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エンパイアウォー①~星の堕ちる場所

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー


●グリモアベースにて
「たいへん、たいへんなんだよ!」
 佐伯・キリカ(陽気な吸血魔法使い・f00963)が、血相を変えて猟兵に声をかける。
 『魔軍将』のひとり、百面鬼『風魔小太郎』が『風魔忍法隕石落とし』なる作戦を実行に移したというのだ。
「えっと、『風魔小太郎』は戦国の世の関東で暗躍していた風魔忍軍の棟梁なんだよ。で、『風魔忍法隕石落とし』は、集結しようとしている江戸幕府軍を壊滅させるのが目的の作戦みたい」
 もし隕石落としを阻止できなければ、徳川幕府軍は軍勢を集結させることができなくなる。結果、充分とはいえない戦力で信長軍との戦闘を行うことになってしまうだろう。
「そこで、猟兵さんたちの出番なんだよ!」
 話しつついくらか落ち着きを取り戻したキリカは、猟兵たちを見渡した。
「猟兵さんたちには、この『風魔忍法隕石落とし』の迎撃に向かって欲しいんだよ。迎撃が成功すれば、徳川幕府軍の軍勢が混乱するのを防げるから、万全の状態で信長軍との決戦に赴けるようになるんだよ!」
 キリカの予知によると、隕石が落ちる場所のひとつは宿場町。大きな通りを挟むように茅葺き屋根の家が建ち並んでいるという。
「風魔小太郎は『隕石の弾丸』に変化させた配下のオブリビオンを宿場町に落下、衝突の瞬間に自爆することで宿場町を木っ端微塵にするみたい。自爆したオブリビオンは、すぐに風魔小太郎の元に再度出現して、また隕石になって――っていう感じで、徳川幕府が滅びるまで何度も隕石を落とすっていうから……絶対に、放っておけないんだよ!」
 猟兵ならば、自爆する前に隕石が迎撃し、オブリビオンの姿を取ったところを撃破できる。
「宿場町には、旅人、商いをする人……たくさんの人がいるんだよ。今回の戦いには、徳川幕府軍の士気だけでなく、彼らの生死もかかってる。だから――よろしく、頼んだよ!」


雨音瑛
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●概要
 隕石となって落ちてくるオブリビオンを迎撃します(受け止める、方向を逸らすなど)。迎撃に成功すると隕石はオブリビオンの姿になるので、倒してください。
 プレイングには「落下してくる隕石への対応」と「集団戦においてどう戦うか」を記載してください。
 リプレイでは、隕石への対処→集団戦といった流れで描写します。

●補足
 対応する時間帯は夕暮れ時です。
 落ちてくる隕石の数は『3〜10』です。
 宿場町には老若男女、さまざまな人がいます。
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第1章 集団戦 『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』

POW   :    伽日良の鐵
【サソリのようにうねる尻尾(毒属性)】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    欲欲欲
【血肉を求める渇望】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ   :    鳴神一閃
【全身から生じる紫色に光る霆(麻痺属性)】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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片桐・公明
「はいはいさっさと逃げる。ここら一帯しばらくしたら吹き飛ぶわよ。」
「死にたくない人は死ぬ気で江戸まで走れ!命より荷物が大事な奴は名乗り出なさい。今なら楽に殺してあげるわ。」
隕石が降ってくる直前残っている人を避難させる
(効果があるかどうかわからないけど、非武装施設で一般人守りながら拠点防衛するよりましでしょう)

隕石に対してはUCで攻撃。正面から2,3個ほどまとめて吹き飛ばす
「母さんの歴史と父さんの演算力。舐めるなぁ!!」

鬼となったら刀で素早く処理する
迎撃の隙を与えず、人体の急所を的確に切り裂いていく
尻尾と霆は確実に回避
それ以外の攻撃は受けてもやむを得ないとする。



 宿場町に駆けつけた片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)は、何度か手を叩いて人々の注目を集めた。
「はいはいさっさと逃げる。ここら一帯しばらくしたら吹き飛ぶわよ」
 人々の反応はさまざまだ。すぐに逃げ出す者、状況を飲み込めずにぽかんとした様子で立ちすくむ者もいる。
 公明はすらりと刀を抜き、美貌の一端を担う赤い瞳で人々を一瞥した。
「死にたくない人は死ぬ気で江戸まで走れ! 命より荷物が大事な奴は名乗り出なさい。今なら楽に殺してあげるわ」
 そこまでして、人々はようやく理解したのだろう。公明が声をかけた範囲の人々は、我先にと逃げ出し始めた。
 戦う力を持たぬ者を非武装施設で守りながら戦うよりは、こうした方がましだ。
 あとは、隕石への対処を行うだけ。
 一度刀を収め、公明は両手に拳銃を握った。二丁の銃には、それぞれ名前がある。父の異名である「Mathem842」と、母に縁のある「臥龍炎」だ。
 大気圏を突破して迫る隕石に銃口を定めた公明は、かっと目を見開いた。
「母さんの歴史と父さんの演算力。舐めるなぁ!!」
 凝縮されたエネルギーが銃口から放たれ、隕石二つにまつわりつく炎となる。それはさながら、飲み込む獲物を品定めする大蛇だ。
 隕石の勢いはみるみるうちに削がれ、宿場町を逸れた場所に吹き飛ばされるようにして落ちた。
 無論、そこに人々の姿は無い。公明が急ぎ駆けつければ、砕けた隕石はすぐさまオブリビオンの姿を取った。
 それは長い角を生やし、蠍のような尾を持つ存在。怪い光を放ちながら金棒を手にする彼の者は、『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』だ。
『ガアッ!』
『グアアアッ!』
「人型をしているなら話が早いね。もっとも、人語は解さないみたいだけど」
 公明が、再び刀を抜く。直後、踏み込んだ先で禍鬼の正中線上にあるいくつかの地点をなぞる。
 それをたった数回繰り返したところで、一体目は瞬く間に黒い砂となって消滅した。残る一体に公明が向き直ると同時に禍鬼が金棒を払う。放たれた紫光の霆は、公明にとって織り込み済みの攻撃だ。
「――遅い」
 公明の肌に触れるかと思われた霆はオーラによって逸らされ、あらぬ方向に落ちる。
 再び公明の刀が閃く。急所を切り裂く回数は、二桁も要らない。
 目の前の存在が金棒を振り上げたままの体勢で砂になるのを見届け、公明は刀を鞘に収めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

大豪傑・麗刃
わたしは常日頃から変態と呼ばれる男。当然、普段はネタ全開であるが、曲がりなりにもサムライエンパイアの出、そして大豪傑家次期当主。
今回はネタ一切抜きで行くのだ。

まずはありったけの武器を用意するのだ。刀2本!脇差(と呼ぶには大きすぎる剣)3本!斧2本!バール略1本!
これを全部装備。普通そんなの無理だってのは変態のわたしでもわかる。だがわたしにはできるのだ。なぜならわたしは変態だから。そして今日のわたしはシリアスだから。

わたしは超怒ったのだー!

(スーパー変態人2発動)

んで上がった身体能力をもって武器全部かかえて隕石の所まで飛んでいき、全力で叩きつけるのだ!

隕石が鬼になったらそのまま武器8本で戦闘



 刀を二本、脇差と呼ぶには大きすぎる剣を三本、斧を二本、バールのようなものを一本。計八本、どう説明していいものか迷うところだが、大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)は確かにそれらを装備していた。
 ありったけの武器を用意したのは無論、今にも宿場町に落ちようとする隕石を防ぐためでだ。
「わたしの出身地がこのようにシリアスな事態になるのは絶対に許せないのだ。常日頃から変態と呼ばれる男として、大豪傑家次期当主として、絶対にこの事態を阻止するのだ」
 麗刃は胸の前で両手を交差したあと、おもむろに四肢に力を籠めた。
「そういうわけで、全力でいかせてもらうのだ……わたしは超怒ったのだー!」
 とたん、麗刃の全身が青白いスパークを伴う金色のオーラで覆われてゆく。やがてそれが全身を覆い尽くしたところで、麗刃は軽く地面を蹴った。
 すると、飛行機もかくやという速度で飛翔を始める麗刃だ。その後は隕石の進路に立ち塞がるかのような位置で静止する。隕石の圧もまた凄まじいものだが、身体能力が飛躍的に向上した麗刃をぴくりとも動かすことはできない。
 一秒ごとに迫る隕石を前に、いま、麗刃は全ての武器を抜いた。二本の手で八本の武器を操るさまは、神仏のそれにすら見える。
「――これがわたしの、全力なのだ!」
 隕石を砕かんばかりの勢いで全ての武器を叩きつければ、隕石は形を変え『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』となった。紫色の稲光は、禍々しく禍鬼の体表を奔っている。
「そんな色でわたしに勝てると思っているのか?」
『グガアッ!』
 麗刃がバールのようなもので禍鬼を示すと、敵意をむき出した咆吼が返ってくる。直後、にサソリを思わせる禍鬼の尻尾が大きくしなった。
「そうはさせないのだ」
 麗刃の抱える八本の武器、その刃が同時に煌めいた。
 禍鬼の尻尾と身体を、銀色に輝いた八つの線が等分する。麗刃が瞬きをするが早いか、鬼の残滓は黒い霧となって消滅していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

竹城・落葉
 【POWで判定】
 我が故郷でも、とうとうこの時が来たか。職場が壊滅した日のことが脳裏によぎるな……。いざ、敵を打ち破り、この世界に平穏を取り戻すぞ!しかし、隕石を振らせて多くの犠牲を生むとは許しがたい。何としてでも阻止しなければならぬ。
 我は隕石が衝突する前に、持っていたサムライブレイドを隕石にぶん投げて、地上に到達する前に迎撃するぞ。それでも足りないようなら、周囲にある材木やら何やらを次々に投げつけてやろう。
 そうして対決する段になったら、名物竹城を手に、『支柱一閃』による【早業】で次々に冷酷に切り伏せてやる。
 我とて元武将、この戦いは負けられん!
*アドリブ&共闘、歓迎です


篝・倫太郎
隕石への対応
拘束術使用
鎖で攻撃する事で速度を落とし方向を逸らす
可能なら予定とは異なる落下地点に落ちるように仕向ける
必要なら、華焔刀で衝撃波も放って確実に方向を逸らして迎撃

集団戦
拘束術の攻撃範囲に居る敵全てに攻撃
俺自身は華焔刀で先制攻撃からのなぎ払いで範囲攻撃
刃先返して2回攻撃
以降はフェイントも衝撃波も織り交ぜていく
攻撃がワンパターンにならねぇよう留意し
拘束術と自身の攻撃で対処

敵の攻撃は見切りや残像で回避
回避が間に合わない場合はオーラ防御で防ぎ
カウンターで咄嗟の一撃
また、防ぎ切れない場合も咄嗟の一撃使用

また、同じ戦場に居る他の奴らが仕掛ける場合
拘束術での攻撃支援

早々簡単に好き勝手されて堪るか!


冴島・類
切って落とされた戦の火蓋
戦火が広まるだけ人々の命も未来も奪われる

死と必勝、か
決意の程なんだろうが嫌な言葉だ
だから…戦は好かない

到着次第、人々へ戦場となるので
あまりに混乱や恐怖でばらけすぎぬよう
既知は助け合っての避難促し

その人々を狙わせぬ為にも
即隕石対応

空を仰ぎ見
軌道を見切りでぎりぎりまで読み
その先へ滑り込み力抜き
糸車で受け止め
来た方向へと瓜江に反射させ返す

焼き尽くさせなど、しない
星だろうと、受け止める

敵が形をとりはじめ、再出現時を
破魔の魔力込めた薙ぎ払いで狙い
それを避けられても、防いだところに踏み込み二回攻撃

相手の攻撃は
瓜江のフェイントと残像使った動きで注意引き隙を見出したい

※味方と協力等歓迎



 死と必勝。
 江戸幕府将軍の言葉を思い起こし、冴島・類(公孫樹・f13398)は静かに首を振った。決意の程をあらわす言葉ではあるのだろうが、戦を好かない類にとっては嫌な言葉だ。
 戦の火蓋が落とされたのなら、戦火が広まる分だけさまざまなものが奪われる。たとえば、人々の命。たとえば、人々の未来。
 けれどそこから先を想像するのは今すべきことでは無いから、背負った箱から瓜江を出して操り、類は往来を歩み始めた。
「これから隕石が落ちてくるけど、僕たちが対処するから大丈夫です。あまりばらけすぎぬよう、気をつけて避難してください」
「あ、ありがとうございます。あなたもどうか、気をつけて……」
 赤子をあやす女が何度も頭を下げ、足早に去ってゆく。
「知り合いに歩行が困難な方や幼い子どもがいる方は、どうか助け合っての避難を」
 瓜江に避難先を示させながら、類は年齢不相応の落ち着きであたりに気を配っていた。
 人々が類の声がけで避難をする中、竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は苦々しい顔で空を見上げる。故郷の危機、というだけではない。職場が壊滅した日のことが脳裏によぎったからだ。
 だが、次の瞬間の瞬間に落葉の完全に猟兵の顔つきとなる。隕石を降らせて多くの犠牲を生むという所業を許せるわけがないと、強い意志を宿した猟兵の顔に。
「いざ、敵を打ち破り、この世界に平穏を取り戻すぞ!」
 人々に、なにより自身に言い聞かせるように声を上げた落葉は、サムライブレイドを隕石に向かってぶん投げた。
 しかしそこは質量をもって迫る岩石、刀一本ではまだまだ迎撃しきれない。落葉はすぐさま辺りを見回し、建築途中の現場に目をつけた。
「大工、借りるぞ」
 返答を聞いている時間はない。落葉は木材を掴んでは次々と投げつける。
 間もなく木材が尽きようとしたところで、その現場の大工らしき者たちが木材を運びこみ始めた。
「俺たちも手伝うぞ! おいっ、手の空いてる奴はあっちに置いてた木材どんどん持ってこい!」
「ありがたい……が、ほどほどのところで避難して欲しい。戦闘となれば、また危険になるのは変わりないからな」
「だな、ここは俺たちに任せてお前たちはそろそろ逃げる準備を始めろ」
 篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)も人々に声をかけ、同時に隕石に向かって手を伸ばす。
「――ったく、早々簡単に好き勝手されて堪るかよ!」
 羅刹の青年は、何も手で隕石を受け止めようと思っているわけではない――いざとなればそれくらいの気概は当然、見せるだろうが――放った見えぬ鎖が、隕石を拘束しているのだ。
 空を仰ぎ見た類は、落葉と倫太郎が対処に当たる隕石の落下軌道を推測する。そうして予想される速度、角度を指先でなぞり始める。それをぎりぎりまで行った後は、隕石の落下地点へと滑り込んだ。
 隕石を目の前にして、類は全身の力を抜いた。
「廻り、お還り」
 鏡のヤドリガミが言の葉を紡げば、岩石の重さはふっと消え失せる。それだけに留まらず、類はは墜落の力を瓜江に反射させた。
 隕石は、落下軌道を逆再生でなぞる。倫太郎はすかさず手にした華焔刀 [ 凪 ]を柄に踊る炎のように振るい、衝撃波を発生させた。
 隕石に衝撃波が到達したと誰もが認識した直後、隕石は紫電纏う鬼、すなわち『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』へと姿を変えた。
「先手必勝ってな。いくぜ、鬼ども!」
 勢いよく飛び出した倫太郎は、先制攻撃を仕掛ける。華焔刀の穂先を『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』に突き立てたのち、そのまま薙ぎ払って複数体をまとめる。そこから刃先を返し、一文字の傷を刻みつけた。
「さーて、もういっちょ!」
 と、刃を返すように見せたのはフェイントだ。急に穂先を落とし、鬼の足元で衝撃波を発生させる。
「なんてな。何度も同じ手を使うと思ったら大間違いだぜ!」
 体勢を立て直した禍鬼の尻尾が蠍さながらに迫る速度はあまりに早く、空を切る音だけが聞こえてくる。
 しかし見えずとも問題ない。倫太郎はオーラで防ぎ、すぐさま手首を返して華焔刀の一閃を見舞った。
 文字通り崩れ落ちる禍鬼たちを横目に周囲の状況を確認すれば、落葉が腰だめに刀――ではなく、バールのようなものを腰だめに構えているのが見えた。
我とて元武将、この戦いは負けられん!」
 銘の刻まれたその武器の名は「名物竹城」、行使する技は『支柱一閃』。落葉が名物竹城を振るうたびに、禍鬼の腕や足、角が切断されては飛んでゆく。
「行かせないぜ!」
「落葉さん、そのまま動かないで」
 落葉の背後で聞こえたのは、倫太郎と類の声。刹那、落葉のすぐ後ろまで迫っていた禍鬼の動きは止まり、濡羽色の髪持つ傀儡の腕が破魔の力を籠めた腕で薙ぎ払った。たちまち、禍鬼は消滅する。
「ありがとう、助かった」
「どうしいたしまして……と言いたいところですが、お礼にはまだ早そうですよ」
 他の個体よりやや大きな体躯をしている1体が、三人に迫る。纏う紫電は大きく弾け、いかにも戦闘能力が増強されているといわんばかりの外見だ。
「先ほどの応用でいきましょう」
「なるほど、そりゃあいい」
「ふむ、賛成だ」
 類の言葉に、倫太郎と落葉はすぐに同意を示した。
 では、と類が瓜江を操り始める。
「ほら、こちらですよ」
 誘うように惑わせるように、残像を交えてのフェイントを仕掛ける類。禍鬼が他の二人に背を向けたタイミングで、倫太郎が動く。
「っし、今だな! ――縛めをくれてやる」
 禍鬼の動きが目に見えない鎖によって止まれば、大きな隙が生まれる。
「よし。これで……終わりだ!」
 そこを、落葉が支柱一閃にて容赦なく斬り伏せた。
 即席の連携は、見事な鮮やかさで禍鬼を討ち取ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

橙樹・千織
町の皆さんを巻き込むわけにはいきませんねぇ
【コミュ力、言いくるめ】で避難を促しておきましょう
『これより此の地はは戦地と化します。今すぐ逃げなさい!』

隕石の方は藍雷鳥の【なぎ払い、範囲攻撃】で迎撃
間合いが近ければ藍焔華で【武器受け、鎧砕き】で対応します
『自爆も町の破壊もさせません!』

本格的な戦闘開始後は町になるべく被害を出さないように立ち回りましょう
集団戦においては間合いを適度に保ちつつ攻撃
【歌唱】による【破魔、呪詛】を武器と共に活用
敵の攻撃は各種【耐性】と【戦闘知識、見切り、野生の勘】で対抗、回避を試みます
『お前達にも我が剣舞をご覧に入れましょう…その悪しき魂が朽ち果てるまで!!』



「旅の方?」
 宿の女主人が、橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)へと話しかける。ツシマヤマネコの獣耳をぴくりと動かしながらふわふわとした笑顔を返すと、女主人はどことなく親近感を抱いたように話し始めた。千織のコミュ力の成せる技だろう。
 女主人の話が人々に危害を及ぼす存在に変わった時、千織は真顔となった。
「――そうです。それらの存在により、今、これより此の地は戦地と化します。今すぐ逃げなさい!」
「せ、戦地だなんて、そんな……」
「できれば、他の人にも声をかけて。なるべく早く、この場所から逃げてください」
「わ、わかりました。……あの、あなたは……」
「私は大丈夫です。さあ、早く」
 逃げ行く女主人の背を見送った千織は、黒鉄の刀身に藍色の装飾が施された薙刀「藍雷鳥」を手に目を閉じた。
 宿場町目がけて落ちてくる隕石の起こす風に、毛先にかけて金色に移りゆく黒髪はただ風に揺れている。
「自爆も町の破壊もさせません!」
 千織が目を開いたその時、彼女が想定していたのと寸分違わぬ距離の隕石がそこにあった。
 広範囲を薙ぎ払って起こす衝撃波は、雷鳥が羽ばたくかのごとく。
 やがて隕石が静止したかと思えば、人々に仇成す存在が出現した。
『グギィ……!』
 『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』は、憎々しげに千織を睨み、距離を詰めてくる。
 すかさず周囲を見渡した千織は、人々や家屋と距離を取るように立ち回る。
「お前達にも我が剣舞をご覧に入れましょう……その悪しき魂が朽ち果てるまで!!」
 そうして今度は、金色の装飾が施された鞘から日本刀を抜く。黒鉄の刀身に藍色の装飾が施されたその刀は「藍焔華」という。
 直後、紫の霆がいくつも襲い来る。
 雷の動きは、戦闘知識があれば充分に予測できる。さらに野生の勘を以て見切れば、全て回避するのは容易いことだ。
 紫の霆を回避した千織の足先が、軽やかに地面を踏んだ。
「はらりと舞うは、櫻花と面影。共に散らさん、汝が魂」
 とたん、藍雷鳥は武器の姿を失う。代わりにあたりに満ちるのは、桜色と山吹色の花弁だ。
 同時に千織の口から零れる歌声は、破魔と呪詛の力を花弁に与える。
 千織の腕が薙ぎ払うような動きで空を切れば、花弁たちは一斉に禍鬼を包み込んだ。役目を終えた花弁たちが消えると、禍鬼は跡形もなく消滅していた。
 いつの間にか手元に出現した藍焔華を鞘に収め、千織はふわふわした笑みを浮かべたのだった。 

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月03日


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#エンパイアウォー


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト