エンパイアウォー⑩~骨抜き妖怪と超巨大鉄甲船
●ブリーフィング
「さて、サムライエンパイアでの戦争、その次なる予知が見えたでありますよ」
某所にて紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)が集まった猟兵達に向けてそう口を開いた。現在、サムライエンパイアでは徳川幕府と織田信長の軍勢との大規模な戦いの最中である。
国難に立ち向かうため、幕府軍が魔空安土城への進軍を開始。南海道から魔空安土城へと海路を使って向かう手筈だったのだが――。
「今回はその海路の確保こそが目標であります」
そう言って、更なる情報を背後のホワイトボードに投影する。そこに映るのは、巨大鉄甲船。その船団だ。
「全長200m程度、全幅30m。そんな船がズラリと並んでいては、幕府軍の船は悉く沈められ、海の藻屑と消えてしまうでありますよ。――つまり――」
――この相手は猟兵が務めるべきである、という事だ。
「とはいえ、大船団全てを一回で落とす訳ではなく、一つ一つ確実に落としていく事とします。船には幾体ものオブリビオンが配置されている為、1回の出撃では1隻のみを相手にするのが最善かと」
そう言って、ホワイトボードには船ではなく、その予想される敵戦力を投影する。この形状は――。
「――まあ、タコでありますね……。ただ、これもオブリビオン。油断せずに屠り、この船とそれを動かす村上水軍の怨霊を維持している村上水軍旗を降ろすによる船の無力化。これが今回の最重要目標であります。船や怨霊そのものへの攻撃は、すぐに再生されてしまい、無駄となる事が予測されるでありますから、オブリビオンの排除の後、軍旗を降すという事を忘れないで欲しいでありますよ」
ホワイトボードには、〇の中に上と書かれている旗も投影され、投影された情報が少しゴチャゴチャとしている。智華もどこか疲れているのか、画像が少し被っていたり、作った口調が素のものになっている事に彼女は気づかない。
「さて。つまりは幕府軍の海路を切り開く為の作戦です。敵は海上にいますが、流石に船の上――つまり敵のド真ん中に転移、という訳にもいきません。一番近い陸地からどうにか自力で船まで渡り、乗り込む事になります。戦闘だけでなく、移動も含まれる為難しい任務になるかと思いますが――どうか、宜しくお願い致します」
だとしても、この予知に於いて、転移の術式でミスはしない。顔は真剣そのもの。智華はペコリと頭を下げてから、転移の術式を展開させるのであった――。
暁文空
どうも、22作目のシナリオとなります。初めましての方は初めまして。そうでない方は今度も宜しくお願い致します。暁 文空(アカツキ フミアキ)です。
18作目とは同時進行ですが、まあ、どうにかな(以下略)。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
今回は戦闘シナリオとなりますが、陸地から船に乗り込む所も込みとなりますので、そのつもりで参加して頂ければと思います。
執筆状況等については、詳しくはMSページやTwitter等の確認を宜しくお願い致します。
特定の他者との連携の場合は、その方のキャラ名とID、旅団単位であれば旅団名(と参加最大人数)を最初に明記して頂きますようお願い致します。
逆に連携NGの場合も冒頭に記載して頂けますよう、お願い致します。
また、明確に技能を使用する場合は、本文中に【】等で囲って明記して頂けると、助かります。
それでは、今回もどうか、お付き合いの程、宜しくお願い致します。
第1章 集団戦
『骨抜き妖怪『衣蛸』』
|
POW : 随分と凝ってるタコ~。俺たちのようにほぐすタコ!
【タコの保護色能力で全身を迷彩して接近し】【筋肉の塊である8本の触手で相手を捕まえ、】【マッサージで弱らせてからの絞めつけ攻撃】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : カッピングもやってますタコ~。血流良くなるタコ!
【タコの保護色能力で全身を迷彩して接近し】【非常に強力な吸盤で相手を捕まえて、】【カッピングで生気を吸い取り弱らせる攻撃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 運動不足じゃないかタコ~?ヨガは身体に良いタコ!
【再生能力を活かして非常にしぶとく接近して】から【筋肉の塊の触手と強力吸盤で相手へ捕縛攻撃】を放ち、【操り人形のように強制的にヨガをさせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エンティ・シェア
よし、飛ぼう
船に近い高台から夢現でこう、空中浮遊を駆使してふわーっと船に近づくよ
空色の布でもかぶって、目立たない格好をしておかないとね
撃ち落とされたりが少々怖いが…まぁ、なるべく回避を頑張って、ちょっと痛い程度なら耐えるよ
落とされたら大人しく水上から泳いでいくことにするさ
無事に辿り着ければ、空室の住人に戦闘は任せるよ
私は被弾してはいけない非戦闘要員だからね
逃げるし隠れるし敵も味方も盾にしていくとも
召喚を維持できないような状態になるなら、「僕」と変わろう
そちらの方が制限なく戦いやすい
最初からそうしろと?はは、いいじゃないか、たまには
タコ足は美味しそうだからね、切り刻んで酢の物にでもしておやりよ
真宮・響
水軍ね。海から攻めるとはずいぶんな策を考えたものだ。・・・でもその進軍を許す訳にはいかないねえ。少し手間がかかるが、何とかするか。
海にでっかいのが浮かんでいるなら空から奇襲すればいい。真紅の竜に【騎乗】してダッシュで目的の船に向かう。飛んでくる対空砲火は竜のブレスや羽ばたきで対抗。敵の蛸の姿が見えたら酷い目に遭う前に【先制攻撃】【二回攻撃】【串刺し】【範囲攻撃】で容赦なく纏めてぶっ刺す。船上にある旗を奪取したら即真紅の竜を飛ばして船を離脱する。
真宮・奏
ふむ、海路を抑えるとは敵も考えますね。ただ、その進軍は進ませる訳には行きませんので・・それにオブリビオン乗せた船なんて即刻沈めた方がいいですし。
ふむ、船は向こうの海上にありますか。じゃあ、飛んで船に向かいましょう。蒼の戦乙女を起動、高速で飛翔して対空砲火を潜り抜けます。船の蛸に相対する前に【オーラ防御】【武器受け】【盾受け】で防御を固めてから酷味方が旗を奪取して離脱するまでに敵の足止めを。攻撃は【属性攻撃】【二回攻撃】【衝撃波】で。味方が船上を離脱したのを確認してから、もし解除されていたら蒼の戦乙女を使い直し、自分も船上を離脱します。
神城・瞬
海路を抑えられると進軍は凄く困難になりますよね・・生来誇り高い水軍を怨霊を使っているのも許せませんね。彼らの魂を救う為にも。
敵の船は海上ですか。空を飛んで船に向かいましょう。高速飛翔で対空砲火を潜り抜け、船上で蛸の存在を視認したら上空から【誘導弾】に【鎧無視攻撃】【マヒ攻撃】【目潰し】【部位破壊】を乗せて攻撃。蛸の数によっては【範囲攻撃】を使い、蛸の攻撃で味方がピンチになったり、旗を奪取しにいく味方に攻撃が届く時は【吹き飛ばし】で敵を吹き飛ばします。旗を奪取したら、飛翔で船上を離脱します。
●猟兵、飛ぶ
「よし、飛ぼう」
一瞬で結論を出したのは、エンティ・シェア(欠片・f00526)。空色の布を被り、隠密性も確保。海が使えないなら空を使えば良い――言うは易く行うは難し、の言葉通りのものであるが――エンティとて猟兵。通常の常識等通用しない。空色の布のおかげか、空中浮遊等と言う手法でエンティは目的を目指す。
――そして、その手段は他の猟兵達も気づいたものであった。
「海にでっかいのが浮かんでいるなら空から奇襲すればいい」
真紅の竜に騎乗して敵の船へと迫ろうとするのは真宮・響(赫灼の炎・f00434)。当然、そのようなものが空中に入れば船も警戒するに決まっている。船員は本格的な猟兵との戦闘には耐えられる戦力ではないものの、対空警戒やら威嚇射撃位は船に陣取るオブリビオンの代わりに実施する。――だが、そのようなものが猟兵に通じる筈もない。弓矢程度なら竜の羽ばたきや、炎の息で吹き飛ばしてゆく。
そして、同時に生身で飛ぶ影がすぐそばに一つ。
「さあ、希望を持って、未来を切り拓こう!!」
紅い竜とは対照的な青い豪華絢爛なドレス。響の娘、真宮・奏(絢爛の星・f03210)はその身一つで風を切り空を翔ける。その姿は正しく『戦乙女』というべきもの。その高速の飛翔能力によって、敵の対空迎撃の合間を縫うように接近する。
「誇り高い水軍を怨霊を使っているのも許せませんね。彼らの魂を救う為にも」
同じく生身で飛ぶ猟兵はもう一人。神城・瞬(清光の月・f06558)は月読の紋が入った銀の鎧姿で空を飛んでいた。どう考えても質量としては飛べるようには見えないのだが――それを可能にしてこその猟兵というもの。あまりの速さに対空砲火はないに等しい。そのまま船上――タコの待ち受けるところへと猟兵たちはそれぞれ近づいてゆくのだった――。
●骨はそこにあるか
「タコー!?」
そんな叫び声を上げるタコがどこにいる。ここにいる。超巨大鉄甲船に陣取っていたタコ――骨抜き妖怪『衣蛸』はあまりにも飛んでいる猟兵達が多い事に驚きの叫び声を上げる他なかった。発声器官がどこにあるのかはさておき。
だが、驚きも一瞬。上にいるとしても、触手さえ届いてしまえば問題ない。器用にくねくねと動かしながら触手を伸ばしてゆく。途中、紅い竜の吐いた炎に焼かれて溶かされるが、一瞬にして再生し、そんな事などなかったかのように触手は更に伸び続ける。それを見て取った猟兵達は散開する。だが、それだけであればこの戦いは易いものでしかない。
その散った先には、保護色に変色していた別の個体の触手が待ち構える。視えていた触手に対して迎撃をしていた彼、彼女らにとっては窮地そのものである。だが――。
「おいで、仕事だ」
その触手が他の猟兵に迫るよりも先に一撃を加えた小さな影。エンティの召喚したぬいぐるみだ。小さな存在故に、一撃も当然小さいが、猟兵達が対処するだけの時間を稼ぐには十分。役割を果たすと再び気配を消す。そして、密かに迫っていた触手の姿は明らかとなり、あるものは竜の放つ炎の息、あるものは魔力をぶつけ、あるものは剣で切り刻んでゆく。
そうした戦いの最中に、戦闘以外に目を向けるものこそがエンティ。他の猟兵の支援は自信がユーベルコードで召喚したぬいぐるみに任せ、超巨大鉄甲船にあるとされる村上水軍旗の捜索を実施していた。この軍旗こそが超巨大鉄甲船の核。これをとり筈ず事によって、漸く船と線上のオブリビオンに打撃を与える事ができるという音。
そして、軍旗を見つけ、近づこうというタイミングでタコの一つがエンティへと迫るが――その触手はどこからともなく振ってきた衝撃波によって阻止される。隙を見て、軍旗があるだろう場所、敵が待ち伏せしているだろうという場所に攻撃を放たのだった。そして、こうした援護もありエンティは軍旗を手にする。
すると、船の核を担っていたからか、船の動きがおかしくなり始める。それを見て取った響や奏はそれぞれ上空で竜の息やら、魔術やらで僅かに残るタコを吹き飛ばしつつ、軍旗を手にしたエンティも船からの脱出に成功した。それを見てから響は竜に船ごと吹き飛ばす事を求め――竜は自信の炎の息をため込み、船へと叩きつけた。
爆炎広がる船内、船は沈み、猟兵達は陸地へ。再び飛び去るのだった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵