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エンパイアウォー⑲~策略を巡らせ

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #コルテス

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「猟兵、いっちょコルテスを殴りにいかねぇか」
 それはグリモアベースにて猟兵へと声を掛けるエコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)だ。
 裏で手を引き数多の戦場を生み出してきていたコルテスの居場所がようやく判明し、仕掛ける絶好の機会が到来しているのだ。
「しかもやつは完全に俺たちを舐めきり、油断している。戦い方すら忘れてる状態だ。今を突くしかねぇだろ」
 コルテスは己の力で戦ったのはあらゆる世界へと侵略を開始した数回のみで、その後は手に入れた駒により安全圏から侵略と虐殺を繰り返してきた輩だ。
 そのためコルテスは己の戦闘の仕方を忘れてしまっている状態。
 むろん実力自体はとても高いため、戦い方自体を思い出されてしまうと猟兵でも太刀打ちができなくなってしまうだろう。
「わかりやすい正面突破とかの戦い方はむろん、他、すでに別の猟兵などが戦った戦法なども通じにくく、逆に手痛い反撃を喰らう可能性が高い」
 いかに不意を突くか、いかに相手が予想しない攻撃を繰り出すかがコルテスと倒すための鍵となる。
 またコルテスが騎乗するケツァルコアトルは隷属の呪いとコルテスが死ぬと自身も死ぬ呪いが掛かっている。
 そのためコルテスと共に全力でこちらに攻撃を仕掛けてくるし、寝返りも有り得ない状態だ。
「やつが居るのは厳島神社。潮が満ちると海に浮かんでいるかのように見える神秘的な神社だ」
 その神社の屋根の上から高みの見物といった様子で辺りを見渡している。
 遮蔽物がない屋根に、その下の吹きさらしの回廊。そして地面は海水に満ちている地形を把握し、また己の技量などを考慮してコルテスに反撃の隙を与えない攻撃を仕掛ける方法を考える必要があるだろう。
「ここで逃せば何かと面倒なことになるのは間違いない。きっちり潰しちまおうぜ、よろしく頼むぜ猟兵」
 そうエコリアチは声をかけ、転送ゲートで猟兵たちを送り出していくのであった。


鬼騎
 人間を下等生物と吐き捨てたコルテスをぶっ飛ばしにいきましょう。
 何かと偉そうな事を言ってますが、戦い方忘れちゃってますこの人。
 ケツァルコアトルに酷いこともしてます。
 なので思いっきりぶっ飛ばしましょう!(二回目)
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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『侵略渡来人『コルテス』』

POW   :    古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ   :    奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:シャル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ガルディエ・ワールレイド
人間を下等生物って言うのはムカつくが……そんな輩に由来する能力でも使いようは有る
毒をもって毒を制すって奴だ

◆戦闘
武装は魔槍斧ジレイザと魔剣レギア

《生命力吸収》を伴う攻撃で自傷し【血脈覚醒】使用
こんな隙だらけの行動、油断しきってる奴にしかやらねぇよ
その後は近接攻撃が命中する度に《生命力吸収》

普通の状態を装って行動し、接触直前に霧化と動物変身を組み合わせた奇襲を行うぜ
霧を目隠しにし、鳴き声と羽音を響かせる蝙蝠の群れを展開

続けて《念動力》で武器を飛ばして攻撃
相手が武器を弾くか避けるかしところで、好機と見れば実体化して武器をキャッチし《怪力/2回攻撃》で連撃を見舞う

敵の攻撃は《見切り》霧化して回避



「まさか私の居場所が割れるとはな。どいつもこいつも使えない奴らばかりだ」
 厳島神社の屋根の上。そこではケツァルコアトルに騎乗したコルテスとガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)が対峙していた。
「ほんとムカつくな、てめぇの言い草は」
 ガルディエは魔槍斧ジレイザと魔剣レギアを構える。
「俺が、いや。俺たちがてめぇをぶっ倒しに来てやったぜ」
 神社の周辺には続々と他の猟兵たちが転送され始めていた。
 その中で真っ先に転送ゲートをくぐったガルディエが猟兵の一番槍務めるのだ。
 ハルバードとソードの二刀流の構えでガルディエはコルテスへと向かい屋根の上を駆ける。
「正面突破とはくだらぬ」
 しかしコルテスのその言葉を聞きガルディエは不敵な笑みを浮かべる。
 正面から向かってくるガルディエをマスケット銃で迎え撃とうと構えていたコルテスの照準へと入る寸前、ガルディエの体は一気に霧化した。
「なにっ!?」
 ガルディエはコルテスと接触する寸前、己の体を傷つけユーベルコードの力、血脈覚醒を行っていたのだ。
 それにより特殊な力を得たガルディエはその力でコルテスへ奇襲を仕掛けていく。
 引き金を引く前に目標を見失ったコルテスはあたりを見渡すがガルディエの姿は見えず、霧から現れたのは無数のコウモリと宙に浮く武器2つ。
 コウモリと武器はガルディエが駆けていたのと同じ速度でコルテスへと飛ぶ。
 コウモリは鳴き声と羽音でコルテスの集中を乱し、武器はコルテスへと斬りかかる。
「小癪な。そのような攻撃当たるとでも思ったか」
 しかしコルテスはハルバードの攻撃は回避し、剣はマスケット銃で弾き返した。
 だがこの行動自体、ガルディエの思惑通り。
 剣が弾かれたのと同時にガルディエはコウモリの姿から実体化しその場に残るハルバードを掴みコルテスへ急襲。
 剣を弾き返した隙を突き上段から繰り出すガルディエの斬撃はその一撃でコルテスの左手の装甲を見事破壊。
 すぐさま下段から斬り上げた攻撃は無防備になった左手を深く斬りつける。
「ぐぅ!」
 ガルディエの攻撃がコルテスを傷つける事によって生命力吸収により先に己で傷つけていた傷は全て癒えていく。
「さあ、まだまだこれからだぜ。覚悟しな!」
 一番槍、ガルディエ。
 コルテスとの狼煙を上げたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

三千院・操
へぇ、征服者か。その乗り物格好いいね! 生えてる角もイカしてる!
――だからこそ、喰らうに相応しい。
安心してよ奴隷サマ! おまえが死んだら、骸の海から引き上げてあげる!

『魘魅匣』から取り出した自殺者の縄での攻撃を隠れ蓑として【選択UC】を発動するよ!
ミスディレクション……より大きな存在感のあるものを利用して本命を隠す!
海水が満ちてるんなら丁度いいや! 自殺者の縄を境目、海面を門にしておれとコルテスの戦闘空間を呪詛の結界に取り込む!

これは骸の海に連なる儀式場! おれが戦って、おれが識っている『過去』であれば、その再現ができるってワケ!
それじゃあ来てもらおっかな! ――『白騎士ディアブロ』!!



「その乗り物格好いいね! 生えてる角もイカしてる! だからこそ喰らうに相応しい!」
 左手の装甲を破壊され傷つけられたコルテスに次に向かうは三千院・操(ヨルムンガンド・f12510)だ。
 だが現れた操の目当てはどちらかと言えばコルテスではなく、ケツァルコアトルの方であった。
「安心してよ奴隷サマ! おまえが死んだら、骸の海から引き上げてあげる!」
 死霊術師である操にとってその魂は魅力的なものであった。
「貴様はケツァルコアトルが狙いか。これは私の物だ。渡すわけがなかろう!」
 マスケット銃で操を狙い撃ってくるコルテスだが、その動作や狙いはかなり甘い。
 敵の攻撃を軽々と避けた操は懐から赤黒い色をした魘魅匣を取り出す。
 その匣から取り出されるは自殺者の縄。
 首吊ように作られた結い目は固く、当ててもよし、輪をひっかけて動きを阻害するもよしの代物だ。
 しかしこれを取り出したのはこの後仕掛ける本命の攻撃から目を反らすための罠。
 それに気づくこと無くコルテスは縄からの攻撃へ意識を集中させている。
(「あとは儀式上を作り上げるのみ!」)
 自殺者の縄を境目とし、神社の周囲を囲む海面を門とし、操は一時的な呪詛の結界を築き上げる。
 これがユーベルコード、クロウリーの祭壇の発動条件を満たした瞬間であった。
「骸の海に連なる儀式場が完成だ! さあ来てもらおっかな! いでよ白騎士ディアブロ!!」
 操が呼び出したのはスペースシップワールドにて勃発した戦争時に現れた幹部のオブリビオン、白騎士ディアブロ。
 だが本当に骸の海から呼び出したわけではない。
 これは操の記憶によって精巧に作り出された偽物だ。
「これはなんだっ!?」
 しかしコルテスにとってそれは知る由もない情報であり、海面から突如飛び出してきた白い機械兵器のような存在に驚きその動きが止まる。
 操により作り出されたディアブロは空中へと飛び出し、滑空する勢いのまま手にするレーザーソードでコルテスの腹部を斬り裂いた。
「ちぃ!」
「へへっ、きっちり倒してそれはおれのモノにするからな!」
 この後ディアブロが破壊されるまでの間、操とコルテスの戦いは続いたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

御手洗・花子
(如何なる強者も慢心という毒に侵されていてはな……)
コルテスを視認したら、普通にまっすぐ歩いて接近する……向こうがこちらを視認したらニッコリと微笑み返す。

この時点でユーベルコード発動、こちらを見れば見るほど『危険』と言う認識が消失して行き、攻撃を予測させないというより、攻撃そのものを認識できなくする。

「ご機嫌よう、死ね」
ゆっくりと歩み、じっくり観察させると言う『罠使い』で接近し、真正面からの『暗殺』によって刺す。
この時に『呪詛』、『毒使い』、『マヒ攻撃』を込めながら、相手がミーム汚染に対応するまでメッタ刺しにする。



 厳島神社の屋根の上で繰り広げられる攻防の様子を見ていた御手洗・花子(人間のUDCエージェント・f10495)は内心思う。
 如何なる強者であろうとも己で戦うことを止め高みの見物のみ行うような慢心という毒に侵されてしまえば、まるで赤子のようになってしまうものだと。
 先に仕掛けた猟兵たちの攻撃が止んだ時、コルテスはところどころ傷を負い、苛つく表情で他に仕掛けてくるものがいないか見渡していた。
 花子はいまが好機と見て屋根へと上り、コルテスがこちらを視認できるよう堂々とコルテスに向かい歩いていく。
「今度はなんだ。お前のような者が戦の場で何ができるという」
 花子の姿を視認したコルテスは鼻で笑いながらそう吐き捨てる。
 傷を負いながらもいまだ己が優位であると認識しているコルテスはその高圧的な態度を崩さない。
 だが敵が花子を視界に捉えたが最後であった。
 花子のユーベルコードの力によりニッコリと微笑んだ花子の微笑みを見た途端、コルテスから危険という認識が失われ始めていく。
 花子を見れば見るだけその効果は増していくが、目の前に敵である猟兵が居るのと言うのに目を反らす敵は居ない。
 微笑みながらゆっくり歩み寄る花子が懐まで辿り着いた頃には、すっかりと危険な相手だという認識ができなくなくなり接近を許してしまったコルテス。
 ケツァルコアトルへとよじ登り手が届く距離まで到着した花子は、一層の微笑みを向けこう言い放った。
「ご機嫌よう、そして死ね」
 花子が懐から取り出したのはUDCエージェント用の暗殺用ナイフ。
 毒と麻痺が仕込まれたナイフに更に呪詛を込めコルテスの腹へとナイフを突き刺した。
「ぐはっ!」
 だがコルテスはその痛みを感じつつもすぐさま目の前の花子に対し対応することが出来ずに居る。
 なぜなら危険だから対処しなければという認識が未だ正常に働かないためだ。
 花子は少しでも長く優位な時間を続けるため何度もナイフを突き刺し毒を刷り込み、そしてユーベルコードの効果を持続させるため返り血を浴びながらも微笑みかけ続けるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

月凪・ハルマ
【狐屋】

いや、確かに他の皆とは被らないとは思うけどさぁ
……マジでやるの?

◆SPD
まずは自分の動きを悟られない様に【迷彩】を施し、
【ガジェットショータイム】で零君を撃ち出す大砲を用意
それに零君に入ってもらい(UC発動済みなら俺が突っ込む)
コルテスに向け発射する

単純に敵が飛んで来るだけなら対応されるかもしれないが、
零君は無敵状態だから迎撃も出来ないはずだし
後はそのまま衝突しても、直前でUCを解除して斬りつけても良し
その辺の判断は零君にお任せ

さて……発射した時点で俺の役目はほぼ完了だけど、もう一仕事
【忍び足】で【目立たない】様に敵の死角へ移動しながら
手裏剣を【早業】で【投擲】してやろう


高柳・零
【狐屋】(人数が多いと思ったら分割可です)

POW
もちろんです!強敵を倒すには、多少の無茶は必要ですよ。

見つからないよう体の小ささを活かし、月凪さんのすぐ側で隠れています。
「じっと待つのは意外と難しいものですねえ…」

準備が出来たら、こっそり大砲の後ろにに移動。中に入って、無敵城塞を発動します。
「月凪さん、お願いします!」

無敵城塞を使ったまま敵に突っ込み、ダメージを与えます。
「防御技も使い方次第で攻撃技に出来るんですよ!」

アドリブ歓迎です。


山梨・玄信
【狐屋】
無茶な作戦を成功させるなら、お膳立てが大切じゃな。
出来る限り、奴の気を引き付けるぞい。

【SPDを使用】
UCを発動して、ダッシュでコルテスに接近するぞい。
オーラで身を守り、10秒経つ前に銃身よりも内側に入り込んでやるのじゃ。間に合いそうに無ければ、上着を脱ぎ捨て更に加速するぞい。

そのまま密着して2回攻撃とUCのスピードで攻め立てるのじゃ。
銃口を向けられたら、第六感と見切りで躱すぞい。

人間大砲の準備が出来たらコルテスの背後に回り込み、大砲に背を向けさせるのじゃ。
大砲に気付かれたら、後ろから羽交い締めにしてやるぞい。

アドリブ歓迎じゃ。


桜井・夕月
【狐屋】
○WIZ

敵の攻撃の牽制や阻害、味方の攻撃のサポートをと魔弾による回復を目的に行動
【スナイパー】で【援護射撃】
基本コルテスではなくケツァルコアトル、特に目を狙って撃つ
陽動狙いだがダメージ通るんなら積極的に狙う
「略奪者の方を撃ちたいけど…将を射んとすれば、ってね」
このこも被害者なんだよなぁ…ごめんね

【情報収集】で戦況を把握しつつ行動
【地形を利用】し相手の足場を崩したり【第六感】で逃げやすい様【目立たない】位置取り
但し最初は零君とハルマ君に注意がいかない様、敢て離れた場所にスタンバイ

攻撃用の弾は途中で軌道が変わる魔弾とただの実弾を使い分け、
全てスチームエンジンで威力を上げる

アドリブ歓迎



「……マジでやるの?」
 それは凍りついた表情で尋ねる月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)だ。
 場所は厳島神社の地。
 コルテスを目視することができる社の外側、つまり地面の上に立っていた。
 ハルマが訪ねた相手は高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)だ。
「もちろんです! 強敵を倒すには多少の無茶は必要ですよ」
 顔のモニターに笑顔を浮かべながらはっきりと受け答えする零だが、今何をしているかと言えばその小さな体を活かしてハルマの影に隠れていた。
 そのハルマはコルテスから見つからないよう迷彩を施しながら作戦に使うための大砲を用意していた。
 コルテスの注意は他の仲間が引いてくれる手はずになっているとはいえ、コルテスに見つかってしまっては意味がない。
 万が一にも備え慎重に準備を行っていく。
「しかし、じっと待つのは以外と難しいものですねえ……」
「はは、もうちょっとの我慢だ」
 仲間たちの攻撃へと合流できるまで今しばし零の辛抱の時間は続くのであった。

 所変わり、厳島神社の屋根の上。
 先に仕掛けた猟兵たちに続きコルテスへ仕掛けようとしていたのは山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)だ。
「次の相手はわしじゃ!」
 玄信はコルテスの姿を目視するとダガー片手に一気に駆け始める。
「まだ来るのか虫けらどもめ」
 コルテスは傷だらけの体でマスケット銃を構え照準に玄信を捉えるが、一呼吸おいて屋根の上に現れた夕月がそれを許さない。
「そうはさせませんよ」
 夕月が手にするのは実弾の変わりに魔力を打ち出すことができるスナイパーライフル型のガジェットだ。
 ガジェットのスチームエンジンを最大火力まで引き上げ敵を狙う。
 だが夕月が直接狙うのはコルテスではない。
 その傷だらけの体を運ぶケツァルコアトル、特に目を狙って魔弾を射出。
 魔弾は何発も続けて撃ち込み、途中で弾道が変わるものも織り交ぜ本命の攻撃を確実に当てるための誘導とする。
 狙われているのがケツァルコアトルだと気づけなかったコルテス。
「略奪者の方を撃ちたいけど……将を射んとすれば、ってね」
 ケツァルコアトルも被害者の立場であるが助ける術がない以上、申し訳無さはあれど敵を打つため夕月は心を鬼にする。
 見事、夕月が放った魔弾はケツァルコアトルの片目を撃ち抜いた。
「なにごとだっ!」
 魔弾が当たり、その痛みで身をよじったケツァルコアトルに対し、コルテスは何事が起こったか把握するのに少しの時間がかかる。
 次の瞬間、コルテスの眼前には上半身半裸となった玄信が現れた。
「――っ!?」
 コルテスにとって突如のことで玄信への対応が相当に遅れる。
「相手はわしじゃといったじゃろう!」
 玄信はケツァルコアトルへの攻撃があたった瞬間、道着を脱ぎ捨てることにより駆ける速度を上げて一気にコルテスへと肉薄していたのだ。
「てやぁ!!」
 玄信はコルテスの懐へと飛び込みダガーで二度切りつけ、反撃に備え一気にその場を飛び退いた。
 もう一撃、そう思った瞬間。
 その瞬間がやってきた。
「……ぁぁぁああああああああ゙あ゙あ゙あ゙!!」
 ドーーーーーン!!
「がはぁああ!?」
 玄信と夕月は一部始終を目撃した。
 遠くから叫び声を上げながら飛来してきたのは零。
 コルテスの背後から回転をかけながら飛来した零は見事コルテスの背中へと頭から突っ込んだのだ。
 ただ激突しただけなら零の身も心配になるところだが、零はユーベルコードの無敵城塞により無敵状態であったため、鉄の塊を上回る衝撃をコルテスへと与えることに成功したのだ。
 零は突っ込んだ衝撃により屋根からそのまま転がり落ちそうになるものの、ユーベルコードの力を解きなんとか落ちないよう堪えた。
「よっと。合流したぞ」
 自身が作った大砲で零を発射したハルマが屋根の上へとようやっと追いつく。
 髪が乱れ歯を食いしばり背中を押さえながら猟兵たちを睨みつけるコルテスの姿を見て、零が見事命中したのだろうと誰に聞かずともハルマは察しが付いた。
「防御技も使い方次第で攻撃技に出来るんですよ!」
 零はえへんと胸をはり、作戦が大成功となったことに喜びの声をあげる。
「とはいえあれでも倒しきれないのか。ならやるか」
 ハルマが手裏剣を構えれば他の面々も得物を手にコルテスと対峙する。
 だが敵の姿を見れば相当な傷を負っている事がわかる。
 この戦いの勝敗が決まる時はもう近いことだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

才堂・紅葉
【芋煮艇】アドリブ歓迎

「では、おじさま。一手よろしくお願いいたしますね」
指を鳴らして巨大ゴーレムを召還し、厳島神社から跳躍して肩に乗る。
戦術はシンプル。
【援護射撃、一斉射撃】で腕部銃口から銃撃を飛ばし、牽制に合せて蒸気ブーストを噴かして突貫する。【操縦、戦闘知識、誘導弾】を活かして避けるコルテスさんの動きを追尾。


「打ち砕きなさい、蒸気王!!」

【グラップル、気合、鎧無視攻撃】でケツァルコアトルに鉄拳を飛ばし。
そのまま組み付いて握り締め、【マヒ攻撃】で諸共に海へと落下しましょう。
コルテスさんは逃がすかもしれませんが、後は仲間が何とかしてくれると信じます。


ラヴ・フェイタリティ
【芋煮艇】
正義のロボみたいな名前の癖に邪悪なムーブしやがって…テメェみてーな下衆は天もラヴ様も許しはしねぇ…!

そのとき、ラヴの怒りと侵略された者達の嘆きが共鳴し奇跡が起きた。荒れ狂うヒロインパワーが光となり銀河を貫き彼女へと届く。
それは怒りを背負う者。それは嘆きに応える者。それは絶望に立ち向かう人の守護神──!

力を使い果たしたラヴの瞳に輝く彗星が映る。ジェットから愛と勇気と推進剤を噴射し。大気の壁や灼熱を物ともせず。自らを掴む重力の手を握り返し。
「来てくれたのか、メガラヴ──!」
そして全く速度を落とさず地上へ着弾、自らを構成する魔力と速度の全てを破壊力に変換し、ラヴと共に爆炎の中に消え去った。


エミリィ・ジゼル
【芋煮艇】
思いもよらない戦法で戦えばいいんですね
お任せください。そういうの得意です
というわけでこれはどうでしょう

宇宙から襲来してきたシャーク帝国の秘蔵のサメタコ型兵器
スペースファイブヘッドアトミックメカシャークトパス!!!

宇宙空間の放射能を物ともしない強靭なメカボディ
陸上や水中でも自由自在に動き回れる逞しいヒレ
あらゆる物をかみ砕く鋭利な牙を持つ五つの頭
エネルギーを無尽蔵に生み出す高性能原子炉
獲物を捕らえる柔軟かつ伸縮性に満ちたタコの足

まさしくシャーク帝国の最新鋭兵器の名も過言ではありません
このサメで必ずやコじさんを一網打尽にしてやりましょう

「ところで、サメが一匹だといつから錯覚していた?」


甘甘・ききん
【芋煮艇】
わたしは別に正義の人ではないから特に怒りは感じない。しかし本日は怒れる特別ゲスト、かつての強敵のあの方をUCでお喚びしました。その名も、ええと、ヒゲダンディでドラゴン好きで、黒い竜を沢山飼ってて、養育費のためにグリモアを欲しがってる…テイマーテイマー!たしか右手から何かが飛び出したはず。私の中の躯の海の、いでよなんとかテイマー!

「フフフ私はドラゴン大好き!そしてグリモアを欲する男。剣術も無敵だぞ。特技は文明の侵略です。宿敵コンキスタドール、ドラゴンと文明の敵め!成敗!」(右手のサメから飛び出るシャーク)

やはりやる気は満々なようだね。コルテスよ、おじさんのサメのサビとなれ!(逃げ足)


胡堂・充
【芋煮艇】で参加

下等生物、か
命を勝手に値踏みするような奴には録な奴が居ないな……
なら、その下等生物の知恵がどれだけ恐ろしいか……思い知らせてやる!

出ろ!【無軌道鮫井戸軍勢】!
正直な話、この子達が何をしでかすのかは僕にも分からない
あそこにいるオリジナルのエミリィさんのように、常識の範疇を越えた行動をいつもする……僕の命令なんて、聞きやしない
だからこそ、敢えて言おう

「今日は何でもありだぞ!」

攻撃は彼女達と他の仲間に任せ、僕は囮として敵を【おびき寄せ】た上で【見切り】【ジャンプ】等を活用して回避と【時間稼ぎ】に専念!

今回ばかりは、あのフリーダムさに賭けるしかないな。うまくやってくれよ。


明石・真多子
【芋煮艇】の皆で行くよ!
アタシが下等生物かは進化の神様が決めるものだよ!
そしてアタシの答えはこれだ~【軟体忍法鮫蛸変化の術】で胴をサメに変化させたシャークトパス!!

吸盤と触手の8足歩行で縦横無尽の立体軌道で接近!
おまけに『タコの保護色能力』で姿を迷彩して視認させない海の忍者モードで暗殺するように裏取!
隙を見せれば絡め取り、ガブリといっちゃう攻撃力!
それだけじゃないよ、タコとサメの再生能力が合わさり無駄にタフ!
下手に触れば鮫肌が相手を傷つけ、ヌルっとしたぬめりと流線ボディが攻撃を受け流すよ!

これが進化の神様が選んだ上級生物!
身を以って味わえコルテスのおっちゃん!



 厳島神社の屋根の上。
 そこには満身創痍のコルテスとケツァルコアトルがいた。
「下等生物ごときに……私が追い込まれるだと……!」
 傷を負い、絢爛だった衣装は血にまみれている。
「命を勝手に値踏みするような奴には録な奴が居ないな……」
 その言葉を聞き、屋根の上で対峙する胡堂・充(電脳ドクター・f10681)は眉をしかめその在り方に苦言を呈す。
「その下等生物の知恵がどれだけ恐ろしいか……思い知らせてやる!」
 充がユーベルコードの力で呼び出すのは小型の戦闘用、プロトコル・エミリィ。
 だがしかし勝手に行動するバグを持つ鮫好きメイドという属性つきの生物は一か八か。
 常識の範疇を越えた大量に呼び出されたその生物の群れは一斉にあちらこちらに向かい駆け始めた。
「ボクの命令なんて聞きやしない。だからこそ何でもありだぞ!」
 あちらこちらに散開したプロトコル・エミリィはそのサイズにあった小さい武器、槍や水鉄砲、チェーンソーなどを振りかざしコルテスとケツァルコアトルに向かっていく者、あるいは別の場所へ向かう者、隠れる者など様々だ。
 だが向かっていったほとんどがケツァルコアトルに薙ぎ払われて消えていく。
「ちっ、きりがない。ならばこれを出しているお前を消すまでだ」
 コルテスは騎乗したままケツァルコアトルに噛み付きに行くよう指示を出そうとするが、それを制したのは甘甘・ききん(可哀想な 人の振りをする狐・f17353)だ。
「ちょぉっと待った! わたしの話もさせてもらうんだよ。別に正義の人ではないから得に怒ってないんだよね」
 先に対峙した充との態度の温度差にコルテスは怪訝そうな顔をするが、何があるのかと警戒しその動きを止めざるを得ない。
「でも、本日は怒れる特別ゲスト、かつての強敵をお喚びしました、なんとかテイマー!」
 ババーン! と片手を広げた先には一人の男が立っていた。
 ヒゲダンディで黒い竜を背後に沢山漂わせている。
 禍々しいその右手は赤い色をした――サメだった。
『フフフ私はドラゴン大好き!そしてグリモアを欲する男。剣術も無敵だぞ。特技は文明の侵略です。宿敵コンキスタドール、ドラゴンと文明の敵め! 成敗!』
「やはりやる気は満々なようだね。コルテスよ、おじさんのサメのサビとなれ!」
 喚ばれたのはききんの記憶にある、うろ覚えの先の戦争の幹部、ドラゴンテイマー……のようなもの。
 右手のサメからシャークが飛び出る。
 謎オブ謎の仕様。
 見た目や喋り方がかなり、いや、完全におかしくなったうろ覚えテイマー。
「それじゃ!」
 そしてききんはコレを喚び出してすぐさま屋根の上から飛び降りていった。
「これはっ、これは一体なんの茶番だ下等生物共めっ!?」
 とても攻撃用には見えないなんとなく気色の悪いできの何者かを見てコルテスは吠える。
 棒立ちで右手のサメからシャークを飛び出させてるテイマーの額にマスケット銃で一撃を入れれば、あえなくうろ覚えテイマーはその場に倒れる。
「無駄な手間をとらせおって……」
 コルテスは改めて充に向けケツァルコアトルを仕向けようとしたところ、どこかで指を鳴らす音が鳴った。
 するとどこからともなく蒸気を上げる巨大な金属ゴーレムが神社の屋根へと飛び込んできた。
 そのゴーレムの肩に乗り現れたのは才堂・紅葉(お嬢・f08859)だ。
「では、おじさま。次は私と一手よろしくお願いいたしますね」
 突然の出現からいままでになかったまともな攻撃の流れにコルテスの反応は遅れる。
 衣服をなびかせながらゴーレムへと行動を示せば、同じ動作を行ったゴーレムからは腕部に取り付けられている銃口がコルテスに向け火を吹く。
「くっ」
 コルテスはケツァルコアトルの手綱を引きゴーレムからの砲火を逃れようと動くが、その動きこそ紅葉の思惑通りであった。
「打ち砕きなさい、蒸気王!!」
 弾丸の雨をふらしながらゴーレムはコルテスに向け蒸気ブーストを吹かし突進。
 そのままゴーレムはコルテスではなくケツァルコアトルを殴り飛ばし、さらにはケツァルコアトルへと組み付いた。
「なにをっ!」
「こうするんです!!」
 ゴーレムは決して逃さぬよう力を込め屋根から飛び上がり、神社の外側である地面へとケツァルコアトルとコルテスと直接叩き落としたのだ。
「ぐぅっ! こ……しゃくな……」
 地面へと叩き落された際コルテスはケツァルコアトルから転げ落ち、地に膝をついている。
 これだけでもコルテスにとってはかなりの屈辱的だろう。
 だが猟兵の追撃はこれだけでは終わらない。
「来たなコルテスとかいう正義のロボみたいな名前の邪悪ムーブ野郎! テメェみてーな下衆は天もラヴ様も許しはしねぇ……!」
 コルテスの前へと仁王立ちになるのはラヴ・フェイタリティ(怪奇!地下世界の落ちものメインヒロイン!・f17338)。
 コルテスにとっては理不尽な言いがかりもいいとこな理由だが、カッとラヴの怒りが頂点へ達した時、奇跡は起こる。
 テロップをつけるならこうだろう。
『そのとき、ラヴの怒りと侵略された者達の嘆きが共鳴し奇跡が起きた。荒れ狂うヒロインパワーが光となり銀河を貫き彼女へと届く。それは怒りを背負う者。それは嘆きに応える者。それは絶望に立ち向かう人の守護神――!』
 そんな感じでパワーを燃やしたラブの目にはこちらへ光の尾を引き向かってくる彗星が映る。
 現れたのはラヴと同じ外見、装備を整えた巨大ロボット。
 ジェットから愛と勇気と推進剤を噴射し。大気の壁や灼熱を物ともせず。自らを掴む重力の手を握り返し。――ているらしい。
「来てくれたのか、メガラヴ――!」
 だが向かってくるメガラヴの速度は衰えない。
 空中から轟音を轟かせ地上へと着地ならぬ着弾をすれば、その衝撃に魔力が込められ局地的爆発を巻き起こした。
 それは敵と、そしてラヴ自身を巻き込んだ。
 巻き上がる土煙に爆音、そして燃え盛る炎を纏った衝撃波。
 その爆風に耐えきれなかったコルテスの体は宙に浮き、海辺へと吹き飛ばされた。
 水しぶきを上げ着水したコルテスは悪寒を感じすぐさま耐性を立て直しあたりを見渡すとある一点で視線が止まる。
 その視線の先には海の上に立つエミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)がいた。
 否、その足元にはサメの背びれが見えている。
 メイド服をはためかせながらエミリィはサメの上に立っているのだ。
「これぞ宇宙から襲来してきた、シャーク帝国の秘蔵のサメタコ型兵器(スペースファイブヘッドアトミックメカシャークトパス)!!!」
 どんどんコルテスへと近づいてくるエミリィとサメは浅瀬になる海辺へも構わず侵入。
 するとその全容が把握できるようになる。
 宇宙製のメカボディに自由自在に動き回れる逞しいヒレ、強靭な牙をもつサメの頭は5つ。
 コアには高性能原子炉が採用され、そして尾ひれの変わりにそこにあるのはタコの脚。
「このサメで必ずやコじさんを一網打尽にしてやりましょう」
「またしても低能なものを……一網打尽だとっ……?」
「サメが一匹だといつから錯覚していた?」
 エミリィの言葉に周囲を見渡すと、いつの間にか周囲にはプロトコル・エミリィと、それらが召喚したプロトコル・エミリィサイズのサメタコ型兵器がコルテスを取り囲んでいた。
 コルテスがどうこれを切り抜けるかと思案し始めた瞬間、背後から別の声が飛んだ。
「低能かどうか、下等生物かどうか。それは進化の神様が決めるものだよ!」
 それは明石・真多子(軟体魔忍マダコ・f00079)。
 一度当たりを見渡した時には確実に居なかった真多子がいつの間にかコルテスの背後に立っていたのだ。
 タコの保護色能力により周囲に溶け込んでいた真多子はコルテスに声をかけるのと同時にその姿を軟体忍法鮫蛸変化の術により胴をサメに变化させる。
 吸盤と触手の8足歩行で縦横無尽の立体軌道が可能であり、さらにはサメの強靭な顎などが合わさった真多子のシャークトパスが誕生。
「これが進化の神様が選んだ上級生物!」
 大きくサメの口を開け背後からコルテスへと噛みつこうとする真多子。
 それに対しコルテスは手にしていたマスケット銃で殴りつけようとするが、その攻撃は鮫肌でありながらぬめりをもった体が攻撃を受け流し、真多子の行動を阻止することはできない。
 たとえ攻撃を与えられようとタコとサメの再生能力も併せ持つタフさも備えているため問題はなかったのだが。
「がぁっ!」
 正面から首から肩にかけて大きく齧りつかれたコルテスはその激痛に声を上げる。
 それを機にサメタコ型兵器も一斉にコルテスへと絡みつき、齧り付いていく。
 海へと流れ出た血は波にもまれ、次第に消えていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月22日


挿絵イラスト