤頭巾さんのアトモスフィアも変なことになってたし、結局マリーお婆ちゃんって誰か分からないし
なんか疲れたよ。早く帰りたい……
え、『魔力は出すけどあの知力25の相手は任せた』?
『ばっちぃから戦いたくない』?
えぇ~。仕方ない、自分で頑張ると……
……ねぇ、ちょっと?
綺麗なモノが欲しくなるのは分かるけど!
そんな唾液塗れの手で! 触るんじゃアないッ!!(ドドドドド……
綺麗なモノを自分で汚くしてどうする!
もう魔力フルで寄越して! めっちゃ体中痛くなるし吐き気も酷くなるけど!!
アイツは! 許せないッ!!
アリスさんにも迷惑かけてたしッ!!(自分達もかけたとは一切思ってない曇りのない瞳で
汚物、撃/討つべし!
●少年にだってブチギレることはある
結局あのアトモスフィアはなんだったんだ。
そもそも、マリーお婆ちゃんって一体誰なんだ?
リーオ・ヘクスマキナは疲れ果てていた。なんかもうノリについていけない。
赤頭巾さんはだいぶおかしくなっていたので自分もおかしくなりそうだ。
「早く帰りたい……あのオウガもいい加減斃れたよね……」
頭上で爆発した汚い花火を見上げ、リーオはうんざりした様子で呟いた。
だが、そんなリーオの肩を、赤頭巾がぽんと叩いて首を振った。
「……え? あいつまだ死んでない? 知力25だから頑丈? まだ生きてる?
でもばっちぃから自分は戦いたくないんで任せた? なにそれどういうこと!?」
赤頭巾は何も云うなとばかりに首を振る。押し付けるつもりまんまんだこれ!
そして爆炎が消えると……ALAS! たしかに落ちてくる気持ち悪い巨体!
『ア、アバッ……お、おらは負けないど、まだ……!!』
「うわっ、本当に生きてる。あああああもう俺も怒ったぞ!!」
プッツーン! リーオの中の大事な何かがぷっつりとキレた!
赤頭巾から与えられる魔力をフルで体内に稼働させる。頭痛吐き気は無視だ!
「さんざっぱらコンビニで暴れてアリスさんにも迷惑かけてあんなに震えさせて!
何もかもお前たちのせいなんだぞ! それをまだわかってないのかこの野郎ッ!」
『えっいやアリスがPTSDに陥ってるのはおらのせいじゃ』
「うるせェエエエーッ!! 黙って滅びろォオーッ!!」
シュパパパパパ……特殊ビーコン弾が落下中のオウガに命中!
ガシャコン! 偽装ギターケースから凶悪な銃身がせり出した!
リーオはなぜか片足を伸ばした奇妙なポーズで、ギターケースを肩に担ぐ!
「挙げ句にその唾液まみれの汚い手! 衛生的にも見た目も何もかも最悪だよ!
いいからとっとと消え去れ! 汚物撃つべし……これが零時の鐘だァーッ!!」
シュパウ――KA-BOOOOOOOM!!
ビーコン弾をガイドとして発射された広域殲滅用重魔術弾が、炸裂した!
『アバババババーッ!?』
空間そのものをすら削り取る超魔力が、空に花火めいて飛び散る!
「ぜーっ、ぜーっ……まったく、これだからオウガってのは嫌になるよ。
でも安心してアリスさん! これでもうキミは自由……あれ?」
「アイエエエ……アバッ……」
目の前で起きた殺戮風景に、PTSDを起こしてマグロめいて痙攣するアリス。
リーオは、なぜアリスがこんなに苦しんでいるのかわからず、首を傾げた。
でもそれも、オウガって奴らの仕業なんだ……!!
大成功
🔵🔵🔵
星群・ヒカル
てめーがこのコンビニをシメていたというわけだな
アリスの兄ちゃんはいわば既におれの舎弟……
即ちおれにも背負ったものがあるってことなんだよなぁーッ!
上等だ、喧嘩といこうじゃねぇか!
『存在感・パフォーマンス』で啖呵切って喧嘩を始めるぞ!
食べ物を粗末にするとは、これまでの傍若無人な振舞い当然だな
当然おれは謎肉を振る舞われてもちっとも楽しくないわけだが……
おれの速度が遅くなったと思った、その隙が命取りだ
宇宙規模では何万年単位で語られる光の速度だが、この距離では些細な問題だ
たとえ光の速度ごと5分の1になったところで対応できないだろうなッ!
肉ごとまとめて【超宇宙・真眼光波動】で焼き尽くし、吹き飛ばす!
●行け! 超宇宙番長!
KRAAAAAASH!!
『グワーッ!!』
空高くふっとばされた挙げ句なんかもうものすごい攻撃を食らったオウガ。
しかし無様にもまだ生き延びている。そして地面に隕石めいて激突した。
「あれだけの攻撃を浴びて、まだ生きている……悪党はどこまでも見苦しいな。
だが! そんなてめーに引導を渡すために、おれはここにいるのさッ!」
ババァーン! ナッシングヘッド・ビルに見得を切る星群・ヒカル!
愛用の学ランをたなびかせる姿は、まさに番長の名にふさわしい!
『ア、アバッ……お、おめぇがどうしてそこまでおらにこだわるど……?
おらはおめぇには何もしてないど! ただここで遊んでただけだど……!!』
「たしかに、てめーは"おれ"には何もしてないさ」
ぎらり。学帽の下の瞳が剣呑に煌めいた。
「だがな! てめーらが苦しめたアリスの兄ちゃんは、いわばすでにおれの舎弟!
すなわち、おれにも背負ったものがあるってことなんだよなァーッ!!」
そう、名前も知らないアリスであろうが一度交わったならばそれは仲間も同然。
舎弟の喧嘩はおれの喧嘩。それが番長たる男の流儀ってやつなのだ!
「てなわけだ! さあ喧嘩だ、喧嘩をしようぜ! 覚悟は出来てるよなァ!?」
『ぐ……う、うおおおおーっ!!』
ナッシングヘッド・ビル、苦し紛れに奇怪な謎肉をばらまく!
ユーベルコードによって生み出されたこの謎の肉を楽しまない人間は、
動きが遅まってなすがまま、という恐ろしい(そして気味の悪い)攻撃だ!
「食べ物を粗末にするたぁ、どこまでも風上に置けないオウガだぜ……!
ああ、こんなもんは楽しくねぇ。てめーをぶちのめすことだけがおれの楽しみだ!」
『ぐひひひひ! だったらこのまま死ぬがいいどぉ!!』
SMASH!! ナッシングヘッド・ビルの拳が――いいや、それよりも先に!
ヒカルの放った拳が、その気味の悪い顔面にめり込んでいる!
『グ……グワーーーーッ!?』
「だが! おれは超宇宙番長! 光の速度で星星を駆け抜ける戦士だ!
たとえ1/5になろうが、光は光! てめーごときじゃ追いつけねェーッ!」
拳を、殴り抜ける! そしてまさに宇宙のごとき輝きがあたりを満たす!
「その謎肉ごと焼き尽くしてやる! これが――超宇宙番長の! 輝きだァーッ!」
『グ、グワーッ!? ヤ・ラ・レ・ターッ!!』
眩い波動がすべてを焼き尽くす。おお、これが番長の光!
PTSDに苦しんでいたアリスも、その神々しさに呆然と胸打たれる……!
彼の数少ない思い出に、ヒカルのたくましい背中が刻み込まれたことだろう!
大成功
🔵🔵🔵
三咲・織愛
わぁ。すごい。おでんをつんつんしたり、ショーケースに入ったり……
随分楽しく遊んでいらしたんですねぇ
私も一緒に遊ばせていただけますか?
おでんって色々な具材がありますよね。ウインナーとか……腸詰とか……入ってますよね
そんなわけで腸をつんつんしますね
手刀で抉るように腹を狙います
ショーケースに入るのも楽しいのでしょうか
詰めてあげます
明らかに入らないであろう鉄の箱をどこかから持ってきて中に入れようとしてあげます
大丈夫ですよ、関節を外したり骨を折ったりすれば納まりますから
唾液塗れの手で触られそうになったら手を手刀で切り落としてその手で撫で回し返してあげますね
ものすごく痛いこともしてあげますね
●遊び(物理)
「おでんをつんつんしたり、アイスのショーケースに入ったり……なるほど!
あれって全部遊びだったんですね? なら私も一緒に遊ばせてください!」
『えっ』
三咲・織愛の突然の申し出に、ナッシングヘッド・ビルは目が点になった。
にこにこふわふわ。織愛の笑顔は……なぜか、妙に恐ろしい。
本気で言っているのか、皮肉なのか? オウガには……わからない!
だが、ひとつだけわかることがある。
いますぐここから逃げ出さないと死ぬということだ!!
『い、いや、おらそういうのはちょっと』
「ところでおでんっていろいろな具材がありますよね!」
『えっ』
「ウィンナーとか……腸詰とか……入ってますよね?」
『えっ?』
「だから私もつんつんしますね。あなたの、腸を」
『エッ!?』
「イヤーッ!!」
『アバーッ!?』
グサリ! 刃物じみた鋭い手刀がオウガの脇腹に突き刺さる!
そしてはらわたを、つんつんする! いやこれ刺さってるじゃん!
「イヤーッ!」
『アバーッ!?』
左脇腹!
「イヤーッ!」
『アバーッ!?』
右脇腹!
「イヤーッ!」
『アバーッ!?』
左!
「イヤーッ!」
『アバーッ!?』
右!
容赦ない交互手刀! 織愛は笑顔だ! それが逆に怖い!
「あとはショーケースに入るのも楽しいんでしたよね!」
『ア……アバッ……』
「じゃあ詰めてあげますね! この鉄の箱に」
『アイエエエ!?』
どう考えてもナッシングヘッド・ビルの巨体はそんな箱に入らない!
いやそもそも織愛よ、そんなものをどこから持ってきたのか!?
笑っていた。織愛はどこまでもにこにこふわふわ笑顔であった。
だからそういうところが怖いんですよ! そしてオウガの腕をへし折る!
「イヤーッ!」
『グワーッ!?』
右腕! 左腕! さらに右足左足! そして鉄の箱にSMAAASH!!
『!! ……!!!!』
「え? よく聞こえませんよ? よく聞こえないからこのまま火で炙りますね!」
『!!!!!! …………!!!!!!!』
どこからともなく用意された巨大な焚き火で丹念にあぶられる鉄の箱。
ガタガタと揺れる箱。焔に照らされる織愛の笑顔……こ、コワイ!!
ここまでされる謂れは……うーんまああるよね、クソ客だし!!
みんな、お客さんとしてのマナーは……守ろうね!
大成功
🔵🔵🔵
アレクシス・アルトマイア
楽しく遊んでただけ……と。
えっちなご本を読もうとしてしまってたことへの言及がなかったのはどうしてなのでしょう?
ちゃんと反省してくださっているのでしょうか……?
お客様…
謎肉を振る舞ってくださるそのお気持ちはありがたいのですが
店内への他店商品の持ち込み
そしてイートインスペースは10月からは撤去されているのです
諸事情で
でも謎肉さんの処分は大変に仕事のしがいがありますねっ
と
わくわくどきどきしながら楽しんで対処いたしましょう
動き出したり沸き立ち始めたり虹色に光ったりしないでしょうか
お客様もいっしょに見守りませんかっ
全部終わったら
アリスさんにクレーム客対処のノウハウを教えて差し上げてから
お見送りしましょう
●軽減税率ややこしいから仕方ないですよね
『アバーッ!! グワーッ!?』
もはやボロボロな有様のナッシングヘッド・ビルが、地面を這いずる。
殺される。いやまあ相手は猟兵で自分はオウガなんだから当たり前なのだが、
このままでは残虐に殺される。せめて楽に殺してほしいのに!
『お、おら死にたくないど! ハァーッ! ハァーッ!』
「あら……やっぱり反省されてないんでしょうか?」
『ハッ!!』
そんなナッシングヘッド・ビルの前に立ちはだかる、アレクシス・アルトマイア。
なにやら人差し指を頬に当て、うーん、と思案げな様子である。
「お客様、いいですか? 再三再四申し上げたように、コンビニは皆様のもの。
お客様おひとりが勝手な行動をしていい場所ではないのですよ?」
この従者、いまだにコンビニ店員モードであった!
なまじっか殺意や蔑視がないぶん余計に恐ろしい。コワイ!
『ウ……ウオオオオーッ!!』
追い詰められたナッシングヘッド・ビルは、どこからか謎肉を召喚!
アレクシスの動きを減速させ、その隙に逃げようとする……が!
「……お客様、そのお気持ちはありがたいのですが、その……。
店内への他店商品の持ち込み、およびイートインスペースはもう撤去されてまして」
『な、何いってんだどおめぇ!? コンビニはもう終わったんだど!?』
「? つまりお客様は……お客様ではない、ということでしょうか?」
あっ、藪蛇を突いた。とオウガが後悔したときにはもう遅い。
「それはいけませんね、きちんと謎肉を片付けていただきませんと!
あなたが散らかしたのですから、あなた"で"片付けていただきますね!」
『エッ!? アイエエエアバーッ!?』
BLAMBLAMBLAMBLAMBLAM! 情け容赦ない弾丸がオウガの四肢を貫く!
身動き出来なくなったナッシングヘッド・ビルの足首を掴みーの、
「さあ、お片付けをいたしましょう! ご一緒に!」
SMAAAASH!! 謎肉めがけてオウガの巨体を叩きつける!
『アバーッ!?』
「こちらも散らかっておりますからね! 楽しいですねお掃除!」
SMAAAASH!!
『グワーッ!?』
「あらあらこっちにも!」
『アバーッ!』
「こちらもですよ!」
『アバッ……』
「さあどんどんまいりましょう!」
『…………』
「こんなところで……おや? どうしました? オウガさん??」
……死ーん。
アレクシスはもはや動かなくなったオウガをモップめいて放り捨てると、
恐怖して震えているアリスのほうを振り返りにこりと笑った。
「では片付けもすみましたし、アリスさん。
ここはひとつ、クレームに対応するためのノウハウを教えてさしあげますね!」
「ア、アイエ……」
「きちんと覚えてから帰りましょうね!」
「アイエーエエエエ!! アイエエエエエ!?」
現実世界に戻ったアリスの心には、癒えぬトラウマが刻みつけられたという……。
まあ、オウガは死んだから大団円ですね! めでたしめでたし!
大成功
🔵🔵🔵