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エンパイアウォー⑲~傲慢なる侵略者の末路

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #コルテス

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●安芸国・厳島神社
「やれやれ、下等生物と言うのはどうしてあんなに無駄に野蛮なのだ」
 由緒正しき祭殿、厳島神社。その一角を我が物顔で占拠したコルテスは、肩を竦めため息を漏らした。
 その足元に転がるのは、神社に収められていた宝物。どれも貴重な品物ばかりだ。
「その上、宝物まで辛気臭くていかん。こんなものを献上品にする訳にはいかんな」
 そして、その価値すらも嘲笑い、彼は一つの器を――そこに篭められた歴史を、あまりに無造作に投げ捨てた。
「……む。しかしこれなどは悪くない。我が戦利品の一つに加えてやるとしよう」
 また別の宝を、今度は己の物とする。その鑑定基準もまた、傲慢。この国の文化を顧みず、己の価値観のみで裁定する。
「ふむ、これは……武器か。どれ」
『ガアアアッ……!』
 宝刀を抜き放つと、試し切りとばかり、傍らに控えた竜を斬り付ける。
「ふむ、これも悪くないな。さて、次は……」
 血を流してのたうつその竜……ケツァルコアトルを気にすらかけず、宝物の吟味に没頭するコルテス。

 ――傲慢なるその男は、気づいていなかった。その喉元に、すでに猟兵達の刃が迫っている事を。

●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回も戦争……それも、とびきりの相手だよ。侵略渡来人コルテス、信長軍の魔軍将の一人を倒しにいってもらうね!」
 オブリビオン・フォーミュラである織田信長は、エンパイアに渡来人を呼び出す力を持っている。その力によって呼び出されたコルテスは、いくつもの国を滅ぼし渡り歩いてきたコンキスタドール(征服者)である。

「魔軍将の一人に名を連ねるだけあって強敵――と、言いたい所なんだけど。実はコルテスは、油断しきってるんだ」
 彼が自分の力で直接戦ったのは数回のみ。以降は、滅ぼした世界の戦力を利用する事で、常に安全圏から侵略を行って来た。以前戦ったのがいつの事だったか、当人すら覚えていない。
「そんなんだから、コルテスは『戦い方を忘れてる』んだ。それを思い出させなければ、容易に倒す事が出来る筈だよ」
 ただし、本来の実力を発揮させればその限りではない。見切る事が容易である単純な攻撃や、その戦場ですでに繰り出したのと同じ攻撃を繰り出すと、『戦い方を思い出し』て強烈な反撃を繰り出してくる。
「だから、ちょっと変わった……他と被りそうにない攻撃を工夫して繰り出すのが良いと思うよ!」
 なお、他の戦場で行われた攻撃の事は考慮しなくて良い。コルテスは、撃破され骸の海から蘇っても、自分が撃破されたという事を認識する事が出来ないのだ。
 それはコルテス自身の慢心ゆえか――あるいは、いくつもの国を滅ぼして渡り歩く事が出来る、侵略渡来人に共通した欠点であるのかもしれない。
「そうそう、コルテスの乗騎はケツァルコアトルって言ってね、かつてコルテスが侵略した世界の存在なんだけど……『隷属の呪い』と『コルテスが死ぬと自身も死ぬ呪い』がかけられているんだ」
 不本意な隷属を強いられ続けたその竜を説得する事は、決して叶わない。――せめて、眠らせてやると良いだろう。

「この世界を、他の存在を、彼は見下しきっている。その傲慢な顔面に一発ばーんと叩き込んで、骸の海に送り返しちゃおう!」
 言ってくるるはいつもどおり、わざとらしい可愛らしくポーズを取って猟兵達を見渡す。
「さあ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」


一二三四五六
 わかりやすいヘイト要員って、それはそれでなんか好ましさもありますよね!

 ごきげんよう。魔軍将コルテス戦をお届けします。一二三四五六です。

 という訳で公式の戦争ボス敵です。が、油断しまくっているのであんまり強くないです。
 ただしOP中に記載されている通り、予想できないようなユーベルコードの攻撃が必要となります。
 偶然にも他の人と被っちゃった場合は、手痛い反撃を喰らう事になる――と言うかまあ特に否がないのに失敗させるのも可哀想なので却下すると思います。
 被った場合にどっちを採用するかはダイスか何かで決める予定ですが、それ以前に、被りそうにないプレイングをかけるのが一番良いんじゃないでしょうか。
 もちろん、『戦い方を思い出すまでもない単調な攻撃』も見切られるので気をつけて下さい。

 なお、返却は8/12~13の間を予定しています。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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382




第1章 ボス戦 『侵略渡来人『コルテス』』

POW   :    古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ   :    奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:シャル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラプラス・ノーマ
おい、コラ
きったねー手でマジモンの神様の宝物触んじゃねー
その扇も、笏も
今持ってる太刀も
貴様如きが手にしていいモンじゃねー

流石のらぷこも激おこだ
いつもと違う口調で怒る

竜を尊厳しない行動
神を敬わない行動
カチンと来るな

…でも
感情に任せて暴れるのはカミサマのそれじゃない
無知とは罪、かな
救ってやろうか

まずその汚い手にダガーを投擲
宝物は出来るだけ回収したい

あと?
ふふふ、あたしは逃げて、避けるだけ!
身軽さを利用してぴょこぴょこ!
その隙にみんなよろしく!

ラストはUCで頭上からダガーの雨を

解放された竜に駆け寄って、寄り添おう
さ、捕まる事なく骸の海を漂えよ?

カミサマは救うモンだからね

この後めちゃくちゃ神社直した


月宮・ユイ
アドリブ◎
*身に<呪詛>宿し呪詛/呪操る

渡来人に献上品…外部からの干渉者ですか
戦乱を広げ、その隙に宝物を漁り奪取する
まるで質の悪い火事場泥棒です
一体どちらが野蛮なのでしょうね
征服者…
勝者こそ正義なら自身が敗北した時どんな思いを抱くのかしら

上空に転移<念動力で空中浮遊>
<早業:高速詠唱・2回攻撃>
<生命力吸収の呪詛>込め《不死鳥》召喚
全てを集束<力溜めした全力魔法:誘導・呪殺弾>
選別可能活かした建物ごと呑み込む規模の全力攻撃。
自身が居る場所が宝物がある重要な拠点だと理解しているなら、
初手からその場所ごと破壊するような攻撃への警戒は薄い筈
意識と忘却の隙つく為に、もとより次弾は考えない渾身の一撃を。



「おい、コラ。きったねー手でマジモンの神様の宝物触んじゃねー」
 道化の口調をかなぐり捨て、ラプラスは開口一番、怒りを露わにコルテスへと言葉を叩きつけた。
「その扇も、笏も、今持ってる太刀も、貴様如きが手にしていいモンじゃねー」
「……」
 だが、その言葉をコルテスは聞き流し、宝物の物色を続ける。
「おい、聞いてんのか」
「戦乱を広げ、その隙に宝物を漁り奪取する。まるで質の悪い火事場泥棒です」
 ユイも静かな侮蔑と共に怒りをぶつけ……そこで、ようやく気づいた、とでも言うように、コルテスは顔を上げた。
「……なんだ、お前たち。私に言っているのか」
「それ以外の何だと思ったんですか?」
 ユイの問いかけにも、コルテスは呆れたような表情で答えを返す。
「虫がぶんぶんと耳元で飛んでいたとして、それが自分に話しかけていると思うやつがいるか?」
「っ……」
 その、心の底からこちらを侮り切った物言いに、ラプラスはさらなる苛立ちを覚え……それを、呼吸を整え必死に抑える。
(感情に任せて暴れるのはカミサマのそれじゃない……)
 竜を、神を敬わぬ相手であっても。
「無知とは罪、かな。救ってやろうか……!」
「ぬぅっ!?」
 隠し持っていたダガーを素早く投げ放ち、その右手を貫く。その痛みにコルテスが顔を歪めた瞬間、ユイは上空へと転移し、その身より不死鳥を呼び起こす。
「征服者……勝者こそ正義なら、自身が敗北した時どんな思いを抱くのかしら」
 次弾は考えず、全ての力をその不死鳥に注ぐ。それは、宮島の空の色を書き換えるかの如く、。
「む、なんだ、あれは。まあどうせ下等生物の攻撃など大した物ではないだろうが……おい、お前、少し止めて来い」
 さすがのコルテスも少しは警戒した様子で、足元のケツァルコアトルを蹴って命令を下す、が。
「判断が……遅すぎるっ!」
 そんな反撃を待ってやる理由など、存在するはずもない。羽ばたく不死鳥が祭殿を呑み込むように急降下し、コルテスごと包み込んだ。
「う、うぉぉぉ……!?」
 その熱量と光量、そして不死鳥の体内に渦巻く呪詛。全身を焼かれ、苦悶の声を漏らすコルテス。
「ぐ、ぅぅ……これだからっ……下等の野蛮人はっ!」
 苛立ちを露わにしながら、ようやくケツァルコアトルに命じてその炎を振り払わせる。
「貴様らにとっては貴重な神殿なのだろう、それごと攻撃するとは……む?」
「あなたと一緒にしないで――野蛮人」
 息を切らしながらも、冷たく見下ろし言い返すユイ。炎に包まれた筈の祭殿には傷どころか汚れ一つない。灼くのはあくまで己の敵のみ。
「ちっ、小賢しい真似を……?」
 さらに見渡し、足元にあった宝物が無くなっているのに気づく。視線を巡らせれば、持てる限りの宝物を抱えてすたこらさっさと逃げ出すラプラス。
「この……返さんかっ!」
「貴様のじゃねーだろーが!」
 もたもたとマスケット銃に弾を詰めるコルテスへと、ダガーの雨霰を降り注がせる。相手の迎撃は、当然間に合う筈もない。
「ぬぉぉぉ!?」
「悪いな、絶対解放してやるから、さ……カミサマは救うモンだからね」
 コルテスを庇うように、共にダガーに串刺しにされるケツァルコアトルの姿に、一瞬表情を曇らせるラプラス。決意を新たにしつつ戦いに巻き込まれぬよう宝物を避難させていく。
「あ、あと神社も後で直すから!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
…殺す!
傲慢な征服者は滅ぼさねばならない。
<黑鐵>を展開し、呪炎による立体起動で攻める。
魔剣の形状を次々と切り替えて多彩な攻撃を。
攻撃に幅を持たせるには魔弾投擲法がいい感じ。
どんなものでも魔弾へと変えるこの技。
トランプ・ゴムボール・独楽などを念動で投擲。
必殺の一撃を入れるためにも少しずつ削りながら誘うです。
騎馬突撃が狙い目っぽい。
攻撃の初動と軌道を見切って…殺る!
この時のために使わずにおいた重力制御を解禁。
限界まで生命力を重力制御器官へ注ぐです。
効率よりも速度重視でチャージ。
強力な重力の渦を生み出し、マイクロブラックホールを形成。
回避不可能なタイミングで射出。
虚空へ消えろ…黒星招来っ!


日和見・カナタ
慢心しているとはいえ、コルテスは魔軍将。
私が策を考えたとしても相手にとっては単純なものにしか見えないでしょう。
ですので、さらに油断させて隙を作り出します!

まずは『ガジェットドローン』の≪援護射撃≫を受けながら相手に向かって駆け出します!
何の策もないただの正面突撃…と錯覚させて、散布しておいた『機械蜂』で接敵までに相手の射撃軌道と死角を割り出しますね!
エネルギーを加速につぎ込んだ【ヒートインパクト】で跳躍して、さらに掴んでおいた『ガジェットドローン』を踏み台にすることで空中で方向転換しながら相手の死角から攻撃を仕掛けますよ!

【アドリブ、協力歓迎】


フランチェスカ・ヴァレンタイン
ええまあ… 慢心しているならそれを利用させて戴くだけですし、ね?
塵芥に下等生物などと見縊られたところで、何の痛痒もありませんもの

視界を振り切る空中機動を繰り返して、アウトレンジからの牽制と援護の砲撃を
あまり攻勢をかけすぎて慢心が剥がれぬよう、茹でガエルの喩えの如くじわじわと追い込むと致しましょう

UCの使用は古典的騎乗術の予備動作に割り込ませる形でワイヤーアンカーを巻き付けて、剥き出しの顔面を盛大に大地へと叩き付け
そのままあちらこちらへ立て続けに叩き付けてそのいけ好かない顔立ちを多少は見られるように整形を――
…あら、無様に崩れて泥まみれ。中身がぐずぐずに腐りきったアナタにはお似合いでしてよ?



「……殺すっ!」
 黑き鐵を身に纏い、強烈な殺気をぶつけながら接近する鬼燈。呪炎で巧みに機動を制御して、コルテスに狙いを絞らせない。
「むぅ……何やらちょこまかと鬱陶しいな」
 もっとも、コルテスの方は、ぶつけられた殺気にも動じない……というより殺気を向けられている事に気づいていない。マスケット銃で狙いを定めようとして、上手くいかない事に苛立つ程度だ。
「ええまあ……慢心しているならそれを利用させて戴くだけですし、ね?」
 そんな様子に呆れつつ、フランチェスカも巧みな空中機動を仕掛ける。必要以上に警戒を強めぬよう、アウトレンジからの砲撃で、コルテスの動きを牽制する。
「ち、面倒だな。盾になれ、ケツァルコアトル」
『グルゥゥゥ……』
 命じられるがままに盾になる竜が、苦痛と不本意の呻きを漏らしながら主の身を守る。その傷ましい姿にますます殺気を強める鬼燈。
「そんな防御なんか、この魔弾には通用しないっぽい!」
 取り出すのはトランプに、ゴムボールに、独楽に……おおよそ戦いの場には相応しくないものばかり。だがそれに気功と呪詛を纏わせれば、魔弾となって投げ放たれる。
 盾の意味をなさぬ必中の魔弾は、ケツァルコアトルを迂回してコルテスだけを捕らえ、その身を打ち据えていく。
「ちっ……全く、本当に鬱陶しい。野蛮な下等生物のやりそうな攻撃だ」
「塵芥に下等生物などと見縊られたところで、何の痛痒もありませんけれど……!」
 フランチェスカも、円を描く空中機動で後ろに回り込み、盾を迂回してコルテスだけを狙う。
「茹でガエルにして差し上げますわ?」
「ふん、お前こそ串焼きにでもしてやる!」
 苛立ちを隠しきれぬまま、なんとかマスケットで狙いを定めようとするコルテス。
「そこですっ!」
 その意識が上にいった所へ、カナタが地を蹴り一気に間合いを詰めた。ドローンの放つ弾丸で動きを止め、その隙を縫い、義足に力をこめての急接近する。
「む……なんだ、貴様。闘牛の真似事でもするつもりか?」
 さしものコルテスも、正面からの接近には動じはしない。丁度弾をこめていたマスケットをカナタに向ける。
「確か、こんな感じだったか」
 無造作に、しかし狙いは正確に。戦い方を思い出しさえすれば、その技巧は流石に歴戦の征服者であり。
「油断――しましたねっ!」
「む……!?」
 だが、思い出したのは銃の撃ち方のみ。そこに戦術の記憶が伴わねば、カナタの急激な方向転換を予期出来ない。
 義足にエネルギーを集積し、全力で地を蹴って横に飛ぶ。その先で、ドローンを蹴っての、二度目の方向転換。
「これで、どうですかっ!!」
「ぬぅ……ぐふぅっ!?」
 観測機の計算で割り出した死角から急接近し――もっとも割り出すまでもなく死角だらけではあったが、ともあれ赤熱した鉄拳を叩きつける。蒸気を吹き出しながらの豪腕の一撃に殴り飛ばされ、コルテスの身体は勢いよく吹き飛んだ。
「ぐぅぅ……」
 ケツァルコアトルにぶつかって止まり、崩れ落ちるコルテス。
「――ひょっとして過大評価……いやいや、そんな」
 かなりあっけなく殴り飛ばせた事で、逆に少し不安を覚えるカナタ。確かに、銃の狙いだけは正確で、あれを常に発揮されれば強敵だろうが、頭の方は大分ヌルい。
 殴り飛ばされたコルテスは、呻きを漏らしながらも立ち上がる。
「えーと、ひょっとしてそっちの方が魔軍将級とか……」
「何を言っている……ええい、よくもやってくれたな、下等生物の癖に」
 思いっきり殴り飛ばされた癖にすぐに立ち上がり、出し抜かれても堂々とこちらを見下し続ける。確かに心身ともに打たれ強さは只者ではない。
「ふん、ならばこれでどうだ!」
 ケツァルコアトルの背に飛び乗り、突撃を試みようとするコルテス。だがその判断はあまりにも遅く。
「――殺る!」
 鞭を入れるより早く、重力を制御しての踏み込みで、鬼燈が一瞬で間合いを詰めた。これまで隠していた技を前に、当然反応出来ないコルテス。
「虚空へ消えろ……黒星招来っ!」
「うぉぉぉ、なんだこれは!?」
 重力操作を全開にして生じさせたブラックホール……その質量がコルテスの身体を歪めて、軋ませる。未知なる攻撃にもがくコルテスだが、重力の渦から逃れるのは容易ではない。
「ええい、こら、何をしている、さっさと、脱出しろ、役立たずめ」
『グルゥ……!』
 乱暴に蹴りつけられたケツァルコアトルが、その神の力で重力の軛から逃れる――が、その背にはコルテスの姿はなく。
「なんだ、この、絡まって……離れん!」
 ワイヤーに絡め取られ、宙に連れ去られるコルテス。フランチェスカはそのワイヤーを引き、コルテスを顔面から地面に叩き落とした。
「ぶっ!?」
「いけ好かない顔立ち、多少は見られるように整形をしてあげましょうか?」
 落とせば引っ張り上げ、さらにもう一撃、二撃。何度でも、コルテスの顔を地面に叩きつけていく。トドメに、祭殿から引きずり出し、境内の土へと渾身の力を篭めて叩きつけた。
「あら、無様に崩れて泥まみれ。中身がぐずぐずに腐りきったアナタにはお似合いでしてよ?」
「ぐ……これだから下等生物は、美的感覚に欠けて話にならん……おい、さっさと来い、ケツァルコアトル!」
 顔の泥と鼻を拭い、鎧のヒビを見下ろすと、忌々しげな表情を浮かべるコルテス。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「あなたから見れば、私の魔術も野蛮人の怪しげなまじないごとなのですかねえ。クックック」

【行動】
wizで対抗です。
さて、奇襲が有効とのことですので、下準備としてコルテスを適当に挑発しましょうか。
「野蛮人のしょぼくれた宝を献上されて満足とは、あなたの神だか王だか姫君だかも、随分と程度が低いですねえ。クックック」
こんな感じでしょうか。
コルテスがこちらに注意を向けた隙を突いて、高速詠唱、属性攻撃、全力魔法の技能でUCを使用します。最速・最高の一撃を死角であろう真上から見舞いましょう。

「黙って征服されるままの土地ばかりではない、ということですねえ。クックック」

【アドリブ歓迎】


弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です



「物の価値が分からなくて民の間で物笑いにされてる侵略者のコルテスとか言う蛮人の巣はここですか?」

「おお、言葉が分かるのですね?!」

「諸国の民の間では、猫に小判、馬子にも衣装、馬の耳に念仏、豚に真珠、コルキスに文物と言われてましてね、宝の持ち腐れと言う言葉を体現する様な人語を解さない程の愚物と言われてるのです」

と、まあ、ユーベルコードの無視できない煽り攻撃の効果(【挑発490】)も混ぜ込んで相手を怒らせて真っ直ぐにこちらを攻撃させます

単調になったら【見切り41】で相手の攻撃を鞘で【武器受け37】して後、斬り掛かります


「隙だらけです!」



「おや。物の価値が分からなくて民の間で物笑いにされてる、侵略者のコルテスとか言う蛮人の巣はここですか?」
 蔑みきった視線を向け、肩を竦める銀花。だが向けられたコルテスは動じない。
「挑発か何かのつもりか? だが、下等生物が何を吠えようと、私には何も――」
「おお、言葉が分かるのですね?!」
 そんな様子に、銀花は大げさに言葉を重ねる。目を見開き、心底驚いた、と言わんばかりの仕草。
「おい、聞いているのか犬。だからお前が何を言おうと……」
「諸国の民の間では、猫に小判、馬子にも衣装、馬の耳に念仏、豚に真珠、コルキスに文物と言われてましてね……」
 ただの挑発であれば、コルテスには聞き流されていた事だろう。だが、銀花の口調、声音、仕草、態度。その全てが、ひたすらに相手を苛立たせる。
「おい、黙れ、さもなくば……」
「宝の持ち腐れと言う言葉を体現する様な人語を解さない程の愚物と言われてるのですが……そうですか、言葉がわかるとは!」
 そんな煽りから一転、銀花は優しく微笑んで。
「なんと賢いんでしょう、ほら、ご褒美に餌でもあげましょうか。魚の骨で良いですか」
「――黙れ!」
 完全に頭に血を昇らせたコルテスは、ケツァルコアトルに乗って突進する。その様子にすっかり呆れ返った銀花は、無造作に踏み込み、すれ違いざま、愛刀を一閃した。
「隙だらけです!」
「ぐぉっ!?」
 横一文字に斬り裂かれ、苦悶とともにケツァルコアトルの上から落馬、ならぬ落竜するコルテス。
「読み易すぎる。単純にも程があります」
「ええい、口を閉じろ、下等生物め!」
 すっかり苛立ちに熱くなり、顔を真っ赤に染めるコルテス。その姿に、くつくつと昏い嘲りの笑みを浮かべるのは闇慈だ。
「いやいや、さすがは自称偉大な侵略者ですねぇ、我々野蛮人とは違う見事な突撃でしたよ、クックック」
「ふん、やかましい……!」
 立ち上がりながらコルテスが睨みつけてくれば、闇慈は大仰な仕草で肩を竦める。
「野蛮人のしょぼくれた宝を献上されて満足とは、あなたの神だか王だか姫君だかも、随分と程度が低いですねえ」
「やれやれ、やはり野蛮人だな。宝の価値が分からん下等生物から、正しく価値を理解する者へと再分配するのが、コンキスタドールの役割だ」
 領地を、宝を、人を。未開の民から奪い続けてきた彼にとって、そこは一切揺らぐ余地のない根幹だ。突かれた所で何ら響く事はない。
「お前とて獣畜の肉を喰らうだろう。それと同じ事だ」
「ふむ、なるほど。これは一本取られましたね、クックック」
 挑発は思った程の効果を示さなかった……が、闇慈にとってもまた、それは重要ではない。会話で注意をこちらに引ければ、それで十分。
「ではこれはいかがでしょう?」
「何……ぬぉっ!?」
 天より降り注ぐは、巨大なる闇。黒い空が地面に叩きつけられ、衝撃と共に命を収奪する。闇慈に注意を引かれていたコルテスは、頭上からの攻撃に気づかず、直撃する。
「ぐ、ぅぅぅ……ええい、ケツァルコアトル! 何をしている!」
 呼びつけた神頼りでその闇から脱出するコルテス。
「あなたから見れば、私の魔術も野蛮人の怪しげなまじないごとなのですかねえ。クックック」
「当然だ、この程度……ぬぅ? なんだこれは」
 強がろうとするが、生命力を奪われて膝をつくコルテス。自分が何をされたのか理解しておらず、怪訝そうに眉を寄せる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ビードット・ワイワイ
連携アドリブ可
見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり
傲慢なりし考えで持ちし体は衰えて
忘れし思考は身を腐らせた
されど考え改めぬが吉。それは苦しみ長引かせる
ここが汝の破滅なり

空より来るは彼方の星にありし船
彼方より今ここに来たりて破滅を齎さん
テレポートを繰り返し攻撃を避けて行うは砲撃
【範囲攻撃】全砲門開放【一斉発射】し万物障害を凪ぎ払わん
念のために【二回攻撃】
これを牽制としながらテレポート機能を再度使用し接近
真下に出現し急速上昇
体勢を崩しその機動力を奪わん

その傲慢なりし考えを持ったまま地に墜ち頭を冷やすがよい
どうせ汝は忘れるであろうが


メイスン・ドットハック
【WIZ】
ふむ、お好み焼きの聖地の国宝に居座るとは万死に値するのー
ではド派手な攻撃方法で吹っ飛ばしてやるかのー

UC「星の海を制覇せし船」を発動し、大型宇宙戦艦を召喚
ワープで船内に入り、ワープドライブで一気に射程距離に入る
そして艦に搭載しているビーム機銃、レーザー砲、破壊ミサイルを【一斉発射】、【誘導弾】機能も付与してコルテスを狙う
ケツアルコアトルには主砲のレーザーカノンの極太光線で近寄らせないように迎撃して対抗、叩き落とす
ケツアルコアトルが艦に取り付いたら、ワープで離脱して動力炉を暴走させて自爆させて、派手にダメージを狙ってみる

アドリブ絡みOK



「見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり」
 機械的な声で、コルテスに向けて宣告するビードット。
「傲慢なりし考えで持ちし体は衰えて、忘れし思考は身を腐らせた」
「何を言っている。よく分からんぞ、木偶人形」
 言われたコルテスは眉を寄せる。まあ、そもそも理解していようとすらしていないが。
「然り、その考え改めぬが吉。それは苦しみ長引かせる」
「何を……む?」
 ビードットの放つシグナルに呼応し、空の彼方より円盤が姿を現した。テレポートを繰り返しながら、地上へと近づいてくる。
「なんだあれは。ふむ、なかなか面白いな……うぉっ!?」
 見たこともない物体の接近に、興味津々で見ていたコルテスめがけ、砲門が開かれ、一斉砲撃が放たれる。
「な、なんだいったい……ぐぉぉっ!?」
「ここが汝の破滅なり」
 驚くコルテスの身体が、次々と起こる爆発で地面ごと吹き飛ばされる。宙を舞い、地面へと落下するコルテス。
「ぐぁっ……な、なんだ?」
「その機動力を奪わん」
 落下した先は硬い地面……ではなくテレポートで先回りした円盤だ。そのまま急上昇して、上空へと連れ去っていく。
 空高くにやって来たコルテス――その眼前に、空間を裂いて現れる、大型な宇宙戦艦。
「何だ今度は、船か?」
『そのとおり。電脳魔術製大型宇宙戦艦、『暁』――お前には勿体無い船じゃのー』
 その艦のブリッジで、全艦を電脳制御しながらスピーカーで答えるのはメイスン。手元のコンソールを操作し、砲門を開く。
『副砲門解放。ビーム機銃、レーザー砲、破壊ミサイル……一斉射撃!』
「うぉ、なんだ、またかこの、ちぃっ!?」
 狭い円盤の上で、ちょこまかと動き回って砲撃から逃れるコルテス。その生体反応を捕らえたミサイルが、誘導されて追いかける。
「ケツァルコアトル! ケツァルコアトール!!」
 だが、似た攻撃とあってなんとか対処を考えついたコルテスは、神を呼びつけ、その背に飛び乗った。
 ミサイルを引き離すように飛行し、戦艦へ急接近する。やはり仮にも歴戦の征服者、その気になれば、主砲を掻い潜りながら素晴らしい騎乗突撃を見せる。
「ふん、少々驚いたが、この程度の虚仮威しが私に通用するものか」
『うむ。僕も正直、こんな所で被るとは思っていなかったのー』
 UFOと宇宙戦艦と言う違いがあるとはいえ、宇宙からやって来た兵器の共演。サムライエンパイアには似つかわしくない光景である。
『奥の手を用意しておいて、良かったのじゃー』
「――何?」
 だが、迫るコルテスの姿にも焦る事なく、メイスンは動力炉に出力を集中させる。過剰稼働によって急速に発生する熱。
『お好み焼きの聖地の国宝に居座る罪、万死に値する。よって、ド派手に贖わせてやるからのー!』
 ワープ装置を起動し、メイスンがブリッジから退避した、その直後――無人の戦艦が自爆した。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!?」
 ケツァルコアトルごと巨大な爆発に巻き込まれ、流星のように地面へと落ちていくコルテス。そのまま墜落し、クレーターを作り上げる。
「げふっ、げふっ……」
「その傲慢なりし考えを持ったまま地に墜ち頭を冷やすがよい」
 咳き込みながら、なんとかクレーターから這い出てくるコルテス。その姿を見て、ビードットは静かに宣告する。
「どうせ汝は忘れるであろうが」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒玻璃・ミコ
※スライム形態

◆行動
おやおや、竜種の付属品風情が何やら粋がってますね
そもそも征服者等と言う過ぎた名は魔女である私に返上して頂きましょうか?

【空中戦】の要領で不規則かつ軽やかに【第六感】の感じるままに跳躍しながら【水泳】?し
ぽよよんと厳島神社の水上で戦いを挑みましょう

はい、跳躍する際には【毒使い】で生成した五感を鈍らせる神経毒を【念動力】で風をお越して散布し
隙を見せたらこの魅惑のボディを震わせて【誘惑】し
【気合い】充分の【黒竜の接吻】による神をも殺す致死毒を体内に送り込みますよ

うふふ、キスのついでにケツァルコアトルからも【生命力吸収】もしてしまいましょうか

◆補足
他の猟兵さんとの連携、アドリブOK


ヴィクティム・ウィンターミュート
傲慢さの極みって野郎だな?
上から見下ろしてんじゃねえぞ、三下

セット『Neuron Kill』
斬撃、銃撃、魔法、超能力──
こいつはそんなステレオタイプな攻撃じゃねーぞ
脳の電気信号を改変して、生体脳すらハッキング
つまりは、ノーモーションで唐突に、脳に夥しいダメージを負わせるんだ
脳細胞を一つ一つ切り刻まれる経験は、おありかな?

万が一コルテスが反撃できる条件が整っているのなら…
ケツァルコアトルの方を狙ってやる
乗騎のニューロンを切り刻んで、制御を効かなくして…振り落としてダメージを与えるなんてこともできるかもしれねえな

下等生物で結構
ジャイアント・キリングってのは、どん底であるほど爽快感が増すんだぜ?



「おやおや、竜種の付属品風情が何やら粋がってますね」
 そのタールのスライム姿で、ぽよんぽよんと水の上を跳ねるミコ。
「……なんだこれは。なんかぶにょんぶにょんしているな」
 叩きつけた言葉より、その珍しい姿が気になったのか、じーっと凝視される。
「そんなに見られるのは少々照れますが」
 ぽっ、と頬(?)を染めながら、ぴょんぴょんと跳ね続けるミコ。跳ねる度に水しぶきが上がり、周囲に湿気が広がっていく。
「そもそも征服者等と言う過ぎた名は、魔女である私に返上して頂きましょうか?」
「……魔女?」
 魔女には見えず、さらにじーっと凝視するコルテス……の、身体がふらりとよろめく。
「む、む、ぅ……?」
「ですから言ったでしょう、魔女と」
 飛沫と共に風で流したのは五感を狂わせる神経毒。自分が何をされたのか気づかぬコルテスは、頭を抑えてふらつく。
「なん、だ、これは……?」
「ふふ、あなた程度の相手には、どうにも勿体無いですが……」
 ぷるぷると魅惑的に身体を揺さぶったミコは、膝をついたコルテスの顔に飛びかかり、口づける。黒竜の接吻は死を呼ぶ猛毒、流し込まれた致死毒に呻きを漏らして血を吐くコルテス。
「か、はっ……!?」
「ついでにこちらも味見をば……じゅるり」
 それを放置し、むしろこちらが本命とばかりにケツァルコアトルに吸い付いて、存分にその生命力を堪能するミコ。
「おぉ……流石は異国の神でもある。実に美味ですねぇ、ふふふ」
「ええい、この……なんだかよく分からん奴め……」
 流石に腐っても魔軍将の一人、致死の毒にも耐えきり、ふらつきながら立ち上がるコルテス。
「下等生物の中の下等生物のような者が……」
「はっ、上から見下ろしてんじゃねえぞ、三下」
 そんな態度に、苛立ちの笑みを浮かべてヴィクティムが歩み寄る。
「傲慢さの極みって野郎だな――セット『Neuron Kill』」
「下等生物に下等生物と言って何が……ぐ、ああああ!?」
 睨み返したコルテスだが、頭を抑えて激痛にのたうつ。
「な、なんだ、なんなんだ、ぐぅぅぅぅ……」
「斬撃、銃撃、魔法、超能力──こいつはそんなステレオタイプな攻撃じゃねーぞ」
 生体脳すら蹂躙し、脳の電気信号を狂わせるハッキング。電脳魔術士、いや、電脳ハッカーの奥の手だ。当然、コルテスに何をされたか理解出来る訳もない。
「脳細胞を一つ一つ切り刻まれる経験は、おありかな?」
「ぐぅぅぅ……コアトル! コアトール!」
 頭を抑え、苦痛に呻くコルテス。自力ではなんともならぬと分かれば、大声で神を呼びつける。
『グルアアア!』
「おっと?」
 命令に従わされたケツァルコアトルは、自らの血肉の一部を犠牲にして強引にミコを振り払う。そのまま、苦痛に耐えて突進する……が、ヴィクティムは落ち着いた様子で後ろに一歩下がる。
「結局そいつ頼りか。みっともねぇな」
『グガアアアッ!?』
 ハッキングの対象を変え、ケツァルコアトルの脳を撹拌する。苦痛にのたうつケツァルコアトル――。
「ぶべっ」
 ――に、巻き込まれ、地面をさらに転がるコルテス。
「ぐぅぅ、下等生物め……」
「下等生物で結構。ジャイアント・キリングってのは、どん底であるほど爽快感が増すんだぜ?」
 ふらつきながらこちらを睨み立ち上がるコルテスに、ヴィクティムはニヤリと笑みを返した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ニニニナ・ロイガー
隷属と死っすか
動物好きのアタシとしては絶対に許せないやつっすね
ケツァルコアトルも死んじゃうのは心苦しいっすけど…
全力で滅ぼしにかかるっすよ

それじゃ
■見えざるモノで対象に有効な不可視の触手を召喚して
対策を思い出される前にボコボコにするっすかね
有効そうなのは、鋸歯触手でズタズタか、細い触手で素早く絡めとるか、
ごん太触手で攻撃を受け止めつつビターンか、粘液触手で鎧を溶かすか…
うん、こりゃ全部っすね
多彩な触手で戦えば、その分思い出すべきことが増える
それで対応も送れるはずっす

さて、コンキスタドールのコルテスさんなら、
触手と戦ったことも多々ありそうっすけど…
不可視のそれと戦った経験は、おありっすかね?


彩波・いちご
他とかぶりそうにない攻撃……私の場合はやっぱりこれですかね?
全力全開で【異界の抱擁】の触手召喚をします!
「どんなところを侵略してきたかは知りませんが、そこにはこんな異界生物はいなかったんじゃないですか?」

コルテスの足元に召喚用の影を伸ばし、そこから触手の海といえるくらい全力で大量に!
「触手の海に溺れるがいいですっ!!」

そのままうねうねと蠢く触手の中に落として、全力で絡みつけ、そして縛り上げて締め上げていきます
締め上げてそのまま絞め落せればよし、そうでなくても触手で絡むことで動きは束縛できるでしょうから、あとは他の人の攻撃に任せてもよし



「ふんぐるいふんぐるい……さあ、呑み込んであげます!」
 魔導書を開き、刻まれた文言を唱え上げるいちご。その影がコルテスの足元へと伸びていく。
「ぬ、ぬぉ、なんだこれは!?」
「私の眷属です、いかがですか?」
 影より呼び出されるのは大量の触手だ。足元からせり上がるそれが、コルテスの全身に絡みつき絞り上げていく。
「どんなところを侵略してきたかは知りませんが、そこにはこんな異界生物はいなかったんじゃないですか?」
「くっ……知らん、思い出したくもないわ……ええい、汚らわしい、下等生物め!?」
 慌てた様子のコルテスの全身へと、触手はなおも激しく絡みつく。縛り上げ、肉に食い込み、骨を軋ませて……誰得サービスシーンなど想像もさせないほど、強烈に締め上げていく。
「ぐ、ぁぁぁぁ……」
 逃れようとすればするほど、容赦なくコルテスの身体に絡みつく触手。コルテスの身体が、不自然な方向に曲がっていく。
「まあ他と被らない攻撃、ですからね、流石にこれなら……」
「あー……」
 いちごの呟きに、ポリポリと頭を掻くニニニナ。
「……まさか被った!?」
「いや、触手で被るとは思わないっすよねぇ」
 サムライエンパイアの聖なる祭殿で、奇跡的に遭遇する触手使い2人。なんだこれ。
「え、ええと、ごめんなさい……」
「ああ、良いっす良いっす。それにまあ、アタシのは、ちょーっと変わった触手なんで」
 言ってニニニナはコルテスに手を向け……一見して何も起こらない。だが、コルテスの身体が不自然に吹っ飛んだ。
「とまあこんな感じで、アタシのドビーちゃんは不可視の触手っす。それに、こういう事もできるっすよ」
「ぬぉぉぉぉ……」
 ギコギコと、ノコギリを引くような音と共に、コルテスの首筋から血が溢れる。かと思えば、滴る何かが鎧に広がり、ドロドロと溶解させていく。
「とまあこんな感じで、いろいろ出来るっす。全部対応するのはちーっと大変っすよ?」
「なるほど……それなら私も遠慮なく!」
 いちごの方は、通常の触手一辺倒……ただし量が多い。
「触手の海に溺れるがいいですっ!!」
「ぬぉ、なんだ、まだ増え、むぐ、もごごごごご……」
 それはまさしく海の如く。一面に広がる触手、触手、触手。コルテスの頭まで呑み込んでいき、完全にその姿が見えなくなる。
「どうですか!」
『グルゥゥゥッ!』
 言い放つが当然、コルテスの返事はない――だが代わりに、主を救出すべく、ケツァルコアトルが唸りと共に突進してくる。
「隷属と死っすか……」
 その突進から不本意な響きを感じ取り、ニニニナは表情を曇らせる。呪いに囚われたその竜を攻撃するのは、心苦しいが。
「せめて……全力で滅ぼしにかかるっすよ!」
 ケツァルコアトルを遮るように呼び出したのは、極太の巨大触手。見えないそれが竜の身体を打ち据え、その主ごと豪快に吹き飛ばす。
「ぶばっ!?」
 触手の海の中から飛び出したコルテスは、吹っ飛び、何度か床にバウンドして、それからようやく停止した。
「うぐぐ……下等生物が下等生物を呼びおって……」
「やー、動物好きのアタシにしてみりゃ、こんなもんじゃ許せないっすよ?」
 睨みつけてくるコルテスへ、ニニニナは負けじと険しい視線で睨みつける。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

心禰・白雨
侵略者、ね……。一将としては強いんだろうが。
エンパイア人の一人として世界や身内がナメられたままでいられねえな。

昔この世界も他所から来た騎兵に攻められた事があった。
でもそれは失敗した。このサムライエンパイアは山と森だらけなのさ。
騎馬は平地で無いと機動力が逆に障害になる

厳島神社の裏手も山。
例えこの屋内でやり合ってもその機動力は死ぬわな。
この見えない糸を張り巡らせた檻の中で、その騎馬突撃は悪手だぜ。

怪力と赫絲で絡めとり、そのまま糸で倒すようなフェイントをかけ。
怪力を込めてぶん殴ってやる。
お上品な上等生物様は野蛮人のような殴り合いはなされないでしょうなあ!
お上品にくたばってエンパイアの肥になりやがれ!


四季乃・瑠璃
緋瑪「馬鹿は死んでも治らない。クズも死んでも治らない♪」
瑠璃「死んでも覚えない馬鹿、正に貴方の事だよね」
翡翠「ま、死んでも治らないなら死ぬしかないしね。さようなら、傲慢なクズ侵略者さん」

UCで分身&能力・武装強化&シスターズ

緋瑪が閃光仕様ボムでコルテスとコアトルの目を眩まし、更に煙幕を展開。
瑠璃が【情報収集、高速詠唱】探知術式で煙幕内の敵の位置を探知し全員に伝達。
翡翠が【毒使い、マヒ攻撃】即効性の致死猛毒を装填したダガーで奇襲。置き土産に時限式ボムを数個地面に転がして離脱。
翡翠離脱後、ボムの爆破と共に3人掛かりで一斉に接触ボムの大量投下からジェノサイドノヴァで一気に吹き飛ばしに掛かるよ



「馬鹿は死んでも治らない。クズも死んでも治らない♪」
 楽しげな声音と微笑み、それとは裏腹の冷たい視線。冷酷な殺人姫は、コルテスめがけて閃光弾を投げ放つ。
「うぉぉぉぉ、目がっ……目がっ!?」
 まともにそれを直視したコルテスを、さらに煙幕が包み込み、完全に視覚を封殺する。
「死んでも覚えない馬鹿、正に貴方の事だよね」
 そこに素早く探知術式を重ねる瑠璃。煙幕の中のコルテスの位置を正確に、仲間達と共有する。
「ま、死んでも治らないなら死ぬしかないしね――」
 最後に翡翠が、その瑠璃からの情報を刻み込むと煙の中に真っ直ぐに飛び込んだ。こちらの位置を全く把握しておらず、煙の中で戸惑うばかりのコルテスの心臓へ、深々とダガーを突き立てる。
「ぐふぅっ!?」
「さようなら、傲慢なクズ侵略者さん」
 ダガーにはしっかりと塗り込まれた致死の毒、それを心臓に直接注ぎ込む。流石に魔軍将はその程度では死なないが……死ぬほどの苦痛にのたうつコルテス。
「が、ふ……お……おのれぇ……」
 口元から血を吐きながら、ケツァルコアトルに飛び乗る。閃光弾で失った視力は回復したようで、煙幕から飛び出すべく突進し。
「――ぬぉぁっ!?」
 煙幕から飛び出した途端、見えざる糸に絡め取られて落馬、ならぬ落竜する。
「騎馬は平地で無いと機動力が逆に障害になる……この見えない糸を張り巡らせた檻の中で、その騎馬突撃は悪手だぜ」
 その赫絲を張り巡らせた白雨は、巻き取られたコルテスを冷たく見下ろし教授する。
「その程度、常識だろ、侵略者。一将としては強いんだろうが、この世界をナメ過ぎだ」
「ふん……下等生物がこのコンキスタドールに講義とは、生意気な……」
 エンパイア人として、世界や身内が見下されたままではいられない。その思いと共に言い放てば、苛立ちを見せるコルテス。
「だが……ええい、このような物、私に切れぬ筈が無い!」
「ふん、運命の赤糸を切ろうってのか?」
 激しく暴れ、抵抗するコルテス。力任せに強引に引きちぎろうとするのを見て、白雨はグッとその糸を引っ張った。咄嗟に抵抗し、踏み留まるコルテス。
「だったら……てめぇの運命はここで途切れる事になるぜ!」
「ぶぉっ!?」
 そうして動きを止めたコルテスの顔面を、羅刹の怪力で全力で殴り潰した。
「ぐ、ぶぅ……お、おのれぇ……野蛮人め……」
「お上品な上等生物様は、野蛮人のような殴り合いはなされないでしょうなあ!」
 さらに、二発、三発。いけ好かない顔面を殴り抜き、吹き飛ばす。
「だったら――お上品にくたばってエンパイアの肥になりやがれ!」
「がっ……ぁ、ふん、下等生物の、攻撃などに……!」
 倒れたコルテスが、立ち上がろうとしたその瞬間……その手に触れる硬い物。
「な……」
 翡翠が先程置き土産に残した爆弾――それが爆ぜ、爆風に飲まれるコルテス。そのタイミングを逃さず、3人の殺人姫はコルテスへと無数の爆弾を投下する。
「ぐっ……こ、このっ、野蛮人が、いい加減に……」
「そうだね、そろそろいい加減にしようか」
「その顔も、見飽きたし、ね」
 次々と起きる爆発に翻弄されるコルテスへ、瑠璃と翡翠が言い放ち。
「だから……これで消し飛ばしてあげるよ!!」
「ぬぉぉぉぉっっ!?」
 3人の魔力をこめた爆弾で、盛大に吹き飛ばした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フレミア・レイブラッド
下等生物に翻弄される気分は如何かしら?殺しと略奪しか能が無い野蛮な無能生物さん♪

【ブラッディ・フォール】で「時計の国の少年アリス」の「狂える時計ウサギ」のうさ耳とドレス姿へ変化。

接敵前に【フェイタル・ショータイム】で時間を停止し、背後から魔槍【串刺し、早業、怪力】で奇襲。

一撃入れたら素早く離れてくすくす笑いながら挑発し【念動力】で目を晦まし再度【フェイタル・ショータイム】を繰り返し、背後や真上、側面等から攻撃を能力を推測されない様に数回程度繰り返し、その後は【フェイタル・ショータイム】から【サディスティック・メルヘン】で拷問器具に掛けて捕縛。

【神槍グングニル】で全力の一撃を叩き込んであげるわ!


夜月・クリスタ
油断と慢心は敵だよ侵略者さん。それがどんな結末を迎えるか、怪盗である僕が教えてあげる。

マスケット銃は弾籠めに時間が掛かる。なら【先制攻撃】で【破魔】の力を宿し【呪殺弾】と化した複製した苦無を【投擲】。

発射された銃弾は軌道を【見切り】、回避していこう。

マスケット銃の利点と本来の戦い方…大部分の銃弾を使え、数を用意すれば問題無い事を思い出したら戦法を変更。

残った複製苦無で銃弾を弾き落とす&軌道を反らして銃弾を防ぎながら、【残像】の残る程のダッシュ】で撹乱。照準を固定出来ない様にしたい。

銃が構えられない距離まで接近したら仕込み拳銃を【クイックドロウ】し、【呪殺弾】を【零距離射撃】!…これで終わりだ。



「全く……どいつもこいつも、下等生物の分際で……」
 全身ボロボロに傷つきながら、なおも苛立たしげに猟兵達を見下すコルテス。
「そんな下等生物に翻弄される気分は如何かしら? 殺しと略奪しか能が無い野蛮な無能生物さん♪」
「ふん、ならばお前を殺して略奪してやろう」
 フレミアの挑発にも、あくまで傲慢に返す。どれほど劣勢に陥ろうとも、彼が『下等生物』を自身と同等に見る事はない。
「あら、出来るなら……やってごらんなさいな」
 過去を呼び起こし、白いドレスを身に纏うフレミア。その頭にウサギの耳がピンと立ち上がると共に、その身体がかき消えた。
「……ぐあっ!?」
 コルテスの背後からグサリ、と突き刺さる魔槍。慌てて振り向いたコルテスにくすくすと笑みを残し、後ろに飛び下がるフレミア。
「ぐ、何をした……」
「あら、下等生物の攻撃が理解出来ないのかしら?」
 挑発と共に再び姿がかき消えて、今度はその脇腹に突き刺さる槍。離れ際、またもくすくすと笑みを残す。
「ほらほら、どうしたの?」
「く……どのような小細工をしようと、下等生物の策などすぐに叩き潰してやろう!」
 言いつつ、今更マスケット銃に弾を篭め始めるコルテス。その遅さを咎めるように、苦無がその手を貫いた。
「油断と慢心は敵だよ、侵略者さん。それがどんな結末を迎えるか、怪盗である僕が教えてあげる」
「ぐっ……お前も、身の程を弁えろ!」
 投げ放ったのはクリスタ。睨みつけるコルテスがクリスタめがけて銃を放つが、軌道を見切って容易に回避する。
「そもそも……一騎での戦いに一丁しか持ってこないって時点で、マスケット銃の利点を殺してるようなものだよね?」
 マスケット銃の長所は数を揃えて隊列を組んでこそ。もたもたと弾を篭めては一発だけ放たれる銃弾など、見切るのはあまりに容易い。
「むぅ、調子に乗るなよ、下等生物め」
「そっちこそ、その調子でまだ調子に乗れるのが凄い……うわっ!?」
 と、気を抜きそうになった瞬間、精密な間合いで銃弾が迫る。それを苦無で慌てて反らすクリスタ。
「おお、そうだな。こんな感じだった。どうだ、下等生物、次で撃ち抜いてやろう」
「やっぱり、気を緩める余裕はないかな……!」
 戦いを思い出しさえすれば、やはり歴戦の征服者。そう知って気を引き締め直すと、一気に加速するクリスタ。
「お、おぉ、増えた……?」
 残像が生じるほどのスピードとなれば、それを捕らえる方法を思い出すのに時間がかかる……その隙をつき、一気に間合いを詰めていく。
「ええい、なんだこの、大人しく……」
「ところで、私の事も忘れてない?」
 そんなコルテスの背後に再び姿を現すフレミア。時を止めて死角に回り込む、狂えるウサギの技と彼が知る事はない。
「うぉ……なんだ、この、こら、離せ!」
「離す理由はないわよね?」
 拷問の鉄枷を嵌め、動きを封じる。もがくコルテスに微笑みかけながら、その槍を振りかぶり。
「さて、決めさせてもらうよっ!」
 クリスタもまた、一気に距離を詰め、ケツァルコアトルの間合いを巧みに回避して懐に潜り込む。
「それじゃあ……どうぞ、遠慮なくっ!」
「……これで終わりだ!」
 莫大な魔力を秘めた神槍の一撃が身体の一部を持っていき、銃弾が零距離から心臓を深く抉って、呪殺の力を全身に広げる。
「ぐ……ごばっ……!」
 苦悶の声を漏らして血反吐を吐き出すコルテス。衝撃で後ろに下がり、流石にふらついた様子で膝をつく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヘクター・ラファーガ
征服者(コンキスタドール)気取りか。同じ人間だったくせに、自分は神とでも言いたいのか?
神を従えながら哀れなクソ野郎だ。テメェが蔑ろにした知的生物が、自分自身だったことを思い出させてやるよ。

正面から剣を投げる。浮浪者の剣はエンパイアの刀に似てるが、その本質はUDCアースのような現代的な武器であること。ヤツにとって価値はあるはずだ。ソイツをくれてやる。
ただし、ソイツは爆弾だ。
手に取って確かめたその瞬間を狙って、"全力魔法"で『吹き荒れる一つ脚』を発動する!

フラカンはケツァルコアトルと同じ風の神、そして生命も司る創造神だ。神の怒りに蹂躙されるんだ、有り難く思えよ。

【アドリブ・絡み歓迎】


ヨナルデ・パズトーリ
我が好敵手、我が伴侶、我が兄と同じ名を持つ者よ
そうも辱められるとは・・・お主の世界の妾に代わり引導を渡してやろうぞ

そして、コルテス!
貴様は塵も残さず討ち滅ぼそう!

妾、テスカトリポカの名にかけて

宮島という海と山に囲まれた『地形を利用』
『殺気』を押さえ『迷彩』で『目立たない』様にしつつ『暗殺』の要領で
近付き隙を伺う

隙を『見切り』『先制攻撃』

『高速詠唱』による『破魔』の籠った『全力魔法』と『怪力』による『鎧無視攻撃』の『捨て身の一撃』を『二回攻撃』で同時に叩き込む

敵の攻撃が来ても動きを『見切り』『第六感』に従いつつ『残像』で回避
当っても『激痛耐性』で耐え痛みを無視


民と神々の怒りを外道にぶち込む為に!


ジズルズィーク・ジグルリズリィ
WIZ判定*アドリブ歓迎

傲慢、降魔。ジズは、その慢心を叩き伏せてやるのです
自然や文化をかえりみない征服など、阻止してみせましょう

と啖呵をきり、手にした大槌……得物を見せつけ【挑発】し【存在感】をアピール
これはジズの使うユーベルコード〈神聖なる姿勢〉への布石

状況に応じて注意を引きつけるポージングです
【覚悟】を決め【恥ずかしさ耐性】を備えたジズにこそできる【誘惑】的挑発術です
神経を逆なで、笑わすなり怒らすなり魅了させるなり、自尊心に働きかけます

真なる本命は、仲間との連携
味方に跨り、踏ん反り返るあなたには見破れないのです!

……ジズの挑発、黙認されると困るのです
恥ずかしくも、カラダをはっておりますので



「傲慢、降魔。ジズは、その慢心を叩き伏せてやるのです」
 巨大な槌をコルテスに突きつけ、堂々と宣言するジズルズィーク。
「自然や文化をかえりみない征服など、阻止してみせましょう」
「なんだ、私は自然も文化も考慮しているぞ」
 その言葉に対し、コルテスは堂々と胸を張る。
「未開の自然を切り拓き、野蛮な文明を我らの文化で正す。これが知性的な征服と言うものだ。下等生物には理解出来んか」
「それを、顧みないと言っているのです」
 この相手に道理は通じない。そう悟ったジズは、その鉄槌を振り上げ……おもむろに背を向けた。
「……ぬ?」
「さあ、見るのです」
 大きな尻を突き出した、媚びるような姿勢。一見場違いな扇情的なそのポーズは、相手を誘惑し、その精神を強く揺さぶるための、神聖なる姿勢だ。
 それを間近で見せつけられたコルテスは――。
「……ふむ」
「……」
 まじまじとそれを凝視した。
「……あ、の?」
「なんだ。見ろと言ったのはお前だろう」
 確かにそうなのだが。いろいろと身体を張っているその姿勢を、間近で見続けられるのは、いくら耐性があっても恥ずかしい。
「……その。何か感想は」
「ふむ?」
 問われたコルテスは、傲慢な笑みを浮かべて堂々と答える。
「そうだな。下等生物であっても、女は私が所有してやっても良いぞ。かつて私が征服した地でも、多くの女を戦利品として」
「――黙れ」
 その得意げな言葉を断ち切るように、怒気の籠もった言葉が響く。目に見えるほどの殺気を身に纏い、姿を潜めていたヨナルデが、耐えきれずに飛び出した。
「コルテス! 貴様は塵も残さず討ち滅ぼそう――妾、テスカトリポカの名にかけて!」
 ヨナルデは、アステカの神である。無論世界が違う、彼女のアステカを征服し滅ぼしたのは『この』コルテスではなかろうが――例え異世界であっても、そのアステカから数多の女を乱暴に奪い去った、それを武勇伝のように聞かされては、抑えなど効くはずもない。
「ぬ、なんだ、なんだ?」
「ジズの本命は、仲間との連携……味方に跨り、踏ん反り返るあなたには見破れないのです!」
 流石にコルテスも反応するが、その視線はジズに釘付けとなって離れない。その隙だらけの身体に、深々と黒曜石の斧が突き刺さる。
「おぉぉぉぉぉぉっ!」
「ぐ、あああ……こ、このぉ……!」
 破魔の力を伴った一撃は、すでに鎧が砕けていたコルテスの身体に、半ばまで食い込んだ。
「民と神々の怒りを――受けろ、外道っ!」
 その斧を握る手に、さらに力を篭め――振り切る。背骨を粉々に砕き、勢いよく吹き飛ばした。
「が、はっ!」
 血を吐きながら何度か地面をバウンドするコルテス。呻きながらもすぐに立ち上がろうと――するが、流石に立てない。
「む……おかしいぞ。何故だ。何故このような――私が下等生物などに?」
「この期に及んで……同じ人間だったくせに、まだ自分は神とでも思い込んでるのか?」
 未だ自分の危地を理解していないコルテスを、蔑みきった視線で見下ろすヘクター。
「神を従えながら哀れなクソ野郎だ。テメェが蔑ろにした知的生物が、自分自身だったことを思い出させてやるよ」
「う、うるさい、下等生物が何を……ええい、何をしているケツァルコアトル! さっさと下等生物どもを排除せんか!」
 コルテスが瀕死でも、ケツァルコアトルは健在。命令に従い、猟兵達に襲いかからんとする。
『グァァァァァァ!』
「くぅ……そうも辱められるとは……!」
 その神と深き因縁を持つヨナルデは、悲痛と怒りを深め、その姿を見つめながら迎え撃つ。彼女が足止めする間、ヘクターは無造作に、自らの剣を抜き放った。
「く、私を斬ろうと言うのか、下等生物……め?」
 そして、それをコルテスの前に放り投げる。怪訝な表情を浮かべるコルテスに、笑みを投げかけるヘクター。
「そら、ソイツをくれてやる。貢物ってやつだ」
「ほう……下等生物の癖に少しは弁えているではないか」
 その笑みが明らかに禍々しいものであった事も、そもそもこの状態で彼に貢ぐ理由など一つもない事もまるで理解セず、コルテスはその剣を手に取る。
「ほう、これは、なかなか珍しい剣――っ!?」
 そしてその瞬間、剣から神の暴風が吹き荒れた。
「フラカンはケツァルコアトルと同じ風の神、そして生命も司る創造神だ」
 神話を再現する、その魔術。『この程度』であっても、傲慢な征服者を骸の海に還すには、十分。
「神の怒りに滅ぼされるんだ、有り難く思えよ」
「馬鹿な……馬鹿な、何故だ。有りえん。何故この私が下等生物などに、このような理不尽が有って、たま――」
 最期のその瞬間まで、傲慢に、そして愚かに。そうして征服者の命は、潰えた。

 そして、コルテスの命が潰えたと言う事は、ケツァルコアトルもまた、その呪いによって命が尽きると言う事。
「――さらばだ、我が好敵手、我が伴侶、我が兄と同じ名を持つ者よ」
 去り行くその姿を、最期のその瞬間までヨナルデはじっと見据え。
『我を解放した事。感謝、する、皆の者』
 そしてまたケツァルコアトルも。最期のその一瞬のみ、その呪いの軛が外れ、神として消えていく。
『そして我が――』
 最期の一言は、ヨナルデだけに遺して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月14日


挿絵イラスト