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「集合お疲れ様。今度は海での作戦だよ」
グリモア猟兵のユェン・ウェイ(M.Y.W・f00349)は資料を配りつつ説明を始める。
「今回皆に向かってもらいたいのは南海道の海路だよ。ここに魔軍将『日野富子』が用意したオブリビオンの船があるから、それを沈めて来てもらいたいんだ」
南海道は幕府軍の進軍ルートの一つだ。
それを妨害するように日野富子はオブリビオンを用意しているのだという。
「海の上には莫大な財力によって作られた『超巨大鉄甲船』が居座っているよ。更に操縦してるのは大海賊『村上水軍』の怨霊達。とても幕府軍で対抗出来る相手じゃないね……」
巨大鉄甲船は、全長200m程度、全幅30m程度の巨大な船だ。
更にこの鉄甲船は『村上水軍』の怨霊達による力で守られており、ありとあらゆる攻撃が通じなくなっているとの事。
ここでのありとあらゆる攻撃にはユーベルコードも含まれている。だがユェンの表情は明るい。何か対処法があるようだ。
「この力は帆柱に掲げられた村上水軍旗を降ろせば消滅するよ」
そう言って示すのは〇の中に上と書かれている旗の画像。これを降ろせば鉄甲船もじきに消滅するらしい。
「皆には鉄甲船に乗り込んで、中にいる護衛のオブリビオンを討伐して旗を降ろしてきて欲しい」
怨霊達は船を動かすのに集中しており、戦闘が起きても妨害等はしてこないようだ。
怨霊達は日野富子によって金で雇われた者、脅されて無理やり働かされている者等がいるとのこと。会話は可能だが大した情報は持っていないと推測される。
猟兵達の邪魔をするのは護衛のオブリビオンのみ。それさえ倒せば後の仕事は簡単だ。
「でも一個困ったことがあって……皆を鉄甲船に直接乗せるのは難しいんだ。近くの陸地まで転移させるから、そこからは皆の力で鉄甲船を目指して欲しい」
海を渡る方法や鉄甲船に乗り込む方法は猟兵達に委ねられる。
そこから作戦を組み立てるのもいいだろう。
「流れを纏めるね。まずは陸地から鉄甲船へ乗り込む。そして中にいるオブリビオンを倒す。邪魔がいなくなったら旗を降ろして帰還する……って感じだね」
そこまで話すとユェンは改めて頭を下げる。
「またまた大変な作戦だけど……幕府軍を信長の元へ辿り着かせるためにも皆の力を貸して欲しい。それじゃあ、よろしく頼むね」
ささかまかまだ
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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こんにちは、ささかまかまだです。
海の上での戦闘、浪漫がありますね。
今回のシナリオでは「鉄甲船に乗り込む」「オブリビオンと戦闘する」部分がメインになるかなと思います。
色々工夫して頂ければと思います。
今回は戦争シナリオですので、青丸の数がオーバーキル気味になりそうな時等はプレイングを却下させていただく場合がございます。ご了承下さい。
また戦争の詳細ページ、マスターページ等も適宜確認していただければと思います。
それでは今回もよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『模倣刀『偽村雨』』
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POW : 雹刃突
【呼び起こした寒気】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 怨呪流血斬
自身に【過去の被害者の怨念】をまとい、高速移動と【止血し難くなる呪い】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : 氷輪布陣
【氷柱】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を凍らせて】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:ボンプラム
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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南海道の海路にて。
海に浮かぶ鉄甲船の上で怨霊達は忙しなく働く。
指揮するのは刀のヤドリガミだったオブリビオン。数は10体程だろうか。
彼らは幕府軍を今か今かと待ちわびる。
ある者は金のため。ある者は仕方なく。
またある者は生者を自分達の側へと引き寄せるため。
だが彼らは知らない。
今、この船に猟兵が向かっている事を。
勘解由小路・津雲
※アドリブ連携等歓迎
陸地から船に移動、か。ちと目立つが、この方法で行ってみるか。
【作戦】
【符術・鳥葬】を使用。ヤドリガミゆえ、器物の「鏡」に戻り、鳥型の式神に運ばせる。式神はなるべく本物の鳥たちに紛れ、直前まで気づかれないようにしてみる。
船に近づけば急降下し、仮初の姿を再構成して戦闘に入る。敵の放つ氷柱はなるべく「氷結耐性」「オーラ防御」で結界をはり正面から受け止める。
「かわして強化されると、数が多い分やっかいそうなのでな」
攻撃は鳥型の式神たちに「破魔」の気を込めて突撃させる。
「こちらは本職のヤドリガミなんでな。もどきのような奴には負けないぜ」
ニィナ・アンエノン
海辺かー、バイクが錆びちゃうとやだからそっこー終わらせないとね!
とゆー事でまずは陸地でジャンプ台になりそうな所を探そう!
無かったら土でも盛らないとなぁ……
そんでもって【情報収集】して船の位置を把握したら【ダッシュ】アンド【ジャンプ】!
【空中浮遊】に【空中戦】もあるし、船には飛び込めるんじゃないかな。
船の敵は高速移動するみたいだけど、攻撃は【オーラ防御】メイン、【視力】で捉えられたら【盾受け】で防ごう。
とりあえず血が無くなる前に勝負を決めないとね!
船が壊れないんだったらユーベルコードで派手に【範囲攻撃】!
まとめてふっ飛ばしちゃう☆
旗の方は【スナイパー】らしくブラスターで撃ち落としてみたいかな!
高柳・零
POW
自分は飛べるので、先行して高高度から敵船の真上まで行きます。
小舟や泳いで近付く人が居たら、近くまで来た時に高度を一気に下げ、衝撃波で上から攻撃してこちらに気を引きます。
「幕府軍には航空戦力もあるんですよ!」
他の猟兵が乗船したら自分も甲板に降り、護衛と戦います。
雹刃突に対しては、こちらも能力強化しているので、相手が嫌がる動きをします。
攻撃力重視なら、見切りと盾受けで攻撃を受け止め、範囲攻撃でちまちまダメージを与えます。
命中率か攻撃回数重視なら、オーラで全身を覆い激痛耐性で耐えつつ、2回攻撃で大ダメージを狙います。
護衛を倒したら、旗を下ろし飛んで脱出します。
アドリブ、絡み歓迎です。
政木・朱鞠
まずは敵の船に近づくために舟を確保しないとだね。
付近の漁村を回って、ちょっとズルいかもしれないけど【誘惑】技能を利用して漁師さんから中古の小舟をおねだりして譲り受けられるよう頑張ってみるね。
もし、譲って貰えたら船尾の方を目指して近づいて【クライミング】でよじ登って潜入を目指すよ。
戦闘【SPD】
ミスをすれば呪付きの斬撃を貰うリスクは有るけど『忍法・狐龍変化身』を使用して真の姿の足部分を再現して、仮初めだけど回避に特化した強化状態で迎え撃つよ。
獲物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】で防御を緩めて【傷口をえぐる】→【生命力吸収】で模倣刀『偽村雨』を絞め潰してダメージを狙うよ。
アドリブ連帯歓迎
落浜・語
面倒なことばかりというか、なんというか。
ちゃきちゃきやって行こう
UC『烏の背中』で上空から鉄甲船へ。
カラスとも連携しつつ自分は奏剣で、カラスにはド突いたりなんかで敵を攻撃。カラスの嘴や爪って案外鋭いからな。どんどんやってくれ。
互いに囲い込み少しでも効率よく倒せるように動く。
相手からの攻撃は【第六感】にも頼り避け、【フェイント】も入れつつ反撃を。
同じヤドリガミとして、きっちり終わらせてやるよ
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鉄甲船があると推測される場所から最も近い漁村にて。
政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)は漁師の男達と交渉を始めていた。
「本当に小さな舟で構わないの。一艘だけ譲ってもらえない?」
上目遣いで熱っぽい視線を向ければ漁師達はすっかり朱鞠に夢中だ。
彼らは素早く小舟を用意し準備も整えてくれた。
朱鞠もお礼を言ってすぐに海へと出発する。
ちょっとズルい手段かもしれないが、これは漁師達も守るための行動でもあるのだ。
その気持ちを胸に朱鞠は鉄甲船の船尾を目指していく。
漁村の近く、海の見える道で準備を整える猟兵もいた。
「海辺かー、バイクが錆びちゃうとやだからそっこー終わらせないとね!」
そう言いつつカスタムバイクを走らせるのはニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)。
周囲を探索すればいい感じの段差も無事に発見。海を見れば鉄甲船の影も見える。
ならばあとは段差を使って全力でダッシュ&ジャンプ!
一気にバイクを走らせ、ニィナは鳥のようにぐいぐいと空を進む。
鉄甲船もすぐに見えてきた。辿り着くまではあと少し。
時を同じくして空から船を目指す猟兵達の姿も見えた。
海の上を飛ぶのは数羽の海鳥。
それと共に鳥型の式神も飛んでおり、彼らは大切そうに鏡を抱えている。
その正体は勘解由小路・津雲(明鏡止水の陰陽師・f07917)。
彼は本来の器物の姿に戻り、使役する式神達に運ばせていたのだ。
(陸地から船に移動、か。ちと目立つが、仕方がないか)
海鳥達に紛れる事で姿を隠しているが、敵からはどう見えているか。
考えているうちに鉄甲船も姿を現す。津雲も式神達に指示を出し、仮初の姿へ戻る準備をし始めていた。
更に鉄甲船近くの空には別の鳥も飛んでいた。
それは人間の倍くらいの大きさをしたカラスだ。
首回りだけが白色の変わったカラスだが、勿論猟兵の仲間である。
大ガラスの背には落浜・語(ヤドリガミのアマチュア噺家・f03558)の姿があった。
「面倒なことばかりというか、なんというか。ちゃきちゃきやって行こう」
次々出現するオブリビオンは鬱陶しいが、幕府軍へ迫る脅威は片っ端から解決しなければ。
語は愛用の短剣『奏剣』を取り出しつつ突入のタイミングを窺う。
自力で鉄甲船を目指す猟兵も存在していた。
高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)は光を纏いつつ空を飛び、一気に鉄甲船を目指していく。
そして集まってきた猟兵達の姿を確認出来たのならば甲板へ向けて急降下。
バスターソードを取り出せば……鉄甲船へ向けて衝撃波を伴う斬撃を放っていく!
これで船を傷付ける事は出来ないが、中に潜むオブリビオン達の注目を集める事は出来るだろう。
「幕府軍には航空戦力もあるんですよ!」
更に大声で敵の気を引き準備は完了。
こうして準備は整った。皆それぞれの方法で無事に鉄甲船へと乗り込んでいく。
猟兵達による超巨大鉄甲船攻略が始まった。
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「いぇーい!! にぃなちゃんとーじょーだー!!!」
ハイテンションな叫びと共に船内へと突っ込むニィナ。
カスタムバイクもどんどん速度を上げて、道を塞ぐ相手は片っ端からぶっ飛ばす。
周りには怨霊や障害物も存在しているが、彼女のドライビングテクニックならばそれらも全く気にならない。
しかし敵対している偽村雨はオブリビオン。彼女の速度に合わせるべく、怨念を纏って高速で動き始めているようだ。
「っとと、斬られたら血がいっぱい出るんだっけ。じゃあ血が無くなる前に勝負を決めないとね!」
敵の呪いの刃を掻い潜り、時に四肢のプロテクターで受け止めつつニィナは走った。
そして偽村正達と適度な距離が保てたと分かれば……一気に方向転換し、彼らへ向けてガジェットを構える!
「まとめてふっ飛ばしちゃう☆ 目標、射程範囲全部ろっくおーん!」
船が壊れないなら大暴れもやり放題。
ガジェットから凄まじい勢いで高機動マイクロミサイルが放たれていき、次々と偽村雨を吹き飛ばす!
「カーニバルだよ、れっつだーんす!!!」
周囲の偽村正が一掃されるまで、ニィナのお祭りは激しく楽しく続く事となった。
甲板では零が偽村正達と応戦していた。
寒気を呼び起こし自らを強化する敵達を、零はしっかりと観察していく。
「パワーアップ攻撃ですか……それならこちらも合わせましょう」
まず最初に迫った偽村正は太刀筋の正確さや素早さを上げてきたようだ。
それを見極めた零は全身をオーラで覆い、敵の攻撃を全身で受け止めていく。
「天よ人々を護る力を!」
彼の身体を守るのは他人を護る想い。それが『ゴッドハンド』として零の身体を守り、偽村正の刀は彼の身体を浅く斬るだけで終わる。
すれ違いざまにバスターソードで切り裂けば一撃必殺。その集団を全て倒せば次の敵にしっかり備えて。
今度の相手は単純に力を強化している様子だ。先程のように身体で刃を受け止めるのは危険だろう。
凄まじい勢いで迫る刃を零はしっかりと盾で受け止め、カウンターとして薙ぎ払うのを忘れない。
この攻撃では一撃で終わらないのは予想済み。
だからこそちまちまと相手の体力を削って確実に倒して行くのだ。
着実な戦いを続ければ最後に勝つのは勿論零。
「これで……最後です!」
最後の一体を斬り伏せたのなら再び零は宙を舞った。旗の位置も確認しに行かなければ。
朱鞠は忙しなく船内を駆け、2体の偽村正を引き付けていた。
彼らの呪いを一撃でも食らえば動きに支障が出てしまう。それを避けるために、朱鞠は一時的に自分の力を開放する。
「抑えし我が狐龍の力……制御拘束術第壱式にて……」
その最中にも容赦なく敵の攻撃が飛んでくるが……だが朱鞠の術の方が早かった。
「強制解放!」
『忍法・狐龍変化身』により朱鞠のしなやかな足はより強固な姿へと変貌する。
それと同時に床を蹴り、壁を跳ねて偽村正達の攻撃を回避して。
「今度はこっちの番だよ!」
手元から素早く『荊野鎖』を取り出せば、一気に偽村正達へと投げつける!
朱鞠の動きに翻弄され、偽村正達は一瞬で鎖に身体を拘束された。
蔓薔薇の様な棘は次々に彼らの身体へ喰い込み深く傷をつけていく。
上手く棘が刺さったのを確認し、朱鞠は更に強く鎖を引いた。
棘が少しずつ傷を抉っていき、滲み出る血は鎖へと染み込む。
「それじゃあ……こっちも遠慮なく頂くよ」
その血を経由して朱鞠は偽村正達から生命の力を奪っていく。
それに合わせて敵の姿も萎んでいき、最後には塵となって消え去った。
「津雲さんも来ていたとは。奇遇だな」
「語こそ。ありがたい話だ」
船内で友人の姿を見つけ共闘する事となった語と津雲。対峙するのは数体の偽村正。
じわじわと距離を詰める猟兵達とオブリビオン……先に動いたのは語と大ガラスだった。
「頼むぞ、カラス」
語の合図に合わせて一人と一羽は前へ進む。
偽村正達が刀を振り抜くより早く懐へ入り込み、素早く奏剣を振るえば偽村正は大きく仰け反る。
それに合わせてカラスが飛び、仰け反った偽村正へとすかさず追撃。
鋭い嘴と爪が敵を穿ち、一気にその身体を消滅させる。
「よし、どんどんやってくれ」
この調子で行けば問題ないが……敵も複数存在している以上はそうもいかない。
一体の偽村正が冷気を集め、巨大な氷柱により語達を穿とうとしている様子。
だがその氷柱は語達へ届く事はない。
間に立った津雲がしっかりと受け止め、結界により氷柱をかき消したのだ。
「かわして強化されると、数が多い分やっかいそうなのでな」
「ありがとう、津雲さん」
術を邪魔され呆気にとられる偽村正へ、すかさず津雲の式神達が集い出す。
鳥型の式神達は破魔の気を帯びていた。
悪しき存在と化した器物、偽村正達にはその効果は覿面。
「バン・ウン・タラク・キリク・アク!」
津雲が空中で五芒星を描けば更にその気は強まっていき……式神達が村正へと張り付けば悪しき気は一瞬で消え去った。
「こちらは本職のヤドリガミなんでな。もどきのような奴には負けないぜ」
ヤドリガミとして、退魔師の意思を継ぐ者として、このような相手には負けられない。
津雲は更に式神を飛ばして偽村正達を攻撃し、津雲自身は結界により仲間を守り続けた。
「ああ。同じヤドリガミとして、きっちり終わらせてやるよ」
語もまた器物から生まれた存在として偽村正達を見つめている。
人々を苦しめる存在となってしまった彼らをこのままにしておくのも忍びない。
語は再び大ガラスと走り出し、次の偽村正へと奏剣を向ける。
相手の斬り付けはギリギリで躱し、すれ違いざまに大ガラスが相手を突けば語がしっかりととどめを刺して。
二人と一羽は息のあったコンビネーションによりあっという間に偽村正達を倒し尽くす。
こうして猟兵達は無事に護衛のオブリビオンを倒すことが出来た。
あとは旗を降ろすだけ。
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「旗はこちらにありましたよ」
甲板で戦っていた零が仲間を集め、皆に旗の位置を指し示した。
確かにそこには〇の中に上と書かれている旗……村上水軍旗が存在している。
「脱出の準備は大丈夫。舟が必要なら一緒に乗っていけるよ」
朱鞠は小舟を改めて鉄甲船の側まで運び、鉄甲船の消滅に備えていた。
「これで南海道も少しは安心して進めるでしょうか」
「少しずつ鉄甲船も消えているようだし、きっと大丈夫だろう」
本来の口調で話す津雲に語は明るい声で応えて。
「それじゃ、撃つよー! どーん!」
ニィナがブラスターで旗を撃ち抜けば、一瞬で村上水軍旗は消え去った。
それに合わせて鉄甲船と怨霊達の姿も薄らいでいく。
猟兵達はその様子を後ろに、それぞれの手段で陸地へと戻るのであった。
大成功
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